説明

スライス食パンの袋詰め方法および装置

【課題】スライス食パンを良好に搬送する。
【解決手段】スライス食パンPは、スライス面が上下に重なる横姿勢またはスライス面が左右に重なり食パンの耳部が底面となる縦姿勢で、オープナーで開口された袋に至るまでの搬送路10において押送部材によって押送される。スライス食パンPを横姿勢で押送する際には、食パンPの底面が面する路面を複数の線状路面24aとし、スライス食パンPを縦姿勢で押送する際には、スライス食パンPの底面が面する路面を線状路面24aより広く面する面状路面24bとするよう、異なる路面に切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、スライス食パンを袋詰めする方法および装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1または2に開示の如く、スライサーで所定の幅にスライスされたスライス食パンを、1斤や半斤等の所定枚数単位で袋詰めする装置が提案されている。前記装置では、袋に対するスライス食パンのスライス面の収容向きやスライス食パンの枚数の相違等に応じて、スライス面の向きを変えた所要の姿勢でスライス食パンをオープナーで開口された袋の開口位置までベルトコンベヤに載置して安定した姿勢で搬送するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許4200283号公報
【特許文献2】特許4638701号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1または2の装置は、ベルトコンベヤにおけるスライス食パンの搬送時に該スライス食パンのカスがベルト面に付着するので、清掃時にベルトをプーリから脱着して、ベルトに付着したカスを洗浄する等の手間を要する。
【0005】
すなわち本発明は、従来の技術に係る前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、簡略な構成でスライス食パンを良好に押送でき、メンテナンス性がよいスライス食パンの袋詰め方法および装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明のスライス食パンの袋詰め方法は、
オープナーで開口された袋に、スライス食パンを詰め込む袋詰め方法であって、
スライス面が上下に重なる横姿勢またはスライス面が左右に重なり食パンの耳部が底面となる縦姿勢としたスライス食パンを、前記オープナーで開口された袋に至るまでの搬送路において押送部材によって袋に向けて押送するに際し、
スライス食パンを前記横姿勢で押送する際には、スライス食パンの底面が面するベッドの路面をスライス食パンの搬送方向に延在する線状路面をなす搬送路とし、スライス食パンを前記縦姿勢で押送する際には、スライス食パンの底面が面するベッドの路面を面状路面をなす搬送路として、搬送路を夫々異なる路面に切り替えることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、横姿勢と縦姿勢とのスライス食パンの夫々の搬送姿勢に適した搬送路に切り替えることができ、特に搬送抵抗が大きい横姿勢でのスライス食パンの押送に際して、線状路面に切り替えることで、良好な搬送を行うことができる。また極めて簡単な構成であって、従来の如くベルトを取り外して清掃するなどの煩わしさがなく、その清掃時間も短縮できるなどメンテナンス性の向上をなし得る。
【0007】
請求項2に係る発明では、前記ベッド上を押送されるスライス食パンの底面が面する路面からスライス食パンの底面に向けてエアを噴出するようにしたことを特徴とする。
請求項2に係る発明によれば、路面から噴出したエアによって搬送路におけるスライス食パンの搬送を補助することができる。また、路面から噴出したエアによって路面などへのスライス食パンのカスの付着を防止するセルフクリーニング効果を有する。
【0008】
請求項3に係る発明では、前記搬送路において横姿勢のスライス食パンを押送する搬送始端は、スライス食パンを前記縦姿勢で押送する際の搬送路の中途位置とすることを特徴とする。
請求項3に係る発明によれば、横姿勢とされたスライス食パンを押送する際に、搬送距離を短くして良好に搬送し得るための搬送条件を与えることができる。
【0009】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項4に係る発明のスライス食パンの袋詰め装置は、
オープナーで開口された袋に、スライス食パンを押送部材で押送して詰め込む袋詰め装置において、
前記押送部材で前記オープナーまで押送するスライス食パンの搬送路に設けられ、押送されるスライス食パンの底面が面した路面をなすベッドを備え、
スライス食パンをスライス面が上下に重なる横姿勢として押送する際に、前記路面をスライス食パンの搬送方向に延在する複数の線状路面をなすベッドとし、またスライス面が左右に重なり食パンの耳部が底面となる縦姿勢としたスライス食パンを押送する際に、前記路面が面状路面をなすベッドとして、スライス食パンのスライス面の向きに応じて異なる路面をなすベッドに切り替え可能な構成としたことを特徴とする。
請求項4に係る発明によれば、横姿勢と縦姿勢とのスライス食パンの夫々の搬送姿勢に適した路面をなすベッドに切り替えることができ、特に搬送抵抗が大きい横姿勢でのスライス食パンの押送に際して、線状路面をなすベッドに切り替えることで、良好な搬送を行うことができる。また極めて簡単な構成であって、従来の如くベルトを取り外して清掃するなどの煩わしさがなく、その清掃時間も短縮できるなどメンテナンス性の向上をなし得る。
【0010】
請求項5に係る発明では、前記ベッドは、前記線状路面をなす固定ベッドと、該固定ベッドにおける線状路面間の空所において昇降移動する可動ベッドとからなり、
該可動ベッドの下降により、横姿勢で押送されるスライス食パンの底面が面する路面が前記線状路面をなし、可動ベッドの上昇により、縦姿勢で押送されるスライス食パンの底面が面する路面が前記面状路面をなすよう、路面を切り替えることを特徴とする。
請求項5に係る発明によれば、可動ベッドの昇降移動による簡単な構成で路面を切り替えることができる。
【0011】
請求項6に係る発明では、前記ベッドを、前記線状路面をなす路面と前記面状路面をなす路面との何れかに切り替え可能に、前記搬送路において着脱交換自在に配設したことを特徴とする。
請求項6に係る発明によれば、路面の異なる第2ベッドを着脱して交換するだけの簡単な構成で路面を切り替えることができ、ベッドを取り外した状態で洗浄等することができるなど、容易に清掃を行うことができる。
【0012】
請求項7に係る発明では、前記ベッドにおいて前記線状路面をなす路面と前記面状路面をなす路面との何れか一方の路面がスライス食パンの底面に面し、他方の路面がスライス食パンの底面から離間した位置へ退避するよう、前記路面を切り替え可能に構成したことを特徴とする。
請求項7に係る発明によれば、簡単な構成で路面を切り替えることができる。
【0013】
請求項8に係る発明では、前記複数の線状路面の夫々に、前記ベッド上を押送されるスライス食パンの底面に向けてエアを噴出可能なエア噴出孔を設けたことを特徴とする。
請求項8に係る発明によれば、線状路面から噴出したエアによって搬送路におけるスライス食パンの搬送を補助することができる。また、線状路面から噴出したエアによって路面などへのスライス食パンのカスの付着を防止するセルフクリーニング効果を有する。
【0014】
請求項9に係る発明では、スライス食パンを縦姿勢で押送する搬送路を、その上流側における第1搬送路に設けた第1ベッドと、下流側における第2搬送路に設けた第2ベッドとで構成したことを特徴とする。
請求項9に係る発明によれば、第1搬送路および第2搬送路をベッドとしたので、清掃等のメンテナンスを行い易い。
【0015】
請求項10に係る発明では、前記スライス食パンを縦姿勢で押送する搬送路の中途位置に導入コンベヤを交差して配設し、該導入コンベヤによりスライス食パンを横姿勢で搬送路に受け入れるようにしたことを特徴とする。
請求項10に係る発明によれば、横姿勢とされたスライス食パンを押送する際に、搬送距離を短くして良好に搬送し得るための搬送条件を与えることができる。
【0016】
請求項11に係る発明では、前記線状路面の下流端部に、前記オープナーの下案内部材まで延在する案内片を設けたことを特徴とする。
請求項11に係る発明によれば、横姿勢でベッドからオープナーに押送されるスライス食パンを安定的に受け渡すことができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係るスライス食パンの袋詰め方法および装置によれば、簡略な構成でスライス食パンを良好に搬送でき、メンテナンス性がよい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施例に係る袋詰め装置を示す概略平面図である。
【図2】実施例に係る袋詰め装置を示す概略正面図である。
【図3】第1例の第2ベッドを示す概略平面図である。
【図4】図3のA−A線概略断面図であって、(a)は半斤のスライス食パンの袋詰め時の第2ベッドの状態を示し、(b)は1斤のスライス食パンの袋詰め時の第2ベッドの状態を示す。
【図5】第2例の第2ベッドを示す概略平面図であり、線状路面をなす第2ベッドを実線で示し、面状路面をなす第2ベッドを2点鎖線で示す。
【図6】第2例の第2ベッドを示す概略正面図であって、(a)は線状路面をなす第2ベッドであり、(b)は面状路面をなす第2ベッドである。
【図7】第2例の第2ベッドを、搬送方向下流側から上流側を見た状態で示す概略説明図であって、(a)は線状路面をなす第2ベッドであり、(b)は面状路面をなす第2ベッドである。
【図8】第3例の第2ベッドを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、本発明に係るスライス食パンの袋詰め方法および装置につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。
【実施例】
【0020】
袋詰め装置は、本実施形態において、基本的構造は公知の食パン袋詰め機の各種構成を採用しているものであり、本例では、一斤のスライス食パンPと半斤のスライス食パンPとの兼用包装について例示するものであって、食パンを所定枚数にスライスするスライサー(図示せず)の下流側に設けられる。図1および図2に示すように、スライサーでスライスされたスライス食パンPが、搬送路10においてプッシャコンベヤ12の押送部材14で押送される。搬送路10の下流端には、オープナー16が設けられ、該オープナー16によって開口された袋Fに対して押送部材14でスライス食パンPを送り込む。ここで、袋Fに対するスライス食パンPの収容向きやスライス食パンPの枚数等の相違に応じてスライス食パンPの搬送姿勢が選択される。半斤のスライス食パンPは、スライス面Sが上下方向に重なる状態とした横姿勢で搬送路10において押送され(図4の実線参照)、1斤のスライス食パンPは、スライス面Sが左右方向(図1参照)に重なって食パンの耳部が底面となる状態とした縦姿勢で搬送路10において搬送される(図4の2点鎖線参照)。
【0021】
図1および図2に示すように、プッシャコンベヤ12は、搬送路10の上方において循環走行する無端チェーン12aに所定間隔で配設した複数の押送部材14を備えている。押送部材14の先端部には、搬送するスライス食パンPの高さに応じて押送片14a,14bが着脱交換可能に取着される。半斤のスライス食パンPの搬送に対応して高さの低い押送片14a(図6(a)参照)を取着し、1斤のスライス食パンPの押送に対応して半斤用より高い押送片14b(図6(b)参照)を取着することで、夫々のスライス食パンPを安定して押送することができる。
【0022】
図1および図2に示すように、スライス食パンPをオープナー16まで搬送する半斤・1斤夫々の搬送路10は、スライサーの下流側に設けられた搬送装置18からスライス食パンPが供給され、該搬送路10の下流部においてオープナー16によって開口された袋Fの開口位置まで直線的に延在している。搬送路10において押送されるスライス食パンSの底面が面する路面は、スライス食パンPのスライス面Sに応じて異なる路面をなすベッド22,24,50,52,60に切り替え可能な構成となっている。スライス食パンPを縦姿勢で押送する搬送路10は、その上流側における第1搬送路10aに設けた第1ベッド22と、下流側における第2搬送路10bに設けた第2ベッド24,50,52,60とで構成されている。スライス食パンPを縦姿勢で押送する搬送路10の中途位置20aには、該搬送路10に交差するように配置され、前記半斤のスライス食パンPを搬送路10へ送り込むためのベルトコンベヤからなる導入コンベヤ20が設けられている。縦姿勢で押送されるスライス食パンPの搬送路10への前記搬送装置18からの供給位置と異なる位置から供給されたスライス食パンPが半斤単位で横倒しされた後、横姿勢となった半斤のスライス食パンPが、供給コンベヤ21を経て導入コンベヤ20に所定間隔毎に切り離して供給される。導入コンベヤ20は、搬送路10の中途位置(導入コンベヤ20の搬送終端部)20aに到来する押送部材14のタイミングに合わせて、該搬送路10と直交する側方から半斤のスライス食パンPを順次送り込む。そして、導入コンベヤ20の搬送終端部20aに到来した横姿勢の半斤のスライス食パンPは、押送部材14で搬送路10の中途位置20aから袋Fの開口位置に向けて下流側へ押送される。このように、導入コンベヤ20の搬送終端部20aが、半斤のスライス食パンPを横姿勢で搬送する際の搬送路10の搬送始端となり、1斤のスライス食パンPの搬送路10の中途位置20aから袋の開口位置までを1斤および半斤のスライス食パンPの搬送で兼用される。
【0023】
図1に示すように、搬送路10の上流側における前記第1搬送路10aに対応して、押送部材14によって1斤のスライス食パンPが押送される際に、その下面を受ける第1ベッド22が配設されている。第1ベッド22の下流側には、導入コンベヤ20の搬送終端部20aを挟む前記第2搬送路10bに対応して、第2ベッド24,50,52,60が配設されている。第1ベッド22は、スライス食パンPの底面が面する路面(面状路面)22aが平面状に形成されており、該面状路面22aで縦姿勢にある1斤のスライス食パンPの底面全体を支持可能な支持面積を有している。なお、第1ベッド22の面状路面22aには、スライス食パンPが載置されて押送される際の搬送抵抗を軽減する処理としてエンボス加工が施されている。ここで、ベッド22,24においてスライス食パンPの底面が面する路面の「平面状」とは、エンボス加工やショット加工などのような多少の凹凸を形成して低摩擦面とする等の表面加工やその他の表面処理を施したものであって、スライス食パンPの底面に点接触可能な表面形状となっていてもよく、スライス食パンPの底面の対向面を全体として平板状等のフラットな面の路面となっていればよい。導入コンベヤ20は、1斤のスライス食パンPの袋詰めに際して走行停止され、第1コンベヤ22から第2ベッド24,50,52,60へ押送されるスライス食パンPの通過を許容する。第1ベッド22の左右両側には、サイドベルト28が設けられ、押送部材14で第1ベッド22上を押送される1斤のスライス食パンPの側面がサイドベルト28によって搬送補助される(図1または図2参照)。
【0024】
図3〜図8に示すように、前記第2ベッド24,50,52,60は、半斤のスライス食パンPの横姿勢での押送に際して、スライス食パンPの底面が面する路面が搬送方向に向けて延びる複数の線状路面24a,50a,62aとなると共に、1斤のスライス食パンPの縦姿勢での押送に際して、スライス食パンPの底面が面する路面が線状路面24aより広い面状路面24b,52a,64aとなるよう、異なる路面に切り替え可能な構成とされる。なお、異なる路面への「切り替え」とは、スライス食パンPの底面が面する路面を構成するベッドの一部または全部を動かして異なる路面とすることや、ベッドの一部または全部を脱着・交換して異なる路面とすることや、ベッドに別のベッドを着脱して異なる路面とすること等を含む。線状路面24a,50a,62aには、横姿勢にある半斤のスライス食パンPの押送に際して、スライス面Sが底面になるよう対向配置される。また、面状路面24b,52a,64aには、縦姿勢にある1斤のスライス食パンPの押送に際して、食パンの耳部が底面になるよう対向配置される。ここで、線状路面24a,50a,62aは、スライス食パンPの底面に面する路面を、図3〜図5,図7および図8の如く複数の細丸棒を並列配置して形成したものであって、横姿勢にある半斤のスライス食パンPの底面が載置して押送される場合にその当接面を略線接触状態とし得る形状とされる。一方、面状路面24b,52a,64aは、平面状に形成され、該面状路面24b,52a,64aで縦姿勢にある1斤のスライス食パンPの底面全体を支持可能な支持面積を有している。
【0025】
前記第2搬送路10bの左右両側には、サイドガイド41,42が設けられ、第2ベッド24,50,52,60上を押送されるスライス食パンPの側面がサイドガイド41,42によって案内される(図1または図2参照)。なお、半斤のスライス食パンPの押送に際しては、その重ね厚に対応する高さ程に設定された平板状のサイドガイド41(図6(a)参照)が設置されて、側面に臨む食パンの耳部が案内される。1斤のスライス食パンPの押送に際しては、複数の棒状体からなるサイドガイド42が設置されて(図6(b)参照)、側面に臨む食パンのスライス面Sが案内される。1斤用のサイドガイド42は、導入コンベヤ20の搬送面上を横切って第1ベッド22の側方に設けたサイドベルト28の下流端部まで延設されるよう設置される。このように、サイドガイド41,42は、第2ベッド24上を搬送されるスライス食パンPの側面に応じて、板状体または棒状体が選択されて設置される。
【0026】
図1,図2および図6に示すように、前記オープナー16は、袋F内に差し込まれる4本の案内部材44a,44bを備えている。4本の案内部材44a,44bは、その断面が略L字型に形成されており、スライス食パンPの角部に対応した上下左右の4隅に1つずつ配設されている。押送部材14に押されてきたスライス食パンPは、案内部材44a,44bの内側面に沿って案内されながら袋F内に挿入される。オープナー16は、上案内部材44aと下案内部材44bとがリンク機構46を介して連結され、案内部材44a,44bの先端部が袋Fの口に挿入されてから、袋F内を前進しつつ開口して袋Fの底部付近に到達するのに合わせて開き動作を完了する。オープナー16は、案内部材44a,44bを交換したり、案内部材44a,44bの間隔を調節することで、半斤または1斤等のスライス食パンPに対応して図6に示したように袋サイズに合わせてその袋Fの開口状態を変更し得る。
【0027】
(第2ベッドの第1例)
図3および4に示す第1例では、第2ベッド24について、線状路面24aをなす固定ベッド30と、上面が平面状に形成されて、固定ベッド30における線状路面24a間の空所において昇降移動する可動ベッド32とから構成している。搬送路10においてスライス食パンPの底面が面する路面は、可動ベッド32の下降時に線状路面24a(図4(a)参照)となり、可動ベッド32の上昇時に面状路面24b(図4(b)参照)となるよう切り替えられる。固定ベッド30において、並行に配置された丸棒状を呈する線状部31の上端の夫々が、線状路面24aとなっている。なお、固定ベッド30は、機枠11に対して着脱可能に配設されることが好ましい。
【0028】
図3に示すように、各線状部31は中空パイプ構造となっており、その線状路面24aには、エア噴出孔31aが搬送方向に離間して複数設けられると共に、線状部31に接続された空気管34を介して空気供給源(図示せず)より線状部31にエアを供給することで、エア噴出孔31aから上方へエアが噴出される。このエアの噴出の有無の切り替えとエアの噴出力の調節とが可能であり、スライス食パンPのスライス面Sや食パンの耳部の柔軟度合いまたは付着性など、食パンの種別による各種性状に応じてエアの噴出の有無とエアの噴出力とを選択すればよい。前記エアの噴出状態によって第2ベッド24上を押送されるスライス食パンPは、その下面が、路面をこすって搬送されるか、あるいはエアの噴出によってスライス食パンPの下面にもたらされるエア膜によって路面に直接接触することなく、スライス食パンPが路面上を搬送されるようになっている。固定ベッド30は、複数の線状路面24aの下流端部に接続する板状の案内片36を備えている(図3参照)。上面が平面状に形成された案内片36は、オープナー16が袋Fを開口するときに前進した際にも、下案内部材44bの上流側縁部の上側まで延在するよう配設され、第2ベッド24と下案内部材44bとの間に隙間が形成されることなく、案内片36を介して線状路面24aからオープナー16へスライス食パンPを良好に受け渡し得る。
【0029】
前記可動ベッド32は、線状路面24a,24a間の空所に対応して設けられて、上面が平面状に形成された平面部38を備え、平面部38の上面が線状路24aより下降した下降位置(図4(a)参照)と、平面部38の上端が線状路面24aの上端と揃う上昇位置(図4(b)参照)との間において、エアシリンダからなる駆動手段40によって昇降移動される。なお、駆動手段40は、モータ等のアクチュエータであってもよい。第2ベッド24は、可動ベッド32を下降位置に配置することで、スライス食パンPの底面が面する路面が固定ベッド30の複数の線状路面24aだけになる。一方、第2ベッド24は、可動ベッド32を上昇位置に配置することで、スライス食パンPの底面が面する路面が、固定ベッド30の複数の線状路面24aと該線状路面24a間を埋めるように位置する前記平面部38の上面とからなる面状路面24bとなる。そして、第2ベッド24は、半斤のスライス食パンPを横姿勢で搬送する際には、可動ベッド32を下降位置としてスライス食パンPの底面が面する路面を線状路面24aとし、1斤のスライス食パンPを縦姿勢で搬送する際には、可動ベッド32を上昇位置としてスライス食パンPの底面が面する面状路面24bとするよう、駆動手段40による可動ベッド32の昇降移動によって路面を切り替える。なお、駆動手段40の昇降の切り替えは、手動操作によって切替弁等を切り替える方式や、品種設定操作などに基づき電磁弁等の切替弁に動作信号が出力されるなどの切り替え方式などが採用される。なお、固定ベッド30および可動ベッド32は、スライス食パンPが押送される際に当接する部位となる路面が、搬送抵抗を軽減する処理としてフッ素樹脂加工その他の処理が施されている。
【0030】
(第2ベッドの第2例)
図5〜図7に示す第2例において、第2ベッド50,52を機枠11に対して着脱交換自在に配設し、複数の線状路面50aをなす第2ベッド50(線状第2ベッドという)と、面状路面52aをなす第2ベッド52(面状第2ベッドという)とを交換することで、搬送路10におけるスライス食パンPの底面が面する路面を切り替える構成とされる。搬送路10においてスライス食パンPの底面が面する路面は、半斤のスライス食パンPの袋詰め時に線状第2ベッド50が取着されて線状路面50a(図6(a)または図7(a)参照)とされ、1斤のスライス食パンPの袋詰め時に面状第2ベッド52が取着されて面状路面52a(図6(b)または図7(b)参照)とされる。第2ベッド50,52は、機枠11に設けたボールプランジャ等の係合部54に工具レスでワンタッチで着脱し得るようになっている。線状路面50aをなす線状第2ベッド50は、第1例の固定ベッド30と同様の構成であって、並行に配置された丸棒状を呈する線状部51の上端の夫々が、線状路面50aとなっている。また、各線状部51の線状路面50aに設けたエア噴出孔51aから空気管34を介して線状部51に供給されたエアを上方へ噴出し得るようになっている。図5に示すように、線状第2ベッド50は、複数の線状路面50aの下流端部の夫々に細幅で板状の案内片56を備えている。上面が平面状に形成された案内片56は、オープナー16が袋Fを開口するときに前進した際にも、下案内部材44bの上流側縁部の上側まで延在するよう配設され、第2ベッド50と下案内部材44bとの間に隙間が形成されることなく、案内片56を介して線状路面50aからオープナー16へスライス食パンPを良好に受け渡し得る。図7(b)に示すように、面状第2ベッド52は、平板を折曲して形成されて前記線状路面50aよりもスライス食パンPの底面に広く面する平面状の面状路面を備え、該面状路面52aで縦姿勢にある1斤のスライス食パンPの底面全体を支持可能な支持面積を有している。また、第2例の面状路面52aには、前記第1ベッド22と同様に搬送抵抗を軽減する処理としてエンボス加工が施されている。なお、面状路面52aとした際には、図6(b)に示すように、面状路面52aと下側の案内部材44との間に隙間が形成される構成としたが、面状路面52aは本例では食パンの耳部を底面としてスライス面Sが左右に重なる縦姿勢のスライス食パンPの袋詰めに採用するものであって、このような比較的剛性を有する食パンの耳部が前後方向に取り巻かれた姿勢で搬送されるスライス食パンPは第2ベッド50からオープナー16への渡り時において搬送が阻害されることはない。第2例では、線状路面50aの下流端部毎に独立した案内片56を設けたが、案内片56を第1例の固定ベッド30の案内片36と同様に、複数の線状路面50aに接続する板状に形成してもよい。また、必要に応じて面状路面52aの下流端も前記案内片36,56と同様の案内部材を設けるようにしてもよい。
【0031】
(第2ベッドの第3例)
図8に示す第3例において、線状路面62aをなす線状ベッド(ベッド)62と面状路面64aをなす面状ベッド(ベッド)64とを備えた第2ベッド60が、機枠11に対して回動可能に配設されている。ハンドルやレバー等の操作手段(図示せず)の操作により第2ベッド60を回動することで、何れか一方のベッド62,64の路面62a,64aが搬送路10においてスライス食パンPの底面に面すると共に他方のベッド64,62の路面64a,62aがスライス食パンPの底面から離間した位置に退避するように、切り替え可能に構成される。なお、操作手段の操作により第2ベッド60を手動で変位させても、操作手段によって駆動されたシリンダやモータ等の駆動手段により第2ベッド60を変位させてもよい。第3例の第2ベッド60は、回動軸66を挟んで線状ベッド62と面状ベッド64とが上下反対の関係で配設されており、操作手段により回動軸66を中心に回動して線状ベッド62と面状ベッド64との上下位置を反転することで、上方に臨む路面62a,64aを切り替えできる。搬送路10においてスライス食パンPの底面が面する路面は、半斤のスライス食パンPの袋詰め時に線状ベッド62を上側に配置して線状路面62aとされ、1斤のスライス食パンPの袋詰め時に面状ベッド64を上側に配置して面状路面64aとされる。線状ベッド62は、第2例の線状路面50aからなる線状第2ベッド50と同様の構成であって、線状路面62aからエアを噴出可能になっている。また、面状ベッド64は、第2例の面状路面52aからなる面状第2ベッド52と同様の構成である。
【0032】
次に、前述した袋詰め装置を用いた袋詰め方法について説明する。半斤のスライス食パンPを袋詰めに際し、前記第2搬送路10aにおいて第2ベッド24,50,60は、スライス食パンPの底面が面する路面を前記線状路面24a,50a,62aとする。ここで、第1例では、第2ベッド24を駆動手段40によって可動ベッド32を下降位置に配置して、固定ベッド30の複数の線状路面24aとする。第2例では、線状第2ベッド50を取着することで、線状路面50aとする。第3例では、操作手段によって線状ベッド62を上側に配置すると共に面状ベッド64を下側に退避して、線状路面62aとする。また、オープナー16は、上案内部材44aを半斤のスライス食パンPの袋Fの開口サイズに合わせて取着すると共に、半斤のスライス食パンPの高さに合わせた押送部材14の押送片14aを取着する。更に、半斤用である平板状のサイドガイド41を設置し、導入コンベヤ20における食パンの導入側のガイドが設置されない状態とする。また、第2ベッド24,50,60では、線状路面24a,50a,62aのエアの噴出の有無を選択でき、必要に応じてエアをエア噴出孔31a,51aから噴出させる。
【0033】
導入コンベヤ20によって横姿勢で送り込まれる夫々の半斤のスライス食パンPが、プッッシャコンベヤ12の押送タイミングに合わせて搬送路10の中途位置となる該導入コンベヤ20の搬送終端部20aに至り、プッシャコンベヤ12の押送部材14で半斤のスライス食パンPが導入コンベヤ20から第2ベッド24を経てオープナー16で開口された袋Fに押送される。この際に、半斤のスライス食パンPは、第2搬送路10bにおいてスライス面Sが上下に重なる横姿勢で線状路面24a,50a,62a上を押送部材14で押送され、エアの噴出が選択されていれば、線状路面24a,50a,62aに噴出したエアによって搬送が補助される。ここで、オープナー16が袋Fを開口するときに前進した際に、線状路面24a,50a,62aと下案内部材44bとの間には前記案内片36,56が塞がるように配設されており、半斤のスライス食パンPを線状路面24a,50a,62aからオープナー16の下案内部材44bに安定的に受け渡すことができる。そして、袋Fの底部まで至ったスライス食パンPは、袋Fと共に押送部材14によってオープナー16の下流側に接続されたベルトコンベヤからなる搬出手段48(図1または図2参照)に押送された後、図示しない袋口シール装置でシールされた後に袋閉じ手段の袋閉じ具によって袋Fの開口が封止される。
【0034】
半斤のスライス食パンPのように横姿勢で食パンを袋詰めするに際し、第2ベッド24,50,60において線状路面24a,50a,62aからなる路面をスライス食パンPのスライス面Sが面して押送されるので、当該路面とスライス食パンPの底面との対向範囲を最小限に抑えて、スライス食パンPにおいて食パンの耳部と比べて柔らかいスライス面Sへの搬送負荷を軽減することができる。このように、軟質なスライス面Sなどベルトコンベヤのベルト表面に付着し易い姿勢で搬送するスライス食パンPについて、プッシャコンベヤ12における押送部材14での押送時にスライス食パンPが路面に付着して搬送が阻害されることはなく、安定的に袋Fに詰め込むことができる。また、スライス食パンPの底面が搬送時のこすれにより傷んで商品価値を低下させてしまうこともない。しかも、線状路面24a,50a,62aからエアを噴出させるようにすれば、第2ベッド24,50,60の路面とスライス食パンPの底面との間にもたらさられる気流によってプッシャコンベヤ12の押送部材14での搬送抵抗が軽減されて、スライス食パンPの搬送が補助され、一層安定した搬送をなし得る。しかも、線状路面24a,50a,62aから噴出したエアによって路面などへのスライス食パンPのカスの付着を防止するセルフクリーニング効果を有する。また、半斤のスライス食パンPなどのように横姿勢でスライス食パンPを搬送する際には、その搬送始端を縦姿勢での搬送路10の中途位置20aとする第2搬送路10b上を押送することにより、付着し易い底面となる姿勢で搬送する必要があるスライス食パンPの搬送距離を短くすることができ、スライス食パンPへの搬送負荷を一層軽減し得る。
【0035】
1斤のスライス食パンPのように縦姿勢で食パンを袋詰めするに際し、第2ベッド24,50,60におけるスライス食パンPの底面が面する路面が、該底面全体に対応する平面状の面状路面24b,52a,64aとされる。ここで、第1例では、駆動手段40によって可動ベッド32を上昇位置に配置して、第2ベッド24を固定ベッド30の線状路24aと可動ベッド32の平面部38とからなる面状路面24bとする。第2例では、面状第2ベッド52を取着することで、面状路面52aとする。第3例では、操作手段によって面状ベッド64を上側に配置すると共に線状ベッド62を下側に退避して、面状路面64aとする。また、オープナー16は、上案内部材44aを1斤のスライス食パンPの袋Fの開口サイズに合わせて取着すると共に、1斤のスライス食パンPの高さに合わせた押送部材14の押送片14bを取着する。更に、搬送路10において前記導入コンベヤ20を跨ぐよう、複数の棒状体からなるサイドガイド42を設置して、第1搬送路10aから導入コンベヤ20を経て第2搬送路10bまでに亘り1斤用のサイドガイド42を延在させる。また、導入コンベヤ20並びに供給コンベヤ21を走行停止状態とする。
【0036】
1斤のスライス食パンPは、食パンの耳部が上下の面をなすように取り巻かれてスライス面Sが左右に重なる縦姿勢で、搬送装置18から押送部材14によって押し出されて、第1ベッド22の面状路面22aから導入コンベヤ20を経て第2ベッド24,52,60に至るように押送部材14で押送される。そして、第2ベッド24,52,60の面状路面24b,52a,64aを経て押送される1斤のスライス食パンPは、オープナー16で開口された袋Fの底部まで至るよう押送される。そして、袋Fの底部まで至ったスライス食パンPは、袋Fと共に押送部材14によって搬出手段48(図1または図2参照)に押送された後、搬出手段48によって搬出される。1斤のスライス食パンPのように、耳部が上下の面をなすように取り巻かれてスライス面Sが左右に重なる縦姿勢でスライス食パンPを搬送する際には、左右に重なるスライス食パンPのスライスの区切り部に影響されることなく、スライス食パンPが第1ベッド22および第2ベッド24における面状路面22a,24b,52a,64aを含みその搬送路10上において平面状の路面上を押送されるので、1斤のスライス食パンPを安定的に搬送することができる。第1例の第2ベッド24を採用し、固定ベッド30からエアを噴出することにより、半斤のスライス食パンPと同様に搬送抵抗が軽減されてると共に、スライス食パンPの搬送が補助され、一層安定した搬送をなし得る。また、この1斤の袋詰め時において搬送抵抗を軽減し得ない程度の少量のエアの噴出により、スライス食パンPのカスがエア噴出孔31aに侵入して詰まるといった事態を未然に防止することができる。
【0037】
このように、特に半斤のスライス食パンの袋詰めのように搬送抵抗が大きい姿勢での搬送に際して、線状路面24a,50a,62aに切り替えて対応することができ、その構成も簡略化でき、またベルトを取り外して清掃するなどの煩わしさがなく、ベルト着脱に伴う清掃時間も短縮できるなどメンテナンス性の向上をなし得る。
【0038】
(変更例)
本発明は実施例の構成に限定されるものではなく、例えば、以下のようにも変更実施可能である。なお、以下の変更例に限らず、実施例に記載した構成については、本発明の主旨の範囲内において種々の実施形態を採用し得る。
(1)袋詰め時のスライス食パンPの搬送単位は、半斤と1斤との組み合わせに限らず、各種の単位であってもよく、スライス食パンPのスライス面Sの向きに応じて、搬送路10におけるスライス食パンPの底面が面する路面を線状路面22a,24a,50a,52aまたは面状路面24b,52a,64aに切り替えればよい。
(2)押送部材14の先端部に設けられた押送片は、スライス食パンPの搬送高さに合わせてサイズを伸縮し得る構成やその他の可変式を採用できる。
(3)線状路面24a,50a,62aからのエアの噴出方向を、搬送方向前方に向けて斜め上方に設定することで、スライス食パンPの搬送を補助し得るようエアを噴出させてもよい。
(4)サイズの異なるスライス食パンPの左右幅が異なる品種を兼用して袋詰めする際には、案内部材44の左右幅を調節可能なオープナー16を採用してもよい。
【符号の説明】
【0039】
10 搬送路,10a 第1搬送路,10b 第2搬送路,14 押送部材,
16 袋開口手段,20 導入コンベヤ,20a中途位置(搬送終端部),
22 第1ベッド,24,50,52,60 第2ベッド,
24a,50a,62a 線状路面,22a,24b,52a,64a 面状路面,
30 固定ベッド,32 可動ベッド,36,56 案内片,
62 線状ベッド(ベッド),64 面状ベッド(ベッド),F 袋,
P スライス食パン,S スライス面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オープナー(16)で開口された袋(F)に、スライス食パン(P)を詰め込む袋詰め方法であって、
スライス面(S)が上下に重なる横姿勢またはスライス面(S)が左右に重なり食パンの耳部が底面となる縦姿勢としたスライス食パン(P)を、前記オープナー(16)で開口された袋(F)に至るまでの搬送路(10)において押送部材(14)によって袋(F)に向けて押送するに際し、
スライス食パン(P)を前記横姿勢で押送する際には、スライス食パン(P)の底面が面するベッド(24,52,60)の路面をスライス食パン(P)の搬送方向に延在する線状路面(24a,50a,62a)をなす搬送路(10b)とし、スライス食パン(P)を前記縦姿勢で押送する際には、スライス食パン(P)の底面が面するベッド(22,22,24,52,60)の路面を面状路面(22a,24b,52a,64a)をなす搬送路(10a,10b)として、搬送路(10)を夫々異なる路面に切り替える
ことを特徴とするスライス食パンの袋詰め方法。
【請求項2】
前記ベッド(24,50,60)上を押送されるスライス食パン(P)の底面が面する路面からスライス食パン(P)の底面に向けてエアを噴出するようにしたことを特徴とする請求項1記載のスライス食パンの袋詰め方法。
【請求項3】
前記搬送路(10b)において横姿勢のスライス食パン(P)を押送する搬送始端は、スライス食パン(P)を前記縦姿勢で押送する際の搬送路(10)の中途位置(20a)とすることを特徴とする請求項1または2記載のスライス食パンの袋詰め方法。
【請求項4】
オープナー(16)で開口された袋(F)に、スライス食パン(P)を押送部材(14)で押送して詰め込む袋詰め装置において、
前記押送部材(14)で前記オープナー(16)まで押送するスライス食パン(P)の搬送路(10)に設けられ、押送されるスライス食パン(P)の底面が面した路面をなすベッド(22,24,50,52,60)を備え、
スライス食パン(P)をスライス面(S)が上下に重なる横姿勢として押送する際に、前記路面をスライス食パン(P)の搬送方向に延在する複数の線状路面(24a,50a,62a)をなすベッド(24,50,60)とし、またスライス面(S)が左右に重なり食パンの耳部が底面となる縦姿勢としたスライス食パン(P)を押送する際に、前記路面が面状路面(22a,24b,52a,64a)をなすベッド(22,24,52,60)として、スライス食パン(P)のスライス面(S)の向きに応じて異なる路面をなすベッド(22,24,50,52,60)に切り替え可能な構成とした
ことを特徴とするスライス食パンの袋詰め装置。
【請求項5】
前記ベッド(24)は、前記線状路面(24a)をなす固定ベッド(30)と、該固定ベッド(30)における線状路面(24a,24a)間の空所において昇降移動する可動ベッド(32)とからなり、
該可動ベッド(32)の下降により、横姿勢で押送されるスライス食パン(P)の底面が面する路面が前記線状路面(24a)をなし、可動ベッド(32)の上昇により、縦姿勢で押送されるスライス食パン(P)の底面が面する路面が前記面状路面(24b)をなすよう、路面を切り替えることを特徴とする請求項4記載のスライス食パンの袋詰め装置。
【請求項6】
前記ベッド(50,52)を、前記線状路面(50a)をなす路面と前記面状路面(52a)をなす路面との何れかに切り替え可能に、前記搬送路(10)において着脱交換自在に配設したことを特徴とする請求項4記載のスライス食パンの袋詰め装置。
【請求項7】
前記ベッド(60)において前記線状路面(62a)をなす路面と前記面状路面(64a)をなす路面との何れか一方の路面がスライス食パン(P)の底面に面し、他方の路面がスライス食パン(P)の底面から離間した位置へ退避するよう、前記路面を切り替え可能に構成したことを特徴とする請求項4記載のスライス食パンの袋詰め装置。
【請求項8】
前記複数の線状路面(24a,50a,62a)の夫々に、前記ベッド(24,50,60)上を押送されるスライス食パン(P)の底面に向けてエアを噴出可能なエア噴出孔(31a,51a)を設けたことを特徴とする請求項4〜7の何れか一項に記載のスライス食パンの袋詰め装置。
【請求項9】
スライス食パン(P)を縦姿勢で押送する搬送路(10)を、その上流側における第1搬送路(10a)に設けた第1ベッド(22)と、下流側における第2搬送路(10b)に設けた第2ベッド(24,50,52,60)とで構成したことを特徴とする請求項4〜8の何れか一項に記載のスライス食パンの袋詰め装置。
【請求項10】
前記スライス食パン(P)を縦姿勢で押送する搬送路(10)の中途位置(20a)に導入コンベヤ(20)を交差して配設し、該導入コンベヤ(20)によりスライス食パン(P)を横姿勢で搬送路(10b)に受け入れるようにしたことを特徴とする請求項4〜9の何れか一項に記載のスライス食パンの袋詰め装置。
【請求項11】
前記線状路面(24a,50a,62a)の下流端部に、前記オープナー(16)の下案内部材(44b)まで延在する案内片(36,56)を設けたことを特徴とする請求項4〜10の何れか一項に記載のスライス食パンの袋詰め装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−71746(P2013−71746A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−211593(P2011−211593)
【出願日】平成23年9月27日(2011.9.27)
【出願人】(000136387)株式会社フジキカイ (129)
【Fターム(参考)】