説明

ストロボ装置

【課題】本発明は、発光制御用スイッチング素子のスイッチングに伴うノイズにより、発光制御用スイッチング素子の誤動作を防止する回路を簡単に構成するストロボ装置を得る。
【解決手段】本発明のストロボ装置は、昇圧回路2と、メインコンデンサ3と、閃光放電管4と、IGBT5と、該IGBT5のオン制御を行うオン制御用スイッチング素子11と、IGBT5のオフ制御を行うオフ制御用スイッチング素子12と、該オフ制御用スイッチング素子12のIGBT5のオフ動作を所定時間遮断するオフ動作遮断制御回路13とを備え、該オフ動作遮断制御回路13は、オフ制御用スイッチング素子12のIGBT5のオフ動作を遮断するオフ動作遮断用トランジスタ26と、該オフ動作遮断用トランジスタ26の動作時間を設定可能な微分回路27とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストロボ装置に関し、より詳しくは、デジタルカメラやカメラ機能付携帯電話機などの撮像装置と共に用いられ、被写体を照射するためのストロボ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、写真撮影の際に被写体を照射する光源としてストロボ装置が多用されている。このようなストロボ装置には、閃光放電管を略一定の輝度で所定時間発光を継続させるフラット発光モードを選択可能なものがある。このようなストロボ装置でフラット発光モードが選択されると、閃光放電管と直列に接続された絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(以下、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)と略す)などの発光制御用スイッチング素子をオン・オフ制御することにより、閃光放電管を擬似的に略一定の輝度で所定時間発光させることができる。
【0003】
具体的には、ストロボ装置は、図6(a)に示すような発光制御信号Sを外部信号入力端子から入力することにより、発光制御用スイッチング素子をオン・オフ動作させる。発光制御信号Sは、発光制御用スイッチング素子をオフ状態からオン状態に切り替えるために電圧を印加する期間t1、オン状態が維持される制御信号である。発光制御信号Sは、閃光放電管の発光量を制御する制御回路から入力される。
【0004】
発光制御信号Sが入力されると、発光制御用スイッチング素子には、図6(b)に示すように、単位時間当たり所定の電圧上昇率で電圧が印加される。発光制御用スイッチング素子に印加される駆動電圧が所定の電圧(閾値電圧VGE)を超えると、発光制御用スイッチング素子は、オフ状態からオン状態に切り替わり、閃光放電管に電流が流れて、発光が開始される。
【0005】
このとき、閃光放電管には、電流制限用コイルを介してメインコンデンサから電流が流れる。この電流制限用コイルは、閃光放電管に流れる電流を緩やかに増減する(単位時間当たりの発光量の光量変化を下げる)ために設けられる。
【0006】
よって、発光制御用スイッチング素子がオフ状態からオン状態に切り替わる際は、この電流制限用コイルにより、閃光放電管に流れる電流は、緩やかに増加し、これに応答して閃光放電管の発光量も緩やかに増加する。
【0007】
発光制御用スイッチング素子がオン状態からオフ状態に切り替わる際も、この電流制限用コイルにより、閃光放電管に流れる電流は、緩やかに減少し、これに応答して閃光放電管の発光量も緩やかに減少する。閃光放電管を流れた電流は、発光制御用スイッチング素子がオフ状態に切り替わっているため、閃光放電管及び電流制限用コイルに逆方向並列に接続される還流ダイオードを介して電流制限用コイルに還流される。
【0008】
しかし、発光制御用スイッチング素子がオフ状態からオン状態に切り替わる際、メインコンデンサから流れる電流の一部は、電流制限用コイルを介して閃光放電管に流れず、還流ダイオードに逆バイアスで流れることにより、ノイズが発生する(図6(b)の例では、発光制御用スイッチング素子がオン状態に切り替わってから期間t2経過後)。
【0009】
このノイズに起因して発光制御信号Sの電圧が低下する場合があり、発光制御用スイッチング素子に印加される駆動電圧が閾値電圧VGEよりも低下すると、発光制御用スイッチング素子がオン状態からオフ状態に切り替わる。その後、ノイズが減衰して、発光制御信号Sがオフ状態からオン状態に復帰する。発光制御用スイッチング素子に印加される駆動電圧は、再び上昇するが、発光制御用スイッチング素子に印加される駆動電圧が再び閾値電圧VGEを超えることにより、発光制御用スイッチング素子がオフ状態からオン状態に切り替わり、前述同様、閃光放電管に電流が流れると共に、還流ダイオードにも逆バイアスで電流が流れ、ノイズが発生する。これが繰り返されると、発光制御用スイッチング素子に破損等の不具合が発生する場合がある。
【0010】
このような課題を解決するために、例えば、特許文献1に開示されているストロボ装置は、発光管(前述の「閃光放電管」に相当)と、該発光管と直列に接続されるIGBT(前述の「発光制御用スイッチング素子」に相当)と、発光開始信号(前述の「発光制御信号Sのオン状態」に相当)に応答してIGBTのゲートに電圧を印加するゲート電圧生成回路と、発光停止信号(前述の「発光制御信号Sのオフ状態」に相当)に応答してIGBTのゲート電圧を消失するゲート電圧消失回路と、発光開始信号の出力に応答して予め決められた時間内は発光停止信号を無効にするタイマー及びANDゲートとを備えるものがある。該タイマーは、入力信号に対応して一定時間「L」レベルの出力信号を出力する。ANDゲートは、タイマーの出力信号のレベルと発光停止信号のレベルとの論理積の結果を出力する。
【0011】
このストロボ装置は、発光開始信号の入力に応答して、ゲート電圧生成回路がIGBTのゲートに電圧を印加する一方、タイマーにも発光開始信号を入力する。タイマーの出力信号が「L」レベルの間に発光停止信号の入力があった場合、ANDゲートにはタイマーの出力信号が「L」レベルで入力されており、発光停止信号の入力にかかわらず、出力信号は、「L」レベルに維持される。このようにして、このストロボ装置は、タイマーの出力信号が「H」レベルに切り替わるまで、発光停止信号を無効にすることができる。
【0012】
特許文献2に開示されているストロボ装置は、閃光放電管と、IGBT素子を用いた閃光放電管駆動回路と、IGBT素子に設定された導通時間を保持するタイマー回路と、閃光放電管駆動回路からの出力とタイマー回路からの出力との論理和により導通が行われる閃光放電管用点灯制御回路とを備える。
【0013】
このストロボ装置は、入力端子から入力される入力(前述の「発光制御信号S」に相当)を2分割し、一方を閃光放電管駆動回路に、他方をタイマー回路に入力される。タイマー回路は、入力に応じて閃光放電管駆動回路と同じ長さのパルス(矩形波)を出力する。閃光放電管駆動回路及びタイマー回路からの出力信号は、それぞれOR(論理和)ゲートに入力され、その論理和の結果をIGBT素子に入力する。このようにして、このストロボ装置は、閃光放電管駆動回路がタイマー回路と比べノイズを拾いやすいが、タイマー回路の出力信号が「H」レベルに切り替わるまで、このノイズの影響を受けた閃光放電管駆動回路の出力信号に関係なく、IGBT素子にゲート電圧を印加することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】実用新案登録第2570109号公報
【特許文献2】特開2007−109551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかし、特許文献1に記載されたストロボ装置は、ノイズの影響を受けた発光停止信号を無効にするために、タイマー及びANDゲートを必要とする。特許文献2に記載されたストロボ装置も、ノイズの影響を受けた閃光放電管駆動回路の出力信号を無効にするために、タイマー回路及びOR(論理和)ゲートを必要とする。
【0016】
本発明は、発光制御用スイッチング素子のスイッチングに伴うノイズにより、発光制御用スイッチング素子の誤動作を防止する回路を簡単に構成するストロボ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明のストロボ装置は、電源電圧を昇圧する昇圧回路と、該昇圧回路によって昇圧された電圧により電荷を蓄積するメインコンデンサと、該メインコンデンサの蓄積電荷を消費することで発光する閃光放電管と、該閃光放電管の発光強度に応じてスイッチング動作を行う発光制御用スイッチング素子と、該発光制御用スイッチング素子のオン制御を行うオン制御用スイッチング素子と、発光制御用スイッチング素子のオフ制御を行うオフ制御用スイッチング素子と、該オフ制御用スイッチング素子の発光制御用スイッチング素子のオフ動作を所定時間遮断するオフ動作遮断制御回路とを備え、該オフ動作遮断制御回路は、オフ制御用スイッチング素子の発光制御用スイッチング素子のオフ動作を遮断するオフ動作遮断用スイッチング素子と、該オフ動作遮断用スイッチング素子の動作時間を設定可能な微分回路とを有することを特徴とする。
【0018】
かかる構成によれば、発光制御用スイッチング素子は、オン制御用スイッチング素子のオン制御により、スイッチング動作される。この際、オフ制御用スイッチング素子は、微分回路により設定された動作時間中、オフ動作遮断用スイッチング素子によりオフ動作を遮断しており、発光制御用スイッチング素子のスイッチングに伴うノイズにより、オフ制御用スイッチング素子がオフ動作するような場合であっても、このオフ動作による発光制御用スイッチング素子の誤動作を防止できる。この発光制御用スイッチング素子の誤動作を防止する回路は、従来技術のようなタイマー回路、及び、ANDゲートやORゲートなどのロジック回路を必要とせず、オフ動作遮断用スイッチング素子及び微分回路からなる簡単な回路構成のオフ動作遮断制御回路で構成することができる。
【0019】
また、請求項2に記載の発明において、電源電圧を昇圧する昇圧回路と、該昇圧回路によって昇圧された電圧により電荷を蓄積するメインコンデンサと、該メインコンデンサの蓄積電荷を消費することで発光する閃光放電管と、該閃光放電管の発光強度に応じてスイッチング動作を行う発光制御用スイッチング素子と、該発光制御用スイッチング素子のオン制御を行うオン制御用スイッチング素子と、発光制御用スイッチング素子のオフ制御を行うオフ制御用スイッチング素子と、オン制御用スイッチング素子の発光制御用スイッチング素子のオン動作を所定時間保持するオン動作保持制御回路とを備え、該オン動作保持制御回路は、オン制御用スイッチング素子の発光制御用スイッチング素子のオン動作を保持するオン動作保持用スイッチング素子と、該オン動作保持用スイッチング素子の動作時間を設定可能な微分回路とを有することを特徴とする。
【0020】
かかる構成によれば、発光制御用スイッチング素子は、オン制御用スイッチング素子のオン制御により、スイッチング動作される。この際、オン制御用スイッチング素子は、微分回路により設定された動作時間中、オン動作保持用スイッチング素子によりオン動作を保持しており、発光制御用スイッチング素子のスイッチングに伴うノイズにより、オン制御用スイッチング素子がオフ動作するような場合であっても、このオフ動作による発光制御用スイッチング素子の誤動作を防止できる。この発光制御用スイッチング素子の誤動作を防止する回路は、従来技術のようなタイマー回路、及び、ANDゲートやORゲートなどのロジック回路を必要とせず、オン動作保持用スイッチング素子及び微分回路からなる簡単な回路構成のオン動作保持制御回路で構成することができる。
【0021】
また、請求項3に記載の発明において、電源電圧を昇圧する昇圧回路と、該昇圧回路によって昇圧された電圧により電荷を蓄積するメインコンデンサと、該メインコンデンサの蓄積電荷を消費することで発光する閃光放電管と、該閃光放電管の発光強度に応じてスイッチング動作を行う発光制御用スイッチング素子と、該発光制御用スイッチング素子のオン制御を行うオン制御用スイッチング素子と、発光制御用スイッチング素子のオフ制御を行うオフ制御用スイッチング素子と、該オフ制御用スイッチング素子の発光制御用スイッチング素子のオフ動作を所定時間遮断するとともに、オン制御用スイッチング素子の発光制御用スイッチング素子のオン動作を所定時間保持するスイッチング動作制御回路とを備え、該スイッチング動作制御回路は、オフ制御用スイッチング素子の発光制御用スイッチング素子のオフ動作を遮断するオフ動作遮断用スイッチング素子と、オン制御用スイッチング素子の発光制御用スイッチング素子のオン動作を保持するオン動作保持用スイッチング素子と、オフ動作遮断用スイッチング素子及びオン動作保持用スイッチング素子の動作時間を設定可能な微分回路とを有することを特徴とする。
【0022】
かかる構成によれば、発光制御用スイッチング素子は、オン制御用スイッチング素子のオン制御により、スイッチング動作される。この際、オフ制御用スイッチング素子は、微分回路により設定された動作時間中、オフ動作遮断用スイッチング素子によりオフ動作を遮断しており、発光制御用スイッチング素子のスイッチングに伴うノイズにより、オフ制御用スイッチング素子がオフ動作するような場合であっても、このオフ動作による発光制御用スイッチング素子の誤動作を防止できる。また、オン制御用スイッチング素子は、微分回路により設定された動作時間中、オン動作保持用スイッチング素子によりオン動作を保持しており、発光制御用スイッチング素子のスイッチングに伴うノイズにより、オン制御用スイッチング素子がオフ動作するような場合であっても、このオフ動作による発光制御用スイッチング素子の誤動作を防止できる。この発光制御用スイッチング素子の誤動作を防止する回路は、従来技術のようなタイマー回路、及び、ANDゲートやORゲートなどのロジック回路を必要とせず、オフ動作遮断用スイッチング素子、オン動作保持用スイッチング素子及び微分回路からなる簡単な回路構成のスイッチング動作制御回路で構成することができる。
【0023】
また、請求項4に記載の発明において、微分回路は、発光制御用スイッチング素子をスイッチング動作させる回路から分岐して直列に接続するコンデンサ要素と抵抗要素とからなり、オフ動作遮断用スイッチング素子は、抵抗要素間の微分電圧でスイッチング動作することによりオフ制御用スイッチング素子の動作を遮断することが好ましい。
【0024】
かかる構成によれば、オン制御用スイッチング素子をスイッチング動作させる回路から分岐して発光制御信号を微分回路で微分し、その発光制御信号Sがオフ状態からオン状態に切り替わってから、コンデンサ要素と抵抗要素とからなる時定数による動作時間中、オフ動作遮断用スイッチング素子をスイッチング動作させる。ノイズは、発光制御用スイッチング素子のオフ状態からオン状態に切り替わる際のスイッチングに伴い、この発光制御用スイッチング素子のオン状態の間に発生することになる。その間、オフ動作遮断用スイッチング素子をスイッチング動作させ、オフ制御用スイッチング素子のスイッチング動作を遮断する。すなわち、このオフ動作遮断用スイッチング素子の動作時間は、ノイズによる発光制御用スイッチング素子の誤動作を防止できる。
【0025】
また、請求項5に記載の発明において、微分回路は、発光制御用スイッチング素子をスイッチング動作させる回路から分岐して直列に接続するコンデンサ要素と抵抗要素とからなり、オン動作保持用スイッチング素子は、抵抗要素間の微分電圧でスイッチング動作することによりオン制御用スイッチング素子の動作を保持することが好ましい。
【0026】
かかる構成によれば、オン制御用スイッチング素子をスイッチング動作させる回路から分岐して発光制御信号を微分回路で微分し、その発光制御信号Sがオフ状態からオン状態に切り替わってから、コンデンサ要素と抵抗要素とからなる時定数による動作時間中、オン動作保持用スイッチング素子をスイッチング動作させる。ノイズは、発光制御用スイッチング素子のオフ状態からオン状態に切り替わる際のスイッチングに伴い、この発光制御用スイッチング素子のオン状態の間に発生することになる。その間、オン動作保持用スイッチング素子をスイッチング動作させ、オン制御用スイッチング素子のスイッチング動作を保持する。すなわち、このオン動作保持用スイッチング素子の動作時間は、ノイズによる発光制御用スイッチング素子の誤動作を防止できる。
【発明の効果】
【0027】
これにより、発光制御用スイッチング素子のスイッチングに伴うノイズにより、発光制御用スイッチング素子の誤動作を防止する回路を簡単に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施形態に係るストロボ装置の回路構成を示すブロック図
【図2】(a)は、外部信号入力端子から入力される発光制御信号の波形を示す図、(b)は、IGBTのゲート端子に印加される駆動電圧の波形を示す図
【図3】(a)は、外部信号入力端子から入力される発光制御信号の波形を示す図、(b)は、本実施形態に係るストロボ装置でのIGBTのゲート端子に印加される駆動電圧の波形を示す図、(c)は、本実施形態に係るストロボ装置での、発光制御信号にノイズが入った場合の発光制御信号の波形を示す図
【図4】本発明のその他の実施形態に係るストロボ装置の回路構成を示すブロック図
【図5】(a)は、外部信号入力端子から入力される発光制御信号の波形を示す図、(b)は、その他の実施形態に係るストロボ装置でのIGBTのゲート端子に印加される駆動電圧の波形を示す図、(c)は、その他の実施形態に係るストロボ装置での、発光制御信号にノイズが入った場合の発光制御信号の波形を示す図
【図6】(a)は、外部信号入力端子から入力される発光制御信号の波形を示す図、(b)は、従来のストロボ装置でのIGBTのゲート端子に印加される駆動電圧の波形を示す図、(c)は、従来のストロボ装置での発光制御信号にノイズが入った場合の発光制御信号の波形を示す図
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態に係るストロボ装置について図面を参酌しつつ説明する。まず、本実施形態に係るストロボ装置の回路構成について、図1を参酌しつつ説明する。
【0030】
本実施形態に係るストロボ装置は、電源電池1と、該電源電池1からの電源電圧を直流高電圧に昇圧する昇圧回路2と、該昇圧回路2によって昇圧された直流高電圧により電荷を蓄積する(充電する)メインコンデンサ3と、該メインコンデンサ3の蓄積電荷を消費することで発光するキセノン管等の閃光放電管4と、該閃光放電管4の発光強度に応じてスイッチング動作を行うIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)5と、閃光放電管4を励起するためのトリガ回路6と、メインコンデンサ3から閃光放電管4に供給する発光用電流を制限する電流制限用コイル7と、該電流制限用コイル7に発生する誘導電流を電流制限用コイル7に還流する還流ダイオード8と、外部信号入力端子9から入力される発光制御信号Sを増幅する信号増幅回路10と、IGBT5のオン制御を行うオン制御用スイッチング素子11と、IGBT5のオフ制御を行うオフ制御用スイッチング素子12と、該オフ制御用スイッチング素子12のIGBT5のオフ動作を所定時間遮断するオフ動作遮断制御回路13と、昇圧回路2で昇圧された電圧をIGBT5のゲート駆動用電源電圧まで降圧して供給するゲート電源回路14とを備える。
【0031】
IGBT5は、本願発明の発光制御用スイッチング素子を構成する。IGBT5は、オン状態で、メインコンデンサ3、電流制限用コイル7及び閃光放電管4からなる回路が構成可能になっている。
【0032】
電流制限用コイル7は、メインコンデンサ3と閃光放電管4とに直列接続して、メインコンデンサ3から閃光放電管4への発光用電流の増加及び減少を緩やかに変化させるコイル要素である。
【0033】
還流ダイオード8は、電流制限用コイル7及び閃光放電管4とに逆バイアスで並列に接続されるダイオードである。還流ダイオード8は、閃光放電管4のカソード(K)端子とIGBT5のコレクタ端子(C)との間を分岐してアノード(A)端子を接続し、メインコンデンサ3の陽極(+)にカソード(K)端子を接続する。
【0034】
信号増幅回路10は、2つのエンハンスメント形・MOS−FET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)15,16から構成される。MOS−FET15,16は、ソース(S)端子同士を接続し、ゲート電源回路14の陰極(−)に接続され、すなわち、GNDレベルに設定されている。第1MOS−FET15及び第2MOS−FET16のゲート(G)端子は、外部信号入力端子9に接続される。
【0035】
オン制御用スイッチング素子11は、pnp接合形トランジスタで構成されるオン制御用トランジスタ17である。オン制御用トランジスタ17のベース(B)端子は、抵抗18を介して第1MOS−FET15のドレイン(D)端子に接続される。オン制御用トランジスタ17のエミッタ(E)端子は、ゲート電源回路14の陽極(+)に接続される。オン制御用トランジスタ17のコレクタ(C)端子は、抵抗19,20を介して、IGBT5のゲート(G)端子に接続されるとともに、コンデンサ21を介してゲート電源回路14の陰極(−)に接続され、すなわち、GNDレベルに設定されている。抵抗22は、オン制御用トランジスタ17のエミッタ−ベース間に接続される。
【0036】
オフ制御用スイッチング素子12は、2つのnpn接合形トランジスタ23,24をダーリントン接続した回路で構成される。前段オフ制御用トランジスタ23のベース(B)端子は、第2MOS−FET16のドレイン(D)端子に接続される。前段オフ制御用トランジスタ23のエミッタ(E)端子は、後段オフ制御用トランジスタ24のベース(B)端子に接続される。前段オフ制御用トランジスタ23及び後段オフ制御用トランジスタ24のコレクタ(C)端子は、オン制御用トランジスタ17のコレクタ(C)端子側に接続される抵抗19とIGBT5のゲート(G)端子側に接続される抵抗20との間を分岐して接続される。後段オフ制御用トランジスタ24のエミッタ(E)端子は、ゲート電源回路14の陰極(−)に接続され、すなわち、GNDレベルに設定されている。抵抗25は、ゲート電源回路14と前段オフ制御用トランジスタ23のベース(B)端子との間に接続される。抵抗19は、オン制御用トランジスタ17と前段オフ制御用トランジスタ23及び後段オフ制御用トランジスタ24のコレクタ(C)端子との間に接続される。抵抗20は、前段オフ制御用トランジスタ23及び後段オフ制御用トランジスタ24のコレクタ(C)端子とIGBT5のゲート(G)端子との間に接続される。
【0037】
オフ動作遮断制御回路13は、オフ制御用スイッチング素子12のIGBT5のオフ動作を遮断するオフ動作遮断用トランジスタ(オフ動作遮断用スイッチング素子)26と、該オフ動作遮断用トランジスタ26の動作時間を設定可能な微分回路27とを有する。
【0038】
オフ動作遮断用トランジスタ26は、微分回路27から出力される微分電圧でスイッチング動作することによりオフ制御用スイッチング素子12の動作を遮断する。具体的には、オフ動作遮断用トランジスタ26は、コレクタ(C)端子を前段オフ制御用トランジスタ23のベース(B)端子に接続し、エミッタ(E)端子をゲート電源回路14の陰極(−)に接続し、すなわち、GNDレベルに設定される。よって、オフ動作遮断用トランジスタ26のベース(B)端子に信号が入力されて、オン状態に切り替わると、前段オフ制御用トランジスタ23のベースがGNDレベルに設定され、第2MOS−FET16からの発光制御信号Sを遮断することができる。
【0039】
微分回路27は、IGBT5をスイッチング動作させる回路から分岐して直列に接続する微分コンデンサ(コンデンサ要素)28と微分抵抗(抵抗要素)29とからなり、微分抵抗29間の微分電圧でオフ動作遮断用トランジスタ26をスイッチング動作させる。微分コンデンサ28及び微分抵抗29により定まる時定数は、オン制御用トランジスタ26がオン状態に切り替わってから、ノイズが発生してから減衰するまでの間に設定される。抵抗30は、微分コンデンサ28と微分抵抗29との間を分岐し、オフ動作遮断用トランジスタ26のベース(B)端子に接続されている。
【0040】
ゲート電源回路14は、昇圧回路2と抵抗31を介して、ゲート駆動用コンデンサ32及びツェナーダイオード33とが並列接続されている。ゲート駆動用コンデンサ32は、陽極(+)側を、オフ制御用スイッチング素子11、抵抗19,20を介して、IGBT5のゲート(G)端子に接続され、ゲート駆動用の電源となっている。ゲート駆動用コンデンサ32の陰極(−)側は、GNDレベルに設定されている。ツェナーダイオード33は、ゲート駆動用コンデンサ32に対して逆バイアスに接続される。
【0041】
以上の構成からなるストロボ装置の動作について図1〜図3を参酌しつつ説明する。図2(a)は、本実施形態に係るストロボ装置に入力される発光制御信号Sの入力電圧波形であり、同図(b)は、IGBT5のゲート端子に印加されるゲート電圧VG[V]の電圧波形である。図3(a)は、本実施形態に係るストロボ装置に入力される発光制御信号Sの入力電圧波形である。同図(b)は、ノイズが発光制御信号Sに混入した状態で、IGBT5のゲート端子に印加されるゲート電圧VG[V]の電圧波形である。同図(c)は、ノイズが混入した状態にある発光制御信号Sの入力電圧波形である。
【0042】
まず、外部信号入力端子9から図2(a)に示すような発光制御信号Sが入力される。発光制御信号Sがオフ状態からオン状態に切り替わると、信号増幅回路10の第1MOS−FET15及び第2MOS−FET16のゲート端子に電圧が印加され、オン状態に切り替わる。信号増幅回路10がオン状態に切り替わることにより、オン制御用トランジスタ17がオン状態に切り替わり、エミッタ−コレクタ間に電流が流れる。このとき、オフ制御用スイッチング素子12の前段オフ制御用トランジスタ23はオフ状態に切り替わる。
【0043】
オン制御用トランジスタ17がオン状態となることにより、IGBT5のゲート端子に電圧が印加されるとともに、微分回路27にも電圧が印加される。微分回路27に印加された電圧は、微分コンデンサ28及び微分抵抗29によって定まる時定数で微分されて、オフ動作遮断用トランジスタ26のベース端子に出力される。オフ動作遮断用トランジスタ26には、時定数に相当する時間が経過するまで、ベース端子に電圧が印加される。この期間、前段オフ制御用トランジスタ23のベース端子は、GNDレベルに設定される。
【0044】
一方、IGBT5のゲート端子に電圧が印加され、図2(b)に示すように、ゲート電圧VGが増加する。ゲート電圧VGが閾値電圧VGEに達すると、IGBT5がオン状態となり、閃光放電管4の電流が増加する。
【0045】
ここで、IGBT5がオフ状態からオン状態に切り替わる際、メインコンデンサ3から流れる電流の一部は、還流ダイオード8に逆バイアスで流れることにより、ノイズが発生する場合がある。ノイズが発生すると、このノイズに起因して、図3(c)に示すように、発光制御信号Sの電圧が低下する場合がある。このとき、発光制御信号Sの電圧が一次的に低下し、信号増幅回路10が反転し、オン状態からオフ状態となる。オン制御用トランジスタ17は、オフ状態に切り替わる。一方、前段オフ制御用トランジスタ23は、微分回路27の時定数に相当する時間を経過するまでは、そのゲート端子がGNDレベルに設定されているため、第2MOS−FET16がオフ状態に切り替わっても、前段オフ制御用トランジスタ23はオン状態に切り替わらないようになっている。よって、オフ制御用スイッチング素子12がオフ状態に切り替わらないため、IGBT5は、ゲート容量によりオン状態が自己保持され、図3(b)に示すように、電圧VGは低下しないようになっている。
【0046】
その後、ノイズが減衰して発光制御信号Sが復帰し、微分回路27の時定数に相当する時間が経過すると、再びIGBT5に印加されるゲート電圧VGが上昇する。このとき、IGBT5に印加される駆動電圧は、閾値電圧VGEよりも高い電圧を維持しており、IGBT5はオン状態のまま上昇を続けることができる。
【0047】
発光制御信号Sがオン状態からオフ状態に切り替わると、信号増幅回路10の第1MOS−FET15及び第2MOS−FET16がオフ状態に切り替わる。信号増幅回路10がオフ状態に切り替わることにより、オン制御用トランジスタ17がオフ状態に切り替わり、エミッタ−コレクタ間に流れていた電流は遮断される。一方、オフ制御用スイッチング素子12の前段オフ制御用トランジスタ23はオン状態に切り替わり、後段オフ制御用トランジスタ24もオン状態に切り替わる。後段オフ制御用トランジスタ24がオン状態に切り替わることにより、コレクタ−エミッタ間に電流が流れ、IGBT5のゲート端子をGNDレベルに設定し、ゲート容量に蓄積された電荷を消費することにより、IGBT5をオフ状態に切り替えて、閃光放電管4の電流を減少させる。
【0048】
このように、IGBT5は、オン制御用トランジスタ9のオン制御により、スイッチング動作される。この際、オフ制御用トランジスタ17は、微分回路27により設定された動作時間、オフ動作遮断用トランジスタ26によりオフ動作を遮断しており、IGBT5のスイッチングに伴うノイズにより、オフ制御用スイッチング素子12がオフ動作するような場合であっても、このオフ動作によるIGBT5の誤動作を防止できる。このIGBT5の誤動作を防止する回路は、従来技術のようなタイマー回路、及び、ANDゲートやORゲートなどのロジック回路を必要とせず、オフ動作遮断用トランジスタ26及び微分回路27からなる簡単な回路構成のオフ動作遮断制御回路13で構成することができる。
【0049】
オン制御用トランジスタ17をスイッチング動作させる回路から分岐して発光制御信号Sを微分回路27で微分し、その発光制御信号Sがオフ状態からオン状態に切り替わってから、微分コンデンサ28と微分抵抗29とからなる時定数による動作時間の間、オフ動作遮断用トランジスタ26をスイッチング動作させる。ノイズは、IGBT5のオフ状態からオン状態に切り替わる際のスイッチングに伴い、IGBT5のオン状態の間に発生することになる。その間、オフ動作遮断用トランジスタ26をスイッチング動作させ、オフ制御用スイッチング素子12のスイッチング動作を遮断する。すなわち、このオフ動作遮断用トランジスタ26の動作時間は、ノイズによるIGBT5の誤動作を防止できる。
【0050】
なお、本発明に係るストロボ装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲でさまざまな変更が可能である。
【0051】
上記実施形態に係るストロボ装置は、ノイズによるIGBT5の誤動作を防止すべく、オフ制御用スイッチング素子12のオフ動作を遮断するオフ動作遮断制御回路13を備える例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図4に示すストロボ装置のように、オフ動作遮断制御回路13の替わりに、オフ制御用スイッチング素子12のIGBT5のオフ動作を所定時間遮断するとともに、オン制御用スイッチング素子11のIGBT5のオン動作を所定時間保持するスイッチング動作制御回路34を備えていてもよい。
【0052】
このスイッチング動作制御回路34は、オフ動作遮断用トランジスタ(オフ動作遮断用スイッチング素子)26と、オン制御用スイッチング素子11のIGBT5のオン動作を保持するオン動作保持用トランジスタ(オン動作保持用スイッチング素子)35と、オフ動作遮断用トランジスタ26及びオン動作保持用トランジスタ35の動作時間を設定可能な微分回路27とを有する。抵抗36は、微分コンデンサ28と微分抵抗29との間を分岐し、オン動作保持用トランジスタ35のベース(B)端子に接続されている。
【0053】
オン動作保持用トランジスタ35は、微分回路27から出力される微分電圧でスイッチング動作することによりオン制御用スイッチング素子11の動作を保持する。具体的には、オン動作保持用トランジスタ35は、コレクタ(C)端子を信号増幅回路10の第1MOS−FET15のドレイン(D)端子と抵抗18を介してオン制御用トランジスタ17のベース(B)端子との間に接続し、エミッタ(E)端子をゲート電源回路14の陰極(−)に接続し、すなわち、GNDレベルに設定される。よって、オン動作保持用トランジスタ35のベース(B)端子に信号が入力されて、オン状態に切り替わると、オン制御用トランジスタ17のベース(B)端子がGNDレベルに設定され、第1MOS−FET15からの発光制御信号SをGNDレベルに保持することができる。IGBT5は、ノイズの発生にかかわらず、オン動作が保持されているため、図5(b)に示すように、ゲート電圧VGが増加し、理想的な波形になる。
【0054】
このように、IGBT5は、微分回路27により設定された動作時間中、オン動作保持用トランジスタ35によりオン動作を保持しており、IGBT5のスイッチングに伴うノイズにより、オン制御用スイッチング素子11がオフ動作するような場合であっても、このオフ動作によるIGBT5の誤動作を防止できる。このIGBT5の誤動作を防止する回路は、従来技術のようなタイマー回路、及び、ANDゲートやORゲートなどのロジック回路を必要とせず、オフ動作遮断用トランジスタ26、オン動作保持用トランジスタ35及び微分回路27からなる簡単な回路構成のスイッチング動作制御回路34で構成することができる。
【0055】
オン制御用スイッチング素子11をスイッチング動作させる回路から分岐して発光制御信号Sを微分回路27で微分し、その発光制御信号Sがオフ状態からオン状態に切り替わってから、微分コンデンサ28と微分抵抗29とからなる時定数による動作時間中、オン動作保持用トランジスタ35をスイッチング動作させる。ノイズは、IGBT5のオフ状態からオン状態に切り替わる際のスイッチングに伴い、このIGBT5のオン状態の間に発生することになる。その間、オン動作保持用トランジスタ35をスイッチング動作させ、オン制御用スイッチング素子11のスイッチング動作を保持する。すなわち、このオン動作保持用スイッチング素子11の動作時間は、ノイズによるIGBT5の誤動作を防止できる。
【0056】
また、上記実施形態に係るストロボ装置は、オフ動作遮断制御回路13の替わりに、オン制御用スイッチング素子11のIGBT5のオン動作を所定時間保持するオン動作保持制御回路を備えてもよい。該オン動作保持制御回路は、図4に示すストロボ装置の同様に、オン動作保持用トランジスタ(オン動作保持用スイッチング素子)35と、微分回路27とを有する。
【0057】
上記実施形態に係るストロボ装置は、微分コンデンサ28及び微分抵抗29が固定値のものについて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、微分コンデンサ28及び微分抵抗29が可変のものを用いて、時定数が適宜変更できるようにしてもよい。
【0058】
上記実施形態に係るスロトボ装置は、オフ制御用スイッチング素子12として、前段オフ制御用トランジスタ23、後段オフ制御用トランジスタ24の2個のトランジスタをダーリントン接続して使用する例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、オフ制御用スイッチング素子12として、1個のMOS−FETに置き換えて使用してもよい。
【0059】
上記実施形態に係るストロボ装置は、カメラに搭載されるものであってもよいし、携帯電話、携帯用情報端末などに内蔵されるものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明にかかるストロボ装置は、発光制御用スイッチング素子のスイッチングに伴うノイズにより、発光制御用スイッチング素子の誤動作を防止する回路を簡単に構成することが必要なデジタルカメラやカメラ機能付携帯電話機などの撮像装置と共に用いられ、被写体を照射するためのストロボ装置等の用途としても適用できる。
【符号の説明】
【0061】
2 昇圧回路
3 メインコンデンサ
4 閃光放電管
5 IGBT(発光制御用スイッチング素子)
11 オン制御用スイッチング素子
12 オフ制御用スイッチング素子
13 オフ動作遮断制御回路
26 オフ動作遮断用トランジスタ(オフ動作遮断用スイッチング素子)
27 微分回路
28 微分コンデンサ(コンデンサ要素)
29 微分抵抗(抵抗要素)
34 スイッチング動作制御回路
35 オン動作保持用トランジスタ(オン動作保持用スイッチング素子)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源電圧を昇圧する昇圧回路と、該昇圧回路によって昇圧された電圧により電荷を蓄積するメインコンデンサと、該メインコンデンサの蓄積電荷を消費することで発光する閃光放電管と、該閃光放電管の発光強度に応じてスイッチング動作を行う発光制御用スイッチング素子と、該発光制御用スイッチング素子のオン制御を行うオン制御用スイッチング素子と、発光制御用スイッチング素子のオフ制御を行うオフ制御用スイッチング素子と、該オフ制御用スイッチング素子の発光制御用スイッチング素子のオフ動作を所定時間遮断するオフ動作遮断制御回路とを備え、該オフ動作遮断制御回路は、オフ制御用スイッチング素子の発光制御用スイッチング素子のオフ動作を遮断するオフ動作遮断用スイッチング素子と、該オフ動作遮断用スイッチング素子の動作時間を設定可能な微分回路とを有することを特徴とするストロボ装置。
【請求項2】
電源電圧を昇圧する昇圧回路と、該昇圧回路によって昇圧された電圧により電荷を蓄積するメインコンデンサと、該メインコンデンサの蓄積電荷を消費することで発光する閃光放電管と、該閃光放電管の発光強度に応じてスイッチング動作を行う発光制御用スイッチング素子と、該発光制御用スイッチング素子のオン制御を行うオン制御用スイッチング素子と、発光制御用スイッチング素子のオフ制御を行うオフ制御用スイッチング素子と、該オン制御用スイッチング素子の発光制御用スイッチング素子のオン動作を所定時間保持するオン動作保持制御回路とを備え、該オン動作保持制御回路は、オン制御用スイッチング素子の発光制御用スイッチング素子のオン動作を保持するオン動作保持用スイッチング素子と、該オン動作保持用スイッチング素子の動作時間を設定可能な微分回路とを有することを特徴とするストロボ装置。
【請求項3】
電源電圧を昇圧する昇圧回路と、該昇圧回路によって昇圧された電圧により電荷を蓄積するメインコンデンサと、該メインコンデンサの蓄積電荷を消費することで発光する閃光放電管と、該閃光放電管の発光強度に応じてスイッチング動作を行う発光制御用スイッチング素子と、該発光制御用スイッチング素子のオン制御を行うオン制御用スイッチング素子と、発光制御用スイッチング素子のオフ制御を行うオフ制御用スイッチング素子と、該オフ制御用スイッチング素子の発光制御用スイッチング素子のオフ動作を所定時間遮断するとともに、オン制御用スイッチング素子の発光制御用スイッチング素子のオン動作を所定時間保持するスイッチング動作制御回路とを備え、該スイッチング動作制御回路は、オフ制御用スイッチング素子の発光制御用スイッチング素子のオフ動作を遮断するオフ動作遮断用スイッチング素子と、オン制御用スイッチング素子の発光制御用スイッチング素子のオン動作を保持するオン動作保持用スイッチング素子と、該オフ動作遮断用スイッチング素子及びオン動作保持用スイッチング素子の動作時間を設定可能な微分回路とを有することを特徴とするストロボ装置。
【請求項4】
微分回路は、発光制御用スイッチング素子をスイッチング動作させる回路から分岐して直列に接続するコンデンサ要素と抵抗要素とからなり、オフ動作遮断用スイッチング素子は、抵抗要素間の微分電圧でスイッチング動作することによりオフ制御用スイッチング素子の動作を遮断する請求項1又は請求項3に記載のストロボ装置。
【請求項5】
微分回路は、発光制御用スイッチング素子をスイッチング動作させる回路から分岐して直列に接続するコンデンサ要素と抵抗要素とからなり、オン動作保持用スイッチング素子は、抵抗要素間の微分電圧でスイッチング動作することによりオン制御用スイッチング素子の動作を保持する請求項2又は請求項3に記載のストロボ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−232480(P2011−232480A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−101738(P2010−101738)
【出願日】平成22年4月27日(2010.4.27)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】