説明

シルエット・ブランキングを有するレーザ・プロジェクタ

投影装置(18)が画像フレーム(22)を表示表面(12)上に形成し、画像フレーム(22)は2次元画素アレイである。投影装置(18)は、レーザ(40)光源と、走査ライン・データによって画像担持ビームを形成する画像変調器(42)と、画像担持ビームを表示表面(12)に向けて投影する投影光学系(44)とを有する。カメラ(20)は、表示表面(12)からの2次元画素アレイを検出することによって検出画素アレイを得る。制御ロジック・プロセッサ(28)は、検出画素アレイを相当する画像データと比較して、表示表面(12)から遮られている、画像担持ビームの何れかの部分を識別し、少なくとも一後続画像フレーム(22)について、画像担持ビームの遮られた部分をディセーブルする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、走査レ―ザ光源を用いた投影装置に関し、特に、物体に相当する、走査の少なくとも一部分にわたってレーザをディセーブルすることによって、出力パス内で検出される物体に応答するレーザ・プロジェクタに関する。
【背景技術】
【0002】
ディジタル画像を投影する数多くのタイプの電子投影装置が提案されている。現在、このタイプの投影装置は主に、ビジネス・プレゼンテーションや他のタイプの投影装置に応えている。しかし、将来的には、電子投影装置は、映画館にあるものなどの通常のフィルム・ベース・プロジェクタと競合することが見込まれる。電子プロジェクタは、前面投影ホーム・シアター市場において用いるうえでの候補としても考えられる。電子撮像で最も有望なソルーションのうち、レーザ投影は、他の光源に対するいくつかの利点を提供し、その利点は、例えば、色域及び高効率を含む。
【0003】
一次元の空間光変調器としてもみなし得るリニアSLMは、ビジネス投影システムに通常用いられる2次元のLCDエリア空間光変調器及びDMDエリア空間光変調器に対する特定の利点を有する。リニア変調器アレイに固有の性能上の利点は、低いコストで分解能を向上させる機能を含む。更に、リニア・アレイは、2次元のLCD及びDMDの相当物よりも適したレーザ光変調器である。Bloom他による米国特許第5,311,360号明細書記載のグレーティング・ライト・バルブ(GLV)リニア・アレイは、例えば、レーザ源を用いた高輝度撮像の、実行可能なソルーションを提供する旧式のリニア変調器アレイの1つである。
【0004】
最近、周期的な中間支持部系列によって基板の上にぶら下げられたリボン・エレメントからなる電気機械的密着グレーティング・デバイスが、Kowarzによって、西暦2001年10月23日付で特許になった、「Spatial Light Modulator With Conformal Grating Device」と題する、本発明の出願人に譲渡された米国特許第6,307,663号に記載されている。電気機械的密着グレーティング・デバイスは、静電気駆動によって作動させられ、それによって、リボン・エレメントが支持サブ構造の周りに密着するようになり、それによってグレーティングが生じる。上記663号特許のデバイスは、最近、密着GEMSデバイスとして知られるようになってきており、GEMSは、グレーティング(Grating)電気機械(ElectroMechanical)システム(System)の略である。密着GEMSデバイスは、いくつかの魅力的な特徴を有している。このデバイスは、高コントラストでかつ好適な効率を備える高速ディジタル光変調を備える。更に、リニア密着GEMSデバイス・アレイでは、アクティブ領域は比較的大きく、グレーティング周期は、アレイ方向に対して垂直に向けられている。グレーティング周期をこのように向けることによって、回折光ビームがリニア・アレイの近くで分離し、光学系の大半にわたって空間的に分離された状態に留まるようになり、それによって、高い度合いのシステム柔軟性が提供され、低コストの光学系を用いることが可能になる。レーザ源に用いれば、GEMSデバイスは、非常に好適な輝度、速度、及びコントラストを備える。
【0005】
(何れもKowarz他による、)本発明の出願人に譲渡された米国特許第6,411,425号明細書及び米国特許第6,476,848号明細書は、いくつかの印刷及び表示の実施例においてGEMSデバイスを用いる撮像・システムを記載している。そのGLVの相当物と同様に、GEMSデバイスは、一度に画像の単一色及び単一ラインを変調する。よって、GLVデバイス又はGEMSデバイスを用いた色画像形成には、色毎の照射データ及び変調データの単一のリニア変調器への順序付け、又は別個に変調された色画像の合成に、適切な手法が必要になる。LCDエリア空間光変調器やディジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)エリア空間光変調器などの他のタイプの変調器を、レーザ光源の変調による色画像の形成に用いることができる。しかし、こうしたデバイスは、それらに固有のコスト、性能、及び/又は色品質の欠点によって、レーザ・ベース投影装置の候補として望ましくないものになる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
レーザ光は、好適な色域や長い部品寿命などの利点を提供するが、走査コヒーレント・レーザ光に関連して生じ得る障害は、商用品質のレーザ投影を備えるための開発努力を阻害する課題となっている。拡散型スクリーン上にレーザ光を投影することによって、コヒーレント・ビームが効果的に散乱するので、結果として表示された画像を、安全面の懸念なしで楽しむこともできる。しかし、レーザ・プロジェクタを用いるうえで依然として残っている課題領域として、投影されるレーザ・ビームの経路内にある観察者が振り返ってプロジェクタ内をみると生じる、レーザ照射への不測の露出に関するものがある。通常の光ベースのプロジェクタの場合、人が、振り返ってプロジェクタ内を無意識にみる際に、じっと見つめる状態を維持するのを不快に感じるものであるが、目に重大な損傷をきたす危険をおかすものではない。しかし、レーザ・ベース・プロジェクタの場合、何らかの形態の保護を備えない限り、目に損傷をきたす危険は高くなってしまうことがあり得る。投影装置における使用が提案されているレーザは、0.5ワットから20ワットまでの、又はそれを超える範囲の出力電力を有し得る。
【0007】
インターロックは、保護カバーが取り外される際か、レーザ・デバイスに内蔵された安全機能が損なわれたということを特定の他の事象が示す際にレーザ照射をディセーブルする通常の手法の1つである。インターロック保護を実施するためには、特定のタイプのセンサの起動又は配線接続の中断を行わなければならない。しかし、通常のインターロック・ソルーションは、観察者、又は特定のタイプの物体が投影光の経路内に入っている場合、レーザ・ベース投影をディセーブルするには好適でないものである。
【0008】
現在用いられているレーザ光ショー・システムは、速度閾値インターロックとして知られている安全機能を用いている。高速で走査するビームによって、走査しないビーム又は低速で走査するビームと比較して走査スポットの露出レベルが劇的に削減される。レーザ光ショー・プロジェクタ・システムは、そのスキャナ・サブシステムの角速度を監視し、速度が所定の閾値を下回るとビームをブランキングする。この機能によって、投影レーザ照射が大きくなる可能性から保護される。この可能性は、例えば、そうしたシステムに用いるスキャナがビームを走査することができない場合に生じ得る。
【0009】
しかし、表示画面全体をブランキングする前述の方法は、多くの観察者にとって特に不快なものである。よって、レーザ輝度を利用するが、レーザ・ビーム経路内に妨害が生じた場合に観察者に不快感を与えることが最小になるディジタル投影装置に対する必要性が存在することが分かり得る。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述の必要性は、表示表面上に画像フレームを形成する投影装置を備える本発明によって満たされ、画像フレームは2次元の画素を備え、装置は、
(i)レーザ光源と、
(ii)レーザ光源を変調して画像担持ビームを画像データによって形成する画像変調器と、
(iii)画像担持ビームを表示表面に向けて投影して画像フレームを形成する投影光学系とを備える、
(a)画像担持ビームを表示表面に向けて誘導するプロジェクタと、
(b)画像担持ビームによって表示表面上に形成される画像フレームの2次元画素アレイの検出によって検出画素アレイを得るカメラと、
(c)検出画素アレイを、画像フレームの相当する画像データと比較して表示表面から遮られている、画像担持ビームの何れかの部分を識別し、少なくとも1つの後続画像フレームについて画像担持ビームの遮られている部分内の画素をディセーブルする制御ロジック・プロセッサとを備える。
【0011】
本発明の特徴は、検出された条件に応じて、レーザ源からの変調光ビームの一部分又は全てを選択的にブランキングする装置及び方法を備えることである。
【0012】
本発明の利点は、表示表面の妨害に関する情報を更新し、それによって、妨害する人又は物体が継続して存在することについて検査する際に走査ラインを再イネーブルすることが可能になる方法を備えることである。
【0013】
本発明の更なる利点は、表示画面の妨害された部分のみをディセーブルすることによって、他の妨害されていない表示画面部分を用いることが可能になるということである。
【0014】
本発明の更なる別の利点は、走査システム構成部分における障害の場合にレーザ投影を検出し、ディセーブルする方法を備えることである。
【0015】
本発明の前述並びにその他の特徴及び利点は、本発明の例示的な実施例を示し、説明する添付図面とともに以下の詳細な説明を解釈して検討することによって当業者に明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本特許請求の範囲では、本発明の技術内容を特に指摘し、特徴を記載しているが、本発明は、添付図面とともに以下の記載を解釈することによってより深く分かるであろう。
【0017】
理解を容易にするよう、同一の参照番号を可能な限り用いて、添付図面に共通した同一の構成要素を表している。
【0018】
以下の記載は、本発明による装置の部分を構成するか、本発明による装置と直接協調する構成要素に特に関する。なお、特に示していないか説明していない構成要素は当業者に周知の種々の形態をとり得る。
【0019】
レーザ・ベース投影装置は、表示表面にわたってレーザ・ビームの変調及び走査を行うことによって2次元画像を形成し、それによって、間隔が空いた画素位置の連続した行又は列が効果的にトレースされ、画素間の間隔は通常、画像にわたって等しい。レーザ・ベースの投影装置の一例は、米国特許第6,476,848号(Kowarz他)において開示されており、その開示内容は本明細書及び特許請求の範囲に援用する。
【実施例】
【0020】
図1を参照すれば、表示表面12上に投影される、上記Kowarz他による開示の内容のプロジェクタなどのレーザ・ベース投影装置18を備える前面投影システム10の単純化された斜視図である。観察者14は、投影されたビームの経路内に立っており、影を落とし、それによって、遮られている領域16が生じる。
【0021】
図2を参照すれば、本発明によって形成された前面投影システム10の単純化された斜視図を示す。電子カメラ20を、表示表面12上に表示された画像を検出するよう備える。カメラ20による検出に基づいて、投影装置18を、遮られている領域16にわたって投影を自動的にブランキングし、レーザ・ビームが観察者14に向けられないようにするよう制御する。
【0022】
図3aを参照すれば、図2の構成におけるカメラ20によって検出されるような、遮られている領域16のシルエットを画像フレーム22の上に表す。制御ロジックを用いて、投影装置18に供給される画像データに基づいた、表示用の期待画像を、カメラ20からの検出画像フィードバックに対して比較する。この比較に基づいて、ロジックは、図3bに示すような差異フレーム24を生成する。図3cに表すように、符号値が所定の閾値を超える、差異フレーム24の一部分の上で走査ライン26を中断することによって保護を備える。このことは、走査ライン26を生成する(図8に示す)リニア画像変調器42に送られる信号を修正することによって達成される。
【0023】
図8を参照すれば、図3cに表すような、投影走査を選択的にディセーブルするフィードバックループを備える投影システム10の全体レイアウトの略図を示す。投影装置18は、1つ又は複数のレーザ40からの光源光を画像変調器42で、画像プロセッサ30から得られた画像データに基づいて変調する。投影光学系44は、変調レーザ光43を表示表面12上に誘導して画像フレーム22を形成する。カメラ20は、表示表面12上の画像フレーム22を検出し、検出データを走査制御ロジック・プロセッサ28に供給する。走査制御ロジック・プロセッサ28は、検出データの入力画像データとの比較を行い、適切に修正された投影画像データを画像プロセッサ30に供給する。図3cの例示的な差異フレーム24の場合、走査ライン26が、観察者14によって遮られる領域の上に投影される。
【0024】
走査制御ロジック・プロセッサ28は、別個のコンピュータ・ワークステーションなどの別個のロジック処理装置であってもよく、投影装置18において画像プロセッサ30と一体化させてもよい。いくつかの任意的なアルゴリズムを、例えば、後に記載するように、眼検出アルゴリズム及び顔認識アルゴリズムを含む走査制御ロジック・プロセッサ28によって用いることができる。
【0025】
よって、確率手法及び特徴認識を施すアルゴリズムを用いて、投影装置18を、例えば、観察者14の眼又は顔の近くのみのレーザ投影をディセーブルするよう高精度に制御し得る。動き検出アルゴルズムを用いて走査ライン26の適切な部分を選択的にディセーブルすることができる。
【0026】
図5を参照すれば、図8の走査制御ロジック・プロセッサ28を用いて実施される制御ループの基本工程を備えるロジックフロー図を示す。表示工程100では、フレーム22が、投影画像データによって表示される。走査制御ロジック・プロセッサ28は、比較工程110において、期待値を、カメラ20からの実際の検出値に対して画素単位で比較する。フレーム22内の画素位置毎に、期待値と検出値との間の差異は、閾値照会工程120において判定されるように、ゼロであるか、特定の適切な閾値未満である。このことがあてはまる画素の場合、走査制御ロジック・プロセッサ28は、(次のフレーム22の)次の走査処理のその画素をイネーブルする。しかし、期待画素値と検出値との間に差異が存在する場合、後の最初の検出照会工程130が実行される。最初の検出では、最初のブランキング工程132を、影響を受けた画素を次の走査処理から除外するよう実行する。最初のブランキング工程132の一部として、シルエット・クロックを開始して、ブランキングされた各画素がディセーブルされるフレーム22の数を追跡する。これが、画素がディセーブルされる最初の走査でない場合、後に説明する動き調節工程140が行われる。処理は、次のフレーム22についての表示工程100にもう一度ループする。
【0027】
動きの調節
図5を参照して述べたように、動き調節工程140を実行して、ディセーブルされたが再イネーブルできる画素を回収しなければならない。すなわち、動き調節工程140は、観察者14によってもう遮られていない画素を再表示するために必要である。図4a-4cを参照すれば、画像フレーム22を通り過ぎる観察者14の動きを示す。観察者14が右に進むにつれ、陰影効果が、図4cにおいて示すように、観察者14によってもう遮られていないブランキングされた領域32によって生じる。動き調節工程140の目的は、先行してブランキングされた画素を、観察者14がもう遮っていない場合に回収することができるように適切なサイズ及び位置で、ブランキングされた領域32を形成することである。
【0028】
図6を参照すれば、動き調節工程140の一部としてたどるシーケンスを示すロジックフロー図を示す。図7a及び図7bは、図6の工程を、表示表面12上の画像フレーム22の表示に関係付ける。図6を次に参照すれば、更なる画素が、遮られている領域16において検出され、よって、ブランキングされる領域32に追加される追加領域工程142とともに、動き調節工程140を示す。ディセーブルされた画素の時間のトラッキングを維持するためにシルエット・クロックを増やす工程144が続く。資格識別工程146では、画像フレーム22において再イネーブルされ、投影される資格を有する画素が識別される。図7a及び図7bを次に参照すれば、観察者14が画像フレーム22の領域の前に移動するにつれ、後続のブランキングされた領域32が、こうした同じブランキングされた領域32内の画素を観察者14がもう遮っていなくてもディセーブルされる。回収可能な領域34は、最初のブランキング工程132(図5)で開始し、シルエット・クロックを増やす工程144(図6)において増やされるシルエット・クロックを用いてトラッキングされる、最長期間、ディセーブルされる画素を含む。回収可能な領域34の識別において重要な手順は、図7bに示す輪郭36を検出することである。投影ビームの経路内の観察者14又は何れかの物体の輪郭36を検出することができるが、それは、遮っている観察者14の境界又は特定の他の遮っている物体の境界が拡散表示表面12からの光によって照射されるからである。カメラ20及びその関連した走査制御ロジック・プロセッサ28によって輪郭36を検出することによって、観察者14が現在配置されている場所の確率的判定の境界を備える。輪郭36自体を、遮られている領域16が検出される都度、表示された画像フレーム22各々によってトラッキングすることができる。図6のシーケンスに戻れば、回収可能な領域34を資格識別工程146において画定することができる。閾値検査工程148を備えて、回収可能な領域34を回収するうえでの遅延の可変尺度を可能にする。すなわち、回収可能な領域34が識別されると、先行してブランキングされた画素を再イネーブルするのに十分な遅延が生じたということを確かめることができる。閾値タイミング条件が満たされていない場合、ブランキングされた領域32が維持され、検出が続き、図5に表す手順シーケンスに後に戻る。閾値タイミング条件が満たされると、画素が回収工程150で回収され、図5の手順シーケンスに戻る。
【0029】
図5及び図6の論理シーケンスは論理ロジックにおけるいくつかの方法で実施することができる。この機能が実施される方法を問わず、本明細書記載の好ましい実施例は、表示表面12の領域を観察者14がもう遮っていないということを判定することができる状態になり次第、投影するよう、画像フレーム22のブランキングされた領域を回収するのに必要な基本シーケンスを示す。
【0030】
この検出の目的で用いるカメラ20は、投影装置18による走査処理のキャリブレーションに既に用いる同じデバイスであり得る。任意的には、カメラ20は、以下に説明するように、遮られている領域16の検出に特に適合させることができる。
【0031】
カメラ20による検出に別個の光源を用いる
図8をもう一度参照すれば、遮られている領域16を画定する別の実施例は、カメラ20の波長感度に合った任意的な放射源46を用いる。例えば、放射源46は、表示表面12に向けられた赤外線(IR)光源であり得る。カメラ20を、IR放射に対する感度に更に適合させる。観察者14により、又は特定の他の物体により遮られていることは、遮られている領域16を画定することができるようにカメラ20及びその関連した走査制御ロジック・プロセッサ28によって検出される。この別の実施例は、撮像光を用いることなく検出するという利点を有する。したがって、図6に示す動き調節工程140は、遮られている領域16を検出する別個の光源を用いる場合には必要でないことになる。更に、検出は、画像フレーム22よりも大きな領域にわたって行うことができ、それによって安全マージンの拡大が可能になる。放射源46は、投影装置18から放出されない、IRや他の波長などの、検出に適した何れかの波長を放出し得る。カメラ20には、その感度を放射源46のみに制限する1つ又は複数のフィルタを備え得る。
【0032】
表示表面12に対する放射源46の配置によって、投影システム10による妨害の検出の方法が判定される。もう一度図8を参照すれば、放射源46を、放射源46からの光が事実上、遮っている観察者14の後ろにくるように、表示表面12に対して幾分斜めの角度に向け得る。
【0033】
そのような場合には、遮られている領域16を、観察者14によって遮られているので放射源46からの光を何ら検出することができない領域として識別し得る。あるいは、放射源46を、表示表面12も遮っている何れかの観察者14も照射するように配置させることができる。そのような場合には、いくつかの方法を、観察者14を検出し、観察者14による妨害に応答するのに用いることができる。
【0034】
遮っている観察者14の位置を判定するのに利用可能なものとして存在する方法として、赤色眼検出、顔特徴検出、及び動き検出がある。赤色眼検出手法として、例えば、Adachiによる、「Device
for Measuring a Retina Reflected Light Amount and a Gaze Detecting Apparatus
Using the Same」と題する西暦1994年6月28日付で特許になった米国特許第5,325,133号明細書に、網膜からの反射光を測定し、ユーザが装置によってみている方向を検出する装置が記載されている。この装置は、種々の位置にあるいくつかの赤外線放出源をユーザの眼に向けるものである。このシステムは、パターン認識により、又は赤色眼(「網膜が反射する光内に豊富に含まれているヘモグロビンに相当する周波数成分の検出」)により瞳孔を位置特定する。赤色眼の検出に関する別の特許として、Benati他による、「Automated
Detection and Correction of Eye Color Defects Due to Flash Illumination」と題する、西暦1995年7月11日付で特許になった米国特許第5,432,863号明細書がある。Benati他による863号特許明細書には、形状、色合い、及び輝度に基づいて、検出画像における赤色眼の欠陥を自動的に検出する手段が記載されている。
【0035】
画像内の顔特徴認識を備える数多くの特許群として、Khosravi他による、「System
and Method for Detecting a Human Face in Uncontrolled Environments」と題する米国特許第6,184,926号明細書、及びLuoによる、「Method
and Apparatus for the Position of Eyes and for Correcting Eye-Defects in a
Captured Frame」と題する米国特許第6,134,339号明細書がある。顔特徴認識に関する他の特許として、
Shackleton他による、「Normalized Image Feature Processing」と題する米国特許第5,719,951号明細書と、Lin他による、「Method and System of Automatically Extracting Facial
Features」と題する米国特許第6,660,830号明細書が含まれる。動き検出による顔特徴認識を記載している更に別の特許として、Steffens他による、「Face Recognition from Video Images」と題する米国特許第6,301,370号明細書がある。
【0036】
もう一度図8を参照すれば、顔特徴認識ユーティリティの適切な組み合わせを用いれば、画像プロセッサ30は、遮られている領域16(図3a)のおおよその輪郭を検出することができるのみならず、遮っている観察者14の特徴の位置を判定することもできる。放射源46に適した波長の使用と、赤色眼検出手法の使用とによって、投影システム10を、観察者14がじっと立っていても動いていても、観察者14の眼の周りの領域から一切のレーザ放射を阻止するよう形成することができる。
【0037】
図9を参照すれば、放射源46が投影装置18の一部である別の実施例を示す。投影される色毎に、レーザ光変調アセンブリ50a、50b、50cを備える。各レーザ光変調アセンブリ50a、50b又は50c内には、所望の波長(通常は、赤色、緑色、又は青色)を有する1つの撮像レーザと、例えば、米国特許明細書第6,552,855号に示す構成に記載されているような何れかの必要な、支持するミラー、絞り及びレンズを備えるGMESデバイスなどの1つの光変調器がある。各レーザ光変調アセンブリ50a、50b、50cからの出力はXキューブなどの色合成器52に向けられ、更に、レンズ54を介して走査ミラー56に向けられる。走査ミラー56から、レーザ光変調アセンブリ50a、50b、又は50cで生成されるライン画像は表示表面12(図9に図示せず)に向けて走査される。放射源46は、光を表示表面12に向けるようにもしている。あるいは、放射源46は、変調されないが、レーザ光変調アセンブリ50a、50b、又は50cからの変調光とともに走査され得る。
【0038】
図10を参照すれば、放射源46が、カメラ20上の対物レンズ64の近くに設置される実施例を示す。この装置を備える近IR放射源46は、光源が対物レンズ64の光学軸に近い場合に最も目立つ赤色眼現象の検出に最も効果的である。一般的には、通常のCCD(電荷結合素子)センサ又はCMOS(相補型金属酸化物半導体)センサである、カメラ20内のセンサ62は、表示表面12から反射された放射を検出する。図11は、複数の放射表面46が対物レンズ64近くに配置されている別の装置を示す。図11の装置によって、低電力放射源46を用いることが可能になる。
【0039】
近IR光は特に効果的であるが、他の波長を放射源46としての用途に用いることができる。更に別の実施例では、任意的な放射源46を取り除いて、代わりに周囲光を用いることもできる。カメラ20に、周囲の迷光を投影光と区別するのに適したフィルタを装備して、妨害が存在するか否かをこの検出に基づいて判定する。
【0040】
カメラ20のキャリブレーション
図5及び図8の説明から明らかであるように、空間キャリブレーションが、カメラ20からの、表示表面12上の正確な画素位置を識別するために必要である。すなわち、カメラ20を、各画素位置を明確に識別し、投影装置18から投影される、画像データ内のその相当する画素に関係付けることができる。カメラ20のキャリブレーションは、このデバイスによって検出される画素マトリクスのアラインメントを可能にする基準マーキング群を投影することによって行うことができる。相対画素強度の特定の更なるキャリブレーションも必要であり得る。
【0041】
別のインターロック手法
別の実施例では、カメラ20を用いた、妨害の検出を用いて、操作者によって再起動されるまで投影を一時的に全くディセーブルすることができる。このインターロック手法は、例えば、表示表面12が遮られる都度、変調レーザ光の投影を一時的に停止するシャッタを用い得る。
【0042】
投影装置18の別のインターロック解決策は、その内部走査ガルバノメータの動きを監視する。ガルバノメータの動きがストールすなわち停止する場合、危険であり得る状態が認識され、レ―ザ40がディセーブルされる。これによって、表示表面12に対して固定の点でレーザ放射が集中しないようになる。ガルバノメータ検出は、例えば、通信走査構成部分内の符号器装置を監視することによって行うことができる。
【0043】
本発明は、その特定の好ましい実施例を特に参照して詳細に説明したが、変形及び修正を、以上に記載し、本特許請求の範囲に記載した、本発明の範囲内で当業者によって本発明の範囲から逸脱することなく行うことができる。例えば、走査制御ロジック・プロセッサ28は、別個のコンピュータ・ワークステーションであり得るものであり、又は、サポート・メモリ構成部分を備えた専用マイクロプロセッサであり得る。走査制御ロジック・プロセッサ28の機能も画像プロセッサ30の機能も、別個のワークステーション上か、投影装置18内にパッケージングされているかその装置と別個のコントローラ上の同じ論理回路によって行うことができる。何れかの数の特徴検出アルゴリズムを、遮っている観察者14の眼を位置特定するのに用いることができる。特定の画素をブランキングし、画素を回収する制御ロジックを、本発明の技術思想においていくつかの別々の方法で適合させ、実施することができる。
【0044】
好ましい実施例では、本発明の装置は、GEMSリニア空間光変調器又はGLVリニア空間光変調器を用いる。あるいは、本発明の装置は、LCD構成部分やDMD構成部分などのエリア空間光変調器を用いることができる。しかし、このエリア空間光変調器は、レーザ照射に理想的に適したものでない。LCD空間光変調器は、その比較的遅い応答時間によって更に不利になっている。
【0045】
よって、走査レーザ投影装置を選択的にディセーブルして観察者の露光を阻止する装置及び方法が備えられる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】従来技術のレーザ・ベースの投影装置の斜視図である。
【図2】投影された画像と、実際に表示された画像間の差を検出するディジタル・カメラを備えた、本発明の実施例を示す斜視図である。
【図3a】表示表面に現れることになるものとしての、観察者の影を示す平面図である。
【図3b】投影光学系と表示表面との間の特定の類の観察者又は物体が入る例における投影フレームの検出ディジタル・カメラ画像から得られる差異フレームを示す平面図である。
【図3c】図3bの差異フレームを形成する部分走査ラインを表す平面図である。
【図4a】投影フレームの固定基準セグメントに対する観察者の動きを示す平面図である。
【図4b】投影フレームの固定基準セグメントに対する観察者の動きを示す平面図である。
【図4c】投影フレームの固定基準セグメントに対する観察者の動きを示す平面図である。
【図5】本発明の装置におけるシルエット・ブランキングの処理ロジックを示す流れ図である。
【図6】図5のシルエット調節工程の処理ロジックを示す流れ図である。
【図7a】本発明の好ましい実施例における、動きを調節し、画素を回収するシーケンスを示す平面図である。
【図7b】本発明の好ましい実施例における、動きを調節し、画素を回収するシーケンスを示す平面図である。
【図8】本発明の装置の主要構成部分を示す略構成図である。
【図9】本発明の別の実施例におけるプロジェクタを示す単純化された略構成図である。
【図10】妨害を検出するよう形成されたプロジェクタ装置を示す略構成図である。
【図11】中央の検出カメラ・レンズを囲む複数の放射源を備えた一構成を示す平面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像フレームを表示表面上で形成する投影装置であって、前記画像フレームは2次元画素アレイを備え、
(i)レーザ光源と、
(ii)該レーザ光源を変調して画像担持ビームを画像データによって形成する画像変調器と、
(iii)前記画像担持ビームを前記表示表面に向けて投影して前記画像フレームを形成する投影光学系とを備える
(a)画像担持ビームを前記表示表面に向けて誘導するプロジェクタと、
(b)前記画像担持ビームによって前記表示表面上に形成される前記画像フレームの2次元画素アレイを検出することによって検出画素アレイを得るカメラと、
(c)該検出画素アレイを、前記画像フレームの相当する画像データと比較して前記表示表面から遮られている、前記画像担持ビームの何れかの部分を識別し、少なくとも一後続画像フレームについて、前記画像担持ビームの前記遮られている部分内の画素をディセーブルする制御ロジック・プロセッサとを備えることを特徴とする投影装置。
【請求項2】
請求項1記載の投影装置であって、前記画像変調器が、GEMSデバイスとGLVデバイスとから成る群から採用されることを特徴とする投影装置。
【請求項3】
請求項1記載の投影装置であって、前記画像変調器が、DMDエリア空間光変調器とLCDエリア空間光変調器とから成る群から採用されることを特徴とする投影装置。
【請求項4】
請求項1記載の投影装置であって、前記2次元画素アレイを前記画像担持ビームから形成するスキャナを更に備えることを特徴とする投影装置。
【請求項5】
請求項1記載の投影装置であって、前記制御ロジック・プロセッサが、前記画像担持ビームの前記遮られている部分内の画素を前記画像変調器を制御することによってディセーブルすることを特徴とする投影装置。
【請求項6】
請求項1記載の投影装置であって、前記カメラが電荷結合素子であることを特徴とする投影装置。
【請求項7】
請求項1記載の投影装置であって、前記カメラがCMOS検出素子を備えることを特徴とする投影装置。
【請求項8】
請求項1記載の投影装置であって、前記制御ロジック・プロセッサは、前記画像担持ビームの前記部分が前記遮られていることを識別する動き検出アルゴリズムを施すことを特徴とする投影装置。
【請求項9】
請求項1記載の投影装置であって、前記制御ロジック・プロセッサが、前記画像担持ビームの前記遮られている部分の画素をディセーブルする顔認識アルゴリズムを施すことを特徴とする投影装置。
【請求項10】
請求項1記載の投影装置であって、前記制御ロジック・プロセッサが、前記画像担持ビームの前記遮られている部分の画素をディセーブルする赤色眼検出アルゴリズムを施すことを特徴とする投影装置。
【請求項11】
画像フレームを表示表面上で形成する投影装置であって、前記画像フレームは2次元画素アレイを備え、

(i)レーザ光源と、
(ii)該レーザ光源を変調して画像担持ビームを画素ラインとして形成する画像変調器と、
(iii)前記画像担持ビームを一連の走査ラインとして前記表示表面に向けて投影して前記画像フレームを形成する投影光学系とを備える
(a)画像担持ビームを前記表示表面に向けて誘導するプロジェクタと、
(b)前記画像担持ビームによって前記表示表面上に形成される前記画像フレームの2次元画素アレイを検出することによって検出画素アレイを得るカメラと、
(c)前記検出画素アレイを、前記画像フレームの相当する画像データと比較して、前記表示表面から遮られている、前記画像担持ビームの何れかの部分を識別し、少なくとも1つの後続画像フレームについて、前記画像担持ビームの少なくとも前記遮られている部分内の画素をディセーブルする走査制御ロジック・プロセッサとを備えることを特徴とする投影装置。
【請求項12】
請求項11記載の投影装置であって、前記画像変調器が、GEMSデバイスとGLVデバイスとから成る群から採用されることを特徴とする投影装置。
【請求項13】
請求項11記載の投影装置であって、前記走査制御ロジック・プロセッサが、前記画像担持ビームの前記遮られている部分内の画素を、前記画像変調器を制御することによってディセーブルすることを特徴とする投影装置。
【請求項14】
請求項11記載の投影装置であって、前記カメラが電荷結合素子であることを特徴とする投影装置。
【請求項15】
請求項11記載の投影装置であって、前記カメラがCMOS検出素子を備えることを特徴とする投影装置。
【請求項16】
画像フレームを表示表面上で形成する投影装置であって、前記画像フレームは2次元画素アレイを備え、
(1)複数の撮像レ―ザ光源であって、各撮像レーザ光源が撮像波長を有する複数の撮像レ―ザ光源と、
(2)前記撮像レ―ザ光源毎に、該撮像レーザ光源からの光を変調して、モノクロ画像担持ビームを画像データによって形成する画像変調器とを備える
(i)画像生成システムと、
(ii)各撮像レ―ザ光源からの前記モノクロ画像担持ビームを合成してマルチカラー画像担持ビームを形成する色合成光学系と、
(iii)前記マルチカラー画像担持ビームを前記表示表面に向けて投影して前記画像フレームを形成する投影光学系とを備える
(a)マルチカラー画像担持ビームを前記表示表面に向けて誘導するプロジェクタと、
(b)前記表示表面からの反射光を検出することによって前記プロジェクタと前記表示表面との間の妨害を検出するカメラであって、前記反射光が、前記撮像波長の何れとも同一でない反射波長を有するカメラと、
(c)前記カメラによって検出される前記妨害によって前記表示表面の妨害領域を画定し、それによって前記妨害領域の前記マルチカラー画像ビームをブランキングする制御ロジック・プロセッサとを備えることを特徴とする投影装置。
【請求項17】
請求項16記載の投影装置であって、前記表示表面に向けて前記反射光を供給する放射源を更に備えることを特徴とする投影装置。
【請求項18】
請求項16記載の投影装置であって、前記反射光が前記プロジェクタ上の放射源から発せられることを特徴とする投影装置。
【請求項19】
請求項16記載の投影装置であって、前記反射光が周囲光から生じることを特徴とする投影装置。
【請求項20】
請求項17記載の投影装置であって、前記放射源がIR源であることを特徴とする投影装置。
【請求項21】
請求項16記載の投影装置であって、前記画像変調器が、GEMSデバイスとGLVデバイスとから成る群から採用されることを特徴とする投影装置。
【請求項22】
請求項16記載の投影装置であって、前記画像変調器が、DMDエリア空間光変調器とLCDエリア空間光変調器とから成る群から採用されることを特徴とする投影装置。
【請求項23】
請求項16記載の投影装置であって、前記2次元画素アレイを前記マルチカラー画像担持ビームから形成するスキャナを更に備えることを特徴とする投影装置。
【請求項24】
請求項16記載の投影装置であって、前記カメラが電荷結合素子を備えることを特徴とする投影装置。
【請求項25】
請求項16記載の投影装置であって、前記カメラがCMOSセンサ素子を備えることを特徴とする投影装置。
【請求項26】
画像フレームを表示表面上で形成する方法であって、各画像フレームは2次元画素アレイを備え、
(i)少なくとも1つのレーザ光源を励起する工程と、
(ii)前記少なくとも1つのレーザ光源を変調し、画像担持ビームを画像データによって形成する工程と、
(iii)前記画像担持ビームを前記表示表面に向けて投影する工程とを備える
(a)画像フレームを前記表示表面上に形成する工程と、
(b)前記画像担持ビームによって前記表示表面上に形成される前記画像フレームの前記2次元画素アレイを検出することによって検出画素アレイを得る工程と、
(c)該検出画素アレイを、前記画像フレームの相当する画像データと比較し、前記表示表面から遮られている、前記画像担持ビームの何れかの部分を識別する工程と、
(d)少なくとも1つの後続画像フレームについて、前記画像担持ビームの少なくとも前記遮られている部分内の画素をディセーブルする工程とを備えることを特徴とする、画像フレームを表示表面上で形成する方法。
【請求項27】
請求項26記載の、画像フレームを形成する方法であって、前記少なくとも1つのレーザ光源を変調する工程が、GEMSデバイスを変調する工程を備えることを特徴とする、画像フレームを形成する方法。
【請求項28】
請求項26記載の、画像フレームを形成する方法であって、前記少なくとも1つのレーザ光源を変調する工程が、GLVデバイスを変調する工程を備えることを特徴とする、画像フレームを形成する方法。
【請求項29】
請求項26記載の、画像フレームを形成する方法であって、前記少なくとも1つのレーザ光源を変調する工程が、ディジタル・マイクロミラー・デバイスを変調する工程を備えることを特徴とする、画像フレームを形成する方法。
【請求項30】
請求項26記載の、画像フレームを形成する方法であって、

(a)前記画像担持ビームに対する妨害の輪郭を検出する工程と、
(b)所定の時間間隔後、前記輪郭外の画素を再イネーブルする工程と更に備えることを特徴とする、画像フレームを形成する方法。
【請求項31】
請求項26記載の、画像フレームを形成する方法であって、遮られている、前記画像担持ビームの何れかの部分を識別する工程が、動き検出アルゴリズムを施す工程を更に備えることを特徴とする、画像フレームを形成する方法。
【請求項32】
請求項26記載の、画像フレームを形成する方法であって、遮られている、前記画像担持ビームの何れかの部分を識別する工程が、顔認識アルゴリズムを施す工程を更に備えることを特徴とする、画像フレームを形成する方法。
【請求項33】
請求項26記載の、画像フレームを形成する方法であって、遮られている、前記画像担持ビームの何れかの部分を識別する工程が、赤色眼検出アルゴリズムを施す工程を更に備えることを特徴とする、画像フレームを形成する方法。
【請求項34】
画像フレームを表示表面上で形成する方法であって、前記画像フレームは2次元画素アレイを備え、
(i)複数の撮像レーザ光源を供給する工程であって、各撮像レーザ光源が撮像波長を有する工程と、
(ii)前記撮像レーザ光源毎に、前記撮像レーザ光源からの光を変調し、それによってモノクロ画像担持ビームを画像データによって形成する工程と、
(iii)各撮像レーザ光源からの前記モノクロ画像担持ビームを合成し、マルチカラー画像担持ビームを形成する工程と、
(iv)前記マルチカラー画像担持ビ―ムを前記表示表面に向けて投影し、前記画像フレームを形成する工程とを備える
(a)マルチカラー画像担持ビームを前記表示表面に向けて誘導する工程と、
(b)前記表示表面からの反射光を検出することによってプロジェクタと前記表示表面との間の妨害を検出し、前記表示表面の遮られている画素領域を前記妨害によって画定する工程であって、前記反射光が、前記撮像波長の何れとも同一でない反射波長を有する工程と、
(c)各前記撮像レーザ光源に相当する前記遮られている画素領域の相当する画像データをディセーブルし、それによって、前記マルチカラー画像ビームを前記遮られている領域にわたってブランキングする工程とを備えることを特徴とする、画像フレームを形成する方法。
【請求項35】
請求項34記載の、画像フレームを形成する方法であって、前記少なくとも1つのレーザ光源を変調する工程が、GEMSデバイスを変調する工程を備えることを特徴とする、画像フレームを形成する方法。
【請求項36】
請求項34記載の、画像フレームを形成する方法であって、前記少なくとも1つのレーザ光源を変調する工程が、GLVデバイスを変調する工程を備えることを特徴とする、画像フレームを形成する方法。
【請求項37】
請求項34記載の、画像フレームを形成する方法であって、前記少なくとも1つのレーザ光源を変調する工程が、ディジタル・マイクロミラー・デバイスを変調する工程を備えることを特徴とする、画像フレームを形成する方法。
【請求項38】
請求項34記載の、画像フレームを形成する方法であって、
(a)前記画像担持ビームに対する妨害の輪郭を検出する工程と、
(b)
(b)所定の時間間隔後、前記輪郭外の画素を再イネーブルする工程とを更に備えることを特徴とする、画像フレームを形成する方法。
【請求項39】
請求項34記載の、画像フレームを形成する方法であって、遮られている、前記画像担持ビームの何れかの部分を識別する工程が、動き検出アルゴリズムを施す工程を更に備えることを特徴とする、画像フレームを形成する方法。
【請求項40】
請求項34記載の、画像フレームを形成する方法であって、遮られている、前記画像担持ビームの何れかの部分を識別する工程が、顔認識アルゴリズムを施す工程を更に備えることを特徴とする、画像フレームを形成する方法。
【請求項41】
請求項34記載の、画像フレームを形成する方法であって、遮られている、前記画像担持ビームの何れかの部分を識別する工程が、赤色眼検出アルゴリズムを施す工程を更に備えることを特徴とする、画像フレームを形成する方法。
【請求項42】
請求項34記載の、画像フレームを形成する方法であって、カメラ(20)に向けて反射するよう、放射源を前記表示表面に向けて誘導する工程を更に備えることを特徴とする、画像フレームを形成する方法。
【請求項43】
請求項42記載の、画像フレームを形成する方法であって、放射源を前記表示表面に向けて誘導する工程が、近IR源を励起する工程を備えることを特徴とする、画像フレームを形成する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図5】
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【図6】
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【図7a】
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【図7b】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2007−517244(P2007−517244A)
【公表日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−542570(P2006−542570)
【出願日】平成16年10月25日(2004.10.25)
【国際出願番号】PCT/US2004/035240
【国際公開番号】WO2005/057919
【国際公開日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【出願人】(590000846)イーストマン コダック カンパニー (1,594)
【Fターム(参考)】