説明

スタイラスペン及び画像形成装置

【課題】スタイラスペンにより磁気表示パネルに描画される画像(点・線)の大きさ・太さを変更可能なスタイラスペンを提供する。
【解決手段】先端部がS極又はN極のいずれかに磁化された第1の芯部材3−1と、先端部3−2a、3−2bが第1の芯部材3−1と同じ極に磁化された第2の芯部材3−2と、第2の芯部材3−2の他端側に接続し、非ノック状態において、第2の芯部材の先端部3−2a、3−2bを第1の芯部材3−1の先端部よりも他端側に配置し、ノック状態において第2の芯部材の先端部3−2a、3−2bを第1の芯部材3−1の先端部側に配置するノック機構を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置座標検出装置によってペン先の位置情報を検出されるスタイラスペン、及び、当該スタイラスペンの位置情報を検出する位置座標検出装置を備え、スタイラスペンによって入力された画像をデータ化する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、非磁性体の密閉容器中に封止された磁性分を、先端が磁石である磁石ペン(スタイラスペン)によって吸引して文字や図形を表示させることのできる磁気表示パネル(磁気画板)が知られている(第1の従来技術;例えば、特許文献1を参照。)。
【0003】
また、磁気表示パネルに描画された画像をデータ化する画像形成装置も知られている。例えば、ハニカム状に形成された多数の小室内に粘性流体とともに充填された磁性分を磁石ペンにより吸引して文字や図形等を表示させる磁気表示パネル(磁気画板表示部)と、上記ハニカム状小室の下方にマトリクス配列に接続された多数の磁気抵抗効果素子により上記磁性分の上下移動を検知するとともに上記磁気画像表示部に入力された位置座標を座標信号として出力する磁電変換部(位置座標検出装置を含む画像データ作成装置)とを設けた磁気画板が知られている(第2の従来技術;例えば、特許文献2を参照。)。
【特許文献1】特開平10−301510号公報
【特許文献2】実開昭64−32179号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、スタイラスペンにより磁気表示パネルに描画される画像(点・線)の大きさ・太さを変更可能なスタイラスペンを提供することを第1の目的とする。
【0005】
本発明は、スタイラスペンにより磁気表示パネルに描画される画像(点・線)の大きさ・太さを変更可能であると共に、当該大きさ・太さに応じた画像データを作成することが可能なスタイラスペンを提供することを第2の目的とする。
【0006】
本発明は、上記スタイラスペンを備え、磁気表示パネルに描画された画像を、当該パネルに描画されたようにデータ化する画像形成装置を提供することを第3の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る第1のスタイラスペンは、下記構成要素を具備している。
(1)第1の芯部材:先端部がS極又はN極のいずれかに磁化されている。
(2)第2の芯部材乃至第Mの芯部材(Mは2以上の整数。):それぞれ、先端部が第1の芯部材と同じ極に磁化されている。第Xの芯部材(Xは2以上M以下の整数。)は、第1の芯部材を基準として外側に設けられている。
(3)第2のノック部材乃至第Mのノック部材:それぞれ、第2乃至第Mの芯部材の他端側に接続し、非ノック状態において、第2乃至第Mの芯部材の先端部を第1の芯部材の先端部よりも他端側に配置し、ノック状態において第2乃至第Mの芯部材の先端部を第1の芯部材の先端部側に配置する。第Yのノック機構(Yは3以上M以下の整数。)は、第(Y−1)のノック機構がノック状態の場合に限りノック状態にできるようにされている。
【0008】
なお、2つの芯部材のみで構成する場合には、下記構成要素を具備していればよい。
(1’)第1の芯部材:先端部がS極又はN極のいずれかに磁化されている。
(2’)第2の芯部材:先端部が第1の芯部材と同じ極に磁化されている。
(3’)ノック部材:第2の芯部材の他端側に接続し、非ノック状態において、第2の芯部材の先端部を第1の芯部材の先端部よりも他端側に配置し、ノック状態において第2の芯部材の先端部を第1の芯部材の先端部側に配置する。
【0009】
第1のスタイラスペンによれば、磁気表示パネルの表示面に第1の芯部材が当接している状態において、その他の一又は複数の芯部材を磁気表示パネルに当接又は近接させることができる。したがって、磁気表示パネルに描画する画像(点・線)の大きさ・太さを任意に設定することが可能となる。
【0010】
なお、ノック状態とされた芯部材の先端部は、第1の芯部材の先端部と略同等の位置に配置されるように設定したり、若干他端側に配置されるように設定したりすればよい。
【0011】
上記スタイラスペンは次のように構成することもできる。
(4)外筒:いわゆるケース。
(5)第1の芯部材:先端部が、外筒より露出し、S極又はN極のいずれかに磁化されている。
(6)第2の芯部材乃至第Mの芯部材:それぞれ、先端部が第1の芯部材と同じ極に磁化されている。第Xの芯部材(Xは2以上M以下の整数。)は、第1の芯部材を基準として外側に設けられている。
(7)第2のノック機構乃至第Mのノック機構:それぞれ、第2乃至第Mの芯部材の他端側に接続し、非ノック状態において、第2乃至第Mの芯部材の先端部を外筒内に収納し、ノック状態において第2乃至第Mの芯部材の先端部を外筒より露出させる。第Yのノック機構は、第(Y−1)のノック機構がノック状態の場合に限りノック状態にできるようにされている。
【0012】
なお、2つの芯部材のみで構成する場合には、下記構成要素を具備していればよい。
(4’)外筒:いわゆるケース。
(5’)第1の芯部材:先端部が、外筒より露出し、S極又はN極のいずれかに磁化されている。
(6’)第2の芯部材:先端部が第1の芯部材と同じ極に磁化されている。
(7’)ノック機構:第2の芯部材の他端側に接続し、非ノック状態において、第2の芯部材の先端部を外筒内に収納し、ノック状態において第2の芯部材の先端部を外筒より露出させる。
【0013】
このように構成すれば、使用しない芯部材を外筒内部に納めることができるため、使用しない芯部材が磁気表示パネルに接触してしまうことを極めて効果的に防止することが可能となる。
【0014】
上記スタイラスペンに、さらに、第1の芯部材の先端部の存在位置を位置座標検出装置に判別させるための位置座標検出用部材を設けてもよい。
このように構成されたスタイラスペンは、位置座標検出装置を備えた画像形成装置に画像を入力することが可能となる。
【0015】
本発明に係る第2のスタイラスペンは、上記第1のスタイラスペンの構成要素に加え、さらに、下記構成要素を備えている。
(8)判別部:第2乃至第Mのノック機構に連動し、ノック状態になっているノック機構を判別する。
(9)ノック状態検出用部材:判別部による判別結果を位置座標検出装置に識別させるための部材。
【0016】
第2のスタイラスペンによれば、磁気表示パネルに大きさ・太さの異なる画像を形成できるとともに、当該画像の大きさに関連した情報を位置座標検出装置が検出することが可能となる。したがって、位置座標検出装置を備えた画像形成装置は、磁気表示パネルに描画された画像(点・線)の大きさ・太さと相関関係にある大きさ・太さの画像データを作成することができる。すなわち、磁気表示パネルに描画される画像と、画像形成装置が作成する画像データの点・線の大きさ・太さを略リニアなものにすることが可能となる。
【0017】
本発明に係る第1の画像形成装置は、磁気表示パネルと位置座標検出装置を備える。位置座標検出装置は、第1のスタイラスペン又は第2のスタイラスペンにおける第1の芯部材の先端部の磁気表示パネルの表示面への当接位置を判別する装置である。画像形成装置は、当該装置によって判別された当接位置に関する情報に基づき、利用者がスタイラスペンを用いて磁気表示パネルに描画した画像をデータ化する。
【0018】
本発明に係る第2の画像形成装置は、下記構成要素を具備している。
(10)磁気表示パネル。
(11)画像データ作成部:磁気表示パネルの表示面と第2のスタイラスペンにおける第1の芯部材の先端部の当接位置を、前記位置座標検出用部材を用いて判別する位置座標検出装置を有し、当該スタイラスペンによって当該パネルに描画された画像をデータ化する。位置座標検出装置は、前記ノック状態検出用部材を用いてスタイラスペンのノック状態を検出する。画像データ作成部は、この情報を情報を用い、第1乃至第Mの芯部材の内、表示面に当接又は近接している芯部材を判別し、スタイラスペンの表示面への当接位置における画像の大きさを、表示面に当接又は近接している芯部材に応じた大きさに設定する。
【0019】
上記画像形成装置は、利用者によって磁気表示パネルに描画された座標位置における画像(点・線)の大きさ・太さに応じ、当該座標位置の画像データの大きさ・太さを設定することができる。したがって、磁気表示パネルに描画された画像(点・線)の大きさ・太さと、作成する画像データにおける画像(点・線)の大きさ・太さとを略リンクさせることが可能となる。
【発明の効果】
【0020】
上記説明からも明らかなように、本発明によれば、スタイラスペンにより磁気表示パネルに描画される画像(点・線)の大きさ・太さを変更可能なスタイラスペンを提供することができる。
【0021】
また、本発明によれば、スタイラスペンにより磁気表示パネルに描画される画像(点・線)の大きさ・太さを変更可能であると共に、当該大きさ・太さに応じた画像データを作成することが可能なスタイラスペンを提供することができる。
【0022】
さらに、本発明によれば、上記スタイラスペンを備え、磁気表示パネルに描画された画像を、当該パネルに描画されたようにデータ化する画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明に係る実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【実施例1】
【0024】
[スタイラスペンの構造]
図1〜図3は、本実施の形態に係るスタイラスペン1の内部構造を説明するための断面図である。図1には先端部の構造が示され、図2には後端部の構造が示されている。なお、図1には、ノック機構部10が非ノック時の先端部の様子が示されている。非ノック時には、第2の芯部材の先端部3−2a、3−2bが、磁気表示パネルに描画を行えない位置(図示する位置)に配置されている。図3には、ノック機構部10がノック時の先端部の様子が示されている。ノック時には、第2の芯部材の先端部3−2a、3−2bが、磁気表示パネルに描画を行える位置(図示する位置)に配置されている。まず、先端部の構造から説明する。
【0025】
[スタイラスペンの先端部の構造]
図1に示すように、スタイラスペン1は、外筒2の先端部が縮径されて案内穴2aが形成され、案内穴2aを介して第1の芯部材3−1、第2の芯部材3−2が遊挿されている。
第1の芯部材3−1の先端側はS極に磁化されている。第1の芯部材3−1の他端側には、ほぼ筒状のフェライトコア4が配設されており、フェライトコア4の外周面にはコイル5が巻回されている。コイル5は図示しないコンデンサに接続されLC共振回路を形成している。第1の芯部材3−1は、フェライトコア4の内部に接触することなく挿通されており、基端部側(非先端部側、他端部側)に芯ホルダ6が嵌合されている。芯ホルダ6は、スイッチケース9の内部に、適当に遊びをもって収容されており、感圧センサー7に当接している。感圧センサー7は、第1の芯部材3−1の表示面8aへの当接量・押圧力を検出するためのスイッチであり、第1の芯部材3−1の所定量の押し込みを許容し、先端方向へ付勢する、公知の部材・回路が採用される。
【0026】
第2の芯部材3−2は、その先端部3−2a、3−2bが第1の芯部材3−1を基準として外側に設けられた部材であり、先端部3−2a、3−2bは、第1の芯部材3−1を取り囲む中空略円筒形状とされている。すなわち、図1における先端部3−2aと先端部3−2bは接続されて一体とされている。先端部3−2a、3−2bは、第1の芯部材3−1の先端部と同じ極であるS極に磁化されており、通常状態において(非ノック時において)第1の芯部材3−1の先端部よりも他端部側に位置する。
【0027】
先端部3−2a、3−2bは、接続部3−2cを介して迂回部3−2dと接続している。迂回部3−2dは、スイッチケース9等の位置座標検出用部材等を外筒2に固定することができるようにするため、先端部3−2a、3−2bとは異なり、第1の芯部材3−1やその付属的構成要素を囲む中空円筒状とはされず、スタイラスペン1の後端側に設けられたノック機構部10と接続するだけの、一般に棒状の部材である。言い換えれば、迂回部3−2dは、ノック機構部10による動きを先端部3−2a、3−2bに伝える動力伝達部材である。迂回部3−2dは、接続部3−2eを介し、ノック機構部10と接続した基部3−2fと接続している。
【0028】
先端部3−2a、3−2bの他端部側に太さ検出用切片3−2gが接続されている。太さ検出用切片3−2gは、ノック機構部10がノック状態において、第2の芯部材3−2が先端部側へ配置された際、太さ検出用スイッチ11のスイッチをオンにする位置に設けられている。太さ検出スイッチ11は、オンにされたことを外部の装置(位置情報検出装置)へ通知するスイッチ・装置であり、公知の回路等が適宜採用される。すなわち、太さ検出用切片3−2gや太さ検出スイッチ11や、当該スイッチに付随する図示しない回路等が判別部並びにノック状態検出用部材を構成する。
次に、ノック機構部10について説明する。
【0029】
[スタイラスペンの後端部(ノック機構部10)の構造]
図2に示すように、ノック機構部10は、主としてカム筒部、ノック棒及び回転子で構成されている。
外筒2の後方側内孔に段部2bが形成され、その段部に後端を当接させた状態で筒体108が装着されて、その筒体108の内孔部にシール体107の前方部が装着されている。また、段部2bの後方で外筒2の側面に小窓部2cが穿設されている。
【0030】
シール体107はゴム等の弾性体からなる筒状体で、前方部107dの内孔部所要箇所に突状のシール部107aを有し、前方部107dの後方に伸縮自在な変形部107bと更にその後端に当接部107cが形成されてなる。尚、変形部107bは蛇腹形状や薄肉形状など伸縮可能な形状で形成されている。
【0031】
カム筒106の内孔部略後端には段部106dが形成され、その前部内壁にカムリブ部(図示しない)とカム溝部106cが放射状に交互に形成されている。またカム溝部106cは、径方向に深いカム溝と浅いカム溝が交互に形成され、リブの先端と浅いカム溝の先端に向けて傾斜面が形成されている。また、カム筒106の側面には突起状の係止部106aが形成されている。
【0032】
ノック棒103は、後端が閉塞した筒状で、前方部外周の所要箇所に上記カム筒106のカム溝部106cに嵌挿するリブ103aが形成され、先端には回転子104の山形状のカム部104bと迎合するカム部103bが形成されている。なお、実施例に於いてはカム部103bとリブ103aが分けて形成されているが、無論一体カム部として形成することもできる。また、実施例ではノック棒103の後端にキャップ状のノック部105が嵌着されている。
【0033】
また回転子104(係止体)は、やはり後端が閉塞した筒状で、後端軸部104eが上記ノック棒103の開口孔に遊嵌し、略中央部外周の所要箇所に上記カム筒106のカム溝部106cの割付位置に対応するリブ状でその先端に傾斜状の突部を有したカム部104bと、その間に山形状のカム部が円周状に形成されている。このカム部104bと山形状のカム部も、上記ノック棒の一体カム部と対応させて一体カム部として形成することもできる。
【0034】
以上により、カム筒106内にそのカム溝部106cと迎合するリブ103aを有したノック棒103とリブ104aを有した回転子104が軸推移自在に嵌挿され、その状態でカム筒106は外筒2の後端から挿入されて、カム筒106の側面に形成された係止部106aが外筒2の側面に穿設された小窓部2cに弾性的に嵌入して固定される。そのとき、カム筒106の前端がシール体107の前方部107dの後端に略当接してシール体107が軸筒内に位置決めと共に固定される。
【0035】
第2の芯部材の基部3−2fは、上記シール体107のシール部107aの内周部を貫通してその後方部が回転子104の開口孔に挿着され、インキ収容管の後端が回転子104の開口孔部後方に設けられた当接段部104dに当接して位置決めされる。また、回転子104の内孔壁にインキ収容管の外周に着脱自在に係合する突条部等が必要により設けられる。
【0036】
なお、図面に置いては、配線や回路等を省略し、説明も省略しているが、公知のスイッチや外部装置への報知機構等を適宜採用すればよい。
次に、図1及び図3を用い、ノック機構部10によるノック時及び非ノック時のスタイラスペン先端部の様子を説明する。
【0037】
[スタイラスペン先端部の様子]
図1は、前記した通り、ノック機構部10が非ノック時における先端部の様子を示している。図1に示すように、第1の芯部材3−1は、非ノック時であっても外筒2の案内穴2aから外部に露出し、磁気表示パネルに当接可能にされている。一方、第2の芯部材3−2は、先端部3−2a、3−2bが外筒2内に収納されている。したがって、第2の芯部材3−2によって磁気表示パネルに描画を行うことはできない。言い換えれば、第2の芯部材は、ノック機構部10によって、非ノック時には、先端部3−2a、3−2bが磁気表示パネルに表示を行うことができない位置に配置される。
【0038】
第2の芯部材3−2が上記位置にある場合、これに付随する太さ検出用切片3−2gは、太さ検出用スイッチをオンにしない位置、すなわち両者が接触していない位置に配置されることになる。したがって、太さ検出用スイッチ11は、第2の芯部材3−2が外筒2外部に露出されていない、磁気表示パネルに描画することができない位置にあることを示す。
【0039】
図3は、前記した通り、ノック機構部10がノック時における先端部の様子を示している。図3に示す通り、第1の芯部材3−1は外部に露出し、磁気表示パネルに当接可能とされている。すなわち、第1の芯部材3−1は、ノック機構部10の状態に関わらず、常時磁気表示パネルに当接可能にされている。一方、第2の芯部材3−2は、先端部3−2a、3−2bが外筒2から露出し、第1の芯部材3−1の先端部と同等の位置に配置されている。すなわち、先端部3−2a、3−2bは、磁気表示パネルに当接若しくは近接した、磁気表示パネルに描画可能な位置に配置されている。
【0040】
第2の芯部材3−2が上記位置にある場合、これに付随する太さ検出用切片3−2gは、太さ検出用スイッチをオンにする位置、すなわち両者が接触する位置に配置される。したがって、太さ検出用スイッチ11は、第2の芯部材3−2が外筒2外部に露出され、磁気表示パネルに描画することができる位置にあることを示す。
次に、スタイラスペン1により画像を描画される画像形成装置であるタブレット8について、図4を参照しながら説明する。
【0041】
[タブレット8の構造]
図4に示すタブレット8は、表示面8a側に磁気表示パネル80が設けられ、当該パネルの反表示面側に電磁誘導方式の位置座標検出装置90が設けられている。
【0042】
磁気表示パネル80は、裏板802に複数のハニカムセル803を構成する隔壁804を固着して形成された液体収容室805の表示面8a側に、透明な表示板806を隔壁804に固着して一体としてある。液体収容室805中にS極とN極を有する表示用磁性体808を分散した降伏値を有する分散液体809が収容されている。表示用磁性体808は、S極側表示部分を緑色に着色し、N極側表面部分を白色に着色してある。
【0043】
位置座標検出装置90は、表示面8aを基準とした平面方向における一方向(X方向と表記する。)にNX本(NXは正の整数。)のX軸センサーコイル90X−1...NXと、X方向とは異なる方向(一般に直交する方向、Y方向と表記する。)にNY本(NYは正の整数。)のY軸センサーコイル90Y−1...NYが設けられている。各センサーコイルには、交流の電流を流すための回路91が接続されている。回路91は、例えば、電源ドライバ910、送受信切替スイッチ911、受信アンプ912で構成されている。
【0044】
位置座標検出装置90で割り出された各座標における画像の有無に関する情報等は画像記憶手段92に記憶される。画像記憶手段92と位置座標検出装置90によって画像データ作成装置を構成している。画像記憶手段92は画像表示エンジン93と接続され、画像表示エンジン93は、画像記憶手段92に記憶された画像データを展開してディスプレイ94に出力する。
次に、スタイラスペン1によって磁気表示パネルに画像が描画される機構と、画像形成装置が画像データを作成する機構を、図5〜図7を用いて説明する。
【0045】
[スタイラスペン1の作用]
図5は、第1の芯部材3−1のみ外筒2外部に露出して表示面8aに当接した様子を示している。スタイラスペン1を用いて情報を入力する場合、図5に示すように、スタイラスペン1を、すなわち第1の芯部材3−1の先端をタブレット8の表示面8aに接触させる。
【0046】
先端部がS極である第1の芯部材3−1が表示面8aに接触することで、表示板806が緑色(S極側表示部分)の表示状態で、表示用磁性体808の白色(N極側表示部分)が表示板806側に配置される。したがって、背景が緑色(S極側表面部分)の表面版806側に、白(N極側表面部分)の点(画像)が書かれた状態となる。
【0047】
位置座標検出装置90は、回路91が各センサーコイル90に順次交流の電流を流す。そのため、表示面8aに磁界が生じるため、スタイラスペン1が表示面8aに接近・接触すると、ペンのコイル5との相互誘導作用(電磁誘導)によりペンのLC共振回路が共振して誘導電流が流れ、コンデンサに電気がたまる。回路91は電流を流すのを止めると、コンデンサに蓄えられた電気を源としてペン側のコイル5に電流が流れ磁界が発生する。スタイラスペン8のペン先に発生した磁界の影響を受け、ペンの下にあるX軸センサーコイル、Y軸センサーコイルに誘導電流が流れる。位置座標検出装置90は、この誘導電流が流れたセンサーコイルから、表示面8aにおけるペン先の位置座標(X座標、Y座標)を割り出す。感圧センサー7を用いて割り出したスタイラスペン1の表示面8aへの押圧力と、表示面8aにおけるスタイラスペン1の存在位置(位置座標)とを用い、当該位置座標における画像(点)の大きさを決定する。一般には、押圧力に応じた大きさに画像を設定する。つまり、スタイラスペン1が表示面8aに押圧されているという感圧センサー7を用いて割り出した情報と、電磁誘導の原理を用いて割り出した芯部材3−1の先端部が存する位置座標とを用い、スタイラスペン1が表示面8aに当接している場合にその当接位置の位置座標を割り出す。位置座標検出装置90から入力された各画素のデータは画像記憶部92に記憶され、画像表示エンジン93によってプロジェクタ等のディスプレイ94に描画される。
【0048】
位置座標検出装置90は、スタイラスペン1の(第1の芯部材3−1の)当接位置における画像の大きさを図6に示すように決定する。
位置座標検出装置90は、上記したように第1の芯部材3−1が表示面8aに当接していることを検知すると(ステップS100)、スタイラスペン1の太さ検出スイッチ11から、当該スイッチがオンになっているか否かの情報を取り込む(ステップS101)。本例では、第2の芯部材3−2が外部に露出した状態にはなっていないため、前記した通りスイッチはオフの状態である。したがって、位置座標検出装置90は、画像記憶部92に小さな点、すなわち、スタイラスペン1における外部に露出した、磁気表示パネルに描画を行える芯部材の多さ・断面積等に応じた大きさの画像(点)を記録する(ステップS103)。
【0049】
図7は、ノック機構部10によって第2の芯部材3−2の先端部が外筒2外部に露出し、磁気表示パネル80に描画可能となった状態を示す図である。図7に示すように、表示面8aに第1の芯部材3−1と第2の芯部材3−2とが当接しているため、磁気表示パネル80は、第2の芯部材3−2の当接位置においても描画される。したがって、ノック機構部10による非ノック時(図5の例)に比べて大きな画像(点)が磁気表示パネル80に描画される。
【0050】
位置座標検出装置90は、前記同様にスタイラスペン1の表示面8aへの当接位置を把握するとともに、図6のフローに従って当該当接位置における画像の大きさを決定する。
図6において、位置座標検出装置90は、スタイラスペン1が表示面に当接していることを検出すると(ステップS100/YES)、スタイラスペン1の太さ検出スイッチ11がオンになっているか否かの情報を取り込む(ステップS101)。図3を用いて説明した通り、本例では太さ検出スイッチ11はオンになっているので(ステップS101/YES)、位置座標検出装置90は、当該座標位置における画像の大きさを、図5の例における場合よりも大きなものとして画像記憶部92に記録する(ステップS102)。すなわち、当該座標位置における画像(点)の大きさを、スタイラスペン1における外部に露出した、磁気表示パネルに描画を行える芯部材の多さ・断面積等に応じた大きさにする。
【0051】
[スタイラスペン・画像形成装置の作用・効果]
上記説明からも明らかな通り、本実施の形態に係るスタイラスペンは、磁気表示パネルの表示面に第1の芯部材が当接している状態において、その他の一又は複数の芯部材を磁気表示パネルに当接又は近接させることができる。言い換えれば、表示面に当接・近接する芯部材の本数・表面積・断面積を変更することができる。したがって、一本のペンで、磁気表示パネルに描画する画像(点・線)の大きさ・太さを任意に設定することが可能となる。
【0052】
また、描画に使用しない芯部材を外筒内部に納めるようにしたため、使用しない芯部材が磁気表示パネルに接触し、利用者が意図しない画像が磁気表示パネルに表示されてしまうことを効果的に防止することができる。
【0053】
このスタイラスペンは、位置座標検出装置に、ペン先の表示面への当接位置と、描画に使用している芯部材の種類(本数等)の情報を検出させることができる。したがって、、位置座標検出装置を備えた画像形成装置は、磁気表示パネルに描画された画像(点・線)の大きさ・太さと相関関係にある大きさ・太さの画像データを作成することができ、磁気表示パネルに描画される画像と、画像形成装置が作成する画像データの点・線の大きさ・太さを略リニアなものにすることが可能となる。
【0054】
本実施の形態に係るタブレットは、利用者によって磁気表示パネルに描画された座標位置における画像(点・線)の大きさ・太さに応じ、当該座標位置の画像データの大きさ・太さを設定することができる。したがって、磁気表示パネルに描画された画像(点・線)の大きさ・太さと、作成する画像データにおける画像(点・線)の大きさ・太さとを略リンクさせることが可能となる。
【0055】
[別例]
上記実施の形態は本発明に係る好適な一実施形態を示したものであり、本発明は上記実施形態に拘泥して解釈されるものではない。上記実施形態は例えば以下のように変形することもでき、下記のように変形した実施形態も当然に本発明の技術的範囲に含まれる。
【0056】
・第1の芯部材の他端部側にも別のノック機構部を接続し、第1の芯部材も外筒内部に収納できるようにしてもよい。このように構成すれば、非使用時に第1の芯部材の先端部が外部に露出しなくなる。
【0057】
・第3以降の芯部材並びにノック機構部を設けることも当然に可能である。
ノック機構部は、公知の他の構成を採用することができ、先端部も、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で適宜変形することができる。この際、第1の芯部材を基準として外側に配置される芯部材については、内側の芯部材全てがノック状態の場合に限りノックできるようにすれば、表示面に当接・近接可能な芯部材を順次段階的に多くし、表示面に描画される画像の大きさを段階的に大きくすることが可能となる。なお、これらの芯部材において、第1の芯部材に最も近接して配置される芯部材については、内側の芯部材は第1の芯部材しかないため、第1の芯部材がノック状態であるか否かに関わらずノックできるように構成される。
【0058】
・非ノック時において、第2の芯部材は露出していてもよい。この構成を採用する場合は、非ノック時における第2の芯部材の先端部が、第1の芯部材の先端部よりも他端部側の、磁気表示パネルに描画を行えない(当接・近接しない位置)に配置されるようにすればよい。
【0059】
・位置検出機構(位置座標検出装置に位置を検出させるための機構)や太さ検出機構等を省略したスタイラスペンも当然に有用である。すなわち、ノック機構部により芯部材の出し入れが可能な構成の、磁気表示パネル用のスタイラスペンとすることも可能である。このようなスタイラスペンは、一本のペンで、複数種の大きさ・太さの画像を磁気表示パネルに描画することが可能である。
すなわち、本発明に係るスタイラスペンは、磁気表示パネルと位置座標検出装置が組み合わされた装置にのみ適用されるものではなく、それぞれ単体への描画にも好適に用いられる。この場合であっても、磁気表示パネルに描画される画像と位置座標検出装置によって柵際される画像のいずれも、表示面への押圧力に応じた大きさにすることが可能となる。
【0060】
・太さ検出機構を省略することもできる。ただし、この構成では、磁気表示パネルに描画される画像の大きさと、画像形成装置によって作成される画像データにおける画像の大きさ(点の大きさ、線の太さ)をリンクさせることができない。
【0061】
・スタイラスペンのペン先が表示面に当接している位置を検出する機構は、上記した電磁誘導方式以外の方式を採用することもできる。例えば、超音波を用いた方式や赤外線を用いた方式等も好適に採用し得る。
【0062】
・上記スタイラスペン1とは別に、第1の芯部材3−1の先端部がN極であり、コイル5の巻き方向が逆のスタイラスペンを用意すればいわゆるイレイザーとして機能させることが可能となる。磁気表示パネル80へは磁性が反対の芯部材が当接されるため、白(N極側表示部分)の点は緑(S極側表示部分)表示になる。また、コイル5の巻き方向が異なるため、位置座標検出装置90は、スタイラスペン1とは異なるペンが表示面8に当接していることを検知することができる。したがって、当該ペンが当接した位置の画像を消去すればイレイザーになる。
【0063】
・磁気表示パネル8の分散媒809に表示用磁性体808とは異なる色のものを用いたり、異なる色の材料を分散等し、地色を表示用磁性体808の色(本例では緑と白)以外にすれば磁気表示パネルに二色表示することが可能となる。この場合、スタイラスペン1の第1の芯部材3−1の先端部の磁性に対応してコイル5の巻き方向を変え、位置座標検出装置90が当該コイル5の巻き方向に応じて位置座標の色情報を出力すれば、位置座標検出装置90の出力画像も3値の画像データにすることができる。
この構成を採用する場合、位置座標検出装置90の磁気表示パネル8と接する面とは反対側の面に表示用磁性体808を吸引する一括消去用のN極とS極を備えた磁石が移動可能にし、磁気表示パネル8の表示を初期状態に戻せるようにするとよい。また、磁気表示パネル8における画面表示の消去に連動して、位置座標検出装置90の出力画像も初期化すれば、磁気表示パネル8の画像とディスプレイ94に表示される画像とを略リニアに対応させることが可能となる。
【0064】
・上記例においては磁気表示パネル8の裏面側に位置座標検出装置90を配置したが、位置座標検出装置90を磁気表示パネル8の表面側に配置してもよい。この場合、磁気表示パネル8の表示が視認できるようにするため、位置座標検出装置90は透明又は半透明である必要がある。
【0065】
・位置座標検出装置を用いた画像作成においては、表示する色を利用者に指定・宣言させた上で画像を取り込むようにしてもよい。このようにすれば、位置座標検出装置で作成される画像データは上記した以上の色データ等を含むものにすることができる。
【0066】
・第2の芯部材や第3の芯部材の先端部は、上記した中空略円筒形状の形状に限定されず、例えば第1の芯部材を取り囲む位置に設けられる円筒形状の部材にすることもできる。
【0067】
・上記例ではノック機構部を後端部に配置したが、先端部側に配置することも当然に可能である。この場合、公知のノック機構部を適宜採用すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本実施の形態に係るスタイラスペンの先端部(磁気表示パネルに描画を行う部分)の構成を説明するための断面図である。
【図2】本実施の形態に係るスタイラスペンの後端部の構成を説明するための断面図である。
【図3】本実施の形態に係るスタイラスペンの先端部の構成を説明するための第2の断面図である。
【図4】本実施の形態に係るタブレットの構成を説明するためのブロック図である。
【図5】本実施の形態に係るスタイラスペンの、ノック機構部が非ノック時の、タブレットへの描画の様子を説明するための図である。
【図6】本実施の形態に係るタブレットによる画像データを作成する様子を説明するためのフローチャートである。
【図7】本実施の形態に係るスタイラスペンの、ノック機構部がノック時の、タブレットへの描画の様子を説明するための図である。
【符号の説明】
【0069】
1:スタイラスペン
2:外筒
2a:案内穴
2b:段部
2c:小窓部
3−1:第1の芯部材
3−2:第2の芯部材
3−2a、3−2b:先端部
3−2c:接続部
3−2d:迂回部
3−2e:接続部
3−2f:基部
3−2g:太さ検出用切片
4:フェライトコア
5:コイル
6:芯ホルダ
7:感圧センサー
9:スイッチケース
10:ノック機構部
103:ノック棒
103a:リブ
103b:カム部
104e:後端軸部
104:回転子
104a:リブ
104b:カム部
104d:当接段部
105:ノック部
106:カム筒
106a:係止部
106c:カム溝部
106d:段部
107:シール体
107a:シール部
107b:変形部
107c:当接部
107d:前方部
108:筒体
11:太さ検出用スイッチ
8:タブレット
8a:表示面
80:磁気表示パネル
802:裏板
803:ハニカムセル
804:隔壁
805:表示板
808:表示用磁性体
809:分散液体
90:位置座標検出装置
90X−1...90X−NX:X軸センサーコイル
90Y−1...90Y−NY:Y軸センサーコイル
91:回路
92:画像記憶部
93:画像表示エンジン
94:ディスプレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端部がS極又はN極のいずれかに磁化された第1の芯部材と、
先端部が第1の芯部材と同じ極に磁化された第2乃至第Mの芯部材(Mは2以上の整数。)と、
第2乃至第Mの芯部材それぞれの他端側に接続し、非ノック状態において、第2乃至第Mの芯部材の先端部を第1の芯部材の先端部よりも他端側に配置し、ノック状態において第2乃至第Mの芯部材の先端部を第1の芯部材の先端部側に配置する第2乃至第Mのノック機構と、を備え、
第Xの芯部材(Xは2以上M以下の整数。)は、少なくとも先端部が、第1の芯部材を基準として外側に設けられており、
第Yのノック機構(Yは3以上M以下の整数。)は、第(Y−1)のノック機構がノック状態の場合に限りノック状態にできるようにされた、スタイラスペン。
【請求項2】
外筒と、
先端部が、外筒より露出し、S極又はN極のいずれかに磁化された第1の芯部材と、
先端部が第1の芯部材と同じ極に磁化された第2乃至第Mの芯部材(Mは2以上の整数。)と、
第2乃至第Mの芯部材それぞれの他端側に接続し、非ノック状態において、第2乃至第Mの芯部材の先端部を外筒内に収納し、ノック状態において第2乃至第Mの芯部材の先端部を外筒より露出させる第2乃至第Mのノック機構と、を備え、
第Xの芯部材(Xは2以上M以下の整数。)は、少なくとも先端部が、第1の芯部材を基準として外側に設けられており、
第Yのノック機構(Yは3以上M以下の整数。)は、第(Y−1)のノック機構がノック状態の場合に限りノック状態にできるようにされた、スタイラスペン。
【請求項3】
第1の芯部材の先端部の存在位置を位置座標検出装置に判別させるための位置座標検出用部材をさらに備えた、請求項1又は2に記載のスタイラスペン。
【請求項4】
第2乃至第Mのノック機構に連動し、ノック状態になっているノック機構を判別する判別部と、
判別部による判別結果を位置座標検出装置に識別させるためのノック状態検出用部材と、をさらに備えた、請求項3に記載のスタイラスペン。
【請求項5】
先端部がS極又はN極のいずれかに磁化された第1の芯部材と、
先端部が第1の芯部材と同じ極に磁化された第2の芯部材と、
第2の芯部材の他端側に接続し、非ノック状態において、第2の芯部材の先端部を第1の芯部材の先端部よりも他端側に配置し、ノック状態において第2の芯部材の先端部を第1の芯部材の先端部側に配置するノック機構と、を備えたスタイラスペン。
【請求項6】
外筒と、
先端部が、外筒より露出し、S極又はN極のいずれかに磁化された第1の芯部材と、
先端部が第1の芯部材と同じ極に磁化された第2の芯部材と、
第2の芯部材それぞれの他端側に接続し、非ノック状態において、第2の芯部材の先端部を外筒内に収納し、ノック状態において第2の芯部材の先端部を外筒より露出させるノック機構と、を備えたスタイラスペン。
【請求項7】
第1の芯部材の先端部の存在位置を位置座標検出装置に判別させるための位置座標検出用部材をさらに備えた、請求項5又は6に記載のスタイラスペン。
【請求項8】
ノック機構に連動し、ノック状態になっているノック機構を判別する判別部と、
判別部による判別結果を位置座標検出装置に識別させるためのノック状態検出用部材と、をさらに備えた、請求項7に記載のスタイラスペン。
【請求項9】
磁気表示パネルと、
当該パネルの表示面と請求項3、4、7又は8に記載のスタイラスペンにおける第1の芯部材の先端部の当接位置を、前記位置座標検出用部材を用いて判別する位置座標検出装置を有し、当該スタイラスペンによって当該パネルに描画された画像をデータ化する画像データ作成部と、を備えた画像形成装置。
【請求項10】
磁気表示パネルと、
当該パネルの表示面と請求項4又は8に記載のスタイラスペンにおける第1の芯部材の先端部の当接位置を、前記位置座標検出用部材を用いて判別する位置座標検出装置を有し、当該スタイラスペンによって当該パネルに描画された画像をデータ化する画像データ作成部と、を備え、
位置座標検出装置は、
前記ノック状態検出用部材を用いてスタイラスペンのノック状態を検出し、
画像データ作成部は、
位置座標検出装置で検出したスタイラスペンのノック状態に関する情報を用い、第1乃至第Mの芯部材の内、表示面に当接又は近接している芯部材を判別し、
スタイラスペンの表示面への当接位置における画像の大きさを、表示面に当接又は近接している芯部材に応じた大きさに設定する、画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−281920(P2008−281920A)
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−127878(P2007−127878)
【出願日】平成19年5月14日(2007.5.14)
【出願人】(000129437)株式会社キングジム (241)
【Fターム(参考)】