説明

スプレー装置

【課題】塗布禁止領域に液体を付着させることなく,塗布領域にのみ液体を塗布できるとともに,生産性の良好な塗布を行うことができるスプレー装置を提供すること。
【解決手段】本発明のコーティング液塗布装置1は,上面に凹凸を有する対象物(例えば,部品が取り付けられた基板)に部分的に液体を吹き付ける装置であって,対象物に上面側から覆い被さる傘状のフード11と,フード11の先端に設けられたブラシ毛12と,フード11の内部に設けられ,対象物に向けて液体を吐出するスプレーノズル16とを有するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,例えば基板等の対象物に,部分的に液体を付着させるためのスプレー装置に関する。さらに詳細には,複数種類の部品があらかじめ組み付けられた状態の基板のように,その上面に凹凸を有する対象物を対象とするスプレー装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば,自動車のHVユニット基板等には,下モジュール上に基板が組み付けられ,さらに基板上には種々の部品が取り付けられているものがある。そして,その基板に部分的に,防湿耐圧剤等のコーティングを施すことが要求される。ここで,基板上には,コーティング液が付着することが禁止されている領域がある。特に,基板の周辺部に設けられている電極等にコーティング液が付着することは極力避けたい。すなわち,禁止領域に付着しないように,塗布領域にのみコーティング液を塗布することが重要であった。
【0003】
そこで,例えば特許文献1,特許文献2に記載されているようなカバーを取り付けたスプレー装置を用いることが考えられる。しかし,上記のような基板に取り付けられている部品には,比較的背の高いものもある。また,部品のうちの一部分にのみコーティング液の塗布が要求される場合もある。そのため,場所によってはスプレーのカバーと基板上の部品とが干渉し,カバーの端部を完全に閉止できない場合がある。このような状態でスプレーを吹き付けると,スプレー液がカバーの外部へと飛散してしまう。そのため,このようなカバー付きのスプレー装置をそのまま使用することは難しかった。
【0004】
そのため従来,このような基板のコーティングには,スプレー装置を使用していなかった。その代わりに,付着が禁止されている領域をマスクしてディッピングしたり,あるいはノズルによって塗布領域内にコーティング液を滴下して,ブラシ等によって領域全体に塗布するという作業が行われていた。
【特許文献1】特開平6−182288号公報
【特許文献2】特開平6−190308号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら,前記した従来の技術では,ディッピング治具や滴下用ノズルと基板上の部品とが接触するおそれがあった。接触の仕方によっては,部品の破損が発生したり,あるいはコーティング液が飛び散って禁止領域に付着してしまう等の問題が発生するおそれがある。さらに,ブラシでの塗布作業は生産性が低い。特に,部品同士の間の隙間に塗布する場合等では,筆巾が10mm程度しかないブラシを用いる必要があり,マシンサイクルが長いものとなる。このブラシでの塗布作業を採用しつつ生産能力を上昇させるためには,設備台数を増加させるしかないが,それは設備費を上昇させることとなるため好ましいものではなかった。
【0006】
本発明は,前記した従来のスプレー装置が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,塗布禁止領域に液体を付着させることなく,塗布領域にのみ液体を塗布できるとともに,生産性の良好な塗布を行うことができるスプレー装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題の解決を目的としてなされた本発明のスプレー装置は,上面に凹凸を有する対象物に部分的に液体を吹き付けるスプレー装置であって,対象物に上面側から覆い被さる傘状のフードと,フードの先端に設けられたブラシ毛と,フードの内部に設けられ,対象物に向けて液体を吐出するノズルとを有するものである。
【0008】
本発明のスプレー装置によれば,ノズルから吐出される液体は,フードとブラシ毛によって遮られるため,これらで覆われた領域より外部へ飛び散ることはない。さらに,フードの先端にブラシ毛が設けられているので,対象物に接触するのはブラシ毛のみであるようにできる。ブラシ毛は,対象物の上面に凹凸があっても,引っ掛かったり大きく開いて隙間ができたりすることはなく,対象物の形状に沿って変形することができる。さらに,開閉可能であれば,大きさの異なる塗布領域にも対応できる。従って,塗布禁止領域に液体を付着させることなく,塗布領域にのみ液体を塗布できるとともに,生産性の良好な塗布を行うことができる。
【0009】
さらに本発明では,フードが開閉可能なものであることが望ましい。
このようなものであれば,塗布範囲の大きさに合わせてフードの開閉巾を調整することができる。
【0010】
さらに本発明では,ブラシ毛は,フードの先端に回動可能に設けられていることが望ましい。
このようになっていれば,フードの開閉状態にかかわらず,ブラシ毛は自重によって下を向く。従って,覆うべき領域のみを適切に覆うことができる。
【0011】
さらに本発明では,フードを水平面内と上下方向とに移動させる駆動部と,駆動部による水平面内の移動可能範囲内に配置され,ノズルから吐出される液体を希釈する希釈液を収容する希釈液槽とを有することが望ましい。
このようなものであれば,静止させた対象物に対して,塗布領域にちょうど被さるようにフードを移動させて,液体を塗布させることができる。また,例えば終業後等の作業を中断する場合には,希釈液槽にブラシ毛を漬けておけば,ブラシ毛に付着した液体が乾燥して固まることを防止できる。従って,希釈液槽から引き上げたスプレー装置を,そのまま使用することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明のスプレー装置によれば,塗布禁止領域に液体を付着させることなく,塗布領域にのみ液体を塗布できるとともに,生産性の良好な塗布を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下,本発明を具体化した最良の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,基板に部分的にコーティング液を塗布するための塗布装置に本発明を適用したものである。
【0014】
本形態のコーティング液塗布装置1は,図1と図2に示すように,塗布治具10,治具駆動部20,コーティング液供給部30,エア供給部40,希釈液槽50を有している。そして,治具駆動部20によってコーティング液の塗布位置に塗布治具10を配置し,コーティング液供給部30から供給されるコーティング液を,エア供給部40から供給されるエアを用いてスプレー状に噴射するものである。図1の概略構成を上から見た場合の配置例を図2に示す。図2において破線で示したワークWは,コーティングを施す対象物が置かれる位置である。
【0015】
塗布治具10は,図1に示すように,傘状のフード11,その下端部に角度自在に取り付けられたブラシ毛12,治具全体を支える支持軸13,支持軸13に沿って摺動可能な摺動部14を有している。支持軸13中には,コーティング液とエアを通す管15が形成され,支持軸13の先端部(図中下端部)は,スプレーノズル16となっている。フード11は,6〜12本程度の開閉骨17の間にシート18が張られたものである。開閉骨17の図中上端部は,支持軸13の中程に,関節状に係止されている。そして,各開閉骨17の中程の位置と摺動部14の図中下端部とがそれぞれ,連結骨19によって繋がれている。連結骨19の両端部はいずれも,関節状に係止されている。
【0016】
これにより,塗布治具10のフード11は,図3〜図5に示すように開閉される。すなわち,支持軸13に沿って摺動部14を上下させることによって,図中に破線の丸印で囲んで示した関節がそれぞれ回動される。そして,傘のように開閉骨17が放射状に開閉されるのである。図3〜図5をそれぞれ図中上方から見ると,フード11の外周は,それぞれ径dの異なる略円形となっている。
【0017】
すなわち,塗布治具10のフード11は,図3の位置から摺動部14を上向きにスライドすると,図4に示すように,フード11の外周が径d1の円となるところまで閉じる。逆に,図3の位置から摺動部14を下向きにスライドすると,図5に示すように,フード11の外周が径d2の円となるところまで開く。すなわち,摺動部14の高さ位置を調整することにより,径dを塗布領域の大きさに合わせることができる。
【0018】
また,ブラシ毛12はフード11に対して角度自在に取り付けられているので,フード11の開閉状態にかかわらず,フード11の下端から自重によって下向きに垂れ下がる。本形態の塗布治具10は,図1に示すように,ブラシ毛12側を下方にして,ワークWの上に覆い被さるように配置して使用する。ここで,フード11のシート18およびブラシ毛12は,コーティング液に対して耐性のある素材で形成されている。例えば,ナイロンやフッ素樹脂でコートされた樹脂部材等が適している。なお本形態では,ブラシ毛12の長さHは,コーティング液の塗布対象である基板に組み付けられている部品のうち,最も背の高いものの基板表面からの高さT(図6参照)より,やや長いものとする。
【0019】
治具駆動部20は,図2に示すように,2軸ロボット21と,エアーシリンダ22,アクチュエータ23およびこれらを制御するコントローラ24を有している。塗布治具10は,2軸ロボット21によって,その水平面内において移動される。図中に水平面内移動範囲Sを破線で囲んで示している。ワークWおよび希釈液槽50は,いずれもこの範囲Sの内部に配置される。そして,塗布治具10は,エアーシリンダ22によって図2中奥行き方向である上下方向V(図1参照)へも移動される。
【0020】
さらに,アクチュエータ23が,摺動部14を移動させることによって,フード11を開閉する。これにより,例えば図中破線で示す位置に配置されるワークWの目標位置に塗布治具10を配置させ,塗布領域の大きさに合わせてフード11を開いて,ブラシ毛12の下端部をそのワークWの上面に接するようにすることができる。
【0021】
また,コーティング液供給部30は,図1に示すように,コーティング液タンク31を有し,このコーティング液タンク31から管15へと流通させる液流路32を有している。液流路32の途中には,制御弁33,ニードル弁34,アクチュエータ35が設けられている。すなわち,コーティング液供給部30の制御弁33とアクチュエータ35とを制御して,コーティング液の供給・停止およびその流量を調整することができる。また,エア供給部40は,エアタンク41と制御弁42とを有し,制御弁42によってエアの供給・停止が制御される。
【0022】
これにより,制御弁33と制御弁42とを開くことにより,管15へコーティング液とエアとが供給される。コーティング液は,エアによって押され,スプレーノズル16から外部へ吹き出す。さらに,アクチュエータ35により,ニードル弁34の開度が調整され,コーティング液の出力量が制御される。
【0023】
また,希釈液槽50は,図2に示すように,ワークWの配置位置に隣接して配置される,塗布治具10のブラシ毛12が完全に漬かる程度の大きさの液槽である。この希釈液槽50には,キシレン,トルエン等のコーティング液の希釈液を収容しておく。本形態で塗布されるコーティング液は,この洗浄槽に収容されている希釈液によって容易に溶かすことができる。
【0024】
そして,終業後等の使用されない期間には,塗布治具10をこの希釈液槽50に漬けておく。これにより,塗布治具10にコーティング液が付着したまま固化し,以後の塗布動作の妨げになることは防止される。
【0025】
次に,本形態のコーティング液塗布装置1によってコーティング液を塗布する対象であるワークWの例について説明する。本形態でのワークWは,例えば図6に示すように,基板61が下モジュール62に取り付けられ,その基板61にいくつかの部品が組み付けられたものである。図6の平面図は,ワークWの例を平面視で示したものであり,側面図は,平面図の右から見た図を示している。
【0026】
ここで,ワークWには,図6の側面図に示すように,比較的背の高い部品Pが搭載されている場合もある。背の高い部品Pとしては,例えば,電解コンデンサやトランス等が挙げられる。また,部品と部品との間には,必ずしも十分な隙間があるとは限らない。さらに,本形態の塗布治具10では,ブラシ毛12の長さH(図1参照)を最も背の高い部品Pの高さTよりやや長いものとしている。従って,ブラシ毛12の先端部を基板61の表面に接触させたまま,塗布治具10を水平にいずれの向きに移動させたとしても,フード11と部品とが干渉するおそれはない。ブラシ毛12は部品に接触しても,毛の柔軟性により,先端部を分けながら進むことができる。
【0027】
そして,このワークWに対するコーティング液塗布範囲は,図中に破線の円や楕円内に点ハッチングした領域A,B,Cで示すように,複数箇所にそれぞれ大きさや形状の異なるものが設けられる。ここでは,円形領域A,長円領域B,楕円領域Cの3領域を例示している。
【0028】
また,図中で,破線の枠内に線ハッチングを施した領域はコーティング液の付着が禁じられている禁止領域Dである。例えば,端子部分等にコーティング液が付着すると,後工程の障害となるので,禁止領域Dとされている。なお,塗布領域(A,B,C)でも禁止領域(D)でも無い領域は,コーティング液を塗布する必要のない領域である。この領域には,コーティング液が多少付着しても構わないが,コーティング液の消費量の観点からは付着しないことが望ましい。
【0029】
次に,本形態のコーティング液塗布装置1を使用したコーティング液塗布方法について説明する。まず,本形態のコーティング液塗布装置1に対して,図2において破線で示した位置にワークWを配置する。ワークWの種類毎に,コーティング液の塗布領域はあらかじめ決められている。そこで,ワークWの種類をユーザが指示することにより,コントローラ24は,各塗布領域の配置および大きさを取得する。そして,各領域に塗布治具10を配置させ,コーティング液を吐出させてコーティング処理を行う。
【0030】
例えば,ワークWの円形領域Aにコーティング液を塗布する場合には,アクチュエータ23によって,フード11の外周が領域Aの大きさになるまで開くとともに,2軸ロボット21によって,塗布治具10を領域Aの真上に配置する。そして,そのままエアーシリンダ22によって塗布治具10を下降させ,図8に示すように,領域Aをフード11のシート18およびブラシ毛12によって囲むようにする。ブラシ毛12は,フード11の端部の取付位置から下方に垂れ下がるので,フード11を領域Aの大きさに開けば,ブラシ毛12は領域Aをちょうど取り囲む形になる。そして,ブラシ毛12の図中下端部が基板61の上面に触れている程度まで下降させる。
【0031】
このように配置したら,コーティング液供給部30の制御弁33を開放し,アクチュエータ35によってニードル弁34の開度を調整する。さらに,エア供給部40の制御弁42を開放してエアを供給させる。これにより,管15にはコーティング液とエアとが供給され,スプレーノズル16からスプレー状にコーティング液が噴出する。フード11とブラシ毛12によってスプレーノズル16の周囲が囲まれているので,コーティング液が領域Aの外部に飛び散ることはない。これにより,領域Aのみにコーティング液が塗布される。
【0032】
十分な量のコーティング液を吐出させたら,制御弁33と制御弁42とを閉止して,コーティング液の供給とエアの供給を停止する。そして,ブラシ毛12に付着しているコーティング液が伝い落ちる程度の時間待機してから,治具駆動部20によって塗布治具10を上昇させ,次の塗布領域へと移動させる。
【0033】
また,長円領域Bに塗布する場合は,適切な開度にフード11を開き,長円領域Bの端部に合わせて塗布治具10を下降させる。そして,コーティング液を噴出させながら塗布治具10を水平方向に移動させる。先端部がブラシ毛12なので,途中に部品があっても,引っ掛かって止まってしまうことはない。長円領域Bの他方の端部まで移動させたら,スプレーを停止する。これにより,一つながりの動作で長円領域Bの全体にコーティング液を塗布することができる。
【0034】
またあるいは,楕円領域Cに塗布する場合は,アクチュエータ23によるフード11の開き調整と2軸ロボット21による塗布治具10の水平移動とを同時におこなうとよい。すなわち,領域の端部ではフード11を小さく開いた状態でコーティング液をスプレーし,フード11を移動させるとともに少しずつ開きを大きくする。ただし,ブラシ毛12の先端部とワークWの上面との接触状態がかなり変化する場合には,エアーシリンダ22による上下移動も加えると良い。このようにすることにより,楕円領域Cにも適切にコーティング液を塗布できる。このように,様々な形状の塗布領域に対して,適切にコーティング液の塗布を行うことができる。
【0035】
さらに,終業後等には,治具駆動部20によって塗布治具10を希釈液槽50に漬ける。少なくとも,ブラシ毛12が完全に漬かるようにする。スプレーノズル16も漬かるようにするとさらによい。こうしておくことにより,ブラシ毛12がコーティング液によって固まってしまうことが防止される。
【0036】
以上詳細に説明したように本形態のコーティング液塗布装置1によれば,フード11とブラシ毛12とによってスプレーノズル16を覆って,コーティング液をスプレーするので,その覆われた範囲の外部へ飛び散って付着することが防止されている。従って,禁止領域Dのマスクは不要である。ただし,マスクしてはいけないという訳ではない。さらに,ブラシ毛12が,基板61に取り付けられている部品のうちの最も背の高いものよりも長いので,部品が取り付けられて上面が凹凸となっている対象物でも,塗布治具10を水平に移動させることは容易である。従って,スプレーノズル16からコーティング液を塗布しつつ塗布治具10を移動させることにより,様々な形状の塗布領域に確実に塗布することができる。これにより,コーティング禁止領域にコーティング液を付着させることなく,塗布領域にのみコーティング液を塗布できるとともに,生産性の良好な塗布を行うことができるものとなっている。
【0037】
なお,本形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。
例えば,開閉骨17が摺動部14に取り付けられ,連結骨19が支持軸13に取り付けられているものでも良い。また,連結骨19の取付方法を変えれば,摺動部14を下げることによってフード11を閉じ,摺動部14を上げることによってフード11を開くように構成することもできる。また例えば,フード11を開いてから塗布治具10を基板上に下ろすとしたが,下ろしてから開くようにしてもよい。また,エアーシリンダ22は,他の駆動機構に変更可能である。また,コーティング塗布領域の巾が固定であれば,あらかじめその幅に合わせて形成された開閉しないフードを有する塗布治具としてもよい。この場合は,アクチュエータ23は不要である。また例えば,ブラシ毛12といっても,毛束の断面形状が円形のものには限らず,帯状のものでも良い。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本形態のコーティング液塗布装置を示す概略構成図である。
【図2】本形態のコーティング液塗布装置を示す概略平面図である。
【図3】塗布治具の動きを示す説明図である。
【図4】閉じた状態の塗布治具を示す説明図である。
【図5】開いた状態の塗布治具を示す説明図である。
【図6】ワークの例を示す説明図である。
【図7】コーティング液塗布装置によるコーティング液塗布方法を示す説明図である。
【図8】コーティング液塗布時の塗布治具を示す説明図である。
【符号の説明】
【0039】
1 コーティング液塗布装置
10 塗布治具
11 フード
12 ブラシ毛
16 スプレーノズル
20 治具駆動部
50 希釈液槽

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に凹凸を有する対象物に部分的に液体を吹き付けるスプレー装置において,
対象物に上面側から覆い被さる傘状のフードと,
前記フードの先端に設けられたブラシ毛と,
前記フードの内部に設けられ,対象物に向けて液体を吐出するノズルとを有することを特徴とするスプレー装置。
【請求項2】
請求項1に記載のスプレー装置において,
前記フードが開閉可能なものであることを特徴とするスプレー装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のスプレー装置において,
前記ブラシ毛は,前記フードの先端に回動可能に設けられていることを特徴とするスプレー装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか1つに記載のスプレー装置において,
前記フードを水平面内と上下方向とに移動させる駆動部と,
前記駆動部による水平面内の移動可能範囲内に配置され,前記ノズルから吐出される液体を希釈する希釈液を収容する希釈液槽とを有することを特徴とするスプレー装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2009−28658(P2009−28658A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−195898(P2007−195898)
【出願日】平成19年7月27日(2007.7.27)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(597156236)日邦興産株式会社 (4)
【Fターム(参考)】