説明

ソケット付き二重壁管を連続的に製造する方法と、二重壁管と、その方法を実施し、その二重壁管を製造するための装置

二重壁管(10)は、内側管(39’)と外側管(37’)を備えて成る。外側管(37’)は、凸部(38)と溝(40)とを有して、波型をつけられる。二重壁管(10)は、さらに、ソケット(41)を設けられる。二重壁管の方を向く移行部(61)とソケット(41)とにおいて、少なくとも一つのオーバーフロー経路(59)が設備され、当該経路は、移行部(61)と隣接する凸部(38)との付近で、外側管(37’)と内側管(39’)との間の間隔と相互に接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプリアンブル部分(所謂、おいて部分)にしたがう方法と、請求項6のプリアンブル部分にしたがう二重壁管と、請求項9のプリアンブル部分にしたがう装置と、に関する。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】EP 0 563 575 A2
【特許文献2】US 5 320 797
【特許文献3】EP 0 563 575 B1
【特許文献4】EP 0 995 579 A2
【特許文献5】U.S. Patent 6 458 311
【特許文献6】EP 0 509 216 B
【特許文献7】U.S. Patent 5 346 384
【特許文献8】EP 0 834 386 B
【特許文献9】U.S. Patent 6 045 347
【0003】
特許文献1(特許文献2に対応する)は、一般的なタイプの方法、二重壁管及び装置を記述する。波型管の公称幅が大きくなればなるほど、凸部(elevation)、故に二重壁管の内側直径に対する管ソケットのサイズの増加がますます大きくなる。これは、標準的な二重壁管が、非常に多くの場合、差込口(spigot)として用いられるという事実のためであり、二重壁管はその凸部によってソケットへ挿入されることを意味する。一方で、インライン製造の間にリードする二重壁管と管ソケットとの間の移行部と、他方で、管ソケット及び遅れてくる二重壁管は、かなりの半径方向の延長部を有する。特に、二重壁管とソケットとの間の移行部(これは、管の押出し連続運転の分離の後残される)は、顕著な半径方向の延長部を有さなければならない。すなわち、当該移行部は、中央長手方向軸に対して外側に急激に向けられなければならないので、移行部にまでソケットへの差込口の挿入の際には、ほこり乃至汚れが堆積するかもしれないデッドスペースも、かなりのデッドスペースも全く存在しない。公称幅がますます大きくなり、及び/又は、製造レートがますます高くなればなるほど、移行部付近で、及び、ソケットの開始部と終了部とで、内側チューブが外側チューブにその全面によって接着しないというリスクがますます大きくなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、外側チューブに対する内側チューブの全面接着、故に溶着が、移行部付近で達成されるように、方法、二重壁管及び装置のそれぞれの種類を具体化することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明にしたがい、この目的は、方法に関しては請求項1の特徴記載部分、二重壁管に関しては請求項6の特徴記載部分、装置に関しては請求項9の特徴記載部分の特徴によって達成される。
【0006】
本発明の要点は、二重壁管がソケットへ推移する移行部付近で、内側チューブと外側チューブとの間の空間が、ガス抜きされるので、内側から内側チューブに作用する圧力によって、内側チューブが外側管の対応する領域に全面を押圧され、それと溶着する点に存在する。ガス抜きは、外側には行われないが、隣接する凸部及び他の可能な隣接する凸部で行われる。これは、変位させられるべき少量のエアを与えるのに十分である。完成した二重壁管で二重壁管とソケットとの間に残されるソケットと二重壁管との間の移行部分において、本発明にしたがうデザインを実施することは重要である。二重壁管のインライン製造の後で、ソケットと二重壁管との間の移行部は切断される。この移行部は、本発明にしたがう特徴とされ得るが、しかしながら、それは必須ではない。
【0007】
更なる有利な実施形態は、従属請求項から明らかになろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の更なる特徴、長所及び詳細が、図面と併せて、後に続く例示的な実施形態の既述から明らかになろう。
【0009】
二重壁管の製造のための図1に示される設備は、二つの押出し機1、2を備えて成る。各押出し機は、可変速度駆動モータ3、3’によって駆動され、当該駆動モータは、設備全体の搬送方向4に対して、押出し機1、2の供給ホッパ5の上流側に設けられる。
【0010】
搬送方向4で見て押出し機1、2の下流側に、成形機6(いわゆるコルゲータ)が設備され、当該成形機6にアフタクーラ7が続く。成形機6に突き出るクロスヘッド8は、成形機6とアフタクーラ7と一列になっている押出し機1に取付けられる。押出し機1のそばの、もう一方の押出し機2は、クロスヘッド8へ横方向に出る射出チャネル9を経由してクロスヘッド8に接続される。図1で略図的に輪郭を描かれるように、二重壁管10は、成形機6で成形される。二重壁管10は、搬送方向4で成形機6を離れ、アフタクーラ7で冷却される。その後、アフタクーラ7の下流側で、二重間壁10を適当な長さの部片に切断することができる。
【0011】
成形機6のデザインは、公知であり、一般的なものである。それは、例えば特許文献3(特許文献2に対応する)に記述され、当該文献に明確に参照されている。成形機は、機械台11を実質的に備えて成り、その上にシェル半片(half shells)12、12’ が配置され、それらは、互いに接合して、二つのいわゆるチェーン13、13’を構成する。これらチェーン13、13’は、搬送方向4で見て上流側の入口14と下流側の出口15とで変更ローラ(図示せず)に沿って案内される。搬送方向4で循環するとき、それらは、全ての二つのシェル半片12、12’が、ペアで一体化し、当該シェルのペアは、搬送方向4に互いに密接して連続するように案内される。駆動モータ17は、成形経路16上で一体化するシェル半片12、12’の作動のために利用され、シェルのペアが形成される。
【0012】
クロスヘッド8は、共通の中央長手方向軸18と同心である二つの溶融物チャネル、すなわち、内側溶融物チャネル19と外側溶融物チャネル20とを備えて成り、当該内側溶融物チャネルと外側溶融物チャネルとは、搬送方向4で見て、下流側で内側ダイ21と外側ダイ22とにおいて終了する。内側溶融物チャネル19は、成形機6と一列になる押出し機1の射出チャネル23に接続するのに対して、外側溶融物チャネル20は、もう一方の押出し機2の射出チャネル9に接続する。内側ダイ21と外側ダイ22との間に、ガスダクト24がクロスヘッド8から出て、当該ガスダクト24は、一方では、吹き込まれるべきいわゆる安定化空気のための圧縮ガス源にバルブを介して接続可能であり、また他方では、大気又は部分真空に接続可能である。
【0013】
軸18とまた同心である調整マンドレル(calibrating mandrel)25は、搬送方向4で見て、押出しヘッド8の下流側端部で押出しヘッド8に取付けられる。それは、冷却水のための冷却水チャネル26を有し、当該冷却水は、冷却水送り管27を介して供給され、冷却水戻り管28を介して戻らされる。さらに、設備にはガスギャップ30に接続されるエア配管29が設けられ、当該ガスギャップは、付加的なガスダクトとして用いられ、且つ、搬送方向4で見て、押出しヘッド8と調整マンドレル25との間で内側ダイ21の下流側に直接配置される。配管27、28、29は、軸18と同心状に押出しヘッド8に設けられるおよそ管状の供給チャネル31を通る。
【0014】
シェル半片12、12’は、一定間隔ごとに互いに連続する環状の型凹部32、32’を有し、それら各々は、部分真空チャネル33に接続される。型押し経路16上にシェル半片12、12’の到達の際に、部分真空チャネル33は、部分真空供給源35、36に達するので、部分真空が、型凹部32につなげられる。
【0015】
押出し機2によって射出チャネル9を通り、押出しヘッド8に供給されるプラスチック溶融物は、外側溶融物チャネル20を通って、溶融物が押出される外側ダイ22に流れ、外側チューブ37を形成する。部分真空のおかげで、このチューブ37は、型凹部32、32’にうまく合わせられ、環状の凸部38を設けられるチューブを形成する。プラスチック溶融物は、押出し機1から射出チャネル23を通って押出しヘッド8に供給され、内側ダイ21の方へ内側溶融物チャネル19を通って流れる。当該内側ダイ21で、プラスチック溶融物は、調整マンドレル25に接近する内側チューブ39として放出される。調整マンドレル25は、内側チューブ39が外側チューブ37の波型溝40を圧迫するまで、搬送方向4で内側ダイ21から外側にわずかに広がり、そこで、外側チューブと内側チューブの両者は、共に溶着される。一旦、冷却され、固体化すると、内側チューブ39と外側チューブ37とは、二重壁管10を構成する。
【0016】
特に図2、3、4、6、7に示されるように、シェル半片12、12’は、連続した二重壁管10内部で一定間隔ごとに形成されるパイプソケット41のためにデザインされる。この目的を達成するために、ソケット凹部42が、一対のシェル半片12、12’で形成され、当該ソケット凹部は、実質的に滑らかな円筒形壁43を有する。移行領域44が、搬送方向4にリードする型凹部32とソケット凹部42の壁43との間に形成される。搬送方向4で見て、ソケット凹部42の壁43の遅れてくる端部は、ソケット41の強化のための周縁溝34と、ソケット41の挿入端部46が形成される錐台型部(truncated mold portion)45とに続き、外側に広がる。これは、再び、移行領域47に続いていき、当該移行領域47は、搬送方向4で見て遅れる次の型凹部32に至る。
【0017】
先に記述される限りは、装置は、特許文献4(特許文献5に対応する)から実質的に知られており、当該文献に、明瞭に参照される。
【0018】
図3〜7に見られるように、搬送方向にリードする移行領域44上と、搬送方向で遅れる移行領域47上とで、軸18の方向に走る溝付き凹部(slotted recesses)50、51が、シェル半片12、12’のそれぞれの移行領域44、47を形成する環状リブ48、49上で、製造された波型溝40付近に形成される。これら凹部50、51は、次に隣接する環状の凸部38にそれぞれの移行領域44、47を接続する。各環状リブ48、49の凹部50、51は、接続溝52、53によって相互に連結し、当該接続溝は、それぞれの移行領域44、47の周辺に沿って延在し、そこで形成される。
【0019】
図3、4、6、7に見られるように、ソケット凹部42の場所を決めるシェル半片12は、環状リブ48、49がその中に完全に含まれるように十分に長い。この関連で、単なる概略図である図2とは違って、隣接するシェル半片12の分離は、環状リブ48、49を通して行われず、これは、製造の観点から有利である。ソケット凹部42が一つのシェル半片12以上を越えて達するほど十分長いと、その時は、このことが相当するようにこれらシェル半片12に適用される。
【0020】
ソケット凹部42への位置的に確定された配置によって、棒形状のスイッチ部材55は、対応するシェル半片12に接続され、それを用いて、速度を、故に押出し機1、2の押出しレートを改変するために、且つ、ガスダクト24とガスギャップ30とを提供するためにスイッチ56を操作する。この目的のために、アーム57が、成形機6に取付けられ、当該アーム57は、シェル半片12、12’の上方で搬送方向4に走る。これは、スイッチ部材55によって操作されるスイッチ56が取付けられる場所である。このスイッチ56は、図3〜5に見られるように操作されていく。外側チューブ37の製造のためのプラスチック溶融物を供給する押出し機2の速度を改変し、ガスダクト24から流れるいわゆる安定化エア(stabilizing air)をトリガーし、このガスダクト24を介してガス抜きし、調整マンドレル25でガスギャップ30をトリガーし、最後に、内側チューブ39の製造のためのプラスチック溶融物を供給する押出し機1の速度、故に押出しレートを改変する仕事は、操作の際にスイッチ56が基準信号を伝達する制御システムのソフトウエアを介して行われる。
【0021】
図3の右手に見られるような標準的な波型二重壁管10の製造の際に、外側チューブ37は、それが接着する型凹部32に部分真空によって引っ込められる。大気圧以上の0.05〜0.15barまでの低過圧が、ガスギャップ30に入れられる。同時に、低いが、わずかにより高い、大気圧以上の0.2〜0.3barまでの過圧が、ガスダクト24に入れられる。内側チューブ39内側のこの低過圧によって、内側チューブ39が、外側チューブ37に溶着される前に、調整マンドレル25にはりつくことを防止する。過圧の代わりに、ガスギャップ30に部分真空を適用することもまた同様に可能である。外側チューブ37と内側チューブ39との間のわずかに高い過圧は、波型溝40で共に溶着されるチューブ37、39が、波型二重壁管10を形成するために冷却されるときに、内側チューブ39が、凸部38へ放射状外側に膨れ上がらないことを確実にする。チューブ37、39の間の正確な大気圧が、それらが冷却されるときに結果的に生じる。標準的な波型二重壁管10のこの製造の間、押出し機1、2は、所与の速度で作業する。すなわち、それらは、単位時間当たりプラスチック溶融物の一定の流れを押出す。内側チューブ39を構成するプラスチック溶融物の特性により、調整マンドレル25での部分真空は、内側チューブ39の、従って、より後の内側管39’の滑らかな内側表面を得るのを助け得て、これは、いわゆる真空調整(vacuum calibration)である。
【0022】
移行領域44が、図3に見られる時点で外側ダイ22付近に移動するとき、スイッチ部材55は、スイッチ56に達し、その作動によって、押出し機2の駆動モータ3’の速度が減少し、押出しレート、すなわち単位時間当たりのプラスチック溶融物の流れを低減する。押出し機2の速度における低減の結果として、部分真空によってソケット凹部42の壁43と移行領域44とにうまく合わせられる外側チューブ37は、二重壁管10の単位長さ当たりのプラスチック材料を、凸部38を備えて外側管37’に形成される標準的な波型二重壁管10のそのような領域よりも、より少なく含む。速度が低減される程度に依存して、ソケット41付近の壁厚さは、二重壁管10の凸部38付近の厚さと等しいか、又は、より厚く若しくはより薄くすることができる。ソケット41付近の壁厚さの対応する適合又は改変を、型32を構成するシェル半片12、12’の速度の増加によって公知の方法で得ることもできる。他方では、ソケット41付近の壁厚さの増加を、それぞれ押出し機2の速度を増加し且つ型32の速度を減少させることによって得ることもできる。
【0023】
移行領域44が、内側ダイ21に達するとき(図4の図解におよそ相当する)、ガスギャップ30から出たエアの低圧又は過圧は、例えば、およそ0.2〜0.45barの過圧にまで上昇させられていく。同時に、ガスダクト24の過圧は、相殺されていき、ガスダクト24は、大気に又は真空源に接続されているので、ソケット凹部42付近の内側チューブ39と外側チューブ37との間の間隔58は、ガス抜きされていく。内側チューブ39は、外側チューブ37に外側へ押圧されていく。
【0024】
図4、5に見られるように、外側チューブ37は、環状リブ48及び移行領域44にうまく合わせられ、オーバーフロー経路59が溝付き凹部50付近で同時に形成されて、隣接する凸部38に通じる。移行領域44で、外側チューブ37は、また、接続溝52を配置され、それによって、成形外側管37’に接続経路60を形成する。内側チューブ39は、その中に広がる圧力によって、外側チューブ37に押し付けられるが、流出経路59と接続経路60とには押圧されないか又は成形されないので、これら経路59、60は、外側チューブ37と内側チューブ39との間に維持される。この領域に置かれるエアは、搬送方向にリードする凸部38に流出することができる。標準的な二重壁管10とインライン成形ソケット41との間の移行部61において、外側チューブ37と内側チューブ39とは、ほとんど全表面を共に溶着されていく。溶着によるこの接続は、オーバーフロー経路59と接続経路60との付近では存在しない。このデザインで、移行部61は、搬送方向4に関して、半径方向に強固に、すなわち、比較的急傾斜に上昇して具体化されることができる。
【0025】
移行領域が内側ダイ21を通過したとき、押出し機1の駆動モータ3は、例えば、そのスピードが上昇するようにトリガされ、それは、プラスチック溶融物の単位時間当たりの流れレートが増加することを意味する。したがって、滑らかな内側管39’がプラスチック溶融物から作られているだけの標準的な波型二重壁管10付近よりも、単位長さ当たりより多くのプラスチック溶融物が、製造されたソケット41付近の内側チューブ39に供給される。
【0026】
ソケット凹部42の移行領域47が外側ダイ22を通過したとき、外側チューブ37を搬送する押出し機2の押出しレートは、本来のレートに戻されていく。押出し機2は、再び、凸部38を製造するのに必要なプラスチック溶融物の単位時間当たりの量を供給する。外側チューブ37は、移行領域47とそこに形成される接続溝53とに載り、かくして、外側チューブに接続経路62が製造される。その際、外側チューブは、環状リブ49を圧迫し、溝付き凹部51に成形され、オーバーフロー経路63を形成する。
【0027】
移行領域47が内側ダイ21に達したとき、ガスギャップ30で作用するガス圧力は、再び減少され、圧縮エアといわゆる安定化エアとが、ガスダクト24に入れられる。これは、プロセスが標準的な二重壁管10の製造の際に広く使われている状態に戻ったことを意味する。移行領域47が内側ダイ21を通過したとき、駆動モータ3は、トリガされ、それによって、押出し機1の押出しレートは、本来のレートに減少されるので、再び、滑らかな内側管39’の製造の為に必要な単位時間当たりのプラスチック溶融物量が押出される。言及されるように、内側チューブ39は、滑らかに、しかしながら接続経路62とオーバーフロー経路63とに圧入することなく、外側チューブ37を圧迫する。このようにして、ソケット41と搬送方向4で見て遅れてくる標準二重壁管10との間の移行部64におけるエアは、次の凸部38に逃げる。
【0028】
図7に見られるように、追加の圧縮エアダクト65を調整マンドレル25に設ける事ができる。当該調整マンドレルを通して、対応する圧縮エア作動(成形のための状態に未だある内側チューブ39上に圧縮エアによって再度作用する)により、その結果として、移行部61、64付近のいかなるエアも隣接する凸部38に経路59、60及び62、63を通って導かれる。搬送方向4にリードする環状リブ48だけでなく搬送方向4に遅れる環状リブ49と、その間のソケット凹部42とが、調整マンドレル25を完全に覆うように配置されるときにだけ、付加的な短期間の圧縮エア作動が行われ、シーリングは、環状リブ48、49と調整マンドレル25との間の波型溝40に配置されるプラスチック溶融物によって、搬送方向4に及び搬送方向4に対向して、製造されたソケット41の内側の空間に行われる。圧縮エアダクト65を介して供給される圧縮エアのトリガは、スイッチ56を介して上述のように行われる。
【0029】
特に図8に図解される連続インライン製造の二重壁管は、搬送方向4に遅れる移行領域47付近で切断され、それは、二つの切断部66、67によって実施される。その内の、搬送方向4に遅れる切断部66は、移行部64の後の波型溝40を通して作られるのに対して、搬送方向4にリードする切断部67は、ソケット41の挿入端部46に沿って作られる。
【0030】
二つの押出し機1、2とクロスヘッド8の代わりに、例えば、特許文献6(特許文献7に対応する)、特許文献8(特許文献9に対応する)から知られている単独の押し出し機とクロスヘッドとを用いることも考えられ、参照される。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】実質的に二つの押出し機と成形機とアフタークーラーとを備えて成る、ソケット付き二重壁管を製造するための設備の略図化した平面図である。
【図2】押出しヘッドと成形機入口との水平断面図である。
【図3】標準的な二重壁管の製造の間における成形機の垂直縦方向詳細断面図である。
【図4】ソケット製造の開始時の位置における図3に対応する垂直縦断面図である。
【図5】図4のVにおける拡大詳細図である。
【図6】ソケット製造の終了時の位置における図3と4に対応する垂直縦断面図である。
【図7】補充部を備えた図3、4、6に対応する垂直縦断面図である。
【図8】設備で製造されたソケット付き二重壁管の図である。
【図9】図8のIX−IX線上における二重壁管の断面図である。
【図10】図9のX−X線上における二重壁管の縦断面図である。
【図11】図9のXI−XI線上における二重壁管の縦断面図である。
【図12】図8のXII−XII線上における二重壁管の断面図である。
【図13】図12のXIII−XIII線上における二重壁管の縦断面図である。
【図14】図12のXIV−XIV線上における二重壁管の縦断面図である。
【符号の説明】
【0032】
1 押出し機
2 押出し機
4 搬送方向
8 クロスヘッド
10 二重壁管
12 シェル半片
12’ シェル半片
16 成形経路
18 長手方向軸
21 内側ダイ
22 外側ダイ
24 ガスダクト
25 調整マンドレル
30 ガスギャップ
32 型凹部
33 部分真空チャネル
37 外側チューブ
37’ 外側管
38 凸部
39 内側チューブ
39’ 内側管
40 波型溝
41 ソケット
42 ソケット凹部
44 移行領域
47 移行領域
48 環状リブ
49 環状リブ
50 溝付き凹部
51 溝付き凹部
52 接続溝
53 接続溝
59 流出経路
60 接続経路
61 移行部
62 接続経路
63 流出経路
64 移行部
65 圧縮エアダクト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
滑らかな内側管(39’)及び溶着により内側管(39’)と一体化され且つ凸部(38)を設けられる外側管(37’)と、
管ソケット(41)と、
中央長手方向軸(18)と、
を備えてなる二重壁管(10)を連続的に製造する方法にして、
当該方法は、以下のステップ;
−中央長手方向軸(18)に同心状に外側チューブ(37)を押出すステップと、
−外側から適用される部分真空によって、凸部(38)と溝(40)とで外側チューブ(37)に波型をつけるステップと、
−中央長手方向軸(18)と同心状に外側チューブ(37)へ内側チューブ(39)を押出すステップと、
−内側チューブ(39)と外側チューブ(37)の溝(40)とを共に溶着するステップと、
−管ソケット(41)が製造される拡張領域を形成するために、外側から適用される部分真空によって、所定の間隔で外側チューブ(37)を拡張するステップと、
−大気圧以上の圧力のガスによって、内側チューブ(39)を内側に作動させ、且つ、管ソケット(41)を完成するために、外側チューブ(37)の拡張領域に対して内側チューブ(39)全面を拡張し、押圧するステップと、
−管ソケット(41)と隣接する溝(40)との間の移行部(61、64)を形成し、当該移行部(61、64)は、内側チューブ(39)と外側チューブ(37)とで構成され、中央長手方向軸(18)に対して外側に向けられるステップと、
を備えて成る方法において、
内側チューブ(39)と外側チューブ(37)との間の領域で、移行部(61、64)は、隣接する凸部(38)にガス抜きされることを特徴とする方法。
【請求項2】
外側チューブ(37)は、移行部(61、64)領域で、隣接する凸部(38)に通じる少なくとも一つの経路(59、63)を設けられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
外側チューブ(37)は、移行部(61、64)領域で、隣接する溝(40)を通り、且つ、中央長手方向軸(18)の方向に延在する少なくとも一つのオーバーフロー経路(59、63)を設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
外側チューブ(37)は、移行部(61、64)領域で、中央長手方向軸の横断方向に延在し、且つ、隣接する凸部(38)に通じる経路(59、63)に流れ込む少なくとも一つの接続経路(60、62)を設けられることを特徴とする請求項2又は3に記載の方法。
【請求項5】
圧縮エアが、管ソケット(41)が未だ成形可能状態に有る間に、管ソケット(41)に吹き込まれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
特に請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法にしたがって製造される二重壁管にして、
−中央長手方向軸(18)と、
−中央長手方向軸(18)に同心状に延在する滑らかな壁の内側管(39’)と、
−波型外側管(37’)であって、
−−凸部(38)と、
−−溝(40)と内側管(39’)とが共に溶着される、凸部(38)の間の溝(40)と、
を有する波型外側管(37’)と、
−内側管(39’)と外側管(37’)とで一体的に成形される管ソケット(41)と、
−溝(40)と管ソケット(41)との間の移行部(61、64)であって、
−−外側管(37’)と内側管(39’)との間に形成される移行部(61、64)と、
を備えて成る二重壁管において、
外側管(37’)と内側管(39’)との間の移行部(61、64)の内部が、少なくとも一つのオーバーフロー経路(59、63)によって、隣接する凸部(38)と接続されることを特徴とする二重壁管。
【請求項7】
オーバーフロー経路(59、63)は、外側管(37’)の領域で中央長手方向軸の方向に、溝(40)を通過することを特徴とする請求項6に記載の二重壁管。
【請求項8】
少なくとも一つの接続経路(60、62)は、移行部(61、64)領域で外側管(37’)に設けられ、オーバーフロー経路(59、63)に流れ込み、中央長手方向軸(18)に対して接線方向に延在することを特徴とする請求項6又は7に記載の二重壁管。
【請求項9】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法を実現するための、及び、請求項6〜8のいずれか一項に記載の二重壁管の製造のための装置にして、
−環状の型凹部(32)を設けられ、且つ、成形経路(16)上で、ペアで一体化するシェル半片(12、12’)が、搬送方向(4)に案内される循環のために配置され、中央長手方向軸(18)を備える型を形成し、
−型凹部(32)は、シェル半片(12、12’)で部分真空チャネル(33)に接続され、
−少なくとも一つの押出し機(1、2)の押出しヘッド(8)は、成形経路(16)の上流側に配置され、
−押出しヘッド(8)には、外側チューブ(37)の押出しのための外側ダイ(22)と、搬送方向(4)で見てその下流側に内側チューブ(39)の押出しのための内側ダイ(21)と、搬送方向(4)で見てその下流側端部に調整マンドレル(25)と、を設けられ、
−少なくとも一つのガスダクト(24)は、外側ダイ(22)と内側ダイ(21)との間の押出しヘッド(8)から出され、
−少なくとも一つの付加的なガスダクト(30)は、内側ダイ(21)と調整マンドレル(25)との間の押出しヘッド(8)から出され、
−シェル半片(12、12’)の少なくとも一つのペアは、ソケット凹部(42)を設けられ、
−中央長手方向軸(18)に対して外側に向けられる移行領域(44、47)は、ソケット凹部(42)と隣接型凹部(32)との間に位置される環状リブ(48、49)上に形成される、
装置において、
凹部(50、51)が、少なくとも一つの環状リブ(48、49)に設けられ、当該凹部は、隣接する型凹部(32)に移行領域(44、47)を接続することを特徴とする装置。
【請求項10】
少なくとも一つの接続溝(52、53)が移行領域(44、47)に形成され、凹部(50、51)に流れ込むことを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
調整マンドレル(25)は、圧縮エアダクト(65)を設けられることを特徴とする請求項9又は10に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2008−504154(P2008−504154A)
【公表日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−518479(P2007−518479)
【出願日】平成17年6月10日(2005.6.10)
【国際出願番号】PCT/EP2005/006233
【国際公開番号】WO2006/002743
【国際公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【出願人】(596137162)
【Fターム(参考)】