説明

センサシステムにおける報知方法、センサシステム、及びセンサユニット

【課題】投光タイミングが一致するセンサユニットを容易に特定できる構成を提供する。
【解決手段】センサシステム100は複数台のセンサユニット1と制御用ユニット2を備えて構成されている。制御用ユニット2は、各センサユニット1に対し投光周期に関する周期データを伝送信号とともに送信させるコマンドを、伝送信号とともに第1のセンサユニット1へ向けて送信するようにしている。その後、全てのセンサユニット1を伝送された伝送信号から、各センサユニット1の投光周期に関する周期データを確認し、各センサユニット1からの周期データに基づき、各センサユニット1の投光タイミングを確認する。そして、センサユニット群において、互いに投光タイミングが一致するセンサユニットが特定される報知を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサシステムにおける報知方法、センサシステム、及びセンサユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数台のセンサユニットが予め順番で隣接配置され、各センサユニットは、上位のセンサユニットからの伝送信号を受信し、下位のセンサユニットに伝送信号を送信する、いわゆるバケツリレー方式でデータ伝送を行うセンサシステムがある。
【特許文献1】特開2003−223694公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この種のセンサシステムでは、各センサユニットの投光タイミングをずらすようにしてなるべく各センサユニットの投光タイミングが一致しないように制御を行い、センサユニット間の干渉を防止するようにしている。しかしながら、投光タイミングをずらすように制御を行っても、センサユニット群において投光タイミングの一致を完全に防止することは難しく、投光タイミングが一致するユニットが発生してしまう場合がある。特に、各センサユニットで投光周期を設定変更できる構成の場合、ユーザが投光タイミングを任意に変更できることとなるため、投光タイミングの一致を完全に防ぐことは困難であり、投光タイミングが一致するセンサユニットが生じやすい。
【0004】
しかしながら、従来では、このように投光タイミングが一致するセンサユニットがあったとしてもそれを確認する方法は提供されておらず、干渉を考慮した使用(例えば、干渉を考慮した配置等)がなされていなかった。その結果、センサユニット同士の干渉により正確な検出が行えない等の不具合が生じる可能性があった。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、投光タイミングが一致するセンサユニットを容易に特定できる構成を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、
隣接配置された複数台のセンサユニットと制御用ユニットとを備えたセンサシステムであって、
各センサユニットは、
一方に隣接するセンサユニットに同期信号を送信可能な第1送信手段と、
一方に隣接するセンサユニットに投光周期の情報を送信可能な第2送信手段と、
他方に隣接するセンサユニットから前記同期信号を受信可能な第1受信手段と、
他方に隣接するセンサユニットから前記投光周期の情報を受信可能な第2受信手段と、
被検出物に対して投光を行う投光手段と、
前記投光手段の前記投光周期を設定する投光周期設定手段と、
前記同期信号の受信に基づいて、前記投光手段を前記投光周期で投光させる投光タイミング制御手段と、
前記同期信号の受信に基づいて前記同期信号を送信させる送信タイミング制御手段と、
前記投光手段から投光された光を受光する受光手段と、
前記受光手段の受光量に応じて前記被検出物の検出動作を行う検出手段と、を備え、
前記制御用ユニットは、
各センサユニットの前記投光周期の情報を取得する取得手段と、
前記取得手段にて取得した前記投光周期の情報に基づき、投光タイミングの一致するセンサユニットを判定する判定手段と、
前記判定手段によって投光タイミングが一致すると判定されたセンサユニットが特定される報知を報知手段に行わせる報知制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、
隣接配置された複数台のセンサユニットを備えたセンサシステムであって、
各センサユニットは、
一方に隣接するセンサユニットに同期信号を送信可能な第1送信手段と、
一方に隣接するセンサユニットに投光周期の情報を送信可能な第2送信手段と、
他方に隣接するセンサユニットから前記同期信号を受信可能な第1受信手段と、
他方に隣接するセンサユニットから前記投光周期の情報を受信可能な第2受信手段と、
被検出物に対して投光を行う投光手段と、
前記投光手段の前記投光周期を設定する投光周期設定手段と、
前記同期信号の受信に基づいて、前記投光手段を前記投光周期で投光させる投光タイミング制御手段と、
前記同期信号の受信に基づいて前記同期信号を送信させる送信タイミング制御手段と、
前記投光手段から投光された光を受光する受光手段と、
前記受光手段の受光量に応じて前記被検出物の検出動作を行う検出手段と、
を備え、
少なくともいずれかのセンサユニットが、
他のセンサユニットの前記投光周期の情報を取得する取得手段と、
前記取得手段にて取得した他のセンサユニットの前記投光周期の情報と、自己の投光周期とに基づいて、投光タイミングの一致するセンサユニットを判定する判定手段と、
前記判定手段によって投光タイミングが一致すると判定されたセンサユニットが特定される報知を報知手段に行わせる報知制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のセンサシステムにおいて、
前記各センサユニットは、
少なくとも前記受信手段、前記送信手段、前記検出手段を備える本体部と、
前記本体部に接続されるヘッド部と、を有し、
前記投光手段からの光を前記ヘッド部から前記被検出物へ向けて照射させ、前記被検出物からの光を前記ヘッド部より取り込み前記受光手段へ受光させる構成をなし、
前記報知手段は、前記ヘッド部に設けられた表示手段からなり、
前記報知制御手段は、前記判定手段の判定結果に基づき、投光タイミングが互いに一致するセンサユニットの前記表示手段に対して特定表示を行わせることを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明は、請求項3に記載のセンサシステムにおいて、
前記報知制御手段は、投光タイミングが互いに一致するセンサユニットが複数組存在する場合に、各組が特定可能な表示を前記表示手段に行わせることを特徴とする。
【0010】
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のセンサシステムにおいて、
前記投光手段は、可視光を投光する構成をなし、
検出モードと報知モードとを切り替えるモード切換手段を備え、
前記報知制御手段は、前記報知モードの際に、前記判定手段の判定結果に基づき、投光タイミングが互いに一致するセンサユニットの前記投光手段に対して前記可視光を投光させることを特徴とする。
【0011】
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のセンサシステムにおいて、
前記投光手段は、可視光を投光する構成をなし、
検出の際の前記可視光の投光態様と、報知の際の前記可視光の投光態様とが異なるように構成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項7の発明は、請求項5又は請求項6に記載のセンサシステムにおいて、
前記報知制御手段は、投光タイミングが互いに一致するセンサユニットが複数組存在する場合、報知の際に前記可視光の投光タイミングを各組ごと異ならせることを特徴とする。
【0013】
請求項8の発明は、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のセンサシステムにおいて、
外部操作可能な操作手段を備え、
前記報知制御手段は、前記操作手段が操作された場合に所定期間のみ前記報知手段に報知を行わせることを特徴とする。
【0014】
請求項9の発明は、隣接配置された複数台のセンサユニットと制御用ユニットとを備えたセンサシステムに用いられるセンサユニットであって、
一方に隣接するセンサユニットに同期信号を送信可能な第1送信手段と、
一方に隣接するセンサユニットに投光周期の情報を送信可能な第2送信手段と、
他方に隣接するセンサユニットから前記同期信号を受信可能な第1受信手段と、
他方に隣接するセンサユニットから前記投光周期の情報を受信可能な第2受信手段と、
被検出物に対して投光を行う投光手段と、
前記投光手段の前記投光周期を設定する投光周期設定手段と、
前記同期信号の受信に基づいて、前記投光手段を前記投光周期で投光させる投光タイミング制御手段と、
前記同期信号の受信に基づいて前記同期信号を送信させる送信タイミング制御手段と、
前記投光手段から投光された光を受光する受光手段と、
前記受光手段の受光量に応じて前記被検出物の検出動作を行う検出手段と、
他のセンサユニットの前記投光周期の情報を取得する取得手段と、
前記取得手段にて取得した他のセンサユニットの前記投光周期の情報と、自己の投光周期とに基づいて、投光タイミングの一致する一致ユニットを判定する判定手段と、
前記判定手段によって判定された前記一致ユニットが特定される報知を報知手段に行わせる報知制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0015】
請求項10の発明は、
隣接配置された複数台のセンサユニットを備えたセンサシステムにおける報知方法であって、
各センサユニットにおいて、
一方に隣接するセンサユニットに同期信号及び投光周期の情報を送信するとともに、他方に隣接するセンサユニットから前記同期信号及び前記投光周期の情報を受信し、
被検出物に対して投光手段により投光動作を行い、かつ、前記投光手段の前記投光周期を投光周期設定手段によって設定し、
前記同期信号の受信に基づいて、前記投光手段を前記投光周期で投光させるとともに、前記投光手段から投光された光を受光手段によって受光し、前記受光手段の受光量に応じて検出手段により前記被検出物の検出動作を行い、
一方に隣接するセンサユニットからの前記同期信号の受信に基づいて、他方に隣接するセンサユニットへ前記同期信号を送信する処理を行い、
さらに、
伝送される前記伝送信号から各センサユニットの前記投光周期を検出する第1ステップと、
前記第1ステップにて検出された各センサユニットの前記投光周期に基づいて、投光タイミングが一致するセンサユニットを判定する第2ステップと、
前記第2ステップにて投光タイミングが一致すると判定されたセンサユニットが特定される報知を行う第3ステップと、
を実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
<請求項1、2、9、10の発明>
請求項1、2、9、10の発明によれば、投光タイミングが一致するセンサユニットが特定される報知を行うことにより、センサユニット群において投光タイミングが一致する一致ユニットを、ユーザが把握できる構成となる。従って、仮に一致ユニットが存在する場合には、ユーザーは干渉を考慮して各センサユニットを使用できることとなり(例えば、干渉を考慮して各センサユニットを配置することが可能となり)、精度高い検出を行いやすい構成となる。
【0017】
<請求項3の発明>
請求項3の発明のようないわゆるヘッド分離型のセンサユニットは、ヘッド部が本体部から離れて用いられることが多く、干渉する可能性のあるセンサユニットを本体側で特定できても、対応するヘッド部を特定するのが難しく、ヘッド部側で干渉回避のための配置をとりにくい。これに対し請求項4の発明によれば、ヘッド部側で報知が行われるため、干渉の可能性の高いヘッド部を容易に認識できることとなる。
【0018】
<請求項4の発明>
請求項4の発明によれば、投光タイミングが互いに一致するセンサユニットが複数組存在する場合に各組が特定可能な表示を表示手段に行わせるため、タイミングが一致するセンサユニットが複数組存在する場合であっても、タイミングが一致するセンサユニット同士を適切に把握できるようになる。
【0019】
<請求項5の発明>
請求項5の発明によれば、報知モードにおいて、投光タイミングが一致するセンサユニットから可視光の投光がなされるため、投光タイミングの一致するセンサユニットを容易に特定できる。また、その際に、報知のための特別な構成(例えば表示手段など)を設けなくてもよいため、装置構成の簡略化、コスト低減を図りやすい構成となる。
【0020】
<請求項6の発明>
請求項6の発明によれば、検出の際の可視光の投光態様と、報知の際の可視光の投光態様とが異なるように構成されているため、検出のための投光なのか、報知のための投光なのかを容易に把握できるようになる。
【0021】
<請求項7の発明>
請求項7の発明によれば、投光タイミングが互いに一致するセンサユニットが複数組存在する場合、報知の際に可視光の投光タイミングを各組ごと異ならせることができる。よって、タイミングが一致するセンサユニットが複数組存在する場合であっても、タイミングが一致するもの同士を適切に把握できるようになる。
【0022】
<請求項8の発明>
請求項8の発明によれば、必要なときのみ報知を行うことができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図8によって説明する。
1.全体構成
まず、本発明に係るセンサシステムの全体構成について図1及び図2を参照して説明する。尚、図1において矢印Aの方向を前方、矢印Bの方向を右方向とする。
図1のセンサシステム100は同一構造の複数台(図1では4台)の光ファイバセンサユニット1(光ファイバセンサユニット1は、特許請求の範囲でいうセンサユニットに相当する)を備え、夫々の光ファイバセンサユニット1から導出されている光ファイバFの先端を検出領域に向かって配置し、被検出物を検出するものであって、各センサユニットの受光量モニタリング及び感度調整を制御用ユニット2にて行なうようにしたものである。なお、光ファイバセンサユニット1は、以下において単にセンサユニット1とも称する。
尚、以下の説明において、光ファイバセンサユニット1全体を指す場合にはセンサユニット1と称し、個々の光ファイバセンサユニット1を指す場合には、左方の光ファイバセンサユニット1から第1のセンサユニット1、第2のセンサユニット1、第3のセンサユニット1、第4のセンサユニット1と称する。
【0024】
図1に示すように、各センサユニット1の本体部31は箱状をなし、前面に設けられたファイバ挿入孔に光ファイバFの先端が挿入されており、一方、背面には図示しない制御用ユニット2から連なるケーブルのコネクタが接続されている。また、センサユニット1の右側面には投光素子12が設けられ、左側面には受光素子11が設けられている。また、下面前後部から斜め下中央に向かって延びる図示しない挟持部が設けられている。
【0025】
センサユニット1は周知のDINレール3の両側に挟持部を通すことによって装着されており、夫々が密接して相隣接するセンサユニット1の投光素子12及び受光素子11が対向した状態となっている。
【0026】
そして、第1及び第4のセンサユニット1の側方には同じく箱状をなす制御用ユニット2及び終端ユニット4が配置されている。この、制御用ユニット2にはセンサユニット1の挟持部と同一形状の挟持部(図示せず)が設けられ、この挟持部にDINレール3を通して装着されている。また、上下側面間を貫通して形成された2つのねじ孔21が設けられ、これに螺合したねじ22が設けられており、ねじ22を締め付けることによって挟持部とねじ22先端とでDINレール3を挟み込み、DINレール3に対して固定可能となっている。終端ユニット4にも同じく挟持部41、ねじ孔42及びねじ43が設けられており、ねじ43を締めることによってDINレール3に対して固定可能となっている。
【0027】
ここで、制御用ユニット2の右側面に設けられた投光素子23は第1のセンサユニット1の受光素子11と対向する位置に配されている。また、終端ユニット4の左側面に設けられた受光素子44が第4のセンサユニット1の投光素子12と対向する位置に配されている。
【0028】
次に、センサシステムの電気的構成を図2を参照して説明する。
まず、制御用ユニット2のハウジングには設定操作部20(設定操作部20は操作手段に相当する)が設けられており、そこに設けた設定スイッチを操作することによって通信相手のセンサユニットを特定するアドレスの入力と、そのセンサユニットが実行すべきコマンドを入力することができる。この設定スイッチのスイッチ状態はCPU25に取込まれ、ここで制御信号(伝送信号)を生成して、投光素子23と共に制御用ユニット側送信手段を構成する投光回路26に与える。投光回路26はその伝送信号に基づいて投光素子23に駆動電流を供給して伝送信号を光として第1のセンサユニット1に送信する。なお、CPU25は、特許請求の範囲でいう取得手段、判定手段、報知制御手段、モード切換手段に相当する。
【0029】
各センサユニット1では、受光素子11で光として受けた伝送信号がアナログ信号に変換され、受光回路14にてディジタル信号に変換されてCPU15に与えられる。この受光素子11と受光回路14は、特許請求の範囲でいう第1受信手段及び第2受信手段に相当し、隣接する他のセンサユニットから同期信号及び投光周期の情報を含んだ信号を受信する構成をなしている。
【0030】
CPU15では、伝送信号に含まれているアドレスと自己に設定されているアドレスとを照合し、同一であれば、同時に送出されてきたコマンドに対する処理を行なう。伝送信号に含まれているアドレスが自己に設定されているアドレスと異なっているときにはコマンドに対する処理を行なわず、その伝送信号をそのまま投光回路16に送出し、投光回路16から駆動電流を投光素子12に供給して投光させる。なお、投光素子12及び投光回路16は、特許請求の範囲でいう第1送信手段及び第2送信手段に相当し、隣接する他のセンサユニット1に対して同期信号及び投光周期に関する情報を含んだ信号を送信する構成をなしている。また、各センサユニット1におけるCPU15は、特許請求の範囲でいう、投光周期設定手段、投光タイミング制御手段、送信タイミング制御手段、検出手段に相当する。
【0031】
尚、各センサユニット1は、投光部17から光を投光して光ファイバF及びヘッド部50(図9参照)を介して検出領域に光を照射し、検出領域からの光を受光部18にてディジタル信号に変換して取り込み、この受光量データと内部に設置されている閾値とを比較して検出物体の有無を判断する検出動作を行なう。投光部17は特許請求の範囲でいう投光手段に相当するものであり、本実施形態では報知手段にも相当する。この投光部17は、設定された投光周期で被検出対象に対して投光を行うように構成されている。受光部18は、特許請求の範囲でいう受光手段に相当する。
【0032】
図1の構成はあくまで一例であり、センサユニット1の数は様々とすることができる。
図3は、センサユニット1の数を8とした例を示している。なお、図3と図1及び図2とはセンサユニット1の数が異なるが、センサユニット1の構成、及び制御用ユニット2、終端ユニット4の構成は同一である。
【0033】
図3に示すように、本実施形態では、終端ユニット4の受光素子44に入射した光に係る情報は受光回路46にてディジタル信号に変換された後、CPU47、コネクタ51を介して制御用ユニット2のコネクタ52に送られる。終端ユニット4と制御用ユニット2は、通信線53によって接続されており、通信線52によって送られてくるデータは、CPU25に入力されるようになっている。このセンサシステム100では、終端ユニット4を介してセンサユニット1からの信号を制御用ユニット2に返送しているため、制御用ユニット2と各センサユニット1とでリング状の伝送路が形成されている。
【0034】
上記構成に係るセンサシステムでは、例えば第3のセンサユニット1の受光量を確認したい場合には、次のように行われる。まず、制御用ユニット2の設定操作部20の設定スイッチから第3のセンサユニット1のアドレスと、受光量データ送信コマンドとを入力し、実行させる。すると、CPU25から第1のセンサユニット1に第3のセンサユニット1のアドレスと、受光量データ送信コマンドとが含まれた伝送信号が第1のセンサユニット1に送出される。第1のセンサユニット1は、伝送信号に含まれるアドレスが自己のアドレスと一致しないから、その伝送信号をそのまま第2のセンサユニット1に送信し、第2のセンサユニット1もやはり伝送信号に含まれるアドレスが自己のアドレスに一致しないから、そのまま第3のセンサユニット1に伝送信号を送信する。
【0035】
次に、第3のセンサユニット1では、伝送信号に含まれるアドレスが自己に設定されたアドレスと一致するから、伝送信号に含まれる受光量データ送信コマンドを実行して受光量のデータをデータ格納領域に付加する。そして、この伝送信号は第4のセンサユニット1から終端ユニット4に伝送され、この終端ユニット4からケーブル53を介して制御用ユニット2に伝送される。制御用ユニット2では伝送信号から受光量データを取りだすことができる。なお、CPU15は、検出手段に相当するものであり、上述のように受光手段の受光量に応じて被検出対象の検出動作を行うように機能する。
【0036】
また、全てのセンサユニット1の受光量を確認したい場合には、制御用ユニット2の設定操作部20の設定スイッチから全てのセンサユニット1のアドレスと、受光量データ送信コマンドとを入力すればよい。
【0037】
尚、送信される信号は、例えば図5のように構成されるものであり、同期信号、そのセンサユニットが実行すべきコマンド情報及びそのセンサユニット1から制御用ユニット2に送信すべきデータ情報とを有する。また、図示はしていないが、通信対象となるセンサユニット1のアドレス情報をも有している。
【0038】
2.一致ユニットを報知するための構成
次に、一致ユニットを特定し、一致ユニットを報知するための構成について説明する。
(センサユニット)
センサシステム100の各センサユニット1では、伝送信号の受信に基づいて投光部17を設定された投光周期で投光させるようにタイミングを制御しており、また、伝送信号の受信に基づいて、投光回路16及び投光素子12により伝送信号を送信させる送信タイミングを制御している。具体的には、CPU15による制御により、伝送信号の受信後、一定時間経過したタイミングで投光動作が行われるようになっている。また、CPU15による制御により、投光タイミングとほぼ同タイミング(即ち、受信後、一定期間経過したタイミング)で、伝送信号の送信が行われるようになっている。
【0039】
また、各センサユニット1には、投光周期を設定する投光周期設定手段が設けられている。具体的には、各センサユニット1における操作部19において、投光周期を入力できるように構成されており、CPU15は投光周期設定手段に相当しており、制御により入力された投光周期に関する情報を投光周期データとして各センサユニット1のRAM(図示略)に記憶する。各センサユニット1での投光タイミングは、伝送信号の受信タイミングによって最初の投光動作の開始タイミングが定まり、投光周期データによってそれ以降の各投光タイミングが定まるようになっている。なお、本実施形態でのセンサユニット1の投光タイミングは図4のようになる。全てのチャンネル間での投光タイミングのずれはP1で一定となっており、符号STで示すCH1の最初の投光タイミングが定まると、全てのチャンネルでの最初の投光タイミングが定まるようになっている。即ち、制御用ユニット2からのCH1への伝送信号の送信タイミングが判明すれば、全てのセンサユニット1での最初の投光タイミングが判明するため、制御用ユニット2では、各センサユニットの投光周期データを確認しさえすれば、各センサユニットの投光タイミングが全て把握できることとなる。
【0040】
(制御用ユニット)
制御用ユニット2では、後述するフローチャートのようなプログラムに従って、各センサユニット1に対し投光周期に関する周期データを伝送信号とともに送信させる第1命令情報(周期信号伝達命令コマンド)を、伝送信号とともに一のセンサユニット1(CH1のセンサユニット1)へ向けて送信するようにしている。そして、センサユニット群の全てのセンサユニット1を伝送された伝送信号から、各センサユニット1の投光周期に関する周期データ(即ち、各センサユニット1ごとに設定されRAMに記憶されている投光周期データ)を確認するようにしている。
【0041】
さらに、制御用ユニット2では、検出された各センサユニット1からの投光周期データに基づき、各センサユニット1における投光手段の投光タイミングを確認し、センサユニット1群において、互いに投光タイミングが一致する一致ユニットを特定している。
【0042】
即ち、各センサユニット1においては、伝送信号の受信タイミングから送信タイミングまでの期間が一定期間(期間P1)に定まるように構成されており、また、その送信タイミングと投光タイミングとがほぼ同タイミングとされているため、最初のセンサユニット1への送信タイミングと、センサユニット1の投光周期データさえ確認すれば、各センサユニット1での実際の投光タイミングを知ることができる。よって、制御用ユニット2では、このように各センサユニット1での投光タイミングを確認し、一致ユニットを特定するようにしている。
【0043】
そして、このように一致ユニットを特定した後、その一致ユニットに所定の投光動作を行わせる第2命令情報(報知命令コマンド)を伝送信号とともに一のセンサユニット1(CH1のセンサユニット)へ向けて送信するようにしている。この報知命令コマンドは、報知用の投光動作を行わせる命令であり、図10のように、その命令を行わせる複数のセンサユニットのアドレスが対応付けられている。
【0044】
このように、制御用ユニット2のCPU25は、各センサユニット1の投光周期を取得する取得手段として機能するとともに、その取得した投光周期に基づき、投光タイミングの一致するセンサユニット1を判定する判定手段としての機能をも有している。さらに、投光タイミングが一致すると判定されたセンサユニット1が特定される報知を報知手段(本実施形態では、センサユニット1の投光部17)に行わせる報知制御手段として機能している。
【0045】
次に、上記のような処理を行うためのフローチャートの一例について説明する。図6に示すように、作業者により外部装置又は操作部20からの操作信号を受信すると処理が開始され、まず制御ユニットの制御モードが検出モードであるか報知モードであるかを判断する(S10)。検出モードの場合には、検出に対応した各種コマンド情報を作成できる(S20)。そして、そのコマンド情報を伝送信号として同期信号とともに送信する(S30)。この検出モードの場合には伝送信号に基づいて通常の検出処理が行われる。一方、報知モードの場合には、S10にてNOに進み、S40の報知処理を行う。
【0046】
報知処理の場合には、図7のような処理が行われる。まず制御用ユニット2では全てのセンサユニット1を流れた伝送信号を受信したか否かを判断する(S100)。伝送信号を受信した場合、S100にてYesに進み、各センサユニット1の投光周期の情報(投光周期データ)を読み取る(S110)。そして、S120にて各センサユニットの投光タイミングを特定する。各センサユニットの投光タイミングは、上述したように、CH1への送信タイミングと、各センサユニット1の投光周期データによって把握できる。その後、報知命令コマンド(即ち、センサユニット1に報知を実行させるコマンド)と、どのユニットが一致ユニットであるかを示すデータ情報(即ち一致ユニットに相当するセンサユニット1のアドレス)を作成し(S130)、それらを含んだ伝送信号を同期信号とともに送信する(S140)。なお、この伝送信号を各センサユニット1が受けると、各センサユニット1では、図8に示すS240の処理(後述)が行われ、図9のような投光動作がなされることとなる。
【0047】
センサユニット側では、図8のような処理がなされる。センサユニット1では、同期信号を受信するとS200にてYに進み、コマンド情報を読み取り(S210)、コマンドの種類を判別する(S220)。投光周期伝達命令コマンドを含んだ検出に関するコマンドのみの場合には、S220の条件つき分岐において1に進み、自身の投光周期データを作成し伝送信号に加える処理を行う(S230)。そして、信号送信を投光動作を同時に実施する。報知命令コマンドを含んでいる場合には、S220にて2に進み、一致ユニット情報に従って報知用の投光動作を行うとともに、信号送信を行う(S240)。なお、図8の例では、その他のコマンドを確認する処理については省略しているが、例えば、投光量に関するデータを伝送信号に乗せるコマンドが含まれている場合には、当該センサユニットでの投光量データを、伝送信号に加えることとなる。
【0048】
なお、本実施形態では、検出モードの際の可視光の投光態様と、報知モードの可視光の投光態様とが異なるようになっている。即ち、報知命令コマンドでは、投光態様に関する指示も含まれており、具体的には報知用の投光態様が検出の際の投光態様と異なるように投光動作を指示している。例えば、報知用の投光動作の場合には、一定間隔で点滅するように投光動作を指示する構成などが挙げられる。また、この報知用コマンドでは、報知用の投光動作を行う時間情報をも含んでいる。例えば、制御用ユニットに対する外部操作により、報知用の投光動作を行う時間を設定可能とされており、報知命令を受けたセンサユニットはその時間情報に対応した所定期間報知用の投光動作を行うこととなる。また、時間を設定可能としなくてもよく、例えば、制御用ユニットにおいて外部操作により報知命令コマンドが生成され、その報知命令コマンドがセンサユニット1に送信された場合、センサユニット1側では予め定められた一定期間報知を行うような構成であってもよい。
【0049】
なお、図11に示すように、伝送信号に報知命令コマンドが複数含まれていてもよい。図11は、投光タイミングが互いに一致するセンサユニットが複数組存在する場合の伝送信号構成を例示しており、報知命令コマンド1は所定タイミングで投光動作を行うことを指示するコマンドであり、アドレス1、2に対応するセンサユニット1はそのタイミングで投光動作を行うこととなる。報知命令コマンド2は、報知命令コマンド2と異なるタイミングで投光動作を行うことを指示するコマンドであり、アドレス3、4に対応するセンサユニット1は、そのタイミング(即ち、アドレス1、2に対応するセンサユニットとは異なるタイミング)で投光動作を行うこととなる。
【0050】
以上のように、本実施形態の構成によれば、投光タイミングが一致するセンサユニットが特定される報知を行うことにより、センサユニット群において投光タイミングが一致する一致ユニットを、ユーザが把握できる構成となる。従って、仮に一致ユニットが存在する場合には、ユーザーは干渉を考慮して各センサユニットを使用できることとなり(例えば、干渉を考慮して各センサユニットを配置することが可能となり)、精度高い検出を行いやすい構成となる。
【0051】
報知モードにおいて、投光タイミングが一致するセンサユニットから可視光の投光がなされるため、投光タイミングの一致するセンサユニットを容易に特定できる。また、その際に、報知のための特別な構成(例えば表示手段など)を設けなくてもよいため、装置構成の簡略化、コスト低減を図りやすい構成となる。
【0052】
検出の際の可視光の投光態様と、報知の際の可視光の投光態様とが異なるように構成されているため、検出のための投光なのか、報知のための投光なのかを容易に把握できるようになっている。
【0053】
投光タイミングが互いに一致するセンサユニットが複数組存在する場合、報知の際に可視光の投光タイミングを各組ごと異ならせることができる。よって、タイミングが一致するセンサユニットが複数組存在する場合であっても、タイミングが一致するもの同士を適切に把握できるようになる。
【0054】
報知制御手段は、操作手段が操作された場合に所定期間のみ報知手段に報知を行わせる必要なときのみ報知を行うことができるようになる。
【0055】
また、投光動作によって一致ユニットを伝達しているため、ヘッド分離型センサであっても、ヘッド側で容易に一致ユニットを把握できるようになる。
【0056】
<実施形態2>
本発明の実施形態2を図12によって説明する。
本実施形態でも、隣接配置された複数台のセンサユニット1と制御用ユニット2とを備えたセンサシステム100として構成されており、各センサユニット1は、表示部60が設けられた点を除いて実施形態1と同一構成となっている。即ち、第1送信手段、第2送信手段、第1受信手段、第2受信手段、投光手段、投光周期設定手段、投光タイミング制御手段と、送信タイミング制御手段と、受光手段、検出手段の構成は実施形態1と同一となっている。また、制御用ユニット2も報知制御手段を除いて実施形態1と同様の構成となっている。即ち、取得手段、判定手段の構成は実施形態1と同一となっている。
【0057】
各センサユニット1は、受信手段、送信手段、検出手段として機能するCPU15を備える本体部31と、この本体部31に接続されるヘッド部50とを有しており、投光部17からの光をヘッド部50から被検出物へ向けて照射させ、被検出物からの光をヘッド部50より取り込み受光部18へ受光させる構成をなしている。そして、ヘッド部50には、報知手段に相当する表示部60(表示部60は、表示手段に相当する)が設けられている。
【0058】
このように構成されるセンサシステム1において、報知制御手段に相当するCPU25は、投光タイミングが互いに一致するセンサユニット1の表示部60に対して特定表示を行わせる報知命令コマンドを送信するように構成されている。即ち、CPU25は、投光タイミングが一致すると判定されたセンサユニットが特定される報知を表示部60(報知手段)に行わせる報知制御手段に相当しており、このCPU25によって生成される報知命令コマンドは、特定アドレスのセンサユニット1に対して表示部60にて特定表示を行うことを指示するコマンドとなっている。本実施形態では、図10のように、表示部60においてチャンネル番号が表示されるようになっており、報知命令コマンドを受けたセンサユニット1は、自己のチャンネル番号とともにタイミングが一致するセンサユニットのチャンネル番号も併せて表示するようになっている。
【0059】
なお、本実施形態でも、一致ユニットが複数組存在する場合に、図11のような複数の報知命令コマンドが生成されるようになっており、投光タイミングが互いに一致するセンサユニットが複数組存在する場合であっても各組が特定可能な表示を表示部60に行わせるようになっている。
【0060】
また、いわゆるヘッド分離型のセンサユニットは、ヘッド部が本体部から離れて用いられることが多く、干渉する可能性のあるセンサユニットを本体側で特定できても、対応するヘッド部を特定するのが難しく、ヘッド部側で干渉回避のための配置をとりにくい。これに対し本実施形態の構成によれば、ヘッド部側で報知が行われるため、干渉の可能性の高いヘッド部を容易に認識できることとなる。
【0061】
また、投光タイミングが互いに一致するセンサユニットが複数組存在する場合に各組が特定可能な表示を表示部60に行わせるため、タイミングが一致するセンサユニットが複数組存在する場合であっても、タイミングが一致するセンサユニット同士を適切に把握できるようになる。
【0062】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0063】
(1)上記実施形態1では、図3に示すように、各センサユニットにおいてデータ受信用の受光素子、データ送信用の投光素子を設け、一方向にデータ送信を行える例を示したが、各センサユニットにおいてデータ受信用の受光素子とデータ送信用の投光素子をもう一組設け、双方向にデータ送信ができるようにしてもよい。この場合、制御用ユニット2においては、データ受信用の受光素子が必要となり、終端ユニット4においてはデータ送信用の投光素子が必要になる。
(2)上記実施形態では、制御ユニットに取得手段、判定手段、報知制御手段を設けた構成を例示したが、図13のように制御用ユニットを省略し、各センサユニット1に取得手段、判定手段、報知制御手段を設けるようにしてもよい。図13の例では、センサユニット1に対する外部操作により、各センサユニット1において、図6のような処理が可能とされており、センサユニット1において報知モードに設定されると、そのセンサユニット1において図7のような処理が行われるようになっている。センサユニット1では、各センサユニット1の投光周期を読み取り、各センサユニット1の投光タイミングを特定し、報知用コマンド及び報知用データを生成して隣接するセンサユニット1に送信可能とされている。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施形態1に係るセンサシステムの構成を例示する斜視図
【図2】実施形態1のセンサシステムのブロック図
【図3】センサユニット数を8としたセンサシステムにおけるデータの伝送について概念的に説明する説明図
【図4】図3のセンサシステムにおける投光タイミングを示すタイミングチャート
【図5】伝送データの構成を例示する説明図
【図6】伝送信号送信処理について例示するフローチャート
【図7】報知制御のための処理について例示するフローチャート
【図8】センサユニットにおける処理を例示するフローチャート
【図9】報知の様子を説明する説明図
【図10】報知命令コマンド等を例示する説明図
【図11】図10の別例を示す説明図
【図12】実施形態2のセンサシステムにおける報知の様子を説明する説明図
【図13】実施形態3のセンサシステムのブロック図
【符号の説明】
【0065】
1…光ファイバセンサユニット(センサユニット)
2…制御用ユニット
11…受光素子(第1受信手段、第2受信手段)
12…投光素子(第1送信手段、第2送信手段)
14…受光回路(第1受信手段、第2受信手段)
15…CPU(投光周期設定手段、投光タイミング制御手段、送信タイミング、制御手段、検出手段)
16…投光回路(第1送信手段、第2送信手段)
17…投光部(投光手段、報知手段)
18…受光部(受光手段)
20…設定操作部(操作手段)
25…CPU(取得手段、判定手段、報知制御手段、モード切換手段)
31…本体部
50…ヘッド部
60…表示部(表示手段)
100…センサシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
隣接配置された複数台のセンサユニットと制御用ユニットとを備えたセンサシステムであって、
各センサユニットは、
一方に隣接するセンサユニットに同期信号を送信可能な第1送信手段と、
一方に隣接するセンサユニットに投光周期の情報を送信可能な第2送信手段と、
他方に隣接するセンサユニットから前記同期信号を受信可能な第1受信手段と、
他方に隣接するセンサユニットから前記投光周期の情報を受信可能な第2受信手段と、
被検出物に対して投光を行う投光手段と、
前記投光手段の前記投光周期を設定する投光周期設定手段と、
前記同期信号の受信に基づいて、前記投光手段を前記投光周期で投光させる投光タイミング制御手段と、
前記同期信号の受信に基づいて前記同期信号を送信させる送信タイミング制御手段と、
前記投光手段から投光された光を受光する受光手段と、
前記受光手段の受光量に応じて前記被検出物の検出動作を行う検出手段と、を備え、
前記制御用ユニットは、
各センサユニットの前記投光周期の情報を取得する取得手段と、
前記取得手段にて取得した前記投光周期の情報に基づき、投光タイミングの一致するセンサユニットを判定する判定手段と、
前記判定手段によって投光タイミングが一致すると判定されたセンサユニットが特定される報知を報知手段に行わせる報知制御手段と、
を備えることを特徴とするセンサシステム。
【請求項2】
隣接配置された複数台のセンサユニットを備えたセンサシステムであって、
各センサユニットは、
一方に隣接するセンサユニットに同期信号を送信可能な第1送信手段と、
一方に隣接するセンサユニットに投光周期の情報を送信可能な第2送信手段と、
他方に隣接するセンサユニットから前記同期信号を受信可能な第1受信手段と、
他方に隣接するセンサユニットから前記投光周期の情報を受信可能な第2受信手段と、
被検出物に対して投光を行う投光手段と、
前記投光手段の前記投光周期を設定する投光周期設定手段と、
前記同期信号の受信に基づいて、前記投光手段を前記投光周期で投光させる投光タイミング制御手段と、
前記同期信号の受信に基づいて前記同期信号を送信させる送信タイミング制御手段と、
前記投光手段から投光された光を受光する受光手段と、
前記受光手段の受光量に応じて前記被検出物の検出動作を行う検出手段と、
を備え、
少なくともいずれかのセンサユニットが、
他のセンサユニットの前記投光周期の情報を取得する取得手段と、
前記取得手段にて取得した他のセンサユニットの前記投光周期の情報と、自己の投光周期とに基づいて、投光タイミングの一致するセンサユニットを判定する判定手段と、
前記判定手段によって投光タイミングが一致すると判定されたセンサユニットが特定される報知を報知手段に行わせる報知制御手段と、
を備えることを特徴とするセンサシステム。
【請求項3】
前記各センサユニットは、
少なくとも前記受信手段、前記送信手段、前記検出手段を備える本体部と、
前記本体部に接続されるヘッド部と、を有し、
前記投光手段からの光を前記ヘッド部から前記被検出物へ向けて照射させ、前記被検出物からの光を前記ヘッド部より取り込み前記受光手段へ受光させる構成をなし、
前記報知手段は、前記ヘッド部に設けられた表示手段からなり、
前記報知制御手段は、前記判定手段の判定結果に基づき、投光タイミングが互いに一致するセンサユニットの前記表示手段に対して特定表示を行わせることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のセンサシステム。
【請求項4】
前記報知制御手段は、投光タイミングが互いに一致するセンサユニットが複数組存在する場合に、各組が特定可能な表示を前記表示手段に行わせることを特徴とする請求項3に記載のセンサシステム。
【請求項5】
前記投光手段は、可視光を投光する構成をなし、
検出モードと報知モードとを切り替えるモード切換手段を備え、
前記報知制御手段は、前記報知モードの際に、前記判定手段の判定結果に基づき、投光タイミングが互いに一致するセンサユニットの前記投光手段に対して前記可視光を投光させることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のセンサシステム。
【請求項6】
前記投光手段は、可視光を投光する構成をなし、
検出の際の前記可視光の投光態様と、報知の際の前記可視光の投光態様とが異なるように構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のセンサシステム。
【請求項7】
前記報知制御手段は、投光タイミングが互いに一致するセンサユニットが複数組存在する場合、報知の際に前記可視光の投光タイミングを各組ごと異ならせることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のセンサシステム。
【請求項8】
外部操作可能な操作手段を備え、
前記報知制御手段は、前記操作手段が操作された場合に所定期間のみ前記報知手段に報知を行わせることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のセンサシステム。
【請求項9】
隣接配置された複数台のセンサユニットと制御用ユニットとを備えたセンサシステムに用いられるセンサユニットであって、
一方に隣接するセンサユニットに同期信号を送信可能な第1送信手段と、
一方に隣接するセンサユニットに投光周期の情報を送信可能な第2送信手段と、
他方に隣接するセンサユニットから前記同期信号を受信可能な第1受信手段と、
他方に隣接するセンサユニットから前記投光周期の情報を受信可能な第2受信手段と、
被検出物に対して投光を行う投光手段と、
前記投光手段の前記投光周期を設定する投光周期設定手段と、
前記同期信号の受信に基づいて、前記投光手段を前記投光周期で投光させる投光タイミング制御手段と、
前記同期信号の受信に基づいて前記同期信号を送信させる送信タイミング制御手段と、
前記投光手段から投光された光を受光する受光手段と、
前記受光手段の受光量に応じて前記被検出物の検出動作を行う検出手段と、
他のセンサユニットの前記投光周期の情報を取得する取得手段と、
前記取得手段にて取得した他のセンサユニットの前記投光周期の情報と、自己の投光周期とに基づいて、投光タイミングの一致する一致ユニットを判定する判定手段と、
前記判定手段によって判定された前記一致ユニットが特定される報知を報知手段に行わせる報知制御手段と、
を備えることを特徴とするセンサユニット。
【請求項10】
隣接配置された複数台のセンサユニットを備えたセンサシステムにおける報知方法であって、
各センサユニットにおいて、
一方に隣接するセンサユニットに同期信号及び投光周期の情報を送信するとともに、他方に隣接するセンサユニットから前記同期信号及び前記投光周期の情報を受信し、
被検出物に対して投光手段により投光動作を行い、かつ、前記投光手段の前記投光周期を投光周期設定手段によって設定し、
前記同期信号の受信に基づいて、前記投光手段を前記投光周期で投光させるとともに、前記投光手段から投光された光を受光手段によって受光し、前記受光手段の受光量に応じて検出手段により前記被検出物の検出動作を行い、
一方に隣接するセンサユニットからの前記同期信号の受信に基づいて、他方に隣接するセンサユニットへ前記同期信号を送信する処理を行い、
さらに、
伝送される前記伝送信号から各センサユニットの前記投光周期を検出する第1ステップと、
前記第1ステップにて検出された各センサユニットの前記投光周期に基づいて、投光タイミングが一致するセンサユニットを判定する第2ステップと、
前記第2ステップにて投光タイミングが一致すると判定されたセンサユニットが特定される報知を行う第3ステップと、
を実行することを特徴とするセンサシステムにおける報知方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−272828(P2007−272828A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−100990(P2006−100990)
【出願日】平成18年3月31日(2006.3.31)
【出願人】(000106221)サンクス株式会社 (578)
【Fターム(参考)】