スプレー容器のガス抜き機能付キャップ
【課題】容器に被せて有る無しに係わらず誤操作がなく、ガス抜きの操作が容易であり、その上構造が単純でデザインの自由度が高く、生産性にも優れたスプレー容器のガス抜き機能付キャップを提供する。
【解決手段】キャップ本体４にこれの内側に開く開閉扉３を破断可能な脆弱部５を介して設け、この開閉扉３は、脆弱部５を破断して内側に開きスプレー容器２に被せる際、このスプレー容器２のバルブを開閉する操作部材６上に位置するように、形成してなり、開閉扉３に手指をかけ押圧して脆弱部５を破断して開閉扉３を内側に開き、そのままスプレー容器２に被せれば、開閉扉３がバルブの開動作を行い、スプレー容器２内の残留ガスが出てガス抜き出来る。このため、誤操作がなくガス抜きも容易で、その上、構造が単純であるから金型等を作り易く生産性にも優れ、デザインの自由度も上がる効果がある。
【解決手段】キャップ本体４にこれの内側に開く開閉扉３を破断可能な脆弱部５を介して設け、この開閉扉３は、脆弱部５を破断して内側に開きスプレー容器２に被せる際、このスプレー容器２のバルブを開閉する操作部材６上に位置するように、形成してなり、開閉扉３に手指をかけ押圧して脆弱部５を破断して開閉扉３を内側に開き、そのままスプレー容器２に被せれば、開閉扉３がバルブの開動作を行い、スプレー容器２内の残留ガスが出てガス抜き出来る。このため、誤操作がなくガス抜きも容易で、その上、構造が単純であるから金型等を作り易く生産性にも優れ、デザインの自由度も上がる効果がある。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、スプレー容器の内容物を消費した後、投棄する際の残留ガスを抜くためのスプレー容器のガス抜き機能付キャップに関し、より詳しくは、キャップ本体に付設した開閉扉を内方に押し込んだ状態でスプレー容器に被せるだけで、簡単にバルブを開き残留ガス抜きを行うことを可能にしたスプレー容器のガス抜き機能付キャップに関する。
【背景技術】
【０００２】
スプレー容器は、塗料、殺虫剤、化粧品などの内容物と、これらを噴射するための高圧ガスとが充填されている。内容物が消費された後のスプレー容器は廃棄されるが、その際残留している内容物や高圧ガスを完全に抜くことが要求される。これは内容物や高圧ガスが可燃性のものである場合があり、さらに廃棄処分の際爆発したりするからである。したがって、スプレー容器の頭部にあるスプレー部分を覆い保護するキャップに、ガス抜き機能を持たせ、廃棄時にこのキャップによりスプレー容器内の残留ガスや内容物を完全に抜き取ることが行われている。
このようなガス抜き機能付キャップとして、以下のようなものが知られている。
【特許文献１】特開平１１−７０９８６号公報
【特許文献２】特開２００２−１７３１８５号公報
【０００３】
特許文献１のガス抜き機能付キャップは、図１３に示すように、キャップ本体ａの側壁ｂに反転係止板ｃを設けてなり、ガス抜きの際、反転係止板ｃを内側に反転させ、スプレー容器ｄの頭部にキャップ本体ａを被せると、反転係止板ｃが開閉用のステムｅを押し下げてバルブを開き、スプレーノズルｆからスプレー容器ｄ内の残留ガスや内容物を完全に外部に噴射させることができる。
【０００４】
また、特許文献２のガス抜き機能付キャップは、図１４に示すように、スプレー容器ｄの頭部を覆い保護するキャップ本体ａの天板ｇに、バルブを開閉するステムｅに接触せず下方に突出させる、複数のバルブ開放板ｈを中心部側に傾倒可能に設け、複数のバルブ開放板ｈの基端側に傾倒交差した状態を保持する交差連結部を形成すると共に、交差連結したバルブ開放板ｈの交差部ｉを、スプレー容器ｄの頭部にキャップ本体ａを被せた際、バルブの開を保持する位置に形成させてなり、さらに、キャップ本体ａにガス抜き孔ｊを設けてなるものである。
【０００５】
そして、複数のバルブ開放板ｈを傾倒交差し交差連結部により交差部ｉを形成し、この状態のキャップ本体ａをスプレー容器ｄの頭部に被せると、交差部ｉがステムｅを押し下げてバルブを開き、スプレーノズルｆからスプレー容器ｄ内の残留ガスや内容物を完全にキャップ本体ａ内に噴射させることができ、さらに、残留ガスがガス抜き孔ｊから外部に出され、内容物もガスであれば同じくガス抜き孔ｊから外部に出され、内容物が液状、粉末状であればキャップ本体ａ内に残るものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
特許文献１のガス抜き機能付キャップは、その側壁ｂに反転係止板ｃがあるので、側壁ｂをつかんだ際、スプレー容器ｄに被せて有る無しに関係なく、反転係止板ｃが反転してしまう誤操作の虞があり、この反転により位置決めされ、そのままスプレー容器ｄに被せてしまうと、スプレーノズルｆから内容物が高圧ガスと共に噴射することになる。上記した誤操作を防ぐため、反転係止板ｃの幅を狭くすると、廃棄処分の際の反転係止板ｃ押し込み時に、手指が側壁ｂに当たり押し込みづらくなる。
【０００７】
また、特許文献２のガス抜き機能付キャップは、上記の特許文献１のように誤噴射はないもののその内部に複数のバルブ開放板ｈが突き出ることになり、噴射ボタンたるスプレーノズルｆのデザインが制約されてしまう。また、小径のキャップには適用しづらく、さらにバルブ開放板ｈの成形が難しく、材料使用量も増えてコストアップの要因となる。
【０００８】
そこで、本発明の目的は、容器に被せて有る無しに係わらず誤操作がなく、ガス抜きをするための手間が容易であり、その上、構造が単純でデザインの自由度が十分あり、しかも生産性にも優れたスプレー容器のガス抜き機能付キャップを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであって、下記の構成からなることを特徴とするものである。
すなわち、本発明によれば、スプレー容器の頂部に被装されるキャップ本体であって、該キャップ本体には、ヒンジ部を介して内側に開く開閉扉を破断可能な脆弱部を介して設け、前記開閉扉は、前記脆弱部を破断して内側に開き、前記スプレー容器のバルブを開閉する操作部材上に位置するように形成してなることを特徴とするスプレー容器のガス抜き機能付キャップが提供される。
【００１０】
また、本発明によれば、前記開閉扉は前記キャップ本体に複数設けられているスプレー容器のガス抜き機能付キャップが提供される。
【００１１】
また、本発明によれば、前記開閉扉は前記キャップ本体の側壁に設けられ、且つ前記キャップ本体に、前記開閉扉に対してバルブの開閉位置決めを行うストッパーを設けたスプレー容器のガス抜き機能付キャップが提供される。
【００１２】
また、本発明によれば、前記開閉扉はその先端部にリブが設けられているスプレー容器のガス抜き機能付キャップが提供される。
【００１３】
また、本発明によれば、前記キャップ本体に、前記開閉扉を内側に開いた際開閉扉の戻りを防止する凸部を設けたスプレー容器のガス抜き機能付キャップが提供される。
【発明の効果】
【００１４】
本発明のスプレー容器のガス抜き機能付キャップは、キャップ本体の開閉扉に手指をかけ押圧して脆弱部を破断すると、開閉扉はヒンジ部を介して内側に開くことになり、そのままの状態のキャップ本体をスプレー容器に被せれば、内側に開いた開閉扉が操作部材を作動させて、バルブの開動作を行うことになり、スプレー容器内の残留ガスが出てガス抜きする。したがって、ガス抜きをするための手間が容易であり、その上、構造が単純であるから金型などが作りやすく生産性に優れて、デザインの自由度も上がる効果がある。
【００１５】
また、複数の開閉扉を設けることにより、開閉扉と操作部材との係合がより確実に行われるため、バルブの開動作をより確実に行うことができる。また、キャップの対向する位置に形成すれば、その効果は一層確実なものになる。
【００１６】
また、キャップ本体の側壁に設けられた開閉扉に手指をかけ押圧して脆弱部を破断すると、開閉扉はキャップ本体の内側の軸心に向かって開き、ストッパーに当たるまで開いて、そのままの状態でキャップ本体をスプレー容器に被せれば、開閉扉がバルブの開動作を行い、スプレー容器内の残留ガスが出てガス抜きする。したがって、上記の効果に加えて、ガス抜きの手間が極めて容易となる効果がある。
【００１７】
また、開閉扉の先端部のリブにより開閉扉の強度が増し、そのキャップ本体をスプレー容器に被せれば、強度の増した開閉扉およびリブがバルブの開動作を行うことになり、スプレー容器内の残留ガスを抜き取ることができる。これにより、上記の効果に加えて、開閉扉の先端部が変形してガス抜き操作が不能となる虞や操作部材に当たらず作動しない虞が無くなる効果がある。
【００１８】
また、開閉扉を内側に開いて行き凸部に当て、開閉扉を変形させることで凸部を乗り越えさせ、その後の開閉扉の戻りを凸部により規制することが出来る。これにより、上記の効果に加えて、開閉扉の先端部が戻ることによるガス抜き操作が不能となる虞が無くなる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１９】
以下に、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。
【実施例１】
【００２０】
図１は本発明のスプレー容器のガス抜き機能付キャップを示す側面図、図２は本発明のスプレー容器のガス抜き機能付キャップを示す平面図、図３は本発明のスプレー容器のガス抜き機能付キャップを示す断面図、図４は図３のIV−IV線に沿う断面図、図５は実施例１に示したスプレー容器のガス抜き機能付キャップの作動状態を示す縦断面図である。
図において、スプレー容器のガス抜き機能付キャップ（以下、単に「ガス抜き機能付キャップ」という。）１は、キャップ本体４にこれの内側に開く開閉扉３を破断可能な脆弱部５を介して設け、この開閉扉３は、脆弱部５を破断して内側に開きスプレー容器２に被せる際、このスプレー容器２のバルブを開閉する操作部材６上に位置するように、形成してなり、スプレー容器２に開閉扉３が開状態のキャップ本体４を被せ操作部材６を作動させて、バルブを開き残留ガスを抜くようにしたものである。
【００２１】
前記スプレー容器２は、円筒形状をなし、その上部はドーム状１０に形成され、ドーム１０の中心部にマウンテンカップ１１があって、さらに、このマウンテンカップ１１の中心部にバルブの一部を構成しその開閉を行うための操作部材６がある。この操作部材６は具体的にはステム（図示せず）であり、このステムには噴射ノズル１３を有する押しボタン１４が取り付けられている。したがって、この押しボタン１４あるいはステムを押すことで、バルブが開き、スプレー容器２内に高圧ガスと共に充填されている内容物が、高圧ガスの圧力により噴射ノズル１３からスプレーされることになる。なお、図４中、１５はすべり止めである。
【００２２】
前記キャップ本体４は、円筒形状をなし、天板２０とその周縁に連なる円筒２１とからなり、前記スプレー容器２のドーム１０に円筒２１の下端部を被せることで、押しボタン１４及び操作部材６を覆い保護し、不用意に押しボタン１４あるいは操作部材６を押してしまい、バルブが開き内容物を外部にスプレーすることが無いようにしている。そして、この円筒２１の側壁２２には前記開閉扉３が１８０度の角度を隔てて２つ設けられて、これらの開閉扉３は、天板２０及び円筒２１の肉厚より内側に位置させて設けられている。このように形成することで、上下成形型のみで成形することが可能となり、前記した文献１の側壁ｂに切り込みを入れて反転係止板ｃとする形状である場合のように、成形型の左右分割を必要としない。
【００２３】
この開閉扉３の基端側は、薄肉にしてヒンジ部２３を形成し、開閉扉３を開閉し易くしている。開閉扉の押す位置は、押しボタンの形状によってさまざまに対応することができるが、この実施例では、押しボタンの肩部を押す形態を示している。押しボタンの肩部を押す場合は、扉の押し込み角度が小さい場合でも十分な対応が可能である。開閉扉３の先端側は、ほぼ直角に折り曲げリブ２４を形成し、且つ開閉扉３の上端側は補強板１２が形成されている。これらリブ２４及び補強板１２は、相俟って開閉扉３の先端側の強度を上げている。
【００２４】
上記リブ２４は前記押しボタン１４あるいは操作部材６上方に開閉扉３の先端側が位置し易くする役目を担い、さらに、このリブ２４を押しボタン１４あるいは操作部材６の外径に沿う大きさにすれば（なお、この実施例では操作部材６の外径に沿う大きさのリブ２４としている。）、前記スプレー容器２にガス抜き機能付キャップ１を被せた状態では開閉扉３を内側に押し込むことが出来ず、誤って噴射するなどの誤操作の虞がなくなる。一方、上記補強板１２があることにより、キャップ本体４の天板２０の一部が切り欠かれた形状になるので、手指で開閉扉３を押し込んで脆弱部５を破断する際、天板２０に当たらず破断し易くする。なお、開閉扉３は１つでも３つ以上でも良く、数に限定がないが、２つが構造上および残留ガス抜き機能上最も都合が良い。
【００２５】
そして、この開閉扉３は、脆弱部５を構成する２本の上部接合バンド２５および下部接合バンド２６により、天板２０および円筒２１にそれぞれ接合している。これらの上部および下部接合バンド２５および２６は、比較的力の弱い子供、女性、老人でも破断することができる程度の強度を有することが望まれる。なお、脆弱部５は、上部および下部接合バンド２５および２６によらなくても、上記した比較的力の弱い人でも破断することができるものであれば良い。
【００２６】
また、前記キャップ本体４の前記天板２０には、前記開閉扉３に対してバルブの開閉位置決めを行うためのストッパー３０が設けられている。このストッパー３０は、リング状をなしているが、この形状に限定せず、開閉扉３を内側に開きバルブの開閉位置、すなわち、開閉扉３の先端が少なくとも前記操作部材６の垂直方向上方となる位置で、開閉扉３を止めることができる形状であればよい。さらに、開閉扉３をストッパー３０に当たるまで内側に開いた後、元に戻り開閉扉３がバルブの開閉位置から外れないように、戻り防止の凸部３１をキャップ本体４に設けている。この凸部３１は天板２０に設けた本体側凸部３１ａおよび開閉扉３の上端に設けた扉側凸部３１ｂとからなり、開閉扉３の扉側凸部３１ｂが天板２０の本体側凸部３１ａを乗り越えることにより、開閉扉３の戻りを防ぐものである。
なお、これら複数の開閉扉３は、キャップ本体４の側壁２２に、例えば１８０度回転させて設けてあるが、勝手違いに設けても良いのは言うまでもない。
【００２７】
次に、上記構成になるガス抜き機能付キャップ１の使用方法について説明する。
図１ないし４は、スプレー容器２内に内容物が収納されており、スプレー容器２のドーム１０にガス抜き機能付キャップ１が被装され、不用意にスプレー容器２内の内容物がスプレーされないように保護している状態を示しているものである。スプレー容器２内の内容物が消費されて無くなれば、スプレー容器２は不要となり廃棄されるが、この廃棄に際して、スプレー容器２内には内容物をスプレーするための高圧ガスが残留したまま廃棄されると、その後の処理工程などで爆発の危険性があるために、残留ガス抜きをすることが必要になる。
【００２８】
まず、スプレー容器２からガス抜き機能付キャップ１を外し、その開閉扉３、３に手指を当て押圧して、脆弱部５の上部接合バンド２５および下部接合バンド２６を破断して内側に開き、開閉扉３の扉側凸部３１ｂが天板２０の本体側凸部３１ａを乗り越え、さらに、開閉扉３がストッパー３０に当たるまで内側に開くと、開閉扉３から手指を離しても凸部３１により開閉扉３が元に戻ることがなく、開閉扉３がバルブの開閉位置の垂直方向上方に位置決めされる。その後、スプレー容器２のドーム１０にガス抜き機能付キャップ１を被せると、開閉扉３が操作部材６に当たり、さらに下方に押し込むことになり、バルブを開き、押しボタン１４に取り付けた噴射ノズル１３からスプレー容器２内の残留ガスがスプレーされ、ガス抜きがなされて廃棄ができるようになる。
【実施例２】
【００２９】
図７ないし１０は、本発明の他のスプレー容器のガス抜き機能付キャップを示すものであり、このガス抜き機能付キャップ１ａと図１ないし６のガス抜き機能付キャップ１との相違点は、開閉扉３ａの高さ寸法を低くし、内側に開けた際、開閉扉３ａがバルブの開閉位置、すなわち、押しボタン１４の垂直方向上方となる位置まで、開けることができるようにしている点にある。つまり、この例では、押しボタンの頂部を押すことによって開閉扉を押すために、扉の高さが低い場合でも対応が可能である。したがって、押しボタン１４の垂直方向上方となる位置まで、開閉扉３ａを内側に開けた状態のガス抜き機能付キャップ１ａを、スプレー容器２のドーム１０に被せれば、開閉扉３ａが押しボタン１４に当たり、さらに下方に押し込むと、バルブを開き、押しボタン１４に取り付けた噴射ノズル１３からスプレー容器２内の残留ガスがスプレーされ、ガス抜きがなされて廃棄ができるようになる。その他の構成、作用は、図１ないし６のガス抜き機能付キャップ１と同じなので、図面に符号を付けて、その詳細な説明を省略する。
【実施例３】
【００３０】
図１１および１２は、本発明の他のスプレー容器のガス抜き機能付キャップを示すものであり、このガス抜き機能付キャップ１ｂと図１ないし６のガス抜き機能付キャップ１との相違点は、エンドレスのリング状からバルブの開閉位置決めを行う単なる突起としたストッパー３０ａを天板２０に設け、さらにこのストッパー３０ａに係合する先端凸部３１ｃを開閉扉３の先端部に設けて、開閉扉３の押し込み時、その先端が少なくとも前記操作部材６の垂直方向上方となる位置で、開閉扉３を止めることが出来るようにした点にある。開閉扉の先端に戻り防止の凸部を持つ場合は、扉を押し込んだ時に、向かい合う扉を先端凸部で係合させて、押しボタン上に位置決めしてもよい。
その他の構成、作用は、図１ないし６のガス抜き機能付キャップ１と同じなので、図面に符号を付けて、その詳細な説明を省略する。
【００３１】
以上、本発明の実施例１ないし３を説明したが、具体的な構成はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲での変更は適宜可能であることは理解されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【００３２】
本発明は、ガス抜きの手間が容易であるのに、容器に被せて有る無しに係わらず誤操作の発生を完全に防止したいような場合に利用可能性が高く、特に自由にデザインしたく、生産性にも優れたものを得たいような場合に、利用可能性が極めて高くなる。
【図面の簡単な説明】
【００３３】
【図１】本発明の実施例１に示したスプレー容器のガス抜き機能付キャップを示す側面図である。
【図２】図１の平面図である。
【図３】図１の縦断面図である。
【図４】図３のIV-IV 線に沿う横断面図である。
【図５】本発明の実施例１に示したスプレー容器のガス抜き機能付キャップの作動状態を示す縦断面図である。
【図６】図５のVI−VI線に沿う横断面図である。
【図７】本発明の実施例２に示したスプレー容器のガス抜き機能付キャップの側面図である。
【図８】図７の縦断面図である。
【図９】本発明の実施例２に示したスプレー容器のガス抜き機能付キャップの作動状態を示す縦断面図である
【図１０】図９のXI-XI 線に沿う横断面図である。
【図１１】本発明の実施例３に示したスプレー容器のガス抜き機能付キャップの平面図である。
【図１２】本発明の実施例３に示したスプレー容器のガス抜き機能付キャップの作動状態を示す平面図である。
【図１３】従来のスプレー容器のガス抜き機能付キャップの例を示す斜視図である。
【図１４】従来の他のスプレー容器のガス抜き機能付キャップの例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【００３４】
１，１ａ，１ｂ スプレー容器のガス抜き機能付キャップ
２，ｄ スプレー容器
３，３ａ 開閉扉
４，ａ キャップ本体
５ 脆弱部
６ 操作部材
１０ ドーム
１１ マウンテンカップ
１２ 補強板
１３ 噴射ノズル
１４ 押しボタン
１５ すべり止め
２０，ｇ 天板
２１ 円筒
２２，ｂ 側壁
２３ ヒンジ部
２４ リブ
２５ 上部接合バンド
２６ 下部接合バンド
３０，３０ａ ストッパー
３１ 凸部
３１ａ 本体側凸部
３１ｂ 扉側凸部
３１ｃ 先端凸部
ｃ 反転係止板
ｅ ステム
ｆ スプレーノズル
ｈ バルブ開放板
ｉ 交差部
ｊ ガス抜き孔
【技術分野】
【０００１】
本発明は、スプレー容器の内容物を消費した後、投棄する際の残留ガスを抜くためのスプレー容器のガス抜き機能付キャップに関し、より詳しくは、キャップ本体に付設した開閉扉を内方に押し込んだ状態でスプレー容器に被せるだけで、簡単にバルブを開き残留ガス抜きを行うことを可能にしたスプレー容器のガス抜き機能付キャップに関する。
【背景技術】
【０００２】
スプレー容器は、塗料、殺虫剤、化粧品などの内容物と、これらを噴射するための高圧ガスとが充填されている。内容物が消費された後のスプレー容器は廃棄されるが、その際残留している内容物や高圧ガスを完全に抜くことが要求される。これは内容物や高圧ガスが可燃性のものである場合があり、さらに廃棄処分の際爆発したりするからである。したがって、スプレー容器の頭部にあるスプレー部分を覆い保護するキャップに、ガス抜き機能を持たせ、廃棄時にこのキャップによりスプレー容器内の残留ガスや内容物を完全に抜き取ることが行われている。
このようなガス抜き機能付キャップとして、以下のようなものが知られている。
【特許文献１】特開平１１−７０９８６号公報
【特許文献２】特開２００２−１７３１８５号公報
【０００３】
特許文献１のガス抜き機能付キャップは、図１３に示すように、キャップ本体ａの側壁ｂに反転係止板ｃを設けてなり、ガス抜きの際、反転係止板ｃを内側に反転させ、スプレー容器ｄの頭部にキャップ本体ａを被せると、反転係止板ｃが開閉用のステムｅを押し下げてバルブを開き、スプレーノズルｆからスプレー容器ｄ内の残留ガスや内容物を完全に外部に噴射させることができる。
【０００４】
また、特許文献２のガス抜き機能付キャップは、図１４に示すように、スプレー容器ｄの頭部を覆い保護するキャップ本体ａの天板ｇに、バルブを開閉するステムｅに接触せず下方に突出させる、複数のバルブ開放板ｈを中心部側に傾倒可能に設け、複数のバルブ開放板ｈの基端側に傾倒交差した状態を保持する交差連結部を形成すると共に、交差連結したバルブ開放板ｈの交差部ｉを、スプレー容器ｄの頭部にキャップ本体ａを被せた際、バルブの開を保持する位置に形成させてなり、さらに、キャップ本体ａにガス抜き孔ｊを設けてなるものである。
【０００５】
そして、複数のバルブ開放板ｈを傾倒交差し交差連結部により交差部ｉを形成し、この状態のキャップ本体ａをスプレー容器ｄの頭部に被せると、交差部ｉがステムｅを押し下げてバルブを開き、スプレーノズルｆからスプレー容器ｄ内の残留ガスや内容物を完全にキャップ本体ａ内に噴射させることができ、さらに、残留ガスがガス抜き孔ｊから外部に出され、内容物もガスであれば同じくガス抜き孔ｊから外部に出され、内容物が液状、粉末状であればキャップ本体ａ内に残るものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
特許文献１のガス抜き機能付キャップは、その側壁ｂに反転係止板ｃがあるので、側壁ｂをつかんだ際、スプレー容器ｄに被せて有る無しに関係なく、反転係止板ｃが反転してしまう誤操作の虞があり、この反転により位置決めされ、そのままスプレー容器ｄに被せてしまうと、スプレーノズルｆから内容物が高圧ガスと共に噴射することになる。上記した誤操作を防ぐため、反転係止板ｃの幅を狭くすると、廃棄処分の際の反転係止板ｃ押し込み時に、手指が側壁ｂに当たり押し込みづらくなる。
【０００７】
また、特許文献２のガス抜き機能付キャップは、上記の特許文献１のように誤噴射はないもののその内部に複数のバルブ開放板ｈが突き出ることになり、噴射ボタンたるスプレーノズルｆのデザインが制約されてしまう。また、小径のキャップには適用しづらく、さらにバルブ開放板ｈの成形が難しく、材料使用量も増えてコストアップの要因となる。
【０００８】
そこで、本発明の目的は、容器に被せて有る無しに係わらず誤操作がなく、ガス抜きをするための手間が容易であり、その上、構造が単純でデザインの自由度が十分あり、しかも生産性にも優れたスプレー容器のガス抜き機能付キャップを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであって、下記の構成からなることを特徴とするものである。
すなわち、本発明によれば、スプレー容器の頂部に被装されるキャップ本体であって、該キャップ本体には、ヒンジ部を介して内側に開く開閉扉を破断可能な脆弱部を介して設け、前記開閉扉は、前記脆弱部を破断して内側に開き、前記スプレー容器のバルブを開閉する操作部材上に位置するように形成してなることを特徴とするスプレー容器のガス抜き機能付キャップが提供される。
【００１０】
また、本発明によれば、前記開閉扉は前記キャップ本体に複数設けられているスプレー容器のガス抜き機能付キャップが提供される。
【００１１】
また、本発明によれば、前記開閉扉は前記キャップ本体の側壁に設けられ、且つ前記キャップ本体に、前記開閉扉に対してバルブの開閉位置決めを行うストッパーを設けたスプレー容器のガス抜き機能付キャップが提供される。
【００１２】
また、本発明によれば、前記開閉扉はその先端部にリブが設けられているスプレー容器のガス抜き機能付キャップが提供される。
【００１３】
また、本発明によれば、前記キャップ本体に、前記開閉扉を内側に開いた際開閉扉の戻りを防止する凸部を設けたスプレー容器のガス抜き機能付キャップが提供される。
【発明の効果】
【００１４】
本発明のスプレー容器のガス抜き機能付キャップは、キャップ本体の開閉扉に手指をかけ押圧して脆弱部を破断すると、開閉扉はヒンジ部を介して内側に開くことになり、そのままの状態のキャップ本体をスプレー容器に被せれば、内側に開いた開閉扉が操作部材を作動させて、バルブの開動作を行うことになり、スプレー容器内の残留ガスが出てガス抜きする。したがって、ガス抜きをするための手間が容易であり、その上、構造が単純であるから金型などが作りやすく生産性に優れて、デザインの自由度も上がる効果がある。
【００１５】
また、複数の開閉扉を設けることにより、開閉扉と操作部材との係合がより確実に行われるため、バルブの開動作をより確実に行うことができる。また、キャップの対向する位置に形成すれば、その効果は一層確実なものになる。
【００１６】
また、キャップ本体の側壁に設けられた開閉扉に手指をかけ押圧して脆弱部を破断すると、開閉扉はキャップ本体の内側の軸心に向かって開き、ストッパーに当たるまで開いて、そのままの状態でキャップ本体をスプレー容器に被せれば、開閉扉がバルブの開動作を行い、スプレー容器内の残留ガスが出てガス抜きする。したがって、上記の効果に加えて、ガス抜きの手間が極めて容易となる効果がある。
【００１７】
また、開閉扉の先端部のリブにより開閉扉の強度が増し、そのキャップ本体をスプレー容器に被せれば、強度の増した開閉扉およびリブがバルブの開動作を行うことになり、スプレー容器内の残留ガスを抜き取ることができる。これにより、上記の効果に加えて、開閉扉の先端部が変形してガス抜き操作が不能となる虞や操作部材に当たらず作動しない虞が無くなる効果がある。
【００１８】
また、開閉扉を内側に開いて行き凸部に当て、開閉扉を変形させることで凸部を乗り越えさせ、その後の開閉扉の戻りを凸部により規制することが出来る。これにより、上記の効果に加えて、開閉扉の先端部が戻ることによるガス抜き操作が不能となる虞が無くなる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１９】
以下に、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。
【実施例１】
【００２０】
図１は本発明のスプレー容器のガス抜き機能付キャップを示す側面図、図２は本発明のスプレー容器のガス抜き機能付キャップを示す平面図、図３は本発明のスプレー容器のガス抜き機能付キャップを示す断面図、図４は図３のIV−IV線に沿う断面図、図５は実施例１に示したスプレー容器のガス抜き機能付キャップの作動状態を示す縦断面図である。
図において、スプレー容器のガス抜き機能付キャップ（以下、単に「ガス抜き機能付キャップ」という。）１は、キャップ本体４にこれの内側に開く開閉扉３を破断可能な脆弱部５を介して設け、この開閉扉３は、脆弱部５を破断して内側に開きスプレー容器２に被せる際、このスプレー容器２のバルブを開閉する操作部材６上に位置するように、形成してなり、スプレー容器２に開閉扉３が開状態のキャップ本体４を被せ操作部材６を作動させて、バルブを開き残留ガスを抜くようにしたものである。
【００２１】
前記スプレー容器２は、円筒形状をなし、その上部はドーム状１０に形成され、ドーム１０の中心部にマウンテンカップ１１があって、さらに、このマウンテンカップ１１の中心部にバルブの一部を構成しその開閉を行うための操作部材６がある。この操作部材６は具体的にはステム（図示せず）であり、このステムには噴射ノズル１３を有する押しボタン１４が取り付けられている。したがって、この押しボタン１４あるいはステムを押すことで、バルブが開き、スプレー容器２内に高圧ガスと共に充填されている内容物が、高圧ガスの圧力により噴射ノズル１３からスプレーされることになる。なお、図４中、１５はすべり止めである。
【００２２】
前記キャップ本体４は、円筒形状をなし、天板２０とその周縁に連なる円筒２１とからなり、前記スプレー容器２のドーム１０に円筒２１の下端部を被せることで、押しボタン１４及び操作部材６を覆い保護し、不用意に押しボタン１４あるいは操作部材６を押してしまい、バルブが開き内容物を外部にスプレーすることが無いようにしている。そして、この円筒２１の側壁２２には前記開閉扉３が１８０度の角度を隔てて２つ設けられて、これらの開閉扉３は、天板２０及び円筒２１の肉厚より内側に位置させて設けられている。このように形成することで、上下成形型のみで成形することが可能となり、前記した文献１の側壁ｂに切り込みを入れて反転係止板ｃとする形状である場合のように、成形型の左右分割を必要としない。
【００２３】
この開閉扉３の基端側は、薄肉にしてヒンジ部２３を形成し、開閉扉３を開閉し易くしている。開閉扉の押す位置は、押しボタンの形状によってさまざまに対応することができるが、この実施例では、押しボタンの肩部を押す形態を示している。押しボタンの肩部を押す場合は、扉の押し込み角度が小さい場合でも十分な対応が可能である。開閉扉３の先端側は、ほぼ直角に折り曲げリブ２４を形成し、且つ開閉扉３の上端側は補強板１２が形成されている。これらリブ２４及び補強板１２は、相俟って開閉扉３の先端側の強度を上げている。
【００２４】
上記リブ２４は前記押しボタン１４あるいは操作部材６上方に開閉扉３の先端側が位置し易くする役目を担い、さらに、このリブ２４を押しボタン１４あるいは操作部材６の外径に沿う大きさにすれば（なお、この実施例では操作部材６の外径に沿う大きさのリブ２４としている。）、前記スプレー容器２にガス抜き機能付キャップ１を被せた状態では開閉扉３を内側に押し込むことが出来ず、誤って噴射するなどの誤操作の虞がなくなる。一方、上記補強板１２があることにより、キャップ本体４の天板２０の一部が切り欠かれた形状になるので、手指で開閉扉３を押し込んで脆弱部５を破断する際、天板２０に当たらず破断し易くする。なお、開閉扉３は１つでも３つ以上でも良く、数に限定がないが、２つが構造上および残留ガス抜き機能上最も都合が良い。
【００２５】
そして、この開閉扉３は、脆弱部５を構成する２本の上部接合バンド２５および下部接合バンド２６により、天板２０および円筒２１にそれぞれ接合している。これらの上部および下部接合バンド２５および２６は、比較的力の弱い子供、女性、老人でも破断することができる程度の強度を有することが望まれる。なお、脆弱部５は、上部および下部接合バンド２５および２６によらなくても、上記した比較的力の弱い人でも破断することができるものであれば良い。
【００２６】
また、前記キャップ本体４の前記天板２０には、前記開閉扉３に対してバルブの開閉位置決めを行うためのストッパー３０が設けられている。このストッパー３０は、リング状をなしているが、この形状に限定せず、開閉扉３を内側に開きバルブの開閉位置、すなわち、開閉扉３の先端が少なくとも前記操作部材６の垂直方向上方となる位置で、開閉扉３を止めることができる形状であればよい。さらに、開閉扉３をストッパー３０に当たるまで内側に開いた後、元に戻り開閉扉３がバルブの開閉位置から外れないように、戻り防止の凸部３１をキャップ本体４に設けている。この凸部３１は天板２０に設けた本体側凸部３１ａおよび開閉扉３の上端に設けた扉側凸部３１ｂとからなり、開閉扉３の扉側凸部３１ｂが天板２０の本体側凸部３１ａを乗り越えることにより、開閉扉３の戻りを防ぐものである。
なお、これら複数の開閉扉３は、キャップ本体４の側壁２２に、例えば１８０度回転させて設けてあるが、勝手違いに設けても良いのは言うまでもない。
【００２７】
次に、上記構成になるガス抜き機能付キャップ１の使用方法について説明する。
図１ないし４は、スプレー容器２内に内容物が収納されており、スプレー容器２のドーム１０にガス抜き機能付キャップ１が被装され、不用意にスプレー容器２内の内容物がスプレーされないように保護している状態を示しているものである。スプレー容器２内の内容物が消費されて無くなれば、スプレー容器２は不要となり廃棄されるが、この廃棄に際して、スプレー容器２内には内容物をスプレーするための高圧ガスが残留したまま廃棄されると、その後の処理工程などで爆発の危険性があるために、残留ガス抜きをすることが必要になる。
【００２８】
まず、スプレー容器２からガス抜き機能付キャップ１を外し、その開閉扉３、３に手指を当て押圧して、脆弱部５の上部接合バンド２５および下部接合バンド２６を破断して内側に開き、開閉扉３の扉側凸部３１ｂが天板２０の本体側凸部３１ａを乗り越え、さらに、開閉扉３がストッパー３０に当たるまで内側に開くと、開閉扉３から手指を離しても凸部３１により開閉扉３が元に戻ることがなく、開閉扉３がバルブの開閉位置の垂直方向上方に位置決めされる。その後、スプレー容器２のドーム１０にガス抜き機能付キャップ１を被せると、開閉扉３が操作部材６に当たり、さらに下方に押し込むことになり、バルブを開き、押しボタン１４に取り付けた噴射ノズル１３からスプレー容器２内の残留ガスがスプレーされ、ガス抜きがなされて廃棄ができるようになる。
【実施例２】
【００２９】
図７ないし１０は、本発明の他のスプレー容器のガス抜き機能付キャップを示すものであり、このガス抜き機能付キャップ１ａと図１ないし６のガス抜き機能付キャップ１との相違点は、開閉扉３ａの高さ寸法を低くし、内側に開けた際、開閉扉３ａがバルブの開閉位置、すなわち、押しボタン１４の垂直方向上方となる位置まで、開けることができるようにしている点にある。つまり、この例では、押しボタンの頂部を押すことによって開閉扉を押すために、扉の高さが低い場合でも対応が可能である。したがって、押しボタン１４の垂直方向上方となる位置まで、開閉扉３ａを内側に開けた状態のガス抜き機能付キャップ１ａを、スプレー容器２のドーム１０に被せれば、開閉扉３ａが押しボタン１４に当たり、さらに下方に押し込むと、バルブを開き、押しボタン１４に取り付けた噴射ノズル１３からスプレー容器２内の残留ガスがスプレーされ、ガス抜きがなされて廃棄ができるようになる。その他の構成、作用は、図１ないし６のガス抜き機能付キャップ１と同じなので、図面に符号を付けて、その詳細な説明を省略する。
【実施例３】
【００３０】
図１１および１２は、本発明の他のスプレー容器のガス抜き機能付キャップを示すものであり、このガス抜き機能付キャップ１ｂと図１ないし６のガス抜き機能付キャップ１との相違点は、エンドレスのリング状からバルブの開閉位置決めを行う単なる突起としたストッパー３０ａを天板２０に設け、さらにこのストッパー３０ａに係合する先端凸部３１ｃを開閉扉３の先端部に設けて、開閉扉３の押し込み時、その先端が少なくとも前記操作部材６の垂直方向上方となる位置で、開閉扉３を止めることが出来るようにした点にある。開閉扉の先端に戻り防止の凸部を持つ場合は、扉を押し込んだ時に、向かい合う扉を先端凸部で係合させて、押しボタン上に位置決めしてもよい。
その他の構成、作用は、図１ないし６のガス抜き機能付キャップ１と同じなので、図面に符号を付けて、その詳細な説明を省略する。
【００３１】
以上、本発明の実施例１ないし３を説明したが、具体的な構成はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲での変更は適宜可能であることは理解されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【００３２】
本発明は、ガス抜きの手間が容易であるのに、容器に被せて有る無しに係わらず誤操作の発生を完全に防止したいような場合に利用可能性が高く、特に自由にデザインしたく、生産性にも優れたものを得たいような場合に、利用可能性が極めて高くなる。
【図面の簡単な説明】
【００３３】
【図１】本発明の実施例１に示したスプレー容器のガス抜き機能付キャップを示す側面図である。
【図２】図１の平面図である。
【図３】図１の縦断面図である。
【図４】図３のIV-IV 線に沿う横断面図である。
【図５】本発明の実施例１に示したスプレー容器のガス抜き機能付キャップの作動状態を示す縦断面図である。
【図６】図５のVI−VI線に沿う横断面図である。
【図７】本発明の実施例２に示したスプレー容器のガス抜き機能付キャップの側面図である。
【図８】図７の縦断面図である。
【図９】本発明の実施例２に示したスプレー容器のガス抜き機能付キャップの作動状態を示す縦断面図である
【図１０】図９のXI-XI 線に沿う横断面図である。
【図１１】本発明の実施例３に示したスプレー容器のガス抜き機能付キャップの平面図である。
【図１２】本発明の実施例３に示したスプレー容器のガス抜き機能付キャップの作動状態を示す平面図である。
【図１３】従来のスプレー容器のガス抜き機能付キャップの例を示す斜視図である。
【図１４】従来の他のスプレー容器のガス抜き機能付キャップの例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【００３４】
１，１ａ，１ｂ スプレー容器のガス抜き機能付キャップ
２，ｄ スプレー容器
３，３ａ 開閉扉
４，ａ キャップ本体
５ 脆弱部
６ 操作部材
１０ ドーム
１１ マウンテンカップ
１２ 補強板
１３ 噴射ノズル
１４ 押しボタン
１５ すべり止め
２０，ｇ 天板
２１ 円筒
２２，ｂ 側壁
２３ ヒンジ部
２４ リブ
２５ 上部接合バンド
２６ 下部接合バンド
３０，３０ａ ストッパー
３１ 凸部
３１ａ 本体側凸部
３１ｂ 扉側凸部
３１ｃ 先端凸部
ｃ 反転係止板
ｅ ステム
ｆ スプレーノズル
ｈ バルブ開放板
ｉ 交差部
ｊ ガス抜き孔
【特許請求の範囲】
【請求項１】
スプレー容器の頂部に被装されるキャップ本体であって、該キャップ本体には、ヒンジ部を介して内側に開く開閉扉を破断可能な脆弱部を介して設け、前記開閉扉は、前記脆弱部を破断して内側に開き、前記スプレー容器のバルブを開閉する操作部材上に位置するように形成してなることを特徴とするスプレー容器のガス抜き機能付キャップ。
【請求項２】
前記開閉扉は前記キャップ本体に複数設けられている請求項１記載のスプレー容器のガス抜き機能付キャップ。
【請求項３】
前記開閉扉は前記キャップ本体の側壁に設けられ、且つ前記キャップ本体に、前記開閉扉に対してバルブの開閉位置決めを行うストッパーを設けた請求項１または２記載のスプレー容器のガス抜き機能付キャップ。
【請求項４】
前記開閉扉はその先端部にリブが設けられている請求項１ないし３のいずれか１項記載のスプレー容器のガス抜き機能付キャップ。
【請求項５】
前記キャップ本体に、前記開閉扉を内側に開いた際の開閉扉の戻りを防止する凸部を設けた請求項１ないし４のいずれか１項記載のスプレー容器のガス抜き機能付キャップ。
【請求項１】
スプレー容器の頂部に被装されるキャップ本体であって、該キャップ本体には、ヒンジ部を介して内側に開く開閉扉を破断可能な脆弱部を介して設け、前記開閉扉は、前記脆弱部を破断して内側に開き、前記スプレー容器のバルブを開閉する操作部材上に位置するように形成してなることを特徴とするスプレー容器のガス抜き機能付キャップ。
【請求項２】
前記開閉扉は前記キャップ本体に複数設けられている請求項１記載のスプレー容器のガス抜き機能付キャップ。
【請求項３】
前記開閉扉は前記キャップ本体の側壁に設けられ、且つ前記キャップ本体に、前記開閉扉に対してバルブの開閉位置決めを行うストッパーを設けた請求項１または２記載のスプレー容器のガス抜き機能付キャップ。
【請求項４】
前記開閉扉はその先端部にリブが設けられている請求項１ないし３のいずれか１項記載のスプレー容器のガス抜き機能付キャップ。
【請求項５】
前記キャップ本体に、前記開閉扉を内側に開いた際の開閉扉の戻りを防止する凸部を設けた請求項１ないし４のいずれか１項記載のスプレー容器のガス抜き機能付キャップ。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１】
【図１２】
【図１３】
【図１４】
【公開番号】特開２００７−３１４２２８（Ｐ２００７−３１４２２８Ａ）
【公開日】平成１９年１２月６日（２００７．１２．６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００６−１４７８９７（Ｐ２００６−１４７８９７）
【出願日】平成１８年５月２９日（２００６．５．２９）
【出願人】（０００００３７６８）東洋製罐株式会社 (1,150)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１９年１２月６日（２００７．１２．６）
【国際特許分類】
【出願日】平成１８年５月２９日（２００６．５．２９）
【出願人】（０００００３７６８）東洋製罐株式会社 (1,150)
【Ｆターム（参考）】
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