説明

テレビ放送受信装置

【課題】複数処理が要求された場合に、その処理の一部を周辺機器に実施させることで、応答性を改善できるテレビ放送受信装置を提供する。
【解決手段】テレビ放送受信装置と当該テレビ放送受信装置に接続された複数の複数周辺機器より構成され、テレビ放送受信装置が当該テレビ放送受信装置に接続された複数の周辺機器を制御するシステムにおいて、本テレビ放送受信装置に対するユーザーからの操作要望を、ユーザーからの操作要望前後のテレビ放送受信装置の負荷量を算出し、テレビ放送受信装置より複数の周辺機器との分散処理を制御する分散処理制御部をテレビ放送受信装置に備えることで、テレビ放送受信装置での高負荷処理同時発生時の応答性を改善できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビ放送受信装置で実施する複数の処理の一部を、テレビ放送受信装置に接続された周辺機器に負担させることで、テレビ放送受信装置でユーザーが所望した処理を応答性良く処理できるテレビ放送受信装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
テレビ放送受信装置では、デジタル放送受信処理、ネットワーク処理、高品位グラフィックス処理、3D映像処理など高負荷な処理が増える傾向にある。さらにテレビ放送受信装置では、上記の高負荷処理が複数同時に発生した場合には、テレビ放送受信装置の処理性能が不足し、応答性が悪くなるという課題がある。
【0003】
上記の課題に対する従来技術としては、ホームネットワーク上でデジタル放送受信機やDVDレコーダーなどのデジタル機器のもつ機能連携において、自己のもつ機能だけでは実行できない処理の命令を受けると機器ごとの機能リンクテーブルを再構成して実現する技術(特許文献1)や、ネットワークに接続された複数の機器における余剰資源を連動動作させて一つの処理を効率良く分散処理する技術(特許文献2)や、各機器状態やネットワーク環境の変化を考慮して分散処理を行う技術(特許文献3)が知られている。
【特許文献1】特開2005−10939号公報
【特許文献2】特開2007−272278号公報
【特許文献3】特開2006−92432号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の従来の技術では、例えば、特許文献1では、自機器だけでは処理ができない高負荷時間帯を過去の操作履歴の時間帯から予測し、高負荷時間帯と予測された時間帯に、自機器とホームネットワークで接続された機器に処理を分散させるものであるが、過去の操作履歴の時間帯より負荷算出を行っているので、実際の負荷との差が発生する可能性があり、その際自機器の応答性が改善されないという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
テレビ放送受信装置で実施できる機能のそれぞれに関して、予め負荷量を決めておき、テレビ放送受信装置を使用するユーザーが、所望の動作に対する操作要求する直前と直後のテレビ放送受信装置の負荷量を、上記の予め決めておいたテレビ放送受信装置で使用できるそれぞれの機能に対する負荷量を用いて計算を行い、操作要求後の負荷量計算値がテレビ放送受信装置に設定した負荷閾値を超えた場合に、テレビ放送受信装置に接続された周辺機器で処理可能で、且つ操作要求直前で最大負荷の処理を周辺機器に行わせることで、テレビ放送受信装置の応答性を改善するテレビ放送受信装置に関するものである。
【0006】
また、本発明のテレビ放送受信装置は、さらに、テレビ放送受信装置で必ず処理を行う所定の処理を予め指定する指定手段とを備え、比較手段により所定の閾値を超えており、且つ、指定手段により指定された処理が、処理の負荷量が重く、且つ、周辺機器で処理可能な内容であっても、テレビ放送受信装置により処理を行うテレビ放送受信装置に関するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係るテレビ放送受信装置によれば、テレビ放送受信装置で実施できる機能それぞれに対して予め負荷量を決めておき、ユーザーの所望処理の実施前後で、前記の予め決めておいた負荷量を用いてテレビ放送受信装置の負荷量を計算するので、負荷量の算出の精度が高く、テレビ放送受信機とその周辺機器間で処理の分散が精度よく実施できるので、高負荷時にテレビ放送受信装置の応答性を改善することができる。
【0008】
また、テレビ放送受信装置で実施できる機能のうち、テレビ放送受信装置に接続された周辺機器で実施させたくない機能(テレビ放送受信装置で特徴のある機能、例えば画質処理など)に対しては、分散処理対象外とすることで、ユーザーに対してテレビ放送受信装置の特徴機能を分散処理時でもテレビ放送受信装置で提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の一実施の形態に係るテレビ放送受信装置ついて説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施の形態に係るテレビ放送受信装置の動作概要を説明するための図である。図1において、100はテレビ放送を受信するためのアンテナ、101はネットワークアクセスを行うためのLAN、103は主記憶メモリ、104はプログラムや周辺機器情報やユーザー情報を格納する不揮発メモリ、105はテレビ放送受信装置を操作するリモコン、106はリモコン信号を受信するリモコンI/F、107はテレビ放送受信回路、108は映像や音声信号をデコード/エンコードするデコード/エンコード処理部、109はテレビのグラフィックスを生成するグラフィックス生成部、110は映像や音声を提示するための処理を行う提示処理部、111は提示部、112はメモリカードなどのメディア媒体、113はハードディスク、114上記メディア媒体とのインターフェースを行うメディアI/F、115は上記ハードディスクとのインターフェースを行うハードディスクI/F、117はテレビ放送に接続された第1の周辺機器1、118はテレビ放送に接続された第2の周辺機器2、119はテレビ放送に接続された第m番目の周辺機器m(mは整数)、120は周辺機器1とのインターフェースを行う機器I/F1、121は周辺機器2とのインターフェースを行う機器I/F2、122は周辺機器mとのインターフェースを行う機器I/Fm、123は、機器I/F1から機器I/Fmからの映像と音声出力信号をセレクトするスイッチ、124は前記主記憶メモリ103と不揮発メモリ104を制御するメモリ制御、125はリモコンI/F107とテレビ受信回路114とメディアI/F114とハードディスクI/F115とネットワークI/Fとデコードエンコード処理部108とグラフィックス生成部109と提示処理部110を制御する内部制御部、126は機器I/F1と機器I/F2と機器I/Fmを制御する周辺機器制御部、127は周辺機器1〜周辺機器mへの分散処理を制御する分散処理部、128はテレビ放送受信装置のCPUである。
【0011】
ここで、テレビ放送受信装置では、アンテナ100や、LAN101や、メディア媒体112や、ハードディスク113からの映像や音声を入力し、さらに周辺機器1〜周辺機器mからの映像や音声を入力し、ユーザーの操作に従い提示部111に出力する。
【0012】
また、テレビ放送受信装置は、周辺機器1〜周辺機器mとテレビ放送受信装置を映像信号、音声信号、制御信号で接続し、テレビ放送受信装置から周辺機器制御部126を介し周辺機器制御を行う構成とし、これにより周辺機器1〜周辺機器mの機器使用情報は、テレビ放送受信装置で認識が可能となる。
【0013】
なお、テレビ放送受信装置と周辺機器との接続は無線/優先のどちらでもよく、例えばHDMI、IEEE1394、USB、LAN、などで接続する。
【0014】
また、テレビ放送受信装置では、周辺機器への分散処理を、周辺機器とテレビ放送受信機間の制御信号で行い、処理結果を周辺機器より映像信号、音声信号としてテレビ放送受信装置に入力するので、周辺機器に分散させた処理に関しては、テレビ放送受信装置では処理負荷が発生しない。
【0015】
以下、図2を用いて本発明の動作フローの例(周辺機器3個の場合)について説明する。
【0016】
まず、最初に、テレビ放送受信装置に接続されている周辺機器の情報をテレビ放送受信装置に登録する(S200)。図3は、周辺機器1〜周辺機器3の情報を、テレビ放送受信装置に登録する方法の説明図である。図3では、テレビ放送受信装置の提示部111に各周辺機器の機能を登録する画面を表示し、周辺機器ごとに情報を登録する。 ここでそれぞれの周辺機器の情報(製造メーカー、周辺機器品番、その周辺機器の機能や特徴など)はテレビ放送受信装置の不揮発メモリに予め格納しておく(テレビ放送受信装置の製造時に不揮発メモリに書き込んでおくなど)。ユーザーはリモコン操作で、上記の各周辺機器の機能を登録する画面でユーザーがテレビ放送受信装置に接続している周辺機器を登録する。
【0017】
図3では、ユーザーが周辺機器1にデジタル放送受信機能(DTV)、ネットワーク機能(NW)、H.264機能対応などの機能を有するP社のSTBを接続し、周辺機器2にデジタル放送受信機能(DTV)、ネットワーク機能(NW)などの機能を有するP社のDVDレコーダーを接続し、周辺機器3にゲーム機能(Game)、ネットワーク機能(NW)などの機能を有するP社のゲーム機器を接続した画面を示しており、リモコンの選択キーの上下で、周辺機器1〜3を選択し、選択キーの左右で、当該周辺機器の機能を選択する。なおそれぞれの機能は上記不揮発メモリより周辺機器情報を抽出することで行う。
【0018】
なお上記不揮発メモリに格納した周辺機器情報は、ネットワークを介し更新できる構成とすることで、テレビ放送受信装置が発売された後に発売された周辺機器にも対応することが可能となる。具体的には、テレビ放送受信装置製造元のホームページにアクセスし、そのホームページより、最新の周辺機器情報をダウンロードするなどで実現が可能となる。なお、上述した方法は、本発明の一例であって、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、周辺機器をテレビ放送受信装置に接続した際に、自動的にテレビ放送受信装置が周辺機器の機器情報を取得することにより、自動的に周辺機器の番号を振り分けることも可能である。
【0019】
次にテレビ放送受信装置では、ユーザーがテレビ放送受信装置に対して操作要求があるかを待ち(S201)、操作要求がなければデジタル放送受信装置の処理内容と周辺機器1〜周辺機器3の使用状況を確認する。本発明では、前記したように周辺機器1〜周辺機器mの機器使用情報は、テレビ放送受信装置で認識が可能なので、この確認は特に周辺機器1〜周辺機器mにアクセスする必要はない。
【0020】
ここでユーザーから操作要求が来た場合に、周辺機器1〜周辺機器mを使用するか、しないの判断を行う(S202)。図4は、図3の周辺機器使用判断手段(S202)の説明を行う図である。図4のS401は、周辺機器1〜周辺機器mで分散処理を行わせるかどうかを判断する分散判断手段であり、下記の式で判断を行う。
【0021】
70+α+110+β+20+γ ≧ 分散判断値
または (式1)
70+α+110+β+20+γ < 分散判断値
以下、式1に関して、図5を用いて説明する。図5は、テレビ放送受信装置の負荷量を計算するためのテーブルであり、ユーザーからの操作要求前にテレビ放送受信装置で行われている複数の処理それぞれに対して負荷量を算出する。
【0022】
例えば、処理1はデジタル放送を受信していて、映像はMPEG2の1080Iフォーマットで映像提示は1画面の場合は、10+20+40=70となる。処理1の負荷の合計として、図5には70+αと記載しているが、αは音声処理など本明細書では割愛している処理の負荷量をしめしている。ここで自機器負荷は、テレビ放送受信装置開発設計時に、当該テレビ放送受信の処理能力(CPU処理能力や主記憶メモリへのアクセス能力など)より計算された値であり、テレビ放送受信装置ごとに、テレビ放送受信装置の全処理能力に対する個々の負荷量を計算、もしくは実測することで容易に決定可能である。処理2も同様にして負荷を算出し、110+βとなる。βはα同様に本明細書では割愛している処理の負荷量をしめしている。
さらに本発明では、ユーザーからの操作要求後のテレビ放送受信装置で行われている負荷量を、ユーザーからの操作要求前の場合と同様にして算出しておく。
【0023】
図5では、ユーザーからの操作要求後のテレビ放送受信装置で行われている負荷量は20+γとなっている。γは上記α、β同様に本明細書では割愛している処理の負荷量をしめしている。
【0024】
式1の分散判断値は、テレビ放送受装置で分散処理をさせるかどうかの判断を行うパラメータで、図5の自機器負荷パラメータと連携して設定する。なおこの分散判断値はテレビ放送受信装置の出荷前に機器固有値として設定しても、パラメータとしてCPUより制御できるようにしてもよい。
【0025】
すなわち本発明では、70+α+110+β+20+γ<分散判断値の場合には分散処理を行わず、一方、70+α+110+β+20+γ≧分散判断値の場合には分散処理を行う。
【0026】
図4のS400で分散処理を行う場合には、S401で要求前のテレビ放送受信機での処理が、周辺機器で実現可能かを判断する。ここで、周辺機器で実現可能な場合にはS403でユーザーからの要求前の処理で、かつ周辺機能で実現できるもので、かつ負荷量の重たいもの(図5の処理1、処理2、…、のそれぞれの負荷量で大きな値のもの)を選択し周辺機器で実施させ、その他の処理はテレビ放送受信装置で処理を実施する。例えば、この場合には、処理2が周辺機器で実現可能か否かを判断し、処理2を周辺機器が実現できない場合には、処理1が周辺機器で実現可能か否かを判断する。
【0027】
図4のS401で要求前のテレビ放送受信機での全ての処理が、周辺機器で実現可能でない場合には、ユーザーからの操作要求が周辺機器で実現できるかを判断(S402)し、周辺機器で実現可能な場合には、要求処理を周辺機器で実施し、その他はテレビ放送受信装置で処理を実施し、図2のS203の処理に移行する。
図4のS402でユーザーからの操作要求が周辺機器で実現できない場合には、図2のS206の処理に移行する。図2のS203は、使用する周辺機器をサーチする手段である。
【0028】
図6を用いて、使用する周辺機器をサーチする手段(S203)に関して説明する。まず、テレビ放送受信装置に接続されるサーチ対象の周辺機器の機能の確認を行う(S601)。この確認もサーチ対象の周辺機器にアクセスすることなくテレビ放送受信装置内で行える。ここでサーチ対象の周辺機器が要求機能を実現できない場合は次の周辺機器のサーチに移行し、サーチ対象の周辺機器が要求機能を実現できる場合には、サーチ対象周辺機器の予約状況を確認する(S602,S603)。サーチ対象の周辺機器の予約確認(S603)で予約がない場合には、そのサーチ対象周辺機器で分散処理を行い、予約がある場合には次の周辺機器のサーチに移行する。
【0029】
図2の使用する周辺機器をサーチする手段(S203)で周辺機器がサーチできた場合にはその周辺機器で分散処理を行い、使用する周辺機器をサーチする手段(S203)で周辺機器がサーチできなかった場合には、次のサーチ対象の周辺機器に移行する(S205)。
【0030】
図2のサーチ対象の周辺機器の存在確認手段(S206)で、サーチ対象の周辺機器がない場合、または周辺機器使用判断手段(S202)でNoとなった場合は、テレビ放送受信装置で処理を実施し、次のユーザーの操作を待つ。
【0031】
本発明では、ユーザーがリモコンで所望の処理を入力する前のテレビ放送受信装置での負荷を算出可能で、またユーザーがリモコンで所望の処理を入力する前のテレビ放送受信装置で最も高負荷な機能は認識ができるため、ユーザーがリモコンで所望の処理を入力した後は、ユーザーが所望した処理の負荷を、ユーザーがリモコンで所望の処理を入力する前のテレビ放送受信装置での負荷に加え、分散判断値と比較すればよいので、よりシームレスな周辺機器への分散制御が可能となる。
【0032】
更に本発明では、前記テレビ放送受信装置で必ず処理を行う所定の処理を予め指定する指定手段を備えることで、上記周辺機器に分散処理させる処理の対象外とする。これによりテレビ放送受信装置特有の処理(テレビ放送受信装置では画質処理など)は、自機器で行うので、ユーザーにとってより利便性をよくすることができる。
【0033】
なお、前記テレビ放送受信装置で必ず処理を行う所定の処理を予め指定する指定手段の設定は、テレビ放送受信装置の出荷時に設定する場合と、ユーザーの 嗜好により設定できる様に、テレビ放送受信機のCPUで設定できるようにする。
【0034】
以下、図7を用いて、特定の処理については、テレビ放送受信装置で必ず処理する場合に関して具体的に説明を行う。
【0035】
図7のS700で分散処理を行うと判断した場合には、S701で要求前のテレビ放送受信機での処理が、周辺機器で実現可能かを判断する。ここで周辺機器で実現可能な場合にはS703でユーザーからの要求前の処理で、かつ周辺機能で実現できるもので、かつ負荷量の重たいもの(図5の処理1、処理2、…、のそれぞれの負荷量で大きな値のもの)を選択する。
【0036】
ここで、S703で選択された処理が、テレビ放送受信装置で実施すべき機能と予め設定されていない場合には、S706に移行し周辺機器で実施し、その他の処理はテレビ放送受信装置で継続処理を実施する。
【0037】
またS703で選択された処理が、テレビ放送受信装置で実施すべき機能と予め設定されている場合には、当該処理を選択対象から外し、再度S703でのユーザーからの要求前の処理で、かつ周辺機能で実現できるもので、かつ次に負荷量の重たいものを選択し、S703で選択された処理が、テレビ放送受信装置で実施すべき機能と予め設定されていない場合には、S706に移行し周辺機器で実施し、その他はテレビ放送受信装置で継続処理を実施する。
【0038】
また本発明では、ユーザーのリモコンでの所望処理で周辺機器への処理分散を行う様に記載したが、放送やインターネットから、例えば地震速報等の強制的かつ緊急に告知したものなどの情報をテレビ放送受信装置で認識した時点で周辺機器との本発明の分散処理を行うことで、リモコンの操作が無くとも、ユーザーに速やかに地震速報等の強制的かつ緊急に告知したものなどの情報を提示することが可能である。
【0039】
更に本発明のテレビ放送受信装置にキーボード機能を付加することで、具体的には、テレビ放送受信装置の画面上にキーボードを表示し、リモコンの選択キー上下左右キーでテレビ放送受信装置に表示したキーボード上のキーを選択することで、パソコンとテレビ放送受信装置をUSB(無線、優先のどちらでもよい)で接続し、パソコンの制御を行い、パソコンからの映像信号、音声信号をテレビ放送受信装置で提示することで、パソコンに対しても処理分散が実現可能である。例えば、インターネットへの動画アクセスはパソコンで処理させた方が、ユーザーにとって応答性がよくなると考えられる。 この場合には、本発明でのテレビ放送受信装置で必ず処理を行う所定の処理を予め指定する指定手段を拡張し、周辺機器で分散処理させる処理を予めテレビ放送受信機器に指定する指定手段を備えることで実現できる。具体的には、本発明の負荷量計算から前記周辺機器に分散処理させる処理を外すことで容易に本発明のテレビ放送受信装置で実現できる。
【0040】
上記の周辺機器で分散処理させる処理を予めテレビ放送受信機器に指定するのはパソコンだけでなく、DVDレコーダー、STBなどに対しても行うことで、テレビ放送受信装置で実現できる機能であっても、周辺機器の方が性能がよい場合は周辺機器に処理を分散させることで、テレビ放送受信装置の負荷を減らすことができ、その分テレビ放送受信装置で実施する機能を応答性よくユーザーに提示することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、テレビ放送受信装置と当該テレビ放送受信装置に接続された複数の周辺機器を連携させ、リモコンなどでユーザーが入力した所望処理を応答性よく提示するAV機器ネットワークシステム等に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の一実施の形態に係るテレビ放送受信装置のブロック図
【図2】本発明の一実施の形態に係るテレビ放送受信装置フローチャート
【図3】本発明の周辺機器をテレビ放送受信装置に登録する一実施例を示す図
【図4】本発明の周辺機器使用判断フローチャート
【図5】本発明の周辺機器への機器分散を示す図
【図6】本発明の使用する周辺機器のサーチフローチャート
【図7】本発明の使用する周辺機器使用判断フローチャート
【符号の説明】
【0043】
100 アンテナ
101 LAN
103 主記憶メモリ
104 不揮発メモリ
105 リモコン
106 リモコンI/F
107 テレビ放送受信回路
108 デコード/エンコード処理部
109 グラフィックス生成部
110 提示処理部
111 提示部
112 メディア媒体
113 ハードディスク
114 メディアI/F
115 ハードディスクI/F
117 第1の周辺機器1
118 第2の周辺機器2
119 第m番目の周辺機器m(mは整数)
120 機器I/F1
121 機器I/F2
122 機器I/Fm
123 スイッチ
124 メモリ制御
125 内部制御部
126 周辺機器制御部
127 分散処理部
128 CPU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の周辺機器と接続されたテレビ放送受信装置であって、
ユーザーが所望の処理を入力する入力手段と、
前記入力手段に入力された所望の処理と前記テレビ放送受信装置の現在の処理の内容からテレビ放送受信装置の処理の負荷量を算出する算出手段と、
前記テレビ放送受信装置による適切な処理量の閾値を設定する設定手段と、
前記算出手段により算出された処理の負荷量と前記設定手段により設定された閾値とを比較する比較手段とを備え、
前記比較手段により所定の閾値を超えている場合には、前記テレビ放送受信装置は、現在処理中の内容から、前記入力手段に入力された所望の処理でなく、且つ、処理の負荷量が重く、且つ、周辺機器で処理可能な内容の処理を検索する検索手段と、
前記検索手段により検索された処理内容を前記複数周辺機器のどれかに負担させる出力手段より構成された分散処理制御部を備えたことを特徴とするテレビ放送受信装置。
【請求項2】
前記テレビ放送受信装置は、さらに、前記テレビ放送受信装置で必ず処理を行う所定の処理を予め指定する指定手段とを備え、
前記比較手段により所定の閾値を超えており、且つ、前記指定手段により指定された処理が、処理の負荷量が重く、且つ、周辺機器で処理可能な内容であっても、前記テレビ放送受信装置により処理を行うことを特徴とする請求項1記載のテレビ放送受信装置。
【請求項3】
前記テレビ放送受信装置は、さらに、前記入力手段に入力された所望の処理でない機能で、且つ、周辺機器で処理可能な内容で、且つ、処理負荷の重い処理を前記検索手段により検索し、前記検索手段で検索された処理内容を前記周辺機器に負担させる出力手段とを備えたことを特徴とする請求項2記載のテレビ放送受信装置。
【請求項4】
前記算出手段は、テレビ放送受信機装置で使用できるそれぞれ機能に対し、予め負荷量を設定しておき、前記入力手段に入力された所望の処理前後のテレビ受信装置の負荷量を算出することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のテレビ放送受信装置。
【請求項5】
前記検索手段は、前記テレビ放送受信装置に接続された複数の周辺機器の処理内容を周辺機器ごとに前記テレビ放送受信装置に記録しておき、記録した周辺機器ごとの処理内容から周辺機器に負担させる機能を有する周辺機器を検索することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のテレビ放送受信装置。
【請求項6】
前記テレビ放送受信装置に接続された複数の周辺機器と、前記テレビ受信機は、映像信号と、音声信号と、機器制御信号とで接続し、前記テレビ放送受信装置は、前記複数周辺機器のそれぞれに対して前記出力手段より機器制御信号を介し前記複数の周辺機器を制御し、さらに前記複数の周辺機器のそれぞれから、映像信号と音声信号を入力することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のテレビ放送受信装置。
【請求項7】
前記入力手段としては、テレビ放送受信装置のリモコンを使用することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のテレビ放送受信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−33980(P2012−33980A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−300487(P2008−300487)
【出願日】平成20年11月26日(2008.11.26)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】