ストリップ等のための再封可能防湿容器
【課題】食用口臭清涼ストリップ、投薬用ストリップ、診断検査用ストリップ、及び発泡性錠剤を含むがそれらに制限されない、感湿性製品を貯蔵し包装する再封可能な容器とキャップの組立体を改良する。
【解決手段】感湿性製品を貯蔵しかつ包装する容器とキャップの組立体は容器120とキャップ120とを備えた組立体を備え、キャップ120の一部が、ヒンジ部106によってキャップ部120に取り付けられた蓋104を有し、容器120が容器基部と、基部から上向きに突出している側壁124とを有し、上部容器表面が側壁124から内向きに延びており、上部容器表面が、容器の内部へのアクセスを可能にする開口を備え、キャップ部102が、容器の少なくとも一部にわたって延びている外周を備えた基部を有する。キャップ基部は基部から下向きに突出しているスカート部を備え、スカート部は、容器部と密閉関係になるような基部上の位置にあるように構成されている。
【解決手段】感湿性製品を貯蔵しかつ包装する容器とキャップの組立体は容器120とキャップ120とを備えた組立体を備え、キャップ120の一部が、ヒンジ部106によってキャップ部120に取り付けられた蓋104を有し、容器120が容器基部と、基部から上向きに突出している側壁124とを有し、上部容器表面が側壁124から内向きに延びており、上部容器表面が、容器の内部へのアクセスを可能にする開口を備え、キャップ部102が、容器の少なくとも一部にわたって延びている外周を備えた基部を有する。キャップ基部は基部から下向きに突出しているスカート部を備え、スカート部は、容器部と密閉関係になるような基部上の位置にあるように構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食用口臭清涼ストリップ、投薬用ストリップ、診断検査用ストリップ、及び発泡性錠剤を含むがそれらに制限されない、感湿性製品を貯蔵し包装する再封可能な容器とキャップの組立体に関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
本発明は、食用口臭清涼ストリップ、投薬用ストリップ、診断検査用ストリップ、及び発泡性錠剤を含むがそれらに制限されない、感湿性製品を貯蔵し包装する再封可能な容器とキャップの組立体に関する。
【0003】
この容器は、容器を密閉した時、蓋を通じた容器への湿気の侵入を実質的に防止する。別言すれば、容器は実質的に防湿性である。本発明の別の態様では、容器組立体は、容器を密閉した時に容器内に存在する湿気を減らす乾燥剤又は同様の材料を備えている。すなわち、容器を密閉した後、乾燥剤は容器内の湿気を吸収する。同様に、容器を開いて再密閉した後、乾燥剤は、容器を開いた時にキャビティ内に入った湿気を吸収する。
【0004】
本発明の1つの実施形態では、組立体はキャップと容器とを備え、これらはヒンジ部によって取り付けてもよい。ヒンジ部は凹部を有する。凹部は2つの要素を形成し、その第1の要素はキャップ部に取り付けられ、第2の要素は容器部に取り付けられる。さらなる実施形態では、凹部は、容器組立体の開閉の際の屈曲点の役目を果たす。
【0005】
容器は上部容器表面から下向きに突出している側壁を有する。下部容器表面は側壁に接合されている。上部容器表面は、容器の内部へのアクセスを可能にする開口を備えている。開口は、上部容器表面から上向きに突出しているリップ部で境界付けられている。リムはリップ部の上端の外側に配置される。
【0006】
組立体のキャップ部はヒンジ部によって容器部に取り付ける。キャップ部は、容器部にわたって延びている外周を備えた基部を有する。1つの実施形態では、基部の一部は容器組立体の開閉を容易にするタブの役目を果たす。また別の実施形態では、基部は、基部の中央部分から下向きに突出しているスカート部を備えている。スカート部は、スカート部が容器部のリップ部と閉じた関係になるような基部上のある位置に配置されており、その際、基部のスカート部は上部容器表面に設けられたリップ部の周囲上に嵌合する(また、場合によっては、スカート部はリップ部の周囲の内側に嵌合する)。基部のスカート部は、スカート部がキャップ部に接合する位置に対して遠位の端部を有する。スカート部の遠位の端部では、スカート部は、スカート部の内周に沿って延びている内向きの延長部を備えている。同様に、容器部のリップ部はリップ部が容器部に接合する位置に対して遠位の端部を備えており、リップ部の遠位の端部は、リップ部の周囲に沿って延びている外向きに面する延長部を備えている。実際には、スカート部の延長部とリップ部の延長部とは互いに向かい合う。スカート部及びリップ部上のこの機構の構成においては、キャップを容器部上で閉じると、延長部は互いに当接し連結する。この機構では、連結し当接する延長部は互いに少なくとも実質的に防湿性のシール機構を形成する。
【0007】
また別の実施形態では、リップシール部材が下向きに突出し、キャップ部に沿って延びている。リップシール部材は、基部から下向きに突出しているスカート部の内部に配置される。さらに、リップシール部材は、容器部から上向きに延びているリップ部の内部にあるように位置決めされている。キャップが閉じた位置にある時、リップシール部材は、リップ部の遠位の端部の内側側面に当接する。この機構では、リップシールは、(1)スカート部とリップ部との間のシールに加えてシール位置を提供し、(2)リップ部の内側から外側に圧力を与え、それによって、リップ部がスカート部に圧力を与え、スカート部とリップ部との間のシールを締め付ける。
【0008】
また別の実施形態では、キャップ及び/又は容器は、円盤(例えばパック)、スリーブ又は他の望ましい形状の乾燥剤を収容している。
【0009】
また別の実施形態では、組立体は、組立体の選択した領域に当てられるエラストマー・ライナーを含む。例えば、エラストマー・ライナーは、キャップの内部表面の、スカート部とリップシールが設けられている位置との間に配置してもよく、リップシールに沿うようにしてもよい。
【0010】
また別の実施形態では、基部から下向きに突出しているスカート部は、内向きの延長部を備えた遠位の端部を備えている。リップ部は、リップ部が容器の上部表面に接合し、凹部が配置された位置に対して遠位の端部を有する。凹部は、キャップ部が容器部の上で閉じている時、延長部を受容することができる。
【0011】
1つの実施形態では、本発明の容器は比較的小さい高さ寸法を有しているので、ハンドバッグ、財布、又はポケットの中に収めることができる。この小さい高さ寸法にもかかわらず、容器はキャンデー、食用口臭清涼ストリップ、及び血糖値を検査する際に利用するような診断検査用ストリップといった製品を貯蔵するのに適している。
【0012】
また別の実施形態では、容器の開口の形状は不規則であり、均一な半径を有しない。別言すれば、それは円形ではない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の容器の透視図である。
【図2】本発明の容器の断面図である。
【図3】本発明の容器のためのリップシールの側面図である。
【図4】本発明の容器のための別のリップシールの側面図である。
【図5】本発明の容器の上面図である。
【図6】本発明の容器の分解図である。
【図7】図7は本発明の容器の断面図である。
【図7A】図7Aは図7の実施形態に示された特徴の透視図である。
【図8】製品を容器から取り出す際の本発明の容器の透視図である。
【図9】閉位置にある本発明の容器の透視図である。
【図10】本発明の容器の別の実施形態の断面図である。
【図11】図10の実施形態の特徴を示す透視図である。
【図12A】図12Aは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図12B】図12Bは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図12C】図12Cは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図12D】図12Dは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図12E】図12Eは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図12F】図12Fは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図12G】図12Gは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図12H】図12Hは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図12I】図12Iは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図12J】図12Jは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図12K】図12Kは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図12L】図12Lは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図12M】図12Mは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図12N】図12Nは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図13A】図13Aは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図13B】図13Bは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図13C】図13Cは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図13D】図13Dは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図13E】図13Eは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
容器とキャップの組立体は、感湿性製品を貯蔵しかつ包装する。この感湿性製品には、食用口臭清涼ストリップ、投薬用ストリップ、診断検査用ストリップ、及び発泡性錠剤が含まれるが、それらに制限されない。この組立体は、容器とキャップを密閉した時、蓋を通じた容器内への湿気の侵入を実質的に防止する。
【0015】
組立体10は、一般に、ヒンジ部16によって取り付けられた、キャップ部12及び容器部14を備えている。ヒンジ部16は凹部16’を有する。凹部16’は2つの要素を形成しており、第1の要素はキャップ部に取り付けられ、第2の要素は容器部に取り付けられている。さらなる実施形態では、この凹部は容器組立体の開閉の際の屈曲点の役目を果たす。
【0016】
容器部は、容器基部8と、この容器基部8から上向きに突出している側壁11とを有する。上部容器表面17は側壁から内側に延びている。上部容器表面17は、容器の内部へのアクセスを可能にする開口20を備えている。開口20は、上部容器表面17から上向きに延びているリップ部22で境界付けられている。リップ部22は開口20の周囲に延びている。リップ部22は、リップ部が容器の上部表面に接合する位置でありかつ開口20に対して外向きに面する延長部23が配置される位置に対して遠位である端部21を有する。延長部23は、リップ部の遠位の端部21の周囲に沿って延びている。
【0017】
キャップ部12は、容器部の少なくとも一部にわたって延びている外周25を備えた基部24を有する。1つの実施形態では、基部24の一部は、容器組立体の開閉を容易にするタブ13の役目を果たす。基部24は、基部24から下向きに突出しているスカート部26を備えている。スカート部26は、スカート部26が容器部14のリップ部22と閉じた関係になるような、基部24上のある位置に配置されており、その際、基部24のスカート部26は上部容器表面に設けられたリップ部22の周囲上に嵌合する(又は、場合によっては、スカート部はリップ部の周囲の内側に嵌合する)。基部24のスカート部26は、スカート部がキャップ部に接合する位置に対して遠位の端部27を有する。スカート部は、その遠位の端部27では、スカート部の遠位の端部27の周囲に沿って延びている内向きに面する延長部28を備えている。キャップ部を容器部上で閉じると、スカート部26の延長部28とリップ部22の延長部23は互いに向かい合う。さらに、キャップ部を容器部の上で閉じると、これら延長部28、23は互いに当接して連結する。この機構では、連結して当接している延長部は、互いに防湿性シールを形成する。
【0018】
また別の実施形態では、リップシール部材30は、下向きに突出し、キャップ部12の内側に沿って延びている。リップシール部材30は、基部24から下向きに突出しているスカート部26の内部に配置される。さらに、リップシール部材30は、キャップが閉じた位置にある時、容器部14から上向きに延びているリップ部22の内部にあってリップ部22の遠位の端部の内側側面に当接するように位置決めされている。この機構により、図3に示すように、リップシールは、(1)スカート部とリップ部の間のシールに加えてシール位置を提供し、(2)リップ部の内側から外側に圧力を与え、それによって、リップ部がスカート部に圧力を与え、スカート部とリップ部との間のシールを締め付ける。図4は、中空部材である構成要素30’を示している。
【0019】
図10及び図11に示すまた別の実施形態では、リップ部22’の構造は、延長部28’を備えた遠位の端部27’を有している。スカート部26’は、スカート部が基部24’から突出している位置の近くに配置された凹部23’を有する。凹部23’は、キャップ部が容器部上で閉じている時、延長部28’を受容するのに適している。キャップ部が容器部上で閉じている時、リップ部とスカート部が当接して配置され、かつ延長部が凹部の中にあることで、実質的に防湿性のシールが形成される。図11はこの機構の構成を示している。
【0020】
また別の実施形態では、キャップ及び/又は容器は、円盤(例えばパック)、スリーブ又は他の形状の乾燥剤を収容している。1つの実施形態では、乾燥剤含有プラスチックが、容器の下部に配置された乾燥剤含有プラスチック・スリーブ34などの、キャップ及び/又は容器の少なくとも一部を覆う乾燥剤ライナー内に配置されている。製品の側面のうち三つの側面で容器内に貯蔵された製品を取り囲むスリーブ34を示す図2を参照されたい。1つの実施形態では、このスリーブ又はライナーは、3つより多いか又は少ない側面で貯蔵された製品を取り囲んでもよい。例えば、乾燥剤インサートを容器基部上に配置した図7を参照されたい。容器組立体を繰り返し開閉する場合、図2のスリーブのような乾燥剤が組立体に含まれていれば、乾燥剤含有プラスチック・スリーブは、(例えば約1分未満などの)短い時間で容器組立体内で低相対湿度環境を回復する。
【0021】
乾燥剤含有プラスチックは、シリカゲル又は乾燥剤としてのモレキュラーシーブといった乾燥剤を含んでいる。最終使用者の意図する用途などの用途に応じて、モレキュラーシーブ又はシリカゲルはスリーブに入れてもよい。例えば、モレキュラーシーブは、品質保持期間を通じて低いRH(例えば10%未満のRH)を維持する必要がある用途で使用することができる。別の例では、シリカゲルは2年の品質保持期間にわたって10〜30%のRHを維持することができる。
【0022】
適切な乾燥剤含有プラスチックは、米国特許第5,911,937号、第6,214,255号、第6,130,263号、第6,080,350号及び第6,174,952号、第6,124,006号、及び第6,221,446号で開示された乾燥剤プラスチックを含むが、それらに制限されない。これらの参考文献は、参照することによって本明細書に組み込まれている。プラスチックの配合において乾燥剤のローディング剤及びチャネリング剤を変化させることによって、乾燥剤含有プラスチックの総含水量と吸水率を制御することができる。容器が乾燥剤材料を含む実施形態では、それらを2ショット成形技術によって形成してもよい。
【0023】
また別の実施形態では、組立体は組立体の選択した領域に当てられるエラストマー・ライナー36を有している。例えば、エラストマー・ライナーは、スカート部の内側にある、キャップ部の内部表面上に配置してもよい。リップシールを設ける場合、エラストマー・ライナーに沿うようにしてもよい。1つの例では、適切なエラストマーは、サントプレン(Santoprene)の商標名で市販されているEPDMである。
【0024】
本発明の容器は、射出成形又は他の適切な成形技術によってプラスチック材料から形成する。例えば、容器はポリプロピレンから成形してもよい。1つの実施形態では、容器は、キャップ部を容器部に接合しているヒンジ部を備えた1つの閉じたユニットとして形成してもよい。あるいは、部片を別々に成形し、容器内に保持すべき製品を容器部に装填した後、防湿性を提供するために、容器部とキャップ部とを互いにスナップ嵌合及び/又は溶接してもよい。また別の実施形態では、キャップ部と容器部を別々の部品として形成し、望ましい製品を装填し、容器とキャップを互いに嵌合し、例えば(超音波溶接又は熱溶接などの)溶接によって接合してもよい。また別の実施形態では、キャップと容器を、(例えばヒンジ部によって接合されている)クラムシェル状に開いた1つの部片として形成してもよい。組立体に内容物を充填し、閉鎖した後、上記で説明したように、例えば溶接によって接合してシールを形成してもよい。
【0025】
2つの部品からなる組立体を示す実施形態を図6〜図9及び図12A〜12Nに例示する。この実施形態では、組立体100は、カバー構成要素102とトレイ構成要素120とを備えている。カバー構成要素102は、ヒンジ部106によって上部構成要素108に接合されているキャップ部104を有する。図示するように、キャップ部104は、キャップ基部92の周囲に配置された側壁90を有している。ヒンジ部106は側壁90の1つに接合されている。側壁の空間内で、キャップ基部92の下側面は凹部93を有している。凹部93には、キャップ基部92から突出しているリップ部22”が配置される。図7に示すように、リップ部22”は、キャップ基部92の一部の周囲に環状に延びており、キャップ部が開口112の上で閉じている時、上部構成要素108の開口112に受容されことができるように位置決めされている。リップ部22”は、リップ部22”がキャップ基部92に接合される位置に対して遠位の端部23”を備えている。図7Aに最もよく見られるように、リップ部22”の遠位の端部23”は、テーパ付きの縁端25”を有しており、この縁端25”は、キャップ部104のリップ部22”が上部構成要素108の開口112上で閉じている時、縁端130の表面132とほぼ面一になる。すなわち、キャップ部104が上部構成要素108の開口112上で閉じている時、リップ部22”のテーパ付きの縁端25”は、カバー構成要素102の上部表面109の開口112を取り囲む可撓性の縁端130に対してほぼ面一となる。
【0026】
キャップ部104のヒンジ部と反対側の端部には、キャップ基部92から突出しているキャップ・ラッチ構成要素105が配置されている。1つの実施形態では、キャップ・ラッチ105上にフック107が設けられている。別の実施形態では、キャップ部が開口112の上で閉じている時、キャップ部を開きやすくするタブ116がキャップ部上に設けられている。
【0027】
上部構成要素108は上部壁109を有している。この上部壁109から側壁110と傾斜壁115が下向きに突出している。開口112が上部壁109に設けられている。フックに関する実施形態では、キャップ部104のフック107と対をなし相補的になるような形状のフックが上部構成要素108の一端に位置決めされている。フックが配置されている端部と反対側の端部では、ヒンジ部106が上部構成要素108に接合している。上部構成要素は、上部壁109の複数の高い部分109’の間に配置された、ヒンジ部106のための凹部111を有してもよい。
【0028】
トレイ構成要素120は、トレイ122の基部から上向きに突出している、側壁124及び傾斜壁126を備えている。傾斜壁126は、上部構成要素108の傾斜壁115と相補的な形状である。側壁は、製品を貯蔵できるキャビティ128を形成している。
【0029】
図7に最もよく見られるように、上部壁109に設けられている開口112の縁端130は、開口112内に下向きに傾斜している可撓性プラスチック材料から形成する。縁端は開口112の周囲に沿って延びている。
【0030】
さらに、図7Aに見られるように、リップ部22”の遠位の端部23”はテーパ付きの縁端25”を有しており、この縁端25”は、キャップ部104のリップ部22”が上部構成要素108の開口112上で閉じている時、縁端130の表面132と面一になる。すなわち、キャップ部104が上部構成要素108の開口112の上で閉じている時、リップ部22”のテーパ付きの縁端25”は、上部構成要素108の上部表面109の開口112を取り囲む可撓性の縁端130に対して面一となり、それによって開口を湿気の侵入から実質的に密閉する。
【0031】
閉位置(図7)では、キャップ部104と上部構成要素108とにそれぞれ設けられているフック107、114は、互いに係合し、キャップ部104を上部構成要素108の上で閉じた状態に維持する。
【0032】
カバー構成要素102は、トレイ構成要素120上に嵌合し、容器組立体を形成する。カバー構成要素とトレイ構成要素とは、本明細書の前の部分で説明したように、開口を通じて供給される製品を装填した後に互いに接合することができる。
【0033】
図7に見られるように、積み重ねた製品を容器内に配置する。開口112は、人が自分の指の少なくとも一部を挿入できる寸法である。図8に示すように、人は穴の内部に人差し指の一部を滑り込ませ、キャビティ128の傾斜壁(図7)と開口を通じて製品を上向きに滑らせる。
【0034】
乾燥剤スリーブなどの乾燥剤が容器内に配置されてもよい。図7に示すように、スリーブ34’は、トレイ構成要素の基部122に沿って配置してもよく、又は、製品を貯蔵する組立体の内部に沿った他のどの場所に配置してもよい。
【0035】
図9は、閉位置の組立体を示す。組立体は、比較的小型で、望ましくない量の空間を占めることなく、財布、ハンドバッグ、又はポケットの中に収まることが容易に理解できるだろう。
【0036】
図12A〜12Nは、容器組立体の別の実施形態の様々な図を示す。この実施形態の特徴は、図6〜図9で示した実施形態の特徴と同様であるが、ここで説明するように、いくつかの点が異なっている。開口の形状は非対称である。また、カバー構成要素102は2つのヒンジ機構を有する。ヒンジ部106は上記で説明したものと同様である。ヒンジ部206は、第1及び第2のキャップ部104A及び104Bを接合している。キャップ部のリップ部が構成要素104B上に配置されている。キャップ部104Bは、そこから下向きに突出しているタブ208を備えている。タブ208は、上部壁109上に配置された凹部210に受容されるような寸法及び配置であり、キャップ部104Bが上部壁109上で閉じている時にそこに受容される。1つの実施形態では、キャップ部104Bは、上記で説明したように、一旦閉じたら、再び開かないようにしてもよい。キャップ部104Aはヒンジ部206で開閉する。
【0037】
図13A〜13Eは、また別の実施形態の容器組立体の様々な図を示す。この実施形態の特徴は、図1〜図5、及び図6〜図9で示した実施形態の特徴と同様である。図示するように、開口の形状は非対称である。また、キャップ構成要素は1つのヒンジ機構を有する。ヒンジ部は蓋をキャップの一部に接合している。使用する際、キャップ部はヒンジ部で蓋と共に開閉される。組立体を構成する1つの例では、容器基部は2つの材料から製造されており、すなわち、基部の内部の少なくとも一部は乾燥剤含有プラスチックからなり、基部の残りの部分は実質的に不透水性のプラスチック(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)からなる。蓋はキャップ部に溶接(例えば、超音波溶接)する。容器に所望材料を充填した後、キャップを容器に接合する(例えば、超音波溶接)。その結果、防湿容器が得られる。
【0038】
本発明の少なくとも一部又は全ての実施形態は、米国再発行特許第37,676号(米国特許第5,723,085号の再発行)、第4,812,116号、及び第4,783,056号で開示された技術に基づいて成形できるものであり、これらの文献は全てを参照することによって本明細書に組み込まれている。
【0039】
本明細書で使用する場合、「防湿性」及び「感湿性」という用語は、(a)容器内に1グラム±0.25グラムのモレキュラーシーブを配置して重量を記録する、(b)容器を完全に閉じる、(c)閉じた容器を相対湿度80%及び22°C(72°F)の条件の環境試験室に配置する、(d)1日後、モレキュラーシーブを含む容器を計量する、(e)4日後、モレキュラーシーブを含む容器を計量する、(f)4日目のサンプルから1日目のサンプルを減算してマイクログラム単位の水分について、容器への湿気の侵入を計算する、という試験方法によって決定した水分の(3日後の)容器への湿気の侵入が水分約750マイクログラム未満、好適には水分約250マイクログラム未満、さらに好適には水分約150マイクログラム未満であったという意味である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、食用口臭清涼ストリップ、投薬用ストリップ、診断検査用ストリップ、及び発泡性錠剤を含むがそれらに制限されない、感湿性製品を貯蔵し包装する再封可能な容器とキャップの組立体に関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
本発明は、食用口臭清涼ストリップ、投薬用ストリップ、診断検査用ストリップ、及び発泡性錠剤を含むがそれらに制限されない、感湿性製品を貯蔵し包装する再封可能な容器とキャップの組立体に関する。
【0003】
この容器は、容器を密閉した時、蓋を通じた容器への湿気の侵入を実質的に防止する。別言すれば、容器は実質的に防湿性である。本発明の別の態様では、容器組立体は、容器を密閉した時に容器内に存在する湿気を減らす乾燥剤又は同様の材料を備えている。すなわち、容器を密閉した後、乾燥剤は容器内の湿気を吸収する。同様に、容器を開いて再密閉した後、乾燥剤は、容器を開いた時にキャビティ内に入った湿気を吸収する。
【0004】
本発明の1つの実施形態では、組立体はキャップと容器とを備え、これらはヒンジ部によって取り付けてもよい。ヒンジ部は凹部を有する。凹部は2つの要素を形成し、その第1の要素はキャップ部に取り付けられ、第2の要素は容器部に取り付けられる。さらなる実施形態では、凹部は、容器組立体の開閉の際の屈曲点の役目を果たす。
【0005】
容器は上部容器表面から下向きに突出している側壁を有する。下部容器表面は側壁に接合されている。上部容器表面は、容器の内部へのアクセスを可能にする開口を備えている。開口は、上部容器表面から上向きに突出しているリップ部で境界付けられている。リムはリップ部の上端の外側に配置される。
【0006】
組立体のキャップ部はヒンジ部によって容器部に取り付ける。キャップ部は、容器部にわたって延びている外周を備えた基部を有する。1つの実施形態では、基部の一部は容器組立体の開閉を容易にするタブの役目を果たす。また別の実施形態では、基部は、基部の中央部分から下向きに突出しているスカート部を備えている。スカート部は、スカート部が容器部のリップ部と閉じた関係になるような基部上のある位置に配置されており、その際、基部のスカート部は上部容器表面に設けられたリップ部の周囲上に嵌合する(また、場合によっては、スカート部はリップ部の周囲の内側に嵌合する)。基部のスカート部は、スカート部がキャップ部に接合する位置に対して遠位の端部を有する。スカート部の遠位の端部では、スカート部は、スカート部の内周に沿って延びている内向きの延長部を備えている。同様に、容器部のリップ部はリップ部が容器部に接合する位置に対して遠位の端部を備えており、リップ部の遠位の端部は、リップ部の周囲に沿って延びている外向きに面する延長部を備えている。実際には、スカート部の延長部とリップ部の延長部とは互いに向かい合う。スカート部及びリップ部上のこの機構の構成においては、キャップを容器部上で閉じると、延長部は互いに当接し連結する。この機構では、連結し当接する延長部は互いに少なくとも実質的に防湿性のシール機構を形成する。
【0007】
また別の実施形態では、リップシール部材が下向きに突出し、キャップ部に沿って延びている。リップシール部材は、基部から下向きに突出しているスカート部の内部に配置される。さらに、リップシール部材は、容器部から上向きに延びているリップ部の内部にあるように位置決めされている。キャップが閉じた位置にある時、リップシール部材は、リップ部の遠位の端部の内側側面に当接する。この機構では、リップシールは、(1)スカート部とリップ部との間のシールに加えてシール位置を提供し、(2)リップ部の内側から外側に圧力を与え、それによって、リップ部がスカート部に圧力を与え、スカート部とリップ部との間のシールを締め付ける。
【0008】
また別の実施形態では、キャップ及び/又は容器は、円盤(例えばパック)、スリーブ又は他の望ましい形状の乾燥剤を収容している。
【0009】
また別の実施形態では、組立体は、組立体の選択した領域に当てられるエラストマー・ライナーを含む。例えば、エラストマー・ライナーは、キャップの内部表面の、スカート部とリップシールが設けられている位置との間に配置してもよく、リップシールに沿うようにしてもよい。
【0010】
また別の実施形態では、基部から下向きに突出しているスカート部は、内向きの延長部を備えた遠位の端部を備えている。リップ部は、リップ部が容器の上部表面に接合し、凹部が配置された位置に対して遠位の端部を有する。凹部は、キャップ部が容器部の上で閉じている時、延長部を受容することができる。
【0011】
1つの実施形態では、本発明の容器は比較的小さい高さ寸法を有しているので、ハンドバッグ、財布、又はポケットの中に収めることができる。この小さい高さ寸法にもかかわらず、容器はキャンデー、食用口臭清涼ストリップ、及び血糖値を検査する際に利用するような診断検査用ストリップといった製品を貯蔵するのに適している。
【0012】
また別の実施形態では、容器の開口の形状は不規則であり、均一な半径を有しない。別言すれば、それは円形ではない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の容器の透視図である。
【図2】本発明の容器の断面図である。
【図3】本発明の容器のためのリップシールの側面図である。
【図4】本発明の容器のための別のリップシールの側面図である。
【図5】本発明の容器の上面図である。
【図6】本発明の容器の分解図である。
【図7】図7は本発明の容器の断面図である。
【図7A】図7Aは図7の実施形態に示された特徴の透視図である。
【図8】製品を容器から取り出す際の本発明の容器の透視図である。
【図9】閉位置にある本発明の容器の透視図である。
【図10】本発明の容器の別の実施形態の断面図である。
【図11】図10の実施形態の特徴を示す透視図である。
【図12A】図12Aは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図12B】図12Bは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図12C】図12Cは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図12D】図12Dは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図12E】図12Eは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図12F】図12Fは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図12G】図12Gは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図12H】図12Hは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図12I】図12Iは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図12J】図12Jは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図12K】図12Kは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図12L】図12Lは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図12M】図12Mは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図12N】図12Nは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図13A】図13Aは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図13B】図13Bは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図13C】図13Cは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図13D】図13Dは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【図13E】図13Eは、本発明のまた別の実施形態の図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
容器とキャップの組立体は、感湿性製品を貯蔵しかつ包装する。この感湿性製品には、食用口臭清涼ストリップ、投薬用ストリップ、診断検査用ストリップ、及び発泡性錠剤が含まれるが、それらに制限されない。この組立体は、容器とキャップを密閉した時、蓋を通じた容器内への湿気の侵入を実質的に防止する。
【0015】
組立体10は、一般に、ヒンジ部16によって取り付けられた、キャップ部12及び容器部14を備えている。ヒンジ部16は凹部16’を有する。凹部16’は2つの要素を形成しており、第1の要素はキャップ部に取り付けられ、第2の要素は容器部に取り付けられている。さらなる実施形態では、この凹部は容器組立体の開閉の際の屈曲点の役目を果たす。
【0016】
容器部は、容器基部8と、この容器基部8から上向きに突出している側壁11とを有する。上部容器表面17は側壁から内側に延びている。上部容器表面17は、容器の内部へのアクセスを可能にする開口20を備えている。開口20は、上部容器表面17から上向きに延びているリップ部22で境界付けられている。リップ部22は開口20の周囲に延びている。リップ部22は、リップ部が容器の上部表面に接合する位置でありかつ開口20に対して外向きに面する延長部23が配置される位置に対して遠位である端部21を有する。延長部23は、リップ部の遠位の端部21の周囲に沿って延びている。
【0017】
キャップ部12は、容器部の少なくとも一部にわたって延びている外周25を備えた基部24を有する。1つの実施形態では、基部24の一部は、容器組立体の開閉を容易にするタブ13の役目を果たす。基部24は、基部24から下向きに突出しているスカート部26を備えている。スカート部26は、スカート部26が容器部14のリップ部22と閉じた関係になるような、基部24上のある位置に配置されており、その際、基部24のスカート部26は上部容器表面に設けられたリップ部22の周囲上に嵌合する(又は、場合によっては、スカート部はリップ部の周囲の内側に嵌合する)。基部24のスカート部26は、スカート部がキャップ部に接合する位置に対して遠位の端部27を有する。スカート部は、その遠位の端部27では、スカート部の遠位の端部27の周囲に沿って延びている内向きに面する延長部28を備えている。キャップ部を容器部上で閉じると、スカート部26の延長部28とリップ部22の延長部23は互いに向かい合う。さらに、キャップ部を容器部の上で閉じると、これら延長部28、23は互いに当接して連結する。この機構では、連結して当接している延長部は、互いに防湿性シールを形成する。
【0018】
また別の実施形態では、リップシール部材30は、下向きに突出し、キャップ部12の内側に沿って延びている。リップシール部材30は、基部24から下向きに突出しているスカート部26の内部に配置される。さらに、リップシール部材30は、キャップが閉じた位置にある時、容器部14から上向きに延びているリップ部22の内部にあってリップ部22の遠位の端部の内側側面に当接するように位置決めされている。この機構により、図3に示すように、リップシールは、(1)スカート部とリップ部の間のシールに加えてシール位置を提供し、(2)リップ部の内側から外側に圧力を与え、それによって、リップ部がスカート部に圧力を与え、スカート部とリップ部との間のシールを締め付ける。図4は、中空部材である構成要素30’を示している。
【0019】
図10及び図11に示すまた別の実施形態では、リップ部22’の構造は、延長部28’を備えた遠位の端部27’を有している。スカート部26’は、スカート部が基部24’から突出している位置の近くに配置された凹部23’を有する。凹部23’は、キャップ部が容器部上で閉じている時、延長部28’を受容するのに適している。キャップ部が容器部上で閉じている時、リップ部とスカート部が当接して配置され、かつ延長部が凹部の中にあることで、実質的に防湿性のシールが形成される。図11はこの機構の構成を示している。
【0020】
また別の実施形態では、キャップ及び/又は容器は、円盤(例えばパック)、スリーブ又は他の形状の乾燥剤を収容している。1つの実施形態では、乾燥剤含有プラスチックが、容器の下部に配置された乾燥剤含有プラスチック・スリーブ34などの、キャップ及び/又は容器の少なくとも一部を覆う乾燥剤ライナー内に配置されている。製品の側面のうち三つの側面で容器内に貯蔵された製品を取り囲むスリーブ34を示す図2を参照されたい。1つの実施形態では、このスリーブ又はライナーは、3つより多いか又は少ない側面で貯蔵された製品を取り囲んでもよい。例えば、乾燥剤インサートを容器基部上に配置した図7を参照されたい。容器組立体を繰り返し開閉する場合、図2のスリーブのような乾燥剤が組立体に含まれていれば、乾燥剤含有プラスチック・スリーブは、(例えば約1分未満などの)短い時間で容器組立体内で低相対湿度環境を回復する。
【0021】
乾燥剤含有プラスチックは、シリカゲル又は乾燥剤としてのモレキュラーシーブといった乾燥剤を含んでいる。最終使用者の意図する用途などの用途に応じて、モレキュラーシーブ又はシリカゲルはスリーブに入れてもよい。例えば、モレキュラーシーブは、品質保持期間を通じて低いRH(例えば10%未満のRH)を維持する必要がある用途で使用することができる。別の例では、シリカゲルは2年の品質保持期間にわたって10〜30%のRHを維持することができる。
【0022】
適切な乾燥剤含有プラスチックは、米国特許第5,911,937号、第6,214,255号、第6,130,263号、第6,080,350号及び第6,174,952号、第6,124,006号、及び第6,221,446号で開示された乾燥剤プラスチックを含むが、それらに制限されない。これらの参考文献は、参照することによって本明細書に組み込まれている。プラスチックの配合において乾燥剤のローディング剤及びチャネリング剤を変化させることによって、乾燥剤含有プラスチックの総含水量と吸水率を制御することができる。容器が乾燥剤材料を含む実施形態では、それらを2ショット成形技術によって形成してもよい。
【0023】
また別の実施形態では、組立体は組立体の選択した領域に当てられるエラストマー・ライナー36を有している。例えば、エラストマー・ライナーは、スカート部の内側にある、キャップ部の内部表面上に配置してもよい。リップシールを設ける場合、エラストマー・ライナーに沿うようにしてもよい。1つの例では、適切なエラストマーは、サントプレン(Santoprene)の商標名で市販されているEPDMである。
【0024】
本発明の容器は、射出成形又は他の適切な成形技術によってプラスチック材料から形成する。例えば、容器はポリプロピレンから成形してもよい。1つの実施形態では、容器は、キャップ部を容器部に接合しているヒンジ部を備えた1つの閉じたユニットとして形成してもよい。あるいは、部片を別々に成形し、容器内に保持すべき製品を容器部に装填した後、防湿性を提供するために、容器部とキャップ部とを互いにスナップ嵌合及び/又は溶接してもよい。また別の実施形態では、キャップ部と容器部を別々の部品として形成し、望ましい製品を装填し、容器とキャップを互いに嵌合し、例えば(超音波溶接又は熱溶接などの)溶接によって接合してもよい。また別の実施形態では、キャップと容器を、(例えばヒンジ部によって接合されている)クラムシェル状に開いた1つの部片として形成してもよい。組立体に内容物を充填し、閉鎖した後、上記で説明したように、例えば溶接によって接合してシールを形成してもよい。
【0025】
2つの部品からなる組立体を示す実施形態を図6〜図9及び図12A〜12Nに例示する。この実施形態では、組立体100は、カバー構成要素102とトレイ構成要素120とを備えている。カバー構成要素102は、ヒンジ部106によって上部構成要素108に接合されているキャップ部104を有する。図示するように、キャップ部104は、キャップ基部92の周囲に配置された側壁90を有している。ヒンジ部106は側壁90の1つに接合されている。側壁の空間内で、キャップ基部92の下側面は凹部93を有している。凹部93には、キャップ基部92から突出しているリップ部22”が配置される。図7に示すように、リップ部22”は、キャップ基部92の一部の周囲に環状に延びており、キャップ部が開口112の上で閉じている時、上部構成要素108の開口112に受容されことができるように位置決めされている。リップ部22”は、リップ部22”がキャップ基部92に接合される位置に対して遠位の端部23”を備えている。図7Aに最もよく見られるように、リップ部22”の遠位の端部23”は、テーパ付きの縁端25”を有しており、この縁端25”は、キャップ部104のリップ部22”が上部構成要素108の開口112上で閉じている時、縁端130の表面132とほぼ面一になる。すなわち、キャップ部104が上部構成要素108の開口112上で閉じている時、リップ部22”のテーパ付きの縁端25”は、カバー構成要素102の上部表面109の開口112を取り囲む可撓性の縁端130に対してほぼ面一となる。
【0026】
キャップ部104のヒンジ部と反対側の端部には、キャップ基部92から突出しているキャップ・ラッチ構成要素105が配置されている。1つの実施形態では、キャップ・ラッチ105上にフック107が設けられている。別の実施形態では、キャップ部が開口112の上で閉じている時、キャップ部を開きやすくするタブ116がキャップ部上に設けられている。
【0027】
上部構成要素108は上部壁109を有している。この上部壁109から側壁110と傾斜壁115が下向きに突出している。開口112が上部壁109に設けられている。フックに関する実施形態では、キャップ部104のフック107と対をなし相補的になるような形状のフックが上部構成要素108の一端に位置決めされている。フックが配置されている端部と反対側の端部では、ヒンジ部106が上部構成要素108に接合している。上部構成要素は、上部壁109の複数の高い部分109’の間に配置された、ヒンジ部106のための凹部111を有してもよい。
【0028】
トレイ構成要素120は、トレイ122の基部から上向きに突出している、側壁124及び傾斜壁126を備えている。傾斜壁126は、上部構成要素108の傾斜壁115と相補的な形状である。側壁は、製品を貯蔵できるキャビティ128を形成している。
【0029】
図7に最もよく見られるように、上部壁109に設けられている開口112の縁端130は、開口112内に下向きに傾斜している可撓性プラスチック材料から形成する。縁端は開口112の周囲に沿って延びている。
【0030】
さらに、図7Aに見られるように、リップ部22”の遠位の端部23”はテーパ付きの縁端25”を有しており、この縁端25”は、キャップ部104のリップ部22”が上部構成要素108の開口112上で閉じている時、縁端130の表面132と面一になる。すなわち、キャップ部104が上部構成要素108の開口112の上で閉じている時、リップ部22”のテーパ付きの縁端25”は、上部構成要素108の上部表面109の開口112を取り囲む可撓性の縁端130に対して面一となり、それによって開口を湿気の侵入から実質的に密閉する。
【0031】
閉位置(図7)では、キャップ部104と上部構成要素108とにそれぞれ設けられているフック107、114は、互いに係合し、キャップ部104を上部構成要素108の上で閉じた状態に維持する。
【0032】
カバー構成要素102は、トレイ構成要素120上に嵌合し、容器組立体を形成する。カバー構成要素とトレイ構成要素とは、本明細書の前の部分で説明したように、開口を通じて供給される製品を装填した後に互いに接合することができる。
【0033】
図7に見られるように、積み重ねた製品を容器内に配置する。開口112は、人が自分の指の少なくとも一部を挿入できる寸法である。図8に示すように、人は穴の内部に人差し指の一部を滑り込ませ、キャビティ128の傾斜壁(図7)と開口を通じて製品を上向きに滑らせる。
【0034】
乾燥剤スリーブなどの乾燥剤が容器内に配置されてもよい。図7に示すように、スリーブ34’は、トレイ構成要素の基部122に沿って配置してもよく、又は、製品を貯蔵する組立体の内部に沿った他のどの場所に配置してもよい。
【0035】
図9は、閉位置の組立体を示す。組立体は、比較的小型で、望ましくない量の空間を占めることなく、財布、ハンドバッグ、又はポケットの中に収まることが容易に理解できるだろう。
【0036】
図12A〜12Nは、容器組立体の別の実施形態の様々な図を示す。この実施形態の特徴は、図6〜図9で示した実施形態の特徴と同様であるが、ここで説明するように、いくつかの点が異なっている。開口の形状は非対称である。また、カバー構成要素102は2つのヒンジ機構を有する。ヒンジ部106は上記で説明したものと同様である。ヒンジ部206は、第1及び第2のキャップ部104A及び104Bを接合している。キャップ部のリップ部が構成要素104B上に配置されている。キャップ部104Bは、そこから下向きに突出しているタブ208を備えている。タブ208は、上部壁109上に配置された凹部210に受容されるような寸法及び配置であり、キャップ部104Bが上部壁109上で閉じている時にそこに受容される。1つの実施形態では、キャップ部104Bは、上記で説明したように、一旦閉じたら、再び開かないようにしてもよい。キャップ部104Aはヒンジ部206で開閉する。
【0037】
図13A〜13Eは、また別の実施形態の容器組立体の様々な図を示す。この実施形態の特徴は、図1〜図5、及び図6〜図9で示した実施形態の特徴と同様である。図示するように、開口の形状は非対称である。また、キャップ構成要素は1つのヒンジ機構を有する。ヒンジ部は蓋をキャップの一部に接合している。使用する際、キャップ部はヒンジ部で蓋と共に開閉される。組立体を構成する1つの例では、容器基部は2つの材料から製造されており、すなわち、基部の内部の少なくとも一部は乾燥剤含有プラスチックからなり、基部の残りの部分は実質的に不透水性のプラスチック(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)からなる。蓋はキャップ部に溶接(例えば、超音波溶接)する。容器に所望材料を充填した後、キャップを容器に接合する(例えば、超音波溶接)。その結果、防湿容器が得られる。
【0038】
本発明の少なくとも一部又は全ての実施形態は、米国再発行特許第37,676号(米国特許第5,723,085号の再発行)、第4,812,116号、及び第4,783,056号で開示された技術に基づいて成形できるものであり、これらの文献は全てを参照することによって本明細書に組み込まれている。
【0039】
本明細書で使用する場合、「防湿性」及び「感湿性」という用語は、(a)容器内に1グラム±0.25グラムのモレキュラーシーブを配置して重量を記録する、(b)容器を完全に閉じる、(c)閉じた容器を相対湿度80%及び22°C(72°F)の条件の環境試験室に配置する、(d)1日後、モレキュラーシーブを含む容器を計量する、(e)4日後、モレキュラーシーブを含む容器を計量する、(f)4日目のサンプルから1日目のサンプルを減算してマイクログラム単位の水分について、容器への湿気の侵入を計算する、という試験方法によって決定した水分の(3日後の)容器への湿気の侵入が水分約750マイクログラム未満、好適には水分約250マイクログラム未満、さらに好適には水分約150マイクログラム未満であったという意味である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
感湿性製品を貯蔵しかつ包装する実質的に防湿性の容器とキャップの組立体において、容器とキャップとを備えた組立体を備え、前記キャップは、ヒンジ部によって前記容器に取り付けられており、前記容器は、容器基部と、前記容器基部から上向きに突出している側壁とを有し、上部容器表面が前記容器の側壁から内向きに延びており、前記上部容器表面が、前記容器の内部へのアクセスを可能にする開口を備え、前記キャップは、前記容器部の少なくとも一部にわたって延びている外周を備え、前記キャップの基部が、前記キャップの基部から下向きに突出しているスカート部を備え、前記上部容器表面の前記開口は、前記上部容器表面から上方に延びているリップ部によって境界付けられており、前記キャップの前記スカート部は、前記キャップの前記スカート部が前記上部容器表面の前記リップ部と閉鎖関係となることができるような、前記キャップ上の位置に位置決めされており、前記キャップのリップシール部材が、前記キャップが閉じた位置にある時に前記上部容器表面の内部側面の少なくとも一部に当接するように構成され、前記リップシール部材は、前記キャップの前記スカート部と前記上部容器表面の前記リップ部の間のシールとは異なるシール位置を提供し、かつ前記リップシール部材は、前記容器の内部から前記上部容器表面の前記リップ部に圧力を加え、この圧力が前記キャップの前記スカート部に圧力を加え、これにより、前記キャップの前記スカート部と前記上部容器表面の前記リップ部の間の前記シールを締め付け、前記蓋と前記キャップとの間の実質的に防湿性のシールが得られる、容器とキャップの組立体。
【請求項1】
感湿性製品を貯蔵しかつ包装する実質的に防湿性の容器とキャップの組立体において、容器とキャップとを備えた組立体を備え、前記キャップは、ヒンジ部によって前記容器に取り付けられており、前記容器は、容器基部と、前記容器基部から上向きに突出している側壁とを有し、上部容器表面が前記容器の側壁から内向きに延びており、前記上部容器表面が、前記容器の内部へのアクセスを可能にする開口を備え、前記キャップは、前記容器部の少なくとも一部にわたって延びている外周を備え、前記キャップの基部が、前記キャップの基部から下向きに突出しているスカート部を備え、前記上部容器表面の前記開口は、前記上部容器表面から上方に延びているリップ部によって境界付けられており、前記キャップの前記スカート部は、前記キャップの前記スカート部が前記上部容器表面の前記リップ部と閉鎖関係となることができるような、前記キャップ上の位置に位置決めされており、前記キャップのリップシール部材が、前記キャップが閉じた位置にある時に前記上部容器表面の内部側面の少なくとも一部に当接するように構成され、前記リップシール部材は、前記キャップの前記スカート部と前記上部容器表面の前記リップ部の間のシールとは異なるシール位置を提供し、かつ前記リップシール部材は、前記容器の内部から前記上部容器表面の前記リップ部に圧力を加え、この圧力が前記キャップの前記スカート部に圧力を加え、これにより、前記キャップの前記スカート部と前記上部容器表面の前記リップ部の間の前記シールを締め付け、前記蓋と前記キャップとの間の実質的に防湿性のシールが得られる、容器とキャップの組立体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図7A】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図12E】
【図12F】
【図12G】
【図12H】
【図12I】
【図12J】
【図12K】
【図12L】
【図12M】
【図12N】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図13D】
【図13E】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図7A】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図12E】
【図12F】
【図12G】
【図12H】
【図12I】
【図12J】
【図12K】
【図12L】
【図12M】
【図12N】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図13D】
【図13E】
【公開番号】特開2010−23924(P2010−23924A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−252296(P2009−252296)
【出願日】平成21年11月2日(2009.11.2)
【分割の表示】特願2004−543615(P2004−543615)の分割
【原出願日】平成15年10月10日(2003.10.10)
【出願人】(503236382)シーエスピー テクノロジーズ,インコーポレイティド (7)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月2日(2009.11.2)
【分割の表示】特願2004−543615(P2004−543615)の分割
【原出願日】平成15年10月10日(2003.10.10)
【出願人】(503236382)シーエスピー テクノロジーズ,インコーポレイティド (7)
【Fターム(参考)】
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