説明

シランカップリング剤皮膜の分析方法

【課題】シランカップリング剤皮膜の有無及び被覆状態を効率よく分析する方法を提供する。
【解決手段】導体表面に形成されたシランカップリング剤皮膜の分析方法であって、シランカップリング剤皮膜上に酸化還元指示薬を含む指示液を滴下し、その変色を確認することでシランカップリング剤皮膜の有無、及び被覆状態を分析する。金属、金属酸化物、合金から選ばれる少なくとも1つの導体層と、樹脂層の密着を向上させるために、導体表面にシランカップリング剤が塗布されたプリント回路基板における密着性の分析方法であって、プリント回路基板に、酸化還元指示薬液を滴下し、変色を確認することで導体層と樹脂層の密着性を分析する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシランカップリング剤皮膜の分析方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来からプリント配線板の製造において、銅又は銅合金などの金属からなる導体表面と、ソルダーレジストやプリプレグなどの絶縁樹脂との密着性を向上させるために、金属表面にシランカップリング剤を処理することが行われている。特許文献1には、銅回路表面に水酸基を付与しシラン系カップリング剤を付着させることが開示されている。特許文献2には、回路パターン表面をシランカップリング剤で処理した内層板をボンディングシートと外層金属箔とを積層する。ことが開示されている。特許文献3には、回路表面に銅酸化物層を形成してからエチレンジアミン4酢酸アルカリ塩溶液で溶解除去して凹凸を形成した後、アミノシランカップリング剤で膜を形成した後にプリプレグを積層することが開示されている。特許文献4には、銅回路表面を酸化処理したアミノシラン、エポキシシラン等のカップリング剤で処理することが開示されている。特許文献5には、銅表面をトリアジンチオールなどで処理した後にシランカップリング剤で処理して絶縁樹脂層と積層することが開示されている。
【0003】
このようなシランカップリング剤皮膜を金属−樹脂間の密着性向上のために形成する場合、シランカップリング剤皮膜が均一に形成されていないと目的の密着強度が得られないため、シランカップリング剤皮膜の付着状態を確認する必要がある。
【0004】
従来はシランカップリング剤皮膜の付着状況はX線光電子分光分析装置(XPS)など詳細な表面分析によって銅及び銅合金表面を測定し、銅及び銅合金表面に存在するSi量の測定などを行うことでシランカップリング剤皮膜の有無を確認してきた。
【特許文献1】特開平5−304361号公報
【特許文献2】特開平6−37452号公報
【特許文献3】特開平7−115275号公報
【特許文献4】特開平7−212039号公報
【特許文献5】特開2007−35995号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来のX線光電子分光分析装置(XPS)などによる詳細分析には、(1)真空条件での測定を要し時間がかかる、(2)装置が高価である、(3)装置使用者のトレーニングが必要であるなどの問題点があり、特に基板量産時におけるシランカップリング剤皮膜の分析方法としては実施が困難であると考えられる。
【0006】
本発明は、前記従来の問題を解決するため、シランカップリング剤皮膜の有無、及び被覆状態を効率よく分析する方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のシランカップリング剤皮膜の分析方法は、導体表面に形成されたシランカップリング剤皮膜の分析方法であって、前記シランカップリング剤皮膜上に酸化還元指示薬を含む指示液を滴下し、その変色を確認することでシランカップリング剤皮膜の有無、及び被覆状態を分析することを特徴とする。
【0008】
本発明の導体層と樹脂層との密着性の分析方法は、金属、金属酸化物、合金から選ばれる少なくとも1つの導体層と、樹脂層の密着を向上させるために、導体表面にシランカップリング剤が塗布されたプリント回路基板における密着性の分析方法であって、前記プリント回路基板に、酸化還元指示薬液を滴下し、変色を確認することで導体層と樹脂層の密着性を分析することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、銅及び/又は銅合金などの導体表面にシランカップリング剤皮膜を形成してから、シランカップリング剤皮膜上に酸化還元指示薬を滴下し、変色を確認することで簡単にシランカップリング剤皮膜の有無、及び被覆状態を分析することができるため、高価な装置やそれを扱う熟練が不要で、特にプリント回路基板などを製造する現場でのシランカップリング剤皮膜分析に好適である。また、この方法により、特に銅及び/又は銅合金からなる導体層と樹脂層の密着性をシランカップリング剤皮膜の形成状態で分析する場合に有用なシランカップリング剤皮膜の分析方法及び銅−樹脂間の密着性の分析方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(1)シランカップリング剤皮膜
本発明の金属など導体上に形成されるシランカップリング剤皮膜は、銅及び/又は銅合金などの金属と絶縁樹脂との密着性を向上させるために塗布されるもので、基本的にはカップリング効果を示すシランカップリング剤であればどのようなシランカップリング剤の皮膜でもよい。特に本発明の分析方法に適したシランカップリング剤皮膜を形成するシランカップリング剤としては、エポキシ基、アミノ基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基、ビニル基などの官能基を有するシランカップリング剤が適している。
【0011】
エポキシ基を有するシランカップリング剤としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
【0012】
アミノ基を有するシランカップリング剤としては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩等が挙げられる。
【0013】
アクリロキシ基を有するシランカップリング剤としては、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0014】
メタクリロキシ基を有するシランカップリング剤としては、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
【0015】
ビニル基を有するシランカップリング剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリクロルシラン等が挙げられる。
【0016】
その他、3−ウレイドプロピルトリエトキシシランなどのウレイド基を有するシランカップリング剤、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプト基を有するシランカップリング剤、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどのイソシアネート基を有するシランカップリング剤なども使用できる。
【0017】
適切な被覆量は、下地導体層の種類及び樹脂の種類などに応じて適宜調整可能である。
【0018】
このシランカップリング剤皮膜の形成状態と、銅及び/又は銅合金と絶縁樹脂とのピール強度には相関関係がある。特に、高温、高湿度の条件下ではピール強度は低下傾向にあるが、シランカップリング剤皮膜が適切に形成されている場合、すなわち、均一に欠損部分なくシランカップリング剤皮膜が金属表面に形成されている場合には、ピール強度が高く維持できる。ピール強度との関係で好ましい被覆量は、例えば日本電子社製JPS−9010MCで、Mg線源、エネルギーステップ0.1eV、パスエネルギー50eV、積算時間200msの測定条件でSi 2p3/2 ピークを測定した場合、ピーク強度が15,000以上、より好ましくは20,000以上のピーク強度である。
(2)金属、金属酸化物、合金など導体層
本発明の分析方法で分析可能なシランカップリング剤皮膜を形成する導体下地としては、例えば、銅、ニッケル、亜鉛、チタン及びこれらの合金などが挙げられるが、この中でも、プリント回路基板の導体層に用いられる銅及び/又は銅合金上にシランカップリング剤皮膜を形成した場合の分析として本発明は適している。
【0019】
また、導体表面には、樹脂との密着性を向上させるために、バフ研磨などの機械的粗化や、エッチング液などによる化学的粗化処理や、その他密着性を向上させるために浸漬めっきによる接着性金属層が形成されていてもよい。要は、酸化還元指示薬によって呈色反応が生じる表面を有する導体層であればよい。
(3)酸化還元指示薬
本発明で使用される酸化還元指示薬は、特に限定されるものではなく、ブロモフェノールブルー、メチルオレンジ、メチルイエロー、ブロモクレゾールグリーン、メチルレッド、リトマス、メチルパープル、ブロモクレゾールパープル、クロロフェノールレッド、ブロモチモールブルー、P−ニトロフェノールなどが挙げられる。
【0020】
本発明は、導体表面の酸塩基性及びシランカップリング剤皮膜の酸塩基性に基づく酸化還元指示薬の呈色反応によるものである。酸化還元指示薬は対象の酸塩基性によって示す色が変化するので、例えば銅、ニッケル、アルミなど、又はこれらの合金表面と、シランカップリング剤皮膜表面に付着した場合では、酸化還元指示薬の呈色に違いがでるため、目視によって簡単に分析ができる。金属など導体表面にシランカップリング剤皮膜が均一且つ十分に形成されていれば、シランカップリング剤皮膜の特性に由来する呈色を示す。一方、シランカップリング剤皮膜が十分に形成されていなければ、下地の導体表面が露出していることになるため、導体表面特性に由来する呈色を示す。すなわち、金属表面の酸塩基性とシランカップリング剤皮膜の酸塩基性が異なれば、その酸塩基性の相違点に適した変色域を持つ酸化還元指示薬を選択することにより、シランカップリング剤皮膜の存在及び被覆状態を分析することができる。
【0021】
この酸化還元指示薬のなかでも、特にプリント回路基板の導体として多く使用される銅及び/又は銅合金に適している酸化還元指示薬としては、変色pH域が2.5〜6.5の範囲にある酸化還元指示薬が、変色が明確に認識できるため分析が容易であり、特に適している。
【0022】
例えば、ブロモフェノールブルー、メチルオレンジ、メチルイエロー、ブロモクレゾールグリーン、メチルレッド、及びこれらの混合液などが挙げられる。
【0023】
なお、ブロモフェノールブルーは、銅及び/又は銅合金表面に付着した場合には青色を示し、シランカップリング剤皮膜に付着した場合には黄色を示す。
【0024】
ブロモクレゾールグリーン/メチルレッド又はブロモクレゾールグリーン/メチルイエローの混合液は、銅及び/又は銅合金表面に付着した場合には緑色を示し、シランカップリング剤皮膜に付着した場合には赤色を示す。
【0025】
酸化還元指示薬の濃度は、0.01wt%〜5.0wt%が好ましく、さらに好ましくは0.04wt%〜1.0wt%、特に好ましくは0.05wt%〜0.5wt%である。この範囲より指示薬濃度が低いと目視での呈色反応が困難となり、また濃度が高すぎても指示薬自体の酸塩基性の影響が大きく呈色反応を観察することが困難となる。
【実施例】
【0026】
以下実施例を用いて本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定されない。
【0027】
(実施例1)
厚さ35μmの電解銅箔(プリント配線板用電解銅箔、三井金属鉱業社製商品名“3EC−III”)を縦横各10cmの正方形に切断し、硫酸−過酸化水素系のエッチング液で常温25℃、30秒間浸漬処理をして表面を洗浄し、水洗、乾燥させた。次に、シランカップリング剤処理として、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1wt%水溶液で30℃、60秒浸漬処理した。
【0028】
(実施例2)
シランカップリング剤処理をする前に、銅箔の表面処理として有機酸系のエッチング剤(メック社製商品名“メックエッチボンド”)で1μmエッチング処理を行う以外は実施例1と同様に処理した。
【0029】
(実施例3)
上記実施例2のエッチング処理の代わりに、上記銅箔の表面に表面処理として、浸漬めっきによる接着性金属層を形成したものを実施例3とした。この浸漬めっき液としては、酢酸、酢酸第一スズ、酢酸銀、チオ尿素、ジエチレングリコール、イオン交換水などからなる水溶液を使用して、これに30℃、30秒間の条件で浸漬した後、水洗することで、銅箔表面に銅とわずかな錫を含む銅合金層が形成された。
【0030】
(実施例4)
実施例3のシランカップリング剤処理を、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.5wt%水溶液で30℃、60秒浸漬処理したものを実施例4とした。
【0031】
(実施例5)
実施例3のシランカップリング剤処理を、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン2.0wt%水溶液で30℃、60秒浸漬処理したものを実施例5とした。
【0032】
(実施例6)
実施例3のシランカップリング剤処理を、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン10.0wt%水溶液で30℃、60秒浸漬処理したものを実施例6とした。
【0033】
(実施例7)
実施例3のシランカップリング剤処理を、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン1wt%水溶液で30℃、60秒浸漬処理したものを実施例7とした。
【0034】
(実施例8)
実施例3のシランカップリング剤処理を、ビニルトリメトキシシラン1wt%水溶液で30℃、60秒浸漬処理したものを実施例8とした。
【0035】
(実施例9)
実施例3のシランカップリング剤処理を、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1wt%水溶液で30℃、60秒浸漬処理したものを実施例9とした。
【0036】
(実施例10)
実施例3のシランカップリング剤処理を、3−アミノプロピルトリメトキシシラン1wt%水溶液で30℃、60秒浸漬処理したものを実施例10とした。
【0037】
上記実施例1〜10に示すシランカップリング剤処理銅箔の表面に、0.1wt%ブロモフェノールブルーを数滴滴下し、数秒から1分間放置し、指示薬の変色を観察した。
【0038】
(実施例11)
実施例3と同様の銅箔に、0.1wt%ブロモクレゾールグリーン/メチルレッドを数滴滴下し、数秒から1分間放置し、指示薬の変色を観察したものを実施例11とした。
【0039】
(実施例12)
実施例3と同様の銅箔に、0.1wt%ブロモクレゾールグリーン/メチルイエローを数滴滴下し、数秒から1分間放置し、指示薬の変色を観察したものを実施例12とした。
【0040】
(比較例1)
実施例1と同様の銅箔にシランカップリング剤処理をしなかったものを比較例1とした。
【0041】
(比較例2)
実施例2と同様の銅箔にシランカップリング剤処理をしなかったものを比較例2とした。
【0042】
(比較例3)
実施例3と同様の銅箔にシランカップリング剤処理をしなかったものを比較例3とした。
【0043】
(比較例4)
実施例3のシランカップリング剤処理を、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.2wt%水溶液で30℃、60秒浸漬処理したものを比較例4とした。
【0044】
(比較例5)
実施例3のシランカップリング剤処理を、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.1wt%水溶液で30℃、60秒浸漬処理したものを比較例5とした。
【0045】
上記比較例1〜比較例5の銅箔の表面に、0.1wt%ブロモフェノールブルーを数滴滴下し、数秒から1分間放置し、指示薬の変色を観察した。
【0046】
(比較例6)
実施例11のシランカップリング剤処理をしなかったものを比較例6とした。
【0047】
(比較例7)
実施例12のシランカップリング剤処理をしなかったものを比較例7とした。
【0048】
また、実施例のうち、実施例1〜12及びシランカップリング剤処理をした比較例4及び5の表面をXPSで測定したところ(測定条件:日本電子社製JPS−9010MC、Mg線源、エネルギーステップ0.1eV、パスエネルギー50eV、積算時間200msの測定条件でSi 2p3/2 ピークを測定した)実施例1〜12はいずれもシランカップリング剤皮膜が十分に形成されていることがわかった。
【0049】
一方、比較例4及び5については、それぞれシランカップリング剤皮膜が十分に形成されていないことがわかった。
【0050】
なお、シランカップリング剤皮膜付着状態の評価は、ピーク強度が20,000以上であれば○、未満であれば×とした。
【0051】
上記結果を表1に示す。
【0052】
【表1】

【0053】
これらの結果より、シランカップリング剤皮膜の有無及び被覆状態は、指示薬の変色によって簡単に判別できることがわかる。
【0054】
以上から、本発明は、銅及び/又は銅合金などの導体表面に形成されているシランカップリング剤皮膜上に酸化還元指示薬を滴下し、変色を確認することで簡単にシランカップリング剤皮膜の有無、及び被覆状態を分析することができる。このため、高価な装置やそれを扱う熟練が不要で、特にプリント回路基板などを製造する現場でのシランカップリング剤皮膜分析に好適であることが確認できた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導体表面に形成されたシランカップリング剤皮膜の分析方法であって、
前記シランカップリング剤皮膜上に酸化還元指示薬を含む指示液を滴下し、その変色を確認することでシランカップリング剤皮膜の有無、及び被覆状態を分析することを特徴とするシランカップリング剤皮膜の分析方法。
【請求項2】
前記酸化還元指示薬が、ブロモフェノールブルー、ブロモクレゾールグリーン、メチルオレンジ、メチルイエロー、及びメチルレッドから選ばれる少なくとも1つである請求項1に記載のシランカップリング剤皮膜の分析方法。
【請求項3】
前記導体層が、金属、金属酸化物、及び合金から選ばれる少なくとも1つである請求項1に記載のシランカップリング剤皮膜の分析方法。
【請求項4】
前記導体層が、銅、酸化銅、又は銅合金である請求項1又は3に記載のシランカップリング剤皮膜の分析方法。
【請求項5】
前記酸化還元指示薬の濃度が、0.01wt%以上5wt%以下の範囲である請求項1又は2に記載のシランカップリング剤皮膜の分析方法。
【請求項6】
前記シランカップリング剤皮膜が、エポキシ基、アミノ基、アクリロキシ基、メタクリロキシ基、及びビニル基から選ばれる少なくとも1つの官能基を有するシランカップリング剤から形成される請求項1〜5のいずれか1項に記載のシランカップリング剤皮膜の分析方法。
【請求項7】
金属、金属酸化物、合金から選ばれる少なくとも1つの導体層と、樹脂層の密着を向上させるために、導体表面にシランカップリング剤が塗布されたプリント回路基板における密着性の分析方法であって、
前記プリント回路基板に、酸化還元指示薬液を滴下し、変色を確認することで導体層と樹脂層の密着性を分析することを特徴とする導体層と樹脂層との密着性の分析方法。

【公開番号】特開2008−286602(P2008−286602A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−130798(P2007−130798)
【出願日】平成19年5月16日(2007.5.16)
【出願人】(000114488)メック株式会社 (49)
【Fターム(参考)】