説明

テレビジョン調整システムおよびテレビジョン

【課題】キャリブレーションに多くの手間と設備を要しており、かつ精度が低かった。
【解決手段】マイクロコンピュータ12が、入力ポート12a〜12cを介して入力するコンポーネント信号に対する補正値を設定することにより、テレビジョン10の映像出力特性の調整(キャリブレーション)を実現する。このとき、検査用映像にかかる映像信号の出力元として、テレビジョン10が内蔵するDVDドライブ11を選択し、マイクロコンピュータ12は、DVDドライブ11に出力させた検査用映像にかかるコンポーネント信号に基づいてディスプレイ13に検査用映像を表示させ、この検査用映像の測色データに基づいて上記補正値を設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビジョンの映像出力特性を調整するテレビジョン調整システムおよび当該システムを構成する各機器に関する。
【背景技術】
【0002】
テレビジョンの工場出荷段階においては、製品個々の映像出力特性のばらつきを調整するいわゆるキャリブレーションが行われる。これまでは、工場のラインを流れる各テレビジョンの外部入力端子に対して、キャリブレーションを実行するためのコンピュータをケーブルで逐一接続し、ケーブルを介して所定の検査用映像を表す映像信号をテレビジョンに出力して検査用映像をテレビジョンに表示させ、表示した検査用映像の測色結果に応じて、テレビジョンの映像出力特性を補正(調整)していた。
【0003】
また、キャリブレーション信号発生部150と、色変換部120と、階調補正部170と、行列生成部130と、1D‐LUT生成部140とを備えたプロジェクタ20が知られている(特許文献1参照。)。プロジェクタ20においては、キャリブレーション信号発生部150が発生させたキャリブレーション信号RGBに基づくキャリブレーション画像を投写表示し、当該表示の測色結果に基づく測色データを用いて、行列生成部130が、RGB信号(R2,G2,B2)を環境に応じた色を再現可能なRGB信号(R3,G3,B3)に変換する色変換用行列を生成するとともに、1D‐LUT生成部140が、階調補正用の1D‐LUTを生成する。
【0004】
また、CD‐Rなどの記録媒体から画像データを読み出して、これに基づく表示をテレビに実行させる際に、当該画像データに基づいてホワイトバランス補正用のLUTを生成し、この生成したLUTによって画像データを補正し、この補正後の画像データをテレビに出力するDVDプレーヤが知られている(特許文献2参照。)。
また、モニター2と、モニター2上の輝度を測定する測定装置1と、モニター2と接続されモニター2上に任意の階調を表示し、かつモニター2のブライトを調整するモニターキャリブレーション処理を実行するコンピュータ3と、からなるモニターキャリブレーション装置が知られている(特許文献3。)。
【特許文献1】特開2003‐50572号公報
【特許文献2】特開2004‐120400号公報
【特許文献3】特開2002‐99265号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように(例えば、特許文献3においても)、キャリブレーションの実行に際してテレビジョン一台一台にケーブルでコンピュータを接続することは、非常に煩雑である。このことは、多数のテレビジョンを製造・出荷する工程において大きな負担となり、その結果、製品の製造効率を大きく低下させる。
【0006】
また特許文献1においては、普段のプロジェクタ使用時に映像信号の入力に用いられる信号入力系統(A/D変換部110を介した色変換部120への信号入力系統)とは異なる、キャリブレーション信号の送信のためだけの信号入力系統(キャリブレーション信号発生部150から色変換部120への信号入力系統)を用いて、キャリブレーション時の映像表示が行われている。そのため、キャリブレーションの結果には、キャリブレーション信号の送信のためだけの信号入力系統の持つ特性が反映されてしまい、普段の製品(プロジェクタ)使用時における映像の見え方を最適なものとするキャリブレーションが行われているとは言い難かった。
なお特許文献2は、テレビに受け渡す前の映像信号に対して補正を行う技術であるため、個々のテレビが独自に持つ映像出力特性のばらつきを調整することはできなかった。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、テレビジョンの映像出力特性に対する調整を従来と比較して、少ない工数にてかつ正確に行うことが可能なテレビジョン調整システムおよびテレビジョンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明のテレビジョン調整システムは、テレビジョンの映像出力特性を調整する。当該システムは、テレビジョンと測色部とからなる。テレビジョンは、少なくとも、外部から挿入された記憶媒体に記録された情報を読み出して映像信号を出力可能な記憶媒体読出部と、映像信号入力ポートを介して映像信号を入力し、この映像信号に基づいた映像表示をディスプレイに実行させる制御部とを内蔵する。測色部は、上記ディスプレイの表示を測色するとともに測色結果を上記制御部に出力する。上記制御部は、上記記憶媒体読出部に対して所定の検査用映像を表した検査用映像信号を出力することを指示し、記憶媒体読出部は当該指示に応じて、記憶媒体読出部内の所定の記憶媒体に予め保存されている検査用映像信号を当該所定の記憶媒体から読み出して上記映像信号入力ポートに対して出力し、制御部は、検査用映像信号に基づいた映像表示をディスプレイに実行させるとともに、測色部から出力された検査用映像の測色結果に基づいて上記映像信号入力ポートにて入力する信号に対する補正度合いを決定する。
【0009】
すなわち本発明によれば、テレビジョンが内蔵する記憶媒体読出部を検査用映像にかかる映像信号の発生元にして、制御部の映像信号入力ポートの調整(キャリブレーションの一種)を実行することができる。よって、従来のようにテレビジョンのキャリブレーションに際してテレビジョンに対し外部からケーブルを接続し、当該ケーブルを介して検査用映像にかかる映像信号を供給する必要が無くなり、キャリブレーションに要する手間が大きく省かれる。
また、記憶媒体読出部は、外部から挿入された記憶媒体に記録された情報を読み出して映像信号を制御部に出力可能な装置であり、普段テレビジョンがディスプレイに映像表示を行う際に用いられる映像信号の入力系統の一つである。そのため、記憶媒体読出部を検査用映像にかかる映像信号の発生元にして、映像信号入力ポートの調整を実行することにより、普段のユーザの製品(テレビジョン)使用時における映像の見え方を最適なものとすることができる。つまり本発明によれば、非常に精度の良いキャリブレーションを行うことができる。
【0010】
記憶媒体読出部から出力されて映像信号入力ポートが入力する映像信号はコンポーネント信号であるとしてもよい。
また本発明の技術的思想をより具体化する構成として、テレビジョンの映像出力特性を調整するテレビジョン調整システムにおいて、外部から挿入されたディスク型メディアに記録された情報を読み出してコンポーネント信号を出力可能な記憶媒体読出部としてのDVDドライブと、コンポーネント信号を外部機器から入力可能な外部接続端子と、映像信号入力ポートを介して上記DVDドライブまたは外部接続端子からコンポーネント信号を入力し、入力したコンポーネント信号に基づいた映像表示をディスプレイに実行させる制御部としてのマイクロコンピュータとを内蔵するテレビジョンと、上記ディスプレイの表示を測色するとともに測色結果を上記マイクロコンピュータに出力する測色部とを備え、上記マイクロコンピュータは、上記DVDドライブに対して所定の検査用映像を表したコンポーネント信号を出力することを指示し、DVDドライブは当該指示に応じて、DVDドライブ内の上記メディアとは別の所定の記憶媒体に予め保存されている検査用映像を表した情報であって少なくとも白ベタ映像と黒ベタ映像とをそれぞれ表す情報を当該所定の記憶媒体から読み出してコンポーネント信号として上記映像信号入力ポートに対して出力し、マイクロコンピュータは、検査用映像を表したコンポーネント信号に基づいた映像表示をディスプレイに実行させるとともに、測色部から出力された検査用映像の測色結果に基づいて上記映像信号入力ポートにて入力する信号に対する補正度合いを決定する構成を把握することができる。
【0011】
このようなより具体的構成においても、上述した各効果を発揮することは言うまでも無い。
上記システムは、それ全体で一つの発明として成立するし、システムを構成する装置毎にも発明は成立する。その一例として、映像出力特性を調整するテレビジョンにおいて、外部から挿入された記憶媒体に記録された情報を読み出して映像信号を出力可能な記憶媒体読出部と、映像信号入力ポートを介して映像信号を入力し、この映像信号に基づいた映像表示をディスプレイに実行させる制御部とを内蔵し、上記制御部は、上記記憶媒体読出部に対して所定の検査用映像を表した検査用映像信号を出力することを指示し、記憶媒体読出部は当該指示に応じて、記憶媒体読出部内の所定の記憶媒体に予め保存されている検査用映像信号を当該所定の記憶媒体から読み出して上記映像信号入力ポートに対して出力し、制御部は、検査用映像信号に基づいた映像表示をディスプレイに実行させるとともに、外部から入力した上記ディスプレイにおける検査用映像の表示の測色結果に基づいて上記映像信号入力ポートにて入力する信号に対する補正度合いを決定する構成を把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下の順序に従って、本発明の一実施形態を説明する。
(1)テレビジョン調整システムの概略構成
(2)キャリブレーション処理
(3)まとめ
【0013】
(1)テレビジョン調整システムの概略構成
図1は、本実施形態にかかるテレビジョン調整システムの概略構成をブロック図により示している。テレビジョン調整システム100は、製造される各テレビジョンがそれぞれに持つ映像出力特性のずれ(理想とのずれ)を補正するためのシステムであり、基本的に、キャリブレーションの対象となるテレビジョン10と、テレビジョン10の画像表示を測定(測色)する測色機30とからなる。
【0014】
テレビジョン10は、装置全体の制御主体(制御部)となるマイクロコンピュータ12と、画像表示装置としてのディスプレイ13と、記憶媒体読出部としてのDVDドライブ11とを内蔵している。つまり本実施形態にかかるテレビジョン10は、DVDドライブ内蔵型のテレビである。同図に示すように、マイクロコンピュータ12の映像信号入力ポート(以下、単に入力ポート)12a〜12cに対する映像信号の入力系統は少なくとも2系統存在する。一つは、外部入力端子14a〜14cを介しての入力系統である。外部入力端子14a〜14cは、輝度信号(Y)と色差信号(Cb,Cr)とからなるコンポーネント信号を外部から入力可能な端子である。外部入力端子14a〜14cに、ビデオカメラ等の所定の映像入力機器(不図示)が接続されることにより、テレビジョン10(マイクロコンピュータ12)は外部から映像信号を入力することができる。
【0015】
もう一つの入力系統は、上述のDVDドライブ11である。DVDドライブ11は、外部から挿入されたディスク型メディア(DVD‐ROM、CD‐ROM、CD‐R、CD‐RW等の各種ディスク型メディア)20等に記録された映像情報を読み出して映像信号をマイクロコンピュータ12に対して出力可能である。DVD11も、出力ポート11a〜11cを介してコンポーネント信号YCbCrのフォーマットで映像信号を出力する。マイクロコンピュータ12は、上記2つの入力系統の一方から選択的にコンポーネント信号を入力ポート12a〜12cを介して入力し、入力したコンポーネント信号に基づいてディスプレイ13に映像表示を行わせることが可能である。
【0016】
マイクロコンピュータ12は、入力したコンポーネント信号をRGB信号に変換し、各画素毎のRGB値を規定した画像データを生成し、この画像データをディスプレイ13に対して出力する。ディスプレイ13としては、例えばアクティブマトリクス方式の液晶ディスプレイを採用することができる。この場合、ディスプレイ13においては各画素を駆動させる液晶駆動回路が上記画像データの供給を受け、画像データに基づいて各画素を駆動させて映像表示を実現する。むろんディスプレイ13としては、液晶ディスプレイ以外にも、CRTやPDP(プラズマディスプレイパネル)等、各種の画像表示装置を採用可能である。なお同図では省略しているが、テレビジョン10は、放送信号を受信するためのアンテナおよびチューナ回路や、受信した放送信号を復調するための復調回路や、装置の各回路に電源を供給する電源回路や、音声回路や、スピーカ等、一般的なテレビジョンが備える公知の各種回路や部材も有している。
【0017】
測色機30(測色部)は、ディスプレイ13の画面に対して相対する位置に設置され、ディスプレイ13の表示を測色する。測色機30は、例えばオペレータによって操作されることにより測色動作を行い、測色結果を所定のフォーマット(本実施形態では、YCbCr)の測色データとしてマイクロコンピュータ12に出力可能である。むろん、測色機30の動作や位置の移動について、外部のコンピュータによって制御するとしてもよい。マイクロコンピュータ12は、測色機30から出力された測色データに基づいて、キャリブレーションを行う。
以下では、キャリブレーションに関する一連の処理について説明する。
【0018】
(2)キャリブレーション処理
図2は、キャリブレーション処理の内容をフローチャートにより示している。当該処理は、主にマイクロコンピュータ12が所定のプログラムに従って実行する。
ステップS200(以下、ステップの記載を省略)では、マイクロコンピュータ12は、キャリブレーション処理の実行指示を受付けたか否かの判断を行い、受付けたと判断するまでは待機し、受付けたと判断した場合にS210以降のステップに進む。つまり、オペレータが外部のリモートコントロール装置等を操作して上記実行指示を意味する赤外線信号をテレビジョン10に対して送信し、マイクロコンピュータ12が、所定の赤外線受光部(不図示)を介して上記赤外線信号を受信したときに、上記実行指示を受付けたと判断する。
【0019】
S210では、マイクロコンピュータ12は、所定の検査用映像を出力することを要求する要求信号を、DVDドライブ11に対して出力する。
要求信号を受信したDVDドライブ11においては、DVDドライブ11の内部のCPUがDVDドライブ11に内蔵されている所定の記憶媒体(例えば、ROM)11dから、当該記憶媒体11dに予め保存されている検査用映像を表す映像データを読み出し、当該読み出した映像データをコンポーネント信号のフォーマットにして、出力ポート11a〜11cから出力する。つまり、DVDドライブ11は、検査用映像を外部から挿入されるディスク型メディア20から読み出すのではなく、当該検査用映像を内蔵の記憶媒体11dに予め保存しておき、上記要求信号に応じて出力するようにしている。
【0020】
マイクロコンピュータ12は、上記S210の要求信号の出力と同時に、S220において、上記2つの入力系統の切替を行う切替回路15a〜15cをそれぞれ制御し、外部入力端子14a〜14cからの入力ではなく、DVDドライブ11の出力ポート11a〜11cから信号を入力可能な状態に入力系統を切替させる。
S230では、マイクロコンピュータ12は、入力ポート12a〜12cを介して入力した検査用映像にかかるコンポーネント信号に基づいて、ディスプレイ13に検査用映像を表示させる。
【0021】
S240では、マイクロコンピュータ12は、所定の外部信号入力ポートを介して測色機30から測色データを入力したか否かの判断を行い、入力したと判断するまでは待機し、入力したと判断した場合にS250に進む。つまり、マイクロコンピュータ12は、ディスプレイ13に表示した検査用映像の測色結果(測色データ)を測色機30から受け取る。
【0022】
S250では、マイクロコンピュータ12は、入力した測色データに基づいて、入力ポート12a,12b,12cにてそれぞれ入力する各成分(Y,Cb,Cr)に対する補正度合い(補正値)を決定し、この決定した補正値を所定の記憶領域に保存する。一例として、マイクロコンピュータ12は、測色データ(YCbCrデータ)に対する理想値(YCbCrデータ)を予め所定の記憶領域に有しているものとし、測色データと理想値とを対比し、両者の成分毎の差分に応じて、各成分(Y,Cb,Cr)について当該差分を打ち消すような補正値を決定する。
【0023】
より具体的には、DVDドライブ11は、検査用映像を表す映像データとして、画面一面の白ベタ映像を表す映像データを保存しており、マイクロコンピュータ12は、かかる映像データに基づいてディスプレイ13に表示した白ベタ映像の測色データと、理想的な白色を示す理想値とを対比する。そして、この対比結果に応じて、各成分に対する補正値を決定する。
【0024】
マイクロコンピュータ12は、補正値の決定以降は、入力ポート12a〜12cを介して入力するコンポーネント信号の各成分(Y,Cb,Cr)に対して補正値に応じた補正を実行する。その結果、ディスプレイ13においては、常に理想的な白色が表示されることになる。DVDドライブ11が予め備える検査用映像の映像データとしては白ベタ映像にかかるもの以外にも、画面一面の黒ベタ映像を示すデータが考えられる。この場合、当該データに基づいてディスプレイ13に表示させた黒ベタ映像の測色結果と、理想的な黒色を示す理想値との対比に基づく補正値を生成し、以後のディスプレイ13による黒表示を理想的なものとすることができる。むろんDVDドライブ11は、白ベタ映像や黒ベタ映像以外にも、各種の検査用映像にかかるデータを予め備えておくことが可能である。
【0025】
(3)まとめ
このように本実施形態では、マイクロコンピュータ12が、入力ポート12a〜12cを介して入力するコンポーネント信号に対する補正値を設定することにより、テレビジョン10の映像出力特性の調整(キャリブレーション)を実現する。このとき、検査用映像にかかる映像信号の出力元として、テレビジョン10が内蔵するDVDドライブ11を選択し、マイクロコンピュータ12は、DVDドライブ11に出力させた検査用映像にかかるコンポーネント信号に基づいてディスプレイ13に検査用映像を表示させ、この検査用映像の測色データに基づいて上記補正値を設定する。つまり本実施形態の構成によれば、テレビジョン10のキャリブレーションに際し、テレビジョン10一台一台毎に対して、検査用映像の映像信号を供給するための外部機器をケーブルを介して接続する必要がない。その結果、従来と比較して少ない手間および設備にて、テレビジョン10のキャリブレーションを行うことが可能となる。また本実施形態は、多数のテレビジョン10に対して工場内で一台一台キャリブレーションを行う場合に特に大きな効果を発揮し、テレビジョン10の製造・出荷効率を向上させる。
【0026】
また、テレビジョン10が内蔵するDVDドライブ11は、ユーザがテレビジョン10による映像視聴を行う際に日常的に使用される信号入力系統の一つであり、本実施形態ではかかる信号入力系統を介して検査用映像の表示を実現している。そのため、検査用映像の測色データに基づいて得られる補正値は、当該テレビジョン10でユーザが映像視聴するときに理想的な色での表示を行うために映像信号に対して施すべき最適な補正の程度を示していると言える。すなわち本実施形態によれば、理想的な色での映像表示を行うための補正値を精度良く設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】テレビジョン調整システムの概略構成の一例を示したブロック図。
【図2】キャリブレーション処理の一例を示したフローチャート。
【符号の説明】
【0028】
10…テレビジョン
11…DVDドライブ
11a,11b,11c…出力ポート
11d…記憶媒体
12…マイクロコンピュータ
12a,12b,12c…映像信号入力ポート
13…ディスプレイ
14a,14b,14c…外部入力端子
15a,15b,15c…切替回路
20…ディスク型メディア
30…測色機
100…テレビジョン調整システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テレビジョンの映像出力特性を調整するテレビジョン調整システムにおいて、
外部から挿入された記憶媒体に記録された情報を読み出して映像信号を出力可能な記憶媒体読出部と、映像信号入力ポートを介して映像信号を入力し、この映像信号に基づいた映像表示をディスプレイに実行させる制御部とを内蔵するテレビジョンと、
上記ディスプレイの表示を測色するとともに測色結果を上記制御部に出力する測色部とを備え、
上記制御部は、上記記憶媒体読出部に対して所定の検査用映像を表した検査用映像信号を出力することを指示し、記憶媒体読出部は当該指示に応じて、記憶媒体読出部内の所定の記憶媒体に予め保存されている検査用映像信号を当該所定の記憶媒体から読み出して上記映像信号入力ポートに対して出力し、制御部は、検査用映像信号に基づいた映像表示をディスプレイに実行させるとともに、測色部から出力された検査用映像の測色結果に基づいて上記映像信号入力ポートにて入力する信号に対する補正度合いを決定することを特徴とするテレビジョン調整システム。
【請求項2】
上記記憶媒体読出部から出力されて映像信号入力ポートが入力する映像信号はコンポーネント信号であることを特徴とする請求項1に記載のテレビジョン調整システム。
【請求項3】
映像出力特性を調整するテレビジョンにおいて、
外部から挿入された記憶媒体に記録された情報を読み出して映像信号を出力可能な記憶媒体読出部と、映像信号入力ポートを介して映像信号を入力し、この映像信号に基づいた映像表示をディスプレイに実行させる制御部とを内蔵し、
上記制御部は、上記記憶媒体読出部に対して所定の検査用映像を表した検査用映像信号を出力することを指示し、記憶媒体読出部は当該指示に応じて、記憶媒体読出部内の所定の記憶媒体に予め保存されている検査用映像信号を当該所定の記憶媒体から読み出して上記映像信号入力ポートに対して出力し、制御部は、検査用映像信号に基づいた映像表示をディスプレイに実行させるとともに、外部から入力した上記ディスプレイにおける検査用映像の表示の測色結果に基づいて上記映像信号入力ポートにて入力する信号に対する補正度合いを決定することを特徴とするテレビジョン。
【請求項4】
テレビジョンの映像出力特性を調整するテレビジョン調整システムにおいて、
外部から挿入されたディスク型メディアに記録された情報を読み出してコンポーネント信号を出力可能な記憶媒体読出部としてのDVDドライブと、コンポーネント信号を外部機器から入力可能な外部接続端子と、映像信号入力ポートを介して上記DVDドライブまたは外部接続端子からコンポーネント信号を入力し、入力したコンポーネント信号に基づいた映像表示をディスプレイに実行させる制御部としてのマイクロコンピュータとを内蔵するテレビジョンと、
上記ディスプレイの表示を測色するとともに測色結果を上記マイクロコンピュータに出力する測色部とを備え、
上記マイクロコンピュータは、上記DVDドライブに対して所定の検査用映像を表したコンポーネント信号を出力することを指示し、DVDドライブは当該指示に応じて、DVDドライブ内の上記メディアとは別の所定の記憶媒体に予め保存されている検査用映像を表した情報であって少なくとも白ベタ映像と黒ベタ映像とをそれぞれ表す情報を当該所定の記憶媒体から読み出してコンポーネント信号として上記映像信号入力ポートに対して出力し、マイクロコンピュータは、検査用映像を表したコンポーネント信号に基づいた映像表示をディスプレイに実行させるとともに、測色部から出力された検査用映像の測色結果に基づいて上記映像信号入力ポートにて入力する信号に対する補正度合いを決定することを特徴とするテレビジョン調整システム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−294628(P2008−294628A)
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−136542(P2007−136542)
【出願日】平成19年5月23日(2007.5.23)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】