説明

セフキノム組成物およびその使用方法

本発明は、セフキノム組成物、このような組成物を作る方法、薬剤を作るためのこのような組成物の使用、このような組成物を作るためのキットならびに感染を治療するための、このような組成物およびキットを使用する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連特許出願に関する相互参照
本発明は米国仮特許出願No.60/731,463(2005年10月29日出願)および欧州特許出願No.06111029.2(2006年3月出願)に基づく優先権を主張する。両特許出願を参照により、本特許に組み入れる。
【0002】
本発明は一般に、セフキノム組成物(セフキノム塩類を含む組成物を含む。)、このような組成物を作るため方法、薬剤を作るためのこのような組成物の使用、このような組成物を作るタメノキットおよび感染を治療するためのこのような組成物およびキットの使用法に関する。
【背景技術】
【0003】
セフキノム(CAS no.84957−30−2)は、セファロスポリン類のβーラクタム抗生物質である。セフキノムは、アクチノバシラス種(Actinobacillus spp)、ブタ胸膜肺炎菌(アクチノバシラス・プルロニューモニア/Actinobacillus pleuropneumoniae)、ヘモフィラス種(Haemophilus spp)、クロストリヂウム種(Clostridium spp)、コリネバクテリウム(Corynebacterium)、ブタ丹毒菌(エリシペロスリクス・ルシオバシアエ/Erysipelothrix rhusiopathiae)、連鎖球菌(ストレプトコッカス種/Streptococcus spp)およびパスツレラ種(Pasteurella spp)を含む、グラム陽性菌およびグラム陰性菌の両方に対して、活性の広範なスペクトルを有する。セフキノムは、例えば、ブタ連鎖球菌(ストレプトコッカス・スイス/Streptococcus suis)によって引き起こされる髄膜炎、連鎖球菌によって引き起こされる表皮炎ならびに大腸菌(イー・コリ/E.coli)および連鎖球菌によって引き起こされる乳房炎−子宮炎−無乳症症候群(MMA)の治療に使用され得る。セフキノム分子の形状は、治療される動物における分布および細菌の細胞壁の通過を容易にする傾向があり、注入後急速な殺細菌効果をもたらす。その形状はまた、β―ラクタマーゼを産生する細菌による不活性化に対して抵抗性である傾向がある。
【0004】
商業的に利用可能なセフキノム製剤には、例えば、COBACTAN 2.5%(登録商標)(Intervet International B.V.,Boxmeer,The Netherlandsにより販売されている。)が含まれ、COBACTAN 2.5%(登録商標)はまた、CEPHAGUARD 2.5%(登録商標)の商品名でも販売され、セフキノム硫酸塩(CAS no.123766−80−3)25mg/mlを含む:
【0005】
【化1】

即ち、1−〔(6R,7R)−7−〔2−(2−アミノ−4−チアゾリル)グリオキシルアミド〕−2−カルボキシ−8−オキソー5−チアー1−アザビシクロ〔4.2.0〕オクトー2−エン−3−イル〕メチル〕−5,6,7,8−テトラヒドロキノリニウムヒドロキシド,不活性塩7−(Z)−(O−メチルアキシム)硫酸塩。この製剤において、セフキノム硫酸塩は、オレイン酸エチルに懸濁されている。体重kgあたり1mgのセフキノム硫酸塩の用量におけるCOBACTAN 2.5%(登録商標)の筋肉内または皮下注射は、一般に8−12時間の期間に亘る有効な血漿濃度をもたらすことが報告されている。このような用量を用いて、毎日の注射による連続3−5日の治療が推奨される。
【0006】
米国特許第5,017,979号において、Lattrelらは、セファロスポリン化合物の種類およびこのような化合物の調製方法ならびにこのような化合物の細菌感染を治療するための使用法を考察している。この種類にはセフキノムおよび生理学的に許容できるその酸付加塩が含まれる。
【0007】
米国特許第4,845,087号において、Lattrelらは、セフキノムの結晶性酸付加塩および細菌感染を治療するためのこのような結晶性酸付加塩の使用を考察している。
【0008】
Lattrelらは、結晶化された塩がグラム陽性およびグラム陰性菌の両方に対して、抗細菌性を示すことを報告している。Lattrelらは、結晶化された塩がペニシリナーゼおよびセファリスポリナーゼ産生細菌に予想外に活性であり、良好な毒性学的および薬理学的性質を示し、これらを価値のある化学療法剤にすることも報告している。
【0009】
米国特許第5,747,484号において、Lattrelらは、セファリスポリン化合物のフェノール性カルボン酸付加塩の種類およびこのような化合物の調製方法ならびにこのような化合物の細菌感染の治療のための使用法を考察している。この種類には、セフキノムのカルボン酸付加塩が含まれる。Lattrelらは、これらの塩は、それらの低溶解性および動物における薬物動態に基づく利点を提供することを報告している。
【0010】
米国特許第4,692,516号において、Kirrstetterらは、トリ−C−C−アルキルヨードシランの存在下で求核置換によって3−ピリジニウム−メチル−セファロスポリンの種類を調製する方法を考察している。セファリスポリンの種類にはセフキノムが含まれる。
【0011】
米国特許第6,911,441号において、Schmidらは、油およびジステアリン酸アルミニウムを含む放出賦刑剤中のセファリスポリン(例えば、セフキノム)組成物を考察している。Schmidらは、このような組成物が、動物に注射後に、セファリスポリンの有効血中−血漿濃度の延長された持続を示すことを報告している。
【0012】
前述の事項にもかかわらず、例えば、一貫した投与が可能である、投与が簡単である(例えば注射針通過性が良好である)、周囲温度において安定である、容易に吸収される、局所の忍容性が高い、差し控えの日がないおよび/またはミルクを捨てる日がないといった代替セフキノム製剤に対するニーズが引き続きある。次の開示は、このような製剤おとびこのような製剤を使用するため方法を説明する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
(発明の概要)
本発明は、セフキノム組成物および動物における感染の治療のためのその使用に関する。このような組成物は、特に哺乳動物に使用されるのに適している。このような哺乳動物には、例えば、ブタ、ウシおよびウマが含まれる。このような哺乳動物には、例えば、他の農場または家畜哺乳動物(例えば、ヤギ、ヒツジ、など)、実験哺乳動物(例えば、マウス、ラット、など)、ペット哺乳動物(例えば、イヌ、ネコ、など)および野生および動物園の哺乳動物(例えば、バッファロー、シカ、など)が含まれることが更に意図されている。本発明の組成物が、鳥(例えば、ヒチメンチョウ、ニワトリ、など)および魚での使用にも適していることが意図されている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
従って、要約すると、本発明は一部において、動物への非経口投与に適した液体(特に、水性)組成物に関する。当該組成物は、セフキノムまたは薬学的に許容できるその塩を含む。加えて、当該組成物は、第二リン酸ナトリウム(即ち、NaHPO)を含む。
【0015】
本発明は一部において、薬剤、特に動物における細菌感染の治療用の薬剤を調製するための上に説明した液体組成物の使用にも関する。
【0016】
本発明は一部において、動物における細菌感染の治療方法にも関する。当該方法は液体組成物を作ることを含む。当該組成物は、セフキノムまたは薬学的に許容できるその塩を含む。加えて、当該組成物は、第二リン酸ナトリウムを含む。
【0017】
本発明は一部において、キットに関する。当該キットは、セフキノムまたは薬学的に許容できるその塩の治療有効量を含む第一の容積を含む。加えて、当該キットは、水を含む第二の容積を含む。更に、当該キットは、第二リン酸ナトリウムまたはその水和物を含む。当該第二リン酸ナトリウムまたはその水和物は第一の容積、第二の容積および/または第三の容積中に存在してよい。
【0018】
出願人の発明の更なる利益は、この明細書を読むことから当業者に明らかである。
【0019】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
この好ましい実施形態の詳細な説明は、単に、当業者に出願人の発明、その原理およびその実際の適用を熟知させ、他の当業者が本発明を、特別な用途の要求に最も適するように、その多様な形態において採用し、適用し得るようにすることを意図するものである。この詳細な説明およびその具体的な実施例は、本発明の好ましい実施形態を示す一方で、例示の目的のためだけに意図されている。従って、本発明は、この明細書に記載されている好ましい実施形態に制限されず、多様に改良され得る。
【0020】
本発明の組成物は、グラム陽性細菌感染の治療、グラム陰性細菌感染の治療または両方の治療に使用され得る。いくつかの実施形態において、例えば当該組成物は、アクチノバシラス種(Actinobacillus spp)、ブタ胸膜肺炎菌、ヘモフィラス種(Haemophilus spp)、クロストリヂウム種(Clostridium spp)、コリネバクテリウム(Corynebacterium)、ブタ丹毒菌、連鎖球菌および/またはパスツレラ種(Pasteurella spp)による感染の治療に使用され得る。更に例を挙げれば、当該組成物は、呼吸器感染(例えば、ウシの動物におけるマンヘイミア・ ヘモリティカ(Mannheimia haemolytica)感染)、足の感染、敗血症、ブタ連鎖球菌によって引き起こされる髄膜炎、連鎖球菌によって引き起こされる表皮炎および/または大腸菌または連鎖球菌によって引き起こされる乳房炎−子宮炎−無乳症症候群の治療に使用され得る。
【0021】
本発明の組成物は、一般に非経口的に投与されることが意図されているが、他の投与法も意図される。「非経口的投与」には、例えば、皮下注射、静脈内注射、筋肉内注射、胸骨内注射、粘膜下注射および注入が含まれる。
【0022】
セフキノム化合物の非経口的投与は、セフキノムまたはその塩の水溶液を用いて達成され得る。しかし、このような溶液は、長期間に亘って不安定になりがちである。従って、好ましい包装戦略は、セフキノムの活性成分を含む容器(例えば、バイアル)および溶媒を含む別の容器(例えば、第二のバイアル)を使用することを含む。投与の直前に、使用者は、セフキノムの活性成分を溶媒と混合し、非経口投与のための水溶液を作ることができる。この包装戦略に従って、遊離のセフキノムが使用され得ることが考えられるが、通常、セフキノムの薬学的に許容できる塩の使用がより好ましい。より具体的には、セフキノムの各種の塩は固体としてより大きな安定性を示す傾向がある。意図される塩には、例えば、セフキノム二塩酸、セフキノム硫酸塩、セフキノム−6−ヒドロキシナフトエ酸塩(セフキノム−ナフトエート)およびセフキノム−2,4−ジヒドロキシベンゾエートが含まれる。セフキノム硫酸塩は、その結晶の性質、水への溶解性および安定性特性のために、一般的に好ましい。
【0023】
一般に、当該組成物は、受容動物にセフキノムまたはその塩の治療有効量を与える用量で投与される。これは、当該組成物においてセフキノムまたはその塩が唯一の活性成分である場合に特にその通りである。セフキノムまたはその塩が、他の活性成分と共に投与される限りにおいて、当該用量が、他の活性成分の量と共に、治療的有効量を構成するセフキノムまたはその塩の量を含むことが好ましい。
【0024】
この特許において使用される、用語「治療的有効量」は、標的病原体の、感染を予防し、危険を低減し、発症を遅らせ、軽減し、抑制しまたは根絶するのに十分な量を構成する。一般に、治療的有効量は、感染部位において(または、感染に敏感な部位で、予防し、危険を低減し、発症を遅らせるために用いられた場合に)標的病原体を抑制するために有効な濃度を達成するのに必要な量として定義される。感染部位における(または感染に敏感な部位における)濃度は、標的病原体に対するセフキノムまたはその塩のMIC90レベル(最小阻害濃度、即ち、標的病原体の90%の成長を阻害する濃度)に少なくとも等しいことが好ましい。例えば、マンヘイミア・ ヘモリティカに対するMIC90は、0.25μg/mlである。
【0025】
本発明の組成物は、1日1回未満(例えば、1日置きに)の頻度で投与され得ることが意図されるが、当該組成物は、通常少なくとも1日一回投与される。セフキノムまたはその塩の好ましい1日の合計用量は、通常約0.5mg/kg(即ち、体重kg当たりのセフキノムまたはその塩のグラム)より多い。いくつかの実施形態において、1日用量は約1から約15mg/kgである。いくつかの実施形態において、1日用量は約1から約2mg/kgである。他のこのような実施形態において、1日用量は約5から約10mg/kgである。単回1日用量が通常好ましいが、投与単位組成物は、合計1日用量未満を含み得ることおよびこのようなより少ない用量を1日あたり2回以上投与して、所望の1日用量を達成することが意図されている。例えば、局所敗血症に対しては、12時間毎に1mg/kgを2回投与することが好ましい場合がある。ある場合には、所望により合計1日用量を増加するために、1日あたりの反復投与が、使用され得ることを認識すべきである。
【0026】
好ましい投与計画に影響する因子には、種類(種および品種)、年齢、体重、性別、食餌、活動度および動物患者の状態;病理学的状態の重症度;当該組成物を投与するために使用される装置ならびに使用される非経口投与の種類(例えば、皮下、筋肉内、粘膜下);活性、有効性、投与される特定の組成物の薬物動態的および毒性学的特性のような薬理学的考慮;当該組成物中の追加の活性成分の存在;および当該組成物が薬物および/またはワクチンの組み合わせの一部として投与されているかが含まれる。従って、実際に採用される用量は、具体的な動物患者に対して変化し得、従って上に説明した典型的な用量からはずれ得る。このような用量調整の決定は、一般に従来の手段を用いて当業者の技量の範囲内である。当該組成物は、当該動物患者に一時に投与され得ることが意図されている。しかし、一般には、当該組成物は毎日少なくとも約2日間、より典型的には毎日約3日から約10日間、さらにより典型的には毎日約3日から約5日間投与される。
【0027】
当該組成物中のセフキノムまたはその塩の濃度は、非経口投与に許容できる容量中において、セフキノムまたはその塩の所望の治療的有効量を与えるのに十分であることが好ましい。最大の許容容量は、例えば、投与に用いられている装置、非経口投与の種類、受容動物の大きさおよび使用者の主観的要望によって変化する。一般に、非経口用量は、100ml以下、より典型的には約75ml、およびより典型的には約50mlである。いくつかの実施形態において、好ましい用量容量は約5から約15ml、または約5から約10mlである。例えば、多数の成馬の体重は450kg前後である。4.5%の溶液の場合、当該馬は当該溶液10mlを用いて1mg/kgを投与され得る。このような容量は、10mlの注射器が商業的に入手できることから、一回の注射(多回の注射でなく)で投与され得るので、しばしば有利である。
【0028】
一般に、組成物中のセフキノムまたはその塩の好ましい濃度は、少なくとも約20mg/ml、少なくとも約30mg/ml、少なくとも約40から約57mg/mlまたは約40から約55mg/mlである。いくつかの実施形態において、当該組成物中のセフキノムまたはその塩の好ましい濃度は、約44から約57mg/mlである。いくつかの実施形態において、活性セフキノム質量は、当該組成物中に約44から48mg/mlの濃度で存在する。いくつかの実施形態において、当該組成物中の活性セフキノムの質量は、約44から約46mg/mlの濃度で存在する。いくつかの実施形態において、セフキノム硫酸塩は、当該組成物中に約52から57mg/mlの濃度で存在する。いくつかの実施形態において、当該セフキノム硫酸塩は、当該組成物中に約52から55mg/mlの濃度で存在する。セフキノムまたはその塩の濃度は、好ましくは周囲温度(または、当該組成物が投与される温度)における飽和濃度を超えない。
【0029】
本発明に従って、出願人らは、第二リン酸ナトリウム溶液が、非経口投与のための水性組成物をつくるためにセフキノム固体を再溶解するのに有利に用いられ得ることを見出した。当該第二リン酸ナトリウム溶液の使用は、セフキノム(またはその塩)を可溶化する必要性およびセフキノム(またはその塩)を中性化する必要性の両方を解決する。単独のセフキノムまたはその塩を、この発明によって意図される濃度で含む水溶液は酸性である。塩基が存在しない場合、このような溶液のpHは7未満であり、通常約1.5に近い。当該組成物に少なくとも約4のpHを与えるために、十分な第二リン酸ナトリウムが当該組成物に存在することが好ましい。いくつかの実施形態において、十分な第二リン酸ナトリウムが存在し、当該組成物に約4から約8のpHを与える。他のこのような実施形態において、十分な第二リン酸ナトリウムが存在し、当該組成物に約5から約7.5のpHを与える。他のこのような実施形態において、十分な第二リン酸ナトリウムが存在し、当該組成物に約6から約7のpHを与える。他のこのような実施形態において、十分な第二リン酸ナトリウムが存在し、当該組成物に約6.2から約6.7のpHを与える。当該組成物に対する好ましいpHの例は6.3である。当該組成物に対する好ましいpHのもう一つの例は6.5である。
【0030】
第二リン酸ナトリウムの好ましい濃度は、例えばセフキノムまたはセフキノム塩が用いられているか;塩が使用される限り、塩の種類、;セフキノムまたはその塩の濃度;特定の受容動物に対する好ましいpH;当該組成物中のいずれかの他の活性または不活性成分の存在および濃度によって変化し得る。通常、第二リン酸ナトリウムの濃度は、少なくとも約100mM、約150から約500mM、約250から約400mMまたは約300から約350mMである。
【0031】
第二リン酸ナトリウムは、セフキノムまたはその塩から離して包装され得ることが意図される。このような実施形態において、セフキノムまたはその塩は、通常固体の形であり、第二リン酸ナトリウムは投与前にセフキノムまたはその塩を再溶解するために使用される水溶液の形である。このような第二リン酸ナトリウム溶液は、例えば、第二リン酸ナトリウム自身(NaHPO)を水に溶解することによって調製してよい。しかし、通常、代わりに第二リン酸ナトリウム水和物を水に溶解し溶液を作る。適した水和物には、例えば2水和物(NaHPO・2HO)および7水和物(NaHPO・7HO)が含まれる。
【0032】
第二リン酸ナトリウムは好ましい緩衝剤であるが、他の緩衝剤の単独の使用、または組み合わせの使用が意図される。適した緩衝剤の選択は、一般に、例えばpH、浸透圧および緩衝剤によって溶媒に与えられた安定性ならびに非経口投与のための最終組成物などの因子に依存する。意図される替わりの緩衝剤には、例えば、酢酸ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸一水素カリウム、重炭酸ナトリウムおよび炭酸ナトリウムが含まれる。
【0033】
当該組成物は、セフキノムまたはその塩、第二リン酸ナトリウムおよび水に加えて、1つ以上の従来の薬学的に許容できる担体、賦形剤および/または補助剤(「賦形剤」と総称する)を含んでよい。例えば、本発明の当該組成物(および、その個々の成分同様)は、一般に細菌の繁殖に敏感でないが、いくつかの例では、当該組成物(特に溶媒)が1つ以上の保存剤を含むことが望ましい。保存剤の存在は、例えば、長期間、例えば、複数の日、週、月または年に亘って貯蔵される可能性がある組成物または溶媒に利益を与え得る。適した保存剤を選択する時に、考慮すべき因子には、例えば、保存剤の抗微生物活性(例えば、黄色ブドウ球菌(スタフィロコッカス・アウレウス/S.Aureus)、緑濃菌(シュードモナス・エルギノーサ/P.aeruginosa)、カンジダ・アルビカンス(C.albicans)、および/または黒麹菌(アスペルギルス・ニガー/A.niger);保存剤が所望の抗微生物活性を有するpH範囲;保存剤が所望の抗微生物活性を有する最少濃度;保存剤の水溶性および他の物理的特性(例えば、泡形成能);保存剤の非経口使用に対する適性;保存剤の活性成分との相互作用の可能性(例えば、活性成分の溶解性への影響);保存剤の非活性成分との相互作用の可能性(例えば、保存剤の溶媒の安定性への影響);および当該組成物または溶媒が製造され、販売され、使用されている場所に適用され得る政府のいずれかの規制が含まれる。意図される保存剤には、例えば、パラベン、プロピレングリコール、ベンザルコニウムクロリド、フェニルエタノール、クロロクレゾール、メタクレゾール、エタノール、フェノキシエタノールおよびベンジルアルコールが含まれる。ベンジルアルコールが一般に好ましい。当該保存剤の濃度は、通常、約5mg/mlより高い。いくつかの実施形態において(例えば、当該保存剤がベンジルアルコールの場合)、当該濃度は約5から約15mg/ml、約7.5から約15mg/ml、約10から約15mg/ml、または約10mg/mlである。いくつかの実施形態において、当該濃度は、少なくとも約10mg/mlである。一般に、当該保存剤の濃度は、約150mg/ml未満であり、より典型的には、約20mg/ml程度である。
【0034】
本発明は、上に説明した治療法の実施において使用に適したキットを更に含む。当該キットは、セフキノムまたは薬学的に許容できるその塩(例えば、セフキノム硫酸塩)を含む第一の剤型を含む。当該キットは、少なくとも1つの追加の成分を含み、通常、第一の剤型を当該追加の成分(複数)と共に使用するための説明書を含む。当該追加の成分(複数)は、例えば、投与前または投与中に、第一の剤型と混合され得る1つ以上の追加成分であってよい。当該追加の成分(複数)は、替わりに(または追加的に)第一の剤型を投与するための1つ以上の装置、追加の医薬品または生物学的物質および/または診断手段を含んでよい。投与のための装置は、例えば、注射器、ジェットインジェクターまたは他の医学的に許容できる非経口送達賦形剤であってよい。
【0035】
いくつかの好ましい実施形態において、第一の剤型は、第一の容器に固体(例えば、粉末)を含み、第二の成分は第二の容器に溶媒を含む。当該溶媒は、混合時に当該固体を可溶化するための十分な化学的性質および量を有することが好ましい。これらの実施形態において、25℃で当該固体を当該溶媒と混合後、当該固体が、約5分未満(または、約2分未満、約1分未満、または約30秒未満、または約15秒未満)で溶媒に溶解することが望ましい。また、当該溶媒は、当該固体が25℃で、少なくとも5分間、少なくとも10分間、少なくとも1時間、少なくとも1日間、少なくとも1週間、または少なくとも1カ月間、当該溶媒に溶解して留まることを可能にする化学的性質を有することが望ましい。
【0036】
当該第一および第二の容器は、接していても離れていても良い。両容器は、医薬品の使用に適した形、大きさ、組成および清潔さを有することが好ましい。適した容器は、例えば、約30から約100mlの容量を有するバイアルであってよい。このようなバイアルは、通常、例えば、ブタ、ウシおよびウマの治療に使用するキットに適している。
【0037】
当該固体(および、いくつかの実施形態において、溶媒に再溶解された固体を含む最終の組成物)を含む容器は、酸性溶液(即ち、7未満のpH)および僅かに塩基性の溶液に適していることが好ましい。このような溶液は、一般に、7.5程度のpHを有する。通常のpHの範囲は、約1.5から約7.5、約5.5から約7.5、約6.3から約6.5である。いくつかの実施形態において、当該溶媒を含む容器はII型のガラス容器を含む。
【0038】
当該溶媒を含む容器は、特に溶媒が、通常約8.0、約8.5から約9.5、または約9.1から約9.3のpHを有する第二リン酸ナトリウムの溶液を含む実施形態において、塩基性溶液(即ち、7を超すpH)に適していることが好ましい。いくつかの実施形態において、溶媒容器はI型のガラス容器を含む。他の実施形態において、当該溶媒容器は医薬品品質等級の樹脂を含む。このような実施形態において、例えば、当該容器/溶媒の組み合わせは、ブロー・充填・密閉装置を用いて調製され得、その装置の中で、ヒトの介入なしに、単一の滅菌された囲まれた領域で、当該容器が作られ、滅菌溶媒で充填され、密閉される。
【0039】
2つの容器を含むキットは、好適には、1つの容器の内容物が混合のために他の容器に汚染なしに移動されることを可能にする機構を含む。1つの容器が固体のセフキノム(またはその塩)を含み、もう一つの容器が溶媒を含む場合、当該キットは、例えば、当該溶媒容器の最上部の一部を形成する、当該最上部を通して穴があけられ得る、または当該最上部に(例えば、ルアーロックを介して)連結され得るトランスファ・スパイク(transfer spike)(例えば、通気針(vented needle)を含んでよい。このような実施形態において、当該固体を含む容器の蓋は、弾力性のゴム栓またはスパイクで穴があけられ、それにより、溶媒が、混合のために当該溶媒容器から当該固体を含む容器に流れることを可能にする、他の構造(例えば、ブロモブチル栓)を含んでよい。当該溶媒容器が柔らかい樹脂材料である場合、当該溶媒は、例えば、当該溶媒容器をそっと圧搾することにより、当該固体を含む容器の中に推し進められ得る。
【0040】
スパイクを除いた後、当該固体は好適に当該溶媒に溶解することが許される。混合物は、当該固体が完全に溶解することを確認するために、例えば、手または腕の穏やかな運動によって攪拌してよい。一旦、当該固体が溶解すると、注射装置の針が、同じゴムまたは他の構造を通して挿入され得、動物患者への非経口投与のために、当該混合物を容器から注射器に回収する。
【0041】
(実施例)
次の実施例は、単に例示であり、この開示の残部に対し制限していない。
【実施例1】
【0042】
実施例キット
次の成分を有するキットが調製され得る。
(1)5.56gのセフキノム硫酸塩を含む、100ml、無色、II型ガラスバイアル。これは、平均純度(即ち、810mg/g)を考慮すると、4.5gの活性セフキノム質量に等価である。
(2)4.936gのNaHPO・2HO、0.96gのベンジルアルコールおよび十分量の滅菌水を混合し、バイアル中の合計容量を96mlにすることにより調製した第二リン酸ナトリウムの溶液を含む、100ml、無色、I型ガラスバイアル
【0043】
より少ない量を有する類似キットが同様に調製され得る。例えば、次の成分を有するキットが調製され得る。
(1)1.67gのセフキノム硫酸塩を含む、30ml、無色、II型ガラスバイアルこれは1.35gの活性セフキノム質量に等価である。
(2)1.491gのNaHPO・2HO、0.29gのベンジルアルコール、および十分量の滅菌水を混合し、バイアル中の合計容量を96mlにすることにより調製した第二リン酸ナトリウムの溶液を含む、30ml、無色、I型ガラスバイアル。
【実施例2】
【0044】
他の実施例キット
次の成分を有するキットが調製された。
(1)5.56gのセフキノム硫酸塩を含む、100ml、無色、II型ガラスバイアル。
(2)7.742gのNaHPO・7HO、および十分量の滅菌水を混合し、合計容量を96mlにすることにより調製した第二リン酸ナトリウムの溶液を含む、100ml、無色、I型ガラスバイアル。
【実施例3】
【0045】
ウシにおける使用中止および耐性試験
5日間連続、体重k当たり2mgの活性セフキノムの毎日の皮下投与後、12(±0.5)時間の単一時点における筋肉および腎臓組織中のセフキノム残留物濃度を測定するために試験を実施した。更に、注射部位の炎症の評価を実施した。
【0046】
動物
7頭の交雑種アンガス牛(商業フィードロット型;Gary Cope of Wellington,COから入手)仔ウシが最初の11頭の仔ウシの群から選ばれ、治療群または対照群のいずれかに無作為に割り付けられた。(1)3頭の去勢牛の治療群、(2)3頭の妊娠経験のない雌牛の治療群、(3)1頭の妊娠経験のない雌牛の対照群。
動物は約8か月齢で、実験開始時に184から208kgの体重であった。
【0047】
治療開始前に、動物はすべての頸部注射を避けて、腋窩領域にクロストリジウム・シャボイ(Clostridium chauvoei)、セプチカム(septicum)、ノボイ(novyi)、ソルデリ(sordelli)およびパーフリンゲンス(perfringens) C&D Bacterin−Toxoid(ELECTROID(登録商標)7、連続番号655C,exp.05JUL2004,Schering Plough Animal Health);およびウシライノトレカイテス(rhinotracheitis)、ウシダイアレアウイルス (diarrhea)、パラインフルエンザ3(parainfluenza3)およびウシ呼吸器シンシチアルウイルス(syncytial virus)(VIRASHIELD(登録商標)5、連続番号655C,exp.07JUN04,Grand Laboratories,Inc.)の死滅ウイルスで皮下ワクチン接種した。更に、駆虫剤イベルメクチン(ivermectin)(PROMECTIN B(登録商標)、ロット番号2030318、exp.3/04,VEDCO)をプアオン(pour−on)として適用した。仔ウシは少なくとも14日間隔離され、少なくとも更に7日間順化された。以下に説明する治療された仔ウシに投与されたセキノム注射以外、仔ウシは、医薬品または抗微生物剤を投与されなかった。
【0048】
動物は混合群として飼育されたが、自然の戸外の条件下では、寝床のない排泄物で汚染された囲いの中で、他の試験群から隔離された。最初の12日間(即ち、治療開始前11日まで)、仔ウシは1日当たり体重の約3%相当の長い葉柄の干し草を1日当たり2回与えられた。7日目の始めに、(即ち、治療開始前16日)、動物は、仔ウシあたり感触で約1/2ポンドの粉砕トウモロコシも与えられた。12日目の始めに、1日2回の給餌計画を、1日当たり、ほぼ動物の体重の1.5%に相当する量で長い葉柄の干し草および仔ウシあたり感触で約0.25ポンドの割合で薬の入っていない仔ウシ用濃縮餌(Calf Concentrate 32, Ranch−Way, Inc.Fort Collins,CO)の給餌に変更した。それぞれの動物は少なくとも1日1回臨床の異常について観察され、7日目および治療開始前日に獣医により診察された。治療開始前日に、7頭の仔ウシはすべて健康であり、異常な兆候または他の異常はなかった。動物は、16日目および治療開始前日に体重測定された。微量のミネラルを含む塩塊(MORTON(商標登録)IOFIXT(商標登録)T−M)は常時摂取させた。新鮮な水も常時摂取させた。
【0049】
治療期間中、動物は1日2回(午前1回、午後1回)、運動性、病的状態または他の臨床上の異常について観察された。体重は治療の初日および6日目に測定された。
【0050】
セキノム非経口製剤の調製
この実験において、ガラスバイアル中の再溶解可能なセキノム硫酸塩粉末(G.C.Handford Mfg.Co.(Syracuse, NY,USA))を使用した。それぞれのバイアルは、846mg/g セキノム(ラベル表示の102%)の分析証明書(「C of A」)を有する滅菌された、乾燥粉末の形の4.5活性セキノム質量を含んだ。これらのバイアルを2−8℃で保存した。
【0051】
柔らかいプラスチックバイアル中の300mMの第二リン酸ナトリウム希釈剤(Vital Pharma, Inc., Riveria Beach, FL, USA)をセキノム硫酸塩粉末を再溶解するために使用した。この希釈剤は9.0のpHを有し、41.88mg/mlのリン酸ナトリウムの分析証明値を有した。
【0052】
B.Braun Mediccal Inc.(Bethlehem, PA,USA;Melsugen,Germany)製の側部流通気針(lateral flow vented needle)を用いて、混合のために希釈剤を粉末バイアルに移した。使用前、これらの針をプラスティック密閉紙小包内に貯蔵した。
【0053】
固体のセキノム粉末を、投与日に希釈剤で再溶解した。再溶解された溶液は、45mg/mlの活性セキノム質量濃度を含むことを意図したが、再溶解された製剤の定量された試料は、47から50mg/ml(即ち、4から10%多い)、平均で48mg/ml(即ち、6%多い)であった。再溶解された製剤を周囲温度で、動物投与施設までの運搬用の蓋のある断熱コンテナーの中でバイアルまたは事前に充填された注射器に入れて保持した。
【0054】
投与
それぞれの動物の用量は、その1日目の体重に基づいた。目標の投与濃度は、体重kg当たり、2mg活性セキノム質量であった。従って、再溶解された製剤中において、推定活性セキノム質量濃度が45mg/mlであることに基づいて、それぞれの治療動物への1日あたりの投与量を次のように算出した:
投与される再溶解セキノム製剤の容量=体重×2(mg/kg)/45(mg活性セキノム/ml)。
【0055】
投与容量を、0.2mlの目盛のある12mlの注射器を用いて0.2mlの正確度で注射した。投与容量は、直近の0.2mlまで切り上げ(即ち、7.11の計算された投与容量は7.2mlに切り上げた)。注射器上の針は16ga、0.75インチであった。体重は、仔ウシ当たり単に10ml未満の単回注射が1日当たり必要とするものであった。
【0056】
対照の仔ウシは注射を受けなかった。治療された仔ウシに関しては、試験日1−5のそれぞれの日で、3頭の去勢牛と3頭の出産経験のない雌牛に、体重kgあたり約2mgの活性セキノム質量を達成するために頸部に皮下投与した。投与部位は、投与日を通して左から右に交互に変えられた(1日目、部位1:左前方;2日目、部位2:右前方;3日目、部位3:左中央;4日目、部位4:右後部;および5日目、部位5:左後部)。すべての治療日で、注射はほぼ同時刻に投与した。
【0057】
組織の収集
6頭の治療された仔ウシのそれぞれを、5回目の治療後(12±0.5時間のプロトコール許容範囲内で)11.5時間において人道的に安楽死させた。対照の仔ウシを、治療動物の12時間の終了時間前に人道的に安楽死させた。
【0058】
筋肉組織をそれぞれの仔ウシの左右の三頭筋および左右の背最長筋から収集した。体側当たり約0.5kgであった三頭筋および背最長筋の1:1の割合の混成試料を達成するために、4つの断片を約250gに切り、重量を記録した。左三頭筋試料を左背最長筋試料と組み合わせ、その組み合わせを保持試料として用いた。右三頭筋試料および右背最長筋試料を組み合わせ、残留物濃度分析に用いた。
【0059】
左右両腎臓を集め、脂肪、被膜、および子宮を切り、重量測定した。左の腎臓を縦半分に切った。半分をFast Antimicrobial Screen Test(FAST)アッセイ目的に使用した。右の腎臓を残留物濃度分析に用いた。
【0060】
それぞれの仔ウシの胸郭および腹部臓器および腹腔が、広い資格のある病理学者によって、病理学および異常について検討された。
【0061】
結果
対照の仔ウシは、腎臓および筋肉に検出可能なセキノム濃度を示さなかった(検出限界はそれぞれ0.200ppもよび0.065ppmである)。治療された仔ウシの筋肉からセキノムは検出されなかった。治療された仔ウシの腎臓のセキノム濃度は1.69ppmから2.83ppmの範囲であった。従って、治療されたすべての仔ウシの組織は、最後の治療後12時間において、筋肉については1.34ppm未満であり、腎臓については7.82ppmであり、これはゼロの薬物中止期間を支持している。
【0062】
すべての仔ウシの中で、腹部および胸郭の臓器の唯一の肉眼による病理所見は、1頭の治療去勢牛の骨盤腔における2×5cmの下垂塊であった。この塊は線維結合組織によって封入された長期に亘る壊死組織であると決定され、従って試験の活動と関係していない。
【0063】
注射部位の生前の解析中に、1頭の仔ウシだけが注射部位に反応を示した。この仔ウシは、5回目の注射部位に、注射の1日後に柔らかい腫脹(長さ6cm、幅4cm、高さ1cm)を示した。いずれの仔ウシも発熱、腫脹または疼痛の他の反応を示さなかった。
【0064】
注射部位の生前の解析中に、検討された30部位に外側の切開されていない皮膚表面として唯単一の異常(硬結、5×6、軽度)が観察された。しかし、異常は、検討された30部位中28に、両方とも基底組織を有する原位置の皮膚下面および切開されたナイフカットコアとして、観察された。これらは、主に出血、浮腫、壊死および炎症細胞の皮下結合組織への浸潤であった。しかし、これらの異常の大半は、僅少ないし軽度の可逆性病変で、セキノム製剤25mg/kgの5日間の皮下投与は良好に忍容された。
【0065】
用語「薬学的に許容できる」は、この特許において形容詞的に用いられ、修飾される名詞が医薬製品における使用に適切であることを意味する。当該用語が、例えば医薬組成物中の賦形剤を記述するために使用される場合、当該用語は、当該賦形剤が当該組成物の他の成分と適合性であり、意図される受容動物に不利益に有害でないことを特徴づける。
【0066】
本特許(請求項を含む)の単語「含む」「含む」および「含んでいる」は排他的よりもむしろ包含的に解釈すべきである。この解釈は、これらの単語が米国特許法下で与えられている解釈と同じであると意図されている。
【0067】
上記の好ましい実施形態の詳細な説明は、単に、当業者に本発明、その原理およびその実際の適用を熟知させ、他の当業者が本発明を、特別な用途の要求に最も適するように、その多様な形態において採用し、適用し得るようにすることを意図するものである。従って、本発明は、上記の実施形態に限定されず、多様に改善され得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セフキノムまたは薬学的に許容できるその塩および第二リン酸ナトリウムを含む、哺乳動物、魚または鳥への非経口投与に適している液体組成物。
【請求項2】
組成物が、哺乳動物への投与に適している、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
組成物が、セフキノム硫酸塩および第二リン酸ナトリウムを含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
セフキノムまたはその塩の治療有効量が、組成物中に存在する、請求項2に記載の組成物。
【請求項5】
セフキノムまたはその塩が、組成物中に約44から約77mg/mlの濃度で存在する、請求項2に記載の組成物。
【請求項6】
第二リン酸ナトリウムが、組成物中に、組成物に約6から約7までのpHを与えるのに十分な濃度で存在する、請求項2に記載の組成物。
【請求項7】
組成物が、セフキノム硫酸塩を約52から約57mg/mlの濃度で、および第二リン酸ナトリウムを約300から約350mMの濃度で含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項8】
組成物が、ベンジルアルコールを含む、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
組成物が、更に保存剤を含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項10】
保存剤が、ベンジルアルコールを含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項11】
薬剤を調製する為の、請求項1に記載の組成物の使用。
【請求項12】
薬剤を調製する為の、請求項2に記載の組成物の使用。
【請求項13】
細菌感染の治療用の薬剤を調製する為の、請求項1に記載の組成物の使用。
【請求項14】
細菌感染の治療用の薬剤を調製する為の、請求項2に記載の組成物の使用。
【請求項15】
セフキノムまたは薬学的に許容できるその塩および第二リン酸ナトリウムを含む液体組成物を形成することを含む、哺乳動物、魚または鳥における細菌感染の治療のための方法。
【請求項16】
哺乳動物が治療される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
固体を第二リン酸ナトリウム溶液に再溶解することを含み、および前記固体がセフキノムまたは薬学的に許容できるその塩を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
固体が、セフキノム硫酸塩を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
第二リン酸ナトリウム溶液が、NaHPO・2HOを水に導入することを含む方法により形成される、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
第二リン酸ナトリウム溶液が、NaHPO・7HOを水に導入することを含む方法により形成される、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
ウシ、ウマまたはブタの動物における細菌感染の治療に使用される、請求項17に記載の方法。
【請求項22】
セフキノムまたは薬学的に許容できるその塩の治療有効量を含む第一の容器、
水および第二リン酸ナトリウムまたはその水和物を含む第二の容器
を含むキット。
【請求項23】
第一の容器が、セフキノム硫酸塩の治療有効量を含む、請求項22に記載のキット。
【請求項24】
第二リン酸ナトリウムが、前記キット中に第二の容器中の第二リン酸ナトリウム水溶液として存在する、請求項22に記載のキット。
【請求項25】
セフキノム(またはその塩)および第二リン酸ナトリウム溶液の混合物を哺乳動物に非経口投与するための装置を更に含む、請求項24に記載のキット。
【請求項26】
装置が、注射器を含む、請求項25に記載のキット。
【請求項27】
哺乳動物が、ウシ、ウマまたはブタの動物である、請求項26に記載のキット。

【公表番号】特表2009−513665(P2009−513665A)
【公表日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−537983(P2008−537983)
【出願日】平成18年10月27日(2006.10.27)
【国際出願番号】PCT/US2006/041952
【国際公開番号】WO2007/145656
【国際公開日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(506196247)インターベツト・インターナシヨナル・ベー・ベー (85)
【Fターム(参考)】