説明

スライド上下位置調整機構

【課題】手動により保持具等の上下位置を調整できるスライド上下位置調整機構を提供する。
【解決手段】同一軸方向に配置される上側シャフト60と下側シャフト70とを備え、上側シャフト60に対する下側シャフト70の上下位置を調整するスライド上下位置調整機構50であって、下側シャフト70と上側シャフト60とを拘束する対のクランプ51、52を備え、上側シャフト60と下側シャフト70との少なくとも一方に径方向に突出する環状ウェッジ部73を形成し、各クランプ51、52に環状ウェッジ部73に押し当てられる環状凹部54を形成し、各クランプ51、52を締結することにより下側シャフト70と上側シャフト60とを同一軸上で結合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上側シャフトに対する下側シャフトの上下位置を調整するスライド上下位置調整機構に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示された捩り試験装置は、各種部品や材料の供試体に、サーボモータによって捩りトルクを繰り返して負荷し、トルクが負荷された状態にて捩り検出器が供試体の出力トルクを検出し、捩り疲労試験等を行うようになっている。
【0003】
この捩り試験装置は、サーボモータが供試体を水平軸まわりに回転させるように配置され、サーボモータ、供試体、捩り検出器が水平軸方向に並んで設けられている。
【0004】
供試体の長さに応じて供試体を保持する保持具の位置を変える場合、手動によって保持具を水平軸方向に移動することができる。
【特許文献1】特開2007-107955号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、サーボモータ、供試体、捩り検出器が上下方向(垂直軸方向)に並ぶように配置された捩り試験装置にあっては、供試体の長さに応じて保持具の上下位置を変える場合、重力に抗して保持具と捩り検出器を上下方向に移動する必要がある。
【0006】
このため、固定側保持具を昇降可能に支持する昇降台と、この昇降台をアクチュエータを介して自動的に昇降させる昇降機構とを設けることが考えられるが、この場合、供試体の長さを検出するセンサ等を用いて昇降機構の作動を制御する必要があり、捩り試験装置の構造が複雑化し、製品のコストアップを招くという問題点があった。
【0007】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、手動により保持具等の上下位置を調整できるスライド上下位置調整機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、同一軸方向に配置される上側シャフトと下側シャフトとを備え、この上側シャフトに対するこの下側シャフトの上下位置を調整するスライド上下位置調整機構50であって、下側シャフトと上側シャフトとを拘束する対のクランプを備え、上側シャフトと下側シャフトとの少なくとも一方に径方向に突出する環状ウェッジ部を形成し、各クランプに環状ウェッジ部に押し当てられる環状凹部を形成し、各クランプを締結することにより下側シャフトと上側シャフトとを同一軸上で結合することを特徴とするものとした。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、各クランプを緩めて下側シャフトと上側シャフトとを軸方向に相対変位させ、上側シャフトと下側シャフトとの相対回転が係止された状態で上側シャフトに対する下側シャフトの上下位置を手動で調整することが容易に行える。
【0010】
各クランプを締結することにより、環状凹部が環状ウェッジ部に押し当てられ、下側シャフトと上側シャフトとを精度良く同一軸上で結合することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0012】
図1に示す捩り試験装置1は、例えば、人工骨等の供試体2に、サーボモータ5によって捩りトルクを負荷し、トルクが負荷された状態にて捩り検出器6が供試体2の出力トルクを検出し、捩り疲労試験等を行うものである。
【0013】
サーボモータ5は図示しないコントローラによって正転と逆転とを繰り返し、この回転によって供試体2に捩りトルクが負荷される。コントローラは捩り検出器6にて検出した検出トルクを設定トルクに近づけるフィードバック制御を行う。
【0014】
トルク検出器6は、ひずみゲージ、光センサ等を使用した種々のトルク検出器を用いることができる。
【0015】
この捩り試験装置1は、サーボモータ5が供試体2を垂直軸まわりに回転させるように配置され、サーボモータ5、供試体2、捩り検出器6が上下方向に並んで設けられることにより、装置の設置スペースを小さくしている。
【0016】
捩り試験装置1は、供試体2の下端部を保持する回転側保持具3と、供試体2の上端部を保持する固定側保持具4とを備える。回転側保持具3は、供試体2の下端部を着脱可能に保持する治具を有する一方、固定側保持具4は、供試体2の上端部を着脱可能に保持する治具を有する。
【0017】
この回転側保持具3にサーボモータ(トルク負荷手段)5が連結される一方、固定側保持具4に捩り検出器6が連結される。図示しないコントローラは検出器6の検出信号を入力し、サーボモータの作動を制御する。
【0018】
回転側保持具3は、架台10に軸受11を介して垂直軸まわりに回転可能に支持され、カップリング7を介してサーボモータ5に連結される。
【0019】
固定側保持具4は、スライド上下位置調整機構50とカップリング22を介して捩り検出器6に連結される。
【0020】
供試体2の長さに応じて回転側保持具3と固定側保持具4との間隔を調整するために、固定側保持具4を支持する昇降台20と、この昇降台20をモータ34の作動によって昇降させる昇降機構30とが設けられる。
【0021】
昇降台20は、平面図上にて矩形に形成され、4本の柱を介して昇降可能に支持される。架台10上に立設する4本の柱として昇降台20の対角に配置される一対のスクリュシャフト31と一対のガイドシャフト35とが設けられる。
【0022】
スクリュシャフト31とガイドシャフト35は、筒状のブーツ39によって覆われ、それぞれの露出部がダストから保護される。
【0023】
2本のスクリュシャフト31は、図示しないタイミングベルトとプーリを介して互いに連動し、一方のスクリュシャフト31がモータ34によって回転駆動されることにより、各スクリュシャフト31が同期して回転する。
【0024】
各スクリュシャフト31に螺合するトラベルナット33が設けられ、この各トラベルナット33が昇降台20の対角に固定される。各スクリュシャフト31が同期して回転することにより、2個のトラベルナット33が同期して昇降し、昇降台20が昇降する。
【0025】
各ガイドシャフト35に摺動可能に嵌合するスライドスリーブ36が設けられ、この各スライドスリーブ36が昇降台20の対角に固定される。昇降台20が昇降するとき、各スライドスリーブ36がガイドシャフト35に対して摺動し、昇降台20の姿勢が傾かないように水平に保たれる。
【0026】
各スライドスリーブ36にはスライドロック機構37が設けられる。スライドロック機構37は、作業者がレバー38を一方に回動させることにより、ガイドシャフト35を締め付け、ガイドシャフト35に対するスライドスリーブ36の摺動を係止し、昇降台20の上下移動を止めるロック状態とする。一方、スライドロック機構37は、作業者がレバー38を他方に回動させる操作をすることにより、ガイドシャフト35の締め付けを解除し、ガイドシャフト35に対してスライドスリーブ36が摺動できるロック解除状態とする。
【0027】
昇降台20の上下位置を調整する場合、操作者はレバー38を操作してスライドロック機構37をロック解除状態とした後に、図示しないコントローラを操作してモータ34を作動させて昇降台20を昇降させ、昇降台20の移動を任意の位置で止めた後に、レバー38を操作してスライドロック機構37をロック状態とし、昇降台20を固定する。このようにして、昇降機構30は、操作者の操作によって昇降台20の上下位置を大まかに調整する。
【0028】
スライド上下位置調整機構50は、操作者が手動によって固定側保持具4の上下位置を調整するものである。上記のように昇降機構30によって昇降台20の上下位置が大まかに調整された後、スライド上下位置調整機構50によって固定側保持具4の上下位置が微調整される。
【0029】
スライド上下位置調整機構50は、固定側保持具4に連結される下側シャフト70と、捩り検出器6に連結される上側シャフト60と、この下側シャフト70と上側シャフト60とを同一軸上で結合する対のクランプ51、52を備える。
【0030】
上側シャフト60は、軸受21を介して昇降台20に回転可能に支持され、その上端部がカップリング22を介して捩り検出器6に連結される。
【0031】
下側シャフト70は、その下端部にフランジ部74が形成され、このフランジ部74に固定側保持具4が締結される。
【0032】
図2の(a)は上側シャフト60の平面図であり、図2の(b)は同じく上側シャフト60の側面図であり、図2の(c)は下側シャフト70の側面図である。
【0033】
下側シャフト70と上側シャフト60との相対回転を係止する相対回転係止手段として、上側シャフト60に軸方向に延びる中心穴66と、この中心穴66の内周面に開口して軸方向に延びるキー溝67とを形成する一方、下側シャフト70に軸方向に延びる円柱状の中心軸71と、この中心軸71から突出する回転係止キー72とを形成する。
【0034】
中心軸71が中心穴66に摺動可能に嵌合するとともに、回転係止キー72がキー溝67に摺動可能に嵌合することにより、下側シャフト70と上側シャフト60との相対回転を係止する。
【0035】
上側シャフト60は、軸方向に延びる円柱状の円柱軸部65を有し、この円柱軸部65の下端に開口して中心穴66とキー溝67とが開口する。
【0036】
なお、相対回転係止手段は、これに限らず、下側シャフト70に軸方向に延びる中心穴と、この中心穴の内周面に開口して軸方向に延びる溝とを形成する一方、上側シャフト60に軸方向に延びる円柱状の中心軸と、この中心軸から突出するキーとを形成しても良い。
【0037】
下側シャフト70は、その径方向に円盤状に突出する環状ウェッジ部73を有し、この環状ウェッジ部73の上端面から中心軸71が軸方向に突出する。
【0038】
環状ウェッジ部73は、円柱状の外周面76と、これを挟んで円錐面状に延びる上下の傾斜面75、79を有し、テーパ状の断面形状をしている。
【0039】
図3はスライド上下位置調整機構50の分解斜視図であり、図4の(a)はスライド上下位置調整機構50の構成を示す平面図であり、図4の(b)は同じく側面図である。
【0040】
対のクランプ51、52は、4本のボルト59を介して互いに締結することにより、上側シャフト60の円柱軸部65と下側シャフト70の環状ウェッジ部73とを拘束し、下側シャフト70と上側シャフト60とを同一軸上で結合するものである。
【0041】
なお、ボルト59の本数はこれに限らず、増減しても良い。また、各ボルト59は工具を介して締結されるが、これに限らず、工具を介さずに締結される構成としても良い。
【0042】
各クランプ51、52は、それぞれ半円筒状に形成され、円柱面状に窪む内周面53と、円盤状に窪む環状凹部54とをそれぞれ有する。
【0043】
内周面53は上側シャフト60の円柱軸部65と略同一の径を有し、上側シャフト60の円柱軸部65に隙間なく当接するようになっている。
【0044】
環状凹部54は環状ウェッジ部73の傾斜面75、79に当接する傾斜面55、56を有する。
【0045】
クランプ51には各ボルト59を螺合させるネジ穴57が形成される。クランプ52には各ボルト59を挿通させるボルト穴58が形成される。
【0046】
各クランプ51、52が各ボルト59を介して締結された状態にて、各内周面53が上側シャフト60の円柱軸部65に押し当てられるとともに、各環状凹部54の傾斜面55、56が環状ウェッジ部73の傾斜面75、79に押し当てられることにより、上側シャフト60の円柱軸部65と下側シャフト70の環状ウェッジ部73とを拘束し、下側シャフト70と上側シャフト60とを同一軸上で結合する。
【0047】
なお、これに限らず、上側シャフト60に環状ウェッジ部を形成し、下側シャフト70に円柱軸部を形成しても良い。
【0048】
下側シャフト70の下端部には円盤状のフランジ部74が各クランプ51、52の下方に位置するように形成される。このフランジ部74には複数のネジ穴75が等間隔を持って形成され、各ネジ穴75に図示しないボルトが螺合し、このボルトを介してフランジ部74に固定側保持具4が締結される。
【0049】
捩り試験装置1に供試体2を取付ける場合に、以下の手順で行われる。
・昇降台20を上昇させるとともに、下側シャフト70を上側シャフト60に対して上昇させる。
・回転側保持具3に供試体2の下端部を保持する。これにより、供試体2が回転側保持具3の上に立てられる。
・昇降台20を下降させ、固定側保持具4が供試体2に当接する手前の位置で昇降台20の下降を停止し、スライドロック機構37を締結して昇降台20を架台10に対して固定する。このとき、下側シャフト70は各ボルト59を介して上側シャフト60に対して上昇した位置に保持されている。
・各ボルト59を緩めた後、下側シャフト70を上側シャフト60に対して下降させ、供試体2の上端部に固定側保持具4が供試体2に当接する位置で下側シャフト70の下降を停止し、各ボルト59を締結することにより下側シャフト70に対して上側シャフト60を固定する。
・固定側保持具4に供試体2の上端部を保持する。
【0050】
これにより、供試体2の長さに応じて回転側保持具3と固定側保持具4との間隔を変える場合、昇降機構30によって昇降台20の上下位置が大まかに調整された後、スライド上下位置調整機構50によって手動により固定側保持具4の上下位置が微調整される。操作者が手動によって操作するスライド上下位置調整機構50の重量は昇降台20等の重量に比べて格段に小さいため、供試体2の長さに応じて固定側保持具4の上下位置を微調整することが容易に行える。
【0051】
こうして、供試体2の上下端部を回転側保持具3と固定側保持具4に保持した後、捩り試験装置1を作動させ、サーボモータ5によって回転側保持具3を固定側保持具4に相対回転させ、供試体2に捩りトルクを繰り返し負荷する捩り疲労試験等が行われる。
【0052】
本発明は、同一軸方向に配置される上側シャフト60と下側シャフト70とを備え、上側シャフト60に対する下側シャフト70の上下位置を調整するスライド上下位置調整機構50であって、上側シャフト60と下側シャフト70の相対回転を係止する相対回転係止手段と、下側シャフト70と上側シャフト60とを拘束する対のクランプ51、52を備え、上側シャフト60と下側シャフト70との少なくとも一方に径方向に突出する環状ウェッジ部73を形成し、各クランプ51、52に環状ウェッジ部73に押し当てられる環状凹部54を形成し、各クランプ51、52を締結することにより下側シャフト70と上側シャフト60とを同一軸上で結合することを特徴とする。
【0053】
これにより、各クランプ51、52を緩めて下側シャフト70と上側シャフト60とを軸方向に相対変位させ、上側シャフト60と下側シャフト70との相対回転が係止された状態で上側シャフト60に対する下側シャフト70の上下位置を手動で調整することが容易に行える。
【0054】
各クランプ51、52を締結することにより、環状凹部54が環状ウェッジ部73に押し当てられ、下側シャフト70と上側シャフト60とを精度良く同一軸上で結合することができる。
【0055】
本実施の形態では、上側シャフト60と下側シャフト70の相対回転を係止する相対回転係止手段を備え、この相対回転係止手段として、上側シャフト60と下側シャフト70の一方に軸方向に延びる中心穴66とこの中心穴66の内周面に開口して軸方向に延びるキー溝67とを形成するとともに他方に軸方向に延びる円柱状の中心軸71とこの中心軸71から突出する回転係止キー72とを形成し、中心穴66とキー溝67に対して中心軸71と回転係止キー72が摺動可能に嵌合することを特徴とする。
【0056】
これにより、キー溝67に対して回転係止キー72が摺動可能に嵌合して、上側シャフト60と下側シャフト70との相対回転が係止される。また、この場合、スプライン等の加工が不要になり、製品のコストダウンがはかれる。
【0057】
本実施の形態では、供試体2に捩りトルクを付与する捩り試験装置1において、上側シャフト60と下側シャフト70の少なくとも一方の端部にフランジ部74を形成し、このフランジ部74に供試体2の一端部を保持する保持具4を取付けたことを特徴とする。
【0058】
これにより、供試体2の長さに応じて固定側保持具4の上下位置を調整する場合、スライド上下位置調整機構50によって手動により固定側保持具4の上下位置が微調整される。操作者が手動によって操作するスライド上下位置調整機構50の重量は昇降台20等の重量に比べて格段に小さいため、この調整が容易に行える。
【0059】
また、供試体2の長さを検出するセンサ等を用いて昇降機構30の作動を制御する必要がないため、捩り試験装置1の構造が複雑化することを避けられ、製品のコストダウンがはかれる。
【0060】
次に図5、図6に示す他の実施の形態を説明する。これは基本的には図1〜図4に示す前記の実施の形態と同じ構成を有し、相違する部分のみ説明する。なお、前記実施の形態と同一構成部には同一符号を付す。
【0061】
図5の(a)は上側シャフト60の平面図であり、図5の(b)は同じく上側シャフト60の側面図であり、図5の(c)は下側シャフト70の側面図である。
【0062】
下側シャフト70と上側シャフト60との相対回転を係止する相対回転係止手段として、上側シャフト60に軸方向に延びるスプライン穴68を形成する一方、下側シャフト70に軸方向に延びる円柱状のスプライン軸78を形成する。スプライン穴68とスプライン軸78には互いに係合するスプライン溝が形成される。
【0063】
この場合、スプライン軸78がスプライン穴68に摺動可能に嵌合することにより、下側シャフト70と上側シャフト60との相対回転を精度良く係止する。
【0064】
なお、相対回転係止手段は、これに限らず、上側シャフト60にスプライン軸を形成する一方、下側シャフト70にスプライン穴を形成しても良い。
【0065】
本実施の形態では、上側シャフト60と下側シャフト70の相対回転を係止する相対回転係止手段を備え、この相対回転係止手段として、上側シャフト60と下側シャフト70の一方に軸方向に延びるスプライン穴68を形成するとともに他方に軸方向に延びるプライン軸78を形成し、このスプライン穴68に対してこのスプライン軸78が摺動可能に嵌合することを特徴とする。
【0066】
これにより、下側シャフト70と上側シャフト60との相対回転を精度良く係止することができる。
【0067】
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明のスライド上下位置調整機構は、捩り試験装置に限らず、他の機械、設備等に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明の実施の形態を示す捩り試験装置の正面図。
【図2】同じく上側シャフトの平面図、側面図と、下側シャフトの側面図。
【図3】同じくスライド上下位置調整機構の分解図。
【図4】同じくスライド上下位置調整機構の平面図、側面図。
【図5】他の実施の形態を上側シャフトの平面図、側面図と、下側シャフトの側面図。
【図6】同じくスライド上下位置調整機構の平面図、側面図。
【符号の説明】
【0070】
1 捩り試験装置
50 スライド上下位置調整機構
51、52 クランプ
54 環状凹部
60 上側シャフト
65 る円柱軸部
66 中心穴
67 キー溝
68 スプライン穴
70 下側シャフト
72 回転係止キー
73 環状ウェッジ部
74 フランジ部
78 プライン軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一軸方向に配置される上側シャフトと下側シャフトとを備え、
前記上側シャフトに対する前記下側シャフトの上下位置を調整するスライド上下位置調整機構であって、
前記下側シャフトと前記上側シャフトとを拘束する対のクランプを備え、
前記上側シャフトと前記下側シャフトとの少なくとも一方に径方向に突出する環状ウェッジ部を形成し、
前記各クランプにこの環状ウェッジ部に押し当てられる環状凹部を形成し、
前記各クランプを締結することにより前記下側シャフトと前記上側シャフトとを同一軸上で結合することを特徴とするスライド上下位置調整機構。
【請求項2】
前記上側シャフトと前記下側シャフトの相対回転を係止する相対回転係止手段を備え、
この相対回転係止手段として、前記上側シャフトと前記下側シャフトの一方に軸方向に延びる中心穴とこの中心穴の内周面に開口して軸方向に延びるキー溝とを形成するとともに他方に軸方向に延びる円柱状の中心軸とこの中心軸から突出する回転係止キーとを形成し、この中心穴とこのキー溝に対してこの中心軸とこの回転係止キーがそれぞれ摺動可能に嵌合することを特徴とする請求項1に記載のスライド上下位置調整機構。
【請求項3】
前記上側シャフトと前記下側シャフトの相対回転を係止する相対回転係止手段を備え、
この相対回転係止手段として、前記上側シャフトと前記下側シャフトの一方に軸方向に延びるスプライン穴を形成するとともに他方に軸方向に延びるプライン軸を形成し、このスプライン穴に対してこのスプライン軸が摺動可能に嵌合することを特徴とする請求項1に記載のスライド上下位置調整機構。
【請求項4】
供試体に捩りトルクを付与する捩り試験装置において、
前記上側シャフトと前記下側シャフトとの少なくとも一方の端部にフランジ部を形成し、
このフランジ部に供試体の一端部を保持する保持具を取付けたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のスライド上下位置調整機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−103645(P2009−103645A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−277576(P2007−277576)
【出願日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【出願人】(304039065)カヤバ システム マシナリー株式会社 (185)
【Fターム(参考)】