説明

スライドレール取付装置

【課題】本発明は、スライドレール取付装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係るスライドレール取付装置は、取付ブラケットと、取付ブラケットに固定された2つのボルトと、2つのボルトに螺合する2つの挿入ピンと、を備え、挿入ピンは、第一挿入段及び第二挿入段を備え、第二挿入段の外径は、第一挿入段の外径より小さく、挿入ピンの第一挿入段を第一サーバーキャビネットの支柱の取付孔に貫通させると、挿入ピンの第一挿入段は第一サーバーキャビネットの支柱によって支持され、挿入ピンの第二挿入段を第二サーバーキャビネットの支柱の取付孔に貫通させると、挿入ピンの第二挿入段は第二サーバーキャビネットの支柱によって支持され、挿入ピンをボルトから取り外してから、ボルトを第三サーバーキャビネットの支柱の取付孔に貫通させると、ボルトは第三サーバーキャビネットの支柱によって支持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スライドレール取付装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
サーバーシステムは、サーバーキャビネット及びこのサーバーキャビネットに装着されている複数のサーバーを備える。サーバーキャビネットとサーバーとの間には、スライドレールアセンブリが設けられているので、サーバーを自由に引き出したり差し込んだりすることができる。
【0003】
スライドレールアセンブリの取付ブラケットをサーバーキャビネットの支柱の取付孔に取り付けて、スライドレールアセンブリをサーバーキャビネットに固定する。異なるサーバーキャビネットの支柱の取付孔は様々であり、例えば、大きい矩形孔もしくは円孔、又は小さいねじ山孔などである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来のスライドレールアセンブリの取付ブラケットは、異なる取付孔を有するサーバーキャビネットに適用できないので、異なるサーバーキャビネットに使用する場合には異なる取付ブラケットを採用する。
【0005】
本発明の目的は、前記課題を解決し、異なる取付孔を有するサーバーキャビネットに適用できるスライドレール取付装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るスライドレール取付装置は、異なる取付孔を有する第一、第二及び第三サーバーキャビネットの支柱に取り付けることができ、取付ブラケットと、前記取付ブラケットに固定された2つのボルトと、2つの前記ボルトに螺合する2つの挿入ピンと、を備え、各々の前記挿入ピンは、第一挿入段及び前記第一挿入段の一端から延在する第二挿入段を備え、前記第二挿入段の外径は、前記第一挿入段の外径より小さく、前記第一サーバーキャビネットの支柱に取り付ける場合、前記挿入ピンの第一挿入段を前記第一サーバーキャビネットの支柱の取付孔に貫通させて、前記挿入ピンの第一挿入段は、前記第一サーバーキャビネットの支柱によって支持され、前記第二サーバーキャビネットの支柱に取り付ける場合、前記挿入ピンの第二挿入段を前記第二サーバーキャビネットの支柱の取付孔に貫通させて、前記挿入ピンの第二挿入段は、前記第二サーバーキャビネットの支柱によって支持され、前記第三サーバーキャビネットの支柱に取り付ける場合、前記挿入ピンを前記ボルトから取り外してから、前記ボルトを前記第三サーバーキャビネットの支柱の取付孔に貫通させて、前記ボルトは、前記第三サーバーキャビネットの支柱によって支持される。
【発明の効果】
【0007】
従来の技術と比べて、本発明のスライドレール取付装置は、取付ブラケットに固定されたボルト及び前記ボルトに螺合する挿入ピンを備え、前記挿入ピンは、異なる直径を有する第一挿入段及び第二挿入段を備え、前記挿入ピンの第一挿入段は、前記スライドレール取付装置を第一サーバーキャビネットの支柱に取り付けるために用いられ、前記挿入ピンの第二挿入段は、前記スライドレール取付装置を第二サーバーキャビネットの支柱に取り付けるために用いられ、前記ボルトは、前記スライドレール取付装置を第三サーバーキャビネットの支柱に取り付けるために用いられ、従って本発明のスライドレール取付装置は、異なる取付孔を有するサーバーキャビネットに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に係るスライドレール取付装置の分解図である。
【図2】図1に示すスライドレール取付装置の別の視角からの分解図である。
【図3】図1に示すスライドレール取付装置を第一サーバーキャビネットの支柱に取り付けた状態を示す斜視図である。
【図4】図1に示すスライドレール取付装置を第二サーバーキャビネットの支柱に取り付けた状態を示す斜視図である。
【図5】図1に示すスライドレール取付装置を第三サーバーキャビネットの支柱に取り付けた状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0010】
図1〜図5を参照すると、本発明の実施形態に係るスライドレール取付装置は、正方形の取付孔72を有する第一サーバーキャビネットの支柱70と、円形の取付孔82を有する第二サーバーキャビネットの支柱80と、内部にねじ山が設けられた円形の取付孔92を有する第三サーバーキャビネットの支柱90と、のうちのいずれか1つに選択的に取り付けることができる。前記取付孔82の直径は、前記取付孔72の一辺の長さより小さいが、前記取付孔92の直径より大きい。
【0011】
前記スライドレール取付装置は、取付ブラケット10、2つのボルト20及び2つの挿入ピン30を備える。
【0012】
前記取付ブラケット10は、スライドレール(図示せず)と結合する側板11及び前記側板11の一端から直交して延在する端板13を備える。
【0013】
2つの前記ボルト20は、前記取付ブラケット10の端板13に固定され且つ前記側板11から離れる方向に向かって延伸する。前記ボルト20の外径は、前記取付孔92の直径より若干小さいので、前記取付孔92を貫通する。
【0014】
前記挿入ピン30は、第一挿入段32及び前記第一挿入段32の一端から延在する第二挿入段34を備える。前記第二挿入段34の外径は、前記第一挿入段32の外径より小さいので、前記第一挿入段32と前記第二挿入段34との接続箇所には、階段部324を形成する。前記挿入ピン30には、その軸方向に沿って前記挿入ピン30を貫通するスクリューホール36が設けられており、前記スクリューホール36の前記第二挿入段34から離れている一端には、導入口が設けられる。正方形の前記取付孔72の一辺の長さは、前記挿入ピン30の第一挿入段32の外径より大きい。円形の前記取付孔82の直径は、前記第一挿入段32の外径より小さいが、前記第二挿入段34の外径より大きい。
【0015】
前記スライドレール取付装置を使用する場合、2つの前記挿入ピン30のスクリューホール36の導入口を前記取付ブラケット10の端板13に固定された2つの前記ボルト20に位置合わせしてから、2つの前記挿入ピン30を2つの前記ボルト20にそれぞれ螺合する。
【0016】
図3を参照すると、前記スライドレール取付装置を前記第一サーバーキャビネットの支柱70に取り付ける場合、前記挿入ピン30の第一挿入段32を前記取付孔72に貫通させて、前記取付ブラケット10の端板13は、前記第一サーバーキャビネットの支柱70に当接し、前記挿入ピン30の第一挿入段32は、前記第一サーバーキャビネットの支柱70によって支持される。
【0017】
図4を参照すると、前記スライドレール取付装置を前記第二サーバーキャビネットの支柱80に取り付ける場合、前記挿入ピン30の第二挿入段34を前記取付孔82に貫通させて、前記挿入ピン30の階段部324は、前記第二サーバーキャビネットの支柱80に当接し、前記挿入ピン30の第二挿入段34は、前記第二サーバーキャビネットの支柱80によって支持される。
【0018】
図5を参照すると、前記スライドレール取付装置を前記第三サーバーキャビネットの支柱90に取り付ける場合、前記挿入ピン30を回動して、前記挿入ピン30を前記ボルト20から取り外してから、前記ボルト20を前記取付孔92に貫通させて、前記取付ブラケット10の端板13は、前記第三サーバーキャビネットの支柱90に当接し、前記ボルト20は、前記第三サーバーキャビネットの支柱90によって支持される。
【0019】
以上、本発明を実施例に基づいて具体的に説明したが、本発明は、上述の実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の変更が可能であることは勿論であって、本発明の技術的範囲は、以下の特許請求の範囲から決まる。
【符号の説明】
【0020】
10 取付ブラケット
11 側板
13 端板
20 ボルト
30 挿入ピン
32 第一挿入段
34 第二挿入段
36 スクリューホール
70 第一サーバーキャビネットの支柱
72,82,92 取付孔
80 第二サーバーキャビネットの支柱
90 第三サーバーキャビネットの支柱
324 階段部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なる取付孔を有する第一、第二及び第三サーバーキャビネットの支柱に取り付けることができるスライドレール取付装置であって、
取付ブラケットと、前記取付ブラケットに固定された2つのボルトと、2つの前記ボルトに螺合する2つの挿入ピンと、を備え、各々の前記挿入ピンは、第一挿入段及び前記第一挿入段の一端から延在する第二挿入段を備え、前記第二挿入段の外径は、前記第一挿入段の外径より小さく、
前記第一サーバーキャビネットの支柱に取り付ける場合、前記挿入ピンの前記第一挿入段を前記第一サーバーキャビネットの支柱の取付孔に貫通させて、前記挿入ピンの前記第一挿入段は、前記第一サーバーキャビネットの支柱によって支持され、
前記第二サーバーキャビネットの支柱に取り付ける場合、前記挿入ピンの前記第二挿入段を前記第二サーバーキャビネットの支柱の取付孔に貫通させて、前記挿入ピンの前記第二挿入段は、前記第二サーバーキャビネットの支柱によって支持され、
前記第三サーバーキャビネットの支柱に取り付ける場合、前記挿入ピンを前記ボルトから取り外してから、前記ボルトを前記第三サーバーキャビネットの支柱の取付孔に貫通させて、前記ボルトは、前記第三サーバーキャビネットの支柱によって支持されることを特徴とするスライドレール取付装置。
【請求項2】
前記第一サーバーキャビネットの支柱の前記取付孔は正方形であり、前記挿入ピンの前記第一挿入段の外径は、前記第一サーバーキャビネットの支柱の前記取付孔の一辺の長さより小さいことを特徴とする請求項1に記載のスライドレール取付装置。
【請求項3】
前記第二サーバーキャビネットの支柱の前記取付孔は円形であり、前記第一挿入段の外径は、前記第二サーバーキャビネットの支柱の前記取付孔の直径より大きく、前記第二挿入段の外径は、前記第二サーバーキャビネットの支柱の前記取付孔の直径より小さいことを特徴とする請求項1または2に記載のスライドレール取付装置。
【請求項4】
前記第三サーバーキャビネットの支柱の前記取付孔は円形であり且つ内部にねじ山が設けられ、前記ボルトの外径は、前記第三サーバーキャビネットの支柱の前記取付孔の直径より小さいことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のスライドレール取付装置。
【請求項5】
前記取付ブラケットは、側板及び前記側板の一端から直交して延在する端板を備え、前記ボルトは、前記端板に固定され且つ前記側板から離れる方向に向かって延伸することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のスライドレール取付装置。
【請求項6】
前記挿入ピンには、その軸方向に沿って前記挿入ピンを貫通するスクリューホールが設けられ、前記スクリューホールの前記第二挿入段から離れている一端には、導入口が設けられ、前記ボルトは、前記導入口から前記スクリューホールに螺合することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のスライドレール取付装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−129517(P2012−129517A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−256312(P2011−256312)
【出願日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【出願人】(503023069)鴻富錦精密工業(深▲セン▼)有限公司 (399)
【出願人】(500080546)鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司 (1,018)
【Fターム(参考)】