説明

テープカセット及びテープ印字装置

【課題】印字領域を確認しながら印字データの入力が可能となり、高品質の印字済みラベルテープを作成することが可能なテープカセット及びテープ印字装置を提供する。
【解決手段】CPU81は、テープカセット21にタイプ1の被印字テープ531が収納されていると判定した場合には、「ICチップのピッチ長L」のデータ値からアンテナ33からサーマルヘッド9までの長さ(l1+l2)を減算した長さの仮想テープ201を表示する。また、仮想テープ201の右側に「テープ幅」を表示する。また、その下側に仮想テープ201のテープ長さを表示する。また、その下側に「テープ種類」を表示する。そして、CPU81は、「印字範囲」のデータ値から仮想テープ201上に印字領域202を表示し、その右側部分は非印字領域となる。印字領域202に入力された印字データを表示し、リターンキー4が押下されるのを待つ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長尺状のテープが収納されるテープカセット、及び、このテープを搬送するためのテープ搬送手段と、テープに印字する印字手段と、を備え、該テープカセットが着脱可能に装着されるテープ印字装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、長尺状のテープが収納されるテープカセット、及び、このテープを搬送するためのテープ搬送手段と、テープに印字する印字手段と、を備え、該テープカセットが着脱可能に装着されるテープ印字装置に関して種々提案されている。
例えば、印字ヘッドを含み、与えられたテキストのデータを印字媒体であるテープに印字する印字手段を備えたテープ印字装置において、前記テープに予め所定のフォーマットと共に印刷され、そのフォーマットに対する印字開始位置に前記印字ヘッドを位置決めするための基準となるマークと、そのマークを基準として、前記所定のフォーマットに対する前記印字ヘッドの印字開始位置を決定するように制御する制御手段と、を備えた構成のテープ印字装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
そして、このような構成のテープ印字装置においては、テープに予め印刷されたマークに基づいて、制御手段が所定のフォーマットに対する印字ヘッドの印字開始位置を決定するように制御するので、予めテープに印字されているフォーマットに対して、常に適切な位置に印字を行うことができる。
【特許文献1】特開平9−240066号公報(段落(0014)〜(0064)、図1〜図22)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した従来のテープ印字装置においては、所定のフォーマットに対する印字開始位置に印字ヘッドが位置決めされるものであり、ユーザは印字データを入力後、一度印字してみないと所定のフォーマットの印字領域内に印字データが全て印字可能かどうか確認できないという問題がある。また、所定の情報を記憶するIC回路部及び前記IC回路部に接続されて情報の送受信を行うIC回路側アンテナを有する無線情報回路素子を被印字テープの長手方向に所定ピッチで設けた場合には、この無線情報回路素子のある部分が凸状になり、その部分に印刷するとかすれたり印刷できないという問題がある。
【0004】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、被印字テープの長手方向に所定ピッチで無線情報回路素子が設けられた場合に、ユーザは該無線情報回路素子が含まれていない印字領域を確認しながら印字データの入力が可能となり、高品質の印字済みラベルテープを作成することが可能なテープカセット及びテープ印字装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するため請求項1に係るテープカセットは、長尺状のテープを搬送するためのテープ搬送手段と、前記テープに印字する印字手段と、を備えたテープ印字装置に使用され、前記テープが収納されて該テープ印字装置のカセット収納部に着脱可能なテープカセットにおいて、テープカセット本体に設けられて該テープカセットに関する所定のカセット情報を特定するカセット情報特定手段と、前記印字手段によって印字される被印字テープが巻回されて回転可能に設けられるテープスプールと、前記被印字テープの長手方向に所定ピッチで配置されて、所定の情報を記憶するIC回路部及び前記IC回路部に接続されて情報の送受信を行うIC回路側アンテナを有する無線情報回路素子と、前記被印字テープの一方の面の長手方向に前記所定ピッチと同一ピッチで形成されるセンサーマークと、前記被印字テープの前記各センサーマーク間の前記無線情報回路素子を含まない部分に前記所定ピッチと同一ピッチで設けられる印字領域と、を備え、前記各センサーマークと前記各無線情報回路素子と前記各印字領域とは、前記被印字テープの長手方向に繰り返し所定距離離間して設けられ、前記所定のカセット情報は、前記各印字領域の搬送方向先端縁部と該各印字領域のテープ搬送方向上流側の直前に配置される前記センサマークとの相対距離を表す距離データと該各印字領域の搬送方向長さを表す長さデータとから構成される印字領域情報を含むことを特徴とする。
【0006】
また、請求項2に係るテープカセットは、請求項1に記載のテープカセットにおいて、前記所定のカセット情報は、前記各無線情報回路素子と該各無線情報回路素子のテープ搬送方向上流側の直前に配置される前記センサマークとの相対距離を表す回路素子位置情報を含むことを特徴とする。
【0007】
また、請求項3に係るテープ印字装置は、長尺状のテープを搬送するためのテープ搬送手段と、入力手段と、前記入力手段によって入力又は編集された印字データを表示する表示手段と、前記表示手段に表示された印字データを前記テープに印字する印字手段と、を備え、前記テープが収納されたテープカセットが着脱可能に装着されるテープ印字装置において、前記テープカセットは、テープカセット本体に設けられて該テープカセットに関する所定のカセット情報を特定するカセット情報特定手段と、前記印字手段によって印字される被印字テープが巻回されて回転可能に設けられるテープスプールと、前記被印字テープの長手方向に所定ピッチで配置されて、所定の情報を記憶するIC回路部及び前記IC回路部に接続されて情報の送受信を行うIC回路側アンテナを有する無線情報回路素子と、前記被印字テープの一方の面の長手方向に前記所定ピッチと同一ピッチで形成されるセンサーマークと、前記被印字テープの前記各センサーマーク間の前記無線情報回路素子を含まない部分に前記所定ピッチと同一ピッチで設けられる印字領域と、を備え、前記各センサーマークと前記各無線情報回路素子と前記各印字領域とは、前記被印字テープの長手方向に繰り返し所定距離離間して設けられ、前記所定のカセット情報は、前記各印字領域の搬送方向先端縁部と該各印字領域のテープ搬送方向上流側の直前に配置される前記センサマークとの相対距離を表す距離データと該各印字領域の搬送方向長さを表す長さデータとから構成される印字領域情報を含み、テープ印字装置は、前記テープカセットから送り出された印字済みテープの前記センサーマークを検出する検出センサと、前記検出センサからテープ搬送方向上流側に所定の第1距離離れた位置に配置されるサーマルヘッドと、前記検出センサからテープ搬送方向上流側に前記所定の第1距離よりも小さい所定の第2距離離れた位置に配置されて前記テープカセットから送り出された印字済みテープを切断する切断手段と、前記カセット情報特定手段と協働して前記所定のカセット情報を読み取るカセット情報読取手段と、前記カセット情報読取手段を介して読み込んだ前記印字領域情報に基づいて前記被印字テープ上の印字領域を表す仮想テープを作成して前記表示手段に表示すると共に、前記印字データを該印字領域に印字した状態で表示するように表示制御する仮想テープ表示制御手段と、を備えていることを特徴とする。
【0008】
また、請求項4に係るテープ印字装置は、請求項3に記載のテープ印字装置において、前記所定のカセット情報は、前記各無線情報回路素子と該各無線情報回路素子のテープ搬送方向上流側の直前に配置される前記センサマークとの相対距離を表す回路素子位置情報を含むことを特徴とする。
【0009】
更に、請求項5に係るテープ印字装置は、請求項3又は請求項4に記載のテープ印字装置において、印字済みテープを挟んで前記検出センサに対向するように配置される装置側アンテナと、前記装置側アンテナを介して前記無線情報回路素子から前記所定の情報を無線通信により読み取り又は書き込む読取書込手段と、を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係るテープカセットでは、テープスプールに巻回される被印字テープの長手方向に無線情報回路素子が所定ピッチで配置されている。また、この被印字テープの一方の面の長手方向に各無線情報回路素子の所定ピッチと同一ピッチでセンサーマークが形成されている。また、被印字テープの各センサーマーク間の無線情報回路素子を含まない部分に所定ピッチと同一ピッチで印字領域が設けられている。そして、各センサーマークと各無線情報回路素子と各印字領域とは、被印字テープの長手方向に繰り返し所定距離離間して設けられている。また、テープカセット本体には、該テープカセットに関する所定のカセット情報を特定するカセット情報特定手段が設けられている。そして、このカセット情報には、各印字領域の搬送方向先端縁部と該各印字領域のテープ搬送方向上流側の直前に配置されるセンサマークとの相対距離を表す距離データと、該各印字領域の搬送方向長さを表す長さデータとから構成される印字領域情報が含まれている。
これにより、このカセット情報特定手段を介して各印字領域の搬送方向先端縁部と該各印字領域のテープ搬送方向上流側の直前に配置されるセンサマークとの相対距離を表す距離データと、該各印字領域の搬送方向長さを表す長さデータを得ることが可能となるため、被印字テープの各センサーマーク間の無線情報回路素子を含まない部分に所定ピッチと同一ピッチで設けられる印字領域に正確に印字することが可能となり、被印字テープの無線情報回路素子のある凸状部分に印刷することを防止でき、高品質の印字済みラベルテープを作成することが可能となる。
【0011】
また、請求項2に係るテープカセットでは、カセット情報特定手段を介して各無線情報回路素子と該各無線情報回路素子のテープ搬送方向上流側の直前に配置されるセンサマークとの相対距離を表す回路素子位置情報を得ることが可能となるため、センサーマークを基準に搬送方向上流側の無線情報回路素子の配置位置を特定することが可能となり、被印字テープの無線情報回路素子のある凸状部分に印刷することを更に確実に防止でき、高品質の印字済みラベルテープを作成することが可能となる。
【0012】
また、請求項3に係るテープ印字装置では、テープカセットが着脱可能に装着される。このテープカセットは、テープスプールに巻回される被印字テープの長手方向に無線情報回路素子が所定ピッチで配置されている。また、この被印字テープの一方の面の長手方向に各無線情報回路素子の所定ピッチと同一ピッチでセンサーマークが形成されている。また、被印字テープの各センサーマーク間の無線情報回路素子を含まない部分に所定ピッチと同一ピッチで印字領域が設けられている。そして、各センサーマークと各無線情報回路素子と各印字領域とは、被印字テープの長手方向に繰り返し所定距離離間して設けられている。また、テープカセット本体には、該テープカセットに関する所定のカセット情報を特定するカセット情報特定手段が設けられている。そして、このカセット情報には、各印字領域の搬送方向先端縁部と該各印字領域のテープ搬送方向上流側の直前に配置されるセンサマークとの相対距離を表す距離データと、該各印字領域の搬送方向長さを表す長さデータとから構成される印字領域情報が含まれている。
また、テープ印字装置は、印字済みテープのセンサーマークを検出する検出センサからテープ搬送方向上流側に所定の第1距離離れた位置にサーマルヘッドが配置されている。また、この検出センサからテープ搬送方向上流側に所定の第1距離よりも小さい所定の第2距離離れた位置に切断手段が配置されている。また、テープカセット本体に設けられるカセット情報特定手段と協働して所定のカセット情報を読み取るカセット情報読取手段が設けられている。そして、テープ印字装置は、カセット情報読取手段を介してテープカセットに設けられたカセット情報特定手段から印字領域情報を読み込む。続いて、テープ印字装置は、この印字領域情報を構成する各印字領域の搬送方向先端縁部と該各印字領域のテープ搬送方向上流側の直前に配置されるセンサマークとの相対距離を表す距離データと、該各印字領域の搬送方向長さを表す長さデータに基づいて被印字テープ上の印字領域を表す仮想テープを作成して表示手段に表示すると共に、入力手段を介して入力された印字データを該印字領域に印字した状態で表示する。
【0013】
これにより、ユーザは仮想テープの該無線情報回路素子が含まれていない印字領域を確認しながら印字データの入力が可能となるため、被印字テープの無線情報回路素子を含まない印字領域に印字可能な印字データを容易に入力することが可能となる。また、被印字テープの無線情報回路素子のある凸状部分に印刷することを防止でき、高品質の印字済みラベルテープを作成することが可能となる。また、被印字テープのセンサーマークを検出後、第1距離搬送して先端側余白部分を切断しても、印字済みテープに全印字領域を確実に残すことが可能となる。
【0014】
また、請求項4に係るテープ印字装置ではカセット情報読取手段を介してテープカセットに設けられたカセット情報特定手段から印字領域情報を構成する各印字領域の搬送方向先端縁部と該各印字領域のテープ搬送方向上流側の直前に配置されるセンサマークとの相対距離を表す距離データと、該各印字領域の搬送方向長さを表す長さデータだけでなく、更に各無線情報回路素子と該各無線情報回路素子のテープ搬送方向上流側の直前に配置されるセンサマークとの相対距離を表す回路素子位置情報を得ることが可能となる。
これにより、テープ印字装置は、センサーマークを基準に印字領域及び搬送方向上流側の無線情報回路素子の配置位置を特定することが可能となり、被印字テープの無線情報回路素子のある凸状部分に印刷することを更に確実に防止でき、高品質の印字済みラベルテープを作成することが可能となる。
【0015】
更に、請求項5に係るテープ印字装置では、被印字テープのセンサーマークを検出後、所定距離搬送することにより、装置側アンテナを介して無線情報回路素子から所定の情報を無線通信により読み取り又は該無線情報回路素子に所定の情報を書き込むことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明に係るテープカセット及びテープ印字装置について、具体化した一実施例に基づいて図面を参照しつつ詳細に説明する。
【実施例】
【0017】
先ず、本実施例に係るテープ印字装置の概略構成について図1乃至図3に基づき説明する。
図1及び図2に示すように、本実施例に係るテープ印字装置1には、文書データからなるテキストを作成するための文字入力キー2、テキスト等の印字を指令する印字キー3、及び、改行指令や各種処理の実行、選択を指令するリターンキー4、文字等のキャラクタを複数行に渡って表示する液晶ディスプレイ(LCD)7上でカーソルを上下、左右に移動させるカーソルキー5等を設けたキーボード6、及び、テープカセット21を収納するカセット収納部8が収納カバー13で覆われて配設されている。また、このキーボード6の下側には、制御回路部が構成される制御基板12が配設されている。また、カセット収納部8の左側面部には、印字されたテープが排出されるラベル排出口16が形成されている。また、該カセット収納部8の右側面部には、電源アダプタが取り付けられるアダプタ挿入口17、及び不図示のパーソナルコンピュータと接続するためのUSBケーブルが取り付けられるコネクタ18が設けられている。
【0018】
また、このカセット収納部8には、サーマルヘッド9と、このサーマルヘッド9に対向するプラテンローラ10と、このプラテンローラ10の下流側のテープサブローラ11と、このテープサブローラ11に対向する金属製のテープ駆動ローラ軸14とが配置されている他に、更に、テープカセット21内にインクリボンが収納されている場合には、このインクリボンを送るリボン巻取軸15等が配置されている。
このサーマルヘッド9は、正面視略縦長四角形の平板状で、前面の左端縁部には、所定個数の各発熱素子R1〜Rn(nは、例えば、128個又は256個である。)が、該左端縁部の辺に沿って一列に配列されて形成されている。また、該サーマルヘッド9は、メッキ鋼板やステンレス鋼板等により形成される正面視略四角形の放熱板9Aの前面の左端縁部に、各発熱素子R1〜Rn の配列方向が、該放熱板9Aの左端縁部の辺に平行になるように接着剤などによって固着されている。そして、該放熱板9Aは、各発熱素子R1〜Rnの配列方向が、テープカセット21の開口部22における感熱型の被印字テープ53(図3参照)の搬送方向に略直交するように、ビス止め等によってカセット収納部8の下側に取り付けられている。
【0019】
また、リボン巻取軸15は、後述のステッピングモータ等により構成されるテープ送りモータ92(図9参照)から適宜の駆動機構を介して回転駆動される。また、テープ駆動ローラ軸14は、テープ送りモータ92から適宜の伝達機構を介して回転駆動され、導電性樹脂製のテープ送りローラ63(図3参照)を回転駆動する
【0020】
また、図2及び図3に示すように、カセット収納部8に上方から装着されるテープカセット21の下ケース23の外周側壁面24には、この外周側壁面24のテープカセット21の高さ方向中央位置に、該テープカセット21に関するカセット情報が記憶されている無線タグ回路素子25が配設されている。また、カセット収納部8のこの無線タグ回路素子25に対向する側壁部8Aには、この無線タグ回路素子25との間でUHF帯等の高周波を用いて無線通信により信号の送受を行うアンテナ26が設けられている。
また、図3に示すように、テープカセット21のテープ排出口27の近傍には、後述のように所定タイミングで印字済みラベル用テープ28を所定の長さに切断しラベル状の無線タグラベル(詳細は後述)を生成するテープ切断装置としてのはさみ式カッターユニット30が配置されている。このカッターユニット30は、固定刃30Aと、後述の切断用モータ54によって固定刃30Aに対して作動して印字済みラベル用テープ28を切断する可動刃30Bとから構成されている。
また、このカッターユニット30のテープ排出方向下流側には、後述のように印字済みラベル用テープ28に設けられる無線タグ回路素子32との間でUHF帯等の高周波を用いて無線通信により信号の送受を行うアンテナ33が設けられている。又、このアンテナ33の印字済みラベル用テープ28を挟んで反対側には、後述のように印字済みラベル用テープ28の背面部に印刷されたセンサマーク65(図5参照)を光学的に検出する反射型センサ35が設けられている。ここで、アンテナ33及び反射型センサ35とカッターユニット30とは、テープ搬送方向に、距離l1離間して配置されている。また、カッターユニット30とサーマルヘッド9とは、テープ搬送方向に距離l2離間して配置されている。
【0021】
また、図2及び図3に示すように、テープカセット21は、上ケース38と下ケース23とを有する。このテープカセット21には、リボン巻取軸15が挿入される支持孔42が形成されている(インクリボンが収納される場合には、この支持孔42によってインクリボンを引き出すとともに巻取るインクリボン巻取スプールが支持される。)。また、後述するように剥離紙53Cの背面側に所定ピッチでセンサーマーク65が印刷されると共に所定ピッチで無線タグ回路素子32が予め設けられる感熱型の被印字テープ53がこの剥離紙53C(図4参照)を外側に向けて巻回されたテープスプール56を回動可能に支持する支持孔43が形成されている。
尚、図2中には、上ケース38に形成された各支持孔42、43のみしか図示されていないが、下ケース23についても同様に上ケース38の各支持孔42、43に対向して支持孔42、43が形成されている。
【0022】
また、図2に示すように、カセット収納部8の底面部には、同一高さ寸法に2つの位置決めピン45、46が立設されている。また、テープカセット21には、この各位置決めピン45、46の上端部が底面部に当接される各ピン孔(不図示)が、テープカセット21の両面から上下対称となるように設けられている。これにより、テープカセット21をカセット収納部8に装着した際に、フロントローディング及びボトムローディングのいずれの場合においても、各位置決めピン45、46と各ピン孔47、48とを介して、カセット収納部8内で適正に位置決めがされ得るものである。また、テープカセット21に収納される感熱型の被印字テープ53のテープ幅が異なっても、常に無線タグ回路素子25とアンテナ26とが対向するように構成されている。
【0023】
また、図3に示すように、テープカセット21内には、感熱型の被印字テープ53をテープスプール56に巻回して、下ケース23の底面に立設されるカセットボス60に回転可能に嵌挿して収納したものである。また、カセットボス60の斜め下側方向(図3中、斜め右下側方向)には、略円筒状のリール55が、底面に立設されるリールボス59に回転可能に嵌挿されている。そして、このテープスプール56から引き出された感熱型の被印字テープ53は、リール55の外周面に沿って案内されてサーマルヘッド9が挿入される開口部22に入り、サーマルヘッド9及びプラテンローラ10の間を通過する。その後、サーマルヘッド9を介して印字された被印字テープ53は、テープカセット21の片側下方部(図3中、左下側部)に回転自在に設けられ、テープ送りモータ92の駆動を受けて回転するテープ送りローラ63と、このテープ送りローラ63に対向配置されるテープサブローラ11との間を通過して、テープ排出口27から印字済みラベル用テープ28としてテープカセット21の外部に送り出されて、カッタユニット30、アンテナ33及び反射型センサ35を経てテープ印字装置1のラベル排出口16より排出される。
【0024】
ここで、この感熱型の被印字テープ53の概略構成について図4に基づいて説明する。
図4に示すように、被印字テープ53は、ベーステープ53Aの表面に感熱発色層が形成され、裏面に粘着剤層53Bを介して剥離紙53Cが剥離可能に貼付された3層構造に構成されている。また、粘着剤層53Bの裏側(図4中下側)には、無線タグ回路素子32が、後述のように所定ピッチLで設けられ、剥離紙53Cで覆われている。また、剥離紙53Cは、最終的にラベル状に完成した印字済みラベル用テープ28が所定の商品等に貼り付けられる際に、これを剥がすことで粘着層53Bにより当該商品等に接着できるようにしたものである。また、剥離紙53Cの裏面には、後述のように各センサーマーク65が所定ピッチLで予め印刷されている(図5参照)。
【0025】
次に、被印字テープ53の剥離紙53Cの背面部に印刷されるセンサーマーク65と無線タグ回路素子32の位置関係について図5乃至図8に基づいて説明する。
ここで、本実施例の被印字テープ53は、センサーマーク65と無線タグ回路素子32の位置関係が異なるタイプ1の被印字テープ531、タイプ2の被印字テープ532、タイプ3の被印字テープ533の3種類のものが設けられており、先ず、タイプ1の被印字テープ531に係るセンサーマーク65と無線タグ回路素子32の位置関係について図5及び図6に基づいて説明する。
図5及び図6に示すように、被印字テープ531の剥離紙53Cの背面部には、テープ幅方向に長い正面視細長四角形の各センサーマーク65が、テープ幅方向の中心線に対して垂直且つ対称にテープ搬送方向に沿って所定ピッチLで予め印刷されている。また、被印字テープ531は、テープ幅方向の中心線上の各センサーマーク65の間に、各センサーマーク65からテープ排出方向(矢印A1方向)の距離l1に等しい位置に、各無線タグ回路素子32が配置されている。即ち、各センサーマーク65からテープ排出方向(矢印A1方向)に対してテープ搬送方向上流側の距離l3=(L−l1)に等しい位置に、各無線タグ回路素子32が配置されている。このため、被印字テープ531は各無線タグ回路素子32が、テープ幅方向の中心線上に、テープ搬送方向に沿って所定ピッチLで予め搭載されている。尚、被印字テープ531のテープ幅が異なっても、各無線タグ回路素子32はテープ幅方向の中心線上に配置されている。
一方、アンテナ33及び反射型センサ35とカッターユニット30とは、テープ搬送方向に、距離l1離間して配置されている(図3参照)。また、カッターユニット30とサーマルヘッド9とは、テープ搬送方向に距離l2離間して配置されている(図3参照)。
【0026】
これにより、印字済みラベル用テープ28のセンサーマーク65が、アンテナ33及び反射型センサ35に対向する位置に達した場合には、このセンサーマーク65からテープカセット21側、即ち搬送方向上流側のテープ長さl1の位置にカッターユニット30が対向することとなる。また、このセンサーマーク65から搬送方向上流側のテープ長さl4=(l1+l2)の位置にサーマルヘッド9が位置し、被印字テープ531の印字領域の先端縁部に対向することとなる。また、印字済みラベル用テープ28の無線タグ回路素子32が、アンテナ33及び反射型センサ35に対向する位置に達した場合には、センサーマーク65のテープ排出方向(矢印A1方向)側の側端縁部がカッターユニット30に対向することとなる。また、各無線タグ回路素子32の搬送方向下流側に印字領域が設けられている。
【0027】
次に、タイプ2の被印字テープ532に係るセンサーマーク65と無線タグ回路素子32の位置関係について図7に基づいて説明する。
図7に示すように、被印字テープ532の剥離紙の背面部には、上記被印字テープ531と同様に、幅方向に長い正面視細長四角形の各センサーマーク65が、テープ幅方向の中心線に対して垂直且つ対称にテープ搬送方向に沿って所定ピッチLで予め印刷されている。また、テープ幅方向の中心線上の各センサーマーク65の間に、各センサーマーク65からテープ排出方向(矢印A1方向)に対して反対の方向側、即ちテープ搬送方向上流側の距離l3(l3>l1+l2)に等しい位置に、各無線タグ回路素子32が配置されている。更に、無線タグ回路素子32を含む非印字領域のテープ長手方向長さがl5であり、l3=(l1+l2+l5/2)となっている。
このため、被印字テープ532は各無線タグ回路素子32が、テープ幅方向の中心線上に、テープ搬送方向に沿って所定ピッチLで予め搭載されている。また、アンテナ33及び反射型センサ35とカッターユニット30とは、テープ搬送方向に、距離l1離間して配置されている(図3参照)。また、カッターユニット30とサーマルヘッド9とは、テープ搬送方向に距離l2離間して配置されている(図3参照)。そして、各センサーマーク65と各無線タグ回路素子32との距離l3は、距離l1と距離l2との和(l1+l2)よりも大きくなるように設けられている。
【0028】
従って、印字済みラベル用テープ28のセンサーマーク65が、アンテナ33及び反射型センサ35に対向する位置に達した場合には、このセンサーマーク65からテープカセット21側のテープ長さl1の位置にカッターユニット30が対向することとなる。また、アンテナ33及び反射型センサ35に対向するセンサーマーク65からテープカセット21側、即ちテープ搬送方向上流側のテープ長さ(l1+l2)の位置にサーマルヘッド9が位置し、被印字テープ532の非印字領域に対向することとなる。そして、印字済みラベル用テープ28のセンサーマーク65が、アンテナ33及び反射型センサ35に対向する位置から距離(l1+l2)搬送された場合には、無線タグ回路素子32は、アンテナ33及び反射型センサ35からサーマルヘッド9側のテープ長さ(l3−(l1+l2))の位置に配置される。また、印字済みラベル用テープ28のセンサーマーク65が、アンテナ33及び反射型センサ35に対向する位置から距離l4(l4>l3)搬送された場合には、サーマルヘッド9が、被印字テープ532の印字領域の先端縁部に対向することとなる。また、各無線タグ回路素子32の搬送方向上流側に印字領域が設けられている。
【0029】
続いて、タイプ3の被印字テープ533に係るセンサーマーク65と無線タグ回路素子32の位置関係について図8に基づいて説明する。
図8に示すように、被印字テープ533の剥離紙の背面部には、上記被印字テープ531と同様に、幅方向に長い正面視細長四角形の各センサーマーク65が、テープ幅方向の中心線に対して垂直且つ対称にテープ搬送方向に沿って所定ピッチLで予め印刷されている。また、テープ幅方向の中心線上の各センサーマーク65の間に、各センサーマーク65からテープ排出方向(矢印A1方向)に対して反対の方向側、即ちテープ搬送方向上流側の距離l3(例えば、l3=(L+(l1+l2))/2)である。即ち、印字可能領域のテープ長手方向略中央位置である。)に等しい位置に、各無線タグ回路素子32が配置されている。このため、被印字テープ533は各無線タグ回路素子32が、テープ幅方向の中心線上に、テープ搬送方向に沿って所定ピッチLで予め搭載されている。また、無線タグ回路素子32を含む非印字領域のテープ長手方向長さはl5であり、この無線タグ回路素子32が配置される非印字領域を挟んで搬送方向下流側にテープ長手方向長さl6の第1印字領域が設けられ、搬送方向上流側にテープ長手方向長さl7の第2印字領域が設けられている。
尚、無線タグ回路素子32のセンサーマーク65からテープ排出方向(矢印A1方向)に対して反対の方向側、即ちテープ搬送方向上流側の距離l3は、l3=(L+(l1+l2))/2だけでなく、無線タグ回路素子32が配置される非印字領域のテープ長手方向長さをl5とし、最小印字幅をaとした場合には、(l1+l2)+l5/2+a≦l3<L−l5/2−aの範囲内の寸法として、この無線タグ回路素子32が配置される非印字領域を挟んで搬送方向下流側に第1印字領域を設け、搬送方向上流側に第2印字領域を設けてもよい。
【0030】
従って、印字済みラベル用テープ28のセンサーマーク65が、アンテナ33及び反射型センサ35に対向する位置に達した場合には、このセンサーマーク65からテープカセット21側のテープ長さl1の位置にカッターユニット30が対向することとなる。また、アンテナ33及び反射型センサ35に対向するセンサーマーク65からテープカセット21側、即ちテープ搬送方向上流側のテープ長さl4=(l1+l2)の位置にサーマルヘッド9が位置し、被印字テープ533の第1印字領域の先端縁部に対向することとなる。そして、印字済みラベル用テープ28のセンサーマーク65が、アンテナ33及び反射型センサ35に対向する位置から距離(l1+l2)搬送された場合には、無線タグ回路素子32は、アンテナ33及び反射型センサ35からサーマルヘッド9側のテープ長さ(l3−(l1+l2))の位置に配置される。
【0031】
次に、テープ印字装置1の制御構成について図9に基づいて説明する。
図9に示すように、テープ印字装置1の制御基板12上に形成される制御回路部80は、CPU81、CG(キャラクタジェネレータ)ROM82、ROM83、フラッシュメモリ(EEPROM)84、RAM85、入出力インターフェース(I/F)86、及び通信用インターフェース(I/F)87等を備えている。また、CPU81、CGROM82、ROM83、フラッシュメモリ84、RAM85、入出力インターフェース(I/F)86、及び通信用インターフェース(I/F)87は、バス線88により相互に接続されて、相互にデータのやり取りが行われる。
【0032】
ここに、CGROM82には各キャラクタに対応するドットパターンデータが記憶されており、ドットパターンデータがCGROM82から読み出され、そのドットパターンデータに基づいて液晶ディスプレイ(LCD)7上にドットパターンが表示される。
また、ROM83には、各種のプログラムを記憶させておくものであり、後述のようにテープカセット21の無線タグ回路素子25からテープカセット21に関するカセット情報を読み出し液晶ディスプレイ(LCD)7上に各被印字テープ531、532、533の印字領域を表す仮想テープを表示するプログラムや、印字条件を設定する処理プログラムや、印字済みラベル用テープ28の無線タグ回路素子32に所定情報を書き込み、その後、この印字済みラベル用テープ28を切断する処理プログラム等が予め格納されている。
【0033】
そして、CPU81はかかるROM83に記憶されている各種のプログラムに基づいて各種の演算を行なうものである。また、ROM83には、アルファベット文字や数字、記号等のキャラクタを印字するための多数のキャラクタの各々に関して、印字用ドットパターンデータが、書体(ゴシック系書体、明朝体書体等)毎に分類され、各書体毎に複数種類(16、24、32、48等のドットサイズ)の印字文字サイズ分、コードデータに対応させて格納されている。また、階調表現を含むグラフィック画像を印字するためのグラフィックパターンデータも記憶されている。また、このROM83には、キーボード6から入力された文字や数字等のキャラクタのコードデータに対応させて液晶ディスプレイコントローラ(LCDC)94を制御する表示駆動制御プログラム、印字バッファ85Aのデータを読み出してサーマルヘッド9やテープ送りモータ92を駆動する印字駆動制御プログラム等、その他テープ印字装置1の制御上必要な各種のプログラムが格納されている。
また、フラッシュメモリ84は、テープカセット21の無線タグ回路素子25からリード/ライトモジュール93を介して読み込んだカセット情報のデータや、コネクタ18を介して外部のコンピュータ装置から受信した印字データや各種図柄データのドットパターンデータ等に登録番号を付して記憶するものであり、テープ印字装置1の電源をオフしてもこれらの記憶内容を保持している。
【0034】
また、RAM85は、CPU81により演算された各種の演算結果を一時的に記憶させておくためのものである。また、RAM85には、印字バッファ85A、編集入力領域85B、表示画像バッファ85C、ワーク領域85D等の各種のメモリ領域が設けられている。この印字バッファ85Aには、複数の文字や記号等の印字用ドットパターンがドットパターンデータとして格納され、サーマルヘッド9はかかる印字バッファ85Aに記憶されているドットパターンデータに従ってドット印字を行う。また、編集入力領域85Bには、キーボード6から入力された文書データ等の印字データとしての編集テキストが格納される。また、表示画像バッファ85Cには、液晶ディスプレイ7に表示されるグラフィックデータ等が格納される。
【0035】
また、入出力I/F86には、キーボード6、反射型センサ35と、各アンテナ25、33を介して各無線タグ回路素子25、32の情報を読み出し・書き込むリード/ライトモジュール(R/Wモジュール)93、液晶ディスプレイ(LCD)7に表示データを出力する為のビデオRAMを有するディスプレイコントローラ(LCDC)94と、サーマルヘッド9を駆動する為の駆動回路91と、テープ送りモータ92を駆動する為の駆動回路95と、切断用モータ96を駆動する為の駆動回路97とが夫々接続されている。
また、通信用I/F87は、例えば、USB(Universal Serial Bus)等から構成され、外部のコンピュータ装置とUSBケーブル等によって接続され、双方向データ通信が可能になっている。
よって、キーボード6の文字キーを介して文字等が入力された場合、そのテキスト(文書データ)が編集入力領域85Bに順次記憶されていくとともに、ドットパターン発生制御プログラム及び表示駆動制御プログラムに基づいてキーボード6を介して入力された文字等に対応するドットパターンが液晶ディスプレイ(LCD)7上に表示される。また、サーマルヘッド9は駆動回路91を介して駆動され、印字バッファ領域85Aに記憶されたドットパターンデータの印字を行い、これと同期してテープ送りモータ92が駆動回路95を介してテープの送り制御を行うものである。また、外部のコンピュータ装置から通信用I/F87を介して入力された印字データを編集入力領域85Bが順次記憶し、ドットパターン発生制御プログラムに基づいて印字バッファ領域85Aにドットパターンデータとして記憶されて、サーマルヘッド9を介して感熱型の各被印字テープ531、532、533に印字される。
【0036】
次に、リード/ライトモジュール(R/Wモジュール)93の機能構成について図10に基づいて説明する。
図10に示すように、リード/ライトモジュール93は、制御回路100より切り替えられるアンテナスイッチ(切替)回路101と、このアンテナスイッチ回路101を経て各アンテナ26、33を介し各無線タグ回路素子25、32に対して信号を送信する送信部102と、各アンテナ26、33により受信された各無線タグ回路素子25、32からの反射波を入力する受信部103と、送受分離器104とから構成される。
このアンテナスイッチ回路101は、周知の高周波用FETやダイオードを用いたスイッチ回路であり、制御回路100からの選択信号によりアンテナ26、33のいずれかを送受分離器104に接続するものである。
【0037】
また、送信部102は、各無線タグ回路素子25、32のIC回路部67の無線タグ情報にアクセスする(読み取り/書き込みを行う)ための搬送波を発生させる水晶振動子105、PLL(Phase Locked Loop)106、及びVCO(Voltage Controlled Oscillator)107と、各無線タグ回路素子25、32から読み出された信号を処理するための信
号処理回路111から供給される信号に基づいて上記発生させられた搬送波を変調(この例では信号処理回路110からの「TX_ASK」信号に基づく振幅変調)する送信乗算回路108(但し振幅変調の場合は増幅率可変アンプ等を用いてもよい)と、その送信乗算回路108により変調された変調波を増幅(この例では制御回路100からの「TX_PWR」信号によって増幅率を決定される増幅)する送信アンプ109とを備えている。そして、上記発生される搬送波は、好適にはUHF帯の周波数を用いており、上記送信アンプ109の出力は、送受分離器104を介してアンテナ26、33のいずれかに伝達されて無線タグ回路素子25、32のIC回路部67に供給される。
【0038】
受信部103は、アンテナ26、33により受信された無線タグ回路素子25、32からの反射波と上記発生させられた搬送波とを掛け合わせる受信第1乗算回路111と、その受信第1乗算回路111の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第1バンドパスフィルタ112と、この第1バンドパスフィルタ112の出力を増幅して第1リミッタ113に供給する受信第1アンプ114と、上記アンテナ26、33により受信された無線タグ回路素子25、32からの反射波と上記発生された後に位相が90°ずらされた搬送波とを掛け合わせる受信第2乗算回路115と、その受信第2乗算回路115の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第2バンドパスフィルタ116と、この第2バンドパスフィルタ116の出力を入力するとともに増幅して第2リミッタ117に供給する受信第2アンプ118とを備えている。そして、上記第1リミッタ113から出力される信号「RXS−I」及び第2リミッタ117から出力される信号「RXS−Q」は、上記信号処理回路110に入力されて処理される。
また、受信第1アンプ114及び受信第2アンプ118の出力は、RSSI(Received
Signal Strength Indicator)回路119にも入力され、それらの信号の強度を示す信号「RSSI」が信号処理回路110に入力されるようになっている。このようにして、本実施例のリード/ライトモジュール93では、I−Q直交復調によって無線タグ回路素子25、32からの反射波の復調が行われる。
【0039】
次に、無線タグ回路素子25、32の機能構成について図11に基づいて説明する。尚、無線タグ回路素子25と無線タグ回路素子32との機能構成はほぼ同じ構成のため、無線タグ回路素子32の機能構成について説明する。
図11に示すように、無線タグ回路素子32は、リード/ライトモジュール93側のアンテナ33とUHF帯等の高周波を用いて非接触で信号の送受信を行う上記アンテナ(IC回路側アンテナ)68と、このアンテナ68に接続された上記IC回路部67とを有している。
IC回路部67は、アンテナ68により受信された搬送波を整流する整流部121と、この整流部121により整流された搬送波のエネルギを蓄積し駆動電源とするための電源部122と、上記アンテナ68により受信された搬送波からクロック信号を抽出して制御部123に供給するクロック抽出部124と、所定の情報信号を記憶し得る情報記憶手段として機能するメモリ部125と、上記アンテナ68に接続された変復調部126と、上記整流部121、クロック抽出部124、及び変復調部126等を介して無線タグ回路素子32の作動を制御するための上記制御部123とを備えている。
【0040】
変復調部126は、アンテナ68により受信されたリード/ライトモジュール93のアンテナ33からの無線通信信号の復調を行うと共に、制御部123からの応答信号に基づき、アンテナ68より受信された搬送波を変調反射する。
制御部123は、変復調部126により復調された受信信号を解釈し、メモリ部125において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、この変復調部126により返信する制御等の基本的な制御を実行する。
なお、詳細な図示を省略するが、テープカセット21に設けられる無線タグ回路素子25についても、上記無線タグ回路素子32と同様の構造であって、IC回路部67(図示せず)及びアンテナ68(図示せず)等が備えられている。
【0041】
次に、タイプ1の被印字テープ531が収納されるテープカセット21に備えられた無線タグ回路素子25のメモリ部125に記憶されるカセット情報の一例について図12に基づいて説明する。
図12に示すように、テープカセット21に備えられた無線タグ回路素子25のメモリ部125には、「データの種類」と、この各「データ種類」に対応する「データの内容」とから構成されている。
また、「データ種類」には、収納された被印字テープ531のテープ幅を表す「テープ幅」が格納され、この「テープ幅」に対応する「データ内容」として「12mm」が格納されている。また、「データ種類」には、収納された被印字テープ531のテープ種類を表す「テープ種類」が格納され、この「テープ種類」に対応する「データ内容」として「感熱テープ(糊付)が格納されている。また、「データ種類」には、収納されているテープ長さを表す「テープ長さ」が格納され、この「テープ長さ」に対応する「データ内容」として「8m」が格納されている。また、「データ種類」には、無線タグ回路素子32の配置される所定ピッチ長さ、即ちセンサーマーク65の配置される所定ピッチ長さを表す「ICチップのピッチ長L」が格納され、この「ICチップのピッチ長L」に対応する「データ内容」として「100mm」が格納されている。また、「データ種類」には、印字領域を表す「印字範囲」が格納され、この「印字範囲」に対応する「データ内容」として、搬送方向側のセンサーマーク65からの印字領域の長手方向の長さを表す「センサーマーク位置(左)から25〜90mmの範囲」が格納されている。これにより、l4=25mmである。また、「データ種類」には、搬送方向側のセンサーマーク65から搬送方向上流側の無線タグ回路素子32までの距離l3(図6参照)を表す「センサーマーク=ICチップセンタ位置l3」が格納され、この「センサーマーク=ICチップセンタ位置l3」に対応する「データ内容」として「95mm」が格納されている。また、「データ種類」には、被印字テープ531の印字される文字等の色を表す「印字色」が格納され、この「印字色」に対応する「データ内容」として「黒」が格納されている。
【0042】
次に、タイプ2の被印字テープ532が収納されるテープカセット21に備えられた無線タグ回路素子25のメモリ部125に記憶されるカセット情報の一例について図13に基づいて説明する。
図13に示すように、テープカセット21に備えられた無線タグ回路素子25のメモリ部125には、「データの種類」と、この各「データ種類」に対応する「データの内容」とから構成されている。
また、「データ種類」には、収納された被印字テープ532のテープ幅を表す「テープ幅」が格納され、この「テープ幅」に対応する「データ内容」として「12mm」が格納されている。また、「データ種類」には、収納された被印字テープ532のテープ種類を表す「テープ種類」が格納され、この「テープ種類」に対応する「データ内容」として「感熱テープ(糊付)が格納されている。また、「データ種類」には、収納されているテープ長さを表す「テープ長さ」が格納され、この「テープ長さ」に対応する「データ内容」として「8m」が格納されている。また、「データ種類」には、無線タグ回路素子32の配置される所定ピッチ長さ、即ちセンサーマーク65の配置される所定ピッチ長さを表す「ICチップのピッチ長L」が格納され、この「ICチップのピッチ長L」に対応する「データ内容」として「100mm」が格納されている。また、「データ種類」には、印字領域を表す「印字範囲」が格納され、この「印字範囲」に対応する「データ内容」として、搬送方向側のセンサーマーク65からの印字領域の長手方向の長さを表す「センサーマーク位置(左)から35〜100mmの範囲」が格納されている。これにより、l4=35mmである。また、「データ種類」には、搬送方向側のセンサーマーク65から搬送方向上流側の無線タグ回路素子32までの距離l3(図7参照)を表す「センサーマーク=ICチップセンタ位置l3」が格納され、この「センサーマーク=ICチップセンタ位置l3」に対応する「データ内容」として「30mm」が格納されている。また、「データ種類」には、被印字テープ532の印字される文字等の色を表す「印字色」が格納され、この「印字色」に対応する「データ内容」として「黒」が格納されている。
【0043】
次に、タイプ3の被印字テープ533が収納されるテープカセット21に備えられた無線タグ回路素子25のメモリ部125に記憶されるカセット情報の一例について図14に基づいて説明する。
図14に示すように、テープカセット21に備えられた無線タグ回路素子25のメモリ部125には、「データの種類」と、この各「データ種類」に対応する「データの内容」とから構成されている。
また、「データ種類」には、収納された被印字テープ533のテープ幅を表す「テープ幅」が格納され、この「テープ幅」に対応する「データ内容」として「12mm」が格納されている。また、「データ種類」には、収納された被印字テープ533のテープ種類を表す「テープ種類」が格納され、この「テープ種類」に対応する「データ内容」として「感熱テープ(糊付)が格納されている。また、「データ種類」には、収納されているテープ長さを表す「テープ長さ」が格納され、この「テープ長さ」に対応する「データ内容」として「8m」が格納されている。また、「データ種類」には、無線タグ回路素子32の配置される所定ピッチ長さ、即ちセンサーマーク65の配置される所定ピッチ長さを表す「ICチップのピッチ長L」が格納され、この「ICチップのピッチ長L」に対応する「データ内容」として「100mm」が格納されている。また、「データ種類」には、第1印字領域と第2印字領域を表す「印字範囲」が格納され、この「印字範囲」に対応する「データ内容」として、搬送方向側のセンサーマーク65からの第1印字領域と第2印字領域の各長手方向の長さを表す「センサーマーク位置(左)から25〜57.5mm、67.5〜100mmの範囲」が格納されている。これにより、センサーマーク65から被印字テープ533の第1印字領域の先端縁部までのテープ長手方向長さl4=25mm、非印字領域のテープ長手方向長さl5=10mm、第1印字領域のテープ長手方向長さl6=32.5mm、第2印字領域のテープ長手方向長さl7=32.5mmである。また、「データ種類」には、搬送方向側のセンサーマーク65から搬送方向上流側の無線タグ回路素子32までの距離l3(図8参照)を表す「センサーマーク=ICチップセンタ位置l3」が格納され、この「センサーマーク=ICチップセンタ位置l3」に対応する「データ内容」として「62.5mm」が格納されている。また、「データ種類」には、被印字テープ533の印字される文字等の色を表す「印字色」が格納され、この「印字色」に対応する「データ内容」として「黒」が格納されている。
【0044】
尚、本実施例では、テープカセット21に収納される被印字テープ53の「テープ幅」の種類は、3.5mm、6mm、9mm、12mm、18mm、24mm、36mm、48mmの8種類である。また、テープカセット21に収納される被印字テープ53の「テープ種類」の種類は、レセプターテープ(糊付)、感熱テープ(糊付)、レセプターテープ(糊無し)、感熱テープ(糊無し)の4種類である。また、テープカセット21に収納される被印字テープ53の「テープ長さ」の種類は、5m、8m、16mの3種類である。また、テープカセット21に収納される被印字テープ53の文字などの色を表す「印字色」の種類は、黒、赤、青、緑、イエロー、マゼンダ、シアン等である。
尚、被印字テープ53の「テープ種類」がレセプターテープ(糊無し)、感熱テープ(糊無し)の場合には、それぞれベーステープの裏面に直接各無線タグ回路素子32及び各センサーマーク65が設けられている。
【0045】
次に、このように構成されたテープ印字装置1の印字済みラベル用テープを作成する制御処理について図15乃至図38に基づいて説明する。
図15に示すように、先ず、ステップ(以下、Sと略記する)1において、テープ印字装置1のCPU81は、起動時又はテープカセット21の装着時にリード/ライトモジュール93を介してテープカセット21に備えられた無線タグ回路素子25から該無線タグ回路素子25のメモリ部125に記憶される「テープ幅」、「テープ種類」、「テープ長さ」、「ICチップのピッチ長L」、「印字範囲」、「センサーマーク=ICチップセンタ位置l3」、「印字色」の各データを読み込み、RAM85に記憶する。
そして、S2において、CPU81は、印字データ入力処理のサブ処理を実行する。
続いて、S3において、CPU81は、印字処理のサブ処理を実行後、当該処理を終了する。
【0046】
次に、印字データ入力処理のサブ処理について図16乃至図22に基づいて説明する。
図16に示すように、S11において、CPU81は、テープカセット21にタイプ3の被印字テープ533が収納されているか否かを判定する判定処理を実行する。具体的には、CPU81は、RAM85から「印字範囲」のデータを読み出し、該「印字範囲」が2個の印字範囲のデータから構成されている場合には、テープカセット21にタイプ3の被印字テープ533が収納されていると判定する。一方、CPU81は、この読み出した「印字範囲」が1個の印字範囲のデータから構成されている場合には、テープカセット21にタイプ1又はタイプ2の被印字テープ531又は被印字テープ532が収納されていると判定する。
そして、テープカセット21にタイプ3の被印字テープ533が収納されていないと判定した場合には(S11:NO)、S12において、CPU81は、「ICチップのピッチ長L」と「印字範囲」のデータをRAM85から読み出し、液晶ディスプレイ7に、被印字テープ53上の無線タグ回路素子32を含まない印字領域を表す仮想テープを作成して表示する。即ち、印字テープ53上の無線タグ回路素子32を含む部分は非印字領域となる。
【0047】
例えば、図17に示すように、CPU81は、テープカセット21にタイプ1の被印字テープ531が収納されていると判定した場合には(例えば、RAM85から「印字範囲」のデータを読み出し、該「印字範囲」の右端側データが「ICチップのピッチ長L」データよりも所定幅(例えば、約10mm)以下の場合に、テープカセット21にタイプ1の被印字テープ531が収納されていると判定する。)、「ICチップのピッチ長L」のデータ値からアンテナ33からサーマルヘッド9までの長さ(l1+l2)を減算した長さの仮想テープ201を表示する。また、仮想テープ201の右側に「テープ幅」を表示する。また、その下側に仮想テープ201のテープ長さを表示する。また、その下側に「テープ種類」を表示する。そして、CPU81は、「印字範囲」のデータ値から仮想テープ201上に印字領域202を表示し、その右側部分は非印字領域となる。
また、図18に示すように、CPU81は、テープカセット21にタイプ2の被印字テープ532が収納されていると判定した場合には(例えば、RAM85から「印字範囲」のデータを読み出し、該「印字範囲」の右端側データが「ICチップのピッチ長L」データとほぼ同じ場合に、テープカセット21にタイプ2の被印字テープ532が収納されていると判定する。)、「ICチップのピッチ長L」のデータ値からアンテナ33からサーマルヘッド9までの長さ(l1+l2)を減算した長さの仮想テープ204を表示する。また、仮想テープ204の右側に「テープ幅」を表示する。また、その下側に仮想テープ204のテープ長さを表示する。また、その下側に「テープ種類」を表示する。そして、CPU81は、「印字範囲」のデータ値から仮想テープ204上に印字領域205を表示し、その左側部分は非印字領域となる。
【0048】
続いて、S13において、CPU81は、印字領域への印字データの入力を要求する。例えば、各印字領域202、205にカーソルマークを点滅表示する。
そしてまた、S14において、CPU81は、キーボード6を介して入力された印字データを印字領域に表示すると共に、印字データが全て入力されてリターンキー4が押下されるのを待つ(S14:NO)。例えば、図20に示すように、印字領域202に印字データ「ABCDE」を表示し、リターンキー4が押下されるのを待つ。また、図21に示すように、印字領域205に印字データ「ABCDE」を表示し、リターンキー4が押下されるのを待つ。
【0049】
一方、テープカセット21にタイプ3の被印字テープ533が収納されていると判定した場合には(S11:YES)、S15において、CPU81は、「ICチップのピッチ長L」と「印字範囲」のデータをRAM85から読み出し、液晶ディスプレイ7に、被印字テープ53上の無線タグ回路素子32を挟んで両側に第1印字領域及び第2印字領域を表す仮想テープを作成して表示する。即ち、印字テープ53上の無線タグ回路素子32を含む部分は非印字領域となる。
例えば、図19に示すように、CPU81は、テープカセット21にタイプ3の被印字テープ533が収納されていると判定した場合には、「ICチップのピッチ長L」のデータ値からアンテナ33からサーマルヘッド9までの長さ(l1+l2)を減算した長さの仮想テープ207を表示する。また、仮想テープ201の右側に「テープ幅」を表示する。また、その下側に仮想テープ201のテープ長さを表示する。また、その下側に「テープ種類」を表示する。そして、CPU81は、「印字範囲」のデータ値から仮想テープ207上に中央部分の非印字領域を挟んで第1印字領域208、第2印字領域209を表示する。
【0050】
続いて、S16において、CPU81は、第1印字領域への印字データの入力を要求する。例えば、第1印字領域208にカーソルマークを点滅表示する。
そしてまた、S17において、CPU81は、キーボード6を介して入力された印字データを第1印字領域に表示すると共に、印字データが全て入力されてリターンキー4が押下されるのを待つ(S17:NO)。
そして、リターンキー4が押下された場合には(S17:YES)、S18において、CPU81は、第2印字領域への印字データの入力を要求する。例えば、第2印字領域209にカーソルマークを点滅表示する。
そしてまた、S19において、CPU81は、キーボード6を介して入力された印字データを第2印字領域に表示すると共に、印字データが全て入力されてリターンキー4が押下されるのを待つ(S19:NO)。
例えば、図22に示すように、第1印字領域208に印字データ「ABC」を表示し、また、第2印字領域209に印字データ「DEF」を表示し、リターンキー4が押下されるのを待つ。
【0051】
そして、印字データ入力後リーターンキー4が押下された場合には(S14:YES、S19:YES)、S20において、CPU81は、この印字データを編集入力領域85Bにラベル用テープの印字データとして記憶する。
続いて、S21において、CPU81は、無線タグ回路素子32に書き込む書込データの入力を要求する旨を液晶ディスプレイ7に表示する。この書込データとしては、キーボード6を介して直接ユーザが入力する商品の価格、賞味期限、製造年月日、製造工場名等のデータや、通信用インタフェース87を介して外部のコンピュータ装置から入力されてRAM85に予め記憶する製品情報に関するファイルデータなどがある。
【0052】
そして、S22において、CPU81は、無線タグ回路素子32に書き込む書込データの入力を待つ(S22:NO)。また、キーボード6を介して商品の価格等のデータや、製品情報に関するファイル名などが入力された場合には(S22:YES)、S23において、CPU81は、このキーボード6を介して入力された商品の価格等のデータや、製品情報に関するファイルデータを無線タグ回路素子32のメモリ部125に記憶させる書込データとしてRAM85に記憶する。
その後、S24において、CPU81は、印字キー3が押下されるのを待つ(S24:NO)。そして、印字キー3が押下された場合には(S24:YES)、CPU81は、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻る。
【0053】
次に、「印字処理」のサブ処理について図23に基づいて説明する。
図23に示すように、S31において、CPU81は、テープカセット21にタイプ1の被印字テープ531が収納されているか否かを判定する判定処理を実行する。具体的には、CPU81は、RAM85から「印字範囲」のデータを読み出し、該「印字範囲」が1個の印字範囲のデータから構成され、且つ、該「印字範囲」の右端側データが「ICチップのピッチ長L」データよりも所定幅以下の場合に、テープカセット21にタイプ1の被印字テープ531が収納されていると判定する。尚、この所定幅とは、「印字範囲」の右端側に無線タグ回路素子32がある場合で、例えば、10mm以上20mm以下が該当する。ここで、例えば、20mm以下としたのは、無線タグ回路素子32の横幅を除いた残りの部分が、印字に必要な最小長さ以下の場合を想定している。
そして、テープカセット21にタイプ1の被印字テープ531が収納されていると判定した場合には(S31:YES)、S32において、CPU81は、「印字処理1」のサブ処理を実行後、当該サブ処理を終了してメインフローチャートに戻る。
【0054】
一方、テープカセット21にタイプ1の被印字テープ531が収納されていないと判定した場合には(S31:NO)、S33において、CPU81は、テープカセット21にタイプ2の被印字テープ532が収納されているか否かを判定する判定処理を実行する。具体的には、CPU81は、RAM85から「印字範囲」のデータを読み出し、該「印字範囲」が1個の印字範囲のデータから構成され、且つ、該「印字範囲」の右端側データが「ICチップのピッチ長L」データとほぼ同じ場合に、テープカセット21にタイプ2の被印字テープ532が収納されていると判定する。
そして、テープカセット21にタイプ2の被印字テープ532が収納されていると判定した場合には(S33:YES)、S34において、CPU81は、「印字処理2」のサブ処理を実行後、当該サブ処理を終了してメインフローチャートに戻る。
他方、テープカセット21にタイプ2の被印字テープ532が収納されていないと判定した場合、即ち、テープカセット21に「印字範囲」が2個の印字範囲のデータから構成されたタイプ3の被印字テープ533が収納されていると判定した場合には(S33:NO)、S35において、CPU81は、「印字処理3」のサブ処理を実行後、当該サブ処理を終了してメインフローチャートに戻る。
【0055】
次に、「印字処理1」のサブ処理について図24及び図25に基づいて説明する。
図24に示すように、S41において、CPU81は、先ず、テープ送りモータ92を駆動してテープ送りローラ63を回転させ、該テープ送りローラ63とテープサブローラ11とによって印字済みラベル用テープ28の搬送を開始する。
そして、S42において、反射型センサ35を介して印字済みラベル用テープ28の背面部に印刷されるセンサーマーク65を検出したか否かを判定する判定処理を実行する。そして、反射型センサ35を介してセンサーマーク65を検出しない場合は(S42:NO)、CPU81は、再度S41以降の処理を実行する。一方、反射型センサ35を介してセンサーマーク65の搬送方向先端部分を検出した場合は(S42:YES)、S43において、CPU81は、テープ送りモータ92を続けて駆動して被印字テープ531を搬送しながらサーマルヘッド9を介して印字データの印字を開始する。
【0056】
例えば、図25(B)〜(C)に示すように、印字キー3が押下された場合に、カッターユニット30にセンサーマーク65の搬送方向先端部分が対向していたときは、テープ送りモータ92を駆動してテープ送りローラ63を回転させ、該テープ送りローラ63とテープサブローラ11とによって印字済みラベル用テープ28の搬送を開始する。そして、印字済みラベル用テープ28の搬送量がアンテナ33及び反射型センサ35とカッターユニット30との搬送方向距離l1に達した場合には、反射型センサ35によってセンサーマーク65の搬送方向先端部分が検出され、サーマルヘッド9を介して印字データの印字が開始される。
【0057】
続いて、S44において、CPU81は、ROM83からカッターユニット30とサーマルヘッド9との搬送方向距離l2を読み出し、反射型センサ35を介してセンサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が搬送方向距離l2に達したか否かを判定する判定処理を実行する。そして、センサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が搬送方向距離l2に達していない場合には(S44:NO)、再度S43以降の処理を実行する。
一方、センサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が搬送方向距離l2に達した場合には(S44:YES)、S45において、CPU81は、テープ送りモータ92を停止して印字済みラベル用テープ28の搬送を停止すると共にサーマルヘッド9を停止後、切断用モータ96を駆動して印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端側を切断する。即ち、印字領域202(図17参照)の先端側端縁部が切断される。
これにより、アンテナ33及び反射型センサ35とサーマルヘッド9との搬送方向距離(l1+l2)に相当する印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端部分の余白を自動的に切断することができ、ユーザが印字済みラベル用テープ28作成後、この搬送方向先端部分の余白を切断する必要がなくなり、作業効率の向上を図ることができる。
【0058】
例えば、図25(D)に示すように、サーマルヘッド9を介して被印字テープ531に印字が開始されてから「AB」の文字が印字されると共に、該被印字テープ531の搬送量、即ち印字済みラベル用テープ28の搬送量が、印字開始位置からカッターユニット30とサーマルヘッド9との搬送方向距離l2に達した場合、即ち印字領域202の先端側端縁部がカッターユニット30と対向した場合には、テープ送りモータ92が停止されると共にサーマルヘッド9が停止された後、切断用モータ96が駆動されて印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端部分の余白が切断される。
【0059】
また、S46において、CPU81は、印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端側を切断後、再度テープ送りモータ92の駆動を継続すると共に、サーマルヘッド9を介して印字を継続する。
続いて、S47において、CPU81は、印字領域202(図17参照)の印字が終了したか否かを判定する判定処理を実行する。そして、印字領域202の印字が終了していない場合には(S47:NO)、CPU81は、再度S46以降の処理を実行する。これにより、被印字テープ531の印字領域202に印字データが印字される。
一方、印字領域202の印字が終了した場合には(S47:YES)、CPU81は、S48の処理に移行する。S48において、CPU81は、サーマルヘッド9の駆動を停止すると共に、テープ送りモータ92の駆動を継続して印字済みラベル用テープ28を搬送する。
【0060】
そして、S49において、CPU81は、RAM85からセンサーマーク65と無線タグ回路素子32との距離l3を表す「センサーマークからICチップセンタ位置l3」のデータを読み出し、反射型センサ35を介してセンサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が「センサーマークからICチップセンタ位置l3」である距離l3に達したか否か、即ち、印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端部分の余白を切断してからのテープ搬送量が(l3−(l1+l2))に達したか否かを判定する判定処理を実行する。そして、反射型センサ35を介してセンサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が「センサーマークからICチップセンタ位置l3」である距離l3に達していない場合には(S49:NO)、CPU81は、再度S48以降の処理を実行する。
一方、反射型センサ35を介してセンサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が「センサーマークからICチップセンタ位置l3」である距離l3に達した場合には(S49:YES)、S50において、CPU81は、テープ送りモータ92を停止して印字済みラベル用テープ28の搬送を停止後、RAM85から書込データを読み出して、リード/ライトモジュール93を介してこの書込データを無線タグ回路素子32のメモリ部125に記憶させる。
【0061】
その後、S51において、CPU81は、切断用モータ96を駆動して印字済みラベル用テープ28の搬送方向後端側を切断後、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻る。これにより、被印字テープ531の無線タグ回路素子32が配置される部分が除かれた印字領域202内に印字データが印字されると共に、無線タグ回路素子32に商品価格等のデータが記憶されたラベル用テープ28が1枚作成される。
【0062】
例えば、図25(E)に示すように、反射型センサ35を介してセンサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が距離l3(例えば、95mmである。)に達した場合には、CPU81は、テープ送りモータ92を停止し、RAM85から書込データを読み出して、リード/ライトモジュール93を介してこの書込データを無線タグ回路素子32のメモリ部125に記憶させる。尚、この場合には、アンテナ33と無線タグ回路素子32とは空間部を介して対向している。その後、切断用モータ96が駆動されて印字済みラベル用テープ28の搬送方向後端側、即ち、センサーマーク65の搬送方向先端縁部に沿って切断され、印字済みラベル用テープ28がラベル排出口16から排出される。
【0063】
次に、「印字処理2」のサブ処理について図26乃至図28に基づいて説明する。
図26及び図27に示すように、S61において、CPU81は、先ず、テープ送りモータ92を駆動してテープ送りローラ63を回転させ、該テープ送りローラ63とテープサブローラ11とによって印字済みラベル用テープ28の搬送を開始する。
また、S62において、反射型センサ35を介して印字済みラベル用テープ28の背面部に印刷されるセンサーマーク65を検出したか否かを判定する判定処理を実行する。そして、反射型センサ35を介してセンサーマーク65を検出しない場合は(S62:NO)、CPU81は、再度S61以降の処理を実行する。
一方、反射型センサ35を介してセンサーマーク65の搬送方向先端部分を検出した場合は(S62:YES)、S63において、CPU81は、テープ送りモータ92の駆動を継続して印字済みラベル用テープ28を搬送する。
【0064】
そして、S64において、CPU81は、センサーマーク65を検出してからの搬送量が、該センサーマーク65から印字領域205(図18参照)の先端側端縁部までの距離l4(図28(A)参照)に到達したか否かを判定する判定処理を実行する。尚、この距離l4は、上記の通り、テープカセット21に備えられた無線タグ回路素子25のメモリ部125に格納される「印字範囲」のデータの先端側の長さデータである。
【0065】
例えば、図28(B)〜(C)に示すように、印字キー3が押下された場合に、カッターユニット30にセンサーマーク65の搬送方向先端部分が対向していたときは、テープ送りモータ92を駆動してテープ送りローラ63を回転させ、該テープ送りローラ63とテープサブローラ11とによって印字済みラベル用テープ28の搬送を開始する。そして、印字済みラベル用テープ28の搬送量がアンテナ33及び反射型センサ35とカッターユニット30との搬送方向距離l1に達した場合には、反射型センサ35によってセンサーマーク65の搬送方向先端部分が検出される。
【0066】
そして、センサーマーク65を検出してからの搬送量が、該センサーマーク65から印字領域205の先端側端縁部までの距離l4に到達していない場合には(S64:NO)、CPU81は、再度S63以降の処理を実行する。
他方、センサーマーク65を検出してからの搬送量が、該センサーマーク65から印字領域205の先端側端縁部までの距離l4に到達した場合には(S64:YES)、S65において、CPU81は、テープ送りモータ92を続けて駆動して被印字テープ532を搬送しながらサーマルヘッド9を介して印字データの印字を開始する。
続いて、S66において、CPU81は、ROM83からカッターユニット30とサーマルヘッド9との搬送方向距離l2を読み出し、反射型センサ35を介してセンサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が搬送方向距離l2に達したか否かを判定する判定処理を実行する。そして、センサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が搬送方向距離l2に達していない場合には(S66:NO)、再度S65以降の処理を実行する。
【0067】
一方、センサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が搬送方向距離l2に達した場合には(S66:YES)、S67において、CPU81は、テープ送りモータ92を停止して印字済みラベル用テープ28の搬送を停止すると共にサーマルヘッド9を停止後、切断用モータ96を駆動して印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端側を切断する。
これにより、アンテナ33及び反射型センサ35とサーマルヘッド9との搬送方向距離(l1+l2)に相当する印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端部分の余白を自動的に切断することができ、ユーザが印字済みラベル用テープ28作成後、この搬送方向先端部分の余白を切断する必要がなくなり、作業効率の向上を図ることができる。
【0068】
例えば、図28(D)に示すように、サーマルヘッド9を介して被印字テープ532に印字が開始されてから「A」の文字が印字されると共に、該被印字テープ532の搬送量、即ち印字済みラベル用テープ28の搬送量が、センサーマーク65の検出位置からカッターユニット30とサーマルヘッド9との搬送方向距離l2に達した場合には、テープ送りモータ92が停止されると共にサーマルヘッド9が停止された後、切断用モータ96が駆動されて印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端部分の余白が切断される。また、印字済みラベル用テープ28に無線タグ回路素子32を残すことができる。
【0069】
そして、S68において、CPU81は、印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端側を切断後、再度テープ送りモータ92の駆動を継続すると共に、サーマルヘッド9を介して印字データの印字を継続する。
また、S69において、CPU81は、RAM85からセンサーマーク65と無線タグ回路素子32との距離l3を表す「センサーマークからICチップセンタ位置l3」のデータを読み出し、反射型センサ35を介してセンサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が「センサーマークからICチップセンタ位置l3」である距離l3に達したか否かを判定する判定処理を実行する。そして、センサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が距離l3に達していない場合には(S69:NO)、再度S68以降の処理を実行する。
【0070】
一方、センサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が距離l3に達した場合には(S69:YES)、S70において、CPU81は、テープ送りモータ92を停止して印字済みラベル用テープ28の搬送を停止すると共にサーマルヘッド9の駆動を停止後、RAM85から書込データを読み出して、リード/ライトモジュール93を介してこの書込データを無線タグ回路素子32のメモリ部125に記憶させる。
【0071】
例えば、図28(E)に示すように、反射型センサ35を介してセンサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が距離l3(例えば、30mmである。)に達した場合には、CPU81は、テープ送りモータ92を停止すると共にサーマルヘッド9の駆動を停止し、RAM85から書込データを読み出して、リード/ライトモジュール93を介してこの書込データを無線タグ回路素子32のメモリ部125に記憶させる。尚、この場合には、アンテナ33と無線タグ回路素子32とは空間部を介して対向している。
【0072】
続いて、S71において、CPU81は、再度、テープ送りモータ92の駆動を開始すると共に、サーマルヘッド9を介して印字データの印字を継続する。
また、S72において、CPU81は、ROM83からアンテナ33及び反射型センサ35とカッターユニット30との搬送方向距離l1と、カッターユニット30とサーマルヘッド9との搬送方向距離l2とを読み出し、また、RAM85から「ICチップのピッチ長L」のデータ値Lを読み出し、印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端部分の余白を切断してからのテープ搬送量が(L−(l1+l2))に達したか否かを判定する判定処理を実行する。そして、印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端部分の余白を切断してからのテープ搬送量が(L−(l1+l2))に達していない場合には(S72:NO)、CPU81は、再度S71以降の処理を実行する。
【0073】
一方、印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端部分の余白を切断してからのテープ搬送量が(L−(l1+l2))に達した場合には(S72:YES)、S73において、CPU81は、テープ送りモータ92を停止して印字済みラベル用テープ28の搬送を停止すると共にサーマルヘッド9の駆動を停止後、切断用モータ96を駆動して印字済みラベル用テープ28の搬送方向後端側、即ち印字領域205の後端側を切断後、当該サブ処理を終了して、メインフローチャートに戻る。これにより、被印字テープ532の無線タグ回路素子32が配置される部分が除かれた印字領域205内に印字データが印字されると共に、無線タグ回路素子32に商品価格等のデータが記憶された印字済みラベル用テープ28が1枚作成される。
【0074】
例えば、図28(F)に示すように、印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端部分の余白を切断してからのテープ搬送量が(L−(l1+l2))に達した場合には、CPU81は、テープ送りモータ92を停止すると共にサーマルヘッド9の駆動を停止する。その後、切断用モータ96が駆動されて印字済みラベル用テープ28の搬送方向後端側、即ち、センサーマーク65の搬送方向先端縁部に沿って切断され、印字済みラベル用テープ28がラベル排出口16から排出される。
【0075】
次に、「印字処理3」のサブ処理について図29乃至図38に基づいて説明する。
図29に示すように、S81において、CPU81は、第1印字領域208のテープ搬送方向長さl6がカッターユニット30とサーマルヘッド9との搬送方向距離l2よりも小さいか否かを判定する判定処理を実行する。具体的には、CPU81は、RAM85から「印字範囲」のデータを読み出し、1番目(左側)の印字範囲の長さ(図8及び図14参照)を第1印字領域208のテープ搬送方向長さl6とすると共に、ROM83からカッターユニット30とサーマルヘッド9との搬送方向距離l2を読み出し、第1印字領域208のテープ搬送方向長さl6が搬送方向距離l2よりも小さいか否かを判定する。
そして、第1印字領域208のテープ搬送方向長さl6が搬送方向距離l2よりも小さいと判定した場合には(S81:YES)、S82において、CPU81は、「印字処理31」のサブ処理を実行後、当該サブ処理を終了して「印字処理」のサブ処理に戻る。
【0076】
一方、第1印字領域208のテープ搬送方向長さl6が搬送方向距離l2以上であると判定した場合には(S81:NO)、CPU81は、S83の処理に移行する。S83において、CPU81は、第2印字領域209のテープ搬送方向長さl7が搬送方向距離l2よりも小さいか否かを判定する判定処理を実行する。具体的には、CPU81は、RAM85から「印字範囲」のデータを読み出し、2番目(右側)の印字範囲の長さ(図8及び図14参照)を第2印字領域209のテープ搬送方向長さl7とすると共に、ROM83からカッターユニット30とサーマルヘッド9との搬送方向距離l2を読み出し、第2印字領域209のテープ搬送方向長さl7が搬送方向距離l2よりも小さいか否かを判定する。
そして、第2印字領域209のテープ搬送方向長さl7が搬送方向距離l2よりも小さいと判定した場合には(S83:YES)、S84において、CPU81は、「印字処理32」のサブ処理を実行後、当該サブ処理を終了して「印字処理」のサブ処理に戻る。
他方、第2印字領域209のテープ搬送方向長さl7が搬送方向距離l2以上であると判定した場合には(S83:NO)、S85において、CPU81は、「印字処理33」のサブ処理を実行後、当該サブ処理を終了して「印字処理」のサブ処理に戻る。
【0077】
次に、「印字処理31」のサブ処理について図30乃至図32に基づいて説明する。
図30及び図31に示すように、S101において、CPU81は、先ず、テープ送りモータ92を駆動してテープ送りローラ63を回転させ、該テープ送りローラ63とテープサブローラ11とによって印字済みラベル用テープ28の搬送を開始する。
そして、S102において、反射型センサ35を介して印字済みラベル用テープ28の背面部に印刷されるセンサーマーク65を検出したか否かを判定する判定処理を実行する。そして、反射型センサ35を介してセンサーマーク65を検出しない場合は(S102:NO)、CPU81は、再度S101以降の処理を実行する。
一方、反射型センサ35を介してセンサーマーク65の搬送方向先端部分を検出した場合は(S102:YES)、S103において、CPU81は、テープ送りモータ92を続けて駆動して被印字テープ533を搬送しながらサーマルヘッド9を介して第1印字領域208(図19参照)の印字データの印字を開始する。
【0078】
例えば、図32(B)〜(C)に示すように、印字キー3が押下された場合に、カッターユニット30にセンサーマーク65の搬送方向先端部分が対向していたときは、テープ送りモータ92を駆動してテープ送りローラ63を回転させ、該テープ送りローラ63とテープサブローラ11とによって印字済みラベル用テープ28の搬送を開始する。そして、印字済みラベル用テープ28の搬送量がアンテナ33及び反射型センサ35とカッターユニット30との搬送方向距離l1に達した場合には、反射型センサ35によってセンサーマーク65の搬送方向先端部分が検出され、サーマルヘッド9を介して第1印字領域208(図19参照)の印字データの印字が開始される。
【0079】
また、S104において、CPU81は、第1印字領域208(図19参照)の印字が終了したか否かを判定する判定処理を実行する。そして、第1印字領域208の印字が終了していない場合には(S104:NO)、CPU81は、再度S103以降の処理を実行する。これにより、被印字テープ533の第1印字領域208に印字データが印字される。
一方、第1印字領域208の印字が終了した場合には(S104:YES)、CPU81は、S105の処理に移行する。S105において、CPU81は、サーマルヘッド9の駆動を停止すると共に、テープ送りモータ92の駆動を継続して印字済みラベル用テープ28を搬送する。
【0080】
続いて、S106において、CPU81は、ROM83からカッターユニット30とサーマルヘッド9との搬送方向距離l2を読み出し、反射型センサ35を介してセンサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が搬送方向距離l2に達したか否かを判定する判定処理を実行する。そして、センサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が搬送方向距離l2に達していない場合には(S106:NO)、再度S105以降の処理を実行する。
一方、センサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が搬送方向距離l2に達した場合には(S106:YES)、S107において、CPU81は、テープ送りモータ92を停止して印字済みラベル用テープ28の搬送を停止すると共にサーマルヘッド9を停止後、切断用モータ96を駆動して印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端側を切断する。即ち、第1印字領域208(図19参照)の先端側端縁部が切断される。
これにより、アンテナ33及び反射型センサ35とサーマルヘッド9との搬送方向距離(l1+l2)に相当する印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端部分の余白を自動的に切断することができ、ユーザが印字済みラベル用テープ28作成後、この搬送方向先端部分の余白を切断する必要がなくなり、作業効率の向上を図ることができる。
【0081】
例えば、図32(D)に示すように、サーマルヘッド9を介して被印字テープ533に印字が開始されてから第1印字領域208の印字データ「A」の文字が印字されると共に、該被印字テープ533の搬送量、即ち印字済みラベル用テープ28の搬送量が、印字開始位置からカッターユニット30とサーマルヘッド9との搬送方向距離l2に達した場合、即ち第1印字領域208の先端側端縁部がカッターユニット30と対向した場合には、テープ送りモータ92が停止されると共にサーマルヘッド9が停止された後、切断用モータ96が駆動されて印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端部分の余白が切断される。
【0082】
そして、S108において、CPU81は、サーマルヘッド9を停止すると共に、テープ送りモータ92の駆動を継続して印字済みラベル用テープ28を搬送する。
また、S109において、CPU81は、サーマルヘッド9が第2印字領域209(図19参照)の搬送方向先端側端縁部に到達したか否かを判定する判定処理を実行する。この判定は、CPU81は、先ずRAM85から「印字範囲」のデータを読み出し、第2印字領域209の印字範囲のデータから先端側の長さデータを求め、センサーマーク65を検出してからの印字済みラベル用テープ28の搬送量がこの長さデータに達したか否かを判定する。そして、サーマルヘッド9が第2印字領域209の搬送方向先端側端縁部に到達していない場合には(S109:NO)、CPU81は、再度S108以降の処理を実行する。
【0083】
一方、サーマルヘッド9が第2印字領域209の搬送方向先端側端縁部に到達した場合には(S109:YES)、S110において、CPU81は、テープ送りモータ92を続けて駆動して被印字テープ533を搬送しながらサーマルヘッド9を介して第2印字領域209の印字データの印字を開始する。
そして、S111において、CPU81は、テープ送りモータ92を続けて駆動して、サーマルヘッド9を介して第2印字領域209の印字データの印字を継続する。
また、S112において、CPU81は、RAM85からセンサーマーク65と無線タグ回路素子32との距離l3を表す「センサーマークからICチップセンタ位置l3」のデータを読み出し、反射型センサ35を介してセンサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が「センサーマークからICチップセンタ位置l3」である距離l3に達したか否かを判定する判定処理を実行する。そして、センサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が距離l3に達していない場合には(S112:NO)、再度S111以降の処理を実行する。
【0084】
一方、センサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が距離l3に達した場合には(S112:YES)、S113において、CPU81は、テープ送りモータ92を停止して印字済みラベル用テープ28の搬送を停止すると共にサーマルヘッド9の駆動を停止後、RAM85から書込データを読み出して、リード/ライトモジュール93を介してこの書込データを無線タグ回路素子32のメモリ部125に記憶させる。
【0085】
例えば、図32(E)に示すように、反射型センサ35を介してセンサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が距離l3(例えば、40.5mmである。)に達した場合には、CPU81は、テープ送りモータ92を停止して印字済みラベル用テープ28の搬送を停止すると共にサーマルヘッド9の駆動を停止し、RAM85から書込データを読み出して、リード/ライトモジュール93を介してこの書込データを無線タグ回路素子32のメモリ部125に記憶させる。尚、この場合には、アンテナ33と無線タグ回路素子32とは空間部を介して対向している。また、被印字テープ533の第1印字領域208の印字データ「A」及び第2印字領域209の印字データ「BCDEF」のうちの印字データ「BC」の各文字が印字されている。
【0086】
続いて、S114において、CPU81は、再度、テープ送りモータ92の駆動を開始すると共に、サーマルヘッド9を介して第2印字領域209の印字データの印字を継続する。
また、S115において、CPU81は、第2印字領域209の印字が終了したか否かを判定する判定処理を実行する。そして、第2印字領域209の印字が終了していない場合には(S115:NO)、CPU81は、再度S114以降の処理を実行する。これにより、被印字テープ533の第2印字領域209に継続して印字データが印字される。
【0087】
一方、第2印字領域209の印字が終了した場合には(S115:YES)、CPU81は、S116の処理に移行する。S116において、CPU81は、サーマルヘッド9の駆動を停止すると共に、テープ送りモータ92の駆動を継続して印字済みラベル用テープ28を搬送する。
また、S117において、CPU81は、ROM83からアンテナ33及び反射型センサ35とカッターユニット30との搬送方向距離l1と、カッターユニット30とサーマルヘッド9との搬送方向距離l2とを読み出し、また、RAM85から「ICチップのピッチ長L」のデータ値Lを読み出し、印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端部分の余白を切断してからのテープ搬送量が(L−(l1+l2))に達したか否かを判定する判定処理を実行する。そして、印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端部分の余白を切断してからのテープ搬送量が(L−(l1+l2))に達していない場合には(S117:NO)、CPU81は、再度S116以降の処理を実行する。
【0088】
一方、印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端部分の余白を切断してからのテープ搬送量が(L−(l1+l2))に達した場合には(S117:YES)、S118において、CPU81は、テープ送りモータ92を停止して印字済みラベル用テープ28の搬送を停止すると共にサーマルヘッド9の駆動を停止した後、切断用モータ96を駆動して印字済みラベル用テープ28の搬送方向後端側、即ち、印字領域207(図19参照)の後端側を切断後、当該サブ処理を終了して、印字処理3のサブ処理に戻る。これにより、l6<l2の被印字テープ533の無線タグ回路素子32が配置される部分が除かれた第1印字領域208及び第2印字領域209に印字データが印字されると共に、無線タグ回路素子32に商品価格等のデータが記憶された印字済みラベル用テープ28が1枚作成される。
【0089】
例えば、図32(F)に示すように、印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端部分の余白を切断してからのテープ搬送量が(L−(l1+l2))に達した場合には、CPU81は、テープ送りモータ92を停止する。その後、切断用モータ96が駆動されて印字済みラベル用テープ28の搬送方向後端側、即ち、センサーマーク65の搬送方向先端縁部に沿って切断され、印字済みラベル用テープ28がラベル排出口16から排出される。
【0090】
次に、「印字処理32」のサブ処理について図33乃至図35に基づいて説明する。
図33及び図34に示すように、S121乃至S123において、CPU81は、上記S101乃至S103の処理を実行する。
例えば、図35(B)〜(C)に示すように、印字キー3が押下された場合に、カッターユニット30にセンサーマーク65の搬送方向先端部分が対向していたときは、テープ送りモータ92を駆動してテープ送りローラ63を回転させ、該テープ送りローラ63とテープサブローラ11とによって印字済みラベル用テープ28の搬送を開始する。そして、印字済みラベル用テープ28の搬送量がアンテナ33及び反射型センサ35とカッターユニット30との搬送方向距離l1に達した場合には、反射型センサ35によってセンサーマーク65の搬送方向先端部分が検出され、サーマルヘッド9を介して第1印字領域208(図19参照)の印字データの印字が開始される。
【0091】
そして、S124において、CPU81は、ROM83からカッターユニット30とサーマルヘッド9との搬送方向距離l2を読み出し、反射型センサ35を介してセンサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が搬送方向距離l2に達したか否かを判定する判定処理を実行する。そして、センサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が搬送方向距離l2に達していない場合には(S124:NO)、再度S123以降の処理を実行する。
一方、センサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が搬送方向距離l2に達した場合には(S124:YES)、S125において、CPU81は、テープ送りモータ92を停止して印字済みラベル用テープ28の搬送を停止すると共にサーマルヘッド9を停止後、切断用モータ96を駆動して印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端側を切断する。即ち、第1印字領域208(図19参照)の先端側端縁部が切断される。
これにより、アンテナ33及び反射型センサ35とサーマルヘッド9との搬送方向距離(l1+l2)に相当する印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端部分の余白を自動的に切断することができ、ユーザが印字済みラベル用テープ28作成後、この搬送方向先端部分の余白を切断する必要がなくなり、作業効率の向上を図ることができる。
【0092】
例えば、図35(D)に示すように、サーマルヘッド9を介して被印字テープ533に印字が開始されてから第1印字領域208の印字データ「ABCDE」のうちの印字データ「AB」の文字が印字されると共に、該被印字テープ533の搬送量、即ち印字済みラベル用テープ28の搬送量が、印字開始位置からカッターユニット30とサーマルヘッド9との搬送方向距離l2に達した場合、即ち第1印字領域208の先端側端縁部がカッターユニット30と対向した場合には、テープ送りモータ92が停止されると共にサーマルヘッド9が停止された後、切断用モータ96が駆動されて印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端部分の余白が切断される。
【0093】
続いて、S126において、CPU81は、再度、テープ送りモータ92の駆動を開始すると共に、サーマルヘッド9を介して第1印字領域208の印字データの印字を継続する。
また、S127において、CPU81は、第1印字領域208の印字が終了したか否かを判定する判定処理を実行する。そして、第1印字領域208の印字が終了していない場合には(S127:NO)、CPU81は、再度S126以降の処理を実行する。これにより、被印字テープ533の第1印字領域208に継続して印字データが印字される。
【0094】
一方、第1印字領域208の印字が終了した場合には(S127:YES)、CPU81は、S128の処理に移行する。S128において、CPU81は、サーマルヘッド9の駆動を停止すると共に、テープ送りモータ92の駆動を継続して印字済みラベル用テープ28を搬送する。
また、S129において、CPU81は、サーマルヘッド9が第2印字領域209(図19参照)の搬送方向先端側端縁部に到達したか否かを判定する判定処理を実行する。この判定は、CPU81は、先ずRAM85から「印字範囲」のデータを読み出し、第2印字領域209の印字範囲のデータから先端側の長さデータを求め、センサーマーク65を検出してからの印字済みラベル用テープ28の搬送量がこの長さデータに達したか否かを判定する。そして、サーマルヘッド9が第2印字領域209の搬送方向先端側端縁部に到達していない場合には(S129:NO)、CPU81は、再度S128以降の処理を実行する。
【0095】
一方、サーマルヘッド9が第2印字領域209の搬送方向先端側端縁部に到達した場合には(S129:YES)、S130において、CPU81は、テープ送りモータ92を続けて駆動して被印字テープ533を搬送しながらサーマルヘッド9を介して第2印字領域209の印字データの印字を開始する。
そして、S131において、CPU81は、テープ送りモータ92を続けて駆動して、サーマルヘッド9を介して第2印字領域209の印字データの印字を継続する。
また、S132において、CPU81は、第2印字領域209の印字が終了したか否かを判定する判定処理を実行する。そして、第2印字領域209の印字が終了していない場合には(S132:NO)、CPU81は、再度S131以降の処理を実行する。これにより、被印字テープ533の第2印字領域209に継続して印字データが印字される。
【0096】
一方、第2印字領域209の印字が終了した場合には(S132:YES)、CPU81は、S133の処理に移行する。S133において、CPU81は、サーマルヘッド9の駆動を停止すると共に、テープ送りモータ92の駆動を継続して印字済みラベル用テープ28を搬送する。
また、S134において、CPU81は、RAM85からセンサーマーク65と無線タグ回路素子32との距離l3を表す「センサーマークからICチップセンタ位置l3」のデータを読み出し、反射型センサ35を介してセンサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が「センサーマークからICチップセンタ位置l3」である距離l3に達したか否かを判定する判定処理を実行する。そして、センサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が距離l3に達していない場合には(S134:NO)、再度S133以降の処理を実行する。
【0097】
一方、センサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が距離l3に達した場合には(S134:YES)、S135において、CPU81は、テープ送りモータ92を停止して印字済みラベル用テープ28の搬送を停止すると共にサーマルヘッド9の駆動を停止後、RAM85から書込データを読み出して、リード/ライトモジュール93を介してこの書込データを無線タグ回路素子32のメモリ部125に記憶させる。
【0098】
例えば、図35(E)に示すように、反射型センサ35を介してセンサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が距離l3(例えば、78mmである。)に達した場合には、CPU81は、テープ送りモータ92を停止して印字済みラベル用テープ28の搬送を停止すると共にサーマルヘッド9の駆動を停止し、RAM85から書込データを読み出して、リード/ライトモジュール93を介してこの書込データを無線タグ回路素子32のメモリ部125に記憶させる。尚、この場合には、アンテナ33と無線タグ回路素子32とは空間部を介して対向している。また、被印字テープ533の第1印字領域208の印字データ「ABCDE」及び第2印字領域209の印字データ「F」の各文字が印字されている。
【0099】
続いて、S136乃至S138において、CPU81は、上記S116乃至S118の処理を実行後、当該サブ処理を終了して、印字処理3のサブ処理に戻る。これにより、l7<l2の被印字テープ533の無線タグ回路素子32が配置される部分が除かれた第1印字領域208及び第2印字領域209に印字データが印字されると共に、無線タグ回路素子32に商品価格等のデータが記憶された印字済みラベル用テープ28が1枚作成される。
【0100】
例えば、図35(F)に示すように、印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端部分の余白を切断してからのテープ搬送量が(L−(l1+l2))に達した場合には、CPU81は、テープ送りモータ92を停止する。その後、切断用モータ96が駆動されて印字済みラベル用テープ28の搬送方向後端側、即ち、センサーマーク65の搬送方向先端縁部に沿って切断され、印字済みラベル用テープ28がラベル排出口16から排出される。
【0101】
次に、「印字処理33」のサブ処理について図36乃至図38に基づいて説明する。
図36及び図37に示すように、S141乃至S143において、CPU81は、上記S101乃至S103の処理を実行する。
例えば、図38(B)〜(C)に示すように、印字キー3が押下された場合に、カッターユニット30にセンサーマーク65の搬送方向先端部分が対向していたときは、テープ送りモータ92を駆動してテープ送りローラ63を回転させ、該テープ送りローラ63とテープサブローラ11とによって印字済みラベル用テープ28の搬送を開始する。そして、印字済みラベル用テープ28の搬送量がアンテナ33及び反射型センサ35とカッターユニット30との搬送方向距離l1に達した場合には、反射型センサ35によってセンサーマーク65の搬送方向先端部分が検出され、サーマルヘッド9を介して第1印字領域208(図19参照)の印字データの印字が開始される。
【0102】
そして、S144において、CPU81は、ROM83からカッターユニット30とサーマルヘッド9との搬送方向距離l2を読み出し、反射型センサ35を介してセンサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が搬送方向距離l2に達したか否かを判定する判定処理を実行する。そして、センサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が搬送方向距離l2に達していない場合には(S144:NO)、再度S143以降の処理を実行する。
一方、センサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が搬送方向距離l2に達した場合には(S144:YES)、S145において、CPU81は、テープ送りモータ92を停止して印字済みラベル用テープ28の搬送を停止すると共にサーマルヘッド9を停止後、切断用モータ96を駆動して印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端側を切断する。即ち、第1印字領域208(図19参照)の先端側端縁部が切断される。
これにより、アンテナ33及び反射型センサ35とサーマルヘッド9との搬送方向距離(l1+l2)に相当する印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端部分の余白を自動的に切断することができ、ユーザが印字済みラベル用テープ28作成後、この搬送方向先端部分の余白を切断する必要がなくなり、作業効率の向上を図ることができる。
【0103】
例えば、図38(D)に示すように、サーマルヘッド9を介して被印字テープ533に印字が開始されてから第1印字領域208の印字データ「ABC」のうちの印字データ「AB」の文字が印字されると共に、該被印字テープ533の搬送量、即ち印字済みラベル用テープ28の搬送量が、印字開始位置からカッターユニット30とサーマルヘッド9との搬送方向距離l2に達した場合、即ち第1印字領域208の先端側端縁部がカッターユニット30と対向した場合には、テープ送りモータ92が停止されると共にサーマルヘッド9が停止された後、切断用モータ96が駆動されて印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端部分の余白が切断される。
【0104】
続いて、S146において、CPU81は、再度、テープ送りモータ92の駆動を開始すると共に、サーマルヘッド9を介して第1印字領域208の印字データの印字を継続する。
また、S147において、CPU81は、第1印字領域208の印字が終了したか否かを判定する判定処理を実行する。そして、第1印字領域208の印字が終了していない場合には(S147:NO)、CPU81は、再度S146以降の処理を実行する。これにより、被印字テープ533の第1印字領域208に継続して印字データが印字される。
【0105】
一方、第1印字領域208の印字が終了した場合には(S147:YES)、CPU81は、S148の処理に移行する。S148において、CPU81は、サーマルヘッド9の駆動を停止すると共に、テープ送りモータ92の駆動を継続して印字済みラベル用テープ28を搬送する。
また、S149において、CPU81は、サーマルヘッド9が第2印字領域209(図19参照)の搬送方向先端側端縁部に到達したか否かを判定する判定処理を実行する。この判定は、CPU81は、先ずRAM85から「印字範囲」のデータを読み出し、第2印字領域209の印字範囲のデータから先端側の長さデータを求め、センサーマーク65を検出してからの印字済みラベル用テープ28の搬送量がこの長さデータに達したか否かを判定する。そして、サーマルヘッド9が第2印字領域209の搬送方向先端側端縁部に到達していない場合には(S149:NO)、CPU81は、再度S148以降の処理を実行する。
【0106】
一方、サーマルヘッド9が第2印字領域209の搬送方向先端側端縁部に到達した場合には(S149:YES)、S150において、CPU81は、テープ送りモータ92を続けて駆動して被印字テープ533を搬送しながらサーマルヘッド9を介して第2印字領域209の印字データの印字を開始する。
そして、S151において、CPU81は、テープ送りモータ92を続けて駆動して、サーマルヘッド9を介して第2印字領域209の印字データの印字を継続する。
また、S152において、CPU81は、RAM85からセンサーマーク65と無線タグ回路素子32との距離l3を表す「センサーマークからICチップセンタ位置l3」のデータを読み出し、反射型センサ35を介してセンサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が「センサーマークからICチップセンタ位置l3」である距離l3に達したか否かを判定する判定処理を実行する。そして、センサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が距離l3に達していない場合には(S152:NO)、再度S151以降の処理を実行する。
【0107】
一方、センサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が距離l3に達した場合には(S152:YES)、S153において、CPU81は、テープ送りモータ92を停止して印字済みラベル用テープ28の搬送を停止すると共にサーマルヘッド9の駆動を停止後、RAM85から書込データを読み出して、リード/ライトモジュール93を介してこの書込データを無線タグ回路素子32のメモリ部125に記憶させる。
【0108】
例えば、図38(E)に示すように、反射型センサ35を介してセンサーマーク65の搬送方向先端部分を検出してからのテープ搬送量が距離l3(例えば、62.5mmである。)に達した場合には、CPU81は、テープ送りモータ92を停止して印字済みラベル用テープ28の搬送を停止すると共にサーマルヘッド9の駆動を停止し、RAM85から書込データを読み出して、リード/ライトモジュール93を介してこの書込データを無線タグ回路素子32のメモリ部125に記憶させる。尚、この場合には、アンテナ33と無線タグ回路素子32とは空間部を介して対向している。また、被印字テープ533の第1印字領域208の印字データ「ABC」及び第2印字領域209の印字データ「DEF」のうちの印字データ「D」の各文字が印字されている。
【0109】
続いて、S154において、CPU81は、再度、テープ送りモータ92の駆動を開始すると共に、サーマルヘッド9を介して第2印字領域209の印字データの印字を継続する。
また、S155において、CPU81は、ROM83からアンテナ33及び反射型センサ35とカッターユニット30との搬送方向距離l1と、カッターユニット30とサーマルヘッド9との搬送方向距離l2とを読み出し、また、RAM85から「ICチップのピッチ長L」のデータ値Lを読み出し、印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端部分の余白を切断してからのテープ搬送量が(L−(l1+l2))に達したか否かを判定する判定処理を実行する。そして、印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端部分の余白を切断してからのテープ搬送量が(L−(l1+l2))に達していない場合には(S155:NO)、CPU81は、再度S154以降の処理を実行する。
【0110】
一方、印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端部分の余白を切断してからのテープ搬送量が(L−(l1+l2))に達した場合には(S155:YES)、S156において、CPU81は、テープ送りモータ92を停止して印字済みラベル用テープ28の搬送を停止すると共にサーマルヘッド9の駆動を停止した後、切断用モータ96を駆動して印字済みラベル用テープ28の搬送方向後端側、即ち、印字領域207(図19参照)の後端側を切断後、当該サブ処理を終了して、印字処理3のサブ処理に戻る。これにより、l6≧l2且つl7≧l2の被印字テープ533の無線タグ回路素子32が配置される部分が除かれた第1印字領域208及び第2印字領域209に印字データが印字されると共に、無線タグ回路素子32に商品価格等のデータが記憶された印字済みラベル用テープ28が1枚作成される。
【0111】
例えば、図38(F)に示すように、印字済みラベル用テープ28の搬送方向先端部分の余白を切断してからのテープ搬送量が(L−(l1+l2))に達した場合には、CPU81は、テープ送りモータ92を停止する。その後、切断用モータ96が駆動されて印字済みラベル用テープ28の搬送方向後端側、即ち、センサーマーク65の搬送方向先端縁部に沿って切断され、印字済みラベル用テープ28がラベル排出口16から排出される。
【0112】
ここで、テープ送りモータ92、テープ駆動ローラ軸14、カム部76、テープ送りローラ63、テープサブローラ11は、テープ搬送手段を構成する。また、サーマルヘッド9、プラテンローラ10は、印字手段を構成する。また、無線タグ回路素子25は、カセット情報特定手段として機能する。また、無線タグ回路素子32は、無線情報回路素子として機能する。また、アンテナ68は、IC回路側アンテナとして機能する。また、キーボード6は、入力手段として機能する。尚、コネクタ18を介して外部のパーソナルコンピュータと接続して文字データ等を入力する場合は、このパーソナルコンピュータが入力手段として機能する。また、液晶ディスプレイ7は、表示手段として機能する。また、反射型センサ35は、検出センサとして機能する。また、カッターユニット30は、切断手段として機能する。また、アンテナ26及びリード/ライトモジュール93は、カセット情報読取手段として機能する。また、CPU81、ROM83、RAM85は、仮想テープ表示制御手段として機能する。また、アンテナ33は、装置側アンテナとして機能する。また、リード/ライトモジュール93は、読取書込手段として機能する。
【0113】
以上詳細に説明した通り、本実施例に係るテープ印字装置1は、ユーザは液晶ディスプレイ7に表示される各仮想テープ201、204、207の無線タグ回路素子32が含まれていない各印字領域202、205、208、209を確認しながら印字データの入力が可能となるため、各被印字テープ531、532、533の無線タグ回路素子32を含まない各印字領域202、205、208、209に印字可能な印字データを容易に入力することが可能となる。また、各被印字テープ531、532、533の無線タグ回路素子32のある凸状部分に印刷することを防止でき、高品質の印字済みラベル用テープ28を作成することが可能となる。また、各被印字テープ531、532、533のセンサーマーク65を検出後、反射型センサ35からサーマルヘッド9までの距離(l1+l2)搬送して先端側余白部分を切断しても、印字済みラベル用テープ28に各印字領域202、205、208、209を確実に残すことが可能となる。
また、テープ印字装置1では、各被印字テープ531、532、533のセンサーマーク65を検出後、所定距離搬送することにより、アンテナ33を介して無線タグ回路素子32に所定の情報を書き込むことが可能となる。
【0114】
また、本実施例に係るテープカセット21では、無線タグ回路素子25介して各印字領域202、205、208、209の搬送方向先端縁部と該各印字領域202、205、208、209のテープ搬送方向上流側の直前に配置されるセンサマーク65との相対距離を表す距離データと、該各印字領域202、205、208、209の搬送方向長さを表す長さデータを得ることが可能となるため、各被印字テープ531、532、533の各センサーマーク65間の無線タグ回路素子32を含まない部分に設けられる各印字領域202、205、208、209に正確に印字することが可能となり、各被印字テープ531、532、533の無線タグ回路素子32のある凸状部分に印刷することを防止でき、高品質の印字済みラベル用テープ28を作成することが可能となる。
更に、無線タグ回路素子25を介して各無線タグ回路素子32と該各無線タグ回路素子32のテープ搬送方向上流側の直前に配置されるセンサマーク65との相対距離を得ることが可能となるため、センサーマーク65を基準に搬送方向上流側の無線タグ回路素子32の配置位置を特定することが可能となり、各被印字テープ531、532、533の無線タグ回路素子32のある凸状部分に印刷することを更に確実に防止でき、高品質の印字済みラベル用テープ28を作成することが可能となる。
【0115】
尚、本発明は上記実施例に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、無線タグ回路素子25に替えて、テープカセット21の本体部分の所定位置に被印字テープ53の種類などを特定する複数個の凸部や凹部で構成されるテープ特定部を設け、アンテナ26に替えてテープ印字装置1のカセット収納部8の底面部にこの凸部や凹部の有・無を検出するセンサ手段(例えばメカニカルスイッチ等である。)を設けてもよい。これにより、テープ印字装置1は、予め各被印字テープ531、532、533の各印字領域202、205、208、209に関するデータを記憶しておくことによって、センサ手段を介してテープ特定部によって特定される被印字テープ53の種類などから、液晶ディスプレイ7に各印字領域202、205、208、209を有する各仮想テープ201、204、207を表示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0116】
【図1】本実施例に係るテープ印字装置の概略外観図で、(A)は概略上方外観図、(B)は概略右側方外観図である。
【図2】本実施例に係るテープ印字装置のカセット収納部にテープカセットを装着する状態を示す要部拡大斜視図である。
【図3】本実施例に係るテープ印字装置のカセット収納部にテープカセットを装着した状態でテープカセットの上ケースを取り外した場合の要部拡大平面図である。
【図4】本実施例に係るテープカセットの被印字テープの長手方向側断面図である。
【図5】本実施例に係るテープカセットの被印字テープが印字される状態を模式的に示す図である。
【図6】本実施例に係るテープカセットに収納されたタイプ1の被印字テープの背面に印刷されるセンサーマークと外被印字テープに内蔵される無線タグ回路素子との位置関係を模式的に示す図である。
【図7】本実施例に係るテープカセットに収納されたタイプ2の被印字テープの背面に印刷されるセンサーマークと外被印字テープに内蔵される無線タグ回路素子との位置関係を模式的に示す図である。
【図8】本実施例に係るテープカセットに収納されたタイプ3の被印字テープの背面に印刷されるセンサーマークと外被印字テープに内蔵される無線タグ回路素子との位置関係を模式的に示す図である。
【図9】本実施例に係るテープ印字装置の制御構成を示すブロック図である。
【図10】本実施例に係るテープ印字装置のリード/ライトモジュール(R/Wモジュール)の詳細機能を示す機能ブロック図である。
【図11】本実施例に係るテープ印字装置の機能的構成を示す機能ブロック図である。
【図12】本実施例に係るタイプ1の被印字テープが収納されるテープカセットに備えられた無線タグ回路素子のメモリ部に記憶されるカセット情報の一例を示す図である。
【図13】本実施例に係るタイプ2の被印字テープが収納されるテープカセットに備えられた無線タグ回路素子のメモリ部に記憶されるカセット情報の一例を示す図である。
【図14】本実施例に係るタイプ3の被印字テープが収納されるテープカセットに備えられた無線タグ回路素子のメモリ部に記憶されるカセット情報の一例を示す図である。
【図15】本実施例に係るテープ印字装置の印字済みラベル用テープを作成する制御処理を示すメインフローチャートである。
【図16】本実施例に係るテープ印字装置の印字データ入力処理のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図17】本実施例に係るテープ印字装置の印字データ入力時に、タイプ1の被印字テープが収納されるテープカセットが装着された場合に、液晶ディスプレイに表示されるデータ入力要求の画面表示の一例を示す図である。
【図18】本実施例に係るテープ印字装置の印字データ入力時に、タイプ2の被印字テープが収納されるテープカセットが装着された場合に、液晶ディスプレイに表示されるデータ入力要求の画面表示の一例を示す図である。
【図19】本実施例に係るテープ印字装置の印字データ入力時に、タイプ3の被印字テープが収納されるテープカセットが装着された場合に、液晶ディスプレイに表示されるデータ入力要求の画面表示の一例を示す図である。
【図20】本実施例に係るテープ印字装置の印字データ入力時に、タイプ1の被印字テープが収納されるテープカセットが装着された場合に、液晶ディスプレイ7に表示される文字データ入力時の画面表示の一例を示す図である。
【図21】本実施例に係るテープ印字装置の印字データ入力時に、タイプ2の被印字テープが収納されるテープカセットが装着された場合に、液晶ディスプレイ7に表示される文字データ入力時の画面表示の一例を示す図である。
【図22】本実施例に係るテープ印字装置の印字データ入力時に、タイプ3の被印字テープが収納されるテープカセットが装着された場合に、液晶ディスプレイ7に表示される文字データ入力時の画面表示の一例を示す図である。
【図23】本実施例に係るテープ印字装置の印字処理のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図24】本実施例に係るテープ印字装置の印字処理1のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図25】本実施例に係るタイプ1の被印字テープが収納されるテープカセットが装着されたテープ印字装置の印字済みラベル用テープの作成の一例を模式的に説明する図で、(A)はセンサーマークと無線タグ回路素子との位置関係を模式的に示す図、(B)は待機状態の印字済みラベル用テープの状態を示す図、(C)は印字開始時の印字済みラベル用テープの状態を示す図、(D)は先端側カット動作時の印字済みラベル用テープの状態を示す図、(E)は終端側カット動作時の印字済みラベル用テープの状態を示す図である。
【図26】本実施例に係るテープ印字装置の印字処理2のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図27】本実施例に係るテープ印字装置の印字処理2のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図28】本実施例に係るタイプ2の被印字テープが収納されるテープカセットが装着されたテープ印字装置の印字済みラベル用テープの作成の一例を模式的に説明する図で、(A)はセンサーマークと無線タグ回路素子との位置関係を模式的に示す図、(B)は待機状態の印字済みラベル用テープの状態を示す図、(C)は印字開始時の印字済みラベル用テープの状態を示す図、(D)は先端側カット動作時の印字済みラベル用テープの状態を示す図、(E)は無線タグ回路素子に情報を書き込み時の印字済みラベル用テープの状態を示す図、(F)は終端側カット動作時の印字済みラベル用テープの状態を示す図である。
【図29】本実施例に係るテープ印字装置の印字処理3のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図30】本実施例に係るテープ印字装置の印字処理31のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図31】本実施例に係るテープ印字装置の印字処理31のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図32】本実施例に係るタイプ3の被印字テープで第1印字領域のテープ搬送方向長さl6がカッターユニットとサーマルヘッドとの搬送方向距離l2よりも小さい被印字テープが収納されるテープカセットが装着されたテープ印字装置の印字済みラベル用テープの作成の一例を模式的に説明する図で、(A)はセンサーマークと無線タグ回路素子との位置関係を模式的に示す図、(B)は待機状態の印字済みラベル用テープの状態を示す図、(C)は印字開始時の印字済みラベル用テープの状態を示す図、(D)は先端側カット動作時の印字済みラベル用テープの状態を示す図、(E)は無線タグ回路素子に情報を書き込み時の印字済みラベル用テープの状態を示す図、(F)は終端側カット動作時の印字済みラベル用テープの状態を示す図である。
【図33】本実施例に係るテープ印字装置の印字処理32のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図34】本実施例に係るテープ印字装置の印字処理32のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図35】本実施例に係るタイプ3の被印字テープで第2印字領域のテープ搬送方向長さl7がカッターユニットとサーマルヘッドとの搬送方向距離l2よりも小さい被印字テープが収納されるテープカセットが装着されたテープ印字装置の印字済みラベル用テープの作成の一例を模式的に説明する図で、(A)はセンサーマークと無線タグ回路素子との位置関係を模式的に示す図、(B)は待機状態の印字済みラベル用テープの状態を示す図、(C)は印字開始時の印字済みラベル用テープの状態を示す図、(D)は先端側カット動作時の印字済みラベル用テープの状態を示す図、(E)は無線タグ回路素子に情報を書き込み時の印字済みラベル用テープの状態を示す図、(F)は終端側カット動作時の印字済みラベル用テープの状態を示す図である。
【図36】本実施例に係るテープ印字装置の印字処理33のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図37】本実施例に係るテープ印字装置の印字処理33のサブ処理を示すサブフローチャートである。
【図38】本実施例に係るタイプ3の被印字テープで第1印字領域のテープ搬送方向長さl6が搬送方向距離l2以上、且つ、第2印字領域のテープ搬送方向長さl7が搬送方向距離l2以上の被印字テープが収納されるテープカセットが装着されたテープ印字装置の印字済みラベル用テープの作成の一例を模式的に説明する図で、(A)はセンサーマークと無線タグ回路素子との位置関係を模式的に示す図、(B)は待機状態の印字済みラベル用テープの状態を示す図、(C)は印字開始時の印字済みラベル用テープの状態を示す図、(D)は先端側カット動作時の印字済みラベル用テープの状態を示す図、(E)は無線タグ回路素子に情報を書き込み時の印字済みラベル用テープの状態を示す図、(F)は終端側カット動作時の印字済みラベル用テープの状態を示す図である。
【符号の説明】
【0117】
1 テープ印字装置
6 キーボード
7 液晶ディスプレイ
8 カセット収納部
8A 側壁部
9 サーマルヘッド
10 プラテンローラ
11 テープサブローラ
14 テープ駆動ローラ軸
16 ラベル排出口
24 外周側壁面
21 テープカセット
25、32 無線タグ回路素子
26、33、68 アンテナ
28 印字済みラベル用テープ
27 テープ排出口
30 カッターユニット
35 反射型センサ
63 テープ送りローラ
65 センサーマーク
67 IC回路部
80 制御回路部
81 CPU
83 ROM
85 RAM
84 フラッシュメモリ
92 テープ送りモータ
93 リード/ライトモジュール
125 メモリ部
201、204、207 仮想テープ
202、205 印字領域
208 第1印字領域
209 第2印字領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺状のテープを搬送するためのテープ搬送手段と、前記テープに印字する印字手段と、を備えたテープ印字装置に使用され、前記テープが収納されて該テープ印字装置のカセット収納部に着脱可能なテープカセットにおいて、
テープカセット本体に設けられて該テープカセットに関する所定のカセット情報を特定するカセット情報特定手段と、
前記印字手段によって印字される被印字テープが巻回されて回転可能に設けられるテープスプールと、
前記被印字テープの長手方向に所定ピッチで配置されて、所定の情報を記憶するIC回路部及び前記IC回路部に接続されて情報の送受信を行うIC回路側アンテナを有する無線情報回路素子と、
前記被印字テープの一方の面の長手方向に前記所定ピッチと同一ピッチで形成されるセンサーマークと、
前記被印字テープの前記各センサーマーク間の前記無線情報回路素子を含まない部分に前記所定ピッチと同一ピッチで設けられる印字領域と、
を備え、
前記各センサーマークと前記各無線情報回路素子と前記各印字領域とは、前記被印字テープの長手方向に繰り返し所定距離離間して設けられ、
前記所定のカセット情報は、前記各印字領域の搬送方向先端縁部と該各印字領域のテープ搬送方向上流側の直前に配置される前記センサマークとの相対距離を表す距離データと該各印字領域の搬送方向長さを表す長さデータとから構成される印字領域情報を含むことを特徴とするテープカセット。
【請求項2】
前記所定のカセット情報は、前記各無線情報回路素子と該各無線情報回路素子のテープ搬送方向上流側の直前に配置される前記センサマークとの相対距離を表す回路素子位置情報を含むことを特徴とする請求項1に記載のテープカセット。
【請求項3】
長尺状のテープを搬送するためのテープ搬送手段と、入力手段と、前記入力手段によって入力又は編集された印字データを表示する表示手段と、前記表示手段に表示された印字データを前記テープに印字する印字手段と、を備え、前記テープが収納されたテープカセットが着脱可能に装着されるテープ印字装置において、
前記テープカセットは、
テープカセット本体に設けられて該テープカセットに関する所定のカセット情報を特定するカセット情報特定手段と、
前記印字手段によって印字される被印字テープが巻回されて回転可能に設けられるテープスプールと、
前記被印字テープの長手方向に所定ピッチで配置されて、所定の情報を記憶するIC回路部及び前記IC回路部に接続されて情報の送受信を行うIC回路側アンテナを有する無線情報回路素子と、
前記被印字テープの一方の面の長手方向に前記所定ピッチと同一ピッチで形成されるセンサーマークと、
前記被印字テープの前記各センサーマーク間の前記無線情報回路素子を含まない部分に前記所定ピッチと同一ピッチで設けられる印字領域と、
を備え、
前記各センサーマークと前記各無線情報回路素子と前記各印字領域とは、前記被印字テープの長手方向に繰り返し所定距離離間して設けられ、
前記所定のカセット情報は、前記各印字領域の搬送方向先端縁部と該各印字領域のテープ搬送方向上流側の直前に配置される前記センサマークとの相対距離を表す距離データと該各印字領域の搬送方向長さを表す長さデータとから構成される印字領域情報を含み、
テープ印字装置は、
前記テープカセットから送り出された印字済みテープの前記センサーマークを検出する検出センサと、
前記検出センサからテープ搬送方向上流側に所定の第1距離離れた位置に配置されるサーマルヘッドと、
前記検出センサからテープ搬送方向上流側に前記所定の第1距離よりも小さい所定の第2距離離れた位置に配置されて前記テープカセットから送り出された印字済みテープを切断する切断手段と、
前記カセット情報特定手段と協働して前記所定のカセット情報を読み取るカセット情報読取手段と、
前記カセット情報読取手段を介して読み込んだ前記印字領域情報に基づいて前記被印字テープ上の印字領域を表す仮想テープを作成して前記表示手段に表示すると共に、前記印字データを該印字領域に印字した状態で表示するように表示制御する仮想テープ表示制御手段と、
を備えていることを特徴とするテープ印字装置。
【請求項4】
前記所定のカセット情報は、前記各無線情報回路素子と該各無線情報回路素子のテープ搬送方向上流側の直前に配置される前記センサマークとの相対距離を表す回路素子位置情報を含むことを特徴とする請求項3に記載のテープ印字装置。
【請求項5】
印字済みテープを挟んで前記検出センサに対向するように配置される装置側アンテナと、
前記装置側アンテナを介して前記無線情報回路素子から前記所定の情報を無線通信により読み取り又は書き込む読取書込手段と、
を備えていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のテープ印字装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【公開番号】特開2006−289954(P2006−289954A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−15080(P2006−15080)
【出願日】平成18年1月24日(2006.1.24)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】