タッチ式文字入力装置
本発明はタッチ式文字入力装置に係り、更に詳しくは、タッチスクリーンやタッチパッドなどのタッチ式入力装置を介して簡単に文字を入力するための装置に関する。本発明は、主装置に文字や座標を入力するために、指やツールを用いて座標を指定し、文字を選択できるタッチ領域を備えたタッチ式文字入力装置において、前記タッチ領域内において第1の閉曲線により形成される第1の操作領域と、前記タッチ領域内において前記第1の操作領域を第2の閉曲線で囲んでおり、前記第2の閉曲線で囲まれた領域のうち前記第1の操作領域を除く領域は、代表文字がそれぞれ割り当てられて配置された文字区間よりなる第2の操作領域と、前記第1及び第2の操作領域において発生したタッチ信号に基づいて、現在文字の指定、入力言語モードの設定、カーソルの位置変更などの処理を司る入力処理部と、前記入力処理部により決定された現在文字を表示する文字表示部とを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は文字入力装置に係り、さらに詳しくは、タッチスクリーンやタッチパッドなどのタッチ式入力装置を介して簡単に文字を入力するための装置に関する。
本発明は、2006年8月4日付にて大韓民国特許庁に出願された出願番号10−2006−73651号公報に対して国内優先権を主張し、2006年8月17日付にて大韓民国特許庁に出願番号10−2006−77488号をもって出願され、また、2006年11月13日付にて大韓民国特許庁に登録番号第10−647827号をもって登録されたものである。
【0002】
現在、タッチ式により文字を入力する装置としては、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistants)が代表的であるが、各種の機器がグラフィックユーザーインタフェース(GUI:Graphic User Interface)化するのに伴い、ナビゲーター、販売時点情報管理(POS:Point-Of-Sale)機器、現金自動預け支払い機(ATM:Automatic Teller Machine)、携帯電話などの機器に広範にタッチスクリーンが適用されて文字入力に使用されている。
【背景技術】
【0003】
文字を入力するためにタッチ式入力装置を適用する理由は、機器が小型であるか、または、キーボードを配置する空間が十分ではないためである。
タッチ式入力装置は、赤外線、抵抗膜フィルム、超音波などを用いて、ユーザーが接触したスクリーンの座標及び接触有無を判読する。
タッチ式入力装置を使用する場合には、指やスタイラスペンを利用し、小型機器においては主としてスタイラスペンを用いて入力する場合が多い。これは、タッチ式入力装置の入力領域、すなわち、タッチ領域が狭いためにタッチ領域内における表示個所を精度よく選択するためである。
【0004】
タッチ式入力装置のうちタッチスクリーンを用いて文字を入力する方法は種々あるが、タッチスクリーンの画面に表示される単位文字を選択する方法(以下、「選択入力方法」と称する。)と、タッチスクリーンの指定された領域に直接的に手書きして文字を認識させる方法(以下、「手書き入力方法」と称する。)と、に大別できる。
【0005】
手書き入力方法としては、PDA製造会社であるPalm社において発表して使用されているグラフィティ入力方式や、ウィンドウズ(登録商標)CEなどに使用される文字認識システムなどが挙げられる。しかしながら、手書き入力方法はその入力方法が煩雑であり、且つ、認識結果が不良である場合が多い。Palm社のPDAの場合には、グラフィティ入力法についてのステッカーを別途に提供してPDAに付着するようにしているだけである。ユーザーが文字を手書き可能な別途のウィンドウがタッチスクリーン内の画面に配備されるか、あるいは、PDAの別途の位置にタッチパッドとして構成されることを余儀なくされるため、画面を効率よく使用できない結果、機器が大型化せざるを得ないという問題点がある。
【0006】
選択入力方法としては、図1に示す韓国特許第509198号公報のように、タッチスクリーンの上に透明なキーボードを配置して当該キーを押下することにより文字を入力する方法があり、図2に示すように、ドーナツ形状内にアルファベットを配置してスタイラスペンを用いて入力しようとする文字を選択するいわゆるCirrin方法がある。図2は、「cirrin」という単語を入力する過程を示している。
【0007】
また、図3に示すT−Cube方法があるが、図3Aの9個の領域はそれぞれ図3Bに示す各サブメニューに割り当てられたキーを含んで、図3Aの所定の領域を押下すると、図3B中の当該サブメニューが表示されて所望の文字を入力するようになっている。
【0008】
上記の如き従来の選択入力方法は、限られた領域に多数の文字を配置する必要があるか、または、サブメニューを別途に表示してこれを選択する必要があるため、合計で26字よりなる英語や合計で24字の子音と母音よりなる韓国語などのように多数の文字を使用する場合には文字間の配置間隔が狭くならざるを得ず、このため、入力しようとする文字を正確に押下することが困難になり、その結果、入力エラーが多発してしまうという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記の如き従来の技術の問題点を解消するためになされたものであり、その目的は、ユーザーが入力しようとする文字を正確に押下できなかったときにこれを簡単に修正可能なタッチ式文字入力装置を提供するところにある。
また、本発明の他の目的は、代表文字を選択した後、これと関連する関連文字を入力できるようにして入力装置を小型化させることのできるタッチ式文字入力装置を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の如き目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の発明は、主装置に文字や座標を入力するために、指やツールを用いて座標を指定したり、文字を選択したりできるタッチ領域を備えたタッチ式文字入力装置において、前記タッチ領域内において第1の閉曲線により形成される第1の操作領域と、前記タッチ領域内において前記第1の操作領域を第2の閉曲線で囲んでおり、前記第2の閉曲線で囲まれた領域のうち、前記第1の操作領域を除く領域は、代表文字がそれぞれ割り当てられて配置された文字区間よりなる第2の操作領域と、前記第1及び第2の操作領域において発生したタッチ信号に基づいて、現在文字の指定、入力言語モードの設定、カーソルの位置変更などの処理を司る入力処理部と、前記入力処理部により決定された現在文字を表示する文字表示部と、を備え、前記入力処理部は、前記第2の操作領域においていずれか一つの文字区間を最初に押下したとき、押下された文字区間に割り当てられた代表文字を現在文字として指定して、文字表示部に表示された現在文字が入力しようとする文字とは異なる場合には、押下状態を維持しながら第2の操作領域の他の位置に押下位置を変更すると、隣り合う代表文字が現在文字として指定されるようにし、前記操作領域内において押下状態を解放すると、最終的に指定された現在文字のコードを主装置に送ることを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項2に記載の発明は、主装置に文字や座標を入力するために、指やツールを用いて座標を指定したり、文字を選択したりできるタッチ領域を備えたタッチ式文字入力装置において、前記タッチ領域内において第1の閉曲線により形成される第1の操作領域と、前記タッチ領域内において前記第1の操作領域を第2の閉曲線で囲んでおり、前記第2の閉曲線で囲まれた領域のうち、前記第1の操作領域を除く領域は、代表文字がそれぞれ割り当てられて配置された文字区間よりなる第2の操作領域と、前記第1及び第2の操作領域において発生したタッチ信号に基づいて、現在文字の指定、入力言語モードの設定、カーソルの位置変更などの処理を司る入力処理部と、を備え、前記入力処理部は、前記第2の操作領域においていずれか一つの文字区間を最初に押下したとき、押下された文字区間に割り当てられた代表文字を現在文字として指定して主装置に現在文字のコードを送り、主装置に送られた現在文字が入力しようとする文字とは異なる場合には、押下状態を維持しながら第2の操作領域の他の位置に押下位置を変更すると、隣り合う代表文字が現在文字に変更されるようにし、現在文字が変更されて指定されると、主装置を以前文字が送られる前の状態に戻すために必要とされるコードと共に現在文字のコードが主装置に送られるようにすることを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項3に記載の発明は、前記請求項1又は2に記載の発明において、選択された代表文字の関連文字が単一である場合、第2の操作領域において代表文字を現在文字として割り当てた後、押下状態を維持しながら第1の操作領域に押下位置を変更すると、関連文字が現在文字として指定されるようにすることを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項4に記載の発明は、前記請求項1又は2に記載の発明において、選択された代表文字の関連文字が単一である場合、第2の操作領域において代表文字を現在文字として割り当てた後、押下状態を維持しながら第1の操作領域を経て第2の操作領域に押下位置を変更すると、関連文字が現在文字として指定されるようにすることを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項5に記載の発明は、前記請求項1又は2に記載の発明において、選択された代表文字の関連文字が複数である場合、第2の操作領域においていずれか一つの代表文字を選択して現在文字として指定した後、押下状態を維持しながら第1の操作領域を経て第2の操作領域に押下位置を変更すると、第1の操作領域への移動前の代表文字の関連文字が第2の操作領域の文字区間に分割されて割り当てられながら関連文字のうちいずれか一つを現在文字として指定し、現在文字が入力しようとする文字とは異なる場合に、押下状態を維持しながら押下位置を第2の操作領域内において変更しながら関連文字のうちいずれか一つを現在文字として指定できるようにし、押下が解放されると、第2の操作領域の代表文字が第2の操作領域の文字区間に再び割り当てられるようにすることを特徴とする。
【0015】
本発明の請求項6に記載の発明は、前記請求項1又は2に記載の発明において、第1の操作領域が最初に押下され、第2の操作領域に押下状態を維持しながら押下位置が変更されると、入力言語モードが変更され、第2の操作領域の文字区間は変更された入力言語モードの代表文字として割り当てられることを特徴とする。
【0016】
本発明の請求項7に記載の発明は、 前記請求項6に記載の発明において、第2の操作領域において押下が解放される前に入力言語モードが変更されながら第2の操作領域の文字区間は変更された入力言語の代表文字として割り当てられ、変更された入力言語の代表文字のうちいずれか一つが現在文字として指定され、入力しようとする文字が現在文字とは異なる場合に、第2の領域における押下位置を変更しながら現在文字を入力しようとする文字として指定できるようにし、押下を解放すると、元の入力言語モードに再び変更されて第2の操作領域の文字区間を入力言語モード変更前の入力言語の代表文字として割り当てることを特徴とする。
【0017】
本発明の請求項8に記載の発明は、主装置に文字や座標を入力するために、指やツールを用いて座標を指定したり、文字を選択したりできるタッチ領域を備えたタッチ式文字入力装置において、前記タッチ領域内において第1の閉曲線により形成される第1の操作領域と、前記タッチ領域内において前記第1の操作領域を第2の閉曲線で囲んでおり、前記第2の閉曲線で囲まれた領域のうち、前記第1の操作領域を除く領域は、代表文字がそれぞれ割り当てられて配置された文字区間よりなる第2の操作領域と、前記タッチ領域内において前記第2の操作領域を第3の閉曲線で囲んでおり、前記第3の閉曲線で囲まれた第1及び第2の操作領域を除く領域は、前記第2の操作領域の代表文字とは異なる入力言語の代表文字がそれぞれ割り当てられて配置された文字区間よりなる第3の操作領域と、前記操作領域において発生したタッチ信号に基づいて、現在文字の指定、入力言語モードの設定、カーソルの位置変更などの処理を司る入力処理部と、前記入力処理部により決定された現在文字を表示する文字表示部と、を備え、前記入力処理部は、前記第2の操作領域または第3の操作領域においていずれか一つの文字区間を最初に押下したとき、押下された文字区間に割り当てられた代表文字を現在文字として指定し、文字表示部に表示された現在文字が入力しようとする文字とは異なる場合には、押下状態を維持しながら同じ操作領域内において押下位置を変更すると、隣り合う代表文字が現在文字として指定され、前記操作領域内において押下状態を解放すると、最終的に指定された現在文字のコードを主装置に送ることを特徴とする。
【0018】
本発明の請求項9に記載の発明は、主装置に文字や座標を入力するために、指やツールを用いて座標を指定したり、文字を選択したりできるタッチ領域を備えたタッチ式文字入力装置において、前記タッチ領域内において第1の閉曲線により形成される第1の操作領域と、前記タッチ領域内において前記第1の操作領域を第2の閉曲線で囲んでおり、前記第2の閉曲線で囲まれた領域のうち、前記第1の操作領域を除く領域は、代表文字がそれぞれ割り当てられて配置された文字区間よりなる第2の操作領域と、前記タッチ領域内において前記第2の操作領域を第3の閉曲線で囲んでおり、前記第3の閉曲線で囲まれた第1及び第2の操作領域を除く領域は、前記第2の操作領域の代表文字とは異なる入力言語の代表文字がそれぞれ割り当てられて配置された文字区間よりなる第3の操作領域と、前記操作領域において発生したタッチ信号に基づいて、現在文字の指定、入力言語モードの設定、カーソルの位置変更などの処理を司る入力処理部と、を備え、前記入力処理部は、前記第2の操作領域または第3の操作領域においていずれか一つの文字区間を最初に押下したとき、押下された文字区間に割り当てられた代表文字を現在文字として指定して主装置に現在文字のコードを送り、主装置に送られた現在文字が入力しようとする文字とは異なる場合には、押下状態を維持しながら同じ操作領域内において押下位置を変更すると、隣り合う代表文字が現在文字に変更されるようにし、現在文字が変更されて指定されると、主装置を以前文字が送られる前の状態に戻すために必要とされるコードと共に現在文字のコードが主装置に送られるようにすることを特徴とする。
【0019】
本発明の請求項10に記載の発明は、前記請求項8又は9に記載の発明において、入力しようとする文字の代表文字がある操作領域を押下したり、押下状態を維持しながら操作領域内において押下位置を移動させて、入力しようとする文字の代表文字を現在文字として指定し、押下状態を維持しながら他の操作領域に押下位置を移動させると、現在文字と関連する関連文字のうちいずれか一つが新たに現在文字として指定され、移動された操作領域の文字区間は現在文字と関連する関連文字として再び割り当てられ、現在文字が入力しようとする文字とは異なる場合、押下状態を維持しながら移動された操作領域内において押下位置を変更することにより、入力しようとする文字をもって現在文字を指定できるようにし、押下を解放すると、前記移動された操作領域の文字区間には元の代表文字を再び割り当てることを特徴とする。
【0020】
本発明の請求項11に記載の発明は、前記請求項8又は9に記載の発明において、前記第2及び第3の操作領域の一方または両方の入力言語モードを変更しようとする場合には、前記第1、第2及び第3の操作領域のうちいずれか一つの操作領域が最初に押下され、他の操作領域に押下位置を変更すると、入力処理部は変更しようとする操作領域の入力言語モードを変更し、入力言語モードが変更された操作領域の文字区間に変更された入力言語モードの代表文字を割り当てることを特徴とする。
【0021】
本発明の請求項12に記載の発明は、前記請求項11に記載の発明において、前記他の操作領域において押下が解放される前に入力言語モードが変更されながら前記入力言語モードが変更された操作領域の文字区間には変更された入力言語の代表文字が割り当てられ、前記他の操作領域に割り当てられた代表文字のうちいずれか一つが現在文字として指定され、入力しようとする文字が現在文字とは異なる場合、前記他の操作領域における押下位置を変更して現在文字を入力しようとする文字として指定し、押下を解放すると、入力言語モードが変更された操作領域が元の入力言語モードに再び変更され、入力言語モードが変更されていた操作領域の文字区間に入力言語モード変更前の入力言語の代表文字を再び割り当てることを特徴とする。
【0022】
本発明の請求項13に記載の発明は、前記請求項1、2、8及び9のいずれかに記載の発明において、現在文字として設定された文字がコントロール文字であり、前記コントロール文字に与えられた独立した作用がある場合には、押下を解放すると、現在文字のコードが主装置に送られるようにし、現在文字として設定された文字がコントロール文字であり、他の文字と同時に押下される必要がある場合には、押下を解放すると、入力処理部は以降に入力される現在文字を待っていて、前記以降に入力される現在文字が前記コントロール文字のコードに続けて主装置に送られるようにするコントロール文字入力状態を設定し、前記コントロール文字入力状態においてコントロール文字入力状態を終了する現在文字を設定して押下を解放すると、前記終了する現在文字前に設定されたコントロール文字に続けて終了する現在文字を主装置に送り、前記コントロール文字入力状態が解放されるようにすることを特徴とする。
【0023】
本発明の請求項14に記載の発明は、前記請求項1、2、8及び9のいずれかに記載の発明において、前記操作領域の代表文字が方向キーである場合には、移動しようとする方向を指示する第1の方向キーを押下した後、押下を解放すると、第1の方向キーのコードを主装置に送り、押下状態を維持しながら第1の方向キーが存在する操作領域において押下位置を一方向に変更すると、第1の方向キーのコードが繰り返し主装置に送られ、押下状態を維持しながら逆方向に押下位置を変更すると、第1の方向キーの方向とは逆方向に移動する第2の方向キーのコードが繰り返し主装置に送られることを特徴とする。
【0024】
本発明の請求項15に記載の発明は、前記請求項1、2、8及び9のいずれかに記載の発明において、操作領域内において押下位置が変更された度合いに応じて、操作領域内の代表文字または関連文字が隣り合う順に現在文字として割り当てられることを特徴とする。
【0025】
本発明の請求項16に記載の発明は、前記請求項1、2、8及び9のいずれかに記載の発明において、入力言語モードを変更可能な入力言語モード設定部または入力言語モード表示部をさらに備えていることを特徴とする。
【0026】
本発明の請求項17に記載の発明は、前記請求項1、2、8及び9のいずれかに記載の発明において、最外郭操作領域の閉曲線の外部のタッチ領域において押下が解放される場合、現在文字が削除され、入力が取り消されることを特徴とする。
【0027】
本発明の請求項18に記載の発明は、前記請求項1、2、8及び9のいずれかに記載の発明において、最外郭操作領域の閉曲線の外部のタッチ領域が最初に押下される場合、タッチ領域の全体は文字入力装置の機能が作動せずに本来のタッチ領域の機能を具現するようにしたことを特徴とする。
【0028】
本発明のタッチ式文字入力装置は、タッチ式文字入力装置の後方にスクリーンが位置するタッチスクリーンに適用することができ、また、スクリーン無しタッチパッドなどの場合にはタッチパッド上に操作領域を表示可能な印刷層や操作領域が表示された透明板を設けて使用することもできる。
【0029】
本発明の操作領域は閉曲線で囲まれたものと定義され、上記した第2の操作領域と第3の操作領域は各文字区間に代表文字が割り当てられ、後述する操作により代表文字が主装置に送られる文字、すなわち、現在文字を指定することが可能になる。
【0030】
以下の説明において、代表文字を押下するという意味は、代表文字が割り当てられた文字区間を押下するという意味と同様であり、操作領域の代表文字が変更される場合に新たな代表文字が当該操作領域を文字区間に再分割して再び割り当てることを意味するものとする。
【0031】
本発明における代表文字とは、操作領域内の文字区間に割り当てられる文字を意味し、関連文字とは、代表文字と関連する文字を意味し、現在文字とは、主装置に送られる文字を意味するものとする。
【0032】
ハングルの場合、代表文字としては、「・、・、・、・、・、・、・、・、・、・、・、・、・、・、・」を選定することができ、関連する文字としてはそれ以外の全ての子音と母音を選定することができるが、代表文字を含んでもよい。
【0033】
例えば、代表文字「・」と関連する関連文字は「・、・」とすることもでき、関連文字と代表文字やそれ以外に「・」で始まる文字を組み合わせて「・、・、・、・、・、・」などと指定することができ、代表文字「・」の場合には「・、・、・、・」と指定することもできる。このため、関連文字の種類は設計者が自分の都合に合わせて指定することができ、代表文字もまた全ての子音と母音に設定して関連文字なしにも作動するようにできる。
【0034】
英語の場合、代表文字はアルファベット小文字や大文字とし、関連文字としては大文字や小文字及びヨーロッパ文字を指定することができ、関連文字に代表文字が含まれていてもよい。
【0035】
代表文字を「e」としたとき、関連文字として
【0036】
【数1】
【0037】
と指定することができる。
【0038】
日本語の場合には代表文字を「あ、か、さ、た、な、は、ま、や、ら、ん」と指定し、例えば、代表文字「あ」の関連文字としては「あ、い、う、え、お、ア、イ、ウ、エ、オ」などを指定することができる。設計者の必要に応じて代表文字を「あ、い、う、え、お、ん」と指定し、例えば、代表文字「あ」の関連文字として「あ、か、さ、た、な、は、ま、や、ら」を指定する形式も採用可能である。
【0039】
数字の場合には代表文字を「1、2、3、4、5、6、7、8、9、0、#、*」と指定し、関連文字なしに入力装置を構成することもでき、関連文字として、例えば、代表文字「1」の関連文字は
【0040】
【数2】
【0041】
などになるように指定することもできる。
【0042】
コントロール文字の場合には「sp.bs、tab、ret、alt、win、cap、shift」などの特殊キーの文字だけではなく、方向キーなどにより代表文字を構成してもよく、コントロール文字が複数組み合わせられたものも代表文字として構成可能である。
【0043】
中国語の場合、発音により入力するピン音方式の場合、英文にて入力されるため、英文のように代表文字を構成し、例えば、「a」の関連文字として「ai、ao、an、ang」を、「u」の関連文字として「ua、uai、ui、uo、uan、uang」を、「c」「s」「z」の関連文字として「ch」「sh」「zh」をそれぞれ関連文字として指定するような方法により関連文字を構成することができる。
【0044】
また、部首や文字の画を集めて入力する五筆字型中国語入力方式や部首を基準とする中国語入力方式の場合には、中国語を構成する字根や部首を代表文字として構成して字根や部首により関連文字を指定することができる。
【0045】
本発明においては、操作領域に割り当てられる代表文字や関連文字は、タッチスクリーンを使用する場合にスクリーンに表示して文字区間の位置を把握できるようにするが、スクリーンなしタッチパッドの場合、文字表示部や主装置のスクリーンに入力される文字が表示されるようにし、操作領域内において押下位置を変更しながら入力される現在文字を選択することができるため、あえてタッチパッドやタッチスクリーンに代表文字や関連文字を表示しなくてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】図1は、従来の文字入力装置を示す図。
【図2】図2は、従来の他の文字入力装置を示す図。
【図3】図3は、従来のさらに他の文字入力装置を示す図。
【図4】図4は、本発明の操作領域の例を示す図。
【図5】図5から図7は、本発明の他の実施形態を示す図。
【図6】図8は、本発明のタッチ領域がマウスに具現されたことを示す図。
【図7】図9は、本発明のさらに他の実施形態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下、各請求項に記載の発明をその実施形態により詳述する。各請求項に記載の発明が有する機能は、本発明のタッチ式文字入力装置を構成するに当たって設計者が必要に応じて任意に選択してその機能を具現可能なものであり、重複する構成については説明を省略する。
本発明において使用される主装置とは、タッチスクリーンやタッチパッドなどのタッチ式文字入力装置を介して主装置スクリーンの入力位置に文字が入力可能なあらゆる機器を意味する。
以下の説明においては、タッチ式入力装置をタッチスクリーンと関連するものであると説明するが、タッチパッドに適用することができ、代表文字を表示できないか、あるいは、代表文字が変更されるなどの場合にはこれを別途に説明する。
【0048】
図4は、本発明の第2の操作領域または第2及び第3の操作領域に代表文字を割り当てた形態を示す例であり、図4Aは、ハングルが第3の操作領域に配置され、コントロール文字が第2の領域に配置された形態を示すものであり、図4Bは、英文が第3の操作領域に配置され、コントロール文字が第2の領域に配置された形態を示すものであり、図4Cは、数字が第2の操作領域に配置された形態を示すものであり、図4Dは、日本文字が第3の操作領域に配置され、数字が第2の領域に配置された形態を示すものである。
図4は、代表文字の配置例を示すものに過ぎず、このような代表文字の選定及び配置並びに入力言語モードによる入力言語の選択により本発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0049】
実施形態1は、請求項1に記載の発明に関するものである。請求項1に記載の発明は、文字を入力するためにタッチスクリーンを押下した後、押下を解放したり押下位置を変更後に押下を解放すると、主装置に当該文字が送られるものであって、従来の選択入力方法においてタッチスクリーンの当該文字を押下すると、直ちに主装置に当該文字が送られるものとは相違点がある。また、押下後所定の時間内にジェスチャーがあるかどうかを確認する韓国特許出願公開第2003−18665号公報をはじめとする従来の技術とは、入力される文字を主装置に送る前に修正可能な点において相違点がある。
【0050】
図5は、実施形態1の文字配置を示すものであって、タッチ領域内において第1の閉曲線12の内部が第1の操作領域10に設定され、第1の操作領域10を囲む第2の閉曲線22の内部領域のうち、前記第1の操作領域10を除く領域が第2の操作領域20に設定され、数字の「1、2、3、4、5、6、7、8、9、0、*、#」が代表文字として第2の操作領域20内に配置されて表示され、各代表文字はそれぞれ第2の操作領域20を分割した文字区間(図示せず)を有している。
【0051】
前記操作領域10、20を押下したり、押下状態において押下位置を移動したり、押下を解放するなどの操作行為を行うと、このような操作行為によりタッチ信号が発生され、このようなタッチ信号は座標情報及び操作行為に関する情報などを含んでいる。このようなタッチ信号に基づいて、現在文字を指定したり、入力言語モードを設定したり、カーソルの位置を変更したりするなどの処理を入力処理部において司る。
【0052】
本発明の入力処理部は、タッチ領域が主装置から離れた別途の副装置に設けられている場合には別途の副装置に位置してもよく、主装置に位置してもよい。主装置がタッチ領域を備えた場合には、主装置に入力処理部が位置することは当然のことであると言える。
【0053】
入力処理部により決定される現在文字は文字表示部に表示されるが、文字表示部を使用する場合に相当する本発明の一部においては、タッチスクリーンの場合にスクリーンの個所に現在文字を表示できることはもちろんであり、タッチパッドの場合にタッチパッドの外部に文字を表示可能なLEDやLCDを用いて表示することができる。また、タッチパッドの内部の所定の領域にLEDやLCDを配置して表示可能であることももちろんである。そして、主装置のスクリーンにこのような文字表示部を配置することも可能であるということは当業者にとって容易に理解できると言える。
【0054】
以下、この実施形態1が作動する形態を説明する。
ユーザーが「1」という文字を入力しようとする場合を例にとって、実施形態1の作動関係を説明する。
【0055】
タッチスクリーンの第2の操作領域には、図5に示すように、「1、2、3、4、5、6、7、8、9、0、*、#」が代表文字として表示されている。
ユーザーは、先ず、第2の操作領域に表示された「1」を押下すると、押下された文字区間に割り当てられた代表文字「1」が文字表示部に表示される。このとき、押下が解放されると、文字表示部に表示された現在文字である「1」のコードが主装置に送られる。
【0056】
ところが、誤って押下して文字表示部に「2」が表示されると、ユーザーは押下を維持した状態において代表文字「1」がある方向に押下位置を変更すると、文字表示部の現在文字が「1」に変更され、文字表示部に表示された現在文字が「1」である旨が確認されると、押下を解放して現在文字である「1」のコードが主装置に送られるようにする。
【0057】
従来の技術においては、押下位置が入力しようとする文字の文字区間に移動されるようになっているのに対し、この実施形態においては、設計者が指定した距離だけ移動させると、入力しようとする文字の文字区間ではなくても、文字が変更可能になる。
上記のように現在文字のコードを送られた主装置は、文字が入力される位置に文字を表示する。
上記の如き過程を通じて、ユーザーは、入力しようとする文字を入力することが可能になる。
【0058】
このような実施形態1の作動は、操作領域内におけるタッチ信号を入力されて処理する入力処理部により達成されるが、操作領域内においてタッチされた座標信号などに基づいてソフトウェア的にこのような作動を具現することは当業者であれば容易に想到可能である。
【0059】
また、本発明において、文字表示部は音を用いて現在文字を表示することも可能であり、視覚的に現在文字を表示することに限定されるものではなく、文字表示部を介して視覚的及び/または聴覚的に現在文字を表示可能にすることは、当業者が視覚的または聴覚的に文字を知らせる従来の技術により容易に具現可能である。
そして、本発明における閉曲線の形状は、円形に限定されるものではなく、楕円形、直線よりなる多角形なども採用可能である。
【実施例2】
【0060】
実施形態2は、本発明の請求項2に記載の発明に相当するものである。
文字表示部を備えずとも文字を入力することができるという点において、実施形態1の発明とは相違点がある。
実施形態2の発明を説明するために、図5を例にとって説明する。
先ず、ユーザーが「12」を入力する場合を例にとって説明する。
【0061】
ユーザーは、第2の操作領域のうち「1」が表示された文字区間を最初に押下すると、押下位置に相当する代表文字が主装置に送られて主装置スクリーンの入力位置に表示される。すると、押下を解放し、さらに「2」を選択するステップに移行すればよい。
【0062】
ところが、「1」を入力しなければならないのに、誤って押下して「#」が主装置スクリーンの入力位置に表示されると、「1」がある方向に押下状態を維持しながら押下位置を移動させて主装置スクリーンに「1」が表示されるようにしなければならないが、既に「#」が主装置に送られているため、主装置の「#」を削除しなければならず、主装置を「#」が送られる前の状態に戻しながら新たな文字である「1」を送る必要がある。このため、押下位置を変更すると、バックスペースコードと共に「#」のコードが主装置に送られることが必要である。こうすると、バックスペースコードにより「#」が削除され、主装置スクリーンには「1」が表示される。
【0063】
上記の如き方法により、ユーザーは「2」を主装置に送り、主装置はこのようなコードを入力されて「2」という文字をスクリーンの入力位置に表示する。
【実施例3】
【0064】
実施形態3は、請求項3及び請求項4に記載の発明と関連するものであり、図6に基づいて説明する。
【0065】
図6は、第2の操作領域に英文小文字が代表文字として配置されたものであり、実施形態3においては関連文字として英文大文字のみを有している。
この実施形態3においては、前記実施形態1に示す作動関係により入力されるものと説明するが、実施形態2に示す作動関係によっても達成可能であることは言うまでもない。
実施形態3は、「At」を入力することを例にとって説明する。
【0066】
実施形態1に示すように、文字表示部に「a」が現在文字として表示されるようにした後、押下状態を維持しながら押下位置を第1の操作領域に移動させると、文字表示部に表示された現在文字が「A」と変更されるように処理する。文字表示部に表示された現在文字である「A」は、押下を解放すると、そのコードが主装置に渡されて主装置の入力位置に「A」が表示される。
【0067】
また、実施形態1のように、文字表示部に「a」が現在文字として表示されるようにした後、押下状態を維持しながら押下位置を第1の操作領域に移動させていて、さらに第2の操作領域に移動させるときに文字表示部に表示された現在文字が「A」に変更されるように処理する。文字表示部に表示された現在文字である「A」は、押下を解放すると、そのコードが主装置に渡されて主装置の入力位置に「A」が表示される。
【実施例4】
【0068】
実施形態4は、請求項5に記載の発明に相当するものであって、図6に示すように、代表文字として英文小文字が第2の操作領域に配置され、関連文字として英文大文字及び括弧英文字、英文円文字があることを例に取る。
【0069】
この実施形態4においても、前記実施形態1に示す作動関係により入力されるものと説明するが、実施形態2に示す作動関係によっても達成可能であることはいうまでもない。
ユーザーが
【0070】
【数3】
【0071】
を入力しようとすると、先ず、実施形態1に示す作動関係により代表文字である「a」を選択し、押下状態を維持しながら第1の操作領域を経て再び第2の操作領域に押下位置を変更すると、第1の操作領域への移動前の代表文字の関連文字
【0072】
【数4】
【0073】
が第2の操作領域の文字区間に分割されて割り当てられながら関連文字のうちいずれか一つを現在文字として指定し、文字表示部にこれを表示する。
もし、文字表示部に
【0074】
【数5】
【0075】
が表示されると、押下を解放して主装置に
【0076】
【数6】
【0077】
のコードを送ればよい。
ところが、文字表示部に「A」が表示されると、文字表示部に
【0078】
【数7】
【0079】
が表示されるまで第2の操作領域において押下位置を変更させて
【0080】
【数8】
【0081】
を現在文字として指定されるようにすればよい。
【0082】
また、押下が解放されると、第2の操作領域の代表文字を第2の操作領域の文字区間に再び割り当てて第2の操作領域の代表文字をもって入力を始めるように構成される。
【実施例5】
【0083】
実施形態5は、請求項6に記載の発明と関連するものであって、入力言語モードを変更するためのものである。実施形態5においては、数字と英文という2種類の入力モードを有する場合を説明する。
【0084】
先ず、図6に示すように、英文入力モードにおいて英文を入力していて、数字を入力するためには入力モードを変更しなければならないが、このときには、第1の操作領域を押下し、押下状態を維持しながら第2の操作領域に押下位置を変更すると、第2の操作領域の文字区間に変更された入力言語の代表文字を割り当てる。
【0085】
入力言語が数字に変更されて数字を入力していて、再び英文入力モードに変更するためには、再び第1の操作領域を押下して押下状態を維持しながら第2の操作領域に押下位置を変更すると、再び英文入力モードに変更することができる。
【0086】
この実施形態5においては、2種類の入力言語モードを備えた場合を説明しているが、ハングル−英文−数字−記号−コントロール文字のように多数の入力言語モードを設定し、第1の操作領域を押下して第2の操作領域に押下状態を維持しながら押下位置を変更する動作を繰り返し行うことにより、順次に入力言語モードを変更することも可能である。
【実施例6】
【0087】
実施形態6は、請求項7に記載の発明と関連するものであって、一時的に入力言語モードを変更する例である。
【0088】
英文を入力していて、数字「1」のみを入力し、再び英文を入力しようとするときには、
*第1の操作領域を押下し、押下状態を維持しながら第2の操作領域に押下位置を移動させて入力言語モードを変更し、入力言語モードの変更により第2の操作領域の文字区間には新たな入力言語の代表文字が割り当てられて表示され、実施形態1に示す作動により入力しようとする文字である「1」を指定して主装置に「1」のコードが送られるようにする。また、押下状態を解放すると、第2の操作領域の文字区間には入力言語モード変更前の入力言語の代表文字が割り当てられるようにすることにより、一時的に入力言語モードを変更することが可能になる。
【実施例7】
【0089】
実施形態7は、請求項8及び9に記載の発明の例であり、実施形態1及び実施形態2とは、第2の操作領域を囲む第3の閉曲線32により設定される第3の操作領域30をさらに備えているという点において相違点がある。第3の操作領域には第2の操作領域に配置された代表文字とは異なる入力言語の代表文字がそれぞれの文字区間に設定されている点において相違点がある。
【0090】
実施形態7は、図7に示すように、第2の操作領域にはコントロール文字を代表文字として、第3の操作領域にはハングルを代表文字としてそれぞれの文字区間に割り当て配置した例であるが、代表文字が配置された各操作領域において現在文字を指定して主装置に送ることは、請求項1に記載の発明と請求項8に記載の発明が同様であり、且つ、請求項2に記載の発明と請求項9に記載の発明が同様である。
【0091】
実施形態7においては、ハングルが代表文字として指定された場合、請求項2に記載の発明及び請求項9に記載の発明並びにこれと関連する従属項発明において使用される本発明の入力文字の修正方法について詳述する。字根や部首を組み合わせて漢字を入力する中国語入力においてもこのような文字の修正方法は使用可能である。
【0092】
先ず、「・」という文字を入力しようとする場合、ユーザーは、主装置スクリーンの入力位置に「・」が表示されるようにし、継続して「・」、「・」、「・」が表示されるように操作領域を押下したり押下位置を変更したりできることは実施形態2において説明した通りである。
【0093】
もし、最後の音節末に来る子音「・」が「・」と誤って入力されて「・・」となったときの修正方法について説明する。
このときには、第2の操作領域の「BS」(バックスペース)を2回押下して「・」と「・」を消し、「・・・・」の順に入力して再び「・」となるようにすることが通常の方法であるが、入力処理部が以前の入力文字を自動的に記憶して処理することにより自動的に行われるようにできる。
【0094】
例えば、「・・」と主装置スクリーンに表示されている場合、「・」という文字を「・」、「・」、「・」という文字が構成していることを入力処理部が把握することができ、「・」が請求項2または請求項9に記載の発明と同じ方法により現在文字として指定されると、入力処理部は、「BS」(バックスペース)−「BS」(バックスペース)−「・」−「・」−「・」と共に「・」を主装置に送って「・・」が削除されながら「・」という文字を構成するようにすることが可能である。
【0095】
ハングルの特性から、子音の次には母音が来るようになっているため、「・・」を入力しようとした場合に「・・」が入力された場合にも、上記のように再び「・」が指定されると、主装置に「BS」(バックスペース)−「BS」(バックスペース)−「・」−「・」−「・」と共に「・」のコードが送られ、主装置のスクリーンには「・」が表示され、次に「・」が送られると、主装置のスクリーンには「・・」が表示可能になる。
【0096】
このため、請求項2に記載の発明及び請求項9に記載の発明における「主装置を以前文字が送られる前の状態に戻すために必要とされるコード」とは、「バックスペース」コード一つであってもよく、「バックスペース−バックスペース−以前文字を構成する子音と母音」のコードを組み合わせたコードであってもよい。
【実施例8】
【0097】
実施形態8は、請求項10に記載の発明によるものであり、図4Aに示すように、第2の操作領域にはコントロール文字が、第3の操作領域にはハングルが配置されていることを例にとって説明する。
【0098】
この実施形態8においては、前記請求項1及び請求項8に記載の発明のような作動関係により入力されると説明するが、前記請求項2及び請求項9に記載の発明のような作動関係によっても達成可能であることはいうまでもない。
【0099】
以下、ユーザーがハングル「・」という文字を入力することを説明する。
先ず、ユーザーは、「・」を入力するために「・」の代表文字である「・」を第3の操作領域において指定して文字表示部に現在文字である「・」が表示されるようにした後、押下を維持しながら押下位置を第2の操作領域に移動させる。
【0100】
すると、第2の操作領域のコントロール文字の代わりに、現在文字である「・」と関連する関連文字である「・、・、・」が第2の操作領域の文字区間に代表文字として再び割り当てられ、文字表示部には「・、・、・」のうちいずれか一つが表示される。もし、「・」が文字表示部に表示されると、押下を解放して主装置に送られるようにすればよく、「・」が表示されると、第2の操作領域の文字区間は「・」の関連文字として再び割り当てられているため、第2の操作領域内において押下位置を変更させて「・」を経て「・」が文字表示部に現在文字として表示されるようにした後、押下を解放すると、「・」が主装置に送られる。押下を解放すると、第2の操作領域の文字区間には元の代表文字であるコントロール文字が再び割り当てられる。
【0101】
同様に、「・」を入力するためには、第3の操作領域において代表文字である「・」を指定した後、第2の操作領域に押下状態を維持しながら押下位置を移動させて関連文字である「・」が文字表示部に表示されるようにして押下を解放すればよい。同様に、押下を解放すると、第2の操作領域は元の代表文字であるコントロール文字として再び割り当てられる。
【0102】
もし、主装置が「・」と「・」が連続して入力される場合に「・」と認識できれば、「・」の関連文字は「・」と「・」として指定可能である。
このときには、第3の領域から第2の領域に移動すると、現在文字を「・」として、さらに第1の領域に移動すると、「・」として現在文字を指定することも可能である。
【実施例9】
【0103】
実施形態9は、請求項11に記載の発明によるものであって、図7に示すように、第2の操作領域にはコントロール文字が、第3の操作領域にはハングルが配置されていることを例にとって説明する。
【0104】
前記第2及び第3の操作領域の一方または両方の入力言語モードを変更しようとする場合には、前記第1、第2及び第3の操作領域のうちいずれか一つの操作領域が最初に押下され、他の操作領域に押下位置が変更された場合、入力言語モードを変更し、入力言語モードが変更された操作領域の文字区間に変更された入力言語モードの代表文字を割り当てることができる。
【0105】
上述した実施形態8は、操作領域を変更すると、関連文字が表示されるようにしたものであるが、実施形態9は、入力言語モードを変更するものである。これは、それぞれの実施形態に過ぎないものであり、当業者であれば、第2の操作領域及び第3の操作領域に配置された入力言語により操作領域の変更が入力言語モードの変更を引き起こすか、それとも、関連文字を文字区間に割り当てるかを選択して容易に再構成することができる。
【実施例10】
【0106】
実施形態10は、請求項12に記載の発明に関するものであり、実施形態6のように、一時的に入力言語モードを変更する例である。実施形態9に示すように、前記他の操作領域に押下位置が移動される場合において、前記他の操作領域において押下が解放される前に入力言語モードが変更されながら前記入力言語モードが変更された操作領域の文字区間には変更された入力言語の代表文字が割り当てられ、前記他の操作領域に割り当てられた代表文字のうちいずれか一つが現在文字として指定され、入力しようとする文字が現在文字とは異なる場合、前記他の操作領域における押下位置を変更して現在文字を入力しようとする文字として指定し、押下を解放すると、入力言語モードの変更された操作領域が元の入力言語モードに再び変更され、入力言語モードが変更されていた操作領域の文字区間に入力言語モード変更前の入力言語の代表文字を再び割り当てるようにしている。
【実施例11】
【0107】
実施形態11は、図4A及び図4Bに示すように、第2の操作領域の代表文字がコントロール文字よりなる請求項13に記載の発明に関するものである。第3の操作領域の代表文字がコントロール文字よりなっても構わない。
【0108】
BS(バックスペース)、RET(エンター)、sp(スペース)、tab、CAPなどのコントロール文字は、それぞれ、前の文字を消したり、入力行を改行したり、空欄を挿入したり、指定されたタブの位置に入力位置を変更したり、以降に入力される文字を全て大文字にするなどの独立した作用を示すコントロール文字である。このため、このような文字はその他の言語の文字が主装置に送られることと同じ形態で主装置に伝送可能である。
【0109】
これに対し、CTL(CTRL)、ALT、WINなどのコントロール文字は、同時に押下される文字により指定された作用を行う文字であるため、このようなコントロール文字を選択して押下を解放すると、入力処理部は、以降に入力される現在文字を待っていて、前記以降に入力される現在文字が前記コントロール文字のコードに続けて主装置に送られるようにするコントロール文字入力状態を設定する。
【0110】
前記コントロール文字入力状態において、コントロール文字入力状態を終了する現在文字を設定して押下を解放すると、入力処理部は、前記終了する現在文字前に設定されたコントロール文字に続けて終了する現在文字を主装置に送り、前記コントロール文字入力状態が解放されるように処理する。
【0111】
すなわち、CTL−ALT−DELのようにCTL文字ALTとDELが同時に押下される必要がある場合には、CTL文字に続くALT文字はコントロール文字入力状態を終了する現在文字になることができず、継続して、DELのようにコントロール文字入力状態を終了可能な文字の入力がなければ主装置に送られなくなる。この後、このようなコントロール文字入力状態は解放される。
【実施例12】
【0112】
実施形態12は、操作領域の代表文字が上下左右側の方向キー、ページアップ/ダウンなどの方向キーである場合を示す請求項14に記載の発明の例である。
【0113】
もし、主装置の入力位置を左側に移動しようとすると、移動しようとする方向を指示する左側方向キー(第1の方向キー)を押下した後に押下を解放すると、第1の方向キーのコードが主装置に送られ、押下状態を維持しながら第1の方向キーが存在する操作領域において押下位置を反時計回りに変更すると、第1の方向キーのコードが繰り返し主装置に送られ、押下状態を維持しながら時計回りに押下位置を変更すると、第1の方向キーの方向とは逆方向に移動する右側方向キー(第2の方向キー)のコードが繰り返し主装置に送られるようにする。このような方向キーが操作領域の文字区間に割り当てられる場合、上下左右側方向キーのみある場合には4文字区間に、ページアップ/ダウンが含まれると8文字区間に操作領域が分割されるため、押下位置を誤って選定する場合がごく稀であるため、このような機能を付与することが可能であり、使い勝手が非常によくなる。
【実施例13】
【0114】
本発明は、操作領域に代表文字が表示されていなくても、入力しようとする文字を入力することができる。
【0115】
実施形態13は、請求項1、請求項2、請求項8及び請求項9に記載の発明が、代表文字が操作領域に表示されているかどうかとは無関係に、押下位置の移動によって代表文字を隣り合う順番に現在文字を指定できるようにして使用する場合に関するものである。
すなわち、タッチパッド上に代表文字が表示されていなくても文字を入力可能な例を説明するが、これは、代表文字が表示されたタッチパッドやタッチスクリーンに同様に適用可能であることはいうまでもない。
【0116】
例えば、図5において、数字が表示されることなく、第1の閉曲線12と第2の閉曲線22のみが描かれているとき、ユーザーは、先ず、第2の操作領域20を押下すると、押下された文字区間に割り当てられた代表文字が文字表示部に現在文字として表示される。タッチスクリーンの場合には、代表文字がスクリーンに表示されるようにしてその代表文字を押下すればよいが、文字が表示されていないタッチパッドの場合には、第2の操作領域の任意の位置を押下せざるを得ない。第2の操作領域における押下個所に相当する代表文字が文字表示部の文字を見ながら「1」が表示されるまで第2の操作領域内において押下位置を移動し続けていく。すなわち、最初の押下により「9」が文字表示部に表示されると、ユーザーは、押下状態を維持しながら第2の操作領域内において押下位置を移動させ続けると、押下位置の移動の度合いによって「0、*、#、1」の順に文字表示部に表示され、「1」が文字表示部に表示されると、押下を解放すればよい。このとき、押下が解放されると、文字表示部に表示された現在文字である「1」のコードが主装置に送られる。押下位置の移動の度合いによって文字表示部に表示される現在文字が変更されるため、入力しようとする文字が代表文字として割り当てられた文字区間に正確に押下位置が移動される必要があるわけではない。
このため、本発明の代表文字は、操作領域内に視認可能に表示されるものに限定されない。
【0117】
タッチスクリーンの場合にも、各代表文字の間隔が密であるため入力しようとする代表文字を正確に押下できない場合があるが、このときにも、上記のように、第2の操作領域内において押下位置を移動させながら入力しようとする文字を選択して主装置に送ることが可能になる。
【実施例14】
【0118】
実施形態14は、入力言語モードを設定するための入力言語モード設定部や、設定された入力言語モードの種類を表示可能な入力言語モード表示部をさらに備えたことに関する請求項16に記載の発明の例である。
【0119】
タッチパッドの場合には、タッチパッドの内部または外部に入力言語モードを設定可能な別途のオン/オフスイッチやタッチ領域を別設して入力言語モードを設定可能にするか、あるいは、タッチスクリーンの場合には、スクリーン領域の一部にタッチ式により入力言語モードを設定可能なタッチ領域を生成したり、スクリーンの外部に別途のオン/オフスイッチを取り付けて入力言語モードを設定可能にする。
【0120】
また、タッチパッドの内部または外部にLEDやLCDを設けて現在の入力言語モードを表示することができ、タッチスクリーンの場合には、スクリーン領域の一部にこれを表示したり、外部に別途にLEDやLCDを設けて表示したりする。
【実施例15】
【0121】
実施形態15は、操作領域を介して文字を入力しようとする場合、最初の押下位置が誤っているとユーザーが判断して押下位置を最外郭操作領域の閉曲線の外部に移動させると、現在文字が削除され、入力が取り消されるようにした請求項17に記載の発明の例である。
【0122】
このような機能は、押下し始めたときに文字表示部に表示された現在文字が、押下を解放すると主装置に送られる請求項1に記載の発明及び請求項8に記載の発明において、押下位置を最外郭操作領域の外に移動させてその入力を取り消し可能なものであり、
【0123】
請求項2に記載の発明及び請求項9に記載の発明においては、最外郭操作領域の外に移動させると、バックスペースコードを主装置に送って主装置に送られた現在文字の入力を取り消すことが可能になる。
【実施例16】
【0124】
実施形態16は、最外郭操作領域の閉曲線外部のタッチ領域が最初に押下される場合、タッチ領域の全体は文字入力装置の機能が作動されずに本来のタッチ領域の機能を具現するようにした請求項18に記載の発明の例である。
【0125】
タッチパッドやタッチスクリーンは、そもそも、カーソルの位置を移動し、カーソルの位置をクリックするなどの機能を有するものである。このため、文字入力の他に本来の機能を行わせるためには、前記最外郭操作領域の閉曲線外部のタッチ領域が最初に押下されると、カーソルの移動のために押下位置が操作領域内に移動されるとしても、文字入力装置の機能が作用しないながらもタッチパッドやタッチスクリーンの本来の機能を果たさせることも好ましい。
【実施例17】
【0126】
本発明においては、各操作領域の境界を示す閉曲線の全部または一部がタッチ領域に表示されない場合もある。
【0127】
図9に示すように、実施形態17においては、第3の操作領域と第2の操作領域の代表文字がタッチ領域に表示されて視認可能に配置されており、点線にて表示された閉曲線は入力処理部において各操作領域の境界として使用されるだけであり、視認不可にできる。ユーザーは、タッチ領域に代表文字が表示されている場合に、代表文字が配置された文字区間または操作領域の幅を代表文字のサイズとして認識することができるため、あえて閉曲線がタッチ領域に表示されなくても文字を入力したり修正したりすることができる。
このため、本発明の第1、第2及び第3の閉曲線は視認可能なものに限定されない。
【0128】
本発明は、前記タッチ式文字入力装置のタッチ領域100をマウス200の上面に設け、文字表示部120をタッチ領域100内にLEDやLCDとして具現した図8のように種々の形態にて実施可能である。
【0129】
また、前記実施形態により、設計者は、実施形態それぞれの機能を必要に応じて選択しながら本発明のタッチ式文字入力装置を具現することができる。前記実施形態における機能は、入力処理部の設計により、当業者であれば容易に具現することができる。
【0130】
前記実施形態と図面に示す代表文字の配置及び関連文字の指定などは、実施形態と図面に限定されるものではなく、設計者が必要に応じて変更して使用したり、指定領域の数を4以上にすることもまた本発明の技術的な思想の範疇内にある。
【産業上の利用可能性】
【0131】
本発明によれば、ユーザーが入力しようとする文字を正確に押下できなかったときに、これを簡単に修正することができ、代表的な文字を選択してこれと関連する文字を入力することができて、タッチスクリーン上の狭い面積のみを用いて様々な文字が入力可能になり、しかも、修正し易いことから、あえてスタイラスペンを使用せずとも指だけで十分に入力可能になるという効果がある。
【符号の説明】
【0132】
10 第1の操作領域
12 第1の閉曲線
20 第2の操作領域
22 第2の閉曲線
【技術分野】
【0001】
本発明は文字入力装置に係り、さらに詳しくは、タッチスクリーンやタッチパッドなどのタッチ式入力装置を介して簡単に文字を入力するための装置に関する。
本発明は、2006年8月4日付にて大韓民国特許庁に出願された出願番号10−2006−73651号公報に対して国内優先権を主張し、2006年8月17日付にて大韓民国特許庁に出願番号10−2006−77488号をもって出願され、また、2006年11月13日付にて大韓民国特許庁に登録番号第10−647827号をもって登録されたものである。
【0002】
現在、タッチ式により文字を入力する装置としては、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistants)が代表的であるが、各種の機器がグラフィックユーザーインタフェース(GUI:Graphic User Interface)化するのに伴い、ナビゲーター、販売時点情報管理(POS:Point-Of-Sale)機器、現金自動預け支払い機(ATM:Automatic Teller Machine)、携帯電話などの機器に広範にタッチスクリーンが適用されて文字入力に使用されている。
【背景技術】
【0003】
文字を入力するためにタッチ式入力装置を適用する理由は、機器が小型であるか、または、キーボードを配置する空間が十分ではないためである。
タッチ式入力装置は、赤外線、抵抗膜フィルム、超音波などを用いて、ユーザーが接触したスクリーンの座標及び接触有無を判読する。
タッチ式入力装置を使用する場合には、指やスタイラスペンを利用し、小型機器においては主としてスタイラスペンを用いて入力する場合が多い。これは、タッチ式入力装置の入力領域、すなわち、タッチ領域が狭いためにタッチ領域内における表示個所を精度よく選択するためである。
【0004】
タッチ式入力装置のうちタッチスクリーンを用いて文字を入力する方法は種々あるが、タッチスクリーンの画面に表示される単位文字を選択する方法(以下、「選択入力方法」と称する。)と、タッチスクリーンの指定された領域に直接的に手書きして文字を認識させる方法(以下、「手書き入力方法」と称する。)と、に大別できる。
【0005】
手書き入力方法としては、PDA製造会社であるPalm社において発表して使用されているグラフィティ入力方式や、ウィンドウズ(登録商標)CEなどに使用される文字認識システムなどが挙げられる。しかしながら、手書き入力方法はその入力方法が煩雑であり、且つ、認識結果が不良である場合が多い。Palm社のPDAの場合には、グラフィティ入力法についてのステッカーを別途に提供してPDAに付着するようにしているだけである。ユーザーが文字を手書き可能な別途のウィンドウがタッチスクリーン内の画面に配備されるか、あるいは、PDAの別途の位置にタッチパッドとして構成されることを余儀なくされるため、画面を効率よく使用できない結果、機器が大型化せざるを得ないという問題点がある。
【0006】
選択入力方法としては、図1に示す韓国特許第509198号公報のように、タッチスクリーンの上に透明なキーボードを配置して当該キーを押下することにより文字を入力する方法があり、図2に示すように、ドーナツ形状内にアルファベットを配置してスタイラスペンを用いて入力しようとする文字を選択するいわゆるCirrin方法がある。図2は、「cirrin」という単語を入力する過程を示している。
【0007】
また、図3に示すT−Cube方法があるが、図3Aの9個の領域はそれぞれ図3Bに示す各サブメニューに割り当てられたキーを含んで、図3Aの所定の領域を押下すると、図3B中の当該サブメニューが表示されて所望の文字を入力するようになっている。
【0008】
上記の如き従来の選択入力方法は、限られた領域に多数の文字を配置する必要があるか、または、サブメニューを別途に表示してこれを選択する必要があるため、合計で26字よりなる英語や合計で24字の子音と母音よりなる韓国語などのように多数の文字を使用する場合には文字間の配置間隔が狭くならざるを得ず、このため、入力しようとする文字を正確に押下することが困難になり、その結果、入力エラーが多発してしまうという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記の如き従来の技術の問題点を解消するためになされたものであり、その目的は、ユーザーが入力しようとする文字を正確に押下できなかったときにこれを簡単に修正可能なタッチ式文字入力装置を提供するところにある。
また、本発明の他の目的は、代表文字を選択した後、これと関連する関連文字を入力できるようにして入力装置を小型化させることのできるタッチ式文字入力装置を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の如き目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の発明は、主装置に文字や座標を入力するために、指やツールを用いて座標を指定したり、文字を選択したりできるタッチ領域を備えたタッチ式文字入力装置において、前記タッチ領域内において第1の閉曲線により形成される第1の操作領域と、前記タッチ領域内において前記第1の操作領域を第2の閉曲線で囲んでおり、前記第2の閉曲線で囲まれた領域のうち、前記第1の操作領域を除く領域は、代表文字がそれぞれ割り当てられて配置された文字区間よりなる第2の操作領域と、前記第1及び第2の操作領域において発生したタッチ信号に基づいて、現在文字の指定、入力言語モードの設定、カーソルの位置変更などの処理を司る入力処理部と、前記入力処理部により決定された現在文字を表示する文字表示部と、を備え、前記入力処理部は、前記第2の操作領域においていずれか一つの文字区間を最初に押下したとき、押下された文字区間に割り当てられた代表文字を現在文字として指定して、文字表示部に表示された現在文字が入力しようとする文字とは異なる場合には、押下状態を維持しながら第2の操作領域の他の位置に押下位置を変更すると、隣り合う代表文字が現在文字として指定されるようにし、前記操作領域内において押下状態を解放すると、最終的に指定された現在文字のコードを主装置に送ることを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項2に記載の発明は、主装置に文字や座標を入力するために、指やツールを用いて座標を指定したり、文字を選択したりできるタッチ領域を備えたタッチ式文字入力装置において、前記タッチ領域内において第1の閉曲線により形成される第1の操作領域と、前記タッチ領域内において前記第1の操作領域を第2の閉曲線で囲んでおり、前記第2の閉曲線で囲まれた領域のうち、前記第1の操作領域を除く領域は、代表文字がそれぞれ割り当てられて配置された文字区間よりなる第2の操作領域と、前記第1及び第2の操作領域において発生したタッチ信号に基づいて、現在文字の指定、入力言語モードの設定、カーソルの位置変更などの処理を司る入力処理部と、を備え、前記入力処理部は、前記第2の操作領域においていずれか一つの文字区間を最初に押下したとき、押下された文字区間に割り当てられた代表文字を現在文字として指定して主装置に現在文字のコードを送り、主装置に送られた現在文字が入力しようとする文字とは異なる場合には、押下状態を維持しながら第2の操作領域の他の位置に押下位置を変更すると、隣り合う代表文字が現在文字に変更されるようにし、現在文字が変更されて指定されると、主装置を以前文字が送られる前の状態に戻すために必要とされるコードと共に現在文字のコードが主装置に送られるようにすることを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項3に記載の発明は、前記請求項1又は2に記載の発明において、選択された代表文字の関連文字が単一である場合、第2の操作領域において代表文字を現在文字として割り当てた後、押下状態を維持しながら第1の操作領域に押下位置を変更すると、関連文字が現在文字として指定されるようにすることを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項4に記載の発明は、前記請求項1又は2に記載の発明において、選択された代表文字の関連文字が単一である場合、第2の操作領域において代表文字を現在文字として割り当てた後、押下状態を維持しながら第1の操作領域を経て第2の操作領域に押下位置を変更すると、関連文字が現在文字として指定されるようにすることを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項5に記載の発明は、前記請求項1又は2に記載の発明において、選択された代表文字の関連文字が複数である場合、第2の操作領域においていずれか一つの代表文字を選択して現在文字として指定した後、押下状態を維持しながら第1の操作領域を経て第2の操作領域に押下位置を変更すると、第1の操作領域への移動前の代表文字の関連文字が第2の操作領域の文字区間に分割されて割り当てられながら関連文字のうちいずれか一つを現在文字として指定し、現在文字が入力しようとする文字とは異なる場合に、押下状態を維持しながら押下位置を第2の操作領域内において変更しながら関連文字のうちいずれか一つを現在文字として指定できるようにし、押下が解放されると、第2の操作領域の代表文字が第2の操作領域の文字区間に再び割り当てられるようにすることを特徴とする。
【0015】
本発明の請求項6に記載の発明は、前記請求項1又は2に記載の発明において、第1の操作領域が最初に押下され、第2の操作領域に押下状態を維持しながら押下位置が変更されると、入力言語モードが変更され、第2の操作領域の文字区間は変更された入力言語モードの代表文字として割り当てられることを特徴とする。
【0016】
本発明の請求項7に記載の発明は、 前記請求項6に記載の発明において、第2の操作領域において押下が解放される前に入力言語モードが変更されながら第2の操作領域の文字区間は変更された入力言語の代表文字として割り当てられ、変更された入力言語の代表文字のうちいずれか一つが現在文字として指定され、入力しようとする文字が現在文字とは異なる場合に、第2の領域における押下位置を変更しながら現在文字を入力しようとする文字として指定できるようにし、押下を解放すると、元の入力言語モードに再び変更されて第2の操作領域の文字区間を入力言語モード変更前の入力言語の代表文字として割り当てることを特徴とする。
【0017】
本発明の請求項8に記載の発明は、主装置に文字や座標を入力するために、指やツールを用いて座標を指定したり、文字を選択したりできるタッチ領域を備えたタッチ式文字入力装置において、前記タッチ領域内において第1の閉曲線により形成される第1の操作領域と、前記タッチ領域内において前記第1の操作領域を第2の閉曲線で囲んでおり、前記第2の閉曲線で囲まれた領域のうち、前記第1の操作領域を除く領域は、代表文字がそれぞれ割り当てられて配置された文字区間よりなる第2の操作領域と、前記タッチ領域内において前記第2の操作領域を第3の閉曲線で囲んでおり、前記第3の閉曲線で囲まれた第1及び第2の操作領域を除く領域は、前記第2の操作領域の代表文字とは異なる入力言語の代表文字がそれぞれ割り当てられて配置された文字区間よりなる第3の操作領域と、前記操作領域において発生したタッチ信号に基づいて、現在文字の指定、入力言語モードの設定、カーソルの位置変更などの処理を司る入力処理部と、前記入力処理部により決定された現在文字を表示する文字表示部と、を備え、前記入力処理部は、前記第2の操作領域または第3の操作領域においていずれか一つの文字区間を最初に押下したとき、押下された文字区間に割り当てられた代表文字を現在文字として指定し、文字表示部に表示された現在文字が入力しようとする文字とは異なる場合には、押下状態を維持しながら同じ操作領域内において押下位置を変更すると、隣り合う代表文字が現在文字として指定され、前記操作領域内において押下状態を解放すると、最終的に指定された現在文字のコードを主装置に送ることを特徴とする。
【0018】
本発明の請求項9に記載の発明は、主装置に文字や座標を入力するために、指やツールを用いて座標を指定したり、文字を選択したりできるタッチ領域を備えたタッチ式文字入力装置において、前記タッチ領域内において第1の閉曲線により形成される第1の操作領域と、前記タッチ領域内において前記第1の操作領域を第2の閉曲線で囲んでおり、前記第2の閉曲線で囲まれた領域のうち、前記第1の操作領域を除く領域は、代表文字がそれぞれ割り当てられて配置された文字区間よりなる第2の操作領域と、前記タッチ領域内において前記第2の操作領域を第3の閉曲線で囲んでおり、前記第3の閉曲線で囲まれた第1及び第2の操作領域を除く領域は、前記第2の操作領域の代表文字とは異なる入力言語の代表文字がそれぞれ割り当てられて配置された文字区間よりなる第3の操作領域と、前記操作領域において発生したタッチ信号に基づいて、現在文字の指定、入力言語モードの設定、カーソルの位置変更などの処理を司る入力処理部と、を備え、前記入力処理部は、前記第2の操作領域または第3の操作領域においていずれか一つの文字区間を最初に押下したとき、押下された文字区間に割り当てられた代表文字を現在文字として指定して主装置に現在文字のコードを送り、主装置に送られた現在文字が入力しようとする文字とは異なる場合には、押下状態を維持しながら同じ操作領域内において押下位置を変更すると、隣り合う代表文字が現在文字に変更されるようにし、現在文字が変更されて指定されると、主装置を以前文字が送られる前の状態に戻すために必要とされるコードと共に現在文字のコードが主装置に送られるようにすることを特徴とする。
【0019】
本発明の請求項10に記載の発明は、前記請求項8又は9に記載の発明において、入力しようとする文字の代表文字がある操作領域を押下したり、押下状態を維持しながら操作領域内において押下位置を移動させて、入力しようとする文字の代表文字を現在文字として指定し、押下状態を維持しながら他の操作領域に押下位置を移動させると、現在文字と関連する関連文字のうちいずれか一つが新たに現在文字として指定され、移動された操作領域の文字区間は現在文字と関連する関連文字として再び割り当てられ、現在文字が入力しようとする文字とは異なる場合、押下状態を維持しながら移動された操作領域内において押下位置を変更することにより、入力しようとする文字をもって現在文字を指定できるようにし、押下を解放すると、前記移動された操作領域の文字区間には元の代表文字を再び割り当てることを特徴とする。
【0020】
本発明の請求項11に記載の発明は、前記請求項8又は9に記載の発明において、前記第2及び第3の操作領域の一方または両方の入力言語モードを変更しようとする場合には、前記第1、第2及び第3の操作領域のうちいずれか一つの操作領域が最初に押下され、他の操作領域に押下位置を変更すると、入力処理部は変更しようとする操作領域の入力言語モードを変更し、入力言語モードが変更された操作領域の文字区間に変更された入力言語モードの代表文字を割り当てることを特徴とする。
【0021】
本発明の請求項12に記載の発明は、前記請求項11に記載の発明において、前記他の操作領域において押下が解放される前に入力言語モードが変更されながら前記入力言語モードが変更された操作領域の文字区間には変更された入力言語の代表文字が割り当てられ、前記他の操作領域に割り当てられた代表文字のうちいずれか一つが現在文字として指定され、入力しようとする文字が現在文字とは異なる場合、前記他の操作領域における押下位置を変更して現在文字を入力しようとする文字として指定し、押下を解放すると、入力言語モードが変更された操作領域が元の入力言語モードに再び変更され、入力言語モードが変更されていた操作領域の文字区間に入力言語モード変更前の入力言語の代表文字を再び割り当てることを特徴とする。
【0022】
本発明の請求項13に記載の発明は、前記請求項1、2、8及び9のいずれかに記載の発明において、現在文字として設定された文字がコントロール文字であり、前記コントロール文字に与えられた独立した作用がある場合には、押下を解放すると、現在文字のコードが主装置に送られるようにし、現在文字として設定された文字がコントロール文字であり、他の文字と同時に押下される必要がある場合には、押下を解放すると、入力処理部は以降に入力される現在文字を待っていて、前記以降に入力される現在文字が前記コントロール文字のコードに続けて主装置に送られるようにするコントロール文字入力状態を設定し、前記コントロール文字入力状態においてコントロール文字入力状態を終了する現在文字を設定して押下を解放すると、前記終了する現在文字前に設定されたコントロール文字に続けて終了する現在文字を主装置に送り、前記コントロール文字入力状態が解放されるようにすることを特徴とする。
【0023】
本発明の請求項14に記載の発明は、前記請求項1、2、8及び9のいずれかに記載の発明において、前記操作領域の代表文字が方向キーである場合には、移動しようとする方向を指示する第1の方向キーを押下した後、押下を解放すると、第1の方向キーのコードを主装置に送り、押下状態を維持しながら第1の方向キーが存在する操作領域において押下位置を一方向に変更すると、第1の方向キーのコードが繰り返し主装置に送られ、押下状態を維持しながら逆方向に押下位置を変更すると、第1の方向キーの方向とは逆方向に移動する第2の方向キーのコードが繰り返し主装置に送られることを特徴とする。
【0024】
本発明の請求項15に記載の発明は、前記請求項1、2、8及び9のいずれかに記載の発明において、操作領域内において押下位置が変更された度合いに応じて、操作領域内の代表文字または関連文字が隣り合う順に現在文字として割り当てられることを特徴とする。
【0025】
本発明の請求項16に記載の発明は、前記請求項1、2、8及び9のいずれかに記載の発明において、入力言語モードを変更可能な入力言語モード設定部または入力言語モード表示部をさらに備えていることを特徴とする。
【0026】
本発明の請求項17に記載の発明は、前記請求項1、2、8及び9のいずれかに記載の発明において、最外郭操作領域の閉曲線の外部のタッチ領域において押下が解放される場合、現在文字が削除され、入力が取り消されることを特徴とする。
【0027】
本発明の請求項18に記載の発明は、前記請求項1、2、8及び9のいずれかに記載の発明において、最外郭操作領域の閉曲線の外部のタッチ領域が最初に押下される場合、タッチ領域の全体は文字入力装置の機能が作動せずに本来のタッチ領域の機能を具現するようにしたことを特徴とする。
【0028】
本発明のタッチ式文字入力装置は、タッチ式文字入力装置の後方にスクリーンが位置するタッチスクリーンに適用することができ、また、スクリーン無しタッチパッドなどの場合にはタッチパッド上に操作領域を表示可能な印刷層や操作領域が表示された透明板を設けて使用することもできる。
【0029】
本発明の操作領域は閉曲線で囲まれたものと定義され、上記した第2の操作領域と第3の操作領域は各文字区間に代表文字が割り当てられ、後述する操作により代表文字が主装置に送られる文字、すなわち、現在文字を指定することが可能になる。
【0030】
以下の説明において、代表文字を押下するという意味は、代表文字が割り当てられた文字区間を押下するという意味と同様であり、操作領域の代表文字が変更される場合に新たな代表文字が当該操作領域を文字区間に再分割して再び割り当てることを意味するものとする。
【0031】
本発明における代表文字とは、操作領域内の文字区間に割り当てられる文字を意味し、関連文字とは、代表文字と関連する文字を意味し、現在文字とは、主装置に送られる文字を意味するものとする。
【0032】
ハングルの場合、代表文字としては、「・、・、・、・、・、・、・、・、・、・、・、・、・、・、・」を選定することができ、関連する文字としてはそれ以外の全ての子音と母音を選定することができるが、代表文字を含んでもよい。
【0033】
例えば、代表文字「・」と関連する関連文字は「・、・」とすることもでき、関連文字と代表文字やそれ以外に「・」で始まる文字を組み合わせて「・、・、・、・、・、・」などと指定することができ、代表文字「・」の場合には「・、・、・、・」と指定することもできる。このため、関連文字の種類は設計者が自分の都合に合わせて指定することができ、代表文字もまた全ての子音と母音に設定して関連文字なしにも作動するようにできる。
【0034】
英語の場合、代表文字はアルファベット小文字や大文字とし、関連文字としては大文字や小文字及びヨーロッパ文字を指定することができ、関連文字に代表文字が含まれていてもよい。
【0035】
代表文字を「e」としたとき、関連文字として
【0036】
【数1】
【0037】
と指定することができる。
【0038】
日本語の場合には代表文字を「あ、か、さ、た、な、は、ま、や、ら、ん」と指定し、例えば、代表文字「あ」の関連文字としては「あ、い、う、え、お、ア、イ、ウ、エ、オ」などを指定することができる。設計者の必要に応じて代表文字を「あ、い、う、え、お、ん」と指定し、例えば、代表文字「あ」の関連文字として「あ、か、さ、た、な、は、ま、や、ら」を指定する形式も採用可能である。
【0039】
数字の場合には代表文字を「1、2、3、4、5、6、7、8、9、0、#、*」と指定し、関連文字なしに入力装置を構成することもでき、関連文字として、例えば、代表文字「1」の関連文字は
【0040】
【数2】
【0041】
などになるように指定することもできる。
【0042】
コントロール文字の場合には「sp.bs、tab、ret、alt、win、cap、shift」などの特殊キーの文字だけではなく、方向キーなどにより代表文字を構成してもよく、コントロール文字が複数組み合わせられたものも代表文字として構成可能である。
【0043】
中国語の場合、発音により入力するピン音方式の場合、英文にて入力されるため、英文のように代表文字を構成し、例えば、「a」の関連文字として「ai、ao、an、ang」を、「u」の関連文字として「ua、uai、ui、uo、uan、uang」を、「c」「s」「z」の関連文字として「ch」「sh」「zh」をそれぞれ関連文字として指定するような方法により関連文字を構成することができる。
【0044】
また、部首や文字の画を集めて入力する五筆字型中国語入力方式や部首を基準とする中国語入力方式の場合には、中国語を構成する字根や部首を代表文字として構成して字根や部首により関連文字を指定することができる。
【0045】
本発明においては、操作領域に割り当てられる代表文字や関連文字は、タッチスクリーンを使用する場合にスクリーンに表示して文字区間の位置を把握できるようにするが、スクリーンなしタッチパッドの場合、文字表示部や主装置のスクリーンに入力される文字が表示されるようにし、操作領域内において押下位置を変更しながら入力される現在文字を選択することができるため、あえてタッチパッドやタッチスクリーンに代表文字や関連文字を表示しなくてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】図1は、従来の文字入力装置を示す図。
【図2】図2は、従来の他の文字入力装置を示す図。
【図3】図3は、従来のさらに他の文字入力装置を示す図。
【図4】図4は、本発明の操作領域の例を示す図。
【図5】図5から図7は、本発明の他の実施形態を示す図。
【図6】図8は、本発明のタッチ領域がマウスに具現されたことを示す図。
【図7】図9は、本発明のさらに他の実施形態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下、各請求項に記載の発明をその実施形態により詳述する。各請求項に記載の発明が有する機能は、本発明のタッチ式文字入力装置を構成するに当たって設計者が必要に応じて任意に選択してその機能を具現可能なものであり、重複する構成については説明を省略する。
本発明において使用される主装置とは、タッチスクリーンやタッチパッドなどのタッチ式文字入力装置を介して主装置スクリーンの入力位置に文字が入力可能なあらゆる機器を意味する。
以下の説明においては、タッチ式入力装置をタッチスクリーンと関連するものであると説明するが、タッチパッドに適用することができ、代表文字を表示できないか、あるいは、代表文字が変更されるなどの場合にはこれを別途に説明する。
【0048】
図4は、本発明の第2の操作領域または第2及び第3の操作領域に代表文字を割り当てた形態を示す例であり、図4Aは、ハングルが第3の操作領域に配置され、コントロール文字が第2の領域に配置された形態を示すものであり、図4Bは、英文が第3の操作領域に配置され、コントロール文字が第2の領域に配置された形態を示すものであり、図4Cは、数字が第2の操作領域に配置された形態を示すものであり、図4Dは、日本文字が第3の操作領域に配置され、数字が第2の領域に配置された形態を示すものである。
図4は、代表文字の配置例を示すものに過ぎず、このような代表文字の選定及び配置並びに入力言語モードによる入力言語の選択により本発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0049】
実施形態1は、請求項1に記載の発明に関するものである。請求項1に記載の発明は、文字を入力するためにタッチスクリーンを押下した後、押下を解放したり押下位置を変更後に押下を解放すると、主装置に当該文字が送られるものであって、従来の選択入力方法においてタッチスクリーンの当該文字を押下すると、直ちに主装置に当該文字が送られるものとは相違点がある。また、押下後所定の時間内にジェスチャーがあるかどうかを確認する韓国特許出願公開第2003−18665号公報をはじめとする従来の技術とは、入力される文字を主装置に送る前に修正可能な点において相違点がある。
【0050】
図5は、実施形態1の文字配置を示すものであって、タッチ領域内において第1の閉曲線12の内部が第1の操作領域10に設定され、第1の操作領域10を囲む第2の閉曲線22の内部領域のうち、前記第1の操作領域10を除く領域が第2の操作領域20に設定され、数字の「1、2、3、4、5、6、7、8、9、0、*、#」が代表文字として第2の操作領域20内に配置されて表示され、各代表文字はそれぞれ第2の操作領域20を分割した文字区間(図示せず)を有している。
【0051】
前記操作領域10、20を押下したり、押下状態において押下位置を移動したり、押下を解放するなどの操作行為を行うと、このような操作行為によりタッチ信号が発生され、このようなタッチ信号は座標情報及び操作行為に関する情報などを含んでいる。このようなタッチ信号に基づいて、現在文字を指定したり、入力言語モードを設定したり、カーソルの位置を変更したりするなどの処理を入力処理部において司る。
【0052】
本発明の入力処理部は、タッチ領域が主装置から離れた別途の副装置に設けられている場合には別途の副装置に位置してもよく、主装置に位置してもよい。主装置がタッチ領域を備えた場合には、主装置に入力処理部が位置することは当然のことであると言える。
【0053】
入力処理部により決定される現在文字は文字表示部に表示されるが、文字表示部を使用する場合に相当する本発明の一部においては、タッチスクリーンの場合にスクリーンの個所に現在文字を表示できることはもちろんであり、タッチパッドの場合にタッチパッドの外部に文字を表示可能なLEDやLCDを用いて表示することができる。また、タッチパッドの内部の所定の領域にLEDやLCDを配置して表示可能であることももちろんである。そして、主装置のスクリーンにこのような文字表示部を配置することも可能であるということは当業者にとって容易に理解できると言える。
【0054】
以下、この実施形態1が作動する形態を説明する。
ユーザーが「1」という文字を入力しようとする場合を例にとって、実施形態1の作動関係を説明する。
【0055】
タッチスクリーンの第2の操作領域には、図5に示すように、「1、2、3、4、5、6、7、8、9、0、*、#」が代表文字として表示されている。
ユーザーは、先ず、第2の操作領域に表示された「1」を押下すると、押下された文字区間に割り当てられた代表文字「1」が文字表示部に表示される。このとき、押下が解放されると、文字表示部に表示された現在文字である「1」のコードが主装置に送られる。
【0056】
ところが、誤って押下して文字表示部に「2」が表示されると、ユーザーは押下を維持した状態において代表文字「1」がある方向に押下位置を変更すると、文字表示部の現在文字が「1」に変更され、文字表示部に表示された現在文字が「1」である旨が確認されると、押下を解放して現在文字である「1」のコードが主装置に送られるようにする。
【0057】
従来の技術においては、押下位置が入力しようとする文字の文字区間に移動されるようになっているのに対し、この実施形態においては、設計者が指定した距離だけ移動させると、入力しようとする文字の文字区間ではなくても、文字が変更可能になる。
上記のように現在文字のコードを送られた主装置は、文字が入力される位置に文字を表示する。
上記の如き過程を通じて、ユーザーは、入力しようとする文字を入力することが可能になる。
【0058】
このような実施形態1の作動は、操作領域内におけるタッチ信号を入力されて処理する入力処理部により達成されるが、操作領域内においてタッチされた座標信号などに基づいてソフトウェア的にこのような作動を具現することは当業者であれば容易に想到可能である。
【0059】
また、本発明において、文字表示部は音を用いて現在文字を表示することも可能であり、視覚的に現在文字を表示することに限定されるものではなく、文字表示部を介して視覚的及び/または聴覚的に現在文字を表示可能にすることは、当業者が視覚的または聴覚的に文字を知らせる従来の技術により容易に具現可能である。
そして、本発明における閉曲線の形状は、円形に限定されるものではなく、楕円形、直線よりなる多角形なども採用可能である。
【実施例2】
【0060】
実施形態2は、本発明の請求項2に記載の発明に相当するものである。
文字表示部を備えずとも文字を入力することができるという点において、実施形態1の発明とは相違点がある。
実施形態2の発明を説明するために、図5を例にとって説明する。
先ず、ユーザーが「12」を入力する場合を例にとって説明する。
【0061】
ユーザーは、第2の操作領域のうち「1」が表示された文字区間を最初に押下すると、押下位置に相当する代表文字が主装置に送られて主装置スクリーンの入力位置に表示される。すると、押下を解放し、さらに「2」を選択するステップに移行すればよい。
【0062】
ところが、「1」を入力しなければならないのに、誤って押下して「#」が主装置スクリーンの入力位置に表示されると、「1」がある方向に押下状態を維持しながら押下位置を移動させて主装置スクリーンに「1」が表示されるようにしなければならないが、既に「#」が主装置に送られているため、主装置の「#」を削除しなければならず、主装置を「#」が送られる前の状態に戻しながら新たな文字である「1」を送る必要がある。このため、押下位置を変更すると、バックスペースコードと共に「#」のコードが主装置に送られることが必要である。こうすると、バックスペースコードにより「#」が削除され、主装置スクリーンには「1」が表示される。
【0063】
上記の如き方法により、ユーザーは「2」を主装置に送り、主装置はこのようなコードを入力されて「2」という文字をスクリーンの入力位置に表示する。
【実施例3】
【0064】
実施形態3は、請求項3及び請求項4に記載の発明と関連するものであり、図6に基づいて説明する。
【0065】
図6は、第2の操作領域に英文小文字が代表文字として配置されたものであり、実施形態3においては関連文字として英文大文字のみを有している。
この実施形態3においては、前記実施形態1に示す作動関係により入力されるものと説明するが、実施形態2に示す作動関係によっても達成可能であることは言うまでもない。
実施形態3は、「At」を入力することを例にとって説明する。
【0066】
実施形態1に示すように、文字表示部に「a」が現在文字として表示されるようにした後、押下状態を維持しながら押下位置を第1の操作領域に移動させると、文字表示部に表示された現在文字が「A」と変更されるように処理する。文字表示部に表示された現在文字である「A」は、押下を解放すると、そのコードが主装置に渡されて主装置の入力位置に「A」が表示される。
【0067】
また、実施形態1のように、文字表示部に「a」が現在文字として表示されるようにした後、押下状態を維持しながら押下位置を第1の操作領域に移動させていて、さらに第2の操作領域に移動させるときに文字表示部に表示された現在文字が「A」に変更されるように処理する。文字表示部に表示された現在文字である「A」は、押下を解放すると、そのコードが主装置に渡されて主装置の入力位置に「A」が表示される。
【実施例4】
【0068】
実施形態4は、請求項5に記載の発明に相当するものであって、図6に示すように、代表文字として英文小文字が第2の操作領域に配置され、関連文字として英文大文字及び括弧英文字、英文円文字があることを例に取る。
【0069】
この実施形態4においても、前記実施形態1に示す作動関係により入力されるものと説明するが、実施形態2に示す作動関係によっても達成可能であることはいうまでもない。
ユーザーが
【0070】
【数3】
【0071】
を入力しようとすると、先ず、実施形態1に示す作動関係により代表文字である「a」を選択し、押下状態を維持しながら第1の操作領域を経て再び第2の操作領域に押下位置を変更すると、第1の操作領域への移動前の代表文字の関連文字
【0072】
【数4】
【0073】
が第2の操作領域の文字区間に分割されて割り当てられながら関連文字のうちいずれか一つを現在文字として指定し、文字表示部にこれを表示する。
もし、文字表示部に
【0074】
【数5】
【0075】
が表示されると、押下を解放して主装置に
【0076】
【数6】
【0077】
のコードを送ればよい。
ところが、文字表示部に「A」が表示されると、文字表示部に
【0078】
【数7】
【0079】
が表示されるまで第2の操作領域において押下位置を変更させて
【0080】
【数8】
【0081】
を現在文字として指定されるようにすればよい。
【0082】
また、押下が解放されると、第2の操作領域の代表文字を第2の操作領域の文字区間に再び割り当てて第2の操作領域の代表文字をもって入力を始めるように構成される。
【実施例5】
【0083】
実施形態5は、請求項6に記載の発明と関連するものであって、入力言語モードを変更するためのものである。実施形態5においては、数字と英文という2種類の入力モードを有する場合を説明する。
【0084】
先ず、図6に示すように、英文入力モードにおいて英文を入力していて、数字を入力するためには入力モードを変更しなければならないが、このときには、第1の操作領域を押下し、押下状態を維持しながら第2の操作領域に押下位置を変更すると、第2の操作領域の文字区間に変更された入力言語の代表文字を割り当てる。
【0085】
入力言語が数字に変更されて数字を入力していて、再び英文入力モードに変更するためには、再び第1の操作領域を押下して押下状態を維持しながら第2の操作領域に押下位置を変更すると、再び英文入力モードに変更することができる。
【0086】
この実施形態5においては、2種類の入力言語モードを備えた場合を説明しているが、ハングル−英文−数字−記号−コントロール文字のように多数の入力言語モードを設定し、第1の操作領域を押下して第2の操作領域に押下状態を維持しながら押下位置を変更する動作を繰り返し行うことにより、順次に入力言語モードを変更することも可能である。
【実施例6】
【0087】
実施形態6は、請求項7に記載の発明と関連するものであって、一時的に入力言語モードを変更する例である。
【0088】
英文を入力していて、数字「1」のみを入力し、再び英文を入力しようとするときには、
*第1の操作領域を押下し、押下状態を維持しながら第2の操作領域に押下位置を移動させて入力言語モードを変更し、入力言語モードの変更により第2の操作領域の文字区間には新たな入力言語の代表文字が割り当てられて表示され、実施形態1に示す作動により入力しようとする文字である「1」を指定して主装置に「1」のコードが送られるようにする。また、押下状態を解放すると、第2の操作領域の文字区間には入力言語モード変更前の入力言語の代表文字が割り当てられるようにすることにより、一時的に入力言語モードを変更することが可能になる。
【実施例7】
【0089】
実施形態7は、請求項8及び9に記載の発明の例であり、実施形態1及び実施形態2とは、第2の操作領域を囲む第3の閉曲線32により設定される第3の操作領域30をさらに備えているという点において相違点がある。第3の操作領域には第2の操作領域に配置された代表文字とは異なる入力言語の代表文字がそれぞれの文字区間に設定されている点において相違点がある。
【0090】
実施形態7は、図7に示すように、第2の操作領域にはコントロール文字を代表文字として、第3の操作領域にはハングルを代表文字としてそれぞれの文字区間に割り当て配置した例であるが、代表文字が配置された各操作領域において現在文字を指定して主装置に送ることは、請求項1に記載の発明と請求項8に記載の発明が同様であり、且つ、請求項2に記載の発明と請求項9に記載の発明が同様である。
【0091】
実施形態7においては、ハングルが代表文字として指定された場合、請求項2に記載の発明及び請求項9に記載の発明並びにこれと関連する従属項発明において使用される本発明の入力文字の修正方法について詳述する。字根や部首を組み合わせて漢字を入力する中国語入力においてもこのような文字の修正方法は使用可能である。
【0092】
先ず、「・」という文字を入力しようとする場合、ユーザーは、主装置スクリーンの入力位置に「・」が表示されるようにし、継続して「・」、「・」、「・」が表示されるように操作領域を押下したり押下位置を変更したりできることは実施形態2において説明した通りである。
【0093】
もし、最後の音節末に来る子音「・」が「・」と誤って入力されて「・・」となったときの修正方法について説明する。
このときには、第2の操作領域の「BS」(バックスペース)を2回押下して「・」と「・」を消し、「・・・・」の順に入力して再び「・」となるようにすることが通常の方法であるが、入力処理部が以前の入力文字を自動的に記憶して処理することにより自動的に行われるようにできる。
【0094】
例えば、「・・」と主装置スクリーンに表示されている場合、「・」という文字を「・」、「・」、「・」という文字が構成していることを入力処理部が把握することができ、「・」が請求項2または請求項9に記載の発明と同じ方法により現在文字として指定されると、入力処理部は、「BS」(バックスペース)−「BS」(バックスペース)−「・」−「・」−「・」と共に「・」を主装置に送って「・・」が削除されながら「・」という文字を構成するようにすることが可能である。
【0095】
ハングルの特性から、子音の次には母音が来るようになっているため、「・・」を入力しようとした場合に「・・」が入力された場合にも、上記のように再び「・」が指定されると、主装置に「BS」(バックスペース)−「BS」(バックスペース)−「・」−「・」−「・」と共に「・」のコードが送られ、主装置のスクリーンには「・」が表示され、次に「・」が送られると、主装置のスクリーンには「・・」が表示可能になる。
【0096】
このため、請求項2に記載の発明及び請求項9に記載の発明における「主装置を以前文字が送られる前の状態に戻すために必要とされるコード」とは、「バックスペース」コード一つであってもよく、「バックスペース−バックスペース−以前文字を構成する子音と母音」のコードを組み合わせたコードであってもよい。
【実施例8】
【0097】
実施形態8は、請求項10に記載の発明によるものであり、図4Aに示すように、第2の操作領域にはコントロール文字が、第3の操作領域にはハングルが配置されていることを例にとって説明する。
【0098】
この実施形態8においては、前記請求項1及び請求項8に記載の発明のような作動関係により入力されると説明するが、前記請求項2及び請求項9に記載の発明のような作動関係によっても達成可能であることはいうまでもない。
【0099】
以下、ユーザーがハングル「・」という文字を入力することを説明する。
先ず、ユーザーは、「・」を入力するために「・」の代表文字である「・」を第3の操作領域において指定して文字表示部に現在文字である「・」が表示されるようにした後、押下を維持しながら押下位置を第2の操作領域に移動させる。
【0100】
すると、第2の操作領域のコントロール文字の代わりに、現在文字である「・」と関連する関連文字である「・、・、・」が第2の操作領域の文字区間に代表文字として再び割り当てられ、文字表示部には「・、・、・」のうちいずれか一つが表示される。もし、「・」が文字表示部に表示されると、押下を解放して主装置に送られるようにすればよく、「・」が表示されると、第2の操作領域の文字区間は「・」の関連文字として再び割り当てられているため、第2の操作領域内において押下位置を変更させて「・」を経て「・」が文字表示部に現在文字として表示されるようにした後、押下を解放すると、「・」が主装置に送られる。押下を解放すると、第2の操作領域の文字区間には元の代表文字であるコントロール文字が再び割り当てられる。
【0101】
同様に、「・」を入力するためには、第3の操作領域において代表文字である「・」を指定した後、第2の操作領域に押下状態を維持しながら押下位置を移動させて関連文字である「・」が文字表示部に表示されるようにして押下を解放すればよい。同様に、押下を解放すると、第2の操作領域は元の代表文字であるコントロール文字として再び割り当てられる。
【0102】
もし、主装置が「・」と「・」が連続して入力される場合に「・」と認識できれば、「・」の関連文字は「・」と「・」として指定可能である。
このときには、第3の領域から第2の領域に移動すると、現在文字を「・」として、さらに第1の領域に移動すると、「・」として現在文字を指定することも可能である。
【実施例9】
【0103】
実施形態9は、請求項11に記載の発明によるものであって、図7に示すように、第2の操作領域にはコントロール文字が、第3の操作領域にはハングルが配置されていることを例にとって説明する。
【0104】
前記第2及び第3の操作領域の一方または両方の入力言語モードを変更しようとする場合には、前記第1、第2及び第3の操作領域のうちいずれか一つの操作領域が最初に押下され、他の操作領域に押下位置が変更された場合、入力言語モードを変更し、入力言語モードが変更された操作領域の文字区間に変更された入力言語モードの代表文字を割り当てることができる。
【0105】
上述した実施形態8は、操作領域を変更すると、関連文字が表示されるようにしたものであるが、実施形態9は、入力言語モードを変更するものである。これは、それぞれの実施形態に過ぎないものであり、当業者であれば、第2の操作領域及び第3の操作領域に配置された入力言語により操作領域の変更が入力言語モードの変更を引き起こすか、それとも、関連文字を文字区間に割り当てるかを選択して容易に再構成することができる。
【実施例10】
【0106】
実施形態10は、請求項12に記載の発明に関するものであり、実施形態6のように、一時的に入力言語モードを変更する例である。実施形態9に示すように、前記他の操作領域に押下位置が移動される場合において、前記他の操作領域において押下が解放される前に入力言語モードが変更されながら前記入力言語モードが変更された操作領域の文字区間には変更された入力言語の代表文字が割り当てられ、前記他の操作領域に割り当てられた代表文字のうちいずれか一つが現在文字として指定され、入力しようとする文字が現在文字とは異なる場合、前記他の操作領域における押下位置を変更して現在文字を入力しようとする文字として指定し、押下を解放すると、入力言語モードの変更された操作領域が元の入力言語モードに再び変更され、入力言語モードが変更されていた操作領域の文字区間に入力言語モード変更前の入力言語の代表文字を再び割り当てるようにしている。
【実施例11】
【0107】
実施形態11は、図4A及び図4Bに示すように、第2の操作領域の代表文字がコントロール文字よりなる請求項13に記載の発明に関するものである。第3の操作領域の代表文字がコントロール文字よりなっても構わない。
【0108】
BS(バックスペース)、RET(エンター)、sp(スペース)、tab、CAPなどのコントロール文字は、それぞれ、前の文字を消したり、入力行を改行したり、空欄を挿入したり、指定されたタブの位置に入力位置を変更したり、以降に入力される文字を全て大文字にするなどの独立した作用を示すコントロール文字である。このため、このような文字はその他の言語の文字が主装置に送られることと同じ形態で主装置に伝送可能である。
【0109】
これに対し、CTL(CTRL)、ALT、WINなどのコントロール文字は、同時に押下される文字により指定された作用を行う文字であるため、このようなコントロール文字を選択して押下を解放すると、入力処理部は、以降に入力される現在文字を待っていて、前記以降に入力される現在文字が前記コントロール文字のコードに続けて主装置に送られるようにするコントロール文字入力状態を設定する。
【0110】
前記コントロール文字入力状態において、コントロール文字入力状態を終了する現在文字を設定して押下を解放すると、入力処理部は、前記終了する現在文字前に設定されたコントロール文字に続けて終了する現在文字を主装置に送り、前記コントロール文字入力状態が解放されるように処理する。
【0111】
すなわち、CTL−ALT−DELのようにCTL文字ALTとDELが同時に押下される必要がある場合には、CTL文字に続くALT文字はコントロール文字入力状態を終了する現在文字になることができず、継続して、DELのようにコントロール文字入力状態を終了可能な文字の入力がなければ主装置に送られなくなる。この後、このようなコントロール文字入力状態は解放される。
【実施例12】
【0112】
実施形態12は、操作領域の代表文字が上下左右側の方向キー、ページアップ/ダウンなどの方向キーである場合を示す請求項14に記載の発明の例である。
【0113】
もし、主装置の入力位置を左側に移動しようとすると、移動しようとする方向を指示する左側方向キー(第1の方向キー)を押下した後に押下を解放すると、第1の方向キーのコードが主装置に送られ、押下状態を維持しながら第1の方向キーが存在する操作領域において押下位置を反時計回りに変更すると、第1の方向キーのコードが繰り返し主装置に送られ、押下状態を維持しながら時計回りに押下位置を変更すると、第1の方向キーの方向とは逆方向に移動する右側方向キー(第2の方向キー)のコードが繰り返し主装置に送られるようにする。このような方向キーが操作領域の文字区間に割り当てられる場合、上下左右側方向キーのみある場合には4文字区間に、ページアップ/ダウンが含まれると8文字区間に操作領域が分割されるため、押下位置を誤って選定する場合がごく稀であるため、このような機能を付与することが可能であり、使い勝手が非常によくなる。
【実施例13】
【0114】
本発明は、操作領域に代表文字が表示されていなくても、入力しようとする文字を入力することができる。
【0115】
実施形態13は、請求項1、請求項2、請求項8及び請求項9に記載の発明が、代表文字が操作領域に表示されているかどうかとは無関係に、押下位置の移動によって代表文字を隣り合う順番に現在文字を指定できるようにして使用する場合に関するものである。
すなわち、タッチパッド上に代表文字が表示されていなくても文字を入力可能な例を説明するが、これは、代表文字が表示されたタッチパッドやタッチスクリーンに同様に適用可能であることはいうまでもない。
【0116】
例えば、図5において、数字が表示されることなく、第1の閉曲線12と第2の閉曲線22のみが描かれているとき、ユーザーは、先ず、第2の操作領域20を押下すると、押下された文字区間に割り当てられた代表文字が文字表示部に現在文字として表示される。タッチスクリーンの場合には、代表文字がスクリーンに表示されるようにしてその代表文字を押下すればよいが、文字が表示されていないタッチパッドの場合には、第2の操作領域の任意の位置を押下せざるを得ない。第2の操作領域における押下個所に相当する代表文字が文字表示部の文字を見ながら「1」が表示されるまで第2の操作領域内において押下位置を移動し続けていく。すなわち、最初の押下により「9」が文字表示部に表示されると、ユーザーは、押下状態を維持しながら第2の操作領域内において押下位置を移動させ続けると、押下位置の移動の度合いによって「0、*、#、1」の順に文字表示部に表示され、「1」が文字表示部に表示されると、押下を解放すればよい。このとき、押下が解放されると、文字表示部に表示された現在文字である「1」のコードが主装置に送られる。押下位置の移動の度合いによって文字表示部に表示される現在文字が変更されるため、入力しようとする文字が代表文字として割り当てられた文字区間に正確に押下位置が移動される必要があるわけではない。
このため、本発明の代表文字は、操作領域内に視認可能に表示されるものに限定されない。
【0117】
タッチスクリーンの場合にも、各代表文字の間隔が密であるため入力しようとする代表文字を正確に押下できない場合があるが、このときにも、上記のように、第2の操作領域内において押下位置を移動させながら入力しようとする文字を選択して主装置に送ることが可能になる。
【実施例14】
【0118】
実施形態14は、入力言語モードを設定するための入力言語モード設定部や、設定された入力言語モードの種類を表示可能な入力言語モード表示部をさらに備えたことに関する請求項16に記載の発明の例である。
【0119】
タッチパッドの場合には、タッチパッドの内部または外部に入力言語モードを設定可能な別途のオン/オフスイッチやタッチ領域を別設して入力言語モードを設定可能にするか、あるいは、タッチスクリーンの場合には、スクリーン領域の一部にタッチ式により入力言語モードを設定可能なタッチ領域を生成したり、スクリーンの外部に別途のオン/オフスイッチを取り付けて入力言語モードを設定可能にする。
【0120】
また、タッチパッドの内部または外部にLEDやLCDを設けて現在の入力言語モードを表示することができ、タッチスクリーンの場合には、スクリーン領域の一部にこれを表示したり、外部に別途にLEDやLCDを設けて表示したりする。
【実施例15】
【0121】
実施形態15は、操作領域を介して文字を入力しようとする場合、最初の押下位置が誤っているとユーザーが判断して押下位置を最外郭操作領域の閉曲線の外部に移動させると、現在文字が削除され、入力が取り消されるようにした請求項17に記載の発明の例である。
【0122】
このような機能は、押下し始めたときに文字表示部に表示された現在文字が、押下を解放すると主装置に送られる請求項1に記載の発明及び請求項8に記載の発明において、押下位置を最外郭操作領域の外に移動させてその入力を取り消し可能なものであり、
【0123】
請求項2に記載の発明及び請求項9に記載の発明においては、最外郭操作領域の外に移動させると、バックスペースコードを主装置に送って主装置に送られた現在文字の入力を取り消すことが可能になる。
【実施例16】
【0124】
実施形態16は、最外郭操作領域の閉曲線外部のタッチ領域が最初に押下される場合、タッチ領域の全体は文字入力装置の機能が作動されずに本来のタッチ領域の機能を具現するようにした請求項18に記載の発明の例である。
【0125】
タッチパッドやタッチスクリーンは、そもそも、カーソルの位置を移動し、カーソルの位置をクリックするなどの機能を有するものである。このため、文字入力の他に本来の機能を行わせるためには、前記最外郭操作領域の閉曲線外部のタッチ領域が最初に押下されると、カーソルの移動のために押下位置が操作領域内に移動されるとしても、文字入力装置の機能が作用しないながらもタッチパッドやタッチスクリーンの本来の機能を果たさせることも好ましい。
【実施例17】
【0126】
本発明においては、各操作領域の境界を示す閉曲線の全部または一部がタッチ領域に表示されない場合もある。
【0127】
図9に示すように、実施形態17においては、第3の操作領域と第2の操作領域の代表文字がタッチ領域に表示されて視認可能に配置されており、点線にて表示された閉曲線は入力処理部において各操作領域の境界として使用されるだけであり、視認不可にできる。ユーザーは、タッチ領域に代表文字が表示されている場合に、代表文字が配置された文字区間または操作領域の幅を代表文字のサイズとして認識することができるため、あえて閉曲線がタッチ領域に表示されなくても文字を入力したり修正したりすることができる。
このため、本発明の第1、第2及び第3の閉曲線は視認可能なものに限定されない。
【0128】
本発明は、前記タッチ式文字入力装置のタッチ領域100をマウス200の上面に設け、文字表示部120をタッチ領域100内にLEDやLCDとして具現した図8のように種々の形態にて実施可能である。
【0129】
また、前記実施形態により、設計者は、実施形態それぞれの機能を必要に応じて選択しながら本発明のタッチ式文字入力装置を具現することができる。前記実施形態における機能は、入力処理部の設計により、当業者であれば容易に具現することができる。
【0130】
前記実施形態と図面に示す代表文字の配置及び関連文字の指定などは、実施形態と図面に限定されるものではなく、設計者が必要に応じて変更して使用したり、指定領域の数を4以上にすることもまた本発明の技術的な思想の範疇内にある。
【産業上の利用可能性】
【0131】
本発明によれば、ユーザーが入力しようとする文字を正確に押下できなかったときに、これを簡単に修正することができ、代表的な文字を選択してこれと関連する文字を入力することができて、タッチスクリーン上の狭い面積のみを用いて様々な文字が入力可能になり、しかも、修正し易いことから、あえてスタイラスペンを使用せずとも指だけで十分に入力可能になるという効果がある。
【符号の説明】
【0132】
10 第1の操作領域
12 第1の閉曲線
20 第2の操作領域
22 第2の閉曲線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主装置に文字や座標を入力するために、指やツールを用いて座標を指定したり、文字を選択したりできるタッチ領域を備えたタッチ式文字入力装置において、
前記タッチ領域内において第1の閉曲線により形成される第1の操作領域と、
前記タッチ領域内において前記第1の操作領域を第2の閉曲線で囲んでおり、前記第2の閉曲線で囲まれた領域のうち、前記第1の操作領域を除く領域は、代表文字がそれぞれ割り当てられて配置された文字区間よりなる第2の操作領域と、
前記第1及び第2の操作領域において発生したタッチ信号に基づいて、現在文字の指定、入力言語モードの設定、カーソルの位置変更などの処理を司る入力処理部と、
前記入力処理部により決定された現在文字を表示する文字表示部と、
を備え、
前記入力処理部は、前記第2の操作領域においていずれか一つの文字区間を最初に押下したとき、押下された文字区間に割り当てられた代表文字を現在文字として指定して、文字表示部に表示された現在文字が入力しようとする文字とは異なる場合には、押下状態を維持しながら第2の操作領域の他の位置に押下位置を変更すると、隣り合う代表文字が現在文字として指定されるようにし、前記操作領域内において押下状態を解放すると、最終的に指定された現在文字のコードを主装置に送ることを特徴とするタッチ式文字入力装置。
【請求項2】
主装置に文字や座標を入力するために、指やツールを用いて座標を指定したり、文字を選択したりできるタッチ領域を備えたタッチ式文字入力装置において、
前記タッチ領域内において第1の閉曲線により形成される第1の操作領域と、
前記タッチ領域内において前記第1の操作領域を第2の閉曲線で囲んでおり、前記第2の閉曲線で囲まれた領域のうち、前記第1の操作領域を除く領域は、代表文字がそれぞれ割り当てられて配置された文字区間よりなる第2の操作領域と、
前記第1及び第2の操作領域において発生したタッチ信号に基づいて、現在文字の指定、入力言語モードの設定、カーソルの位置変更などの処理を司る入力処理部と、
を備え、
前記入力処理部は、前記第2の操作領域においていずれか一つの文字区間を最初に押下したとき、押下された文字区間に割り当てられた代表文字を現在文字として指定して主装置に現在文字のコードを送り、主装置に送られた現在文字が入力しようとする文字とは異なる場合には、押下状態を維持しながら第2の操作領域の他の位置に押下位置を変更すると、隣り合う代表文字が現在文字に変更されるようにし、現在文字が変更されて指定されると、主装置を以前文字が送られる前の状態に戻すために必要とされるコードと共に現在文字のコードが主装置に送られるようにすることを特徴とするタッチ式文字入力装置。
【請求項3】
選択された代表文字の関連文字が単一である場合、第2の操作領域において代表文字を現在文字として割り当てた後、押下状態を維持しながら第1の操作領域に押下位置を変更すると、関連文字が現在文字として指定されるようにすることを特徴とする請求項1または2に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項4】
選択された代表文字の関連文字が単一である場合、第2の操作領域において代表文字を現在文字として割り当てた後、押下状態を維持しながら第1の操作領域を経て第2の操作領域に押下位置を変更すると、関連文字が現在文字として指定されるようにすることを特徴とする請求項1または2に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項5】
選択された代表文字の関連文字が複数である場合、第2の操作領域においていずれか一つの代表文字を選択して現在文字として指定した後、押下状態を維持しながら第1の操作領域を経て第2の操作領域に押下位置を変更すると、第1の操作領域への移動前の代表文字の関連文字が第2の操作領域の文字区間に分割されて割り当てられながら関連文字のうちいずれか一つを現在文字として指定し、現在文字が入力しようとする文字とは異なる場合に、押下状態を維持しながら押下位置を第2の操作領域内において変更しながら関連文字のうちいずれか一つを現在文字として指定できるようにし、押下が解放されると、第2の操作領域の代表文字が第2の操作領域の文字区間に再び割り当てられるようにすることを特徴とする請求項1または2に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項6】
第1の操作領域が最初に押下され、第2の操作領域に押下状態を維持しながら押下位置が変更されると、入力言語モードが変更され、第2の操作領域の文字区間は変更された入力言語モードの代表文字として割り当てられることを特徴とする請求項1または2に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項7】
第2の操作領域において押下が解放される前に入力言語モードが変更されながら第2の操作領域の文字区間は変更された入力言語の代表文字として割り当てられ、変更された入力言語の代表文字のうちいずれか一つが現在文字として指定され、入力しようとする文字が現在文字とは異なる場合に、第2の領域における押下位置を変更しながら現在文字を入力しようとする文字として指定できるようにし、押下を解放すると、元の入力言語モードに再び変更されて第2の操作領域の文字区間を入力言語モード変更前の入力言語の代表文字として割り当てることを特徴とする請求項6に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項8】
主装置に文字や座標を入力するために、指やツールを用いて座標を指定したり、文字を選択したりできるタッチ領域を備えたタッチ式文字入力装置において、
前記タッチ領域内において第1の閉曲線により形成される第1の操作領域と、
前記タッチ領域内において前記第1の操作領域を第2の閉曲線で囲んでおり、前記第2の閉曲線で囲まれた領域のうち、前記第1の操作領域を除く領域は、代表文字がそれぞれ割り当てられて配置された文字区間よりなる第2の操作領域と、
前記タッチ領域内において前記第2の操作領域を第3の閉曲線で囲んでおり、前記第3の閉曲線で囲まれた第1及び第2の操作領域を除く領域は、前記第2の操作領域の代表文字とは異なる入力言語の代表文字がそれぞれ割り当てられて配置された文字区間よりなる第3の操作領域と、
前記操作領域において発生したタッチ信号に基づいて、現在文字の指定、入力言語モードの設定、カーソルの位置変更などの処理を司る入力処理部と、
前記入力処理部により決定された現在文字を表示する文字表示部と、
を備え、
前記入力処理部は、前記第2の操作領域または第3の操作領域においていずれか一つの文字区間を最初に押下したとき、押下された文字区間に割り当てられた代表文字を現在文字として指定し、文字表示部に表示された現在文字が入力しようとする文字とは異なる場合には、押下状態を維持しながら同じ操作領域内において押下位置を変更すると、隣り合う代表文字が現在文字として指定され、前記操作領域内において押下状態を解放すると、最終的に指定された現在文字のコードを主装置に送ることを特徴とするタッチ式文字入力装置。
【請求項9】
主装置に文字や座標を入力するために、指やツールを用いて座標を指定したり、文字を選択したりできるタッチ領域を備えたタッチ式文字入力装置において、
前記タッチ領域内において第1の閉曲線により形成される第1の操作領域と、
前記タッチ領域内において前記第1の操作領域を第2の閉曲線で囲んでおり、前記第2の閉曲線で囲まれた領域のうち、前記第1の操作領域を除く領域は、代表文字がそれぞれ割り当てられて配置された文字区間よりなる第2の操作領域と、
前記タッチ領域内において前記第2の操作領域を第3の閉曲線で囲んでおり、前記第3の閉曲線で囲まれた第1及び第2の操作領域を除く領域は、前記第2の操作領域の代表文字とは異なる入力言語の代表文字がそれぞれ割り当てられて配置された文字区間よりなる第3の操作領域と、
前記操作領域において発生したタッチ信号に基づいて、現在文字の指定、入力言語モードの設定、カーソルの位置変更などの処理を司る入力処理部と、
を備え、
前記入力処理部は、前記第2の操作領域または第3の操作領域においていずれか一つの文字区間を最初に押下したとき、押下された文字区間に割り当てられた代表文字を現在文字として指定して主装置に現在文字のコードを送り、主装置に送られた現在文字が入力しようとする文字とは異なる場合には、押下状態を維持しながら同じ操作領域内において押下位置を変更すると、隣り合う代表文字が現在文字に変更されるようにし、現在文字が変更されて指定されると、主装置を以前文字が送られる前の状態に戻すために必要とされるコードと共に現在文字のコードが主装置に送られるようにすることを特徴とするタッチ式文字入力装置。
【請求項10】
入力しようとする文字の代表文字がある操作領域を押下したり、押下状態を維持しながら操作領域内において押下位置を移動させて、入力しようとする文字の代表文字を現在文字として指定し、押下状態を維持しながら他の操作領域に押下位置を移動させると、現在文字と関連する関連文字のうちいずれか一つが新たに現在文字として指定され、移動された操作領域の文字区間は現在文字と関連する関連文字として再び割り当てられ、現在文字が入力しようとする文字とは異なる場合、押下状態を維持しながら移動された操作領域内において押下位置を変更することにより、入力しようとする文字をもって現在文字を指定できるようにし、押下を解放すると、前記移動された操作領域の文字区間には元の代表文字を再び割り当てることを特徴とする請求項8または9に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項11】
前記第2及び第3の操作領域の一方または両方の入力言語モードを変更しようとする場合には、前記第1、第2及び第3の操作領域のうちいずれか一つの操作領域が最初に押下され、他の操作領域に押下位置を変更すると、入力処理部は変更しようとする操作領域の入力言語モードを変更し、入力言語モードが変更された操作領域の文字区間に変更された入力言語モードの代表文字を割り当てることを特徴とする請求項8または9に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項12】
前記他の操作領域において押下が解放される前に入力言語モードが変更されながら前記入力言語モードが変更された操作領域の文字区間には変更された入力言語の代表文字が割り当てられ、前記他の操作領域に割り当てられた代表文字のうちいずれか一つが現在文字として指定され、入力しようとする文字が現在文字とは異なる場合、前記他の操作領域における押下位置を変更して現在文字を入力しようとする文字として指定し、押下を解放すると、入力言語モードが変更された操作領域が元の入力言語モードに再び変更され、入力言語モードが変更されていた操作領域の文字区間に入力言語モード変更前の入力言語の代表文字を再び割り当てることを特徴とする請求項11に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項13】
現在文字として設定された文字がコントロール文字であり、前記コントロール文字に与えられた独立した作用がある場合には、押下を解放すると、現在文字のコードが主装置に送られるようにし、現在文字として設定された文字がコントロール文字であり、他の文字と同時に押下される必要がある場合には、押下を解放すると、入力処理部は以降に入力される現在文字を待っていて、前記以降に入力される現在文字が前記コントロール文字のコードに続けて主装置に送られるようにするコントロール文字入力状態を設定し、前記コントロール文字入力状態においてコントロール文字入力状態を終了する現在文字を設定して押下を解放すると、前記終了する現在文字前に設定されたコントロール文字に続けて終了する現在文字を主装置に送り、前記コントロール文字入力状態が解放されるようにすることを特徴とする請求項1、2、8及び9のいずれか1項に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項14】
前記操作領域の代表文字が方向キーである場合には、移動しようとする方向を指示する第1の方向キーを押下した後、押下を解放すると、第1の方向キーのコードを主装置に送り、押下状態を維持しながら第1の方向キーが存在する操作領域において押下位置を一方向に変更すると、第1の方向キーのコードが繰り返し主装置に送られ、押下状態を維持しながら逆方向に押下位置を変更すると、第1の方向キーの方向とは逆方向に移動する第2の方向キーのコードが繰り返し主装置に送られることを特徴とする請求項1、2、8及び9のいずれか1項に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項15】
操作領域内において押下位置が変更された度合いに応じて、操作領域内の代表文字または関連文字が隣り合う順に現在文字として割り当てられることを特徴とする請求項1、2、8及び9のいずれか1項に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項16】
入力言語モードを変更可能な入力言語モード設定部または入力言語モード表示部をさらに備えていることを特徴とする請求項1、2、8及び9のいずれか1項に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項17】
最外郭操作領域の閉曲線の外部のタッチ領域において押下が解放される場合、現在文字が削除され、入力が取り消されることを特徴とする請求項1、2、8及び9のいずれか1項に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項18】
最外郭操作領域の閉曲線の外部のタッチ領域が最初に押下される場合、タッチ領域の全体は文字入力装置の機能が作動せずに本来のタッチ領域の機能を具現するようにしたことを特徴とする請求項1、2、8及び9のいずれか1項に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項1】
主装置に文字や座標を入力するために、指やツールを用いて座標を指定したり、文字を選択したりできるタッチ領域を備えたタッチ式文字入力装置において、
前記タッチ領域内において第1の閉曲線により形成される第1の操作領域と、
前記タッチ領域内において前記第1の操作領域を第2の閉曲線で囲んでおり、前記第2の閉曲線で囲まれた領域のうち、前記第1の操作領域を除く領域は、代表文字がそれぞれ割り当てられて配置された文字区間よりなる第2の操作領域と、
前記第1及び第2の操作領域において発生したタッチ信号に基づいて、現在文字の指定、入力言語モードの設定、カーソルの位置変更などの処理を司る入力処理部と、
前記入力処理部により決定された現在文字を表示する文字表示部と、
を備え、
前記入力処理部は、前記第2の操作領域においていずれか一つの文字区間を最初に押下したとき、押下された文字区間に割り当てられた代表文字を現在文字として指定して、文字表示部に表示された現在文字が入力しようとする文字とは異なる場合には、押下状態を維持しながら第2の操作領域の他の位置に押下位置を変更すると、隣り合う代表文字が現在文字として指定されるようにし、前記操作領域内において押下状態を解放すると、最終的に指定された現在文字のコードを主装置に送ることを特徴とするタッチ式文字入力装置。
【請求項2】
主装置に文字や座標を入力するために、指やツールを用いて座標を指定したり、文字を選択したりできるタッチ領域を備えたタッチ式文字入力装置において、
前記タッチ領域内において第1の閉曲線により形成される第1の操作領域と、
前記タッチ領域内において前記第1の操作領域を第2の閉曲線で囲んでおり、前記第2の閉曲線で囲まれた領域のうち、前記第1の操作領域を除く領域は、代表文字がそれぞれ割り当てられて配置された文字区間よりなる第2の操作領域と、
前記第1及び第2の操作領域において発生したタッチ信号に基づいて、現在文字の指定、入力言語モードの設定、カーソルの位置変更などの処理を司る入力処理部と、
を備え、
前記入力処理部は、前記第2の操作領域においていずれか一つの文字区間を最初に押下したとき、押下された文字区間に割り当てられた代表文字を現在文字として指定して主装置に現在文字のコードを送り、主装置に送られた現在文字が入力しようとする文字とは異なる場合には、押下状態を維持しながら第2の操作領域の他の位置に押下位置を変更すると、隣り合う代表文字が現在文字に変更されるようにし、現在文字が変更されて指定されると、主装置を以前文字が送られる前の状態に戻すために必要とされるコードと共に現在文字のコードが主装置に送られるようにすることを特徴とするタッチ式文字入力装置。
【請求項3】
選択された代表文字の関連文字が単一である場合、第2の操作領域において代表文字を現在文字として割り当てた後、押下状態を維持しながら第1の操作領域に押下位置を変更すると、関連文字が現在文字として指定されるようにすることを特徴とする請求項1または2に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項4】
選択された代表文字の関連文字が単一である場合、第2の操作領域において代表文字を現在文字として割り当てた後、押下状態を維持しながら第1の操作領域を経て第2の操作領域に押下位置を変更すると、関連文字が現在文字として指定されるようにすることを特徴とする請求項1または2に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項5】
選択された代表文字の関連文字が複数である場合、第2の操作領域においていずれか一つの代表文字を選択して現在文字として指定した後、押下状態を維持しながら第1の操作領域を経て第2の操作領域に押下位置を変更すると、第1の操作領域への移動前の代表文字の関連文字が第2の操作領域の文字区間に分割されて割り当てられながら関連文字のうちいずれか一つを現在文字として指定し、現在文字が入力しようとする文字とは異なる場合に、押下状態を維持しながら押下位置を第2の操作領域内において変更しながら関連文字のうちいずれか一つを現在文字として指定できるようにし、押下が解放されると、第2の操作領域の代表文字が第2の操作領域の文字区間に再び割り当てられるようにすることを特徴とする請求項1または2に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項6】
第1の操作領域が最初に押下され、第2の操作領域に押下状態を維持しながら押下位置が変更されると、入力言語モードが変更され、第2の操作領域の文字区間は変更された入力言語モードの代表文字として割り当てられることを特徴とする請求項1または2に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項7】
第2の操作領域において押下が解放される前に入力言語モードが変更されながら第2の操作領域の文字区間は変更された入力言語の代表文字として割り当てられ、変更された入力言語の代表文字のうちいずれか一つが現在文字として指定され、入力しようとする文字が現在文字とは異なる場合に、第2の領域における押下位置を変更しながら現在文字を入力しようとする文字として指定できるようにし、押下を解放すると、元の入力言語モードに再び変更されて第2の操作領域の文字区間を入力言語モード変更前の入力言語の代表文字として割り当てることを特徴とする請求項6に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項8】
主装置に文字や座標を入力するために、指やツールを用いて座標を指定したり、文字を選択したりできるタッチ領域を備えたタッチ式文字入力装置において、
前記タッチ領域内において第1の閉曲線により形成される第1の操作領域と、
前記タッチ領域内において前記第1の操作領域を第2の閉曲線で囲んでおり、前記第2の閉曲線で囲まれた領域のうち、前記第1の操作領域を除く領域は、代表文字がそれぞれ割り当てられて配置された文字区間よりなる第2の操作領域と、
前記タッチ領域内において前記第2の操作領域を第3の閉曲線で囲んでおり、前記第3の閉曲線で囲まれた第1及び第2の操作領域を除く領域は、前記第2の操作領域の代表文字とは異なる入力言語の代表文字がそれぞれ割り当てられて配置された文字区間よりなる第3の操作領域と、
前記操作領域において発生したタッチ信号に基づいて、現在文字の指定、入力言語モードの設定、カーソルの位置変更などの処理を司る入力処理部と、
前記入力処理部により決定された現在文字を表示する文字表示部と、
を備え、
前記入力処理部は、前記第2の操作領域または第3の操作領域においていずれか一つの文字区間を最初に押下したとき、押下された文字区間に割り当てられた代表文字を現在文字として指定し、文字表示部に表示された現在文字が入力しようとする文字とは異なる場合には、押下状態を維持しながら同じ操作領域内において押下位置を変更すると、隣り合う代表文字が現在文字として指定され、前記操作領域内において押下状態を解放すると、最終的に指定された現在文字のコードを主装置に送ることを特徴とするタッチ式文字入力装置。
【請求項9】
主装置に文字や座標を入力するために、指やツールを用いて座標を指定したり、文字を選択したりできるタッチ領域を備えたタッチ式文字入力装置において、
前記タッチ領域内において第1の閉曲線により形成される第1の操作領域と、
前記タッチ領域内において前記第1の操作領域を第2の閉曲線で囲んでおり、前記第2の閉曲線で囲まれた領域のうち、前記第1の操作領域を除く領域は、代表文字がそれぞれ割り当てられて配置された文字区間よりなる第2の操作領域と、
前記タッチ領域内において前記第2の操作領域を第3の閉曲線で囲んでおり、前記第3の閉曲線で囲まれた第1及び第2の操作領域を除く領域は、前記第2の操作領域の代表文字とは異なる入力言語の代表文字がそれぞれ割り当てられて配置された文字区間よりなる第3の操作領域と、
前記操作領域において発生したタッチ信号に基づいて、現在文字の指定、入力言語モードの設定、カーソルの位置変更などの処理を司る入力処理部と、
を備え、
前記入力処理部は、前記第2の操作領域または第3の操作領域においていずれか一つの文字区間を最初に押下したとき、押下された文字区間に割り当てられた代表文字を現在文字として指定して主装置に現在文字のコードを送り、主装置に送られた現在文字が入力しようとする文字とは異なる場合には、押下状態を維持しながら同じ操作領域内において押下位置を変更すると、隣り合う代表文字が現在文字に変更されるようにし、現在文字が変更されて指定されると、主装置を以前文字が送られる前の状態に戻すために必要とされるコードと共に現在文字のコードが主装置に送られるようにすることを特徴とするタッチ式文字入力装置。
【請求項10】
入力しようとする文字の代表文字がある操作領域を押下したり、押下状態を維持しながら操作領域内において押下位置を移動させて、入力しようとする文字の代表文字を現在文字として指定し、押下状態を維持しながら他の操作領域に押下位置を移動させると、現在文字と関連する関連文字のうちいずれか一つが新たに現在文字として指定され、移動された操作領域の文字区間は現在文字と関連する関連文字として再び割り当てられ、現在文字が入力しようとする文字とは異なる場合、押下状態を維持しながら移動された操作領域内において押下位置を変更することにより、入力しようとする文字をもって現在文字を指定できるようにし、押下を解放すると、前記移動された操作領域の文字区間には元の代表文字を再び割り当てることを特徴とする請求項8または9に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項11】
前記第2及び第3の操作領域の一方または両方の入力言語モードを変更しようとする場合には、前記第1、第2及び第3の操作領域のうちいずれか一つの操作領域が最初に押下され、他の操作領域に押下位置を変更すると、入力処理部は変更しようとする操作領域の入力言語モードを変更し、入力言語モードが変更された操作領域の文字区間に変更された入力言語モードの代表文字を割り当てることを特徴とする請求項8または9に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項12】
前記他の操作領域において押下が解放される前に入力言語モードが変更されながら前記入力言語モードが変更された操作領域の文字区間には変更された入力言語の代表文字が割り当てられ、前記他の操作領域に割り当てられた代表文字のうちいずれか一つが現在文字として指定され、入力しようとする文字が現在文字とは異なる場合、前記他の操作領域における押下位置を変更して現在文字を入力しようとする文字として指定し、押下を解放すると、入力言語モードが変更された操作領域が元の入力言語モードに再び変更され、入力言語モードが変更されていた操作領域の文字区間に入力言語モード変更前の入力言語の代表文字を再び割り当てることを特徴とする請求項11に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項13】
現在文字として設定された文字がコントロール文字であり、前記コントロール文字に与えられた独立した作用がある場合には、押下を解放すると、現在文字のコードが主装置に送られるようにし、現在文字として設定された文字がコントロール文字であり、他の文字と同時に押下される必要がある場合には、押下を解放すると、入力処理部は以降に入力される現在文字を待っていて、前記以降に入力される現在文字が前記コントロール文字のコードに続けて主装置に送られるようにするコントロール文字入力状態を設定し、前記コントロール文字入力状態においてコントロール文字入力状態を終了する現在文字を設定して押下を解放すると、前記終了する現在文字前に設定されたコントロール文字に続けて終了する現在文字を主装置に送り、前記コントロール文字入力状態が解放されるようにすることを特徴とする請求項1、2、8及び9のいずれか1項に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項14】
前記操作領域の代表文字が方向キーである場合には、移動しようとする方向を指示する第1の方向キーを押下した後、押下を解放すると、第1の方向キーのコードを主装置に送り、押下状態を維持しながら第1の方向キーが存在する操作領域において押下位置を一方向に変更すると、第1の方向キーのコードが繰り返し主装置に送られ、押下状態を維持しながら逆方向に押下位置を変更すると、第1の方向キーの方向とは逆方向に移動する第2の方向キーのコードが繰り返し主装置に送られることを特徴とする請求項1、2、8及び9のいずれか1項に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項15】
操作領域内において押下位置が変更された度合いに応じて、操作領域内の代表文字または関連文字が隣り合う順に現在文字として割り当てられることを特徴とする請求項1、2、8及び9のいずれか1項に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項16】
入力言語モードを変更可能な入力言語モード設定部または入力言語モード表示部をさらに備えていることを特徴とする請求項1、2、8及び9のいずれか1項に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項17】
最外郭操作領域の閉曲線の外部のタッチ領域において押下が解放される場合、現在文字が削除され、入力が取り消されることを特徴とする請求項1、2、8及び9のいずれか1項に記載のタッチ式文字入力装置。
【請求項18】
最外郭操作領域の閉曲線の外部のタッチ領域が最初に押下される場合、タッチ領域の全体は文字入力装置の機能が作動せずに本来のタッチ領域の機能を具現するようにしたことを特徴とする請求項1、2、8及び9のいずれか1項に記載のタッチ式文字入力装置。
【図1】
【図2】
【図3(a)】
【図3(b)】
【図4(a)】
【図4(b)】
【図4(c)】
【図4(d)】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3(a)】
【図3(b)】
【図4(a)】
【図4(b)】
【図4(c)】
【図4(d)】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公表番号】特表2009−545802(P2009−545802A)
【公表日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−522697(P2009−522697)
【出願日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際出願番号】PCT/KR2006/004962
【国際公開番号】WO2008/016204
【国際公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願人】(509034188)モービス・カンパニー・リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際出願番号】PCT/KR2006/004962
【国際公開番号】WO2008/016204
【国際公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願人】(509034188)モービス・カンパニー・リミテッド (1)
【Fターム(参考)】
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