説明

ショーケースの集中管理装置

【課題】連結して使用される各ショーケースをグループをショーケースとして適切な運転状態の管理を行うことを可能とする集中管理装置を提供する。
【解決手段】集中管理コントローラ2と、各ショーケースSにそれぞれ設けられて識別情報が付与された端末側制御装置3とを具備し、集中管理コントローラと端末側制御装置は、識別情報及びショーケースの運転条件に関するデータ送受信することにより、各ショーケースを集中監理し、連結して使用されるショーケースの端末側制御装置を、各ショーケースの並び状態と共にグループ化して登録し、登録されたグループ内のショーケースを相互に関連付けて制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のショーケースの運転状態を一括して集中管理するためのショーケースの集中管理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の店舗には複数のショーケースや冷蔵庫、冷凍機等が設置されるが、従来各ショーケース等はそれぞれ温度調節器や霜取用のタイマから構成される制御装置によって個別に制御されているのが現状である。従って、ショーケース等の温度及び霜取制御等に関する各種の設定作業は、当該ショーケース等が設置されている場所においてここに行わなければならない。そのため、季節や天候により設定を変更する場合には作業が極めて煩雑となる。
【0003】
また、各種設定値やショーケースの温度等の運転状態を把握するためには、ショーケースが設置されている場所に行って個々に調べる以外になく、ショーケースの運転状態に関するデータを容易に把握することができない問題があった。
【0004】
そのため、例えば特許文献1では、店舗の管理事務所等に設置した集中管理装置に、信号線によって複数(例えば50台等)のショーケースの端末側制御装置を順次接続し、集中管理装置と各端末側制御装置との間でデータ通信を行わせることにより、各ショーケースの運転制御に関するデータの各種設定作業を集中管理装置にて行い、当該データに基づいて集中管理装置から各ショーケースの制御装置に制御信号を送信すると共に各ショーケースの運転状態に関するデータを集中管理装置に収集して一括管理するシステムが示されている。係るシステムによれば、複数台のショーケース等の運転制御を一括して行うことが可能となるので、設定及び管理作業が著しく簡素化される。
【特許文献1】特開2002−303478号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
連結して設置されてグループを構成する場合であっても、設置現場においてそれぞれのショーケースに対し、それぞれに電磁弁を取り付ける冷媒配管工事が行われていた。
【0006】
そのため、連続した一つの陳列室を構成する複数のショーケースについて、設置作業の簡素化を実現することができるショーケース等の集中管理システムの開発が望まれていた。
【0007】
本発明は、従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、連結して使用される各ショーケースをグループをショーケースとして適切な運転状態の管理を行うことを可能とすると共に、設置作業の簡素化を実現することができる集中管理装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のショーケースの集中管理装置は、複数のショーケースの運転状態を一括して管理するものであって、集中管理装置は、上位制御装置と、各ショーケースにそれぞれ設けられ、個々に所定の識別情報を付与された端末側制御装置とを具備して構成され、上位制御装置は、識別情報及びショーケースの運転条件に関するデータを端末側制御装置に送信し、該端末側制御装置からは識別情報及びショーケースの運転状態に関するデータを受信することにより、各ショーケースを集中監理すると共に、連結して使用されるショーケースの端末側制御装置をグループ化して登録する手段を有し、登録されたグループを一つのショーケースとみなして制御することを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、上記請求項1の発明において、上位制御装置は、登録されたグループ内の何れかのショーケースの端末側制御装置を選択する手段を有し、該端末側制御装置は、当該端末側制御装置が設けられたショーケースの温度センサが検出する庫内温度と上位制御装置から送信されたショーケースの運転条件に関するデータに基づいて、グループ内の全てのショーケースの冷却制御を実行することを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、上記請求項1の発明において、上位制御装置は、登録されたグループ内の何れかのショーケースの端末側制御装置を選択する手段を有し、該端末側制御装置は、グループ内の各ショーケースの温度センサが検出する庫内温度の平均値と上位制御装置から送信されたショーケースの運転条件に関するデータに基づいて、グループ内の全てのショーケースの冷却制御を実行することを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明は、上記請求項1の発明において、上位制御装置は、登録されたグループ内の何れかのショーケースの端末側制御装置を選択する手段を有し、該端末側制御装置は、グループ内の各ショーケースの温度センサが検出する庫内温度のうち、所定の基準値以上の温度を検出している温度センサが検出する庫内温度と上位制御装置から送信されたショーケースの運転条件に関するデータに基づいて、グループ内の全てのショーケースの冷却制御を実行することを特徴とする。
【0012】
請求項5の発明は、上記請求項1の発明において、上位制御装置は、登録されたグループ内の何れかのショーケースの端末側制御装置を選択する手段を有し、該端末側制御装置は、グループ内の各ショーケースの温度センサが検出する庫内温度のうちの何れかが所定の上限温度に達した場合、グループ内の全てのショーケースの冷却を開始し、グループ内の各ショーケースの温度センサが検出する庫内温度の全てが所定の下限温度に達した場合に、グループ内の全てのショーケースの冷却を停止することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、複数のショーケースの運転状態を一括して管理するショーケースの集中管理装置において、集中管理装置は、上位制御装置と、各ショーケースにそれぞれ設けられ、個々に所定の識別情報を付与された端末側制御装置とを具備して構成され、上位制御装置は、識別情報及びショーケースの運転条件に関するデータを端末側制御装置に送信し、該端末側制御装置からは識別情報及びショーケースの運転状態に関するデータを受信することにより、各ショーケースを集中監理すると共に、連結して使用されるショーケースの端末側制御装置をグループ化して登録する手段を有し、登録されたグループを一つのショーケースとみなして制御するので、例えば、請求項2の発明の如く、上位制御装置は、登録されたグループ内の何れかのショーケースの端末側制御装置を選択する手段を有し、該端末側制御装置は、当該端末側制御装置が設けられたショーケースの温度センサが検出する庫内温度と上位制御装置から送信されたショーケースの運転条件に関するデータに基づいて、グループ内の全てのショーケースの冷却制御を実行することが可能となる。
【0014】
これにより、単一の温度センサによる庫内温度の検出によってグループ内全てのショーケースの冷却制御が可能となり、取付センサ数を軽減でき、設定や管理作業の著しい簡素化を実現することができる。
【0015】
特に、この場合、単一の電磁弁によってグループ内全てのショーケースの運転を制御することが可能となる。そのため、設置現場において、それぞれのショーケースに電磁弁を取り付ける場合に比して作業の簡素化を実現することができる。また、複数の電磁弁を用いてそれぞれのショーケースの運転を制御する場合に比して制御の簡素化を実現することができる。
【0016】
また、請求項3の発明の如く、上位制御装置は、登録されたグループ内の何れかのショーケースの端末側制御装置を選択する手段を有し、該選択された端末側制御装置は、グループ内の各ショーケースの温度センサが検出する庫内温度の平均値と上位制御装置から送信されたショーケースの運転条件に関するデータに基づいて、グループ内の全てのショーケースの冷却制御を実行するので、グループを構成する各ショーケースをバランスよく温度制御することが可能となる。
【0017】
また、請求項4の発明の如く、上位制御装置は、登録されたグループ内の何れかのショーケースの端末側制御装置を選択する手段を有し、該端末側制御装置は、グループ内の各ショーケースの温度センサが検出する庫内温度のうち、所定の基準値以上の温度を検出している温度センサが検出する庫内温度と上位制御装置から送信されたショーケースの運転条件に関するデータに基づいて、グループ内の全てのショーケースの冷却制御を実行するので、グループを構成するショーケースの内、冷却不良傾向にあるショーケースに設けられる温度センサの検出温度に基づいてグループ内全てのショーケースの冷却制御を行うことが可能となる。
【0018】
これにより、グループ内全体において冷却不良が発生する不都合を回避することができる。
【0019】
また、請求項5の発明の如く、上位制御装置は、登録されたグループ内の何れかのショーケースの端末側制御装置を選択する手段を有し、該端末側制御装置は、グループ内の各ショーケースの温度センサが検出する庫内温度のうちの何れかが所定の上限温度に達した場合、グループ内の全てのショーケースの冷却を開始し、グループ内の各ショーケースの温度センサが検出する庫内温度の全てが所定の下限温度に達した場合に、グループ内の全てのショーケースの冷却を停止するので、その都度、冷却不足傾向にある箇所に設けられる温度センサの検出に基づいてグループ内全てのショーケースの冷却制御を行うことが可能となる。
【0020】
これにより、グループ内全体において冷却不良が発生する不都合を回避することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について実施例1及び実施例2に分けて詳述する。
【実施例1】
【0022】
まず、実施例1としてのショーケースの集中管理システム1について図1の構成図を参照して説明する。本発明の集中管理システム1は、マイクロコンピュータから構成された制御上のマスター機となる上位制御装置としての集中管理コントローラ2と、マイクロコンピュータによって構成され、店舗に設置された複数のショーケースS(プレハブ冷蔵庫P、それらに冷媒を供給するための冷凍機Rや配電盤E等にそれぞれ設けられると共に、前記集中管理コントローラ2に対して信号線14、15、16により接続された制御上の子機となる複数の端末側制御装置3・・とから構築される。
【0023】
前記集中管理コントローラ2は例えば店舗の事務室等に設けられ、図2に示す如く上位制御手段としてのマイクロコンピュータ4と、このマイクロコンピュータ4に接続されたROM6、RAM7、EEPROM8と、上位送受信手段としての送受信手段9、10、11と、出力制御手段12及び入力制御手段13とから構成される。送受信手段9、10、11はシリアルインターフェースにより構成され、送受信手段9には前記信号線14が接続されると共に、送受信手段10には前記信号線15が接続され、送受信手段11には前記信号線16が接続される。
【0024】
ROM6には通信プロトコル及び集中管理コントローラ2自体の制御プログラムが格納され、RAM7には各端末側制御装置3から送られてくる各種データや、各端末側制御装置3へ送る各種運転制御に関するデータ、集中管理コントローラ2自体の制御データが保存され、EEPROM8には各ショーケースSやプレハブ冷蔵庫P、冷凍機R等の各種設定及び設置状態に関するデータ等が保存されて電源が断たれた時にも保持される。出力制御手段12には表示手段としての表示部(ディスプレイ)17が接続され、入力制御手段13には上位入力手段としてのスイッチ18が接続されている。スイッチ18は各ショーケースSやプレハブ冷蔵庫P等の温度制御や霜取り制御等の運転制御に関するデータをそれぞれ設定し、或いは表示部17へのデータの表示を指令する。
【0025】
次に、端末側制御装置3は前述の如く各ショーケースS等にそれぞれ設けられており、このうちショーケースSやプレハブ冷蔵庫Pの端末側制御装置3は図3に示す如く、端末側制御手段としてのマイクロコンピュータ21と、このマイクロコンピュータ21に接続されたROM22、RAM23、EEPROM24と、端末側送受信手段としての送受信手段26と、出力制御手段28及び入力制御手段29とから構成される。送受信手段26はシリアルインターフェースにより構成され、前記信号線14(プレハブ冷蔵庫Pでは信号線15、冷凍機R等では信号線16)に接続されている。
【0026】
また、ROM22には通信プロトコルや端末側制御装置3自体の制御プログラムが格納され、RAM23には集中管理コントローラ2から送られてくるショーケースS等の運転制御に関するデータ(受信データ)が保存される。また、EEPROM24には設定スイッチ33により端末側制御装置3において設定されたショーケースS等の各種運転制御に関するデータ(内部保持データ)が保存されており、電源が断たれても保持される。
【0027】
出力制御手段28には表示部31及びアクチュエータ32が接続される。このアクチュエータ32はショーケースSの例えば圧縮機、膨張弁(内蔵型の場合)、電磁弁や冷却器の霜取り用のヒータ、照明等を意味するものである。入力制御手段29には設定スイッチ33と、ショーケースS等の庫内温度(貯蔵室内温度)や冷却器温度等を検出するセンサ34と、運転モードを切り換えるための運転モード切換手段としての切換スイッチ36が接続されており、前記センサ34で検出されたデータもRAM23に保存される。
【0028】
前記設定スイッチ33は当該端末側制御装置3が設けられたショーケースS等の温度制御や霜取り制御(霜取り開始時刻や霜取り周期)等の個々の運転制御に関するデータを入力し、或いは、前記集中管理コントローラ2に対して当該端末側制御装置3を識別させるためのID(図4に示すA01〜A50)を設定するものである。また、切換スイッチ36はショーケースS等の運転モードを冷凍モードとするか、冷蔵モードとするかを切り換えるためのスイッチである。
【0029】
(1)基本的な集中管理
以上の構成で、次に動作について説明する。まず、集中管理コントローラ2について説明する。スイッチ18からは各端末側制御装置3毎に割り当てられた前記ID毎に庫内(貯蔵室内)設定温度、各種警報、冷却器の霜取り制御に関する各種設定値(霜取り開始時刻及び霜取り周期)等、ショーケースS等の運転制御に関するデータを入力する。このスイッチ18により入力設定された各ショーケースS等の運転制御に関するデータはマイクロコンピュータ4により前記RAM7及びEEPROM8に保存される。
【0030】
また、マイクロコンピュータ4はスイッチ18から入力されたデータに基づいて制御信号(霜取り周期や後述する霜取り開始信号も含まれる)を送受信手段9から信号線14、15、16を介して各ショーケースS等の端末側制御装置3に送信する。
【0031】
次に、端末側制御装置3について説明する。まず、端末側制御装置3のマイクロコンピュータ21は送受信手段26によりデータ(集中管理コントローラ2からの制御信号)を受信した場合、受信したデータを制御データとして保持する。即ち、端末側制御装置3では送受信手段26が信号線14等より自らのID宛の制御信号を受信すると、マイクロコンピュータ21はRAM23に前記庫内設定温度等の設定データ(受信データ)を制御データとして保存する。
【0032】
次に、マイクロコンピュータ21は、保持した制御データ(受信データ)によりショーケースS等の温度制御、霜取り制御を実行する。即ち、マイクロコンピュータ21はセンサ34からのショーケースS等の庫内温度に関する出力と前記集中管理コントローラ2から送信された設定データの内の庫内設定温度とを比較してアクチュエータ32としての膨張弁、電磁弁や圧縮機モータを制御し、庫内温度を前記庫内設定温度に制御する。この場合、冷凍モードに設定されている場合には、設定データ内の冷凍温度設定と庫内温度に関する出力とを比較し、庫内温度を冷凍温度に維持すると共に、冷蔵モードに設定されている場合には設定データ内の冷蔵温度設定と比較して庫内温度を冷蔵温度に維持することになる。
【0033】
また、冷却器の霜取りの開始に関しては、マイクロコンピュータ21は集中管理コントローラ2から送信される霜取り開始信号に基づいて霜取りを開始し、或いは、送信されている霜取り周期に基づいて霜取りを実行する。この霜取りはアクチュエータ32としての霜取りヒータの通電を制御し、ショーケースS等の図示しない冷却器の霜取りを行うことにより実行され、所定の終了温度まで冷却器の温度が上昇した時点で終了される。
【0034】
このようにしてマイクロコンピュータ21は、集中管理コントローラ2から制御信号を受信した場合、当該受信した制御信号(受信データ)に基づいてアクチュエータ32(機器)の制御を実行するので、集中管理コントローラ2からの制御信号に基づく複数のショーケースS等の集中管理を実現できる。
【0035】
このようなショーケースS等における庫内温度等の運転状態に関するデータはマイクロコンピュータ21によって逐次RAM23に保存され、更新されている。集中管理コントローラ2のマイクロコンピュータ4は、例えば1分間に一回自らに接続されている各ショーケースSの端末側制御装置3のマイクロコンピュータ21に対してポーリングを行う。各端末側制御装置3のマイクロコンピュータ21は集中管理コントローラ2からポーリングされると、自らのIDと共にRAM23内に保存していたショーケースS等の運転状態に関するデータを送受信手段26より集中管理コントローラ2に送信する。
【0036】
集中管理コントローラ2は送受信手段9等によりこの運転状態に関するデータを受信し収集して、各端末側制御装置3毎に、即ちID別に運転状態に関するデータをRAM7内に格納する。このRAM7内の運転状態に関するデータは次回のポーリングによって端末側制御装置3よりデータが送信されることにより更新される。
【0037】
集中管理コントローラ2は、このような手順にて各端末側制御装置3より各ショーケースS等の運転状態に関するデータを収集する。マイクロコンピュータ4はスイッチ18の操作によりRAM7内に収集したデータから庫内温度やEEPROM8に保存されている庫内設定温度等を読み出して各ID毎に表示部17に表示する。これによって、集中管理コントローラ2に接続した複数台のショーケースS等の運転を集中管理するものである。
【0038】
(2)ショーケースSのグループ登録
ここで、集中管理コントローラ2には各ショーケースSの端末側制御装置3のグループ登録をすることができるように構成されている。即ち、スーパーマーケット等の店舗では、複数のショーケースSを並設し、各ショーケースSの陳列室内における商品の陳列に一体感を持たせるため、隣接する端部には、側板を設けずに、設置現場において直接、隣接するショーケースSの端部とを突き合わせ、これらショーケースSの内部に設けられる陳列室内を連通させた状態とし、連続した一つの陳列室を構成する。
【0039】
そのため、集中管理コントローラ2では、全ショーケースS等の端末側制御装置3を、個々が保有するIDに基づき管理しているが、図4の店舗内レイアウトに示すような複数台のショーケースSを並設することで連続した一つの陳列室を構成する場合、当該ショーケースS・・・を一つのグループとして登録する。即ち、図4では、各端末側制御装置3が設けられるショーケースS・・・は、左から順に、IDがA10、A50、A25、A01と並設されてグループを構成している。
【0040】
そこで、集中管理コントローラ2のスイッチ18を操作して、表示部17にグループ1として登録するための図5に示すグループ登録設定画面を表示させる。この画面には集中管理コントローラ2のマイクロコンピュータ4が各ショーケースS・・・の端末側制御装置3・・・にポーリングして収集した全IDがA1〜A50間で番号順に表示される。
【0041】
次に、スイッチ18を用いてグループを構成するショーケースSの各端末側制御装置3を実際に設置されている順に各IDの四角を選択していくと、マイクロコンピュータ4は図6に示すように実際の設置順にIDを並べて表示部17に表示し、当該表示されたIDについて係る並び順にて一つのグループを構成するグループ1としてRAM7若しくはEEPROM8に登録する。
【0042】
以後、集中管理コントローラ2のマイクロコンピュータ4は、登録されたグループ内の各ショーケースS・・・を並び状態と相互に関連付けて制御する。
【0043】
上述したように、マイクロコンピュータ4は、スイッチ18によって各端末側制御装置3毎に割り当てられた前記ID毎に庫内設定温度等のショーケースSの運転制御に関するデータを入力すると、係る各ショーケースS等の運転制御に関するデータはマイクロコンピュータ4により前記RAM7及びEEPROM8に保存される。
【0044】
(3)グループ登録された各ショーケースの温度制御
ショーケースSの上記グループ登録が行われている場合には、グループ登録されているショーケースSの何れかについて運転制御に関するデータが入力されると、当該データと、グループ登録されている他のショーケースSの並び状態に関するデータとを相互に関連付けて係る他のショーケースSについての運転制御に関するデータ、特に設定温度に関するデータを変更する。
【0045】
グループ登録されているショーケースSの何れか、例えば両側に他のショーケースSが設置されている中央部のショーケースS(例として、当該ショーケースのIDがA50の端末側制御装置3)について、設定データの内の庫内設定温度が入力されると、当該グループを構成する他のショーケースSのうち、同様に両側に他のショーケースSが設置されている中央部のショーケースS(この場合、IDがA25の端末側制御装置3)については、同様の庫内設定温度に変更し、登録する。他方、当該グループを構成する他のショーケースSのうち、並びの端部に位置するショーケースS(この場合IDがA10及びA01の端末側制御装置3)については、前記庫内設定温度よりも所定温度(例えば2℃)低下させ、登録する。
【0046】
また、グループ登録されているショーケースSの何れか、例えば並びの端部に位置するショーケースS(例として、当該ショーケースのIDがA10の端末側制御装置3)について、設定データの内の庫内設定温度が入力されると、当該グループを構成する他のショーケースSのうち、同様に並びの端部に位置するショーケースS(この場合、IDがA01の端末側制御装置3)については、同様の庫内設定温度に変更し、登録する。他方、当該グループを構成する他のショーケースSのうち、両側に他のショーケースSが設置されている中央部のショーケースS(この場合IDがA50及びA25の端末側制御装置3)については、前記庫内設定温度よりも所定温度(例えば2℃)上昇させ、登録する。
【0047】
上記と同様に、マイクロコンピュータ4は、入力された庫内設定温度及びマイクロコンピュータ4によって変更された庫内設定温度に基づいて制御信号を送受信手段9から信号線14を介して各ショーケースS等の端末側制御装置3に送信する。そして、各端末側制御装置3のマイクロコンピュータ21は、保持した制御データ(受信データ)によりショーケースS等の温度制御を実行する。
【0048】
即ち、上述したように連結して使用される各ショーケースSは、並びの端部に位置するショーケースS(ここでは、IDがA10、A01)については、同一のグループとして登録される他のショーケースSより低下した庫内設定温度が当該ショーケースSの端末側制御装置3に送信されており、並びの中央部に位置するショーケースS(ここでは、IDがA50、A25)については、同一のグループとして登録されている他のショーケースSより上昇した庫内設定温度が当該ショーケースSの端末側制御装置3に送信されている。
【0049】
各庫内設定温度に基づいてそれぞれの端末側制御装置3のマイクロコンピュータ21がセンサ34からのショーケースS等の庫内温度に関する出力と上記前記集中管理コントローラ2から送信された設定データの内の庫内設定温度とを比較してアクチュエータ32としての膨張弁、電磁弁や圧縮機モータを制御し、庫内温度をそれぞれの前記庫内設定温度に制御する。
【0050】
ここで、連結されて並設される複数のショーケースS・・・は、周囲温度や冷凍機Rその他の外部からの影響が同様である。従って、各陳列室が連続されていることにより端部に位置するショーケースは、顧客の往来や、設置場所における周囲環境によって、陳列室内温度が上昇傾向にあり、他方、並びの中央部に位置するショーケースSは、隣接するショーケースSからの冷気の漏洩によって陳列室内温度が低下傾向にある。
【0051】
本発明によれば、集中管理コントローラ2にて連結して使用される各ショーケースS・・・の端末側制御装置3・・・を、各ショーケースSの並び状態と共にグループ化して登録され、当該並び状態に関連付けてグループを構成する一のショーケースSについて庫内設定温度が入力されると、グループを構成する他のショーケースSについても上述したように並び状態に応じた庫内設定温度が設定される。
【0052】
これにより、顧客の往来や、設置場所における周囲環境によって、冷却使用されるショーケースの温度が上昇傾向にあるグループ内の並びの端部に位置するショーケースSを他のショーケースSよりも低く設定することができ、当該並び端部におけるショーケースSの冷却不良を改善することが可能となる。
【0053】
また、隣接するショーケースSの影響により庫内温度が低下傾向にある並びの中央部に位置するショーケースSを他のショーケースSよりも設定温度を高く設定することができ、当該並び中央部におけるショーケースSの冷えすぎを改善することが可能となる。
【0054】
これにより、連結して設置されグループを構成する複数のショーケースS・・・全体における温度分布の均一化を図ることができ、適切な冷却運転を実現することが可能となる。
【0055】
また、登録されたグループ内のショーケースSを相互に関連付けて制御することで、設定や管理作業の著しい簡素化を実現することができる。
【0056】
(4)グループ内のショーケースの異常発生時の制御
ここで、グループ登録されている各ショーケースSは、上記制御によってそれぞれの庫内設定温度に維持されている。上述したように、集中管理コントローラ2は送受信手段9等により各ショーケースSのの運転状態に関するデータを受信し収集して、各端末側制御装置3毎に、即ちID別に運転状態に関するデータをRAM7内に格納し、逐次更新している。
【0057】
このとき、集中管理コントローラ2のマイクロコンピュータ4は、同一のグループとして登録されている各ショーケースSの庫内温度を比較する。何れかのショーケースSの庫内温度が当該グループ内の他のショーケースSの庫内温度と所定値、例えば5℃以上異なる場合、マイクロコンピュータ4は、他のショーケースSと所定値以上異なるショーケースSについて異常が発生したものと判断して、表示部17に当該ショーケースSをIDにより特定した異常発生を報知する表示を行う。
【0058】
これにより、連続した貯蔵室を構成する各ショーケースSの一部に異常が発生したことを、当該貯蔵室全体の温度が異常温度となる以前に、早期に特定のショーケースSに異常が発生したことを報知することができ、内部に陳列される商品への影響を最小限にとどめることができる。
【0059】
尚、本実施例では、登録されたグループ内において、何れかのショーケースSの庫内温度が当該グループ内の他のショーケースSの庫内温度と所定値以上異なる場合に、報知動作を実行しているが、これに限定されるものではなく、登録されたグループ内におけるショーケースSの庫内温度が、それに隣接するショーケースSの庫内温度と所定値(例えば5℃)以上異なる場合、上記報知動作を実行してもよい。
【0060】
これにより、正常運転であればより近似した庫内温度となる隣接するショーケースSとの温度差によって報知動作を実行するため、確実にショーケースSの異常を把握して報知することができる。
【0061】
また、報知動作は、表示部17における当該ショーケースSを特定した異常発生表示により行っているが、これに限定されるものではなく、音声やブザーなどによって異常発生を報知してもよい。
【0062】
そして、集中管理コントローラ2のマイクロコンピュータ4は、上記グループ内におけるショーケースSの庫内温度が、他のショーケースS、若しくは、隣接するショーケースSの庫内温度と所定値(例えば5℃)以上高い場合には、当該ショーケースSが庫内冷却不良状態に陥ったものと判断する。
【0063】
係る場合には、集中管理コントローラ2のマイクロコンピュータ4は、冷却不良状態のショーケースSに隣接するショーケースSの庫内設定温度を所定温度(例えば5℃)低下させて登録する。上記と同様に、マイクロコンピュータ4は、変更された庫内設定温度に基づいた制御信号を送受信手段9から信号線14を介して係るショーケースS等の端末側制御装置3に送信する。そして、当該端末側制御装置3のマイクロコンピュータ21は、保持した制御データ(受信データ)によりショーケースS等の庫内設定温度を低下させて温度制御を実行する。
【0064】
これにより、隣接するショーケースSによって、冷却不良が生じたショーケースSを補助的に冷却することが可能となり、当該ショーケースSの冷却不良を改善することが可能となる。従って、内部に陳列される商品への影響を最小限とすることができる。
【実施例2】
【0065】
次に、実施例2としてのショーケースの集中管理システム40について図7の概略構成図を参照して説明する。尚、当該集中管理システム40は、上記実施例の集中管理システム1と略同様の構成であるため、詳細な説明は省略する。
【0066】
上記実施例1の図4に示すようにA10、A50、A25、A01のIDの端末側制御装置3・・・がそれぞれ設けられたショーケースSを連結した場合、集中管理コントローラ2には、それらのIDを上記(2)ショーケースSのグループ登録に従って、グループ登録する。
【0067】
次に、集中管理コントローラ2でそのうちの何れかの端末側制御装置3を選択する。例えばIDがA01の端末側制御装置3を選択する。以後は集中管理コントローラ2は当該グループを一つのショーケースとみなし、当該IDがA01の端末側制御装置3のみを相手にデータの送受信を行う。従って、当該同一のグループとして登録される他のIDがA25、A50、A10の端末側制御装置3は、集中管理コントローラ2からの制御信号が受信されず、また、各端末側制御装置3から各ショーケースS等の運転状態に関するデータは、集中管理コントローラ2に送信されない。
【0068】
本実施例では、各ショーケースSに設けられる冷却器41・・・は、設置現場において相互に配管接続されており、別置きの冷凍機Rを構成する圧縮機や凝縮器等と共に一連の冷媒回路42を構成している。係る冷媒回路42には、各ショーケースSの冷却器41に冷媒を供給する単一の電磁弁43が設けられており、当該電磁弁43も上記選択されたIDがA01の端末側制御装置3の出力手段28に接続されている。
【0069】
また、各ショーケースSの端末側制御装置3のそれぞれに接続されていたセンサ34は全てこのIDがA01の端末側制御装置3に接続される。そのため、冷凍機Rの圧縮機は、当該IDがA01の端末側制御装置3に接続されていると共に、各ショーケースSの端末側制御装置3のそれぞれに接続されていた膨張弁(内蔵型の場合)、冷却器の霜取り用のヒータ、照明等のアクチュエータ32はIDがA01の端末側制御装置3の出力手段28に接続されている。
【0070】
以上の構成で、集中管理コントローラ2において各ショーケースSの集中管理を行う場合には、まず、スイッチ18からは上述の如く登録されたグループを構成し、且つ、そのうちから選択されたIDがA01の端末側制御装置3に庫内設定温度、各種警報、冷却器の霜取制御に関する各種設定値等のショーケースSの運転制御に関するデータを入力する。このスイッチ18により入力設定されたショーケースSの運転制御に関するデータは、グループ登録及び選択された端末側制御装置3のIDと共に、マイクロコンピュータ4により前記RAM7及びEEPROM8に保存される。
【0071】
そして、マイクロコンピュータ4はスイッチ18から入力されたデータに基づいて制御信号(霜取り周期や後述する霜取り開始信号も含まれる)を送受信手段9から信号線14を介してこの場合IDがA01の端末側制御装置3に送信する。
【0072】
選択されたIDがA01の端末側制御装置3のマイクロコンピュータ21は送受信手段26によりデータ(集中管理コントローラ2からの制御信号)を受信した場合、受信したデータを制御データとして保持する。即ち、端末側制御装置3では送受信手段26が信号線14等より自らのID宛の制御信号を受信すると、マイクロコンピュータ21はRAM23に前記庫内設定温度等の設定データ(受信データ)を制御データとして保存する。
【0073】
次に、マイクロコンピュータ21は、保持した制御データ(受信データ)により当該登録されたグループの各ショーケースSの温度制御、霜取り制御を実行する。即ち、マイクロコンピュータ21は当該選択された端末側制御装置3に接続されているセンサ34からのショーケースSの庫内温度に関する出力と前記集中管理コントローラ2から送信された設定データの内の庫内設定温度とを比較してアクチュエータ32としての膨張弁、電磁弁43や冷凍機Rの圧縮機モータを制御し、当該IDがA01の端末側制御装置3が設けられるショーケースSと共に連結して連続した陳列室を構成するグループ内全てのショーケースSの庫内温度を前記庫内設定温度に制御する。
【0074】
これにより、単一の温度センサ34による庫内温度の検出によってグループ内全てのショーケースSの冷却制御が可能となり、取付センサ数を軽減でき、設定や管理作業の著しい簡素化を実現することができる。
【0075】
特に、この場合、単一の電磁弁43によってグループ内全てのショーケースの運転を制御することが可能となる。そのため、設置現場において、それぞれのショーケースSに電磁弁を取り付ける場合に比して作業の簡素化を実現することができ、複数の電磁弁を用いてそれぞれのショーケースの運転を制御する場合に比して制御の簡素化を実現することができる。
【0076】
また、上記以外にも、各ショーケースSの端末側制御装置3のそれぞれに接続されていたセンサ34を全て、選択された何れかの端末側制御装置3、この場合、IDがA01の端末側制御装置3に接続する。また、当該同一のグループとして登録されている各ショーケースSの端末側制御装置3のそれぞれに接続されていた膨張弁(内蔵型の場合)、冷却器の霜取り用のヒータ、照明等のアクチュエータ32をIDがA01の端末側制御装置3の出力手段28に接続する。
【0077】
これにより、選択された端末側制御装置3であるIDがA01の端末側制御装置3のマイクロコンピュータ21は、各ショーケースS内に設けられて、当該端末側制御装置3に接続されている庫内温度を検出する全センサ34からの庫内温度に関する出力に基づき、当該同一のグループとして登録されているショーケースSの庫内温度の平均値を算出する。
【0078】
そして、当該マイクロコンピュータ21は、当該庫内温度の平均値と、前記集中管理コントローラ2から送信された設定データ内の庫内設定温度とを比較してアクチュエータ32としての膨張弁、冷凍機Rの圧縮機モータ、及び各ショーケースSの冷却器41への冷媒の供給を制御する電磁弁43を制御して、グループ内の全てのショーケースSの冷却制御を実行する。
【0079】
これにより、グループを構成する各ショーケースSをバランスよく温度制御することが可能となる。
【0080】
これに限らず、例えば、選択された端末側制御装置3であるIDがA01の端末側制御装置3のマイクロコンピュータ21は、当該A01の端末側制御装置3に接続された各ショーケースS内に設けられる全センサ34からの庫内温度に関する出力のうち、所定の基準値以上の温度に上がっているもののみ選択し、それらの平均値を算出する。
【0081】
そして、当該マイクロコンピュータ21は、前記基準値以上であったセンサ34からの庫内温度の平均値と、前記集中管理コントローラ2から送信された設定データ内の庫内設定温度とを比較してアクチュエータ32としての膨張弁、冷凍機Rの圧縮機モータ、及び各ショーケースSの冷却器41への冷媒の供給を制御する電磁弁43を制御する。
【0082】
即ち、当該IDがA01の端末側制御装置3は、前記庫内温度の平均値が、所定の上限温度(例えば、設定温度が+5℃であった場合、当該設定温度よりも少許高い+6℃)に達したときに、電磁弁43を開放して冷却開始とする。そして、当該A01の端末側制御装置3に接続されている庫内温度を全てのセンサ34が所定の下限温度(ここでは、設定温度+5℃に対し、OFF点温度として+3℃)に達した場合、電磁弁43を閉鎖して、当該グループとして登録されているショーケースS全ての冷却器41への冷媒の流入を停止する。
【0083】
従って、グループを構成するショーケースSの内、冷却不良傾向にあるショーケースSに設けられる温度センサ34の検出温度に基づいてグループ内全てのショーケースSの冷却制御を行うことが可能となる。これにより、グループ内全体において冷却不良が発生する不都合を回避することができる。
【0084】
また、他の制御方法として、例えば、選択された端末側制御装置3であるIDがA01の端末側制御装置3のマイクロコンピュータ21は、当該A01の端末側制御装置3に接続された各ショーケースS内に設けられる全センサ34からの庫内温度に関する出力のうち、何れかのセンサ34、例えば、最初に上限温度(例えば、設定温度が+5℃であった場合、ON点温度として+7℃)に到達したセンサ34の庫内温度を除外し、次(これに限定されず所定の到達順位)に、上限温度に到達したセンサ34の庫内温度の出力に基づき電磁弁43を開放して冷却開始とする。
【0085】
そして、当該A01の端末側制御装置3に接続されている庫内温度を全てのセンサ34が所定の下限温度(ここでは、設定温度+5℃に対し、OFF点温度として+3℃)に達した場合、電磁弁43を閉鎖して、当該グループとして登録されているショーケースS全ての冷却器41への冷媒の流入を停止する。
【0086】
従って、グループを構成するショーケースSの内、その都度、冷却不良傾向にある箇所に設けられる温度センサ34の検出温度に基づいてグループ内全てのショーケースSの冷却制御を行うことが可能となる。これにより、グループ内全体において冷却不良が発生する不都合を回避することができる。
【0087】
また、本実施例の如く、最初に上限温度に到達した庫内温度出力は除外して、所定番目、例えば二番目に上限温度に到達した庫内温度出力に応じて電磁弁43を開放して各ショーケースSの冷却器41に冷媒を流入させ冷却開始するため、外乱などによって一時的に庫内温度が上限温度に到達したケースを除外して温度制御することが可能となる。
【0088】
これにより、安定的にグループ全体の冷却制御を実行することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明のショーケースの集中管理システムの構成図である。(実施例1)
【図2】図1の集中管理システムの集中管理コントローラの構成図である。
【図3】図1の集中管理システムの端末側制御装置の構成図である。
【図4】グループ化されたショーケースの設置状況を示す図である。
【図5】図1の集中管理コントローラの表示部に表示される全端末側制御装置の表示状態を示す図である。
【図6】図1の集中管理コントローラの表示部に表示されるグループ登録の表示状態を示す図である。
【図7】ショーケースの集中管理システム40の概略構成図である。(実施例2)
【符号の説明】
【0090】
S ショーケース
P プレハブ冷蔵庫
R 冷凍機
E 配電盤
1、40 集中管理システム
2 集中管理コントローラ(上位制御装置)
3 端末側制御装置
4 マイクロコンピュータ
14、15、16 信号線
17、31 表示部
18 スイッチ
21 マイクロコンピュータ(端末側制御手段)
34 センサ
41 冷却器
42 冷媒回路
43 電磁弁


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のショーケースの運転状態を一括して管理するショーケースの集中管理装置において、
該集中管理装置は、上位制御装置と、前記各ショーケースにそれぞれ設けられ、個々に所定の識別情報を付与された端末側制御装置とを具備して構成され、
前記上位制御装置は、前記識別情報及び前記ショーケースの運転条件に関するデータを前記端末側制御装置に送信し、該端末側制御装置からは前記識別情報及び前記ショーケースの運転状態に関するデータを受信することにより、前記各ショーケースを集中監理すると共に、
連結して使用される前記ショーケースの端末側制御装置をグループ化して登録する手段を有し、登録されたグループを一つのショーケースとみなして制御することを特徴とするショーケースの集中管理装置。
【請求項2】
前記上位制御装置は、前記登録されたグループ内の何れかのショーケースの端末側制御装置を選択する手段を有し、該端末側制御装置は、当該端末側制御装置が設けられたショーケースの温度センサが検出する庫内温度と前記上位制御装置から送信された前記ショーケースの運転条件に関するデータに基づいて、グループ内の全てのショーケースの冷却制御を実行することを特徴とする請求項1記載のショーケースの集中管理装置。
【請求項3】
前記上位制御装置は、前記登録されたグループ内の何れかのショーケースの端末側制御装置を選択する手段を有し、該端末側制御装置は、グループ内の各ショーケースの温度センサが検出する庫内温度の平均値と前記上位制御装置から送信された前記ショーケースの運転条件に関するデータに基づいて、グループ内の全てのショーケースの冷却制御を実行することを特徴とする請求項1に記載のショーケースの集中管理装置。
【請求項4】
前記上位制御装置は、前記登録されたグループ内の何れかのショーケースの端末側制御装置を選択する手段を有し、該端末側制御装置は、グループ内の各ショーケースの温度センサが検出する庫内温度のうち、所定の基準値以上の温度を検出している温度センサが検出する庫内温度と前記上位制御装置から送信された前記ショーケースの運転条件に関するデータに基づいて、グループ内の全てのショーケースの冷却制御を実行することを特徴とする請求項1に記載のショーケースの集中管理装置。
【請求項5】
前記上位制御装置は、前記登録されたグループ内の何れかのショーケースの端末側制御装置を選択する手段を有し、該端末側制御装置は、グループ内の各ショーケースの温度センサが検出する庫内温度のうちの何れかが所定の上限温度に達した場合、グループ内の全てのショーケースの冷却を開始し、グループ内の各ショーケースの温度センサが検出する庫内温度の全てが所定の下限温度に達した場合に、グループ内の全てのショーケースの冷却を停止することを特徴とする請求項1に記載のショーケースの集中管理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−236342(P2009−236342A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−79699(P2008−79699)
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】