説明

スクリーン印刷方法及びスクリーン印刷装置

【課題】穴明け加工部とスクリーン印刷部とを一体にすると共に、スクリーン作成の効率化や印刷品質の維持安定化を図る。
【解決手段】連続するプラスチック製のフィルム状スクリーン1をフィルム送り出しローラ2により送り出して、未加工フィルム部1Aにパターン穴明け加工装置7により所望の印刷パターン5の穴明けを行う。印刷パターン5を使用してスクリーン印刷部6にてスクリーン印刷が印刷部9に対して行われる。使用した印刷パターン5のある加工済みフィルム部1Bはフィルム巻き取りローラ3により巻き取られて回収される。パターン穴明け加工装置7を小型にして印刷装置内に配置し、穴明け加工部8とスクリーン印刷部6とを一体にすることができる。また、専用の枠に貼り付けずに印刷パターン5をスクリーン印刷部6に移動させてパターン印刷することで、安価で短時間にスクリーン印刷ができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスクリーン印刷方法及びスクリーン印刷装置に係り、特にスクリーン製造や交換方法の効率化を図れるスクリーン印刷方法及びスクリーン印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリント配線板の基板などに画像を印刷する方法として、スクリーン印刷や孔版印刷が知られている(例えば、特許文献1〜5参照)。特許文献1には、ロール状のフィルムを所定量送りながらスクリーン印刷を行う巻出し式スクリーン印刷において、フィルムの乾燥炉側を緩ませて印刷を行うスクリーン印刷方法が開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、ロール状とした長尺の孔版原紙からなるマスターロールから孔版原紙を引き出して印刷版を製版し、この印刷版を略円筒状の版胴の周辺に巻き付けて印刷する孔版印刷装置において、マスターロールの軸芯方向を版胴の軸芯方向と略直交させてマスターロールを配置して、孔版原紙の引き出し方向と、印刷版の版胴への巻き付け方向とを略直交させる構成の孔版印刷装置が開示されている。
【0004】
また、特許文献3には、感熱孔版マスターに、2つのサーマルヘッドを用いて穿孔を形成し、その穿孔よりインキを透過させて印刷画像を得る孔版印刷方法が開示されている。また、特許文献4には、熱可塑性合成樹脂フィルムに穿孔画像を形成した後、インキ通過性シートと熱溶融性合成樹脂フィルムとを分離し、印刷インキをインキ通過性シートから供給して穿孔画像を通過させて被印刷体に孔版印刷を行う孔版印刷方法が開示されている。更に、特許文献5には、複数の印刷パターンを形成した帯状スクリーンを用いて、各印刷パターンを順次所定の印刷位置に供給して印刷パターンの交換を行うようにしたスクリーン印刷方法が開示されている。
【0005】
なお、特許文献2〜4には、穴あけ加工にて連続するフィルムに印刷パターンを形成することも開示されており、特許文献1、5には印刷パターンを形成したフィルムをスクリーン印刷部に送り、そのスクリーン印刷部に送られたフィルムを回収することも開示されている。
【0006】
【特許文献1】特開2001−315301号公報
【特許文献2】特開2006−007559号公報
【特許文献3】特開平06−320700号公報
【特許文献4】特開平07−314936号公報
【特許文献5】特開平10−016185号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記の特許文献1乃至5記載のスクリーン印刷方法や孔版印刷方法では以下の課題がある。
【0008】
第1の課題は、使用されるスクリーンは耐久性のある金属製のものが多く使われるため、専用の大型レーザ加工機で作成したり、エッチングしたり、アディティブ法でメッキしたりして、スクリーン作成に長時間要することである。また、専用の枠にスクリーンを接着剤で貼り付けて使っているために、接着剤が乾いて、スクリーンが使えるまで、放置時間も必要で、製造リードタイムが掛かっている。
【0009】
第2の課題は、スクリーン作成装置と印刷装置の一体となった装置を実現しようとすると大型な装置となり、特に、金属製のスクリーンに対応しようとすると高出力なレーザ加工装置が必要となり、コストも非常に高くなるということである。
【0010】
第3の課題は、多品種対応する場合、そのスクリーンも大量に保管することとなり、保管スペースが必要となり、また、スクリーンの管理も大変になるということである。
【0011】
第4の課題は、メタル製スクリーンは高価であり、再作成にも時間がかかるため、表面が打痕したり、枠とのテンションが無くなったりしても使わざる得ない場合もあり、印刷品質を悪化させるということである。また、試作等や少量生産の場合でも、印刷用スクリーンは必要なため、高価なメタル製スクリーンを作成しなければならないという問題もある。
【0012】
本発明は以上の点に鑑みなされたもので、穴明け加工部とスクリーン印刷部とを一体化した小型な装置構成とし得るスクリーン印刷方法及びスクリーン印刷装置を提供することを目的とする。
【0013】
また、本発明の他の目的は、スクリーン作成の効率化や印刷品質の維持安定化を図ることができるスクリーン印刷方法及びスクリーン印刷装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明のスクリーン印刷方法は、上記の目的を達成するため、連続する非金属製のフィルム状スクリーンの未加工フィルム部に対して、所望の印刷パターンを穴明け加工する第1のステップと、所望の印刷パターンが穴明け加工されたフィルム状スクリーンを、そのままスクリーン印刷部へ移動し、スクリーン印刷部により所望の印刷パターンのスクリーン印刷を行う第2のステップとを含むことを特徴とする。
【0015】
また、本発明のスクリーン印刷装置は、上記の目的を達成するため、連続する非金属製のフィルム状スクリーンを移動する移動手段と、移動手段により移動されたフィルム状スクリーンの未加工フィルム部に対して、所望の印刷パターンを穴明け加工する穴明け加工部と、移動手段により移動された、所望の印刷パターンが穴明け加工されたフィルム状スクリーンの穴明け加工部を通して所望の印刷パターンのスクリーン印刷を行うスクリーン印刷部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、所望の印刷パターンを穴明け加工する穴明け加工部を小型にして印刷装置内に配置し、穴明け加工部とスクリーン印刷部とを一体にした小型なスクリーン印刷装置を構成することができる。また、本発明によれば、安価で短時間にスクリーン印刷ができると共に、容易に再作成が可能なので、すぐに対応でき印刷品質を維持できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面と共に詳細に説明する。
【0018】
(第1の実施形態)
図1は本発明になるスクリーン印刷装置の第1の実施形態の断面図、図2は本発明になるスクリーン印刷装置の第1の実施形態の斜視図を示す。両図中、同一構成部分には同一符号を付してある。図1及び図2において、連続したフィルム状スクリーン1は、非金属製(例えば、プラスチック製)で可撓性のあるフィルム状スクリーンで、フィルム送り出しローラ2により図1中、左から右方向へ送り出され、フィルム巻き取りローラ3によって回収される。フィルム送り出しローラ2とフィルム巻き取りローラ3は、ロール状に巻き付けられたフィルム状スクリーン1を固定及び固定解除する機構(図示せず)を有し、パターン穴明け加工時やスクリーン印刷時に所定の張力を維持する構造となっている。
【0019】
また、フィルム送り出しローラ2とフィルム巻き取りローラ3との間には、テンション調整部4が設けられ、フィルム送り出しローラ2とフィルム巻き取りローラ3との間の張力が調整される。このテンション調整部4は設けられない場合もある。連続したフィルムの供給形態は、ロール状の巻かれたものを供給したり、折り畳まれたものである。フィルム状スクリーン1を巻き取ってからの回収形態は、ロール状に巻き取ったり、そのまま裁断装置で切り取られたりするものである。穴明け加工装置7は穴明け加工部8を構成している。本実施形態では、パターン穴明け加工を行う穴明け加工部8と、スクリーン印刷を行うスクリーン印刷部6とが一体化された構成とされている。これはプラスチック製のフィルム状スクリーン1を用いることで、パターン穴明け加工装置7を小型にして印刷装置内に配置することができるためである。
【0020】
フィルム送り出しローラ2とテンション調整部4との間にはパターン穴明け加工装置7が設けられている。また、テンション調整部4とフィルム巻き取りローラ3との間にはスクリーン印刷部6が設けられている。スクリーン印刷部6は、印刷物9が載置されるサポートプレート10、被印刷材料12により印刷を行うスキージ11などからなる。
【0021】
次に、本実施形態の動作について説明する。図1及び図2において、フィルム送り出しローラ2から送り出された連続したフィルム状スクリーン1の未加工フィルム部1Aは、まず、穴明け加工部8に移動してきて、ここでパターン穴明け加工装置7により所望の印刷パターン5が穴明け加工されて加工済みフィルム部1Bとなる。その加工済みフィルム部1Bは、テンション用ローラからなる中間のテンション調整部4を中継して、フィルム巻き取りローラ3によって移動してスクリーン印刷部6に送られて、スクリーン印刷に使用される。
【0022】
すなわち、スキージ11を、静止しているフィルム状スクリーン1の印刷パターン5を通して下面方向に加圧しつつ移動させることで、印刷パターン5の穴あき部分に被印刷材料12を透過させ、これにより、サポートプレート10上に置かれた印刷物9に印刷が行われる。その後、スクリーン印刷に使用した印刷パターン5が形成された加工済みフィルム部1Bは、そのまま、フィルム巻き取りローラ3により回収エリアに送られて巻き取られて収納される。本実施形態では、同じ印刷パターン5を加工したフィルム部で連続して印刷することもできるし、1枚毎に機種切替して印刷することも可能である。
【0023】
このように、本実施形態によれば、連続した未加工のプラスチック製のフィルム状スクリーン1を引き出し送りながら加工することで、所望の印刷パターンを穴明け加工する穴明け加工部8を小型にして印刷装置内に配置し、穴明け加工部8とスクリーン印刷部6とを一体にした小型なスクリーン印刷装置を構成することができる。また、本実施形態によれば、連続した未加工フィルム部1Aを用いることで収納スペースを小さくし、未加工フィルム部1Aを引き出して印刷パターンを穴明け加工し、専用の枠に貼り付けずにそのまま印刷パターン5をスクリーン印刷部6に移動させてパターン印刷するようにしたため、安価で短時間に印刷スクリーンができると共に、生産準備期間が短くて済む。そのため、試作等や少量生産にも向いている。
【0024】
更に、本実施形態では、機種切替する場合には、新たに未加工フィルム部1Aよりパターン加工して、機種切替してパターン印刷し、印刷終了後にそのままフィルム巻き取りローラ3で収納することで、従来のようなスクリーンの管理や保管スペースを削減することが可能となる。また更に、本実施形態では、必要な場合には、容易に印刷パターン5の穴明け作成が可能であり、スクリーン印刷された印刷物を再作成することができる。また、印刷用スクリーンは長期に使っていると傷が付いたりして表面状態が悪くなるが、本実施形態によれば、印刷品質が悪化すれば、容易に再作成が可能なので、表面状態の劣化にすぐに対応でき印刷品質を維持できる。
【0025】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図3は本発明になるスクリーン印刷装置の第2の実施形態の斜視図を示す。両図中、図1及び図2と同一構成部分には同一符号を付してある。図3に示す実施形態は、パターン加工部8の加工面とスクリーン印刷部6の印刷面を同一面にした実施形態で、巻かれている未加工のロール状のフィルムを引き出して加工し、加工済みのフィルムをロール状に巻き取り回収する装置である。この実施形態では、テンション調整部4を有しておらず、フィルム送り出しローラ2とフィルム巻取りローラ3との間にロール状に巻かれたフィルム状スクリーン1は、容易にテンションをかけて弛まないように張れるという利点がある。
【0026】
次に、本実施形態の動作について、図4A〜図4Dと共に説明する。なお、図4A〜図4Dには動作に直接関係する部分のみ図示しており、他の部分の図示は便宜上、省略してある。まず、図4Aに示すように、ロール状に巻かれたフィルム状スクリーン1の未加工フィルム部1Aを穴明け加工部8まで引き出し、小型のパターン穴明け加工装置7で、印刷パターン5を穴明け加工する。ここで、フィルム状スクリーン1を引き出しながら穴明け加工することで、パターン穴明け加工装置7を最小限に動かすだけで、大型の被印刷物にも、加工することができるという利点がある。
【0027】
続いて、図4Bに示すように、穴明け加工されたフィルム状スクリーン1を枠に貼り付けずにそのまま印刷パターン5をスクリーン印刷部6の位置にまで移動させて静止させる。ロール状態であれば、容易にフィルム状スクリーン1にテンションをかけて弛まない様に張れる。
【0028】
続いて、図4Cに示すように、スキージ11を、印刷パターン5を通して下面方向に加圧しつつ移動させることで、印刷パターン5の穴あき部分を被印刷材料が透過することで、サポートプレート(図示せず)上に置かれた印刷物にパターン印刷が行われる。その後、図4Dに示すように、パターン印刷終了の加工済みフィルム部1Bをフィルム巻き取りローラ3に巻き取って収納する。
【0029】
本実施形態は、ロール状に巻いたフィルム状スクリーン1の未加工フィルム部1Aを引き出してからパターン加工し、フィルム状スクリーン1を送らないで、そのままの位置で印刷し、使用後は、加工済みフィルム部1Bを巻き取りながら回収する例である。2本のロール状のローラ2及び3でテンションを張り、中間のテンション用ローラを経由しない構造例である。本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果が得られる。また、非常に小スペースに、パターン穴明け加工装置7と印刷用スキージ11とを配置することができる。
【0030】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図5は本発明になるスクリーン印刷装置の第3の実施形態の斜視図を示す。同図中、図1乃至図3と同一構成部分には同一符号を付してある。図5に示す実施形態では、折り畳まれたフィルム状スクリーン1を引き出して加工し、加工済みフィルム部1Bは裁断加工される装置の例で、第2の実施形態の応用例である。
【0031】
次に、本実施形態の動作について説明する。図5において、折り畳まれたフィルム状スクリーン1の未加工フィルム部1Aは、回動するフィルム送り出しローラ2Aと2Bとにより上下方向から圧接されつつ穴明け加工部8まで引き出されて、小型のパターン穴明け加工装置7で、印刷パターン5が穴明け加工される。続いて、フィルム状スクリーン1を上下方向から圧接しながら回動するフィルム巻き取りローラ3A、3Bの引張力により、穴明け加工されたフィルム状スクリーン1を枠に貼り付けずにそのまま印刷パターン5をスクリーン印刷部6の位置に引き出す。フィルム巻き取りローラ3A、3Bの回動速度をフィルム送り出しローラ2A、2Bの回動速度より速くすることで、容易にテンションをかけて弛まない様に張れる。
【0032】
続いて、スキージ11を、印刷パターン5を通して下面方向に加圧しつつ移動させることで、印刷パターン5の穴あき部分を被印刷材料が透過することで、サポートプレート(図示せず)上に置かれた印刷物にパターン印刷が行われる。その後、パターン印刷が終了した印刷パターン5のある加工済みフィルム部1Bがフィルム巻き取りローラ3A、3Bの引張力により、裁断装置13A、13Bまで移動してきて、裁断装置13A、13Bにより裁断加工される。裁断後の加工済みフィルム部1Bは、回収エリアにそのまま回収される。
【0033】
このように、本実施形態では、加工済みフィルム部1Bは、裁断加工されるので、巻き取る必要がなく、他の実施形態に比べて更に装置の小型化が可能になる。また、本実施形態は、第1の実施形態と同様の利点がある。また、本実施形態によれば、加工済みフィルム部1Bの後処理が容易になるという利点がある。
【0034】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。図6は本発明になるスクリーン印刷装置の第4の実施形態の斜視図を示す。同図中、図1乃至図3と同一構成部分には同一符号を付してある。図6に示す実施形態の構成は、図3に示した第2の実施形態の構成と基本的に同じであるが、フィルム状スクリーン1の未加工フィルム部1Aの加工面が第2の実施形態と裏表逆である点が相違する。本実施形態は第2の実施形態と同様の特長を有する。
【0035】
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。図7は本発明になるスクリーン印刷装置の第5の実施形態の斜視図を示す。同図中、図1乃至図3と同一構成部分には同一符号を付してある。本実施形態は、穴明け加工部8におけるパターン穴明け加工装置7により印刷パターン5が穿設される未加工フィルム部1Aの面と、スクリーン印刷部6のスキージ11による印刷面とが垂直に交差して、印刷パターン5を未加工フィルム部1Aの裏面より加工する装置の例である。
【0036】
次に、本実施形態の動作について説明する。図7に示すように、パターン穴明け加工装置7は、スクリーン印刷部6の下部に配置されており、ロール状に巻かれたフィルム状スクリーン1の未加工フィルム部1Aに対して、印刷パターン5を穴明け加工する。続いて、印刷パターン5が穴明け加工されたフィルム状スクリーン1が、ローラ14により垂直方向に移動方向が曲げられた後、枠に貼り付けずにそのままスクリーン印刷部6の上部位置に移動される。
【0037】
続いて、スキージ11を、被印刷材料が印刷パターン5を通して下面方向に加圧しつつ移動させることで、印刷パターン5の穴あき部分を被印刷材料が透過することで、サポートプレート(図示せず)上に置かれた印刷物にパターン印刷が行われる。その後、パターン印刷終了の加工済みフィルム部1Bをフィルム巻き取りローラ3に巻き取って収納する。
【0038】
本実施形態は、印刷パターン5を、レーザを用いて加工する場合、スクリーン印刷部6の下部にパターン穴明け加工装置(レーザ装置)を配置し、フィルム状スクリーン1の未加工フィルム部1Aの裏面にレーザを照射して、印刷パターン5を穴明け加工する。このため、印刷パターン5の穴明け部分の断面は、フィルム状スクリーン1の裏面から表面に行くに従って径が大きくなるテーパ形状となる。この断面のテーパ形状は、第1〜第3の実施形態とは逆となる。
【0039】
一方、図7に示すように、スキージ11は印刷パターン5が形成されているフィルム状スクリーン1の穴明けの径が大きな表面(第1面)から径の小さな裏面(第2面)方向へ被印刷材料を穴明け部を透過させて印刷するので、上記の各実施形態に比べて、本実施形態は印刷時の印刷品質を向上することができる。また、印刷時のスキージ面と加工面が違うので、加工時のバリなどを気にしなくて印刷できる。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明の活用例として、パターン加工装置と印刷装置を一体として装置が挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明のスクリーン印刷装置の第1の実施形態の断面図である。
【図2】本発明のスクリーン印刷装置の第1の実施形態の斜視図である。
【図3】本発明のスクリーン印刷装置の第2の実施形態の斜視図である。
【図4A】本発明のロール状に巻かれた未使用のフィルム1Aをパターン加工部8まで引き出し、小型のパターン穴加工装置で、印刷パターンを穴明け加工している図である。
【図4B】本発明の穴明け加工されたフィルムを枠に貼り付けずにそのままパターン部5をスクリーン印刷部6の位置に引き出し図である。
【図4C】本発明のスキージを使ってパターン印刷している図である。
【図4D】本発明の印刷終了後に、使用済みフィルムを巻き取って収納した図である。
【図5】本発明のスクリーン印刷装置の第3の実施形態の斜視図である。
【図6】本発明のスクリーン印刷装置の第4の実施形態の斜視図である。
【図7】本発明のスクリーン印刷装置の第5の実施形態の斜視図である。
【符号の説明】
【0042】
1 フィルム状スクリーン
1A 未加工フィルム部
1B 加工済みフィルム部
2、2A、2B フィルム送り出しローラ
3、3A、3B フィルム巻き取りローラ
4 テンション調整部
5 印刷パターン
6 スクリーン印刷部
7 パターン穴明け加工装置
8 穴明け加工部
9 印刷物
10 サポートプレート
11 スキージ
12 被印刷材料
13A、13B 裁断装置
14 ローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続する非金属製のフィルム状スクリーンの未加工フィルム部に対して、所望の印刷パターンを穴明け加工する第1のステップと、
前記所望の印刷パターンが穴明け加工された前記フィルム状スクリーンを、そのままスクリーン印刷部へ移動し、該スクリーン印刷部により前記所望の印刷パターンのスクリーン印刷を行う第2のステップと
を含むことを特徴とするスクリーン印刷方法。
【請求項2】
前記第2のステップによりスクリーン印刷された前記フィルム状スクリーンをそのまま移動し、該フィルム状スクリーンの前記スクリーン印刷された加工済みフィルム部を回収する第3のステップを更に含むことを特徴とする請求項1記載のスクリーン印刷方法。
【請求項3】
前記第1のステップにより前記フィルム状スクリーンの第1面から第2面方向に穴明けを行うときは、前記第2のステップにより前記フィルム状スクリーンの前記第1面側からスクリーン印刷を行うことを特徴とする請求項1又は2記載のスクリーン印刷方法。
【請求項4】
前記第1のステップにより前記フィルム状スクリーンの第1面から第2面方向に穴明けを行うときは、前記第2のステップにより前記フィルム状スクリーンの前記第2面側からスクリーン印刷を行うことを特徴とする請求項1又は2記載のスクリーン印刷方法。
【請求項5】
前記第3のステップは、前記フィルム状スクリーンの前記スクリーン印刷された加工済みフィルム部をロール状に巻き取ることにより回収することを特徴とする請求項2記載のスクリーン印刷方法。
【請求項6】
前記第3のステップは、前記フィルム状スクリーンの前記スクリーン印刷された加工済みフィルム部を裁断加工することにより回収することを特徴とする請求項2記載のスクリーン印刷方法。
【請求項7】
連続する非金属製のフィルム状スクリーンを移動する移動手段と、
前記移動手段により移動された前記フィルム状スクリーンの未加工フィルム部に対して、所望の印刷パターンを穴明け加工する穴明け加工部と、
前記移動手段により移動された、前記所望の印刷パターンが穴明け加工された前記フィルム状スクリーンの穴明け加工部を通して所望の印刷パターンのスクリーン印刷を行うスクリーン印刷部と
を有することを特徴とするスクリーン印刷装置。
【請求項8】
前記移動手段により移動された、前記スクリーン印刷部によりスクリーン印刷された前記フィルム状スクリーンの前記スクリーン印刷された加工済みフィルム部を回収する回収手段を更に有することを特徴とする請求項7記載のスクリーン印刷装置。
【請求項9】
前記穴明け加工部は、前記フィルム状スクリーンの第1面から第2面方向に穴明けを行い、前記スクリーン印刷部は、前記フィルム状スクリーンの前記第1面側からスクリーン印刷を行うことを特徴とする請求項7又は8記載のスクリーン印刷装置。
【請求項10】
前記穴明け加工部は、前記フィルム状スクリーンの第1面から第2面方向に穴明けを行い、前記スクリーン印刷部は、前記フィルム状スクリーンの前記第2面側からスクリーン印刷を行うことを特徴とする請求項7又は8記載のスクリーン印刷装置。
【請求項11】
前記移動手段は、折り畳まれた前記フィルム状スクリーンを引き出して前記フィルム状スクリーンの未加工フィルム部を前記穴明け加工部の位置まで移動し、該未加工フィルム部に所望の印刷パターンを穴明け加工させることを特徴とする請求項7乃至10のうちいずれか一項記載のスクリーン印刷装置。
【請求項12】
前記回収手段は、前記フィルム状スクリーンの前記スクリーン印刷された加工済みフィルム部をロール状に巻き取ることにより回収する手段であることを特徴とする請求項8記載のスクリーン印刷装置。
【請求項13】
前記回収手段は、前記フィルム状スクリーンの前記スクリーン印刷された加工済みフィルム部を裁断加工することにより回収する手段であることを特徴とする請求項8記載のスクリーン印刷装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−73005(P2009−73005A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−243664(P2007−243664)
【出願日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】