説明

ターミナル、ホルダアッシー、及び電動モータ

【課題】かしめ等による接続固定強度を十分満足しつつ、端子の圧入荷重の増加を抑制し、圧入による端子の変形を防止できると共に、組み付け作業性を向上できるターミナル、ホルダアッシー、及び電動モータを提供する。
【解決手段】ターミナル90は、1枚の金属板91をプレス加工して形成されたターミナル本体92を有し、ターミナル本体92は、ホルダ本体に取付け可能に形成され、外部電源側に設けられた端子を圧入接続可能な圧入部93と、外部電源とブラシとの間に設けられるチョークコイルを接続可能な素子接続部95とを有し、素子接続部95は、金属板91を少なくとも2重に折り重ねた折重ね部110を有し、折重ね部110の一部に、この折重ね部110を塑性変形させることにより、チョークコイルが接続されるかしめ部108を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ターミナル、ホルダアッシー、及び電動モータに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電動モータに給電を行う装置として、この電動モータと外部電源とを電気的に接続させるターミナル(接続部)の他に、障害電力を低減するための電気素子(障害除去素子)を、筐体内に備えているものがある。ターミナルは、1枚の金属板にプレス加工を施すことによって、電動モータの磁極片(端子)を差し込むための差し込みエレメントと、端部に切欠が形成された支承アームとを一体成形したものである。そして、ターミナルの切欠に電気素子のコイルを案内し、切欠の部分をかしめたりはんだ付けしたりすることによって、支承アームの端部に電気素子のコイルの端部が接続されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2005−506826号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の従来技術にあっては、金属板の板厚を、支承アームの切欠の部分をかしめ、ターミナルと電気素子のコイルとを確実に接続固定可能な板厚に設定する必要がある。すなわち、固定強度を十分満足できるように金属板の板厚を厚く設定する必要がある。これに対し、金属板の板厚を厚くすると、差し込みエレメントへの端子の差し込み荷重が大きくなり、端子が変形してしまう虞があると共に、組み付け作業性が悪化したり、また、端子をプレス加工したときに発生する捨て材の板厚も厚くなるため、材料の歩留りが悪くなったりするという課題がある。
【0005】
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、かしめ等による接続固定強度を十分満足しつつ、端子の圧入荷重の増加を抑制し、圧入による端子の変形を防止できると共に、組み付け作業性を向上でき、さらに材料の歩留まりを向上できるターミナル、ホルダアッシー、及び電動モータを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載のターミナルは、筐体に設けられた被給電体に電力を供給するために、前記被給電体と外部電源とを電気的に接続するためのターミナルにおいて、1枚の金属板をプレス加工して形成されたターミナル本体を有し、前記ターミナル本体は、前記筐体に取付け可能に形成され、前記外部電源側に設けられた端子を圧入接続可能な圧入部と、前記外部電源と前記被給電体との間に設けられる電気素子を接続可能な素子接続部とを有し、前記素子接続部は、前記金属板を少なくとも2重に折り重ねた折重ね部を有し、前記折重ね部の一部に、この折重ね部を塑性変形させることにより、前記電気素子が接続されるかしめ部を設けたことを特徴とする。
【0007】
このように構成することで、1枚の金属板で形成しつつ、圧入部よりも素子接続部の折重ね部の剛性を高めることができる。そして、この折重ね部の一部を塑性変形させることにより電気素子と、ターミナル本体とを接続させるように構成している。このため、電気素子との接続固定強度を十分満足しつつ、圧入部への端子の圧入荷重の増加を抑制し、圧入による端子の変形を防止できると共に、組み付け作業性を向上できる。
また、金属板を折り重ねることにより、所望の箇所の剛性を高めるので、金属板全体としては板厚を薄く設定することができる。このため、プレス加工したときに発生する捨て材の板厚も薄くなるので、この分、材料の歩留まりを向上できる。
【0008】
請求項2に記載のターミナルは、前記圧入部と、前記素子接続部とが同一直線上に重ならないように前記金属板を屈曲形成したことを特徴とする。
【0009】
このように構成することで、圧入部に圧入接続される端子と、素子接続部に接続される電気素子とを同一方向から組み付けることが可能になる。このため、組み付け作業性をさらに向上させることができると共に、組み付け時の部品の確認作業性を向上させることができる。
【0010】
請求項3に記載のターミナルは、前記素子接続の前記かしめ部とは反対側端には、前記筐体に前記素子接続部を保持させるための被保持部が形成されていることを特徴とする。
【0011】
このように構成することで、かしめ部の近傍を筐体で確実に保持させることができる。このため、かしめ部に電気素子を固定する際、かしめ部のがたつきを抑えることができ、電気素子の素子接続部への固定作業を容易に行うことが可能になる。よって、組み付け作業性をさらに向上させることができる。
【0012】
請求項4に記載のターミナルは、前記素子接続部は、この素子接続部の全体に亘って前記折重ね部を有していることを特徴とする。
【0013】
このように構成することで、素子接続部の剛性を確実に高めることができる。
【0014】
請求項5に記載のホルダアッシーは、請求項1〜請求項4の何れかに記載のターミナルを、前記筐体に設けると共に、この筐体に、コンミテータに給電を行うためのブラシを設け、このブラシを前記被給電体として設定したことを特徴とする。
【0015】
このように構成することで、かしめ等による接続固定強度を十分満足しつつ、端子の圧入荷重の増加を抑制し、圧入による端子の変形を防止できると共に、組み付け作業性を向上できるホルダアッシーを提供できる。
【0016】
請求項6に記載の電動モータは、請求項5に記載のホルダアッシーと、このホルダアッシーが取付けられ、磁極を有するヨークと、前記ヨークの内側に回転自在に設けられたアーマチュアとを有し、前記アーマチュアの回転軸に前記コンミテータが固定されていることを特徴とする。
【0017】
このように構成することで、かしめ等による接続固定強度を十分満足しつつ、端子の圧入荷重の増加を抑制し、圧入による端子の変形を防止できると共に、組み付け作業性を向上でき、材料の歩留りを向上させる電動モータを提供できる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、1枚の金属板で形成しつつ、圧入部よりも素子接続部の折重ね部の剛性を高めることができる。そして、この折重ね部の一部を塑性変形させることにより電気素子とターミナル本体とを接続させるように構成している。このため、電気素子との接続固定強度を十分満足しつつ、圧入部への端子の圧入荷重の増加を抑制し、圧入による端子の変形を防止できると共に、組み付け作業性を向上できる。
また、金属板を折り重ねることにより、所望の箇所の剛性を高めるので、金属板全体としては板厚を薄く設定することができる。このため、プレス加工したときに発生する捨て材の板厚も薄くなるので、この分、材料の歩留まりを向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態における減速機構付モータ装置の斜視図である。
【図2】本発明の実施形態におけるギヤカバーを取り外したときの減速機構付モータ装置の部分断面図である。
【図3】本発明の実施形態におけるホルダアッシーの平面図である。
【図4】本発明の実施形態におけるホルダアッシーの斜視図である。
【図5】本発明の実施形態におけるターミナルを一方からみた斜視図である。
【図6】本発明の実施形態におけるターミナルを他方からみた斜視図である。
【図7】図4のA部を正面からみた拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(減速機構付モータ装置)
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、減速機構付モータ装置1の斜視図である。図2は、ギヤカバー20を取り外したときの減速機構付モータ装置1の部分断面図である。図3は、ホルダアッシー50の平面図である。
図1〜図3に示すように、本実施形態の減速機構付モータ装置1は、主に減速機構付モータ装置1の一方側(図1、図2における左側)に配された電動モータ40と、他方側(図1、図2における右側)に配置され電動モータ40に連結された減速機構30と、減速機構30を収納するギヤケース10、及びギヤカバー20とを備えている。
【0021】
電動モータ40は、ヨーク41と、ヨーク41の内側に回転自在に支持されているアーマチュア43とを備えている。
ヨーク41は、鉄等の磁性材からなるものであって、例えば金属板に深絞りによるプレス加工等を施し、一端側にボス部48が形成され他端側が開口された有底筒状に形成されている。ヨーク41は、この開口部41aが、他端側に配置された減速機構30側を向くように取り付けられている。ヨーク41の他端側には、フランジ部41bが形成されている。フランジ部41bには、フランジ部41bを貫通する取付孔(不図示)が形成されている。フランジ部41bの取付孔にボルト85を挿通し、ギヤケース10にボルト85を締結することにより、ギヤケース10にヨーク41が固定される。
【0022】
ヨーク41の内周面41cには、複数のマグネット42が周方向に張り付けられ、隣接するマグネット42の磁極が異なるように取り付けられている。マグネット42は、接着剤等によりヨーク41に貼付される。
ヨーク41の底部41dには、減速機構30とは反対側に向かって突出したボス部48が形成されている。ボス部48の内側には、アーマチュア43の回転軸44の一端を回転自在に支持するためのすべり軸受45aが内嵌固定されている。
【0023】
さらに、ヨーク41のボス部48の底部には、スラストプレート46が設けられている。スラストプレート46は、スチールボール46aを介して回転軸44のスラスト荷重を受けている。スチールボール46aは、回転軸44とスラストプレート46との間の摺動抵抗を減少させると共に、回転軸44の芯ズレを吸収し、回転軸44のスラスト荷重をスラストプレート46に確実に伝達するためのものである。
【0024】
アーマチュア43は、回転軸44と、回転軸44に外挿固定されるアーマチュアコア43aと、アーマチュアコア43aよりも減速機構30側に配置されたコンミテータ47とを有している。
回転軸44の減速機構30側の他端は、ヨーク41の開口部41aを閉塞するように設けられているホルダアッシー50に取付けられたすべり軸受45bに回転自在に支持されている。
【0025】
アーマチュアコア43aは、電磁鋼板等の磁性材を積層して形成されたものであって、マグネット42に対応した位置に配置されている。アーマチュアコア43aには巻線49が巻回されており、この巻線49の端末部がコンミテータ47に接続されている。
コンミテータ47は、略円柱状の部材であって、アーマチュア43の他端側に配置されている。コンミテータ47の外周面には、板状に形成された不図示のセグメントが複数並設されている。これらセグメントに、巻線49の端末部が接続されている。
【0026】
(減速機構)
減速機構30は、電動モータ40の動力が伝達されるウォーム31と、このウォーム31と噛み合うウォームホイール33と、このウォームホイール33と噛み合う出力ホイール35とにより構成されている。
ウォーム31、ウォームホイール33、及び出力ホイール35は、樹脂や金属等からなる部材であり、インジェクション成型や焼結、機械加工等により形成される。
【0027】
ウォーム31は、回転軸44と同軸上に、回転軸44の他端側に設けられている。ウォーム31は、回転軸44にジョイント部材37を介して相対回転不能に連結されている。また、ウォーム31は、この電動モータ40側の一端がギヤケース10に設けられたすべり軸受45cに回転自在に支持される一方、他端がギヤケース10に設けられている不図示のすべり軸受に回転自在に支持されている。
【0028】
ウォーム31に噛合うウォームホイール33は、両端がギヤケース10、及びギヤカバー20に支持されているウォームホイール軸34に回転自在に支持されている。ウォームホイール33は、大径ギヤ33aと、小径ギヤ33bとを有している。大径ギヤ33aと小径ギヤ33bは同芯に配置されており、大径ギヤ33aがウォーム31に噛合されている一方、小径ギヤ33bが出力ホイール35の出力ギヤ35aに噛合されている。
【0029】
出力ホイール35は、この外周に形成されている出力ギヤ35aを有しており、この出力ギヤ35aがウォームホイール33の小径ギヤ33bに噛合されている。また、出力ホイール35の径方向略中央には、外部に回転トルクを出力する出力取出部35bが形成されている。これら出力ホイール35a、及び出力取出部35bが、ギヤケース10、及びギヤカバー20に挟持された形で回転自在に支持されている。
【0030】
出力取出部35bは、出力ホイール35の表裏を貫通する孔となって形成されており、不図示の出力軸が挿通されるようになっている。出力取出部35bの内周面には、周方向に沿って凸部が形成されており、出力軸の凹部と係合している。これにより、出力軸および出力取出部35bは、出力ホイール35に対する相対回転が規制されるので、出力軸から回転トルクを出力することができる。
【0031】
このように構成された減速機構30は、ギヤケース10に収納されている。ギヤケース10は、開口部10aを有する箱状に形成されたものである。開口部10aには、これを閉塞するようにギヤカバー20が設けられている。ギヤケース10の開口部10aの周縁には、雌ネジ部12が刻設されている一方、ギヤカバー20の雌ネジ部12に対応する部位には、不図示の貫通孔が形成されている。そして、不図示の貫通孔にボルト87を挿通し、雌ネジ部12に螺入することによって、ギヤケース10にギヤカバー20が締結固定される。
【0032】
また、ギヤケース10の電動モータ40が取り付けられている側には、コネクタアッシー70が組み付けられている。コネクタアッシー70は、電動モータ40に給電を行うためのものであって、ギヤケース10と電動モータ40との間に挟まるように配置され、平面視略長円形状に形成されたベース部71と、このベース部71の長手方向一側に一体成形されたコネクタ受部72とを有している。コネクタ受部72は、不図示の外部電源から延びるコネクタが嵌着されるようになっている。また、コネクタアッシー70には、コネクタ受部72からベース部71を通って電動モータ40側に向かって延出する不図示のコネクタ端子が設けられている。このコネクタ端子を介して電動モータ40に外部電源からの電力が供給される。
【0033】
ここで、コネクタアッシー70のコネクタ端子の一端は、ホルダアッシー50に設けられているブラシ51に電気的に接続される。ブラシ51は、外部電源からの電力が供給される被給電体であって、電動モータ40のコンミテータ47に摺接することによって、外部電源からの電力をコンミテータ47に供給するようになっている。
これによって巻線49に電流が供給され、アーマチュアコア43aに磁界が発生する。この磁界と、マグネット42との間に生じる磁気的な吸引力や反発力によって、アーマチュア43が回転する。
以下、ホルダアッシー50について、より詳しく説明する。
【0034】
(ホルダアッシー)
図4は、ホルダアッシー50の斜視図である。
図3、図4に示すように、ホルダアッシー50は、開口部52aを有する箱状のホルダ本体52を有している。ホルダ本体52は、開口部52aを電動モータ40側に向けた状態で、ヨーク41の開口部41aを閉塞するように設けられている。
【0035】
ホルダ本体52の底壁53は、ヨーク41の開口部41aの形状に対応するように形成されている。本実施形態においては、底壁53は、平面視略長円形状に形成されており、1対の平坦辺53a,53aと、1対の弧状辺53b,53bとを有している。そして、これら平坦辺53a、及び弧状辺53bからヨーク41側に向かって周壁52bが立ち上がり形成されている。この周壁52bがヨーク41の内周面41cに嵌合される。
【0036】
また、1対の弧状辺53bには、それぞれ底壁53の長手方向外側に向かって舌片部54が2箇所ずつ延出形成されている。この舌片部54は、ヨーク41にホルダアッシー50を嵌合組み付けする際、ヨーク41のフランジ部41bに当接することにより、ホルダアッシー50の位置決めを行うためのものである。
【0037】
また、底壁53の中央部には、略筒状の軸受ハウジング55がギヤケース10側に向かって突出形成されており、軸受ハウジング55内にすべり軸受け45bが組み付けられている。すべり軸受け45bは、外形が略球形状をしており、軸受ハウジング55内に組み付けられた状態で傾動することができる。すべり軸受け45bが傾動することで、回転軸44が軸ずれした場合でも摺動抵抗により発生する負荷を最小限に抑制し、回転軸44が効率よく回転できるようにしている。
また、軸受ハウジング55の周壁には、複数のスリット55aが周方向に等間隔で形成されており、軸受ハウジング55の内径とすべり軸受け45bの外径の製作誤差をある程度許容できるようになっている。
【0038】
さらに、底壁53のヨーク41側の面には、短手方向略中央であって、且つ長手方向両端側、つまり、弧状辺53bの内側に、ブラシホルダ56が設けられている。ブラシホルダ56は、略直方体の箱状に形成されたものであって、その長手方向両端が開口されている。そして、ブラシホルダ56は、その長手方向が径方向に沿うような向きで配置されている。
【0039】
ブラシホルダ56には、ブラシ51が径方向中央に向かって出没自在に内装されている。このため、ブラシ51は、ホルダ本体52の長手方向両側に、回転軸44を中心して対向配置された状態になっている。
ブラシ51は、略直方体形状をしたカーボン等の導電性材料からなるものである。ブラシ51は、ブラシホルダ56の短手方向に隣接配置されたコイルスプリング81によって、コンミテータ47側に向かって付勢されている。
【0040】
また、ブラシホルダ56には、底壁53とは反対側の面(図3における紙面手前側の面)に、スリット57が長手方向に沿うように形成されている。2つのブラシ51,51には、それぞれスリット57を介してピグテール58の一端が接続されている。
2つのブラシ51,51のうちの一方のピグテール58には、他端に雑防素子であるチョークコイル59aの一端が接続されている。また、2つのブラシ51,51のうちの他方のピグテール58には、他端に熱保護素子であるPTCサーミスタ(Positive Temperature Coefficient Thermistor)60を介してチョークコイル59bの一端が接続されている。
【0041】
PTCサーミスタ60は、ホルダ本体52の底壁53のヨーク41側(図3における紙面手前側)であって、且つ1対の平坦辺53a,53aのうちの一方の平坦辺53a寄りに配置されている。一方、底壁53のギヤケース10側(図4における紙面手前側)には、1対の平坦辺53a,53aの内側に、それぞれ長手方向に長い収納凹部61,61が形成されており、ここにチョークコイル59a,59bが配置されている。
【0042】
底壁53には、各チョークコイル59a,59bの一端に対応する箇所に、厚さ方向に貫通する貫通孔6が形成されており、この貫通孔6を介してチョークコイル59a,59bの一端が底壁53のヨーク側41に延出するようになっている。これにより、チョークコイル59aの一端が2つのブラシ51,51のうちの一方のピグテール58に接続されると共に、チョークコイル59bの一端がPTCサーミスタ60に接続される。
また、底壁53には、各チョークコイル59a,59bの他端に対応する箇所に、ターミナル取付け部62,62が形成されており、ここにそれぞれターミナル90が設けられている。
【0043】
(ターミナル)
図5は、ターミナル90を一方からみた斜視図、図6は、ターミナル90を他方からみた斜視図である。
図5、図6に示すように、ターミナル90は、1枚の金属板91をプレス加工して形成したターミナル本体92を有している。ターミナル本体92は、ホルダ本体52の底壁53の厚さ方向(図5、図6における上下方向)に長く形成されている圧入部93と、圧入部93の長手方向一端に一体成形された連結部94と、連結部94の圧入部93とは反対側端に一体成形された素子接続部95とにより構成されている。
【0044】
圧入部93は、コネクタアッシー70に設けられている不図示のコネクタ端子の一端が圧入接続されるものである。圧入部93は、長手方向に長いベース板96と、ベース板96の短手方向両側に一体成形されている側板97a,97bとを有している。そして、各側板97a,97bをそれぞれ短手方向中央側に折り返すようにプレス加工することにより、筒状体98を形成している。
【0045】
この筒状体98内に、コネクタアッシー70の不図示のコネクタ端子が圧入される。また、ベース板96には、連結部94とは反対側端に、切り起し部99が形成されている。この切り起し部99は、ホルダ本体52のターミナル取付け部62にターミナル90を取付けた際の抜け防止として機能する(これらについての詳細は後述する)。
【0046】
連結部94は、圧入部93と素子接続部95とを電気的に接続し、電流の流路となるものであって、圧入部93のベース板96から延出するように一体成形されている。より具体的には、連結部94は、平面視略L字状に形成されたものであって、ベース板96の短手方向全体から延出する第1連結板101と、この第1連結板101の約半分の幅で延出する第2連結板102とにより構成されている。第2連結板102の一側には、第1連結板101の一側から突出するように突出部103が延出形成されている。突出部103を形成することにより、第1連結板101と第2連結板102との間の電流の流路幅の変化を抑制することができる。
【0047】
素子接続部95は、連結部94の第2連結板102の突出部103とは反対側の側縁から屈曲延出するアーム部104と、アーム部104の先端に一体成形されている素子保持部105とにより構成されている。
素子保持部105は、チョークコイル59a,59bの他端を接続して保持するためのものであって、圧入部93と同様に、ホルダ本体52の底壁53の厚さ方向に長く形成されている。素子保持部105は、この全体が金属板91を2重に折重ねてなる折重ね部110により構成されている。
【0048】
より具体的には、折重ね部110は、圧入部93とは反対側である先端側の金属板91を基端側に向かって折り返すように曲折することにより形成され、アーム部104の先端に連結されているベース板111と、このベース板111に重ね合わさる折り返し板112とにより構成されている。
【0049】
そして、ベース板111の長手方向略中央よりもやや基端側がアーム部104の先端に連結されている。さらに、屈曲延出するアーム部104によって、折重ね部110からなる素子接続部95が延在している面と、圧入部93のベース部96が延在している面との間の角度θが
θ=90°・・・(1)
を満たすように設定された状態になっている。
また、素子保持部105の基端部は、ホルダ本体52に保持される被保持部106として機能している。
【0050】
一方、素子保持部105の先端部には、二又状に形成された1対の係止片107,107を有するかしめ部108が設けられている。かしめ部108は、1対の係止片107,107を、互いに離接した状態(図6における2点鎖線参照)から互いに接触させる方向(図6における矢印参照)に向かって塑性変形させることにより、1対の係止片107,107間にチョークコイル59a,59bの他端をかしめ固定するものである。各係止片107には、互いに接触する側の側辺に、チョークコイル59a,59bの他端を受け入れる凹部107aが形成されている。2つの凹部107a,107aが重なり合うことにより、チョークコイル59a,59bを保持可能な開口部109が形成される。
【0051】
図7は、図4のA部を正面からみた拡大図である。
図3、図4、図7に示すように、ホルダ本体52の底壁53に形成されているターミナル取付け部62は、ターミナル90の圧入部93を保持する第1保持部63と、ターミナル90の素子接続部95を保持する第2保持部64とを有している。第1保持部63は、底壁53を厚さ方向に貫通するように形成された挿入孔65を有している。挿入孔65は、ターミナル90の圧入部93を挿入可能なように断面略長方形状に形成されている。
【0052】
また、底壁53のチョークコイル59a,59bが配置される側、つまり、ヨーク41(図2参照)とは反対側の面には、挿入孔65の周縁に、この挿入孔65へと圧入部93を導くための案内部66が突設されている。案内部66には、緩やかに傾斜する傾斜面66aが形成されており、この傾斜面66aによって、挿入孔65に圧入部93をスムーズに導くことができる。
一方、底壁53のチョークコイル59a,59bが配置される側とは反対側、つまり、ヨーク41(図2参照)側の面に形成されている挿入孔65の開口部65aは、圧入部93のヨーク41側への抜けを防止可能な大きさに設定されている。すなわち、ターミナル90は、底壁53のヨーク41とは反対側から取り付けられるようになっている。
【0053】
さらに、挿入孔65には、圧入部93のベース板96に形成されている切り起し部99に対応する部位に、この切り起し部99と係合可能な不図示の係合部が形成されている。この係合部に切り起し部99が係合することにより、挿入孔65から圧入部93がヨーク41とは反対側に向かって抜けてしまうことを規制できる。
【0054】
ターミナル90の素子接続部95を保持する第2保持部64は、底壁53のチョークコイル59a,59bが配置される側の面に突設され、横断面四角形状に形成された凸部67を有している。凸部67には、ターミナル90の素子接続部95に対応する部位に、この素子接続部95の被保持部106を受け入れ可能なスリット68が形成されている。スリット68の底壁53とは反対側の開口縁には、全周に亘って平面取り部68aが形成されている。平面取り部68aが形成されることによって、素子接続部95の被保持部106をスムーズにスリット68へと導くことができる。
【0055】
また、スリット68には、素子接続部95の被保持部106であって、ベース板111と折り返し板112とが重なり合っている部分に対応する箇所に、凸部69が突出形成されている。この凸部69により、スリット68内に素子接続部95を圧入する状態になる。このため、第2保持部64に素子接続部95の被保持部106が確実に保持される。
【0056】
(ターミナルとチョークコイルの組み付け方法、及び減速機付モータ装置の組立て方法)
次に、図4〜図7に基づいて、ホルダアッシー50のホルダ本体52に、ターミナル90、及びチョークコイル59a,59bを組み付ける方法、及び減速機付モータ装置1の組立て方法について説明する。
まず、ホルダアッシー50のホルダ本体52に、ターミナル90、及びチョークコイル59a,59bを組み付ける方法について説明する。
【0057】
図4〜図7に示すように、まずホルダ本体52のターミナル取付け部62にターミナル90を組み付ける。このとき、ターミナル90の圧入部93を、ホルダ本体52の底壁53側に向ける。そして、ヨーク41とは反対側(図4における紙面手前側)から、第1保持部63の挿入孔65に圧入部93を挿入する。挿入孔65の周縁には、案内部66が突設されているので、挿入孔65に圧入部93がスムーズに導かれる。
【0058】
挿入孔65に圧入部93を挿入すると、挿入孔65に形成されている不図示の係合部と、圧入部93に形成されている切り起し部99とが係合する。これにより、挿入孔65からの圧入部93の抜けが防止される。
また、これと同時に、第2保持部64のスリット68にターミナル90の素子接続部95に形成されている被保持部106が挿入される。スリット68の開口縁には、全周に亘って平面取り部68aが形成されているので、スリット68内に被保持部106がスムーズに案内される。スリット68内に案内された被保持部106は、スリット68に形成されている凸部69によって確実に保持される。
【0059】
続いて、ホルダ本体52の収納凹部61にチョークコイル59a,59bを収納する。そして、ホルダ本体52の底壁53に形成されている貫通孔6に、チョークコイル59a,59bの一端を挿通する。
一方、ターミナル90の素子接続部95に設けられているかしめ部108に、チョークコイル59a,59bの他端を取付ける。このとき、かしめ部108の1対の係止片107,107は、予め互いに離接した状態になっている(図6における2点鎖線参照)。
【0060】
この状態で1対の係止片107,107の凹部107a,107aに対応する位置にチョークコイル59a,59bの他端を載置する。そして、1対の係止片107,107を互いに接触させる方向(図6における矢印参照)に向かって塑性変形させることにより、1対の係止片107,107間にチョークコイル59a,59bの他端をかしめ固定する。
【0061】
このとき、ホルダ本体52の第2保持部64に素子接続部95の被保持部106が確実に保持されているので、1対の係止片107,107によるチョークコイル59a,59bの他端のかしめ固定作業を安定して行うことができる。このため、ターミナル90とチョークコイル59a,59bとの接続作業性を向上させることができる。
これにより、ホルダ本体52へのターミナル90、及びチョークコイル59a,59bの組み付け作業が完了する。この他、ホルダ本体52に、ブラシ51やPTCサーミスタ60等を組み付け、ホルダアッシー50の組み立てが完了する。
【0062】
続いて、減速機付モータ装置1の組立て方法について説明する。
ホルダアッシー50の組み立てを完了した後、このホルダアッシー50を電動モータ40のヨーク41に組み付ける。このとき、ホルダアッシー50の開口部52aをヨーク41の開口部41a側に向け、この開口部41aを閉塞するようにホルダアッシー50を組み付ける。
【0063】
この後、ホルダアッシー50が組みつけられた電動モータ40に、コネクタアッシー70を組み付ける。すなわち、ホルダアッシー50のホルダ本体52に、チョークコイル59a,59bを取付けた側からコネクタアッシー70を組み付ける。
このとき、ターミナル90の圧入部93に、コネクタアッシー70に設けられている不図示のコネクタ端子をヨーク41とは反対側から圧入し、不図示のコネクタ端子とターミナル90とが接続される。つまり、ターミナル90に対して、チョークコイル59a,59b、及びコネクタ端子は、同一方向から組みつけられる。
【0064】
ここで、ターミナル90において、素子接続部95が延在している面と、圧入部93のベース部96が延在している面との間の角度θが式(1)を満たすように設定されているので、素子接続部95、及び圧入部93は、互いに同一直線上に重ならないように配置された状態になる。つまり、ターミナル90へのチョークコイル59a,59bの他端の組み付け方向と、ターミナル90へのコネクタアッシー70の不図示のコネクタ端子の組み付け方向は、同一方向であるが互いに重ならない。このため、ターミナル90に対して、チョークコイル59a,59b、及びコネクタ端子を同一方向から組みつけた場合であっても、これらチョークコイル59a,59bとコネクタ端子とが干渉することがない。
【0065】
電動モータ40にコネクタアッシー50を組み付けた後、このコネクタアッシー50を電動モータ40とギヤケース10とで挟持するように、ギヤケース10に電動モータ40をボルト85により締結固定する(図1、図2参照)。このとき、ギヤケース10には、予め減速機構30が組み付けられている。ここで、減速機構30のウォーム31と電動モータ40の回転軸44とは、ジョイント部材37を介して相対回転不能に連結されるので、減速機構30が組み付けられているギヤケース10に電動モータ40を容易に組み付けることができる。これにより、減速機付モータ装置1の組立てが完了する。
【0066】
(効果)
したがって、上述の実施形態によれば、ターミナル90を1枚の金属板91で形成しつつ、素子接続部95の全体を、金属板91を2重に折重ねてなる折重ね部110により構成しているので、圧入部93よりも素子接続部95の剛性を高めることができる。そして、素子接続部95にかしめ部108を設け、このかしめ部108の1対の係止片107,107を塑性変形させ、チョークコイル59a,59bの他端をターミナル90にかしめ固定するように構成している。
このため、チョークコイル59a,59bとターミナル90との接続固定強度を十分満足することができる。一方、コネクタアッシー70の不図示のコネクタ端子が接続されるターミナル90の圧入部93は、1枚の金属板91を折重ねることなく形成しているので、必要以上に剛性が高まることがない。このため、圧入部93へのコネクタ端子の圧入荷重が増加してしまうことを抑制でき、組み付け作業性を向上できる。
【0067】
また、1枚の金属板91をプレス加工して形成し、折重ね部110を形成することにより素子接続部95の剛性を高めるようにしているので、金属板91全体としては板厚を薄く設定することができる。このため、プレス加工したときに発生する捨て材の板厚も薄くなるので、この分、材料の歩留まりを向上できる。
さらに、素子接続部95、及び圧入部93は、互いに同一直線上に重ならないように配置されているので、ターミナル90に対して、チョークコイル59a,59b、及びコネクタ端子を同一方向から組み付けることができる。このため、組み付け作業性をさらに向上させることができると共に、組み付け時の部品の確認作業性を向上させることができる。
【0068】
そして、ターミナル90の素子接続部95には、基端側に被保持部106が形成されており、この被保持部106が、ホルダ本体52の底壁53に形成されているターミナル取付け部62の第2保持部64に確実に保持されている。この被保持部106は、ターミナル90の素子接続部95に形成されており、かしめ部108の近傍に存在している。このように、かしめ部108の近傍を確実に固定することにより、かしめ部108のがたつきを抑えることができ、ターミナル90へのチョークコイル59a,59bのかしめ固定を容易に行うことが可能になる。
【0069】
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の実施形態では、ターミナル90の素子保持部105全体を、金属板91を2重に折重ねてなる折重ね部110により構成した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、少なくとも素子保持部105の上部、つまり、かしめ部108に対応する部位に折重ね部110が形成されていればよい。これにより、少なくともかしめ部108の剛性を高めることができる。
【0070】
また、折重ね部110は、金属板91を2重に折重ねた場合に限らず、金属板91を3重以上に折重ねてもよい。
さらに、折重ね部110は、圧入部93とは反対側である先端側の金属板91を基端側に向かって折り返すように曲折することにより形成されている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、金属板91を曲折することにより、この金属板91が2重以上に重ね合わさっていればよい。すなわち、例えば、素子保持部105の短手方向一側となる側を中心に金属板91を曲折し、折重ね部110を形成するようにしてもよい。
【0071】
また、上述の実施形態では、ホルダアッシー50のホルダ本体52にターミナル90を組み付けた後、ターミナル90のかしめ部108にチョークコイル59a,59bの他端をかしめ固定した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、ターミナル90とチョークコイル59a,59bを組み付けた後に、ホルダ本体52にターミナル90を組みつけてもよい。
【0072】
さらに、上述の実施形態では、2つのブラシ51,51のうち、一方のピグテール58の他端にはチョークコイル59aの一端が接続され、他方のピグテール58の他端には、PTCサーミスタ60を介してチョークコイル59bの一端が接続されている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、チョークコイル59a,59bやPTCサーミスタ60に代わってブラシ51に供給される電流を平滑化する平滑コンデンサ等の他の電気素子を接続してもよい。
【0073】
そして、上述の実施形態では、ターミナル90の素子接続部95が延在している面と、圧入部93のベース部96が延在している面との間の角度θが式(1)を満たすように設定されることにより、素子接続部95、及び圧入部93が互いに同一直線上に重ならないように配置されている場合について説明した。しかしながら、角度θが式(1)を満たさなくてもよく、素子接続部95、及び圧入部93が互いに同一直線上に重ならないようにターミナル90を形成すればよい。
【0074】
また、上述の実施形態では、不図示の外部電源と、この外部電源からの電力が供給される被給電体であるブラシ51とを電気的に接続するために、ホルダアッシー50にターミナル90を組み付けた場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、給電が行われるさまざまな被給電体と外部電源とを電気的に接続するために本実施形態のターミナル90の構造を採用することが可能である。
【符号の説明】
【0075】
1 減速機構付モータ装置
40 電動モータ
41 ヨーク
42 マグネット(磁極)
43 アーマチュア
44 回転軸
47 コンミテータ
50 ホルダアッシー
51 ブラシ
52 ホルダ本体(筐体)
59a,59b チョークコイル(電気素子)
90 ターミナル
91 金属板
92 ターミナル本体
93 圧入部
95 素子接続部
106 被保持部
108 かしめ部
110 折重ね部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体に設けられた被給電体に電力を供給するために、前記被給電体と外部電源とを電気的に接続するためのターミナルにおいて、
1枚の金属板をプレス加工して形成されたターミナル本体を有し、
前記ターミナル本体は、
前記筐体に取付け可能に形成され、前記外部電源側に設けられた端子を圧入接続可能な圧入部と、
前記外部電源と前記被給電体との間に設けられる電気素子を接続可能な素子接続部とを有し、
前記素子接続部は、前記金属板を少なくとも2重に折り重ねた折重ね部を有し、
前記折重ね部の一部に、この折重ね部を塑性変形させることにより、前記電気素子が接続されるかしめ部を設けたことを特徴とするターミナル。
【請求項2】
前記圧入部と、前記素子接続部とが同一直線上に重ならないように前記金属板を屈曲形成したことを特徴とする請求項1に記載のターミナル。
【請求項3】
前記素子接続の前記かしめ部とは反対側端には、前記筐体に前記素子接続部を保持させるための被保持部が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のターミナル。
【請求項4】
前記素子接続部は、この素子接続部の全体に亘って前記折重ね部を有していることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載のターミナル。
【請求項5】
請求項1〜請求項4の何れかに記載のターミナルを、前記筐体に設けると共に、この筐体に、コンミテータに給電を行うためのブラシを設け、このブラシを前記被給電体として設定したことを特徴とするホルダアッシー。
【請求項6】
請求項5に記載のホルダアッシーと、
このホルダアッシーが取付けられ、磁極を有するヨークと、
前記ヨークの内側に回転自在に設けられたアーマチュアとを有し、
前記アーマチュアの回転軸に前記コンミテータが固定されていることを特徴とする電動モータ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−253894(P2012−253894A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−124250(P2011−124250)
【出願日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【出願人】(000144027)株式会社ミツバ (2,083)
【Fターム(参考)】