シート積載装置
【課題】 積載トレイ上のシート幅方向の3つの位置の何れかでシートの側端に整合板が当接して整合する場合に、整合板が既積載シートをこすってシートを傷つけたり汚したりすることを防止する。
【解決手段】 シフト指定されていない場合にシートを積載トレイ701上の搬送中心位置で整合板711が整合するが、積載トレイ701に積載済みの前の部のシートが中心位置からオフセットされている場合、シフト指定されていないシートを前の部のシートのオフセット方向とは逆側にオフセット排紙されるように、シフトユニット580を制御する。
【解決手段】 シフト指定されていない場合にシートを積載トレイ701上の搬送中心位置で整合板711が整合するが、積載トレイ701に積載済みの前の部のシートが中心位置からオフセットされている場合、シフト指定されていないシートを前の部のシートのオフセット方向とは逆側にオフセット排紙されるように、シフトユニット580を制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積載トレイ上でシートを整合する機能を有するシート積載装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置のシート搬送方向に対して下流側にシート後処理装置を接続し、積載処理、ステイプル処理、パンチ処理といった後処理を施すシステムが提供されている。
【0003】
前述したシステムでは、画像形成装置によって画像形成したシートを搬送し、シート後処理装置の排紙トレイ上に積載していく。ユーザは、排紙トレイに積載されたシートをオフラインの装置で後処理を行ったり、そのまま成果物として箱詰めを行ったりする場合がある。そのため、シートを排紙トレイに積載するシート後処理装置には、高い精度の整合性や仕分け性が求められていた。
【0004】
上記要望に対して特許文献1では、シートを仕分けして積載(以下、シフト積載)可能な装置の排紙トレイ上に揃え部材を設け、シート排出方向と平行なシート端部に、揃え部材を接離させてシート端部の位置を揃え、集積する事が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−206331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来ユーザは、画像形成システムによって形成されたシート束に対して、その後どのように処理するかによって、シートをシフト積載にするかシフト無し積載にするか選択している。
【0007】
しかし、特許文献1のような構成であって、且つシフト積載を選択しない場合に、シートが積載トレイ中央部へ積載される構成の装置では以下の課題がある。図11に示すように、排紙トレイ上にシフト積載されたシートがある状態で、シフト積載が指定されていないシートの積載を行い、整合を行うと、自重によりシートに接触した整合板711aまたは711bが既積載シートを擦るように移動する。その結果、シフト積載されていた既積載シートに傷や汚れが発生する惧れがある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明のシート積載装置は、シートを搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送されたシートが排出される積載トレイと、部を構成するシートを仕分けするために、シートの搬送方向に直交する幅方向におけるシートの排出位置を指示するシフト情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得されるシフト情報が第1の位置である場合、前記搬送手段により搬送されるシートを前記第1の位置へ排出させ、前記シフト情報が第2の位置である場合、前記搬送手段により搬送されるシートを前記第2の位置へ排出させ、前記シフト情報が前記第1の位置と前記第2の位置の何れでもない場合、前記搬送手段により搬送されるシートを前記第1の位置と前記第2の位置の間の第3の位置に排出させるシフト手段と、前記幅方向におけるシートの位置に応じた位置に移動し、前記積載トレイに積載されたシートの側端に当接してシートを整合する整合手段と、前記シフト情報が前記第1の位置と前記第2の位置の何れでもない場合でも、1つ前の部のシートの排出位置が前記第1の位置であれば、前記第2の位置へ排出させ、前記1つ前の部のシートの排出位置が前記第2の位置であれば、前記第1の位置へ排出させるよう前記シフト手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザがシフト積載を指定していない場合であっても、既積載のシートの積載位置に応じてシートの積載位置を変更することにより、整合を行っても既積載シートに傷や汚れが発生することを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】全体図
【図2】ブロック図
【図3】操作表示部
【図4】フィニッシャ500の説明図
【図5】フィニッシャ500のブロック図
【図6】整合板昇降動作位置説明図
【図7】整合パドル昇降動作位置説明図
【図8】シート搬送説明図
【図9】シフト無し時整合説明図
【図10】シフト有り時整合説明図
【図11】整合時傷発生条件図
【図12】シフト動作フローチャート
【図13】整合処理動作フローチャート
【図14】シフト情報通知フローチャート
【図15】D=シフト無し、D0データあり時のシフト方向表
【図16】後処理モード選択の説明図
【図17】シート選択の説明図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に本発明の実施の形態について図を参照しながら説明する。
【0012】
(全体構成)
図1は本発明の第1の実施形態に係る画像形成システムの主要部の縦断面構造を示す構成図である。画像形成システムは、画像形成装置10とシート積載装置としてのフィニッシャ500から構成されている。画像形成装置10は、原稿から画像を読み取るイメージリーダ200及び読み取った画像をシート上に形成するプリンタ350を備えている。
【0013】
原稿給送装置100は、原稿トレイ101上に上向きにセットされた原稿を先頭頁から順に1枚ずつ給紙し、湾曲したパスを介してプラテンガラス102上の所定の取り位置を経て搬送し、その後、排紙トレイ112へ排出する。このときスキャナユニット104は所定の読取位置に固定されている。原稿が読み取り位置を通過するときに、原稿画像がスキャナユニット104により読み取られる。原稿が読み取り位置を通過する際に、原稿がスキャナユニット104のランプ103の光で照射され、原稿からの反射光がミラー105、106、107を介してレンズ108に導かれる。このレンズ108を通過した光は、イメージセンサ109の撮像面に結像され、画像データに変換されて出力される。イメージセンサ109から出力された画像データは、プリンタ350の露光部110にビデオ信号として入力される。
【0014】
プリンタ350の露光部110は、イメージリーダ200から入力されたビデオ信号に基づきレーザ光を変調して出力する。レーザ光は、ポリゴンミラー110aにより走査されながら感光ドラム111上に照射される。感光ドラム111には走査されたレーザ光に応じた静電潜像が形成される。この感光ドラム111上の静電潜像は、現像器113から供給される現像剤によって現像剤像として可視像化される。
【0015】
プリンタ350内に装備されている上カセット114或いは下カセット115からピックアップローラ127、128により給紙されたシートは、給紙ローラ129、給紙ローラ130によりレジストローラ126まで搬送される。シートの先端がレジストローラ126まで達したところで、レジストローラ126が所定のタイミングで駆動され、シートを感光ドラム111と転写部116との間に搬送する。感光ドラム111に形成された現像剤像は、給紙されたシート上に転写部116により転写される。現像剤像が転写されたシートは、定着部117に搬送され、定着部117は、シートを加熱及び加圧することによって現像剤像をシート上に定着させる。定着部117を通過したシートは、フラッパ121及び排出ローラ118を経てプリンタ350から画像形成装置外部(フィニッシャ500)に向けて排出される。シートの両面に画像形成を行う場合には、シートは反転パス122を介して両面搬送パス124へ搬送され、再度レジストローラ126へ搬送される。
【0016】
(全体システムブロック図)
次に、本画像形システム全体の制御を司るコントローラの構成及び全体システムブロック図について図2を参照しながら説明する。図2は図1の画像形成システム全体の制御を司るコントローラの構成を示すブロック図である。
【0017】
コントローラは、図2に示すように、CPU回路部900を有し、CPU回路部900は、CPU901、ROM902、RAM903を内蔵する。CPU901は本画像形システム全体の基本制御を行うCPUであり、制御プログラムが書き込まれたROM902と処理を行うためのRAM903がアドレスバス、データバスにより接続されている。CPU901はROM902に格納されている制御プログラムにより各制御部911,921,922,904,931,941,951を総括的に制御する。RAM903は、制御データを一時的に保持し、また制御に伴う演算処理の作業領域として用いられる。
【0018】
原稿給送装置制御部911は、原稿給送装置100をCPU回路部900からの指示に基づき駆動制御する。イメージリーダ制御部921は、上述のスキャナユニット104、イメージセンサ109などに対する駆動制御を行い、イメージセンサ109から出力された画像信号を画像信号制御部922に転送する。画像信号制御部922は、イメージセンサ109からのアナログ画像信号をデジタル信号に変換した後に各処理を施し、このデジタル信号をビデオ信号に変換してプリンタ制御部931に出力する。また、コンピュータ905から外部I/F904を介して入力されたデジタル画像信号に各種処理を施し、このデジタル画像信号をビデオ信号に変換してプリンタ制御部931に出力する。この画像信号制御部922による処理動作は、CPU回路部900により制御される。プリンタ制御部931は、入力されたビデオ信号に基づき露光部110、プリンタ350を制御し、画像形成、シート搬送を行う。フィニッシャ制御部951はフィニッシャ500に搭載され、CPU回路部900と情報のやり取りを行うことによってフィニッシャ全体の駆動制御を行う。この制御内容については後述する。操作表示装置制御部941は、操作表示装置400とCPU回路部900との間で情報のやり取りを行う。操作表示装置400は、画像形成に関する各種機能を設定する複数のキー、設定状態を示す情報を表示するための表示部などを有する。各キーの操作に対応するキー信号をCPU回路部900に出力するとともに、CPU回路部900からの信号に基づき対応する情報を操作表示装置400に表示する。
【0019】
(操作表示装置)
図3は図1の画像形成装置における操作表示装置400を示す図である。操作表示装置400には、画像形成動作を開始するためのスタートキー402、画像形成動作を中断するためのストップキー403、置数設定等を行うテンキー404〜413、クリアキー415、リセットキー416などが配置されている。また、上部にタッチパネルが形成された表示部420が配置されており、画面上にソフトキーを作成可能となっている。
【0020】
本画像形成装置では、後処理モードとしてノンソート、ソート、シフトソート、ステイプルソート(綴じモード)などの各処理モードを有する。このような処理モードの設定などは操作表示装置400からの入力操作により行われる。例えば、後処理モードを設定する際には、図3に示す初期画面でソフトキーである「仕上げ」キー417を選択すると、メニュー選択画面が表示部420に表示され、このメニュー選択画面を用いて処理モードの設定が行われる。
【0021】
(フィニッシャ)
次に、フィニッシャ500の構成について図4を参照しながら説明する。図4は図1のフィニッシャ500の構成図である。図4(a)はフィニッシャ500を正面からみた図であり、図4(b)はフィニッシャ500が有する積載トレイ701のAの位置の断面をシート排出方向側からみた断面図である。
【0022】
フィニッシャ500は、画像形成装置10から排出されたシートを順に取り込み、取り込んだ複数のシートを整合して1つの束に束ねる処理、束ねたシート束の後端をステイプルで綴じるステイプル処理などの各シート後処理を行う。フィニッシャ500は、画像形成装置10から排出されたシートを搬送ローラ対511により搬送パス520に取り込む。搬送ローラ対511により内部に取り込まれたシートは、搬送ローラ対512,513,514を介して搬送される。搬送パス520上には、搬送センサ570,571,572,573が設けられており、それぞれシートの通過を検出している。搬送ローラ対512は、搬送パスセンサ571とともにシフトユニット580に備え付けられている。シフトユニット580は、後述するシフトモータM5により、搬送方向に直交するシート幅方向へシートを移動させることが可能である。搬送ローラ対512がシートを挟持している状態で、シフトモータM5を駆動することにより、搬送しながら、シートを幅方向にオフセットすることができる。シフトソートモードでは、部ごとにシート束の位置が幅方向へずらされる。オフセット量としては、幅方向の中心位置に対して手前側に15mm(手前シフト)、或いは奥側に15mm(奥シフト)である。シフト指定がない場合は、シートは手前シフトと同じ位置に排出される。フィニッシャ500は、搬送センサ571の入力によりシートがシフトユニット580を通過したことを検知すると、シフトモータM5を駆動させて、シフトユニット580をセンター位置へと戻す。
【0023】
搬送ローラ対513と514の間には、搬送ローラ対514によって反転搬送されるシートをバッファパス523に導く切替フラッパ540が配置されている。切替フラッパ540は後述するソレノイドSL1により駆動される。搬送ローラ対514と515の間には、上排紙パス521または下排紙パス522に搬送するかを切り替える切替フラッパ541が配置されている。切替フラッパ541は後述するソレノイドSL2により駆動される。
【0024】
切替フラッパ541が上排紙パス521側に切り替わると、バッファモータM2により駆動される搬送ローラ対514により、シートは上排紙パス521へと導かれ、排紙モータM3により駆動される搬送ローラ対515により積載トレイ701へと排出される。上排紙パス521上にはシート検知手段としての搬送センサ574が設けられており、シートの通過を検出している。切替フラッパ541が下排紙パス522側に切り替わると、バッファモータM2により駆動される搬送ローラ対514により、シートは下排紙パス522へと導かれる。そのシートは更に、排紙モータM3により駆動される搬送ローラ対517および518により処理トレイ630へと導かれる。下排紙パス522上には搬送センサ575、576が設けられており、シートの通過を検出している。
【0025】
処理トレイ630へと導かれたシートは、束排紙モータM4により駆動される束排紙ローラ対680により、後処理モードに応じて、処理トレイ630上または積載トレイ700上へと排出される。
【0026】
また、積載トレイ701上には、図4(b)に示すように、積載トレイに排紙されたシートの側端に当接してシート幅方向を揃えるための整合板711a、711bおよび排出されたシートを排出方向下側に搬送する整合パドル731が配置されている。同様に、積載トレイ700上には、図4(b)に示すように、積載トレイに排紙されたシートのシート幅方向を揃えるための整合板710a、710bおよび排出されたシートを排出方向下側に搬送する整合パドル730が配置されている。整合パドル731、730は、それぞれ積載トレイ701,700上の幅方向における搬送中心位置に配置されている。従って、幅方向のシートの中心が整合パドルの位置と一致するように排出される方が、シートが中心からオフセットされて排出される場合よりも、整合パドルによる搬送姿勢が安定する。
【0027】
また、積載トレイ700、701には、図4(b)の破線部Bに示すように、整合板710,711の整合位置付近に、整合板710、711によるシートの整合性を向上させるためのくぼみが形成されている。
【0028】
整合板710a、710bは、それぞれ後述する下トレイ整合モータM11、12により、シート幅方向に移動可能であり、整合板710aが手前側、整合板710bが奥側に配置されている。同様に、整合板711a、711bは、それぞれ後述する上トレイ整合モータM9、10によって同様に駆動され、整合板711aが手前側、整合板711bが奥側に配置されている。また、整合板710、711はそれぞれ後述する上トレイ整合板昇降モータM12、下トレイ整合板昇降モータM13により整合位置(図6(a)と待機位置(図6(b))の間を、整合板軸712を中心に上下に移動される。
【0029】
整合パドル731、730はそれぞれ後述する上トレイパドルモータM17,下トレイパドルモータM18により、排出されたシートを排出方向上流側に戻すように回転駆動される。さらに整合パドル731、730はそれぞれ軸を中心に回動することでシート戻し位置(図7(a))と退避位置(図7(b))へ位置が変化する。
【0030】
積載トレイ700および701は、後述のトレイ昇降モータM14、15により昇降可能となっている。後述の紙面検知センサ720および721にて、トレイまたはトレイ上のシートの最上面が検出される。フィニッシャ500は、紙面検知センサ720、721からの入力に応じて、トレイ昇降モータM14、15を駆動することで、常に前述のトレイまたはトレイ上のシートの最上面が一定の位置になるように制御する。また、積載シート検知センサ740、741は、積載トレイ700および701上のシートの有無を検知する。
【0031】
(フィニッシャブロック図)
次に、フィニッシャ500を駆動制御するフィニッシャ制御部951の構成について図5を参照しながら説明する。図5は図2のフィニッシャ制御部951の構成を示すブロック図である。
【0032】
フィニッシャ制御部951は、図5に示すように、CPU952、ROM953、RAM954で構成される。図示しない通信ICを介して画像形成装置10側に設けられたCPU回路部900と通信して、ジョブの情報や、シートの受け渡し通知などのデータ交換を行い、ROM953に格納されている各種プログラムを実行してフィニッシャ500の駆動制御を行う。
【0033】
フィニッシャ500に備えられた各種入出力に関して説明する。フィニッシャ500は、シートの搬送のために、搬送ローラ対511〜513を駆動する入口モータM1、バッファモータM2、排紙モータM3、シフトモータM5、ソレノイドSL1、SL2、搬送センサ570〜576を備えている。また、また、フィニッシャ500は、処理トレイ630の各種部材を駆動する手段として、束排紙ローラ対680を駆動する束排紙モータM4、整合部材641を駆動する整合モータM6、M7を備えている。また、フィニッシャ500は、積載トレイ700、701を昇降させるトレイ昇降モータM14およびM15、紙面検知センサ720および721、積載シート検知センサ740、741を備えている。また、フィニッシャ500は、積載トレイ上の整合動作ための上トレイ整合モータM8,M9、下トレイ整合モータM10,M11、上トレイ整合板昇降モータM12、下トレイ整合板昇降モータM13を備えている。また、フィニッシャ500は、上トレイパドルモータM17、下トレイパドルモータM18、上トレイパドル昇降モータM19、下トレイパドル昇降モータM20を備えている。
【0034】
(シートの流れ)
フィニッシャ500におけるシートの流れについて図3、図8および図16、15を参照しながら説明する。ユーザが画像形成装置10の操作表示装置400において、図3に示す初期画面で「用紙選択」を押下すると、図17に示すような給紙カセット選択画面が表示部420に表示される。ここでユーザは、ジョブに使用するシートを選択する。図17では、例として「A4」サイズを選択した時の表示となっている。ユーザが画像形成装置10の操作表示装置400において、図3に示す初期画面で「仕上げ」キー417を選択すると、図16(a)に示すような仕上げメニュー選択画面が表示部420に表示される。ここで、ユーザが図16(a)の画面で「ソート」キーを選択した状態にしてから、OKキーを押下すると、ソートモードが設定される。また、ユーザが図16(b)のように「ソート」キーと「シフト」キーを選択した状態にしてから、OKキーを押下すると、シフトソートモードが設定される。なお、ソートモードとは、画像形成装置10において、原稿を構成する部毎に仕分けして画像形成を行い、積載トレイへシートを積載するモードである。また、シフトソートモードは、フィニッシャ500において、さらにその部毎に幅方向における積載トレイの中心からオフセットされた状態でシートが積載されるモードである。シフト指定がないソートモードにおいては、各部のシートがオフセットされずに幅方向における積載トレイの中央とシートの中央とが一致するように積載される。
【0035】
また、図16(c)に示す排紙先選択画面において、シートを排出する積載トレイの選択が可能である。ここではユーザが「上トレイ」キーを選択した場合について説明する。
【0036】
シフトソートモードが指定されたジョブが投入されると、CPU回路部900のCPU901は、フィニッシャ制御部951のCPU952に、シート1枚毎に、サイズや坪量、シートのシフト方向、シートの排出先の情報など、ジョブに関する情報を予め通知する。画像形成装置10からフィニッシャ500へシートが排出される際、CPU回路部900のCPU901は、フィニッシャ制御部951のCPU952にシートの受け渡しを開始することを通知する。シートの受け渡し開始の通知を受け取ったCPU952は、入口モータM1、バッファモータM2、排紙モータM3を駆動する。これにより、図8に示すように、搬送ローラ対511、512、513、514、515が回転駆動され、画像形成装置10から排出されたシートはフィニッシャ500内に取り込まれて搬送される。搬送パスセンサ571により、搬送ローラ対512がシートを挟持する位置まで搬送されたことが検知されると、シフトユニット580によりシートが幅方向にシフトされて搬送される。CPU901から通知されたシートのシフト情報が「手前」であれば、シート幅方向の中心に対して手前側15mmに、シフト情報が「奥」であれば奥側15mmにシートがオフセットされる。尚、シフトが必要ない場合は、シートはシフトされずに搬送される。
【0037】
排紙先として、積載トレイ701(上トレイ)が選択されている場合は、CPU952は、切替フラッパ541が搬送パス521へシートを導くように、ソレノイドSL2を駆動する。搬送センサ574によりシートPの後端の通過が検知されると、CPU952は、排紙モータM3を積載に適した速度で回転させ、搬送ローラ対515により積載トレイ701にシートを排出させる。
【0038】
排紙先として積載トレイ700(下トレイ)が選択されている場合は、CPU952は、切替フラッパ541が下搬送パス522へシートを導くようにソレノイドSL2を駆動する。搬送センサ576によりシートの後端の通過が検知されると、CPU952は、束排紙モータM4を積載に適した速度で回転させ、束排紙ローラ対680により積載トレイ700にシートを排出させる。
【0039】
(シフト無し整合動作)
シフト無し時の整合動作を、図9を参照しながら説明する。図9は積載トレイ701をシート排出方向側から見た断面図である。尚、図中の一点鎖線は幅方向における積載トレイ701の中心位置を表している。排紙されるシートの幅がWの場合、図9(a)に示すように、整合板711a及び整合板711bは積載トレイ701の中心位置から、シート幅の半分の長さW/2に整合板退避量Mを加えた整合待機位置で待機している。図9(b)に示すようにシートPが積載トレイ701に排出された後、所定時間経過すると、図9(c)に示すように整合板711a及び整合板711bが積載トレイ中心方向に整合板退避量M移動し、シートを挟み込むようにして整合する。その後所定時間経過すると、図9(d)に示すように整合板711a及び整合板711bはそれぞれ外側に向かって整合板退避量M移動し、次のシートの受け入れに備える。以上の動作を繰り返し、シートが1枚ずつ積載トレイに排出される毎にシートに対する整合が行われる。
【0040】
(シフト有り整合動作)
シフト有り時の整合動作を、図10を用いて説明する。ここでは、シフト方向が手前側(図中右側)から奥側(図中左側)に変更された場合を説明する。図10は積載トレイ701を図4のAの位置から見た断面図である。尚、図中の一点鎖線は幅方向における積載トレイ701の中心位置を表している。図10(a)に示すように、整合板711aは積載トレイ701の中心から、W/2にオフセット量Zだけ加算した距離X1よりさらに退避量Mだけ離れた整合待機位置で待機する。また同様に、整合板711bは積載トレイ701の中心から、W/2からオフセット量Zだけ減算した距離X2よりさらに退避量Mだけ離れた整合待機位置で待機する。
【0041】
その後図10(b)に示すようにシートが排出されると、整合板711aは積載トレイ701中心方向に退避量Mの2倍の距離移動する事によって、シートを整合板711bに突き当てて整合を行う。上記の整合動作終了後、図10(c)に示すように、整合板711aは積載トレイ701の中心とは反対方向に距離2M移動した整合待機位置で次シートの排出を待つ。その後、シートが1枚排出される毎に同様に整合動作が行われ、1部目のシートを全て整合し終えると、図10(d)に示すように、整合板711a、711bは積載トレイ701から上側へ所定量離間する。
【0042】
次に整合板711a、711bは図10(e)に示すように次の部の整合待機位置へ移動する。具体的には、整合板711aは積載トレイ701の中心から、W/2からオフセット量Zだけ加算した距離X1よりさらに退避量Mだけ離れた位置へ移動する。また同様に、整合板711bは積載トレイ701の中心から、W/2にオフセット量Zだけ加算した距離X2より退避量Mだけ離れた整合待機位置で待機する。整合板711a及び整合板711bの移動が終了したら図10(f)に示すように、整合板711a、711bは積載トレイ701方向に所定量下降し、次シートが積載トレイ701に排出されるまで待機する。この状態では、整合板711aは積載済みのシートの上面に接触するため、整合板711bよりも下降量が少なくなる。
【0043】
図10(g)に示すように次の部のシートが積載トレイ701に排出され、所定時間経過したら、図10(h)に示すように整合板711bが積載トレイ中心方向に退避量Mの2倍の距離移動し、整合板711aにシートを突き当てて整合を行う。シートを整合板711aに突き当ててから所定時間経過したら、図10(i)に示すように整合板711bは、積載トレイ中心とは反対方向へ距離2M移動し、整合待機位置に退避し、次シートが積載トレイ701に排出されるまで待機する。
【0044】
以上のようにシフト方向に変更があった場合は、一旦整合板が積載トレイから上方へ離間し、幅方向の整合位置を変更してから下降し、シートを整合する。
(シフト情報通知)
図2のCPU回路部900からフィニッシャ制御部951へ、シフト情報Dを通知する処理を図14のフローチャートを参照しながら説明する。図14のフローチャートはCPU901により実行される。
【0045】
S1200でCPU901は、操作表示装置制御部941から、シフトの有無、部構成枚数、部数等のユーザによって入力されたジョブ情報を取得する。次に、S1201でCPU901は、S1200で取得したジョブ情報からシフトの有無を判断する。シフトが指定されている場合、S1202へ進み、シフトが指定されていない場合、S1207へ進む。
【0046】
S1202でCPU901は、図示しない通信ICを介して、フィニッシャ制御部951から前のジョブまたは前の部でフィニッシャ500がシートをシフトさせたシフト位置情報doを取得する。その後処理はS1203へ進む。
【0047】
S1203でCPU901は、S1202で取得したシフト位置情報doを判別する。シフト位置情報doが手前シフトであった場合、CPU901は、S1204において、シフト情報Dを奥シフトとする。その後処理はS1208へ進む。また、シフト位置情報doが奥シフトであった場合、CPU901は、S1205において、シフト情報Dを手前シフトとする。その後処理はS1208へ進む。また、シフト位置情報doがシフト無しであった場合、CPU901は、S1206において、シフト情報Dを手前シフトとする。その後処理はS1208へ進む。
【0048】
一方、S1201でシフトが指定されていない場合、CPU901は、S1207において、シフト情報Dをシフト無しとする。その後処理はS1208へ進む。
【0049】
S1208でCPU901は、フィニッシャ500へシート1枚の排出を開始する。その後処理はS1209へ進む。S1209でCPU901は、シフト情報Dをフィニッシャ制御部951へ送信する。その後処理はS1210へ進む。
【0050】
S1210でCPU901は、S1200で取得したジョブ情報に基づいて、部を構成する枚数のシートをフィニッシャ500へ排出したか否かを判断する。上記の枚数のシートがフィニッシャ500へ排出されるまで、CPU901はS1208からの処理を繰り返す。上記枚数のシートがフィニッシャ500へ排出されると、S1211でCPU901は、ジョブが終了したか判断する。ジョブが終了していない場合、CPU901はS1201からの処理を繰り返す。また、ジョブが終了すると、シフト情報通知処理は終了する。
【0051】
(シフト動作)
シフト動作について図12のフローチャート、図15の表を参照しながら説明する。図12は、CPU952がROM953に格納されている制御プログラムにより、シート1枚に対してシフト動作を行うフローチャートである。図15は、図12のフローチャートの処理により決定されるシフト位置dを表す表である。なお、積載トレイ701へ排出されるシートのシフト動作と積載トレイ700へ排出されるシートのシフト動作は同じであるので、積載トレイ701へ排出されるシートのシフト動作に関して説明する。
【0052】
S1000でCPU952は、CPU回路部900から図示しない通信ICを介して搬送シートのシフト情報Dを取得する。その後処理はS1001へ進む。S1001でCPU952は、搬送パスセンサ571がシートを検知しているか否かを判断する。搬送パスセンサ571がシートを検知していない場合は、CPU952は、搬送パスセンサ571がシートを検知するまで待機する。
【0053】
搬送パスセンサ571がシートを検知すると、
S1002でCPU952は、S1000で取得した搬送シートのシフト情報Dの内容を判別する。シフト情報Dが手前シフトであれば、CPU952はS1003で、シフトモータM5を正転駆動させることによってシフトユニット580を手前側に移動し、シートを積載トレイ中心から15mm手前側にシフトさせる。その後CPU952は、S1004で、実際にシートをシフトさせた位置を表す情報であるシフト位置dに、手前シフトの情報を代入し、S1021へ進む。
【0054】
また、S1002でシフト情報Dが奥シフトであれば、CPU952はS1005で、シフトモータM5を逆転駆動させる事によってシフトユニット580を奥側に移動し、シートを積載トレイ中心から奥側に15mmにシフトさせる。その後CPU952は、S1006で、シフト位置dに奥シフトの情報を代入し、S1021へ進む。
【0055】
また、S1002でシフト情報Dがシフト無しであれば、CPU952は、S1007で、積載シートセンサ741の入力がオンであり、かつ、先行シートのシフト情報であるシフト情報D0に情報があるか判断を行う。積載シート検知センサ741がオンでない、または先行シートのシフト情報D0に情報がない場合、CPU952は、S1008で、シフト位置dにシフト無しの情報を代入し、S1021へ進む。例えば、画像形成システムの電源オン後の最初の1枚目のシートが排出される場合、先行シートのシフト情報D0に情報がない状態になる。その際に、電源オン前から積載トレイ701にシートが残ったままの場合、積載シートセンサ741がオンであり、シフト情報D0に情報がない状態となる。また、S1007で積載シートセンサ741の入力がオンであり、且つ、先行シートのシフト情報D0に情報がある場合、CPU952は、S1009で、先行シートのシフト情報D0がシフト無しであるか否か判断する。シフト情報D0がシフト無しである場合、CPU952は、S1010で、先行シートのシフト位置doの情報によって次に行うべき処理を決定する。先行シートのシフト位置doが手前シフトであった場合、CPU952は、S1011で、シフトモータM5を正転駆動させて、シートを手前側にシフトさせる。その後CPU952は、S1012で、シフト位置dに手前シフトの情報を代入し、S1021へ進む。
【0056】
また、S1010で先行シートのシフト位置doが奥シフトである場合、CPU952は、S1013で、シフトモータM5を逆転駆動させて、シートを奥にシフトさせる。その後CPU952は、S1014でシフト位置dに奥シフトの情報を代入し、S1021へ進む。
【0057】
また、S1010で先行シートのシフト位置doがシフト無しである場合、シートをシフトさせることなく搬送させ、S1015で、シフト位置dにシフト無しの情報を代入し、S1021へ進む。
【0058】
また、S1009で、シフト情報D0がシフト無しでない場合、CPU952は、S1016で、先行シートのシフト位置doが手前シフトであるか否かを判断する。先行シートのシフト位置doが手前シフトであった場合、CPU952は、S1017で、シフトモータM5を逆転駆動させて、シートを奥にシフトさせる。その後CPU952は、S1018でシフト位置dに奥シフトの情報を代入し、S1021へ進む。
【0059】
またS1010で、先行シートのシフト位置doが手前シフトでない場合、CPU952は、S1019で、シフトモータM5を正転駆動させて、シートを手前にシフトさせる。その後CPU952は、S1020でシフト位置dに手前シフトの情報を代入し、S1021へ進む。
【0060】
以上の様に、幅方向におけるシートの排出位置としては、シフト無しを含めて、第1の位置(手前シフト)、第2の位置(奥シフト)、第3の位置(シフト無し)の3種類がある。そして、シフト情報Dとして第3の位置が指定されていても、1つ前の部のシートの排出位置が第1の位置であれば、シフト位置dは第2の位置に決定され、1つ前の部のシートの排出位置が第2の位置であれば、シフト位置dは第1の位置に決定される。同じ部のシート同士では、シフト位置dは1つ前のシートのシフト位置doと同じになる。
【0061】
S1021において、CPU952は、搬送パスセンサ571からの入力がオフになるまで、即ち、シートの後端が搬送パスセンサ571を通過するまで待つ。搬送パスセンサ571がオフになると、CPU952は、
S1022で、シフト位置dの情報に応じて次に実行するべき処理を決定する。シフト位置dが手前シフトである場合、CPU952は、S1023でシフトモータM5を逆転駆動させてシフトユニット580を手前シフト位置から中央位置まで移動させる。そして処理はS1025へ進む。
【0062】
また、S1022で、シフト位置dが奥シフトである場合、CPU952は、S1024でシフトモータM5を正転駆動させてシフトユニット580を奥シフト位置から中央位置まで移動させる。そして処理はS1025へ進む。
【0063】
また、S1022で、シフト位置dがシフト無しである場合、処理はS1025へ進む。
【0064】
S1025において、CPU952は、後述する整合処理を行う。その後CPU952は、S1026で、シフト情報Dとシフト位置dを、ぞれぞれシフト情報D0、シフト位置doに代入し、S1027で、シフト位置doとシフト情報D0をRAM954へ保存し、シフト動作を終了する。
【0065】
以上の制御を行う事によって、シフト情報Dが手前シフトおよび奥シフトである場合、それぞれ図15の(b)、(c)に示すようにシートはシフト情報Dで指定されている位置へシフトされる。また、シフト情報Dがシフト無しである場合でも、シートは図15の(a)に示す位置へシフトされる。従って、シフト指定されていないジョブのシートは、先行するジョブのシートが積載トレイへオフセット排紙されていれば、積載トレイの中央ではなく、先行するジョブのシートのオフセット方向とは逆の方向へオフセット排紙される。
【0066】
(整合処理)
図12のフローチャートのS1025における整合処理を、図13のフローチャート及び図9、図10の整合板の動作図を用いて説明する。図13のフローチャートはCPU952が実行する。
【0067】
以下の説明で、これから積載トレイへ排出されるシートをシートNとし、その1つ前のシートをシートN−1とする。S1100でCPU952は、CPU回路部900から図示しない通信ICを介して取得したシートNのシート情報から、シートNがジョブの先頭シートであるか、または、シートNのシフト位置dと先行シートN−1のシフト位置doが異なる位置であるか判断する。シートNがジョブ先頭シートである、もしくは、シートNのシフト位置dと先行シートN−1のシフト位置doが異なる位置である場合、処理はS1101へ進む。また、シートNがジョブ先頭シートでなく、且つシートNのシフト位置dと先行シートN−1のシフト位置doが異なる位置でもない場合、処理はS1102へ進む。
【0068】
S1101でCPU952は、上トレイ整合板昇降モータM13および上トレイ整合モータM8,M9を駆動し、整合板711をシフト位置dに対応する位置へ整合板移動させる。シフト位置dに対応する位置は、図9、図10で説明した整合板の待機位置である。その後処理はS1102へ進む。
【0069】
S1102でCPU952は、搬送パスセンサ574がオフであるか否かを判断する。搬送パスセンサ574がオフでない場合、CPU952は、搬送パスセンサ574がオフになるまで、即ち、シートNの後端が搬送パスセンサ574を通過するまで待つ。搬送パスセンサ574がオフになると、CPU952は、S1103で、搬送パスセンサ574がをオフになってから所定時間経過したか否か判断する。所定時間経過したら、S1104でCPU952は、上トレイパドル昇降モータM19及び上トレイパドルモータM17を正転駆動させる事によって、整合パドル731を図7(a)に示すシート戻し位置に移動させる。この動作によって積載トレイに排出されたシートは排出方向とは逆側へ戻される。その後処理はS1105へ進む。
【0070】
S1105でCPU952は、上トレイパドルモータM19を逆転駆動し、整合パドル731を図7(b)の退避位置に移動させる。更に、CPU952は、上トレイパドルモータM17を停止させる。その後処理はS1106へ進む。
【0071】
S1106でCPU952は、シフト位置dの内容によって、その後に行うべき処理を判断する。シフト位置dが手前シフトである場合、処理はS1107へ進む。また、シフト位置dが奥シフトである場合、処理はS1110へ進む。また、シフト位置dがシフト無しである場合、処理はS1113へ進む。
【0072】
S1107でCPU952は、上トレイ整合モータM8を正転駆動することで、整合板711aを図10(b)の位置へ移動させ、シートに整合板を当接させて整合を行う。その後CPU952は、S1108で、シートに整合板を当接させてから所定時間経過するのを待ち、所定時間経過すると、S1109で、上トレイ整合モータM8を逆転駆動させることで、整合板711aを図10(c)の位置へ移動させる。これにより、シート1枚に対する整合動作が終了する。
【0073】
また、S1110でCPU952は、上トレイ整合モータM9を正転駆動することで、整合板711bを図10(h)の位置へ移動させ、シートに整合板を当接させて整合を行う。その後CPU952は、S1111で、シートに整合板を当接させてから所定時間経過するのを待ち、所定時間経過すると、S1112で、上トレイ整合モータM9を逆転駆動させることで、整合板711bを図10(i)の位置へ移動させる。これにより、シート1枚に対する整合動作が終了する。
【0074】
S1113でCPU952は、上トレイ整合モータM8、M9を正転駆動することで、整合板711a、bを図9(c)の位置へ移動させ、シートに整合板を当接させて整合を行う。その後CPU952は、S1114で、シートに整合板を当接させてから所定時間経過するのを待ち、所定時間経過すると、S1115で、上トレイ整合モータM8,M9を逆転駆動させることで、整合板711a、711bを図9(d)の位置へ移動させる。これにより、シート1枚に対する整合動作が終了する。
【0075】
本実施形態によれば、図11のように、整合板711a,711bがそれぞれ積載トレイ701上の既積載シートの上面に接触した状態で幅方向へ移動することを防止できる。そのため既積載シートに傷や汚れが発生することを防ぐことが可能である。
【符号の説明】
【0076】
500 フィニッシャ
580 シフトユニット
701 積載トレイ
711 整合板
【技術分野】
【0001】
本発明は、積載トレイ上でシートを整合する機能を有するシート積載装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置のシート搬送方向に対して下流側にシート後処理装置を接続し、積載処理、ステイプル処理、パンチ処理といった後処理を施すシステムが提供されている。
【0003】
前述したシステムでは、画像形成装置によって画像形成したシートを搬送し、シート後処理装置の排紙トレイ上に積載していく。ユーザは、排紙トレイに積載されたシートをオフラインの装置で後処理を行ったり、そのまま成果物として箱詰めを行ったりする場合がある。そのため、シートを排紙トレイに積載するシート後処理装置には、高い精度の整合性や仕分け性が求められていた。
【0004】
上記要望に対して特許文献1では、シートを仕分けして積載(以下、シフト積載)可能な装置の排紙トレイ上に揃え部材を設け、シート排出方向と平行なシート端部に、揃え部材を接離させてシート端部の位置を揃え、集積する事が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−206331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来ユーザは、画像形成システムによって形成されたシート束に対して、その後どのように処理するかによって、シートをシフト積載にするかシフト無し積載にするか選択している。
【0007】
しかし、特許文献1のような構成であって、且つシフト積載を選択しない場合に、シートが積載トレイ中央部へ積載される構成の装置では以下の課題がある。図11に示すように、排紙トレイ上にシフト積載されたシートがある状態で、シフト積載が指定されていないシートの積載を行い、整合を行うと、自重によりシートに接触した整合板711aまたは711bが既積載シートを擦るように移動する。その結果、シフト積載されていた既積載シートに傷や汚れが発生する惧れがある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明のシート積載装置は、シートを搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送されたシートが排出される積載トレイと、部を構成するシートを仕分けするために、シートの搬送方向に直交する幅方向におけるシートの排出位置を指示するシフト情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得されるシフト情報が第1の位置である場合、前記搬送手段により搬送されるシートを前記第1の位置へ排出させ、前記シフト情報が第2の位置である場合、前記搬送手段により搬送されるシートを前記第2の位置へ排出させ、前記シフト情報が前記第1の位置と前記第2の位置の何れでもない場合、前記搬送手段により搬送されるシートを前記第1の位置と前記第2の位置の間の第3の位置に排出させるシフト手段と、前記幅方向におけるシートの位置に応じた位置に移動し、前記積載トレイに積載されたシートの側端に当接してシートを整合する整合手段と、前記シフト情報が前記第1の位置と前記第2の位置の何れでもない場合でも、1つ前の部のシートの排出位置が前記第1の位置であれば、前記第2の位置へ排出させ、前記1つ前の部のシートの排出位置が前記第2の位置であれば、前記第1の位置へ排出させるよう前記シフト手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザがシフト積載を指定していない場合であっても、既積載のシートの積載位置に応じてシートの積載位置を変更することにより、整合を行っても既積載シートに傷や汚れが発生することを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】全体図
【図2】ブロック図
【図3】操作表示部
【図4】フィニッシャ500の説明図
【図5】フィニッシャ500のブロック図
【図6】整合板昇降動作位置説明図
【図7】整合パドル昇降動作位置説明図
【図8】シート搬送説明図
【図9】シフト無し時整合説明図
【図10】シフト有り時整合説明図
【図11】整合時傷発生条件図
【図12】シフト動作フローチャート
【図13】整合処理動作フローチャート
【図14】シフト情報通知フローチャート
【図15】D=シフト無し、D0データあり時のシフト方向表
【図16】後処理モード選択の説明図
【図17】シート選択の説明図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に本発明の実施の形態について図を参照しながら説明する。
【0012】
(全体構成)
図1は本発明の第1の実施形態に係る画像形成システムの主要部の縦断面構造を示す構成図である。画像形成システムは、画像形成装置10とシート積載装置としてのフィニッシャ500から構成されている。画像形成装置10は、原稿から画像を読み取るイメージリーダ200及び読み取った画像をシート上に形成するプリンタ350を備えている。
【0013】
原稿給送装置100は、原稿トレイ101上に上向きにセットされた原稿を先頭頁から順に1枚ずつ給紙し、湾曲したパスを介してプラテンガラス102上の所定の取り位置を経て搬送し、その後、排紙トレイ112へ排出する。このときスキャナユニット104は所定の読取位置に固定されている。原稿が読み取り位置を通過するときに、原稿画像がスキャナユニット104により読み取られる。原稿が読み取り位置を通過する際に、原稿がスキャナユニット104のランプ103の光で照射され、原稿からの反射光がミラー105、106、107を介してレンズ108に導かれる。このレンズ108を通過した光は、イメージセンサ109の撮像面に結像され、画像データに変換されて出力される。イメージセンサ109から出力された画像データは、プリンタ350の露光部110にビデオ信号として入力される。
【0014】
プリンタ350の露光部110は、イメージリーダ200から入力されたビデオ信号に基づきレーザ光を変調して出力する。レーザ光は、ポリゴンミラー110aにより走査されながら感光ドラム111上に照射される。感光ドラム111には走査されたレーザ光に応じた静電潜像が形成される。この感光ドラム111上の静電潜像は、現像器113から供給される現像剤によって現像剤像として可視像化される。
【0015】
プリンタ350内に装備されている上カセット114或いは下カセット115からピックアップローラ127、128により給紙されたシートは、給紙ローラ129、給紙ローラ130によりレジストローラ126まで搬送される。シートの先端がレジストローラ126まで達したところで、レジストローラ126が所定のタイミングで駆動され、シートを感光ドラム111と転写部116との間に搬送する。感光ドラム111に形成された現像剤像は、給紙されたシート上に転写部116により転写される。現像剤像が転写されたシートは、定着部117に搬送され、定着部117は、シートを加熱及び加圧することによって現像剤像をシート上に定着させる。定着部117を通過したシートは、フラッパ121及び排出ローラ118を経てプリンタ350から画像形成装置外部(フィニッシャ500)に向けて排出される。シートの両面に画像形成を行う場合には、シートは反転パス122を介して両面搬送パス124へ搬送され、再度レジストローラ126へ搬送される。
【0016】
(全体システムブロック図)
次に、本画像形システム全体の制御を司るコントローラの構成及び全体システムブロック図について図2を参照しながら説明する。図2は図1の画像形成システム全体の制御を司るコントローラの構成を示すブロック図である。
【0017】
コントローラは、図2に示すように、CPU回路部900を有し、CPU回路部900は、CPU901、ROM902、RAM903を内蔵する。CPU901は本画像形システム全体の基本制御を行うCPUであり、制御プログラムが書き込まれたROM902と処理を行うためのRAM903がアドレスバス、データバスにより接続されている。CPU901はROM902に格納されている制御プログラムにより各制御部911,921,922,904,931,941,951を総括的に制御する。RAM903は、制御データを一時的に保持し、また制御に伴う演算処理の作業領域として用いられる。
【0018】
原稿給送装置制御部911は、原稿給送装置100をCPU回路部900からの指示に基づき駆動制御する。イメージリーダ制御部921は、上述のスキャナユニット104、イメージセンサ109などに対する駆動制御を行い、イメージセンサ109から出力された画像信号を画像信号制御部922に転送する。画像信号制御部922は、イメージセンサ109からのアナログ画像信号をデジタル信号に変換した後に各処理を施し、このデジタル信号をビデオ信号に変換してプリンタ制御部931に出力する。また、コンピュータ905から外部I/F904を介して入力されたデジタル画像信号に各種処理を施し、このデジタル画像信号をビデオ信号に変換してプリンタ制御部931に出力する。この画像信号制御部922による処理動作は、CPU回路部900により制御される。プリンタ制御部931は、入力されたビデオ信号に基づき露光部110、プリンタ350を制御し、画像形成、シート搬送を行う。フィニッシャ制御部951はフィニッシャ500に搭載され、CPU回路部900と情報のやり取りを行うことによってフィニッシャ全体の駆動制御を行う。この制御内容については後述する。操作表示装置制御部941は、操作表示装置400とCPU回路部900との間で情報のやり取りを行う。操作表示装置400は、画像形成に関する各種機能を設定する複数のキー、設定状態を示す情報を表示するための表示部などを有する。各キーの操作に対応するキー信号をCPU回路部900に出力するとともに、CPU回路部900からの信号に基づき対応する情報を操作表示装置400に表示する。
【0019】
(操作表示装置)
図3は図1の画像形成装置における操作表示装置400を示す図である。操作表示装置400には、画像形成動作を開始するためのスタートキー402、画像形成動作を中断するためのストップキー403、置数設定等を行うテンキー404〜413、クリアキー415、リセットキー416などが配置されている。また、上部にタッチパネルが形成された表示部420が配置されており、画面上にソフトキーを作成可能となっている。
【0020】
本画像形成装置では、後処理モードとしてノンソート、ソート、シフトソート、ステイプルソート(綴じモード)などの各処理モードを有する。このような処理モードの設定などは操作表示装置400からの入力操作により行われる。例えば、後処理モードを設定する際には、図3に示す初期画面でソフトキーである「仕上げ」キー417を選択すると、メニュー選択画面が表示部420に表示され、このメニュー選択画面を用いて処理モードの設定が行われる。
【0021】
(フィニッシャ)
次に、フィニッシャ500の構成について図4を参照しながら説明する。図4は図1のフィニッシャ500の構成図である。図4(a)はフィニッシャ500を正面からみた図であり、図4(b)はフィニッシャ500が有する積載トレイ701のAの位置の断面をシート排出方向側からみた断面図である。
【0022】
フィニッシャ500は、画像形成装置10から排出されたシートを順に取り込み、取り込んだ複数のシートを整合して1つの束に束ねる処理、束ねたシート束の後端をステイプルで綴じるステイプル処理などの各シート後処理を行う。フィニッシャ500は、画像形成装置10から排出されたシートを搬送ローラ対511により搬送パス520に取り込む。搬送ローラ対511により内部に取り込まれたシートは、搬送ローラ対512,513,514を介して搬送される。搬送パス520上には、搬送センサ570,571,572,573が設けられており、それぞれシートの通過を検出している。搬送ローラ対512は、搬送パスセンサ571とともにシフトユニット580に備え付けられている。シフトユニット580は、後述するシフトモータM5により、搬送方向に直交するシート幅方向へシートを移動させることが可能である。搬送ローラ対512がシートを挟持している状態で、シフトモータM5を駆動することにより、搬送しながら、シートを幅方向にオフセットすることができる。シフトソートモードでは、部ごとにシート束の位置が幅方向へずらされる。オフセット量としては、幅方向の中心位置に対して手前側に15mm(手前シフト)、或いは奥側に15mm(奥シフト)である。シフト指定がない場合は、シートは手前シフトと同じ位置に排出される。フィニッシャ500は、搬送センサ571の入力によりシートがシフトユニット580を通過したことを検知すると、シフトモータM5を駆動させて、シフトユニット580をセンター位置へと戻す。
【0023】
搬送ローラ対513と514の間には、搬送ローラ対514によって反転搬送されるシートをバッファパス523に導く切替フラッパ540が配置されている。切替フラッパ540は後述するソレノイドSL1により駆動される。搬送ローラ対514と515の間には、上排紙パス521または下排紙パス522に搬送するかを切り替える切替フラッパ541が配置されている。切替フラッパ541は後述するソレノイドSL2により駆動される。
【0024】
切替フラッパ541が上排紙パス521側に切り替わると、バッファモータM2により駆動される搬送ローラ対514により、シートは上排紙パス521へと導かれ、排紙モータM3により駆動される搬送ローラ対515により積載トレイ701へと排出される。上排紙パス521上にはシート検知手段としての搬送センサ574が設けられており、シートの通過を検出している。切替フラッパ541が下排紙パス522側に切り替わると、バッファモータM2により駆動される搬送ローラ対514により、シートは下排紙パス522へと導かれる。そのシートは更に、排紙モータM3により駆動される搬送ローラ対517および518により処理トレイ630へと導かれる。下排紙パス522上には搬送センサ575、576が設けられており、シートの通過を検出している。
【0025】
処理トレイ630へと導かれたシートは、束排紙モータM4により駆動される束排紙ローラ対680により、後処理モードに応じて、処理トレイ630上または積載トレイ700上へと排出される。
【0026】
また、積載トレイ701上には、図4(b)に示すように、積載トレイに排紙されたシートの側端に当接してシート幅方向を揃えるための整合板711a、711bおよび排出されたシートを排出方向下側に搬送する整合パドル731が配置されている。同様に、積載トレイ700上には、図4(b)に示すように、積載トレイに排紙されたシートのシート幅方向を揃えるための整合板710a、710bおよび排出されたシートを排出方向下側に搬送する整合パドル730が配置されている。整合パドル731、730は、それぞれ積載トレイ701,700上の幅方向における搬送中心位置に配置されている。従って、幅方向のシートの中心が整合パドルの位置と一致するように排出される方が、シートが中心からオフセットされて排出される場合よりも、整合パドルによる搬送姿勢が安定する。
【0027】
また、積載トレイ700、701には、図4(b)の破線部Bに示すように、整合板710,711の整合位置付近に、整合板710、711によるシートの整合性を向上させるためのくぼみが形成されている。
【0028】
整合板710a、710bは、それぞれ後述する下トレイ整合モータM11、12により、シート幅方向に移動可能であり、整合板710aが手前側、整合板710bが奥側に配置されている。同様に、整合板711a、711bは、それぞれ後述する上トレイ整合モータM9、10によって同様に駆動され、整合板711aが手前側、整合板711bが奥側に配置されている。また、整合板710、711はそれぞれ後述する上トレイ整合板昇降モータM12、下トレイ整合板昇降モータM13により整合位置(図6(a)と待機位置(図6(b))の間を、整合板軸712を中心に上下に移動される。
【0029】
整合パドル731、730はそれぞれ後述する上トレイパドルモータM17,下トレイパドルモータM18により、排出されたシートを排出方向上流側に戻すように回転駆動される。さらに整合パドル731、730はそれぞれ軸を中心に回動することでシート戻し位置(図7(a))と退避位置(図7(b))へ位置が変化する。
【0030】
積載トレイ700および701は、後述のトレイ昇降モータM14、15により昇降可能となっている。後述の紙面検知センサ720および721にて、トレイまたはトレイ上のシートの最上面が検出される。フィニッシャ500は、紙面検知センサ720、721からの入力に応じて、トレイ昇降モータM14、15を駆動することで、常に前述のトレイまたはトレイ上のシートの最上面が一定の位置になるように制御する。また、積載シート検知センサ740、741は、積載トレイ700および701上のシートの有無を検知する。
【0031】
(フィニッシャブロック図)
次に、フィニッシャ500を駆動制御するフィニッシャ制御部951の構成について図5を参照しながら説明する。図5は図2のフィニッシャ制御部951の構成を示すブロック図である。
【0032】
フィニッシャ制御部951は、図5に示すように、CPU952、ROM953、RAM954で構成される。図示しない通信ICを介して画像形成装置10側に設けられたCPU回路部900と通信して、ジョブの情報や、シートの受け渡し通知などのデータ交換を行い、ROM953に格納されている各種プログラムを実行してフィニッシャ500の駆動制御を行う。
【0033】
フィニッシャ500に備えられた各種入出力に関して説明する。フィニッシャ500は、シートの搬送のために、搬送ローラ対511〜513を駆動する入口モータM1、バッファモータM2、排紙モータM3、シフトモータM5、ソレノイドSL1、SL2、搬送センサ570〜576を備えている。また、また、フィニッシャ500は、処理トレイ630の各種部材を駆動する手段として、束排紙ローラ対680を駆動する束排紙モータM4、整合部材641を駆動する整合モータM6、M7を備えている。また、フィニッシャ500は、積載トレイ700、701を昇降させるトレイ昇降モータM14およびM15、紙面検知センサ720および721、積載シート検知センサ740、741を備えている。また、フィニッシャ500は、積載トレイ上の整合動作ための上トレイ整合モータM8,M9、下トレイ整合モータM10,M11、上トレイ整合板昇降モータM12、下トレイ整合板昇降モータM13を備えている。また、フィニッシャ500は、上トレイパドルモータM17、下トレイパドルモータM18、上トレイパドル昇降モータM19、下トレイパドル昇降モータM20を備えている。
【0034】
(シートの流れ)
フィニッシャ500におけるシートの流れについて図3、図8および図16、15を参照しながら説明する。ユーザが画像形成装置10の操作表示装置400において、図3に示す初期画面で「用紙選択」を押下すると、図17に示すような給紙カセット選択画面が表示部420に表示される。ここでユーザは、ジョブに使用するシートを選択する。図17では、例として「A4」サイズを選択した時の表示となっている。ユーザが画像形成装置10の操作表示装置400において、図3に示す初期画面で「仕上げ」キー417を選択すると、図16(a)に示すような仕上げメニュー選択画面が表示部420に表示される。ここで、ユーザが図16(a)の画面で「ソート」キーを選択した状態にしてから、OKキーを押下すると、ソートモードが設定される。また、ユーザが図16(b)のように「ソート」キーと「シフト」キーを選択した状態にしてから、OKキーを押下すると、シフトソートモードが設定される。なお、ソートモードとは、画像形成装置10において、原稿を構成する部毎に仕分けして画像形成を行い、積載トレイへシートを積載するモードである。また、シフトソートモードは、フィニッシャ500において、さらにその部毎に幅方向における積載トレイの中心からオフセットされた状態でシートが積載されるモードである。シフト指定がないソートモードにおいては、各部のシートがオフセットされずに幅方向における積載トレイの中央とシートの中央とが一致するように積載される。
【0035】
また、図16(c)に示す排紙先選択画面において、シートを排出する積載トレイの選択が可能である。ここではユーザが「上トレイ」キーを選択した場合について説明する。
【0036】
シフトソートモードが指定されたジョブが投入されると、CPU回路部900のCPU901は、フィニッシャ制御部951のCPU952に、シート1枚毎に、サイズや坪量、シートのシフト方向、シートの排出先の情報など、ジョブに関する情報を予め通知する。画像形成装置10からフィニッシャ500へシートが排出される際、CPU回路部900のCPU901は、フィニッシャ制御部951のCPU952にシートの受け渡しを開始することを通知する。シートの受け渡し開始の通知を受け取ったCPU952は、入口モータM1、バッファモータM2、排紙モータM3を駆動する。これにより、図8に示すように、搬送ローラ対511、512、513、514、515が回転駆動され、画像形成装置10から排出されたシートはフィニッシャ500内に取り込まれて搬送される。搬送パスセンサ571により、搬送ローラ対512がシートを挟持する位置まで搬送されたことが検知されると、シフトユニット580によりシートが幅方向にシフトされて搬送される。CPU901から通知されたシートのシフト情報が「手前」であれば、シート幅方向の中心に対して手前側15mmに、シフト情報が「奥」であれば奥側15mmにシートがオフセットされる。尚、シフトが必要ない場合は、シートはシフトされずに搬送される。
【0037】
排紙先として、積載トレイ701(上トレイ)が選択されている場合は、CPU952は、切替フラッパ541が搬送パス521へシートを導くように、ソレノイドSL2を駆動する。搬送センサ574によりシートPの後端の通過が検知されると、CPU952は、排紙モータM3を積載に適した速度で回転させ、搬送ローラ対515により積載トレイ701にシートを排出させる。
【0038】
排紙先として積載トレイ700(下トレイ)が選択されている場合は、CPU952は、切替フラッパ541が下搬送パス522へシートを導くようにソレノイドSL2を駆動する。搬送センサ576によりシートの後端の通過が検知されると、CPU952は、束排紙モータM4を積載に適した速度で回転させ、束排紙ローラ対680により積載トレイ700にシートを排出させる。
【0039】
(シフト無し整合動作)
シフト無し時の整合動作を、図9を参照しながら説明する。図9は積載トレイ701をシート排出方向側から見た断面図である。尚、図中の一点鎖線は幅方向における積載トレイ701の中心位置を表している。排紙されるシートの幅がWの場合、図9(a)に示すように、整合板711a及び整合板711bは積載トレイ701の中心位置から、シート幅の半分の長さW/2に整合板退避量Mを加えた整合待機位置で待機している。図9(b)に示すようにシートPが積載トレイ701に排出された後、所定時間経過すると、図9(c)に示すように整合板711a及び整合板711bが積載トレイ中心方向に整合板退避量M移動し、シートを挟み込むようにして整合する。その後所定時間経過すると、図9(d)に示すように整合板711a及び整合板711bはそれぞれ外側に向かって整合板退避量M移動し、次のシートの受け入れに備える。以上の動作を繰り返し、シートが1枚ずつ積載トレイに排出される毎にシートに対する整合が行われる。
【0040】
(シフト有り整合動作)
シフト有り時の整合動作を、図10を用いて説明する。ここでは、シフト方向が手前側(図中右側)から奥側(図中左側)に変更された場合を説明する。図10は積載トレイ701を図4のAの位置から見た断面図である。尚、図中の一点鎖線は幅方向における積載トレイ701の中心位置を表している。図10(a)に示すように、整合板711aは積載トレイ701の中心から、W/2にオフセット量Zだけ加算した距離X1よりさらに退避量Mだけ離れた整合待機位置で待機する。また同様に、整合板711bは積載トレイ701の中心から、W/2からオフセット量Zだけ減算した距離X2よりさらに退避量Mだけ離れた整合待機位置で待機する。
【0041】
その後図10(b)に示すようにシートが排出されると、整合板711aは積載トレイ701中心方向に退避量Mの2倍の距離移動する事によって、シートを整合板711bに突き当てて整合を行う。上記の整合動作終了後、図10(c)に示すように、整合板711aは積載トレイ701の中心とは反対方向に距離2M移動した整合待機位置で次シートの排出を待つ。その後、シートが1枚排出される毎に同様に整合動作が行われ、1部目のシートを全て整合し終えると、図10(d)に示すように、整合板711a、711bは積載トレイ701から上側へ所定量離間する。
【0042】
次に整合板711a、711bは図10(e)に示すように次の部の整合待機位置へ移動する。具体的には、整合板711aは積載トレイ701の中心から、W/2からオフセット量Zだけ加算した距離X1よりさらに退避量Mだけ離れた位置へ移動する。また同様に、整合板711bは積載トレイ701の中心から、W/2にオフセット量Zだけ加算した距離X2より退避量Mだけ離れた整合待機位置で待機する。整合板711a及び整合板711bの移動が終了したら図10(f)に示すように、整合板711a、711bは積載トレイ701方向に所定量下降し、次シートが積載トレイ701に排出されるまで待機する。この状態では、整合板711aは積載済みのシートの上面に接触するため、整合板711bよりも下降量が少なくなる。
【0043】
図10(g)に示すように次の部のシートが積載トレイ701に排出され、所定時間経過したら、図10(h)に示すように整合板711bが積載トレイ中心方向に退避量Mの2倍の距離移動し、整合板711aにシートを突き当てて整合を行う。シートを整合板711aに突き当ててから所定時間経過したら、図10(i)に示すように整合板711bは、積載トレイ中心とは反対方向へ距離2M移動し、整合待機位置に退避し、次シートが積載トレイ701に排出されるまで待機する。
【0044】
以上のようにシフト方向に変更があった場合は、一旦整合板が積載トレイから上方へ離間し、幅方向の整合位置を変更してから下降し、シートを整合する。
(シフト情報通知)
図2のCPU回路部900からフィニッシャ制御部951へ、シフト情報Dを通知する処理を図14のフローチャートを参照しながら説明する。図14のフローチャートはCPU901により実行される。
【0045】
S1200でCPU901は、操作表示装置制御部941から、シフトの有無、部構成枚数、部数等のユーザによって入力されたジョブ情報を取得する。次に、S1201でCPU901は、S1200で取得したジョブ情報からシフトの有無を判断する。シフトが指定されている場合、S1202へ進み、シフトが指定されていない場合、S1207へ進む。
【0046】
S1202でCPU901は、図示しない通信ICを介して、フィニッシャ制御部951から前のジョブまたは前の部でフィニッシャ500がシートをシフトさせたシフト位置情報doを取得する。その後処理はS1203へ進む。
【0047】
S1203でCPU901は、S1202で取得したシフト位置情報doを判別する。シフト位置情報doが手前シフトであった場合、CPU901は、S1204において、シフト情報Dを奥シフトとする。その後処理はS1208へ進む。また、シフト位置情報doが奥シフトであった場合、CPU901は、S1205において、シフト情報Dを手前シフトとする。その後処理はS1208へ進む。また、シフト位置情報doがシフト無しであった場合、CPU901は、S1206において、シフト情報Dを手前シフトとする。その後処理はS1208へ進む。
【0048】
一方、S1201でシフトが指定されていない場合、CPU901は、S1207において、シフト情報Dをシフト無しとする。その後処理はS1208へ進む。
【0049】
S1208でCPU901は、フィニッシャ500へシート1枚の排出を開始する。その後処理はS1209へ進む。S1209でCPU901は、シフト情報Dをフィニッシャ制御部951へ送信する。その後処理はS1210へ進む。
【0050】
S1210でCPU901は、S1200で取得したジョブ情報に基づいて、部を構成する枚数のシートをフィニッシャ500へ排出したか否かを判断する。上記の枚数のシートがフィニッシャ500へ排出されるまで、CPU901はS1208からの処理を繰り返す。上記枚数のシートがフィニッシャ500へ排出されると、S1211でCPU901は、ジョブが終了したか判断する。ジョブが終了していない場合、CPU901はS1201からの処理を繰り返す。また、ジョブが終了すると、シフト情報通知処理は終了する。
【0051】
(シフト動作)
シフト動作について図12のフローチャート、図15の表を参照しながら説明する。図12は、CPU952がROM953に格納されている制御プログラムにより、シート1枚に対してシフト動作を行うフローチャートである。図15は、図12のフローチャートの処理により決定されるシフト位置dを表す表である。なお、積載トレイ701へ排出されるシートのシフト動作と積載トレイ700へ排出されるシートのシフト動作は同じであるので、積載トレイ701へ排出されるシートのシフト動作に関して説明する。
【0052】
S1000でCPU952は、CPU回路部900から図示しない通信ICを介して搬送シートのシフト情報Dを取得する。その後処理はS1001へ進む。S1001でCPU952は、搬送パスセンサ571がシートを検知しているか否かを判断する。搬送パスセンサ571がシートを検知していない場合は、CPU952は、搬送パスセンサ571がシートを検知するまで待機する。
【0053】
搬送パスセンサ571がシートを検知すると、
S1002でCPU952は、S1000で取得した搬送シートのシフト情報Dの内容を判別する。シフト情報Dが手前シフトであれば、CPU952はS1003で、シフトモータM5を正転駆動させることによってシフトユニット580を手前側に移動し、シートを積載トレイ中心から15mm手前側にシフトさせる。その後CPU952は、S1004で、実際にシートをシフトさせた位置を表す情報であるシフト位置dに、手前シフトの情報を代入し、S1021へ進む。
【0054】
また、S1002でシフト情報Dが奥シフトであれば、CPU952はS1005で、シフトモータM5を逆転駆動させる事によってシフトユニット580を奥側に移動し、シートを積載トレイ中心から奥側に15mmにシフトさせる。その後CPU952は、S1006で、シフト位置dに奥シフトの情報を代入し、S1021へ進む。
【0055】
また、S1002でシフト情報Dがシフト無しであれば、CPU952は、S1007で、積載シートセンサ741の入力がオンであり、かつ、先行シートのシフト情報であるシフト情報D0に情報があるか判断を行う。積載シート検知センサ741がオンでない、または先行シートのシフト情報D0に情報がない場合、CPU952は、S1008で、シフト位置dにシフト無しの情報を代入し、S1021へ進む。例えば、画像形成システムの電源オン後の最初の1枚目のシートが排出される場合、先行シートのシフト情報D0に情報がない状態になる。その際に、電源オン前から積載トレイ701にシートが残ったままの場合、積載シートセンサ741がオンであり、シフト情報D0に情報がない状態となる。また、S1007で積載シートセンサ741の入力がオンであり、且つ、先行シートのシフト情報D0に情報がある場合、CPU952は、S1009で、先行シートのシフト情報D0がシフト無しであるか否か判断する。シフト情報D0がシフト無しである場合、CPU952は、S1010で、先行シートのシフト位置doの情報によって次に行うべき処理を決定する。先行シートのシフト位置doが手前シフトであった場合、CPU952は、S1011で、シフトモータM5を正転駆動させて、シートを手前側にシフトさせる。その後CPU952は、S1012で、シフト位置dに手前シフトの情報を代入し、S1021へ進む。
【0056】
また、S1010で先行シートのシフト位置doが奥シフトである場合、CPU952は、S1013で、シフトモータM5を逆転駆動させて、シートを奥にシフトさせる。その後CPU952は、S1014でシフト位置dに奥シフトの情報を代入し、S1021へ進む。
【0057】
また、S1010で先行シートのシフト位置doがシフト無しである場合、シートをシフトさせることなく搬送させ、S1015で、シフト位置dにシフト無しの情報を代入し、S1021へ進む。
【0058】
また、S1009で、シフト情報D0がシフト無しでない場合、CPU952は、S1016で、先行シートのシフト位置doが手前シフトであるか否かを判断する。先行シートのシフト位置doが手前シフトであった場合、CPU952は、S1017で、シフトモータM5を逆転駆動させて、シートを奥にシフトさせる。その後CPU952は、S1018でシフト位置dに奥シフトの情報を代入し、S1021へ進む。
【0059】
またS1010で、先行シートのシフト位置doが手前シフトでない場合、CPU952は、S1019で、シフトモータM5を正転駆動させて、シートを手前にシフトさせる。その後CPU952は、S1020でシフト位置dに手前シフトの情報を代入し、S1021へ進む。
【0060】
以上の様に、幅方向におけるシートの排出位置としては、シフト無しを含めて、第1の位置(手前シフト)、第2の位置(奥シフト)、第3の位置(シフト無し)の3種類がある。そして、シフト情報Dとして第3の位置が指定されていても、1つ前の部のシートの排出位置が第1の位置であれば、シフト位置dは第2の位置に決定され、1つ前の部のシートの排出位置が第2の位置であれば、シフト位置dは第1の位置に決定される。同じ部のシート同士では、シフト位置dは1つ前のシートのシフト位置doと同じになる。
【0061】
S1021において、CPU952は、搬送パスセンサ571からの入力がオフになるまで、即ち、シートの後端が搬送パスセンサ571を通過するまで待つ。搬送パスセンサ571がオフになると、CPU952は、
S1022で、シフト位置dの情報に応じて次に実行するべき処理を決定する。シフト位置dが手前シフトである場合、CPU952は、S1023でシフトモータM5を逆転駆動させてシフトユニット580を手前シフト位置から中央位置まで移動させる。そして処理はS1025へ進む。
【0062】
また、S1022で、シフト位置dが奥シフトである場合、CPU952は、S1024でシフトモータM5を正転駆動させてシフトユニット580を奥シフト位置から中央位置まで移動させる。そして処理はS1025へ進む。
【0063】
また、S1022で、シフト位置dがシフト無しである場合、処理はS1025へ進む。
【0064】
S1025において、CPU952は、後述する整合処理を行う。その後CPU952は、S1026で、シフト情報Dとシフト位置dを、ぞれぞれシフト情報D0、シフト位置doに代入し、S1027で、シフト位置doとシフト情報D0をRAM954へ保存し、シフト動作を終了する。
【0065】
以上の制御を行う事によって、シフト情報Dが手前シフトおよび奥シフトである場合、それぞれ図15の(b)、(c)に示すようにシートはシフト情報Dで指定されている位置へシフトされる。また、シフト情報Dがシフト無しである場合でも、シートは図15の(a)に示す位置へシフトされる。従って、シフト指定されていないジョブのシートは、先行するジョブのシートが積載トレイへオフセット排紙されていれば、積載トレイの中央ではなく、先行するジョブのシートのオフセット方向とは逆の方向へオフセット排紙される。
【0066】
(整合処理)
図12のフローチャートのS1025における整合処理を、図13のフローチャート及び図9、図10の整合板の動作図を用いて説明する。図13のフローチャートはCPU952が実行する。
【0067】
以下の説明で、これから積載トレイへ排出されるシートをシートNとし、その1つ前のシートをシートN−1とする。S1100でCPU952は、CPU回路部900から図示しない通信ICを介して取得したシートNのシート情報から、シートNがジョブの先頭シートであるか、または、シートNのシフト位置dと先行シートN−1のシフト位置doが異なる位置であるか判断する。シートNがジョブ先頭シートである、もしくは、シートNのシフト位置dと先行シートN−1のシフト位置doが異なる位置である場合、処理はS1101へ進む。また、シートNがジョブ先頭シートでなく、且つシートNのシフト位置dと先行シートN−1のシフト位置doが異なる位置でもない場合、処理はS1102へ進む。
【0068】
S1101でCPU952は、上トレイ整合板昇降モータM13および上トレイ整合モータM8,M9を駆動し、整合板711をシフト位置dに対応する位置へ整合板移動させる。シフト位置dに対応する位置は、図9、図10で説明した整合板の待機位置である。その後処理はS1102へ進む。
【0069】
S1102でCPU952は、搬送パスセンサ574がオフであるか否かを判断する。搬送パスセンサ574がオフでない場合、CPU952は、搬送パスセンサ574がオフになるまで、即ち、シートNの後端が搬送パスセンサ574を通過するまで待つ。搬送パスセンサ574がオフになると、CPU952は、S1103で、搬送パスセンサ574がをオフになってから所定時間経過したか否か判断する。所定時間経過したら、S1104でCPU952は、上トレイパドル昇降モータM19及び上トレイパドルモータM17を正転駆動させる事によって、整合パドル731を図7(a)に示すシート戻し位置に移動させる。この動作によって積載トレイに排出されたシートは排出方向とは逆側へ戻される。その後処理はS1105へ進む。
【0070】
S1105でCPU952は、上トレイパドルモータM19を逆転駆動し、整合パドル731を図7(b)の退避位置に移動させる。更に、CPU952は、上トレイパドルモータM17を停止させる。その後処理はS1106へ進む。
【0071】
S1106でCPU952は、シフト位置dの内容によって、その後に行うべき処理を判断する。シフト位置dが手前シフトである場合、処理はS1107へ進む。また、シフト位置dが奥シフトである場合、処理はS1110へ進む。また、シフト位置dがシフト無しである場合、処理はS1113へ進む。
【0072】
S1107でCPU952は、上トレイ整合モータM8を正転駆動することで、整合板711aを図10(b)の位置へ移動させ、シートに整合板を当接させて整合を行う。その後CPU952は、S1108で、シートに整合板を当接させてから所定時間経過するのを待ち、所定時間経過すると、S1109で、上トレイ整合モータM8を逆転駆動させることで、整合板711aを図10(c)の位置へ移動させる。これにより、シート1枚に対する整合動作が終了する。
【0073】
また、S1110でCPU952は、上トレイ整合モータM9を正転駆動することで、整合板711bを図10(h)の位置へ移動させ、シートに整合板を当接させて整合を行う。その後CPU952は、S1111で、シートに整合板を当接させてから所定時間経過するのを待ち、所定時間経過すると、S1112で、上トレイ整合モータM9を逆転駆動させることで、整合板711bを図10(i)の位置へ移動させる。これにより、シート1枚に対する整合動作が終了する。
【0074】
S1113でCPU952は、上トレイ整合モータM8、M9を正転駆動することで、整合板711a、bを図9(c)の位置へ移動させ、シートに整合板を当接させて整合を行う。その後CPU952は、S1114で、シートに整合板を当接させてから所定時間経過するのを待ち、所定時間経過すると、S1115で、上トレイ整合モータM8,M9を逆転駆動させることで、整合板711a、711bを図9(d)の位置へ移動させる。これにより、シート1枚に対する整合動作が終了する。
【0075】
本実施形態によれば、図11のように、整合板711a,711bがそれぞれ積載トレイ701上の既積載シートの上面に接触した状態で幅方向へ移動することを防止できる。そのため既積載シートに傷や汚れが発生することを防ぐことが可能である。
【符号の説明】
【0076】
500 フィニッシャ
580 シフトユニット
701 積載トレイ
711 整合板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により搬送されたシートが排出される積載トレイと、
部を構成するシートを仕分けするために、シートの搬送方向に直交する幅方向におけるシートの排出位置を指示するシフト情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得されるシフト情報が第1の位置である場合、前記搬送手段により搬送されるシートを前記第1の位置へ排出させ、前記シフト情報が第2の位置である場合、前記搬送手段により搬送されるシートを前記第2の位置へ排出させ、前記シフト情報が前記第1の位置と前記第2の位置の何れでもない場合、前記搬送手段により搬送されるシートを前記第1の位置と前記第2の位置の間の第3の位置に排出させるシフト手段と、
前記幅方向におけるシートの位置に応じた位置に移動し、前記積載トレイに積載されたシートの側端に当接してシートを整合する整合手段と、
前記シフト情報が前記第1の位置と前記第2の位置の何れでもない場合でも、1つ前の部のシートの排出位置が前記第1の位置であれば、前記第2の位置へ排出させ、前記1つ前の部のシートの排出位置が前記第2の位置であれば、前記第1の位置へ排出させるよう前記シフト手段を制御する制御手段と、
を有することを特徴とするシート積載装置。
【請求項2】
前記第1の位置及び前記第2の位置は、前記幅方向における搬送中心位置からオフセットした位置であり、前記第3の位置は前記搬送中心位置であることを特徴とする請求項1記載のシート積載装置。
【請求項3】
前記積載トレイのシートの有無を検知する検知手段を有し、
前記検知手段により前記積載トレイにシートがないことが検知されている場合、前記制御手段は、前記シフト情報が表す位置へシートを排出させるよう前記シフト手段を制御することを特徴とする請求項1記載のシート積載装置。
【請求項4】
前記取得手段は、前記シート積載装置が接続される画像形成装置から前記シフト情報を取得することを特徴とする請求項1記載のシート積載装置。
【請求項1】
シートを搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により搬送されたシートが排出される積載トレイと、
部を構成するシートを仕分けするために、シートの搬送方向に直交する幅方向におけるシートの排出位置を指示するシフト情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得されるシフト情報が第1の位置である場合、前記搬送手段により搬送されるシートを前記第1の位置へ排出させ、前記シフト情報が第2の位置である場合、前記搬送手段により搬送されるシートを前記第2の位置へ排出させ、前記シフト情報が前記第1の位置と前記第2の位置の何れでもない場合、前記搬送手段により搬送されるシートを前記第1の位置と前記第2の位置の間の第3の位置に排出させるシフト手段と、
前記幅方向におけるシートの位置に応じた位置に移動し、前記積載トレイに積載されたシートの側端に当接してシートを整合する整合手段と、
前記シフト情報が前記第1の位置と前記第2の位置の何れでもない場合でも、1つ前の部のシートの排出位置が前記第1の位置であれば、前記第2の位置へ排出させ、前記1つ前の部のシートの排出位置が前記第2の位置であれば、前記第1の位置へ排出させるよう前記シフト手段を制御する制御手段と、
を有することを特徴とするシート積載装置。
【請求項2】
前記第1の位置及び前記第2の位置は、前記幅方向における搬送中心位置からオフセットした位置であり、前記第3の位置は前記搬送中心位置であることを特徴とする請求項1記載のシート積載装置。
【請求項3】
前記積載トレイのシートの有無を検知する検知手段を有し、
前記検知手段により前記積載トレイにシートがないことが検知されている場合、前記制御手段は、前記シフト情報が表す位置へシートを排出させるよう前記シフト手段を制御することを特徴とする請求項1記載のシート積載装置。
【請求項4】
前記取得手段は、前記シート積載装置が接続される画像形成装置から前記シフト情報を取得することを特徴とする請求項1記載のシート積載装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2013−35655(P2013−35655A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−172861(P2011−172861)
【出願日】平成23年8月8日(2011.8.8)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月8日(2011.8.8)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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