説明

ジェランガムを含む膨張可能な投与形態

新規な投与形態。その投与形態は、粒状の形態で存在し、経口摂取前に、その粒状物質は水性溶剤に付され、それにより、それは、一以上の成分、特にジェランガムの膨張またはゲル化により、半固体の形態に変えられる。本発明は、一以上の活性物質の経口投与用媒体にも関し、その媒体は、所定量の水性溶剤の添加により、剪断力または他の混合力を用いる必要がなく、5分以内に、膨張および/またはゲル化し、膨張した媒体のキメがソフトプリンのそれと同様であり、#4 LVスピンドルを有するブルックフィールド粘度計により、6 rpmおよび20〜25℃で測定したときに、少なくとも約10,000 cpsの粘度を有するように、最適な水拡散を許容する構造にアレンジされたジェランガムを含む。本発明の一つの態様において、その粒状物は、所望の形状に形成されるか、スプーンのような調剤ユニット上にプレスされ得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な投与形態に関する。その投与形態は微粒子の形態で存在し、経口摂取前に、その微粒子物質は水性溶剤に付され、それによりそれは、成分の一以上、特にジェランガム(gellan gum)の膨張またはゲル化により微粒子物質の半固体の形態に変換される。
【0002】
本発明は、一以上の活性物質の経口投与用媒体に関し、該媒体は、所定量の水性溶剤の添加により、剪断力または他の混合力を用いる必要なしで、5分以内に、膨張および/またはゲル化し、膨張した媒体のキメがソフトプリンのそれと同様であり、#4 LVスピンドルを有するブルックフィールド(Brookfield)粘度計により、6 rpmおよび20〜25℃で測定したときに、少なくとも約10,000 cpsの粘度を有するように、最適な水拡散を許容する構造にアレンジされたジェランガムを含む。
【0003】
本発明の一つの態様において、微粒子物質は、所望の形に成形されるか、またはスプーンのような調剤ユニット上にプレスされ得る。
【背景技術】
【0004】
患者、特に小児および高齢者の治療での多発問題は、錠剤またはカプセル剤のような固形経口製剤を飲み込むことができないか、または飲み込むのを嫌がることである。しかしながら、この問題は、健常人にも同様に珍しくはない。この問題は、些細なことではない。いくらかの人々が固形経口製剤を飲むことができないかまたは嫌がることは、定められた処置プロトコールを患者が順守するのに重大な支障を来たし得る。さらに、きまり悪さのため、多くの患者は、医者が他の薬剤および/または代わりの製剤を考察し得るように、それらの問題を医者に告げようとしない。そのような順守の不足は、治療または治癒に支障を来たし得る。
【0005】
もし、経口投与される医薬が、患者に許容され、薬物動態的特性が、一日一回または二回のような合理的な投与の養生法を可能にするような味覚を有するならば、その医薬はシロップ、エリキシル、懸濁液または他の液体剤形に製剤化され得る。不幸にも、多くの場合、医薬の本来の味は不快で、矯味矯臭薬の甘味料の添加による風味マスキングで修正できない。
【0006】
また、多くの医薬は、短期間での投与を要求するような薬物動態パラメータを有し、睡眠および他の活動を混乱させる。風味および/または薬物動態的欠如は、種々のコーティングおよび/もしくはマトリックスの使用ならびに/または結晶構造の変更等により修正され得る。
【0007】
US特許6,589,955はそのようなアプローチを説明している。マイクロカプセル化または結晶化または他の方法後に得られる物質は、一体となったユニット、全体の投与量を含む一つのユニット、または各粒子が全投与量の一部を含む多数の粒子であってよい。
【0008】
一体となったユニットは、前記の飲み込む問題を有する人々に、しばしば受け入れられない。多数の粒子は、一体となったユニットとして同じ制限を有する錠剤もしくはカプセル剤、または経口固形剤形を飲み込むことができない小児および/または大人用に特に計画された他の剤形のような最終剤形にさらに加工される。
【0009】
最後に、いくつかの物質は、得られる錠剤またはカプセル剤が非常に大きいか、または多くの錠剤もしくはカプセル剤が同時に投与されなければならないかのどちらかのような高用量で投与され、どちらも気分を悪くさせる。
【0010】
多数の粒子は、粉末として存在し得る。次いで、この粉末は、そのまま飲み込まれるような錠剤またはカプセル剤に製剤化され得る。これらの錠剤およびカプセル剤それ自体は、飲み込むことが困難な患者には不適切である。患者(または小児の場合は扶養者)は、カプセル剤を開封し(または錠剤を押しつぶし)、そしてその粉末をシロップまたはプリンまたはアップルソースまたは類似のものに振りかけることをしばしば指示され、次いで投薬される。
【0011】
このアプローチには限界がある。その担体(シロップ、プリン、アップルソース)は、はっきりと規定された物ではなく、異なる担体は多数の粒子および/または医薬と異なる相互作用をし、それゆえ治療を鈍らし得る。小児も物質の砂利感に異議を唱え得る。シロップは、小児が飲食することに慣れている食物または飲み物のタイプに必ずしも似ていない。
【0012】
あるいは、粉末は、発泡性の顆粒または錠剤に製剤化され得る。これらの顆粒または錠剤は、グラス一杯の液体の提供を必要とする水性液体中で溶けるように計画され、そして錠剤が完全に溶解し得るのに十分な待機時間と得られる容積が考慮され得る。しばしば、これらの剤形は、グラス中に好ましくない沈殿を生じ、それは医薬の摂取されない部分を意味し得る。発泡性の製剤は、小児に対するいくつかの市販のビタミン剤がこのアプローチを採用しているが、一般的に大人により適している。
【0013】
もう一つの範疇は、舌の上に置き、唾液との接触で崩壊するようになっている速溶解性の錠剤である。それらは発泡性または非発泡性であり得る。さらにもう一つの解決法は、多粒子をトローチ剤、チュアブル錠およびチューインガムに調剤することである。
【0014】
これらのアプローチの一例は、WehlingらのU.S.特許第5,178,878号に記載されており、それは微粒子を含むある種の発泡性の剤形に関する。Wehlingらの発泡性の剤形は、直接的な経口投与用の発泡性の剤形を提供する当該技術分野で、有意な進展を与える。その剤形は、口中ですばやく崩壊し、摂取用スラリーとして微粒子を放出するように計画されている。
【0015】
Wehlingらのとおりに製造された剤形は、患者の口中に置かれ得る。そして、それらの中に含まれる発泡剤が患者の唾液との接触で活性化されるであろう。次いで、錠剤は若干秒のうちに崩壊されるであろう。しかしながら、舌の上での発泡はいくらかの大人および多くの小児にとって不快であり得る。
【0016】
KallstrandらのU.S.特許第4,994,260号は、医薬混合物に関する。その混合物は、物質の制御された放出用として用いられる。Kallstrandらによれば、液体剤形が、乾燥粉末またはマイクロカプセルのどちらかを用いて製造され、それらは、「シンク(sink)」とも呼ばれる放出制御物質の溶液中に懸濁される。あるいは、カプセルの殻の中に、医薬と一緒に放出制御物質をカプセル化することができる。放出制御物質は、特に、炭水化物および炭水化物関連化合物、二糖類、単糖類、グリセロール、グリコール、単糖類の配糖体およびエチレングリコールから誘導される物質を含み得る。
【0017】
BoderらのU.S.特許第5,126,151号は、カプセル化混合物に関する。Boderらは、経口剤形におけるガムおよびキャンディーの構成物を述べている。Boderらによれば、マイクロカプセルが、甘味剤、薬剤、薬物、芳香剤等を含む種々の物質から広く選択され得る核物質を含んで製造される。これらの物質は、単一または多数部分の輸送システムのどちらかにおいて、単独かまたは組み合わせのどちらかで用いられ得る。それゆえ、一以上のこれらの物質が、一つのコーティングマトリックスの中に存在するか、またはマトリックスにより多分独立にコーティングされ、最終製品中に単独または組み合わせて用いられ得る。得られる製剤は、塩化カリウム等のような不快な味の薬物のマスキングを与えることができると考えられており、薬物の消費を世間により訴える。その剤形はチュアブル錠の形態で製造され得る。
【0018】
SchobelらのU.S.特許第4,824,681号およびWeiらのU.S.特許第4,590,075号。カプセル化された甘味剤もまた、例えばチューインガム(例えば、Schobelらの欧州特許出願EPO 87-810747参照)およびReddingらの1991年12月17日出願のWO 91-US9434に開示されているようなベーカリー製品おける甘味の徐放を与えるために用いられている。
【0019】
WO 01/76610において、SimekらはカルシウムまたはカルシウムとビタミンDとの混合物またはカルシウムとマグネシウムと佐剤との混合物を含む、可溶性粉末の形態で存在する医薬組成物を記載しており、それは液体の添加および機械的混合によりプリンに似たゼラチン状の懸濁液を形成する。
【0020】
US特許6,709,678は、水和可能なポリマーを有する一以上の層で個々にコーティングされた薬物核よりなる多様な粒子を含む、投与前に水性担体中に分散される経口医薬組成物を開示している。好ましい水和可能なポリマーは、アルギネート、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびポリビニルピロリドンである。コーティングは、スフェロナイザー(spheronizer)中の粉末混合物を用いるか、またはコーティング物質の溶液または懸濁液を核にスプレーすることによる通常のコーティング方法が適用される。水和した製剤の目的は、単一の、すべすべした、非崩壊性の成形可能な凝集性で粘着性の可塑性の塊での製剤を得るためであり、それは粘膜に付着しない。
【0021】
WO2004/096906 A1は、さらなる水の添加で粘性が増加する、含水液体形態の濃稠化組成物を開示している。その組成物は、アルギネート、カルボキシメチルセルロース、カラギーナン、アクリルポリマーまたはペクチンと一緒のキサンタンのような異なるアニオン性ポリマーを含む。
【0022】
2005年1月27日に公開されたWO 2005/007074 A2は、ジェランガムベースの胃滞留用の経口徐放剤形を開示している。その製剤は、錠剤のような非水和の形態で飲み込まれ、胃の水性環境に達したとき、その製剤は強力なゲルを形成することが期待される。
【0023】
本発明は、例えば微粒子ユニットのような微粒子物質を含み、薬物の風味をマスクする目的および/または一つの薬物または複数の薬物の制御された放出を与えるように計画された、実質的に水のない投与形態を与えることにより、当該技術分野での改良を提案する。言い換えると、微粒子物質は、専門の味覚パネル(panel)により決定され判断されるような感覚的に許容可能なマウスフィーリングおよび風味を有する、水に曝されたときにソフトプリン様、ムース様またはスフレ様の半固体の塊に膨張する成分でコーティングされ、そして/または混合され得る。さらに、本発明は、マイクロカプセル化された薬物のような微粒子物質と投与前に組み合わされる媒体を提供する。
【0024】
発明の概要
一つの観点において、本発明は一以上の活性物質の経口投与用媒体に関し、その媒体は、所定量の水性溶剤の添加により、剪断力または他の混合力を用いる必要なくして、5分以内に、膨張および/またはゲル化し、膨張した媒体の構造がソフトプリンのそれと同様であり、#4 LVスピンドルを有するブルックフィールド粘度計により、6 rpmおよび20〜25℃で測定したときに、少なくとも約10,000 cpsの粘度を有するように、最適な水拡散を許容する構造にアレンジされたジェランガムを含む。
【0025】
水中で分散、湿潤/水和、溶解ゲル化剤がコロイド状分散液を形成する過程は、難しいことが知られている。コロイド状分散液の一般的プロファイルおよびそれらの調製についての議論は、Remington; The Science and Practice of Pharmacy, 20版, A. R. Gennaroら著, Lippincott WilliamsおよびWilkinsにより2000年に出版 (21章)中に見られる。種々の方法が含まれ、それらのうちで、撹拌、振盪、加熱/冷却、ゲル化剤の液体中へゆっくり、徐々に添加すること等が含まれる。これは、いわゆる「即席プリン」または「即席クリーム」または「即席ソース」の使用の指示による、「沸騰水にゆっくりと粉末を加える」または「激しく撹拌する」または「30分間放置する」のような指示がしばしば見られる理由を説明する。
【0026】
もう一つの観点において、本発明は、一以上の活性物質、および所定量の水性溶剤の添加により、剪断力または他の混合力を用いないで、5分以内に、組成物が膨張および/またはゲル化し、膨張した組成物のキメがソフトプリンのそれと同様であり、#4 LVスピンドルを有するブルックフィールド粘度計により、6 rpmおよび20〜25℃で測定したときに、少なくとも約10,000 cpsの粘度を有するように、最適な水拡散を許容する構造にアレンジされたジェランガムを含む経口投与用医薬組成物に関する。
【0027】
さらなる観点において、本発明は、一以上の活性物質、および所定量の水性溶剤の添加により、剪断力または他の混合力を用いないで、5分以内に、組成物が膨張および/またはゲル化し、膨張した組成物の構造がソフトプリンのそれと同様であり、#4 LVスピンドルを有するブルックフィールド粘度計により、6 rpmおよび20〜25℃で測定したときに、少なくとも約10,000 cpsの粘度を有するように、最適な水拡散を許容する構造にアレンジされたジェランガムを含む経口投与用医薬組成物を含む調剤ユニットに関する。
【0028】
本発明の医薬組成物および調剤ユニットは、投与前に少量の水と接触させることを意図しており、水は、ジェランガムの膨張を誘導し、それは組成物の摂取を容易にし、そして同時に許容されるマウスフィーリングを与える。
【0029】
本発明の文脈において、比較的小さな容積とは、投与される状態にあるユニット(水に曝された後を意味する)、典型的には1〜100 mL、特に1〜20 mLの範囲を意図している。撹拌/振盪またはあらゆるタイプの混合は困難で、しばしば物質の損失を招き、したがって、投薬の正確さを損なう。それゆえ、水に曝されたとき、振盪することなく膨張する組成物を有することが望まれる。もし、大きな塊中の急速な水の拡散を保証する工程が採用されれば、そのときには望まれる結果が達成されることが判った。
【0030】
その工程は、(1)可溶性糖のような非常に可溶性の物質を加えること、(2)微細粉末のような状態にあるゲル化剤を用いること、(3)少量の結合溶液と一緒にその含有物を顆粒化すること、および(4)その顆粒物を(もし所望なら)ゆるく詰めることを含む。
【0031】
他の可能な方法は、成分、典型的にはゲル化剤および/または糖のいずれかを不織ティシューに形成できる糸に形成するか、またはゲル化剤を可溶物質が容易に埋め込まれて水に対する拡散の経路を保証するフィルムに形成することである。ところで、最後に述べられる方法は、顆粒化された物質と組み合わされ得る。
【0032】
本発明によれば、固体として調剤されるが、決められた量の水との接触で、素早く撹拌するような剪断力の適用を用いないで、患者、特に飲み込むことが困難な患者に、経口的に容易に摂取できる半固体の塊を与えるために膨張する医薬単位投与形態が提供される。
【0033】
単位投与形態は、複数の粒子または複数のユニットを含む。以下において、薬物含有粒子またはユニットは一般的に「薬物含有微粒子」と表わされる。薬物含有微粒子は、少なくとも一つの医薬的に、予防的におよび/または診断的に活性な物質、および任意に、風味をマスキングするおよび/または制御された放出機能を有する成分を運搬する。さらに、本投与形態は、水との接触で膨張することができる一つ以上の物質を含む。その上さらに、本投与形態は、甘味剤、芳香剤のような風味調節剤、保存物質、キメ調節剤、色調調節剤、および結合剤のような他の添加剤を含み得る。
【0034】
重要なことには、本発明による投与形態は、感覚的な観点、例えば摂取の際に、不快なマウスフィ−リングおよび/または味もしくは臭いの悪さを有しないことから、患者に許容される性質を有する。これらの性質は、味覚能力のために特に選ばれた少なくとも6人からなる専門の味覚パネルおよび小児が本発明の反復のプラセボ用量に対して何らかの異議を唱えるかどうかを評価するための5〜6歳の小児により試験される。
【0035】
薬物含有微粒子は、例えばマイクロカプセル化、マトリックス中への埋め込みに用いられるあらゆる通常の方法に従うか、または結晶化方法により製造され得る。
【0036】
もう一つの観点において、本発明は、本発明による医薬組成物の製造方法に関し、その製造方法は、乾燥成分を均質混合物にブレンドすること、任意に混合物を結合剤とともに顆粒化することを含む。
【0037】
発明の詳細な記載
媒体および組成物
前記のように、本発明は、一以上の活性物質の経口投与用媒体に関し、その媒体は、所定量の水性溶剤の添加により、剪断力または他の混合力を用いないで、5分以内に、膨張および/またはゲル化し、膨張した媒体のキメがソフトプリンのそれと同様であり、#4 LVスピンドルを有するブルックフィールド粘度計により、6 rpmおよび20〜25℃で測定したときに、少なくとも約10,000 cpsの粘度を有するように、最適な水拡散を許容する構造にアレンジされたジェランガムを含む。
【0038】
好ましい観点において、膨張および/またはゲル化剤は前記のようなジェランガムであるが、同様な性質が得られる場合は、ここに挙げられるもののような他の膨張および/またはゲル化剤が、同様に用いられ得る。ここで挙げられる他の膨張および/またはゲル化剤は、ジェランガムと一緒にも用いられ得る。さらに、撹拌、振盪、またはあらゆる他の機械的な方法の使用を必要とせずに、膨張が速やかに起こることが重要である。
【0039】
媒体(および媒体をベースにした本発明の組成物)のこの特徴は、本発明の医薬組成物が、少量の水の添加の手段以外のあらゆる他の方法を用いないで、使用可能な組成物に容易に変換されることを保証する。したがって、本組成物を摂取するために土壇場での調製は、患者にとって扱いやすくて便利であり、特別な装置を必要としない。
【0040】
ここの記載からわかるように、使用可能な組成物は、スプーンのような調剤ユニットに付着するように意図される。さらに、使用可能な組成物は、調剤ユニットから落ちないことが有利であり、したがって、媒体および/または医薬組成物は、前記のようにある粘性を有していなければならない。
【0041】
具体的な態様において、本発明の媒体および/または組成物は、約10,000〜約99,000 cpsの範囲の粘度を有する。その粘度は、#4 LVスピンドルを有するブルックフィールド粘度計を用いて、6 RPMおよび20〜25℃またはその同等の方法で測定され得る。粘度は、温度の上昇でわずかに減少する。
【0042】
本発明の製剤も、約10,000 cps〜約99,000 cpsの範囲内のブルックフィールド粘度を有し得る。約20,000 cps以下では、製剤はこぼれる傾向にあるが、より低い粘度の製剤は、横たわっている患者のようないくらかの場合には、適当であり得る。製剤は約20,000 cpsより大きな粘度で、中身がこぼれない望ましい性質を示す。
【0043】
使用可能な組成物は、非ニュートンであり、かつ時間に依存しない流体である。非ニュートンとは、理想的なニュートン流体のそれから離れた挙動の流体をいう。これらの流体は、異なる剪断速度で異なる粘度を有し、時間に依存するものと時間に依存しないものの二グループに分類される。
【0044】
それにひきかえ、ニュートン流体では、等温の条件下、流体の剪断速度は、検討下のポイントでの対応する応力に比例する。(McGraw-Hill Encyclopedia of Science & Technology, 第6版, 1987, 12巻, 頁57-60)。時間に依存しない流体は、流体のあらゆるポイントでの剪断速度が、そのポイントでの剪断応力のある関数であり、その他のものに依存しないものである。これらの流体は、与えられた剪断速度で、一定の粘度値を有する。その粘度は、時間で変化しない。
【0045】
これらの溶液は、レオグラムによれば、擬似可塑性であり得る。ゲルの粘度は、剪断速度の増加で減少し、その挙動は、十分可逆的である。擬似可塑性の流体は、降伏値を示さないものであるが、見かけ粘度を表わし得る、剪断速度に対する剪断応力の比は、剪断速度で徐々に減少する。剪断速度の増加による粘度の減少は、剪断減粘性としても知られている。この剪断減粘性の現象は、非対称粒子の溶液またはセルロース誘導体のようなポリマー溶液の特徴である。
【0046】
さらに、使用可能な組成物が調剤ユニットから剥がれ落ちないことを保証するために、落下試験が開発された。本発明による媒体と組成物は、その落下試験で規定される要求を満たす。
【0047】
好適なゲル化および/または膨張を得るため、本発明の媒体および/または組成物は、さらに、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸カルシウム、プロパン-1,2-ジオール アルギネート、寒天、カラギーナン、加工ユーケマ藻類、ローカストビーンガム、グァーガム、トラガカント、アカシアゴム、キサンタンガム、カラヤガム、タラガム、コンニャク、ペクチン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋されたカルボキシメチルセルロースナトリウム、酵素的に加水分解されたカルボキシメチルセルロースのようなセルロース誘導体、、ゼラチンまたはそれらの混合物のような、親水コロイドおよびヒドロゲル化剤から選択される膨張剤および/またはゲル化剤をさらに含む。
【0048】
しかしながら、本発明の特に好ましい観点において、本発明による媒体または組成物は、その製剤が短時間でゲル化して膨張し、ソフトプリンまたはムースのようなキメを与えるために、最適な水分散を許容する構造にアレンジされ、容易に分散するジェランガムを含む。
【0049】
本発明は、一以上の活性物質、および所定量の水性溶剤の添加により、剪断力または他の混合力を用いないでも、5分以内に、膨張および/またはゲル化し、膨張した媒体のキメがソフトプリンのそれと同様であり、#4 LVスピンドルを有するブルックフィールド粘度計により、6 rpmおよび20〜25℃で測定したときに、少なくとも約10,000 cpsの粘度を有するように最適な、水拡散を許容する構造にアレンジされたジェランガムを含む経口投与用媒体にも関する。
【0050】
さらなる観点において、本発明は、活性成分および本発明による媒体を含む固形の投与形態に関する。その固形投与形態は、単位投与形態または該固形投与形態を組み込んだ調剤ユニットを含む投与キットの形態であり得る。典型的には、調剤ユニットは、スプーンであり、その固形投与形態はスプーンの窪んだ部分に接着され得る。
【0051】
ヒドロゲル−ジェランガム
膨張するために、ゲルは水の吸収を必要とし、これは寸法変化に関連し、水分子が物質の内部構造へ入り込むことが必要である。水分子の小さいサイズおよび一般的に物質が実質的に無定形である事実は、水素結合の良好な可能性を提供し、水分子が浸透し、その結果膨張することを可能にする。水の吸収およびヒドロゲルから薬物の脱着の初期のメカニズムは拡散であり、巨大分子鎖間の利用可能な空間を通して起こる。
【0052】
この空間は、しばしば「孔」と見なされる。これらの孔のサイズにより、都合よく、ヒドロゲルは(1)巨孔性;(2)微孔性;および(3)無孔性に分類される。「孔」の用語の意味は、それがシステム中で水のように吸収され得るプローブ分子の回転半径のみを反映するだけであるので、時々、混同され得る。(半径が4Åより小さい)最小の孔は、主に結合水または到達できない水が保持される、ポリマー鎖間の領域を表わす。ゲルの他の領域は、ゲル構造中の(半径約10Å)孔に水を保持するポリマーネットワーク(例えば、無定形)を形成する。多孔性基に直接吸収された結合水および遊離水は、ゲル内で膨張により作られる全ての利用可能な空間を満たす。より大きな孔(半径が10〜15Åより大きい)は、ひび割れ、隙間等があり、種々の処理により形成し得る。より大きな孔は、孔のサイズに依存して、より少ないかまたはより多い量で存在する遊離水を主に含む。
【0053】
水和は、結合水の量に関する一般的な用語であるが、それは不十分な定義である。「結合」により意味されるものさえ正確に説明する(または吟味する)ことは非常に難しく、「嵩のない(non-bulk)」水として定義される。多糖類水和の単純な理解のために、水は、凍結できるかまたはできないとして下位区分化される「結合水」およびトラップされるかまたはされないとして下位区分化される「非結合(unbound)水」に分けられ得る。「非結合」水は、正常な水と同じ温度(<0℃、冷却速度に依存)で凍結する。
【0054】
実際的経験において、水の多糖類への効果および多糖類の水への効果は複雑で、塩のような他の物質の存在下ではなおさら複雑になる。水は、間違いなく炭水化物の自由度を決定するであろう、そして、炭水化物の好ましい立体配座を決定し得る、分子内および分子間の水素結合を有する水素結合サイトを争う。水が結合し、これが、例えばより強いかまたは特別な水素結合の形成により取り返されなければならないとき、(全「凍結された」分子に対して、25℃で20.8 kJ mol-1までの)高いエントロピー損失がある。
【0055】
一般的に、親水性ポリマーにおける水の吸収を説明するためのさらなるアプローチは、クラスター理論である。このアプローチにおいて、ポリマーは吸収表面よりむしろ吸収サイトを提供すると言われる。ある吸収サイトは、エネルギー的により少なく新しい水分子を引き付ける、他のサイトが最初の水分子を吸収する以前に、一、二およびある場合にはより多くの水分子を吸収し得る。水分含量が増加するにつれて、水分子が密集する傾向も増加し、その結果、サイズが大きくなる。
【0056】
クラスター中の水分子の数が約4に達すると、吸収サイトと水分子の間の相互作用力は、クラスターを保持するほどもはや大きくなく、全クラスターはあるサイトから別のサイトに移動し得る。イオンのない水性溶剤において、ジェランガムは、室温で二重螺旋を形成する。この螺旋は、(ファンデルワールス力により)互いに弱く結合している。
【0057】
膨張の動力学
ヒドロゲルの膨張動力学は、拡散律速(Fickian)および緩和−制御(relaxation-controlled)(non-Fikian)膨張として分類され得る。
【0058】
機械的性質
ヒドロゲルの機械的性質は、医薬的適用に関連し、本件の場合においては、適用の前に、形成されたゲルが輸送装置をずり落ちないことが望まれる。
例えば、塩を添加することにより架橋結合の度合を変えることは、飽和点までに、より強固なゲルの状態をもたらす。それゆえ、比較的強固で、そしてまだ弾力のあるヒドロゲルを達成するために架橋結合の最適な度合がある。例えば、高いイオン含量で、多糖類は相互に連結し、弱められたゲルネットワークを形成し得る不溶性の凝固を形成するであろう。
【0059】
前記の多くの薬物含有微粒子が、一以上の医薬的に許容される賦形剤または添加剤と混合され得る。粉末形態のような混合物の規定された量が、外見、マウスフィーリング、風味、キメおよび色彩が、プリン、アップルソース、カスタード、ピューレなどのような日常茶飯事の食物の形態に似ることが意図された半固体の塊を形成するために、特定の量の水と相互作用するようにデザインされる。その相互作用は、例えば混合のような剪断力のごときいかなる外力をも用いる必要がなく、できる限り短期間のうちに所望の半固体の塊に導くべきである。活性物質がマイクロカプセルの形態にある場合、すなわち活性物質が例えば制御された放出によりコーティングされるかまたは風味マスキングのためにコーティングされた小さな粒子中に埋め込まれている場合、粒子中にトラップされた活性物質の放出に長時間を招き、それにより薬物の制御された放出を損ない、そして/または組成物の風味に負の影響を及ぼし、そして/または活性物質の安定性を損なうであろう。
【0060】
膨張のための望ましい時間は、5分より短く、好ましくは3分より短く、最も好ましくは1分より短い。特に小児に対しては、投与する大人が同じ時間、子供を制御しなければならないので、30秒より短い時間がさらに好ましい。
【0061】
好適な賦形剤は、あらゆるゲル化剤または(氷水)の冷たさから(摂氏50℃の)微温までの温度範囲で水と接触するとき、短時間に半固体の塊を形成することができる剤である。典型的には、そのゲル化剤もしくは剤またはゲル化剤の混合物は、ゲル化剤(天然、または高アシル型もしくは低アシル型の、寒天、アルギネート、アルギン酸ポリエチレングリコールのような修飾されたアルギネート、ペクチン、イオタ-カラギーナン、カッパ-カラギーナンおよびファーセレラン、寒天、加工ユーケマ藻類、ローカストビーンガム、グァーガム、トラガカント、アカシアゴム、キサンタンガム、カラヤガム、タラガム、コンニャク、ペクチン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋されたカルボキシメチルセルロースナトリウム、酵素的に加水分解されたカルボキシメチルセルロースのようなセルロース誘導体、天然もしくは修飾された澱粉、乳漿蛋白およびカゼイネートを含むゲル化蛋白、ゼラチン等)のような親水コロイドを含む群から選択される。
【0062】
好ましいゲル化剤は、低アシル型で示される、次の構造:
【化1】

を有するゲラン(Gellan)である。
【0063】
高アシルおよび低アシルゲル状ガムの物理的性質の比較
【表1】

【0064】
ジェランガムの分子構造は、グルコース、ラムノースおよびグルクロン酸単位の繰返しをベースとした直鎖状である。その天然または高アシル型において、二つのアシル置換基−アセテートおよびグリセレートが存在する。両置換基は、同じグルコース残基中に位置しており、概ね一つの繰返しごとに一つのグリセレートおよび二つの繰返しごとに一つのアセテートが存在する。低アシルジェランガムにおいて、アシル基は完全に除かれる。そのアシル基は、ゲルの特徴に重大な影響を及ぼす。高アシル型のものは、軟らかく、弾力性で、非脆性のゲルを生成する。一方、低アシル型のものは、硬く、非弾力性で、かつ脆性のゲルを生成する。そのアシル化された形は次に示される。
【0065】
【化2】

【0066】
ジェランガムは、外周にアセテート残基および鎖間の会合を安定化するグリセリル基を有しており、二つの左手の鎖から互いに巻きつけられた同軸の三角形の3-層の二重螺旋(ピッチ56.4Å)を形成する。水素結合が、一つの鎖の4位に結合したグルコシルユニットのヒドロキシメチルと他のカルボキシレート基との間に形成される。一つの鎖中の両カルボキシレート酸素原子とヒドロキシ基および他の鎖プラス一つの強く結合した水分子中の二つのヒドロキシ基によるイオン結合サイトがある。螺旋のペアーはCa2+と一緒に逆平行の接合ゾーンを形成し得る。
【0067】
官能性
官能性はアシル化の度合および存在するイオンに依存する。低アシル化されたゲル化剤は、軟らかく、弾力性で、透明で、柔軟性のゲルを形成するが、もしそれが脱アシル化されたなら、それは、硬く、非弾性の脆性ゲルを形成するだろう。重要な特色は、ジェランガムが、脱水後に不可逆的なフィルムを形成し得る不可逆的なゲル化の性質であり、それは脱水によるゲル化を防止するであろう。ゲル−溶液転移は、濃度に依存し、約50℃で起こる。熱可逆的ゲルは、カチオンの存在下、低濃度(0.1重量%)〜極低濃度(0.005重量%)でさえ、冷却で形成される。
【0068】
ゲランは、水素を含む全てのイオンとゲルを形成する点で独特である。ゲランは、ゲルのタイプ、弾力性および安定性を操作するための多くの他のガム(キサンタン、ローカストビーン)、澱粉およびゼラチンと相溶性である。ゲランは、混合物が、天然の海藻、天然のシードガム、天然の植物滲出物、天然の果実抽出物、生合成ガム、生合成加工澱粉またはセルロース系物質も含み得る、相乗的性質を生じる混合物中に混合され得る。より具体的には、混合物は、アルギネート、寒天ガム、グァーガム、ローカストビーンガム(イナゴマメ)、カラギーナン、タラガム、アラビアゴム、ガティガム、カーヤグランディフォリア(Khaya grandifolia)ガム、トラガカントガム、カラヤガム、ペクチン、アラビアン(アラバン)(arabian(araban))、キサンタン、澱粉、コンニャクマンナン、ガラクトマンナン、フノランを含む得る。
【0069】
もう一つの好ましい膨張および膨張改善剤はコンニャクである。コンニャクは、グルコマンナン50%〜60%、澱粉20〜30%、繊維質2〜5%、粗蛋白質5〜10%、可溶性糖(モノサッカライド、オリゴサッカライド)3〜5%および灰分(ミネラル)3〜5%を含む。
コンニャクグルコマンナン(KGM)の化学構造は、以下に示される。KGMの分子量は、コンニャクの種類または品種、加工方法および原料の保存時間により、1,000,000〜2,000,000ダルトンで変化する。
好ましい態様において、ジェランガムは、媒体中に水の好適な分布を可能にするために、25メッシュ〜300メッシュ内の平均粒子径を有する。
【0070】
さらに、特別な態様において、ジェランガムは、ポリマー中、グルコース−ラムノース−グルコース−グルクロン酸ユニットの二回の繰返しごとに、0〜4の度合でアシル化される。媒体または組成物は、アシル化の異なる度合および/または異なる平均粒子径を有するジェランガムの混合物を含み得る。
特別な態様において、ジェランガムは、一つの繰返しにつき一つのグリセレートおよび二回の繰返しごとに一つのアセテートのアシル化の度合を有する。
【0071】
前記のように、本発明による媒体または組成物中におけるジェランガムの存在は、水と接触したとき、例えば、最大で4Åの孔径を有する微孔性のヒドロゲルまたは約4〜約15Åの孔径を有する巨孔性(macro-porous)のヒドロゲルのような多孔性のヒドロゲルに導き得る。
【0072】
コンニャク
【化3】

【0073】
ここで、pH、イオン強度、および温度を含むいくつかの因子が膨張をもたらす。異なるヒドロゲルの薬物担体としての異なる挙動は、よく知られている。例えば、ゲランガムの挙動は、PVPおよびPEOのそれぞれのそれとは全く異なる。実際、カチオンと一緒のゲル状ゲランガム、固体状態および溶液の両方で非常によく整然とした規則正しい構造を示すが、それがマトリックスとして試験されるとき、それは膨らみ、そしてそれは急速に分散して、API(活性物質)の非常に速い放出に導く。
【0074】
前記のように、本発明による賦形剤または組成物は、さらに、ジェランガムの膨張を改善する剤を含む。そのような剤は、電解質、有機酸および浸透圧剤ならびにそれらの混合物からなる群から選択される親水剤であり得る。
【0075】
浸透圧剤
「浸透圧剤」の用語は、使用の環境からマトリックスの中への水または(水性)溶剤の移動のための推進力を生むあらゆる剤を意味する。典型的な浸透圧剤は、水膨張性であるかまたは水可溶性である。
【0076】
本発明の賦形剤または組成物は、しばしば「オスモポリマー」と呼ばれる、イオン性および非イオン性両方の水-膨張性の親水性高分子およびヒドロゲルを含み得る。典型的な物質は、親水性のビニルおよびアクリルポリマー、ポリサッカライド、PEO、PEG、PPG、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(アクリル)酸、ポリ(メタクリル)酸、PVP、PVA、PVA/PVPコポリマー、HEC、HPC、HPMC、CMC、CEC、アルギン酸ナトリウム、ポリカルボフィル、ゼラチンおよび澱粉グリコール酸ナトリウムを含む。その他の物質は、付加または縮重合により形成され、その成分が親水性および疎水性モノマーを含み得るポリマーのネットワークに浸透することを含むヒドロゲルを含む。水-膨張性親水性ポリマーで使用のために好ましいポリマーは、PEO、PEG、PVP、HPMCおよびポリアクリル酸を含む。
【0077】
「浸透的に効果的な溶質」の用語は、医薬の分野で、一般的に、「オスモゲン(osmogen)」または「オスマゲント(osmagent)」と呼ばれるあらゆる水-可溶性の化合物を意味する。好適なオスモゲンの典型的なクラスは、水を吸収でき、それにより周囲のマトリックスのバリアーを横切る浸透圧勾配に影響を及ぼす、水-可溶性の有機酸、塩および糖である。有益な典型的なオスモゲンは、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化リチウム、硫酸カリウム、炭酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、硫酸リチウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、マンニトール、キシリトール、尿素、ソルビトール、イノシトール、ラフィノース、ショ糖、グルコース、果糖、乳糖、イヌリン、インスタントシュガー、クエン酸、コハク酸、酒石酸、およびそれらの混合物を含む。特に好ましいオスモゲンは、グルコース、乳糖、ショ糖、マンニトール、キシリトールおよび塩化ナトリウムである。
【0078】
電解質
他の製剤成分より電解質の大きい親水性は、周囲のポリマーおよび薬物分子に比較して、優先してそれの水和を可能にする。この周辺のマトリックスの固化は、水和層内に制御可能な微細な環境を生じ、そしてイオン力価を添加された水からマトリックスに変動できる頑強な製剤を再度作る。
例えば、上部消化管の酸性領域を通して、内部の投与形態のpHを保つアルカリ化剤の使用がうまく確立される。
【0079】
内部のpHを一定に維持する利点は、0.1 M HCl中に非常に可溶な薬物は、もし周囲のpHが薬物のpKa値以上であれば、溶解性が劣り得ることである。コロイド化学の原理の適用により、親水性マトリックス内の放出制御賦形剤として活性でもある製剤成分を通して、pH-制御を与えることは可能である。
【0080】
本発明の媒体または組成物は、重炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、スズ酸ナトリウム、トリエタノールアミン、クエン酸、塩酸、クエン酸ナトリウム、およびそれらの混合物のような水性ゲルのpHを調整するのに適したあらゆる物質からなる群から選択されるpH調整剤をも含み得る。一般的に、もし存在するなら、pH調整剤は、水性溶剤の添加により形成されるゲルのpHを約4.5〜約11、好ましくは約5〜約9、さらに好ましくは約5〜約8に調整するような量で存在する。好適な量は、通常、例えば約0.05重量%〜約5重量%のような、約0.01重量%〜約15重量%の量である。
摂取により、胃液が投与形態内に入り、その組成物の水和が生じ、その賦形剤のpHおよび放出制御特性を活性化する。
【0081】
本発明に使用される好適な電解質は、一価、二価または多価のイオン化塩よりなる群から選択されるイオン化物質である。より具体的には、種々のアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の硫酸塩、塩化物、ホウ酸塩、臭化物などを含む無機塩およびクエン酸塩、酢酸塩、乳酸塩などのようなイオン化可能なアルカリ土類有機塩から選択される。
【0082】
具体的な態様において、その塩は、硫酸カルシウム、塩化ナトリウム、硫酸カリウム、炭酸ナトリウム、塩化リチウム、リン酸三カリウム、ホウ酸ナトリウム、臭化カリウム、フッ化カリウム、重炭酸ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、乳酸カルシウム、硫酸マグネシウム、アルカリ金属塩化物、フッ化ナトリウム、クエン酸、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸、マレイン酸、グルタル酸、乳酸などのような有機酸;硫酸ナトリウムのような硫酸アルカリ金属塩;二水素リン酸ナトリウム、一水素リン酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム塩、およびそれらの混合物、ならびに多価金属カチオンから選択される。特に、その塩は硫酸カルシウムまたは塩化ナトリウムである。
【0083】
有機酸
本製剤は、酸性溶剤中への溶解速度を遅らせるため、および/またはpH6.8での緩衝液中への溶解速度を増加するため、または経時的に薬物の安定性を保証し、そして実質的にpHに依存しない溶解度プロファイルを与えるために、有機酸も含み得る。
有機酸は、pHの範囲をカバーするために、そして放出メカニズムを制御することを促進するために、溶解度とpKa値の範囲をカバーするために選ばれる。その目的は、6.8の緩衝液と0.1M HCl中の両方で同じ放出時間を得ることである。医薬的に許容される有機酸は、例えば、安息香酸、コハク酸、クエン酸およびアジピン酸であるが、他の医薬的に認められた有機酸をも含み得る。
【0084】
イオン力価
静電反発の増加は、例えば、一価および/または二価の金属イオン(製剤中に元から存在するか導入される)を加えることにより、飽和点まで膨張を促進もする。膨張の間、物質を広げるのに必要な推進力は、同じ電荷を有する異なるイオン基間の静電反発である。このように、対イオンの性質はそのように荷電されたゲル様の系の膨張の度合に極めて重要である。製剤中のイオン含量を変えることは、水の取り込みに影響を及ぼすであろう。イオン(イオン対)の性質は、イオン対の異なる解離能力のため、水吸収の特性に重大な効果を有する。
イオン対は、水分子に関して、ヒドロゲルと競合し、それによりそれぞれ水和を増加させ、ヒドロゲルの溶解性を減少させ、それはゲル形成を安定させ得る。
【0085】
ヒドロゲルの物理的および化学的性質
架橋の比率は、ヒドロゲルの膨張をもたらす最も重要な因子の一つである。それは、ポリマー繰返し単位のモルに対する架橋剤のモルの比として定義される。架橋比が高くなればなるほど、より多くの架橋剤がヒドロゲル構造に取り込まれる。高く架橋されたヒドロゲルは、より強固な構造を有し、より低い架橋比を有する同じヒドロゲルと比較して、より少なく膨張するであろう。架橋はポリマー鎖の可動性を妨害し、それゆえ膨張比を低下させる。ポリマーの化学構造も、ヒドロゲルの膨張比に影響を及ぼし得る。親水性基を含むヒドロゲルは、疎水性基を含むものと比較して、より高い度合で膨張する。疎水性基は、水の存在下に崩壊し、そのようにして水分子へ曝されるそれらを最小にする。
【0086】
pH感受性水性ゲル
pHに依存して膨張するヒドロゲルは、適当なpHおよびイオン力価の水性溶剤中でイオン化される。静電反発の結果、ネットワーク中の水の取り込みは増加する。イオン性のヒドロゲルは、カルボン酸のようなペンダント基を有する膨れたポリマーネットワークであり、それは外部pHを変えることにより、それらの動的および平衡挙動において、突然または漸進的な変化を示す。これらのゲルにおいて、イオン化は、周囲のpHがイオン化基のpKaを超えるときに起こる。
【0087】
イオン化の度合が増加するにつれて、固定イオンの数が増加し、鎖間の静電反発を増加させる。言い換えると、これはネットワークの親水性を増加させ、より大きな膨張比率をもたらす。多価電解質ゲルの膨張は、膨張剤のイオン力価により、有意に影響される。膨張剤のイオン力価が増加するにつれて、ゲル内のイオン濃度は、ドナン平衡を満たすために増加しなければならない。
本発明による媒体または組成物は、一以上の医薬的に許容される賦形剤または添加剤も含み得る。
【0088】
賦形剤
湿潤剤は、例えば、医薬的に許容されるアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性(両親媒性/両性親和性(amphophilic))界面活性剤、およびポロキサマー、PEGおよびPEOを含む非イオン性界面活性剤;メチル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムなどのようなアルキル基が1〜14の炭素原子であるアルカン硫酸金属塩ならびにジオクチルナトリウムスルホスクシネートからなる群から一つ以上選択されて用いられ得る。
本発明の具体的な態様において、媒体または組成物はさらにグリセロールを含む。以下の実施例を参照。
【0089】
好適な賦形剤および/または添加剤は、界面活性剤、着色剤、甘味剤、味マスキング剤、抗酸化剤、ポリサッカライド、糖、湿潤剤、UV吸収剤、懸濁化剤、安定化剤、可溶化剤、保存剤、加工助剤、pH調整剤、可塑剤、臭気マスキング剤、栄養剤、芳香剤、香気マスキング剤、乳化剤、増粘剤、分散剤、結晶成長抑制剤、結晶化促進剤、キレート化剤、緩衝剤、塩基および抗菌剤、ならびにそれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0090】
水とゲル化剤または剤との効果的な相互作用を保証するため、混合物にカチオンおよび/または金属イオン封鎖剤の添加が望まれ、一般的にそれは膨張剤またはそれらの混合物に依存する。このゲル化剤がゲル化を起こさせるために加えられる好適なカチオンおよび金属イオン封鎖剤の例は、当業者によく知られており、Na+、Ca2+、K+およびH+、ヘキサメタリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、EDTA、クエン酸、クエン酸ナトリウムおよび他のクエン酸塩、リン酸、リン酸ジカルシウムならびにピロリン酸テトラナトリウムを含む。
【0091】
本発明による投与形態に用いられる賦形剤は、所望のキメおよび/または外観を得るために、食品における使用で一般的に知られている、芳香剤、着色剤、糖および/または甘味剤、保存剤、緩衝剤、キメ改善剤(texturing agent)、脂肪、コロイド、懸濁固体などのような一以上の他の成分も含み得る。そのような成分の量は、本発明には重要ではなく、本発明の混合物の味により、そして所望の風味/キメの特徴により調整され得る。混合物のpHは、活性物質の要求に応じて調整され得る。
【0092】
マトリックスシステムへの水の水和および拡散を変化させるために用いられる賦形剤
遅く膨張する性質は、水性ゲルを制御された薬物輸送にも役立たせるものであるが、多くの適用は、乾燥水性ゲルの速い膨張(すなわち、時間よりむしろ分または秒の間に膨張すること)を要求する。
水溶性のポリサッカライド、例えばゲランガムの存在は、各ゲランガム粒子の回りにフィルム層が形成されるため、水中に分散することを困難にし得る。このことは、大きなアグロメレート(塊)の形成に導き、それは、その保護フィルム層のため、水分子が浸透することを非常に困難にする。
【0093】
ゲランガムの溶解性が小さければ、分散を容易にし、ゲランガムの溶解性を下げる他の因子は、その分散性を改善する。
例えば、親水性賦形剤の組み込みによる、異なる製剤の手始めは、水和および膨張速度を変え得る。通常、速い膨張は、乾燥水性ゲルの非常に小さな粒子を作ることによりなされる。微粒子の極めて短い拡散経路の長さは、およそ秒または分の間に完全な膨張を可能にする。
【0094】
孔を作ることにより、水性ゲルマトリックス全体にわたって、互いに連結される。連結された孔は、毛細管力により速い水吸収を可能にする。多孔性の水性ゲルを作る単純な方法は、二酸化炭素の泡を発生させるために、重炭酸ナトリウムを加えることにより気泡を作ることを含み、そして気泡の発生は発泡体を増大させる。
【0095】
もう一つのアプローチは、水との接触の前に、水性ゲル粒子を互いに分離することである。もし水性ゲル粒子が、互いにすぐ隣にあれば、それらは全て同時に膨張しようとし、それら自身一緒に一つの大きな塊に結合し、塊の水和を遅くする。もしペクチン粒子が水と接触するとき全て互いにわずかに分離されていれば、それは全て初期の膨張が通る十分な空間を有する。マトリックスシステムのための速い水和およびそれによる膨張を達成するため、親水性または/およびイオン対形成賦形剤が加えられることが好ましい。
【0096】
親水性賦形剤
公知の賦形剤が、制御可能な水分散/薬物放出機構を得るために、分子または分散された剤形と一緒にブレンドされ得る。
【0097】
媒体形態
本発明による媒体は、例えば、粉末ブレンドの形態、顆粒、ビーズ、オブラートまたはペレットの形態、または顆粒の形態のようなあらゆる好適な形態を有し得る。もし存在するなら、あらゆる添加剤または賦形剤が、例えば顆粒等の中に組み込まれ得るか、またはそれは例えば顆粒の形成後に、大まかに加えられ得る。
【0098】
前記のように、媒体は一以上の活性物質と混合され得る。すなわち、活性物質は、顆粒等の中に組み込まれ得るか、またはそれは例えば顆粒の形成後に加えられ得る。活性物質も、コーティングおよび/またはマイクロカプセルの形態またはマトリックス中に組み込まれた状態、あるいは活性物質の制御された放出を可能にする形態で存在し得る。
【0099】
組成物
前記のように、本発明は、一以上の活性物質、および所定量の水性溶剤の添加により、剪断力または他の混合力を用いる必要なくして、5分以内に、組成物が膨張および/またはゲル化し、膨張した組成物のキメがソフトプリンのそれと同様であり、#4 LVスピンドルを有するブルックフィールド粘度計により、6 rpmおよび20〜25℃で測定したときに、少なくとも約10,000 cpsの粘度を有するように、最適な水拡散を許容する構造にアレンジされたジェランガムを含む経口投与用医薬組成物にも関する。
本発明の他の観点に関する、前記の詳細で具体的な記述の全ては、必要な変更を加えて、この観点に適用される。
【0100】
本発明の医薬組成物または投与形態は、多数の薬物含有マイクロ粒子を含む。各マイクロ粒子は、少なくとも一つの活性物質、任意に、風味マスキングおよび/または制御された放出機能性を与える成分を運搬する。そのマイクロ粒子は、公知のマイクロカプセル化の使用、またはマトリックス中への集約または結晶化により作られ得る。その粒子は、さらに、粒子サイズを小さくするために断片化され得る。
【0101】
好ましい態様は、その粒子が患者に視覚的および/または特に舌で触覚的に感知できないか、またはほとんど感知できないように小さいものである。好ましい態様は、粒子径が500μmより小さく、最善は200μmより小さいものである。しかしながら、もし数分後に数粒子さえも口中に残ることが望まれないなら(なぜなら、例えばその味が漏れることをマスクされているから)、その粒子は半固形媒体の凝集性が、全ての粒子が媒体と一緒に飲み込まれることを保証しなくても、口中または舌の乳頭状突起間の隙間に残らないように、100μmより小さくあるべきではない。
【0102】
本発明のもう一つの観点において、活性物質は制御された放出または風味マスキングを要求されないが、安定性の問題、特に加水分解のため、それらは水を含有する投与形態に製剤化され得ない。非常に大きな用量が投与されなければならないときには、そのアプローチも用いられ得る。したがって、本発明の一つの観点において、水の含量が、例えば多くて約4重量%、多くて約3重量%、多くて約2重量%、多くて約1重量%または多くて約0.5重量%のような、多くて約5重量%を有する投与形態が提供される。
【0103】
その投与形態は、まとめて顆粒として調剤されるか、またはさらに個々のユニットに加工され得る。この個々のユニットは、開封され、一定量の水に注入される含量を意味する、一定量の顆粒で満たされたカプセル剤またはカシェ剤またはサシェ(sachets)剤であり得る。しかしながら、カプセル剤またはカシェ剤またはサシェ剤は、水溶性ポリマーフィルム、キャンディーフロス(candy floss)のような水溶性物質から作られた織布または不織布のような速可溶性物質から作られ得る。さらに、カプセル剤またはカシェ剤またはサシェ剤は、混合物のために記載されたもののようなゲル化ポリマーから作られ得る。
【0104】
個々のユニットは、一定量の水の中に置かれることを意図された錠剤でもあり得る。錠剤を製造するときは、より多くの物質が詰められるにつれて、そのユニット内に水の浸透がより困難になるという事実に注意が払われなければならない。それ故、そのような錠剤用の製造法が適用されなければならない。製造法は、低圧力圧縮、押出し、鋳型成形および圧延を含み得る。
【0105】
興味のある特定の態様において、個々のユニットは、典型的には結合剤および乾燥剤として親水コロイドを用いることにより顆粒が固定された、使い捨てのスプーンの形態であり得る。そのようなユニットが、図1に示される。このために、薬物含有マイクロ粒子の投与形態は、所定量の水のような水性溶剤の添加後、例えば機械的混合または撹拌のようなあらゆる剪断力の適用を必要とせずに、投与形態の適当なキメが得られるようにデザインされることが非常に重要である。
【0106】
その投与形態は、水溶性ポリマーフィルム、キャンディーフロスのような水溶性物質から作られた織布または不織布を用いるか、または用いないで、テープまたはラミネート中にも形成され得る。次いで、このラミネートは、使用者が所望の用量/大きさにそれを切断できるように、個々の部分に切断されるか、またはそのように調剤され得る。
【0107】
与えられたイオンの存在または不存在がゲル化の工程を妨害するかもしれないような水の純度が重要な因子となるいくつかの場合、顆粒と一緒に水を調合することが望まれるかもしれない。サシェ剤の場合、それは一つの仕切りに顆粒、他の仕切りには水を含む、二つの仕切りのプラスチックバッグとして調剤され得る。スプーンの場合、貯水箇所はスプーンの柄に設けられ得る。
【0108】
次いで、通常のコーティング方法および装置が、薬物含有マイクロ粒子、すなわち薬物含有ビーズまたは粒子をコーティングまたは埋め込むために用いられ得る。例えば、放出抑制コーティング組成物は、コーティングパン、エアレススプレー法、流動床コーティング装置等を用いて塗布される。ビーズ、薬物粒子および放出抑制剤形のための物質、装置および方法に関する詳細な情報は、Pharmaceutical Dosage Forms: Tablets, Liebermanら著 (New York: Marcel Dekker, Inc., 1989),およびAnselら, Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, 第6版 (Media, PA: Williams & Wilkins, 1995)が参照され得る。
【0109】
組成物からの薬物輸送(放出)
膨張が制御されたシステム:
親水性マトリックスからなり、その製剤からの薬物放出が、溶媒分子の内部への流れおよびポリマーマトリックスの続く膨張により制御される製剤は、膨張が制御されたシステムとしばしば呼ばれる。
【0110】
これらのシステムにおいて、薬物は、最初、ガラス質ポリマー中に溶解または分散する。液体との接触(水または/および生物学的液体との予備水和)において、ポリマーマトリックスは、膨張を始め、ポリマー中に二つの別個の層:内部のガラス質層および膨張したゴム状層が観察され得る。薬物分子は、ポリマーのゴム状層の外から拡散し得る。明らかに、薬物放出は、ガラス状−ゴム状の境界面の速度および位置により制御される。巨大分子緩和(macromolecular relaxation)の非常に重要な現象が、ガラス状−ゴム状の境界面で起こり、薬物放出に有意な影響を及ぼす。
【0111】
これは、マトリックスがその構造および厚さにおいて、連続的な変化に曝される事実による。ゲル層は、水の浸透および薬物の拡散を制御できる親水性のバリアーである。それは、ポリマーが水和され膨張するときに始まる。ここで、ポリマー鎖はネットワーク中で強く絡まり、ゲル層は非常に耐久性がある。しかしながら、この膨張位置から離れると、ゲル層は徐々により水和されるようになり、十分な水が蓄積すると、その鎖はほぐれ、そしてポリマーは溶解する。
拡散も制御されているマトリックスシステムにおいて、薬物は水性ゲルのネットワーク全体に溶解するか、または拡散する。
【0112】
マトリックスシステムからの放出速度を制御することの異なるアプローチがある。新しい経口の制御された放出システムをデザインすることに対して、得られる放出パターンを調整するために変えることができる主な製剤パラメーターのいくつかは:
初期の薬物含量
API溶解性
マトリックス形成ポリマーのタイプ
親水性/疎水性賦形剤のタイプおよび含量
を含み得る。
【0113】
初期のベースの水性ゲルに組み込まれるAPIに対する放出メカニズム
輸送システムの進展において、(単純化された)三つの重要な現象が、同時に考慮されなければならない。
水、薬物、賦形剤およびほぐされたポリマー鎖の拡散、
ポリマーの水和および膨張、
薬物、賦形剤およびポリマーの溶解。
【0114】
さらに、API、ポリマーおよび賦形剤を含む製剤において、異なる三種の相互作用:(i)APIがポリマーと相互作用しうること、(ii)薬物が賦形剤と相互作用しうること、および(iii)賦形剤がポリマーマトリックスと相互作用しうることが、APIの放出に影響を及ぼし得る。API放出速度は、これらの相互作用を制御することによりうまく制御され得る。
溶解速度は、しばしば、a)マトリックス内の薬物および他の添加剤の組成およびレベル、b)溶解溶剤中の電解質の組成およびイオン力価により影響を及ぼされる。
【0115】
例えば、活性な薬剤、賦形剤または/およびポリマーシステムの物理的−化学的性質を変えることにより、そのポリマーからの薬物の放出速度を制御するか、または/そして変化させることが可能である。極めて単純に、APIの溶解性に比較してより可溶性の賦形剤を加えることにより、マトリックスシステムの放出速度はある程度増加し、逆に、より疎水性の賦形剤に対しては、溶解速度は落とされるだろう。例えば、非常に可溶性の賦形剤を加えたとき、ネットワークは、薬物の枯渇でますます多孔性となる。その結果、空隙率が増え、それによりポリマーのほぐれが増大し、より高い拡散定数を生じ、それによりより速い溶解を生じる。
【0116】
マトリックス(組成物)の成分の物理−化学的性質は、分子間力、空隙率、ガラス転移温度を変え、その結果、輸送メカニズムを変えることができる。
一般的に、薬物分子自身の溶解性は、マトリックスシステムおよび輸送サイトの両方における拡散放出の速度および範囲を支配する。拡散が生じるために、最初の工程は、水による薬物の湿潤であり、次いでその溶解により薬物分子が分子の状態で利用できることを可能にする。それゆえ、観察される全放出速度は、(その構造、分子量、pKaにより影響される)薬物溶解度性、ポリマーの性質(親水性/親油性、分子量、くねり)、賦形剤の性質(構造、分子量、溶解性、pKa)ならびにユニット中の薬物/ポリマーおよび賦形剤/ポリマーの相対比の累積効果である。
【0117】
初期の含量/溶解プロファイル
大量の液体への溶解性、薬物含量、薬物分子の大きさ、および膨張したポリマーネットワーク内の薬物分子の可動性のような種々の因子が、薬物放出の全体的制御に寄与する。
【0118】
溶解性の小さい薬物(溶解性<1 g 薬物/100 mL溶液)の場合、または適度に水溶性の薬物(1 g 薬物/10 mL溶液)の初期の含量が大きい場合、溶解および非溶解の薬物が組成物内に共存する。もし、薬物の全量が実際の条件下で可溶な量を超えていれば、それは実際の条件下で可溶な量を超えており、その過剰な量は溶解されず、それゆえ拡散に利用されないと見なされる。
【0119】
薬物溶解度を下げるにつれて、薬物放出間の濃度差(マトリックスの場所対大量液体)が減少し、それゆえマトリックスからの薬物拡散のための推進力が減少する。これらの条件下での薬物枯渇によるマトリックスの多孔性の減少(初期の薬物の含量増加による)は、多分、例えば溶けやすい薬物の場合より、得られる絶対的薬物放出へのより明白な効果を有し、したがって、より大きな拡散推進力を有する。その結果、重要な初期の薬物含量は、薬物の溶解性の減少に連れて増加する。
【0120】
錠剤の初期薬物含量の得られる放出動力学への効果は、水に溶けやすい薬物と比較して、難溶性の薬物の場合より複雑である。
薬物の溶解度を下げるにつれて、薬物放出間の濃度差(マトリックスの場所対大量液体)が減少し、それゆえ、マトリックスからの薬物拡散のための推進力が減少する。これらの条件下での枯渇によるマトリックスの多孔性の減少(増加された初期の薬物の積載による)は、多分、溶解性のより高い薬物の場合より、得られる薬物放出へのより明白な効果を有する。その結果、(相対的放出速度を増加する)重要な初期の薬物積載は、薬物の溶解性の減少につれて増加する。これらの現象は単純ではなく、新しい製剤をデザインするときに考慮されなければならない。
【0121】
本発明による媒体のブレンドに関し、その物質がジェランガムの水和を減少し得るときは、所望のあらゆる賦形剤または活性薬物が、ジェランガムのそれよりかなり低い溶解度を有するかどうかに注意すべきである。そのような場合、その物質は、他の成分の予備混合物中に加えられるべきであり、そしてその好ましい予備混合物またはブレンドは、低い溶解性を有する物質の添加前に顆粒化される。成分の一つがジェランガムを溶解することができる場合、そうしないとゲル化能力の減少を招くだろうジェランガムのあらゆる溶解を防ぐために、同じ方法が用いられ得る。
【0122】
粒子および顆粒の大きさ:
必要ではないが、API、ジェランガム、水性ゲル、および賦形剤は粒状物の形態であるのが好ましい。一般的に、粒子は、マトリックスがマトリックス全体を通して十分にかつ均等に水和できるような大きさであるべきである。分離および結果的に非同質の生成物を防ぐため、より小さな粒子をもつことが有利でもあり得るPVPは除いて、均一の粒子径で製剤化されることが好ましい。好適な粒子径は、350〜500μmである。
【0123】
さらに、輸送デバイス上の個々のユニットを留めた後に、その物質を封じ込めることが有利である。留めることは、そのデバイスに個々のユニットをくっ付けるための接着剤をそのデバイスに噴霧することにより容易になされる。そのような接着剤は、透明な溶液が達成されるまで、揮発性の液体と結合剤を混合することにより作られ得る。そして、その製剤は、例えばエアゾール缶の使用により、スプーンのようなデバイスに移され、揮発性の液体がオーブン中でスプーンから蒸発され、そのようにして、デバイス表面に粘着する。塗布された混合物の層の厚さは大きく変動し、加工方法または付加的な物質の量に依存する。その厚さは1〜100μm、好ましくは10〜50μmの範囲である。これは、0.1〜5重量%の結合剤の適用に相当する。
【0124】
デバイスに塗布される製剤の所望用量は、個々に秤量され、ストッパーを用いて、スプーンに顆粒を薄層に圧縮することにより分配される。その層の厚さは、製剤にもよるが、底およびスプーンの端から約2mmの高さが好ましい。接着剤は、物質とデバイスをくっ付ける。組成物がデバイスに塗布されるとき、接着剤は、糖アルコール、糖、ポリビニルピドリドン(PVP)、ガムからなる群から選択される液体の形態または溶液であり得る。その他の結合剤も用いられ得る。通常、結合剤は揮発性溶媒に溶解される。以下の実施例にあるように、特に好適な接着剤または付着剤は、PVPとグリセロールとの混合物を含む。
【0125】
本発明の組成物は、あらゆる好適なデバイス中に調剤され得る。好ましくは、そのデバイスは、プラスチックベースの物質またはガラスまたは金属、好ましくは使い捨て可能な物質のような好適な物質から作られる。デバイスへの付着のために、そのデバイスは窪んだ表面を有するのが好ましい。同様な形状および機能を有するスプーンまたはデバイスが、本文脈において好適である。
【0126】
活性物質
特定の態様において、本発明の媒体は、一以上の活性物質を含む。その活性物質は、媒体との混合物の状態で存在し得る。膨張剤および/またはゲル化剤を含む顆粒の状態で存在し得る。それはマイクロカプセル化された形態またはマトリックスに埋め込まれた形態で存在し、そして/またはそれは活性物質の制御された放出を可能にする形態で存在し得る。
【0127】
本発明による「薬物」または「活性物質」は、全身系に分布可能な、治療的、予防的および/または診断的に活性な物質、ビタミン、ミネラル、栄養補助食品、ならびに非全身系に分布可能な活性物質を含む。治療的、予防的および/または診断的に活性な物質は、限定なしに、制酸剤、鎮痛剤、抗炎症剤、抗生物質、緩下剤、食欲不振剤、抗ヒスタミン剤、抗喘息剤、抗利尿剤、整腸剤、抗偏頭痛剤、鎮痙剤、鎮静剤、抗多動剤、降圧剤、トランキライザー、うっ血除去剤、βブロッカーおよびそれらの組み合わせを含み得る。Mantelle U.S.特許第5,234,957号の18〜21中に記載された薬物および医薬的に活性な成分も、「薬物」および「活性物質」の用語に含まれる。このテキストは、ここに参照として組み込まれる。
【0128】
新規な投与形態に組み込まれる活性物質の個々の用量は当業者に知られている一般的な推奨に従い、一般的に、体重または特に小児に対して体表面を基に計算される。そして、一日の用量は、該当の活性物質に対して、通常の治療養生法に従って、当然いくつかの用量に分けられる。実際の量に依存して、用量は調剤されるためにたった一つのスプーンもしくは同様の投薬デバイス中またはいくつかのスプーン中に存在し得る。あるいは、実際の用量は、液体製剤で一般的に用いられる混合物の容器からの投薬と同様、予備的に調製された物質の容積当たりの含量を基に判断され得る。
【0129】
投与される活性物質は、経口薬物投与に適したあらゆる化合物であり得る。本投与形態を用いて投与できる活性物質の種々のクラスの例は、限定されないが、鎮痛剤;麻酔剤;抗関節剤;呼吸器薬;抗癌剤;抗コリン作用薬;抗痙攣薬;抗鬱薬;抗糖尿病剤;止瀉剤;抗寄生虫剤;抗ヒスタミン剤;抗脂血症剤;降圧剤;抗生物質および抗ウイルス剤のような抗感染症剤;抗炎症剤;抗偏頭痛剤;制嘔吐剤;抗腫瘍剤;抗パーキンソン氏病薬;止痒剤;抗精神病薬;解熱剤;鎮痙剤;抗結核剤;抗潰瘍およびその他の胃腸管に活性な薬剤;抗ウイルス剤;抗不安薬;食欲抑制剤;注意欠陥障害(ADD)および注意欠陥多動障害(ADHD)薬;カルシウム拮抗剤、CNS剤および血管拡張剤を含む心血管薬;βブロッカーおよび抗不整脈剤;中枢神経系刺激剤;うっ血除去剤を含む風邪および悪寒薬;遺伝子物質;薬草療法剤;ホルモン遮断薬;睡眠薬;血糖降下剤;免疫抑制剤;ロイコトリエン抑制剤;有糸分裂阻害剤;筋弛緩剤;麻薬拮抗剤;ビタミン剤、必須アミノ酸および脂肪酸のような栄養剤;副交感神経遮断薬;ペプチド薬;精神刺激薬;鎮静剤;ステロイド剤;交感神経興奮薬;およびトランキライザーを含む。
【0130】
いくつかの公知の薬物は、水に実質的に不溶であるか、またはほんのわずかに溶ける。したがって、飲み込むことに困難性を有する小児、高齢者またはその他の患者への投与のための溶液および懸濁液に製剤化することが困難であり、それゆえ、そのような薬物は、本発明によれば特に興味があり、例として以下ものを含む。
【0131】
胃腸管に活性な物質。胃腸管に活性な物質は、本発明の投与形態を用いて投与され得る特に好ましい薬物である。これらの薬物のタイプは、H2受容体拮抗剤のシメチジン、ラニチジン、ファモチジンおよびニザチジン、H+,K+-ATPアーゼ阻害剤(「プロトンポンプ阻害剤」とも呼ばれる)のオメプラゾールおよびランソプラゾール、 炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウムのような制酸剤のような胃酸分泌抑制剤を含む。
【0132】
この一般的なグループに、メトロニダゾール、チニダゾール、アモキシシリン、クラリスロマイシン、テトラサイクリン、チアムフェニコールおよびビスマス化合物(例えば、次酒石酸ビスマスおよび次サリチル酸ビスマス)のようなヘリコバクターピロリ(H. pylori)での感染の治療剤も含まれる。
【0133】
本発明の投与形態を用いて投与される、その他の胃腸管に活性な物質は、限定されないが、ペンタガストリン、カルベノキソロン、スクラフェートのような硫酸化ポリサッカライド、ミソプロストールのようなプロスタグランジン、およびピレンゼピンおよびテレンゼピンのようなムスカリン拮抗剤を含む。さらに、オンダンセトロン、グラニセトロン、メトクロプラミド、クロロプロマジン、ペルフェナジン、プロクロペラジン、プロメタジン、チエチルペラジン、トリフルプロマジン、ドンペリドン、リメトベンズアミド、シサプライド、モチリン、ロペラミド、ジフェノキシレートおよびオクトレオチドのような止瀉薬、制吐剤およびプロキネティク(prokinetic)剤を含む。
【0134】
抗菌剤。これらは、ナリジキシン酸、および特に、シプロフロキサシン、クリナフロキサシン、エノキサシン、ガトフロキサシン、グレパフロキサシン、レボフロキサシン、ロメフロキサシン、モキシフロキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、ペフロキサシン、スパルフロキサシンおよびトロバフロキサシンのようなフッ素化キノロン系抗生物質のようなキノロン系抗生物質;テトラサイクリン系抗生物質および関連化合物(クロロテトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、デメクロサイクリン、メタサイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、ロリテトラサイクリン);エリスロマイシン、クラリスロマイシンおよびアジスロマイシンのようなマクロライド系抗生物質;キノプリスチンおよびダルホプリスチンのようなストレプトグラミン系抗生物質;ペニシリン(例えば、ペニシリンG、ペニシリンVK)、抗スタフィロコッカスペニシリン(例えば、クロキサシリン、ジクロキサシリン、ナフシリンおよびオキサシリン)、広スペクトルペニシリン(例えば、アンピシリンおよびアモキシシリンのようなアミノペニシリン、ならびにカルベニシリンのような抗シュードモナスペニシリン)、およびセファロスポリン(例えば、セファドロキシル、セフェピム、セファレキシン、セファゾリン、セフォキシチン、セフォテタン、セフロキシム、セフォタキシム、セフタジダイムおよびセフトリアキソン)ならびにイミペネム、メロペネムおよびアズトレオナムのようなカルバペネムを含むβラクタム系;
【0135】
ストレプトマイシン、ゲンタマイシン、トブラマイシン、アミカシンおよびネオマイシンのようなアミノグリコシド系抗生物質;テイコプラニンのようなグリコペプチド系抗生物質;スルファセタミド、スルフェベンザミド、スルファジアジン、スルファドキシン、スルファメラジン、スルファメタジン、スルファメチゾールおよびスルファメトキサゾールのようなスルホンアミド系抗生物質;イソニアジド、リファムピン、リファブチン、エタムブトール、ピラジナミド、エチオナミド、アミノサリシリックおよびシクロセリンのような抗マイコバクテリア剤;イトラコナゾール、ケトコナゾール、フルコナゾールおよびアンホテリシンBのような全身の抗真菌剤;アシクロビル、ファミシシクロビル、ガンシクロビル、イドキシウルジン、ソリブジン、トリフルリジン、バラシクロビル、ビダラビン、ジダノシン、スタブジン、ザルシタビン、ジドブジン、アマンタジン、インターフェロンα、リバビリンおよびリマンタジンのような抗ウイルス剤;ならびにクロラムフェニコール、スペクチノマイシン、ポリミキシンB(コリスチン)、バシトラシン、ニトロフラントイン、マンデル酸メテナミンおよびピプル酸メテナミンのような種々の抗菌剤を含む。
【0136】
抗糖尿病剤。これらは、例えばアセトヘキアミド、クロルプロパミド、シグリタゾン、グリクラジン、グリピジド、グルカゴン、グリブリド、ミグリトール、ピオグリタゾン、トラザミド、トルブタミド、トリアムプテリンおよびトログリタゾンを含む。
【0137】
鎮痛剤。非オピオイド鎮痛剤は、アパゾン、エトドラック、ジフェンピラミド、インドメタシン、メクロフェナメート、メフェナム酸、オキサプロジン、フェニルブタゾン、ピロキシカムおよびトルメチンを含む。オピオイド鎮痛剤は、アルフェンタニル、ブプレノルフィン、ブトルファノール、コデイン、ドロコード、フェンタニル、ヒドロコドン、レボルファノール、メペリジン、メタドン、モルフィン、ナルブフィン、オキシコドン、オキシモルホン、ペンタゾシン、プロポキシフェン、サフェンタニルおよびトラマドールを含む。
【0138】
抗炎症剤。抗炎症剤は、非ステロイド系抗炎症剤、例えば、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、ナプロキセン、フェナプロフェン、ベノキサプロフェン、インドプロフェン、ピルプロフェン、カルプロフェン、オキサプロジン、プロノプロフェン、スルプロフェン、アルミノプロフェン、ブチブフェンおよびフェンブフェンのようなプロピオン酸誘導体;アパゾン;ジクロフェナク;ジフェンピラミド;ジフルニサール;エトドラク;インドメタシン;ケトロラク;メクロフェナメート;ナブメトン;フェニルブタゾン;ピロキシカム;およびトルメチンを含む。
【0139】
ステロイド系抗炎症剤は、ヒドロコーチゾン、ヒドロコーチゾン-21-モノエステル(例えば、ヒドロコーチゾン-21-アセテート、ヒドロコーチゾン-21-ブチレート、ヒドロコーチゾン-21-プロピオネート、ヒドロコーチゾン-21-バレレート)、ヒドロコーチゾン-17,21-ジエステル(例えば、ヒドロコーチゾン-17,21-ジアセテート、ヒドロコーチゾン-17-アセテート-21-ブチレート、ヒドロコーチゾン-17,21-ジブチレート等)、アルコメタゾン、デキサメタゾン、フルメタゾン、プレドニゾロンおよびメチルプレドニゾロンを含む。
【0140】
抗痙攣剤。好適な抗痙攣(抗発作)薬は、例えば、アゼタゾールアミド、カルバマゼピン、クロナゼパム、クロラゼパート、エトスキミド、エトトイン、フェルバマート、ラモトリジン、メフェニトイン、メフォバルビタール、フェニトイン、フェノバルビタール、プリミドン、トリメタジオン、ビガバトリン、トピラマートおよびベンゾジアゼピン類を含む。ベンゾジアゼピン類は、よく知られているように、不安、不眠症および吐き気を含む多くの適応症に有用である。
【0141】
CNSおよび呼吸興奮薬。CNSおよび呼吸興奮薬は、多くの活性剤を含む。これらの興奮剤は、限定されないが、次の:カフェインおよびテオフィリンのようなキサンチン類;アンフェタミン、ベンズフェタミン塩酸塩、デクストロアンフェタミン、デクストロアンフェタミン硫酸塩、レバムフェタミン、レバムフェタミン塩酸塩、メタアンフェタミンおよびメタアンフェタミン塩酸塩のようなアンフェタミン類;およびメチルフェニダート、メチルフェニダート塩酸塩、モンダフィニル、ペモリン、シブトラミンおよびシブトラミン塩酸塩のような種々の興奮剤を含む。
【0142】
神経弛緩剤。神経弛緩薬は、抗鬱薬、抗躁病薬および抗精神病薬を含み、ここで、抗鬱薬は、(a)アモキサピン、アミトリプチリン、クロミプラミン、デシプラミン、ドキセピン、イミプラミン、マプロチリン、ノルトリプチリン、プロトリプチリンおよびトリミプラミンのような三環性抗鬱剤、(b)シタロプラミン、フルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチン、セルトラリンおよびベンラファキシンのようなセロトニン再取り込み阻害剤、(c)フェネルジン、トラニルシプロミンおよび(-)-セレギリンのようなモノアミンオキシダーゼ阻害剤、ならびに(d)ネファゾドン、トラゾドンおよびベンラフォキシンのような他の「非定型(atypical)」抗鬱剤を含み、
【0143】
ここで、抗躁病薬および抗精神病薬は、(a)アセトフェナジン、アセトフェナジンマレート、クロロプロマジン、クロロプロマジン塩酸塩、フルフェナジン、フルフェナジン塩酸塩、フルフェナジンエナンタート、フルフェナジンドデカノエート、メソリダジン、メソリダジンベシラート、ペリフェナジン、チオリダジン、チオリダジン塩酸塩、トリフルオペラジンおよびトリフルオペラジン塩酸塩のようなフェノチアジン類、(b)クロルプロチキセン、チオチキセンおよびチオチキセン塩酸塩のようなチオキサンテン類、および(c)カルバムアゼピン、クロザピン、ドロペリドール、ハロペリドール、ハロペリドールドデカノエート、ロキサピンスクシネート、モリンドン、モリンドン塩酸塩、オランザピン、ピモジド、クエチアピン、レスペリドンおよびセルチンドールのような他のヘテロ環薬を含む。
【0144】
催眠剤および鎮静剤は、クロメチアゾール、エチナマート、エトミダート、グルテチミド、メプロバマート、メチプリロン、ゾルピデムおよびバルビツラート類(例えば、アモバルビタール、アプロプバルビタール、ブタバルビタール、ブタルビタール、メフォバルビタール、メトヘキシタール、ペントバルビタール、フェノバルビタール、セコバルビタール、チオペンタール)を含む。
【0145】
抗不安薬およびトランキライザーは、ベンゾジアゼピン類(例えば、アルプラゾラム、ブロチゾラム、クロルジアゼポキシド、クロバザム、クロナゼパム、クロアゼパート、デモキセパム、ジアゼパム、エスタゾラム、フルマゼニル、フルアゼパム、ハラゼパム、ロラゼパム、ミドゾラム、ニトラゼパム、ノルダゼパム、オキサゼパム、プラゼパム、クアゼパム、テマゼパム、トリアゾラム)、ブスピロン、クロルジアゼポキシドおよびドロペリドールを含む。
【0146】
抗癌剤は、パクリタキセール、ドセタキセール、カンプトテシンならびにその類縁物質および誘導体(例えば、9-アミノカンプトテシン、9-ニトロカンプトテシン、10-ヒドロキシ-カンプトテシン、イリノテカン、トポテカン、20-O-β-グルコピラノシルカンプトテカン)、タキサン類(バッカチン、セファロマンニンおよびその誘導体)、カルボプラチン、シスプラチン、インターフェロンα2A、インターフェロンα2B、インターフェロンαN3およびインターフェロンファミリーの他の薬剤、レバミゾール、アルトレタミン、クラドリビン、トレチノイン、プロカルバジン、デカルバジン、ゲムシタビン、ミトタン、アスパラギナーゼ、ポルフィマー、メスナ、アミフォスチン、テニポシドおよびエトポシドのようなポドフィロトキシン誘導体を含む有糸分裂阻害剤ならびにビノレルビン、ビンクリスチンおよびビンブラスチンのようなビンカアルカロイドの抗腫瘍剤を含む。
【0147】
抗脂血症剤、脂質低化剤、または「高脂血症」剤は、アトルバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、ロバスタチンおよびセリバスタチンのようなHMG-CoA還元酵素阻害剤、およびクロフィブラート、フェノフィブラート、ゲムフィブロジルおよびタクリンのような他の脂質低下剤を含む。
【0148】
降圧剤。これらは、アムロジピン、ベナゼプリル、ダロジピン、ジリタゼム、ジアゾキシド、ドキサゾシン、エナラプリル、エポサルタン、ロサルタン、バルサルタン、フェロジピン、フェノルドパム、フォンシノプリル、グアナベンズ、グアナドレル、グアネチジン、グアンファシン、ヒドララジン、メチロシン、ミノキシジル、ニカルジピン、ニフェジピン、ニソフジピン、フェノキシベンザミン、プラゾシン、キナプリル、レセルピンおよびテラゾシンを含む。
【0149】
心血管薬。心血管薬は、例として、エナラプリル、1-カルボキシメチル-3-1-カルボキシ-3-フェニル-(1S)-プロピルアミノ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-(3S)-1-ベンズアゼピン-2-オン、アミノ-1-カルボキシ-1S-ペンチル)アミノ-2,3,4,5-テトラヒドロ-2-オキソ-3S-1H-1-ベンズアゼピン-1-酢酸または3-(1-エトキシカルボニル-3-フェニル-(1S)-プロピルアミノ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-2-オキソ-(- 3S)-ベンズアゼピン-1-酢酸モノ塩酸塩のようなアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤;ジゴキシンおよびジギトキシンのような強心配糖体;アムリノンおよびミルリノンのような強心剤;ベラパミル、ニフェジピン、ニカルジピン、フェロジピン、イスラジピン、ニモジピン、ベプルジル、アムロジピンおよびジルチアゼムのようなカルシウム拮抗剤;アテノロール、メトプロロールピンドロール、プロパフェノン、プロプラノロール、セモロール、ソタロール、チモロールおよびアセブトロールのようなβブロッカー;モリシジン、イブチリド、プロカインアミド、キニジン、ジソピラミド、リドカイン、フェニトイン、トカイニド、メキシレチン、フレカイニド、エンカイニド、ブレチリウムおよびアミオダロンのような抗不整脈剤;およびデクストラゾキサンおよびロイコボリンのような心臓保護剤;およびニトログリセンのような血管拡張剤;およびヒドロクロロチアジド、フロセミド、ブメタニド、エタクリン酸、トルセミド、アゾセミド、ムゾリミン、ピレタニドおよびトリパミドのような利尿剤を含む。
【0150】
抗ウイルス剤。本投与形態を用いて輸送することができる抗ウイルス剤は、アシクロビル、ファミシクロビル、ファスカメト、ガンシクロビル、イドキシウリジン、ソルブジン、トリフルリジン、バラシクロビルおよびビダラビンの抗ヘルペス剤;ジダノシン、スタブジン、ザルシタビンおよびジドブジンの抗レトロウイルス剤;およびアマンタジン、インターフェロンα、リバリリンおよびリマンタジンのような他の抗ウイルス剤を含む。
【0151】
性ステロイド。性ステロイドは、先ず第一に、アセトキシプレグネノロン、アリルエストレノール、アナゲストンアセテート、クロマジノンアセテート、シプロテロン、シプロテロンアセテート、デソゲストレル、ジヒドロゲステロン、ジメチステロン、エチスレロン(17α-エチニルテストステル-オン)、エチノジオールジアセテート、フルロゲストンアセテート、ゲスタデン、ヒドロキシプロゲステロン、ヒドロキシプロゲステロンアセテート、ヒドロキシプロゲステロンカプロエート、ヒドロキシメチルプロゲステロン、ヒドロキシメチルプロゲステロンアセテート、3-ケトデソゲストレル、レボノルゲステレル、リネストレノール、メドロゲストン、メドロオキシプロゲスエロンアセテート、メガストロール、メガストロールアセテート、メレンゲストロールアセテート、ノレチンドロン、ノレチンドロンアセテート、ノレチンステロン、ノレチンステロンアセテート、ノレチノドレル、ノルゲスチマート、ノルゲストレル、ノルゲストリエノン、ノルメチステロンおよびプロゲストロンのようなプロゲストゲン類を含む。
【0152】
エストロゲン類、例えば、エストラジオール(すなわち、1,3,5-エストラトリエン-3,17β-ジオールまたは「17β-エストラジオール」)またはエストラジオールベンゾエート、バレレート、シピオネート、ヘプタノエート、デカノエート、アセテートおよびジアセテートを含むその誘導体;17α-エストラジオール;エチニルエストラジオール(すなわち、17α-エチニルエストラジオール)およびエチニルエストラジオール3-アセテートおよびエチニルエストラジオール3-ベンゾエートを含むそのエステルおよびエーテル;エストリオールおよびエストリオールスクシネート;ポリエステロールホスフェート;エストロンおよびエストロンアセテート、エストロンサルフェートおよびピペラジンエストロンサルフェートを含むそのエステルおよび誘導体;キネストロール;メストラノール;および共役エキンエストロゲンも、この一般的なクラスに含まれる。
【0153】
性ステロイドの一般的クラスにまた含まれるアンドロゲン剤は、自然に存在するアンドロゲンのアンドロステロン、アンドロステロンアセテート、アンドロステロンプロピオネート、アンドロステロンベンゾエート、アンドロステンジオール、アンドロステンジオール-3-アセテート、アンドロステンジオール-17-アセテート、アンドロステンジオール-3,17-ジアセテート、アンドロステンジオール-17-ベンゾエート、アンドロステンジオール-3-アセテート-17-ベンゾエート、アンドロステンジオン、デヒドロエピアンドロステロン(DHEA:「プラステロン」とも呼ばれる)、ナトリウムデヒドロエピアンドロステロンサルフェート、4-ジヒドロテストステロン(DHT:「スタノロン」とも呼ばれる)、5α-ジヒドロテストステロン、ドロモスタノロン、ドロモスタノロンプロピオネート、エチルエステレノール、ナンドロロンフェンプロピオネート、ナンドロロンデカノエート、ナンドロロンフリルプロピオネート、ナンドロロンシクロヘキサンプロピオネート、ナンドロロンベンゾエート、ナンドロロンシクロヘキサンカルボキシレート、オキサンドロロン、スタンゾロールおよびテストステロン;医薬的に許容されるテストステロンおよび4-ジヒドロテストステロンのエステル、限定されないが、エナンタート、プロピオネート、シピオネート、フェニルアセテート、アセテート、イソブチレート、ブシクラート、ヘプタノエート、ドデカノエート、ウンデカノエート、カプレートおよびイソカプレートエステルを含む、C-17位に存在するヒドロキシ基から形成される典型的なエステル;およびメチルテストステロン、テストラクトン、オキシメトロンおよびフルオキシメステロンのような医薬的に許容されるテストステロンの誘導体ような薬物である。
【0154】
ムスカリン受容体アゴニストおよびアンタゴニスト。ムスカリン受容体アゴニストは、例として、アセチルコリン、メタコリン、カルバコール、ベタネコール(カルバミルメチルコリン)、ベタネコールクロライド、ピロカルピン、ムスカリン、McN-A-343およびオキソトレモリンを含むコリン様作用天然物アルカロイドおよびその合成類縁物質を含む。ムスカリン受容体アンタゴニストは、一般的に、アトロピン、スコポラミン、ホマトロピン、ホマトロピンメチルブロマイド、イプラトロピウム、メタンテリン、メトスコポラミンおよびチオトロピウムのようなベラドンナアルカロイドまたはそれの半合成もしくは合成類縁物質である。
【0155】
ペプチド薬。ペプチド薬は、ペプチジルホルモンのアクティビン、アミリン、アンジオテンシン、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)、カルシトニン遺伝子関連ペプチド、N-末端が側面にある(N-terminal flanking)カルシトニンペプチド、毛様体神経栄養因子(CNTF)、コルチコトロピン(副腎皮質刺激ホルモン、ACTH)、コルチコトロピン放出ホルモン(CRFまたはCRH)、上皮成長因子(EGF)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、ガストリン、ガストリン阻害ペプチド(GIP)、ガストリン放出ペプチド、ゴナドトロピン放出因子(GnRFまたはGNRH)、成長ホルモン放出因子(GRF、GRH)、ヒト絨毛性ゴナドトロピン、インヒビンA、インヒビンB、インスリン、黄体形成ホルモン(LH)、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)、α-メラニン細胞刺激ホルモン、β-メラニン細胞刺激ホルモン、γ-メラニン細胞刺激ホルモン、メラトニン、モチリン、オキシトシン(ピトシン)、膵臓ポリペプチド、副甲状腺ホルモン(PTH)、胎盤性ラクトゲン、プロラクチン(PRL)、プロラクチン放出阻害ホルモン(PIF)、プロラクチン放出因子(PRF)、セクレチン、ソマトトロピン(成長ホルモン、GH)、ソマトスタチン(SIF、成長ホルモン放出阻害因子、GIF)、サイロトロピン(甲状腺刺激ホルモン、TSH)、サイロトロピン放出因子(TRHまたはTRF)、チロキシン、血管活性腸管ペプチド(VIP)およびバソプレッシンを含む。
【0156】
その他のペプチジル薬は、サイトカイン、例えば、コロニー刺激因子4、ヘパリン結合神経栄養因子(HBNF)、インターフェロン-a、インターフェロンα-2a、インターフェロンα-2b、インターフェロンα-n3、インターフェロン-β等、インターロイキン-1、インターロイキン-2、インターロイキン-3、インターロイキン-4、インターロイキン-5、インターロイキン-6等、腫瘍壊死因子、腫瘍壊死因子-α、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、マクロファージ−顆粒球コロニー刺激因子、ミドカイン(MD)およびサイモポイエチンである。
【0157】
本システムを用いて有利に輸送され得る、さらに他のペプチジル薬は、エンドルフィン(例えば、デルモルフィン、ダイノルフィン、α-エンドルフィン、β-エンドルフィン、γ-エンドルフィン、σ-エンドルフィン、[Leu5]エンケファリン、[Met5] エンケファリン、サブスタンスP)、キニン(例えば、ブラジキニン、ポテンシエーターB、ブラジキニンポテンシエーターC、カリジン)、LHRH類縁物質(例えば、ブセレリン、デスロレリン、フェルチレリン、ゴセレリン、ヒストレリン、リュプロライド、ルテリン、ナファレリン、トリプトレリン)、および、α1-抗トリプシン、α2-マクログロブリン、抗トロンビンIII、因子I(フィブリノーゲン)、因子II(プロトロンビン)、因子III(組織トロンビン)、因子V(プロアセレリン)、因子VII(プロコンベルチン)、因子VIII(抗血友病グロブリンまたはAHG)、因子IX(クリスマス因子、血漿トロンボプラスチン成分またはPTC)、因子X(Stuart-Power因子)、因子XI(血漿トロンボプラスチン前駆物質またはPTA)、因子XII(Hageman因子)、ヘパリン副因子II、カリクレイン、プラスミン、プラスミノーゲン、プレカリクレイン、プロテインC、プロテインSおよびトロンボモジュリンのような凝集因子、ならびにそれらの組み合わせを含む。
【0158】
例えば、核酸、RNA、DNA、組み換えRNA、組み換えDNA、アンチセンスRNA、アンチセンスDNA、リボザイム、リボオリゴヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチド、アンチセンスリボオリゴヌクレオチドおよびアンチセンスデオキシオリゴリボヌクレオチドの遺伝子物質も、本投与形態を用いて輸送され得る。代表的な遺伝子は、血管内皮成長因子、線維芽細胞増殖因子、Bcl-2、嚢胞性線維トランスメンブランレギュレータ、神経成長因子、ヒト成長因子、、エリスロポエチン、腫瘍壊死因子およびインターロイキン-2、ならびにHLA-B7のような組織適合性遺伝子をコード化するものを含む。
【0159】
本発明による小児科の製品および使用に好ましい態様において、活性薬物は、アバカビル;アセタゾールアミド;アデフォビル;アルブテロール;アルブテロール:アレンドロネート;アルモトリプタン;アルセトロン;アルプラゾラム;アミオドロン;アムレキサノクス;アムロジピン;アムロジピン/ベンアゼプリルの組み合わせ;乳酸アンモニウム;(混合された塩を含む)アンフェタミン;アムプレナビル;アナグレリド;アナストロゾール;アルガトロバン;アリピプラゾール;アタザナビル;アトモキセチン;アトルバスタチン;アトバクオン/プログアニル混合物;アゼラスチン;バクロフェン;バルサラジド;ベクロメタゾン;ベクロメタゾン;ベナゼプリル;ベタメタゾン;ベタクソロール;ビカルタミド;ビソプロロール;ブリモニジン;ブリゾラミド;ブデソニド;ブプロプリオン;ブスピロン;ブスルファン;C-ウレア;カルシトリオール;カンデサルタン;カルボプラチン;カルテオロール;カルベジオール;カスポファンギン;
【0160】
セレコキシブ;セリバスタチン;セチリジン;シロスタゾール;シメチジン;シプロフロキサシン;シプロフロキサシン;シサトラクリウム;シタロプラム;クロピドグレル;コレセベラム;クルモリン;クルモリン;シタラビン;デスフルラン;デスロラタジン;デキシトラゾキサン;ジクロルフェナミド;ジダノシン;ドルゾラミド;エファビレンズ;エレトリプタン;エムトリシタビン;エナラプリル;エンフビルチド(T-20)、エノキサパリン;エピルブシン;エプレレノン;エルタペネム;エスモロール;エスメプラゾール;エトドラク;ファムシクロビル;フェモチジン;フェロジピン;フェノルドパム;フェンタニル;フェンタニル;フェキソフェナジン;フルコナゾール;フルダラビン;イウオシノロン;フルオキセチン;フルチカゾン;フルバスタチン;フルバキサミン;フォルメテロール;フォシノプリル;フォスフェニトイン;フルベストラント;ガバペンチン;ガチフロキサシン;ガチフロキサシン;ゲムシタビン;ゲムツズマブ;
【0161】
ゲンタマイシン;グラチラメル;グリメピリド;グリピジド/メトフォルミン;グリブリド/メトフォルミン;グラニセトロン;ヒドロコーチゾン;ヒドロキシウレア;イブプロフェン;イブプロフェン/偽エフェドリン;イマチニブ;イミキモド;インジナビル;インスリングラーギン(Insulin glargine);イルベサルタン;イリノテカン;イソトリチノイン;イトラコナゾール;ケトコナゾール;ケトロラク;ラベタロール;ラミブジン;ラモトリギン;ランソプラゾール;レフルノミド;レバルブテロール;レベチラセタム;レボベタキソロール;レボブノロール;レボフロキサシン;レボフロキサシン;リネゾリド;リシノプリル;リシノプリル;ロピナビル/リトナビル;ロラタジン;ロサルタン;ロバスタチン;メサラミン;メトフォルミン;メタゾラミド;メチルフェニデート;メチプラノロール;メトプロロール;メダゾラム;ミルリノン;ミノキシジル;ミルタザピン;モダフィニル;モエキシプリル;モメタゾン;モンテルカスト:モルヒネ;モキシフロキサシン;ナブメトン;ナテグリニド;ネファゾドン;ネルフィナビル;ネビラピン;ニコチン;ニザチジン;ノルフロキサシン;ノルゲスチマート/エチニルエストラジオール;オクトレオチド;オフロキサシン;オランザピン;オルメサルタン;オメプロゾール;オンダンセトロン;オルリスタット;
【0162】
オセルタミビル;オキサプロジン;オキシカルバゼピン;オキシブチニン;オキシブチニン;オキシコドン;パントプラゾール;パリカルシトール;パロキセチン;ペグビソマント;ペミロラスト;ピメクロリムス;ピオグルタゾン;プラバスタチン;プロポフォール;クエチアピン;フメラート;キナプリル;ラベプラゾール;ラミプリル;ラニチジン;レミフェンタニル;レパグリニド;リバビリン/インターフェロンα-2B、組み換え、リファペンチン;リソドロネート;リソペリドン;リトバビル;ロクロニウム;ロフェコキシブ;ロピバカイン;ロシグリタゾン;ロシグリタゾン;サルメテロール;サキナビル;セルトラリン;セベラメル;セボフルラン;シブトラミン;シルデナフィル;シンバスタチン;シロリムス;ナトリウムフェリグルコン酸コンプレックス;ソタロール;スタブジン;スマトリプタン;タクロリムス;タモキシフェン;テモゾロミド;テノフォビル;テルビナフィン;テストステロン;チモロール;トルテロジン;トピラマート;トポテカン;トラマドール;バラシクロビル;バルガンシクロビル;バルプロエート;バルサルタン;ベンラファキシン,ベラパミル;ビノレルビン;ボリコナゾール;ザフィルルカスト;ザナミビル;ジプラシドン;ゾレドロン酸(Zoledronic acid);ゾルミトリプタン;ゾニサミドから選択される。
【0163】
Mantelle U.S.特許第F,234,957号による参照として、以下のものが組み込まれる:
1.アセタミノフェン、アスピリン、サリチル酸、サリチル酸メチル、サリチル酸コリン、サリチル酸グリコール、1-メントール、カンファー、メフェナム酸、フルフェナミン酸、インドメタシン、ジクロフェナック、アルクロフェナック、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、プロノプロフェン、フェノプロフェン、スリンダック、フェンブフェン、クリダナック、フルビプロフェン、インドプロフェン、プロチジディク酸(protizidic acid)、フェンアザック、トルメチン、チアプロフェン酸、ベンダザック、ブフェキサマック、ピロキシカム、フェニルブタゾン、オキシフェンブタゾン、クロフェゾン、ペンタゾシン、メピリゾールなどのような鎮痛抗炎症剤;
【0164】
2. 中枢神経系に作用を有する薬物、例えば、クロラール、ブプレノルフィン、ナロキソン、ハロペリドール、フルフェナジン、ペントバルビタール、フェノバルビタール、セコバルビタール、アモバルビタール、シドバルビタール、コデイン、リドカイン、テトラカイン、ディイクロニン、ジブカイン、コカイン、プロカイン、メピバカイン、ブピバカイン、エチドカイン、プリロカイン、ベンゾカイン、フェンタニル、ニコチンなどののような鎮静剤、睡眠薬、抗不安剤、鎮痛剤および麻酔薬;
【0165】
3.ジフェニルヒドラミン、ジメンヒドリネート、パーフェナジン、トリプロリジン、ピリラミン、クロルシクリジン、プロメタジン、カルビノキサミン、トリペレナミン、ブロムフェニラミン、ヒドロキシジン、シクリジン、メクリジン、クロルプレナリン、テルフェナジン、クロルフェニラミンなどのような抗ヒスタミンおよび抗アレルギー剤;
【0166】
4.ヒドロコーチゾン、コーチゾン、デキサメタゾン、フルオシノロン、トリアムシノロン、メドリゾン、プレドニゾロン、フルランドレノリド、プレドニゾン、ハルシノジド、メチルプレドニゾロン、フルドロコーチゾン、コルチコステロン、パラメタゾン、ベタメタゾン、イブプロフェン、ナプロキセン、フェノプロフェン、フェンブフェン、フルルビプロフェン、インドプロフェン、ケトプロフェン、スプロフェン、インドメタシン、ピロキシカム、アスピリン、サリチル酸、ジフルニサール、サリチル酸メチル、フェニルブタゾン、スリンダック、メフェナム酸、ナトリウムメクロフェナメート、トルメチンなどのようなアセトニド抗炎症剤;
【0167】
5.テストステロン、メチルテストステロン、フルオキシメチルステロンのようなアンドロゲンステロイド類、共役エストロゲン、エステル化されたエストロゲン、エストロピパート、17-β エストラジオール、17-β エストラジオール バレレート、エクイリン、メストラノール、エストロン、エストリオール、17-β エチニル エストラジオール、ジエチルスチルベストロールのようなエストトロゲン類、プロゲステロン、19-ノルプロゲステロン、ノルエチンドロン、ノルエチンドロン アセテート、メレンゲストロール、クロルマジノン、エチステロン、メドロキシプロゲステロン アセテート、ヒドロキシプロゲステロン カプロエート、エチノジオール ジアセテート、ノルエチノドレル、17-α ヒドロキシプロゲステロン、ディドロゲステロン、ジメチステロン、エチニルエストレノール、ノルゲストレル、デメゲストン、プロメゲストン、メゲストロール アセテートようなプロゲステロン剤などのようなステロイド;
【0168】
6. テオフィリンおよびアルブテロール、テルブタリン、メタプロテレノール、リトドリン、カルブテリール、フェナテロール、キンテレノール、レミテロール、ソロメフェラモール、ソテレノール、テトロキノールようなβ2アドレナリン作用アゴニストなどのような呼吸器剤;
【0169】
7.ドーパミン、ノルエピネフリン、フェニルプロパノールアミン、フェニルエフリン、偽エフェドリン、アンフェタミン、プロピルヘキセドリン、アレコリンなどのような交感神経様作用薬;
【0170】
8. ベンゾカイン、プロカイン、ジブカイン、リドカインなどのような局所麻酔剤;
【0171】
9. オキシテトラサイクリンのようなテトラサイクリン、アンピシリンのようなペニシリン、セファロチンのようなセファロスポリン、カナマイシンのようなアミノグリコシド、エリスロマイシンのようなマクロライド、クロラムフェニコール、イオジデス、ニトロフラントイン、ニスタチン、アンフォテリシン、フラジオマイシン、スルホンアミド類、プロールニトリン、クロトリマゾール、ミコナゾール、クロラムフェニコール、スルファセタミド、スルファメタジン、スルファジアジン、スルファメラジン、スルファメチゾールおよびスルフィソキサゾール;イドクスリジンを含む抗ウイルス剤;クラリスロマイシン;およびニトロフラゾンを含む他の抗感染症薬などの抗細菌剤、抗真菌剤、抗カビ剤および抗ウイルス剤を含む抗菌剤;
【0172】
10. クロニジン、α-メチルドーパ、レセルピン、シロシンゴピン、レスシンナミン、シンナリジン、ヒドラジン、プラゾシンなどのような降圧剤;
【0173】
11. クロロチアジド、ヒドロクロロチアジド、ベンドフルメタジド、トリクロルメチアジド、フロセミド、トリパミド、メチルクロチアジド、ペンフルジド、ヒドロチアジド、スピロノラクトン、メトラゾンなどのような降圧利尿剤;
【0174】
12. ジギタリス、ウビデカレノン、ドーパミンなどのような強心剤;
13. ニトログリセリン、イソソルビトールジナイトレート、エリスリトールテトラナイトレートおよびペンタエリスリトールテトラナイトレートのような有機ナイトレート、ジピリダモール、ジラゼプ、トラピジル、トリメタジジンなどのような冠血管拡張剤;
【0175】
14. ジヒドロエルゴタミン、ジヒドロエルゴトキシンなどのような血管収縮剤;
15. チモロール ピンドロール、プロプラノロールなどのようなβ-ブロッカーまたは抗不整脈剤;
【0176】
16. アプトプリル、ジルチアゼム、ニフェジピン、ニカルジピン、ベラパミル、ベンシクラン、イフェンプロジル酒石酸、モルシドミン、クロニジン、プラゾシンなどのようなカルシウム拮抗剤および他の循環器剤;
17. ニトラゼパム、メプロバマート、フェニトインなどのような抗痙攣剤;
18. イソプレナリン、ベタヒスチン、スコポラミンなどのような目眩用剤;
【0177】
20. チオプロパゼート、クロロプロマジン、トリフルプロマジン、メソリダジン、ピペラセタジン、チオリダジン、アセトフェナジン、フルフェナジン、パーフェナジン、トリフルオペラジンを含むフェノチアジンおよびクロロプラチケキセン、チオチキセン、ハロペリドール、ブロモフペリドール、ロキサピンおよびモリンドンのような他のメジャートランキライザーならびに悪心、嘔吐の治療により低用量で用いられる薬剤などのような抗精神病薬;
【0178】
21. トルペリゾン、バクロフェン、ダントロレンナトリウム、シクロベンザプリンのような筋弛緩剤;
22. レボドーパ、カルビドーパ、アマンタジン、アポモルフィン、ブロモクリプチン、セレギリン(デプレニル)、トリヘキシフェニジル塩酸塩、ベンズトロピンメシレート、プロシクリジン塩酸塩、バクロフェン、ジアゼパム、ダントロレンなどのようなパーキンソン病、痙縮および急性筋痙攣用薬;
【0179】
23. コデイン、エフェドリン、イソプロテレノール、デクストロメトルファン、オリシプレナリン、イプラトロピウムブロマイド、クロムグリシック酸などのような呼吸器薬;
24. コルチコトロピン、オキシトシン、バソプレッシン、唾液ホルモン、甲状腺ホルモン、副腎ホルモン、カリクレイン、インスリン、オキセンドロンなどのような非ステロイドホルモンまたは抗ホルモン;
【0180】
25. ビタミンA、B、C、D、EおよびKのようなビタミンならびにそれらの誘導体、カルシフェロール、メコバラミンなどのような皮膚使用のためのビタミン;
26. 5-フルオロウラシルおよびその誘導体、クレスチン、ピシバニル、アンシタビン、シタラビンなどのような抗腫瘍剤;
27. リゾチーム、ウロキナーゼなどのような酵素;
【0181】
28. 甘草、アロエ、シコン(紫根)などのような香草薬または粗抽出物;
29. ピロカルピンなどのような縮瞳薬;コリン、アセチルコリン、メタコリン、カルバコール、ベタネコール、ピロカルピン、ムスカリン、アレコリンなどのようなlo 30.コリン作動性アゴニスト;
【0182】
30. アトロピン、スコポラミン、ホマトロピン、メトスコポラミン、ホマトロピンメチルブロマイド、メタンセリン、シクロペトラート、トロピカミド、プロパンテリン、アニソトロピン、ジシクロミン、オイカトロピンなどのような抗ムスカリンまたはムスカリン性受容体拮抗薬;
32. アトロピン、シクロペントラート、ホマトロピン、スコポラミン、トロピカミド、オイカトロピン、ヒドロキシアンフェタミンなどのような散瞳薬;
【0183】
33. 3-(2-アミノプロピル)インドール、3-(2-アミノブチル)インドールなどのような精神賦活薬;
34. 例えば、PGE1、PGE2αおよびPGF2αおよびPGE1類縁物質、ミソプロストールのような天然および合成プロスタグランジンのような体液薬;
35. アトロピン、メタンテリン、パパベリン、シンナメドリン、メトスコポラミンなどのような鎮痙薬;
【0184】
36. イソカルボキサジド、フェネルジン、トラニルシプロミン、イミプラミン、アミトリプチリン、トリミプラミン、ドキセピン、デシプラミン、ノルトリプチリン、プロトリプチリン、アモキサピン、マプロチリン、トラゾドンなどのような抗鬱薬;
37. インスリンのような抗糖尿病薬、およびタモキシフェン、メトトレキサートなどのような抗癌剤;
38. デクストロアンフェタミン、メタアンフェタミン、フェニルプロパノールアミン、フェンフルラミン、ジエチルプロピオン、マジンドール、フェンテルミンなどのような食欲抑制薬;
【0185】
39. アンタゾリン、メタピリレン、クロルフェニラミン、ピリラミン、フェニラミンなどのような抗アレルギー剤;
40. フェニルエフリン、エフェドリン、ナファゾリン、テトラヒドロゾリンなどのようなうっ血除去薬;
41. アスピリン、サリチルアミドなどの解熱剤;
42. ジヒドロエルゴタミン、ピゾチリンなどのような抗偏頭痛剤;
【0186】
43. 4-アミノキノリン、αアミノキノリン、クロロキン、ピリメタミンなどのような抗マラリア薬;
44. ミソプロストール、オメプラゾール、エンプロスチルなどのような抗潰瘍剤;
45. 成長放出因子(growth releasing factor)などのペプチド;
46. タモキシフェンまたはヒト絨毛性性腺刺激ホルモンなどの抗エストロゲンまたは抗ホルモン剤;
47. アラントイン、アルジオキサ、アルコキサ、N-メチルスコポラミンメチルサルフレートなどの抗潰瘍剤;
48. 抗糖尿病剤など。
【0187】
上記の薬物は、必要に応じて組み合わせて用いられ得る。さらに、上記の薬物は、遊離の形態か、または塩を形成できれば適当な酸または塩基との塩の形態のいずれかで用いられ得る。薬物がカルボキシ基を有していれば、そのエステルが用いられ得る。
【0188】
上記の酸は、例えば、メタンスルホン酸、乳酸、酒石酸、フマル酸、マレイン酸、酢酸のような有機酸、または、例えば、塩酸、臭化水素酸、リン酸もしくは硫酸のような無機酸であってよい。塩基は、例えば、アンモニア、トリエチルアミンのような有機塩基、または、例えば、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウムのような無機塩基であってよい。上記のエステルは、アルキルエステル、アリールエステル、アラアルキルエステルなどであってよい。
【0189】
本発明の一つの態様において、活性物質は次のもの:
メトロニダゾールを含む抗細菌剤
抗生物質および他の抗細菌剤は、しばしばグループにクラス分けされ、そして議論される、非常に種々のクラスの化合物である。それらは、作用の様式または抗菌活性スペクトルによりクラス分けされ得るが、一般的に、同じような構造を有するものは、一緒に分類される。
【0190】
アミノグリコシド類
アミカシン、アプラマイシン、アルベカシン、アストロミシン、ベカナマイシン、ジベカシン、ジヒドロストレプトマイシン、フラマイセチン、ゲンタミシン、イセパミシン、カナマイシン、ミクロノミシン、ネオマイシン、ネチリミシン、シソミシン、ソトレプトマイシン、トブラマイシン。
【0191】
抗マイコバクテリア薬グループ;抗マイコバクテリア剤
アミノサリチル酸、カプレオマイシン、クロファジミン、シクロセリン、ダプソン、エタムブトール、エチオナミド、イソニアジド、メタニアジド、モリナミド、プロチオナミド、ピラジナミド、リファブチン、リファムピシン、リファマイシン、リファペンチン、リファキシミン、チオアセタゾン。
【0192】
セファロスポリンおよび関連βラクタム
薬物グループ:セファロスポリン、関連βラクタムまたはセフェム抗生物質
アズトレオナム、ベタミプロン、ビオペネム、カルモナム、セファクロール、セファドロキシル、セファレキシン、セファロニウム、セファロリジン、セファロチン、セファマンドール、セファゾリン、セファピリン、セファトリジン、セフカペネ、セフジニル、セフジトレン、セフェパイム、セフェタメト、セフィキシム、セフルプレナム、セフメノキシム、セフメタゾール、セフミノクス、セフォジザイム、セフォニシド、セフォペラゾン、セフォラニド、セフォセリス、セフォタキシム、セフォテタン、ソフォチアム、セフォキシチン、セフォゾプラン、セフピラミド、セフピロム、セフポドキシム、セフプロジル、セフキノム、セフスロジン、セフタジダイム、セフテラム、セフテゾール、ソフチブテン、セフチオフル、セフチゾシキム、セフトリアキソン、セフロキシム、セフラジン、シラスタチン、ファロペネム、フロモキセフ、イミペネム、ラトモキセフ、ロラカルベフ、メロペネム、パニペネム。
【0193】
クロラムフェニコール類
アジダムフェニコール、クロラムフェニコール、フロルフェニコール、チアムフェニコール、
アボパルシン、ラモプラニン、テイコプラニン、バンコマイシン、
リンコサミド類
クリンダマイシン、リンコマイシン、ピルリマイシン、
【0194】
マクロライド類
アジスロマイシン、クラリスロマイシン、ジリスロマイシン、エリスロマイシン、フルリスロマイシン、ジョサマイシン、キタサマイシン、ミデカマイシン、オレアンドマイシン、プリスチナマイシン、キヌプリスチン/ダルフォプリスチン、ロキタマイシン、ロキシスロマイシン、スピラマイシン、チルミコシン、トロレアンドマイシン、チロシン、バージニアマイシン、
【0195】
ペニシリン類
βラクタマーゼ阻害剤 クラブラン酸、スルバクタム、およびタゾバクタムが、ある一定のβラクタム抗生物質の抗菌範囲を拡張するために用いられる。
アモキシシリン、アンピシリン、アスポキシシリン、アジドシリン、バカムピシリン、ベネタミン、ペニシリン、ベンザチン ベンジルペニシリン、ベンザチン フェノキシメチルペニシリン、ベンジルペニシリン、カルベニシリン、カルフェシリン、カリンダシリン、シクラシリン、クラブラン酸、クレミゾール ペニシリン、クロメトシリン、クロキサシリン、ジクロキサシリン、フルクロキサシリン、メシリナム、メタムピシリン、メチシリン、メゾロシリン、ナフシリン、オキサシリン、ペネタマート、ペネチシリン、フェノキシメチルペニシリン、ピペラシリン、ピバムピシリン、ピバメシリナム、プロカイン ペニシリン[プロカイン ベンジルペニシリン]、プロピシリン、スルバクタム、スルベニシリン、スルタミシリン、タゾバクタム、テモシリン、チカルシリン、
【0196】
キノロン類
アクロソキサシン[ロソキサシン]、アラトロフロキサシン、バロフロキサシン、シノキサシン、シプロフロキサシン、クリナフロキサシン、ダノフロキサシン、ジフロキサシン、エノキサシン、エンロフロキサシン、フレロキサシン、フルメキン、ガチフロキサシン ゲミフロキサシン、グレパフロキサシン、レバフロキサシン、ロメフロキサシン、マルボフロキサシン、モキシフロキサシン、ナジフロキサシン、ナリジキシ酸、ノルフロキサシン、オフロキサシン、オルビフロキサシン、オキソリン酸、ペフロキサシン、ピペミド酸、ピロミド酸、プルリフロキサシン、ルフロキサシン、サラフロキサシン、スパルフロキサシン、テマフロキサシン、トスフロキサシン、トロバフロキサシン、
【0197】
スルホンアミド類およびジアミノピリミジン類
バキロプリム、ブロジモプリム、カルシウム スルフォロキサート、コ-テトロキサジン、コ-トリファモール、コ-トリマジン、コ-トリマキサゾール、フォルモスルファチアゾールメフェニド、オルメトプリム、フタリルスファチアソール、シクシニルスフルファチアゾール、スルファベンザミド、スルファクロジン、スルファクリソイジン、スルファジクラミド、スルファドキシン、スルファメラジン、スルファメチルチアゾール、スルファメトピラジン、スルファメトロール、スルファモノメトキシン、スルファキノキサリン、スルファスクシンアミド、スルファトロキサゾール、スルファセタミド、スルファクロルピリダジン、スルファジアジン、スルファジアジン シルバー、スルファジメトキシン、スルファジミジン、スルファフラゾール、スルファグアジジン、スルファメチゾール、スルファメトキサゾール、スルファメトキシピリダジン、スルファムオキソール、スルファニラミド、スルファピリジン、スルフィソミジン、スルファチアゾール、スルファカルバミド、テトロキソプリム、トリメトプリム、
【0198】
テトラサイクリン類
クロルテトラサイクリン、デメクロサイクリン、ドキシサイクリン、リメサイクリン、メクロサイクリン、メタサイクリン、ミノサイクリン、オキシテトラサイクリン、ロリテラサイクリン、テトラサイクリン、
【0199】
種々の抗菌剤
アセジアスロホン、アルサニル酸、アビラマイシン、バシトラシン、バムベルマイシン、カルボドックス、フラルタドン、フサフンギン、フシジン酸、グラミジジン、ハルキノール、メテナミン、リネゾリド、マガイニンス、マンデル酸、ムピロシン、ニフロキサジン、ニフルトイノール、ニフルジド、ニシン、ニトロフラントイン、ニトロフラゾン、ニトロキソリン、ノボビオシン、ポリミシンB、スペクチノマイシン、スルファマゾン、タウロリジン、テリスロマイシン、テリジドン、セノイック酸(Thenoic acid)、チオストレプトン、チアムリン、トロソペクトマイシン、チロスリシン、バルネムリン、キシボルノール、
【0200】
駆虫剤
アルベンダゾール、ジエチルカルバマジン、イベルメクチン、レバミゾール、メベンダゾール、ニクロサミド、オキサムニキン、ピペラジン、プラジクアンテル、ピランテル、チアベンダゾール。
【0201】
抗マラリア薬
シンコナアルカロイドおよびメフロキン4-メタノールキノリン誘導体。クロロキン、ヒドロキシクロロキンおよびアモジアキンのような4-アミノキノリン類。プリマキンおよびタフェノキンのような8-アミノキノリン類。プログアニルおよびクロルプログアニルのようなビグアナイド類。ピリメタミンのようなジアミノピリミジン類。ジクロロベンジリデン ルメファントリン。アトバキノンのようなヒドロキシナフトキノン類。ハロフェントリンのような9-フェナンスレンメタノール類。アルテミシニンおよびその誘導体のようなセスキテルペン類。スルホンアミド類 スルファドキシンおよびスルファメトピラジン。ドキシサイクリンおよびテトラサイクリンのようなテトラサイクリン類。リンコサミド、クリンダマイシン。ダプソンのようなスルホン類。
【0202】
抗原虫薬
メグルミンアンチモネートおよびナトリウムスチボグルコネートを含むアンチモン化合物、ペンタミジンを含む芳香族ジアミン類、5価の化合物 アセタルソールおよびトリパルアミド、ならびに3価であるメラルソプロールを含むヒ素剤、ジロキサニドを含むジクロロアセタミド類、ジアイオドヒドロキシキノリンを含むハロゲン化ヒドロキシキノリン類、フラゾリドン、ニフラテルおよびニフルチモックスを含むニトロフラン類、ならびにメトロニダゾール、ニモラゾール、オルニダゾール、セクニダゾールおよびチニダゾールを含む5-ニトロイミダゾール類。アトバキオン、ベンズニダゾール、デヒドロエメチン、エフロルニシン、メパクリンおよびスラミンを含む他の薬物。
【0203】
抗ウイルス剤
抗喘息薬グループ
抗ムスカリン剤およびβアゴニスト
例えば、イプラトロピウムブロミドおよびオキシトロピウムブロミドのような4級アンモニウム化合物、サルメテロール、アルブテロール、ビトルテロール、イソエタリン、メタプロテレノール、ピルブテロール、テルブタリン、イソプロテレノール、エフェドリン、エフェドリン サルブタモール。
【0204】
コルチコステロイド類
ベクロメタゾン ジプロピオネート、ブデソニド ツルブハレル、フルニソリド、フルチコゾン、トリアムシノロン アセトニド。
ロイコトリエン阻害剤およびアンタゴニスト
ザフィルルカスト、モンテルカスト。
【0205】
肥満細胞安定化剤
ナトリウム クロモグリケートおよびネドクロミル ナトリウム。
キサンチン類
テオフィリンおよびその誘導体。
抗真菌剤
フルシトシン、グリセオフルビン、ケトコナゾール、ミコナゾール。
【0206】
ここで使用されているように、ビタミンの用語は、食事で必要とされる少量の有機物質をいう。本発明の目的のため、ビタミンの用語は、限定されないが、チアミン、リボフラビン、ココチン酸、パントテン酸、ピリドキシン、ビオチン、葉酸、ビタミンB12、リポ酸、アスコルビン酸、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンEおよびビタミンKを含む。それらのコエンザイムもその用語に含まれる。コエンザイムは、ビタミンの特定の化学構造形である。コエンザイムはチアミン ピロホスフェート(TPP)、フラビン モノヌクレオチド(FMM)、フラビン アデニン ジヌクレオチブ(FAD)、ニコチンアミド アデニン ジヌクレオチド(NAD)、ニコチンアミド アデニン ジヌクレオチド ホスフェート(NADP) コエンザイムA(CoA) ピリドキサール ホスフェート、ビオシチン、テトラヒドロ葉酸、コエンザイムB12、リポイルリシン、11-シス-レチノール、および1,25−ジヒドロキシコレカルシフェロールを含む。ビタミンの用語は、コリン、カルニチンならびにα、βおよびγカロテンも含む。
【0207】
この開示中で用いられているように、「ミネラル」の用語は、ヒトの食事で必要とされる金属などの無機物質をいう。したがって、ここで用いられる「ミネラル」の用語は、限定されないが、カルシウム、鉄、亜鉛、セレン、銅、ヨウ素、マグネシウム、リン、クロムなど、およびそれらの混合物を含む。
【0208】
ここで用いられるように、「栄養補助食品」の用語は、少量で与えられたときに、明らかな栄養学上の効果を有する物質を意味する。栄養補助食品は、限定されないが、ハチ花粉、糠、小麦麦芽、ケルプ、タラ肝油、薬用ニンジンおよび魚油のような成分、アミノ酸、蛋白質およびそれらの成分を含む。上記のことから分かるように、栄養補助食品は、ビタミンおよびミネラルを含む。
【0209】
一般に、本発明による投与形態中に組み込まれる活性物質の量は、製薬学の公知の原則に従って選択され得る。医薬成分の有効的な量が、明確に考慮される。効果的な量によって、例えば医薬に関して、治療的、予防的および/または診断的な有効量が考慮されることが理解される。効果的な量は、患者に投与されたときに、必要とされるか、または所望の治療応答を引き出すのに十分な、または言い換えれば、明確な生物学的応答を引き出す、薬物の量または分量である。
【0210】
ここで用いられているように、「効果的な量」の用語は、患者に対する特定の成分の米国での1日当たりの推奨摂取量(「RDA」)の少なくとも約10%の量を意味する。例えば、意図された成分がビタミンCであれば、そのときは、ビタミンCの効果的な量は、RDAの10%以上を与えるのに十分なビタミンCの量を含む。典型的には、錠剤がミネラルまたはビタミンを含む場合、それは、より多くの量、好ましくは該当するRDAの100%以上が組み込まれる。用いられる活性剤の量は、数ミリグラムから100,000ミリグラムまたはそれより多くで、広く変えられ得る。
【0211】
医薬組成物の製造
本発明の医薬組成物は、少なくとも
1) 粒状物質として一以上の活性物質。純粋な物質(結晶または非晶質、粉末の形態)としてか、コーティングによりカプセル化されるか、マトリックス中に閉じ込められるか、またはイオン交換樹脂に結合されるかのいずれかで、
2) 一以上の膨張化/ゲル化物質、および任意に、
3) 甘味剤
4) 芳香剤
5) 着色剤
をブレンドすることにより製造され得る。
【0212】
一つの態様において、顆粒化において、結合剤として、溶液状態でゲル化剤および所望の形を形成を得るために接着剤を用いることが可能である。しかしながら、一度ゲル化剤が水和されると、ゲル化の性質は減弱され得る。したがって、時には、結合剤として溶液状態で用いられるゲル化剤は、バルクゲル化剤(例えば、ケルコゲル(Kelcogel)(登録商標) LT100)と同一であり、時には、同じゲル化剤(ケルコゲル(登録商標) LT100 バルク、結合剤としてケルコゲル(登録商標) F)のことなるグレードであり、時には、全く異なった結合剤(バルクとしてケルコゲル(登録商標) LT100、結合剤としてケルトロール(Keltrol))である。
【0213】
上記の所望の形は、例えば、活性物質、ゲル化剤、甘味剤および芳香剤の混合物を顆粒化し、次いで、成形され、スプーンの窪みに、好ましくは0.5〜5 mmの厚さの比較的薄層で接着される。
この方法は、新規な投与形態として得られる粉末/粒状物質が、いかなる剪断力も用いないで、所望の時間以内に、プリン様の塊に変換されることに寄与する。この特徴は、例えば、スプーン上または撹拌もしくは機械的混合中に撹拌子上に、活性物質がロスされることの危険性がないので、非常に少量の活性物質に対しても、この新規な投与形態を用いることが可能であることで、非常に有利である。発明者の知る限りでは、この点で、これは、錠剤またはカプセル剤形に匹する、最初の半液体代替物である。
【0214】
より具体的には、本発明は、本発明による医薬組成物の製造法に関し、その製造法は、乾燥成分を均質な混合物にブレンドし、そして任意に結合剤と一緒に顆粒化することを含む。
【0215】
特定の態様において、本発明は、ジェランガムの溶解性より実質的に低い溶解性を有する、一以上の賦形剤および/または活性成分を含む、本発明による医薬組成物の製造法に関し、ここで、その方法は、
i) 本質的にジェランガムの溶解性より実質的に低い溶解性を有する、一以上の賦形剤および/または活性成分を含まない、ジェランガムを含む第一のブレンドを顆粒化すること、
ii) ジェランガムの溶解性より実質的に低い溶解性を有する、一以上の賦形剤および/または活性成分を、顆粒化された第一のブレンドに加えること
を含む。
【0216】
続く工程において、ジェランガムの溶解性より実質的に低い溶解性を有する、一以上の賦形剤および/または活性成分は、他の賦形剤と一緒に、ブレンドまたは顆粒化物として、顆粒化された第一のブレンド加えられる。
【0217】
前記のことは、本発明に基づき、錠剤の製造のためのある方法を詳述する以下の実施例を参照すれば、より理解されるであろう。これらの実施例に対してなされた全ての参照は、説明の目的のためである。それらは、本発明の範囲および性質について、限定するものと見なされない。
【0218】

図1は、(A)スプーンに付着する「剥離」フィルムで覆われた乾燥組成物を有するスプーン、(B)においてフィルムが除去され、(C)水が加えられ、(D)そこでゲル化が起こり、(E)これが逆さに傾けられたときスプーンを滑り落ちない物質の膨張が起こることを示す。
【0219】
図2は、5分以内に少なくとも96%の非常に速い放出を示す、擬胃液中でのパラセタモール単位用量の実施例17の製剤による溶解度曲線を示す。
図3は、水の摂取後でかつ実施例19による製剤の摂取前に、インビボで超音波測定により記録された胃を示す。
【0220】
図4は、実施例19による製剤の摂取直後の事後超音波画像を示す。
図5は、実施例19による製剤および図4に示されたものの完全な分散を示す。
【0221】
図6は、約1〜5 mmのサイズに変えた個々のフレークを有する物質への崩壊を示す、実施例24による製剤の低pHでの溶解性を示す。
図7は、物質の完全な崩壊を示す、pH4.8での溶剤中での図6と同様の溶解を示す。
【0222】
図8は、製剤中の非溶解性の物質を表わす、非常に小さくてふわふわした物質への物質の完全な崩壊を示す、pH6.8での溶剤中での図6と同様の溶解を示す。
図9は、異なるpH値で、パラセタモールの速い溶解速度をもたらす、実施例24による製剤の溶解を示す。同様の効果が、擬胃液中でも得られる。
【0223】
図10は、本発明による輸送デバイスとして使用するための3つの異なるスプーンを示す。全てのスプーンは、傾くことなくテーブルまたは同様な場所に置くことができ、同時に手に取るのが容易にできる目的で作られ、投与の間、容易な取り扱いを提供する。放置されたときに傾くことからスプーンを防ぐ方法は、柄が一回以上曲げられるか、あるいはスプーンの「底」を平たくするかのどちらかで、図から一目瞭然である。後者は、さらに、口への適用後に、物質がスプーンから離れるのを回避するために、スプーンの内面を内側に通常窪ませて提供され得る。
【0224】
物質および方法
以下の実施例のいくつかは、活性成分が加えられる異なった組成物を示すために、活性成分を用いないで作られ用いられた(すなわち、それらは媒体である)。これらの製剤のいくつかは、消費者試験用として用いられた。ここで用いられるように、パーブレット(Parvulet)の用語は、本発明による、あらゆる製剤を表わし、本製品の商標である。
【0225】
次の物質が用いられた:
99.9% 無水アルコール、De danske spritfabrikker、医薬クレード
エアロジル(Aerosil)、Unikem、医薬グレード
カラメル臭、Frutarom
セフィキシム アキセチル、Stragen Nordic
チョコレート臭、Kiranto food
コーティングされたフマル酸第1鉄、医薬グレード
ゲラン(Gellan)、ケルコゲルLT100、CpKelco ApS、医薬グレード
ゲラン、ケルコゲルF、CpKelco ApS、医薬グレード
グリセロール、Uniqema、医薬グレード
コーティングされたイブプロフェン、Nycomed DK、医薬グレード
インスタントシュガー(Instant sugar)、Danisco Oy、医薬グレード
インスリン インスタント(Inulin instant)、Fibruline
イスパギュラエ ハンスク(Ispaghulae Husks)、ヴィ-シブリン(Vi-siblin)、Pfizer
トウモロコシデンプン ウルトラスプレッセ(Ultrasprese) HV、National Starch & Chemical
中鎖トリグルセリドEP (Labrafac cc), Gattefosse SAS, 医薬グレード
PVP (プラストドン(plastdone)(登録商標) K-25、ISP (スイス) AG
コーティングされたピリドキシン、Ferrosan、医薬グレード
クエン酸ナトリウム、Unikem、医薬グレード
炭酸水素ナトリウム、Unikem、医薬グレード
ナトリウムデンプングリコレート、Explotab、JRS Pharma
イチゴ臭、Kiranto food
トゥッティ・フルッティ臭、Frutarom
バニラ臭、Keranto food A/S
キサンタンガム、Keltrol CpKelco ApS, 医薬グレード
キシリトール、Danisco Sweeteners LtD
【0226】
コーティング
エウドラギット(Eudragite) EPO、Rohm
ラウリルサルフェート、Sigma
アルタルク(Altalc) 500V、Luzenac America
エウドラギット(Eudragite) NE30D、Rohm
【0227】
顆粒化
均質でわずかに粘着性の比較的小さな粒子が存在するまで、手練りが行なわれた。好適な装置は、Zanchetta Roto P100 - 100リッター容量またはMTI混合機のような高剪断(High Shear)混合機を含む。
【0228】
落下試験
落下試験器具は、2.5および5 ml液体に対する表示を有する、Nomeco (DBIプラスチックタイプ 115022)から入手した医薬用プラスチックスプーンであり、図1の、例えば図Eを参照。
【0229】
試験方法
試験スプーン中に、試験物質0.5 g〜0.7 gを正確に秤量する。水道水3 ml〜5 mlを加える。1/2分待って、スプーンを回転し、もし試験物質が落下(剥落)しなければ、その物質は試験をパスした。
【0230】
粘性試験
装置
ブルックフィールド粘度計 モデルLVF、Serie 56779
スピンドルNo. #4 直径3.2 mm、長さ33.96 mm
500 mlビーカー 低フォーム(low form)(内径約90 mm)
温度計
【0231】
パラメータ
速度:6 rpm
スピンドル: 粘度計スピンドルが、試験試料容器中の中心に置かれる。スピンドルは、シャフトの狭い部分の中点まで、適当に浸される。
【0232】
試験方法
ビーカー500 ml中に、試験物質22〜88 gを正確に秤量し、水道水500 mlを加える。物質全てが分散/溶解するまで混合し、約5分後に、粘度と温度を測定する。
【0233】
感覚試験
製剤に水道水を加え、液体全てを吸収するとき(目視で確認)、試験を開始できる。その製剤の味を見て、10が最も快適な味である、1〜10の味覚にテンク付けする。
【実施例】
【0234】
実施例1
コーティングされたセフキシム単位用量250mgを含む、本発明による組成物
活性物質としてセフキシムを含む、図1に示されたような形状を有する組成物を次のようにして製造した。
【0235】
ブレンド1: 重量% g
エクスプロタブ(Explotab) 46.31 0.97
インスタント糖 46.32 0.97
エアロジル 0.53 0.011
バニラ臭 4.64 0.096
グリセロール 2.35(結合剤) 0.048
【0236】
ブレンド2:
ブレンド1 60 2.1
コーティングされたセフキシム 40 1.4
【0237】
ブレンド1の成分(1〜4)を乳鉢中で、1/2 分(粉末量に依存)混合し、フィリップス フード プロセッサー 電子タイプHR 2377/Dに移し、成分5を加え、スピード4で、約1/2 分(粉末量に依存)混合する。ブレンド2からの成分を、乳鉢中で、約1/2 分(粉末量に依存)混合する。
この実施例において、エクスプロタブは、グリセロールと一緒に顆粒化されるゲル化剤として用いられる。
【0238】
顆粒を、570 mg /用量に分ける。その用量を、医療用スプーン中に計り分け、乳棒で、顆粒をスプーンに軽く押し付けることにより、スプーンの底に、高さ約1〜3 mmの薄層を形成する。室温で水を蒸発する。
【0239】
落下試験
上記の投与形態に、水道水4 mlを加える。約1/2 分後、液体を吸収する。スプーンを回転し、2 分間、逆さまに保つ。試験物質が落ちず、試験をパスした。
【0240】
実施例2
コーティングされたセフキシム単位用量250mgを含む、本発明による組成物
活性物質としてセフキシムを含む、図1に示されたような形状を有する組成物を次のようにして製造した(重量%として与えられる)。
【0241】
ブレンド1: 重量% g
エクスプロタブ(Explotab) 46.31 0.87
インスタント糖 46.32 0.87
エアロジル 0.53 0.094
バニラ臭 4.64 0.086
グリセロール 2.35 0.043
【0242】
ブレンド2:
ブレンド1 53.6 1.87
コーティングされたセフキシム 35.7 1.25
ヴィ-シブリン 10.7 0.38
【0243】
ブレンド1の成分(1〜4)を乳鉢中で、1/2 分(粉末量に依存)混合し、フィリップス フード プロセッサー 電子タイプHR 2377/Dに移し、成分5を加え、スピード4で、約1/2 分(粉末量に依存)混合する。ブレンド2からの成分を、乳鉢中で、約1/2 分(粉末量に依存)混合する。
【0244】
顆粒を、700 mg /用量に分ける。その用量を、医療用スプーン中に計り分け、乳棒で、顆粒をスプーンに軽く押し付けることにより、スプーンの底に、高さ約1〜3 mmの薄層を形成する。室温で水を蒸発する。
【0245】
落下試験
上記の投与形態に、水道水4 mlを加える。約1/2 分後、液体を吸収する。スプーンを回転し、2 分間、逆さまに保つ。試験物質が落ちず、試験をパスした。
【0246】
実施例3
コーティングされたセフキシム単位用量250mgを含む、本発明による組成物
活性物質としてセフキシムを含む、図1に示されたような形状を有する組成物を次のようにして製造した(重量%として与えられる)。
【0247】
ブレンド1: 重量% g
ケルコゲルLT100 23.11 0.52
キシリトール 69.12 1.55
エアロジル 0.53 0.011
バニラ臭 54 0.112
グリセロール 2.35
【0248】
ブレンド2:
ブレンド1 64.3 2.25
コーティングされたセフキシム 35.7 1.24
【0249】
ブレンド1の成分(1〜4)を乳鉢中で、1/2 分(粉末量に依存)混合し、フィリップス フード プロセッサー 電子タイプHR 2377/Dに移し、成分5を加え、スピード4で、約1/2 分(顆粒は、この場合、乾燥混合粉末にグリセロールを加えることにより、すなわち、ケルコゲルLT100がグリセロール中で予備膨張されて、作られる)混合する。ブレンド2からの成分を、乳鉢中で、約1/2 分(粉末量に依存)混合する。
【0250】
顆粒を、700 mg /用量に分ける。その用量を、医療用スプーン中に計り分け、乳棒で、顆粒をスプーンに軽く押し付けることにより、スプーンの底に、高さ約1〜3 mmの薄層を形成する。室温で水を蒸発する。
【0251】
落下試験
上記の投与形態に、水道水4 mlを加える。約1/2 分後、液体を吸収する。スプーンを回転し、2 分間、逆さまに保つ。試験物質が落ちず、試験をパスした。
【0252】
実施例4
コーティングされたピリドキシン単位用量150mgを含む、本発明による組成物
活性物質としてコーティングされたピリドキシンを含む、図1に示されたような形状を有する組成物を次のようにして製造した。
【0253】
ブレンド1: 重量% g
ケルコゲルLT100 501 0.938
キシリトール 47.52 0.89
バニラ臭 2.53 0.047
【0254】
ブレンド2:
ブレンド1 75 1.875
コーティングされたピリドキシン 25 0.625
【0255】
ブレンド3:
ブレンド2 71.41 2.50
ケルコゲルF 14.32 0.5
水 14.33 0.5
【0256】
ブレンド1の成分(1〜3)を乳鉢中で、1/2 分(粉末量に依存)混合する。ブレンド2からの成分を乳鉢中で、約1/2 分(粉末量に依存)混合する。
ブレンド3からの成分(2〜3(結合化溶液))を1/2 分混合し、そのブレンドに、成分1を加え、約1/2 分(粉末量に依存)混合し、顆粒を形成する。
【0257】
顆粒を、700 mg /用量に分ける。その用量を、医療用スプーン中に計り分け、乳棒で、顆粒をスプーンに軽く押し付けることにより、スプーンの底に、高さ約1〜3 mmの薄層を形成する。室温で水を蒸発する。
【0258】
落下試験
上記の投与形態に、水道水3 mlを加える。約1/2 分後、液体を吸収する。スプーンを回転し、2 分間、逆さまに保つ。試験物質が落ちず、試験をパスした。
【0259】
実施例5
コーティングされたフマル酸第1鉄単位用量150mgを含む、本発明による組成物
活性物質としてコーティングされたフマル酸第1鉄を含む、図1に示されたような形状を有する組成物を次のようにして製造した。
【0260】
ブレンド1: 重量% g
ケルコゲルLT100 501 0.938
キシリトール 47.52 0.89
バニラ臭 2.53 0.047
【0261】
ブレンド2:
ブレンド1 75 1.875
フマル酸第1鉄 25 0.625
【0262】
ブレンド3:
ブレンド2 71.41 2.50
ケルコゲルF 14.32 0.5
水 14.33 0.5
【0263】
ブレンド1の成分(1〜3)を乳鉢中で、1/2 分(粉末量に依存)混合する。ブレンド2からの成分を乳鉢中で、約1/2 分(粉末量に依存)混合する。
ブレンド3からの成分(2〜3)を1/2 分混合し、そのブレンドに成分1を加え、約1/2 分(粉末量に依存)混合する。
【0264】
顆粒を、700 mg /用量に分ける。その用量を、医療用スプーン中に計り分け、乳棒で、顆粒をスプーンに軽く押し付けることにより、スプーンの底に、高さ約1〜3 mmの薄層を形成する。室温で水を蒸発する。
【0265】
落下試験
上記の投与形態に、水道水3 mlを加える。約1/2 分後、液体を吸収する。スプーンを回転し、2 分間、逆さまに保つ。試験物質が落ちず、試験をパスした。
【0266】
実施例6
コーティングされたイブプロフェン単位用量125mgを含む、本発明による組成物
活性物質としてコーティングされたイブプロフェンを含む、図1に示されたような形状を有する組成物を次のようにして製造した。
【0267】
ブレンド1: 重量% g
ケルコゲルLT100 52.61 0.87
キシリトール 47.42 0.79
【0268】
ブレンド2:
ブレンド1 64.1 1.66
イブプロフェン 20.9 0.54
バニラ臭 15 0.39
【0269】
ブレンド3:
ブレンド2 74.21 2.59
ケルコゲルF 12.92 0.45
水 12.93 0.45
【0270】
ブレンド1の成分を乳鉢中で、1/2 分(粉末量に依存)混合する。ブレンド2からの成分を乳鉢中で、約1/2 分(粉末量に依存)混合する。
ブレンド3からの成分(2〜3)を1/2 分混合し、そのブレンドに成分1を加え、約1/2 分(粉末量に依存)混合する。
【0271】
顆粒を、700 mg /用量に分ける。その用量を、医療用スプーン中に計り分け、乳棒で、顆粒をスプーンに軽く押し付けることにより、スプーンの底に、高さ約1〜3 mmの薄層を形成する。室温で水を蒸発するか、または球状または筋状に成形する。水を70℃〜一定の温度で蒸発する。
【0272】
落下試験
上記の投与形態に、水道水3 mlを加える。約1/2 分後、液体を吸収する。スプーンを回転し、2 分間、逆さまに保つ。試験物質が落ちず、試験をパスした。
【0273】
実施例7
コーティングされたイブプロフェン単位用量125mgを含む、本発明による組成物
活性物質としてコーティングされたイブプロフェンを含む、図1に示されたような形状を有する組成物を次のようにして製造した。
【0274】
ブレンド1: 重量% g
ケルコゲルLT100 52.61 0.95
キシリトール 47.42 0.86
【0275】
ブレンド2:
ブレンド1 69.7 1.81
コーティングされたイブプロフェン 22.7 0.58
トゥッティフルッティ臭 7.6 0.20
【0276】
ブレンド3:
ブレンド2 74.21 2.59
ケルコゲルF 12.92 0.45
水 12.93 0.45
【0277】
ブレンド1の成分を乳鉢中で、1/2 分(粉末量に依存)混合する。ブレンド2からの成分を乳鉢中で、約1/2 分(粉末量に依存)混合する。
ブレンド3からの成分(2〜3)を1/2 分混合し、そのブレンドに成分1を加え、約1/2 分(粉末量に依存)混合する。
【0278】
顆粒を、700 mg /用量に分ける。その用量を、医療用スプーン中に計り分け、乳棒で、顆粒をスプーンに軽く押し付けることにより、スプーンの底に、高さ約1〜3 mmの薄層を形成する。
【0279】
落下試験
上記の投与形態に、水道水3 mlを加える。約1/2 分後、液体を吸収する。スプーンを回転し、2 分間、逆さまに保つ。試験物質が落ちず、試験をパスした。
【0280】
実施例8
コーティングされたイブプロフェン単位用量125mgを含む、本発明による組成物
活性物質としてコーティングされたイブプロフェンを含む、図1に示されたような形状を有する組成物を次のようにして製造した。
【0281】
ブレンド1: 重量% g
ケルコゲルLT100 52.61
キシリトール 47.42
【0282】
ブレンド2:
ブレンド1 71 1.83
コーティングされたイブプロフェン 23.2 0.6
カラメル臭 5.8 0.15
【0283】
ブレンド3:
ブレンド2 74.21 2.59
ケルコゲルF 12.92 0.45
水 12.93 0.45
【0284】
ブレンド1の成分を乳鉢中で、1/2 分(粉末量に依存)混合する。ブレンド2からの成分を乳鉢中で、約1/2 分(粉末量に依存)混合する。
ブレンド3からの成分(2〜3)を1/2 分混合し、そのブレンドに成分1を加え、約1/2 分(粉末量に依存)混合する。
【0285】
顆粒を、700 mg /用量に分ける。その用量を、医療用スプーン中に計り分け、乳棒で、顆粒をスプーンに軽く押し付けることにより、スプーンの底に、高さ約1〜3 mmの薄層を形成する。水を室温で、最終量、約575 mg/用量まで蒸発する。
【0286】
落下試験
上記の投与形態に、水道水3 mlを加える。約1/2 分後、液体を吸収する。スプーンを回転し、2 分間、逆さまに保つ。試験物質が落ちず、試験をパスした。秒当たりのg用量に対するg水吸収で測定される、秒当たりの用量に対する平均水吸収速度は、0.1739 g/g/秒の水吸収速度に相当する3 g/.575 g/30秒である。
【0287】
実施例9
コーティングされたフマル酸第1鉄単位用量125mgを含む、本発明による組成物
活性物質としてコーティングされたフマル酸第1鉄を含む、図1に示されたような形状を有する組成物を次のようにして製造した。
【0288】
ブレンド1: 重量% g
ケルコゲルLT100 50.61 0.91
キシリトール 47.42 0.83
【0289】
ブレンド2:
ブレンド1 67.2 1.74
コーティングされたフマル酸第1鉄 25.9 0.56
チョコレート臭 10.9 0.29
【0290】
ブレンド3:
ブレンド2 74.21 2.59
ケルコゲルF 12.92 0.45
水 12.93 0.45
【0291】
ブレンド1の成分を乳鉢中で、1/2 分(粉末量に依存)混合する。ブレンド2からの成分を乳鉢中で、約1/2 分(粉末量に依存)混合する。
ブレンド3からの成分(2〜3)を1/2 分混合し、そのブレンドに成分1を加え、約1/2 分(粉末量に依存)混合する。
【0292】
顆粒を、700 mg /用量に分ける。その用量を、医療用スプーン中に計り分け、乳棒で、顆粒をスプーンに軽く押し付けることにより、スプーンの底に、高さ約1〜3 mmの薄層を形成する。水を室温で、最終量、約575 mg/用量まで蒸発する。
【0293】
落下試験
上記の投与形態に、水道水3 mlを加える。約1/2 分後、液体を吸収する。スプーンを回転し、2 分間、逆さまに保つ。試験物質が落ちず、試験をパスした。
【0294】
秒当たりのg用量に対するg水吸収で測定される、秒当たりの用量に対する平均水吸収速度は、0.0435 g/g/秒の水吸収速度に相当する3 g/.575 g/120秒である。
【0295】
実施例10
本発明によるプラセボ組成物
図1に示されたような形状の組成物を、次のようにして製造した。
【0296】
ブレンド1: 重量% g
ケルコゲルLT100 22.51 0.675
キシリトール 67.52 2.025
ウルトラスペルセ(Ultrasperse)HV 10.03 0.3
【0297】
ブレンド2:
ブレンド1 94.0 3.0
イチゴ臭 6.0 0.2
【0298】
ブレンド3:
ブレンド2 91.41 3.20
クエン酸ナトリウム 1.22 0.042
水 8.43 0.294
【0299】
ブレンド1の成分を乳鉢中で、1/2 分(粉末量に依存)混合する。ブレンド2からの成分を乳鉢中で、約1/2 分(粉末量に依存)混合する。
ブレンド3からの成分(2〜3)を1/2 分混合し、そのブレンドに成分1を加え、約1/2 分(粉末量に依存)混合する。
【0300】
顆粒を、550 mg /用量に分ける。その用量を、医療用スプーン中に計り分け、乳棒で、顆粒をスプーンに軽く押し付けることにより、スプーンの底に、高さ約1〜3 mmの薄層を形成する。水を室温で、最終量、約502 mg/用量まで蒸発する。
【0301】
落下試験
上記の投与形態に、水道水3.5 mlを加える。約1/2 分後、液体を吸収する。スプーンを回転し、2 分間、逆さまに保つ。試験物質が落ちず、試験をパスした。
【0302】
秒当たりのg用量に対するg水吸収で測定される、秒当たりの用量に対する平均水吸収速度は、0.0581 g/g/秒の水吸収速度に相当する3.5 g/.502 g/120秒である。
【0303】
実施例11
本発明によるプラセボ組成物
図1に示されたような形状の組成物を、次のようにして製造した。
【0304】
ブレンド1: 重量% g
ケルコゲルLT100 251 0.65
キシリトール 752 1.94
【0305】
ブレンド2:
ブレンド1 80.3 2.59
イヌリン 13.1 0.42
カラメル臭 6.6 0.21
【0306】
ブレンド3:
ブレンド2 92 3.22
水 8 0.28
【0307】
ブレンド1の成分を乳鉢中で、1/2 分(粉末量に依存)混合する。ブレンド2からの成分を乳鉢中で、約1/2 分(粉末量に依存)混合する。
ブレンド3を1/2 分(粉末量に依存)混合する。
【0308】
顆粒を、550 mg /用量に分ける。その用量を、医療用スプーン中に計り分け、乳棒で、顆粒をスプーンに軽く押し付けることにより、スプーンの底に、高さ約1〜3 mmの薄層を形成する。水を室温で、約506 mgの最終用量まで蒸発する。
【0309】
落下試験
上記の投与形態に、水道水3.5 mlを加える。約1/2 分後、液体を吸収する。スプーンを回転し、2 分間、逆さまに保つ。試験物質が落ちず、試験をパスした。
【0310】
秒当たりのg用量に対するg水吸収で測定される、秒当たりの用量に対する平均水吸収速度は、0.0576 g/g/秒の水吸収速度に相当する3.5 g/.506 g/120秒である。
【0311】
実施例12
本発明によるプラセボ組成物
図1に示されたような形状の組成物を、次のようにして製造した。
【0312】
ブレンド1: 重量% g
ケルコゲルLT100 501 1.2
キシリトール 502 1.2
【0313】
ブレンド2:
ブレンド1 80 2.4
ケルトロール(Keltrol) 20 0.6
【0314】
ブレンド3:
ブレンド2 71.41 3.0
カラメル臭 14.32 0.5
水 14.33 0.5
【0315】
ブレンド1の成分(1〜2)を乳鉢中で、1/2 分(粉末量に依存)混合する。ブレンド2からの成分を乳鉢中で、約1/2 分(粉末量に依存)混合する。
ブレンド3からの成分(2〜3)を1/2 分(粉末量に依存)混合し、そのブレンドに、成分1を加え、約1/2 分(粉末量に依存)混合する。
【0316】
顆粒を、500 mg /用量に分ける。その用量を、医療用スプーン中に計り分け、乳棒で、顆粒をスプーンに軽く押し付けることにより、スプーンの底に、高さ約1〜3 mmの薄層を形成する。水を室温で、約429 mgの最終用量まで蒸発する。
【0317】
落下試験
上記の投与形態に、水道水3 mlを加える。約1/2 分後、液体を吸収する。スプーンを回転し、2 分間、逆さまに保つ。試験物質が落ちず、試験をパスした。
【0318】
実施例13
コーティングされたセフキシム単位用量120 mgを含む、本発明による組成物
活性物質としてセフキシムを含む、図1に示されたような形状を有する百分率での組成物を次のようにして製造した。
【0319】
ブレンド1: 重量% g
クエン酸ナトリウム 251 0.157
デム(Dem.)水 752 0.470
【0320】
ブレンド2:
ブレンド1 98.041 1.74
ケトロール 1.962 0.013
【0321】
ブレンド3:
ブレンド2 60 0.642
マイクロカプセル化セフキシム 40 0.42
【0322】
ブレンド4:
ケルコゲルLT100 501 0.98
キシリトール 502 0.98
【0323】
ブレンド5:
ブレンド4 56.1 1.96
ブレンド3 30.3 1.06
ケトロール 9.1 0.32
リンゴ果実 4.5 0.16
【0324】
ブレンド1:成分1は成分2中に溶解する。ブレンド2:成分2は成分1中に溶解する。ブレンド3からの成分を、乳鉢中、スクレーパまたはカードを用いて、全てがブレンドされるまで混合する。
ブレンド4からの成分を、乳鉢中、スクレーパまたはカードを用いて、全てがブレンドされるまで混合する。
【0325】
顆粒を、600 mg /用量に分ける。その用量を、医療用スプーン中に計り分け、ストッパーで、顆粒をスプーンに軽く押し付けることにより、スプーンの底に、高さ約1〜3 mmの薄層を形成する。水を室温で蒸発する。
【0326】
落下試験
上記の投与形態に、水道水(15〜20℃の温度)4 mlを加える。約15秒後、液体を吸収する。スプーンを回転し、2 分間、逆さまに保つ。試験物質が落ちず、試験をパスした。
【0327】
実施例14
コーティングされたセフキシム単位用量120 mgを含む、本発明による組成物
活性物質としてセフキシムを含む、図1に示されたような形状を有する百分率での組成物を次のようにして製造した。
【0328】
ブレンド1: 重量% g
ケルコゲルLT100 40 1.195
キシリトール 40 1.196
ケトロール 20 0.60
【0329】
ブレンド2:
酒石酸ナトリウム 251 1.74
デム(Dem.)水 733 0.372
ケトロール 22 0.011
【0330】
ブレンド3:
ブレンド1 85.4 2.99
ブレンド2 14.6 0.51
【0331】
ブレンド1成分をブラウン電子混合機 タイプ4202中、約1分混合する。ブレンド2成分(1〜2)を成分3中に溶解する。ブレンド3を、生地(dough)シャフトを有するブラウン電子混合機 タイプ4202中、顆粒になるまで混合する。
【0332】
顆粒を、600 mg /用量に分ける。その用量を、医療用スプーン中に計り分け、ストッパーで、顆粒をスプーンに軽く押し付けることにより、スプーンの底に、高さ約1〜3 mmの薄層を形成する。水を室温で蒸発する。
【0333】
落下試験
上記の投与形態に、水道水(15〜20℃の温度)4 mlを加える。約15秒後、液体を吸収する。スプーンを回転し、2 分間、逆さまに保つ。試験物質が落ちず、試験をパスした。
【0334】
粘性試験
500 mlのビーカー中に、正確に秤量した試験化合物43.75 gを移し、水道水500 mlで分散/溶解する。
粘度を60500 cpsまで測定する。
【0335】
実施例15
コーティングされたパラセタモール単位用量50 mgを含む、本発明による組成物
活性物質としてパラセタモールを含む、図1に示されたような形状を有する百分率での組成物を次のようにして製造した。
【0336】
ブレンド1:
酒石酸ナトリウム 25
デム(Dem.)水 75
【0337】
ブレンド2:
ケルコゲルLT100 50
キシリトール 50
【0338】
ブレンド3:
ブレンド2 75
ケトロール 12.5
リンゴ果実 12.5
【0339】
ブレンド4:
ブレンド3 74.22
ブレンド1 12.13
マイクロカプセル化パラセタモール 13.65(純粋なパラセタモール61%)
【0340】
ブレンド1:クエン酸ナトリウムをデム水中に溶解する。ブレンド2:ブレンド2からの成分を、乳鉢中、スクレーパまたはカードを用いて、全てがブレンドされるまで混合する。ブレンド3:ブレンド3からの成分を、乳鉢中、スクレーパまたはカードを用いて、全てがブレンドされるまで混合する。
ブレンド4からの成分を、乳鉢中、スクレーパまたはカードを用いて、均質のブレンドが得られるまで混合する。
【0341】
ブレンド4を600 mg /用量に分ける。その用量を、医療用スプーン中に計り分け、ストッパーで、顆粒をスプーンに軽く押し付けることにより、スプーンの底に、高さ約1〜3 mmの薄層を形成する。水を室温で蒸発する。
【0342】
落下試験
上記の投与形態に、水道水(15〜20℃の温度)4 mlを加える。約15秒後、液体を吸収する。スプーンを回転し、2 分間、逆さまに保つ。試験物質が落ちず、試験をパスした。
【0343】
実施例16
コーティングされたパラセタモール単位用量50 mgを含む、本発明による組成物
活性物質としてパラセタモールを含む、図1に示されたような形状を有する百分率での組成物を次のようにして製造した。
【0344】
ブレンド1:
酒石酸ナトリウム 25
デム(Dem.)水 75
【0345】
ブレンド2:
ブレンド1 50
クエン酸ナトリウム 11
PEG200 39
【0346】
ブレンド3:
ケルコゲルLT100 42.86
キシリトール 42.86
ケトロール 14.28
【0347】
ブレンド4:
ブレンド2 80.50
ブレンド3 19.50
【0348】
ブレンド5:
ブレンド4 91.00
マイクロカプセル化パラセタモール 10.00(純粋なパラセタモール61%)
【0349】
ブレンド1:クエン酸ナトリウムをデム水に溶解する。ブレンド2:成分を混合する。ブレンド3:成分を、乳鉢中、スクレーパまたはカードを用いて、全てがブレンドされるまで混合する。ブレンド4からの成分を、乳鉢中、スクレーパまたはカードを用いて、全てがブレンドされるまで混合する。ブレンド5:ブレンド5からの成分を、乳鉢中、スクレーパまたはカードを用いて、均質なブレンドがえられるまで混合する。
【0350】
ブレンド6:
PVP(コリドン(kollidon)25k) 9.52
99.9% エタノール 85.72
グリセロール 4.76
【0351】
ブレンド6:PVP(コリドン25k)を99.9% エタノール中に溶解し、溶解したらグリセロールを加え、ブレンドする。ブレンド6を、ノズルを有する50 mlのスプレーフラスコに注ぐ。
【0352】
調製されたスプーン:スプーンの窪んだ側を、ブレンド4と一緒に2回スプレーする。エタノールを45℃で1時間、オーブン中で蒸発する。
ブレンド5を820 mg /用量に分ける。その用量を、調製された医療用スプーン中に計り分け、ストッパーで、顆粒をスプーンに軽く押し付けることにより、スプーンの底に、高さ約1〜3 mmの薄層を形成する。水を室温で蒸発する。
【0353】
落下試験
上記の投与形態に、水道水(15〜20℃の温度)4 mlを加える。約15秒後、液体を吸収する。スプーンを回転し、2 分間、逆さまに保つ。試験物質が落ちず、試験をパスした。
【0354】
実施例17
コーティングされたパラセタモール単位用量200 mgを含む、本発明による組成物
活性成分としてパラセタモールを含む、図1に示されたような形状を有する、百分率での組成物を次のようにして製造した。
【0355】
ブレンド1:
ゲランガム(ケルコゲルLT100) 50.00
キシリトール 50.00
【0356】
ブレンド2:
ブレンド1 37.5
マイクロカプセル化パラセタモール 52(純粋なパラセタモール61%)
グリセリン 10.5
【0357】
ブレンド2: ブレンド1からの成分を、乳鉢中、乳棒を用いて、必要なら削り取り、均質ブレンドまで混合する。
【0358】
ブレンド3:
ポビドン(コリドン25k) 9.52
99.9% エタノール 85.72
グリセロール 4.76
【0359】
ブレンド3:ポビドン(コリドン25k)を99.9% エタノールに溶解し、次いで、グリセロールを加え溶解する。ブレンド4を、ノズルを有する50 mlのスプレーフラスコ中に注ぐ。
調製されたスプーン:スプーンの窪んだ側を、ブレンド4で2回スプレーする。エタノールを45℃で1時間、オーブン中で蒸発する。
【0360】
ブレンド2を630 mg /用量に分ける。その用量を、調製された医療用スプーン中に計り分け、ストッパーで、顆粒をスプーンに軽く押し付けることにより、スプーンの底に、高さ約1〜3 mmの薄層を形成する。水を室温で蒸発する。
【0361】
落下試験
上記の投与形態に、水道水(15〜20℃の温度)4 mlを加える。約15秒後、液体を吸収する。スプーンを回転し、2 分間、逆さまに保つ。試験物質が落ちず、試験をパスした。
【0362】
溶解
物質および方法
擬胃液: 1Lに対して; 0.1H HCl
溶解システムは、Disslabバージョン1.1を用いる、オンラインシステムモデルSOTAX AT7およびUV検出機モデルPEラムダ2よりなる。
溶解曲線は、温度37℃、速度120rpm、280nmおよび1時間以上で108の因子(factor)を用いて得られた。
【0363】
結果および議論
図2は、擬胃液中のパラセタモール単位用量の溶解度プロファイルを示す。5分後に、パラセタモールの少なくとも96%が放出される。
点−線を有する曲線が、本投与形態に用いられた純粋なコーティングされたパラセタモールであり、5分後に、パラセタモールの少なくとも96%が放出される。
純粋なコーティングされたパラセタモールと本パラセタモール単位用量とを比較して、放出プロファイルに差は見られない。
【0364】
実施例18
コーティングされたパラセタモール単位用量250 mgを含む、本発明による組成物
活性物質としてパラセタモールを含む、図1に示されたような形状を有する、百分率での組成物を次のようにして製造した。
【0365】
ブレンド1:
クエン酸ナトリウム 25
脱イオン水 75
【0366】
ブレンド2;
ゲランガム(ケルコゲルLT100) 50.00
キシリトール 50.00
【0367】
ブレンド3:
ブレンド1 42.7
ブレンド2 9.8
マイクロカプセル化パラセタモール 38.7 (純粋なパラセタモール61%)
炭酸水素ナトリウム 2.9
イチゴ臭 5.8
【0368】
ブレンド1:クエン酸ナトリウムをデム水に溶解する。
ブレンド2:ブレンドからの成分を、乳鉢中、乳棒を用いて、必要なら削り取り、均質なブレンドまで混合する。
ブレンド3:ブレンドからの成分を、乳鉢中、乳棒を用いて、必要なら削り取り、均質なブレンドまで混合する。
【0369】
ブレンド4:
ポビドン(コリドン25k) 9.52
99.9% エタノール 85.72
グリセロール 4.76
【0370】
ブレンド4:ポビドン(コリドン25k)を99.9% エタノールに溶解し、次いで、グリセロールを加えて、溶解する。ブレンド4を、ノズルを有する50 mlのスプレーフラスコに注ぐ。
調製されたスプーン:スプーンの窪んだ側を、ブレンド4で2回スプレーする。エタノールを45℃で1時間、オーブン中で蒸発する。
【0371】
ブレンド3を880 mg /用量に分ける。その用量を、調製された医療用スプーン中に計り分け、ストッパーで、顆粒をスプーンに軽く押し付けることにより、スプーンの底に、高さ約1〜3 mmの薄層を形成する。水を室温で蒸発する。
【0372】
落下試験
上記の投与形態に、水道水(15〜20℃の温度)4 mlを加える。約15秒後、液体を吸収する。スプーンを回転し、2 分間、逆さまに保つ。試験物質が落ちず、試験をパスした。
【0373】
実施例19
本発明によるプラセボ組成物
図1に示された形状を有する組成物を、次のようにして製造した(重量%として与えられる)。
【0374】
ブレンド1:
クエン酸ナトリウム 25
脱イオン水 75
【0375】
ブレンド2:
ケルコゲルLT100 50
キシリトール 50
【0376】
ブレンド3:
ブレンド1 11.2
ブレンド2 80
炭酸水素ナトリウム 3
イチゴ臭/バナナ臭 5.8
【0377】
ブレンド1:クエン酸ナトリウムをデム水に溶解する。
ブレンド2:ブレンドからの成分を、乳鉢中、乳棒を用いて、必要なら削り取り、均質なブレンドまで混合する。
ブレンド3:ブレンドからの成分を、乳鉢中、乳棒を用いて、必要なら削り取り、均質なブレンドまで混合する。
【0378】
ブレンド3を250 mg /用量に分ける。その用量を、医療用スプーン中に計り分け、乳棒で、顆粒をスプーンに軽く押し付けることにより、スプーンの底に、高さ約1〜3 mmの薄層を形成する。水を室温で蒸発する。
【0379】
落下試験
上記の投与形態に、水道水3 mlを加える。約1/2分後、液体を吸収する。スプーンを回転し、2 分間、逆さまに保つ。試験物質が落ちず、試験をパスした。
【0380】
インビボでの超音波走査試験
上記のプラセボ製剤のインビボでの性質が、8〜12時間絶食した被験者で、水250 mLの摂取前および製造された本投与形態の摂取5分後に測定された。超音波撮像が、操作の間ずっと、座位で行なわれた。
【0381】
胃腸管のB-モード超音波撮像が、ソフトウェアバージョンR3.0.11腹部プログラムを有するLOGIQ 9 超音波器具と連結されたLOGIQ(4〜10MHz)線形変換器(8MHz)を用いて行なわれた。画像は、水の摂取前ならびに本投与形態を摂取直前(時間0)およびその後5分間隔で、ビデオテープに録画された。
【0382】
図3は、摂取された水が、超音波画像で「黒く」表示されることを示す。
図4は、摂取された財形が、超音波画像で「白く」表示されることを示す。
【0383】
水の摂取後すぐに、胃内腔は無饗でエコーを発生しなくなり、それゆえ、超音波画像で「黒く」表示される。そして、本投与形態が摂取された後、胃内腔は無饗でエコーを発生し、それゆえ、超音波画像で「白く」表示される。写真図5から分かるように、本投与形態は胃全体に広がっており、それは、本投与形態が胃に達したとき、全体に崩壊していることを示している。
【0384】
実施例20
本発明による使用のためのプラセボ組成物
図1に示された形状を有する組成物を、次のようにして製造した(重量%として与えられる)。
【0385】
ブレンド1:
ケルコゲルLT100 50
キシリトール 50
【0386】
ブレンド2:
ブレンド1 92.4
ポビドン(コリドン25k) 0.5
イチゴ臭/バナナ/バニラ臭 7.1
【0387】
ブレンド3:
ブレンド1 93.8
99.9% エタノール 6.2
【0388】
ブレンド1:ケルコゲルLT100およびキシリロールを、乳鉢中、乳棒を用いて、必要なら削り取り、均質なブレンドまで混合する。
ブレンド2:ブレンド2からの成分を、乳鉢中、乳棒を用いて、必要なら削り取り、均質なブレンドまで混合する。
ブレンド3:ブレンド3からの成分を、乳鉢中、乳棒を用いて、必要なら削り取り、均質なブレンドまで混合する。
【0389】
ブレンド4:
ポビドン(コリドン25k) 9.52
99.9% エタノール 85.72
グリセロール 4.76
【0390】
ブレンド4:ポビドンをエタノール中に溶解し、次いで、グリセロールを加え溶解する。ブレンド4をノズルを有する50 mlのスプレーフラスコに注ぐ。
調製されたスプーン:スプーンの窪んだ側を、ブレンド4で2回スプレーする。エタノールをオーブン中、1時間、45℃で蒸発する。
【0391】
顆粒を300 mg /用量に分ける。その用量を、調製された医療用スプーン中に計り分け、ストッパーで、顆粒をスプーンに軽く押し付けることにより、スプーンの底に、高さ約1〜3 mmの薄層を形成する。水を室温で蒸発する。
【0392】
落下試験
上記の投与形態に、水道水3 mlを加える。約1/2分後、液体を吸収する。スプーンを回転し、2 分間、逆さまに保つ。試験物質が落ちず、試験をパスした。
【0393】
実施例21
本発明による使用のためのプラセボ組成物
図1に示された形状を有する組成物を、次のようにして製造した(重量%として与えられる)。
【0394】
ブレンド1:
ケルコゲルLT100 50
キシリトール 50
【0395】
ブレンド2:
ブレンド1 83.3
中鎖トリグリセリドEP
(Labrafac cc) 5.6
ポビドン(コリドン25k) 5.6
バニラ臭 5.6
【0396】
ブレンド1:ブレンドからの組成物を、乳鉢中、乳棒を用いて、必要なら削り取り、均質なブレンドまで混合する。
ブレンド2:ブレンド1を中鎖トリグリセリドEP(Labrafac cc)と、乳鉢中、乳棒を用いて、必要なら削り取り、均質なブレンドまで混合し、そして、均質なブレンドにポビドン(コリドン25k)を添加混合し、その混合物に、バニラ臭を加え、均質な塊(mass)にブレンドする。
【0397】
ブレンド3:
ポビドン(コリドン25k) 9.52
99.9% エタノール 85.72
グリセロール 4.76
【0398】
ブレンド3:ポビドン(コリドン25k)をエタノール中に溶解し、その混合物にグリセロールを加え溶解する。ブレンド4をノズルを有する50 mlのスプレーフラスコに注ぐ。
調製されたスプーン:スプーンの窪んだ側を、ブレンド3で2回スプレーする。エタノールをオーブン中、1時間、45℃で蒸発する。
【0399】
顆粒を250 mg /用量に分ける。その用量を、調製された医療用スプーン中に計り分け、ストッパーで、顆粒をスプーンに軽く押し付けることにより、スプーンの底に、高さ約1〜3 mmの薄層を形成する。水を室温で蒸発する。
【0400】
落下試験
上記の投与形態に、水道水3 mlを加える。約1/2分後、液体を吸収する。スプーンを回転し、2 分間、逆さまに保つ。試験物質が落ちず、試験をパスした。
【0401】
実施例22
予備水和を有するか、または有しない口腔での直接使用のための口腔衛生組成物
図1に示されたような形状を有する、百分率での組成物を次のようにして製造した。
【0402】
ブレンド1:
キシリトール 86.6
グリセロール 13.4
【0403】
ブレンド1 53.6
ケルコゲルLT100 46.4
【0404】
ブレンド1:キシリトールを、ブラウン電子キッチン混合機中、レベル4で2分間、グリセロールと混合する。ブレンド2:ブレンド2からの成分を、ブラウン電子キッチン混合機中、全てがブレンドされるまで混合する。篩メッシュを通して篩にかける。
【0405】
二つのブレンドを混合し、約2mmの厚さのプレートにプレスし、1×2 cm片に切断する。そのフレークをオーブン(Electrolux)中、45℃で1/2時間乾燥する。
【0406】
そのフレークは、本製剤が唾液により水和される口腔中に置かれ、そして放出されるあらゆる局所活性物質または本製剤は、通常の歯磨きペーストに加えられ、歯ブラシかまたは口腔内を機械的にクリーニングする他の装置上で乾燥され得る。
【0407】
実施例23
本発明によるプラセボ組成物
図1に示されたような形状を有する組成物を、次のようにして製造した。
【0408】
ブレンド1 重量% g
ケルコゲルLT100 50 18.78
キシリトール 50 18.78
【0409】
ブレンド2
バニラ臭 92.2 2.25
PVP K25 7.8 0.19
【0410】
ブレンド3
ブレンド1 88.89 37.56
ブレンド2 5.78 2.44
グリセロール 5.33 2.25
【0411】
ブレンド4 重量% g
PVP K25 9.5 4.00
グリセロール 4.8 2.00
99.9%エタノール 85.7 36.01
【0412】
ブレンド1:ケルコゲルLT100およびキシリトールを乳鉢中で、均質なブレンドが形成されるまで撹拌する。
ブレンド2:バニラ臭を乳鉢中ですりつぶし、PVP K25を撹拌下に徐々に加え、均質なブレンドを形成する。
【0413】
ブレンド3:ブレンド1を、生地スクレーパおよび撹拌カードを用いて、ブレンド2中で容量分析的(volumetrically)に徐々に混合する。グリセロールを、連続的な遅い撹拌下に徐々に加え、均一な顆粒物を形成する。
【0414】
ブレンド4:エタノールとPVP K25を混合し、透明な混合物が得られるまで撹拌する。グリセロールを加え、透明な混合物が得られるまで撹拌する。ブレンド4をノズルを有する50 mlのスプレーフラスコに注ぐ。
医療用スプーン:医療用スプーンの窪んだ側を、ブレンド4(約60 mg)で2回スプレーし、30分間、45℃でオーブン中に置く。
【0415】
ブレンド3の335 ± 17.5 mg /用量を、調製された医療用スプーン中に計り、ストッパーで、顆粒をスプーンに押し付けることで広げられる。顆粒の層がスプーンの底に形成され、その層の高さは約2 mmである。そのスプーンを、ブレンド4(約60 mg)で2回スプレーし、30分間、45℃でオーブン中に置き、エタノールを蒸発する。
【0416】
落下試験
上記の投与形態に、水道水5 mlを加える。約30秒後、液体を吸収する。スプーンを回転し、2 分間、逆さまに保つ。試験物質が落ちず、試験をパスした。
【0417】
実施例24
パラセタモール250 mgを含む、本発明による組成物
図1に示されたような形状を有する組成物を、次のようにして製造した。
【0418】
ブレンド1: 重量% g
ケルコゲルLT100 50 18.78
キシリトール 50 18.78
【0419】
ブレンド2:
バニラ臭 92.2 2.25
PVP K25 7.8 0.19
【0420】
ブレンド3:
ブレンド1 42.8 6.24
ブレンド2 2.76 0.402
グリセロール 3.42 0.499
パラセタモール 40.6 5.92
グリセロール 10.5 1.53
【0421】
ブレンド4: 重量% g
PVP K25 9.5 4.00
グリセロール 4.8 2.00
99.9%エタノール 85.7 36.01
【0422】
ブレンド1:ケルコゲルLT100およびキシリトールを乳鉢中で、均質なブレンドが形成されるまで混合する。
ブレンド2:バニラ臭を乳鉢中ですりつぶし、PVP K25を混合下に徐々に加え、均質なブレンドを形成する。
【0423】
ブレンド3:ブレンド1を、生地スクレーパおよび撹拌カードを用いて、ブレンド2中で容量分析的に徐々に混合する。グリセロールを、連続的な遅い撹拌下に徐々に加え、均一な顆粒を形成する。パラセタモールを、連続的な遅い撹拌下に加え、グリセロールの最終部分を加え、均一な顆粒物を形成する。
【0424】
ブレンド4:エタノールとPVP K25を混合し、透明な混合物が得られるまで撹拌する。グリセロールを加え、透明な混合物が得られるまで撹拌する。ブレンド4をノズルを有する50 mlのスプレーフラスコに注ぐ。
医療用スプーン:医療用スプーンの窪んだ側を、ブレンド4(約60 mg)で2回スプレーし、30分間、45℃でオーブン中に置く。
【0425】
616 ± 20 mg /用量を、調製された医療用スプーン中に計り、ストッパーで、顆粒をスプーンに押し付けることで広げられる。顆粒の層がスプーンの底に形成され、その層の高さは約2 mmである。トップをスプレーする。
【0426】
落下試験
上記の投与形態に、水道水5 mlを加える。約30秒後、液体を吸収する。スプーンを回転し、2 分間、逆さまに保つ。試験物質が落ちず、試験をパスした。
【0427】
実施例25
コーティングされたパラセタモール415 mg(パラセタモール250 mgに相当)を含む、本発明による組成物
図1に示されたような形状を有する組成物を、次のようにして製造した。
【0428】
ブレンド1: 重量% g
ケルコゲルLT100 50 18.78
キシリトール 50 18.78
【0429】
ブレンド2:
バニラ臭 92.2 2.25
PVP K25 7.8 0.19
【0430】
ブレンド3:
ブレンド1 33.2 10.5
ブレンド2 2.15 0.678
グリセロール 2.66 0.840
コーティングされたパラセタモール 57.1 18.06
グリセロール 4.81 1.52
【0431】
ブレンド4: 重量% g
PVP K25 9.5 4.00
グリセロール 4.8 2.00
99.9%エタノール 85.7 36.01
【0432】
ブレンド1:ケルコゲルLT100およびキシリトールを、均質なブレンドが形成されるまで、乳鉢中で混合する。
ブレンド2:バニラ臭を乳鉢ですりつぶし、混合下に、PVP K25を徐々に加え、均質なブレンドを形成する。
【0433】
ブレンド3:ブレンド1を、生地スクレーパおよび撹拌カードを用いて、ブレンド2中で容量分析的に徐々に混合する。グリセロールを、連続的な遅い撹拌下に徐々に加え、均一な顆粒を形成する。コーティングされたパラセタモールを、連続的な遅い撹拌下に加え、グリセロールの最終部分を加え、均一な顆粒物を形成する。
【0434】
ブレンド4:エタノールとPVP K25を混合し、透明な混合物が得られるまで撹拌する。グリセロールを加え、透明な混合物が得られるまで撹拌する。ブレンド4を、ノズルを有する50 mlのスプレーフラスコに注ぐ。
医療用スプーン:医療用スプーンの窪んだ側を、ブレンド4(約60 mg)で2回スプレーし、30分間、45℃でオーブン中に置く。
【0435】
720 ± 20 mg /用量を、調製された医療用スプーン中に計り、ストッパーで、顆粒をスプーンに押し付けることで広げられる。顆粒の層がスプーンの底に形成され、その層の高さは約2 mmである。
【0436】
落下試験
上記の投与形態に、水道水5 mlを加える。約30秒後、液体を吸収する。スプーンを回転し、2 分間、逆さまに保つ。試験物質が落ちず、試験をパスした。
【0437】
溶解試験
溶解のために、上記のようにして調製されたスプーンが、柄の除去後および窪んだ底の外側にくっ付けられた重りを伴い、溶解溶剤中に置かれた。これにより、スプーンは、溶剤900 mlを含む、50 rpmで回転するパドルが設置された各溶解容器の底に置かれた。
【0438】
溶剤
0.1 N HCl〜pH 1(試験溶剤1):容器5および6
5000 mlのブルーキャップフラスコに純水1000 mlを加える。
5000 mlのブルーキャップフラスコに37 重量% HCl 25.5 mlを注意深く加える。
3000 mlになるまで純水を加える。
その溶液のpHを測定する。
【0439】
0.05M ホスフェート溶液、pH 4.5(試験溶剤2):容器3および4
5000 mlのブルーキャップフラスコに、0.2 M KH2PO4 溶液(QCF026により調製)、750 mlを加える。
エリキシル水、2250 mlを加える。
その溶液のpHを測定する。試料の添加後、pHは4.8に変化した。
【0440】
0.05M ホスフェート標準溶液、pH 6.8(試験溶剤3):容器1および2
【0441】
溶解方法:
容器1〜6中に脱気した溶解溶剤、895 gを入れる。
容器1および2:ホスフェート緩衝液、pH 6.8
容器3および4:ホスフェート溶液、pH 4.5
容器5および6:0.1N HCl
標準容器に、希釈緩衝液200 mlを入れる。
【0442】
小室(cell)診断後、標準容器からの希釈緩衝液を標準溶液(パラセタモール0.2mg/ml)に置き換える。
【0443】
【表2】

【0444】
はさみを使用して、スプーンから柄を注意深く取り除く。
スプーンユニットの外側の底におもりをつける。
試験ユニットに水道水(室温)4 mlを加える。
【0445】
結果:
表1.pHの関数としての物質の放出時間および溶解%
【表3】

【0446】
結論:
結果は、試験物質からのパラセタモールの速い溶解速度を示す。しかしながら、低pHでは、pH4.5および6.8に比較して、その放出は相対的により遅い。ゲル状ガムは、一度ゲル化すると溶解しないので、全ての溶解容器は、多量の非溶解物質を含むことに注意が必要である。溶剤のpHの違いに加えて、イオン組成における違いが、薬物放出に影響を及ぼし得る可能性があるので、それに注意すべきである。さらに、薬物放出は、pH 1および4.5で約91〜94 % ならびにpH 6.8で85〜87 % であることが注目される。この試験はn=2で行なわれたので、これが有意であるかどうかは決定することはできず、それはパラセタモールの特定のコーティング物に関するということは可能である。
【0447】
溶解の間に、本製剤は3溶剤中全てで、図6、7および8の中の写真で示されるように、pH6.8(図7)の緩衝液で一番顕著に、微細な均質な物質に崩壊することが分かる。しかしながら、わずかにより大きく、まだ均質な綿毛状のフレークの物質がpH4.8(図7)で見られる。低pHでは、本製剤は、約1〜5 mmのサイズで変化する個々のフレーク(図6)を有する、より不均質な物質にそれでも完全に崩壊する。
【0448】
溶解の結果は図9に示される。
同じような結果が、次の溶剤で得られた。
【0449】
擬胃液、(0.072Mカチオン)- 6つの容器中の酵素を用いないでかつ2.1×カチオンを用いるような改変SGF USP:
・ 25 Lのプラスチック容器に純水5000 mlを加える。
・ そのプラスチック容器に37重量% HCl、70 mlを注意深く加える。
・ NaCl 42.07 g ± 0.1 gを秤量し、それをそのプラスチック容器に加える。
・ その塩を溶解し、10000 mlになるまで純水を加える。
・ その溶液のpHを測定する。
【0450】
実施例26
コーティングされたイブプロフェン200 mgを含む、本発明による組成物
図1に示されたような形状を有する組成物を、次のようにして製造した。
【0451】
ブレンド1: 重量% g
ケルコゲルLT100 50 18.72
キシリトール 50 18.76
【0452】
ブレンド2:
バニラ臭 92.2 2.24
PVP K25 7.8 0.19
【0453】
ブレンド3:
ブレンド1 50.7 5.67
ブレンド2 3.29 0.33
グリセロール 6.00 0.60
コーティングされたイブプロフェン 40.0 4.00
【0454】
ブレンド4: 重量% g
PVP K25 9.5 4.00
グリセロール 4.8 2.00
99.9%エタノール 85.7 36.01
【0455】
ブレンド1:ケルコゲルLT100とキシリトールを、乳鉢中で、均質なブレンドが形成されるまで混合する。
ブレンド2:バニラ臭を乳鉢中ですりつぶし、PVP K25を混合下に徐々に加え、均質なブレンドを形成する。
【0456】
ブレンド3:ブレンド1を、生地スクレーパおよび撹拌カードを用いて、ブレンド2中で容量分析的に徐々に混合する。グリセロールを、連続的な遅い撹拌下に徐々に加え、均一な顆粒物を形成する。イブプロフェンを、連続的な遅い撹拌下に加える。
【0457】
ブレンド4:エタノールとPVP K25を混合し、透明な混合物が得られるまで撹拌する。グリセロールを加え、透明な混合物が得られるまで撹拌する。ブレンド4を、ノズルを有する50 mlのスプレーフラスコに注ぐ。
医療用スプーン:医療用スプーンの窪んだ側を、ブレンド4(約60 mg)で2回スプレーし、30分間、45℃でオーブン中に置く。
【0458】
500 ± 20 mg /用量を、調製された医療用スプーン中に計り、ストッパーで、顆粒をスプーンに押し付けることで広げられる。顆粒の層がスプーンの底に形成され、その層の高さは約2 mmである。スプーンをブレンド4(約60 mg)で2回スプレーし、30分間、45℃でオーブン中に置き、エタノールを蒸発する。
【0459】
落下試験
上記の投与形態に、水道水5 mlを加える。約30秒後、液体を吸収する。スプーンを回転し、2 分間、逆さまに保つ。試験物質が落ちず、試験をパスした。
【0460】
実施例27
ゲル化時間に関して、キシリトールと一緒に顆粒化されたゲランガムと効果的なゲル(混合物の300 mg)を得るために必要な水の量との効果的な比に関するガイドライン
キシリトールは粒状物の中への水の浸透を可能にし、ガムの速くかつ効果的な水和を保証する。用いられる結合剤は、製剤全体の7.0重量%のグリセロールである。顆粒化の方法は、実施例23のプラセボ製剤と同じである。表2に示されるように、50%/50%の混合物は、20%のキシリトールを含む混合物より加えられる水に対して感受性がより低いように、キシリトールは、ゲル化時間を減少させ、十分なゲル化を得るために必要な水の範囲を増加させる。明らかに、ゲランガムが少なければ、水は、製剤中の過剰な水の不都合な存在を避けるために、より少なく加えられるべきである。
【0461】
【表4】

【図面の簡単な説明】
【0462】
【図1】使い捨てのスプーンの形態を示した図で、(A)スプーンに付着する「剥離」フィルムで覆われた乾燥組成物を有するスプーン、(B)においてフィルムが除去され、(C)水が加えられ、(D)そこでゲル化が起こり、(E)これが逆さに傾けられたときスプーンを滑り落ちない物質の膨張が起こることを示す。
【図2】擬胃液中でのパラセタモール単位用量の実施例17の製剤による溶解度曲線を示した図である。
【図3】水の摂取後でかつ実施例19による製剤の摂取前に、インビボで超音波測定により記録された胃を示した図である。
【図4】実施例19による製剤の摂取直後の事後超音波画像を示した図である。
【図5】実施例19による製剤および図4に示されたものの完全な分散を示した図である。
【図6】約1〜5 mmのサイズに変えた個々のフレークを有する物質への崩壊を示す、実施例24による製剤の低pHでの溶解性を示した図である。
【図7】物質の完全な崩壊を示す、pH4.8での溶剤中での図6と同様の溶解を示した図である。
【図8】製剤中の非溶解性の物質を表わす、非常に小さくてふわふわした物質への物質の完全な崩壊を示す、pH6.8での溶剤中での図6と同様の溶解を示した図である。
【図9】異なるpH値で、パラセタモールの速い溶解速度をもたらす、実施例24による製剤の溶解を示した図である。
【図10】本発明による輸送デバイスとして使用するための3つの異なるスプーンを示した図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体が、所定量の水性溶剤の添加により、剪断力または他の混合力を用いないで、5分以内に、膨張および/またはゲル化し、膨張した媒体のキメがソフトプリンのそれと同様であり、#4 LVスピンドルを有するブルックフィールド(Brookfield)粘度計により、6 rpmおよび20〜25℃で測定したときに、少なくとも約10,000 cpsの粘度を有するように、最適な水拡散を許容する構造にアレンジされたジェランガム(gellan gum)を含む、一以上の活性物質の経口投与用媒体。
【請求項2】
粘度が約10,000〜約99,000 cpsの範囲にある、請求項1に記載の媒体。
【請求項3】
アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸カルシウム、プロパン-1,2-ジオール アルギネート、寒天、カラギーナン、加工ユーケマ藻類、ローカストビーンガム、グァーガム、トラガカント、アカシアゴム、キサンタンガム、カラヤガム、タラガム、コンニャク、ペクチン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋されたカルボキシメチルセルロースナトリウム、酵素的に加水分解されたカルボキシメチルセルロースのようなセルロース誘導体、ゼラチン、またはそれらの混合物のような、親水コロイドおよびヒドロゲル化剤から選択される膨張および/またはゲル化剤をさらに含む、請求項1または2に記載の媒体。
【請求項4】
ジェランガムが25メッシュ〜300メッシュの平均粒子径を有する、請求項1〜3のいずれか一つに記載の媒体。
【請求項5】
ジェランガムがそのポリマー中、グルコース−ラムノース−グルコース−グルクロン酸単位の2回の繰返しごとに、0〜4以内の度合いでアシル化されている、請求項1〜4のいずれか一つに記載の媒体。
【請求項6】
ジェランガムが、1回の繰返しにつき一つのグリセレートおよび2回の繰返しごとに一つのアセテートのアシル化の度合を有する、請求項5に記載の媒体。
【請求項7】
水と接触したときに、最大でも4Åの孔径を有する微孔性のヒドロゲルを形成する、請求項1〜6のいずれか一つに記載の媒体。
【請求項8】
水と接触したときに、約4〜約15Åの孔径を有する巨孔性のヒドロゲルを形成する、請求項1〜6のいずれか一つに記載の媒体。
【請求項9】
ジェランガムの膨張を向上させる剤をさらに含む、請求項1〜8のいずれか一つに記載の媒体。
【請求項10】
前記の剤が、電解質、有機酸および浸透圧剤、およびそれらの混合物からなる群より選択される親水性剤である、請求項9に記載の媒体。
【請求項11】
前記の剤が、親水性のビニルおよびアクリルポリマー、ポリサッカライド、PEO、PEG、PPG、ポリ(2-ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(アクリル)酸、ポリ(メタクリル)酸、PVP、PVA、PVA/PVPコポリマー、HEC、HPC、HPMC、CMC、CEC、アルギン酸ナトリウム、ポリカルボフィル、ゼラチンおよび澱粉グリコール酸ナトリウム、およびそれらの混合物からなる群より選択される浸透圧剤である、請求項9または10に記載の媒体。
【請求項12】
前記の剤が、PEO、PEG、PVP、HPMCおよびポリアクリル酸、およびそれらの混合物からなる群より選択される浸透圧剤である、請求項9〜11のいずれか一つに記載の媒体。
【請求項13】
前記の剤が、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化リチウム、硫酸カリウム、炭酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、硫酸リチウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、マンニトール、キシリトール、尿素、ソルビトール、イノシトール、ラフィノース、ショ糖、グルコース、果糖、乳糖、イヌリン、インスタントシュガー、クエン酸、コハク酸、酒石酸、およびそれらの混合物よりなる群から選択される浸透圧剤である、請求項9〜12のいずれか一つに記載の媒体。
【請求項14】
前記の剤が、グルコース、乳糖、ショ糖、マンニトール、キシリトールおよび塩化ナトリウム、ならびにそれらの混合物よりなる群から選択される浸透圧剤である、請求項9〜13のいずれか一つに記載の媒体。
【請求項15】
前記の剤が、一価、二価または多価のイオン化可能な塩よりなる群から選択されるイオン化可能な物質または電解質である、請求項9に記載の媒体。
【請求項16】
前記の塩が、種々のアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の硫酸塩、塩化物、ホウ酸塩、臭化物などを含む無機塩、およびクエン酸塩、酢酸塩、乳酸塩などのようなイオン化可能なアルカリ土類有機塩から選択される、請求項15に記載の媒体。
【請求項17】
前記の塩が、硫酸カルシウム、塩化ナトリウム、硫酸カリウム、炭酸ナトリウム、塩化リチウム、リン酸三カリウム、ホウ酸ナトリウム、臭化カリウム、フッ化カリウム、重炭酸ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、乳酸カルシウム、硫酸マグネシウム、アルカリ金属塩化物、フッ化ナトリウム、クエン酸、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸、マレイン酸、グルタル酸、乳酸などのような有機酸;硫酸ナトリウムのような硫酸アルカリ金属塩;二水素リン酸ナトリウム、一水素リン酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム塩、およびそれらの混合物、ならびに多価金属カチオンから選択される、請求項16に記載の媒体。
【請求項18】
前記の塩が、硫酸カルシウムまたは塩化ナトリウムである、請求項17に記載の媒体。
【請求項19】
前記の剤が、安息香酸、コハク酸、クエン酸およびアジピン酸ならびにその他の医薬的に認められた有機酸よりなる群から選択される有機酸である、請求項9に記載の媒体。
【請求項20】
界面活性剤、着色剤、甘味剤、味マスキング剤、抗酸化剤、ポリサッカライド、糖、湿潤剤、UV吸収剤、懸濁化剤、安定化剤、可溶化剤、保存剤、加工助剤、pH調整剤、可塑剤、臭気マスキング剤、栄養剤、芳香剤、香気マスキング剤、乳化剤、増粘剤、分散剤、結晶成長抑制剤、結晶化促進剤、キレート化剤、緩衝剤、塩基、および抗菌剤、ならびにそれらの混合物から選択される一以上の添加剤をさらに含む、請求項1〜19のいずれか一つに記載の媒体。
【請求項21】
グリセロールをさらに含む、請求項1〜20のいずれか一つに記載の媒体。
【請求項22】
例えば重炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、スズ酸ナトリウム、トリエタノールアミン、クエン酸、塩酸、クエン酸ナトリウム、およびそれらの混合物のような、水性ゲルのpHを調整するのに適したいずれかの物質からなる群から選択されるpH調整剤を含む、請求項1〜21のいずれか一つに記載の媒体。
【請求項23】
pH調整剤が、水性溶剤の添加により形成されるゲルのpHを約4.5〜約11、好ましくは約5〜約9、そしてより好ましくは約5〜約8に調整するような量で存在する、請求項22に記載の媒体。
【請求項24】
pH調整剤が、例えば、約0.05重量%〜約5重量%のような、約0.01重量%〜約15重量%の量で存在する、請求項22に記載の媒体。
【請求項25】
医薬的に許容されるアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性(両親媒性/両性親和性)界面活性剤、およびポロキサマー、PEGおよびPEOを含む非イオン性界面活性剤;メチル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムなどのようなアルキル基が1〜14の炭素原子であるアルカン硫酸金属塩、ならびにジオクチルナトリウムスルホスクシネートからなる群から選択される湿潤剤を含む、請求項1〜24のいずれか一つに記載の媒体。
【請求項26】
粉末ブレンドの形態にある、請求項1〜25のいずれか一つに記載の媒体。
【請求項27】
顆粒、ビーズ、オブラートまたはペレットの形態にある、請求項1〜25のいずれか一つに記載の媒体。
【請求項28】
請求項9〜24のいずれか一つで定義された少なくとも一つの添加剤および/または膨張および/またはゲル化剤が、顆粒状物質に加えられた、請求項1〜27のいずれか一つに記載の媒体。
【請求項29】
顆粒状の形態にある、請求項1〜25のいずれか一つに記載の媒体。
【請求項30】
一以上の活性物質をさらに含む、請求項1〜29のいずれか一つに記載の媒体。
【請求項31】
活性物質が媒体との混合物中に存在する、請求項30に記載の媒体。
【請求項32】
活性物質が顆粒中に存在する、請求項28または29に記載の媒体。
【請求項33】
活性物質が、コーティングおよび/またはマイクロカプセル化された形態で存在するか、またはマトリックス中に埋め込まれた、請求項30に記載の媒体。
【請求項34】
活性物質が、該活性物質の制御された放出を許容する形態で存在する、請求項30に記載の媒体。
【請求項35】
媒体が、ここに記載された落下試験をパスする、請求項1〜34のいずれか一つに記載の媒体。
【請求項36】
一以上の活性物質と、所定量の水性溶剤の添加により、剪断力または他の混合力を用いないで、5分以内に、組成物が膨張および/またはゲル化し、膨張した組成物のキメがソフトプリンのそれと同様であり、#4 LVスピンドルを有するブルックフィールド粘度計により、6 rpmおよび20〜25℃で測定したときに、少なくとも約10,000 cpsの粘度を有するように、最適な水拡散を許容する構造にアレンジされたジェランガムとを含む経口投与用医薬組成物。
【請求項37】
一以上の活性物質、および請求項1〜35のいずれか一つで定義されたジェランガムを含む媒体を含む、請求項36に記載の医薬組成物。
【請求項38】
活性物質が媒体との混合物中にある、請求項37に記載の医薬組成物。
【請求項39】
活性物質と媒体が顆粒、ビーズ、オブラートまたはペレットの形態にある、請求項37に記載の医薬組成物。
【請求項40】
活性物質と媒体が顆粒の形態にある、請求項37に記載の医薬組成物。
【請求項41】
ここに記載された落下試験をパスする、請求項36〜40のいずれか一つに記載の医薬組成物。
【請求項42】
固形投与形態にある、請求項36〜41のいずれか一つに記載の医薬組成物。
【請求項43】
単位投与形態にある、請求項42に記載の医薬組成物。
【請求項44】
固形投与形態と合体した調剤ユニットを含む投薬キットの形態にある、請求項36〜43のいずれか一つに記載の医薬組成物。
【請求項45】
調剤ユニットがスプーンである、請求項44に記載の医薬組成物。
【請求項46】
一以上の活性物質と、所定量の水性溶剤の添加により、剪断力または他の混合力を用いないで、5分以内に、組成物が膨張および/またはゲル化し、膨張した組成物のキメがソフトプリンのそれと同様であり、#4 LVスピンドルを有するブルックフィールド粘度計により、6 rpmおよび20〜25℃で測定したときに、少なくとも約10,000 cpsの粘度を有するように、最適な水拡散を許容する構造にアレンジされたジェランガムとを含む経口投与用医薬組成物を含む調剤ユニット。
【請求項47】
医薬組成物が請求項36〜45のいずれか一つで定義されたとおりである、請求項46に記載の調剤ユニット。
【請求項48】
単位投与形態にある、請求項46または47に記載の調剤ユニット。
【請求項49】
医薬組成物が、調剤ユニットの表面に付着または接着された、請求項46〜48のいずれか一つに記載の調剤ユニット。
【請求項50】
くぼんだ表面を有する、請求項46〜49のいずれか一つに記載の調合ユニット。
【請求項51】
スプーンの形態にある、請求項46〜50のいずれか一つに記載の調合ユニット。
【請求項52】
医薬組成物が、スプーンのくぼんだ部分に付着または接着された、請求項51に記載の調剤ユニット。
【請求項53】
接着剤が、糖アルコール、糖、ポリビニルピロリドン(PVP)、ガムよりなる群から選択される、液体の形態または溶液中に一以上の成分を含む、請求項49〜52のいずれか一つに記載の調剤ユニット。
【請求項54】
接着剤がPVPとグリセロールの混合物を含む、請求項49〜53のいずれか一つに記載の調剤ユニット。
【請求項55】
乾燥成分を均質な混合物にブレンドし、該混合物を任意に結合剤と顆粒化することを含む、請求項36〜45のいずれか一つに記載の医薬組成物の製造方法。
【請求項56】
ジェランガムの溶解性より実質的に低い溶解性を有する、一以上の賦形剤および/または活性成分を含む、請求項36〜45のいずれか一つに記載の医薬組成物の製造方法。
【請求項57】
i) ジェランガムを含むが、ジェランガムの溶解性より実質的に低い溶解性を有する一以上の賦形剤および/または活性成分を本質的に含まない第一のブレンドを顆粒化する、
ii) 顆粒化された第一のブレンドに、ジェランガムの溶解性より実質的に低い溶解性を有する一以上の賦形剤および/または活性成分を添加する
ことを含む、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
ジェランガムの溶解性より実質的に低い溶解性を有する一以上の賦形剤および/または活性成分が、追加的な賦形剤とのブレンドまたは顆粒として、顆粒化された第一のブレンドに加えられる、請求項57に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2007−537169(P2007−537169A)
【公表日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−511867(P2007−511867)
【出願日】平成17年5月11日(2005.5.11)
【国際出願番号】PCT/DK2005/000317
【国際公開番号】WO2005/107713
【国際公開日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【出願人】(505360306)
【氏名又は名称原語表記】EGALET A/S
【住所又は居所原語表記】Lejrvej 39−41,Kirke Vaerlose,DK−3500 Vaerlose,DENMARK
【Fターム(参考)】