説明

タッチスクリーン、タッチパネル及びそれを備える表示装置

【課題】列方向束配線と行方向束配線との間の容量を低減可能な技術を提供することを目的とする。
【解決手段】タッチスクリーン1は、ベース基板12と、ベース基板12上に形成され、電気的に共通に接続された複数の検出用列配線2を含む矩形状の列方向束配線6、及び、電気的に共通に接続された複数の検出用行配線3を含む矩形状の行方向束配線7とを備える。そして、平面視において、列方向束配線6と行方向束配線7とが交差する交差領域Aを分割してなる複数のブロック領域C1,C2,R1,R2が規定され、各ブロック領域C1,C2,R1,R2には、検出用列配線2のみまたは検出用行配線3のみが設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチスクリーン、タッチパネル及びそれを備える表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、指などの指示体によるタッチを検出し、そのタッチ位置の座標を特定するタッチパネルが、優れたインターフェース手段の一つとして注目されている。このタッチパネルでは、抵抗膜方式や静電容量方式などの様々な方式が提案され、製品化されている。
【0003】
このような静電容量方式のタッチパネルの一種として、特許文献1に開示されている投写型静電容量(Projected Capacitive)方式のタッチパネルが知られている。この投写型静電容量方式のタッチパネルでは、タッチセンサを内蔵したタッチスクリーンの前面側が、数mm厚程度のガラス板等の保護板で覆われていても、保護板への指などによるタッチを検出することが可能となっている。このようなタッチスクリーンは、堅牢性に優れる点、手袋装着時でもタッチ検出が可能である点、及び可動部が無く長寿命である点などの利点を有することから、様々な技術が提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1に開示のタッチパネルを構成するタッチスクリーンは、静電容量を検出するための検出用配線(検出電極)として、薄い導電膜で形成された第1シリーズの導体エレメントと、第1シリーズの導体エレメント上に絶縁膜を介して形成された第2シリーズの導体エレメントとを備えている。また、各導体エレメント間には電気的接触はなく、複数の交点が形成されている。このような特許文献1に開示の技術によれば、指などの指示体と、検出用配線である導体エレメントとの間に形成される静電容量を検出回路で検出することによって、指示体がタッチした位置の位置座標が特定される。さらに、1以上の導体エレメントの検出容量相対値により導体エレメント間のタッチ位置が補間可能となっている。
【0005】
特許文献2に開示のタッチパネルを構成するタッチスクリーンは、検出用列配線及び検出用行配線を備えており、これら配線が、それぞれ列/行方向に45°で傾斜した傾斜部分をもってジグザグ状に繰り返されるジグザグパターンの金属配線から形成されている。このような特許文献2に開示の技術によれば、検出用配線間の寄生容量を増大させずに配線密度を高めてタッチの検出感度を向上させることが可能となっている。
【0006】
特許文献3に開示のタッチパネルを構成するタッチスクリーンは、特許文献2のタッチスクリーンと同様に、ジグザグパターンに形成された検出用列配線及び検出用行配線を備えているとともに、検出用列配線と検出用行配線との間に配線をさらに備えている。
【0007】
特許文献4には、一般に相互容量検出方式と呼ばれる検出方式が開示されている。具体的には、特許文献4に開示のキー・マトリクスは、複数の駆動/受信電極対の配列からなり、指など指示体の基板への接触に応じて生じる電極間の電界変化に伴う結合静電容量(相互電極静電容量)の変化を電荷量として検出する。
【0008】
特許文献5に開示の容量ベースタッチ検出装置は、X電極及びY電極を含む電極アレイを備えており、X電極とY電極との間の相互容量が容量測定回路により検出される。そして、その被測定容量を示す出力電圧変化が、相互容量、既知の基準容量、既知の駆動電圧変化に応じて決定されている。
【0009】
上述の特許文献2及び特許文献3に開示の技術によれば、検出用列配線と検出用行配線との間に形成される配線間容量(以下「行列配線間容量」)を増大させずに配線密度を大きくすることが可能となる。また、矩形状に配置された検出用配線は、菱形連鎖形状に配置された検出用配線に比べ、検出結果に基づく座標補間処理が容易であるという利点、または、補間処理によって求めた座標の直線性が高い(特に斜め方向)という利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特表平9−511086号公報
【特許文献2】特開2010−61502号公報
【特許文献3】特開2010−97536号公報
【特許文献4】特表2003−526831号公報
【特許文献5】特表平11−505641号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
さて、検出方法によっては、タッチスクリーンへの指などの指示体のタッチの有無に応じて変化する行列配線間容量が、検出感度と密接に関連することがある。例えば、特許文献4に開示された相互容量検出方式によれば、指などの指示体のタッチに応じた行列配線間容量の変化(電極間の電界の変化)が大きくなるほうが検出感度を高くすることができる。
【0012】
ところが、例えば、特許文献2に開示のタッチスクリーンに対して特許文献3に開示の検出方法を適用した構成のように、列方向束配線と行方向束配線との間の容量(電界結合)が大きい構成においては、指などの指示体のタッチに応じた検出用列配線と検出用行配線との間の電界変化、すなわち行列配線間容量における変化が生じにくくなっている。したがって、このような構成において相互容量検出方式を適用すると、タッチの検出感度が低いという問題があった。
【0013】
そこで、本発明は、上記のような問題点を鑑みてなされたものであり、列方向束配線と行方向束配線との間の容量を低減可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明に係るタッチスクリーンは、透明基板と、前記透明基板上に形成され、電気的に共通に接続された複数の検出用列配線を含む矩形状の列方向束配線、及び、電気的に共通に接続された複数の検出用行配線を含む矩形状の行方向束配線とを備える。そして、平面視において、前記列方向束配線と前記行方向束配線とが交差する交差領域を分割してなる複数のブロック領域が規定され、各前記ブロック領域には、前記検出用列配線のみまたは前記検出用行配線のみが設けられている。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、検出用列配線と検出用行配線との交差箇所を低減することができる。したがって、列方向束配線と行方向束配線との間の配線間容量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施の形態1に係るタッチスクリーンの構成を示す平面図である。
【図2】実施の形態1に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図3】実施の形態1に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図4】実施の形態1に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図5】実施の形態1に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図6】実施の形態1に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図7】実施の形態1に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図8】実施の形態1に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図9】実施の形態1に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図10】実施の形態1に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図11】実施の形態1に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図12】実施の形態1に係るタッチスクリーンの構成を示す斜視図である。
【図13】実施の形態1に係るタッチスクリーンの構成を示す斜視図である。
【図14】実施の形態1に係るタッチパネルの構成を示す図である。
【図15】実施の形態2に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図16】実施の形態2に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図17】実施の形態2に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図18】実施の形態2に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図19】実施の形態2に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図20】実施の形態2に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図21】実施の形態2に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図22】実施の形態2に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図23】実施の形態2に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図24】実施の形態2に係るタッチスクリーンにおける配線間容量を示す図である。
【図25】実施の形態3に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図26】実施の形態3に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図27】実施の形態3に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図28】実施の形態3に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図29】実施の形態3に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図30】実施の形態3に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図31】実施の形態4に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図32】実施の形態4に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図33】実施の形態4に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図34】実施の形態4に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図35】実施の形態4に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図36】実施の形態4に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図37】実施の形態5に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図38】実施の形態5に係るタッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図39】実施の形態6に係る液晶表示装置の構成を示す図である。
【図40】対比タッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【図41】対比タッチスクリーンの構成を示す拡大平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1に係るタッチパネルが備えるタッチスクリーン1の構成を模式的に示す平面図である。以下、図1などを参照して、本実施の形態に係るタッチスクリーン1の構成等について説明する。なお、本実施の形態で説明する構成要素に付される参照符号は、実施の形態2,3において、当該構成要素と同一または類似する構成要素に対しても付されるものとする。
【0018】
図1に示されるように、タッチスクリーン1は、透明なガラス材料または透明な樹脂からなる透明基板であるベース基板12と、(1)列方向(図1中のy方向に相当)に延在する複数の検出用列配線2と、(2)行方向(図1中のx方向に相当)に延在する複数の検出用行配線3とを備えている。そして、複数の検出用列配線2及び複数の検出用行配線3は、ベース基板12上に形成されている。なお、図1では便宜上、検出用列配線2及び検出用行配線3は直線で示されているが、実際には図2等に示されるようにジグザグ状の形状を有している。
【0019】
複数の検出用列配線2は、接続用配線4などによって電気的に共通に接続されている。そして、本実施の形態では、電気的に共通に接続された複数の検出用列配線2が、列方向yに延在する矩形状の列方向束配線6に含まれている。つまり、列方向束配線6は、電気的に共通に接続された複数の検出用列配線2を含んでいる。なお、上記においては、検出用列配線2は列方向yに延在するとしたが、これに限ったものではなく、列方向yに延在しない配線であっても、列方向束配線6を構成する配線であれば検出用列配線2と呼ぶものとする。
【0020】
同様に、複数の検出用行配線3は、接続用配線5などによって電気的に共通に接続されている。そして、本実施の形態では、電気的に共通に接続された複数の検出用行配線3が、行方向xに延在する矩形状の行方向束配線7に含まれている。つまり、行方向束配線7は、電気的に共通に接続された複数の検出用行配線3を含んでいる。なお、上記においては、検出用行配線3は行方向xに延在するとしたが、これに限ったものではなく、行方向xに延在しない配線であっても、行方向束配線7を構成する配線であれば検出用行配線3と呼ぶものとする。
【0021】
図1に示されるように、複数の列方向束配線6及び複数の行方向束配線7は、それぞれ行方向x及び列方向yと平行に配置されており、マトリックス配置されている。なお、列方向束配線6及び行方向束配線7の数、各列方向束配線6を構成する検出用列配線2の数、各行方向束配線7を構成する検出用行配線3の数はそれぞれ、タッチパネルの指などの指示体のタッチ位置(タッチ座標値)の要求分解能から、適宜、選択・設定される。
【0022】
列方向束配線6及び行方向束配線7は、引き出し配線8,9によって、ベース基板12端部に設けられた端子10にそれぞれ接続されている。なお、ここでは、図示の便宜上、引き出し配線8,9はそれぞれ1本の配線として描かれているが、列方向束配線6を構成する検出用列配線2ごとに1本の引き出し配線8が配設されてもよいし、行方向束配線7を構成する検出用行配線3ごとに1本の引き出し配線9が配設されてもよい。
【0023】
以上のような構成からなるタッチスクリーン1においては、検出用列配線2及び検出用行配線3の配線密度を大きくすることができる。したがって、指示体と、列方向束配線6及び行方向束配線7のそれぞれとの間に形成される静電容量(タッチ容量)を検出する検出方式(一般に自己容量検出方式と呼ばれる)において、検出すべきタッチ容量を大きくすることができる。
【0024】
次に、列方向束配線6及び行方向束配線7の構成について詳細に説明する。
【0025】
図2は、平面視において、矩形状の列方向束配線6と、矩形状の行方向束配線7とが交差する領域を拡大した図である。より具体的には、図1において太い破線で示される交差領域A周辺を拡大した図である。なお、以下の説明においては、この交差領域Aを「グリッドA」と呼ぶこともある。また、以下の図においては、検出用列配線2を破線、検出用行配線3を実線で示すこともある。
【0026】
本実地の形態に係るタッチスクリーン1においては、図2に太い一点鎖線で示される交差領域A(グリッドA)を分割してなる、細い一点鎖線で示される複数(ここでは4つ)の四角形状のブロック領域C1,C2,R1,R2が規定されている。そして、ブロック領域C1,C2(第1のブロック領域)のそれぞれには細い破線で示される検出用列配線2のみが設けられ、ブロック領域R1,R2(第2のブロック領域)のそれぞれには細い実線で示される検出用行配線3のみが設けられている。
【0027】
ここでは、グリッドA内において、ブロック領域C1が左上側(−x側及び−y側)に配置され、ブロック領域C2が右下側(+x側及び+y側)に配置され、ブロック領域R1が右上側(+x側及び−y側)に配置され、ブロック領域R2が左下側(−x側及び+y側)に配置されている。
【0028】
本実施の形態では、このようなブロック領域C1,C2,R1,R2が列方向束配線6及び行方向束配線7の全てにわたって規定されている。つまり、検出用列配線2のみが設けられたブロック領域C1,C2(第1のブロック領域)と、検出用行配線3のみが設けられたブロック領域R1,R2(第2のブロック領域)とが、全体として列方向y及び行方向xにおいて交互に配置されており、チェッカーパターンを成している。
【0029】
また、本実施の形態では、1つのグリッドAにおいて、斜めに隣接するブロック領域C1,C2間を斜めにつなぐ1本の検出用列配線2と、これと相補的に斜めに隣接するブロック領域R1,R2間を斜めにつなぐ1本の検出用行配線3とが立体的に交差するものとなっている。そして、1つのグリッドAにおいて、検出用列配線2と検出用行配線3との立体交差を、図3において破線の円が付された1箇所(ブロック領域C1,C2,R1,R2が接する1箇所)においてのみ備えるものとなっている。以下、このことについて詳細に説明する。
【0030】
図4は、図3において破線の円が付された箇所の拡大図である。なお、タッチスクリーン1が図3に示すように構成されている場合には、図4(a)に示す配置で構成されるが、もちろん図4(b)に示す配置でタッチスクリーン1を構成してもよい(後で説明する図5〜図7においても同様である)。この図4に示されるように、破線の円が付された箇所では、ブロック領域C1の1本の検出用列配線2と、ブロック領域C2の1本の検出用列配線2とが連結されているとともに、ブロック領域R1の1本の検出用行配線3と、ブロック領域R2の1本の検出用行配線3とが連結されている。
【0031】
次に、図3において破線の三角形が付された箇所、つまりグリッドAのブロック領域C1,R2と、それらの左側(−x側)に隣接するブロック領域R1,C2とが接する箇所、及び、グリッドAのブロック領域C2,R1と、それらの右側(+x側)に隣接するブロック領域R2,C1とが接する箇所について説明する。
【0032】
図5は、当該箇所の拡大図である。この図5に示されるように、図3において破線の三角形が付された箇所では、ブロック領域R1の1本の検出用行配線3と、ブロック領域R2の1本の検出用行配線3とは連結されているが、ブロック領域C1の検出用列配線2と、ブロック領域C2の検出用列配線2とは、その連結部分を挟むように配置されており、非連結となっている。
【0033】
次に、図3において破線の四角形が付された箇所、つまりグリッドAのブロック領域C1,R1と、それらの上側(−y側)に隣接するブロック領域R2,C2とが接する箇所、及び、グリッドAのブロック領域C2,R2と、それらの下側(+y側)に隣接するブロック領域R1,C1とが接する箇所について説明する。
【0034】
図6は、当該箇所の拡大図である。この図6に示されるように、図3において破線の四角形が付された箇所では、ブロック領域C1の1本の検出用列配線2と、ブロック領域C2の1本の検出用列配線2とは連結されているが、ブロック領域R1の検出用行配線3と、ブロック領域R2の検出用行配線3とは、その連結部分を挟むように配置され非連結となっている。
【0035】
次に、図3において実線の円が付された箇所O1〜O4、つまりグリッドAの4隅の箇所について説明する。
【0036】
図7は、そのうちの1箇所の拡大図である。この図7に示されるように、実線の円が付された箇所O1〜O4では、ブロック領域C1,C2の検出用列配線2同士は離間されて非連結となっており、かつ、ブロック領域R1,R2の検出用行配線3同士は離間されて非連結となっている。
【0037】
次に、ブロック領域C1,C2に設けられた検出用列配線2の構成について説明する。
【0038】
図8及び図9は、それぞれ、ブロック領域C1,C2に設けられた検出用列配線2の構成を示す拡大図である。図8及び図9に示すように、ブロック領域C1,C2における検出用列配線2は、それぞれが第1傾斜部である傾斜部分2aS1,2bS2,2cS1,2dS2と、それぞれが第2傾斜部である傾斜部分2aS2,2bS1,2cS2,2dS1とを備える。
【0039】
ここで、第1傾斜部(傾斜部分2aS1,2bS2,2cS1,2dS2)は、直線形状の部分配線であり、列方向y及び行方向xに沿って所定ピッチで繰り返し配設され、列方向yに対して傾斜角度+45°(第1角度)だけ傾斜している。第2傾斜部(傾斜部分2aS2,2bS1,2cS2,2dS1)は、直線形状の部分配線であり、列方向y及び行方向xに沿って上述の所定ピッチで繰り返し配設され、列方向yに対して第1傾斜部と逆向きに傾斜している。つまり、第2傾斜部は、列方向yに対して傾斜角度−45°だけ傾斜している。
【0040】
そして、傾斜部分2aS1,2aS2,2bS1,2bS2と、傾斜部分2dS1,2cS1,2dS2,2cS2とは、それぞれ互いに交差して接続されている。特に、本実施の形態では、傾斜部分2aS1,2aS2,2bS1,2bS2と、傾斜部分2dS1,2cS1,2dS2,2cS2とは、それぞれ互いに直交して接続されており、かつ、これら傾斜部分は、それぞれ中点で交差している。
【0041】
次に、図8を用いて、ブロック領域C1に設けられた検出用列配線2の構成についてより詳細に説明する。
【0042】
この検出用列配線2は、列方向yに延在する第1ジグザグ配線2a(第1検出用列配線)と、列方向yに延在する第2ジグザグ配線2b(第2検出用列配線)と、行方向xに延在する第3ジグザグ配線2cと、行方向xに延在する第4ジグザグ配線2dとを備えている。なお、図8においては、1つの第1ジグザグ配線2aだけ太い破線で示している。
【0043】
第1ジグザグ配線2aは、列方向yに対して傾斜角度+45°で傾斜した傾斜部分2aS1と、列方向yに対して傾斜角度−45°で傾斜した傾斜部分2aS2と、これら傾斜部分を連結する連結部分2aPとを有しており、これらは列方向yに沿って繰り返し配置されている。第2ジグザグ配線2bは、列方向yに対して傾斜角度−45°で傾斜した傾斜部分2bS1と、列方向yに対して傾斜角度+45°で傾斜した傾斜部分2bS2と、これら傾斜部分を連結する連結部分2bPとを有しており、これらは列方向yに沿って繰り返し配置されている。なお、第1及び第2ジグザグ配線2a,2bは、互いに線対称の関係にある。
【0044】
そして、隣り合う第1及び第2ジグザグ配線2a,2bのそれぞれの延在方向の両端は、連結部分2P1で連結されている。なお、図8に示す例では、1つのブロック領域C1内に、第1及び第2ジグザグ配線2a,2bが2本ずつ設けられている。
【0045】
第3ジグザグ配線2cは、行方向xに対して傾斜角度+45°で傾斜した傾斜部分2cS1と、行方向xに対して傾斜角度−45°で傾斜した傾斜部分2cS2と、これら傾斜部分を連結する連結部分2cPとを有しており、これらは行方向xに沿って繰り返し配置されている。第4ジグザグ配線2dは、行方向xに対して傾斜角度−45°で傾斜した傾斜部分2dS1と、行方向xに対して傾斜角度+45°で傾斜した傾斜部分2dS2と、これら傾斜部分を連結する連結部分2dPとを有しており、これらは行方向xに沿って繰り返し配置されている。なお、第3及び第4ジグザグ配線2c,2dは、互いに線対称の関係にある。
【0046】
そして、図8に示す例では、1つのブロック領域C1内に、第3及び第4ジグザグ配線2c,2dが2本ずつ設けられている。そのうち、ブロック領域C1の上端(−y側端)に位置する1つの第3ジグザグ配線2c、及び、ブロック領域C1の下端(+y側端)に位置する1つの第4ジグザグ配線2dを除いて、隣り合う第3及び第4ジグザグ配線2c,2dのそれぞれの延在方向の両端は、連結部分2P2で連結されている。一方、下端(+y側端)及び上端(−y側端)に位置する第3及び第4ジグザグ配線2c,2dの延在方向の一端(ここでは+x側端)は、ブロック領域C1の頂点Jc2,Jc1まで延在している。そして、ブロック領域C1の検出用列配線2は、当該頂点Jc2,Jc1において右下側(+x側及び+y側)及び右上側(+x側及び−y側)に位置するブロック領域C2の検出用列配線2と連結され、電気的に接続されている。
【0047】
次に、図9を用いて、ブロック領域C2に設けられた検出用列配線2の構成について説明する。このブロック領域C2での検出用列配線2は、上述したブロック領域C1での検出用列配線2と同様に構成されている。ただし、このブロック領域C2においては、下端(+y側端)及び上端(−y側端)に位置する第3及び第4ジグザグ配線2c,2dの延在方向の他端(ここでは−x側端)が、ブロック領域C2の頂点Jc1,Jc2まで延在している。そして、ブロック領域C2の検出用列配線2は、当該頂点Jc1,Jc2において左下側(−x側及び+y側)及び左上側(−x側及び−y側)に位置するブロック領域C1の検出用列配線2と連結され、電気的に接続されている。
【0048】
次に、ブロック領域R1,R2に設けられた検出用行配線3の構成について説明する。なお、ここで説明する検出用行配線3の構成は、基本的には、上述の検出用列配線2の構成と同じである。
【0049】
図10及び図11は、それぞれ、ブロック領域R1,R2に設けられた検出用行配線3の構成を示す拡大図である。図10及び図11に示すように、ブロック領域R1,R2における検出用行配線3は、それぞれが第3傾斜部である傾斜部分3aS1,3bS2,3cS1,3dS2と、それぞれが第4傾斜部である傾斜部分3aS2,3bS1,3cS2,3dS1とを備える。
【0050】
ここで、第3傾斜部(傾斜部分3aS1,3bS2,3cS1,3dS2)は、直線形状の部分配線であり、列方向y及び行方向xに沿って上述の所定ピッチで繰り返し配設され、行方向xに対して傾斜角度+45°(第2角度)だけ傾斜している。第4傾斜部(傾斜部分3aS2,3bS1,3cS2,3dS1)は、直線形状の部分配線であり、列方向y及び行方向xに沿って上述の所定ピッチで繰り返し配設され、行方向xに対して第3傾斜部と逆向きに傾斜している。つまり、第4傾斜部は、行方向xに対して傾斜角度−45°だけ傾斜している。
【0051】
そして、傾斜部分3aS1,3aS2,3bS1,3bS2と、傾斜部分3dS1,3cS1,3dS2,3cS2とは、それぞれ互いに交差して接続されている。特に、本実施の形態では、傾斜部分3aS1,3aS2,3bS1,3bS2と、傾斜部分3dS1,3cS1,3dS2,3cS2とは、それぞれ互いに直交して接続されており、かつ、これら傾斜部分は、それぞれ中点で交差している。
【0052】
次に、図10を用いて、ブロック領域R1に設けられた検出用行配線3の構成についてより詳細に説明する。
【0053】
この検出用行配線3は、行方向xに延在する第5ジグザグ配線3a(第1検出用行配線)と、行方向xに延在する第6ジグザグ配線3b(第2検出用行配線)と、列方向yに延在する第7ジグザグ配線3cと、列方向yに延在する第8ジグザグ配線3dとを備えている。なお、図10においては、1つの第5ジグザグ配線3aだけ太い実線で示している。
【0054】
第5ジグザグ配線3aは、行方向xに対して傾斜角度+45°で傾斜した傾斜部分3aS1と、行方向xに対して傾斜角度−45°で傾斜した傾斜部分3aS2と、これら傾斜部分を連結する連結部分3aPとを有しており、これらは行方向xに沿って繰り返し配置されている。第6ジグザグ配線3bは、行方向xに対して傾斜角度−45°で傾斜した傾斜部分3bS1と、行方向xに対して傾斜角度+45°で傾斜した傾斜部分3bS2と、これら傾斜部分を連結する連結部分3bPとを有しており、これらは行方向xに沿って繰り返し配置されている。なお、第5及び第6ジグザグ配線3a,3bは、互いに線対称の関係にある。
【0055】
そして、隣り合う第5及び第6ジグザグ配線3a,3bのそれぞれの延在方向の両端は、連結部分3P1で連結されている。なお、図10に示す例では、1つのブロック領域R1内に、第5及び第6ジグザグ配線3a,3bが2本ずつ設けられている。
【0056】
第7ジグザグ配線3cは、列方向yに対して傾斜角度+45°で傾斜した傾斜部分3cS1と、列方向yに対して傾斜角度−45°で傾斜した傾斜部分3cS2と、これら傾斜部分を連結する連結部分3cPとを有しており、これらは列方向yに沿って繰り返し配置されている。第8ジグザグ配線3dは、列方向yに対して傾斜角度−45°で傾斜した傾斜部分3dS1と、列方向yに対して傾斜角度+45°で傾斜した傾斜部分3dS2と、これら傾斜部分を連結する連結部分3dPとを有しており、これらは列方向yに沿って繰り返し配置されている。なお、第7及び第8ジグザグ配線3c,3dは、互いに線対称の関係にある。
【0057】
そして、図10に示す例では、1つのブロック領域R1内に、第7及び第8ジグザグ配線3c,3dが2本ずつ設けられている。そのうち、ブロック領域R1の右端(+x側端)に位置する1つの第7ジグザグ配線3c、及び、ブロック領域R1の左端(−x側端)に位置する1つの第8ジグザグ配線3dを除いて、隣り合う第7及び第8ジグザグ配線3c,3dのそれぞれの延在方向の両端は、連結部分3P2で連結されている。一方、右端(+x側端)及び左端(−x側端)に位置する第7及び第8ジグザグ配線3c,3dの延在方向の一端(ここでは+y側端)は、ブロック領域R1の頂点Jr2,Jr1まで延在している。そして、ブロック領域R1の検出用行配線3は、当該頂点Jr2,Jr1において右下側(+x側及び+y側)及び左下側(−x側及び+y側)に位置するブロック領域R2の検出用行配線3と連結され、電気的に接続されている。
【0058】
次に、図11を用いて、ブロック領域R2に設けられた検出用行配線3の構成について説明する。このブロック領域R2での検出用行配線3は、上述したブロック領域R1での検出用行配線3と同様に構成されている。ただし、このブロック領域R2においては、右端(+x側端)及び左端(−x側端)に位置する第7及び第8ジグザグ配線3c,3dの延在方向の他端(ここでは−y側端)が、ブロック領域R2の頂点Jr1,Jr2まで延在している。そして、ブロック領域R2の検出用行配線3は、当該頂点Jr1,Jr2において右上側(+x側及び−y側)及び左上側(−x側及び−y側)に位置するブロック領域R1の検出用行配線3と連結され、電気的に接続されている。
【0059】
さて、以上のように構成された本実施の形態に係るタッチスクリーン1によれば、列方向束配線6及び行方向束配線7の配線間容量を低減することが可能となっている。以下、このことについて説明する。
【0060】
列方向束配線6及び行方向束配線7の配線間容量は、(1)検出用列配線2及び検出用行配線3間の交差箇所(図3の破線の円が付された箇所)近傍での結合容量と、(2)検出用列配線2及び検出用行配線3間の連結部分の並走箇所(図3の破線の楕円が付された箇所)近傍での結合容量とからなる。したがって、(1)及び(2)の結合容量を低減することができれば、列方向束配線6及び行方向束配線7の配線間容量を低減できることになる。
【0061】
このうち、(1)の結合容量を低減するためには、交差箇所の数を減らすことが有効である。なお、この結合容量を低減する構成として、層間絶縁膜13の厚さを大きくする構成も考えられるが、このように構成しても、列方向束配線6及び行方向束配線7の配線間容量がほとんど低減しなかったことが、発明者らのTEG(Test Element Group)実験にて確認されている。一方、(2)の結合容量を低減するためには、並走箇所における連結部分同士の間隔(スペース)を大きくすることが有効である。
【0062】
ここで、図40に、本実施の形態と対比される、特許文献2に記載のタッチスクリーン(以下「対比タッチスクリーン」と呼ぶ)の構成を示す。この図40は、対比タッチスクリーンの、上述のグリッドAに対応する部分(グリッドA1)を拡大して示した図である。なお、対比タッチスクリーンにおいて、グリッドA1内の検出用列配線2及び検出用行配線3のジグザグを繰り返すピッチ(上述した傾斜部分の所定ピッチ)は、正方形状のグリッドA1の一辺の1/4であり、図2に示した本実施の形態に係るグリッドA内の検出用列配線2及び検出用行配線3の当該ピッチと等価となっている。
【0063】
図41に示されるように、対比タッチスクリーンにおける、グリッドA1内の検出用列配線2及び検出用行配線3の交差箇所、つまり破線円が付された箇所の数は、64(=8×8)個となる。それに対し、図3に示されるように、本実施の形態に係るタッチスクリーン1における、グリッドA内の上述の交差箇所の数は1個のみである。したがって、本実施の形態に係るタッチスクリーン1によれば、対比タッチスクリーンよりも、検出用列配線2及び検出用行配線3の交差箇所を低減することができ、交差箇所全体での結合容量、つまり上述の(1)の結合容量を低減することができる。
【0064】
一方、図41に示されるように、対比タッチスクリーンにおける、グリッドA1内の連結部分の並走箇所は0個である。それに対し、図3に示されるように、本実施の形態に係るタッチスクリーン1における、グリッドA内の破線楕円が付された連結部分の並走箇所の数は24個となる(ただし、隣接グリッドとの並走箇所に付された楕円については1/2個としてカウントしており、実施の形態2においても同様)。したがって、本実施の形態に係るタッチスクリーン1では、対比タッチスクリーンよりも並走箇所の数が増えていることから、並走箇所全体での結合容量、つまり上述の(2)の結合容量は多少増加することになる。
【0065】
しかしながら、上述したように、並走箇所における連結部分同士の間隔を大きくすれば、並走箇所での結合容量を低減することができる。例えば、検出用列配線2と検出用行配線3との間隔を10μmから130μmに拡大することで、並走箇所における検出用列配線2と検出用行配線の結合容量(配線間容量)を40%程度減少させることができることが、発明者らのTEG実験にて確認された。
【0066】
以上のことから、本実施の形態に係るタッチスクリーン1によれば、並走箇所での結合容量の増加を抑制しつつ、交差箇所での結合容量を低減することができる。その結果、列方向束配線6及び行方向束配線7の配線間容量を低減することができる。
【0067】
図12は、本実施の形態に係るタッチスクリーン1の積層構造の例を模式的に示す斜視図である。なお、この図12では、図1に示した引き出し配線8,9や端子10の図示は省略している。次に、この図12を用いてタッチスクリーン1の積層構造について説明する。
【0068】
図12に示すように、タッチスクリーン1の上面層は、上述のベース基板12であり、ベース基板12上(図12ではその下面上)には、アルミニウム等の不透明で高導電率の金属配線材料からなる複数の列方向束配線6が形成される。なお、図12では便宜上、各列方向束配線6は、上述のジグザグパターンを有するように示されておらず、直線で示されている。
【0069】
そして、ベース基板12上(図12ではその下面上)には、全ての列方向束配線6を被覆するように、シリコン窒化膜またはシリコン酸化膜等の透明な層間絶縁膜13が形成され、その層間絶縁膜13上(図12ではその下面上)には、アルミニウム等の不透明で高導電率の金属配線材料からなる複数の行方向束配線7が形成される。なお、図12では便宜上、各行方向束配線7も、上述のジグザグパターンを有するようには示されておらず、直線で示されている。層間絶縁膜13上(図12ではその下面上)には、行方向束配線7を保護するための保護膜14が形成されている。
【0070】
なお、ここでは、ベース基板12上に列方向束配線6、層間絶縁膜13及び行方向束配線7をこの順に形成した構成について説明したが、配線の配置を逆にした構成、つまり、ベース基板12上に行方向束配線7、層間絶縁膜13及び列方向束配線6をこの順に形成した構成であってもよい。
【0071】
図13は、図12に示したタッチスクリーン1とは別の積層構造の例を模式的に示す斜視図である。この図13に示すタッチスクリーン1は、図12に示したタッチスクリーン1と上下を逆にして示されている。ここでは、保護膜14上に粘着層15を介して保護ガラス16が粘着固定されている。なお、保護ガラス16の厚みを数mm程度にすれば、タッチスクリーン1の強度を向上させることができ、堅牢性に優れたタッチスクリーン1を得ることができる。
【0072】
図14は、本実施の形態に係るタッチスクリーン1を備えるタッチパネル100の全体構成を模式的に示した図である。このタッチパネル100は、上述のタッチスクリーン1以外に、FPC(Flexible Printed Circuit)17と、コントローラ基板18と、コントローラ基板18に搭載されたスイッチ回路19及び検出処理回路20とを備えている。
【0073】
FPC17の各端子は、図示しないACF(Anisotropic Conductive Film)等を用いることにより、タッチスクリーン1の対応する端子10に実装される。このFPC17を介して、タッチスクリーン1の検出用配線群(列方向束配線6及び行方向束配線7)と、コントローラ基板18に搭載されたスイッチ回路19及び検出処理回路20などの回路とが電気的に接続される。これにより、タッチスクリーン1がタッチパネル100の主要構成要素として機能する。
【0074】
スイッチ回路19は、複数の列方向束配線6の各々、及び、複数の行方向束配線7の各々を順次に選択する。検出処理回路20は、タッチスクリーン1をタッチした指示体のタッチ位置を示すタッチスクリーン1におけるタッチ座標を検出する。
【0075】
ここで、指示体のタッチ座標を検出する方式としては、自己容量検出方式及び相互容量検出方式が考えられる。
【0076】
自己容量検出方式においては、指示体がタッチスクリーン1の透明なベース基板12の表面をタッチしたとき(図12の積層構造をとる場合)、もしくは保護ガラス16の表面をタッチしたとき(図13の積層構造をとる場合)に、各検出用列配線2と指示体との間に形成されるタッチ容量と、各検出用行配線3と指示体との間に形成されるタッチ容量とを検出することにより、タッチ座標が検出される。
【0077】
したがって、自己容量検出方式による検出を実現したい場合には、スイッチ回路19により選択された列方向束配線6と指示体との間に形成される静電容量、及び、スイッチ回路19により選択された行方向束配線7と指示体との間に形成される静電容量の検出結果に基づいて、指示体のタッチ座標の算出処理を行うことが可能な回路を、検出処理回路20とすればよい。そして、検出処理回路20によって算出されたタッチ座標の値を、検出座標データとして、図示しない外部の装置(例えばコンピュータ)に出力すればよい。
【0078】
一方、相互容量検出方式においては、指示体がタッチスクリーン1の透明なベース基板12の表面をタッチしたとき(図12の積層構造をとる場合)、もしくは保護ガラス16の表面をタッチしたとき(図13の積層構造をとる場合)に生じる、タッチ位置における検出用列配線2と検出用行配線3との間の相互容量の変化を検出することにより、タッチ座標が検出される。
【0079】
したがって、相互容量検出方式による検出を実現したい場合には、タッチスクリーン1への指示体のタッチに応じた、スイッチ回路19により選択された列方向束配線6と行方向束配線7との間の相互容量の変化の検出結果に基づいて、指示体のタッチ座標の算出処理を行うことが可能な回路を、検出処理回路20とすればよい。そして、検出処理回路20によって算出されたタッチ座標の値を、検出座標データとして、図示しない外部の装置(例えばコンピュータ)に出力すればよい。
【0080】
以上のように構成された本実施の形態に係るタッチスクリーン1及びタッチパネル100によれば、各ブロック領域C1,C2,R1,R2には、検出用列配線2のみまたは検出用行配線3のみが設けられ、検出用列配線2のみが設けられたブロック領域C1,C2(第1のブロック領域)と、検出用行配線3のみが設けられたブロック領域R1,R2(第2のブロック領域)とが、列方向y及び行方向xにおいて交互に配置されている。これにより、検出用列配線2と検出用行配線3との交差箇所を低減することができ、列方向束配線6と行方向束配線7との間の配線間容量を低減することができる。
【0081】
また、本実施の形態では、斜めに隣接する第1のブロック領域(例えばブロック領域C1,C2)間を斜めにつなぐ1本の検出用列配線2と、これと相補的に斜めに隣接する第2のブロック領域(例えばブロック領域R1,R2)間を斜めにつなぐ1本の検出用行配線3とが立体的に交差している。これにより、対比タッチスクリーンよりも列方向束配線6と行方向束配線7との間の配線間容量を低減することができる。
【0082】
特に、本実施の形態では、交差領域A(グリッドA)において、検出用列配線2と検出用行配線3との立体交差を1箇所のみ備えることから、列方向束配線6と行方向束配線7との間の配線間容量を適切に低減することができる。
【0083】
また、本実施の形態によれば、指示体のタッチに応じた、列方向束配線6と行方向束配線7との間の電界変化(相互容量変化)に基づいてタッチ座標を検出する、いわゆる相互容量検出方式などを用いる構成においても、配線間容量(電界結合)を上述と同様に低減することができる。したがって、高感度のタッチスクリーン1を実現することができる。
【0084】
また、本実施の形態によれば、特許文献5に開示されているような構成、つまり、駆動電圧が相互容量(交差箇所の行列配線間容量)と既知の基準容量によって容量分割された電圧が差動増幅器の入力に印加される容量測定回路を適用する構成においても、基準容量に対する行列配線間容量を上述と同様に低減することができる。したがって、容量分割された電圧を抑制することができることから、回路のダイナミックレンジを有効に使用して、検出を行うことができる。また、列方向束配線6と行方向束配線7との配線間容量に応じた基準容量を抑制することができるので、検出用列配線2及び検出用行配線3の配線抵抗と、行列間容量及び基準容量との合成容量を抑えることができる。よって、充放電に伴う検出出力電圧の整定時間を短縮する、つまり検出時間を短縮することができ、タッチパネル100の応答を向上することができる。
【0085】
また、本実施の形態によれば、各ブロック領域C1,C2における検出用列配線2は、第1傾斜部(例えば傾斜部分2aS1,2bS2,2cS1,2dS2)及び第2傾斜部(例えば傾斜部分2aS2,2bS1,2cS2,2dS1)を列方向y及び行方向xに沿って所定ピッチで備えている。そして、各ブロック領域R1,R2における検出用行配線3は、第3傾斜部(例えば傾斜部分3aS1,3bS2,3cS1,3dS2)及び第4傾斜部(例えば傾斜部分3aS2,3bS1,3cS2,3dS1)を列方向y及び行方向xに沿って所定ピッチで備えている。したがって、検出用列配線2の配置、及び、検出用行配線3の配置を均一化することができる。
【0086】
ここで、このような本実施の形態に係るタッチスクリーン1を、液晶表示パネルなどの表示パネルに装着すると、表示パネルの各画素の一部が、検出用列配線2及び検出用行配線3により均一に覆われる。その結果、検出用列配線2及び検出用行配線3が不透明な高導電性材料で形成された場合であっても、表示パネル全体から出射された表示光がタッチスクリーン1を通り抜ける際の透過率を均一化することができ、モワレ縞の発生を抑制することができる。
【0087】
また、本実施の形態によれば、第1傾斜部及び第2傾斜部は互いに直交し、第3傾斜部及び第4傾斜部は互いに直交しており、それらの傾斜角度は±45°となっている。したがって、検出用列配線2の配置、及び、検出用行配線3の配置がより均一化される。よって、タッチスクリーン1の透過率をより均一化することができ、モワレ縞の発生をより抑制することができる。
【0088】
また、本実施の形態によれば、第1傾斜部及び第2傾斜部はそれぞれ中点で交差し、第3傾斜部及び第4傾斜部はそれぞれ中点で交差しているので、検出用列配線2の配置、及び、検出用行配線3の配置がより均一化される。したがって、タッチスクリーン1の透過率をより均一化することができ、モワレ縞の発生をより抑制することができる。
【0089】
<実施の形態2>
本発明の実施の形態2においては、ブロック領域C1,C2,R1,R2に設けられた検出用列配線2及び検出用行配線3の形状が、実施の形態1と異なっている。
【0090】
図15は、本実施の形態においてグリッドA周辺を拡大した図である。ここでは、実施の形態1と同様に、グリッドAを分割してなる複数(ここでは4つ)の四角形状のブロック領域C1,C2,R1,R2が規定されており、ブロック領域C1,C2(第1のブロック領域)のそれぞれには検出用列配線2のみが設けられ、ブロック領域R1,R2(第2のブロック領域)のそれぞれには検出用行配線3のみが設けられている。また、検出用列配線2が設けられるブロック領域C1,C2と、検出用行配線3が設けられるブロック領域R1,R2とが、全体として列方向y及び行方向xにおいて交互に配置されており、チェッカーパターンを成している。
【0091】
また、実施の形態1と同様に、1つのグリッドAにおいて、検出用列配線2と検出用行配線3との立体交差を、図16において破線の円が付された1箇所(ブロック領域C1,C2,R1,R2が接する1箇所)においてのみ備えるものとなっている。つまり、図16において破線の円が付された箇所では、ブロック領域C1の1本の検出用列配線2と、ブロック領域C2の1本の検出用列配線2とが連結されているとともに、ブロック領域R1の1本の検出用行配線3と、ブロック領域R2の1本の検出用行配線3とが連結されている。
【0092】
そして、図16において破線の三角形が付された箇所では、ブロック領域R1の1本の検出用行配線3と、ブロック領域R2の1本の検出用行配線3とは連結されているが、ブロック領域C1の検出用列配線2と、ブロック領域C2の検出用列配線2とは、その連結部分を挟むように配置されており、非連結となっている。また、図16において破線の四角形が付された箇所では、ブロック領域C1の1本の検出用列配線2と、ブロック領域C2の1本の検出用列配線2とは連結されているが、ブロック領域R1の検出用行配線3と、ブロック領域R2の検出用行配線3とは、その連結部分を挟むように配置され非連結となっている。また、図16において実線の円が付された4箇所O1〜O4では、ブロック領域C1,C2の検出用列配線2同士は離間されて非連結となっており、かつ、ブロック領域R1,R2の検出用行配線3同士は離間されて非連結となっている。
【0093】
図17及び図18は、それぞれ、ブロック領域C1,C2での検出用列配線2の構成を示す拡大図である。図17及び図18に示すように、ブロック領域C1,C2における検出用列配線2は、それぞれが第1傾斜部である傾斜部分2aS1,2bS2と、それぞれが第2傾斜部である傾斜部分2aS2,2bS1とを備える。
【0094】
ここで、第1傾斜部(傾斜部分2aS1,2bS2)は、一端が連結点J1に接続された直線形状の部分配線であり、列方向y及び行方向xに沿って所定ピッチで繰り返し配設され、列方向yに対して傾斜角度+45°(第1角度)だけ傾斜している。なお、本実施の形態における図面上での列方向yに対する傾斜角度の正方向は、実施の形態1における図面上での列方向yに対する傾斜角度の正方向と逆になっている。
【0095】
第2傾斜部(傾斜部分2aS2,2bS1)は、一端が連結点J1に接続された直線形状の部分配線であり、列方向y及び行方向xに沿って上述の所定ピッチで繰り返し配設され、列方向yに対して第1傾斜部と逆向きに傾斜している。つまり、第2傾斜部は、列方向yに対して傾斜角度−45°だけ傾斜している。
【0096】
次に、図17を用いて、ブロック領域C1に設けられた検出用列配線2の構成についてより詳細に説明する。
【0097】
この検出用列配線2は、列方向yに延在する第1ジグザグ配線2a(第1検出用列配線)と、列方向yに延在する第2ジグザグ配線2b(第2検出用列配線)とを備えている。なお、図17においては、1つの第1ジグザグ配線2aだけ太い破線で示している。また、検出用列配線2は、第1ジグザグ配線2aと第2ジグザグ配線2bとを接続する分岐配線2e(第1分岐配線)も備えている。
【0098】
第1ジグザグ配線2aは、列方向yに対して傾斜角度+45°で傾斜した傾斜部分2aS1と、列方向yに対して傾斜角度−45°で傾斜した傾斜部分2aS2と、これら傾斜部分を連結する連結部分2P2及び連結点J1とを有しており、これらは列方向yに沿って繰り返し配置されている。第2ジグザグ配線2bは、列方向yに対して傾斜角度−45°で傾斜した傾斜部分2bS1と、列方向yに対して傾斜角度+45°で傾斜した傾斜部分2bS2と、これら傾斜部分を連結する連結点J1,J2とを有しており、これらは列方向yに沿って繰り返し配置されている。なお、第1及び第2ジグザグ配線2a,2bは、互いに線対称の関係にある。
【0099】
また、第1及び第2ジグザグ配線2a,2bは、行方向xに沿ってブロック領域C1内に交互に配設されており、連結点J1、連結部分2P1及び連結点J2により連結されている。なお、本実施の形態では、一方の1組の第1及び第2ジグザグ配線2a,2bと、他方の1組の第1及び第2ジグザグ配線2a,2bとが、ブロック領域C1の列方向yに沿った中心線において互いに左右線対称な位置に配置されている。
【0100】
また、右端(+x側端)に位置する第2ジグザグ配線2bの延在方向の両端(−y側端及び+y側端)が、ブロック領域C1の頂点Jc2,Jc1まで延在している。そして、ブロック領域C1の検出用列配線2は、当該頂点Jc2,Jc1において右下側(+x側及び+y側)及び右上側(+x側及び−y側)に位置するブロック領域C2の検出用列配線2と連結され、電気的に接続されている。
【0101】
分岐配線2eは、第1傾斜部(傾斜部分2aS1,2bS2)と同様の傾斜部(傾斜部分2eS2,2eS3)と、第2傾斜部(傾斜部分2aS2,2bS1)と同様の傾斜部(傾斜部分2eS1,2eS4)と、傾斜部分2eS1〜2eS4を2つずつ連結する連結部分2ePとを有している。このように構成された分岐配線2eにおいては、傾斜部分2eS2,2eS3は、傾斜部分2aS1,2bS2と平行となっており、傾斜部分2eS1,2eS4は、傾斜部分2aS2,2bS1と平行となっている。
【0102】
次に、図18を用いて、ブロック領域C2に設けられた検出用列配線2の構成について説明する。このブロック領域C2での検出用列配線2は、上述したブロック領域C1での検出用列配線2と同様に構成されている。ただし、このブロック領域C2においては、左端(−x側端)に位置する第1ジグザグ配線2aの延在方向の両端(ここでは−y側端及び+y側端)が、ブロック領域C2の頂点Jc1,Jc2まで延在している。そして、ブロック領域C2の検出用列配線2は、当該頂点Jc1,Jc2において左下側(−x側及び+y側)及び左上側(−x側及び−y側)に位置するブロック領域C1の検出用列配線2と連結され、電気的に接続されている。また、ブロック領域C1,C2検出用列配線2は、それぞれの連結点J2を中心に90°回転させても回転前後の形状はほぼ同じとなっており、連結点J2に対して点対称となっている。
【0103】
図19及び図20は、それぞれ、ブロック領域R1,R2での検出用行配線3の構成を示す拡大図である。ブロック領域R1,R2での検出用行配線3の構成は、図17及び図18に示したブロック領域C1,C2での検出用列配線2と同様の構成を有している。
【0104】
つまり、ブロック領域R1,R2における検出用行配線3は、列方向y及び行方向xに沿って上述の所定ピッチで繰り返し配設され、行方向xに対して傾斜角度+45°で傾斜した第3傾斜部(傾斜部分3aS1,3bS2)と、列方向y及び行方向xに沿って上述の所定ピッチで繰り返し配設され、行方向xに対して傾斜角度−45°で傾斜した第4傾斜部(傾斜部分3aS2,3bS1)とを備える。そして、ブロック領域R1,R2に設けられた検出用行配線3は、傾斜部分3aS1,3aS2を有する行方向xに延在する第5ジグザグ配線3a(第1検出用行配線)と、傾斜部分3bS1,3bS2を有する行方向xに延在する第6ジグザグ配線3b(第2検出用行配線)とを備えている。なお、第5及び第6ジグザグ配線3a,3bは、互いに線対称の関係にある。
【0105】
また、ブロック領域R1,R2に設けられた検出用行配線3は、第5ジグザグ配線3aと第6ジグザグ配線3bとを接続する分岐配線3e(第2分岐配線)も備えている。この分岐配線3eは、第3傾斜部(傾斜部分3aS1,3bS2)と同様の傾斜部(傾斜部分3eS1,3eS4)と、第4傾斜部(傾斜部分3aS2,3bS1)と同様の傾斜部(傾斜部分3eS2,3eS3)とを有している。
【0106】
ただし、ブロック領域R1の検出用行配線3の左下側(−x側及び+y側)及び右下側(+x側及び+y側)の部分は、それぞれブロック領域R1の頂点Jr1,Jr2まで延在している。そして、ブロック領域R1の検出用行配線3は、当該頂点Jr1,Jr2において左下側(−x側及び+y側)及び右下側(+x側及び+y側)に位置するブロック領域R2の検出用行配線3と連結されている。また、ブロック領域R2の検出用行配線3の左上側(−x側及び−y側)及び右上側(+x側及び−y側)の部分は、それぞれブロック領域R2の頂点Jr2,Jr1まで延在している。そして、ブロック領域R2の検出用行配線3は、当該頂点Jr1,Jr2において左上側(−x側及び−y側)及び右上側(+x側及び−y側)に位置するブロック領域R1の検出用行配線3と連結されている。
【0107】
ここで、図21に、本実施の形態に係るタッチスクリーンのうち、上述とは別のタッチスクリーン(以下「別タッチスクリーン」と呼ぶ)の構成を示す。この図21は、別タッチスクリーンのグリッドAを拡大して示した図である。後述するように、この図21に示す別タッチスクリーンにおいては、図15に示すタッチスクリーン1よりも、グリッドAにおけるブロック領域の個数が多くなっている。なお、別タッチスクリーンにおいて、グリッドA内の検出用列配線2及び検出用行配線3のジグザグを繰り返すピッチ(上述した傾斜部分の所定ピッチ)は、正方形状のグリッドAの一辺の1/4であり、図15に示したグリッドA内の検出用列配線2及び検出用行配線3の当該ピッチと等価となっている。
【0108】
図22は、図21に示した別タッチスクリーンのブロック領域C1〜C8における検出用列配線2の基本配線パターンを示す図である。なお、この図22は検出用列配線2について示しているが、検出用行配線3についても同様である。
【0109】
図22に示す基本配線パターンは、傾斜部分2jS1,2jS2とそれらを連結する連結点Jとからなるジグザグ配線jと、傾斜部分2kS1,2kS2とそれらを連結する連結点Jとからなるジグザグ配線kと、傾斜部分2eS1〜2eS4とそれらを連結する連結部分2ePとからなる分岐配線eとからなる。なお、ジグザグ配線jとジグザグ配線kとは連結点J5で連結されている。分岐配線eは、全体として略菱形形状に配置されており、分岐配線eの各傾斜部分は、ジグザグ配線j,kの傾斜部分のいずれかと直交している。なお、図22からも分かるように、別タッチスクリーンにおいては、ブロック領域の一辺は、傾斜部分(第1〜第4傾斜部)の所定ピッチと等しくなっている。
【0110】
このように構成された図21及び図22に示す別タッチスクリーンにおいては、上述したように、図15に示すタッチスクリーン1よりも、グリッドAに規定されたブロック領域の個数が多くなっている。具体的には、図21に示した1つのグリッドA内においては、列方向y及び行方向xにそれぞれ4個ずつ合計16個のブロック領域が設けられている。これに対して、図15に示した1つのグリッドA内においては、列方向y及び行方向xにそれぞれ2個ずつ合計4個のブロック領域が設けられている。
【0111】
次に、図23及び図16を用いて、図21に示した別タッチスクリーンと図15に示したタッチスクリーン1とを比較した結果について説明する。図23に示されるように、別タッチスクリーンにおける、グリッドA内の検出用列配線2及び検出用行配線3の交差箇所、つまり破線円で示される箇所の数は、9(=3×3)個である。それに対して、図16に示されるように、図15に係るタッチスクリーン1における、グリッドA内の上述の交差箇所の数は1個のみである。
【0112】
また、図23に示されるように、別タッチスクリーンにおける、グリッドA内の連結部分の並走箇所、つまり破線楕円で示される箇所の数は32個である。それに対して、図16に示されるように、図15に係るタッチスクリーン1における、グリッドA内の上述の並走箇所の数は24個である。
【0113】
以上のことからわかるように、グリッドA内のブロック領域の個数が少なくなると、検出用列配線2及び検出用行配線3の交差箇所が減ることから、交差箇所全体での結合容量(上述の(1)の結合容量)を低減する効果を高めることができるとともに、連結部分の並走箇所も減ることから、並走箇所全体での結合容量(上述の(2)の結合容量)を低減する効果も高めることができる。したがって、上述の(1)及び(2)の結合容量を低減して、列方向束配線6及び行方向束配線7の配線間容量を低減する効果を高めるためには、図15のように、ブロック領域の一辺を傾斜部分(第1〜第4傾斜部)の所定ピッチよりも長くして、グリッドA内のブロック領域の個数を少なくすることが望ましい。
【0114】
ここで、本実施の形態に係るタッチスクリーン1における配線間容量の傾向を図24に示す。これは、発明者らが行ったTEG評価の結果である。ここでは、グリッドAの横及び縦のサイズをそれぞれ5mm程度とし、基本パターンの縦横サイズ(ジグザグ配線の繰り返しピッチ)を250μmとした場合の配線間容量と、同縦横サイズをそれぞれ500μmとした場合の配線間容量とを示している。なお、連結部分の並走箇所の長さ及び間隔はともに20μm程度としている。
【0115】
この図24は、上述の比較結果と整合がとれた結果を示している。つまり、ブロック領域当たりの基本パターン数を多くすることは、ブロック領域の一辺を傾斜部分(第1〜第4傾斜部)の所定ピッチよりも長くすることになるが、いずれの場合であっても、列方向束配線6及び行方向束配線7の配線間容量を低減する効果が高くなることが示されている。
【0116】
ただし、もちろん、グリッドA内における、検出用列配線2が設けられたブロック領域の数と、検出用行配線3が設けられたブロック領域の数を2個ずつとしなくても、相当の効果を得ることは可能であることから、その個数に限ったものではない。
【0117】
また、以上に説明したように、本実施の形態では、第1ジグザグ配線2aと第2ジグザグ配線2bとを電気的に接続する分岐配線2eと、第5ジグザグ配線3aと第6ジグザグ配線3bとを電気的に接続する分岐配線3eとを備えている。したがって、複数の検出用列配線2及び複数の検出用行配線3の一箇所に断線が生じた場合に、列方向束配線6及び行方向束配線7の抵抗が高くなるのを抑制することができる。よって、信頼性の高いタッチ位置検出が可能となる。
【0118】
また、分岐配線2e,3eは、第1及び第2傾斜部と同様の傾斜部を有している。したがって、検出用列配線2の配置、及び、検出用行配線3の配置を均一化することができる。よって、検出用列配線2及び検出用行配線3が不透明な高導電性材料で形成された場合であっても、表示パネルが出射した表示光がタッチスクリーン1を通り抜ける際の透過率を均一化することができ、モワレ縞の発生を抑制することができる。
【0119】
<実施の形態3>
上記実施の形態1,2においては、グリッドAを構成する各ブロック領域C1,C2に設けられた検出用列配線2は、第1及び第2ジグザグ配線2a,2bの組を2組含み、当該グリッドAを構成する各ブロック領域R1,R2に設けられた検出用行配線3は、第5及び第6ジグザグ配線3a,3bの組を2組含むものであった。しかしながら、各ブロック領域に含まれるこれらジグザグ配線の組は2組に限定されるものではなく、3組以上であっても同様に実施することが可能である。そこで、本実施の形態では、これらジグザグ配線の組を奇数組(ここでは3組)含む構成について説明する。
【0120】
図25は、本実施の形態においてグリッドA周辺を拡大した図である。ここでは、実施の形態1、2と同様に、グリッドAを分割してなる複数(ここでは4つ)の四角形状のブロック領域C1,C2,R1,R2が規定されており、ブロック領域C1,C2(第1のブロック領域)のそれぞれには検出用列配線2のみが設けられ、ブロック領域R1,R2(第2のブロック領域)のそれぞれには検出用行配線3のみが設けられている。また、検出用列配線2が設けられるブロック領域C1,C2と、検出用行配線3が設けられるブロック領域R1,R2とが、全体として列方向y及び行方向xにおいて交互に配置されており、チェッカーパターンを成している。
【0121】
また、実施の形態1、2と同様に、1つのグリッドAにおいて、検出用列配線2と検出用行配線3との立体交差を、図26において破線の円が付された1箇所(ブロック領域C1,C2,R1,R2が接する1箇所)においてのみ備えるものとなっている。つまり、図26において破線の円が付された箇所では、ブロック領域C1の1本の検出用列配線2と、ブロック領域C2の1本の検出用列配線2とが連結されているとともに、ブロック領域R1の1本の検出用行配線3と、ブロック領域R2の1本の検出用行配線3とが連結されている。
【0122】
そして、図26において破線の三角形が付された箇所では、ブロック領域R1の1本の検出用行配線3と、ブロック領域R2の1本の検出用行配線3とは連結されているが、ブロック領域C1の検出用列配線2と、ブロック領域C2の検出用列配線2とは、その連結部分を挟むように配置されており、非連結となっている。また、図26において破線の四角形が付された箇所では、ブロック領域C1の1本の検出用列配線2と、ブロック領域C2の1本の検出用列配線2とは連結されているが、ブロック領域R1の検出用行配線3と、ブロック領域R2の検出用行配線3とは、その連結部分を挟むように配置され非連結となっている。また、図26において実線の円が付された4箇所O1〜O4では、ブロック領域C1,C2の検出用列配線2同士は離間されて非連結となっており、かつ、ブロック領域R1,R2の検出用行配線3同士は離間されて非連結となっている。
【0123】
図27及び図28は、それぞれ、ブロック領域C1,C2での検出用列配線2の構成を示す拡大図である。図27及び図28に示すように、ブロック領域C1,C2における検出用列配線2は、それぞれが第1傾斜部である傾斜部分2aS1,2bS2と、それぞれが第2傾斜部である傾斜部分2aS2,2bS1とを備える。
【0124】
ここで、第1傾斜部(傾斜部分2aS1,2bS2)は、一端が連結点J1に接続された直線形状の部分配線であり、列方向y及び行方向xに沿って所定ピッチで繰り返し配設され、列方向yに対して傾斜角度+45°(第1角度)だけ傾斜している。なお、本実施の形態における図面上での列方向yに対する傾斜角度の正方向は、実施の形態1における図面上での列方向yに対する傾斜角度の正方向と逆になっている。
【0125】
第2傾斜部(傾斜部分2aS2,2bS1)は、一端が連結点J1に接続された直線形状の部分配線であり、列方向y及び行方向xに沿って上述の所定ピッチで繰り返し配設され、列方向yに対して第1傾斜部と逆向きに傾斜している。つまり、第2傾斜部は、列方向yに対して傾斜角度−45°だけ傾斜している。
【0126】
次に、図27を用いて、ブロック領域C1に設けられた検出用列配線2の構成についてより詳細に説明する。
【0127】
この検出用列配線2は、列方向yに延在する第1ジグザグ配線2a(第1検出用列配線)と、列方向yに延在する第2ジグザグ配線2b(第2検出用列配線)とを備えている。なお、図27においては、1つの第1ジグザグ配線2aだけ太い破線で示している。また、検出用列配線2は、第1ジグザグ配線2aと第2ジグザグ配線2bとを接続する分岐配線2e(第1分岐配線)も備えている。
【0128】
第1ジグザグ配線2aは、列方向yに対して傾斜角度+45°で傾斜した傾斜部分2aS1と、列方向yに対して傾斜角度−45°で傾斜した傾斜部分2aS2と、これら傾斜部分を連結する連結部分2P2及び連結点J1とを有しており、これらは列方向yに沿って繰り返し配置されている。第2ジグザグ配線2bは、列方向yに対して傾斜角度−45°で傾斜した傾斜部分2bS1と、列方向yに対して傾斜角度+45°で傾斜した傾斜部分2bS2と、これら傾斜部分を連結する連結点J1,J2とを有しており、これらは列方向yに沿って繰り返し配置されている。なお、第1及び第2ジグザグ配線2a,2bは、互いに線対称の関係にある。
【0129】
また、第1及び第2ジグザグ配線2a,2bは、行方向xに沿ってブロック領域C1内に交互に配設されており、連結点J1、連結部分2P1及び連結点J2により連結されている。なお、本実施の形態では、3組の第1及び第2ジグザグ配線2a,2bが行方向xに沿って配設されており、1組目の第1ジグザグ配線2a及び第2ジグザグ配線2b並びに2組目の第1ジグザグ配線2aと、3組目の第2ジグザグ配線2b及び第1ジグザグ配線2a並びに2組目の第2ジグザグ配線2bとが、ブロック領域C1の列方向yに沿った中心線において互いに左右線対称な位置に配置されている。
【0130】
また、右端(+x側端)に位置する第2ジグザグ配線2bの延在方向の両端(−y側端及び+y側端)が、ブロック領域C1の頂点Jc2,Jc1まで延在している。そして、ブロック領域C1の検出用列配線2は、当該頂点Jc2,Jc1において右下側(+x側及び+y側)及び右上側(+x側及び−y側)に位置するブロック領域C2の検出用列配線2と連結され、電気的に接続されている。
【0131】
分岐配線2eは、第1傾斜部(傾斜部分2aS1,2bS2)と同様の傾斜部(傾斜部分2eS2,2eS3)と、第2傾斜部(傾斜部分2aS2,2bS1)と同様の傾斜部(傾斜部分2eS1,2eS4)と、傾斜部分2eS1〜2eS4を2つずつ連結する連結部分2ePとを有している。このように構成された分岐配線2eにおいては、傾斜部分2eS2,2eS3は、傾斜部分2aS1,2bS2と平行となっており、傾斜部分2eS1,2eS4は、傾斜部分2aS2,2bS1と平行となっている。
【0132】
次に、図28を用いて、ブロック領域C2に設けられた検出用列配線2の構成について説明する。このブロック領域C2での検出用列配線2は、上述したブロック領域C1での検出用列配線2と同様に構成されている。ただし、このブロック領域C2においては、左端(−x側端)に位置する第1ジグザグ配線2aの延在方向の両端(ここでは−y側端及び+y側端)が、ブロック領域C2の頂点Jc1,Jc2まで延在している。そして、ブロック領域C2の検出用列配線2は、当該頂点Jc1,Jc2において左下側(−x側及び+y側)及び左上側(−x側及び−y側)に位置するブロック領域C1の検出用列配線2と連結され、電気的に接続されている。また、ブロック領域C1,C2の検出用列配線2は、それぞれの中心に位置する連結点J1を中心に90°回転させても回転前後の形状はほぼ同じとなっており、連結点J1に対して点対称となっている。
【0133】
図29及び図30は、それぞれ、ブロック領域R1,R2での検出用行配線3の構成を示す拡大図である。ブロック領域R1,R2での検出用行配線3の構成は、図27及び図28に示したブロック領域C1,C2での検出用列配線2と同様の構成を有している。
【0134】
つまり、ブロック領域R1,R2における検出用行配線3は、列方向y及び行方向xに沿って上述の所定ピッチで繰り返し配設され、行方向xに対して傾斜角度+45°で傾斜した第3傾斜部(傾斜部分3aS1,3bS2)と、列方向y及び行方向xに沿って上述の所定ピッチで繰り返し配設され、行方向xに対して傾斜角度−45°で傾斜した第4傾斜部(傾斜部分3aS2,3bS1)とを備える。そして、ブロック領域R1,R2に設けられた検出用行配線3は、傾斜部分3aS1,3aS2を有する行方向xに延在する第5ジグザグ配線3a(第1検出用行配線)と、傾斜部分3bS1,3bS2を有する行方向xに延在する第6ジグザグ配線3b(第2検出用行配線)とを備えている。なお、第5及び第6ジグザグ配線3a,3bは、互いに線対称の関係にある。
【0135】
また、ブロック領域R1,R2に設けられた検出用行配線3は、第5ジグザグ配線3aと第6ジグザグ配線3bとを接続する分岐配線3e(第2分岐配線)も備えている。この分岐配線3eは、第3傾斜部(傾斜部分3aS1,3bS2)と同様の傾斜部(傾斜部分3eS1,3eS4)と、第4傾斜部(傾斜部分3aS2,3bS1)と同様の傾斜部(傾斜部分3eS2,3eS3)とを有している。
【0136】
ただし、ブロック領域R1の検出用行配線3の左下側(−x側及び+y側)及び右下側(+x側及び+y側)の部分は、それぞれブロック領域R1の頂点Jr1,Jr2まで延在している。そして、ブロック領域R1の検出用行配線3は、当該頂点Jr1,Jr2において左下側(−x側及び+y側)及び右下側(+x側及び+y側)に位置するブロック領域R2の検出用行配線3と連結されている。また、ブロック領域R2の検出用行配線3の左上側(−x側及び−y側)及び右上側(+x側及び−y側)の部分は、それぞれブロック領域R2の頂点Jr2,Jr1まで延在している。そして、ブロック領域R2の検出用行配線3は、当該頂点Jr1,Jr2において左上側(−x側及び−y側)及び右上側(+x側及び−y側)に位置するブロック領域R1の検出用行配線3と連結されている。
【0137】
このように、実施の形態1、2においては、ブロック領域C1,C2のそれぞれには、第1ジグザグ配線2a及び第2ジグザグ配線2bの組を2組設けるように構成したが、本実施の形態においては、第1ジグザグ配線2a及び第2ジグザグ配線2bの組を3組設ける構成とする。同様に、ブロック領域R1,R2のそれぞれには、第1ジグザグ配線3a及び第2ジグザグ配線3bの組を3組設ける構成とする。
【0138】
以上のように、実施の形態1,2同様、本実施の形態によれば、列方向束配線6及び行方向束配線7の交差領域(グリッドA)を複数のブロック領域に分割し、それぞれのブロック領域には検出用列配線2か検出用行配線3のいずれか一方のみしか含まないようにし、検出用列配線2のみを含むブロック領域と検出用行配線3のみを含むブロック領域とは行列方向に交互に配置されるように構成した。これにより、検出用列配線2と検出用行配線3の交差数を大幅に減少することが可能となり、交差部周辺での検出用列配線2と検出用行配線3との線間容量を低減することができる。
【0139】
<実施の形態4>
以上で説明したブロック領域C1,C2に設けられた検出用列配線2と、ブロック領域R1,R2に設けられた検出用行配線3とは、別の配線層の配線である。そのため、各ブロック領域C1,C2,R1,R2の配線パターンは等価なものであっても、例えば製造上の制約などから、検出用列配線2と検出用行配線3の配線幅が微妙に異なることなどが原因で、ブロック領域C1、C2とブロック領域R1、R2との間で、組合せて使用する表示装置からの表示光に対する透過率や外光に対する反射率、さらには透過光や反射光の波長スペクトルに差が生じてしまうことがあり得る。このため、ブロック領域C1、C2とブロック領域R1、R2との間の濃淡や色付きの差がパターンとして視認されてしまうといった問題が生じる。
【0140】
そこで、本実施の形態では、実施の形態3におけるグリッドAのブロック領域C1,C2の検出用列配線2の一部を、検出用行配線3と同層のフローティング配線3Fで置換し、またブロック領域R1,R2の検出用行配線3の一部を、検出用列配線2と同層のフローティング配線2Fで置換したような構成としたものである。これにより、本実施の形態では、濃淡や色付きの異なる領域をブロック領域よりも細かく、言い換えれば、濃淡パターンや色付きパターンの繰り返し周波数(繰り返し回数)を高くすることで、視認され難くなっている。
【0141】
図31は、本実施の形態においてグリッドA周辺を拡大した図である。ここでは、実施の形態1〜3と同様に、グリッドAを分割してなる複数(ここでは4つ)の四角形状のブロック領域C1,C2,R1,R2が規定されており、ブロック領域C1,C2(第1のブロック領域)のそれぞれには、検出用列配線2と、行方向束配線7(検出用行配線3)と同じ配線層に形成されたフローティング配線3F(第1フローティング配線)とが設けられる。このフローティング配線3Fは、検出用行配線3と同じ配線層の配線ではあるが、行方向束配線7の一部を構成する事無く、列方向束配線6及び行方向束配線7と非接続、すなわちフローティング状態にある。
【0142】
また、ブロック領域R1,R2(第2のブロック領域)のそれぞれには、検出用行配線3と、列方向束配線6(検出用列配線2)と同じ配線層に形成されたフローティング配線2F(第2フローティング配線)とが設けられている。このフローティング配線2Fは、検出用列配線2と同じ配線層の配線ではあるが、列方向束配線6の一部を構成する事無く、列方向束配線6及び行方向束配線7と非接続、すなわちフローティング状態にある。
【0143】
さらに、検出用列配線2が設けられるブロック領域C1,C2と、検出用行配線3が設けられるブロック領域R1,R2とが、全体として列方向y及び行方向xにおいて交互に配置されており、チェッカーパターンを成している。
【0144】
また、実施の形態1〜3と同様に、1つのグリッドAにおいて、検出用列配線2と検出用行配線3との立体交差を、図32において破線の円が付された1箇所(ブロック領域C1,C2,R1,R2が接する1箇所)においてのみ備えるものとなっている。つまり、図32において破線の円が付された箇所では、ブロック領域C1の1本の検出用列配線2と、ブロック領域C2の1本の検出用列配線2とが連結されているとともに、ブロック領域R1の1本の検出用行配線3と、ブロック領域R2の1本の検出用行配線3とが連結されている。
【0145】
そして、図32において破線の三角形が付された箇所では、ブロック領域R1の1本の検出用行配線3と、ブロック領域R2の1本の検出用行配線3とは連結されているが、ブロック領域C1の検出用列配線2と、ブロック領域C2の検出用列配線2とは、その連結部分を挟むように配置されており、非連結となっている。また、図32において破線の四角形が付された箇所では、ブロック領域C1の1本の検出用列配線2と、ブロック領域C2の1本の検出用列配線2とは連結されているが、ブロック領域R1の検出用行配線3と、ブロック領域R2の検出用行配線3とは、その連結部分を挟むように配置され非連結となっている。また、図32において実線の円が付された4箇所O1〜O4では、ブロック領域C1,C2の検出用列配線2同士は離間されて非連結となっており、かつ、ブロック領域R1,R2の検出用行配線3同士は離間されて非連結となっている。
【0146】
図33及び図34は、それぞれ、ブロック領域C1,C2での検出用列配線2及びフローティング配線3Fの構成を示す拡大図である。図33及び図34に示すように、ブロック領域C1,C2における検出用列配線2は、それぞれが第1傾斜部である傾斜部分2aS1,2bS2と、それぞれが第2傾斜部である傾斜部分2aS2,2bS1とを備える。
【0147】
同様に、ブロック領域C1,C2におけるフローティング配線3Fは、それぞれが第1傾斜部(傾斜部分2aS1,2bS2)と同様の傾斜部である傾斜部分3aS1,3bS2と、それぞれが第2傾斜部(傾斜部分2aS2,2bS1)と同様の傾斜部である傾斜部分3aS2,3bS1とを備える。
【0148】
そして、検出用列配線2の傾斜部分2aS1と傾斜部分2aS2とからなる「>」の字形状を有する>形状配線2gと、フローティング配線3Fの傾斜部分3aS1と傾斜部分3aS2とからなる「>」の字形状を有する>形状配線3gとが、列方向y及び行方向xに沿って所定ピッチで交互に繰り返し配設される。
【0149】
また同様に、検出用列配線2の傾斜部分2bS2と傾斜部分2bS1とからなる「<」の字形状を有する<形状配線2hと、フローティング配線3Fの傾斜部分3bS2と傾斜部分3bS1とからなる「<」の字形状を有する<形状配線3hとが、列方向y及び行方向xに沿って所定ピッチで交互に繰り返し配設される。
【0150】
なお、検出用列配線2の>形状配線2g(第1検出用列配線)及び<形状配線2h(第2検出用列配線)は互いに線対称の関係にあり、また、フローティング配線3Fの>形状配線3g(第1部分フローティング配線)及び<形状配線3h(第2部分フローティング配線)も互いに線対称の関係にある。
【0151】
ここで、検出用列配線2の第1傾斜部(傾斜部分2aS1,2bS2)、及び、フローティング配線3Fの第1傾斜部と同様の傾斜部(傾斜部分3aS1,3bS2)は、列方向yに対して傾斜角度+45°(第1角度)だけ傾斜している。
【0152】
検出用列配線2の第2傾斜部(傾斜部分2aS2,2bS1)、及び、フローティング配線3Fの第2傾斜部と同様の傾斜部(傾斜部分3aS2,3bS1)は、列方向yに対して第1傾斜部と逆向きに傾斜している。つまり、これら傾斜部(傾斜部分2aS2,2bS1,3aS2,3bS1)は、列方向yに対して傾斜角度−45°だけ傾斜している。
【0153】
次に、図33を用いて、ブロック領域C1に設けられた検出用列配線2及びフローティング配線3Fの構成についてより詳細に説明する。図33に示す当該構成は、図27をもとに説明した実施の形態3におけるブロック領域C1に対し、検出用列配線2の一部の配線を検出用行配線3と同層のフローティング配線3Fで置換した構成である。上述したように、このフローティング配線3Fは検出用行配線3と同層の配線ではあるが、行方向束配線7の一部を構成する事無く、当該ブロック内にて配線接続が閉じた状態の配線、すなわちフローティング状態にある。
【0154】
図33に示されるように、本実施の形態では、実施の形態3の連結部分2P1,2P2は存在せず、傾斜部分2aS1及び傾斜部分2aS2からなる>形状配線2gと、傾斜部分2bS2及び傾斜部分2bS1からなる<形状配線2hとが連結点J1で連結される。ブロック領域C1において、このような検出配線パターンが連結点J5で+45°方向及び−45°方向に連結しながら伸在する。
【0155】
また、検出用列配線2は、>形状配線2gと<形状配線2hとを接続する分岐配線2e(第1分岐配線)も備えている。なお、>形状配線2gと<形状配線2hとは、互いに線対称の関係にある。
【0156】
一方、検出用行配線3と同層のフローティング配線3Fの傾斜部分3aS1及び傾斜部分3aS2からなる>形状配線3gと、傾斜部分3bS2及び傾斜部分3bS1からなる<形状配線3hとが連結点J3で連結される。ブロック領域C1において、このようなフローティング配線パターンが連結点J6で+45°方向及び−45°方向に連結しながら伸在する。
【0157】
このとき、>形状配線2gと<形状配線2hとが連結点J1で連結された検出配線パターンと、>形状配線3gと<形状配線3hとが連結点J3で連結されたフローティング配線パターンとは、ブロック領域C1内で交互にチェッカーパターン状に配置される。
【0158】
また、ブロック領域C1の右上端(+x側及び−y側)に位置する<形状配線2hの上端(−y側)は、ブロック領域C1の頂点Jc1まで延在している。さらに、ブロック領域C1の右下端(+x側及び+y側)に位置する<形状配線2hの下端(+y側)は、ブロック領域C1の頂点Jc2まで延在している。そして、ブロック領域C1の検出用列配線2は、当該頂点Jc2,Jc1において右下側(+x側及び+y側)及び右上側(+x側及び−y側)に位置するブロック領域C2の検出用列配線2と連結され、電気的に接続されている。
【0159】
また、上述したように、本実施の形態に係る検出用列配線2は、連結点J1で連結されている>形状配線2g及び<形状配線2hを連結する分岐配線2e(第1分岐配線)を備えている。この分岐配線2eは、第1傾斜部(傾斜部分2aS1,2bS2)と同様の傾斜部(傾斜部分2eS2,2eS3)と、第2傾斜部(傾斜部分2aS2,2bS1)と同様の傾斜部(傾斜部分2eS1,2eS4)と、傾斜部分2eS1〜2eS4を2つずつ連結する連結部分2ePとを有している。このように構成された分岐配線2eにおいては、傾斜部分2eS2,2eS3は、傾斜部分2aS1,2bS2と平行となっており、傾斜部分2eS1,2eS4は、傾斜部分2aS2,2bS1と平行となっている。
【0160】
同様に、本実施の形態に係るフローティング配線3Fは、連結点J3で連結されている>形状配線3g及び<形状配線3hを連結する分岐配線3e(第3分岐配線)を備えている。この分岐配線3eは、第1傾斜部(傾斜部分2aS1,2bS2)と同様の傾斜部(傾斜部分3eS2,3eS3)と、第2傾斜部(傾斜部分2aS2,2bS1)と同様の傾斜部(傾斜部分3eS1,3eS4)とを有している。
【0161】
次に、図34を用いて、ブロック領域C2に設けられた検出用列配線2及びフローティング配線3Fの構成についてより詳細に説明する。このブロック領域C2での検出用列配線2及びフローティング配線3Fは、上述したブロック領域C1での検出用列配線2及びフローティング配線3Fと同様に構成されている。
【0162】
ただし、このブロック領域C2においては、左上端(−x側及び−y側)に位置する>形状配線2gの上端(−y側)は、ブロック領域C2の頂点Jc2まで延在している。さらに、ブロック領域C2の左下端(−x側及び+y側)に位置する>形状配線2gの下端(+y側)は、ブロック領域C2の頂点Jc1まで延在している。
【0163】
そして、ブロック領域C2の検出用列配線2は、当該頂点Jc1,Jc2において左下側(−x側及び+y側)及び左上側(−x側及び−y側)に位置するブロック領域C1の検出用列配線2と連結され、電気的に接続されている。また、ブロック領域C1,C2の検出用列配線2は、それぞれの中心に位置する連結点J1を中心に90°回転させても回転前後の形状はほぼ同じとなっており、連結点J1に対して点対称となっている。
【0164】
図35及び図36は、それぞれ、ブロック領域R1,R2での検出用行配線3及びフローティング配線2Fの構成を示す拡大図である。ブロック領域R1,R2での検出用行配線3及びフローティング配線2Fの構成は、図33及び図34に示したブロック領域C1,C2での検出用列配線2及びフローティング配線3Fと同様の構成を有している。すなわち、図35及び図36に示す当該構成は、図29及び図30をもとに説明した実施の形態3におけるブロック領域R1、R2に対し、検出用行配線3の一部の配線を検出用列配線2と同層のフローティング配線2Fで置換した構成である。上述したように、このフローティング配線2Fは検出用列配線2と同層の配線ではあるが、列方向束配線6の一部を構成する事無く、当該ブロック内にて配線接続が閉じた状態の配線、すなわちフローティング状態にある。
【0165】
ブロック領域R1,R2における検出用行配線3は、行方向xに対して傾斜角度+45°で傾斜した第3傾斜部(傾斜部分3aS1,3bS2)と、行方向xに対して傾斜角度−45°で傾斜した第4傾斜部(傾斜部分3aS2,3bS1)とを備える。
【0166】
同様に、ブロック領域R1,R2におけるフローティング配線2Fは、それぞれが第3傾斜部(傾斜部分3aS1,3bS2)と同様の傾斜部である傾斜部分2aS1,2bS2と、それぞれが第4傾斜部(傾斜部分3aS2,3bS1)と同様の傾斜部である傾斜部分2aS2,2bS1とを備える。
【0167】
そして、検出用行配線3の傾斜部分3aS1と傾斜部分3aS2とからなる「>」の字形状を有する>形状配線3gと、フローティング配線2Fの傾斜部分2aS1と傾斜部分2aS2とからなる「>」の字形状を有する>形状配線2gとが、列方向y及び行方向xに沿って所定ピッチで交互に繰り返し配設される。
【0168】
また同様に、検出用行配線3の傾斜部分3bS2と傾斜部分3bS1とからなる「<」の字形状を有する<形状配線3hと、フローティング配線2Fの傾斜部分2bS2と傾斜部分2bS1とからなる「<」の字形状を有する<形状配線2hとが、列方向y及び行方向xに沿って所定ピッチで交互に繰り返し配設される。
【0169】
なお、検出用行配線3の>形状配線3g(第1検出用行配線)及び<形状配線3h(第2検出用行配線)は互いに線対称の関係にあり、また、フローティング配線2Fの>形状配線2g(第3部分フローティング配線)及び<形状配線2h(第4部分フローティング配線)は互いに線対称の関係にあり、またも互いに線対称の関係にある。
【0170】
また、本実施の形態に係る検出用行配線3は、連結点J3で連結されている>形状配線3g及び<形状配線3hを連結する分岐配線3e(第2分岐配線)を備えている。この分岐配線3eは、第3傾斜部(傾斜部分3aS1,3bS2)と同様の傾斜部(傾斜部分3eS2,3eS3)と、第4傾斜部(傾斜部分3aS2,3bS1)と同様の傾斜部(傾斜部分3eS1,3eS4)とを有している。
【0171】
また、本実施の形態に係るフローティング配線2Fは、連結点J1で連結されている>形状配線2g及び<形状配線2hを連結する分岐配線2e(第4分岐配線)を備えている。この分岐配線2eは、第3傾斜部(傾斜部分3aS1,3bS2)と同様の傾斜部(傾斜部分2eS2,2eS3)と、第4傾斜部(傾斜部分3aS2,3bS1)と同様の傾斜部(傾斜部分2eS1,2eS4)とを有している。
【0172】
ただし、ブロック領域R1の検出用行配線3の左下側(−x側及び+y側)及び右下側(+x側及び+y側)の部分は、それぞれブロック領域R1の頂点Jr1,Jr2まで延在している。そして、ブロック領域R1の検出用行配線3は、当該頂点Jr1,Jr2において左下側(−x側及び+y側)及び右下側(+x側及び+y側)に位置するブロック領域R2の検出用行配線3と連結されている。また、ブロック領域R2の検出用行配線3の左上側(−x側及び−y側)及び右上側(+x側及び−y側)の部分は、それぞれブロック領域R2の頂点Jr2,Jr1まで延在している。そして、ブロック領域R2の検出用行配線3は、当該頂点Jr1,Jr2において左上側(−x側及び−y側)及び右上側(+x側及び−y側)に位置するブロック領域R1の検出用行配線3と連結されている。
【0173】
以上のように、本実施の形態によれば、ブロック領域C1,C2の検出用列配線2の一部を検出用行配線3と同じ配線層のフローティング配線で置換し、またブロック領域R1,R2の検出用行配線3の一部を検出用列配線2と同じ配線層のフローティング配線で置換したような構成としたものである。これにより、製造上の制約などから、検出用列配線2や検出用行配線の配線幅が微妙に異なることなどに起因するブロック領域C1,C2とR1,R2との間の透過率、反射率、波長スペクトルの違いによるブロック領域パターンが視認されるという問題を改善することができる。すなわち、濃淡や色付きの異なる領域パターンをブロック領域パターンよりも細かく、言い換えれば、濃淡パターンや色付きパターンの繰り返し周波数を高くすることで、視認され難くすることができる。また、実施の形態1〜3と同様の効果を得ることができる。
【0174】
また、本実施の形態では、第1ジグザグ配線2aと第2ジグザグ配線2bとを電気的に接続する分岐配線2eと、第5ジグザグ配線3aと第6ジグザグ配線3bとを電気的に接続する分岐配線3eとを備えている。したがって、複数の検出用列配線2及び複数の検出用行配線3の一箇所に断線が生じた場合に、列方向束配線6及び行方向束配線7の抵抗が高くなるのを抑制することができる。よって、信頼性の高いタッチ位置検出が可能となる。
【0175】
また、分岐配線2e,3eは、第1及び第2傾斜部と同様の傾斜部を有している。したがって、検出用列配線2の配置、及び、検出用行配線3の配置を均一化することができる。よって、検出用列配線2及び検出用行配線3が不透明な高導電性材料で形成された場合であっても、表示パネルが出射した表示光がタッチスクリーン1を通り抜ける際の透過率を均一化することができ、モワレ縞の発生を抑制することができる。
【0176】
なお、>形状配線3gと<形状配線3hが連結点J3で連結されたフローティング配線3Fのパターン同士は必ずしも連結点J6で連結している必要はなく、それぞれ孤立していても良い。
【0177】
<実施の形態5>
実施の形態4で説明した構成においては、実施の形態3の構成における連結部分2P1、2P2、3P1、3P2が存在しない。このため、この斜め配線の連結部と非連結部とが混在することに起因する配線パターンの不均一性が視認され易くなる。また、実施の形態4における連結部分のx方向及びy方向の繰り返しピッチは、実施の形態3の2倍大きくなるため、連結部分自体が視認されやすい。
【0178】
また、上記各実施の形態における連結点Jc1、Jc2、Jr1、Jr2では、検出用列配線2及び検出用行配線3のうちの一方は離間しているため、ブロック領域内の斜め配線の交差部との不均一性が視認され易い。
【0179】
そこで、本実施の形態においては、このような斜め配線の非連結部分に対して、ダミー連結配線を設けることで、配線パターンの不均一性が視認され難くなっている。
【0180】
図37は、本実施の形態においてグリッドA周辺を拡大した図である。ブロック領域C1、C2、R1、R2の構成やブロック領域内での検出用列配線2、検出用行配線3、フローティング配線2F、3Fの構成は、実施の形態4にて説明した構成と同等である。図37に示すように、本実施の形態では、上記実施の形態4で説明した構成において、+45°、−45°の角度をもった斜め配線が離間しているブロック領域の境界にある箇所(図37中にP、Q、U、Wの実線の丸印にて示す)に、ダミー連結配線2G,3Gを設ける。
【0181】
図38(a)〜(d)はそれぞれ、斜め配線の離間箇所P,Q,U,Wの拡大図である。なお、図38(a)及び図38(b)は、1組のブロック領域(隣り合う2つのブロック領域C1,R1、ブロック領域C1,R2、ブロック領域C2,R1、または、ブロック領域C2,R2)の境界上の離間箇所P,Qの拡大図である。また、図38(c)は、斜め方向に隣り合う2つのブロック領域R1,R2の境界上の離間箇所Uの拡大図である。図38(d)は、斜め方向に隣り合う2つのブロック領域C1,C2の境界上の離間箇所Wの拡大図である。
【0182】
図38(a)に示すように、本実施の形態に係るタッチスクリーン1は、1組のブロック領域(一方及び他方のブロック領域)の境界における離間部(離間箇所P)において、ダミー連結配線3G(第1ダミー配線)を備えている。つまり、タッチスクリーン1は、一方のブロック領域に設けられた検出用列配線2の第1端部と、他方のブロック領域に設けられたフローティング配線2Fの第2端部との間の離間部(離間箇所P)において、第1及び第2端部とは異なる配線層に形成されたダミー連結配線3Gを備えている。
【0183】
同様に、本実施の形態に係るタッチスクリーン1は、1組のブロック領域(一方及び他方のブロック領域)の境界における離間部(離間箇所P)において、ダミー連結配線2G(第2ダミー配線)を備えている。つまり、タッチスクリーン1は、一方のブロック領域に設けられた検出用行配線3の第3端部と、他方のブロック領域に設けられたフローティング配線3Fの第4端部との間の離間部(離間箇所P)において、第3及び第4端部とは異なる配線層に形成されたダミー連結配線2Gを備えている。
【0184】
そして、このダミー連結配線3Gの両端部は、検出用列配線2の第1端部及びフローティング配線2Fの第2端部とそれぞれ平面視において一部重なるように配置される。また、ダミー連結配線2Gの両端部は、検出用行配線3の第3端部及びフローティング配線3Fの第4端部とそれぞれ平面視において一部重なるように配置される。さらに、このような異なる配線層のダミー連結配線3Gと2Gは交差して配置される。なお、ダミー連結配線2G,3Gはいずれもフローティング状態である。そして、ダミー連結配線3Gは、列方向yに対して+45で傾斜しており、ダミー連結配線2Gは、列方向yに対して−45°で傾斜している。
【0185】
同様に、図38(b)に示すように、本実施の形態に係るタッチスクリーン1は、1組のブロック領域の境界における離間部(離間箇所Q)において、ダミー連結配線3Gを備えている。つまり、タッチスクリーン1は、一方のブロック領域に設けられた検出用列配線2の第1端部と、他方のブロック領域に設けられたフローティング配線2Fの第2端部との間の離間部(離間箇所Q)において、第1及び第2端部とは異なる配線層に形成されたダミー連結配線3Gを備えている。
【0186】
同様に、本実施の形態に係るタッチスクリーン1は、1組のブロック領域の境界における離間部(離間箇所Q)において、ダミー連結配線2Gを備えている。つまり、タッチスクリーン1は、一方のブロック領域に設けられた検出用行配線3の第3端部と、他方のブロック領域に設けられたフローティング配線3Fの第4端部との間の離間部(離間箇所Q)において、第3端部及び第4端部とは異なる配線層に形成されたダミー連結配線2Gを備えている。
【0187】
そして、このダミー連結配線3Gの両端部は、検出用列配線2の第1端部及びフローティング配線2Fの第2端部とそれぞれ平面視において一部重なるように配置される。また、ダミー連結配線2Gの両端部は、検出用行配線3の第3端部及びフローティング配線3Fの第4端部とそれぞれ平面視において一部重なるように配置される。さらに、このような異なる配線層のダミー連結配線3Gと2Gは交差して配置される。なお、ダミー連結配線2G,3Gはいずれもフローティング状態である。そして、ダミー連結配線3Gは、列方向yに対して−45で傾斜しており、ダミー連結配線2Gは、列方向yに対して+45°で傾斜している。
【0188】
図38(c)に示すように、タッチスクリーン1は、ブロック領域R1,R2の境界における離間部(離間箇所U)において、ダミー連結配線2K(第2ダミー配線)を備えている。つまり、タッチスクリーン1は、一方のブロック領域R1に設けられた検出用行配線3の第3端部と、他方のブロック領域R2に設けられた検出用行配線3の第4端部との間の離間部(離間箇所U)において、第3及び第4端部とは異なる配線層に形成されたダミー連結配線2Kを備えている。
【0189】
そして、このダミー連結配線2Kの両端部は、検出用行配線3の第3及び第4端部とそれぞれ平面視において一部重なるように配置されている。なお、ダミー連結配線2Kは、検出用列配線2の分岐配線であり、列方向yに対して+45°で傾斜している。
【0190】
また、図38(d)に示すように、タッチスクリーン1は、ブロック領域C1,C2の境界における離間部(離間箇所W)において、ダミー連結配線3K(第1ダミー配線)を備えている。つまり、タッチスクリーン1は、一方のブロック領域C1に設けられた検出用列配線2の第1端部と、他方のブロック領域C2に設けられた検出用列配線2の第2端部との間の離間部(離間箇所W)において、第1及び第2端部とは異なる配線層に形成されたダミー連結配線3Kを備えている。
【0191】
そして、このダミー連結配線3Kの両端部は、検出用列配線2の第1及び第2端部とそれぞれ平面視において一部重なるように配置されている。なお、ダミー連結配線3Kは、検出用行配線3の分岐配線であり、列方向yに対して−45°で傾斜している。
【0192】
以上のように、本実施の形態においては、斜め配線の非連結部分に対して、ダミー連結配線を設けることで、配線パターンの不均一性が視認され難くすることができる。なお、ここでは説明しなかったが、フローティング配線2F同士の間の離間部、または、フローティング配線3F同士の離間部においてもダミー連結配線を備える構成であっても、上述と同様の効果を得ることができる。
【0193】
また、実施の形態1〜5で説明した検出用列配線2及び検出用行配線3(分岐配線2e,3eを含む)は、すべて略同一の線幅で形成されることが望ましい。このように構成した場合には、検出用列配線2及び検出用行配線3全体での透過率や反射率を均一にすることができるので、ブロック領域C1等が視認されるのを防ぐことができる。また、検出用列配線2及び検出用行配線3を構成する配線自体が視認されないように、その配線の幅は、10μm以下であることが望ましい。
【0194】
以上で説明した各実施の形態においては、検出用列配線2が設けられるブロック領域をC1、C2の2個、検出用行配線3が設けられるブロック領域をR1,R2の2個、計4個のブロック領域によりグリッドAを構成する場合につき説明した。しかしながら、グリッドAを構成するブロック領域は各2個に限定されるものではなく、検出用列配線2が設けられるブロック領域、及び、検出用行配線3が設けられるブロック領域がそれぞれ同じ偶数個として、それぞれをチェッカーパターン状に配置すればよい。
【0195】
<実施の形態6>
本発明の実施の形態3では、以上で説明したタッチスクリーン1を、表示パネルである液晶表示パネル61と貼り合わせることによって、タッチパネル100と液晶表示パネル61とを一体に構成した液晶表示装置について説明する。
【0196】
図39は、本実施の形態に係る液晶表示装置の構成を示す断面図である。この液晶表示装置は、タッチスクリーン1を備える図14に示したタッチパネル100と、粘着層60と、液晶表示パネル61と、バックライト69とを備えている。なお、図39では、便宜上、タッチパネル100のFPC17及びコントローラ基板18の図示は省略されている。
【0197】
液晶表示パネル61は、偏光板62と、粘着層63と、カラーフィルタ基板64と、液晶層65と、TFTアレイ基板66と、粘着層67と、偏光板68とを備えている。以下、図39において上側を厚み方向一方側と呼び、図39において下側を厚み方向他方側と呼ぶ。
【0198】
カラーフィルタ基板64は、ガラス基板上にカラーフィルタ、ブラックマトリックス、透明電極、及び配向膜(いずれも図示しない)が形成されてなる。TFTアレイ基板66は、ガラス基板上に薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor;TFT)などのスイッチング素子(いずれも図示しない)が形成されてなる。液晶層65は、カラーフィルタ基板64とTFTアレイ基板66との間に挟持され、例えばツイステッドネマティック(Twisted Nematic;TN)液晶からなる。
【0199】
偏光板68は、TFTアレイ基板66の厚み方向他方側の表面に粘着層67によって粘着固定されている。同様に、偏光板62は、カラーフィルタ基板64の厚み方向一方側の表面に粘着層63によって粘着固定されている。また、液晶表示パネル61の背面側(厚み方向他方側)には、光源であるバックライト69が配設されている。
【0200】
また、液晶表示パネル61は、タッチパネル100のタッチスクリーン1に装着される。本実施の形態では、タッチスクリーン1は、粘着層60によって、液晶表示パネル61の前面側(ここでは、偏光板62の厚み方向一方側の表面)に粘着固定されている。
【0201】
このように本実施の形態に係る液晶表示装置では、タッチスクリーン1が液晶表示パネル61の前面側に粘着固定されて一体となっている。したがって、従来必要であったタッチスクリーン1の保持機構を省略することができ、液晶表示装置全体を薄くすることができる。また、タッチスクリーン1と液晶表示パネル61との間隙に塵埃などが混入するのを抑制することができることから、塵埃などの混入によって生じる表示への悪影響を抑制することができる。
【0202】
さて、図39に示したTFTアレイ基板66には、図示しない外部のドライバ回路から、表示すべき画像に応じた信号(以下「画像信号」と呼ぶこともある)が入力される。TFTアレイ基板66上に画素ごとに形成されたTFTは、入力された画像信号に応じて、液晶層65の印加電圧を制御し、その液晶層65の液晶分子の配列方向を変化させる。
【0203】
バックライト69からの入射光は、偏光板68を通過して直線偏光の光となり、液晶層65を通過することによって、表示する画像の信号に応じて振動方向が曲げられる。そして、振動方向が曲げられた光は、カラーフィルタ基板64に形成されたカラーフィルタを通過することによって、三原色の光に分離され、さらに前面側の偏光板62を通過することによって、画像信号に応じた光強度を有する光となる。そして、さらに、偏光板62を通過した光が、その前面にあるタッチスクリーン1を通過して表示光として使用者に視認される。
【0204】
このようにして、画像信号に応じて、バックライト69からの光の透過率を制御することによって、液晶表示装置は所望の表示を行う。また、タッチスクリーン1を備えるタッチパネル100は、発振周期の変化に基づいてタッチ座標値を算出して、算出したタッチ座標値をタッチ座標データとして出力する。
【0205】
ここで、本実施の形態では、タッチスクリーン1の列方向yと液晶表示パネル61内の画素パターンの列方向とは互いに平行であり、かつ、タッチスクリーン1の行方向xと液晶表示パネル61内の画素パターンの行方向とは互いに平行である状態で、液晶表示パネル61がタッチスクリーン1に装着されている。
【0206】
このような本実施の形態に係る液晶表示装置によれば、検出用列配線2及び検出用行配線3のそれぞれの各ジグザグ配線が、画素パターンの配列方向に対して傾斜した斜め方向に、各画素に対して配置されることになる。したがって、液晶表示パネル61の各画素の一部を、検出用列配線2及び検出用行配線3により均一に覆うことができる。その結果、液晶表示パネル61全体から出射された表示光がタッチスクリーン1を通り抜ける際の透過率を均一化することができ、モワレ縞の発生を抑制することができる。
【0207】
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
【符号の説明】
【0208】
1 タッチスクリーン、2 検出用列配線、2a 第1ジグザグ配線、2b 第2ジグザグ配線、2aS1,2aS2,2bS1,2bS2,2cS1,2cS2,2dS1,2dS2,2eS1,2eS2,2eS3,2eS4,3aS1,3aS2,3bS1,3bS2,3cS1,3cS2,3dS1,3dS2 傾斜部分、2e,3e 分岐配線、2F,3F フローティング配線、2G,2K,3G,3K ダミー連結配線、3 検出用行配線、3a 第5ジグザグ配線、3b 第6ジグザグ配線、6 列方向束配線、7 行方向束配線、12 ベース基板、19 スイッチ回路、20 検出処理回路、61 液晶表示パネル、100 タッチパネル、A グリッド、C1,C2,R1,R2 ブロック領域。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明基板と、
前記透明基板上に形成され、電気的に共通に接続された複数の検出用列配線を含む矩形状の列方向束配線、及び、電気的に共通に接続された複数の検出用行配線を含む矩形状の行方向束配線と
を備え、
平面視において、前記列方向束配線と前記行方向束配線とが交差する交差領域を分割してなる複数のブロック領域が規定され、
各前記ブロック領域には、前記検出用列配線のみまたは前記の検出用行配線のみが設けられている、タッチスクリーン。
【請求項2】
請求項1に記載のタッチスクリーンであって、
前記検出用列配線のみが設けられた第1の前記ブロック領域と、前記検出用行配線のみが設けられた第2の前記ブロック領域とが、列方向及び行方向において交互に配置されている、タッチスクリーン。
【請求項3】
請求項2に記載のタッチスクリーンであって、
1つの前記交差領域において、斜めに隣接する前記第1のブロック領域間を斜めにつなぐ1本の前記検出用列配線と、これと相補的に斜めに隣接する前記第2のブロック領域間を斜めにつなぐ1本の前記検出用行配線とが、立体的に交差する、タッチスクリーン。
【請求項4】
請求項3に記載のタッチスクリーンであって、
前記1つの交差領域において、前記検出用列配線と前記検出用行配線との立体交差を1箇所のみ備える、タッチスクリーン。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のタッチスクリーンであって、
各前記ブロック領域における前記検出用列配線は、
前記列方向及び前記行方向に沿って所定ピッチで繰り返し配設され、前記列方向対して第1角度だけ傾斜している第1傾斜部と、
前記列方向及び前記行方向に沿って前記所定ピッチで繰り返し配設され、前記列方向に対して前記第1傾斜部と逆向きに傾斜している第2傾斜部とを備え、
各前記ブロック領域における前記検出用行配線は、
前記列方向及び前記行方向に沿って前記所定ピッチで繰り返し配設され、前記行方向に対して第2角度だけ傾斜している第3傾斜部と、
前記列方向及び前記行方向に沿って前記所定ピッチで繰り返し配設され、前記行方向に対して前記第3傾斜部と逆向きに傾斜している第4傾斜部とを備える、タッチスクリーン。
【請求項6】
請求項5に記載のタッチスクリーンであって、
各前記ブロック領域における前記検出用列配線は、
互いに線対称の関係にある第1及び第2検出用列配線を備え、
各前記ブロック領域における前記検出用行配線は、
互いに線対称の関係にある第1及び第2検出用行配線を備える、タッチスクリーン。
【請求項7】
請求項5または請求項6に記載のタッチスクリーンであって、
前記第1傾斜部及び第2傾斜部は互いに直交し、
前記第3傾斜部及び第4傾斜部は互いに直交する、タッチスクリーン。
【請求項8】
請求項5乃至請求項7のいずれかに記載のタッチスクリーンであって、
前記第1傾斜部及び前記第2傾斜部はそれぞれ中点で交差し、
前記第3傾斜部及び前記第4傾斜部はそれぞれ中点で交差する、タッチスクリーン。
【請求項9】
請求項5乃至請求項8のいずれかに記載のタッチスクリーンであって、
前記第1及び第2角度は45°である、タッチスクリーン。
【請求項10】
請求項6に記載のタッチスクリーンであって、
各前記ブロック領域における前記検出用列配線は、
前記第1検出用列配線と前記第2検出用列配線とを接続する第1分岐配線をさらに備え、
各前記ブロック領域における前記検出用行配線は、
前記第1検出用行配線と前記第2検出用行配線とを接続する第2分岐配線をさらに備える、タッチスクリーン。
【請求項11】
請求項10に記載のタッチスクリーンであって、
前記第1分岐配線は、
前記第1及び第2傾斜部と同様の傾斜部を備え、
前記第2分岐配線は、
前記第3及び第4傾斜部と同様の傾斜部を備える、タッチスクリーン。
【請求項12】
請求項5乃至請求項11のいずれかに記載のタッチスクリーンであって、
前記ブロック領域の一辺は、前記所定ピッチよりも長い、タッチスクリーン。
【請求項13】
透明基板と、
前記透明基板上に形成され、電気的に共通に接続された複数の検出用列配線を含む矩形状の列方向束配線、及び、電気的に共通に接続された複数の検出用行配線を含む矩形状の行方向束配線と、
前記行方向束配線と同じ配線層に形成され、前記列方向束配線及び前記行方向束配線と非接続である第1フローティング配線と、
前記列方向束配線と同じ配線層に形成され、前記列方向束配線及び前記行方向束配線と非接続である第2フローティング配線と
を備え、
平面視において、前記列方向束配線と前記行方向束配線とが交差する交差領域を分割してなる複数のブロック領域が規定され、
各前記ブロック領域には、前記検出用列配線及び前記第1フローティング配線、または、前記検出用行配線及び前記第2フローティング配線が設けられている、タッチスクリーン。
【請求項14】
請求項13に記載のタッチスクリーンであって、
前記検出用列配線及び前記第1フローティング配線が設けられた第1の前記ブロック領域と、前記検出用行配線及び前記第2フローティング配線が設けられた第2の前記ブロック領域とが、列方向及び行方向において交互に配置されている、タッチスクリーン。
【請求項15】
請求項14に記載のタッチスクリーンであって、
1つの前記交差領域において、斜めに隣接する前記第1のブロック領域間を斜めにつなぐ1本の前記検出用列配線と、これと相補的に斜めに隣接する前記第2のブロック領域間を斜めにつなぐ1本の前記検出用行配線とが、立体的に交差する、タッチスクリーン。
【請求項16】
請求項15に記載のタッチスクリーンであって、
前記1つの交差領域において、前記検出用列配線と前記検出用行配線との立体交差を1箇所のみ備える、タッチスクリーン。
【請求項17】
請求項13乃至請求項16のいずれかに記載のタッチスクリーンであって、
各前記ブロック領域における前記検出用列配線は、
前記列方向及び前記行方向に沿って所定ピッチで繰り返し配設され、前記列方向対して第1角度だけ傾斜している第1傾斜部と、
前記列方向及び前記行方向に沿って前記所定ピッチで繰り返し配設され、前記列方向に対して前記第1傾斜部と逆向きに傾斜している第2傾斜部とを備え、
各前記ブロック領域における前記検出用行配線は、
前記列方向及び前記行方向に沿って前記所定ピッチで繰り返し配設され、前記行方向に対して第2角度だけ傾斜している第3傾斜部と、
前記列方向及び前記行方向に沿って前記所定ピッチで繰り返し配設され、前記行方向に対して前記第3傾斜部と逆向きに傾斜している第4傾斜部とを備え、
各前記ブロック領域における前記第1フローティング配線は、
前記第1及び第2傾斜部と同様の傾斜部を備え、
各前記ブロック領域における前記第2フローティング配線は、
前記第3及び第4傾斜部と同様の傾斜部を備える、タッチスクリーン。
【請求項18】
請求項17に記載のタッチスクリーンであって、
各前記ブロック領域における前記検出用列配線は、
互いに線対称の関係にある第1及び第2検出用列配線を備え、
各前記ブロック領域における前記検出用行配線は、
互いに線対称の関係にある第1及び第2検出用行配線を備え、
各ブロック領域における前記第1フローティング配線は、
互いに線対称の関係にある第1及び第2部分フローティング配線を備え、
各ブロック領域における前記第2フローティング配線は、
互いに線対称の関係にある第3及び第4部分フローティング配線を備える、タッチスクリーン。
【請求項19】
請求項17または請求項18に記載のタッチスクリーンであって、
前記第1傾斜部及び第2傾斜部は互いに直交し、
前記第3傾斜部及び第4傾斜部は互いに直交する、タッチスクリーン。
【請求項20】
請求項17乃至請求項19のいずれかに記載のタッチスクリーンであって、
前記第1傾斜部及び前記第2傾斜部はそれぞれ中点で交差し、
前記第3傾斜部及び前記第4傾斜部はそれぞれ中点で交差する、タッチスクリーン。
【請求項21】
請求項17乃至請求項20のいずれかに記載のタッチスクリーンであって、
前記第1及び第2角度は45°である、タッチスクリーン。
【請求項22】
請求項18に記載のタッチスクリーンであって、
各前記ブロック領域における前記検出用列配線は、
前記第1検出用列配線と前記第2検出用列配線とを接続する第1分岐配線をさらに備え、
各前記ブロック領域における前記検出用行配線は、
前記第1検出用行配線と前記第2検出用行配線とを接続する第2分岐配線をさらに備え、
各前記ブロック領域における前記第1フローティング配線は、
前記第1部分フローティング配線と前記第2部分フローティング配線とを接続する第3分岐配線をさらに備え、
各前記ブロック領域における前記第2フローティング配線は、
前記第3部分フローティング配線と前記第4部分フローティング配線とを接続する第4分岐配線をさらに備える、タッチスクリーン。
【請求項23】
請求項22に記載のタッチスクリーンであって、
前記第1及び前記第3分岐配線は、
前記第1及び第2傾斜部と同様の傾斜部を備え、
前記第2及び前記第4分岐配線は、
前記第3及び第4傾斜部と同様の傾斜部を備える、タッチスクリーン。
【請求項24】
請求項17乃至請求項23のいずれかに記載のタッチスクリーンであって、
前記ブロック領域の一辺は、前記所定ピッチよりも長い、タッチスクリーン。
【請求項25】
請求項14に記載のタッチスクリーンであって、
隣り合う2つの前記ブロック領域の境界における、一方の前記ブロック領域に設けられた前記検出用列配線または第2フローティング配線の第1端部と、他方の前記ブロック領域に設けられた前記検出用列配線または前記第2フローティング配線の第2端部との間の離間部において、前記第1及び第2端部と異なる配線層に形成された第1ダミー配線を備える、タッチスクリーン。
【請求項26】
請求項25に記載のタッチスクリーンであって、
前記第1ダミー配線の両端部は、前記第1及び第2端部とそれぞれ平面視において一部重なっている、タッチスクリーン。
【請求項27】
請求項14に記載のタッチスクリーンであって、
隣り合う2つの前記ブロック領域の境界における、一方の前記ブロック領域に設けられた前記検出用行配線または第1フローティング配線の第3端部と、他方の前記ブロック領域に設けられた前記検出用行配線または前記第1フローティング配線の第4端部との間の離間部において、前記第3及び第4端部と異なる配線層に形成された第2ダミー配線を備える、タッチスクリーン。
【請求項28】
請求項27に記載のタッチスクリーンであって、
前記第2ダミー配線の両端部は、前記第3及び第4端部とそれぞれ平面視において一部重なっている、タッチスクリーン。
【請求項29】
請求項1乃至請求項28のいずれかに記載のタッチスクリーンと、
複数の前記列方向束配線の各々、及び、複数の前記行方向束配線の各々を順次に選択するスイッチ回路と、
前記スイッチ回路により選択された前記列方向束配線と、前記タッチスクリーンをタッチした指示体との間に形成される静電容量、及び、前記スイッチ回路により選択された前記行方向束配線と、前記指示体との間に形成される静電容量の検出結果に基づいて、前記指示体のタッチ位置を示す前記タッチスクリーンにおけるタッチ座標の算出処理を行う検出処理回路と
を備える、タッチパネル。
【請求項30】
請求項1乃至請求項28のいずれかに記載のタッチスクリーンと、
複数の前記列方向束配線の各々、及び、複数の前記行方向束配線の各々を順次に選択するスイッチ回路と、
前記タッチスクリーンへの指示体のタッチに応じた、前記スイッチ回路により選択された前記列方向束配線と前記行方向束配線との間の相互容量の変化の検出結果に基づいて、前記指示体のタッチ位置を示す前記タッチスクリーンにおけるタッチ座標の算出処理を行う検出処理回路と
を備える、タッチパネル。
【請求項31】
請求項29または請求項30に記載のタッチパネルと、
前記タッチパネルの前記タッチスクリーンに装着される表示パネルと
を備える表示装置。
【請求項32】
請求項31に記載の表示装置であって、
前記タッチスクリーンは、前記表示パネルの前面側に粘着固定される、表示装置。
【請求項33】
請求項31または請求項32に記載の表示装置であって、
前記タッチスクリーンの前記列方向と前記表示パネル内の画素パターンの列方向とは互いに平行であり、
前記タッチスクリーンの前記行方向と前記表示パネル内の前記画素パターンの行方向とは互いに平行である、表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【公開番号】特開2013−80328(P2013−80328A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−219234(P2011−219234)
【出願日】平成23年10月3日(2011.10.3)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】