説明

スライドドア装置

【課題】スライドドア装置において、組立て時におけるピニオンギアの回転角度の設定を容易とする。
【解決手段】互いを合わせることによりピニオンギア4を組立て時における設定回転角度とする一対の印20,30の一方がシャフト5に設けられ、他方がシャフト5を軸支するフレームケース1に設けられている。これにより作業者がピニオンギアを見ることなくピニオンギアの回転角度を設定することができるようになり、組立てが容易となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スライドドア装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、車両用空気調和装置においては、空気流が通過する開口の開口率を調節するためのダンパ装置として、例えば、ラックアンドピニオン方式でスライドドアをスライドするスライドドア装置を備えている。
【0003】
このような車両用空気調和装置では、上記スライドドアがケースの内部に設置されており、ケース内部に形成されたガイド溝に沿ってスライドされる構成を採用している。
そして、車両用空気調和装置を組み立てる際には、特許文献1に示すように、ケースに設けられた開口からスライドドアを差し入れることによってスライドドアをケース内部に収納している。
【0004】
ところで、上述のようにラックアンドピニオン方式にてスライドドアをスライドさせる場合には、特許文献1に示すように、スライドドアに対してラックギアが形成され、当該ラックギアに噛合するピニオンギアを回転駆動することによってスライドドアをスライドさせる。
この際、ピニオンギアの回転角度に対するスライドドアの位置を正確に合わせるためには、組立て時にピニオンギアの回転方向におけるラックギアとの噛合位置を正確に合わせる必要がある。このため、従来の車両用空気調和装置においては、例えば、特許文献1に示すように、ラックギアの片側に位置する歯を厚歯とし、また当該厚歯が噛合されるべきピニオンギアの位置に大歯溝を形成とする構成を採用している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−274708号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
通常、ケースは複数のパーツによって構成されている。そして、スライドドアを組み付ける場合には、これらのパーツが分解された状態であるため、作業者はケース内部及びスライドドアを視認しながら組立て作業を行うことができる。
しかしながら、ピニオンギア自体は略円形であるため、目視でピニオンギアの回転角度を視認することは難しく、作業者にとって、ピニオンギアの回転角度をラックギアと正確に噛合する位置に合わせることは容易ではない。
【0007】
例えば、上述のようにピニオンギアに対して大歯溝が設けられている場合には、当該大歯溝を目印としてピニオンギアの回転角度を設定することが考えられる。しかしながら、通常は、作業者側から見てスライドドアがピニオンギアの奥側に配置されており、さらにはラックギアの厚歯がスライドドアの進入方向先端に設けられているため、スライドドアの組み付け時に大歯溝は作業者から隠れた位置となる。このため、大歯溝を目印としてピニオンギアの回転角度を設定することも困難である。
【0008】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、スライドドア装置において、組立て時におけるピニオンギアの回転角度の設定を容易とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
第1の発明は、組立て時において、ラックギアが設けられたスライドドアをスライド方向の一方向を差込方向として差し込みながら、上記ラックギアをシャフトに設けられたピニオンギアに対して噛合させるスライドドア装置であって、互いを合わせることにより上記ピニオンギアを組立て時における設定回転角度とする一対の印の一方が上記シャフトに設けられ、他方が上記シャフトを軸支するフレームケースに設けられているという構成を採用する。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記シャフトの周方向における上記印の中心が組立て時の正規位置を示し、上記シャフトの周方向における上記印の幅が上記スライドドアの組立て可能範囲を示すという構成を採用する。
第3の発明は、上記第2の発明において、上記ピニオンギア及び上記ラックギアの一方が大歯溝を有すると共に他方が上記大歯溝に噛合する厚歯を有し、上記印の幅が、上記厚歯が上記大歯溝に噛合可能な範囲に設定されているという構成を採用する。
第4の発明は、上記第2または第3の発明において、上記印が、上記シャフトの周方向において、中心及び幅端部の少なくとも一方に向けて尖った形状を有するという構成を採用する。
第5の発明は、上記第1〜第4いずれかの発明において、上記シャフトが上記ピニオンギアの位置する上記フレームケースの内側から上記フレームケースの外側に貫通し、上記印が上記フレームケースの外側に設けられているという構成を採用する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ピニオンギアが設けられたシャフトと当該シャフトを軸支するフレームケースとに対して印が設けられており、これらの印を合わせることによりピニオンギアが組立て時の設定回転角度とされる。このため、本発明によれば、組立て時において、印を合わせることによって容易にピニオンギアの回転角度を設定することができ、例えば、作業者がピニオンギアを見ることなくピニオンギアの回転角度を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態におけるエアミックスダンパ装置の斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態におけるエアミックスダンパ装置が備えるラックギアとピニオンギアとの模式図である。
【図3】本発明の一実施形態におけるエアミックスダンパ装置が備えるシャフトとフレームケースとの接合部分を示す拡大斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態におけるエアミックスダンパ装置が備えるフレームケースに設けられる印の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明に係るスライドドア装置の一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
また、以下の説明においては、車両用空気調和装置に搭載されるエアミックスダンパ装置に、本発明に係るスライドドア装置を適用した例を挙げて説明を行う。ただし、本発明は、これに限定されるものではなく、スライドドアを備えるスライドドア装置であれば適用することが可能であり、例えば、車両用空気調和装置の吹出口の開口率を調節するモードダンパ装置や、ブロアの吸込口を内外気切替のために開閉制御する内外気切替ダンパ装置に適用することができる。また、車両用空気調和装置以外に用いられるスライドドア装置に適用することも可能である。
【0013】
本実施形態のエアミックスダンパ装置S1(図1参照)は、ユニット化された車両空気調和装置(HVAC:Heating Ventilation Air Conditioning)に搭載され、ヒータコアやエバポレータが収容されるヒータケース内に収容されている。
そして、エアミックスダンパ装置S1(スライドドア装置)は、エバポレータから供給される冷風の加熱流路への供給量を調節し、これによって加熱流路で加熱されて得られる温風と、混合部にそのまま通気される冷風との混合割合を調節する。
【0014】
図1は、本実施形態のエアミックスダンパ装置S1の斜視図である。
図1に示すように、本実施形態のエアミックスダンパ装置S1は、フレームケース1と、エアミックスダンパ2(スライドドア)と、ラックギア3と、ピニオンギア4と、シャフト5と、駆動装置6とを備えている。
【0015】
フレームケース1は、上記ヒータケースに固定されて支持されており、加熱流路に連通される加熱流路用開口1a(開口)と、そのまま混合部に冷風を通気する通気用開口1b(開口)とが設けられている。これらの開口(加熱流路用開口1a及び通気用開口1b)は、エバポレータから供給される冷風(空気流)が通過する。
また、フレームケース1は、加熱流路用開口1a及び通気用開口1bの両側に立設されると共にシャフト5を軸支する支持壁1cを有している。なお、実際にエアミックスダンパ装置S1を車両用空気調和装置に搭載する場合には、フレームケース1は、車両用空気調和装置が備えるケースの一部によって構成しても良い。
【0016】
さらに、フレームケース1には、エアミックスダンパ2を案内するためのガイド溝1dが設けられている。このガイド溝1dは、支持壁1cに溝として形成されており、湾曲形状を有している。そして、ガイド溝1dは、自らの形状に沿ってエアミックスダンパ2を案内する。
また、図1に示すように、車両用空気調和装置のケースには、ガイド溝1dに連通する差込口10が形成されており、車両用空気調和装置を組み立てる際(すなわち本実施形態のエアミックスダンパ装置を組み立てる際)には、当該差込口10からエアミックスダンパ2がスライド方向の一方向を差込方向として差し込まれる。
【0017】
エアミックスダンパ2は、加熱流路用開口1aあるいは通気用開口1bを閉塞できる大きさを有する板形状を有している。そして、エアミックスダンパ2は、湾曲されてその両端がガイド溝1d(ガイド部)にスライド可能に嵌合されており、さらにラックギア3及びピニオンギア4から力を受けることによってガイド溝1dに沿ってスライドする。
【0018】
ラックギア3は、図1に示すように、エアミックスダンパ2の両端側に当該エアミックスダンパ2と一体形成されて設けられており、スライド方向に沿って延在して設けられている。
ピニオンギア4は、ラックギア3に噛み合うギアであり、シャフト5に固定されて設けられている。このピニオンギア4は、シャフト5によって回転されることで、駆動ギアとして機能する。
【0019】
図2は、一対のラックギア3とピニオンギア4とを含む模式図である。この図に示すように、ラックギア3は、エアミックスダンパ2のスライド方向に複数配列される標準歯3aと厚歯3bによって構成されている。
各ラックギア3において厚歯3bは、エアミックスダンパ2のスライド方向における両端に対して2つ配置され、その間に標準歯3aが配置されている。
なお、本実施形態のエアミックスダンパ装置S1において厚歯3bは、2つの標準歯3aとその歯溝を埋めることによって得られる形状を有している。また、厚歯3bと当該厚歯3bと隣り合う標準歯3aとの間の歯溝間隔は、隣り合う標準歯3a同士の間の歯溝間隔と同一に設定されている。
【0020】
ピニオンギア4は、ラックギア3と噛合するための歯4aが周方向に複数配列された歯車である。このピニオンギア4は、図2に示すように、ラックギア3の厚歯3bが噛合する大歯溝4bを一箇所のみに備えている。
なお、この大歯溝4bは、ピニオンギア4の歯4aの1つを削除することによって形成されている。このため、大歯溝4bがラックギア3の厚歯3b以外の部分を通過する際もスムーズに通過させることができる。
【0021】
図1に戻り、シャフト5は、両端部にピニオンギア4が固定されており、上記支持壁1cによって軸支されている。
駆動装置6(例えばモータ)は、シャフト5と連結されている。そしてシャフト5は、駆動装置6から動力が伝達されることによって回転駆動される。
【0022】
そして、本実施形態のエアミックスダンパ装置S1は、互いを合わせることによりピニオンギア4を組立て時における設定回転角度とするための印20,30(図3参照)を備えている。なお、ここで言う設定回転角度とは、組立て時において、ラックギア3とピニオンギア4とを正確に噛合することが可能なピニオンギア4の回転角度であり、より詳細には、ラックギア3の厚歯3bがピニオンギア4の大歯溝4bに噛合可能な回転角度である。
【0023】
図3は、フレームケース1とシャフト5との接続部分の拡大斜視図であり、(a)が図1における奥側の接続部分を示し、(b)が図1における手前側の接続部分を示している。
印20,30は合わせることによってピニオンギア4を組立て時における設定回転角度とする一対のものであり、図3に示すように、一方の印20がシャフト5に対して設けられ、他方の印30がフレームケース1に対して設けられている。
【0024】
印20は、シャフト5の周方向において、印30よりも幅狭とされており、位置合わせを容易するために、先端が鋭く尖っている。そして、この印20は、シャフト5の半径方向に突出した突出部5a上に設けられており、当該半径方向において印30の先端と略同一の高さに配置されている。
【0025】
図4(a)は、本実施形態における印30を示す平面図である。そして、印30は、シャフト5の周方向において、印20よりも幅広とされている。また、印30は、シャフト5の周方向において、その中心が組立て時の正規位置を示し、その幅がエアミックスダンパ2の組立て可能範囲を示している。
ここで、エアミックスダンパ2の組立て可能範囲とは、ラックギア3の所定の歯が、予め決められたピニオンギア4の歯溝に収まる位置であり、当該歯の歯先が、収まるべき歯溝の奥側に位置するピニオンギア4の歯に当接可能な範囲である。そして、本実施形態においては、ラックギア3の厚歯3bがピニオンギア4の大歯溝4bに収まる位置であり、厚歯3bの歯先が大歯溝4bの奥側に位置するピニオンギア4の歯4aに当接可能な範囲である。
また、組立て時の正規位置とは、組立てが完了した後の正常動作時におけるラックギア3の歯とピニオンギア4の歯との位置関係にて、ラックギア3の所定の歯が、予め決められたピニオンギア4の歯溝に収まる位置であり、ラックギア3とピニオンギア4との滑りを殆ど発生させることなく予め決められたピニオンギア4の歯溝に収まる位置である。そして、本実施形態においては、ラックギア3の厚歯3bがピニオンギア4の大歯溝4bに大きな滑りを発生することなく収まる位置である。
また、本実施形態において印30は、組立て時の正規位置を示す、中心に向けて尖った形状を有している。
【0026】
なお、印30は、図4(a)に示す形状に限られるものではない。例えば、印30に換えて、図4(b)に示すような、幅端部に向けて尖ったY字形状の印30aを採用しても良い。このような形状を採用することにより、印30aの幅端部を作業者が正確に把握することが可能となる。
また、印30に換えて、図4(c)に示すような、尖っていないT字形状の印30bを採用しても良い。
また、印30に換えて、中心及び幅端部の両方に向けて尖った形状の印を採用することも可能である。
【0027】
また、本実施形態において、印20,30は、組立て時に作業者から視認が可能なように作業者側に設けられている。本実施形態においては、作業者は、図2における斜め上方から作業を行う。つまり、視認方向は図2に示すように、斜め上方からとなる。このため、印20,30は、図2における斜め上方から視認可能な位置に設けられている。なお、図2は、ピニオンギア4が正確にラックギア3と噛合可能な上記設定回転角度とされている様子を示している。
【0028】
このような構成を有する本実施形態のエアミックスダンパ装置S1においては、不図示のモータによってシャフト5が回転駆動されると、ピニオンギア4が回転し、ラックギア3が進行し、さらにはエアミックスダンパ2が加熱流路用開口1aのみを完全に閉鎖する位置と通気用開口1bのみを完全に閉鎖する位置との間においてスライドされる。
そして、不図示の制御装置によってピニオンギア4の回転方向及び回転量が制御され、これによってエアミックスダンパ2のスライド位置が制御される。この結果、エアミックスダンパ2によって閉鎖される加熱流路用開口1a及び通気用開口1bの面積割合が調節され、冷風(そのまま混合部へ通気される冷風)と温風(加熱流路により加熱される冷風)との混合割合が調節される。
【0029】
また、このような本実施形態のエアミックスダンパ装置S1を組み立てる際(すなわちエアミックスダンパ装置S1を搭載する車両用空気調和装置を組み立てる際)には、予め組み立てられたフレームケース1に対して図1に示す差込口10からエアミックスダンパ2を差し込むことによってエアミックスダンパ2を組み付ける。つまり、本実施形態のエアミックスダンパ装置S1においては、組立ての際に、エアミックスダンパ2がスライド方向の一方向を差込方向としてガイド溝1dへ差し込まれる。
【0030】
ここで、本実施形態のエアミックスダンパ装置S1は、ピニオンギア4が設けられたシャフト5と当該シャフト5を軸支するフレームケース1とに対して印20,30が設けられており、これらの印20,30を合わせることによりピニオンギア4が組立て時の設定回転角度とされる。このため、本実施形態のエアミックスダンパ装置S1によれば、組立て時において、印20,30を合わせることによって容易にピニオンギア4の回転角度を設定することができ、例えば、作業者がピニオンギア4を見ることなくピニオンギア4の回転角度を設定することができる。
【0031】
また、本実施形態のエアミックスダンパ装置S1においては、シャフト5の周方向における印30の中心が組立て時の正規位置を示し、シャフト5の周方向における印30の幅がエアミックスダンパ2の組立て可能範囲を示している。このため、作業者が組立て時の正規位置及び組立て可能範囲を容易に認識することができ、より容易に組立て作業を行うことが可能となる。
【0032】
また、本実施形態のエアミックスダンパ装置S1においては、印30の幅は、ラックギア3の厚歯3bがピニオンギア4の大歯溝4bに噛合可能な範囲に設定されている。このため、厚歯3bを大歯溝4bに対して容易に噛合することができる。
【0033】
また、本実施形態のエアミックスダンパ装置S1においては、印30がシャフト5の周方向において中心に向けて尖った形状を有し、印30aがシャフト5の周方向において幅端部に向けて尖った形状を有している。このため、作業者が印の中心あるいは幅端部を容易に視認することができ、より容易に組立て作業を行うことが可能となる。
【0034】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0035】
例えば、上記実施形態においては、シャフト5に対して印20が設けられ、フレームケース1に対して印30が設けられる構成について説明した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、シャフト5に対して印30が設けられ、フレームケース1に対して印20が設けられる構成を採用することもできる。
【0036】
また、上記実施形態においては、印20,30が、ピニオンギア4が位置するフレームケース1の内側に設けられた構成を採用した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、シャフト5が内側から外側にフレームケース1を貫通孔して設けられている場合には、印をフレームケース1の外側に設けるようにしても良い。これによって、フレームケース1の内側が作業者に視認できない場合であっても、容易に組立て作業を行うことが可能となる。
【符号の説明】
【0037】
S1……エアミックスダンパ装置(スライドドア装置)、1……フレームケース、2……エアミックスダンパ(スライドドア)、3……ラックギア、3a……標準歯、3b……厚歯、4……ピニオンギア、4a……歯、4b……大歯溝、10……差込口、20……印、30,30a,30b……印

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組立て時において、ラックギアが設けられたスライドドアをスライド方向の一方向を差込方向として差し込みながら、前記ラックギアをシャフトに設けられたピニオンギアに対して噛合させるスライドドア装置であって、
互いを合わせることにより前記ピニオンギアを組立て時における設定回転角度とする一対の印の一方が前記シャフトに設けられ、他方が前記シャフトを軸支するフレームケースに設けられていることを特徴とするスライドドア装置。
【請求項2】
前記シャフトの周方向における前記印の中心が組立て時の正規位置を示し、前記シャフトの周方向における前記印の幅が前記スライドドアの組立て可能範囲を示すことを特徴とする請求項1記載のスライドドア装置。
【請求項3】
前記ピニオンギア及び前記ラックギアの一方が大歯溝を有すると共に他方が前記大歯溝に噛合する厚歯を有し、前記印の幅は、前記厚歯が前記大歯溝に噛合可能な範囲に設定されていることを特徴とする請求項2記載のスライドドア装置。
【請求項4】
前記印は、前記シャフトの周方向において、中心及び幅端部の少なくとも一方に向けて尖った形状を有することを特徴とする請求項2または3記載のスライドドア装置。
【請求項5】
前記シャフトが前記ピニオンギアの位置する前記フレームケースの内側から前記フレームケースの外側に貫通し、前記印が前記フレームケースの外側に設けられていることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載のスライドドア装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2012−2335(P2012−2335A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−140756(P2010−140756)
【出願日】平成22年6月21日(2010.6.21)
【出願人】(000141901)株式会社ケーヒン (1,140)
【Fターム(参考)】