説明

シルセスキオキサン樹脂

本発明は、以下の構成単位: (Ph(CH2)rSiO(3-x)/2(OR')x)m、(HSiO(3-x)/2(OR')x)n、(MeSiO(3-x)/2(OR')x)o、(RSiO(3-x)/2(OR')x)p、(R1SiO(3-x)/2(OR')x)qを備え、ここでPhがフェニル基、Meがメチル基、R'が水素原子または1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基、Rがカルボン酸基、カルボン酸形成基又はその混合物から選択され、R1が置換フェニル基、エステル基、ポリエーテル基、メルカプト基、硫黄含有有機官能基、ヒドロキシル生成基、アリールスルホン酸エステル基及び反応性又は硬化性の有機官能基から選択され、rが0、1、2、3又は4の値、xが0、1又は2の値であり、前記樹脂では、mが0〜0.90の値、nが0.05〜0.99の値、oが0〜0.95の値、pが0.01〜0.5の値、qが0〜0.5の値、m+n+o+p+q≒1である、反射防止膜用のシルセスキオキサン樹脂に関連する。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(関連出願の相互参照)
なし。
【0002】
フォトリソグラフィプロセスにおいて、UV光へのフォトレジストの露光は、高い解像イメージを達成するために重要な工程である。半導体産業において、より小さな形状への要求は続いており、ごく最近では、100nm未満の外観を有するデバイスを製造する技術として、193nmの光リソグラフィが現れている。そのような短波長光の使用は、基板の反射を低減し、フォトレジストを透過した光を吸収することによる該フォトレジストのスイング硬化(swing cure)を抑えるために底部の反射防止膜(BARC)を必要とする。市販の反射防止コーティング(ARC)は有機材料と無機材料との両方を有する。典型的には、良好なエッチング耐性を示す無機ARCは、CVDに基づいており、極端なトポグラフィーによる完全なる一体化の不利益を被りやすく、一方、有機ARC材料は、スピンオンプロセスにより塗布され、優れた充填特性及び平坦性を有するが、有機フォトレジストに対するエッチング選択性が低いことが悩みである。結果として、無機ARC材料と有機ARC材料とを合わせた利点を有する材料が強く望まれている。
【0003】
この点に関して、我々は最近、シルセスキオキサン樹脂ベースの特定のフェニル水素化物が、193nmの光の優れた反射防止膜特性を示すことを見出した。底部の反射防止膜(BARC)材料は、活性化した放射線の反射を効果的に低減できるが、その上に形成されたフォトレジスト及び/又はその下に形成された基板にダメージを与えることなくBARC材料を除去することは、非常に挑戦的である。BARCを除去する典型的なプロセスは、プラズマエッチングプロセスによるものである。しかしながら、プラズマエッチングは、しばしばフォトレジスト層の薄膜化を引き起こす。その結果、前記フォトレジスト層上のパターンは、破壊されるか、又は、基板層への転写ができなくなる。またプラズマエッチングは、基板にダメージも与えることによって、最終製品の性能に悪影響を与える。さらには、前記BARCを除去するための追加的なエッチング工程は、コストを増加させ、フォトリソグラフィ実施のプロセスを複雑化する。それによって、プラズマエッチング以外の手段によって取り除かれる反射防止膜材料を有することが望ましい。
【0004】
本発明は、フォトリソグラフィの反射防止膜として有用なシルセスキオキサン樹脂に関連する。本発明は、より具体的には、カルボキシ成分を含むシルセスキオキサン材料に関連する。該カルボキシ官能シルセスキオキサン樹脂は、優れたスピンオンフィルムを形成し、PGMEA、2−ヘプタノンのような有機溶媒に耐性を示すが、250℃以下で硬化したときに現像液に溶解しやすい。さらに、カルボキシ官能シルセスキオキサン樹脂から製造されたSiリッチのARCは、優れたドライエッチング耐性を示す。
【発明の概要】
【0005】
この発明は、反射防止膜に有用なカルボキシル官能シルセスキオキサン樹脂に関し、該シルセスキオキサン樹脂は、以下の構成単位:
(Ph(CH2)rSiO(3-x)/2(OR')x)m
(HSiO(3-x)/2(OR')x)n
(MeSiO(3-x)/2(OR')x)o
(RSiO(3-x)/2(OR')x)p
(R1SiO(3-x)/2(OR')x)q
を備え、ここで、Phがフェニル基、Meがメチル基、R’が水素原子又は1〜4の炭素原子をもつ炭化水素基、R1が置換フェニル基、エステル基、ポリエーテル基、メルカプト基、硫黄含有有機官能基、ヒドロキシル生成基、アリールスルホン酸エステル基及び反応性又は硬化性の有機官能基から選択され、rが0、1、2、3又は4の値、xが0、1又は2の値であり、前記樹脂では、mが0より大きく〜0.90の値、nが0.05〜0.99の値、oが0〜0.95の値、pが0.01〜0.5の値、qが0〜0.5の値、m+n+o+p+q=1である。これらの樹脂が反射防止膜に用いられるとき、前記硬化したフィルムは、(例えばPGMEAに対する)優れた耐溶剤性を示し、エッチング、湿式現像、湿式剥離、その他を含む種々の手段によって除去できる。
【発明を実施するための形態】
【0006】
前記反射防止膜の形成に用いるシルセスシロキサン樹脂は、以下の構成単位を備える。
(Ph(CH2)rSiO(3-x)/2(OR')x)m
(HSiO(3-x)/2(OR')x)n
(MeSiO(3-x)/2(OR')x)o
(RSiO(3-x)/2(OR')x)p
(R1SiO(3-x)/2(OR')x)q
ここで、Phがフェニル基、Meがメチル基、R’が水素原子又は1〜4の炭素原子をもつ炭化水素基であり、Rがカルボン酸基、カルボン酸形成基又はその混合物から選択され、R1が置換フェニル基、エステル基、ポリエーテル基、メルカプト基、硫黄含有有機官能基、ヒドロキシル生成基、アリールスルホン酸エステル基及び反応性又は硬化性の有機官能基から選択され、rが0、1、2、3又は4の値、xが0、1又は2の値であり、前記樹脂では、mが0より大きく〜0.90の値、nが0.05〜0.99の値、oが0〜0.95の値、pが0.01〜0.5の値、qが0〜0.5の値、m+n+o+p+q=1である。一般的に、前記oは0.25〜0.80の値であり、選択的には0.2〜0.75である。一般的に、前記pは0.015〜0.35の値であり、選択的には0.025〜0.25である。一般的に、前記qは0〜0.15の値であり、選択的には0〜0.1である。
【0007】
R’は独立して水素原子又は1〜4の炭素原子をもつ炭化水素基である。R’は、例えば、H、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基及びブチル基が挙げられる。
【0008】
前記樹脂において、Rはカルボン酸基、カルボン酸形成基又はその混合物である。カルボン酸基の例としては、一般式−R2C(O)OHがあり、ここで、R2は1〜10の炭素原子を有するアルキレン基から選択される。カルボン酸形成基の例としては、一般式−R2C(O)OR3であり、R2が1〜10の炭素原子を有するアルキレン基から選択され、R3が保護基であるものが挙げられる。保護基は、対応するカルボン酸基をもたらすため酸性条件下で開裂する有機基又はシリル基である。保護基は、t−ブチル、トリメチルシリル、無水物基、メチルチオメチルエステル、ベンジルオキシメチルエステル、ジフェニルメチルエステル、p−メトキシベンジルエステル、及びその他が例示されるが、それに限定されない。前記保護基の多くが、Greene及びWutsによる「Protective groups in organic synthesis」の第3版、p369〜453に記載されている。
【0009】
R1は、置換フェニル基、エステル基、ポリエーテル基、メルカプト基、硫黄含有有機官能基、ヒドロキシル生成基、アリールスルホン酸エステル基及び反応性又は硬化性の有機官能基から選択される。置換フェニル基は、少なくとも1つのHO-、MeO-、Me-、Et-、Cl-、及び/又は他の置換基を含む。エステル基は、少なくとも1つの官能基を含んだ何らかの有機置換基である。ここで、エステル基の好適例としては、-(CH2)2-O-C(O)Me及び-(CH2)2-C(O)-OMeがある。ポリエーテル基は、酸素を介して結合した炭化水素構造を有する有機置換基であるが、-(CH2)a[O(CH2)b]cOR4であり、a=2〜12、b=2〜6、c=2〜200、R4=H、アルキル又は他の有機基である構造に限定はされない。ここで、ポリエーテル基の好適例としては、-(CH2)3-(OCH2CH2)c-OMe、-(CH2)3-(OCH2CH2)c-OH及び-(CH2)3-(OCH2CH2)7-OAc、並びに、-(CH2)3-(OCH2CH2)c-OC(O)Meが挙げられる。メルカプト基は、例えば、メルカプトプロピル、メルカプトエチル及びメルカプトメチルのように、一般式HS(CH2)d-(ここでdは1〜18の値である)を有する。アリールスルホン酸エステル基は、HO-SO2-Ph-(CH2)r又は(CH3)2CHO-SO2-Ph-(CH2)r-によって例示されるが、これらに限定されるものではない。反応性又は硬化性有機官能基は、ビニル及びアリルのようなアルキレン基、グリシドオキシプロピル基及びエポキシシクロヘキサン基のようなエポキシ基、メタクリオキシプロピル基のようなアクリレート基、アクリルオキシプロピル、その為によって例示されるが、これらに限定されるものではない。
【0010】
前記シルセスキオキサン樹脂を製造する一般的な方法は、適当なハロゲン又はアルコキシシランの加水分解及び縮合を含む。一例としては、フェニルトリクロロシラン、トリクロロシラン、カルボン酸又はカルボン酸形成基を有するシラン、メチルトリクロロシラン、及び、選択的に他の有機官能トリクロロシランの混合物の加水分解及び縮合である。この方法によって、不十分な加水分解又は縮合の結果として、残りの-OH及び/又は-OR’をシルセスキオキサン樹脂中に保持することが可能となる。-OR’基を含んでいるシルセスキオキサン樹脂中の構成単位の合計量が40モル%を超える場合、その後、前記樹脂のゲル化及び不安定化が起こる。一般的に、前記シルセスキオキサン樹脂は、-OR’基を含有する構成単位を6〜38モル%含み、代案としては、5モル%未満であり、より選択的には、1モル%未満である。
【0011】
前記シルセスキオキサン樹脂は、RI検出及びポリスチレンスタンダードを採用したゲル浸透クロマトグラフィーによって測定されたとして、500〜200,000の範囲の平均分子量(Mw)を有し、選択的には500〜100,000の範囲であり、より選択的には700〜30,000の範囲である。
【0012】
シロキサン樹脂を用意する方法としては、(A)HSiX3と、RSiX3と、選択的にMeSiX3と、Ph(CH2)rSiX3と、R1SiX3とを有するシラン反応体の混合物と、(B)水とを、有機溶媒中で反応させる工程を備える。ここで、Xは、Cl、Br、CH3CO2-、アルコキシ基-OR’又は他の加水分解基から独立して選択される加水分解基である。ここで、前記シランの好適例としては、HSi(OEt)3、HSiCl3、PhCH2CH2SiCl3、PhSiCl3、MeSi(OMe)3、MeSiCl3、R1SiCl3及びR1Si(OMe3)3(ここで、R1は上記の通りであり、Meはメチル基であり、Etはエチル基であり、Phはフェニル基である。)が挙げられるが、これらに限定はされない。前記反応混合物中では、シラン反応体の合計が100モル%の条件で、一般的に0〜90モル%、選択的には5〜25モル%のPh(CH2)SiX3、5〜99モル%、選択的には15〜80モル%のHSiX3、0〜95モル%、選択的には25〜80モル%のMeSiX3、1〜95モル%、選択的には1.5〜35モル%のRSiX3、及び、0〜50モル%、選択的には0〜15モル%のR1SiX3が存在する。
【0013】
カルボキシ官能シランは、以下に例示されるが、それに限定はされない。
(MeO)3Si-(CH2)2-COOtBu
(MeO)3Si-(CH2)d-(OCH2CH2)e-COOtBu
(MeO)3Si-(CH2)2-COO-SiMe3
(MeO)3Si-(CH2)d-(OCH2CH2)e-COO-SiMe3
【化1】

ここで、Meはメチル基、tBuはt−ブチル基、mは2又は3の値、nは1〜10の値である
【0014】
前記反応の水の量は、一般的には、前記シラン反応体中のX1モル当たり0.5〜2モルであり、選択的には、前記シラン反応体中のX1モル当たり0.5〜1.5モルである。
【0015】
前記シルセスキオキサン樹脂を形成する時間は、温度、シラン反応体の種類及び量、存在するのであれば触媒の量のような要因の数に依存する。好ましくは、加水分解反応をうけるために前記X基の原則全てに十分な時間の反応が実行される。一般的には、反応時間は、数分から数時間、選択的には、10分から1時間である。前記シルセスキオキサン樹脂を形成するための反応は、前記シルセスキオキサン樹脂の重大なゲル化又は硬化を引き起こさない任意の温度で実施される。反応温度は、一般的には25℃から前記反応混合物の還流温度までである。一般的には、前記反応は、還流温度まで10分〜1時間の間実施される。
【0016】
前記反応工程は、前記シランの構成単位の加水分解及び縮合のいずれも備える。前記触媒は、塩基又は鉱酸のような酸である。有用な鉱酸としては、限定されないが、HCl、HF、HBr、HNO3及びH2SO4があり、その中でも、HClが挙げられる。前記HCl又は他の揮発性の酸の利点は、揮発性の酸は、前記反応が完了した後のストリッッピングによって容易に前記組成物から取り除くことができる。前記触媒の量は、その性質に依存する。前記触媒の量は、一般的には、(A)+(B)の質量に対して0.05〜1質量%である。
【0017】
通常、前記シラン反応体は、水に溶解しないか、水にやや溶解しにくい。この点を考慮に入れると、前期反応体は、有機溶媒中で使用される。一般的には、前記有機溶媒は、(A)+(B)の質量に対して、1〜99質量%で存在し、選択的には70〜90質量%である。有用な有機溶媒は、以下に限定はされないが、例えば、n−ペンタン、ヘキサン、n−ヘプタン及びイソオクタンのような飽和脂肪族化合物、シクロペンタン及びシクロヘキサンのような脂環式の化合物、ベンゼン、トルエン、メシチレンのような芳香族化合物、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル化合物、メチルイソブチルケトン(MIBK)及びシクロヘキサノンのようなケトン、トリクロロエタンのようなハロゲン置換されたアルカン、ブロモベンゼン及びクロロベンゼンのようなハロゲン化芳香族、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、イソブチルイソブチレート及びプロピルプロプロネートのようなエステル化合物が挙げられる。有用なシリコーン溶媒は、以下に限定されないが、例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン及びデカメチルシクロペンタシロキサンのような環状シロキサンがある。1種の溶媒を用いても良く、複数の溶媒の混合物を用いることもできる。
【0018】
前記シロキサン樹脂を製造するプロセスでは、前記反応が完了した後、減圧下において、揮発性物質が前記シルセスキオキサン樹脂溶液から取り除かれる。このような揮発性物質は、アルコール副生物、過剰な水、触媒、塩酸(クロロシランルート)及び溶媒を含む。揮発性物質を除去する方法としては、従来知られている技術、例えば、減圧下での蒸留又は揮散(ストリップ)を含む。
【0019】
前記反応の完了後、前記触媒を選択的に除去する。前記触媒を除去する方法としては、従来知られている技術、例えば、中和、揮散(ストリップ)若しくは水洗、又は、これらの組合せを含む。前記触媒は、特に溶液中でその除去が示唆される場合には、前記シルセスキオキサン樹脂の寿命に悪影響を与えることがある。
【0020】
前記シルセスキオキサン樹脂の分子量を増加させるため、及び/又は、前記シルセスキオキサン樹脂の保存性を改善するため、40℃から前記溶媒の還流温度まで、長時間、前記反応が実施される(ボディ工程)。前記ボディ工程は、反応工程の後又は反応工程の一部として実施される。一般的には、前記ボディ工程は、10分から6時間の範囲で実施され、選択的には、20分から3時間である。
【0021】
前記シルセスキオキサン樹脂を製造するための反応に続いて、所望の形態のシルセスキオキサン樹脂を得るために多くの選択的な工程を実施することができる。例えば、前記シルセスキオキサン樹脂は、溶媒を取り除くことによって回収することができる。前記溶媒を除去する方法は重要ではなく、多くの公知の方法がある(例えば、加熱及び/又は真空下での蒸留など)。一旦、前記シルセスキオキサン樹脂を固体状で回収した後、前記樹脂を特定の使用に対応すべく、同様の溶媒又はその他の溶媒中に、選択的に再溶解することができる。代案として、前記反応で用いられた以外の異なる溶媒が最終製品のために必要とされる場合、例えば、第2の溶媒の添加、及び、蒸留を用いた第1の溶媒の除去によって、溶媒の変更が行われる。追加的に、前記溶媒の除去、又は、さらなる溶媒量の追加によって、溶媒中で前記樹脂の濃度が調整される。
【0022】
前記シルセスキオキサン樹脂を製造するその他の方法は、開始のシルセスキオキサン樹脂上に、モノマーを含んでいる対応するカルボキシをグラフト化する工程を備える。開始のシルセスキオキサンにモノマーを含む対応するカルボキシをグラフト化する方法としては、遷移金属触媒の存在下、Si−H含有シルセスキオキサン樹脂にオレフィン含有カルボキシをヒドロシリル化する方法である。
【0023】
ここで、好ましいオレフィン含有カルボキシは、二重結合及び-C(O)OR3基(ここでR3は上述と同様である)を有するカルボキシを含む有機分子を含む。前記基を含有するカルボキシは、カルボン酸(R3=H)、カルボン酸無水物、又はカルボン酸エステルによって例示される。前記カルボキシレート基がカルボン酸エステル基のとき、それは有機分子を保護し、対応するカルボン酸を生成するための反応状態で開裂される。
【0024】
ここで、好ましいオレフィン含有カルボキシは、
CH2=CH-(CH2)g-COOR3;
ここで、R3tBu、SiMe3、SitBuMe2又はCPh3から選択され、g=0〜8である;
CH2=CH-(CH2)g-COO-CH2-OMe;
ここで、g=0〜8である;
CH2=CH-(CH2)g-(OCH2CH2)h-COOR3;
ここで、R3tBu、SiMe3、SitBuMe2又はCPh3から選択され、g=0〜8であり、h=1〜10である;
【化2】

を含むが、それに限定はされない。
【0025】
ここで、前記シルセスキオキサン樹脂の製造に好適なSiH含有シルセスキオキサン樹脂は、以下の構成単位:
(Ph(CH2)rSiO(3-x)/2(OR')x)m
(HSiO(3-x)/2(OR')x)n''
(MeSiO(3-x)/2(OR')x)o
(R1SiO(3-x)/2(OR')x)q
を備え、ここでPhがフェニル基、Meがメチル基、R’が水素原子又は1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基、R1が置換フェニル基、エステル基、ポリエーテル基、メルカプト基、硫黄含有有機官能基、ヒドロキシル生成基、アリールスルホン酸エステル基及び反応性又は硬化性の有機官能基から選択され、rが0、1、2、3又は4の値、xが0、1又は2の値であり、前記樹脂では、mが0〜0.90の値、n''が0.05〜0.99の値、oが0〜0.95の値、pが0.01〜0.5の値、qが0〜0.5の値、m+n''+o+q≒1である。
【0026】
一般的に、mは0.05〜0.25の値であり、選択的には0.05〜0.15である。一般的に、nは0.165〜0.95の値であり、選択的には0.10〜0.3である。一般的に、oは0.25〜0.80の値であり、選択的には0.25〜0.75である。一般的に、qは0〜0.15の値であり、選択的には0〜0.1である。
【0027】
前記カルボキシレートオレフィンとSi−H含有シルセスキオキサン樹脂は、遷移金属触媒の存在下で反応する。有用な遷移金属触媒は、シリコン結合水素原子を有するビニル官能基の反応を促進すると知られた種々のヒドロシリル化触媒から選択される。適した遷移金属触媒は、白金、並びに、ロジウム含有化合物及び複合体を含む。白金アセチルアセトネート又は塩化白金酸のような白金触媒は、これらの化合物で表され、使用に適している。一般的な遷移金属触媒は、ポリジメチルシロキサン末端ブロックジメチルビニルシロキシで希釈したジビニルテトラメチルジシロキサンの塩化白金酸複合体である。
【0028】
前記Si−H含有シルセスキオキサン樹脂に対するカルボキシレートオレフィンの量は、一般的には、前記最終製品の樹脂に、(HSiO(3-x)/2(OR')X)が5〜99モル%、(RSiO(3-x)/2(OR')X)が1〜50モル%含まれ、選択的には、(HSiO(3-x)/2(OR')X)が15〜80モル%、(RSiO(3-x)/2(OR')X)が1.5〜35モル%であり、さらに選択的には、(HSiO(3-x)/2(OR')X)が20〜75モル%、(RSiO(3-x)/2(OR')X)が2.5〜25モル%である。用いられる遷移金属触媒の量は、カルボキシレートオレフィン及びSi-H含有シルセスキオキサンの合計質量に基づいて、一般的には、2ppm、選択的には、5〜200ppmの遷移金属量である。
【0029】
本発明は、
(i)以下の構成単位:
(Ph(CH2)rSiO(3-x)/2(OR')x)m
(HSiO(3-x)/2(OR')x)n
(MeSiO(3-x)/2(OR')x)o
(RSiO(3-x)/2(OR')x)p
(R1SiO(3-x)/2(OR')x)q
を有し、ここでPhがフェニル基、Meがメチル基、R’が水素原子又は1〜4の炭素原子をもつ炭化水素基、Rがカルボン酸基、カルボン酸形成基又はその混合物から選択され、R1が置換フェニル基、エステル基、ポリエーテル基、メルカプト基、硫黄含有有機官能基、ヒドロキシル生成基、アリールスルホン酸エステル基及び反応性又は硬化性の有機官能基から選択され、rが0、1、2、3又は4の値、xが0、1又は2の値、前記樹脂では、mが0〜0.90より大きい値、nが0.05〜0.99の値、oが0〜0.95の値、pが0.01〜0.5の値、qが0〜0.5の値、m+n+o+p+q≒1であるシルセスキオキサン樹脂と、
(ii)溶媒と
を備える反射防止膜(ARC)用組成物に関する。
【0030】
好適な(ii)溶媒は、特に限定されないが、そのなかでも特に、1−メトキシ−2プロパノール、プロピレングリコールモノメチルエチルアセテートγ−ブチロラクトン、及び、シクロヘキサノンが挙げられる。前記ARC組成物は、一般的には、該ARC組成物の合計質量に対して10〜99質量%の溶媒を備え、選択的には80〜95質量%である。
【0031】
前記反射防止膜組成物は、前記シルセスキオキサン樹脂と、溶媒と、選択的に任意の他の添加剤との混合によって形成される。
【実施例】
【0032】
後述の実施例は、本発明による実施形態の実証がされている。後述の実施例で開示される技法は、本発明の実施に際して十分に機能することが本発明者により発見された技法を表し、このためその実施に好ましい形態を構成していると見なすことができることが、当業者により理解されるものとする。しかしながら、当業者は、本開示を鑑みて、開示される特定の実施形態において多くの変更を行い、本発明の意図及び範囲を逸脱することなく、同様又は類似の結果を依然として得ることができることを理解しているものとする。
【0033】
(実施例1)
T(Ph)0.10T(H)0.20T(Me)0.625T(PSA)0.075
プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)を445.1g、プロピル無水コハク酸を30.89g、フェニルトリクロロシランを28.62g(0.135mol)、メチルトリクロロシランを126.40g(0.846mol)、トリクロロシランを36.65g(0.271mol)、反応容器に投入した。容器温度は25℃に設定されていた。溶液を積極的に攪拌した。フラスコに1080g、のPGMEA及び54.1gのイオン除去水を入れた。PGMEAに全ての水が溶解するまで、前記PGMEA及び水の混合物を積極的に攪拌した。次に、1時間を超えて反応容器を積極的に攪拌しながら、前記PGMEA/水の溶液を、窒素下で前記反応容器に加えた。前記溶液の付加が完了した後、前記反応容器中の前記混合物を、DI水(2×571g)を用いて三度洗浄した。その後、クリアなPGMEA溶液を提供するため、エタノール(EtOH)を120g加えた後に、前記PGMEA/水の溶液を取り除いた。さらにPGMEAを追加することで前記溶液を10質量%に希釈し、その後、0.2mmテフロン(登録商標)フィルターを通してろ過を行った。GPC(vs.ポリスチレン):Mw=11300、Mw/Mn=2.70であった。
【0034】
(実施例2)
T(Ph)0.05T(H)0.50T(Me)0.425T(PSA)0.075
プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)を672.5g、3−(トリエトキシシリル)プロピルコハク酸無水物を11.42g(0.038mol)、フェニルトリクロロシランを15387g(0.075mol)、メチルトリクロロシランを95.29g(0.638mol)、トリクロロシランを101.59g(0.750mol)、反応容器に投入した。容器温度は25℃に設定されていた。溶液を積極的に攪拌した。フラスコに1080g、のPGMEA及び59.4gのイオン除去水を入れた。PGMEAに全ての水が溶解するまで、前記PGMEA及び水の混合物を積極的に攪拌した。次に、1時間を超えて反応容器を積極的に攪拌しながら、前記PGMEA/水の溶液を、窒素下で前記反応容器に加えた。前記溶液の付加が完了した後、前記反応容器中の前記混合物を、DI水(2×500g)を用いて三度洗浄した。その後、クリアなPGMEA溶液を提供するため、EtOH(120g)を加えた後に、前記PGMEA/水の溶液を取り除いた。さらにPGMEAを追加することで、前記溶液を10質量%に希釈し、その後、0.2mmテフロン(登録商標)フィルターを通してろ過を行った。GPC(vs.ポリスチレン):Mw=44300、Mw/Mn=5.99であった。
【0035】
(実施例3)
T(PhEt)0.07T(H)0.70T(CH2CHMeCOOtBu)0.23
トルエン200mL中に水素シルセスキオキサン樹脂(Mn=2200、37.10g、0.7mol)を含むフラスコに、スチレン(7.29g、0.07mol)及びt−ブチルメタクリレート(32.71g、0.23mol)を加え、その後、白金触媒を加えた。前記混合物を、室温下で、攪拌し、UVランプを用いて照射を行った。18時間後、標題の樹脂を粘着性のオイルとして生成するため、40℃で揮発性物質を除去した。10質量%溶液を提供するため、前記樹脂をPGMEAに溶解し、該溶液を、0.2mmテフロン(登録商標)フィルターを通してろ過を行った。GPC(vs.ポリスチレン):Mw=4890、Mw/Mn=2.44であった。
【0036】
(実施例4)
T(PhEt)0.07T(H)0.74T[(CH2)3COOtBu)]0.19
トルエン200mL中に水素シルセスキオキサン樹脂(Mn=2200、37.10g、0.7mol)を含むフラスコに、スチレン(3.65g、0.035mol)及びt−ブチルブテノエート(17.0g、0.115mol)を加え、その後、白金触媒を加えた。前記混合物を、攪拌し、夜通し還流を行った。その後、粘着性のオイルを生成するため、40℃で揮発性物質を除去した。110質量%溶液を提供するため、前記オイルをPGMEAに溶解し、該溶液を、0.2mmテフロン(登録商標)フィルターを通してろ過を行った。GPC(vs.ポリスチレン):Mw=5730、Mw/Mn=2.21であった。
【0037】
(実施例5)
T(PhEt)0.07T(H)0.70T[(CH2)3COOtBu)]0.23
トルエン100mL中に水素シルセスキオキサン樹脂(Mn=11800、20g、0.38mol)を含むフラスコに、スチレン(3.65g、0.035mol)及びt−ブチルブテノエート(14.22g、0.095mol)を加え、その後、白金触媒を加えた。粘着性のオイルを生成するため、40℃でロータリーベイパー(rotary vapor)を行った。10質量%溶液を提供するため、10質量%溶液を提供するため、前記オイルをPGMEAに溶解し、該溶液を、0.2mmテフロン(登録商標)フィルターを通してろ過を行った。GPC(vs.ポリスチレン):Mw=15300、Mw/Mn=2.78であった。
【0038】
(実施例6)
T(Ph)0.1T(H)0.2T(Me)0.6T((CH2)3COOtBu)0.1
トルエン100mL中にT(Ph)0.1T(H)0.2T(Me)0.6樹脂(20g、0.38mol)を含むフラスコに、スチレン(3.65g、0.035mol)及びt−ブチルブテノエート(3.26g、0.022mol)を加え、その後、白金触媒を加えた。前記混合物を、攪拌し、夜通し還流を行った。その後、白い固体を生成するため、40℃でロータリーベイパーを用いて揮発性物質を除去した。110質量%溶液を提供するため、前記樹脂をPGMEAに溶解し、該溶液を、0.2mmテフロン(登録商標)フィルターを通してろ過を行った。GPC(vs.ポリスチレン):Mw=12450、Mw/Mn=2.95であった。
【0039】
(実施例7)
T(Ph)0.07T(H)0.45T(Me)0.36T((CH2)3COOtBu)0.12
PGMEA(600g)、フェニルトリメトキシシラン(13.9g、0.07mol)、トリエトキシシラン(73.9g、0.45mol)、メチルトリエトキシシランを(64.2g、0.36mol)、(3−tert−ブチル)プロピルトリメトキシシラン(31.7g、0.12mol)、及び、脱イオン水(54g、3mol)をフラスコに投入した。前記溶液を、室温下で5分間攪拌し、その後、硝酸(70%、0.64g)を加えた。前記混合物を、80℃で、夜通し攪拌し、その後、4時間還流を行うことで、低沸点の揮発性物質を凝結させ、除去した。前記溶液を室温まで冷却し、無色透明な溶液を生成した。前記溶液を、その後、脱イオン水によって洗浄した。残留水を、いくらかのPGMEAとともに除去した。前記溶液を、PGMEAによって、10%溶液に希釈した。GPC(vs.ポリスチレン):Mw=6300、Mw/Mn=2.58であった。
【0040】
(実施例8)
T(Ph)0.07T(H)0.45T(Me)0.36T((CH2)3COOtBu)0.12
PGMEA(600g)、フェニルトリメトキシシラン(19.8g、0.10mol)、トリエトキシシラン(32.8g、0.20mol)、メチルトリエトキシシランを(111.4g、0.625mol)、(3−tert−ブチル)プロピルトリメトキシシラン(19.8g、0.075mol)、及び、脱イオン水(54g、3mol)をフラスコに投入した。前記溶液を、室温下で5分間攪拌し、その後、硝酸(70%、0.64g)を加えた。前記混合物を、80℃で、夜通し攪拌し、その後、4時間還流を行うことで、低沸点の揮発性物質を凝結させ、除去した。前記溶液を室温まで冷却し、無色透明な溶液を生成した。前記溶液を、その後、脱イオン水によって洗浄した。残留水を、いくらかのPGMEAとともに除去した。前記溶液を、PGMEAによって、10%溶液に希釈した。GPC(vs.ポリスチレン):Mw=5300、Mw/Mn=2.45であった。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の構成単位:
(Ph(CH2)rSiO(3-x)/2(OR')x)m
(HSiO(3-x)/2(OR')x)n
(MeSiO(3-x)/2(OR')x)o
(RSiO(3-x)/2(OR')x)p
(R1SiO(3-x)/2(OR')x)q
を備え、ここで、Phがフェニル基、Meがメチル基、R'が水素原子又は1〜4の炭素原子を有する炭化水素基、rが0、1、2、3又は4の値、xが0、1又は2の値であり;前記樹脂では、mが0〜0.90の値;nが0.05〜0.99の値;oが0〜0.95の値;pが0.01〜0.5の値;qが0〜0.5の値;m+n+o+p+q=1である、シルセスキオキサン樹脂。
【請求項2】
前記mが0.05〜0.25の値、nが0.15〜0.80の値、oが0.25〜0.80の値、pが0.015〜0.35の値、qが0〜0.15の値である請求項1に記載の樹脂。
【請求項3】
前記R'がHである請求項1に記載の樹脂。
【請求項4】
前記Rが、式−R2C(O)OHを有するカルボン酸基であり、ここでR2が1〜10の炭素原子を有するアルキレン基から選択される請求項1に記載の樹脂。
【請求項5】
前記Rが式−R2C(O)OR3のカルボン酸形成基であり、ここでR2が1〜10の炭素原子を有するアルキレン基から選択され、R3が保護基である請求項1に記載の樹脂。
【請求項6】
前記Rがカルボン酸基と、カルボン酸形成基との混合物である請求項1に記載の樹脂。
【請求項7】
前記保護基が、t−ブチル、トリメチルシリル、無水物基、メチルチオメチルエステル、ベンジルオキシメチルエステル、ジフェニルメチルエステル及びp−メトキシベンジルエステルから選択される請求項5に記載の樹脂。
【請求項8】
(A)シラン反応体の合計が100モル%の条件で、0〜90モル%のPh(CH2)rSiX3と、5〜99モル%のHSiX3と、0〜95モル%のMeSiX3と、1〜95モル%のRSiX3と、0〜50モル%のR1SiX3とからなるシラン反応体の混合物と、
(B)前記シラン反応体中のX1モル当たり0.5〜2モルの水とを、
有機溶媒中で反応させる工程を備え、
ここで、Phがフェニル基、Meがメチル基、Rがカルボン酸基、カルボン酸形成基又はその混合物から選択され、R1が置換フェニル基、エステル基、ポリエーテル基、メルカプト基、硫黄含有有機官能基、ヒドロキシル生成基、アリールスルホン酸エステル基及び反応性又は硬化性の有機官能基から選択され、rが0、1、2、3又は4の値、Xが加水分解性基であるシルセスキオキサン樹脂の製造方法。
【請求項9】
前記RSiX3が以下の群:
(MeO)3Si-(CH2)m-(OCH2CH2)n-COOtBu
(MeO)3Si-(CH2)2-COO-SiMe3
(MeO)3Si-(CH2)m-(OCH2CH2)n-COO-SiMe3
【化1】

から選択され、ここでMeがメチル基、tBuがt−ブチル基、mが2又は3の値、nが1〜10の値である請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記(A)+(B)の質量に対し0.05〜1質量%の触媒がさらに存在する請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記有機溶媒が、前記(A)+(B)の質量に対し1〜99質量%の量で存在する請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記有機溶媒が、飽和脂肪族化合物、脂環式化合物、芳香族化合物、エーテル、ケトン、ハロゲン飽和アルカン化合物、ハロゲン化芳香族化合物、エステル及びシリコーンから選択される請求項11に記載の方法。
【請求項13】
カルボキシレートオレフィンを遷移金属触媒の存在下Si−H含有シルセスキオキサン樹脂にグラフト化することを備えるシルセスキオキサン樹脂の製造方法。
【請求項14】
前記カルボキシレートオレフィンが、以下の群:
CH2=CH-(CH2)m-COOR4;
CH2=CH-(CH2)m-COO-CH2-OMe;
CH2=CH-(CH2)m-(OCH2CH2)n-COOR4;
【化2】

から選択され、ここでR4tBu、SiMe3、SitBuMe2又はCPh3から選択され;m=0〜8である前記請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記SiH含有シルセスキオキサン樹脂が、以下の構成単位:
(Ph(CH2)rSiO(3-x)/2(OR')x)m
(HSiO(3-x)/2(OR')x)n
(MeSiO(3-x)/2(OR')x)o
(RSiO(3-x)/2(OR')x)p
(R1SiO(3-x)/2(OR')x)q
を備え、ここでPhがフェニル基、Meがメチル基、R'が水素原子または1〜4個の炭素原子を有する炭化水素基、R1が置換フェニル基、エステル基、ポリエーテル基、メルカプト基、硫黄含有有機官能基、ヒドロキシル生成基、アリールスルホン酸エステル基及び反応性又は硬化性の有機官能基から選択され、rが0、1、2、3又は4の値、xが0、1又は2の値、前記樹脂では、mが0〜0.90の値、n''が0.10〜1の値、oが0〜0.95の値、qが0〜0.5の値、m+n+o+p+q=1である請求項13に記載の方法。。
【請求項16】
前記遷移金属触媒が白金触媒である請求項16に記載の方法。
【請求項17】
(i)以下の構成単位:
(Ph(CH2)rSiO(3-x)/2(OR')x)m
(HSiO(3-x)/2(OR')x)n
(MeSiO(3-x)/2(OR')x)o
(RSiO(3-x)/2(OR')x)p
(R1SiO(3-x)/2(OR')x)q
を有し、ここでPhがフェニル基、Meがメチル基、R’が水素原子又は1〜4の炭素原子をもつ炭化水素基、R1が置換フェニル基、エステル基、ポリエーテル基、メルカプト基、硫黄含有有機官能基、ヒドロキシル生成基、アリールスルホン酸エステル基及び反応性又は硬化性の有機官能基から選択され、rが0、1、2、3又は4の値、xが0、1又は2の値であり、前記樹脂では、mが0より大きく〜0.90の値、nが0.05〜0.99の値、oが0〜0.95の値、pが0.01〜0.5の値、qが0〜0.5の値、m+n+o+p+q=1であるシルセスキオキサン樹脂と、
(ii)溶媒と
を備える反射防止塗膜(ARC)用組成物。
【請求項18】
前記ARC組成物の総質量に対し10〜99質量%の溶媒が存在する請求項17に記載のARC組成物。
【請求項19】
前記溶媒が、1−メトキシ−2−プロパノール、プロピレングリコールモノメチルエチルアセテートガンマ−ブチロラクトン及びシクロヘキサノンから選択される請求項17に記載のARC組成物。



【公表番号】特表2012−511619(P2012−511619A)
【公表日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−540730(P2011−540730)
【出願日】平成21年10月19日(2009.10.19)
【国際出願番号】PCT/US2009/061125
【国際公開番号】WO2010/068336
【国際公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【出願人】(590001418)ダウ コーニング コーポレーション (166)
【氏名又は名称原語表記】DOW CORNING CORPORATION
【Fターム(参考)】