説明

シリコーン含有フォーム

本発明は、A)1分子当たり平均して少なくとも1個のウレタン単位又は尿素単位及び1個の一般式[1]−SiR(OR3−zの基[式中、Rは1〜20個の炭素原子を有するアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又はアリール基であり、Rは水素、1〜10個の炭素原子を有するアルキル基であり、その際、4個までの隣接しない−CH−基は−O−基によって置換することができるか、あるいは、1〜10個の炭素原子を有するアシル基であり、かつzは0、1又は2の値を意味する]を有する、有機的に改質化されたオルガノポリシロキサン(S)及びB)発泡剤(T)を含有する発泡可能な混合物(M)、オルガノポリシロキサン(S)の製造方法、ならびに、当該発泡可能な混合物から製造することができるフォームに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機的に改質化されたオルガノポリシロキサンを含有する発泡可能な混合物、そのオルガノポリシロキサンの製造方法及びその発泡可能な混合物から製造可能なフォームに関する。
【0002】
純粋なシリコーンフォーム材料と同様にポリウレタン軟質フォームも、有機ポリオール及びジ−又はポリイソシアネートから製造されることが以前から知られている。しかしながら、双方の材料群は、それぞれ特別な利点及び欠点を存在する。したがって、シリコーンフォームは、一般的にはたしかに、良好な高温安定性及び低温安定性ならびに十分な難燃性によって特徴付けられるが、同時にかなり高い密度及び専らたいして大きくない機械的特性プロフィールを有する。これに対してポリウレタン軟質フォームは、大抵において優れた機械的性質を有する。シリコーンフォームに対しての多くのポリウレタンフォームの欠点は、多くの使用に対して十分ではない燃焼挙動であり、これは、多くの場合において、専ら添加される多量の難燃剤によってのみ補うことができる。
【0003】
シリコーン−ポリウレタン−コポリマー、すなわち、ポリウレタン単位及び/又は尿素単位をさらに含有するポリシロキサンの使用によって、新規のフォーム材料を得ることが可能であり、この場合、これは新規であって、かつそれぞれの使用に適するよう調整された性質の組合せを示す。したがって、この方法で、特に、従来のポリウレタンフォームに対して顕著に改善された燃焼挙動と一緒に良好な機械的性質を有する、特別なフォーム材料を製造することができる。
【0004】
WO 03/080696には、シリコーンフォーム材料が記載されており、この場合、これは、ジ−又はポリイソシアネートを有する定められたヒドロキシアルキル官能性及び/又はアミノアルキル官能性ポリシロキサンから製造することができる。これに関してシリコーンの架橋はフォーム形成中で実施する。発泡剤としては水が役立ち、この場合、これは、過剰量で使用されたイソシアネートと一緒になって、二酸化炭素の放出及び尿素単位の形成下で反応する。
【0005】
これに関して、WO 03/080696には、フォームを製造するための2つ方法が記載されている。第1の方法では、ヒドロキシアルキル官能性及び/又はアミノアルキル官能性シロキサンを最初に水で乳化し、かつ得られたエマルションを引き続いてジ−又はポリイソシアネートと反応させる。第2の方法では、ヒドロキシアルキル官能性及び/又はアミノアルキル官能性シロキサンを最初に過剰量のジ−又はポリイソシアネートと一緒に反応させ、イソシアネート官能性シロキサンを生じさせ、この場合、これはその後に、第2の反応工程中で水と混合させ、その際に発泡させる。
【0006】
DE 41 08 326 Clでは、ヒドロキシアルキル官能性ポリシロキサンとジ−又はポリイソシアネートとの反応によって製造することができるシリコーンフォーム材料が記載されている。これに関して、シロキサンフォームの製造のために、WO 03/080696に記載されるような比較可能な方法を使用する。
【0007】
ヒドロキシアルキル末端又はアミノアルキル末端ポリシロキサンと、ジ−又はポリイソシアネートとの反応はさらに他の文献からも知られており、特にUS 5512650又はWO 97/40103から知られている。しかしながら、この場合、この反応は、フォーム材料を製造するものではなく、専ら溶融接着剤又はシーリング材用途のためのエラストマー又はプレポリマーを製造することが記載されている。さらにここで記載された化合物は、その高いモル量及びそれに結びつく極めて高い粘度に基づいて、プレポリマーからフォーム材料を製造する方法の場合に使用するには適しておらず、その際、プレポリマーの架橋は最初に、フォーム形成中において、かつ低い温度で実施しなければならない。
【0008】
技術水準によるすべての方法の欠点は、多成分系の複雑な取り扱い及びイソシアネート含量と関連しての考えられる健康的リスクに関するものであって、この健康的リスクは、特別な処置によって排除しなければならないものである。
【0009】
本発明の課題は、この技術水準の欠点を示すことのないシロキサン−コポリマーフォームを開発することである。
【0010】
本発明の対象は、発泡可能な混合物(M)であり、この場合、これは、
A)有機的に改質化されたオルガノポリシロキサン(S)、この場合、これは1分子当たり平均して少なくとも1個のウレタン単位又は尿素単位ならびに1個の一般式[1]
【化1】

[式中、Rは1〜20個の炭素原子を有するアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又はアリール基であり、
は水素、1〜10個の炭素原子を有するアルキル基であり、その際、4個までの隣接しない−CH−基が、1個の基−O−によって置換されていてもよいか、あるいは、1〜10個の炭素原子を有するアシル基であり、かつ、
zは0、1又は2の値を意味する]の基を有し、及び
B)発泡剤(T)を含有する。
【0011】
混合物(M)は、フォーム、好ましくは硬質又は軟質フォーム、特に軟質フォームを製造するのに役立つ。
【0012】
ポリシロキサン(S)は、発泡可能な材料(M)中で、(空気)湿分の存在下で互いの縮合し、かつ場合により添加剤と一緒になって硬化して、固体の三次元架橋された材料を、良好な性質で生じさせる。
【0013】
本発明の好ましい実施態様において、有機的に改質化されたオルガノポリシロキサン(S)は、一般式[2]
【化2】

[式中、X及びYは酸素原子、N−R−基又は硫黄原子であり、
は水素又は1〜20個の炭素原子を有するアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又はアリール基であり、
は水素原子、1〜10個の炭素原子を有するアルキル基、アルケニル基又はアリール基又は−CH2−SiR(OR3−z−基であり、
Xは1〜8の整数を示し、かつ、
、R及びzは、一般式[1]に記載の意味を有するが、但し、X又はYの双方の基の少なくとも1個はNH−官能基を示す]の基を有する。
【0014】
基Rとして、1〜8個の炭素原子を有する基が好ましく、かつ特に好ましくはフェニル基、メチル基又はエチル基である。基Rは、好ましくは1〜8個の炭素原子を有するアルキル基であり、その際、エチル基又はメチル基が特に好ましく、その際、基Rは好ましくは水素であり、かつ基Rとして水素、1〜8個の炭素原子を有するアルキル基、特にメチル基、エチル基、プロピル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基及びフェニル基が好ましい。xは、好ましくは1又は3であり、その際、値は1であることが特に好ましい。zに関しては、0又は1の値が好ましい。
【0015】
がアルキル基でありかつxが1の値である、一般式[2]の基を有する有機的に改質化されたオルガノポリシロキサン(S)の場合には、これはいわゆるα−アルコキシシリル末端オルガノポリシロキサン(S)であり、その際、アルコキシシリル基はメチレンスペーサーによって隣接するウレタン単位又は尿素単位と簡単に分離されている。このα−アルコキシシリル基は、市販の、メチレンスペーサーを有しないアルコキシシリル基と比較して、(空気)湿分に対する顕著に増加した反応性を示す。この高い反応性は、α−アルコキシシル末端オルガノポリシロキサンを、発泡可能な混合物(M)中で使用するために特に重要であり、それというのも、この材料は、その発泡可能なにより特に迅速に硬化し、そのためにフォーム構造はフレキシブルであり、かつ良好なフォーム構造を有するフォームを達成するためである。
【0016】
ポリシロキサン(S)は、好ましくは線状又は分枝である。
【0017】
発泡剤(T)は、混合物(M)を発泡させる状態にある物質又は物質混合物である。
【0018】
これに関して、発泡過程において化学反応によりガスを放出させ、それによりオルガノポリシロキサン(S)を発泡させる化学的発泡剤であってもよい。
【0019】
しかしながら好ましくは、発泡剤(T)は、物理的発泡剤、すなわち、圧力下で液体に凝縮するガスであってもよく、この場合、これは、混合物(M)を圧力容器から取り出す際に完全に又は部分的に気化し、かつその際、オルガノポリシロキサン(S)を発泡させる。二者択一的に、0.10MPa(絶対圧)及び<70℃の温度、好ましくは<50℃、特に好ましくは<40℃の温度で気化する液体であってもよい。この場合において、フォーム形成は相当する高められた温度で実施され、かつそれにより発泡剤が気化し、フォーム形成を生じさせる。
【0020】
特に好ましい発泡剤(T)は、それ自体がすでにかなりわずかな圧力で凝縮可能なガスであり、これは、市販の噴霧可能な缶入りポリウレタンフォーム(Montageschaeume)を製造するために使用されるものである。通常の発泡剤は、例えば、それぞれ1〜5個、特に3〜5個の炭素原子を有する炭化水素基、例えばプロパン、ブタン又はシクロペンタン、1〜3個の炭素原子を有する弗化炭化水素基、例えば1、1−ジフルオロエタン又は1,1,1,2−テトラフルオロエタン、二酸化炭素又はジメチルエーテルならびにこれらの混合物である。
【0021】
混合物(M)は、好ましくは0.5〜60体積%の発泡剤を含有し、その際、発泡剤の量は2〜40体積%が好ましく、かつ8〜30体積%が特に好ましい。
【0022】
オルガノポリシロキサン(S)及び発泡剤(T)を含有する発泡可能な混合物(M)は、さらに大抵の場合において、他の添加剤(Z)、例えばフォーム安定化剤、触媒、充填剤、チキソトロープ剤、希釈剤、溶剤、充填剤、他のポリマー、難燃剤、UV吸収剤、ラジカル捕捉剤等を含む。
【0023】
オルガノポリシロキサン(S)は、好ましくは、以下の成分から製造される:
A1)1分子当たり、アミノアルキル基及びヒドロキシアルキル基から選択された少なくとも1個の基を有するオルガノシロキサン(S1)及び
A2)イソシアナトアルキルアルコキシシラン(VI)。
【0024】
場合により製造の際に、成分A3)として触媒(K)を有していてもよい。
【0025】
製造は、好ましくは連続的又は断続的方法において、成分を簡単に一緒にすることにより実施する。場合により、反応の終了時にさらにイソシアネート反応性成分、例えばアルコール、例えばエタノール又はメタノールを添加し、これにより過剰量のイソシアネートシランを捕捉し、その結果、イソシアネート不含の生成物を得ることができる。連続的方法により、双方の成分は好ましくはミキサー中で連続的に混合し、かつ引き続いて、互いに反応させることができる。この方法は、有利には、例えば管状反応器中で実施することができる。
【0026】
同様に、以下の成分からなるポリシロキサン(S)の製造が好ましい:
A1)1分子当たりアミノアルキル基及びヒドロキシアルキル基から選択された少なくとも1個の基を有するオルガノポリシロキサン(S1)及び
A2)NCO−反応性基を有するアルコキシシラン(V2)及び
A3)1分子当たり少なくとも2個のイソシアネート基を有するポリイソシアネート(J)。
【0027】
場合により、製造の際に、成分A4)として触媒(K)を有していてもよい。
【0028】
アルコキシシラン(V2)のNCO−反応性基とは、好ましくはOH−、SH−又はN−R−基であり、その際Rは、一般式(2)に示された意味を有する。これに関して、式N−Rの基が特に好ましい。
【0029】
これに関して以下の方法が特に好ましい:オルガノポリシロキサン(S1)を、場合により溶剤(L)の存在下で、1分子当たり少なくとも2個のイソシアネート基を有する過剰量のポリイソシアネート(J)と反応させて、イソシアネート官能性シロキサンを生じさせる。その際、このポリイソシアネートは、好ましくは過剰量で使用し、その際、オルガノポリシロキサン(S1)のアミノアルキル基又はヒドロキシアルキル基1モル当たり1.2〜10モルのイソシアネート単位過剰量が好ましく、かつ1.5〜3モルの過剰量が特に好ましい。したがって、この第1の反応工程の際に、シロキサン(S1)の全てのアミノ基及び/又はヒドロキシ基を完全に反応させ、その際、混合物が生じ、この場合、この混合物は、イソシアネート官能性シロキサンに加えてさらに反応していないポリイソシアネート(J)の割合を含む。その後に、イソシアネート官能性シロキサン及び反応していないポリイソシアネート(J)の過剰量のイソシアネート基を、アミノアルキルアルコキシシラン(V2)と反応させ、アルコキシシリル反応性オルガノポリシロキサン(3)を生じさせる。最後の反応工程の際に、過剰量のイソシアネート基に対して、好ましくは0.9〜1.5モル当量のアミノアルキルアルコキシシラン(V2)を使用する。溶剤(L)の存在下で合成を実施する場合には、これを引き続いて完全に又は部分的に留去することができる。
【0030】
さらに以下の方法が特に好ましい:オルガノポリシロキサン(S1)及びアミノアルキルアルコキシシラン(V2)を最初に混合させ、かつ引き続いて場合により溶剤(L)の存在下で、1分子当たり少なくとも2個のイソシアネート基を有するポリイソシアネート(J)と反応させ、アルコキシシリル官能性オルガノポリシロキサン(S)を生じさせる。これに関して、反応対の量は、好ましくは、1モルのNCO−反応性基当たり0.9〜1.1モルのNCO基を使用する程度に選択する。引き続いて、溶剤(L)を完全に又は部分的に蒸留により除去することができる。
【0031】
さらにこの製造方法は、断続的に又は連続的に運転することができる。好ましくは連続的な溶剤不含の方法であり、この場合、この方法は、例えば押出機を用いて実施することができる。
【0032】
発泡剤(T)ならびに上記に挙げられた添加剤(Z)は、シロキサン(S)に、その合成前、合成中又は合成後のそれぞれの時点において添加することができる。
【0033】
オルガノポリシロキサン(S1)は、好ましくは線状又は分枝である。オルガノポリシロキサン(S1)として、好ましくはシロキサンを使用し、そのアミノアルキル基又はヒドロキシアルキル基は、一般式[3]
【化3】

[式中、Rは一価の、場合によっては−CN置換又はハロゲン置換されたC〜C12−炭化水素基であり、その際、1個又は複数個の、互いに隣接しないメチレン単位は、基−O−又はNR11により置換されていてもよいか、あるいは、場合によってはC〜C−アルキル基で、−CNで又はハロゲンで置換されたフェニル基によって置換されていてもよく、
は水素原子又は基Rであり、
は、二価の、場合によりシアノ−、アルキル−、ヒドロキシ−、アミノ−、アミノアルキル−、ヒドロキシアルキル−又はハロゲン置換されたC〜C12−炭化水素基であり、その際、1個又は複数個の、互いに隣接しないメチレン単位は、基−O−又はNR12によって置換されていてもよく、
11、R12は水素又は1〜20個の炭素原子を有するアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又はアリール基であり、かつ、
zは、基OH又はNH基を示す]に相当する。
【0034】
基Rとして、好ましくは非分枝のアルキル基、好ましくは1〜6個の炭素原子を有する非分枝のアルキル基であるか、あるいは、芳香族炭化水素基を使用する。メチル基が特に好ましい基Rである。基Rは好ましくは非置換である。好ましい基Rは、特に1〜6個、好ましくは1又は3個の炭素原子を有する線状のアルキレン鎖又は環状の炭化水素基である。同様に好ましい基Rは、さらに1〜10個の炭素原子、好ましくは3又は5個の炭素原子を有するアルキレン鎖であり、その際、炭素鎖は1個又は複数個の酸素原子又は基NRによって中断されている。基Rとして好ましくは水素、アルキル基、アリール基、アミノアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、好ましくは、これらはそれぞれ1〜6個の炭素原子を有するものであって、その際、水素及びメチル基が特に好ましい。基Zは、特に好ましくはアミン官能基である。
【0035】
好ましくは、分枝又は非分枝のオルガノポリシロキサン(S1)を使用し、その鎖末端は少なくとも90%まで、特に少なくとも95%までが一般式[3]のアミノアルキル基又はヒドロキシアルキル基により末端化されている。オルガノポリシロキサン分子(S1)において、場合により一般式[3]のアミノアルキル基と同時にヒドロキシアルキル基が存在していてもよい。
【0036】
特に好ましくはオルガノポリシロキサン(S1)を使用し、この場合、これは排他的にか、あるいは、少なくとも50質量%まで、好ましくは少なくとも70質量%まで、特に好ましくは少なくとも90質量%まで一般式[4]
【化4】

[式中、mは整数を示し、その際、mの平均値は1〜10000であり、かつ、R、R、R及びzは前記意味を有する]の線状シロキサンを有する。
【0037】
好ましいmの平均値は10〜2000であり、その際、15〜1000の平均値、特に30〜800の平均値が特に好ましい。
【0038】
本発明の好ましい実施態様において、一般式[4]のシロキサン(S1)は、他のシロキサン(S1)と一緒に混合し、この場合、これは、アミノアルキル官能基及びヒドロキシアルキル官能基から選択される平均して2個以上の基を有する。これに関して、分枝であり、かつ、アミノアルキル−及びヒドロキシアルキル官能基から選択された基によって末端化されたシロキサン(S1)であるか、あるいは、アミノアルキル官能基及びヒドロキシアルキル官能基から選択される側基を有する非分枝のシロキサンであってもよい。
【0039】
特に好ましい方法において、一般式(4)の線状のオルガノポリシロキサン(S1)は、一般式[5]
【化5】

のオルガノポリシロキサン及び一般式(6)〜(8)
【化6】

のオルガノケイ素化合物
[式中、kは少なくとも2の整数を意味し、かつ、
及びmは前記意味を有する]から製造される。
【0040】
本発明の実施態様において、成分(S1)としてシロキサンを使用し、この場合、これは、アミノアルキル官能基及び/又はヒドロキシアルキル官能基に加えて、さらに一般式[9]
【化7】

[式中、RはRの意味を有し、かつR10はRの意味を有する]のホスホナトアルキル官能基を有している。これに関して、ホスホネート官能基は、金属表面上へのフォームの付着性を改善させることができる。
【0041】
本発明による方法において使用されるシロキサン(S1)は、好ましくは、イソシアネートに対して非反応性のシロキサンの可能な限り少ない割合を示す。特に、非イソシアネート官能性の環状シロキサンの可能な限り少ない割合が好ましい。それというのも、非反応性のシロキサンは、場合によっては消泡作用を有し、かつそれに伴い硬化したフォームのフォーム構造を劣化させる。場合によってはこれを方法で使用する前に、非イソシアネート反応性のシロキサン環をシロキサン(S1)から留去することが有利であってもよい。
【0042】
ポリイソシアネート(J)として、すべて公知のジ−又はポリイソシアネートを使用することができる。好ましくは、一般式[10]
【化8】

[式中、Qはn−官能性芳香族又は脂肪族炭化水素基を意味し、かつ、
nは少なくとも2の整数を意味する]のポリイソシアネート(J)を使用する。
【0043】
好ましくは、Qは4〜30個の炭素原子を有する。好ましくは、nは多くとも5の整数を意味する。通常使用されるジイソシアネート(J)の例は、ジイソシアナトジフェニルメタン(MDI)、この場合、これは、粗MDI又は工業的MDIの形でか、あるいは、純粋な4,4’−又は2,4’−異性体又はその調製物の形であり、トルイレンジイソシアネート(TDI)、この場合、これは種々のレジオ異性体(Regioisomere)の形であり、ジイソシアナトナフタリン(NDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、1,3−ビス(1−イソシアナト−1−メチルエチル)ベンゾール(TMXDI)、4,4’−メチレンジシクロヘキシレンジイソシアネート(H−MDI)又はさらにはヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)である。ポリイソシアネート(J)の例は、ポリマーMDI(p−MDI)、トリフェニルメタントリイソシアネートであるか、あるいは、前記イソシアネートのビュレット−又はイソシアヌレート三量体である。ジ−及び/又はポリイソシアネート(J)は、単独で又は混合物の形で使用することができる。
【0044】
アルコキシシラン(V1)又は(V2)として、好ましくは一般式[11]又は[12]
【化9】

[式中、zはOH−基、SH−基又はNHR13−基を意味し、かつ、
13は水素又は1〜20個の炭素原子を有するアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又はアリール基を意味し、かつ、R、R、Z及びzは前記意味を有する]を使用する。
【0045】
オルガノシロキサン(S)の製造に際して、シロキサン(S1)、アミノアルキルアルコキシシラン(V1)又は(V2)及びポリイソシアネート(J)の他に、さらにイソシアネート官能基及び/又はイソシアネート反応性基を有する他の成分を使用することができ、かつ、オルガノシロキサン(S)中に導入することができる。ここで例として、モノイソシアネート、イソシアネート官能性有機性オリゴマー又は(プレ)ポリマー、モノマーアルコール、モノマージオール、例えばグリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、モノマーオリゴオール、例えばペンタエリトリット又はトリヒドロキシメチルエタン、1個、2個又は複数個のヒドロキシル基を有するオリゴマー又はポリマーアルコール、例えばポリエチレン−又はポリプロピレンオキシド、水、1個、2個又は複数個のアミン官能基を有するモノマーアミン、例えばエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンならびにさらに1個、2個又は複数個のアミン官能基を有するオリゴマー又はポリマーアミンが挙げられる。この付加的な化合物の質量部は、イソシアネート官能性オルガノシロキサン(S1)に対して30質量%を下廻り、好ましくは15質量%を下廻り、かつ特に好ましくは5質量%を下廻る。
【0046】
シロキサン(S)の製造は、触媒(K)の使用によって促進することができる。触媒(K)として、好ましくは酸性又は塩基性の化合物を使用し、例えば部分エステル化リン酸、カルボン酸、部分エステル化カルボン酸、アルキルアンモニウム水酸化物、アンモニウム−アルコキシド、アルキルアンモニウム弗化物又はアミンベース、オルガノ錫化合物、オルガノ亜鉛化合物、オルガノタングステン化合物、オルガノチタン化合物又はこれら触媒の混合物である。場合により、使用された触媒(K)は、反応終了後に、例えば触媒毒を添加することによってか、あるいは、酸性又は塩基性の触媒(K)の場合には中和によって失活させる。これらの失活によって、シロキサン(S)又はこれを含有する混合物(M)の貯蔵安定性を改善させることができる。前記のように、発泡可能な混合物(M)は、他の添加剤(Z)を含有するものであってもよい。これに関して好ましい添加剤は、充填剤(F)である。ここで、すべての非補強充填剤、すなわち、50m/gまでのBET表面積を有する充填剤、例えばKreide又は補強充填剤、すなわち、少なくとも50m/gのBET表面積を有する充填剤、例えばカーボンブラック、沈降シリカ又は熱分解法シリカを使用することができる。その際、特に疎水性の熱分解法シリカと同様に親水性の熱分解法シリカも好ましい充填剤である。本発明の特に好ましい実施態様においては熱分解法シリカを使用し、その表面は、ヒドロキシアルキル官能基又は特にアミノアルキル官能基によって改質化されている。改質化されたシリカは、化学的にフォームポリマー中に導入することができる。これに関して充填剤(F)は、種々の官能基を使用可能である。したがって、これは、発泡可能な混合物(M)の粘度を調整するために使用することができる。しかしながらこれは特に発泡中において"サポート機能(Stuetzfunktion)"の役割を有していてもよく、したがって、改善されたフォーム構造を有するフォームを導くことができる。最終的には、さらに得られるフォームの機械的性質を、充填剤の使用により相応して改善することができる。
【0047】
さらに、発泡可能な混合物(M)はさらに触媒(K2)を含有していてもよく、この場合、これはシラン縮合反応及びそれに伴うフォーム硬化を促進する。触媒(K2)として、特にオルガノ錫化合物が適している。例としては、ジブチル錫ラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオトエート又はジブチル錫−ビス−(ドデシルメルカプチド)である。さらに、錫不含の触媒(K2)、例えば有機チタネート、鉄触媒、例えば有機鉄化合物、有機及び無機重金属化合物又は前記アミンであってもよい。有機鉄化合物に関する例としては、鉄(III)アセチルアセトネートが挙げられる。アミンに関する例としてトリエチルアミン、トリブチルアミン、1,4−ジアザビスクロ[2,2,2]オクタン、N,N−ビス−(N,N−ジメチル−2−アミノ−エチル)−メチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチル−フェニルアミン、ビス−N,N−ジメチルアミノエチルエーテル、N,N−ジメチル−2−アミノエタノール、N,N−ジメチルアミノピリジン、N,N,N,N−テトラメチル−ビス−(2−アミノエチルメチルアミン)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン、N−エチルモルホリン又はN,N’−ジメチルアミノピリジンである。
【0048】
触媒(K2)は、単独で又は混合物として使用することができる。場合により、シロキサン(S)の製造の際に使用される触媒(K)を触媒(K2)と同時に、フォーム硬化のために使用することができる。
【0049】
発泡可能な混合物(M)に対して、触媒(K2)を、好ましくは0.03〜6.0質量%、特に好ましくは0.1〜4.0質量%の量で使用する。
【0050】
多くの場合において、発泡可能な混合物(M)にフォーム安定化剤(ST)を添加することは有利である。適したフォーム安定化剤(ST)として、例えば市販の、ポリエーテル側鎖により改質化されたシリコンオリゴマー又はフルオロ界面活性剤、例えばZonyl(登録商標)型(DuPont)を使用することができる。フォーム安定化剤は、それぞれ発泡可能な混合物(M)に対して6質量%まで、好ましくは0.1〜3質量%の量で使用する。
【0051】
さらにセル調整剤、チキソトロープ剤及び/又は可塑剤を添加することは有利であってもよい。耐燃性のさらなる改善のために、発泡可能な混合物(M)にさらに難燃剤、例えばリン含有化合物、特にリン酸塩(例えばトリエチルホスフェート、トリス−クロロプロピル−ホスフェート等)及びホスホネートならびにハロゲン化ポリエステル及びポリオール又はクロロパラフィンを添加することができる。
【0052】
オルガノポリシロキサン(S)又はこれを含有する発泡可能な混合物(M)は、好ましくは、シロキサン−ポリウレタン−コポリマーフォーム又はシロキサン−ポリ尿素−コポリマーフォームを製造するために使用する。これに関して、シロキサン(S)又は発泡可能な混合物(M)を1成分系の形で使用する。その際、フォーム形成は、物理的発泡剤(T)により実施する。フォームを取り出した後に、これを空気湿分と反応させることによって硬化させる。
【0053】
前記式の前記すべての記号は、それぞれ互いに独立してその意味を有するものである。すべての式において、ケイ素原子は4価である。
【0054】
別記しない限りにおいて、すべての量及び%の記載は、質量に対するものであって、すべての圧力は0.10MPa(絶対圧)であり、かつすべての温度は20℃である。
【0055】
実施例
例1:
200gの式HN−(CH−[(CH−SiO]129Si(CH−(CH−NHの線状オルガノポリシロキサン及び44.9gのフェニルアミノメチルトリメトキシシランを、50mlの無水テトラヒドロフラン(THF)中で、20.62gのトルオールジイソシアネート(TDI)と30分以内で反応させ、その際、少量ずつ、全部で250gのTHFを添加し、かつ50℃に加熱した。このようにして得られた溶液から、減圧下で溶剤を除去した。
【0056】
例2:
55.13gの例1からのプレポリマー及び0.5gのDBTLを、弁を備えた圧縮容器中に供給し、かつ、20mlのジメチルエーテル(DME)を注ぎ入れた。ホモジナイズのために12時間に亘って振とうした。混合物は潮解することなく(zerfliessenden)、直ぐに非粘着性のフォームロープ(Schaumstrang)に加工され、この場合、これは良好な安定性及び引き裂き耐性を示していた。孔の大きさは均等であった。
【0057】
例3:
200gの式HN−(CH−[(CH−SiO]129Si(CH−(CH−NHの線状オルガノポリシロキサンを、12.5gのメチルエチルケトン(MEK)と250gのTHFとから成る混合物中で、20.62gのトルオールジイソシアネート(TDI)と30分以内で反応させ、その際、温度を34℃に上昇させた。その後に、44.9gのフェニルアミノメチルトリメトキシシランを添加した。粘性の溶液はなおも攪拌可能であった。引き続いて、THF/MEKを300mbarで除去した。
【0058】
例4:
50.3gの例3からのプレポリマー及び0.5gのDBTLを、弁を備えた圧縮容器中に供給し、かつ10mlのジメチルエーテル(DME)及び10mlのプロパン/ブタンの1:2−混合物を注ぎ入れた。ホモジナイズのために12時間に亘って振とうした。混合物は、潮解しないフォームに噴霧され、この場合、膜形成時間は1分未満であった。加硫(vulkanisierte)フォームは、良好な安定性及び引裂き耐性を有していた。孔の大きさは均等であった。
【0059】
例5:
200gの式HN−(CH−[(CH−SiO]200Si(CH−(CH−NHの線状オルガノポリシロキサン及び44.9gのフェニルアミノメチルトリメトキシシランを、12.5gのメチルエチルケトン(MEK)と250gのTHFとから成る混合物中で、20.62gのトルオールジイソシアネート(TDI)と30分以内で反応させ、その際、温度を34℃に上昇させた。粘性の溶液はなおも攪拌可能であった。引き続いて、THF/MEKを300mbarで除去し、かつ、粘性のあるゴム様の材料が得られた。
【0060】
例6:
50.3gの例5からのプレポリマー及び0.5gのDBTLを、弁を備えた圧縮容器中に供給し、かつ25mlのジメチルエーテル(DME)を注ぎ入れた。ホモジナイズのために12時間に亘って振とうした。混合物は、潮解しないフォームに噴霧され、この場合、膜形成時間は1分未満であった。加硫フォームは、良好な安定性及び引裂き耐性を有していた。孔の大きさは均等であった。
【0061】
例7:
1173gの式HN−(CH−[(CH−SiO]620Si(CH−(CH−NHの線状オルガノポリシロキサンを、10.21gの式HN−(CH−[(CH−Si−シクロ(N−(CH−[(CH−Si)])と反応させて、式HN−(CH−[(CH−SiO]620Si(CH−(CH−NHを生じさせた。200gの式HN−(CH−[(CH−SiO]620Si(CH−(CH−NHの線状オルガノポリシロキサン及び18gのフェニルアミノメチルトリメトキシシランを、300gのTHF中で、8.3gのトルオールジイソシアネート(TDI)と30分以内で反応させ、その際、少量ずつ、全部でさらに100gのTHFを添加し、かつ、温度を34℃に上昇させた。粘性の溶液はなおも攪拌可能であった。引き続いて、THFを300mbarで除去し、かつ、粘性のゴム様の材料が得られた。
【0062】
例8:
50.0gの例7からのプレポリマー及び0.25gのDBTLを、弁を備えた圧縮容器中に供給し、かつ20mlのジメチルエーテル(DME)及び30mlのプロパン/ブタンの1:1−混合物を注ぎ入れた。ホモジナイズのために12時間に亘って振とうした。混合物は、潮解しないフォームに噴霧され、この膜形成時間は1分未満であった。加硫フォームは、良好な安定性及び引裂き耐性を有していた。孔の大きさは均等であった。
【0063】
例9:
200gの式HO−(CH−O−CH−[(CH−SiO]620Si(CH−CH−O−(CH−OHの線状オルガノポリシロキサンを、8.3gのトルオールジイソシアネート(TDI)、40mgのBorchi(登録商標)Kat 0244(Borchers GmbH)と、300gのTHF中で、1時間に亘って還流下で加熱した。この混合物はその後に18gのフェニルアミノメチルトリメトキシシランと、30分以内で反応させ、その際、少量ずつ、全部でさらに100gのTHFを添加した。粘性の溶液はなおも攪拌可能であった。引き続いて、THFを300mbarで除去し、かつ、粘性のゴム様の材料が得られた。
【0064】
例10:
50.0gの例9からのプレポリマー及び0.25gのDBTLを、弁を備えた圧縮ガラス中で供給し、かつ、15mlのジメチルエーテル(DME)及び35mlのプロパン/ブタン1:1−混合物を注ぎ入れた。ホモジナイズのために12時間に亘って振とうした。混合物は、潮解しないフォームに噴霧し、この場合、これは、1分未満の膜形成時間を有していた。この加硫フォームは、良好な安定性及び引き裂き耐性を有していた。孔の大きさは均等であった。
【0065】
例11:
200gの式HN−(CH−[(CH−SiO]129Si(CH−(CH−NHの線状オルガノポリシロキサン及び3.3gのイソシアナトメチルトリメトキシシランを、250mlの無水テトラヒドロフラン(THF)中で30分以内で反応させた。このようにして得られた溶液から、減圧下で溶剤を除去した。
【0066】
例12:
60gの例11からのプレポリマーを、弁を備えた圧縮容器中に供給し、かつ30mlのジメチルエーテル(DME)を注ぎ入れた。ホモジナイズのために、12時間振とうした。この混合物は、潮解せず、直ぐに粘着性のないフォームロープに加工され、この場合、これは良好な安定性及び引き裂き耐性を有していた。孔の大きさは均等であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
A)有機的に改質化されたオルガノポリシロキサン(S)、これは、1分子当たり平均して少なくとも1個のウレタン単位又は尿素単位ならびに1個の一般式[1]
【化1】

[式中、Rは1〜20個の炭素原子を有するアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又はアリール基であり、
は水素、1〜10個の炭素原子を有するアルキル基、その際、4個までの隣接しない−CH−基が−O−基によって置換されていてもよいか、あるいは、1〜10個の炭素原子を有するアシル基であり、かつ、
zは0、1、又は2の値を意味する]の基を有し、及び、
B)発泡剤(T)
を含有する発泡可能な混合物(M)。
【請求項2】
有機的に改質化されたオルガノポリシロキサン(S)が、一般式[2]
【化2】

[式中、X及びYは酸素原子、N−R−基又は硫黄原子であり、
は水素又は1〜20個の炭素原子を有するアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又はアリール基であり、
は水素原子、1〜10個の炭素原子を有するアルキル基、アルケニル基又はアリール基又は−CH−SiR(OR3−z−基であり、
xが1〜8の整数を示し、かつ、
、R及びzは、一般式[1]で挙げられた意味を示すが、但し、双方の基X又はYの少なくとも1個がNH−官能基を示す]の基を有する、請求項1に記載の発泡可能な混合物(M)。
【請求項3】
A1)1分子当たり、アミノアルキル基及びヒドロキシアルキル基から選択された少なくとも1個の基を有する、オルガノポリシロキサン(S1)及び
A2)イソシアナトアルキルアルコキシシラン(V1)
から製造されたオルガノポリシロキサン(S)を含有する、請求項1又は2に記載の発泡可能な混合物(M)。
【請求項4】
A1)1分子当たり、アミノアルキル基及びヒドロキシアルキル基から選択された少なくとも1個の基を有する、オルガノポリシロキサン(S1)、
A2)NCO−反応性基を有するアルコキシシラン(V2)及び
A3)1分子当たり少なくとも2個のイソシアネート基を有するポリイソシアネート(J)から製造されたオルガノポリシロキサン(S)を含有する、請求項1又は2に記載の発泡可能な混合物(M)。
【請求項5】
請求項4に記載のオルガノポリシロキサン(S)を製造する方法において、
第1工程において、オルガノポリシロキサン(S1)と、1分子当たり、少なくとも2個のイソシアネート基を有するポリイソシアネート(J)の過剰量を反応させて、イソシアネート官能性シロキサンを生じさせ、かつ、
第2工程において、イソシアネート官能性シロキサンの過剰量のイソシアネート基と、アミノアルキルアルコキシシラン(V2)とを反応させて、アルコキシシリル官能性オルガノポリシロキサン(S)を生じさせる、前記方法。
【請求項6】
請求項4に記載のオルガノポリシロキサン(S)を製造する方法において、
第1工程において、オルガノポリシロキサン(S1)及びアミノアルキルアルコキシシラン(V2)を混合し、かつ第2工程において、この混合物を、1分子当たり少なくとも2個のイソシアネート基を有するポリイソシアネート(J)と反応させて、アルコキシシリル官能性オルガノポリシロキサン(S)を生じさせる、前記方法。
【請求項7】
請求項3又は4に記載の発泡可能な混合物(M)あるいは請求項5又は6に記載の方法において、オルガノポリシロキサン(S1)を使用し、そのアミノアルキル基又はヒドロキシアルキル基は、一般式[3]
【化3】

[式中、Rは一価の、場合によっては−CNで又はハロゲンで置換されたC〜C12−炭化水素基であり、その際、1個又は複数個の、互いに隣接しないメチレン単位は、基−O−又はNR11によって置換することができるか、あるいは、場合によってはC〜C−アルキル基で、−CNで又はハロゲンで置換されたフェニル基であり、
は水素原子又は基Rであり、
は二価の、場合によりシアノ置換、アルキル置換、ヒドロキシ置換、アミノ置換、アミノアルキル置換、ヒドロキシアルキル置換又はハロゲン置換されたC〜C12−炭化水素基であり、その際、1個又は複数個の、互いに隣接しないメチレン単位は、基−O−又はNR12によって置換されていてもよく、
11、R12は、水素又は1〜20個の炭素原子を有するアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又はアリール基であり、かつ、
Zは基OH又はNH基を示す]に相当する、請求項3又は4に記載の発泡可能な混合物(M)あるいは請求項5又は6に記載の方法。
【請求項8】
発泡剤(T)が、圧力下で液体に凝縮されるガス及び0.10MPa(絶対圧)及び温度<70℃で気化する液体から選択される、物理的発泡剤である、請求項1から4までのいずれか1項に記載の発泡可能な混合物(M)。
【請求項9】
請求項1から4及び8のいずれか1項に記載の発泡可能な混合物から製造可能なフォーム。

【公表番号】特表2010−537029(P2010−537029A)
【公表日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−522316(P2010−522316)
【出願日】平成20年8月19日(2008.8.19)
【国際出願番号】PCT/EP2008/060848
【国際公開番号】WO2009/027271
【国際公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(390008969)ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフト (417)
【氏名又は名称原語表記】Wacker Chemie AG
【住所又は居所原語表記】Hanns−Seidel−Platz 4, D−81737 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】