説明

テレビ放送受信端末装置及びテレビ放送受信システム

【課題】施設を管理する側に大きな負担をかけることなく、施設構内での放送内容や広告、各種インフォメーション等のサービス内容を違和感のない形態で利用者に容易に理解していただく。
【解決手段】複数のテレビ放送を受信し、受信した複数のテレビ放送のうちの1つをチャンネル選択して出力するテレビ放送受信部11と、電源の投入と切断とを指示する操作キー部19と、電源の投入を指示してから所定時間だけ、上記選択したテレビ放送に代わって特定番組のチャンネルをテレビ放送受信端末装置11で選択して出力させる制御部21とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホテルや旅館などの宿泊施設、あるいは病院施設等に敷設される構内テレビ配信網で使用するテレビ放送受信端末装置及び同装置を用いたテレビ放送受信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ホテルや旅館などの宿泊施設、あるいは病院施設等に敷設される構内テレビ配信網でテレビ放送を視聴する場合、共用のアンテナで受信した地上波放送、CS放送、及び施設内で独自に放送する自主放送等の複数の番組を専用のテレビ放送受信端末装置で受信し、復調した信号をこのテレビ放送受信端末装置に接続したテレビ受像機で出力して視聴する方式が一般的である。
【0003】
このような方式のテレビ配信網では、上記複数の番組中にいくつかの有料番組を割り当てておき、利用者が当該有料番組を視聴した場合にはその料金をなんらかの手段で支払うシステムとすることで、機器を貸与して運営するオペレータや施設管理者が収益を挙げるものとしている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、BS放送や110°CS放送で提供される高画質で多彩なハイビジョン番組等が広く普及し、併せて地上波デジタル放送も開始されていることから、上記構内テレビ配信網でも、それらの放送受信への対応が余儀なくされている。
【0005】
しかるに、構内テレビ配信網のオペレータや施設管理者は、よりおもしろい番組を多く提供することで、利用者の利用頻度を高めて収益の向上を計っている。現在のアナログ放送に加えて、上述した如く各種のデジタル放送を受信する設備を導入するためには設備費用が高額となるため、これらの施設を導入してもなお運営を円滑にし、充分な収益を挙げるためには、提供しているサービスの内容を周知徹底して利用者にアピールする必要がある。
【0006】
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、施設を管理する側に大きな負担をかけることなく、施設構内での放送内容や広告、各種インフォメーション等のサービス内容を違和感のない形態で利用者に容易に理解していただき、且つその利用状況を施設の管理側に還元することが可能なテレビ放送受信端末装置及び同装置を用いたテレビ放送受信システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明は、複数のテレビ放送を受信する受信手段と、この受信手段で受信した複数のテレビ放送のうちの1つを選択して出力する選択手段と、電源の投入と切断とを指示する指示手段と、この指示手段により電源の投入を指示してから所定時間だけ、上記選択手段が選択するテレビ放送に代えて特定番組を出力する出力制御手段とを具備したことを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、上記出力制御手段は、複数の特定番組の中から予め設定された優先順位に従った頻度で1つの特定番組を選択して出力することを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、上記出力制御手段は、上記指示手段により電源の投入が指示された時刻が予め設定された時間帯内である場合にのみ特定番組を出力することを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、上記出力制御手段が出力する特定番組は、上記受信手段で受信される複数のテレビ放送のうちの1つであることを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、上記出力制御手段が出力する特定番組は、装置と外部接続された機器から入力されるものであることを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、上記出力制御手段が出力する特定番組の映像信号及び音声信号を記憶した記憶手段をさらに具備したことを特徴とする。
【0013】
請求項7記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、上記出力制御手段は、特定番組の出力中になされる番組視聴のための操作を判断し、該操作があった場合に特定番組を出力中である旨を示す文字情報を出力することを特徴とする。
【0014】
請求項8記載の発明は、上記請求項7記載の発明において、上記出力制御手段は、特定番組に重畳して特定番組を出力中である旨を示す文字情報を出力することを特徴とする。
【0015】
請求項9記載の発明は、上記請求項7記載の発明において、上記出力制御手段は、特定番組の出力に代えて特定番組を出力中である旨を示す文字情報を出力することを特徴とする。
【0016】
請求項10記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、上記出力制御手段は、特定番組にその出力経過情報を重畳して出力することを特徴とする。
【0017】
請求項11記載の発明は、特定番組を提供する特定番組提供装置と、複数のテレビ放送を受信する受信手段、この受信手段で受信した複数のテレビ放送のうちの1つを選択して出力する選択手段、電源の投入と切断とを指示する指示手段、この指示手段により電源の投入を指示してから所定時間だけ上記選択手段が選択するテレビ放送に代えて上記特定番組提供手段が提供する特定番組を出力する出力制御手段、及びこの出力制御手段により上記特定番組を出力した頻度情報を更新記憶する記憶手段を有した、施設構内に分散設置された複数のテレビ放送受信端末装置と、これら複数のテレビ放送受信端末装置の記憶手段に記憶される頻度情報を集計する集計装置とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1記載の発明によれば、電源投入に合わせて所定時間だけ、有料番組や地域に密着した広告、施設構内のインフォメーション等のサービス内容を特定番組として随時提供するようにしたので、不快感を与えない程度の所定時間内で利用者にサービス内容を確実に知らしめることができる。
【0019】
請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、より多くの形態と優先順位に対応したサービス内容を提供することができる。
【0020】
請求項3記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、例えばゴールデンタイムと称される、多くの利用者が電源投入と同時に所望するテレビ放送を視聴したいと思われる時間帯を避けて特定番組を提供することで、利用者の視聴意図を阻害して特定番組の提供が逆効果となってしまうのを回避できる。
【0021】
請求項4記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、単純なチャンネル制御により特定番組を提供することができるため、端末装置側での対応が容易である一方で、施設管理側もサービス内容を全施設で一括して変更することなどが可能となる。
【0022】
請求項5記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、単純な入力切換制御により特定番組を提供することができるため、端末装置側での対応が容易であると共に、施設管理側も端末装置毎に対応する外部機器に設定しておくサービス内容を容易に可変できる。
【0023】
請求項6記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、単純な入力切換制御により特定番組を提供することができるため、端末装置側での対応が容易であると共に、施設管理側も端末装置毎に対応する例えば半導体メモリなどの記憶手段内に設定しておくサービス内容を容易に可変できる。
【0024】
請求項7記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、特定番組の出力終了後は利用者の操作が有効であることを知らしめ、装置の故障等の誤解を招いてしまうのを回避できる。
【0025】
請求項8記載の発明によれば、上記請求項7記載の発明の効果に加えて、特定番組に重畳(合成)して特定番組を出力中である旨を示す文字情報を出力することで、その特定番組の出力を中断せず継続させることができる。
【0026】
請求項9記載の発明によれば、上記請求項7記載の発明の効果に加えて、特定番組と該文字情報とを切換えて出力するため、それらが混在することで少なくとも一方の内容が正確に伝わらなくなってしまうのを確実に回避できる。
【0027】
請求項10記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、特定番組の出力経過情報を併せて出力することで、特定番組の出力が終了するまでの経過がわかるため、任意のテレビ放送が視聴できるようになる間でのタイミングが容易に画面から理解できる。
【0028】
請求項11記載の発明によれば、特定番組として広告等を提供し、その利用状況を集計して数値データ化することで、提供しているサービスの利用状況を施設の管理側及び特定番組の提供者に還元して、より質が高くきめ細かなサービスを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
(第1の実施の形態)
以下本発明を例えばホテル施設構内の各客室内に設置したテレビ放送受信端末装置に適用した場合の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0030】
なお、このホテル施設構内の各客室にテレビ放送を配信する配信側の施設では、地上波放送、地上波デジタル放送、BSデジタル放送、110°デジタル放送等をそれぞれ専用のアンテナで受信し、それらの出力と、特定番組である広告番組とを含んだ館内の自主放送と、各客室に配置したテレビ放送受信端末装置と通信接続してこれらを管理するフロントコンピュータのデータ回線とを混合器で混合した後に、同軸ケーブルで構成する配信網を介して、各客室に配置された上記テレビ放送受信端末装置に配信するものとする。
【0031】
図1は、この各客室毎に配置されたテレビ放送受信端末装置と周辺機器との接続状態を示すものである。同図で、配信網を構成する同軸ケーブル4が同客室内に引き込まれ、テレビ放送受信端末装置1に接続される。
【0032】
このテレビ放送受信端末装置1は、例えばその上部に載置したテレビ受像機3と映像ケーブル5及び音声ケーブル6により接続されるもので、利用者が操作するリモートコントローラ2からの赤外線信号を受光することで、電源のオン/オフ、チャンネルの切換え、及び音量の大小を受付けて、対応するチャンネルの映像信号と音声信号とを上記映像ケーブル5、音声ケーブル6を介してテレビ受像機3に送出し、このテレビ受像機3で映像と音声とをそれぞれ再生出力させる。
【0033】
続く図2により、上記テレビ放送受信端末装置1内の詳細な機能回路構成を説明する。図中、同軸ケーブル4を介して送られてきた信号は分配器10で2分配され、その一方がテレビ放送受信部11に、他方が高周波モデム18に送出される。
【0034】
テレビ放送受信部11は、その内部にここでは図示しない地上波チューナ、地上波デジタルチューナ、BS・110°CSデジタルチューナを並列配置するもので、後述する制御部21からの信号に基づいて、上記リモートコントローラ2での選局操作に対応したチャンネルを上記各チューナのいずれか1つで選局する。
【0035】
この場合、地上波チューナでは該当するチャンネルのアナログ波形の映像信号及び音声信号を復調して出力する一方で、地上波デジタルチューナ、及びBS・110°CSデジタルチューナでは、該当するチャンネルのトランスポートストリーム(TS)を復調して出力する。
【0036】
しかるにテレビ放送受信部11内では、上記デジタルチューナから出力されたトランスポートストリームに対し、デマルチプレクサで多重化されている映像等の情報と、個別情報のEMM(Entitlement Management Message)情報と番組情報、制御情報のECM(Entitlement Control Message)情報に分離する。
【0037】
さらに、分離したECM情報をデコードすることで映像等の情報のデスクランブル制御を行なった後に、このテレビ放送受信部11内で時間的に連続した映像信号とステレオ音声信号とを生成し、生成した映像信号をD出力端子12より、ステレオ音声信号を音声出力端子14より、映像の複合信号をコンポジット出力端子13より、それぞれ出力する。
【0038】
ここでは、例えばD出力端子12が上記映像ケーブル5を介して、音声出力端子14が音声ケーブル6を介して、それぞれテレビ受像機3と接続され、テレビ受像機3で映像及び音声が再生出力されるものとする。
【0039】
また、上記出力端子12〜14と並列してこのテレビ放送受信端末装置1には、上記テレビ放送受信部11と接続されたD入力端子15、コンポジット入力端子16、及び音声入力端子17が設けられ、これらの端子に映像及び音声の各ケーブルを介して外部機器、例えばVTRやDVDプレーヤ等を接続し、上記リモートコントローラ2で入力切換操作により当該端子に入力される信号を選択することにより、外部機器から入力される映像及び音声も上記テレビ受像機3で再生出力させることができる。
【0040】
上記分配器10で2分配された同軸ケーブル4からの信号の他方は、上述した通り高周波モデム18に与えられる。この高周波モデム18は、上記同軸ケーブル4を介して接続される図示しないフロントコンピュータと、高周波FSK変調で上り/下りの両データ通信による双方向通信機能を実現するもので、フロントコンピュータからの下りデータ通信で当該テレビ放送受信端末装置1に対する視聴制限等の制御情報、各種設定情報を受信し、フロントコンピュータへの上りデータ通信で有料番組を視聴した課金情報や応答情報等を送信する。
【0041】
この高周波モデム18及び上記テレビ放送受信部11を含めて、テレビ放送受信端末装置1全体の制御動作を実行するのが制御部21である。
制御部21は、CPUとこのCPUの動作プログラムやその他の情報を不揮発的に記憶したフラッシュメモリ、及びワークメモリ等から構成されるもので、上記フラッシュメモリ内には、このテレビ放送受信端末装置1の固有のアドレス番号が記憶されており、このアドレス番号によりフロントコンピュータが他の客室に設置されたテレビ放送受信端末装置1と識別することが可能となっている。
【0042】
しかるに、上記制御部21には、上記テレビ放送受信部11と高周波モデム18の他に、操作キー部19、リモコン受光部20、タイマ22、通信インタフェース(I/F)23、及び磁気カードリーダ/ライタ(R/W)25が接続される。
【0043】
操作キー部19は、電源キーなどを有してその操作信号を直接上記制御部21へ送出する。
【0044】
リモコン受光部20は、上記リモートコントローラ2でのキー操作に対応した赤外線信号を受光し、これを復調して対応するキーコード信号を制御部21へ送出する。
【0045】
タイマ22は、このテレビ放送受信端末装置1の電源のオン/オフに関係なく現在時刻を計時し続けるRTC(Real Time Clock)でなり、その時刻情報が必要に応じて制御部21へ送出される。
【0046】
通信インタフェース23は、通信入出力端子24を介して接続される図示しない外部機器との間でシリアル通信を行なうことにより、その制御とデータ交換とを実行する。
【0047】
磁気カードリーダ/ライタ25は、常時においてはこのホテルの客室を使用する宿泊客等の利用者が、有料番組を視聴するためにこのホテル施設構内で購入したプリペイドカードを挿入するもので、有料番組を視聴すると、その料金に応じた度数を減算し、プリペイドカードの排出が指示された時点で残度数データ等を該カードに書込んだ後に排出する。
【0048】
なお、この磁気カードリーダ/ライタ25は、ホテル利用者がプリペイドカードを挿入する他に、施設管理側が各種の設定データを記録した設定カードや確認カード等を挿入することで、動作変更や記憶データの確認等を実行することも可能であるものとする。
【0049】
次に上記実施の形態の動作について説明する。
ここでは、特定番組により広告主3社の広告番組A,B,Cを提供するものとし、それら広告番組を「13:00」〜「19:00」と「22:00」〜「24:00」の2つの時間帯に制限して放送し、且つ1回当たりの放送時間を5[秒]とする場合について説明する。
【0050】
図3は、テレビ放送受信端末装置1の操作キー部19の電源キー、またはリモートコントローラ2の電源キーの操作によりテレビ放送受信端末装置1の電源がオンされた時点でテレビ放送受信端末装置1内の制御部21が実行する、特定番組の出力制御に関する処理内容を示すものである。
【0051】
その当初には、上記いずれかのキー操作により電源のオンが指示されるのを待機し(ステップA01)、電源オンが指示されたと判断した時点で、現在の動作状態がスタンバイであるか否か、換言するとそれまでは電源がオフされていたか否かを判断する(ステップA02)。
【0052】
ここでスタンバイ状態であり、それまで電源がオフされていたと判断すると、次にタイマ22により現在の時刻が特定番組を出力する時間帯内であるか否かを判断する(ステップA03)。
【0053】
上記ステップA02でスタンバイ状態ではなく、すでに電源がオンされた状態で電源キーが操作されたと判断した場合、及びステップA03でタイマ22の計時する現在の時刻が特定番組を出力できる時間帯内ではないと判断した場合には、いずれも以上で一旦この図3の処理を終了し、次に電源キーが操作されるのを待機する。
【0054】
しかして、上記ステップA03でタイマ22の計時する現在の時刻が特定番組を出力できる時間帯内であると判断すると、制御部21は予め設定された、特定番組を指定するテーブルを参照して、放送出力すべき内容を選択する(ステップA04)。
【0055】
図4は、このとき制御部21によって参照されるテーブルの内容を例示するもので、ここでは同一の時間帯内に電源オンが指示された回数「1」〜「8」に対応して、広告選択データ「広告A」「広告B」「広告C」が記憶されていることを示す。
【0056】
これら「広告A」「広告B」「広告C」は、いずれもこのホテル施設構内の自主放送により3チャンネル分の周波数帯域を利用して当該時間帯内は常時放送され続けるもので、テーブルによって電源オンが指示された回数に対応した特定番組のチャンネルを得るものとなる。
【0057】
しかして、タイマ22により所定時間、例えば5[秒]の計時を開始させると同時に(ステップA05)、上記選択した特定番組のチャンネルをテレビ放送受信部11により選局させ、その放送内容をテレビ放送受信端末装置1にて出力させる状態とした後(ステップA06)、タイマ22により上記所定時間が経過するのを待機する(ステップA07)。
【0058】
こうして所定時間である5[秒]が経過した時点でステップA07によりこれを判断し、この図3の処理を終了すると共に、通常の選局動作などに移行する。
【0059】
すなわち上記図3に示した動作は、テレビ放送受信端末装置1がスタンバイ状態から操作キー部19の電源キーあるいはリモートコントローラ2の電源キーの操作により電源オンが指示され、且つ予め設定された動作時間帯内である場合にその動作オンされた回数に対応して複数の特定番組の中から1つを選択して所定時間だけテレビ放送受信端末装置1で出力させるものである。
【0060】
図4に示した如く、電源オンが指示された回数に応じて特定番組としての広告選択データ3種類を異なる頻度で選択するものとしており、「広告A」を「広告B」及び「広告C」の2倍の頻度で出力するものとして設定している。
【0061】
加えて、同一時間帯内で2回目の動作オン時に「広告B」を、4回目の動作オン時に「広告C」を選択して出力するものとしているため、「広告B」の方が「広告C」に比して出力させる可能性が高い。
【0062】
したがって、この図4の場合ではホテル客室の利用者に訴求できる広告としての効果が、
「広告A」>「広告B」>「広告C」
の順序で高いものとなり、このホテルの施設管理側ではそのような料金体系で広告主に対する広告料の設定を行なうことができることになる。
【0063】
図5は、上記の設定内容で実際にテレビ受像機3でテレビ番組が視聴された場合の放送出力の状態を示すものである。図5(C)で示す如く午前の「6:45」に電源がオンされてから「10:00」に電源がオフされるまでは、設定した動作の時間帯から外れているため、図5(D)に示す如く特定番組の出力は行なわず、利用者が任意に選択したテレビ放送Tのみを出力している。
【0064】
その後、「14:00」の時点で電源オンが指示されると、これが1回目の時間帯内の電源オンであるとして判断され、特定番組として「広告A」が5[秒]間放送され、以後利用者が電源をオフするまで任意に選択したテレビ放送Tが出力されていることがわかる。
【0065】
さらに、「16:20」の時点で再度電源オンが指示されると、今度はこれが2回目の時間帯内の電源オンであるとして判断され、特定番組として「広告B」が同様に5[秒]間放送され、以後利用者が電源をオフするまで任意に選択したテレビ放送Tが出力されていることがわかる。
【0066】
その後、「18:30」の時点で三度電源オンが指示されると、これが3回目の時間帯内の電源オンであるとして判断され、再び特定番組として「広告A」が5[秒]間放送され、以後利用者が電源をオフするまで任意に選択したテレビ放送Tが出力される。
【0067】
さらに、「21:00」の時点でも電源オンが指示されているが、これは設定された時間帯外であるため、特定番組の出力は行なわず、利用者が任意に選択したテレビ放送Tのみを出力している。
【0068】
なお、上記時間帯の設定や特定番組を出力する所定時間の設定はいずれも制御部21内の不揮発性のメモリであるフラッシュメモリに記憶されるものとし、その記憶設定は、ホテルのフロントコンピュータからテレビ放送受信端末装置1の各アドレスを指定して複数のテレビ放送受信端末装置1,1,‥‥を一括して登録/更新するか、あるいは磁気カードリーダ/ライタ25に設定用のカードを挿入することで1台ずつテレビ放送受信端末装置1により登録/更新を実行するものとする。
【0069】
このように、テレビ放送受信端末装置1の電源オン操作に合わせて例えば5[秒]程度の所定時間だけ、有料番組や地域に密着した広告、施設構内のインフォメーション等のサービス内容を特定番組として随時提供するようにしたので、不快感を与えない程度の時間内で利用者にサービス内容を確実に知らしめることができる。
【0070】
その場合、上述した如くサービス内容は1つではなく、複数の内容をその頻度と優先順位とを設定して選択的に提供するものとしたので、例えば特定番組が広告であれば広告主に対して広告料の料金体系を納得してもらい易いなど、より多くの形態と優先順位に対応したサービス内容を提供できる。
【0071】
また、上記サービスを提供する時間帯を任意に設定できるものとしたので、例えばゴールデンタイムと称される、利用者が電源投入と同時に所望するテレビ放送をすぐに視聴したいと思われる時間帯をあえて避けて特定番組を提供することで、利用者の視聴意図を阻害して特定番組の提供が逆効果となってしまうのを回避できる。
【0072】
さらに、上記実施の形態では、複数のサービス内容をそれぞれ特定のチャンネルとして他のテレビ放送と同一の周波数軸上に配列し、チャンネル制御によりこれを切換えるものとしたので、単純なチャンネル制御により特定番組を提供することができ、端末装置側での対応が容易である一方で、施設管理側もサービス内容を全施設で一括して容易に変更するなど、対応を効率的に実施することが可能となる。
【0073】
なお、上記実施の形態では、上述した如く複数のサービス内容をそれぞれ特定のチャンネルとして他のテレビ放送と同一の周波数軸上に配列し、チャンネル制御によりこれを切換えるものとしたが、本発明はこれに限らず、例えば上記テレビ放送受信端末装置1のD入力端子15、コンポジット入力端子16、音声入力端子17を用いて、VTRやDVDプレーヤ、あるいはパーソナルコンピュータ等を外部機器として接続しておくことで、当該外部機器から供給される映像と音声の信号を入力切換により出力させるものとしてもよい。
【0074】
その場合でも、単純な入力切換制御により特定番組を提供することができるため、端末装置側での対応が容易であると共に、施設管理側も端末装置毎に対応する外部機器に設定しておくサービス内容を容易に可変できるため、特に利用者の性別や年齢層、趣味等を予め知ることができれば、より絞り込んだサービス内容を提供でき、きめ細かいサービスとすることができる。
【0075】
さらに、上記テレビ放送受信端末装置1に接続する外部機器に代えて、テレビ放送受信端末装置1内に設ける記憶手段である、例えばフラッシュメモリなどの不揮発性の半導体メモリに複数のサービス内容を記憶させておくことで、当該記憶手段から供給される映像と音声の信号を入力切換により出力させるものとしてもよい。
【0076】
このようにした場合も、単純な入力切換制御により特定番組を提供することができるため、端末装置側での対応が容易であると共に、施設管理側も端末装置毎に記憶手段に記憶させておくサービス内容を容易に可変でき、且つテレビ放送受信端末装置1の外部機器等が露出して接続されることがないため、装置の故障や紛失等の心配がなく、安定した動作を保証できる。
【0077】
(第2の実施の形態)
以下本発明を例えばホテル施設構内の各客室内に設置したテレビ放送受信端末装置に適用した場合の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0078】
このホテル施設構内の各客室にテレビ放送を配信する配信側の施設では、地上波放送、地上波デジタル放送、BSデジタル放送、110°デジタル放送等をそれぞれ専用のアンテナで受信し、それらの出力と、特定番組である広告番組とを含んだ館内の自主放送と、各客室に配置したテレビ放送受信端末装置と通信接続してこれらを管理するフロントコンピュータのデータ回線とを混合器で混合した後に、同軸ケーブルで構成する配信網を介して、各客室に配置された上記テレビ放送受信端末装置に配信するものとする。
【0079】
しかして、この各客室毎に配置されたテレビ放送受信端末装置と周辺機器との接続状態については上記図1に示したものと、テレビ放送受信端末装置内の詳細な機能回路構成については上記図2に示したものとそれぞれ基本的に同様であるものとして、同一部分には同一符号を用いて、その図示と説明は省略するものとする。
【0080】
なお、テレビ放送受信端末装置1内のテレビ放送受信部11は、チューナを選択し、復調された映像信号には選局したチャンネル等の情報を、外部機器から入力された映像信号に対しては選択した入力チャンネル等の情報をそれぞれの映像に合成して出力する機能、及び図形やテキスト情報を基にした画像を生成して出力するオンスクリーン機能が備えられるものとする。これらの機能に必要なチャンネル番号の数値、図形やテキスト等の表示情報はいずれも制御部21内のフラッシュメモリに予め記憶されている。
【0081】
次に上記実施の形態の動作について説明する。
【0082】
ここでは、特定番組により広告番組を提供するものとし、その広告番組をテレビ放送受信端末装置1の電源オン時に1回当たり放送時間30[秒]で放送するものとし、テレビ放送受信端末装置1の利用者がその放送中にリモートコントローラ2等のキー操作を行なった場合には放送番組中にテロップを1[秒]の間、オンスクリーン機能で合成表示させる場合について説明する。
【0083】
図6は、テレビ放送受信端末装置1の操作キー部19の電源キー、またはリモートコントローラ2の電源キーの操作によりテレビ放送受信端末装置1の電源がオンされた時点でテレビ放送受信端末装置1内の制御部21が実行する、特定番組の出力制御に関する処理内容を示すものである。
【0084】
その当初には、上記いずれかのキー操作により電源のオンが指示されるのを待機し(ステップB01)、電源オンが指示されたと判断した時点で、制御部21が特定番組を出力する放送時間である第1のタイマ値(図中では「タイマ1」と示す)、例えば30[秒]をタイマ22にセットしてそのカウントダウンを開始させると共に(ステップB02)、特定番組のチャンネルをテレビ放送受信部11により選局させ、その放送内容をテレビ放送受信端末装置1にて出力させる(ステップB03)。
【0085】
制御部21は、この特定番組の放送を出力しながら、利用者によりリモートコントローラ2等からの信号があるか否か(ステップB04)、上記第1のタイマ値のカウントダウンが終了したか否か、すなわち第1のタイマ値分だけ時間が経過したか否か(ステップB05)を繰返し判断することで、これらの状態となるのを待機する。
【0086】
上記ステップB05の判断処理では、併せて後述する第2のタイマ値(図中では「タイマ2」と示す)のカウントダウン動作中である場合に限って、そのカウントダウン動作が終了したか否かを判断する(ステップB06)。
【0087】
こうして第1のタイマ値分の時間である30[秒]が経過する間、特定番組を放送し続けるもので、その途中でリモートコントローラ2によるキー操作がなされた場合、ステップB04でこれを判断し、制御部21内のフラッシュメモリに予め記憶している告知テロップの文字情報を読出して上述したオンスクリーン機能により上記特定番組の内容中に合成して出力させると共に(ステップB07)、タイマ22により上記第1のタイマ値のカウントダウン動作と平行して第2のタイマ値、例えば1[秒]をタイマ22にセットしてそのカウントダウンを開始させる(ステップB08)。
【0088】
図7は、このときテレビ受像機3の画面で表示される、テロップが合成された特定番組(広告番組)の映像を例示するもので、例えば画面中の下部でテロップ
「只今、CMの放送中です。終了後、操作を
してください。(このCMは30秒間流れます)」
を合成表示している状態を示す。
【0089】
このテロップの合成表示を行なっている間は、上述した如く上記ステップB05での判断処理後に、第2のタイマ値のカウントダウン動作が終了したか否かを判断する(ステップB06)。
【0090】
しかして、上記テロップの合成表示を第2のタイマ値分の時間だけ表示し、該カウントダウン動作が終了すると上記ステップB06でこれを判断し、オンスクリーン機能によるテロップの合成表示動作を解除し、元の特定番組の放送出力のみの状態に復帰させて(ステップB09)、再び上記ステップB04からの処理に戻る。
【0091】
その後、特定番組の出力を第1のタイマ値分の時間だけ実行し、タイマ22でのカウントダウン動作が終了すると、上記ステップB05でこれを判断して、以上でこの図6の処理を終了し、利用者が任意のテレビ放送を希望に応じて選局できる視聴状態に移行する。
【0092】
このように、電源オン当初に所定時間だけ特定番組を放送している途中で、利用者が操作キー部19またはリモートコントローラ2により何らかのキー操作を行なった場合にはその都度、特定番組の放送中であり、所定時間が経過すれば任意のチャンネルを選択可能となる旨をテロップにより、充分読み取れる時間で且つ必要以上に長くないようなきわめて短時間、例えば1[秒]間だけ併せて表示させるようにしたので、利用者の操作によるチャンネル選局等に対して一時的に反応しない場合でも、利用者に機械の故障等と誤解されてしまうのを回避することができる。
【0093】
(第3の実施の形態)
以下本発明を例えばホテル施設構内の各客室内に設置したテレビ放送受信端末装置に適用した場合の第3の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0094】
このホテル施設構内の各客室にテレビ放送を配信する配信側の施設では、地上波放送、地上波デジタル放送、BSデジタル放送、110°デジタル放送等をそれぞれ専用のアンテナで受信し、それらの出力と、特定番組である広告番組とを含んだ館内の自主放送と、各客室に配置したテレビ放送受信端末装置と通信接続してこれらを管理するフロントコンピュータのデータ回線とを混合器で混合した後に、同軸ケーブルで構成する配信網を介して、各客室に配置された上記テレビ放送受信端末装置に配信するものとする。
【0095】
しかして、この各客室毎に配置されたテレビ放送受信端末装置と周辺機器との接続状態については上記図1に示したものと、テレビ放送受信端末装置内の詳細な機能回路構成については上記図2に示したものとそれぞれ基本的に同様であるものとして、同一部分には同一符号を用いて、その図示と説明は省略するものとする。
【0096】
なお、テレビ放送受信端末装置1内のテレビ放送受信部11は、チューナを選択し、復調された映像信号には選局したチャンネル等の情報を、外部機器から入力された映像信号に対しては選択した入力チャンネル等の情報をそれぞれの映像に合成して出力する機能、及び図形やテキスト情報を基にした画像を生成して出力するオンスクリーン機能が備えられるものとする。これらの機能に必要なチャンネル数値、図形やテキスト等の情報はいずれも制御部21内のフラッシュメモリに記憶される。
【0097】
次に上記実施の形態の動作について説明する。
ここでは、特定番組により広告番組を提供するものとし、その広告番組をテレビ放送受信端末装置1の電源オン時に1回当たり放送時間30[秒]で放送するものとし、テレビ放送受信端末装置1の利用者がその放送中にリモートコントローラ2等のキー操作を行なった場合には広告番組に代わってテロップの画像を1[秒]の間、オンスクリーン機能で表示させる場合について説明する。
【0098】
図8は、テレビ放送受信端末装置1の操作キー部19の電源キー、またはリモートコントローラ2の電源キーの操作によりテレビ放送受信端末装置1の電源がオンされた時点でテレビ放送受信端末装置1内の制御部21が実行する、特定番組の出力制御に関する処理内容を示すものである。
【0099】
その当初には、上記いずれかのキー操作により電源のオンが指示されるのを待機し(ステップC01)、電源オンが指示されたと判断した時点で、制御部21が特定番組を出力する放送時間である第1のタイマ値(図中では「タイマ1」と示す)、例えば30[秒]をタイマ22にセットしてそのカウントダウンを開始させると共に(ステップC02)、特定番組のチャンネルをテレビ放送受信部11により選局させ、その放送内容をテレビ放送受信端末装置1にて出力させる(ステップC03)。
【0100】
制御部21は、この特定番組の放送を出力しながら、利用者によりリモートコントローラ2等からの信号があるか否か(ステップC04)、上記第1のタイマ値のカウントダウンが終了したか否か、すなわち第1のタイマ値分だけ時間が経過したか否か(ステップC05)を繰返し判断することで、これらの状態となるのを待機する。
【0101】
こうして第1のタイマ値分の時間である30[秒]が経過する間、特定番組を放送し続けるもので、その途中でリモートコントローラ2によるキー操作がなされた場合、ステップC04でこれを判断し、上記第1のタイマ値のカウントダウン動作を一旦停止すると共に(ステップC06)、制御部21内のフラッシュメモリに予め記憶している告知テロップの文字情報を読出して上述したオンスクリーン機能により上記特定番組に代えてテロップ単独で出力させると共に(ステップC07)、タイマ22により第2のタイマ値、例えば1[秒]をタイマ22にセットしてそのカウントダウンを開始させる(ステップC08)。
【0102】
図9は、このときテレビ受像機3の画面で表示される、特定番組(広告番組)の映像に代えたテロップの映像を例示するもので、例えば画面中のほぼ全面にわたってテロップ
「只今、CMの放送中です。
終了後、操作をしてください。
(このCMは30秒間流れます)」
のみを単独で表示している状態を示す。
【0103】
こうしてテロップの画像のみを単独で表示しながら、タイマ22で第2のタイマ値のカウントダウン動作が終了するのを待機する(ステップC09)。第2のタイマ値分の時間だけテロップを表示し、該カウントダウン動作が終了すると上記ステップC09でこれを判断し、オンスクリーン機能によるテロップの表示動作を解除し、タイマ22により第1のタイマ値の計時動作を再開させた後に(ステップC10)、再び上記ステップC03からの特定番組の出力処理に戻る。
【0104】
その後、特定番組の出力を第1のタイマ値分の時間だけ実行し、タイマ22でのカウントダウン動作が終了すると、上記ステップC05でこれを判断して、以上でこの図8の処理を終了し、利用者が任意のテレビ放送を希望に応じて選局できる視聴状態に移行する。
【0105】
このように、電源オン当初に所定時間だけ特定番組を放送している途中で、利用者が操作キー部19またはリモートコントローラ2により何らかのキー操作を行なった場合にはその都度特定番組の放送を中断し、特定番組の放送中であり、所定時間が経過すれば任意のチャンネルを選択可能となる旨をテロップにより、充分読み取れる時間で且つ必要以上に長くないようなきわめて短時間、例えば1[秒]間だけ単独で表示させるようにしたので、利用者の操作によるチャンネル選局等に対して一時的に反応しない場合でも、利用者に機械の故障等と誤解されてしまうのを回避することができると共に、特定番組の映像内容が上記テロップの表示で損なわれてしまうことがなく、確実に利用者にその内容を伝達することができる。
【0106】
なお、上記第2及び第3の上記実施の形態では、特定番組の放送途中で操作キー部19またはリモートコントローラ2のいずれかのキー操作を行なうと、その都度オンスクリーン機能により特定番組に合成し、あるいは特定番組に代わってテロップを表示出力するものとして説明したが、2回目以降のキー操作に関してはその処理を無効とし、テロップの表示を省略するものとしてもよい。
【0107】
(第4の実施の形態)
以下本発明を例えばホテル施設構内の各客室内に設置したテレビ放送受信端末装置に適用した場合の第4の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0108】
このホテル施設構内の各客室にテレビ放送を配信する配信側の施設では、地上波放送、地上波デジタル放送、BSデジタル放送、110°デジタル放送等をそれぞれ専用のアンテナで受信し、それらの出力と、特定番組である広告番組とを含んだ館内の自主放送と、各客室に配置したテレビ放送受信端末装置と通信接続してこれらを管理するフロントコンピュータのデータ回線とを混合器で混合した後に、同軸ケーブルで構成する配信網を介して、各客室に配置された上記テレビ放送受信端末装置に配信するものとする。
【0109】
しかして、この各客室毎に配置されたテレビ放送受信端末装置と周辺機器との接続状態については上記図1に示したものと、テレビ放送受信端末装置内の詳細な機能回路構成については上記図2に示したものとそれぞれ基本的に同様であるものとして、同一部分には同一符号を用いて、その図示と説明は省略するものとする。
【0110】
なお、テレビ放送受信端末装置1内のテレビ放送受信部11は、チューナを選択し、復調された映像信号には選局したチャンネル等の情報を、外部機器から入力された映像信号に対しては選択した入力チャンネル等の情報をそれぞれの映像に合成して出力する機能、及び図形やテキスト情報を基にした画像を生成して出力するオンスクリーン機能が備えられるものとする。これらの機能に必要なチャンネル数値、図形やテキスト等の情報はいずれも制御部21内のフラッシュメモリに記憶される。
【0111】
次に上記実施の形態の動作について説明する。
【0112】
ここでは、特定番組により広告番組を提供するものとし、その広告番組をテレビ放送受信端末装置1の電源オン時に1回当たり放送時間30[秒]で放送するものとし、且つその広告番組中に残りの放送時間の秒数をオンスクリーン機能でカウントダウン表示させる場合について説明する。
【0113】
図10は、テレビ放送受信端末装置1の操作キー部19の電源キー、またはリモートコントローラ2の電源キーの操作によりテレビ放送受信端末装置1の電源がオンされた時点でテレビ放送受信端末装置1内の制御部21が実行する、特定番組の出力制御に関する処理内容を示すものである。
【0114】
その当初には、上記いずれかのキー操作により電源のオンが指示されるのを待機し(ステップD01)、電源オンが指示されたと判断した時点で、制御部21が特定番組を出力する放送時間である第1のタイマ値(図中では「タイマ1」と示す)、例えば30[秒]をタイマ22にセットしてそのカウントダウンを開始させると共に(ステップD02)、特定番組のチャンネルをテレビ放送受信部11により選局させ、その放送内容をテレビ放送受信端末装置1にて出力させる(ステップD03)。
【0115】
制御部21は、この特定番組の放送を出力しながら、第1のタイマ値が1[秒]減算されるのを待機し(ステップD04)、減算されたと判断した時点で、その減算された値が「0(ゼロ)」であるか否かにより第1のタイマ値のカウントダウンが終了したか否かを判断し(ステップD05)、まだ終了していなければ制御部21内のフラッシュメモリに予め記憶している告知テロップの文字情報を読出して上述したオンスクリーン機能により上記特定番組の内容中にカウントダウンの数値を合成して出力させ(ステップD06)、再び次のカウントダウンに備えるべく上記ステップD04に戻る。
【0116】
図11は、このときテレビ受像機3の画面で表示される、テロップが合成された特定番組(広告番組)の映像を例示するもので、例えば画面中の下部でテロップ
「カウントダウン<29>」
を合成表示している状態を示す。
【0117】
こうして第1のタイマ値が1[秒]単位で減算される毎に画面中で合成表示されるカウントダウンの数値も減算されていくので、このテレビ放送受信端末装置1の利用者は特定番組の放送が一定の時間で終了することを視覚的に理解できる。
【0118】
しかして、タイマ22で第1のタイマ値のカウントダウン動作が終了すると、上記ステップD05でこれを判断して、以上でこの図10の処理を終了し、利用者が任意のテレビ放送を希望に応じて選局できる視聴状態に移行する。
【0119】
このように、電源オン当初に所定時間だけ特定番組を放送している間は、併せてその特定番組を放送する残り時間をカウントダウン表示するようにしたので、一定時間が経過すれば任意のテレビ放送が視聴できるようになることが容易に画面から理解できる。
【0120】
なお、上記実施の形態では、特定番組の放送に際して自動的に残り時間を合成表示するものとしたが、特定番組の放送時に、利用者が操作キー部19またはリモートコントローラ2によりなんらかのキー操作を行なった時点で残り時間のカウントダウン表示を行なうものとしてもよい。
【0121】
(第5の実施の形態)
以下本発明を例えばホテル施設構内に敷設したテレビ放送受信システムに適用した場合の第5の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0122】
図12は、ホテル施設構内の該テレビ放送受信通信システム全体の構成を示すものである。同図で、BS・CS放送アンテナ31で受信し、図示しないコンバータで周波数変換した中間周波信号と、地上波デジタル放送アンテナ32で受信した信号とが混合器33で同一周波数軸上に配列されて混合された後に、混合器38に送られる。
【0123】
一方、フロントコンピュータ36からの双方向通信データと特定番組を自主放送として提供する自主番組送出装置35からの特定番組信号とが混合器37で混合されて同一周波数軸上に配列されるものであり、この混合器37で混合された信号と、上記混合器33からの信号とがさらに混合器38で同一周波数軸上に配列して混合される。
【0124】
しかして、混合器38での混合信号がこのシステムの配信網を構成する同軸伝送ライン39を通じ、それぞれ分配器40を介してホテル館内の各客室GR内に同軸ケーブル4が引き込まれ、テレビ放送受信端末装置1まで伝送される。
【0125】
テレビ放送受信端末装置1は、例えばその上部に載置したテレビ受像機3と接続され、リモートコントローラ2でのキー操作に対応した選局動作を実行して、上記テレビ受像機3で画像及び音声を再生出力させる。
【0126】
なお、この各客室GR毎に配置されたテレビ放送受信端末装置1と周辺機器との接続状態については上記図1に示したものと、テレビ放送受信端末装置内の詳細な機能回路構成については上記図2に示したものとそれぞれ基本的に同様であるものとして、同一部分には同一符号を用いて、その図示と説明は省略するものとする。
【0127】
次に上記実施の形態の動作について説明する。
【0128】
ここでは、特定番組により広告主3社の広告番組A,B,Cを提供するものとし、それら広告番組を「12:00」〜「19:00」、及び「20:00」〜「翌8:00」の2つの動作時間帯内に放送するものとする。
【0129】
テレビ放送受信端末装置1で操作キー部19またはリモートコントローラ2により電源オンが指示操作された場合、テレビ放送受信端末装置1内の制御部21は上記図4に示したテーブルを参照して動作時間帯内に電源オンが指示された回数「1」〜「8」に対応し、広告選択データ「広告A」「広告B」「広告C」を選択してその選局動作を実行する。
【0130】
すなわち、これら「広告A」「広告B」「広告C」は、いずれもこのホテル施設構内の自主番組送出装置35から提供される自主放送により3チャンネル分の周波数帯域を利用して当該動作時間帯内は常時放送され続けるもので、テーブルによって電源オンが指示された回数に対応した特定番組のチャンネルを得るものとなる。
【0131】
上記電源オンによって広告番組を出力した場合、そのテレビ放送受信端末装置1の制御部21内のフラッシュメモリには当該広告番組の出力回数が記憶され、且つ一日の一定時刻、例えばホテル施設でチェックアウト時刻とチェックイン時刻との間に位置する「10:00(午前10時)」にその記憶内容が全客室GRとも一括してフロントコンピュータ36に読出された後に、クリア(消去)されるものとする。
【0132】
図13は、テレビ放送受信端末装置1内の制御部21がフラッシュメモリに記憶する広告番組の出力回数に関する処理内容を示すものである。
その当初には、当該出力回数を変更するなんらかの要求があるのを待機し(ステップE01)、あったと判断すると、制御部21はまずその要求が上記所定動作時間帯内の電源オン動作に伴う広告番組の出力時になされたものであるか否かを判断する(ステップE02)。
【0133】
ここで広告番組の出力時になされた要求ではないと判断した場合、次に制御部21はその要求がフロントコンピュータ36からの初期化指示情報であり、記憶したデータ内容をクリアする要求であるか否かを判断する(ステップE03)。
【0134】
フロントコンピュータ36からの初期化指示情報でもないと判断した場合には、この要求をNOP(No OPeration:無効)としてそのまま上記ステップE01からの待機処理に戻る一方、フロントコンピュータ36からの初期化指示情報であった場合には、すでに記憶していた各広告番組の出力回数の情報をフロントコンピュータ36に読出した後であることになるので、指示通り広告番組A,B,Cそれぞれの出力回数のカウント値をすべてクリアして「0」とした後に(ステップE04)、再び上記ステップE01からの待機処理に戻る。
【0135】
また、上記ステップE02で広告番組の出力時になされた要求であると判断した場合には、所定動作時間帯内の電源オン動作に伴うものであるので、上記図4に示したテーブルを参照して動作時間帯内に電源オンが指示された回数から、まず広告Aの出力を行なうか否かを判断する(ステップE05)。
【0136】
広告Aの出力を行なう場合には、広告Aのそれまでの出力回数を「+1」更新設定した上で(ステップE06)、ここではその処理は図示しないがその対応チャンネルを選局させて所定時間だけ広告Aの放送を出力させる一方で、次の変更要求の入力に備えて再び上記ステップE01からの待機処理に戻る。
【0137】
さらに、上記ステップE05で広告Aの出力を行なうのではないと判断した場合には、次に広告Bの出力を行なうか否かを判断し(ステップE07)、広告Bの出力を行なう場合には、広告Bのそれまでの出力回数を「+1」更新設定した上で(ステップE08)、ここではその処理は図示しないがその対応チャンネルを選局させて所定時間だけ広告Bの放送を出力させる一方で、次の変更要求の入力に備えて再び上記ステップE01からの待機処理に戻る。
【0138】
また、上記ステップE07で広告Bの出力を行なうのでもないと判断した場合には、必然的に広告Cの出力を行なうものであることとなり、広告Cのそれまでの出力回数を「+1」更新設定した上で(ステップE09)、ここではその処理は図示しないがその対応チャンネルを選局させて所定時間だけ広告Cの放送を出力させる一方で、次の変更要求の入力に備えて再び上記ステップE01からの待機処理に戻る。
【0139】
図14は、このホテルの客室GRとして101号室、102号室、及び103号室の3部屋でのテレビ放送受信端末装置1の利用状況を例示するものである。例えば図中の符号「A(1)」は広告Aの出力によりそのカウント値が「1」となったことを、「T」はその客室GRの利用者がテレビ放送受信端末装置1の電源をオフするまで任意に選択したテレビ放送を示す。
【0140】
この場合、図14(C)で示す如く101号室では合計3回電源のオン/オフがなされ、広告Aのカウント値が「2」、広告Bのカウント値が「1」となり、これがフロントコンピュータ36により読出された後に、午前10時にクリアタイミングCTでクリアされたことを示している。
【0141】
同様に、図14(D)で示す如く102号室では合計4回電源のオン/オフがなされ、広告Aのカウント値が「2」、広告Bのカウント値が「1」、広告Cのカウント値が「1」となり、これがフロントコンピュータ36により読出された後に、午前10時にクリアタイミングCTでクリアされたことを示している。
【0142】
同じく、図14(E)で示す如く103号室では合計1回のみ電源のオン/オフがなされ、広告Aのカウント値が「1」となって、これがフロントコンピュータ36により読出された後に、午前10時にクリアタイミングCTでクリアされたことを示している。
【0143】
一方のフロントコンピュータ36では、各客室GRのテレビ放送受信端末装置1から広告の出力回数のカウント値を収集した上で定時に一括してクリア設定するものであり、得た各カウント値を集計する。
【0144】
図15(A)は、フロントコンピュータ36が集計した「○月1日」の広告A,B,Cの各出力回数を例示するものであり、図15(B)は同「○月1日」から「○月31日」までの1ヶ月間の同出力回数の総集計値を例示するものである。
【0145】
これらの集計値データはフロントコンピュータ36の側で図示しないモニタ装置により表示し、あるいはプリンタで印字出力することで、特定番組である広告番組の提供者へ通知することが可能となるものである。
【0146】
さらに、上記広告番組の集計値を用い、さらにこのホテルの客室稼働率等を勘案することで視聴率などの数値も容易に算出できるため、広告主に対して広告料の料金体系を納得してもらい易いなど、より多くの形態と優先順位に対応したサービス内容を提供できる。
【0147】
このように、特定番組として広告等を提供し、その利用状況を集計して数値データ化することで、提供しているサービスの利用状況を施設の管理側に還元して、より質が高くきめ細かなサービスを提供することが可能となる。
【0148】
なお、上記実施の形態では、各客室GRに設置されたテレビ放送受信端末装置1の制御部21内部のフラッシュメモリ内に記憶されている各広告番組の出力回数のカウント値をフロントコンピュータ36が一定時刻に一括してクリアするものとして説明したが、このホテルの各客室GRのチェックイン/チェックアウトを管理する図示しないホストコンピュータからの指示を受けることでフロントコンピュータ36が、各客室GR毎に異なるタイミングで出力回数のカウント値の収集とクリアとを行なうものとしてもよい。
【0149】
また、上記実施の形態では、ホテル施設内に設置した自主番組送出装置35から特定番組としての広告番組を提供するものとして説明したが、本発明はこれに限らず、インターネットに接続したサーバ装置をホテル施設内あるいは施設外に設けるものとして、インターネットから配信される映像及び音声の各信号を必要により蓄積し、ホテル施設内の各客室GRのテレビ放送受信端末装置1に配信するものとしてもよい。
【0150】
その他、本発明は上記実施の形態に限らず、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することが可能であるものとする。
【0151】
さらに、上記実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施の形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題の少なくとも1つが解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果の少なくとも1つが得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0152】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る客室内に設けられるテレビ放送受信端末装置1とその周辺を含む構成を例示する図。
【図2】同実施の形態に係るテレビ放送受信端末装置内の機能回路構成を示すブロック図。
【図3】同実施の形態に係る特定番組の出力の処理内容を示すフローチャート。
【図4】同実施の形態に係る同一時間帯内の電源オンの回数に対応した特定番組の出力内容を規定するテーブルを例示する図。
【図5】同実施の形態に係る電源キーの操作に対応したテレビ放送の視聴動作動作を例示するタイミングチャート。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る特定番組の出力の処理内容を示すフローチャート。
【図7】同実施の形態に係る画面表示状態を例示する図。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る特定番組の出力の処理内容を示すフローチャート。
【図9】同実施の形態に係る画面表示状態を例示する図。
【図10】本発明の第4の実施の形態に係る特定番組の出力の処理内容を示すフローチャート。
【図11】同実施の形態に係る画面表示状態を例示する図。
【図12】本発明の第5の実施の形態に係るシステム全体の構成を示すブロック図。
【図13】同実施の形態に係る特定番組の出力をカウントを含む処理内容を示すフローチャート。
【図14】同実施の形態に係る電源キーの操作に対応したテレビ放送の視聴動作動作を例示するタイミングチャート。
【図15】同実施の形態に係る各広告の出力回数の集計結果を例示する図。
【符号の説明】
【0153】
1…テレビ放送受信端末装置、2…リモートコントローラ、3…テレビ受像機、4…同軸ケーブル、5…映像ケーブル、6…音声ケーブル、10…分配器、11…テレビ放送受信部、12…D出力端子、13…コンポジット出力端子、14…音声出力端子、15…D入力端子、16…コンポジット入力端子、17…音声入力端子、18…高周波モデム、19…操作キー部、20…リモコン受光部、21…制御部、22…タイマ、23…通信インタフェース(I/F)、24…通信入出力端子、25…磁気カードリーダ/ライタ(R/W)、31…BS・CS放送アンテナ、32…地上波デジタル放送アンテナ、33…混合器、35…自主番組送出装置、36…フロントコンピュータ、37…混合器、38…混合器、39…同軸伝送ライン、40…分配器、GR…客室。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のテレビ放送を受信する受信手段と、
この受信手段で受信した複数のテレビ放送のうちの1つを選択して出力する選択手段と、
電源の投入と切断とを指示する指示手段と、
この指示手段により電源の投入を指示してから所定時間だけ、上記選択手段が選択するテレビ放送に代えて特定番組を出力する出力制御手段と
を具備したことを特徴とするテレビ放送受信端末装置。
【請求項2】
上記出力制御手段は、複数の特定番組の中から予め設定された優先順位に従った頻度で1つの特定番組を選択して出力する
ことを特徴とする請求項1記載のテレビ放送受信端末装置。
【請求項3】
上記出力制御手段は、上記指示手段により電源の投入が指示された時刻が予め設定された時間帯内である場合にのみ特定番組を出力することを特徴とする請求項1記載のテレビ放送受信端末装置。
【請求項4】
上記出力制御手段が出力する特定番組は、上記受信手段で受信される複数のテレビ放送のうちの1つであることを特徴とする請求項1記載のテレビ放送受信端末装置。
【請求項5】
上記出力制御手段が出力する特定番組は、装置と外部接続された機器から入力されるものであることを特徴とする請求項1記載のテレビ放送受信端末装置。
【請求項6】
上記出力制御手段が出力する特定番組の映像信号及び音声信号を記憶した記憶手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1記載のテレビ放送受信端末装置。
【請求項7】
上記出力制御手段は、特定番組の出力中になされる番組視聴のための操作を判断し、該操作があった場合に特定番組を出力中である旨を示す文字情報を出力することを特徴とする請求項1記載のテレビ放送受信端末装置。
【請求項8】
上記出力制御手段は、特定番組に重畳して特定番組を出力中である旨を示す文字情報を出力することを特徴とする請求項7記載のテレビ放送受信端末装置。
【請求項9】
上記出力制御手段は、特定番組の出力に代えて特定番組を出力中である旨を示す文字情報を出力することを特徴とする請求項7記載のテレビ放送受信端末装置。
【請求項10】
上記出力制御手段は、特定番組にその出力経過情報を重畳して出力することを特徴とする請求項1記載のテレビ放送受信端末装置。
【請求項11】
特定番組を提供する特定番組提供装置と、
複数のテレビ放送を受信する受信手段、この受信手段で受信した複数のテレビ放送のうちの1つを選択して出力する選択手段、電源の投入と切断とを指示する指示手段、この指示手段により電源の投入を指示してから所定時間だけ上記選択手段が選択するテレビ放送に代えて上記特定番組提供手段が提供する特定番組を出力する出力制御手段、及びこの出力制御手段により上記特定番組を出力した頻度情報を更新記憶する記憶手段を有した、施設構内に分散設置された複数のテレビ放送受信端末装置と、
これら複数のテレビ放送受信端末装置の記憶手段に記憶される頻度情報を集計する集計装置と
を備えたことを特徴とするテレビ放送受信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−14259(P2006−14259A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−267051(P2004−267051)
【出願日】平成16年9月14日(2004.9.14)
【出願人】(592205735)株式会社ケイティーエス (16)
【Fターム(参考)】