説明

ディジタルオーディオ装置

【課題】コンテンツの選択数に対して、優先的に選択するコンテンツとするかどうかを設定した選択条件情報を記憶する。この選択条件情報とコンテンツの選択数に応じてコンテンツを選択することにより、ユーザが視聴したいコンテンツが選択されるまでのスキップ操作の回数を抑制し、操作を簡単にしたディジタルオーディオ装置を提案する。
【解決手段】記憶部4は、図4のコンテンツ毎選択条件情報テーブル、図5の選択条件情報テーブルを記憶する。図5の選択条件情報テーブルの「選択情報」、「選択数情報」で設定されている選択数になると、図4のコンテンツ毎選択条件情報テーブルで設定されているコンテンツを優先的に選択する。また、ランダム再生時に最初に選択するコンテンツを図4のコンテンツ毎選択条件情報テーブルで設定されているコンテンツから優先的に選択する。上記で選択されたコンテンツの再生を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記憶している複数のコンテンツの中から再生するコンテンツをランダムに選択するランダム再生機能を有するディジタルオーディオ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、パーソナルコンピュータ等の外部機器と接続し、音楽、映像等のコンテンツを外部機器から入力し、入力されたコンテンツを記憶するディジタルオーディオ装置が普及している。こうしたディジタルオーディオ装置では、記憶しているコンテンツの中から、コンテンツを適当に選択し、選択したコンテンツを再生する処理を繰り返すランダム再生機能がある。
【0003】
また、特許文献1では、コンテンツを複数のグループに分けて記憶させ、グループ毎に鍵となるコンテンツを指定する。鍵として指定されたコンテンツがランダム再生機能により選択されると、別のグループに属するコンテンツを選択し、選択されたコンテンツを再生するデータ再生装置が提案されている。
【特許文献1】特開2002−341894号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のランダム再生機能では、ユーザが視聴したいコンテンツとは異なるコンテンツが連続して再生されることがある。その場合、ユーザはスキップ操作を行い、視聴しているコンテンツをスキップし、別のコンテンツに変更する。スキップ操作により変更したコンテンツも視聴したいコンテンツとは異なる場合には、ユーザは更にスキップ操作を行い、コンテンツを変更することになる。したがって、視聴したいコンテンツが選択されるまで、スキップ操作を繰り返す回数が多くなり、操作が煩雑であった。
【0005】
また、特許文献1の構成では、ランダム選択時に選択されたグループ内に視聴したいコンテンツがない場合、鍵となるコンテンツが選択されるまで、スキップ操作を行わなければ、別のグループに移行しない。したがって、ユーザはこのコンテンツが選択されるまで、スキップ操作を行わなければならず、操作が煩雑であった。
【0006】
上記問題に鑑み、本発明の目的は、ランダム再生時に、ユーザが視聴したいコンテンツが選択されるまでのスキップ操作の回数を抑制し、操作を簡単にしたディジタルオーディオ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のディジタルオーディオ装置は、上記課題を解決するために以下の構成である。
【0008】
コンテンツ記憶手段が、複数のコンテンツを記憶する。再生手段が、コンテンツ記憶手段に記憶しているコンテンツを再生する。制御手段が、コンテンツ記憶手段に記憶しているコンテンツの中から、コンテンツを適当に選択し、選択したコンテンツの再生を再生手段に指示する処理を繰り返すランダム再生を制御する。選択条件記憶手段が、コンテンツ記憶手段が記憶するコンテンツ毎に、制御手段がランダム再生時に選択したコンテンツの選択数に対して、この選択数で優先的に選択するコンテンツとするかどうかを設定した選択条件情報を記憶する。そして、制御手段は、ランダム再生時に選択したコンテンツの選択数をカウントし、コンテンツの選択時に、選択条件記憶手段が記憶する選択情報に基づいて、この場合の選択数に対して優先的に選択することが設定されているコンテンツの中から、コンテンツを適当に選択する手段である。こうすることにより、所定の間隔で視聴したいコンテンツが選択されることにより、ユーザが視聴したいコンテンツを選択するスキップ操作の回数を抑制することができ、操作が簡単になる。
【発明の効果】
【0009】
ユーザが視聴したいコンテンツを選択するスキップ操作の回数を抑制することができ、操作が簡単になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態であるディジタルオーディオ装置について説明する。
【0011】
図1は、本実施形態であるディジタルオーディオ装置の外観図であり、図2はディジタルオーディオ装置1の構成ブロック図である。ディジタルオーディオ装置1は、入力部2、信号処理部3、記憶部4、制御部5、操作部6、表示部7、音量調節部8、出力部9、バッテリ10、を備えている。
【0012】
入力部2は、図示していない外部機器(例えば、パーソナルコンピュータ)を接続し、この外部機器から入力されたコンテンツを受け付け、信号処理部3に入力する。
【0013】
信号処理部3は、入力部2から入力されたコンテンツを受け付け、記憶部4にコンテンツを入力する。また、記憶部4から入力されたコンテンツを復号処理し、出力部9に出力する。
【0014】
記憶部4は、信号処理部3から入力されたコンテンツを記憶する。信号処理部3から入力されたコンテンツは、複数のグループに分けて記憶されている。このグループ分けは、例えば、音楽コンテンツである場合には演奏者名、音楽ジャンル名に基づいて制御部5が行っても良いし、ユーザが操作部6を操作して行っても良い。また、他の方法でグループ分けを行っても良い。記憶部4に記憶しているコンテンツを制御部5は図3に示すコンテンツテーブルのように、コンテンツ毎にタイトルで管理している。記憶部4は本体に内蔵されているメモリ(例えば、EEPROMやSDRAM)であっても良い。また、本体にハードディスクやフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体を内蔵しても良い。また、記憶部4は不揮発性のものが好ましいが、バッテリバックアップされた揮発性のメモリ等であっても良い。
【0015】
また、記憶部4は、選択条件情報を記憶している。また、最近再生したコンテンツの再生履歴を記憶している。記憶部4が記憶する選択条件情報、及び再生履歴についての詳細は後述する。
【0016】
なお、選択条件情報、再生履歴、及びコンテンツ毎の情報は、記憶部4に記憶するのではなく、本体にフラッシュメモリ等の不揮発性メモリを別に設け、この不揮発性メモリに記憶しても良い。
【0017】
また、本実施形態では、3つのグループに分類しているが、その数は3つに限定されるものではなく、2つ以下でも、4つ以上であっても良い。また、各グループに属するコンテンツの数もこの数に限定されるものではなく、各グループに属するコンテンツの数がグループ毎に異なっていても良い。
【0018】
制御部5は、本体各部の動作を制御する。また、制御部5は、ランダム再生の制御、再生したコンテンツの再生履歴の作成の制御、再生履歴を記憶部4に記憶する制御、選択条件情報の作成の制御、記憶部4に記憶されているコンテンツ毎の情報の設定の制御、選択条件情報とコンテンツ毎の情報とに基づいたコンテンツの優先的な選択の制御、の各制御を行なう。制御部5が行なう各制御の詳細は後述する。
【0019】
操作部6は、操作キー等が設けられており、ユーザの操作を受け付け、操作された操作キーに応じた信号を制御部5へ入力する。
【0020】
表示部7は、制御部5からの入力を受けて、現在再生しているコンテンツの情報、音量調節部8が入力する現在の音量、バッテリ10の電池残量等の様々な情報を映像で表示する。
【0021】
音量調節部8は、音量の調節を行ない、制御部5へ音量の上昇、下降を入力する。
【0022】
出力部9は、信号処理部3から入力されたコンテンツを出力する。ユーザは出力部9に図示していないヘッドホン、イヤホン、スピーカ等の音響装置を接続し、コンテンツの視聴を行なう。
【0023】
バッテリ10は、ディジタルオーディオ装置1全体に電源を供給する。
【0024】
図3〜図8を利用してディジタルオーディオ装置1の動作について説明する。
【0025】
制御部5は、記憶している其々のグループに属するコンテンツ毎に図4で示すコンテンツ毎選択条件情報テーブルを設定する。また、制御部5は、図5に示す選択条件情報テーブルを設定する。
【0026】
図4のコンテンツ毎選択条件情報テーブルには、「ファースト」、「ファイナル」、「ポイント曲」、「コンボ情報」の各情報がコンテンツ毎に設定されている。「ファースト」の情報に星印が設定されているコンテンツは、コンテンツの選択数が1つ目の場合に優先的に選択されるコンテンツである。「ファイナル」の情報に星印が設定されているコンテンツは、図5の選択条件情報テーブルの「選択数情報」の情報で設定されている選択数が、コンテンツの選択した選択数と同じである場合に優先的に選択されるコンテンツである。「選択数情報」の情報が設定されている選択数になると、制御部5はランダム再生機能を終了する。つまり、ランダム再生時にユーザが最後に視聴するコンテンツは「ファイナル」の情報が設定されているコンテンツである。「ポイント曲」の情報にプラス印が設定されているコンテンツは、これまでのコンテンツの選択した選択数が図5の「選択情報」の情報で設定されている選択数になると、優先的に選択されるコンテンツである。「コンボ情報」の情報に丸印が設定されているコンテンツは、同一グループ内の何れか一方のコンテンツが選択されると、次に選択するコンテンツを同一グループ内の他方のコンテンツに設定する。
【0027】
図5の選択条件情報テーブルには、「最初の再生グループ」、「選択情報」、「同一コンテンツ連続選択制限情報」、「選択数情報」、「グループ内連続選択制限情報」、の各情報が設定されている。ユーザがランダム再生機能を使用すると、制御部5は、「最初の再生グループ」の情報で設定されているグループを最初に選択し、そして、このグループに属するコンテンツで、図4のコンテンツ毎選択条件情報テーブルの「ファースト」の情報が設定されているコンテンツを選択し、選択したコンテンツの再生を行なう。「選択情報」の情報で設定されている選択数になると、図4のコンテンツ毎選択条件情報テーブルで「ポイント曲」の情報が設定されているコンテンツを選択し、選択したコンテンツを再生する。「同一コンテンツ連続選択制限情報」の情報で設定されている選択回数は、連続して同一のコンテンツを選択する選択回数の制限を示すものである。制御部5は。この「同一コンテンツ連続選択制限情報」の情報で設定されている選択回数を上回って同一のコンテンツを連続して選択した場合には、別のコンテンツを選択する。「選択数情報」の情報で設定されている選択数になると、制御部5は、図4のコンテンツ毎選択条件情報テーブルを参照し、現在選択しているグループ内で「ファイナル」の情報が設定されているコンテンツを選択し、このコンテンツの再生が終了するか、ユーザがスキップ操作を行なうと、ランダム再生の指示を終了する。「グループ内連続選択制限情報」の情報で設定されている選択回数を超えて、同一グループに属するコンテンツが連続して選択されることはない。制御部5は、「グループ内連続選択制限情報」の情報で設定されている選択回数を超えて同一グループに属するコンテンツを選択した場合には、別のグループに属するコンテンツを選択するまで、グループの選択を繰り返す。
【0028】
なお、図4のコンテンツ毎選択条件情報テーブル、図5の選択条件情報テーブルは、全てを設定する必要はなく、一部だけ設定しても良い。例えば、「最初の再生グループ」の情報を設定せずともよい。この場合、全てのグループからランダムに選択し、選択したグループ内で「ファースト」の情報が設定されているコンテンツを再生しても良い。また、「ファースト」の情報が設定されているかに関わらず、全てのコンテンツから選択するようにしても良い。また、「ファイナル」、「ポイント曲」、「コンボ情報」の情報の設定も同様に設定せずとも良い。
【0029】
また、ポイント曲の設定もこの選択数に限らず、10、15、とその選択数を変更しても良いし、ポイント曲の数そのものを増やしても良い。
【0030】
また、これ以外の種々の変更が考えられる。
【0031】
図6、図7はランダム再生時の制御部5の動作を示すフローチャートである。
【0032】
ユーザがランダム再生を行なうと、制御部5は、図5の選択条件情報テーブルで「最初の再生グループ」の情報で設定されているグループ名を参照する。そして、設定されているグループを選択する(S1)。制御部5は、このグループに属するコンテンツのうち、図4のコンテンツ毎選択条件情報テーブルを参照し、「ファースト」の情報が設定されているコンテンツの中からランダムに選択する(S2)。コンテンツを選択すると、制御部5は、選択数のカウントを行う(S3)。選択数のカウントを行なうと、制御部5は選択したコンテンツのタイトルとそのグループ名と選択した回数と、再生履歴として図8に示す再生履歴テーブルのようなテーブル形式で記憶部4に記憶する。そして、制御部5は選択したコンテンツの再生処理を行う(S4)
なお、選択されたグループの中で「ファースト」の情報が設定されているコンテンツが1つである場合には、そのコンテンツを選択する。また、選択されたグループの中で「ファースト」の情報が設定されているコンテンツが複数である場合には、これらのコンテンツの1つをランダムに選択する。
【0033】
制御部5が行なう再生処理において、制御部5は以下の制御を行なう。制御部5は、選択したコンテンツの再生を指示する(S30)。そして、コンテンツの再生時間が終了する(S31)するか、コンテンツを再生している途中で、スキップ操作がある(S32)場合、の何れかの場合には再生処理の終了を指示し、次のコンテンツの選択を指示する。以下では、再生処理はこの処理のことを意味している。
【0034】
S4において、再生処理が終了すると、制御部5は図4のコンテンツ毎選択条件情報テーブルを参照し、前回選択されたコンテンツが、「コンボ情報」の情報により同一グループ内の他のコンテンツと対応付けられているコンテンツであったかの判定を行なう(S5)。
【0035】
S5において、前回選択したコンテンツが「コンボ情報」の情報により他のコンテンツと対応付けられていると判定する(S5のY)と、図8の再生履歴テーブルを参照し、前々回選択したコンテンツを確認する。ここで、前々回選択したコンテンツが「コンボ情報」の情報により対応付けられた一方のコンテンツであった場合(S6のY)には、今回選択するコンテンツは、「コンボ情報」の情報で対応付けられている他方のコンテンツではなく、このコンテンツが属しているグループとは異なるグループを選択する(S23)。
【0036】
前々回選択したコンテンツが「コンボ情報」の情報により対応付けられたコンテンツではなかった場合(S6のN)、他方のコンテンツを選択する(S7)。
【0037】
制御部5は、S7、S23において、コンテンツの選択を行なうと選択数のカウント(S8)を行い、図8の再生履歴テーブルに今回選択したコンテンツのタイトルと、そのグループ名と、選択数と、を追加する。選択したコンテンツの再生処理を行う(S9)。再生処理が終了すると、S5以下の処理を実行する。
【0038】
こうすることにより、ユーザが視聴したいコンテンツを連続して選択することになるため、視聴したいコンテンツが選択されるまでのスキップ操作の回数を抑制することができ、操作が簡単になる。また、前回、前々回選択したコンテンツを図8の再生履歴テーブルを参照して、確認することにより、「コンボ情報」の情報が設定されているコンテンツ同士が繰り返して選択され続けることを防ぐことができる。
【0039】
S5において、前回選択したコンテンツが図4のコンテンツ毎選択条件情報テーブルで「コンボ情報」の情報が設定されていないコンテンツであった場合(S5のN)、制御部5は記憶部4に記憶しているグループをランダムに選択する(S10)。S10において、制御部5は、今回選択されたグループが図8の再生履歴テーブル、図5の選択条件情報テーブルを参照し、「同一グループ内連続選択制限情報」の情報で設定されている選択回数以上、最近連続して選択したグループであるかの判定を行う(S11)。S11において、制御部5は、今回選択したグループが「同一グループ内連続選択制限情報」の情報で設定されている選択回数を超えて選択されている場合(S11のN)、再びS10に戻り記憶部4に記憶しているグループをランダムに選択する。そして、制御部5は、別のグループが選択されるまで、S10、S11の処理を繰り返す。
【0040】
S10、S11の処理において、制御部5がグループの選択を行なうと(S11のY)、次に図8の再生履歴テーブルを参照し、現在の選択数を確認する(S12)。今回の選択数が図5の選択条件情報テーブルの「選択数情報」の情報で設定されている選択数である場合(S12のY)、つまり、今回ランダム再生機能を行う最後の選択数である場合、選択されたグループ内で図4に示したコンテンツ毎選択条件情報テーブルにおいて、「ファイナル」の情報が設定されているコンテンツをランダムに選択する(S13)。制御部5は、選択されたコンテンツが図5の選択条件情報テーブルでの「同一コンテンツ連続選択制限情報」の情報で設定されている選択回数を超えて選択されているかを判定する(S14)。S14において、選択されたコンテンツが図5の選択条件情報テーブルでの「同一コンテンツ連続選択制限情報」の情報で設定されている選択回数を超えて選択されている場合には、再びS10の処理に戻りグループ選択を行う(S14のN)。制御部5は選択したコンテンツが「同一コンテンツ連続選択制限情報」の情報で設定されている選択回数以内になるコンテンツを選択するまで、この処理(S10〜S14)を繰り返す。S14において、図5の選択条件情報テーブルで「同一コンテンツ連続選択制限情報」の情報で設定されている選択回数を超えて選択されていない場合(S14のN)には、選択したコンテンツの再生処理(S15)を行う。選択したコンテンツの再生処理が終了すると、制御部5はランダム再生を終了する。
【0041】
なお、選択されたグループの中で「ファイナル」の情報が設定されているコンテンツが1つである場合には、そのコンテンツを選択する。また、選択されたグループの中で「ファイナル」の情報が設定されているコンテンツが複数である場合には、そのうちの1つをランダムに選択する。
【0042】
S12において、制御部5は、今回の選択数が図5の選択条件情報テーブルの「選択数情報」の情報で設定されている選択数でないと判定すると(S12のN)、現在の選択数と図5の選択条件情報テーブルに設定されている「選択情報」の情報で設定されている選択数を参照する(S16)。現在の選択数が、この選択条件情報テーブルに設定されている「選択情報」の情報で設定されている選択数である場合(S16のY)には、図4のコンテンツ毎選択条件情報テーブルの「ポイント曲」の情報が設定されているコンテンツから選択する(S17)。S16において、制御部5は、図8の再生履歴テーブルを参照し、今回選択されたコンテンツが、図5の選択条件情報テーブルに設定されている「同一コンテンツ連続選択制限情報」の情報で設定されている選択回数以上、最近連続して同一のコンテンツは選択されたかの判定を行う(S18)。今回選択されたコンテンツが、図5の選択条件情報テーブルに設定されている「同一コンテンツ連続選択制限情報」の情報で設定されている選択回数以上、最近連続して同一のコンテンツが選択された場合には(S18のN)、S10〜S18の処理を別のコンテンツが選択されるまで繰り返す。S18において、今回選択されたコンテンツが、図5の選択条件情報テーブルに設定されている「同一コンテンツ連続選択制限情報」の情報で設定されている選択回数以内である場合には(S18のY)、選択数のカウントを行い(S21)、図8の再生履歴テーブルに今回選択したコンテンツのタイトルと、そのグループ名と、選択数と、を追加する。選択したコンテンツの再生処理を行う(S22)。再生処理が終了すると、S5以降の処理を再び行う。
【0043】
なお、選択されたグループの中で「ポイント曲」の情報が設定されているコンテンツが1つである場合には、そのコンテンツを選択する。また、選択されたグループの中で「ポイント曲」の情報が設定されているコンテンツが複数である場合には、そのうちの1つをランダムに選択する。
【0044】
S16において、制御部5は、今回の選択数が図5の選択条件情報テーブルの「選択情報」の情報で設定されている選択数でないと判定すると(S16のN)、S10において選択したグループに属するコンテンツから、再生するコンテンツをランダムに選択する。(S19)。制御部5は、図8の再生履歴テーブルを参照し、今回選択されたコンテンツが、図5の選択条件情報テーブルに設定されている「同一コンテンツ連続選択制限情報」の情報で設定されている選択回数以上、最近連続して同一のコンテンツが選択されたかどうかを判定する(S20)。今回選択されたコンテンツが、図5の選択条件情報テーブルに設定されている「同一コンテンツ連続選択制限情報」の情報で設定されている選択回数以上、最近連続して同一のコンテンツが選択された場合には(S20のN)、S10〜S20の処理を別のコンテンツが選択されるまで繰り返す。S20において、今回選択されたコンテンツが、図5の選択条件情報テーブルに設定されている「同一コンテンツ連続選択制限情報」の情報で設定されている選択回数以内である場合(S20のY)、選択数のカウントを行い(S21)、図8の再生履歴テーブルに今回選択したコンテンツのタイトルと、そのグループ名と、選択数と、を追加する。選択したコンテンツの再生処理を行う(S22)。再生処理が終了すると、S5以降の処理を再び行う。
【0045】
こうすることにより、ランダム再生時、最初(ファースト)、最後(ファイナル)、ポイント曲、の其々のタイミングで視聴したいコンテンツが選択される。したがって、ユーザは、視聴したいコンテンツを其々のタイミングで視聴することができるため、スキップ操作を行う回数を抑制することができ、操作が簡単になる。
【0046】
なお、ディジタルオーディオ装置1以外の再生装置(たとえば、DVDプレイや、BDプレイヤ、HDレコーダ)、パーソナルコンピュータ、録画装置(DVDレコーダ、BDレコーダ、HDレコーダ)あるいは、他の電子機器であっても良い。また、上述したランダム再生機能以外に、公知のランダム再生機能やプログラム再生機能等の他の再生機能を備えたディジタルオーディオ装置であっても良い。また、各テーブルの情報及びその内容は適宜変更可能であり、各テーブルの、一部だけ利用しても良く、必ずしも全て使用する必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本実施形態であるディジタルオーディオ装置の外観図である。
【図2】本実施形態の構成ブロック図である。
【図3】記憶部が記憶するコンテンツを管理するコンテンツテーブルを示す図である。
【図4】コンテンツ毎選択条件情報テーブルを示した図である。
【図5】選択条件情報テーブルを示した図である。
【図6】ランダム再生時に制御部が行う動作のフローチャートを示した図である。
【図7】再生処理に係る動作を示すフローチャートである。
【図8】再生履歴テーブルを示す図である。
【符号の説明】
【0048】
1…ディジタルオーディオ装置
2…入力部
3…信号処理部
4…記憶部
5…制御部
6…操作部
7…表示部
8…音量調節部
9…出力部
10…バッテリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、
前記コンテンツ記憶手段に記憶しているコンテンツを再生する再生手段と、
前記コンテンツ記憶手段に記憶しているコンテンツの中から、コンテンツを適当に選択し、選択したコンテンツの再生を前記再生手段に指示する処理を繰り返すランダム再生を制御する制御手段と、を備えたディジタルオーディオ装置において、
前記コンテンツ記憶手段が記憶するコンテンツ毎に、前記制御手段が前記ランダム再生時に選択したコンテンツの選択数に対して、該選択数で優先的に選択するコンテンツとするかどうかを設定した選択条件情報を記憶する選択条件記憶手段を備え、
前記制御手段は、前記ランダム再生時に選択したコンテンツの選択数をカウントし、コンテンツの選択時に、前記選択条件記憶手段が記憶する前記選択条件情報に基づいて、このときの選択数に対して優先的に選択することが設定されているコンテンツの中から、コンテンツを適当に選択する手段である、ディジタルオーディオ装置。
【請求項2】
前記選択条件記憶手段が記憶する前記選択条件情報には、2つのコンテンツを対応付けるコンボ情報が含まれており、
前記制御手段は、コンテンツの選択時に、前回選択したコンテンツが、前記コンボ情報によって、他のコンテンツと対応付けられている場合、前々回に選択したコンテンツが、この他のコンテンツでなければ、この他のコンテンツを選択する手段である、請求項1に記載のディジタルオーディオ装置。
【請求項3】
前記選択条件記憶手段が記憶する前記選択条件情報には、前記制御手段における同じコンテンツの連続選択回数を制限する同一コンテンツ連続選択制限情報が含まれている、請求項1または2に記載のディジタルオーディオ装置。
【請求項4】
前記選択条件記憶手段が記憶する前記選択条件情報には、前記ランダム再生時に前記制御手段が選択するコンテンツの上限数を設定した選択数情報が含まれており、
前記制御手段は、前記ランダム再生時に選択したコンテンツの選択数が前記選択数情報で設定されている上限数に達すると、ランダム再生を終了する手段である、請求項1〜3のいずれかに記載のディジタルオーディオ装置。
【請求項5】
前記コンテンツ記憶手段は、複数のコンテンツをグループに分けて記憶する手段であり、
前記選択条件記憶手段が記憶する前記選択条件情報には、前記制御手段が同じグループからのコンテンツの連続選択回数を制限するグループ内連続選択制限情報が含まれている、請求項1〜4のいずれかに記載のディジタルオーディオ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−92737(P2009−92737A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−260716(P2007−260716)
【出願日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】