説明

チャネルツリー演算を実行する方法および装置

【課題】OFDMA等の通信システムにおいてチャネルツリー演算を実行する方法および装置を提供する。
【解決手段】チャネルリソースをスケジュールする為に、ノードの親リンクと子リンクを決定(402)し、各ノードの副搬送波数を計算(404)し、その副搬送波数に基づいてノードの順序付け(406)をし、チャネルツリー上の実在ノードのチャネルノード識別子を、対応する仮想ノード識別子にマッピング(408)し、仮想ノード識別子を使用して、チャネルツリーの実在ノードに対して演算を実行(410)する。

【発明の詳細な説明】
【合衆国法典第35部第119条に基づく優先権の主張】
【0001】
特許に対する本出願は、2007年3月26日に出願され、この出願の譲受人に譲渡され、参照により明白にここに組み込まれている、“チャネルツリー演算を実行する方法および装置”と題する仮出願第60/908,181号に対する優先権を主張する。
【背景】
【0002】
分野
本開示は一般に、通信システムにおいてチャネルツリー演算を実行する方法および装置に関し、より詳細には、通信システムにおけるチャネルリソースをスケジュールするために、チャネルツリーを順序付けて、チャネルツリー演算に対して向上した計算速度を生じさせることに関する。
【0003】
背景
直交周波数分割多元接続(OFDMA)システムのような通信システムにおいて、利用可能なシステムの帯域幅は、システムのチャネルを表す、階層グラフまたは、ノードの“ツリー”(“チャネルツリー”と呼ばれる)として表してもよく、システムのチャネルは、1つ以上の周波数、副搬送波、またはトーンであってもよい。ウルトラ・モバイル・ブロードバンド(UMB)のような、将来のOFDMAシステムにおいて、チャネルツリーとしての利用可能な帯域幅の表示は、ノード間のいくつかの明確な関係を利用する。知られているように、チャネルツリーは、通信ネットワークにおいて周波数をユーザに割り当てて、通信ネットワークにおいて複数の受信機間のダイバーシティを保証するために使用される。さまざまなチャネルツリーの概念は、2005年8月22日に出願され、全体としてここに組み込まれている、“単一搬送波FDMAシステムのための周波数ホッピング設計”と題する、米国特許出願シリアル番号第11/209,246号において論じられている。
【0004】
チャネルツリーは一般に、スケジューラユニットによって、アクセス端末(AT)割り当て、および全帯域幅管理を信号で伝えるために使用される。一例として、スケジューラはOFDMAシステムのより時間的制約のある要素の1つであることから、チャネルツリー演算の高速で効率的なパフォーマンスを有することが有益であることが理解されるかもしれない。しかしながら、チャネルツリーは従来、リンクされたリストを使用して実現される。特に、このタイプの構成は、ノードがポインタを介してリンクされているツリー構造を伴う。しかしながら、リンクされたリスト構造は、実行される大部分の演算に対して、構造の走査を必要とし、それゆえに、チャネルツリー演算のパフォーマンスの速度および効率を制限する。
【概要】
【0005】
1つの観点にしたがって、通信システムのための方法を開示する。方法は、規定されている順序付けスキームに基づいて、チャネルツリーの複数の実在ノードのうちの少なくとも1つの、少なくとも1つの実在ノード識別子を、少なくとも1つの対応する仮想ノード識別子にマッピングすることを含む。方法はさらに、少なくとも1つの仮想ノード識別子を使用して、チャネルツリーの複数の実在ノードのうちの少なくとも1つに対して、少なくとも1つの演算を実行することとを含む。
【0006】
別の観点にしたがって、本明細書は、ワイヤレス通信システム中で動作可能な装置を開示する。装置は、規定されている順序付けスキームに基づいて、チャネルツリーの複数の実在ノードのうちの少なくとも1つの、少なくとも1つの実在ノード識別子を、少なくとも1つの対応する仮想ノード識別子にマッピングするように構成されているプロセッサを含む。装置はまた、プロセッサに結合され、少なくとも1つの仮想チャネル識別子を記憶するメモリを含む。
【0007】
さらに別の観点にしたがって、ワイヤレス通信システム中で動作可能な装置を開示する。装置は、規定されている順序付けスキームに基づいて、チャネルツリーの複数の実在ノードのうちの少なくとも1つの、少なくとも1つの実在ノード識別子を、少なくとも1つの対応する仮想ノード識別子にマッピングする手段を特徴とする。装置はまた、少なくとも1つの仮想ノード識別子を使用して、チャネルツリーの複数の実在ノードのうちの少なくとも1つに対して、少なくとも1つの演算を実行する手段を特徴とする。
【0008】
さらに別の観点において、コンピュータ読み取り可能媒体を備えるコンピュータプログラムプロダクトを開示する。コンピュータ読み取り可能媒体は、規定されている順序付けスキームに基づいて、チャネルツリーの実在ノードの、少なくとも1つのノード識別子のそれぞれを、対応する仮想ノード識別子にマッピングすることとをコンピュータに生じさせるためのコードを含む。コンピュータ読み取り可能媒体はまた、仮想ノード識別子を使用して、チャネルツリーの実在ノードのうちの少なくとも1つに対して、少なくとも1つの演算を実行することをコンピュータに生じさせるためのコードを含む。
【0009】
さらに他の1つの観点において、コンピュータシステムのための装置を開示する。装置は、通信システムにおいてチャネルリソースを割り当てるように構成されているスケジューラを特徴とする。スケジューラには、規定されている順序付けスキームに基づいて、チャネルツリーの複数の実在ノードのうちの少なくとも1つの、少なくとも1つの実在ノード識別子を、少なくとも1つの対応する仮想ノード識別子にマッピングするように構成されている第1のモジュールが含まれている。スケジューラはまた、少なくとも1つの仮想ノード識別子を使用して、チャネルツリーの複数の実在ノードのうちの少なくとも1つに対して、少なくとも1つの演算を実行するように構成されている第2のモジュールを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本開示の1つの観点にしたがった、アクセスポイントおよびアクセス端末を有するワイヤレス通信システムを図示する。
【図2】図2は、通信システムにおける実在ノードのチャネルツリー図である。
【図3】図3は、本開示の1つの観点にしたがって、通信システムにおいてチャネルツリーを変形し、演算を実行する方法の例示的なフロー図である。
【図4】図4は、本開示の1つの観点にしたがって、通信システムにおいてチャネルツリーを変形し、演算を実行する方法のフロー図の別の例である。
【図5】図5は、本開示の観点にしたがった、図2中で図示したチャネルツリーの変形である。
【図6】図6は、図5のチャネルツリーのノードを割り当てるためのチャネルツリー演算の実例である。
【図7】図7は、現在開示する方法を利用する、図1のワイヤレス通信システムのためのワイヤレスネットワーク装置のブロック図である。
【図8】図8は、開示する方法を利用するワイヤレス通信システムのための装置の別の例のブロック図である。
【詳細な説明】
【0011】
本開示は、通信システムにおいてチャネルツリー演算を順序付けし、実行する方法および装置に関し、方法および装置は、通信システムにおいてチャネルリソースをスケジュールするために、チャネルツリー演算に対して向上した計算速度を与える。簡単に言えば、チャネルツリーの順序付けは、定められている順序付けにしたがって、チャネルツリーの実在ノードの、1つ以上のノード識別子のそれぞれを、対応する仮想ノード識別子にマッピングすることを含む。より詳細には、仮想ノード識別子の規定されている順序付けは、親/子の関係のような、ノード間の関係、または、どれくらいの数の副搬送波が特定のノードによって表されているか(すなわち、どれくらいの数の“子”がノードによって発生しているか)、に基づいている。仮想ノード識別子は、この順序付けに基づいて連続的に並べてもよく、ビットマップによって表してもよい。ビットマップを利用することによって、例えば、チャネルツリー構造の走査による、実在ノード識別子のオリジナルのチャネルツリーを使用した、同じ演算の実行に比べて、処理速度の向上とともに、いくつかのチャネルツリー演算を実行できる。
【0012】
図1を参照すると、開示する方法および装置を実現してもよい、例示的なワイヤレス通信システム100が図示されている。示すように、アクセスポイント102(AP)は、端末104および106のような、1つ以上のアクセス端末(AT)と通信する。アクセスポイント(AP)102は、それぞれフォワードリンク108および110によって、アクセス端末104および106に情報を送信する。さらに、アクセスポイント102は、それぞれリバースリンク112および114によってアクセス端末104および106から情報を受信してもよい。
【0013】
アクセスポイント102は、(図1中で示していない)スケジューラを含んでいてもよく、スケジューラは、アクセス端末AT(例えば、104、106)との通信のために使用されるチャネルリソースを割り当てる。リソースの割り当てを決定する際に、AP100におけるスケジューラは、チャネルツリーを利用して、副搬送波またはトーンを割り当ててもよい。利用してもよい例示的なチャネルツリーを図2中で図示する。
【0014】
図2中で示したように、チャネルツリー200は、番号を付したブロックにより図示した、多数のノードを含む。各ノードは、通信システムにおける単一のチャネルを表す。この例において、ブロック16ないし33、および36によって図示した、チャネルツリー200の最も深い所の層は、これらのノードがそれらの下に何らかの“子”を持たないことから“基本ノード”と呼ばれる。例示的なシステムにおいて、基本ノードは、1組の複数の搬送波またはトーンにマッピングされてもよい。別の例示的なシステムにおいて、基本ノードは、1組の8個のトーンまたは副搬送波にマッピングされる。図2中で図示した多数のノードは例示にすぎず、任意のさまざまな数のノードがチャネルツリーの一部であってもよいことが注目される。
【0015】
例えば、ノード7のような、より上位のノードは、それらの子孫(すなわち、図2中のノード7の例におけるノード16および17)のすべての副搬送波を引き継ぐ。したがって、ノード7は、ノード16および17を引き継ぎ、16個の副搬送波カバーする(各ノードに8個ずつの副搬送波またはトーンを仮定する)。さらにいくつかの通信システムにおいて、ノードが使用されるか、または、割り当てられるとき、子孫だけでなく、先祖(すなわち、親ノード)も、使用に対して制限されるようになるか、または利用不可能になることが規定される。例えば、図2中のノード3がATに割り当てられる場合、割り当てにおけるこのチャネルだけでなく、ノード7、8、16―20(すなわち、子孫)、ならびに、ノード0および1(すなわち、親)も、他のアクセス端末による使用に供されないだろう。
【0016】
図2中にも図示されているように、例えば、ノード3および4のような、同じ“レベル”においてグラフ化されるノードは、同じ数の、子孫、したがって、割り当て可能な副搬送波を必ずしも有するとは限らない。さらに、同じレベルのそれらのノードは、必ずしも連続的に番号が付されていない。したがって、図2中の実在ノードの構造は、必ずしも規則的でなく、チャネルツリーのノードがポインタによってリンクされている、リンクされたリストを使用して実現される、既知のアプリケーションにおけるものである。したがって、そのようなリンクされたリストを使用する、割り当てまたはスケジューリングの演算は、ソフトウェアによって実行される、走査またはルックアップテーブルを必要とする。
【0017】
したがって、本開示の観点において、より容易で効率的なチャネルツリー演算の実現を可能にするために、図2中のチャネルツリー200のような、通信システムにおけるチャネルツリーは、実在ノードを仮想ノードにマッピングすることにより変形してもよい。そのような変形を実行するためのアルゴリズムまたは方法を、図3のフロー図において説明する。図3中で示すように、方法300はブロック302を含み、そこでは、チャネルツリーの実在ノードの、1つ以上のチャネルノード識別子のそれぞれが、規定されている順序付けスキームに基づいて、対応する仮想ノード識別子にマッピングされる。以下でより詳細に説明するように、規定されている順序付けスキームは、仮想ノードを使用して、チャネルツリー(例えば、チャネルツリー200)の実在ノード間の関係を表す方法を実行し、その結果、実在ノード間の関係はビットマップとして表される。
【0018】
ブロック302におけるマッピングが完成した後、フローはブロック304に進み、ブロック304では、1つ以上の演算が、仮想ノード識別子を使用して、チャネルツリーの実在ノードのうちの1つ以上に対して実行される。マッピングが、仮想ノードのビットマップとして、実在ノード間の関係を表す例において、“AND”および“OR”演算のような、ビットに関する演算を、チャネルリソースの割り当ての間に実行されるさまざまなスケジューリングの演算(例えば、ノードの割り当ておよび解放)に対して利用してもよい。ブロック302におけるプロセスは、例えば、AP中のスケジューラによって、APにおいて実行してもよく、または、代わりに、仮想マッピング情報をAPに伝達して戻すATによって実行できることが注目される。
【0019】
本開示の方法および装置が、実在ノードのチャネルツリーを仮想ノードのチャネルツリーにどのように変換するか、またはマッピングするか(例えば、上述したブロック302のプロセス)に関する実例として、図4は、実在ノードのチャネルツリー(例えば、図2)を仮想ノードのチャネルツリーに変換または変形する(ここでは、チャネルツリーの“規定されている順序付け”とも呼ばれる)プロセスのフロー図を説明する。変形されたツリーにおけるノード間の関係を表すために、親および子のリンクが、最初に決定またはセットアップされる。この最初の決定は、図4の方法400におけるブロック402によって示される。このセットアップに基づいて、各ノードに対するトーンまたは“ホップポート”の数を、図4中のブロック404によって示すように、計算または決定できる。例えば、図2のチャネルツリーにおいて、ベースノード(例えば、16−33、35)に関係付けられている多数のトーンは、いくつかの予め定められている数“n”個のトーンである。ノード3のような親ノード(すなわち、1つ以上の子を有するノード)に対して、ノードに関係付けられているトーンの数は、ノード3の子すなわちベースノードである、ノード16ないし19に割り当てられているトーンの数の合計になる。各ノードが1組の“n”個のトーンを表すシステムにおいて、ノード3によって表されるトーンの総数は、n×4ノード(ノード3の子としてノード16ないし19)であり、したがって、n=8である例において、実在ノード3は、32個のトーンを表す。
【0020】
ノードのそれぞれに対する副搬送波の数の決定後に、副搬送波または“ホップポート”の数にしたがって、ノードをソートまたは順序付けする。特に、副搬送波の数にしたがうだけでなく、ノード識別子情報によって、ノードをソートまたは順序付けしてもよい。ノード識別子情報は、単に順次番号付け情報を含んでいてもよい。したがって、図2のチャネルツリーの例において、実在ノード識別子の値は単に、ボックス内で示される番号である。1つの観点にしたがうと、ブロック406のプロセスにおいてノードを順序付けするとき、ノードは最初に、副搬送波の数にしたがって、組にソートされ、次に、同じ数の副搬送波を有する、組のノードの間で、実在ノード識別子を使用して、その組内のノードに順序付けまたは番号付けしてもよい。
【0021】
図2の例を使用すると、図2中のノード4は、より多くの子、それゆえにより多くの副搬送波を有することから、実在ノード4の識別子がノード3の実在ノード識別子よりも番号的に後に発生しているにもかかわらず、仮想ノードマッピングにおいてノード3より先に、このノードがソートまたは順序付けされて、番号付けされることが理解できる。これは、ノード4がより多数の副搬送波を有し、それゆえに、仮想ノードマッピングにおいてノード3よりも先に順序付けされるからである。さらに、例えば、ノード3および5は、同じ数の子(すなわち、“兄弟”ノード)を、それゆえに、同じ数の副搬送波またはホップノードを有することが注目される。したがって、これらのノードを順序付けするとき、実在ノード識別子5の値が、ノード3の実在ノード識別子の値よりも大きいことから、ソート順序においてノード3がノード5の前に順次発生するように、ノードがソートされるだろう。
【0022】
図4中のブロック406の順序付けを決定した後に、チャネルツリー中の1つ以上の実在ノード識別子のそれぞれを対応する仮想ノード識別子にマッピングすることが、ブロック408中で説明するように実行される。マッピングは、ブロック406のプロセスによって決定された、ソートされ、または、順序付けされた実在ノードを利用することと、ソートされた実在ノードのこのシーケンスを、対応する連続的な番号が付された仮想ノード識別子にマッピングすることとを含む。仮想ノード識別子は連続的であることから、結果として生じる、変形されたチャネルは、ビットに関する演算をもたらすビットマップとして表示でき、その結果として、例として、割り当て、解放、サーチおよび状態追跡の演算に対して、向上した計算速度が生じる。副搬送波の数とチャネルノード識別子とに基づいてソートされている、連続的に番号が付された仮想ノード識別子に、実在ノードのチャネルツリーを変形またはマッピングすることにより、ノード間の関係(すなわち、親、子、兄弟)を、仮想ノード識別子のビットマップとして効果的に表すことができることが理解される。
【0023】
マッピングは、通信システムのメモリにおいて維持および記憶してもよく、その記憶されているマッピングを使用して、演算が実行される環境(仮想識別子)と、実在チャネル識別子が通信システムのエンティティによって使用され、認識される実際の環境との間を翻訳してもよい。したがって、図2に関して以前に論じたブロック304に対応する代替のブロック410によって示すように、仮想ノード識別子のビットマップを使用して、ビットに関する演算を実行した後に、演算の結果を、実在ノードのチャネル識別子に翻訳して戻してもよい。
【0024】
図5は、図2の例に基づいた、結果として生じる、仮想ノード識別子の変形されたチャネルツリー500の例示的な説明図を提供する。図5において理解できるように、チャネルツリー500は、チャネルツリー200と同じ数のノードを含んでいてもよいが、ノード識別子が再順序付けされている。例えば、チャネルツリー200のノード3が再順序付けされ、仮想ノード識別子4が与えられている。同様に、チャネルツリー200のノード4は、チャネルツリー500におけるノード3である。これは、チャネルツリー200のノード4が、ノード3の子(すなわち、7、8、および16ないし19)よりも、子ノード(すなわち、9、10、11、および20ないし25)においてより多くの副搬送波を有するという事実によるものである。したがって、上述した本方法の観点にしたがうと、ノード4がノード3より先にソートされ、その後、仮想ノード識別子へのマッピングの間に再付番される。
【0025】
さらに、変形されたチャネルツリーを編成して、ホップポートまたは副搬送波レベルの階層内にノードを置いてもよい。図5の例は、断続線の境界によって、これらのレベルを図示する。最も高いレベル502はノード0を含み、ノード0は先祖を持たないノードであり、副搬送波の全体数を表す。次のレベル504はノード1を含み、ノード1は、例えば、ノード2よりも多い副搬送波を包含する。同様に、次のレベル506はノード2を含み、レベル508は再マッピングされたノード3を含むなど、図示したレベル510および512を通じてベースノードレベル514に至る。
【0026】
図5はまた、複数の、ホップポートまたは副搬送波のレベル(502ないし514)のそれぞれの内部の仮想ノード識別子の連続した番号付けを図示する。ホップポートまたは副搬送波のレベルは、以下“ポートレベル”と呼ぶ。したがって、例えば、チャネルツリー200中のノード34(ノード34は、ノード6に対して兄弟である)は、それが4個のベースノード(すなわち、図示した例において、8個の搬送波/ノードの場合、32個の副搬送波)をそれぞれ有する仮想ノードを含むポートレベル510内にあることから、仮想識別子番号7に再付番されている。同様に、同じ数の子(および最終的にベースノード)を有する他のノードが、同じポートレベルにおいて連続的に順序付けされる。また、各ポートレベルを使用して、同じ数のホップポートまたは副搬送波を有することが分かっているすべての連続した仮想ノード識別子の値の範囲を指定できる。仮想ノードをポートレベルに順序付けし、各ポートレベル内で連続的に番号付けすることにより、これは、同様な状態にあるノードのグループ分けと、サーチおよび状態追跡のためのビットマップの使用とを提供する。これは、結果として、そのようなチャネルツリー演算の実行に対して向上した速度を提供する。
【0027】
より詳細には、ビットマップアレイにおける各ノードに対するそれぞれのビットのバイナリ状態を使用して、ノードが仮想ノード識別子のビットマップ内で割り当てられているか、または、割り当て解除されているかどうかを示してもよい。ノードが割り当てられているとき、そのノードに対するビット値は、ノードが割り当てられているか、または、“制限されている”かを示す。例えば、ビットがゼロに設定されている場合、この状態は、ノードが割り当てられていること、または“制限されている”ことを示すように指定できる(または、代わりに、1の状態が、ノードが制限されていることを示すことができる)。したがって、ビットに関する演算に対して、“AND”および“OR”のような論理演算は、演算の実行において、ビットマップのアレイ中のこれらのビット値を使用して実行してもよい。
【0028】
チャネルを表す、図5のチャネルツリーにおける仮想ノードのそれぞれは、データベースにおいて各ノードに関係付けられている情報を有していてもよい。情報は、仮想ノード識別子だけでなく、親ノードの数や、子ノードの数や、そのノードに関係付けられている関係するノードの数のような情報を含んでいてもよい。ノードに関係付けられている他の情報は、1つの例として、ノードを確保して、その特定のノードの割り当てを防ぐ“確保された”ステータスのような、ノードのプロパティを含んでいてもよい。
【0029】
現在開示している方法および装置の1つの観点にしたがうと、チャネルツリー演算の少なくとも一部がより効率的に実行されることを可能にするように、アルゴリズムを実現してもよい。例示的な構成において、開示する、チャネルツリーの再マッピングを、例えば、単純なfirst−fitタイプのアルゴリズムの形態で、利用可能なノードをサーチするために利用してもよい。例えば、スケジューラが、割り当てるための特定の数の副搬送波またはトーンを探しているとき、再マッピングされたチャネルツリー(例えば、図5)は、各ノードが同じ数の副搬送波またはトーンを有するポートレベルを含むように順序付けされていることから、割り当ては単に、利用可能な最初のノードに対して必要な数のトーンを有するポートレベルをサーチする問題である。特定の例において、ビットマップによりノードの関係を表すことによって、さまざまな実施形態は、速いサーチを実行するために“find_first_bit”命令と呼ばれるものを使用してもよい。このケースにおいて、いくつかの数の副搬送波またはトーンを必要とするとき、必要な数の副搬送波を有するポートレベルのサーチは、ノードの割り当てビットを見て、最初のアサートされていないビット(すなわち、ゼロまたは1の値のいずれかであり、どちらの値がノードの割り当てを示すために予め選択されているかに依存する)を見つける。さらなる観点にしたがうと、サーチ機能は、本質的に汎用のものであってもよく、非バイナリツリーおよび、同様に他のサーチを取り扱うことができるものであってもよい。
【0030】
別の観点にしたがうと、割り当て(例えば、端末のATに対するノードの割り当て)または“制限マスク(restriction mask)”演算を、上述した、チャネルツリーの再マッピングを前提として効率的に実行してもよい。一例として、図6は、図5の例示的なチャネルツリーにおけるノードの制限マスキングを図示する。図示した例において、ノード3が、あるATに、制限マスクされるか、または割り当てられることになる場合、従来のチャネルツリーの制約から、このノードの子もまた、ATに、制限されるか、または、割り当てできるということになる。ノード3の割り当てビットと、子(すなわち、仮想ノード10ないし12、および22ないし27)の割り当てビットとのAND演算を実行することによって、これらのノードを、単純なビットに関する演算によって割り当てることができる。図6中で図示するように、これらの割り当てられたノードを、割り当てを示す斜線で示す。
【0031】
さらに、他のいくつかのノードの子であるノードが割り当てられるとき、親もまた、それらのノードのすべての子が割り当てに利用可能であるわけではないという意味において割り当てられる。したがって、図6の例において、ノード3の割り当てビットと、それぞれ、ノード0および1の割り当てビットとのAND演算を実行することにより、ノード0および1が割り当てられる。ノード0および1の割り当ては、ツリー中のそのノードのすべてのチャネルが望まれる場合を除いて、チャネルツリー中の他のノードの後続の割り当てを排除しない。例えば、ノード1の子であるノード4は、この例において、そのノードの下の利用可能な副搬送波またはトーンの数まで割り当て可能である。
【0032】
図6中で図示した別の例において、ノード6がユーザ端末(AT)に割り当てられることになる場合、AND演算は、ノード6の割り当てビットと、子孫ノード15、16、および32ないし35の割り当てビットとにより実行される。これらのノードの割り当ては、水平線のシェーディングによって示されている。さらに、AND演算が、親ノード2および0の割り当てビットと、ノード6の割り当てビットとにより実行され、したがって、これらのノードも同様に割り当てられる(この例におけるノード0のシェーディングは、以前に記述した例により、水平線のシェーディングで示されていないことが注目される)。さらに注目すべきは、ノード7が親ノードを持たず、それにもかかわらず、ノード6と子ノードを共有することから、AND演算は、ノード7の割り当てビットと、ノード6の割り当てビットとにより実行されて、ノード16、および34ないし35が現在割り当てられていることから割り当てが示され、ノード7のすべての子ノードが割り当てられているわけではないことが示される。
【0033】
図6は、制限マスキングまたは割り当ての2つの例を図示するにすぎず、示したチャネルツリーにおいて他のさまざまな割り当てを実施できることが注目される。AND演算を記述しているが、当業者は、チャネルツリーにおいてさまざまな演算を実行するのに他の論理演算(OR、NAND、NOR、XOR、など)を利用してもよいことを理解することが注目される。
【0034】
別の観点にしたがうと、仮想ノード識別子のビットマップを使用して、非制限マスキングまたは割り当て解除の演算を実行してもよい。例えば、割り当てられたノードがもはや必要とされず、割り当て解除できるケースにおいて、そのノードの割り当てビットの状態が変更される。さらに、割り当て解除されるノードの子孫ノードもまた、それらの状態を変更するために、例えば、親ノードの割り当てビットと、子ノードの割り当てビットとのOR演算によって、割り当て解除されてもよい。さらに、関連するノード(すなわち、親または兄弟ノード)がある場合、これらのノードの他の子が現在割り当てられていない場合、これらのノードを割り当て解除できる。
【0035】
図7は、ワイヤレスネットワーク700のブロック図を図示し、ワイヤレスネットワーク700において、本方法を利用してもよい。ネットワーク700は、基地局すなわちアクセスポイント(AP)702を含み、AP702は、ワイヤレスリンク706によって、少なくとも1つのユーザ端末すなわちアクセス端末(AT)704と通信する。AP702は、ワイヤレスリンク706による通信において、AP702によって使用されるチャネル(すなわち、1組の副搬送波またはトーン)を割り当てるために使用されるスケジューラ708または他の類似の機能ユニットを含んでいてもよい。スケジューラ708は、以前に記述したさまざまな方法を使用して、チャネルツリー中のチャネルを割り当てるように機能する。スケジューラ708は、(示していない)プロセッサおよび関連するメモリを使用して実現してもよい。さらに、1つの例において、本方法は、ビットマップによりノード関係を表すことを提供することから、スケジューラ708は、(ハードウェアアクセラレータ710としてラベル表示された)論理ハードウェアを含んでいてもよく、論理ハードウェアは、利用可能なノードの、より高速なサーチのために利用してもよい。一例として、アクセラレータ710を使用して、上述したfind_first_bit命令を加速してもよく、それにより、命令がスケジューラによって呼び出されるとき、命令はハードウェアにおいて実行される。さらなる観点にしたがうと、サーチ機能は本質的に汎用のものであってもよく、非バイナリツリーおよび、同様に他のサーチを取り扱うことができるものであってもよい。アクセラレータ710は、汎用プロセッサ(GPP)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、あるいは、他の任意の適切なプロセッサまたは論理ハードウェアのような、任意の適切なハードウェアデバイスを使用して実現してもよい。
【0036】
さらに、AT704は、割り当ておよび割り当て解除演算のようなスケジューリングの演算を実行する機能装置を含んでいてもよい。この機能装置は、デジタル信号プロセッサ(DSP)712または他の任意の適切なプロセッサで構成されていてもよい。さらに、いくつかの通信システムにおいて、AT704は、チャネルツリーに関する情報を含む、AP702から割り当てメッセージを受信し、“スケジューラ機能”とラベル表示された代替の機能ブロック714により示すように、DSP712または他の適切なプロセッサのいずれかで走るソフトウェアを実行して、割り当てまたは制限マスキングの演算だけでなく、割り当て解除または非制限マスキングの演算を実行してもよい。そのような演算から結果として生じる割り当ては、ワイヤレスリンクによってAP702に伝達し戻すことができ、それにより、通信システム中の(示していない)他のATが、AP702において計算されたチャネルツリーの割り当てに関する情報を受信する。
【0037】
1つの観点において、AT704のようなATは、以前に記述したことを使用する制限マスキングまたは割り当てを利用してもよい。一例として、ATにおける計算は、APからチャネルツリー情報を最初に受信することを含んでいてもよい。チャネルツリー情報は、実在ノード識別子と仮想ノード識別子との両方を含む。チャネルツリー情報を受信した後、ツリー中のすべてのノードに対する割り当てビットを制限してもよい。一例として、ATは次に、ORオペランドを使用して、その特定のATに割り当てられているチャネルに対する1つ以上のノードを、非制限にするか、または、割り当て解除してもよい。この方法で、割り当て解除ステータスを結果として生じる、それらのノードは、ATに割り当てられることになることが知られている。
【0038】
別の観点において、制限マスキングおよび非制限マスキングをAT内で用いて、暗黙の方法で割り当て解除を示してもよい。特に、ATは、チャネルツリー中のすべてのノードの割り当てビットを制限または設定してもよい。次に、特定のATに割り当てられる、それらのノードまたはチャネルに対して、非制限マスキングまたは割り当て解除が実行される。次に、ATにおける、割り当てられたノードの子ノードを含むチャネルの割り当てに関する情報が、別のATに知られるようになる場合、制限マスキングの演算(例えば、AND演算)をそれらのノードに実行してもよい。
【0039】
図8は、通信システムのための装置800のさらに別の例のブロック図を図示し、装置800は、現に開示している方法を実現する。例として、装置800は、ワイヤレス通信システムにおけるアクセスポイント(AP)またはアクセス端末(AT)であってもよい。装置800は、通信システムの少なくとも一部においてチャネルリソースを割り当て、スケジュールするために使用されるスケジューラ802を含む。スケジューラ802は、1つ以上のプロセッサ、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせによって実現してもよい。
【0040】
スケジューラ802は、規定されている順序付けスキームに基づいて、予め定められているチャネルツリーの実在ノードの、1つ以上のチャネルノード識別子のそれぞれを、対応する仮想ノード識別子にマッピングするモジュール804を含む。示すような通信バス805によって、または、他のさまざまなモジュール、プロセッサおよびメモリデバイスに結合している、他の任意の適切な通信によって、モジュール804は、結果として生じるマッピングを伝達してもよい。
【0041】
スケジューラ802はまた、チャネルツリーの実在ノードの、ノードの親および子リンクを決定するモジュール806を含む。モジュール806の機能は、“規定されている順序付けスキーム”の一部であってもよく、したがって、モジュール806はモジュール804によって包含できることが注目される。スケジューラ802はまた、各ノードに対する副搬送波またはトーンの数を計算するモジュール808を含む。以前に記述したように、副搬送波の数に基づいて、ノードを連続的に順序付け、またはソートするモジュール810によって、この計算を使用してもよい。例えば、同じ数の副搬送波、ホップポート、またはトーンを有するノードがポートレベルにソートされ、さらに、そこで連続的に番号付けされる。モジュール808および810は、モジュール804によって達成される、規定されている順序付けスキームを実行するものとして特徴付けることができ、したがって、代替として、このモジュールによって包含できる。
【0042】
スケジューラ802はまた、モジュール804(およびモジュール806、808、810)によって決定された仮想ノード識別子を使用して、チャネルツリーの実在のノードのうちの1つ以上に対して、1つ以上の演算を実行するモジュール812を含む。以前に記述したように、仮想ノード識別子は、ビットマップとして配列でき、ビットに関する演算がビットマップを使用して実行される。したがって、モジュール812は、以前により詳細に論じた、ビットに関する演算を実行するように実現してもよい。ビットに関する演算の計算だけでなく、ノードサーチ(例えば、find_first_bit)に関する計算も向上させるために、スケジューラ802は、図8中で図示したハードウェアアクセラレータ814のような、計算を実行する、または、利用可能なノードをサーチするハードウェアを含んでいてもよい。ハードウェアアクセラレータ814は、示すようにスケジューラ802の一部であってもよく、または、スケジューラ802から分離していてもよい。スケジューラ802およびアクセラレータ814は、汎用プロセッサ(GPP)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、あるいは、他の任意の適切なプロセッサまたは論理ハードウェア、およびこれらの組み合わせのような、任意の適切なデバイスを使用して実現してもよい。
【0043】
装置800中のさまざまなモジュールによって実行される、チャネルツリーのマッピングまたは再順序付けは、通信システムのメモリデバイス816のようなメモリにおいて維持および記憶してもよい。さらに、そのマッピングを使用して、動作が実行される環境(仮想表示)と、実在チャネル識別子が通信システムのエンティティによって使用され、認識される実際の環境との間を翻訳してもよい。装置800はまた、スケジューラ802の機能の1つ以上を実行するように構成されているプロセッサ818のような、1つ以上のプロセッサを含んでいてもよい。装置800は、図1中のAP102のような、アクセスポイント(AP)、および、AT104または106のようなアクセス端末(AT)のいずれかとして構成されてもよいことが注目される。
【0044】
通信システムのチャネルツリーを再順序付けして、ビットマップとしてノードの関係を表すことを提供することにより、開示した方法および装置は、チャネルツリー演算の少なくとも一部が、例えばハードウェアによって、より効率的に実行されることを可能にすることが注目される。これは、結果として、チャネルツリーにかかわる演算の速度を大幅に上げる。
【0045】
開示したプロセスにおけるステップの特定の順序または階層は、例示的なアプローチの一例であることが理解される。設計の選択に基づいて、プロセスにおけるステップの特定の順序または階層は、本開示の範囲にとどまりながら、再編成できる。方法の請求項は、サンプルの順序でさまざまなステップの要素を表すが、表された特定の順序または階層に限定されることを意味していない。
【0046】
さまざまな異なる技術および技法のいずれかを使用して情報および信号を表わしてもよいことを、当業者は理解するであろう。例えば、電圧、電流、電磁波、磁界または磁気粒子、光領域または光粒子、あるいはそれらの任意の組み合わせにより、上の記述を通して参照されているデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボルおよびチップを表わしてもよい。
【0047】
電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組み合わせとして、ここで開示した実施形態に関して記述したさまざまな実例となる論理ブロック、モジュール、およびアルゴリズムステップを実現してもよいことを、当業者はさらに理解するであろう。ハードウェアおよびソフトウェアのこの互換性を明瞭に図示するために、さまざまな実例となるコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップをそれらの機能の点から一般的に上述した。このような機能がハードウェアまたはソフトウェアとして実現されるかどうかは、特定の用途およびシステム全体に課される設計制約によって決まる。それぞれの特定の用途に対してさまざまな方法で、当業者は記述した機能を実現するかもしれないが、このような実現決定は、本開示の範囲から逸脱を生じさせるものとして解釈すべきではない。
【0048】
汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP),特定用途向け集積回路(ASIC),フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)または他のプログラム可能論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェアコンポーネント、あるいはここで記述した機能を実行するために設計された、これらの任意の組み合わせにより、ここで開示した実施形態に関して記述した、さまざまな実例となる論理ブロック、モジュールおよび回路を実現または実行してもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサでもよいが、代わりに、プロセッサは任意の従来のプロセッサ、制御装置、マイクロ制御装置、または状態遷移機械であってもよい。計算デバイスの組み合わせ、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連した1つ以上のマイクロプロセッサ、または他の任意のこのような構成として、プロセッサを実現してもよい。
【0049】
ここで開示した実施形態に関して記述した方法またはアルゴリズムのステップを、ハードウェア中で直接、プロセッサにより実行されるソフトウェアモジュール中で、またはその2つの組み合わせ中で具体化してもよい。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバルディスク、CD−ROM,または技術的に知られている他の任意の形態の記憶媒体中に存在してもよい。プロセッサが記憶媒体から情報を読み取ることができ、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、例示的な記憶媒体はプロセッサに結合されている。代替では、記憶媒体はプロセッサと一体化されていてもよい。プロセッサおよび記憶媒体は、ASIC中に存在してもよい。ASICはユーザ端末中に存在してもよい。代替では、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末中にディスクリートコンポーネントとして存在してもよい。
【0050】
1つ以上の例示的な例において、記述した機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせ中で実現してもよい。ソフトウェアにおいて実現する場合、コンピュータ読み取り可能媒体上に、1つ以上の命令またはコードとして、機能を記憶させてもよく、または機能を送信してもよい。コンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュータ記憶媒体と、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする何らかの媒体を含む通信媒体との両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによりアクセスできる任意の利用可能な媒体であってもよい。一例として、限定ではないが、そのようなコンピュータ読み取り可能媒体は,RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光学ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶装置、あるいは、命令またはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用でき、そして、コンピュータによりアクセスできる他の任意の媒体を備えることができる。さらに、いくつかの接続は、適切にコンピュータ読み取り可能媒体と呼ばれる。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア線、デジタル加入者線(DSL)、または、赤外線、無線、およびマイクロ波のようなワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバまたは他のリモート情報源から送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア線、DSL、または、赤外線、無線、およびマイクロ波のようなワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。ここで使用されるディスク(Diskおよびdisc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、およびブルーレイディスクを含み、ディスク(disk)は通常、磁気的にデータを再生し、一方、ディスク(disc)は、レーザにより光学的にデータを再生する。上述の組み合わせもまた、コンピュータ読み取り可能媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0051】
いかなる当業者であっても現に開示している主題を作成または使用できるように、ここで開示した例を提供している。これらの開示した例に対してさまざまな修正が当業者に容易に明らかであり、本開示の教示から逸脱することなく、ここで規定した一般的な原理を他の実施形態に適用してもよい。語“例示的な”は、“例、具体例、または実例としての機能を果たすこと”を意味するようにここではもっぱら使用されている。“例示的な”としてここで記述した任意の例は、必ずしも他の例に対して好ましいまたは有利であるように解釈される必要はない。したがって、本開示は、ここで示した例に限定されるように意図されていないが、ここで開示した原理および新規な特徴に矛盾しない最も広い範囲に一致すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信システムのための方法において、
前記方法は、
規定されている順序付けスキームに基づいて、チャネルツリーの複数の実在ノードのうちの少なくとも1つの、少なくとも1つの実在ノード識別子を、少なくとも1つの対応する仮想ノード識別子にマッピングすることと、
前記少なくとも1つの仮想ノード識別子を使用して、前記チャネルツリーの複数の実在ノードのうちの少なくとも1つに対して、少なくとも1つの演算を実行することとを含む方法。
【請求項2】
前記規定されている順序付けスキームは、子ノードの数に基づいてソートされたノードの間での、前記少なくとも1つの仮想ノード識別子の連続した番号付けを含む請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記規定されている順序付けスキームは、仮想ノード識別子のビットマップとして、前記複数の実在ノード間の関係を表すことを含む請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記関係は、ノード間の、親、子および兄弟の関係のうちの少なくとも1つを含む請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの演算は、前記仮想ノード識別子のビットマップのビットマップ値を使用して、ビットに関する演算を実行することを含む請求項3記載の方法。
【請求項6】
前記ビットに関する演算は、ソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェアのうちの1つにおいて実行される請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記ビットに関する演算は、前記通信システム中の1つ以上の関連するユーザ端末により使用するために、前記チャネルツリーの複数の実在ノードのうちの少なくとも1つが割り当てられるようにさせる、少なくとも1つの演算を含む請求項5記載の方法。
【請求項8】
前記ビットに関する演算は、前記通信システム中の1つ以上の関連するユーザ端末により使用するために、前記チャネルツリーの複数の実在ノードのうちの少なくとも1つが割り当て解除されて解放されるようにさせる、少なくとも1つの演算を含む請求項5記載の方法。
【請求項9】
前記規定されている順序付けスキームは、
前記実在ノード識別子にリンクされているトーンの数に基づいて、前記複数の実在ノードのうちの少なくとも1つの、少なくとも1つの実在ノード識別子を、複数のノードレベルのうちの1つにソートすることと、
前記複数のノードレベルのそれぞれの内部で、連続的に番号付けされた仮想ノード識別子を実在ノード識別子に割り当てることとを含む請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの実在ノード識別子は、OFDMA通信システムにおける1組の1つ以上のトーンとリンクされている請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記方法は、アクセスポイントおよびアクセス端末のうちの1つによって実行される請求項1記載の方法。
【請求項12】
ワイヤレス通信システム中で動作可能な装置において、
前記装置は、
規定されている順序付けスキームに基づいて、チャネルツリーの複数の実在ノードのうちの少なくとも1つの、少なくとも1つの実在ノード識別子を、少なくとも1つの対応する仮想ノード識別子にマッピングするように構成されているプロセッサと、
前記プロセッサに結合され、前記少なくとも1つの仮想チャネル識別子を記憶するメモリとを具備する装置。
【請求項13】
前記プロセッサは、子ノードの数に基づいてソートされたノードの間での、前記少なくとも1つの仮想ノード識別子の連続した番号付けによって、前記規定されている順序付けスキームを実行するようにさらに構成されている請求項12記載の装置。
【請求項14】
前記プロセッサは、仮想ノード識別子のビットマップとして、前記複数の実在ノード間の関係を表すことによって、前記規定されている順序付けスキームを実行するようにさらに構成されている請求項12記載の装置。
【請求項15】
前記関係は、ノード間の、親、子および兄弟の関係のうちの少なくとも1つを含む請求項14記載の装置。
【請求項16】
前記プロセッサは、前記仮想ノード識別子のビットマップのビットマップ値を使用して、ビットに関する演算を実行することによって、少なくとも1つの演算を実行するようにさらに構成されている請求項14記載の装置。
【請求項17】
前記ビットに関する演算は、前記プロセッサによって実行されるソフトウェアと、前記プロセッサから命令を受け取るハードウェアとのうちの少なくとも1つにおいて実行される請求項16記載の装置。
【請求項18】
前記ビットに関する演算は、前記通信システム中の1つ以上の関連するユーザ端末により使用するために、前記複数の実在ノードのうちの少なくとも1つが割り当てられるようにさせる、少なくとも1つの演算を含む請求項16記載の装置。
【請求項19】
前記ビットに関する演算は、前記通信システム中の1つ以上の関連するユーザ端末により使用するために、前記チャネルツリーの複数の実在ノードのうちの少なくとも1つが割り当て解除されて開放されるようにさせる、少なくとも1つの演算を含む請求項16記載の装置。
【請求項20】
前記プロセッサは、
前記実在ノード識別子にリンクされているトーンの数に基づいて、前記複数の実在ノードのうちの少なくとも1つの、少なくとも1つの実在ノード識別子を、複数のノードレベルのうちの1つにソートすることと、
前記複数のノードレベルのそれぞれの内部で、連続的に番号付けされた仮想ノード識別子を実在ノード識別子に割り当てることとを含むことによって、前記規定されている順序付けスキームを実行するように構成されている請求項12記載の装置。
【請求項21】
前記少なくとも1つの実在ノード識別子は、OFDMA通信システムにおける1組の1つ以上のトーンとリンクされている請求項12記載の装置。
【請求項22】
前記装置は、アクセスポイントおよびアクセス端末のうちの1つにおいて用いられる請求項12記載の装置。
【請求項23】
ワイヤレス通信システム中で動作可能な装置において、
前記装置は、
規定されている順序付けスキームに基づいて、チャネルツリーの複数の実在ノードのうちの少なくとも1つの、少なくとも1つの実在ノード識別子を、少なくとも1つの対応する仮想ノード識別子にマッピングする手段と、
前記少なくとも1つの仮想ノード識別子を使用して、前記チャネルツリーの複数の実在ノードのうちの少なくとも1つに対して、少なくとも1つの演算を実行する手段とを具備する装置。
【請求項24】
子ノードの数に基づいてソートされたノードの間で、前記少なくとも1つの仮想ノード識別子を連続的に番号付けする手段をさらに具備する請求項23記載の装置。
【請求項25】
前記規定されている順序付けスキームを実行するために、仮想ノード識別子のビットマップとして、前記複数の実在ノード間の関係を表す手段をさらに具備する請求項23記載の装置。
【請求項26】
前記関係は、ノード間の、親、子および兄弟の関係のうちの少なくとも1つを含む請求項25記載の装置。
【請求項27】
前記少なくとも1つの演算は、前記仮想ノード識別子のビットマップ値を使用して、ビットに関する演算を実行することを含む請求項25記載の装置。
【請求項28】
前記ビットに関する演算は、ソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェアのうちの1つにおいて実行される請求項27記載の装置。
【請求項29】
前記ビットに関する演算は、前記通信システム中の1つ以上の関連するユーザ端末により使用するために、前記複数の実在ノードのうちの少なくとも1つが割り当てられるようにさせる、少なくとも1つの演算を含む請求項27記載の装置。
【請求項30】
前記ビットに関する演算は、前記通信システム中の1つ以上の関連するユーザ端末により使用するために、前記チャネルツリーの複数の実在ノードのうちの少なくとも1つが割り当て解除されて開放されるようにさせる、少なくとも1つの演算を含む請求項27記載の装置。
【請求項31】
前記規定されている順序付けスキームは、
前記実在ノード識別子にリンクされているトーンの数に基づいて、前記複数の実在ノードのうちの少なくとも1つの、少なくとも1つの実在ノード識別子を、複数のノードレベルのうちの1つにソートすることと、
前記複数のノードレベルのそれぞれの内部で、連続的に番号付けされた仮想ノード識別子を実在ノード識別子に割り当てることとを含む請求項23記載の装置。
【請求項32】
前記少なくとも1つの実在ノード識別子は、OFDMA通信システムにおける1組の1つ以上のトーンとリンクされている請求項23記載の装置。
【請求項33】
前記装置は、アクセスポイントおよびアクセス端末のうちの1つにおいて用いられる請求項23記載の装置。
【請求項34】
通信システムのための装置において、
前記装置は、
前記通信システムにおいてチャネルリソースを割り当てるように構成されているスケジューラを具備し、
前記スケジューラは、
規定されている順序付けスキームに基づいて、チャネルツリーの複数の実在ノードのうちの少なくとも1つの、少なくとも1つの実在ノード識別子を、少なくとも1つの対応する仮想ノード識別子にマッピングするように構成されている第1のモジュールと、
前記少なくとも1つの仮想ノード識別子を使用して、前記チャネルツリーの複数の実在ノードのうちの少なくとも1つに対して、少なくとも1つの演算を実行するように構成されている第2のモジュールとを備える装置。
【請求項35】
子ノードの数に基づいてソートされたノードの間で、前記少なくとも1つの仮想ノード識別子を連続的に番号付けするように構成されている第3のモジュールをさらに備える請求項34記載の装置。
【請求項36】
前記規定されている順序付けスキームは、仮想ノード識別子のビットマップとして、前記複数の実在ノード間の関係を表すことを含む請求項34記載の装置。
【請求項37】
前記関係は、ノード間の、親、子および兄弟の関係のうちの少なくとも1つを含む請求項36記載の装置。
【請求項38】
前記少なくとも1つの演算は、前記仮想ノード識別子のビットマップのビットマップ値を使用して、ビットに関する演算を実行することを含む請求項36記載の装置。
【請求項39】
前記ビットに関する演算は、ソフトウェア、ファームウェア、またはハードウェアのうちの1つにおいて実行される請求項38記載の装置。
【請求項40】
前記ビットに関する演算は、前記通信システム中の1つ以上の関連するユーザ端末により使用するために、前記複数の実在ノードのうちの少なくとも1つが割り当てられるようにさせる、少なくとも1つの演算を含む請求項38記載の装置。
【請求項41】
前記ビットに関する演算は、前記通信システム中の1つ以上の関連するユーザ端末により使用するために、前記チャネルツリーの複数の実在ノードのうちの少なくとも1つが割り当て解除されて開放されるようにさせる、少なくとも1つの演算を含む請求項38記載の装置。
【請求項42】
前記実在ノード識別子にリンクされているトーンの数に基づいて、前記複数の実在ノードのうちの少なくとも1つの、少なくとも1つの実在ノード識別子を、複数のノードレベルのうちの1つに順序付けるように構成されている第3のモジュールと、
前記複数のノードレベルのそれぞれの内部で、連続的に番号付けされた仮想ノード識別子を実在ノード識別子に割り当てるように構成されている第4のモジュールとをさらに備える請求項34記載の装置。
【請求項43】
前記少なくとも1つの実在ノード識別子は、OFDMA通信システムにおける1組の1つ以上のトーンとリンクされている請求項34記載の装置。
【請求項44】
前記装置は、アクセスポイントおよびアクセス端末のうちの1つに含まれている請求項34記載の装置。
【請求項45】
コンピュータプログラムプロダクトにおいて、
規定されている順序付けスキームに基づいて、チャネルツリーの実在ノードの、少なくとも1つのノード識別子のそれぞれを、対応する仮想ノード識別子にマッピングすることをコンピュータに生じさせるためのコードと、
前記仮想ノード識別子を使用して、前記チャネルツリーの実在ノードのうちの少なくとも1つに対して、少なくとも1つの演算を実行することをコンピュータに生じさせるためのコードと、
を含むコンピュータ読み取り可能媒体を具備するコンピュータプログラムプロダクト。
【請求項46】
前記規定されている順序付けスキームは、子ノードの数に基づいてソートされたノードの間での、前記仮想ノード識別子の連続した番号付けを含む請求項45記載のコンピュータプログラムプロダクト。
【請求項47】
前記規定されている順序付けスキームは、前記仮想ノード識別子のビットマップとして、前記少なくとも1つの実在ノード間の関係を表すことを含む請求項45記載のコンピュータプログラムプロダクト。
【請求項48】
前記関係は、ノード間の、親、子および兄弟の関係のうちの1つ以上を含む請求項47記載のコンピュータプログラムプロダクト。
【請求項49】
前記少なくとも1つの演算は、前記仮想ノード識別子のビットマップのビットマップ値を使用して、ビットに関する演算を実行することを含む請求項47記載のコンピュータプログラムプロダクト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−62821(P2013−62821A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−231845(P2012−231845)
【出願日】平成24年10月19日(2012.10.19)
【分割の表示】特願2010−501153(P2010−501153)の分割
【原出願日】平成20年3月25日(2008.3.25)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】