テクニカルプロセスを安定させる方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テクニカルプロセスまたはテクニカルシステムを安定させる方法に関し、処理加工プロセスと製造プラントを安定させるのにふさわしい。
【0002】
生産プロセスが所望の生成物を生産するために意図される、プロセスの品質変数のために指定される公差範囲は、一般に知られている。数学的なアルゴリズム、統計アルゴリズムあるいはニューロナルアルゴリズムを使用して、重要なプロセスの品質変数(Qualit a−Umlaut tsgr o−Umlaut ssen)をモデル化し、予測し、それにより製造プロセス上の操作変数(Stellgr o−Umlaut ssen)の変化の影響を前もってシミュレートし、品質変数のための与えられた所望の結果にプロセスを実際に調節することも知られていた。
【0003】
さらに、規定された品質目標数値に対して最も重要な影響を及ぼす変数(影響変数:Einflussgr o−Umlaut ssen)についての最適値を計算するために、特別の数学的最適化方法を使用することも知られていた。E.Schnoburgらの、遺伝的アルゴリズムおよび進化の戦略(Genetische Algorithmen und Evolutionsstrategien)、Addison−Wesley、ドイツ、1994年、286−291頁、および366−378頁、および米国特許6,314,413B1を参照。
【0004】
まだ、目標変数に対する規定された品質数値が、単に非常に高い支出を伴う場合にのみ達成することができるテクニカルプロセスや、安定な方法でないテクニカルプロセスの事例に非常にしばしば遭遇する。なぜなら、生産プロセス、およびそれと共に影響変数は、常に変動あるいは妨害にさらされるからである。したがって、製造される生成物が十分に安定されて規定された品質で製造されることができない非常に多くの生産プロセスが存在する。
【0005】
本発明の目的は、技術的生成物の品質に関して設定された許容差範囲内で、最大の安定性(あるいは柔軟性)で生成物が製造される、数値目標を規定することができる、テクニカルプロセスを安定させる方法を示すことである。またそれぞれの操作変数のために調節されるべき全ての数値も同様に規定される方法を示すことである。
【0006】
この目的は、生産の最適化のための請求項1に指定された方法によって達成される。この方法においては、グローバルスケーリング連分数分析が使用され、品質変数および影響を与える変数について非常に柔軟(superflexiblen)で、非常に安定(superstabilen)した値を計算し、かつ生産プロセスのためにそれらを設定する。有利な実施態様は他の請求項に記載されている。
【0007】
グローバルスケーリング(Global Scaling:GS)は、質量、温度、重量のような物理的変数の間の関係が、実際のシステムにおいて可変−不変であり、規則的に対数的に繰り返すことを説明するために導入される物理的な用語である。H.Muller、Global Scaling,Special 1、Ehlers Verlag 2001、p161/162参照。
【0008】
この可変−不変の相関性は、最初にCislenkoにより、生物学のプロセスにおいて例証された。彼は対数の折れ線グラフをプロットし、多様な動植物のタイプが、どのようにそれらのサイズと重量の関数として分布しているかを示した。L.Cislenko, Die Struktur der Fauna und Flora im Zusammenhang mit der K o−Umlaut rper−gr o−Umlaut sse der Organismen 、モスクワ、1981年、pp.89−98参照。生物システムは対数の可変軸の上で任意に分布しないが、それらは、常に対数の線上で同一の周期的な間隔で最大または最小に達することが示された。技術システムでは、この相関性は、プロセスにおいて可能性のあるすべてのプロセス数値を、等しい可能性で技術プロセスに組み入れることができないという事実に反映される。
【0009】
記録されたヒストグラムのプロセスに依存する主構造に加えて、平滑でない、たとえば、ガウス分布、ポアソン分布、等分配においてZuからZoの間隔で測定された任意の技術的変数についてのヒストグラムを見ると、ある測定値がこのヒストグラムの微細構造の中でより頻繁に発生し、他のものはより少ないことが観察される。それらが確率的攪乱要因として解釈されたので、これらの不規則は既存のプロセスではフィルターされ除かれていた。GS理論では、それらは再現することができるので、測定値の変動するゆらぎは重要であると見なされる。
【0010】
したがって、GSは技術プロセスにより好ましく組み込まれるこれらの物理的数値を計算することを可能とする。なぜなら、GSは技術プロセスまたは自然のプロセスにより好まれる値は、Leonard Euler,U−Umlaut ber Kettenbr u−Umlaut che,1737,Leonard Euler,U−Umlaut ber Schwingungen einer Saite,1748,L.Euler,Leonhard Euler und Christian Goldbach:Briefwechsel 1729−1764(eds.:A.P.Juskevic,E.Winter),Abh.Deutsche Akad.Wiss.Berlin,Akademie−Verlag 1965,にしたがって、連分数のブレークダウンにより決定することができることを請け合うからである。
【0011】
オイラーにより、すべての実数xが式(1)に基づくその連分数により表わすことができることが知られている。
式(1)
x=n0+z/(n1+z/(n2+z/(n3+z/(n4+z/(n5+ ..))))
ここで変数zは、いわゆる部分的なカウンタを表わす。その値は、GSによる技術的な最適化のために2に設定される。
【0012】
スケールの不変性が対数目盛で生ずるので(Cislenko参照)、GSプロセスでの解析はすべて、eに基づく対数変数から行なわれる。これは方程式(2)を導く。
式(2)
ln x=n0+2/(n1+2/(n2+2/(n3+2/(n4+2/(n5+ ..))))
それぞれの数値は基礎的な測定単位に依存し、いわゆる標準尺度(Eichmasse)yが使用中の全ての単位に対するGSに導入され、評価される変数はそれに対して相関づけられなければならない。GSのための特別な基本的な式として、これは方程式(3)を与える。H.Muller,Global Scaling,Special 1,Ehlers Verlag 2001,p.157参照。
式(3)
ln (x/y)=n0+2/(n1+2/(n2+2/(n3+2/(n4+2/(n5+ ..))))
GSアプリケーションでは、この基本的な式(3)は、角度φにより展開され、φ=0またはφ=3/2で展開され、これにより(x/y)の対数の相関が、連分数分解(Kettenbruchzerlegung)に先立ってシフトされることができる。
【0013】
これは、グローバルスケーリングのための一般的な基本的な式(4)を与え、これにより所望の任意の技術的な測定値xを分解することができる。
式(4)
ln (x/y)−φ=n0+2/(n1+2/(n2+2/(n3+2/(n4+2/(n5+ ..))))
式中、xはそのそれぞれのユニット内で測られた技術的な測定された変数であり、yはこの変数のための自然の標準尺度であり、そしてφ=0またはφ=3/2である。
【0014】
連分数のための収束条件により、係数[n0、n1、n2、…]は、絶対値でカウンタよりも常により大きくなければならない。O.Perron,Die Lehre von den Kettenbruche、Teubner Verlag Leipzig,1950,p.62,参照。また常に3で割り切れる整数である。
【0015】
これらの係数は、計測された変数xの特性を決定し、いわゆる連分数コードを表わす。連分数分解に供された際に、[n0]に対する値だけを与える測定変数は、第一のノード(面n0のノード)内に位置し、[n0、n1]の値を与える測定値は面n1のサブ−ノード内に位置し、以下、同様である。ノードniのコア領域はノードの直前の接近する領域である、つまり、サブ−ノードnjは−9から9の範囲に位置し、ここでj=i+1である。GS理論によれば、以下の物理的性質は、連分数コード[n0、n1、n2、n3、…]の関数として知られている:
【0016】
【表1】
【0017】
測定変数はノード領域のエッジにあり、大きく変動するコア領域から最大限遠ざけられ、いわゆる非常に柔軟な領域にある。基本的なシステムは、変化および妨害に対して柔軟に応答する。
測定変数はノードにあり、したがって非常に安定である。所定の厳密な正確さによってのみ達成されることができ、そうでない場合には測定変数は大きく変動するノードのコア領域にある。
測定変数は2つのサブ−ノード領域の間にある。測定値は従って、比較的静止している領域にある。
【0018】
したがって、GS分析は任意の技術的な測定変数に対して、その変数が安定しているか、大きな変動にさらされるか、妨害に対して柔軟に反応するか、比較的低い変動の範囲にあるかを決定することを可能にする。他のすべての組合せはこれらの考察から得られる。
【0019】
本発明にかかる方法の目的は、製品の最適な値、たとえば、機械部品のトルク、ペイントの最適の光沢特性、あるいはタイヤの最適のグリップの値を決定するだけではなく、同時に、結局それぞれの生産物の価値を与える、影響変数に対する最適な値を決定し、同時に、特に丈夫で、安定しているか、柔軟な生産プロセスを与える。上記の目的は、次の手続工程を含む本発明によって達成される:
1. 存在する品質変数およびそれらの許容可能な公差の決定(目標変数公差の入力)
2. それぞれの品質変数について規定された公差内でグローバルスケーリング分析を行い、この品質変数に対するGS最適化値をすべて決定する。
3. プロセスデータを記録する。
4. この品質水準を備えた製品を与える局所的なプロセスの影響を決定するために、プロセスのモデル化および既存の影響を与えるものの感度解析を行い、その結果最も重要な影響変数を決定する。
5.最も重要な影響変数の値について逆算することにより、特定の、またはすべての規定されたGS最適化される目標変数(Zielgr o−Umlaut ssenwerte)についてプロセスを最適化する。
6.製品の観点から、規定されたインターバルで、製品についていくつかの等しい資格のあるGS値が存在する場合、GS最適化される目標変数の選択のために、最も重要な影響変数のグローバルスケーリング分析を実行する。
7.最適プロセス条件の決定および付随する影響変数、特に操作変数についての逆算をする(GS最適化される目標変数の選択)。
8. プロセスへの操作変数の出力、必要であれば工程3に戻り、逆算する。
【0020】
個々の手続き的工程はそれぞれ、図面に基づき、自動車サプライヤのためのヒンジの製造の例に基づいて以下に詳述される:
図1は、経時的な、製造されたヒンジのトルクMDの測定結果を示す(時間軸は10秒の増加量)。図1の横軸は時間、縦軸はピボッティング モーメント ライトである。
図2はX軸が0Nmから2.5Nmの測定範囲での、トルクMDのヒストグラムを示す。図2の横軸はMD、縦軸は数である。
図3は、X軸が1.0Nmから1.5Nmの測定範囲での、トルクMDのヒストグラムを示す。図3の横軸はMD、縦軸は数である。
図4は、同時に3日間生産された、右と左のヒンジ用の2つの生産ラインの微細なヒストグラム構造を示す。
a)は左ヒンジMDL
b)は右ヒンジMDR
図4の上の図において、横軸はMDR、縦軸は数である。図4の下の図において、横軸はMDL、縦軸は数である。
図5は、物理的および技術的な変数のGS分析用のGSC3000ツールを示す。
図6は、自動車ヒンジのトルク(Ncm)のGS分析を示す。
図7は、0.87〜0.92Nmの範囲で生成されたトルクのヒストグラムを示す。図8の横軸はMD、縦軸は数である。
図8は、ヒンジ製品の感度解析(入力と出力変数MDの感度)を示す。図8の横軸は出力変数MD、縦軸は入力の感度である。
図9は、目標変数MDを設定されるべき入力値に自動的に逆算することによる、自己編成のマップを介したプロセス最適化を示す。
図10は、目標トルクMD=1.392Nmを有するヒンジのための、可能な入力変数の描写を示す。図10の横軸はTW、縦軸は数である。
図11は、ヒンジを製造するための生産ライン用の温度TWのヒストグラムを示す。
【0021】
1. 品質変数および許容可能な公差の記録
その幾何的寸法とは別に、ヒンジ用の重要な品質変数は、いわゆるトルクあるいは回転モーメントMDである。ここで記載された用途でのヒンジの使用は、トルクが狭い公差範囲内で生産されることを必要とし、この例では0.50−2Nmである。その用途では、公差範囲内でどのような値を仮定しなければならないか明示的に述べていない。この組立工程では、トルクMDが個々のヒンジについて測定され、アセンブリーの後に100%の品質管理がされ、図1に示された数日の期間にわたり示された:
【0022】
図2および3は、1Ncmの間隔の増加分で、記録されたトルクMDのヒストグラムを示す。図2は0−2.50Nmの全体の測定範囲であり、図3は1.0−1.50Nmの部分的な範囲であった。
【0023】
両方の例におけるヒストグラムの微細構造は、実際のプロセスでの実現されたトルク値の変化するようすを実証する。例えば、1.27Nm(127Ncm)が30回だけ実現されている一方、値1.26Nm(126Ncm)は示された時間に70回実現される。次の表が、この度数分布での極値の概観を供給する:
【0024】
【表2】
【0025】
この微細構造は偶然ではない。なぜなら、異なる時間の期間において、同様な構造が常に再現され、同じ時間の期間におけるヒンジの製造については図4と同様であるからである。
【0026】
明白なように、微細構造が両方の生産ラインにおけるヒストグラムについて存在し、それらはある類似性を持っている。数か月にわたる生産ラインの検査は、それぞれの生産ラインおよび毎日において、特に頻繁に生産されるトルクおよびめったに生産されないトルクが存在することを明らかにする。GS理論が物理的・技術的に測定された変数についての、そのような分配とヒストグラムの構造を正確に予言し、ヒンジ用の生産ラインがGSと一致して作用するので、GS最適化が行われ、GS最適化生産ラインが構築される。安定または柔軟なトルク値を計算するための、トルクのGS分析が、以下の例に示される。
【0027】
2. 目標変数トルクのグローバルスケーリング分析
2.1. トルクの連分数ブレークダウン
トルクMDが50Ncmと200Ncmの間の公差範囲の中で与えられる。
公差範囲内のGS最適化値が求められている。トルク用の標準尺度yは1.503277E−10Nm=陽子質量*c2である。H.Muller,Global Scaling,Special 1,Ehlers Verlag 2001,p.129参照。
【0028】
連分数ブレークダウンが行われ、係数n0、n1、n2などが式(4)により、φ=3/2で計算される。50Ncm−200Ncmの数値範囲は[24±1]のノード領域に相当する。あるいは50Ncm=[24;−3]、200Ncm=[24;+3]である。
【0029】
トルク数値は、ミュンヘンのInstitute for Space−Energy Research(IREF)のGSC3000を使用して、式(4)に従って連分数を介して計算した。トルク値MD=1.27Nmの例として、図5に示される。
【0030】
0.5Nmから200Nmの公差範囲の線形平均およびMDコントローラーのために規定された目標変数が125Ncm=[24;+6、−3、+3、...]であり、これは値125Ncmの優位性を説明する。値127Ncmは、GSによる[24;+6、−5]に等しい。変動は、境界領域[24;−3]または[24;+3]、またはサブ−ギャップ、たとえば、[24;+5]=133Ncmおよび[24;+4]=146Ncmの間において最小となる。最大の変動は、[24;−10]=73Ncmから[24;+10]=109Ncmのコア領域内で期待される。
【0031】
図6のグラフィックの描写は、n0とn1の関数としてのトルク値を示し、フェイズφは、φ=0またはφ=3/2、n0=24、およびn1=−3からマイナス無限大またはn1=+3からプラス無限大の値の相関を示す。式(4)による連分数によって計算された33Ncmから1082までのトルク値は、図6の対数軸上に記録された。
【0032】
ヒンジ製造プロセスが管理されないか、または制御されない場合には、技術的に生成されたトルク数値の周波数は図6にしたがって分布するであろう。図6の白い領域は、比較的希に発生するトルク数値(いわゆるギャップ領域)を描く。その一方でグレーエリアは、頻繁なトルクの領域を描いている。また、ダークグレー色の領域は、トルクのいわゆるノード領域を表わす。
【0033】
しかしながら、この製造例において目標のMD設定値=125Ncmが、生産コントローラとして規定されたので、技術的に実現されたトルクの分配はこの理論的分布から乖離し、図2に示されるようになった。
【0034】
ノード領域の値、ここでは89Ncm、124Ncmおよび173Ncmの周囲ではGSによって技術的に安定に製造することができない。なぜなら、変動と妨害がノードの近くで常に発生するからである。表1および図7の例を参照。
【0035】
図7は、0.88Nmから0.92Nmの範囲では、実際に生成されたヒンジトルクで大きな変動を伴うことを示す。これは、実際には値0.89Nmでは安定して生産することができないことを意味する。
【0036】
ヒンジ生産のグローバル コーリングの最適化は本質的に2つの部分を含んでいる:第1のゴールは、達成されるべき生産品質を維持することである。可能であれば、各ヒンジのトルクMDは最小の公差変動ΔMDで、許容インターバルの中央で生成されるべきである。この理由で、最小の変動を有する定格の変数範囲(Nenngr o−Umlaut ssenbereiche)が最適である。つまり、以下の間の値である。MDsub1=133Ncm=[24;+5]、およびMDsub2=146Ncm=[24;+4]
【0037】
従って、50から200Ncmの公差範囲内でのヒンジ生産のための最適の定格値は、133Ncmと146Ncmの対数平均、つまり139.2Ncmにある。
【0038】
ヒンジ生産での第2のゴールは、ヒンジ製造工程を妨害に関してできるだけ丈夫(あるいはフレキシブル)にすることである。トルクMDは、いわゆるオーバーサイズの結果として、本質的に生産プロセスの中で発生する。オーバーサイズは、ブッシング壁厚さの2倍とヒンジのボルト直径の和で、ボルトが押されるヒンジ穴直径よりも大きい。
【0039】
この例示の用途で、ヒンジの個々のパーツは、機械生産に起因するコストの理由でさらに低減することのできない公差に供される。その結果、各公差範囲内にある個々の部分についてさえ、GSによって定格の変数が最良に決定されなければならない。ヒンジボルトおよびヒンジ穴直径は約12mmである。その一方でブッシング壁厚さは約0.48mmである。様々な実験的なモデリング方法が、個々の部分においてトルクMDの依存性をモデル化するために知られている。
【0040】
この用途では、モデリングのための経験的なデータ採取方法が記載されている。トルクと影響変数との間の関数的な相関について最大限可能な正確さが、ここでのキーであるからである。他のモデリングプロセス、例えば、オーバーサイズとトルクの間の線形のモデリングは、機能するが、モデルの正確度は低い。
【0041】
3. プロセスデータの記録
先行技術においては、種種の測定トランスデューサーおよび制御/計測工学が、例では10秒である、規定されたプロセスインクリメントでのプロセスデータを記録し、達成するために使用されている。
【0042】
4. プロセスモデリングおよび目標変数の感度解析
様々な方法、分析的(例えば微分方程式)、または経験的(例えば線形・非線形の回帰あるいはニューロンのネットワーク)な方法が、プロセスがどの程度分析的に良好に説明されるかに応じて、先行技術において使用されている。製造工程(例えば複雑なアセンブリー)では、プロセスの振る舞いがそのプロセスデータにより学習される、知識ベースプロセス方法も使用される。M.Polke,Prozessleittechnik(Process Control Engineering),Oldenbourg verlag,Munchen/Vienna 1994,813−817参照。
【0043】
例においては、プロセスモデリングはニューロンのネットワークモデリングによって遂行された。達成された測定精度は、88%のすぐ下である。つまり、トルク測定の測定範囲に関し、10の入力変数からトルク数値を88%より少し下の精度で評価するために使用できる。
【0044】
ニュートラルネットワーク アーキテクチャー
インプット レイヤー=10ニューロン
ヒドゥン レイヤー=4ニューロン
アウトプット レイヤー=1ニューロン
予想精度=87.97%
【0045】
モデルに基づいた感度分析の方法により、この例では、トルクMDである品質変数の影響変数への量的依存性を実現することも知られている。R.Otte,Selbstorganisierende Merkmalskarten zur multivariaten Datenanalyse komplexer technischer Prozesse,Shaker Verlag,Aachen,1999 およびR.Otteら,Data Mining fuer die industrielle Praxis,Carl Hanser Verlag,2004参照。図8は、ヒンジ生産の前述のニューロンのモデルに基づいた感度解析の結果を示す。
【0046】
図8は、トルクMDのための最も重要な影響変数は、ボルトDB1であり、ついでボルトDB2であり、ついでキャリブレーションマンドレルDKであることを示す。温度TWおよびTUはトルクに最小のプロセス影響しか及ぼさない。これは、温度の変化は、平均の結果として、トルクの比較的より小さな変化しか与えないだろうということを意味する。手続工程4は、目標変数数値(例においてはトルクMD)に影響入力変数を自動的に識別する。
【0047】
5. GS最適化目標変数数値のためのプロセス最適化
手続工程5では、規定された目標変数数値に到達するために、特定の量的定格値が、工程4の最も重要な影響変数または操作変数について決定される。先行技術では、与えられた目標変数について付随する影響変数値を計算するために、経験的に学習されたモデルが、最適化タスクのために逆にされた。例えば、プロセスの振る舞いは自己編成の地図によってイメージすることができる。EP0845720B1 および R.Otte,Selbstorganisierende Merkmalskarten zur multivariaten Datenanalyse komplexer technischer Prozesse,Shaker Verlag,Aachen, 1999参照。
図9は、自己編成マップ方法(Verfahren der Self−Organizing Maps)に基づいた、そのようなモデルに基づいたデータ解析を示す。
【0048】
プロセスモデルを最適化タスクに使用することは、それぞれ規定されたGS最適化値について、目標変数(例においてはMD)を計算することを可能にし、それらの入力変数は最終的に目標数値に導く。
従って、影響変数に伴う値は、目標変数数値の各GS計算について、本発明にしたがって逆算される。
【0049】
例として、図10は、GS最適化目標変数MD=139.2Ncm=1.392Nmについての、選択された入力変数、キャリブレーションマンドレルDK、温度、TWおよびTU、ヒンジ半径DS、ブッシング壁厚さBWおよびボルト直径DB1、DB2、DB3の値を示す。
結果として決定された値は、入力変数であり、GS最適化目標変数値yGS、例においてはMD=1.392Ncmへ導く。
【0050】
6. 最も重要な影響変数のグローバルスケーリング分析
手続工程1および2は、規定された公差範囲yminおよびymaxの内のすべての目標変数のGS−最適化値、yGSIを決定するために使用される。
手続工程3、4および5は、プロセスの入力変数数値を確認するために使用される。
【0051】
生成物の観点からインターバルに単一のGS最適値だけがある場合、ここに記載された手続工程6はスキップされる。また、GS値yGSIに属する操作変数は、手続工程5および7にしたがって計算される。
いくつかの等しいGS最適値yGSIが存在する場合、入力変数のGS分析による選択は、手続工程5を複数回使用することにより起こる。つまり、入力変数の逆算は最適のyGSIに導く。
【0052】
入力変数用の数値はこのように決定される。
これらの数値はGS構造の対象であり、例として温度TWを使用して、図11に示される。
【0053】
手続工程5にしたがって、特定の入力変数数値を決定した後に、GS分析は手続工程2にしたがって、検出された入力値xniの各々について行なわれる。
GS最適化値は、この方法で最も重要な入力変数のために決定される。
GS最適化入力値は、入力変数のタイプに依存する。
【0054】
入力変数は以下のタイプのGS最適値である:
a)入力測定変数:
これらの値の実現が将来に最も頻繁に発現するであろうから、最大の発生可能性を決定することによりGSによる最適化。
b) 入力測定変数が技術的な生成物についての測定値である場合、これらの値のための定格の変数はGSにより最適化されることができる。
【0055】
この場合、例えば、ブッシング壁厚さBWは、0.46mmから0.5mmの範囲の中で最適化される。
BWlower=0.46mm=[21 3 3−3 3 5]
BWrated = 0.48mm =[21 3 3 21 6 −9]
BWupper = 0.5mm =[21 3 6 −3 3 −3]
したがって、値BW=0.471mmは、GSによる定格値としての[21 3 3 −5]に等しく、従って最適である。それはn3でギャップ中にある。
【0056】
c) 入力操作変数:
これらの値は、その値自体の、およびプロセス変化について最も低感度で反応するので、スーパー柔軟性に関してGSにより最適化される。
手続工程6において、GS分析は、手続工程2で個々のGS最適目標変数数値、および手続工程4および5でそれに伴う入力変数について行なわれる。その結果、プロセスは完全なGS分析に供される。
【0057】
7. 最適プロセス状態の決定
手続工程7において、GS最適プロセス状態は、GSにより可能なプロセス状態の全体から選ばれる。また、それに伴う操作変数が決定される。
【0058】
プロセス最適は、目標変数yGSIがちょうどGS最適値である、GS最適化入力変数の最大数で達成される。
いくつかの目標変数数値が等しい場合、yminおよびymaxのインターバルの対数平均により近い値yGSIは、最適のyGSIである。
操作変数xStelliGSのサブ−量は、見いだされた最適yGSに属する入力変数x1GS、x2GS、x3GSi、..…xnGSから読出される。
【0059】
結果として、製作と処理のための最適条件が見い出された。また、最適を達成するための操作変数xStelliGSは既存の制御/計測工学によってプロセスに出力される。
【0060】
8. プロセスへのGS最適値の出力
手続工程7による最適プロセス状態の操作変数に対するGS最適値は、制御/計測工学あるいはSPSによって、たとえば、技術的あるいは化学工程に出力される。その結果、プロセスはGSにより本発明に従って最適化される。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】図1は、経時的な、製造されたヒンジのトルクMDの測定結果を示す。
【図2】図2はX軸が0Nmから2.5Nmの測定範囲での、トルクMDのヒストグラムを示す。
【図3】図3は、X軸が1.0Nmから1.5Nmの測定範囲での、トルクMDのヒストグラムを示す。
【図4】図4は、同時に3日間生産された、右と左のヒンジ用の2つの生産ラインの微細なヒストグラム構造を示す。a)は左ヒンジMDL、b)は右ヒンジMDR。
【図5】図5は、物理的および技術的な変数のGS分析用のGSC3000ツールを示す。
【図6】図6は、自動車ヒンジのトルク(Ncm)のGS分析を示す。
【図7】図7は、0.87〜0.92Nmの範囲で生成されたトルクのヒストグラムを示す。
【図8】図8は、ヒンジ製品の感度解析(入力と出力変数MDの感度)を示す。
【図9】図9は、目標変数MDを設定されるべき入力値に自動的に逆算することによる、自己編成のマップを介したプロセス最適化を示す。
【図10】図10は、目標トルクMD=1.392Nmを有するヒンジのための、可能な入力変数の描写を示す。
【図11】図11は、ヒンジを製造するための生産ライン用の温度TWのヒストグラムを示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は、テクニカルプロセスまたはテクニカルシステムを安定させる方法に関し、処理加工プロセスと製造プラントを安定させるのにふさわしい。
【0002】
生産プロセスが所望の生成物を生産するために意図される、プロセスの品質変数のために指定される公差範囲は、一般に知られている。数学的なアルゴリズム、統計アルゴリズムあるいはニューロナルアルゴリズムを使用して、重要なプロセスの品質変数(Qualit a−Umlaut tsgr o−Umlaut ssen)をモデル化し、予測し、それにより製造プロセス上の操作変数(Stellgr o−Umlaut ssen)の変化の影響を前もってシミュレートし、品質変数のための与えられた所望の結果にプロセスを実際に調節することも知られていた。
【0003】
さらに、規定された品質目標数値に対して最も重要な影響を及ぼす変数(影響変数:Einflussgr o−Umlaut ssen)についての最適値を計算するために、特別の数学的最適化方法を使用することも知られていた。E.Schnoburgらの、遺伝的アルゴリズムおよび進化の戦略(Genetische Algorithmen und Evolutionsstrategien)、Addison−Wesley、ドイツ、1994年、286−291頁、および366−378頁、および米国特許6,314,413B1を参照。
【0004】
まだ、目標変数に対する規定された品質数値が、単に非常に高い支出を伴う場合にのみ達成することができるテクニカルプロセスや、安定な方法でないテクニカルプロセスの事例に非常にしばしば遭遇する。なぜなら、生産プロセス、およびそれと共に影響変数は、常に変動あるいは妨害にさらされるからである。したがって、製造される生成物が十分に安定されて規定された品質で製造されることができない非常に多くの生産プロセスが存在する。
【0005】
本発明の目的は、技術的生成物の品質に関して設定された許容差範囲内で、最大の安定性(あるいは柔軟性)で生成物が製造される、数値目標を規定することができる、テクニカルプロセスを安定させる方法を示すことである。またそれぞれの操作変数のために調節されるべき全ての数値も同様に規定される方法を示すことである。
【0006】
この目的は、生産の最適化のための請求項1に指定された方法によって達成される。この方法においては、グローバルスケーリング連分数分析が使用され、品質変数および影響を与える変数について非常に柔軟(superflexiblen)で、非常に安定(superstabilen)した値を計算し、かつ生産プロセスのためにそれらを設定する。有利な実施態様は他の請求項に記載されている。
【0007】
グローバルスケーリング(Global Scaling:GS)は、質量、温度、重量のような物理的変数の間の関係が、実際のシステムにおいて可変−不変であり、規則的に対数的に繰り返すことを説明するために導入される物理的な用語である。H.Muller、Global Scaling,Special 1、Ehlers Verlag 2001、p161/162参照。
【0008】
この可変−不変の相関性は、最初にCislenkoにより、生物学のプロセスにおいて例証された。彼は対数の折れ線グラフをプロットし、多様な動植物のタイプが、どのようにそれらのサイズと重量の関数として分布しているかを示した。L.Cislenko, Die Struktur der Fauna und Flora im Zusammenhang mit der K o−Umlaut rper−gr o−Umlaut sse der Organismen 、モスクワ、1981年、pp.89−98参照。生物システムは対数の可変軸の上で任意に分布しないが、それらは、常に対数の線上で同一の周期的な間隔で最大または最小に達することが示された。技術システムでは、この相関性は、プロセスにおいて可能性のあるすべてのプロセス数値を、等しい可能性で技術プロセスに組み入れることができないという事実に反映される。
【0009】
記録されたヒストグラムのプロセスに依存する主構造に加えて、平滑でない、たとえば、ガウス分布、ポアソン分布、等分配においてZuからZoの間隔で測定された任意の技術的変数についてのヒストグラムを見ると、ある測定値がこのヒストグラムの微細構造の中でより頻繁に発生し、他のものはより少ないことが観察される。それらが確率的攪乱要因として解釈されたので、これらの不規則は既存のプロセスではフィルターされ除かれていた。GS理論では、それらは再現することができるので、測定値の変動するゆらぎは重要であると見なされる。
【0010】
したがって、GSは技術プロセスにより好ましく組み込まれるこれらの物理的数値を計算することを可能とする。なぜなら、GSは技術プロセスまたは自然のプロセスにより好まれる値は、Leonard Euler,U−Umlaut ber Kettenbr u−Umlaut che,1737,Leonard Euler,U−Umlaut ber Schwingungen einer Saite,1748,L.Euler,Leonhard Euler und Christian Goldbach:Briefwechsel 1729−1764(eds.:A.P.Juskevic,E.Winter),Abh.Deutsche Akad.Wiss.Berlin,Akademie−Verlag 1965,にしたがって、連分数のブレークダウンにより決定することができることを請け合うからである。
【0011】
オイラーにより、すべての実数xが式(1)に基づくその連分数により表わすことができることが知られている。
式(1)
x=n0+z/(n1+z/(n2+z/(n3+z/(n4+z/(n5+ ..))))
ここで変数zは、いわゆる部分的なカウンタを表わす。その値は、GSによる技術的な最適化のために2に設定される。
【0012】
スケールの不変性が対数目盛で生ずるので(Cislenko参照)、GSプロセスでの解析はすべて、eに基づく対数変数から行なわれる。これは方程式(2)を導く。
式(2)
ln x=n0+2/(n1+2/(n2+2/(n3+2/(n4+2/(n5+ ..))))
それぞれの数値は基礎的な測定単位に依存し、いわゆる標準尺度(Eichmasse)yが使用中の全ての単位に対するGSに導入され、評価される変数はそれに対して相関づけられなければならない。GSのための特別な基本的な式として、これは方程式(3)を与える。H.Muller,Global Scaling,Special 1,Ehlers Verlag 2001,p.157参照。
式(3)
ln (x/y)=n0+2/(n1+2/(n2+2/(n3+2/(n4+2/(n5+ ..))))
GSアプリケーションでは、この基本的な式(3)は、角度φにより展開され、φ=0またはφ=3/2で展開され、これにより(x/y)の対数の相関が、連分数分解(Kettenbruchzerlegung)に先立ってシフトされることができる。
【0013】
これは、グローバルスケーリングのための一般的な基本的な式(4)を与え、これにより所望の任意の技術的な測定値xを分解することができる。
式(4)
ln (x/y)−φ=n0+2/(n1+2/(n2+2/(n3+2/(n4+2/(n5+ ..))))
式中、xはそのそれぞれのユニット内で測られた技術的な測定された変数であり、yはこの変数のための自然の標準尺度であり、そしてφ=0またはφ=3/2である。
【0014】
連分数のための収束条件により、係数[n0、n1、n2、…]は、絶対値でカウンタよりも常により大きくなければならない。O.Perron,Die Lehre von den Kettenbruche、Teubner Verlag Leipzig,1950,p.62,参照。また常に3で割り切れる整数である。
【0015】
これらの係数は、計測された変数xの特性を決定し、いわゆる連分数コードを表わす。連分数分解に供された際に、[n0]に対する値だけを与える測定変数は、第一のノード(面n0のノード)内に位置し、[n0、n1]の値を与える測定値は面n1のサブ−ノード内に位置し、以下、同様である。ノードniのコア領域はノードの直前の接近する領域である、つまり、サブ−ノードnjは−9から9の範囲に位置し、ここでj=i+1である。GS理論によれば、以下の物理的性質は、連分数コード[n0、n1、n2、n3、…]の関数として知られている:
【0016】
【表1】
【0017】
測定変数はノード領域のエッジにあり、大きく変動するコア領域から最大限遠ざけられ、いわゆる非常に柔軟な領域にある。基本的なシステムは、変化および妨害に対して柔軟に応答する。
測定変数はノードにあり、したがって非常に安定である。所定の厳密な正確さによってのみ達成されることができ、そうでない場合には測定変数は大きく変動するノードのコア領域にある。
測定変数は2つのサブ−ノード領域の間にある。測定値は従って、比較的静止している領域にある。
【0018】
したがって、GS分析は任意の技術的な測定変数に対して、その変数が安定しているか、大きな変動にさらされるか、妨害に対して柔軟に反応するか、比較的低い変動の範囲にあるかを決定することを可能にする。他のすべての組合せはこれらの考察から得られる。
【0019】
本発明にかかる方法の目的は、製品の最適な値、たとえば、機械部品のトルク、ペイントの最適の光沢特性、あるいはタイヤの最適のグリップの値を決定するだけではなく、同時に、結局それぞれの生産物の価値を与える、影響変数に対する最適な値を決定し、同時に、特に丈夫で、安定しているか、柔軟な生産プロセスを与える。上記の目的は、次の手続工程を含む本発明によって達成される:
1. 存在する品質変数およびそれらの許容可能な公差の決定(目標変数公差の入力)
2. それぞれの品質変数について規定された公差内でグローバルスケーリング分析を行い、この品質変数に対するGS最適化値をすべて決定する。
3. プロセスデータを記録する。
4. この品質水準を備えた製品を与える局所的なプロセスの影響を決定するために、プロセスのモデル化および既存の影響を与えるものの感度解析を行い、その結果最も重要な影響変数を決定する。
5.最も重要な影響変数の値について逆算することにより、特定の、またはすべての規定されたGS最適化される目標変数(Zielgr o−Umlaut ssenwerte)についてプロセスを最適化する。
6.製品の観点から、規定されたインターバルで、製品についていくつかの等しい資格のあるGS値が存在する場合、GS最適化される目標変数の選択のために、最も重要な影響変数のグローバルスケーリング分析を実行する。
7.最適プロセス条件の決定および付随する影響変数、特に操作変数についての逆算をする(GS最適化される目標変数の選択)。
8. プロセスへの操作変数の出力、必要であれば工程3に戻り、逆算する。
【0020】
個々の手続き的工程はそれぞれ、図面に基づき、自動車サプライヤのためのヒンジの製造の例に基づいて以下に詳述される:
図1は、経時的な、製造されたヒンジのトルクMDの測定結果を示す(時間軸は10秒の増加量)。図1の横軸は時間、縦軸はピボッティング モーメント ライトである。
図2はX軸が0Nmから2.5Nmの測定範囲での、トルクMDのヒストグラムを示す。図2の横軸はMD、縦軸は数である。
図3は、X軸が1.0Nmから1.5Nmの測定範囲での、トルクMDのヒストグラムを示す。図3の横軸はMD、縦軸は数である。
図4は、同時に3日間生産された、右と左のヒンジ用の2つの生産ラインの微細なヒストグラム構造を示す。
a)は左ヒンジMDL
b)は右ヒンジMDR
図4の上の図において、横軸はMDR、縦軸は数である。図4の下の図において、横軸はMDL、縦軸は数である。
図5は、物理的および技術的な変数のGS分析用のGSC3000ツールを示す。
図6は、自動車ヒンジのトルク(Ncm)のGS分析を示す。
図7は、0.87〜0.92Nmの範囲で生成されたトルクのヒストグラムを示す。図8の横軸はMD、縦軸は数である。
図8は、ヒンジ製品の感度解析(入力と出力変数MDの感度)を示す。図8の横軸は出力変数MD、縦軸は入力の感度である。
図9は、目標変数MDを設定されるべき入力値に自動的に逆算することによる、自己編成のマップを介したプロセス最適化を示す。
図10は、目標トルクMD=1.392Nmを有するヒンジのための、可能な入力変数の描写を示す。図10の横軸はTW、縦軸は数である。
図11は、ヒンジを製造するための生産ライン用の温度TWのヒストグラムを示す。
【0021】
1. 品質変数および許容可能な公差の記録
その幾何的寸法とは別に、ヒンジ用の重要な品質変数は、いわゆるトルクあるいは回転モーメントMDである。ここで記載された用途でのヒンジの使用は、トルクが狭い公差範囲内で生産されることを必要とし、この例では0.50−2Nmである。その用途では、公差範囲内でどのような値を仮定しなければならないか明示的に述べていない。この組立工程では、トルクMDが個々のヒンジについて測定され、アセンブリーの後に100%の品質管理がされ、図1に示された数日の期間にわたり示された:
【0022】
図2および3は、1Ncmの間隔の増加分で、記録されたトルクMDのヒストグラムを示す。図2は0−2.50Nmの全体の測定範囲であり、図3は1.0−1.50Nmの部分的な範囲であった。
【0023】
両方の例におけるヒストグラムの微細構造は、実際のプロセスでの実現されたトルク値の変化するようすを実証する。例えば、1.27Nm(127Ncm)が30回だけ実現されている一方、値1.26Nm(126Ncm)は示された時間に70回実現される。次の表が、この度数分布での極値の概観を供給する:
【0024】
【表2】
【0025】
この微細構造は偶然ではない。なぜなら、異なる時間の期間において、同様な構造が常に再現され、同じ時間の期間におけるヒンジの製造については図4と同様であるからである。
【0026】
明白なように、微細構造が両方の生産ラインにおけるヒストグラムについて存在し、それらはある類似性を持っている。数か月にわたる生産ラインの検査は、それぞれの生産ラインおよび毎日において、特に頻繁に生産されるトルクおよびめったに生産されないトルクが存在することを明らかにする。GS理論が物理的・技術的に測定された変数についての、そのような分配とヒストグラムの構造を正確に予言し、ヒンジ用の生産ラインがGSと一致して作用するので、GS最適化が行われ、GS最適化生産ラインが構築される。安定または柔軟なトルク値を計算するための、トルクのGS分析が、以下の例に示される。
【0027】
2. 目標変数トルクのグローバルスケーリング分析
2.1. トルクの連分数ブレークダウン
トルクMDが50Ncmと200Ncmの間の公差範囲の中で与えられる。
公差範囲内のGS最適化値が求められている。トルク用の標準尺度yは1.503277E−10Nm=陽子質量*c2である。H.Muller,Global Scaling,Special 1,Ehlers Verlag 2001,p.129参照。
【0028】
連分数ブレークダウンが行われ、係数n0、n1、n2などが式(4)により、φ=3/2で計算される。50Ncm−200Ncmの数値範囲は[24±1]のノード領域に相当する。あるいは50Ncm=[24;−3]、200Ncm=[24;+3]である。
【0029】
トルク数値は、ミュンヘンのInstitute for Space−Energy Research(IREF)のGSC3000を使用して、式(4)に従って連分数を介して計算した。トルク値MD=1.27Nmの例として、図5に示される。
【0030】
0.5Nmから200Nmの公差範囲の線形平均およびMDコントローラーのために規定された目標変数が125Ncm=[24;+6、−3、+3、...]であり、これは値125Ncmの優位性を説明する。値127Ncmは、GSによる[24;+6、−5]に等しい。変動は、境界領域[24;−3]または[24;+3]、またはサブ−ギャップ、たとえば、[24;+5]=133Ncmおよび[24;+4]=146Ncmの間において最小となる。最大の変動は、[24;−10]=73Ncmから[24;+10]=109Ncmのコア領域内で期待される。
【0031】
図6のグラフィックの描写は、n0とn1の関数としてのトルク値を示し、フェイズφは、φ=0またはφ=3/2、n0=24、およびn1=−3からマイナス無限大またはn1=+3からプラス無限大の値の相関を示す。式(4)による連分数によって計算された33Ncmから1082までのトルク値は、図6の対数軸上に記録された。
【0032】
ヒンジ製造プロセスが管理されないか、または制御されない場合には、技術的に生成されたトルク数値の周波数は図6にしたがって分布するであろう。図6の白い領域は、比較的希に発生するトルク数値(いわゆるギャップ領域)を描く。その一方でグレーエリアは、頻繁なトルクの領域を描いている。また、ダークグレー色の領域は、トルクのいわゆるノード領域を表わす。
【0033】
しかしながら、この製造例において目標のMD設定値=125Ncmが、生産コントローラとして規定されたので、技術的に実現されたトルクの分配はこの理論的分布から乖離し、図2に示されるようになった。
【0034】
ノード領域の値、ここでは89Ncm、124Ncmおよび173Ncmの周囲ではGSによって技術的に安定に製造することができない。なぜなら、変動と妨害がノードの近くで常に発生するからである。表1および図7の例を参照。
【0035】
図7は、0.88Nmから0.92Nmの範囲では、実際に生成されたヒンジトルクで大きな変動を伴うことを示す。これは、実際には値0.89Nmでは安定して生産することができないことを意味する。
【0036】
ヒンジ生産のグローバル コーリングの最適化は本質的に2つの部分を含んでいる:第1のゴールは、達成されるべき生産品質を維持することである。可能であれば、各ヒンジのトルクMDは最小の公差変動ΔMDで、許容インターバルの中央で生成されるべきである。この理由で、最小の変動を有する定格の変数範囲(Nenngr o−Umlaut ssenbereiche)が最適である。つまり、以下の間の値である。MDsub1=133Ncm=[24;+5]、およびMDsub2=146Ncm=[24;+4]
【0037】
従って、50から200Ncmの公差範囲内でのヒンジ生産のための最適の定格値は、133Ncmと146Ncmの対数平均、つまり139.2Ncmにある。
【0038】
ヒンジ生産での第2のゴールは、ヒンジ製造工程を妨害に関してできるだけ丈夫(あるいはフレキシブル)にすることである。トルクMDは、いわゆるオーバーサイズの結果として、本質的に生産プロセスの中で発生する。オーバーサイズは、ブッシング壁厚さの2倍とヒンジのボルト直径の和で、ボルトが押されるヒンジ穴直径よりも大きい。
【0039】
この例示の用途で、ヒンジの個々のパーツは、機械生産に起因するコストの理由でさらに低減することのできない公差に供される。その結果、各公差範囲内にある個々の部分についてさえ、GSによって定格の変数が最良に決定されなければならない。ヒンジボルトおよびヒンジ穴直径は約12mmである。その一方でブッシング壁厚さは約0.48mmである。様々な実験的なモデリング方法が、個々の部分においてトルクMDの依存性をモデル化するために知られている。
【0040】
この用途では、モデリングのための経験的なデータ採取方法が記載されている。トルクと影響変数との間の関数的な相関について最大限可能な正確さが、ここでのキーであるからである。他のモデリングプロセス、例えば、オーバーサイズとトルクの間の線形のモデリングは、機能するが、モデルの正確度は低い。
【0041】
3. プロセスデータの記録
先行技術においては、種種の測定トランスデューサーおよび制御/計測工学が、例では10秒である、規定されたプロセスインクリメントでのプロセスデータを記録し、達成するために使用されている。
【0042】
4. プロセスモデリングおよび目標変数の感度解析
様々な方法、分析的(例えば微分方程式)、または経験的(例えば線形・非線形の回帰あるいはニューロンのネットワーク)な方法が、プロセスがどの程度分析的に良好に説明されるかに応じて、先行技術において使用されている。製造工程(例えば複雑なアセンブリー)では、プロセスの振る舞いがそのプロセスデータにより学習される、知識ベースプロセス方法も使用される。M.Polke,Prozessleittechnik(Process Control Engineering),Oldenbourg verlag,Munchen/Vienna 1994,813−817参照。
【0043】
例においては、プロセスモデリングはニューロンのネットワークモデリングによって遂行された。達成された測定精度は、88%のすぐ下である。つまり、トルク測定の測定範囲に関し、10の入力変数からトルク数値を88%より少し下の精度で評価するために使用できる。
【0044】
ニュートラルネットワーク アーキテクチャー
インプット レイヤー=10ニューロン
ヒドゥン レイヤー=4ニューロン
アウトプット レイヤー=1ニューロン
予想精度=87.97%
【0045】
モデルに基づいた感度分析の方法により、この例では、トルクMDである品質変数の影響変数への量的依存性を実現することも知られている。R.Otte,Selbstorganisierende Merkmalskarten zur multivariaten Datenanalyse komplexer technischer Prozesse,Shaker Verlag,Aachen,1999 およびR.Otteら,Data Mining fuer die industrielle Praxis,Carl Hanser Verlag,2004参照。図8は、ヒンジ生産の前述のニューロンのモデルに基づいた感度解析の結果を示す。
【0046】
図8は、トルクMDのための最も重要な影響変数は、ボルトDB1であり、ついでボルトDB2であり、ついでキャリブレーションマンドレルDKであることを示す。温度TWおよびTUはトルクに最小のプロセス影響しか及ぼさない。これは、温度の変化は、平均の結果として、トルクの比較的より小さな変化しか与えないだろうということを意味する。手続工程4は、目標変数数値(例においてはトルクMD)に影響入力変数を自動的に識別する。
【0047】
5. GS最適化目標変数数値のためのプロセス最適化
手続工程5では、規定された目標変数数値に到達するために、特定の量的定格値が、工程4の最も重要な影響変数または操作変数について決定される。先行技術では、与えられた目標変数について付随する影響変数値を計算するために、経験的に学習されたモデルが、最適化タスクのために逆にされた。例えば、プロセスの振る舞いは自己編成の地図によってイメージすることができる。EP0845720B1 および R.Otte,Selbstorganisierende Merkmalskarten zur multivariaten Datenanalyse komplexer technischer Prozesse,Shaker Verlag,Aachen, 1999参照。
図9は、自己編成マップ方法(Verfahren der Self−Organizing Maps)に基づいた、そのようなモデルに基づいたデータ解析を示す。
【0048】
プロセスモデルを最適化タスクに使用することは、それぞれ規定されたGS最適化値について、目標変数(例においてはMD)を計算することを可能にし、それらの入力変数は最終的に目標数値に導く。
従って、影響変数に伴う値は、目標変数数値の各GS計算について、本発明にしたがって逆算される。
【0049】
例として、図10は、GS最適化目標変数MD=139.2Ncm=1.392Nmについての、選択された入力変数、キャリブレーションマンドレルDK、温度、TWおよびTU、ヒンジ半径DS、ブッシング壁厚さBWおよびボルト直径DB1、DB2、DB3の値を示す。
結果として決定された値は、入力変数であり、GS最適化目標変数値yGS、例においてはMD=1.392Ncmへ導く。
【0050】
6. 最も重要な影響変数のグローバルスケーリング分析
手続工程1および2は、規定された公差範囲yminおよびymaxの内のすべての目標変数のGS−最適化値、yGSIを決定するために使用される。
手続工程3、4および5は、プロセスの入力変数数値を確認するために使用される。
【0051】
生成物の観点からインターバルに単一のGS最適値だけがある場合、ここに記載された手続工程6はスキップされる。また、GS値yGSIに属する操作変数は、手続工程5および7にしたがって計算される。
いくつかの等しいGS最適値yGSIが存在する場合、入力変数のGS分析による選択は、手続工程5を複数回使用することにより起こる。つまり、入力変数の逆算は最適のyGSIに導く。
【0052】
入力変数用の数値はこのように決定される。
これらの数値はGS構造の対象であり、例として温度TWを使用して、図11に示される。
【0053】
手続工程5にしたがって、特定の入力変数数値を決定した後に、GS分析は手続工程2にしたがって、検出された入力値xniの各々について行なわれる。
GS最適化値は、この方法で最も重要な入力変数のために決定される。
GS最適化入力値は、入力変数のタイプに依存する。
【0054】
入力変数は以下のタイプのGS最適値である:
a)入力測定変数:
これらの値の実現が将来に最も頻繁に発現するであろうから、最大の発生可能性を決定することによりGSによる最適化。
b) 入力測定変数が技術的な生成物についての測定値である場合、これらの値のための定格の変数はGSにより最適化されることができる。
【0055】
この場合、例えば、ブッシング壁厚さBWは、0.46mmから0.5mmの範囲の中で最適化される。
BWlower=0.46mm=[21 3 3−3 3 5]
BWrated = 0.48mm =[21 3 3 21 6 −9]
BWupper = 0.5mm =[21 3 6 −3 3 −3]
したがって、値BW=0.471mmは、GSによる定格値としての[21 3 3 −5]に等しく、従って最適である。それはn3でギャップ中にある。
【0056】
c) 入力操作変数:
これらの値は、その値自体の、およびプロセス変化について最も低感度で反応するので、スーパー柔軟性に関してGSにより最適化される。
手続工程6において、GS分析は、手続工程2で個々のGS最適目標変数数値、および手続工程4および5でそれに伴う入力変数について行なわれる。その結果、プロセスは完全なGS分析に供される。
【0057】
7. 最適プロセス状態の決定
手続工程7において、GS最適プロセス状態は、GSにより可能なプロセス状態の全体から選ばれる。また、それに伴う操作変数が決定される。
【0058】
プロセス最適は、目標変数yGSIがちょうどGS最適値である、GS最適化入力変数の最大数で達成される。
いくつかの目標変数数値が等しい場合、yminおよびymaxのインターバルの対数平均により近い値yGSIは、最適のyGSIである。
操作変数xStelliGSのサブ−量は、見いだされた最適yGSに属する入力変数x1GS、x2GS、x3GSi、..…xnGSから読出される。
【0059】
結果として、製作と処理のための最適条件が見い出された。また、最適を達成するための操作変数xStelliGSは既存の制御/計測工学によってプロセスに出力される。
【0060】
8. プロセスへのGS最適値の出力
手続工程7による最適プロセス状態の操作変数に対するGS最適値は、制御/計測工学あるいはSPSによって、たとえば、技術的あるいは化学工程に出力される。その結果、プロセスはGSにより本発明に従って最適化される。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】図1は、経時的な、製造されたヒンジのトルクMDの測定結果を示す。
【図2】図2はX軸が0Nmから2.5Nmの測定範囲での、トルクMDのヒストグラムを示す。
【図3】図3は、X軸が1.0Nmから1.5Nmの測定範囲での、トルクMDのヒストグラムを示す。
【図4】図4は、同時に3日間生産された、右と左のヒンジ用の2つの生産ラインの微細なヒストグラム構造を示す。a)は左ヒンジMDL、b)は右ヒンジMDR。
【図5】図5は、物理的および技術的な変数のGS分析用のGSC3000ツールを示す。
【図6】図6は、自動車ヒンジのトルク(Ncm)のGS分析を示す。
【図7】図7は、0.87〜0.92Nmの範囲で生成されたトルクのヒストグラムを示す。
【図8】図8は、ヒンジ製品の感度解析(入力と出力変数MDの感度)を示す。
【図9】図9は、目標変数MDを設定されるべき入力値に自動的に逆算することによる、自己編成のマップを介したプロセス最適化を示す。
【図10】図10は、目標トルクMD=1.392Nmを有するヒンジのための、可能な入力変数の描写を示す。
【図11】図11は、ヒンジを製造するための生産ライン用の温度TWのヒストグラムを示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の工程によって特徴づけられるテクニカルプロセスを安定させる方法:
a) データの記録、選択およびデータの準備;
b) 規定された公差範囲内での目標数値のGS分析;
c) 選択された目標変数yiのための最も重要な影響変数xiを決定するための、自動的なプロセスモデル化および感度解析;
d) 公差バンド中のGS最適化目標変数数値の選択および付随する入力変数数値、定格値、すべての影響変数への、公知の最適化方法を介しての逆算;
e) d)において計算された、影響変数についての定格値のGS分析;
f) 影響変数および操作変数に対するすべての重要なGS最適の定格値が見いだされるまで、与えられた公差範囲からGS最適化目標変数数値に至るまでの手続工程d)およびe)の反復;
g) プロセスへのGS最適操作変数の出力。
【請求項2】
テクニカルプロセスを安定させる方法であって、所望の任意の数学関数を使用して、選択された目標変数をともに関連づけることにより、グローバルスケーリング(GS)により複数の目標変数を同時に首尾一貫して最適化し、得られた検出力関数(G u−Umlaut tefunktion)(G)をGS最適化することにより特徴づけられる方法。
【請求項3】
最適化に関係のあるすべての変数が、柔軟性と安定性に関し、グローバルスケーリング方法に基づく分析を介して最適化される請求項2記載の方法であって、ここでグローバルスケーリング分析が、関連のあるパラメータおよび付随する目標変数のデータについて行なわれる方法。
【請求項4】
プロセスそれ自身が最適化されるという点で特徴づけられた、請求項3記載の方法。
【請求項5】
プロセスによって製造された生成物が最適化される、請求項3記載の方法。
【請求項6】
プロセスの影響変数も、目標変数のGS最適化のためのGS分析および最適化に供される、請求項2から5のいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
機械工学または化学工業からのプロセスあるいは生成物が安定、または最適化される、請求項2から6のいずれか1項記載の方法。
【請求項1】
以下の工程によって特徴づけられるテクニカルプロセスを安定させる方法:
a) データの記録、選択およびデータの準備;
b) 規定された公差範囲内での目標数値のGS分析;
c) 選択された目標変数yiのための最も重要な影響変数xiを決定するための、自動的なプロセスモデル化および感度解析;
d) 公差バンド中のGS最適化目標変数数値の選択および付随する入力変数数値、定格値、すべての影響変数への、公知の最適化方法を介しての逆算;
e) d)において計算された、影響変数についての定格値のGS分析;
f) 影響変数および操作変数に対するすべての重要なGS最適の定格値が見いだされるまで、与えられた公差範囲からGS最適化目標変数数値に至るまでの手続工程d)およびe)の反復;
g) プロセスへのGS最適操作変数の出力。
【請求項2】
テクニカルプロセスを安定させる方法であって、所望の任意の数学関数を使用して、選択された目標変数をともに関連づけることにより、グローバルスケーリング(GS)により複数の目標変数を同時に首尾一貫して最適化し、得られた検出力関数(G u−Umlaut tefunktion)(G)をGS最適化することにより特徴づけられる方法。
【請求項3】
最適化に関係のあるすべての変数が、柔軟性と安定性に関し、グローバルスケーリング方法に基づく分析を介して最適化される請求項2記載の方法であって、ここでグローバルスケーリング分析が、関連のあるパラメータおよび付随する目標変数のデータについて行なわれる方法。
【請求項4】
プロセスそれ自身が最適化されるという点で特徴づけられた、請求項3記載の方法。
【請求項5】
プロセスによって製造された生成物が最適化される、請求項3記載の方法。
【請求項6】
プロセスの影響変数も、目標変数のGS最適化のためのGS分析および最適化に供される、請求項2から5のいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
機械工学または化学工業からのプロセスあるいは生成物が安定、または最適化される、請求項2から6のいずれか1項記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2007−519107(P2007−519107A)
【公表日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−549823(P2006−549823)
【出願日】平成17年1月14日(2005.1.14)
【国際出願番号】PCT/CH2005/000013
【国際公開番号】WO2005/071504
【国際公開日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願人】(506246667)テックデータ アクチェンゲゼルシャフト (5)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年1月14日(2005.1.14)
【国際出願番号】PCT/CH2005/000013
【国際公開番号】WO2005/071504
【国際公開日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願人】(506246667)テックデータ アクチェンゲゼルシャフト (5)
【Fターム(参考)】
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