説明

ストレージ装置、制御装置及び制御方法

【課題】ホスト装置に対する通知情報の通知にかかる負荷を軽減するとともに、通知情報の通知による不具合の発生を抑止する。
【解決手段】ストレージ装置10にそなえられた全ての通信アダプタ300に関するターゲット情報をそなえる第1通知情報を複写して第2通知情報を作成する第2通知情報作成部404と、通信アダプタ300の構成情報変更に伴い第1通知情報を更新する第1通知情報更新部131と、ホスト装置2からターゲット情報取得要求を受信すると、第2通知情報により第2通知情報を更新する第2通知情報更新部132と、ストレージ装置10の状態が、予め設定された複写抑止条件に相当する場合に、第1通知情報の第2通知情報への複写を抑止する複写抑止部17と、ターゲット情報取得要求を受信すると第2通知情報をホスト装置2に送信する通知情報送信部14とをそなえる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件は、ストレージ装置、制御装置及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
iSCSI(Internet Small Computer System Interface)のディスカバリセッションにおいて、ホスト装置はiSCSIインタフェースのSendTargetsコマンドを利用して、アクセスする対象装置(ターゲット)の情報(ターゲット情報)を取得する(下記特許文献1)。なお、iSCSIに関してはRFC 3720に仕様等が示されている。
ターゲット情報は、具体的には、対象装置のCA(Channel Adapter)ポートの、iSCSIネーム(iSCSI Name)や、IPアドレス,TCP port情報,Target Portal Group Numberである。なお、Target Portal Group Numberとは、各CAポートの論理的な番号であって、各ポートに対して任意に設定することができる。例えば、CA毎に異なる値を設定してもよく、又、2以上のCAに対して同じ値を設定することにより、これらのCAをグルーピングして取り扱うことが可能となる。対象装置は、例えば、RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)装置である。
【0003】
RAID装置は、例えば、複数のCM(Controller Module)をそなえることにより冗長化され、又、各CMには、それぞれ1以上のCA(Channel Adapter)がそなえられている。
図23は従来のストレージ装置の構成を模式的に示す図である。RAID装置500は通信ネットワーク511を介してホスト装置510に接続され、ホスト装置510対して記憶領域を提供する。
【0004】
この図23に示す例においては、ストレージ装置500はCM0とCM1との2つのCMをそなえている。又、CM0はCA0とCA1とをそなえており、CM1はCA2とCA300とをそなえている。
また、CM0はCA情報501−0をそなえ、CM1はCA情報501−1をそなえている。そして、CA情報501−0にはCM0のCA0,CA1のターゲット情報が含まれ、CA情報501−1にはCM1のCA2,CA300のターゲット情報が含まれる。
【0005】
すなわち、RAID装置500においては、CM内に、自CMにそなえられた1以上のCAについてのターゲット情報を保持し、ホスト装置510からの要求(SendTargets)に応じて、このターゲット情報を送信する。
例えば、ホスト装置510からCM0のCA0に対してSendTargetsコマンドが送信された場合には、このSendTargetsコマンドを受信したCM0が、コマンドを受信したCA0についてのターゲット情報を、ホスト装置に通知する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−79626号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年、RAID装置において、ホスト装置からSendTargetsコマンドによるターゲット情報の要求が行なわれた場合に、このSendTargetsコマンドを受信したCMから、RAID装置内の全てのCAポートについてのターゲット情報をホスト装置に通知したいという要望がある。
しかしながら、上述の如き従来のRAID装置においては、CM内には自CM内のCAのターゲット情報しかそなえておらず、ホスト装置からの要求に応じて、RAID装置内の全てのCAポートについてのターゲット情報を迅速に通知することができないという課題がある。
【0008】
ここで、仮に、RAID装置にそなえられたCMに、同一RAID装置内の他のCMのターゲット情報を持たせた場合について考える。
図24はRAID装置のハードウェア構成を模式的に示す図であり、各CM0,CM1に、RAID装置500a内の全てのCA0〜CA3のターゲット情報を持たせた構成を例示している。なお、図中、既述の符号と同一の符号は同一もしくは略(ほぼ)同一の部分を示しているので、その(詳細な)説明は省略する。
【0009】
この図24に示す例においては、CM0はCA情報501a−0をそなえ、CM1はCA情報501a−1をそなえている。そして、これらのCA情報501a−0,501a−1には、それぞれCM1のCA0,CA1のターゲット情報とCM1のCA2,CA3のターゲット情報とが含まれる。すなわち、CA情報501a−0,501a−1には、それぞれRAID装置500a内の全てのCA0〜CA3のターゲット情報がそなえられている。
【0010】
この図24に示すような例において、いずれかのCMにおいてCAに関する構成変更が行なわれた場合には、例えば、変更された構成に関する情報を、変更が行なわれたCMから他方のCMに対して送信することにより、ターゲット情報501a−0とターゲット情報501a−1とを同期させることになる。これにより、基本的に、ターゲット情報501a−0とターゲット情報501a−1とは同じ内容となる。
【0011】
以下、ターゲット情報を示す符号としては、複数のターゲット情報のうち1つを特定する必要があるときには符号501a−0,501a−1を用いるが、任意のターゲット情報を指すときには符号501aを用いる
さて、ターゲット情報501aとして、RAID装置500a内の全てのCAについての情報を含むことになると、そのデータ量が増大し、ホスト装置からのSendTargetsコマンドに対する通知データのデータ量も増大する。このようなデータ量が大きいターゲット情報501aをRAID装置500aからホスト装置510に送信する際には、このターゲット情報501aを2以上に分割した分割ターゲット情報を生成し、複数回に分けてこの分割ターゲット情報を送信する。
【0012】
しかしながら、RAID装置500aにおいては、このようにターゲット情報501aを分割して送信する場合に、先に分割ターゲット情報を送信してから残りの分割ターゲット情報を送信するまでの間に、いずれかのCMにおいてCAに関する構成変更が生じるおそれがある。
図25はRAID装置において、ターゲット情報の分割送信中に構成変更が生じた場合を説明する図である。
【0013】
この図25においては、ターゲット情報501aを、2つの分割ターゲット情報に分けて送信する例を示す。一の分割ターゲット(1/2)においてはCA0及びCA1の情報を送信し、もう一つの分割ターゲット情報(2/2)においてはCA2及びCA3の情報を送信する。
そして、ホスト装置510からRAID装置500aにSendTargetsコマンドが送信されると、RAID装置500aから、先に分割ターゲット情報(1/2)が送信され、その後、分割ターゲット情報(2/2)が送信される。
【0014】
ここで、分割ターゲット情報(1/2)が送信されてから、分割ターゲット情報(2/2)が送信されるまでに、RAID装置500aにおいてターゲット情報に変更が生じるとする。
例えば、CA0,CA1,CA2及びCA3のTarget Portal Group Numberが、それぞれ10,11,12,13であった場合に、CA0とCA2のTarget Portal Group Numberをそれぞれ20に変更する。
【0015】
この場合、分割ターゲット情報(1/2)においては、CA1の情報と、変更前のCA0の情報が含まれているが、分割ターゲット情報(1/2)においては、CA3の情報と、変更後のCA2の情報が含まれる。
これにより、ホスト装置510において受信したターゲット情報と、RAID装置500aの構成との間に矛盾生じ、これにより、ホスト装置510において何らかの不具合が生じるおそれがある。
【0016】
本件の目的の一つは、ホスト装置に対する通知情報の通知にかかる負荷を軽減する。又、通知情報の通知による不具合の発生を抑止する。
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的の1つとして位置付けることができる。
【課題を解決するための手段】
【0017】
このため、このストレージ装置は、データを記憶可能な記憶装置と、ホスト装置と接続可能な複数の通信アダプタとをそなえるストレージ装置であって、当該ストレージ装置にそなえられた全ての前記通信アダプタに関するターゲット情報をそなえる第1通知情報を格納する第1通知情報格納部と、前記第1通知情報を複写して第2通知情報を作成する、第2通知情報作成部と、前記第2通知情報作成部によって作成された前記第2通知情報を格納する、第2通知情報格納部と、前記通信アダプタの構成情報変更に伴い、前記第1通知情報格納部に格納された前記第1通知情報を更新する第1通知情報更新部と、前記ホスト装置からターゲット情報取得要求を受信すると、前記第1通知情報を複写して作成した第2通知情報により前記第2通知情報格納部に格納された前記第2通知情報を更新する、第2通知情報更新部と、当該ストレージ装置の状態が、予め設定された複写抑止条件に相当するかを判断する複写抑止判断部と、前記抑止条件判断部により複写抑止条件に相当すると判断された場合に、前記第2通知情報作成部による前記第1通知情報の前記第2通知情報への複写を抑止する複写抑止部と、前記ホスト装置から前記ターゲット情報取得要求を受信すると、前記第2通知情報格納部に格納された前記第2通知情報を前記ホスト装置に送信する通知情報送信部とをそなえる。
【0018】
また、この制御装置は、ホスト装置と接続可能な1以上の通信アダプタを有するとともに、データを記憶可能な記憶装置と接続可能な制御装置であって、当該ストレージ装置にそなえられた全ての前記通信アダプタに関するターゲット情報をそなえる第1通知情報を格納する第1通知情報格納部と、前記第1通知情報を複写して第2通知情報を作成する、第2通知情報作成部と、前記第2通知情報作成部によって作成された前記第2通知情報を格納する、第2通知情報格納部と、前記通信アダプタの構成情報変更に伴い、前記第1通知情報格納部に格納された前記第1通知情報を更新する第1通知情報更新部と、前記ホスト装置からターゲット情報取得要求を受信すると、前記第1通知情報を複写して作成した第2通知情報により前記第2通知情報格納部に格納された前記第2通知情報を更新する、第2通知情報更新部と、当該ストレージ装置の状態が、予め設定された複写抑止条件に相当するかを判断する複写抑止判断部と、前記抑止条件判断部により複写抑止条件に相当すると判断された場合に、前記第2通知情報作成部による前記第1通知情報の前記第2通知情報への複写を抑止する複写抑止部と、前記ホスト装置から前記ターゲット情報取得要求を受信すると、前記第2通知情報格納部に格納された前記第2通知情報を前記ホスト装置に送信する通知情報送信部とをそなえる。
【0019】
さらに、この制御方法は、ホスト装置と接続可能な1以上の通信アダプタを有するとともに、データを記憶可能な記憶装置と接続可能な制御装置の制御方法であって、当該ストレージ装置にそなえられた全ての前記通信アダプタに関するターゲット情報をそなえる第1通知情報を第1通知情報格納部に格納し、前記第1通知情報を複写して第2通知情報を作成し、前記第2通知情報作成部によって作成された前記第2通知情報を第2通知情報格納部に格納し、前記通信アダプタの構成情報変更に伴い、前記第1通知情報格納部に格納された前記第1通知情報を更新し、前記ホスト装置からターゲット情報取得要求を受信すると、前記第1通知情報を複写して作成した第2通知情報により前記第2通知情報格納部に格納された前記第2通知情報を更新し、当該ストレージ装置の状態が、予め設定された複写抑止条件に相当するかを判断し、前記複写抑止条件に相当すると判断された場合に、前記第1通知情報の前記第2通知情報への複写を抑止し、前記ホスト装置から前記ターゲット情報取得要求を受信すると、前記第2通知情報格納部に格納された前記第2通知情報を前記ホスト装置に送信する。
【0020】
また、このストレージ装置は、ホスト装置と接続可能な1以上の通信アダプタを有する制御装置を複数そなえるとともに、データを記憶可能な記憶装置をそなえるストレージ装置であって、当該ストレージ装置にそなえられた全ての前記通信アダプタに関するターゲット情報をそなえる通知情報を格納する通知情報格納部と、他の制御装置から前記通信アダプタに関する変更情報を受信した際に、前記通知情報格納部に格納されている前記通知情報を、受信した前記変更情報を用いて更新する更新部と、前記ホスト装置からターゲット情報取得要求を受信すると、前記通知情報格納部に格納された前記通知情報を当該ホスト装置に送信する、通知情報送信部とをそなえる。
【発明の効果】
【0021】
開示の技術によれば、以下の少なくともいずれか1つの効果ないし利点が得られる。
(1)ストレージ装置にそなえられた全ての通信アダプタに関するターゲット情報をホスト装置に容易に送信することできる。
(2)ホスト装置に対する通知情報の通知にかかる負荷を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】第1実施形態の一例としてのストレージシステムにそなえられたCMの機能構成を模式的に示す図である。
【図2】第1実施形態の一例としてのストレージシステムにそなえられたCMのハードウェア構成を模式的に示す図である。
【図3】第1実施形態の一例としてのストレージシステムのハードウェア構成を模式的に示す図である。
【図4】第1実施形態の一例としてのストレージシステムにおけるCA情報の更新手法を説明する図である。
【図5】第2実施形態の一例としてのストレージシステムにそなえられたCMの機能構成を模式的に示す図である。
【図6】第2実施形態の一例としてのストレージシステムにそなえられたCMのハードウェア構成を模式的に示す図である。
【図7】第2実施形態の一例としてのストレージシステムにおける複写抑止判断部の処理を例示するシーケンス図である。
【図8】第2実施形態の一例としてのストレージシステムにおける分割送信時の複写抑止判断部の処理を例示するシーケンス図である。
【図9】第2実施形態の一例としてのストレージシステムにおけるストレージ装置のCMによる処理を説明するフローチャートである。
【図10】第2実施形態の一例としてのストレージシステムにおけるストレージ装置のCMによるタイムアウト監視処理を説明するフローチャートである。
【図11】第3実施形態の一例としてのストレージシステムにそなえられたCMの機能構成を模式的に示す図である。
【図12】一般的なRAID装置の起動時の処理を示すフローチャートである。
【図13】RAID装置において装置内に情報変更が生じた場合の処理の一例を示すフローチャートである。
【図14】第3実施形態の一例としてのストレージシステムにおける処理シーケンスを説明するためのフローチャートである。
【図15】第3実施形態の一例としてのストレージシステムにおける他の処理シーケンスを説明するためのフローチャートである。
【図16】第3実施形態の一例としてのストレージシステムの変形例を示すフローチャートである。
【図17】第4実施形態の第1態様の一例としてのストレージシステムにそなえられたCMの機能構成を模式的に示す図である。
【図18】第4実施形態の第1態様の一例としてのストレージシステムにおける分割通知情報の格納イメージを示す図である。
【図19】第4実施形態の第1の態様の一例としてのストレージシステムにおける分割送信時の処理を説明するためのシーケンス図である。
【図20】第4実施形態の第2態様の一例としてのストレージシステムにおける分割通知情報の格納イメージを示す図である。
【図21】第4実施形態の第2態様としてのストレージシステムにおける分割送信時の処理を説明するためのシーケンス図である。
【図22】第4実施形態の第2態様のストレージシステムにおけるストレージ装置のCMによる処理を説明するためのフローチャートである。
【図23】従来のストレージ装置の構成を模式的に示す図である。
【図24】RAID装置のハードウェア構成を模式的に示す図である。
【図25】RAID装置において、ターゲット情報の分割送信中に構成変更が生じた場合を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して本ストレージ装置、制御装置及び制御方法に係る実施の形態を説明する。ただし、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、実施形態で明示しない種々の変形例や技術の適用を排除する意図はない。すなわち、本実施形態を、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(実施形態及び各変形例を組み合わせる等)して実施することができる。
【0024】
(A)第1実施形態の説明
図1は第1実施形態の一例としてのストレージシステム1にそなえられたCMの機能構成を模式的に示す図、図2はそのハードウェア構成を模式的に示す図である。又、図3は第1実施形態の一例としてのストレージシステム1のハードウェア構成を模式的に示す図である。
【0025】
本第1実施形態のストレージシステム1は、図3に示すように、ストレージ装置10をそなえ、1以上(図1に示す例では1つ)のホスト装置2に対して通信可能に接続されている。本ストレージシステム1においては、ホスト装置2とストレージ装置10とがiSCSIにより接続されている。
ホスト装置2は、例えば、サーバ機能をそなえたコンピュータ(情報処理)であり、ストレージ装置10との間において、SCSIコマンドやレスポンス等の各種データをTCP/IPを用いて送受信する。このホスト装置2は、ストレージ装置10に対してリード/ライト等のディスクアクセスコマンドを送信することにより、ストレージ装置10が提供する記憶領域にデータの書き込みや読出を行なう。
【0026】
また、このホスト装置2においては、ストレージ装置10に対して、そのストレージ装置10にそなえられた全てのCA300(後述)についての情報(ターゲット情報)を取得するためのターゲット情報取得要求を送信する。
また、ターゲット情報取得要求は、例えば、iSCSIのSendTargetsコマンドにより行なわれ、例えば、オプション“all”を付加することにより、ストレージ装置10にそなえられた全てのCA300についてのターゲット情報の取得要求が行なわれる。
【0027】
なお、本実施形態においては、以下、ターゲット情報取得要求の一例としてSendTargetsコマンドを用いた場合について示すが、このターゲット情報取得要求は、SendTargetsコマンドに限定されるものではなく、種々変形して実施することができることは言うまでもない。
そして、このようなストレージ装置10にそなえられた全てのCA300(後述)についてのターゲット情報の取得要求は、例えば、ストレージ装置10との接続確立過程におけるディスカバリー・セッションや、その他所定のタイミングで行なわれる。
【0028】
ストレージ装置10は、ホスト装置2に対して記憶領域を提供するものであり、通信ネットワーク50を介して相互に通信可能に接続されている。
このストレージ装置10は、図3に示すように、コントローラモジュール(以下CMという)30a,30b及びHDD(Hard Disk Drive;記憶装置)60をそなえる。
ストレージ装置10は、ホスト装置2に接続されるとともに、図示しないドライブエンクロージャ等が接続される。
【0029】
HDD60は、データを読み書き可能に格納する記憶装置であり、ホスト装置2から受信したデータを記憶可能な記憶部として機能する。なお、図3中においては、便宜上、ストレージ装置10に4つのHDD60を示しているが、これに限定されるものではなく、3つ以下もしくは5つ以上のHDD60をそなえてもよい。そして、ストレージ装置10は、これらの複数のHDD60を組み合わせて、冗長化された1つのストレージとして管理する、RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)装置であってもよい。
【0030】
CM30a,30bは、ストレージ装置10内の動作を制御するコントローラ(制御装置)であり、ホスト装置2からのリード/ライト等のコマンドを受け取り、種々の制御を行なう。CM30aはCA300−0,300−1を介して、又、CM30bはCA300−2,300−3を介して、それぞれネットワークに接続される。そして、これらのCM30a,30bは、ホスト装置2から送信されるリード/ライト等のコマンドを受信し、エキスパンダ304等を介してHDD60の制御を行なう。又、CM30a,30bは互いにほぼ同様の構成を有しており、通信回線を介して相互に接続されている。
【0031】
CM30aは、図3に示すように、複数(図3に示す例では2つ)のCA300−0,300−1をそなえるとともに、CPU301,RAM302,ROM303及びエキスパンダ304をそなえる。又、CM30bは、複数(図3に示す例では2つ)のCA300−2,300−3をそなえるとともに、CPU301,RAM302,ROM303及びエキスパンダ304をそなえる。すなわち、CM30aとCM30bとは、CM30aがCA300−0,300−1をそなえる一方で、CM30aがCA300−2,300−3をそなえる以外は、同様もしくは略同様に構成されている。以下、CMを示す符号としては、複数のCMのうち1つを特定する必要があるときには符号30a,30bを用いるが、任意のCMを指すときには符号30を用いる。又、以下、CM30aをCM0,CM30bをCM1という場合がある。更に、以下、CAを示す符号としては、複数のCAのうち1つを特定する必要があるときには符号300−0,300−1,300−2,300−3を用いるが、任意のCAを指すときには符号300を用いる。又、以下,CA300−0をCA0という場合がある。同様に、CA300−1をCA1と、CA300−2をCA2と、CA300−3をCA3と、それぞれいう場合がある。
【0032】
また、図中、同一の符号は同一もしくは略同一の部分を示しているので、その詳細な説明は省略する。
CA300は、ホスト装置2等と通信可能に接続するインタフェースコントローラ(通信アダプタ)である。CA300は、ホスト装置2等から送信されたデータを受信したり、CM30から出力するデータをホスト装置2等に送信する。すなわち、CA300は、ホスト装置2等の外部装置との間でのデータの入出力(I/O)を制御する。
【0033】
ROM303は、CPU301が実行するプログラムや種々のデータを格納する記憶装置であり、例えば、フラッシュROMである。
エキスパンダ304は、HDD60や図示しないドライブエンクロージャ等と通信可能に接続するためのインタフェースであり、デバイスアダプタ等をそなえる。CM30は、このエキスパンダ304を介して、HDD60に対するデータの書き込みや読み出しを行なう。
【0034】
RAM302は、種々のデータやプログラムを一時的に格納する記憶領域であって、CPU101がプログラムを実行する際に、データやプログラムを一時的に格納・展開して用いる。
また、このRAM302は、図2に示すように、ストレージ管理情報401を格納する領域3401をそなえる。これにより、RAM302は、ストレージ装置10における、全てのCM30に関する構成情報を管理するストレージ管理情報401を格納するストレージ管理情報格納部として機能する。なお、ストレージ管理情報401は、後述するストレージ管理情報作成部111によって作成される。
【0035】
さらに、RAM302は、後述するCA情報402を格納する領域3402をそなえる。これにより、RAM302は、ストレージ装置10にそなえられた全てのCA300に関するターゲット情報をそなえるCA情報(通知情報)402を格納する通知情報格納部として機能する。なお、CA情報402は、後述するCA情報作成部12によって作成される。
【0036】
CPU301は、種々の制御や演算を行なう処理装置であり、ROM303に格納されたプログラムを実行することにより、種々の機能を実現する。例えば、CPU301は、RAIDの実現やホスト装置2からのホストI/Oに応じたHDD60へのアクセス制御等、既知のディスクRAIDコントローラとしての種々の機能を実現する。更に、CPU301は、図1に示すように、ストレージ管理情報作成部111,ストレージ管理情報更新部11,CA情報作成部12,CA情報更新部13,CA情報送信部14及び更新情報送信部15として機能する。
【0037】
ストレージ管理情報作成部111は、ストレージ管理情報401を作成し、この作成したストレージ管理情報401をRAM302に格納する。ストレージ管理情報401は、ストレージ装置10における全ての構成要素についての情報であって、ストレージ装置10内にそなえられた各部品や機能についての構成情報や各種設定値等をそなえる。例えば、ストレージ管理情報401には、RAIDやHDD60に関する構成や各種設定情報が含まれる。そして、このストレージ管理情報401には、ストレージ装置10にそなえられた全てのCA300(CA300−0〜CA300−3)についてのターゲット情報も含まれる。なお、ターゲット情報は、具体的には、CA300についての、iSCSIネームや、IPアドレス, TCP port情報,Target Portal Group Numberであり、例えば、ホスト装置2から送信されるSendTargetsコマンドにより収集される情報である。又、この作成されたストレージ管理情報401は、RAM302の所定の領域3401に格納される。
【0038】
また、CA300についてのターゲット情報が何らかの手法により変更された場合には、CPU301に対して通知が行なわれる。この通知は、例えば割り込み信号により行なう等、既知の種々の手法により実現することができる。
CA情報作成部(通知情報作成部)12は、CA300のターゲット情報の変更が行なわれるとCA情報402を作成する。
【0039】
具体的には、CA情報作成部12は、RAM302の領域3401に格納されたストレージ管理情報401から、本ストレージ装置10内の全てのCA300についてのターゲット情報を抽出することによりCA情報402を作成する。この作成されたCA情報402は、RAM302の所定の領域3402に格納される。
CA情報送信部(通知情報送信部)14は、ホスト装置2に対してCA情報402を送信する。このCA情報送信部14は、ホスト装置2からターゲット情報取得要求を受信すると、RAM302の領域3402に格納されたCA情報402を、その送信元(要求元)のホスト装置2に送信する。このCA情報送信部14は、ホスト装置2からターゲット情報取得要求を受信する度に、その応答としてCA情報402を送信する。
【0040】
ストレージ管理情報更新部(更新部)11は、当該更新部11として機能するCPU301がそなえられているCM30(以下、自CMという;例えばCM0)において何らかの構成変更が行なわれた場合に、自CM30(CM0)内のRAM302に格納されているストレージ管理情報401に、その構成変更の内容を反映させて更新する。
また、ストレージ管理情報更新部11は、他CM30(例えばCM1)の更新情報送信部15(後述)から更新通知とともに更新後のストレージ管理情報401を受信した際には、自CMのRAM302の領域3401に格納されているストレージ管理情報401を、受信したストレージ管理情報401で置換(上書き)することにより更新する。
【0041】
なお、このストレージ管理情報更新部11による、ストレージ管理情報401の更新は、上述の如く、他のCM30から送信されたストレージ管理情報401により置換することにより更新することに限定されるものではない。例えば、ストレージ管理情報更新部11は、ストレージ管理情報401における更新により変更が生じた部分データのみを送受信して、ストレージ管理情報401を部分データを用いて部分的に更新する等、種々変形して実施することができる。
【0042】
また、このようなストレージ管理情報401の更新に際しては、既知の排他制御手法を用いて、複数のCM30からストレージ管理情報401を同時に更新することがないようにすることが望ましい。
更新情報送信部15は、自CM(例えばCM0)において何らかの構成変更が行なわれた場合に、当該ストレージ装置10内における、自CM30(例えばCM0)とは異なる他のCM30(以下、他CMという;例えばCM1)の全てに対して、その変更に関する変更情報を送信する。
【0043】
例えば、更新情報送信部15は、変更情報として、ストレージ管理情報作成部111によって更新されたストレージ管理情報401のコピーを、更新が発生した旨の通知(更新通知)とともに、他CM30に送信する。従って、CA300において構成変更が行なわれた場合には、このCA300についての変更後のターゲット情報が更新通知に含まれる。すなわち、変更情報送信部15は、その自CM30内のCA300についてのターゲット情報に変更が生じた際に、当該ストレージ装置10にそなえられた他の全てのCM30に対して、そのターゲット情報の変更に関する変更情報を送信する。
【0044】
CA情報更新部(更新部)13は、ストレージ管理情報更新部11によって更新されたストレージ管理情報401に基づいてCA情報402を更新する。例えば、CA情報更新部13は、ストレージ管理情報更新部11によって更新されたストレージ管理情報401から、ターゲット情報を抽出することにより新たなCA情報402を作成する。そして、CA情報更新部13は、自CMのRAM302の領域3402に格納されているCA情報402を、新に作成したCA情報402で置換(上書き)することにより更新する。
【0045】
また、このCA情報更新部13によるCA情報402の更新は、上述の如く、新に作成したCA情報402により置換することにより更新することに限定されるものではない。例えば、CA情報更新部13は、ストレージ管理情報401における更新により変更が生じた部分データのみを用いてCA情報402を部分的に更新してもよく、種々変形して実施することができる。
【0046】
上述の如く構成された、第1実施形態の一例としてのストレージシステム1における処理を、図4を参照しながら説明する。
図4は第1実施形態の一例としてのストレージシステム1におけるCA情報402の更新手法を説明する図である。この図4に示す例においては、CM0のCA1においてiSCSI Nameが変更された例を示す。
【0047】
(1)設定変更等により、CM0のCA1においてiSCSI Nameが変更される。
(2)CM0において、ストレージ管理情報更新部11が、変更されたiSCSI Nameの情報に基づいて、ストレージ管理情報401を更新する。
(3)更新情報送信部15は、更新されたストレージ管理情報401のコピーを更新通知とともに他CM1に送信する。CM1においては、CM0から送信されたストレージ管理情報401により、自CMのRAM302の領域3401に格納されているストレージ管理情報401を置換することにより更新する。
【0048】
(4)CM0において、CA情報更新部13は、更新されたストレージ管理情報401からターゲット情報を抽出することにより新たなCA情報402を作成する。そして、CA情報更新部13は、この新に作成したCA情報402で、自CMのRAM302の領域3402に格納されているCA情報402を置換することにより更新する。
(5)また、CM1においても、CA情報更新部13は、上記(3)において更新されたストレージ管理情報401からターゲット情報を抽出することにより新たなCA情報402を作成する。そして、CA情報更新部13は、この新に作成したCA情報402で、自CMのRAM302の領域3402に格納されているCA情報402を置換することにより更新する。
【0049】
このように、本発明の第1実施形態としてのストレージシステム1によれば、各CM30において、ストレージ装置10にそなえられた全てのCA300(CA300−0〜CA300−3)についてのターゲット情報がCA情報402に含まれる。これにより、ホスト装置2からの要求に応じて、RAID装置内の全てのCAポートについてのターゲット情報を迅速に通知することができる。
【0050】
また、更新情報送信部15が、自CM30内において更新されたストレージ管理情報401のコピーを更新通知とともに他CM30に送信する。そして、他CM30においては、受信した更新後のストレージ管理情報401に基づき、CA情報更新部13がCA情報402を更新する。これにより、いずれかのCM30において行なわれたCA300のターゲット情報の変更が、他のCM30のCA情報402に反映される。これにより、各CM30間において、CA情報402の同期が行なわれ信頼性を向上させることができる。
【0051】
(B)第2実施形態の説明
本第2実施形態のストレージシステム1も、第1実施形態と同様に、ストレージ装置10をそなえ、iSCSIにより通信可能に接続された1以上のホスト装置2に対して記憶領域を提供する。
図5は第2実施形態の一例としてのストレージシステム1にそなえられたCMの機能構成を模式的に示す図、図6はそのハードウェア構成を模式的に示す図である。
【0052】
この図5に示すように、第2実施形態のストレージシステムは、第1実施形態のストレージシステム1におけるCA情報更新部13に代えてCA構成情報更新部131としての機能をそなえる。又、第1実施形態のストレージシステム1に加えてCA構成情報作成部18,CA通知情報作成部19,分割送信部16,複写抑止部17,CA通知情報更新部132及び複写抑止判断部20としての機能をそなえる。又、その他の部分は第1実施形態のストレージシステム1と同様に構成されている。
【0053】
すなわち、CPU301が、ストレージ管理情報作成部111,ストレージ管理情報更新部11,CA構成情報作成部18,CA通知情報作成部19,CA構成情報更新部131,CA通知情報更新部132,CA情報送信部14,更新情報送信部15,分割送信部16,複写抑止部17及び複写抑止判断部20として機能する。
また、本第2実施形態のストレージシステム1においては、図5に示すように、RAM302にストレージ管理情報401,CA構成情報403,CA通知情報404,分割通知情報405,CA構成カウンタ値406,CA通知カウンタ値407及び分割送信ホスト数情報408をそなえる。
【0054】
なお、図中、既述の符号と同一の符号は同一もしくは略同一の部分を示しているので、その説明は省略する。
CA構成情報作成部(第1通知情報作成部)18は、第1実施形態の通知情報作成部18と同様に、RAM302の領域3401に格納されたストレージ管理情報401から、本ストレージ装置10内の全てのCA300についてのターゲット情報を抽出することによりCA構成情報(第1通知情報)403を作成する。この作成されたCA構成情報403は、図6に示すように、RAM302の所定の領域3403に格納される。すなわち、RAM302が、CA構成情報403を格納する第1通知情報格納部として機能する。
【0055】
CA構成情報更新部(第1通知情報更新部)131は、第1実施形態のCA情報更新部13と同様の処理を行なうものであって、ストレージ管理情報更新部11によって更新されたストレージ管理情報401に基づいてCA構成情報403を更新する。すなわち、例えば、CA構成情報更新部131は、ストレージ管理情報更新部11によって更新されたストレージ管理情報401から、ターゲット情報を抽出することにより新たなCA構成情報402を作成する。そして、CA構成情報更新部131は、自CMのRAM302の領域3403に格納されているCA構成情報403を、新に作成したCA構成情報403で置換(上書き)することにより更新する。
【0056】
また、このCA構成情報更新部131によるCA構成情報403の更新は、上述の如く、新に作成したCA構成情報403により置換することにより更新することに限定されるものではない。例えば、CA構成情報更新部131は、ストレージ管理情報401における更新により変更が生じた部分データのみを用いてCA構成情報403を部分的に更新してもよく、種々変形して実施することができる。
【0057】
CA通知情報作成部(第2通知情報作成部)19は、RAM302の領域3402に格納されたCA構成情報403を複写してCA通知情報404を作成する。この作成されたCA通知情報404は、図6に示すように、RAM302の所定の領域3404に格納される。すなわち、RAM302が、CA通知情報404を格納する第2通知情報格納部として機能する。又、本第2実施形態においては、CA情報送信部14は、第1実施形態と同様の手法により、このCA通知情報404をホスト装置2に送信する。
【0058】
CA通知情報更新部(第2通知情報更新部)132は、ホスト装置2からターゲット情報取得要求を受信すると、CA構成情報403を複写して新たなCA通知情報404を作成する。そして、CA通知情報更新部132は、自CMのRAM302の領域3404に格納されているCA通知情報404を、新に作成したCA通知情報404で置換(上書き)することにより更新する
分割送信部16は、CA通知情報404を複数の分割通知情報405に分割して、これらの複数の分割通知情報405を、順次、ホスト装置2に分割送信する。
【0059】
本第2実施形態においては、CPU301(分割判断部)が、CA通知情報404のデータサイズを所定の基準値と比較する。そして、CA通知情報404のデータサイズが基準値よりも大きい場合には、CA情報送信部14によるCA通知情報404の送信に代えて、分割送信部16による分割通知情報405の作成及びホスト装置2に対する分割通知情報405の送信が行なわれる。
【0060】
なお、CA通知情報404を分割して複数の分割通知情報405を作成する手法としては、例えば、CA通知情報404を所定サイズ毎に分割してもよく、又、CA通知情報404を、その構成するターゲット情報単位で分割してもよく、種々変形して実施することができる。
また、この作成された分割通知情報405は、図6に示すように、RAM302の所定の領域3405に格納される。すなわち、RAM302が、分割通知情報405を格納する分割通知情報格納部として機能する。
【0061】
分割送信部16は、ホスト装置2から情報取得要求を受信すると、CA通知情報404を複数の分割通知情報405に分割して、RAM302における所定の領域3405に格納する。そして、分割送信部16は、領域3405に格納されたこれらの複数の分割通知情報405をホスト装置2に対して、順次、分割送信する。
複写抑止判断部20は、後述する複写抑止部17による、CA構成情報403のCA通知情報404への複写の抑止の実行を判断する。この複写抑止判断部20は、当該ストレージ装置10の状態が、予め設定された複写抑止条件に相当するかを判断する。
【0062】
具体的には、第1の複写抑止条件(第1複写抑止条件)として、CA構成情報更新部131によるCA構成情報403の更新回数と、CA通知情報更新部132によるCA通知情報404の更新回数とが一致することである。又、第2の複写抑止条件(第2複写抑止条件)として、分割送信部16が分割通知情報405をホスト装置2に送信する分割送信中であることである。
【0063】
まず、第1複写抑止条件について説明する。CA構成情報更新部131は、CA構成情報403の更新を行なう度にCA構成カウンタ値406をインクリメントする。このCA構成カウンタ値406は、例えば、RAM302の所定領域3406に格納される。又、CA通知情報更新部132は、CA通知情報404の更新を行なう度にCA通知カウンタ値407をインクリメントする。このCA通知カウンタ値407も、例えば、RAM302の所定領域3407に格納される。
【0064】
複写抑止判断部20は、CA構成カウンタ値406とCA通知カウンタ値407とを比較して、これらのCA構成カウンタ値406とCA通知カウンタ値407とが一致する場合には、複写抑止部17にその旨の通知を行なう。
次に、第2複写抑止条件について説明する。分割送信部16は、CA通知情報404を複数の分割通知情報405に分割して送信する分割送信を行なう場合に、分割送信ホスト数408をインクリメント(加算)する。この分割送信ホスト数408は、例えば、RAM304の所定領域3408に格納される。又、この分割送信ホスト数408は、分割送信中のホスト装置2からの要求処理において、分割送信が不要であると判断すると分割送信ホスト数408をデクリメント(減算)する。
【0065】
複写抑止判断部20は、分割送信ホスト数408の値が0でない場合には、複写抑止判断部20にその旨の通知を行なう。
そして、複写抑止判断部20は、これらの第1及び第2の複写抑止条件の少なくともいずれか一方の条件に相当すると判断する場合に、複写抑止部17にその旨の通知を行なう。
【0066】
複写抑止部17は、CA通知情報更新部132によるCA構成情報403のCA通知情報404への複写を制御するものであり、不要な複写処理の実行を抑止する。すなわち、複写抑止部17は、複写抑止判断部20が、上述した第1及び第2の複写抑止条件の少なくともいずれか一方の条件に相当すると判断する場合に、CA通知情報更新部132によるCA構成情報403のCA通知情報404への複写を抑止する。
【0067】
また、複写抑止判断部20が、上述した第1及び第2の複写抑止条件のいずれの条件にも相当しないと判断した場合に、複写抑止部17は、CA通知情報更新部132によるCA構成情報403のCA通知情報404への複写を実行させる。
例えば、複写抑止部17は、RAM302等における所定の記憶領域に対してフラグを設定する機能をそなえ、複写処理が不要であると判断した場合に、このフラグに複写抑止を示す設定値(例えば“1”)を設定する。そして、CA通知情報作成部19は、このフラグにおいて複写抑止を示す設定値が設定されている場合には、RAM302の領域3402に格納されたCA構成情報403のCA通知情報404への複写を行なわない。
【0068】
ここで、上述の如く構成された、第2実施形態のストレージシステム1における複写抑止判断部20の処理を図7を用いて説明する。
図7は第2実施形態のストレージシステム1における複写抑止判断部20の処理を例示するシーケンス図であり、上述した第1複写抑止条件に基づく処理を示す。なお、この図7に示す例においては、初期状態においてCA通知情報更新回数(CA通知カウンタ値)とCA構成情報更新回数(CA構成カウンタ値)とがともに1であるものとする。
【0069】
ホスト装置2からストレージ装置10に対してターゲット情報の取得要求が行なわれると(符号A1参照)、ストレージ装置10において、複写抑止判断部20が、CA構成情報更新部131によるCA構成情報403の更新回数と、CA通知情報更新部132によるCA通知情報404の更新回数とを比較する(符号A2参照)。この時点においては、CA構成情報の更新回数とCA通知情報の更新情報とが一致しており、複写抑止判断部20は、複写抑止部17に複写抑止条件に相当するとの通知を行なう。これにより、複写抑止部17が、CA通知情報更新部132によるCA構成情報403のCA通知情報404への複写を抑止する(符号A3参照)。
【0070】
そして、CA情報送信部14が、ホスト装置2に対する応答として、RAM302に格納されているCA通知情報404を送信する(符号A4参照)。
また、ここで、ストレージ装置10内のいずれかのCA300においてターゲット情報の変更が行なわれると、その変更通知がCM30間で送信され、ストレージ管理情報更新部11がRAM302に格納されているストレージ管理情報401を更新する。これに伴い、CA構成情報更新部131がCA構成情報403の更新を行なう(符号A5参照)。これにより、CA構成カウンタ値406がインクリメントされCA構成情報更新回数が2になる(符号A6参照)。
【0071】
その後、ホスト装置2からストレージ装置10に対してターゲット情報の取得要求が行なわれると(符号A7参照)、ストレージ装置10において、複写抑止判断部20が、CA構成情報更新部131によるCA構成情報403の更新回数と、CA通知情報更新部132によるCA通知情報404の更新回数とを比較する(符号A8参照)。
この時点においては、CA構成情報の更新回数とCA通知情報の更新情報とが不一致であり、複写抑止判断部20は複写抑止条件に相当しないと判断し、複写抑止部17によるCA構成情報403のCA通知情報404への複写は抑止されない。これにより、CA通知情報更新部132によるCA構成情報403のCA通知情報404への複写が行なわれる(符号A9参照)。すなわち、CA通知情報404の更新が行なわれ、CA通知カウンタ値407がインクリメントされてCA通知情報更新回数が2になる(符号A10参照)。
【0072】
そして、CA情報送信部14が、ホスト装置2に対する応答として、RAM302に格納されているCA通知情報404を送信する(符号A11参照)。
以下、同様にして、ストレージ装置10は、ホスト装置2からの情報取得要求に対して応答処理を行なう。
次に、第2実施形態のストレージシステム1における分割送信時における複写抑止判断部20の処理を図8を用いて説明する。
【0073】
図8は第2実施形態のストレージシステム1における分割送信時の複写抑止判断部20の処理を例示するシーケンス図であり、上述した第2複写抑止条件に基づく処理を示す。なお、この図8に示す例においても、初期状態においてCA通知情報更新回数(CA通知カウンタ値)とCA構成情報更新回数(CA構成カウンタ値)とがともに1であるものとする。又、この図8においては、ホスト1〜3として表す3つのホスト装置2からターゲット情報の取得要求が行なわれる例について示す。
【0074】
ホスト1からストレージ装置10に対してターゲット情報の取得要求が行なわれると(符号B1参照)、ストレージ装置10において、複写抑止判断部20が、CA構成情報更新部131によるCA構成情報403の更新回数と、CA通知情報更新部132によるCA通知情報404の更新回数とを比較する(符号B2参照)。この時点においては、CA構成情報の更新回数とCA通知情報の更新情報とが一致しており、複写抑止判断部20は、複写抑止部17に複写抑止条件に相当するとの通知を行なう。これにより、複写抑止部17が、CA通知情報更新部132によるCA構成情報403のCA通知情報404への複写を抑止する(符号B3参照)。
【0075】
そして、CA情報送信部14が、ホスト1に対する応答として、RAM302に格納されているCA通知情報404を通知する(符号B4参照)。ただし、このCA通知情報404のデータサイズは基準値よりも大きいものであるため、分割送信部16が分割通知情報405としてCA通知情報404を通知する。
なお、この図8においては、CA通知情報404を2つの分割通知情報405に分割して通知する例を示す。又、分割通知情報405には、例えば、分割されたデータであり後続するデータがあることを示すコンティニュビットや、後続するデータを特定する識別情報等が付加される。
【0076】
ここで、ストレージ装置10内のいずれかのCA300においてターゲット情報の変更が行なわれると、その変更通知がCM30間で送信され、ストレージ管理情報更新部11がRAM302に格納されているストレージ管理情報401を更新する。これに伴い、CA構成情報更新部131がCA構成情報403の更新を行なう(符号B5参照)。これにより、CA構成カウンタ値406がインクリメントされCA構成情報更新回数が2になる(符号B6参照)。
【0077】
その後、今度はホスト2からストレージ装置10に対してターゲット情報の取得要求が行なわれると(符号B7参照)、ストレージ装置10において、複写抑止判断部20が、CA構成情報更新部131によるCA構成情報403の更新回数と、CA通知情報更新部132によるCA通知情報404の更新回数とを比較する。この時点においては、CA構成情報の更新回数とCA通知情報の更新情報とは不一致ではあるが、ホスト1に対して分割送信中であるので、複写抑止判断部20は複写抑止条件に相当すると判断する。そして、複写抑止判断部20は、複写抑止部17に複写抑止条件に相当するとの通知を行なう。これにより、複写抑止部17が、CA通知情報更新部132によるCA構成情報403のCA通知情報404への複写を抑止する(符号B8参照)。
【0078】
そして、CA情報送信部14が、ホスト2に対する応答として、RAM302に格納されているCA通知情報404を通知する(符号B9参照)。なお、このホスト2に対して通知されるCA通知情報404は、符号B5で示される工程においてCA構成情報403にされた更新が反映されていないものである。
その後、ホスト1から、ストレージ装置10に対して、符号B4で示される工程において通知された分割通知情報405の続きの分割通知情報405の要求が行なわれる(符号B10参照)。ストレージ装置10からはこの分割通知情報405の要求に対して、後続する分割通知情報405を送信する(符号B11参照)。
【0079】
また、ここで、ホスト3からストレージ装置10に対してターゲット情報の取得要求が行なわれると(符号B12参照)、ストレージ装置10において、複写抑止判断部20が、CA構成情報更新部131によるCA構成情報403の更新回数と、CA通知情報更新部132によるCA通知情報404の更新回数とを比較する(符号B13参照)。
この時点において、CA構成情報の更新回数とCA通知情報の更新情報とが不一致であるので、複写抑止判断部20は複写抑止条件に相当しないと判断する。すなわち、複写抑止部17によるCA構成情報403のCA通知情報404への複写は抑止されず、これにより、CA通知情報更新部132によるCA構成情報403のCA通知情報404への複写が行なわれる(符号B14参照)。すなわち、CA通知情報404の更新が行なわれ、CA通知カウンタ値407がインクリメントされてCA通知情報更新回数が2になる(符号B15参照)。
【0080】
そして、CA情報送信部14が、ホスト3に対する応答として、RAM302に格納されているCA通知情報404を通知する(符号B16参照)。なお、このホスト3に対して通知されるCA通知情報404は、符号B5で示される工程においてCA構成情報403にされた更新が反映された新しいものである。
その後、ホスト1からストレージ装置10に対してターゲット情報の取得要求が行なわれると(符号B17参照)、ストレージ装置10において、複写抑止判断部20が、CA構成情報更新部131によるCA構成情報403の更新回数と、CA通知情報更新部132によるCA通知情報404の更新回数とを比較する(符号B18参照)。この時点においては、CA構成情報の更新回数とCA通知情報の更新情報とが一致しており、複写抑止判断部20は、複写抑止部17に複写抑止条件に相当するとの通知を行なう。これにより、複写抑止部17が、CA通知情報更新部132によるCA構成情報403のCA通知情報404への複写を抑止する(符号B19参照)。
【0081】
そして、CA情報送信部14が、ホスト1に対する応答として、RAM302に格納されているCA通知情報404を通知する(符号B20参照)。
以下、同様にして、ストレージ装置10は、各ホスト装置2からの情報取得要求に対して応答処理を行なう。
次に、本ストレージシステム1におけるストレージ装置10のCM30による処理を、図9及び図10に示すフローチャート(図9のステップS1〜S13,図10のステップS14)に従って説明する。
【0082】
ホスト装置2から、例えば、SendTargetsコマンド等によりターゲット情報の取得要求が行なわれると、先ず、そのターゲット情報の取得要求が、分割送信中のホスト装置2からの要求であるかが確認される(ステップS1)。分割送信中のホスト装置2からの要求には、例えば、取得要求に分割送信の後続するデータを特定する識別情報が付加されるので、このような識別情報の有無により判断を行なうことができる。
【0083】
分割送信中のホスト装置2からの要求ではない場合には(ステップS1のNOルート)、次に、複写抑止判断部20が、分割送信中のホスト装置2があるかを確認する(ステップS2)。具体的には、例えば、分割送信ホスト数の値が0以外の値(分割送信ホスト数≠0)であるかを確認する(ステップS2)。
分割送信中のホスト装置2が無い場合には(ステップS2のNOルート参照)、複写抑止判断部20は、CA構成情報の更新回数とCA通知情報の更新情報とが一致しているかを確認する(ステップS3)。
【0084】
CA構成情報の更新回数とCA通知情報の更新情報とが不一致である場合には(ステップS3のNOルート参照)、複写抑止判断部20は複写抑止条件に相当しないと判断し、複写抑止部17によるCA構成情報403のCA通知情報404への複写は抑止されない。これにより、CA通知情報更新部132によるCA構成情報403のCA通知情報404への複写が行なわれ、CA通知情報404の再作成が行なわれる(ステップS4)。
【0085】
その後、分割送信部16が、CA通知情報404を分割送信する必要があるかを確認し(ステップS5)、分割送信する必要がない場合には(ステップS5のNOルート参照)、CA情報送信部14が、非分割の状態のCA通知情報404をホスト装置2に送信し(ステップS6)、処理を終了する。
また、分割送信中のホスト装置2がある場合や(ステップS2のYESルート)、CA構成情報の更新回数とCA通知情報の更新情報とが一致する場合には(ステップS3のYESルート参照)、ステップS5に移行する。
【0086】
さらに、分割送信する必要がある場合には(ステップS5のYESルート)、分割送信部16が分割送信ホスト数408をインクリメントし(ステップS7)、その後、図示しないタイマを起動し、タイムアウト監視処理を開始する(ステップS8)。
タイムアウト監視においては、図10に示すように、分割送信中のホストからの要求がないまま、タイムアウト監視時間が経過した場合に、タイムアウト監視処理が起動され、CA通知情報404についての分割通知情報405をRAM302から削除し、分割ホスト数を減算する(図10のステップS14)。その後タイムアウト監視処理を終了し、ステップS6に移行する。
【0087】
一方、分割送信中のホスト装置2からの要求である場合には(ステップS1のYESルート)、タイムアウト監視を解除した後に(ステップS9)、分割送信部16が分割送信する必要があるかを確認する(ステップS10)。分割送信部16が分割送信の必要がないと判断した場合には(ステップS10のNOルート)、分割送信部16は分割送信ホスト数を減算させ(ステップS11)、分割通知情報405をホスト装置2に送信する(ステップS12)。なお、分割送信部16は、コンティニュビットが付加されていない分割通知情報405、すなわち、同一のCA通知情報404から作成された分割通知情報405のうち最後の分割通知情報405を送信した場合には、そのCA通知情報404についての分割通知情報405をRAM302から削除する。その後、処理を終了する。
【0088】
また、分割送信部16が分割送信の必要があると判断した場合には(ステップS10のYESルート)、タイマを起動し、タイムアウト監視処理(図10のステップS14参照)を開始する(ステップS13)。タイムアウト監視処理の終了後、ステップS12に移行する。
このように、第2実施形態の一例としてのストレージシステム1によれば、上述した第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0089】
さらに、本第2実施形態の一例としてのストレージシステム1によれば、CA300についての変更通知が行なわれる度に更新するCA構成情報403と、ホスト装置2からの情報取得要求が行なわれる度にCA構成情報403を複写することにより更新するCA通知情報404とをそなえる。そして、ホスト装置2に対してはCA通知情報404を送信する。
【0090】
そして、CA構成情報403の更新回数とCA通知情報404の更新回数が一致する場合には、CA構成情報403のCA通知情報404への複写を抑止する。CA構成情報403の更新回数とCA通知情報404の更新回数が一致している状態においては、CA構成情報403とCA通知情報404とは同一であるので、これにより、CA構成情報403のCA通知情報404への不要な複写処理の実行を阻止することができ、CA通知情報404の更新(作成)によるCM30の負荷を軽減し、CM30を効率的に運用することができる。
【0091】
また、分割送信時においては、CA構成情報403のCA通知情報404への複写を抑止する。これにより、分割送信の途中でストレージ装置10内のいずれかのCA300の構成変更が行なわれても、先に送信した分割通知情報405と、変更発生後に送信する分割通知情報405との間に構成変更による矛盾が生じることがなく、ホスト装置2において不具合等が生じることがない。
【0092】
すなわち、本第2実施形態の一例としてのストレージシステム1によれば、複写抑止判断部20が複写抑止条件(第1の複写抑止条件,第2の複写抑止条件)に相当すると判断した場合に、複写抑止部17がCA通知情報更新部132によるCA通知情報404の更新を抑止する。これにより、CA通知情報404の更新を効率的に行なうとともに、分割送信時における信頼性を向上させることができる。
【0093】
(C)第3実施形態の説明
本ストレージシステム1においては、ストレージ装置10の各CM30において、ストレージ装置10内の全てのCA300のターゲット情報を保持するが、ストレージ管理情報401からCA情報402の作成は処理負荷が高い。そこで、CA情報402の作成を必要な場合に限定して実行する、もしくは、CA情報402の作成回数を削減することが望ましい。
【0094】
本第3実施形態においては、ストレージ装置10の起動時におけるCA情報402の作成処理の負荷を軽減する手法を示す。
本第3実施形態のストレージシステム1も、第1実施形態と同様に、ストレージ装置10をそなえ、iSCSIにより通信可能に接続された1以上のホスト装置2に対して記憶領域を提供する。
【0095】
図11は第3実施形態の一例としてのストレージシステム1にそなえられたCMの機能構成を模式的に示す図である。
本第3実施形態のストレージシステム1は、図11に示すように、ストレージ管理情報作成部111,CA情報作成部12,特定状態判断部21及び作成抑止部22をそなえる。
【0096】
また、本第3実施形態のストレージシステム1も図2及び図3に示す第1実施形態のストレージシステム1と同様のハードウェア構成をそなえる。すなわち、CPU301が、ストレージ管理情報作成部111,CA情報作成部12,特定状態判断部21及び作成抑止部22としての機能を実現する。なお、図中、既述の符号と同一の符号は同一もしくは略同一の部分を示しているので、その説明は省略する。
【0097】
CA情報作成部(通知情報作成部)12は、ホスト装置2に対して送信されるCA情報402を作成する。このCA情報作成部12は、当該ストレージ装置10の起動処理過程において、RAM302の領域3401に格納されたストレージ管理情報401から、本ストレージ装置10内の全てのCA300についてのターゲット情報を抽出してCA情報402をとして作成する。この作成されたCA情報402は、RAM302の所定の領域3402に格納される(図2参照)。
【0098】
作成されたCA情報402は、ホスト装置2からのターゲット情報取得要求に応じて当該ホスト装置2に送信される。
特定状態判断部21は、当該ストレージ装置10の起動処理の過程において、そのストレージ装置10が特定状態にあるか否かを判断する。特定状態は、CA情報作成部12によるCA情報402の作成を抑止させるための条件となる状態であり、例えば、以下の特定状態1〜3の3種類の状態である。
【0099】
特定状態1:ホスト装置2から受信したターゲット情報取得要求が、ホスト装置2からの2回目以降のターゲット情報取得要求であること。
通常、ストレージ装置10の電源投入(PON)時やCAの組み込み時(以下、単に起動処理時という)の処理過程において、CM30に接続された各ホスト装置2からターゲット情報取得要求が送信される。本第3実施形態においては、起動処理時において、最初にホスト装置2から送信されたターゲット情報取得要求に応じてCA情報402を作成し、起動処理時における2回目以降のターゲット情報取得要求に対しては、CA情報402の作成を行なわない。すなわち、起動処理時における2回目以降のターゲット情報取得要求に対しては、最初のターゲット情報取得要求に対して作成したCA情報402を使用する。
【0100】
例えば、ストレージ装置10に40台のホスト装置2が接続されている場合には、1台目のホスト装置2からのターゲット情報取得要求に対してのみCA情報402を作成し、他の39台のホスト装置2については、CA情報402の作成は行なわずに、1台目のホスト装置2に対して作成したCA情報402を共用する。
なお、最初のターゲット情報取得要求であるか2回目以降のターゲット情報取得要求であるかは、例えば、CM30においては、ホスト装置2から受信したコマンドやログインの履歴を接続履歴情報として保持し、この接続履歴情報を参照することにより実現することができる。
【0101】
図12は一般的なRAID装置の起動時の処理を示すフローチャート(ステップS21〜S24)である。
RAID装置においてPONもしくはCAの組み込みが行なわれると(ステップS21)、先ず、CMのストレージ管理情報401が更新される(ステップS22)。その後iSCSIパスのリンクアップが行なわれた後(ステップS23)、CAはホスト装置2からのコマンドを処理可能な状態であるレディ状態(ONLINE)となる(ステップS24)。
【0102】
ここで、RAID装置の起動処理時においては、上述したステップS23のiSCSIパスのリンクアップが完了した時点で、ホスト装置2からはターゲット情報取得要求が可能となる。そして、ステップS24においてCAがレディ状態になった以降に、ホスト装置2から送信されるリード/ライト要求コマンドが処理される。
ホスト装置2においては、上述したステップS23のiSCSIパスのリンクアップを検出してRAID装置に対してターゲット情報取得要求を行なう。そして、このRAID装置に複数のホスト装置が接続されている場合には、各々のホスト装置2からターゲット情報取得要求が送信される。本第3実施形態のストレージシステム1においては、最初にホスト装置2から送信されたターゲット情報取得要求に応じてCA情報402を作成し、ステップS24のCAのレディまでは、2回目以降のターゲット情報取得要求に対するCA情報の作成を抑止する。すなわち、CA情報402の作成処理の間引きを行なう。
【0103】
特定状態2:当該ストレージ装置10が、ホスト装置2から送信されるディスクアクセスコマンドを処理不可能な状態であること。
起動処理過程においては、ストレージ装置10において構成情報の変更が頻繁に行なわれる。このような起動処理過程でCM30が構成変更通知を受信する度にCA情報402の作成を行なうことは非効率的である。そこで、当該ストレージ装置10が、ホスト装置2から送信されるコマンドを処理可能な状態となるまで、CA情報402の作成を抑止る。
【0104】
なお、当該ストレージ装置10が、ホスト装置2から送信されるディスクアクセスコマンドを処理可能な状態となったことは、例えば、全CA300のような、当該ストレージ装置10にそなえられる所定の部位からレディ(Ready)通知が行なわれたことを検知することにより判断する。
特定状態3:当該ストレージ装置10の機能停止状態(サスペンド状態)であること
ストレージ装置10のサスペンド状態においては、ホスト装置2から送信されたコマンドは受信されるが、受信されたコマンドはCA300のバッファメモリ(図示省略)に格納された状態で処理待ちの状態となる。すなわち、受信されたコマンドはCA300の入口においてブロックされ、受信後の処理が停止された状態となる。
【0105】
図13はRAID装置において装置内に情報変更が生じた場合の処理の一例を示すフローチャート(ステップS31〜S33)である。
RAID装置において装置内の情報変更があった場合には、一時機能停止状態となり(ステップS31)、その後、ストレージ管理情報401の更新が行なわれた後(ステップS32)、機能再開(レジューム)する(ステップS33)。このレジュームにより、CA300において処理待ちとなっていたコマンドが処理可能な状態となり、その処理が続行される。
【0106】
そして、このステップS32のストレージ管理情報401の更新に伴い、CA情報402の更新が行なわれる可能性も生じる。すなわち、RAID装置のサスペンド状態がレジュームにより解消されるまでは、CM30においてストレージ管理情報401が更新され、CA情報402の更新が行なわれる。従って、サスペンド状態においてCM30が構成変更通知を受信する度にCA情報402の作成を行なうことは非効率的である。そこで、当該ストレージ装置10が、ホスト装置2から送信されるコマンドを処理可能な状態となるまで、CA情報402の作成を抑止する。
【0107】
作成抑止部22は、通知情報作成部12に対して、CA情報402の作成を抑止させる。この作成抑止部22は、特定状態判断部21が、そのストレージ装置10が特定状態にあると判断した場合に、通知情報作成部12に対してCA情報402の作成を抑止させる。具体的には、作成抑止部22は、例えば、RAM302等の所定の領域にCA情報402の作成の抑止を示すフラグを設定し、通知情報作成部12は、このフラグが設定されている場合にはCA情報402の作成を行なわない。なお、作成抑止部22は、通知情報作成部12に対して積極的にCA情報の作成を抑止させるための処理を行なってもよく、種々変形して実施することができる。
【0108】
上述の如く構成された、第3実施形態の一例としてのストレージシステム1における処理シーケンスを図14に示すフローチャート(ステップS41〜S45)に従って説明する。この図14に示す例においては、特定状態判断部21が、上述した特定状態1及び特定状態2を判断する。
ストレージ装置10の起動処理時において、ホスト装置2からターゲット情報取得要求を受信すると、特定状態判断部21は、そのターゲット情報取得要求が起動処理に際して最初に受信したターゲット情報取得要求であるかを確認する(ステップS41)。最初のターゲット情報取得要求である場合には(ステップS41のYESルート)、CA情報作成部12が、ストレージ管理情報401から、本ストレージ装置10の全てのCA300についてのターゲット情報を含むCA情報402を作成する(ステップS42)。
【0109】
次に、特定条件判断部21は、本ストレージ装置10がホスト装置2からのディスクアクセスコマンドを処理可能な状態であるかを確認する(ステップS43)。ホスト装置2からのディスクアクセスコマンドを処理可能な状態である場合には(ステップS43のYESルート)、CA情報作成部12が、ストレージ管理情報401から、本ストレージ装置10の全てのCA300についてのターゲット情報を含むCA情報402を作成する(ステップS44)。
【0110】
その後、作成されたCA情報402が、CA情報送信部14もしくは分割送信部16によってホスト装置2に送信され(ステップS45)、処理を終了する。
一方、2回目以降のターゲット情報取得要求である場合には(ステップS41のNOルート)、作成抑止部22が、CA情報作成部12によるCA情報402の作成を抑止して、ステップS43に移行する。同様に、ホスト装置2からのディスクアクセスコマンドを処理可能な状態でない場合にも(ステップS43のNOルート)、作成抑止部22が、CA情報作成部12によるCA情報402の作成を抑止して、ステップS45に移行する。
【0111】
次に、第3実施形態の一例としてのストレージシステム1における他の処理シーケンスを図15に示すフローチャート(ステップS41〜S45,S51,S52)に従って説明する。この図15に示す例においては、特定状態判断部21が、上述した特定状態1〜特定状態3を判断する。
なお、以下、図中、既述の符号と同一の符号を付したステップは同一もしくは略同一の処理を示しているので、その説明は省略する。
【0112】
ストレージ装置10の起動処理時において、ホスト装置2からターゲット情報取得要求を受信すると、特定状態判断部21は、本ストレージ装置10がサスペンド状態であるかを確認する(ステップS51)。本ストレージ装置10がサスペンド状態ではない場合には(ステップS51のNOルート)、CA情報作成部12が、ストレージ管理情報401から、本ストレージ装置10の全てのCA300についてのターゲット情報を含むCA情報402を作成する(ステップS52)。
【0113】
その後、作成されたCA情報402が、CA情報送信部14もしくは分割送信部16によってホスト装置2に送信され(ステップS45)、処理を終了する。
一方、本ストレージ装置10がサスペンド状態である場合には(ステップS51のYESルート)、作成抑止部22が、CA情報作成部12によるCA情報402の作成を抑止して、ステップS45に移行する。
【0114】
このように、第3実施形態の一例としてのストレージシステム1によれば、ストレージ装置10の起動処理時に、特定状態判断部21が特定状態であると判断した場合に、作成抑止部22が、CA情報作成部12によるCA情報402の作成を抑止させる。これにより、無駄な処理となる可能性の高いCA情報402の作成処理を回避して、本ストレージ装置10の起動処理時の負荷を軽減することができる。
【0115】
なお、図14及び図15に示したフローチャートにおいては、特定状態判断部21が特定状態1〜3のそれぞれに該当しないと判断した各時点でCA情報作成部12がCA情報402を作成しているが、これに限定されるものではない。
例えば、特定状態判断部21が、特定状態1〜3のうち、いずれか1つに該当すると判断した場合には、CA情報作成部12によるCA情報402の作成を抑止してもよい。すなわち、特定状態1〜3のうち、少なくとも2以上の特定状態のうちいずれにも該当しないと判断した場合にのみCA情報402の作成を行なってもよい。
【0116】
図16は第3実施形態の一例としてのストレージシステム1の変形例を示すフローチャートである。
この図16に示す例においては、特定状態判断部21が、ステップS41,S43,S51のいずれかの特定状態判断ステップにおいて、特定状態に該当すると判断した場合にはCA情報作成部12によるCA情報402の作成を抑止している。すなわち、ステップS41,S43,S51のそれぞれの特定状態判断ステップにおいて該当しないと判断した場合にのみCA情報402を作成する。
【0117】
これにより、CA情報作成部12によるCA情報402の作成回数をより低減して、ストレージ装置10の起動時の処理負荷をより一層軽減することができる。
(D)第4実施形態の説明
本第4実施形態のストレージシステム1も、第1実施形態と同様に、ストレージ装置10をそなえ、iSCSIにより通信可能に接続された1以上のホスト装置2に対して記憶領域を提供する。
【0118】
(D−1)第1態様の説明
図17は第4実施形態の第1態様の一例としてのストレージシステム1にそなえられたCMの機能構成を模式的に示す図であり、図18はその分割通知情報の格納イメージを示す図である。
図17に示すように、第4実施形態の第1態様のストレージシステム1は、図5に示した第2実施形態のストレージシステム1における分割送信部16及び複写抑止判断部20に代えて、分割送信部16a及び複写抑止判断部20aとしての機能をそなえる。又、その他の部分は第2実施形態のストレージシステム1と同様に構成されている。
【0119】
また、本第4実施形態のストレージシステム1は図5及び図6に示す第2実施形態のストレージシステム1と同様のハードウェア構成をそなえる。すなわち、CPU301が、ストレージ管理情報作成部111,ストレージ管理情報更新部11,CA構成情報作成部18,CA通知情報作成部19,CA構成情報更新部131,CA通知情報更新部132,CA情報送信部14,更新情報送信部15,分割送信部16a,複写抑止部17及び複写抑止判断部20aとして機能する。
【0120】
また、本第4実施形態の第1態様のストレージシステム1においては、図5に示すように、RAM302にストレージ管理情報401,CA構成情報403,CA通知情報404,分割通知情報405及び分割送信ホスト数情報408をそなえる。
なお、図中、既述の符号と同一の符号は同一もしくは略同一の部分を示しているので、その説明は省略する。
【0121】
分割送信部16aは、CA通知情報404を複数の分割通知情報405に分割して、これらの複数の分割通知情報405を、順次、ホスト装置2に分割送信する。すなわち、分割送信部16aは、CA通知情報404に基づいて、複数の分割通知情報405を作成する、分割通知情報作成部としても機能する。
なお、本第4実施形態においても、CPU301(分割判断部)が、CA通知情報404のデータサイズを所定の基準値と比較する。そして、CA通知情報404のデータサイズが基準値よりも大きい場合には、CA情報送信部14によるCA通知情報404の送信に代えて、分割送信部16による分割通知情報405の作成及びホスト装置2に対する分割通知情報405の送信が行なわれる。
【0122】
また、この作成された分割通知情報405は、図6に示すように、RAM302の所定の領域3405に格納される。すなわち、RAM302が、分割通知情報405を格納する分割通知情報格納部として機能する。
そして、本第4実施形態の第1態様においては、図18に示すように、分割送信部16aは、ホスト装置2毎及びCA300毎に分割通知情報405を作成する。この図18に示す例においては、各CM30において、各ホスト装置2に対応する分割通知情報405を、ホスト装置2毎に作成された分割通知情報405をCA300毎にまとめてそなえている。
【0123】
なお、この図18に示す例においてはストレージ装置10にそなえられるCM30の個数をk、ストレージ装置10に接続されるホスト装置2の台数をn、一のCM30にそなえられるCA300の数をmとしている。ただし、k,n,mはそれぞれ自然数である。
上述の如く構成された、第4実施形態の第1の態様の一例としてのストレージシステム1における分割送信時の処理を、図19に示すシーケンス図に従って説明する。なお、図19に示す例においては、ホスト1,2として表す2つのホスト装置2からストレージ装置10に対して行なわれるターゲット情報取得要求に対して、それぞれ分割通知情報405を送信する例を示す。
【0124】
ホスト1からストレージ装置10に対してターゲット情報の取得要求が行なわれると(符号C1参照)、ストレージ装置10において、CA通知情報作成部19(もしくはCA通知情報更新部132)がCA通知情報404の作成(もしくは更新)を行なう(符号C2参照)。分割送信部16aが、このCA通知情報404に基づいて、ホスト1用の分割通知情報405(ホスト1用分割通知情報)を作成して、ホスト1に対して送信する(符号C3)。
【0125】
また、作成された分割通知情報405は、ターゲット情報取得要求を受信したCA300を特定する情報やターゲット情報取得要求の送信元のホスト装置2を特定する情報と関連付けて、RAM302等の所定の記憶領域に格納される(符号C4参照)。
なお、この図19に示す例においては、CA通知情報404を2つの分割通知情報405に分割して通知する例を示す。ストレージ装置10からホスト1に送信する例を示す。又、分割通知情報405には、例えば、分割されたデータであり後続するデータがあることを示すコンティニュビットや、後続するデータを特定する識別情報等が付加される。
【0126】
次に、ホスト2からストレージ装置10に対してターゲット情報の取得要求が行なわれると(符号C5参照)、ストレージ装置10において、CA通知情報作成部19(CA通知情報更新部132)がCA通知情報404の作成(更新)を行なう(符号C6参照)。分割送信部16aが、このCA通知情報404に基づいて、ホスト2用の分割通知情報405(ホスト2用分割通知情報)を作成して、ホスト2に対して送信する(符号C7参照)。
【0127】
また、作成された分割通知情報405は、ターゲット情報取得要求を受信したCA300を特定する情報やターゲット情報取得要求の送信元のホスト装置2を特定する情報と関連付けて、RAM302等の所定の記憶領域に格納される(符号C8参照)。
その後、ホスト1から、ストレージ装置10に対して、符号C3で示される工程において通知された分割通知情報405の続きの分割通知情報405の要求が行なわれる(符号C9参照)。ストレージ装置10からはこの取得要求に対して、RAM302に格納されている、後続する分割通知情報405を送信する(符号C10参照)。
【0128】
また、ホスト2からも、ストレージ装置10に対して、符号C5で示される工程において通知された分割通知情報405の続きの分割通知情報405の要求が行なわれる(符号C11参照)。ストレージ装置10からはこの取得要求に対して、RAM302に格納されている、後続する分割通知情報405を送信する(符号C12参照)。
以下、同様にして、ストレージ装置10は、各ホスト装置2からの情報取得要求に対して応答処理を行なう。
【0129】
このように、本第4実施形態の第1態様の一例としてのストレージシステム1によれば、ホスト装置2からターゲット情報取得要求が行なわれた時点で、CA通知情報404に基づいて作成した複数の分割通知情報405をRAM302の所定の領域3405に保存する。そして、ホスト装置2からのターゲット情報取得要求(続き)に対して、この保存された分割通知情報405を読み出して送信する。
【0130】
これにより、ホスト装置2に対して複数回に分けて分割通知情報405を送信する分割応答を行なう場合において、先の分割通知情報405を送信してから次の分割通知情報405を送信するまでの間に、いずれかのCA300において構成変更が生じた場合においても、矛盾が生じることがない。すなわち、先に送信した分割通知情報405と後に送信した分割通知情報405との間で整合性が保たれ、信頼性を向上させることができる。
【0131】
(D−2)第2態様の説明
図20は第4実施形態の第2態様の一例としてのストレージシステム1における分割通知情報の格納イメージを示す図である。
本第4実施形態の第2態様のストレージシステム1は、上述した第1態様のストレージシステム1と同様もしくは略同様のハードウェア構成をそなえており、その説明は省略する。
【0132】
本第4実施形態の第2態様のストレージシステム1においては、図20に示すように、分割送信部(分割通知情報作成部)16aが作成した分割通知情報405をCA300毎に管理する。図20に示す例においては、各CM30において、CA300毎に一の分割通知情報405を保存している。すなわち、RAM302において、CA300毎に1つの分割通知情報405を格納する領域が設けられている。
【0133】
本第2態様においては、CA300毎に1つの分割通知情報405をそなえ、各CA300において、ホスト装置2への分割通知情報405の送信中(分割送信中)には、CA情報(通知情報)の更新を抑止する。
そして、かかる分割通知情報405の保存・管理以外については、上述した第4実施形態の第1態様と同様もしくは略同様に構成されており、その詳細な説明は省略する。
【0134】
上述の如く構成された第4実施形態の第2態様としてのストレージシステム1における分割送信時の処理を、図21に示すシーケンス図に従って説明する。なお、図21に示す例においては、ホスト1〜3として表す3つのホスト装置2からストレージ装置10に対して行なわれるターゲット情報取得要求に対して、それぞれ分割通知情報405を送信する例を示す。
【0135】
ホスト1からストレージ装置10に対して最初のターゲット情報の取得要求が行なわれると(符号D1参照)、ストレージ装置10において、CA通知情報作成部19(もしくはCA通知情報更新部132)がCA通知情報404の作成(もしくは更新)を行なう(符号D2参照)。分割送信部16aが、このCA通知情報404に基づいて、CA0用の分割通知情報405(CA0用分割通知情報)を作成して、最初の分割通知情報405をホスト1に対して送信する(符号D3)。
【0136】
また、作成された分割通知情報405は、RAM302の領域3405において、ターゲット情報取得要求を受信したCA0に対応させた状態で格納される。(符号D4参照)。
なお、この図21に示す例においては、CA通知情報404を2つの分割通知情報405に分割して通知する例を示す。又、分割通知情報405には、例えば、分割されたデータであり後続するデータがあることを示すコンティニュビットや、後続するデータを特定する識別情報等が付加される。
【0137】
次に、ホスト2からストレージ装置10に対してターゲット情報の取得要求が行なわれると(符号D5参照)、この時点においては、ホスト1に対して分割通知情報405の分割送信中であるので、CA通知情報作成部19はCA通知情報404の再作成は行なわない(符号D6参照)。すなわち、符号D2に示す工程において作成したCA0用分割通知情報405をホスト2に対して送信する(符号D7参照)。
【0138】
その後、ホスト1から、ストレージ装置10に対して、符号D3で示される工程において通知された分割通知情報405の続きの分割通知情報405の要求が行なわれる(符号D8参照)。ストレージ装置10からはこの取得要求に対して、RAM302に格納されている、後続する分割通知情報405を送信する(符号D9参照)。
また、ホスト2からも、ストレージ装置10に対して、符号D5で示される工程において通知された分割通知情報405の続きの分割通知情報405の要求が行なわれる(符号D10参照)。ストレージ装置10からはこの取得要求に対して、RAM302に格納されている、後続する分割通知情報405を送信する(符号D11参照)。
【0139】
さらに、ホスト3からもストレージ装置10に対してターゲット情報の取得要求が行なわれると(符号D12)、この時点においては、ホスト1,2における分割送信処理は完了して、分割送信が行なわれていない。従って、CA通知情報作成部19がCA通知情報404の作成を行なう(符号D13参照)。分割送信部16aが、このCA通知情報404に基づいて、CA0用の分割通知情報405(CA0用分割通知情報)を作成して、最初の分割通知情報405をホスト3に対して送信する(符号D14参照)。
【0140】
また、作成された分割通知情報405は、RAM302の領域3405において、ターゲット情報取得要求を受信したCA0に対応させた状態で格納される。(符号D15参照)。
そして、ホスト3からストレージ装置10に対して、符号D12で示される工程において通知された分割通知情報405の続きの分割通知情報405の要求が行なわれる(符号D16参照)。ストレージ装置10からはこの取得要求に対して、RAM302に格納されている、後続する分割通知情報405を送信する(符号D17参照)。
【0141】
以下、同様にして、ストレージ装置10は、各ホスト装置2からの情報取得要求に対して応答処理を行なう。
次に、本第4実施形態の第2態様のストレージシステム1におけるストレージ装置10のCM30による処理を、図22及び図10に示すフローチャート(図22のステップS1,S2,S4〜S13,図10のステップS14)に示す。図22に示すフローチャートは、図9に示したフローチャートのステップS3がない他は、この図9に示したフローチャートと同様であるので、その説明は省略する。
【0142】
このように、本第4実施形態の第2態様のストレージシステム1においては、分割送信時においては、CA通知情報作成部19によるCA通知情報404の作成を抑止し、ホスト装置2からターゲット情報取得要求が行なわれた際に作成したCA0用分割通知情報405をホスト2に対して送信する。これにより、分割送信の途中でストレージ装置10内のいずれかのCA300の構成変更が行なわれても、先に送信した分割通知情報405と、変更発生後に送信する分割通知情報405との間に構成変更による矛盾が生じることがなく、ホスト装置2において不具合等が生じることがない。
【0143】
また、前述した第4実施形態の第1態様のストレージシステム1においては、図18に示すように、CA300毎に、各ホスト装置2に対応するCA情報(分割通知情報)を保存するのに対して、本第2態様においては、CA300毎に1つのCA情報(分割通知情報)を保存する。
ここで、例えば、以下の構成を例に、CA通知情報を格納するRAM302の記憶領域のサイズについて検討する。
【0144】
[1ポート辺りの情報サイズ]256バイト
[ポート数]128ポート
(例えば、CM数:8台、CM辺りのCAの数:16ポートとする)
[ポート辺りの最大接続ホスト数]256ホスト
このような構成をそなえるストレージシステム1について、CA通知情報404を格納するRAM302の記憶領域のサイズを検討する。
【0145】
上述した第4実施形態の第1態様の手法においては、CA通知情報404を格納するために、ホスト装置2の1台あたりに必要な記憶領域のサイズは以下の式で求められる。
256バイト×128ポート=32768バイト[32KB ]
従って、256台のホスト装置2全体では
32KB×256台=8192KB
となり、CA通知情報404を格納するために8192KBのサイズの記憶領域が必要となる。
【0146】
一方、上述した第4実施形態の第2態様においては、CA300単位(ポート単位)で1つのCA通知情報404を保持する。従って、CA通知情報404を格納するために必要な記憶領域のサイズは以下の式で求められる。
32KB×16ポート=512KB
このように、本第4実施形態の第2態様によれば、第1態様に対して、CA通知情報404を格納するために必要な記憶領域のサイズを8192KB から 512KBへ と、1/16に削減することができる。
【0147】
(E)その他
そして、開示の技術は上述した実施形態に限定されるものではなく、本実施形態の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本実施形態の各構成及び各処理は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。
また、上述した開示により上記各実施形態及び態様を当業者によって実施・製造することが可能である。
【0148】
(F)付記
(付記1)
ホスト装置と接続可能な1以上の通信アダプタを有する制御装置を複数そなえるとともに、データを記憶可能な記憶装置をそなえるストレージ装置であって、
当該ストレージ装置にそなえられた全ての前記通信アダプタに関するターゲット情報をそなえる通知情報を格納する通知情報格納部と、
他の制御装置から前記通信アダプタに関する変更情報を受信した際に、前記通知情報格納部に格納されている前記通知情報を、受信した前記変更情報を用いて更新する更新部と、
前記ホスト装置からターゲット情報取得要求を受信すると、前記通知情報格納部に格納された前記通知情報を当該ホスト装置に送信する、通知情報送信部とをそなえることを特徴とする、ストレージ装置。
【0149】
(付記2)
当該ストレージ装置における、全ての制御装置に関する構成情報を管理するストレージ管理情報を格納するストレージ管理情報格納部と、
前記ストレージ管理情報格納部に格納された前記ストレージ管理情報から、ターゲット情報を抽出して前記通知情報を作成する、通知情報作成部とをそなえることを特徴とする、付記1記載のストレージ装置。
【0150】
(付記3)
ホスト装置と接続可能な1以上の通信アダプタを有するとともに、データを記憶可能な記憶装置と接続可能な制御装置であって、
当該ストレージ装置にそなえられた全ての前記通信アダプタに関するターゲット情報をそなえる通知情報を格納する通知情報格納部と、
他の制御装置から前記通信アダプタに関する変更情報を受信した際に、前記通知情報格納部に格納されている前記通知情報を、受信した前記変更情報を用いて更新する更新部と、
前記ホスト装置からターゲット情報取得要求を受信すると、前記通知情報格納部に格納された前記通知情報を当該ホスト装置に送信する、通知情報送信部とをそなえることを特徴とする、制御装置。
【0151】
(付記4)
当該ストレージ装置における、全ての制御装置に関する構成情報を管理するストレージ管理情報を格納するストレージ管理情報格納部と、
前記ストレージ管理情報格納部に格納された前記ストレージ管理情報から、ターゲット情報を抽出して前記通知情報を作成する、通知情報作成部とをそなえることを特徴とする、付記3記載の制御装置。
【0152】
(付記5)
ホスト装置と接続可能な1以上の通信アダプタを有するとともに、データを記憶可能な記憶装置と接続可能な制御装置の制御方法であって、
他の制御装置から前記通信アダプタに関する変更情報を受信した際に、当該ストレージ装置にそなえられた全ての前記通信アダプタに関するターゲット情報をそなえる通知情報を格納する通知情報格納部に格納されている前記通知情報を、受信した前記変更情報を用いて更新し、
前記ホスト装置からターゲット情報取得要求を受信すると、前記通知情報格納部に格納された前記通知情報を当該ホスト装置に送信することを特徴とする、制御方法。
【0153】
(付記6)
当該ストレージ装置における、全ての制御装置に関する構成情報を管理するストレージ管理情報を格納するストレージ管理情報格納部に格納された前記ストレージ管理情報から、ターゲット情報を抽出して前記通知情報を作成することを特徴とする、付記5記載の制御方法。
【0154】
(付記7)
データを記憶可能な記憶装置と、ホスト装置と接続可能な複数の通信アダプタとをそなえるストレージ装置であって、
当該ストレージ装置にそなえられた全ての前記通信アダプタに関するターゲット情報をそなえる第1通知情報を格納する第1通知情報格納部と、
前記第1通知情報を複写して第2通知情報を作成する、第2通知情報作成部と、
前記第2通知情報作成部によって作成された前記第2通知情報を格納する、第2通知情報格納部と、
前記通信アダプタの構成情報変更に伴い、前記第1通知情報格納部に格納された前記第1通知情報を更新する第1通知情報更新部と、
前記ホスト装置からターゲット情報取得要求を受信すると、前記第1通知情報を複写して作成した第2通知情報により前記第2通知情報格納部に格納された前記第2通知情報を更新する、第2通知情報更新部と、
当該ストレージ装置の状態が、予め設定された複写抑止条件に相当するかを判断する複写抑止判断部と、
前記抑止条件判断部により複写抑止条件に相当すると判断された場合に、前記第2通知情報作成部による前記第1通知情報の前記第2通知情報への複写を抑止する複写抑止部と、
前記ホスト装置から前記ターゲット情報取得要求を受信すると、前記第2通知情報格納部に格納された前記第2通知情報を前記ホスト装置に送信する通知情報送信部と、をそなえることを特徴とする、ストレージ装置。
【0155】
(付記8)
前記前記複写抑止条件が、前記第1通知情報更新部による前記第1通知情報の更新回数と、前記第2通知情報更新部による前記第2通知情報の更新回数とが一致することであることを特徴とする、付記7記載のストレージ装置。
(付記9)
前記ホスト装置から情報取得要求を受信すると 前記第2通知情報を複数の分割通知情報に分割して、当該複数の分割通知情報を順次当該ホスト装置に分割送信する、分割送信部をそなえ、
前記複写抑止条件が、前記分割送信部が前記分割通知情報を前記ホスト装置に送信する分割送信中であることを特徴とする、付記7記載のストレージ装置。
【0156】
(付記10)
ホスト装置と接続可能な1以上の通信アダプタを有するとともに、データを記憶可能な記憶装置と接続可能な制御装置であって、
当該ストレージ装置にそなえられた全ての前記通信アダプタに関するターゲット情報をそなえる第1通知情報を格納する第1通知情報格納部と、
前記第1通知情報を複写して第2通知情報を作成する、第2通知情報作成部と、
前記第2通知情報作成部によって作成された前記第2通知情報を格納する、第2通知情報格納部と、
前記通信アダプタの構成情報変更に伴い、前記第1通知情報格納部に格納された前記第1通知情報を更新する第1通知情報更新部と、
前記ホスト装置からターゲット情報取得要求を受信すると、前記第1通知情報を複写して作成した第2通知情報により前記第2通知情報格納部に格納された前記第2通知情報を更新する、第2通知情報更新部と、
当該ストレージ装置の状態が、予め設定された複写抑止条件に相当するかを判断する複写抑止判断部と、
前記抑止条件判断部により複写抑止条件に相当すると判断された場合に、前記第2通知情報作成部による前記第1通知情報の前記第2通知情報への複写を抑止する複写抑止部と、
前記ホスト装置から前記ターゲット情報取得要求を受信すると、前記第2通知情報格納部に格納された前記第2通知情報を前記ホスト装置に送信する通知情報送信部と、をそなえることを特徴とする、制御装置。
【0157】
(付記11)
前記前記複写抑止条件が、前記第1通知情報更新部による前記第1通知情報の更新回数と、前記第2通知情報更新部による前記第2通知情報の更新回数とが一致することであることを特徴とする、付記10記載の制御装置。
(付記12)
前記ホスト装置から情報取得要求を受信すると 前記第2通知情報を複数の分割通知情報に分割して、当該複数の分割通知情報を順次当該ホスト装置に分割送信する、分割送信部をそなえ、
前記複写抑止条件が、前記分割送信部が前記分割通知情報を前記ホスト装置に送信する分割送信中であることを特徴とする、付記10記載の制御装置。
【0158】
(付記13)
ホスト装置と接続可能な1以上の通信アダプタを有するとともに、データを記憶可能な記憶装置と接続可能な制御装置の制御方法であって、
当該ストレージ装置にそなえられた全ての前記通信アダプタに関するターゲット情報をそなえる第1通知情報を第1通知情報格納部に格納し、
前記第1通知情報を複写して第2通知情報を作成し、
前記第2通知情報作成部によって作成された前記第2通知情報を第2通知情報格納部に格納し、
前記通信アダプタの構成情報変更に伴い、前記第1通知情報格納部に格納された前記第1通知情報を更新し、
前記ホスト装置からターゲット情報取得要求を受信すると、前記第1通知情報を複写して作成した第2通知情報により前記第2通知情報格納部に格納された前記第2通知情報を更新し、
当該ストレージ装置の状態が、予め設定された複写抑止条件に相当するかを判断し、
前記複写抑止条件に相当すると判断された場合に、前記第1通知情報の前記第2通知情報への複写を抑止し、
前記ホスト装置から前記ターゲット情報取得要求を受信すると、前記第2通知情報格納部に格納された前記第2通知情報を前記ホスト装置に送信することを特徴とする、制御方法。
【0159】
(付記14)
前記前記複写抑止条件が、前記第1通知情報の更新回数と前記第2通知情報の更新回数とが一致することであることを特徴とする、付記13記載の制御方法。
(付記15)
前記ホスト装置から情報取得要求を受信すると 前記第2通知情報を複数の分割通知情報に分割して、当該複数の分割通知情報を順次当該ホスト装置に分割送信し、
前記複写抑止条件が、前記分割通知情報を前記ホスト装置に送信する分割送信中であることを特徴とする、付記13記載の制御方法。
【符号の説明】
【0160】
1 ストレージシステム
2 ホスト装置
300,300−0〜300−3 CA(通信アダプタ)
10 ストレージ装置
11 ストレージ管理情報更新部
12 CA情報作成部
13 CA情報更新部(更新部)
14 CA情報送信部(通知情報送信部)
15 更新情報送信部
16,16a 分割送信部
17 複写抑止部
18 CA構成情報作成部
19 CA通知情報作成部
20,20a 複写抑止判断部
21 特定状態判断部
22 作成抑止部
30,30a,30b CM(制御装置)
50 通信ネットワーク
60 HDD(記憶装置)
111 ストレージ管理情報作成部
131 CA構成情報更新部
132 CA通知情報更新部
301 CPU
302 RAM
304 エキスパンダ
401 ストレージ装置情報
402 CA情報(通知情報)
403 CA構成情報
404 CA通知情報(通知情報)
405 分割通知情報,CA分割通知情報
406 CA構成カウンタ値
407 CA通知カウンタ値
408 分割送信ホスト数
3401〜3408 領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを記憶可能な記憶装置と、ホスト装置と接続可能な複数の通信アダプタとをそなえるストレージ装置であって、
当該ストレージ装置にそなえられた全ての前記通信アダプタに関するターゲット情報をそなえる第1通知情報を格納する第1通知情報格納部と、
前記第1通知情報を複写して第2通知情報を作成する、第2通知情報作成部と、
前記第2通知情報作成部によって作成された前記第2通知情報を格納する、第2通知情報格納部と、
前記通信アダプタの構成情報変更に伴い、前記第1通知情報格納部に格納された前記第1通知情報を更新する第1通知情報更新部と、
前記ホスト装置からターゲット情報取得要求を受信すると、前記第1通知情報を複写して作成した第2通知情報により前記第2通知情報格納部に格納された前記第2通知情報を更新する、第2通知情報更新部と、
当該ストレージ装置の状態が、予め設定された複写抑止条件に相当するかを判断する複写抑止判断部と、
前記抑止条件判断部により複写抑止条件に相当すると判断された場合に、前記第2通知情報作成部による前記第1通知情報の前記第2通知情報への複写を抑止する複写抑止部と、
前記ホスト装置から前記ターゲット情報取得要求を受信すると、前記第2通知情報格納部に格納された前記第2通知情報を前記ホスト装置に送信する通知情報送信部と、をそなえることを特徴とする、ストレージ装置。
【請求項2】
前記前記複写抑止条件が、前記第1通知情報更新部による前記第1通知情報の更新回数と、前記第2通知情報更新部による前記第2通知情報の更新回数とが一致することであることを特徴とする、請求項1記載のストレージ装置。
【請求項3】
前記ホスト装置から情報取得要求を受信すると 前記第2通知情報を複数の分割通知情報に分割して、当該複数の分割通知情報を順次当該ホスト装置に分割送信する、分割送信部をそなえ、
前記複写抑止条件が、前記分割送信部が前記分割通知情報を前記ホスト装置に送信する分割送信中であることを特徴とする、請求項1記載のストレージ装置。
【請求項4】
ホスト装置と接続可能な1以上の通信アダプタを有するとともに、データを記憶可能な記憶装置と接続可能な制御装置であって、
当該ストレージ装置にそなえられた全ての前記通信アダプタに関するターゲット情報をそなえる第1通知情報を格納する第1通知情報格納部と、
前記第1通知情報を複写して第2通知情報を作成する、第2通知情報作成部と、
前記第2通知情報作成部によって作成された前記第2通知情報を格納する、第2通知情報格納部と、
前記通信アダプタの構成情報変更に伴い、前記第1通知情報格納部に格納された前記第1通知情報を更新する第1通知情報更新部と、
前記ホスト装置からターゲット情報取得要求を受信すると、前記第1通知情報を複写して作成した第2通知情報により前記第2通知情報格納部に格納された前記第2通知情報を更新する、第2通知情報更新部と、
当該ストレージ装置の状態が、予め設定された複写抑止条件に相当するかを判断する複写抑止判断部と、
前記抑止条件判断部により複写抑止条件に相当すると判断された場合に、前記第2通知情報作成部による前記第1通知情報の前記第2通知情報への複写を抑止する複写抑止部と、
前記ホスト装置から前記ターゲット情報取得要求を受信すると、前記第2通知情報格納部に格納された前記第2通知情報を前記ホスト装置に送信する通知情報送信部と、をそなえることを特徴とする、制御装置。
【請求項5】
ホスト装置と接続可能な1以上の通信アダプタを有するとともに、データを記憶可能な記憶装置と接続可能な制御装置の制御方法であって、
当該ストレージ装置にそなえられた全ての前記通信アダプタに関するターゲット情報をそなえる第1通知情報を第1通知情報格納部に格納し、
前記第1通知情報を複写して第2通知情報を作成し、
前記第2通知情報作成部によって作成された前記第2通知情報を第2通知情報格納部に格納し、
前記通信アダプタの構成情報変更に伴い、前記第1通知情報格納部に格納された前記第1通知情報を更新し、
前記ホスト装置からターゲット情報取得要求を受信すると、前記第1通知情報を複写して作成した第2通知情報により前記第2通知情報格納部に格納された前記第2通知情報を更新し、
当該ストレージ装置の状態が、予め設定された複写抑止条件に相当するかを判断し、
前記複写抑止条件に相当すると判断された場合に、前記第1通知情報の前記第2通知情報への複写を抑止し、
前記ホスト装置から前記ターゲット情報取得要求を受信すると、前記第2通知情報格納部に格納された前記第2通知情報を前記ホスト装置に送信することを特徴とする、制御方法。
【請求項6】
ホスト装置と接続可能な1以上の通信アダプタを有する制御装置を複数そなえるとともに、データを記憶可能な記憶装置をそなえるストレージ装置であって、
当該ストレージ装置にそなえられた全ての前記通信アダプタに関するターゲット情報をそなえる通知情報を格納する通知情報格納部と、
他の制御装置から前記通信アダプタに関する変更情報を受信した際に、前記通知情報格納部に格納されている前記通知情報を、受信した前記変更情報を用いて更新する更新部と、
前記ホスト装置からターゲット情報取得要求を受信すると、前記通知情報格納部に格納された前記通知情報を当該ホスト装置に送信する、通知情報送信部とをそなえることを特徴とする、ストレージ装置。
【請求項7】
当該ストレージ装置における、全ての制御装置に関する構成情報を管理するストレージ管理情報を格納するストレージ管理情報格納部と、
前記ストレージ管理情報格納部に格納された前記ストレージ管理情報から、ターゲット情報を抽出して前記通知情報を作成する、通知情報作成部とをそなえることを特徴とする、請求項6記載のストレージ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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