説明

シャワーヘッド

【課題】 プッシュボタンに対する軽い操作力で吐水形態の切替えを行なうことのできるシャワーヘッドを提供する。
【解決手段】 プッシュボタン12の操作で操作部材32を前後2位置の何れかに保持し、湯水を第1吐水部38又は第2吐水部39の何れかから吐水されるように切替可能としたシャワーヘッドAにおいて、本体10の収容室16には湯水が通過する通水路18が形成され、通水路18の二次側には第1弁座47と第2弁座48とが互いに向かいあうようにして形成され、切替部材31と操作部材32とはロッド42により連繋し、ロッド42に装着された弁体49が第1弁座47と第2弁座48との間に移動自在に配置されることで、湯水が吐水される流路を第1吐水部38又は第2吐水部39の何れかに切替可能であり、ロッド42はプッシュボタン12の操作時に両弁座47,48間の弁体49の移動を補助する補助手段43を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、流し台、洗面化粧台、浴室等で使用されるシャワーヘッドに係り、特に湯水の吐水流を直流水又はシャワー水等、複数の吐水形態の何れかに切替えられるようにしたシャワーヘッドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のシャワーヘッドとしては、例えば特許文献1に開示されているような構成のものが知られている。
【0003】
すなわち、特許文献1のシャワーヘッドにおいては、シャワーヘッドの噴水部内に前後方向に筒状の仕切壁が設けられて、同仕切壁によって噴水部の内部が、給水路に通じる壁内部と、前端にシャワー用多孔板を有する壁外部とに区分され、壁内部の前部が吐水路となされるとともに、同後部が壁内部から壁外部に通じる連通路となされ、壁内部に吐水路と連通路を開閉する切替弁が配されているものである。
【0004】
【特許文献1】実開昭58−195659号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1においては、吐水路を通過した直流水と、壁外部からシャワー多札板を通過したシャワー水との流路の切替えは、押圧部材の押圧操作により行なうが、シャワー水を吐水している状態では、給水路からの給水圧が切替弁の弁体に加わり、給水圧が高くなるほど弁体は弁座に対し強く圧着した状態となる。このような状態で、湯水の流路をシャワー水から直流水に切替えようとしても、弁体は給水路からの高い給水圧により、弁座から離れる方向へ移動させることができず、流路の切替えをスムーズに行なうことができないものであった。
【0006】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、プッシュボタンに対する軽い操作力で吐水形態の切替えを行なうことのできるシャワーヘッドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を達成するため、請求項1記載の発明では、内部に収容室が形成された本体と、この本体に設けられ湯水を外部へ吐水する複数の吐水部を備えた吐水口と、前記収容室に装着され吐水口から吐水される湯水の吐水形態を切替える切替部材と、この切替部材と連繋した操作部材と、操作部材を前後2位置の何れかに保持する保持機構とを備え、操作部材に設けられたプッシュボタンの操作で、湯水を吐水口の第1吐水部又は第2吐水部の何れかから吐水されるように切替可能としたシャワーヘッドにおいて、前記収容室には湯水が通過する通水路が形成され、通水路には第1弁座と第2弁座とが互いに向かいあうようにして形成され、前記切替部材と操作部材とはロッドにより連繋し、ロッドに装着された弁体が第1弁座と第2弁座との間に移動自在に配置されることで、湯水が吐水される流路を第1吐水部又は第2吐水部の何れかに切替可能であり、ロッドはプッシュボタンの操作時に両弁座間の弁体の移動を補助する補助手段を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明では、内部に収容室が形成された本体と、この本体に設けられ湯水を外部へ吐水する吐水部を備えた吐水口と、前記収容室に装着され吐水部から湯水を吐水又は止水の何れかに切替える切替部材と、この切替部材と連繋した操作部材と、操作部材を前後2位置の何れかに保持する保持機構とを備え、操作部材に設けられたプッシュボタンの操作で、湯水を吐水部からの吐水又は止水の何れかに切替可能としたシャワーヘッドにおいて、前記収容室には湯水が通過する通水路が形成され、通水路には第1弁座と第2弁座とが互いに向かいあうようにして形成され、前記切替部材と操作部材とはロッドにより連繋し、ロッドに装着された弁体が第1弁座と第2弁座との間に移動自在に配置されることで、湯水は吐水部からの吐水又は止水の何れかに切替可能であり、ロッドはプッシュボタンの操作時に両弁座間の弁体の移動を補助する補助手段を備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明では請求項1又は請求項2記載の発明において、前記ロッドはその一端に収容室の通水路と向かいあう受圧面を備え、受圧面が補助手段であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求頂1に記載の発明によれば、プッシュボタンの操作で操作部材を前後2位置の何れかに保持し、湯水を吐水口の第1吐水部又は第2吐水部の何れかから吐水されるように切替可能としたシャワーヘッドにおいて、湯水を吐水中であっても吐水形態の切替えを良好に行なうことができる。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、プッシュボタンの操作で操作部材を前後2位置の何れかに保持し、湯水を吐水部からの吐水又は止水の何れかに切替可能としたシャワーヘッドにおいて、湯水を止水中であっても吐水位置への切替操作を良好に行なうことができる。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、切替部材の簡略な構造で流路の切替えを行なうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を具体化した実施例を、図を用いて詳細に説明する。
【実施例1】
【0014】
図1に示すように、本発明のシャワーヘッドAが取り付けられる水栓2は、例えば流し台1の上面に装着され、その上端には操作レバー3が突設されている。そして、この操作レバー3を垂直軸線の周りで左右方向に回動操作することにより、湯と水との混合比が変更されて湯水の温度が調節される。また、操作レバー3を水平軸線の周りで上下方向に回動操作することにより、湯水の開閉及び流量の調節が行なわれるようになっている。
【0015】
シャワーヘッドAの先端下部には吐水口11が突設されるとともに、先端前面にはプッシュ操作可能なプッシュボタン12が配設されている。そして、このプッシュボタン12をプッシュ操作するごとに、吐水口11からの湯水の吐水が第1吐水部38からの直流水と、第2吐水部39からのシャワー水との何れかに交互に切替えられるようになっている。
【0016】
次に、シャワーヘッドAの構成について詳細に説明する。図2及び図3に示すように、シャワーヘッドAはその本体10が横長の略円筒状で、その背面には背面側開口部13、正面には正面側開口部14が形成され、底面には底面側開口部15が形成され、内部には収容室16が形成されている。前記背面側開口部13と正面側開口部14とは互いに向かい合うように開口し、底面側開口部15は背面側開口部13と正面側開口部14との間で、本体10の底面から収容室16に向けて垂直方向に開口している。
【0017】
前記本体10の背面側開口部13内周面には、略円筒状の支持部材17が装着されている。支持部材17は略中間部の内周面に雌ねじ部17aが形成され、その先端には湯水が通過する通水路18が形成されている。通水路18には軸方向に隔壁19が形成され、この隔壁19により通水路18は第1流路20と第2流路21とに仕切られている。
【0018】
可塑性を有するホース22は、その先端外周面に接続部材23が結合されており、接続部材23の外周面に形成された雄ねじ部23aが前記支持部材17の雌ねじ部17aに螺合することで、ホース22はシャワーヘッドAに接続される。ホース22の他端部は前記水栓2内の図示しない湯水混合機構に接続されている。そして、湯水混合機構にて調節された所定温度の湯水が、このホース22を介して支持部材17の通水路18に供給されるようになっている。また、シャワーヘッドAはホース22と共に水栓2から引き出すことができるようになっている。
【0019】
シャワーヘッドAの収容室16には、前記正面側開口部14と底面側開口部15とから流路切替機構30が装着されている。この流路切替機構30は切替部材31と操作部材32とからなり、前記支持部材17と切替部材31との間には、支持部材17に形成された前記第1流路20と連通してホース22から供給される湯水が通過する第3流路33が形成されている。前記切替部材31はシャワーヘッドAの底面に形成された底面側開口部15から装着され、前記操作部材32はシャワーヘッドAの正面に形成された正面側開口部14から収容室16に装着され、前記支持部材17と切替部材31と操作部材32とは、収容室16内で各パッキン34を介して水密的に結合されている。
【0020】
前記切替部材31は、ケース35の内部に切替室36が形成され、この切替室36は前記支持部材17の先端が結合されるものであり、支持部材17と切替部材31との結合、及び支持部材17の隔壁19により、湯水が通過する流路が前記第1流路20と連通する前記第3流路33と、この第3流路33及び前記第2流路21と連通する第4流路37とに区画されている。
【0021】
前記吐水口11の中央には第1吐水部38が形成されるとともに、その周囲には第2吐水部39が形成され、第1吐水部38には整流器38aが装着されているため直流水が吐水され、第2吐水部39には複数の小孔39aが環状に穿設されているためシャワー水が吐水される。前記第4流路37と第2吐水部39とは外側流路40により連通し、第2流路21と第1吐水部38とは内側流路40aにより連通している。従って、ホース22から第3流路33に供給された湯水は、第4流路37に配置される前記操作部材32の移動により、第1吐水部38又は第2吐水部39の何れか一方から吐水されるようになっている。
なお、第1吐水部38と第2吐水部39とから供給される湯水の吐水形態は、本実施例の直流水とシャワー水とに限定されず、例えば泡沫状、マッサージ状、その他どのような形態であってもよい。
【0022】
前記操作部材32はロッド42とプッシュボタン12と保持機構44とを備えている。ロッド42は前記第4流路37に前後移動自在に挿通支持され、その一端には環状溝45が形成され、この環状溝45に係止具46が装着されており、この係止具46はロッド42より大径の円盤状に形成されている。ロッド42の他端は前記第2流路21内を移動自在に配置され、その先端は前記通水路18と向かい合い、プッシュボタン12の操作に伴うロッド42の移動を助成する補助手段としての受圧面43が形成されている。
【0023】
前記支持部材17と切替部材31とは、第4流路37において互いに向かい合うようにして第1弁座47と第2弁座48とが形成されており、この第1弁座47と第2弁座48との間にはロッド42の外周面に装着された弁体49が配置され、弁体49は第1弁座47又は第2弁座48に対して接離自在である。前記ロッド42はその一端が第1スプリング50により付勢された状態で第2流路21及び第4流路37に挿入され、その先端に形成された受圧面43全体が前記支持部材17の通水路18と向かい合っている。従って、湯水を吐水口11から吐水する場合、通水路18を通過する湯水の給水圧が上昇するにつれて、通水路18からロッド42の受圧面43に対する押圧力が上昇するものである。
【0024】
前記ロッド42とプッシュボタン12との間には保持機構44が配設されている。保持機構44はプッシュボタン12の押圧操作により、プッシュボタン12及びロッド42を前後の2位置の何れかに保持する従来から公知のものであり、プッシュボタン12は前記切替部材31との間に配置された第2スプリング51により常時切替部材31から離れる方向に押圧された状態であり、プッシュボタン12を押圧操作すると、保持機構44は第2スプリング51の付勢力に抗して押圧される。保持機構44にはロッド42が挿通する穴52が形成され、穴52の外周面にはロッド42に装着された係止具46と係合するフランジ部53が形成されている。従って、プッシュボタン12の押圧操作で保持機構44が図3の状態から図2に示すように左側へ移動すると、保持機構44のフランジ部53はロッド42の係止具46と係合しているため、ロッド42も左側へ移動するものである。
【0025】
次に、前記のように構成されたシャワーヘッドAの動作を説明する。
図2に示すシャワーヘッドAは、プッシュボタン12が本体10から前方位置に配置されて、保持機構44によりその位置に保持されている。この状態では、切替部材31により湯水の吐水流路が第2吐水部39側に切替えられている。よって、この状態にて図1に示す水栓2の操作レバー3を左右方向に回動操作するとともに、上下方向に操作すれば、所定温度及び所定流量に調節された湯水が、通水路18から第1流路20、第3流路33、第4流路37、外側流路40を通過して、吐水口11の第2吐水部39に穿設されている複数の小孔39aからシャワー水が外部へ吐水される。
【0026】
この状態のシャワーヘッドAにおいて、吐水口11からの吐水流路を第2吐水部39から第1吐水部38に切替える場合には、プッシュボタン12を前方位置から押圧操作すると、図3に示すように、操作部材32の保持機構44によりプッシュボタン12が後方位置に保持される。そして、プッシュボタン12の押圧操作に伴い、切替部材31により湯水の吐水流路が第1吐水部38側に切替えられ、第1吐水部38の整流器38aから直流水が吐水される 。
【0027】
この場合、図2に示すシャワー水の吐水状態において、湯水の吐水流量を増加させると、ホース22からシャワーヘッドAへ供給される湯水は、切替部材31で第3流路33から切替室36に配置されている弁体49に向けて供給され、弁体49は第1弁座47を高い圧力水で押圧するため、第2スプリング51のみの付勢力では弁体49はロッド42と共に移動しない場合がある。本発明のシャワーヘッドAでは、湯水の通水中に通水路18を通過する湯水がロッド42の受圧面43に向けて作用し、その作用は弁体49が第1弁座47から遠ざかる方向であるため弁体49の移動を補助し、プッシュボタン12による軽い操作で吐水口11から吐水される湯水の流路を、シャワー水が吐水される第2吐水部39から直流水が吐水される第1吐水部38に切替えることができる。
【0028】
さらに、吐水口11から吐水される湯水の吐水流路を第2吐水部39側に再び切り替える場合には、プッシュボタン12を繰り返しプッシュ操作すると、図2に示すように、プッシュボタン12が第2スプリング51の付勢力により後方位置から前方位置に移動されて、保持機構44によりその位置に保持される。そして、プッシュボタン12の移動に伴い、切替部材31により湯水の流路は第1吐水部38から第2吐水部39側に切替えられる。よって、前記と同様に第2吐水部39からシャワー水が吐水される。
【0029】
このように本発明によるシャワーヘッドは、給水圧力が高い状態で湯水を吐水中であっても、プッシュボタンによる流路の切替操作を容易に行なうことができる。
【実施例2】
【0030】
図4及び図5は本発明の実施例2である。実施例1のシャワーヘッドはプッシュボタンの操作により吐水口から吐水される湯水の吐水形態を、第1吐水部からの吐水と第2吐水部からの吐水との何れか一方に切替可能としたのに対し、実施例2のシャワーヘッドではプッシュボタンの操作により、吐水部からの吐水又は止水の何れかに切替えるようにしたものである。
【0031】
以下、実施例2のシャワーヘッドBにおいて、実施例1のシャワーヘッドAと異なる点についてのみ詳細に説明する。なお、実施例1と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
実施例2のシャワーヘッドBでは、切替部材31aはケース35aの内部に切替室36aが形成され、この切替室36aは支持部材17の先端が結合されるものであり、支持部材17と切替部材31aとの結合、及び切替部材31aに形成された隔壁31bにより、湯水が通過する流路が第1流路20と連通する前記第3流路33と、この第3流路33と第2流路21及び内側流路40aを介して連通する第4流路37aとに区画されている。
【0032】
前記支持部材17とケース35aとは、第2流路21及び第3流路33において互いに向かい合うようにして第1弁座47aと第2弁座48aとが形成されており、この第1弁座47aと第2弁座48aとの間にはロッド42の外周面に装着された弁体49が配置され、弁体49は第1弁座47a又は第2弁座48aに対して接離自在である。前記ロッド42はその一端が第1スプリング50により付勢された状態で第2流路21及び第3流路33に挿入され、その先端に形成された受圧面43全体が前記支持部材17の通水路18と向かい合っている。従って、湯水を吐水口11aから吐水する場合、通水路18を通過する湯水の給水圧が上昇するにつれて、通水路18からロッド42の受圧面43に対する押圧力が上昇するものである。
【0033】
前記吐水口11aの中央には吐水部56が形成され、この吐水部56には整流器56aが装着されているため、吐水部56からは直流水が吐水される。従って、ホース22から第3流路33に供給された湯水は、操作部材32の移動により、吐水部56からの吐水又は止水の何れかに選択される。
【0034】
次に、前記のように構成されたシャワーヘッドBの動作を説明する。
図4に示すシャワーヘッドBは、プッシュボタン12が本体10から前方位置に配置されて、保持機構44によりその位置に保持されている。この状態では、切替部材31aにより湯水の吐水流路が吐水部56から吐水されるように切替えられている。よって、この状態にて図1に示す水栓2の操作レバー3を左右方向に回動操作するとともに、上下方向に操作すれば、所定温度及び所定流量に調節された湯水が、通水路18から第1流路20、第3流路33、第2流路21、内側流路40a、第4流路37aを通過して、吐水部56の整流器56aから直流水が外部へ吐水される。
【0035】
この状態のシャワーヘッドBにおいて、吐水口11aから湯水が吐水されない止水位置に切替える場合には、プッシュボタン12を前方位置から押圧操作すると、図5に示すように、操作部材32の保持機構44によりプッシュボタン12が後方位置に保持される。そして、プッシュボタン12の押圧操作に伴い、弁体49が第1弁座47aに着座し、切替部材31aにより第3流路33から第2流路21及び第4流路37aへの湯水の流路は閉鎖され、止水状態となる 。
【0036】
さらに、吐水口11aから湯水が吐水されるようにするには、プッシュボタン12をプッシュ操作すると、図4に示すように、プッシュボタン12は第2スプリング51の付勢力により後方位置から前方位置に移動されて、保持機構44によりその位置に保持される。そして、プッシュボタン12の移動に伴い、切替部材31aにより第3流路33と第2流路21とが連通し、吐水部56の整流器56aから直流水が外部へ吐水される。
【0037】
この場合、図5に示す止水状態において、ホース22からシャワーヘッドBへ供給される湯水は、切替部材31aで第3流路33から切替室36aに配置されている弁体49に向けて供給され、弁体49は第1弁座47aを高い圧力水で押圧するため、第2スプリング51のみの付勢力では弁体49はロッド42と共に移動しない場合がある。実施例2のシャワーヘッドBでは、湯水の止水中に通水路18を通過する湯水がロッド42の受圧面43に向けて作用し、その作用は弁体49が第1弁座47aから遠ざかる方向であるため弁体49の移動を補助し、プッシュボタン12による軽い操作で吐水口11から吐水される湯水の流路を、止水位置から吐水部56からの吐水に切り替えることができる。
【0038】
このように実施例2の発明によるシャワーヘッドは、給水圧力が高い状態で止水中であっても、プッシュボタンによる吐水位置への切替操作を良好に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施例1のシャワーヘッドが取り付けられた水栓の側面図である。
【図2】シャワーヘッドのシャワー吐水部からの吐水時の説明図である。
【図3】シャワーヘッドの直流吐水部からの吐水時の説明図である。
【図4】本発明の実施例2のシャワーヘッドの吐水部からの吐水時の説明図である。
【図5】本発明の実施例2のシャワーヘッドの止水時の説明図である。
【符号の説明】
【0040】
10 : 本体
11 : 吐水口
12 : プッシュボタン
16 : 収容室
18 : 通水路
31 : 切替部材
32 : 操作部材
38 : 第1吐水部
39 : 第2吐水部
42 : ロッド
43 : 受圧面
44 : 保持機構
47 : 第1弁座
48 : 第2弁座
49 : 弁体
A,B : シャワーヘッド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に収容室が形成された本体と、この本体に設けられ湯水を外部へ吐水する複数の吐水部を備えた吐水口と、前記収容室に装着され吐水口から吐水される湯水の吐水形態を切替える切替部材と、この切替部材と連繋した操作部材と、操作部材を前後2位置の何れかに保持する保持機構とを備え、操作部材に設けられたプッシュボタンの操作で、湯水を吐水口の第1吐水部又は第2吐水部の何れかから吐水されるように切替可能としたシャワーヘッドにおいて、前記収容室には湯水が通過する通水路が形成され、通水路には第1弁座と第2弁座とが互いに向かいあうようにして形成され、前記切替部材と操作部材とはロッドにより連繋し、ロッドに装着された弁体が第1弁座と第2弁座との間に移動自在に配置されることで、湯水が吐水される流路を第1吐水部又は第2吐水部の何れかに切替可能であり、ロッドはプッシュボタンの操作時に両弁座間の弁体の移動を補助する補助手段を備えたことを特徴とするシャワーヘッド。
【請求項2】
内部に収容室が形成された本体と、この本体に設けられ湯水を外部へ吐水する吐水部を備えた吐水口と、前記収容室に装着され吐水部から湯水を吐水又は止水の何れかに切替える切替部材と、この切替部材と連繋した操作部材と、操作部材を前後2位置の何れかに保持する保持機構とを備え、操作部材に設けられたプッシュボタンの操作で、湯水を吐水部からの吐水又は止水の何れかに切替可能としたシャワーヘッドにおいて、前記収容室には湯水が通過する通水路が形成され、通水路には第1弁座と第2弁座とが互いに向かいあうようにして形成され、前記切替部材と操作部材とはロッドにより連繋し、ロッドに装着された弁体が第1弁座と第2弁座との間に移動自在に配置されることで、湯水は吐水部からの吐水又は止水の何れかに切替可能であり、ロッドはプッシュボタンの操作時に両弁座間の弁体の移動を補助する補助手段を備えたことを特徴とするシャワーヘッド。
【請求項3】
前記ロッドはその一端に収容室の通水路と向かいあう受圧面を備え、受圧面が補助手段であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のシャワーヘッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−133712(P2008−133712A)
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−237404(P2007−237404)
【出願日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(000242378)株式会社ケーブイケー (130)
【Fターム(参考)】