説明

ステップ形成用ボックス

【課題】 ステップを形成する際に、設計にある程度の自由度を持たせたステップ形成用ボックスを提供すること。
【解決手段】 直方体形状を有し、縦横方向、及び、高さ方向に互いに連結可能なステップ形成用ボックス。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ステップ形成用ボックスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物の勝手口と外側の地面との間にある段差には、容易に建物に出入りできるようにコンクリート製の踏台等が設けられている。このようなコンクリート製の踏台は、建物の建築時に建築業者によって設けられるものであり、建物が完成した後に、建築業者以外の住人等が施工することは困難であった。
【0003】
そこで、従来、合成樹脂発泡体からなる高さの異なる2つの踏台を連結し、アンカーで地面に固定することにより形成可能な勝手口用踏台が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、従来、勝手口の踏板を開閉自在とし、内部に収納空間を設けた勝手口用踏台が提案されている(例えば、特許文献2〜4参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2000−248706号公報
【特許文献2】特開平10−102710号公報
【特許文献3】特開平10−131282号公報
【特許文献4】特開平10−131447号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1〜4に記載の勝手口用踏台は、2段の階段状に構成されている。そして、各段を構成する踏台の面積(上面の面積)や地面からの高さは個々に予め設定されている。そのため、このような勝手口用踏台を設置しようとした場合、最上段までの段数や各段の面積を自由に設計することができないといった問題があった。
また、特許文献1のように、高さの異なる2つの樹脂製の踏台を用いることとすると、製造するにあたって2種類の金型を準備しなければならないといった問題があった。
【0006】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ステップを形成する際に、設計にある程度の自由度を持たせたステップ形成用ボックスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上のような目的を達成するために、本発明は、以下のようなものを提供する。
(1) 直方体形状を有し、
縦横方向、及び、高さ方向に互いに連結可能なステップ形成用ボックス。
【0008】
(1)の発明によれば、直方体形状を有し、縦横方向、及び、高さ方向に互いに連結可能である。従って、複数のステップ形成用ボックスを縦横方向、及び/又は、高さ方向に自由に連結して、所望の形状を有するステップを形成することができる。例えば、勝手口用踏台としてステップ形成用ボックスを使用する場合、地面に面する位置に4つのステップ形成用ボックスを配置するとともに、その上に2つのステップ形成用ボックスを配置して1段目と2段目とが同じ面積である踏台を形成することもできるし、地面に面する位置に3つのステップ形成用ボックスを配置するとともに、その上に2つのステップ形成用ボックスを配置し、2段目の面積が1段目の面積よりも広くなるように踏台を形成することもできる。また地面に面する位置に4つ、その上に3つ、さらにその上に2つのステップ形成用ボックスを配置して最上段までが3段の踏台を形成することもできる。また、建物の床面と同じ高さとなるようにステップ形成用ボックスを並べてテラスを形成することも可能である。このように、(1)の発明によれば、直方体形状を有し、縦横方向、及び、高さ方向に互いに連結可能であるため、勝手口用踏台やテラスのようなステップを形成する際に、設計にある程度の自由度を持たせることができる。
また、1種類のステップ形成用ボックスを縦横方向、及び、高さ方向に互いに連結させて使用するものであるため、樹脂製とする場合には、製造するにあたって1種類の金型を準備すればよく、製造コストを削減することができる。
【0009】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(2) 上面が開口している中空の直方体形状を有し、縦横方向、及び、高さ方向に互いに連結可能なボックスと、
上記ボックスが有する上記開口に嵌合可能な蓋体と
を備えたことを特徴とする収納機能付のステップ形成用ボックス。
【0010】
(2)の発明によれば、ボックスは、直方体形状を有しており、縦横方向、及び、高さ方向に互いに連結可能である。従って、複数のボックスを縦横方向、及び/又は、高さ方向に自由に連結して、所望の形状を有するステップを形成することができる。また、ボックスは、上面が開口している中空の直方体形状を有しており、蓋体がこの開口に嵌合可能である。従って、蓋体を上面とするステップを形成することができるとともに、ボックスに収納機能を持たせることができる。
【0011】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(3) 上記(1)又は(2)のステップ形成用ボックスであって、
アンカー用の孔と、
互いを連結するための連結部と
を備えたことを特徴とする。
【0012】
(3)の発明によれば、アンカー用の孔が設けられているため、地面等の設置面に確実に固定することができる。また、互いを連結するための連結部が設けられているため、互いを確実に固定し、複数のステップ形成用ボックスからなるステップ全体として散けないようにすることができる。
【0013】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(4) 上記(1)〜(3)のいずれか1のステップ形成用ボックスであって、
中空の直方体形状を有しており、
側面に通気孔が形成されていることを特徴とする。
【0014】
(4)の発明によれば、中空であり、側面に通気孔が形成されているため、内部にこもった湿気や水分を外部へと逃がすことができる。特に、上記蓋体を用いて収納機能付のステップ形成用ボックスとして使用する場合に、内部に収納したものがいつまでも湿った状態となることを防止することができる。
【0015】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(5) 上記(1)のステップ形成用ボックスであって、
中空であり、
上面に、排水用の孔が設けられていることを特徴とする。
【0016】
従来、ステップは、雨等により濡れると滑り易くなる。また、滑り止め用の溝が設けられていたとしても、この溝に水が溜まると却って滑り易くなる。しかしながら、(5)の発明によれば、中空であり、上面に排水用の孔が設けられているため、上面の水は、排水用の孔から内部へ流れる。その結果、ステップ形成用ボックスの上面に水が溜まるのを防ぎ、滑り難くすることができる。
【0017】
さらに、本発明は、以下のようなものを提供する。
(6) 上記(5)のステップ形成用ボックスであって、
上記上面には、溝が設けられており、
上記排水用の孔は、上記溝上に設けられていることを特徴とする。
【0018】
(6)の発明によれば、上面には、溝が設けられており、排水用の孔は、上記溝上に設けられているため、上面の水は溝に沿って排水用の孔に流れ込むこととなる。その結果、水を上面から効率的に排出することができる。また、上面に溝が設けられているため、滑り止めとして機能させることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ステップを形成する際に、設計にある程度の自由度を持たせたステップ形成用ボックスを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
勿論、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の構成を充足する範囲内で、適宜設計変更を行うことが可能である。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態に係るステップ形成用ボックスの一例を示す斜視図である。
図2(a)は、図1に示したステップ形成用ボックスの側面図であり、図2(b)は、その平面図であり、図2(c)は、その正面図である。
図3は、図2(b)に示したステップ形成用ボックスのA−A線断面図である。
図4は、図1に示したステップ形成用ボックスの底面図である。
図5は、図1に示したステップ形成用ボックスの断面平面図である。
ステップ形成用ボックス10は、縦横方向や高さ方向に互いに連結することにより、所望の形状を有するステップを形成可能とするものである。
【0022】
ステップ形成用ボックス10は、底面が開口した中空の直方体形状を有する樹脂製のものであり、縦横の比が1:2である。ステップ形成用ボックス10は、縦横の比が1:2であるため、複数のステップ形成用ボックス10を縦横方向に収まりよく自由に並べることができる。また、ステップ形成用ボックス10は、中空であり、軽量化が図られているため運搬が容易である。なお、本発明においては、本実施形態のように、縦横の比が1:2であることが望ましいが、本発明においてはこの例に限定されず、例えば、1:3、1:4、2:3であってもよく、縦横方向に収まりよく並べることが可能であればよい。
【0023】
図1、及び、図2(b)に示すように、ステップ形成用ボックス10の上面には、天板12が形成されている。天板12の外周上には、平面視が矩形状の滑り止め用突起18が略等間隔で設けられている。
【0024】
また、天板12の外周上には、短辺を略2等分する位置に孔14が設けられており、長辺を略4等分する位置(ただし、2等分する位置を除く)に孔16が設けられている。孔14、及び、孔16は、高さ方向に複数のステップ形成用ボックス10を連結する際に用いられるものであり、連結する相手側のステップ形成用ボックス10の底面の外周上に設けられた孔64及び孔66(図1、及び、図5参照)との間に取付金具を挿通させることにより、連結可能とするものである。
【0025】
なお、ステップ形成用ボックス10の上下を逆に配置して天板12を下側にし、後述する蓋体80(図6参照)と組み合わせて収納機能付きとする場合には、孔14、及び、孔16は、地面等の設置面にアンカーを打ち付けるために使用する。
【0026】
また、図1、及び、図2(b)に示すように、天板12には、格子状に溝20が設けられており、縦の溝20と横の溝20とが交差する位置のうちの一部(交差部24)は、溝20よりも深く設定されている。交差部24には、縦の溝20と横の溝20との側方且つ交差部24に面する位置に排水用孔22が夫々4つ設けられている(図1、図2(b)、及び、図3参照)。なお、排水用孔22が設けられていない交差部26は、溝20と深さが同じに設定されている。
【0027】
排水用孔22が設けられていない交差部26は、溝20と同じ深さに設定されており、排水用孔22が設けられている交差部24は、溝20よりも深く設定されている。従って、溝20に溜まる水は、より低い位置にある交差部24に流れ込むことになり、交差部24に設けられた排水用孔22を通って、ステップ形成用ボックス10の内部へと流下する。その結果、ステップ形成用ボックス10の上面に水が溜まるのを防ぎ、滑り難くすることができる。
【0028】
なお、交差部24は、溝20と同じ高さであってもよい。同じ高さであっても、溝に溜まる水をステップ形成用ボックスの内部へと流下させることが可能であるからである。
【0029】
本発明では、本実施形態のように、1の交差部に複数の排水用孔を設けることが望ましい。より多くの水を短時間にステップ形成用ボックスの内部へと流下させることができるからである。しかしながら、本発明において排水用の孔の形状、数、及び、位置は、特に限定されない。排水用の孔が設けられていれば、上面に溜まる水をステップ形成用ボックスの内部に流下させることができるからである。
【0030】
図1、及び、図2(a)に示すように、ステップ形成用ボックス10の側面に設けられている側壁30には、略等間隔に帯状の凹部32が設けられており、各凹部32の中央には、スリット状の通気孔34が設けられている。
【0031】
また、各凹部32同士の間には、縦長の凹部36が断続的に設けられている。なお、凹部36は、内部まで貫通していない。
【0032】
図2(c)に示すように、正面に設けられている側壁40には、側面の側壁30と同様に、帯状の凹部42が設けられ、凹部42には、スリット状の通気孔44が設けられている。通気孔34、及び、通気孔44が設けられているため、ステップ形成用ボックス10の内部にこもった湿気や水分を外部へと逃がすことができる。特に、後述する蓋体80(図6)を用いて収納機能付のステップ形成用ボックスとして使用する場合に、内部に収納したものがいつまでも湿った状態となることを防止することができる。
また、通気孔34は、外周面よりも内側にある凹部32に設けられており、通気孔44は、外周面よりも内側にある凹部42に設けられているため、通気孔34、及び、通気孔44から内部へと雨水等が入り込むことを防止することができる。
【0033】
図2(c)に示すように、凹部42同士の間には、縦長の凹部46が断続的に設けられており、同一線上にある凹部46同士の間には、互いを連結するための連結用孔48が設けられている。従って、縦横方向に複数のステップ形成用ボックス10を連結する際、連結する相手側のステップ形成用ボックス10の連結用孔48との間にボルトを挿通して反対側からナットに螺合させて固定することができる。連結用孔48は、本発明の連結部に相当するものである。
本実施形態では、連結用孔48が設けられている場合について説明したが、本発明における連結部は、互いに連結させることができればこの例に限定されるものではなく、例えば、凹部と凸部とからなり、凹部と凸部とを係合させる構成であってもよい。
【0034】
なお、縦長の凹部46は、連結用孔48を設けたことにより損なわれるおそれのある美観を保つために設けられたものである。
【0035】
図4に示すように、天板12の裏面には、溝20に対応する位置に、格子状にリブ50が設けられている。また、図4に示すように、凹部34の裏面には、段差部52が形成されており、後述する蓋体80の当接片84が当接する。また、側壁40の中央下側(図4中、中央手前側)には、厚肉部54が設けられており、後述する蓋体80の当接片86が当接する。
【0036】
図1、及び、図5に示すように、底面の外周上には、短辺を略2等分する位置に孔64が設けられており、長辺を略4等分する位置(ただし、2等分する位置を除く)に孔66が設けられている。孔64、及び、孔66は、地面等の設置面にアンカーを打ち付けるために使用される。なお、上下を逆に配置して天板12を下側にして使用する場合や、2段目以上の箇所に使用する場合には、孔64、及び、孔66は、高さ方向に他のステップ形成用ボックス10を連結する際に用いられる。
【0037】
本実施形態では、正面の側壁40に連結用孔48が設けられおり、側面の側壁30には、連結用孔が設けられていない場合について説明した。しかしながら、本発明では、正面の側壁と正面の側壁との両方に連結用孔が設けられていることとしてもよい。
【0038】
ステップ形成用ボックス10は、天板12を上側にして、縦横方向及び/又は高さ方向に連結することにより、勝手口用踏台を形成したり、テラスを形成することが可能である。さらに、ステップ形成用ボックス10は、天板12を下側にし、上側の開口に蓋体80を嵌合させることにより、収納機能付きのステップ形成用ボックスとすることができる。そこで、以下では、蓋体80について説明することとする。
なお、ステップ形成用ボックス10を収納機能付きのステップ形成用ボックスとして使用する場合、ステップ形成用ボックス10は、本発明のボックスに相当するものである。
【0039】
図6は、本発明の一実施形態に係る蓋体の一例を示す斜視図である。
図7(a)は、図6に示した蓋体の側面図であり、図7(b)は、その平面図であり、図7(c)は、その正面図である。
図8は、図6に示した蓋体の底面図である。
図6、及び、図7に示すように、蓋体80の上面には、天板82が形成されており、天板82には、格子状に溝85が設けられている。また、天板82の外周上には、平面視が矩形状の滑り止め用突起88が略等間隔で設けられている。
【0040】
なお、蓋体80には、ステップ形成用ボックス10に設けられているような排水用の孔が設けられていないが、本発明においては、天板に排水用の孔が設けられていてもよい。
【0041】
また、図6、及び、図8に示すように、蓋体80の裏面には、外形が天板82よりも一回り小さい枠体88が設けられており、枠体88には、格子状にリブ90が設けられている。
【0042】
天板82の裏面外周上における短辺中央には、当接片84が設けられており、長辺中央には、当接片86が設けられている。当接片84は、ステップ形成用ボックス10の内側における短辺中央に設けられた段差部52(図4参照)に当接させることを可能とするものであり、当接片86は、ステップ形成用ボックス10の内側における長辺中央に設けられた厚肉部54(図4参照)に当接させることを可能とするものである。従って、蓋体80をステップ形成用ボックス10に嵌合させると、当接片84がステップ形成用ボックス10の段差部52に当接し、当接片86がステップ形成用ボックス10の厚肉部54に当接するため、がたつくことなくステップ形成用ボックス10に固定することができる。
【0043】
また、図6に示すように、天板82の側面における短辺中央には、凹部からなる把手92が設けられおり、長辺中央には、凹部からなる把手94が設けられている。把手92、及び、把手94は、ステップ形成用ボックス10に嵌合されている蓋体80を取り外す際に、指を掛ける等するためのものである。
【0044】
次に、ステップ形成用ボックスの使用例として、建物の出入り口の踏台として使用する場合について説明する。
図9、及び、図10は、図1に示したステップ形成用ボックスと図6に示した蓋体とを組み合わせた場合の使用状態を示す図である。
【0045】
図9に示すにように、建物の出入り口120に面する位置には、2段からなる踏台110が形成されている。踏台110の下段は、3つのステップ形成用ボックス10を連結したものであり、3つのステップ形成用ボックス10のうち手前に配置されているステップ形成用ボックス10は、天板12を下側にして配置されている。そして、開口が上面となったこのステップ形成用ボックス10に蓋体80が嵌合され、収納機能付きのステップ形成用ボックス100として使用されている。また、下段の各ステップ形成用ボックス10に設けられたアンカー用の孔には、アンカー102が打ち付けられ、ステップ形成用ボックス10が地面122に固定されている。
【0046】
踏台110の上段は、下段のステップ形成用ボックス10を90度回転させた方向に2つ連結したものであり、天板12を下側にして配置されている。そして、開口が上面となったこの2つのステップ形成用ボックス10に蓋体80が嵌合され、収納機能付きのステップ形成用ボックス100として使用されている。収納機能付きステップ形成用ボックス100は、内部空間104に種々のものを収納することができる(図10参照)。
【0047】
また、上段のステップ形成用ボックス10と、下段のステップ形成用ボックス10とは、夫々、取付金具164により連結されている。これにより、上段のステップ形成用ボックス10が下段のステップ形成用ボックス10からずれることを防止している。
【0048】
上述した実施形態では、ステップ形成用ボックス10を建物の出入り口の踏台として使用する場合について説明した。しかしながら、本発明におけるステップ形成用ボックスは、この例に限定されず、例えば、図9に示した建物の出入り口120に面するように、多数のステップ形成用ボックス10を2段に形成するといったように、テラスを形成するために使用してもよい。また、テラスとして使用する際に、蓋体と組み合わせて収納機能付きとしてもよく、天板を上側にして用い、収納機能のない状態で使用してもよい。また、本発明におけるステップ形成用ボックスは、上述した実施形態に限定されず、必要に応じて適宜に段差(ステップ)を形成する際に利用することができる。
【0049】
次に、本発明のステップ形成用ボックスの材料について説明する。本発明のステップ形成用ボックスの材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、金属材料、樹脂材料等を挙げることができる。樹脂材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、ポリ塩化ビニル、ナイロン等を挙げることができる。また、樹脂材料として、例えば、天然ゴム(NR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)等のゴム材料を挙げることができる。これらの材料は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。金属材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、ステンレス、鋳鉄等を挙げることができる。セラミックを用いることとしてもよい。
【0050】
ステップ形成用ボックスの材料として、樹脂材料を用いる場合には、無機材料を添加して用いることが望ましい。剛性が高くなり建築材料として好適な硬さとすることができ、光による樹脂材料の脆性化を防止し、さらに、耐水性や耐熱性等を向上させることができるからである。無機材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、炭酸カルシウム、含水珪酸マグネシウム、石粉、コンクリート粉体、高炉スラグ、フライアッシュ等を挙げることができる。樹脂材料と無機材料との配合重量比は、1:0.1〜1:3であることが好ましい。また、例えば、フタル酸エステル、ジブチルフタレート等の可塑剤を添加してもよい。
【0051】
以上、本発明に係るステップ形成用ボックスの実施形態について説明したが、本発明のステップ形成用ボックスは、上述した例に限定されるものではなく、本発明の構成を充足する範囲内で、適宜設計変更を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の一実施形態に係るステップ形成用ボックスの一例を示す斜視図である。
【図2】(a)は、図1に示したステップ形成用ボックスの側面図であり、(b)は、その平面図であり、(c)は、その正面図である。
【図3】図2(b)に示したステップ形成用ボックスのA−A線断面図である。
【図4】図1に示したステップ形成用ボックスの底面図である。
【図5】図1に示したステップ形成用ボックスの断面平面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る蓋体の一例を示す斜視図である。
【図7】(a)は、図6に示した蓋体の側面図であり、(b)は、その平面図であり、(c)は、その正面図である。
【図8】図6に示した蓋体の底面図である。
【図9】図1に示したステップ形成用ボックスと図6に示した蓋体とを組み合わせた場合の使用状態を示す図である。
【図10】図1に示したステップ形成用ボックスと図6に示した蓋体とを組み合わせた場合の使用状態を示す図である。
【符号の説明】
【0053】
10 ステップ形成用ボックス
12 天板
20 溝
22 排水用孔
30 (側面の)側壁
34 通気孔
40 (正面の)側壁
44 通気孔
48 連結用孔
64 (アンカー用の)孔
66 (アンカー用の)孔
80 蓋体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直方体形状を有し、
縦横方向、及び、高さ方向に互いに連結可能なステップ形成用ボックス。
【請求項2】
上面が開口している中空の直方体形状を有し、縦横方向、及び、高さ方向に互いに連結可能なボックスと、
前記ボックスが有する前記開口に嵌合可能な蓋体と
を備えたことを特徴とする収納機能付のステップ形成用ボックス。
【請求項3】
アンカー用の孔と、
互いを連結するための連結部と
を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のステップ形成用ボックス。
【請求項4】
中空であり、
側面に通気孔が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載のステップ形成用ボックス。
【請求項5】
中空であり、
上面に、排水用の孔が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のステップ形成用ボックス。
【請求項6】
前記上面には、溝が設けられており、
前記排水用の孔は、前記溝上に設けられていることを特徴とする請求項5に記載のステップ形成用ボックス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−257014(P2009−257014A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−109187(P2008−109187)
【出願日】平成20年4月18日(2008.4.18)
【出願人】(390004145)城東テクノ株式会社 (53)
【Fターム(参考)】