説明

タイム・ゾーンおよびDSTへの関与の決定

デバイスのためのローカル・タイム・ゾーン設定が、位置と日付および時刻とに基づいて自動的に提供される。地理的なエリア内でのデバイスの現在の位置に関する位置情報と日付および時刻とが得られる。関連づけが、現在の位置と、地理学的なエリアのうちの地政学的な区域との間で確立され、地政学的な区域は、タイム・ゾーン適用ルールを含む。ローカル・タイム・ゾーン設定が、デイライト・セービング・タイム(DST)への関与を含み得るタイム・ゾーン適用ルールと現在の日付および時刻とに基づいて自動的に提供される。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本願は、タイム・ゾーンの決定に関し、より具体的には、現在の位置と、その位置に関する地政学的なルールとに基づいて、タイム・ゾーンを確立することに関する。
【技術分野】
【0002】
原子時計と、コンピュータ・ネットワークと、衛星測位受信機と、衛星受信機を組み込んだデバイスとの広範にわたる使用により、時刻の同期は、ほぼ完全に自動化された処理となった。とはいえ、手動操作をなおも必要とする時刻設定の一態様は、地域に関連づけられたデイライト・セービング・タイム(DST)への関与または実タイム・ゾーンからの他のずれに基づいて、正しいタイム・ゾーンを設定している。
【0003】
後により詳細に説明される、たとえば図3に示した、標準のタイム・ゾーン地図または世界のタイム・ゾーン地図によると、地球は、グリニッジ標準時(GMT)として知られる基準ゾーンから、1時間の間隔に対応する約15度のゾーンに分割されることができる。所与の位置のタイム・ゾーンの数学的な決定は比較的単純である一方、地政学が、国または地域が数学的なタイム・ゾーンをその公認タイム・ゾーンとして採用するか否かに影響を及ぼす。たとえば、中国は、多くの実タイム・ゾーンにわたるが、政治的な協定に基づき、国全体を通して1つのタイム・ゾーンを使用する。数学的なタイム・ゾーン境界は一般的に、経度15度ごとに次々に生じるが、実際には、その境界線は、地政学的な境界にしたがってずれる。その境界ならびにそれらの対応するDSTルールは変更されやすく、変更は世界的な権威によって画一的に調整も採用もされないので、精確な自動タイム・ゾーン設定を提供することは、困難な課題になる。精確なタイム・ゾーン設定をさらに複雑にするのは、世界のいくつかの地域がデイライト・セービング・タイム(DST)に関与する一方で、他の地域は関与しないことである。さらに、異なる国々は、一年の異なる時期の間に、異なる開始時期と終了時期にしたがって、DSTを実施する。
【0004】
従来のアプローチは、タイム・ゾーンを手動で設定する能力の提供であり、タイム・ゾーン設定がさほど変更されないことを想定している。たとえば、Windows(登録商標)のオペレーティング・システムは、ユーザに、地図の地域をクリックし、DSTが実施されているか否かをチェックすることによって、タイム・ゾーンを選択させる。アラーム時計のような他のシステムでは、機械的なスイッチが、タイム・ゾーンを選択するために提供され得る。SPS航法システムのようなさらなる他のシステムでは、現在のタイム・ゾーンは、手動でも設定される。そのようなアプローチは、たとえば、ユーザ・インタフェースが提供されない場合、または、共通のソフトウェア・ロードまたは初期設定を有する機器が、世界の多くの異なる地域へと出荷される場合、すなわち、多くのタイム・ゾーンにわたって使用され得る場合、不都合であり得る。したがって、精確なタイム・ゾーンを提供する能力が当該技術で望まれる。
【発明の概要】
【0005】
例示的な実施形態は、衛星測位システム(SPS)または他の位置情報(location information)ソースから得られたもののような位置情報と、世界日時のような日付および時刻とに基づいて、デバイスのためのローカル・タイム・ゾーン設定を自動的に提供するための方法および装置に関する。デバイスのための精確な自動タイム・ゾーン設定は、タイム・ゾーン間を往来することが多いデバイスにとって、または、そのデバイスが、精確な時刻設定が重要な動作パラメータである他のデバイスまたはネットワークとインタフェース接続しなければならない場合に有利である。
【0006】
したがって、実施形態は、デバイスのためのローカル・タイム・ゾーン設定を自動的に提供するための方法を含むことができる。この方法は、地理学的なエリア内でのデバイスの現在の位置に関する位置情報と、現在の日付および時刻とを得ることと、現在の位置と、地理学的なエリアのうちの地政学的な区域との間の関連づけを確立することと、ここで地政学的な区域はタイム・ゾーン適用ルールを含み、タイム・ゾーン適用ルールと、現在の日付および時刻とに基づいて、ローカル・タイム・ゾーン設定を自動的に提供することと、を含むことができる。
【0007】
別の実施形態は、デバイスのためのローカル・タイム・ゾーン設定を自動的に提供するための装置を含むことができる。この装置は、デバイスにおける受信機であって、地理学的なエリア内でのデバイスの現在の位置に関する位置情報と、現在の日付および時刻とを得る受信機と、受信機に結合されたプロセッサであって、現在の位置と、地理学的なエリアのうちの地政学的な区域との間の関連づけを確立し、ここで地政学的な区域はタイム・ゾーン適用ルールを含み、タイム・ゾーン適用ルールと、現在の日付および時刻とに基づいて、ローカル・タイム・ゾーン設定を自動的に提供するように構成されたプロセッサと、を含むことができる。
【0008】
別の実施形態は、デバイスのためのローカル・タイム・ゾーン設定を自動的に提供するための装置を含むことができる。この装置は、地理学的なエリア内でのデバイスの現在の位置に関する位置情報と、現在の日付および時刻とを得る手段と、現在の位置と、地理学的なエリアのうちの地政学的な区域との間の関連づけを確立する手段と、ここで地政学的な区域はタイム・ゾーン適用ルールを含み、タイム・ゾーン適用ルールと、現在の日付および時刻とに基づいて、ローカル・タイム・ゾーン設定を自動的に提供する手段と、を含むことができる。
【0009】
別の実施形態は、デバイスのためのローカル・タイム・ゾーン設定を自動的に提供するための命令を備えた機械読取可能な媒体またはコンピュータ読取可能な媒体を含むことができ、この命令は、コンピュータによって実行されると、コンピュータに動作を実行させ、この命令は、地理学的なエリア内でのデバイスの現在の位置に関する位置情報と、現在の日付および時刻とを得るための命令と、現在の位置と、地理学的なエリアのうちの地政学的な区域との間の関連づけを確立するための命令と、ここで地政学的な区域はタイム・ゾーン適用ルールを含み、タイム・ゾーン適用ルールと、現在の日付および時刻とに基づいて、ローカル・タイム・ゾーン設定を自動的に提供するための命令と、を含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
付属の図面は、説明を補助するために提示され、単に実施形態の説明のために提供されるものであって、実施形態を限定するために提供されるものではない。
【図1】図1は、位置情報を受信する受信機を有する例示的なデバイスを示すブロック図である。
【図2】図2は、表示デバイスおよび入力デバイスを使用する従来のタイム・ゾーン設定を示すブロック図である。
【図3】図3は、標準のタイム・ゾーン分割を示す世界地図である。
【図4】図4は、標準のタイム・ゾーン分割からのずれを有する例示的な地政学的な区域を示す世界地図である。
【図5】図5は、位置と、グリッド・セルと、タイム・ゾーン・ルールを有する地政学的な区域との間の例示的な対応関係を示すグリッド・マップである。
【図6】図6は、タイム・ゾーン設定を提供するための例示的な方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
態様が、特定の実施形態に関する下記の説明および関連する図面において開示される。代替の実施形態が、本発明の範囲から逸脱せずに考案されることができる。さらに、周知の要素は、詳細に説明されず、または、関連する詳細を不明瞭にしないために省略される。
【0012】
「例示的」という用語は、本明細書では、「例、事例、または実例としての役割を果たす」という意味で用いられる。「例示的」なものとしてここに説明される任意の実施形態は、必ずしも、他の実施形態よりも好ましい、または利点を有するものと解釈されるべきではない。同様に、「実施形態」という用語は、すべての実施形態が、説明された特徴、利点、または動作モードを含むことを要求しない。
【0013】
ここで使用される専門用語は、特定の実施形態のみを説明することを目的とし、本発明の実施形態を限定することを意図するものではない。ここで使用される場合、「ある」("a", "an")や「その」("the")といった単数を表すものは、文脈によってそうでないと明確に示されない限り、複数形をも含むことを意図する。「備える」、「備えた」、「含む」、および/または「含んだ」という用語は、ここで使用される場合、説明された特徴、完全体、ステップ、動作、要素、および/またはコンポーネントの存在を特定するが、1つ以上の他の特徴、完全体、ステップ、動作、要素、コンポーネント、および/またはそれらのグループの存在または追加を排除しない、ということがさらに理解される。
【0014】
さらに、多くの実施形態は、たとえば、コンピューティング・デバイスの要素によって実行される動作のシーケンスの観点で説明される。ここで説明されるさまざまな動作が、特定の回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC))によって、プログラム命令が1つ以上のプロセッサにより実行されることによって、または、両者の組み合わせによって、実行され得ることが認識される。さらに、ここに説明されるこれらの動作のシーケンスは、実行されると関連づけられたプロセッサにここに説明された機能を実行させる、対応するコンピュータ命令のセットが記憶された、任意の形態のコンピュータ読取可能な記憶媒体内に、全体が統合されるものとみなされ得る。このように、さまざまな態様は、多数の異なる形態で具現化されることができ、それらのすべては、特許請求された主題の範囲内にあるものと意図される。さらに、ここに説明される実施形態の各々に関し、任意のそのような実施形態の対応する形態は、たとえば、説明される動作を実行する「ように構成されたロジック」として、ここで説明され得る。
【0015】
ここで使用される場合、移動局(MS:mobile station)は、無線通信信号および/または航法信号を受信することができる、セルラ・デバイスまたは他の無線通信デバイス等のデバイス、パーソナル通信システム(PCS:personal communication system)デバイス、パーソナル・ナビゲーション・デバイス(PND:personal navigation device)、パーソナル・インフォメーション・マネジャ(PIM:Personal Information Manager)、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、ラップトップ、または他の適切なモバイル・デバイスのことを言う。また、「移動局」という用語は、たとえば短距離無線接続、赤外線接続、有線接続、または他の接続によって、パーソナル・ナビゲーション・デバイス(PND)と通信するデバイスを含むことを意図し、衛星信号の受信、支援データの受信、および/または位置に関連する処理は、そのデバイスで行われても、またはPNDで行われてもよい。さらに、「移動局」は、無線通信デバイス、コンピュータ、ラップトップ、等を含むすべてのデバイスを含むことを意図し、それらのデバイスは、たとえば、インターネット、WiFi、または他のネットワークを介してサーバと通信することができ、衛星信号の受信、支援データの受信、および/または位置に関連する処理は、そのデバイスで行われても、サーバで行われても、またはネットワークに関連づけられた別のデバイスで行われてもよい。また、上記のものの動作可能な組み合わせはいずれも、「移動局」とみなされる。
【0016】
また、ここで使用される場合、衛星測位システム(SPS)は一般的に、送信機のシステムを含み、この送信機のシステムは、エンティティに、送信機から受信された信号に少なくとも部分的に基づいて、地球上の、または地球上空でのそれらの位置を決定することを可能にさせるために配置される。そのような送信機は一般的に、設定されたチップ数の繰り返しの擬似ランダム雑音(PN:pseudo-random noise)コードによってマークされた信号を送信するものであり、地上の制御局、ユーザ機器、および/または宇宙飛行体に設置されることができる。特定の例において、そのような送信機は、地球周回軌道(Earth orbiting)衛星ビークル(SV:satellite vehicle)に設置されることができる。たとえば、全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)、ガリレオ、グロナス、またはコンパスといった全地球的衛星航法システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)のコンステレーションにおけるSVは、(たとえば、GPSの場合には衛星ごとに異なるPNコードを使用し、または、グロナスの場合には異なる周波数で同一のコードを使用して、)そのコンステレーションにおける他のSVによって送信されたPNコードと区別可能なPNコードによってマークされた信号を送信することができる。ある特定の態様によると、ここに提示される技術は、SPSのための全地球システム(たとえば、GNSS)に限定されない。たとえば、ここに提供される技術は、日本の準天頂衛星システム(QZSS:Quasi-Zenith Satellite System)、インドのインド地域航法衛星システム(IRNSS:Indian Regional Navigational Satellite System)、中国の北斗(Beidou)、等といったさまざまな地域システム、および/または、1つ以上の全地球および/または地域航法衛星システムに関連づけられ、またはそうでなければ、それらとともに使用可能にされ得る、さまざまな補強システム(たとえば、静止衛星型衛星航法補強システム(SBAS:Satellite Based Augmentation System))に、適用されることができ、またはそうでなければ、それらのシステムにおいて使用可能にされることができる。限定ではなく例として、SBASは、完全性情報、差分補正、等を提供する(1つ以上の)補強システム、たとえば、広域補強システム(WAAS:Wide Area Augmentation System)、欧州静止衛星利用航法オーバーレイ・サービス(EGNOS:European Geostationary Navigation Overlay Service)、運輸多目的衛星用衛星航法補強システム(MSAS:Multi-functional Satellite Augmentation System)、GPS支援型Geo補強型航法システム、またはGPSおよびGeo補強型航法システム(GAGAN:GPS Aided Geo Augmented Navigation or GPS and Geo Augmented Navigation system)、等を含むことができる。このように、ここで使用される場合、SPSは、1つ以上の全地球および/または地域航法衛星システム、および/または補強システムの任意の組み合わせを含むことができ、SPS信号は、そのような1つ以上のSPSに関連づけられたSPS信号、SPSのような信号、および/または他の信号を含むことができる。
【0017】
衛星測位システム(SPS)からの信号に基づいて測位情報(positioning information)を決定する典型的なシステムを図1に示す。図1において、シナリオ100は、リンク111を介してSPS衛星110からSPS情報を受信する移動局であることができる移動局130のようなデバイスまたはユニットを示す。SPS情報は、経度および緯度または他のx、y座標の決定を可能にする典型的なSPSタイミング情報を含むことができ、さらに、グリニッジ標準時(GMT)等の世界日時を含むことができ、またはローカル日時であることができる。この情報は、移動局130の外部または移動局130の内部に設置され得るSPS受信機122で受信されることができる。あるいは、位置情報と日付および時刻情報は、位置情報と時刻情報とを転送することができる、SPS衛星受信機以外のFM受信機、無線ネットワーク受信機、または衛星受信機であることができる受信機125で、他のソースから受信されることができる。いくつかの実施形態において、この受信機は、情報を提供するためのさまざまなサイトが利用可能であるインターネットへの接続を提供することができ、この情報は、ついで、下記においてここにさらに詳細に説明されるように、表形式の情報のような情報を更新するために使用されることができる。
【0018】
SPS受信機122は、移動局130の内部に設置される場合、測位装置120内に配置されることも、または、別個のユニットとして配置されることもできる、ということがさらに理解される。SPS受信機122がローカル日時を提供するように構成された別個のユニットである場合、例示的なデバイスは、提供されている時刻が何時かを認識し、それに応じてローカル・タイムを自動的に設定するように構成されることができる。内部であろうと外部であろうと、SPS受信機122は、バス、データ線、等であることができる接続123によってプロセッサ121に結合されることができる。プロセッサ121は、また、接続123によって、または別個の接続(図示せず)によって、メモリ124に結合されることができる。移動局130は、測位装置120に結合されることができ、または測位装置120に組み込まれることができる、表示デバイス131および入力デバイス132をさらに備える。表示デバイス131は、LCDディスプレイ、LEDディスプレイ、プラズマ・ディスプレイ、等を含むが、これらに限定されないディスプレイであることができる。入力デバイス132は、ディスプレイ131とは別々に動作する、またはディスプレイ131と共に動作する、マウス、キーボード、タッチ・スクリーン、ジョイスティック、または他の入力デバイスであることができ、たとえば、入力デバイス132が、タッチ・スクリーン・デバイス、ジョイスティック、ジョイスティックのようなデバイス、触力覚デバイス、等である場合、それは、ビジュアル・キーボード等を含む表示された一連の選択をスクロールすることを可能にする。ここに説明される要素の組み合わせは、ここに特許請求される手段を構成するために、さまざまな実施形態にしたがって、別々にまたは共に動作することができる、ということが理解される。
【0019】
移動局130が地理学的なエリア全体を往来する場合、または、測位装置120が、その製造場所から最終的な使用場所へ、または、たとえば、最初の使用のすぐ後に、またはセットアップされてからもっと後に、移動する場合、正しいタイム・ゾーンおよびデイライト・セービング・タイム(DST)への関与の設定を含む、時刻の設定の必要が生じるだろう。タイム・ゾーンを設定する従来の手法を、図2のシナリオ200に示す。ディスプレイ131には、画像230を投影またはそうでなければ描画することができ、この画像は、可能性のあるタイム・ゾーンの一覧231を含むことができる。この例において、一覧表示されたタイム・ゾーンのうちの1つが、選択候補232としてハイライトされる。表示された画像230は、SPS座標およびシステムのユーザに対する命令のようなさらなる情報を含むことができる。たとえばスクロール・ボタン233および選択ボタン234を有する、簡潔なバージョンの入力デバイス132が示されている。スクロール・ボタン233および選択ボタン234は、例示の目的で示されており、代わりに、画像230に示されるマウス・ボタンまたはソフトウェア・ボタンであって、それらのボタン上でマウス・ポインタを動かしてマウスをクリックすることによって選択可能なマウス・ボタンまたはソフトウェア・ボタンで、または、たとえばマウス・ポインタを動かしてハイライトされたアイテムを直接ダブルクリックすることによって、または、ハイライトされたタイム・ゾーン選択候補232の選択という結果をもたらす任意の他の手法で、実現され得るということが理解される。理解されるように、そのような選択の操作は、時間がかかり得るものであり、さらに、提示された選択のうちのどれが正しい設定を表すのかを決定することが常に容易であるとは限らない。タイム・ゾーンがさまざまな例示的な実施形態にしたがってここに説明されるように自動的に提供されれば、そのような冗長な操作と起こり得る混乱は解消されることができ、処理が簡潔にされることができる。
【0020】
タイム・ゾーンおよびタイム・ゾーンに関連するファクタを決定することに関連づけられる困難をより適切に理解するために、図3に示す基本的なタイム・ゾーンの背景の理解が役立つ。世界地図300のような地理学的な表現物は、よく知られているメルカトル投影図法で描画される。そのような投影図法は、縮尺が大きい極により近い大陸の見かけのサイズと形状を歪ませながら、地図の球状の表面を長方形の投影図へと線形化する。タイム・ゾーン用途のためにメルカトル投影図法は有用であるが、その理由は、メルカトル投影図法では、最北端と最南端での経線方向の区間(longitudinal sections)の幅が正規化され、正規に減少した幅になるからである。数学的な観点から、世界地図300は、一日における時間(hours)、すなわち、地球が完全に一回転するために必要とされる時間に対応する24個のゾーン・セグメント311に分割されることができる。セグメント311は、現代の慣例では、一般的に、たとえばグリニッジ標準時(GMT)、ズールー・タイム(軍事)、または協定世界時(UTC)と呼ばれる基準点310からそれらまでの、それぞれの距離の関数として参照されることができる。数学的な用途で任意のゾーンが基準としての役割を果たし得ることが理解される。したがって、セグメント311は、基準点310からの1時間のゾーンによるそれらのオフセットによって表されることができる。各時間オフセット301に関し、15度の物理オフセット301が、完全な一回転に関連づけられた地球の360度の円周の24個のセグメントのうちの対応する1つに関連づけられることができるということもまた理解される。
【0021】
地球が数学的に正確にゾーンへと分割され得ることが理解される一方で、図4に示すように、地政学的な考慮が、任意の所与の地理学的な地域において使用される実タイム・ゾーンにおける多くのずれ、および関連する例外をもたらす。基準点410が上記の例でのとおりGMTと呼ばれ、基準点401が国際日付変更線と呼ばれる一方で、さまざまな他のゾーンは、正確な数学的なゾーンからずれる。たとえば、地球規模で言うと、ゾーン402は、中国の国土全体を含む一方、非標準地域403は、オーストラリア中央部およびインドを含む。より局所的な例は、同一のゾーン内でのDSTの承認に関連づけられたタイム・ゾーンの例外を含み得る。米国のさまざまな地域内では、DSTへの関与が、郡ごとに、および比較的狭い地域内においてさえ、異なる。たとえば、アリゾナのある特定の地域内には、郡内に設けられたインディアン居留地、およびその居留地内の地域があり、そのすべてがDSTへの異なる関与を有するので、結果として、狭いエリア内においてさえ、多くのタイム・ゾーンの不一致の可能性が生じる。DSTへの関与を含む、特定の地域のタイム・ゾーンを確立する際の地政学的な考慮と、これらの地域の不規則な地政学的境界への分割ゆえに、正しいタイム・ゾーンは、地理学のみに基づいて、たとえば、上述された数学的に分割されたゾーンによって、容易に設定可能なわけではないことが明らかである。さらに、地政学的な力およびタイム・ゾーンの採用に関連する協定は、時間とともに時として頻繁に変化するので、タイム・ゾーン・ルールもまた、頻繁に起こる変化の影響を受けやすい。地球規模のカバレッジが意図される場合、課題は、桁違いに増える。
【0022】
課題に対処するため、図5に示すように、タイム・ゾーンは、リンク511を介して、モバイル・ユニット512のようなユニットに設置されたSPS受信機に、位置の決定を可能にする情報と、世界日時のような日付/時刻とを提供する、衛星測位システム(SPS)衛星510によってサービスされる、一例としての地理学的なエリア500、またはその表現物において、自動的に提供されることができる。あるいは、位置情報と日付および時刻は、SPS信号以外の信号を受信する、図1に示した受信機125のような非SPS受信機に提供されることができる。位置は、リンク514を介して、たとえばページングチャネルで、緯度(LAT:latitude)および経度(LON:longitude)をブロードキャストする、または、無線リンク517または有線リンク516を介してクラウド515から提供され得るインターネットに基づいた位置特定サービスに関連して提供されるLAN/LONをブロードキャストする、セルラ・タワー513のような非SPSソースから得られることができる、ということが理解される。あるいは、理解されるように、そのような例において、セルラ・タワー513は、WiFiアクセス・ポイント等であることができ、または、インターネット接続を提供することができる。
【0023】
非SPS受信機は、たとえば、標準的な周波数変調(FM)受信機、セルラ受信機、衛星無線受信機を含む、無線周波数(RF)受信機であることができ、または、インターネット等からの情報を受信する無線ネットワーク受信機を含むことができる。たとえば、日付/時刻情報は、http://www.time.gov/における原子時計の標準から得られた米国の公式時刻、または、http://www.usno.navy.mil/における米国海軍海洋局ポータルのような軍事/海洋のサイト、等といったさまざまなウェブサイトから入手可能であることが理解される。代替のソースから受信された情報は、内部形式、たとえば、経度、緯度、日付および時刻、等を含む形式に変換されることができ、下記において示され説明されるように、表形式の情報と互換性がある。
【0024】
地理学的なエリア500は、例示の目的で、たとえばデイライト・セービング・タイム(DST)への関与のルールを含む、異なるタイム・ゾーン適用ルールを有し得る、地理学的な地域または地政学的な区域501〜504へと分割されることができる。この例において、モバイル・ユニット512のようなユニットは、地政学的な区域501〜504のうちの特定の1つ、たとえば、地政学的な区域501の現在のセル505に位置することができる。セル521に分割されるグリッド520は、地理学的なエリア500またはその表現物と重なり得る。セル521の各々には、たとえば表のエントリといった形式のタイム・ゾーン適用情報530が提供され得る。タイム・ゾーン適用情報530は、下記のような情報を含むことができる。
【表1】

【0025】
表1において、「色」は、さまざまな地政学的な区域501〜504を指すことができ、その各々は、共通のタイム・ゾーン適用ルールを共有する。さらに、色は、地理学的なエリア500の表現物がたとえばディスプレイに描画された場合に適用される、特定の色を指すことができる。特定の色に関連づけられた地政学的な区域501〜504の各々に関し、時刻情報が記憶され得る。たとえば、この例における色7に関し、太平洋標準時(PST)のようなタイム・ゾーンに関連づけられた名称を表すテキスト、その色に関連づけられた基準ゾーンに対する時刻オフセット、太平洋夏時間(PDT)のようなデイライト・セービング・タイムへの関与に関連づけられた名称を表すテキスト、もしあればDSTに関連づけられた補正ファクタの適用後の時刻オフセット、DSTへの関与の開始時期および終了時期、および他の情報、といったさまざまな情報が、タイム・ゾーン適用情報530の一部として記憶されることができる。SPS衛星510または他のソース(図示せず)から受信された日付/時刻に基づいて、DSTの補正の適用が、表の情報に基づいて適用され得ることが理解される。世界日時が提供された場合、デバイスは、世界時からのオフセットを計算し、それに応じて調整を行なうことができ、または、表は、世界日時に基づいて整理されることができる。
【0026】
モバイル・ユニット512が地理学的なエリア内を移動すると、それは、グリッド520のさまざまなセル521に出入りする。いくつかの例において、現在のセル505は、拡大図540に示すように、地政学的な区域501〜504のうちのさまざまな区域を含むことができる。したがって、セル521内のサブセル522を識別し、必要に応じてタイム・ゾーン・ルールを適用するために、さらなる分解能レベルが適用されることができる。サブセル522に関する情報は、サブテーブル532に含まれることができる。分解能は、無制限に上げられることができ、たとえば、メモリ・デバイスの容量、等によってのみ制限され得るということが理解される。
【0027】
一実施形態によると、例示的な処理600は、たとえばここに説明されるように、さまざまなハードウェア構成およびソフトウェア構成とともに使用されることができ、図6に関連して示され説明されるように本発明を実行する。601で開始された後、602で、グリッドが、地政学的な区域を含む地理学的なエリアと重なるように確立されることができる。「地理学的なエリア」という用語は、たとえば、境界点のSPS座標、または境界のないエリア内の点のSPS座標によって定義された広がりを言うことができ、本質的にまったくの仮想であることができ、地球の表面の一部を表すことができる、ということに注意すべきである。地理学的なエリアはまた、システムの表示部に表示された、たとえば地図等の表現物であることができる。「地政学的な区域」という用語は一般的に、DSTへの関与を含む、タイム・ゾーンの適用に関する異なるルールを有し得るエリアを線引きする、州の境界線、郡の境界線、郡の境界、等といった政治的または地政学的な境界にしたがって分割された地理学的なエリアの区域を言うことができる。
【0028】
地理学的なエリアの厳密な形状に関わらず、グリッドは、そのエリアまたはそのエリアの表現物の、典型的には規則的で線形の長方形による、セルへの数学的な分割を表現するメカニズムであることができるが、そのエリアの中心点から広がる同心円および同心半径等といった他の手法の分割が可能である。しかしながら、簡潔にするために、本明細書において言及される場合、グリッドは、規則的に間隔が空けられ、互いにつながった、ひと続きの線であり、地理学的なエリアをカバーする正方形または長方形のセルを形成する。分割されると、603で、セルは、対応する地政学的な区域に関する、DSTへの関与を含むルールおよび他の情報に関連づけられることができる。そして、604で、この関連づけは、たとえば表に、表1に関連して上述されたように記憶され、変更が行われた場合には更新されることができる。変更は、タイム・ゾーン適用ルールの変更、DSTへの関与の変更、DSTへの関与の開始時期および終了時期のような情報の変更、地理学的なエリアへの新たな地政学的な区域の追加を含む地政学的なエリアの境界の変更、等を含むことができる。簡潔にするために、セルは、地政学的な地域、または表1に示された「色」に関連づけられることができる。
【0029】
605で、現在の位置が、たとえば、SPSに基づいた座標に基づき、グリッド内のセルのうちの1つにマッピングされることができる。そして、2つ以上の色がそのセルに関連づけられるかどうかが判定され得る。2つ以上の色が関連づけられる場合、すなわち、606で「はい」に該当する場合、処理は、607へと進み、現在のセルが1つの色を有する区域の中に可能な限りほぼ完全に位置するまで、分解能が上げられることができる。分解能が上げられると、602で、新たなグリッドが新たな分解能で確立され得ることが理解される。さらなるステップ、たとえば、603〜607に関連づけられたステップが繰り返され得る。そのセルに2つ以上の色または地政学的な区域がない場合、すなわち、606で「いいえ」に該当する場合、ローカル・タイム・ゾーン設定が、そのセルおよび基礎をなす色に関するルールと、たとえば、SPS座標またはSPSに基づいた位置情報でない情報とともに得られた日付/時刻とに基づいて、608で自動的に提供されることができる。そのセルに関する色が決定されると、その色と、その色に関するルールおよび他の情報との間の関連づけが、参照されることができる。したがって、モバイル・ユニットは、たとえば、モバイル・ユニットが位置するセルを決定することができ、そのセルに関する「色」または地政学的な割り当てを決定することができ、日付/時刻とともに、それによって、そのセルに関するタイム・ゾーン情報を参照する。608に関連して説明されたように正しい設定を自動的に提供することにより、ローカル・タイム・ゾーンの設定は、609で、正しいタイム・ゾーンおよびDSTへの関与のための提案または推奨された設定として提供されることができ、提案されたタイム・ゾーンを表示すること、地政学的な区域に関するルールに基づいてローカル・タイム・ゾーン設定を実際にアサートにすること、またはそれらの組み合わせを含むことに注意すべきである。ローカル・タイム・ゾーンが自動的に提供された場合、処理は、610で終了し得る。しかしながら、システムは、モバイル・ユニットが新たな位置に関する新たな色の割り当てを得るように動作する場合、モバイル・ユニットが新たな地政学的な区域へと移動する場合、または、デバイスが製造後に新たな場所に出荷される場合、等に、連続して動作するように、容易に構成され得ることが理解される。
【0030】
当業者は、情報および信号が、さまざまな異なる技術および技法のいずれかを使用して表され得ることを理解するだろう。たとえば、上記説明を通して言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場または磁性粒子、光場または光粒子、またはそれらの任意の組み合わせによって表されることができる。
【0031】
さらに、当業者は、ここに開示された実施形態に関連して説明されたさまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムのステップが、電子ハードウェア、コンピュータ・ソフトウェア、またはその両者の組み合わせとして実現され得ることを、理解するだろう。ハードウェアとソフトウェアとのこの互換性を明確に説明するために、さまざまな例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、それらの機能の観点で一般的に上述されている。そのような機能がハードウェアとして実現されるか、ソフトウェアとして実現されるかは、システム全体に課された特定の用途および設計上の制約に依存する。当業者は、特定の用途ごとにさまざまな手法で、説明された機能を実現することができるが、そのような実現の決定は、本発明の範囲から逸脱するものと解釈されるべきではない。
【0032】
ここで開示された実施形態に関連して説明された方法、シーケンス、および/またはアルゴリズムは、ハードウェアで直接的に、プロセッサによって実行されるソフトウェア・モジュールで、または両者の組み合わせで、具現化されることができる。ソフトウェア・モジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブル・ディスク、CD−ROM、または当該技術で知られている任意の他の形態の記憶媒体中に存在することができる。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。その代わりに、記憶媒体は、プロセッサに組み込まれることができる。
【0033】
したがって、1つ以上の実施形態は、コンピュータ、プロセッサ、等によって実行されると、位置情報および日付/時刻情報を得ることができるSPS受信機または他の受信機へのアクセスを含む、または有するデバイスにおいて、タイム・ゾーンおよびDSTを設定するための方法を具現化する命令を有するコンピュータ読取可能な媒体のような製造物を含むことができる。このように、本発明は、説明された例に限定されず、ここに説明された機能を実行するためのいずれの手段も、実施形態に含まれるものと意図される。
【0034】
前述した開示は例示的な実施形態を示しているが、さまざまな変更および修正が、付属の請求項によって定義される本発明の範囲から逸脱せずに、ここに行われ得ることに注意すべきである。ここに説明された実施形態に係る方法の請求項の機能、ステップ、および/または動作は、任意の特定の順序で実行される必要はない。さらに、要素は、単数形で説明され、または特許請求され得るが、単数形への限定が明確に記載されない限り、複数形が意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイスのためのローカル・タイム・ゾーン設定を自動的に提供するための方法であって、
地理学的なエリア内での前記デバイスの現在の位置に関する位置情報と、現在の日付および時刻とを得ることと、
前記現在の位置と、前記地理学的なエリアのうちの地政学的な区域との間の関連づけを確立することと、ここで、前記地政学的な区域は、タイム・ゾーン適用ルールを含む、
前記タイム・ゾーン適用ルールと、前記現在の日付および時刻とに基づいて、前記ローカル・タイム・ゾーン設定を自動的に提供することと
を備える方法。
【請求項2】
前記関連づけを確立することは、前記地理学的なエリアに関連づけられたセルのうちの1つが前記地理学的なエリアのうちの地政学的な区域の少なくとも一部に関連づけられるように、第1の分解能で前記セルを確立することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記地政学的な区域に関する前記タイム・ゾーン適用ルールに前記セルのうちの少なくともいくつかを関連づけることと、前記現在の位置に関する位置情報に基づいて前記セルのうちの1つに前記デバイスの現在の位置をマッピングすることと、前記タイム・ゾーン適用ルールと前記日付および時刻とに基づいて前記ローカル・タイム・ゾーン設定を自動的に提供することと、をさらに備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記位置情報は衛星測位システム(SPS)信号から決定され、前記日付および時刻は世界日時を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記タイム・ゾーン適用ルールは、前記地政学的な区域におけるデイライト・セービング・タイム(DST)への関与を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記セルと前記タイム・ゾーン適用ルールとの間の関連づけの表を維持することと、前記タイム・ゾーン適用ルールの変更が行われた場合に前記関連づけの表を更新することと、をさらに備える、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
所定の地政学的な区域の変更が行われた場合に前記タイム・ゾーン適用ルールを更新することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記地理学的なエリアと前記地政学的な区域とをカラー・マップで表示することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ローカル・タイム・ゾーン設定を自動的に提供することは、前記デバイスにおいて現在のタイム・ゾーンを直接設定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ローカル・タイム・ゾーン設定を自動的に提供することは、推奨されたローカル・タイム・ゾーン設定を提供することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記セルを確立することは、さらに、前記セルのうちの1つが前記地政学的な区域のうちの2つ以上を含む場合、第2の分解能で前記セルをさらに確立することを含み、前記セルは、前記現在の位置が前記地政学的な区域のうちの2つ以上のうちの1つのみに関連づけられることができるように、前記第2の分解能で確立される、請求項2に記載の方法。
【請求項12】
デバイスのためのローカル・タイム・ゾーン設定を自動的に提供するための装置であって、
前記デバイスにおける受信機であって、地理学的なエリア内での前記デバイスの現在の位置に関する位置情報と、現在の日付および時刻とを得る受信機と、
前記受信機に結合されたプロセッサであって、
前記現在の位置と、前記地理学的なエリアのうちの地政学的な区域との間の関連づけを確立し、ここで、前記地政学的な区域は、タイム・ゾーン適用ルールを含む、
前記タイム・ゾーン適用ルールと、前記現在の日付および時刻とに基づいて、前記ローカル・タイム・ゾーン設定を自動的に提供する
ように構成されたプロセッサと
を備える装置。
【請求項13】
前記プロセッサは、
前記地理学的なエリアに関連づけられた複数のセルのうちの1つに前記デバイスの現在の位置をマッピングし、ここで、前記複数のセルのうちの1つは、前記地政学的な区域に関連づけられる、
前記複数のセルのうちの1つに関連づけられた地政学的な区域に関する前記タイム・ゾーン適用ルールと、前記日付および時刻とに基づいて、現在のタイム・ゾーンのために前記ローカル・タイム・ゾーン設定を自動的に提供する
ようにさらに構成される、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記受信機と前記プロセッサとに結合されたメモリであって、前記タイム・ゾーン適用ルールの、前記地理学的なエリアのうちの対応する複数の地政学的な区域に対するマッピングを記憶するように構成されたメモリ
をさらに備え、
前記プロセッサは、前記タイム・ゾーン適用ルールの変更が行われた場合に前記マッピングを更新するようにさらに構成される
請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記受信機と前記プロセッサとに結合されたメモリであって、複数のセルと、前記タイム・ゾーン適用ルールのうちの対応するタイム・ゾーン適用ルールとのマッピングを記憶するように構成され、ここで、前記タイム・ゾーン適用ルールは、前記地理学的なエリアのうちの複数の地政学的な区域に対応する、メモリ
をさらに備え、
前記プロセッサは、新たな地政学的な区域が前記地理学的なエリアに追加された場合に前記マッピングを更新するようにさらに構成される
請求項12に記載の装置。
【請求項16】
前記受信機と前記プロセッサとに結合された表示ユニットであって、複数のセルのマッピングを表示し、前記自動的に提供されたローカル・タイム・ゾーン設定を、提案されたタイム・ゾーン設定として表示するように構成された表示ユニットと、
前記受信機と前記プロセッサとに結合された入力デバイスであって、前記ローカル・タイム・ゾーン設定が受け付けられたことを確定する入力を受け付ける入力デバイスと
をさらに備える、請求項12に記載の装置。
【請求項17】
前記受信機と前記プロセッサとに結合された表示ユニットであって、
複数のセルのマッピングをカラー・マップとして表示し、
前記ローカル・タイム・ゾーン設定を、提案されたタイム・ゾーン設定として表示する
ように構成された表示ユニットと、
前記受信機と前記プロセッサとに結合された入力デバイスであって、前記ローカル・タイム・ゾーン設定が受け付けられたかどうかを確定する入力を受け付ける入力デバイスと
をさらに備える、請求項12に記載の装置。
【請求項18】
前記ローカル・タイム・ゾーン設定が受け付けられたと確定された場合、前記プロセッサは、現在のタイム・ゾーンのためのローカル・タイム・ゾーン設定を、前記ローカル・タイム・ゾーン設定を用いて前記現在のタイム・ゾーン設定を更新することによって、自動的に提供するようにさらに構成される、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
デバイスのためのローカル・タイム・ゾーン設定を自動的に提供するための装置であって、
地理学的なエリア内での前記デバイスの現在の位置に関する位置情報と、現在の日付および時刻とを得る手段と、
前記現在の位置と、前記地理学的なエリアのうちの地政学的な区域との間の関連づけを確立する手段と、ここで、前記地政学的な区域は、タイム・ゾーン適用ルールを含む、
前記タイム・ゾーン適用ルールと、前記現在の日付および時刻とに基づいて、前記ローカル・タイム・ゾーン設定を自動的に提供する手段と
を備える装置。
【請求項20】
複数のセルのうちの1つに前記デバイスの現在の位置をマッピングする手段と、ここで、前記複数のセルのうちの1つは、前記地理学的な区域に関連づけられる、
前記複数のセルと、前記タイム・ゾーン適用ルールのうちの対応するタイム・ゾーン適用ルールとのマッピングを記憶し、ここで、前記タイム・ゾーン適用ルールは、前記地理学的なエリアのうちの複数の地政学的な区域に対応する、メモリ手段と
をさらに備える、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記メモリ手段は、さらに、前記タイム・ゾーン適用ルールの変更が行われた場合に前記記憶されたマッピングを更新するためのものである、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記メモリ手段は、さらに、新たな地政学的な区域が前記地理学的なエリアに追加された場合に前記記憶されたマッピングを更新するためのものである、請求項20に記載の装置。
【請求項23】
前記複数のセルの前記マッピングを表示する手段と、前記ローカル・タイム・ゾーン設定を、提案されたタイム・ゾーン設定として自動的に提供する手段とをさらに備える、請求項20に記載の装置。
【請求項24】
前記複数のセルの前記マッピングをカラー・マップとして表示する手段と、前記ローカル・タイム・ゾーン設定を自動的に提供する手段とをさらに備える、請求項20に記載の装置。
【請求項25】
前記ローカル・タイム・ゾーン設定が受け付けられたかどうかを確定する入力を受け付ける入力手段をさらに備える、請求項23に記載の装置。
【請求項26】
前記ローカル・タイム・ゾーン設定が受け付けられたと確定された場合に前記ローカル・タイム・ゾーン設定を用いて現在のタイム・ゾーン設定を更新する手段をさらに備える、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記複数のセルの前記マッピングをカラー・マップとして表示する手段と、前記ローカル・タイム・ゾーン設定を自動的に提供する手段とをさらに備える、請求項20に記載の装置。
【請求項28】
デバイスのためのローカル・タイム・ゾーン設定を自動的に提供するための命令を備えたコンピュータ読取可能な媒体であって、前記命令は、コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに動作を実行させ、前記命令は、
地理学的なエリア内での前記デバイスの現在の位置に関する位置情報と、現在の日付および時刻とを得るための命令と、
前記現在の位置と、前記地理学的なエリアのうちの地政学的な区域との間の関連づけを確立するための命令と、ここで、前記地政学的な区域は、タイム・ゾーン適用ルールを含む、
前記タイム・ゾーン適用ルールと、前記現在の日付および時刻とに基づいて、前記ローカル・タイム・ゾーン設定を自動的に提供するための命令と
を備える、コンピュータ読取可能な媒体。
【請求項29】
前記命令は、
複数のセルのうちの1つに前記デバイスの現在の位置をマッピングするための命令と、ここで、前記複数のセルのうちの1つは、前記地理学的な区域に関連づけられる、
前記複数のセルと、前記タイム・ゾーン適用ルールのうちの対応するタイム・ゾーン適用ルールとのマッピングを記憶するための命令と、ここで、前記タイム・ゾーン適用ルールは、前記地理的なエリアのうちの複数の地政学的な区域に対応する、
をさらに備える、請求項28に記載のコンピュータ読取可能な媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2013−516629(P2013−516629A)
【公表日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−548183(P2012−548183)
【出願日】平成23年1月7日(2011.1.7)
【国際出願番号】PCT/US2011/020585
【国際公開番号】WO2011/085253
【国際公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】