説明

チップ角度測定方法及びチップ角度測定装置

【課題】複雑な構成を採用することなく、短時間に且つ容易に溶接用電極チップがワークに対して鉛直に位置決めされているか否かを確認する。
【解決手段】本発明に係るチップ角度測定方法を実施するためのチップ角度測定装置26は湾曲する第1把持部30と、第2把持部32とを有し、前記第1把持部30の第1アーム34a、第2アーム34bの間に第1検出部60aが設けられ、第2把持部32を構成する第3アーム50a、第4アーム50bの間に第2検出部60bが設けられる。第1把持部30と第2把持部32は互いに接近したとき緊締部44によって固定される。第2電極チップ22がワークWに当接したとき、第1検出部60aと第2検出部60bの針部82が同じ目盛を示せば、ワークWが第2電極チップ22に対して鉛直に接していることを確認できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶接用チップ角度測定方法及びチップ角度測定装置に関し、一層詳細には溶接時に溶接用電極チップに対しワークを所望の位置で且つ所望の角度で当接させるための溶接用チップ角度測定方法及びチップ角度測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
各種の溶接方法の中で、スポット溶接は自動車の製造途上で、特に、車体の組立工程に多用されている。溶接時間が短く、しかも溶接品質に優れるという利点があるからである。
【0003】
通常、車体の製造に採用されているスポット溶接装置の基本構成は、床に設置される多関節ロボットと、前記多関節ロボットのアームに取り付けられる一組の溶接ガンとからなり、前記一組の溶接ガンの両端に第1の電極ホルダと第2の電極ホルダとが設けられ、それぞれの前記電極ホルダには電極チップが取り付けられている。
【0004】
スポット溶接では、溶接前にワークに対する電極チップの面直度を確認することが必要となる。溶接品質を良好にするためである。このような電極チップの面直度を確認する測定装置としては、例えば、特許文献1、特許文献2に記載されるものが挙げられる。
【0005】
特許文献1は感圧素子を利用した測定装置を開示している。すなわち、この測定装置では、一方の電極ホルダに一方の電極チップに代えて取り付けられるヘッドに、同一円上に複数個の感圧素子を等角度間隔で配列し、スポット溶接されるワークに向けて前進駆動される他方の電極ホルダに設けられた他方の電極チップがいずれの感圧素子に当接するかを電気的に検出して電極チップのワークに対する面直状態からのずれ角を検知している。
【0006】
特許文献2は、ダミーチップを利用した測定装置を開示している。この特許文献2には、溶接ガンのホルダ部から電極チップを外し、このホルダ部に角度測定用ダミーチップを取り付け、この角度測定用ダミーチップをワークに当接することで、ワークに対する電極チップの角度が面直度に対してどの程度変位しているかを視認するものである。
【0007】
具体的には、この角度測定用ダミーチップは、電極ホルダ部に嵌合する嵌合部を一端に備える軸部材と、この軸部材の先端に揺動可能に取り付けられる筒部材と、ワークに当てるために前記筒部材の先端に備える平坦面と、前記筒部材の自由端に備える揺動側ゲージ部材と、この揺動側ゲージ部材の対向位置にて前記軸部材に備える固定側ゲージ部材と、この固定側ゲージ部材と前記揺動側ゲージ部材との少なくとも一方に備える指標部とを備える。利用時には、前記平坦面をワークに当接したときの固定側ゲージ部材又は揺動側ゲージ部材と指標の相関関係からワークに対する角度測定用ダミーチップの角度を測定することができる。
【0008】
【特許文献1】特開2003−19571号公報
【特許文献2】特開2007−98448号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、スポット溶接装置を取り付ける多関節ロボットは極めて大きく、場合によっては、前記電極チップの面直度を測定する場合、高所での作業を余儀なくされることがある。特許文献1に記載の面直度センサは複数個配設されるために、個々の面直度センサに電気配線を接続する必要があり、配線構造が複雑であり、且つ高価であるとともに特に該電気配線が高所作業時に邪魔になる。
【0010】
特許文献2に記載のダミーチップを利用した方法は、それなりに技術的効果があるが、測定時に電極ホルダに嵌合された電極チップをダミーチップと交換しなければならないという煩雑さを伴う。
【0011】
本発明は上記した問題点を解決するためになされたもので、煩雑な電気配線が不要で且つ高所での作業性を改善し、しかも検出角度の視認性が高く、さらに、簡単で且つ安価なチップ角度測定方法及びチップ角度測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記の課題を達成するために、本発明に係るチップ角度測定方法は、溶接ガンを構成する電極チップとワークとの接触角度を測定するチップ角度測定方法であって、チップ角度測定装置を構成する第1把持部と第2把持部を、同一の支軸を支点として回動させて前記電極チップの周壁を囲繞する工程と、前記ワークに対し前記電極チップを接触させるとともに、前記第1把持部と第2把持部に設けられた変位部材を前記ワークに接触させる工程と、前記変位部材の変位量を前記電極チップに対するワークの傾斜角度として表示させる工程とを有することを特徴とする。
【0013】
前記チップ角度測定方法によれば、ワークの変位部材への傾斜角度(接触角度の変位量)を容易に視認することができる。これによってワークの位置又は姿勢を調整し直せば、電極チップに対するワークの鉛直位置が確保され、品質に優れた溶接を行うことが可能となる。
【0014】
この場合、本発明は、請求項1に記載の前記チップ角度測定方法において、複数個の前記変位部材の変位量同士を対比して前記電極チップに対するワークの傾斜方向を検出することを特徴とする。
【0015】
この方法によれば、ワークの傾斜方向が確認できるので電極チップに対しワークを容易に面直にして、ワークの位置調整を迅速に行うことができる。
【0016】
さらに、本発明は、溶接ガンを構成する電極チップに装着され、前記電極チップに対するワークの傾斜角度を測定するためのチップ角度測定装置であって、一端部同士が同一の支軸を介して回動可能に軸支され、前記電極チップの周壁を囲繞する第1把持部及び第2把持部と、前記第1把持部と前記第2把持部とを接近させて位置決め固定する手段と、前記第1把持部と第2把持部とにそれぞれ設けられて前記電極チップとともにワークに接する変位量によって電極チップに対するワークの傾斜角度を測定する複数の変位部材と、を備えることを特徴とする。
【0017】
このチップ角度測定装置によれば、複数の変位部材のワークに接する伸長度によって電極チップに対するワークの傾斜度合が変位部材の変位量から視認できる。これによってワーク位置又は姿勢を調整し直して、ワークを電極チップに対して鉛直に当接することが可能となり、溶接品質に優れた溶接を行うことができる。
【0018】
この場合、本発明は、請求項3記載の前記チップ角度測定装置において、前記位置決め固定手段が、一端部が前記第1把持部又は前記第2把持部の一方に回動自在に連結され且つ他端部には前記第2把持部又は前記第1把持部に形成された舌片間に挿入されるロッドが設けられ、前記ロッドには前記第1把持部と第2把持部によって電極チップの周壁が囲繞された際、該第1把持部と第2把持部とが互いに開成しないように離間阻止する手段が設けられていることを特徴とする。
【0019】
この構成によれば、第1把持部と第2把持部とがしっかりと位置決めされるのでワークの電極チップに対する鉛直度合を容易に視認できる。
【発明の効果】
【0020】
本発明のチップ角度測定方法及びチップ角度測定装置によれば、電極用のアームから離脱させることなくワークの電極チップに対する傾斜角度を視認でき、これによって安価な且つ溶接品質に優れた製品を得ることができ、しかも、特に、電線等を不要とすることで、高所での電極チップに対してワークを面直にするための作業性をさらに高めることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明に係るチップ角度測定方法につき、それを実施するためのチップ角度測定装置との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
図1は、本実施の形態で用いられるチップ角度測定装置を組み込む溶接ガン10の一部省略概略説明図であり、図2はチップ角度測定装置の斜視説明図、図3はチップ角度測定装置の一部断面平面図である。
【0023】
この溶接ガン10は、ロボットアーム12に取り付ける基部14を備えたフレーム15と前記フレーム15に取り付けられた第1アーム16と第2アーム18とを有する。前記第1アーム16の先端に揺動自在に第1電極チップ20が設けられるとともに、前記第2アーム18の先端に第2電極チップ22が設けられる。前記第1電極チップ20と前記第2電極チップ22は前記フレーム15に固着されたアクチュエータ24の制御下にリンク機構25を介して接近離間し、ワークWに対してスポット溶接を施す。
【0024】
図2に、前記第1アーム16と第2アーム18とをアクチュエータ24の付勢作用下に揺動させてワークWに第1電極チップ20と第2電極チップ22が鉛直に当接しているかを確認するための本実施形態に係るチップ角度測定装置26を示す。このチップ角度測定装置26は、第1把持部30と、第2把持部32を有する。第1把持部30は、湾曲する第1アーム34aと、前記第1アーム34aと第1連結軸36を介して所定距離離間し且つ平行に延在する湾曲した第2アーム34bを有する。第1アーム34aには、第1の膨出部38aとこの第1膨出部38aから空隙39を介して所定距離離間する第2の膨出部38bが形成されている。前記空隙39を利用して前記第1アーム34aと第2アーム34bの孔部にボルト99を螺入して前記第1連結軸36が緊締される。第2アーム34bには、第3膨出部40が形成されている。第1アーム34aには、軸42を介して緊締部44が回動自在に軸着される。緊締部44の構造については追って詳細に説明する。
【0025】
第1把持部30を構成する第1アーム34a及び第2アーム34bの尾端部は、支軸28によって第2把持部32と揺動自在に連結される。第2把持部32は第3アーム50aと、第2連結軸52を介して所定距離離間し且つ平行に延在する湾曲した第4アーム50bを有する。この第3アーム50aと第4アーム50bによる離間距離は前記第1把持部30の第1アーム34aと第2アーム34bの離間距離と実質的に同じである。第3アーム50aには、第4膨出部54が設けられ、この第4膨出部54に対し、空隙55を介して離間して前記第3アーム50aに形成される嵌合部56が設けられる。嵌合部56は後述する緊締部44のロッドを嵌合するための互いに所定距離離間する舌片57a、57bを有する。
【0026】
ところで、以上のような構成において、第1把持部30及び第2把持部32には、それぞれ第1検出部60a、第2検出部60bが設けられる。第1検出部60aと第2検出部60bは実質的に同一構造を採用するためにここでは第2検出部60bについて詳細に説明し、第1検出部60aの説明を省略する。実際、第1検出部60aは、第1アーム34aと第2アーム34bの所定距離離間する間に且つ支軸28と第1連結軸36の間に設けられる。図6に詳細に示されるように、第2検出部60bは、ロッド62を有し、このロッド62は、一方の端部にねじ部64を有し、他端部に室66が形成される。ねじ部64は第2アーム34bに形成された孔部を貫通し、下方へと延在するとともに該ねじ部64にナット68が螺合して固定される。室66の内部に検出体70が挿入される。検出体70は、棒状であって、その途上にフランジ部72を有し、一方の端部に形成された検出子74は前記ねじ部64に設けられた貫通孔を介して外部へ露呈している。コイルスプリング76の一端部はフランジ部72に着座し、他端部は保持部78に着座する。この保持部78は、インジケータ80を揺動自在に枢支する軸79を有しており、その途上は軸81を介して検出体70に軸着されている。このインジケータ80は、その先端部に設けられた針部82が屈曲した状態で前記保持部78に設けられた目盛部84に臨むように構成されている。従って、検出子74はコイルスプリング76によって常時下方へと押圧された状態にある。
【0027】
次に緊締部44について、図3を参照しながら説明する。緊締部44は、軸42によって回動自在に枢支されるロッド90を有する。ロッド90の一端部は、前記軸42に枢支され他端部側にねじ部92が形成される。前記ねじ部92には、その先端部にいわゆる馬鹿穴が形成された固定部94が挿入され、この固定部94の軸方向に尾端部側から延在する孔部95に内ねじ96が刻設された締付部97が挿入される。実際、締付部97は、内ねじ96がねじ部92に螺合されて固定部94内で進退動作する。その際にドライバー等を締付部97に設けられた溝93に嵌合して回転させる。なお、図2、図4、図6中の参照符号98は、前記保持部78をロッド62の外周に固定するためのねじであり、また参照符号99は、第1連結軸36や第2連結軸52を前記第1アーム34a、第2アーム34b、第3アーム50a、第4アーム50bにそれぞれ固定するための雄ねじを示す。
【0028】
本発明に係るチップ角度測定装置は、基本的に以上のように構成されるものであり、次にその作用及び効果について説明する。
【0029】
まず、支軸28を中心として第1把持部30と第2把持部32を互いに離間する方向へと拡開する。そして、図1に示す円柱状の第2電極チップ22を囲繞するように前記第1把持部30と第2把持部32を図2において矢印に示すように互いに接近するように回動させる。この結果、第2電極チップ22はその周囲がすっぽりと湾曲する第1把持部30と第2把持部32に嵌合した状態になる。このとき、チップ角度測定装置26を構成する舌片57a、57b間に緊締部44を構成するロッド90が挿入された状態になる。そこで、固定部94を舌片57a、57bの端部に当接するまで進動作せしめ、前記舌片57a、57bに固定部94の先端部が当接した状態で溝93を介して内ねじ96を螺回せしめ、締付部97を固定部94の孔部95の先端壁部まで螺入させる。これによって第1把持部30と、第2把持部32はもはや拡開する方向へと回動させることはできない。そこで、このような状態でロボットアーム12を変位せしめ、第1電極チップ20と第2電極チップ22の間でワークWを挟持する。これによって第2電極チップ22の先端は、図6に示すようにワークWの表面に加圧力を持って接するに至る。このとき、検出子74も当然にワークWの表面に当接し、第1検出部60aと第2検出部60bをそれぞれ構成するインジケータ80の針部82が目盛部84の所定位置を示すことになる。第1検出部60aと第2検出部60bの針部82が目盛部84の同じ位置を示せば、ワークWに当接する検出子74の位置が同じであることから、ワークWが第2電極チップ22に鉛直に接していることが確認できる。一方、図7A、図7Bに示すように、第1検出部60aと第2検出部60bの目盛部84が示す位置が異なっていれば、例えば、図7Aでは、ワークWの左側が下がった位置を示し、また、図7Bではその右側が下がった位置を示すことになる。従って、ワークWが第2電極チップ22に対して鉛直に位置決めされていないことからスポット溶接を遂行する際に懸念を生じることになる。従って、ワークWを再度位置決めし直す必要性を作業者に示すことになる。
【0030】
本実施の形態によれば、以上のように、第2電極チップ22を取り外すことなく、当該第2電極チップ22がワークWに対して正確に鉛直方向から接しているか否かを容易に確認することができる。従って、ワークWの位置決め確認が短時間でしかも高度な負担もなく、さらには、複雑な構造を採用することなく、容易に確認できるという効果を得られる。従って、第2電極チップ22が高所にあって、ワークWの第2電極チップ22への鉛直度の確認に何ら支障はない。なお、第1電極チップ20に対するワークWの位置決めが正確に行なわれているか否かもチップ角度測定装置26を用いて容易に確認できることは言うまでもない。
【0031】
しかも、本実施の形態によれば、第2電極チップ22や第1電極チップ20の周囲に前記チップ角度測定装置26を回転させれば、第2電極チップ22、第1電極チップ20を中心としてあらゆる角度でワークWの傾斜程度を確認できる。このため、ワークWの位置決め精度が向上する。
【0032】
以上、本発明について実施の形態を挙げて説明したが、本発明は、本実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の構成上の変更ができることは言うまでもない。
【0033】
例えば、本実施の形態においては、チップ角度測定装置26の回動を阻止するために、第1アーム34aと第2アーム34bの孔部にボルト99を螺入して第1連結軸36を緊締するようにしているが、これに代替し、作業者が第1アーム34aと第2アーム34bの双方を手で把持し、この状態で上記の測定を行うようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】図1は、溶接ガンの一部省略概略説明図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態に係るチップ角度測定装置の第1把持部と第2把持部が開成した状態の斜視説明図である。
【図3】図3は、図2のチップ角度測定装置において、緊締部の詳細を示す一部断面平面図である。
【図4】図4は、本発明に係るチップ角度測定装置の第1把持部と第2把持部が互いに接近する方向へと閉成して固定された状態の斜視説明図である。
【図5】図5は、図4に示すチップ角度測定装置の平面図である。
【図6】図6は、図5のVI−VI線縦断面図である。
【図7】図7A、図7Bは、本実施の形態に係るチップ角度測定装置の第1検出部、第2検出部がワークに当接し、且つワークが傾いている状態を示す概略説明図である。
【符号の説明】
【0035】
10…溶接ガン 20…第1電極チップ
22…第2電極チップ 26…チップ角度測定装置
28…支軸 30…第1把持部
32…第2把持部 34a…第1アーム
34b…第2アーム 36…第1連結軸
44…緊締部 50a…第3アーム
50b…第4アーム 52…第2連結軸
57a、57b…舌片 60a…第1検出部
60b…第2検出部 62、90…ロッド
70…検出体 74…検出子
80…インジケータ 82…針部
84…目盛部 94…固定部
97…締付部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶接ガンを構成する電極チップとワークとの接触角度を測定するチップ角度測定方法であって、
チップ角度測定装置を構成する第1把持部と第2把持部を、同一の支軸を支点として回動させて前記電極チップの周壁を囲繞する工程と、
前記ワークに対し前記電極チップを接触させるとともに、前記第1把持部と第2把持部に設けられた変位部材を前記ワークに接触させる工程と、
前記変位部材の変位量を前記電極チップに対するワークの傾斜角度として表示させる工程と、
を有することを特徴とするチップ角度測定方法。
【請求項2】
請求項1に記載の測定方法において、複数個の前記変位部材の変位量同士を対比して前記電極チップに対するワークの傾斜方向を検出することを特徴とするチップ角度測定方法。
【請求項3】
溶接ガンを構成する電極チップに装着され、前記電極チップに対するワークの傾斜角度を測定するためのチップ角度測定装置であって、
一端部同士が同一の支軸を介して回動可能に軸支され、前記電極チップの周壁を囲繞する第1把持部及び第2把持部と、
前記第1把持部と前記第2把持部とを位置決め固定する手段と、
前記第1把持部と第2把持部とにそれぞれ設けられて前記電極チップとともにワークに接する変位量によって電極チップに対するワークの傾斜角度を測定する複数の変位部材と、
を備えることを特徴とするチップ角度測定装置。
【請求項4】
請求項3記載のチップ角度測定装置において、前記位置決め固定手段は、一端部が前記第1把持部又は前記第2把持部の一方に回動自在に連結され且つ他端部には前記第2把持部又は前記第1把持部に形成された舌片間に挿入されるロッドが設けられ、前記ロッドには前記第1把持部と第2把持部によって電極チップの周壁が囲繞された際、該第1把持部と第2把持部とが互いに開成しないように離間阻止する手段が設けられていることを特徴とするチップ角度測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−125460(P2010−125460A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−299701(P2008−299701)
【出願日】平成20年11月25日(2008.11.25)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】