説明

ディスク・ドライブ装置及びそのサーボ制御方法

【課題】振動センサを有するディスク・ドライブ装置において、検出した振動に応じた適切なサーボ制御を行う。
【解決手段】本発明一実施形態において、HDDは、ヘッド・ポジショニングの振動補正を行う補正サーボ・モードと、振動補正を行わない通常サーボ・モードとを切り換える。HDDは、いずれかのサーボ・モードにおいてサーボ・ポジショニングを行い、測定した位置誤差信号からそのサーボ・モードにおけるサーボ・ポジショニングの精度を決定する。HDDは、他方のサーボ・モードのサーボ・ポジショニング精度を表すデータをテーブルから取得する。HDDは2つのサーボ・モードの精度を比較し、精度がより高いサーボ・モードを選択する。テーブルは、各サーボ・モードにおけるサーボ・ポジショニング精度の過去の測定結果を格納している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はディスク・ドライブ装置及びそのサーボ制御方法に関し、特に、振動に応じたサーボ制御に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスク・ドライブ装置として、光ディスク、光磁気ディスク、あるいはフレキシブル磁気ディスクなどの様々な態様のディスクを使用する装置が知られているが、その中で、ハードディスク・ドライブ(HDD)は、コンピュータの記憶装置として広く普及し、現在のコンピュータ・システムにおいて欠かすことができない記憶装置の一つとなっている。さらに、コンピュータにとどまらず、動画像記録再生装置、カーナビゲーション・システムあるいは携帯電話など、HDDの用途はその優れた特性により益々拡大している。
【0003】
HDDで使用される磁気ディスクは、同心円状に形成された複数のデータ・トラックとサーボ・トラックとを有している。各サーボ・トラックはアドレス情報を有する複数のサーボ・データから構成される。また、各データ・トラックには、ユーザ・データを含む複数のデータ・セクタが記録されている。円周方向に離間するサーボ・データの間に、データ・セクタが記録されている。揺動するアクチュエータに支持されたヘッド・スライダのヘッド素子部が、サーボ・データのアドレス情報に従って所望のデータ・セクタにアクセスすることによって、データ・セクタへのデータ書き込み及びデータ・セクタからのデータ読み出しを行うことができる。
【0004】
HDDは揺動アクチュエータによりヘッド・スライダのポジショニングを行う。そのため、外部振動が加えられるとアクチュエータが振動し、正確なヘッド・ポジショニングを行うことが困難となる。このため、HDDに振動センサを実装し、振動センサが検出した振動をフィード・フォワードによりヘッド・ポジショニングのサーボ制御(サーボ・ポジショニング)に注入することによって、外部振動のサーボ・ポジショニングへの影響を低減する技術が提案されている。特に、サーバ・システムのように近接して配置される複数のHDDを有するシステムにおいては、他のHDD動作による振動がサーボ・ポジショニングに大きく影響するため、振動センサによる振動検出及び検出振動に応じたサーボ制御が必須の技術となっている。
【0005】
サーボ・ポジショニングに使用する振動センサは記録面内に平行な全ての方向において振動を検出する。これは、アクチュエータが面内方向において揺動し、面内方向における振動がサーボ制御に大きな影響を及ぼすからである。典型的には、HDDには回転振動センサ(RVセンサ)が実装される。RVセンサは回転振動を直接感知する、あるいは直線方向の振動を感知する2つのセンサから構成される。2つのセンサは、それぞれ、X方向とY方向の振動(加速度)を検出し、それらの検出値から面内方向におけるあらゆる方向の振動を検出することができる。
【0006】
RVセンサが2つのセンサから構成されている場合、製造ばらつきにより、2つのセンサの特性は、完全には一致しない。2つセンサの特性の相違が大きい場合には、RVセンサが誤検出をする可能性が高くなる。また、RVセンサは、一般的に、HDDの外部に固定されている制御回路基板上に実装される。この制御回路基板は、Z方向に外部振動が印加された場合でも、基板のゆがみにより面内方向においてわずかに振動する。このため、Z方向における振動において、RVセンサが面内方向における振動を誤検出することがある。制御回路基板が薄い場合にこの問題ははっきりと顕在化し、特に小型のHDDにおいてこれが問題となる。
【0007】
RVセンサの誤検出は、サーボ・ポジショニングの悪化につながり、HDDのスループット(パフォーマンス)を低下させる。このため、このRVセンサの誤検出に起因するサーボ・ポジショニングの悪化を防ぐため、RVセンサの検出振動によるサーボ・ポジショニングの補正処理を制御する技術が、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されているHDDは、RVセンサの出力からサーボ・ループに注入する補正信号を算出し、さらに、その補正信号をサーボ・ループに注入した場合の効果を予測する。さらに、HDDはその予測結果に応じて補正信号をサーボ・ループに注入するか否かを判定し、また、その予測結果に応じてRVセンサのゲインを動的に制御する。
【特許文献1】特開2003−346439号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述のように、条件に応じてRVセンサによるサーボ・ポジショニングの補正機能をイネーブル/ディセーブルすることによって、RVセンサの誤検出によるサーボ・ポジショニングの悪化を防ぐことができる。しかし、上記特許文献1の技術は、補正信号の効果を予測して、補正処理の有無を決定する。HDDは補正による効果を実測するものではないため、予測した効果が実際の振動補正によるサーボ・ポジショニングを正確に反映しない場合がある。一方で、ヘッド・ポジショニングの振動補正の有無を決定するために多くの処理時間を費やすことはできない。このため、より正確かつ効率的に、サーボ・ポジショニングの振動補正の有無を決定する手法が要求される。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係るディスク・ドライブ装置は、データを記憶するディスクと、
【0010】
前記ディスクにアクセスするヘッドと、前記ヘッドを保持し、前記ヘッドを移動する移動機構と、振動センサと、前記振動センサの検出に応じて前記ヘッドのポジショニングのサーボ制御を補正する補正サーボ・モードと、前記補正を使用しない通常サーボ・モードと、を有するコントローラとを有する。前記コントローラは、前記ヘッドが前記ディスクから読み出したサーボ信号のターゲット・トラックからの誤差から、現在のサーボ・モードの精度を決定する。前記コントローラは、前記現在のサーボ・モードの精度と、テーブルに格納されている現在のサーボ・モードと異なるサーボ・モードの精度とを比較して、より精度が高いサーボ・モードを選択する。前記コントローラは、前記選択したサーボ・モードにおいて、前記移動機構を使用した前記ヘッドのポジショニングを行う。測定により現在のサーボ・モードの精度を決定し、その値とテーブルに格納されている異なるサーボ・モードの精度とを比較することで、効率的かつ的確に適切なサーボ・モードを決定することができる。
【0011】
前記コントローラは、前記現在のサーボ・モードにおいて測定した精度を表すデータにより、前記テーブルを更新することが好ましい。これにより、より的確に適切なサーボ・モードを決定することができる。あるいは、前記コントローラは、前記現在のサーボ・モードの精度が基準範囲にある場合、前記現在のサーボ・モードにおいて前記移動機構を使用した前記ヘッドのポジショニングを行うことが好ましい。これにより、付加的な処理によるコントローラの処理負荷を低減することができる。
【0012】
前記ディスク・ドライブ装置は複数のヘッドを有している場合、前記テーブルはヘッド毎に前記精度を格納していることが好ましい。また、前記テーブルは、ヘッドに対応した記録面の分割された領域毎に前記精度を格納していることが好ましい。さらに、好ましい例において、前記分割された領域内の記録フォーマットは同一であり、前記分割された領域のそれぞれの記録フォーマットは異なる。これにより、より的確に適切なサーボ・モードを決定することができる。前記コントローラは、一つの領域内にお異なるデータ・トラックの位置誤差信号から、その領域に対応した精度を算出することが好ましい。これにより、テーブルの更新頻度の不足を避けることができる。
【0013】
前記コントローラは、前記ターゲットへの移動距離が基準より大きい場合に、前記ターゲットへの移動において前記補正サーボ・モードを使用することが好ましい。これにより、前記移動において適切なサーボ制御を行うことができる。前記コントローラは、前記ヘッドを退避位置へ移動する場合、前記テーブルに格納されているデータをクリアすることが好ましい。これにより、より的確に適切なサーボ・モードを決定することができる。前記ディスク・ドライブ装置は複数のヘッドを有する場合、前記コントローラは、ヘッド切り替えにおいては前記サーボ・モードを維持することが好ましい。これにより、より適切なサーボ・ポジショニングを行うことができる。
【0014】
本発明の他の態様は、振動センサの検出に応じてヘッド・ポジショニングのサーボ制御を補正する補正サーボ・モードと、前記補正を使用しない通常サーボ・モードと、を有するディスク・ドライブ装置におけるサーボ制御方法である。この方法は、ヘッドがディスクから読み出したサーボ信号のターゲット・トラックからの誤差から、現在のサーボ・モードの精度を決定する。前記現在のサーボ・モードの精度と、テーブルに格納されている現在のサーボ・モードと異なるサーボ・モードの精度とを比較して、より精度が高いサーボ・モードを選択する。前記選択したサーボ・モードにおいて、前記移動機構を使用した前記ヘッドのポジショニングを行う。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、振動センサを有するディスク・ドライブ装置において、検出した振動に応じた適切なサーボ制御を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、本発明を適用した実施の形態を説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略及び簡略化がなされている。又、各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略されている。以下においては、ディスク・ドライブ装置の一例であるハードディスク・ドライブ(HDD)を例として、本発明の実施形態を説明する。
【0017】
本形態のHDDは振動センサを有し、その検出値によってヘッド・ポジショニングのサーボ制御(サーボ・ポジショニング)を補正する。さらに、HDDは、この振動補正を行う補正サーボ・モードと、振動補正を行わない通常サーボ・モードとを切り換える。HDDは、いずれかのサーボ・モードにおいてサーボ・ポジショニングを行い、測定した位置誤差信号(PES)からそのサーボ・モードにおけるサーボ・ポジショニングの精度を決定する。必要なサーボ・ポジショニング精度が得られていない場合、HDDは適切なサーボ・モードを選択する。
【0018】
HDDは、他方のサーボ・モードのサーボ・ポジショニング精度を表すデータをテーブルから取得する。HDDは2つのサーボ・モードの精度を比較し、精度がより高いサーボ・モードを選択する。テーブルは、各サーボ・モードにおけるサーボ・ポジショニング精度の過去の測定結果を格納している。また、HDDは、測定により新たに決定したサーボ・ポジショニング精度で、テーブルに格納されているデータを更新する。このように、現在のサーボ・モードにおけるサーボ・ポジショニング精度を測定することにより、現在のサーボ・モードの適切さをより的確に判定することができる。また、他のサーボ・モードの精度として過去の測定データを使用することで、サーボ・モードを決定するための処理時間を短縮することができる。
【0019】
また、テーブルのデータを、新たに測定したサーボ・ポジショニング精度で更新することにより、より的確な判定を行うことができる。上述のように、HDDは、現在のサーボ・モードの精度が低い場合に、サーボ・モードを切り換えるか否かの判定を行う。現在のサーボ・モードが必要な精度を達成している場合は、サーボ・モードを切り換える必要がなく、適切なサーボ・モードの判定及びモード切り替えのための処理時間を削減することができる。
【0020】
本形態のサーボ・ポジショニングの詳細を説明する前に、HDDの全体構成を説明する。図1は、HDD1の全体構成を模式的に示すブロック図である。HDD1は、エンクロージャ10内に、データを記憶するディスクである磁気ディスク11を有している。スピンドル・モータ(SPM)は、磁気ディスク11を所定の角速度で回転する。磁気ディスク11の各記録面に対応して、磁気ディスク11にアクセス(リードあるいはライト)するヘッド・スライダ12が設けられている。
【0021】
アクセスは、リード及びライトの上位概念である。各ヘッド・スライダ12は、磁気ディスク上を浮上するスライダと、スライダに固定され磁気信号と電気信号との間の変換を行うヘッド素子部とを備えている。各ヘッド・スライダ12はアクチュエータ16の先端部に固定されている。アクチュエータ16はボイス・コイル・モータ(VCM)15に連結され、回動軸を中心に回動することによって、ヘッド・スライダ12を回転する磁気ディスク11上においてその半径方向に移動する。アクチュエータ16とVCM15とは、ヘッド・スライダ12の移動機構である。
【0022】
エンクロージャ10の外側に固定された回路基板20上には、回路素子が実装されている。モータ・ドライバ・ユニット22は、HDC/MPU23からの制御データに従って、SPM14及びVCM15を駆動する。RAM24は、リード・データ及びライト・データを一時的に格納するバッファとして機能する。エンクロージャ10内のアーム電子回路(AE:Arm Electronics)13は、複数のヘッド・スライダ12の中から磁気ディスク11へのアクセスを行うヘッド・スライダ12を選択し、その再生信号を増幅してリード・ライト・チャネル(RWチャネル)21に送る。また、RWチャネル21からの記録信号を選択したヘッド・スライダ12に送る。
【0023】
RWチャネル21は、リード処理において、AE13から供給されたリード信号を一定の振幅となるように増幅し、取得したリード信号からデータを抽出し、デコード処理を行う。読み出されるデータは、ユーザ・データとサーボ・データとを含む。デコード処理されたリード・ユーザ・データ及びサーボ・データは、HDC/MPU23に供給される。また、RWチャネル21は、ライト処理において、HDC/MPU23から供給されたライト・データをコード変調し、更にコード変調されたライト・データをライト信号に変換してAE13に供給する。
【0024】
コントローラの一例であるHDC/MPU23は、リード/ライト処理制御、コマンド実行順序の管理、サーボ信号を使用したヘッド・スライダ12のポジショニング制御(サーボ・ポジショニング)、ホスト51との間のインターフェース制御、ディフェクト管理、エラーが発生した場合のエラー対応処理など、データ処理に関する必要な処理及びHDD1の全体制御を実行する。本形態のHDC/MPU23は、振動センサ25の検出振動に応じてサーボ・ポジショニングの補正を行う補正サーボ・モードと、振動補正を行うことなくサーボ・ポジショニングを行う通常サーボ・モードを有している。HDC/MPU23は、2つのサーボ・モードを切り替え、適切なサーボ・モードにおいてヘッド・ポジショニングを行う。この点については後に詳述する。
【0025】
図2は、磁気ディスク11上の記録データを模式的に示している。磁気ディスク11の記録面には、磁気ディスク11の中心から半径方向に放射状に延び、所定の角度毎に形成された複数のサーボ領域111と、隣り合う2つのサーボ領域111の間にデータ領域112が形成されている。サーボ領域111とデータ領域112は、所定の角度で交互に設けられている。各サーボ領域111には、ヘッド・スライダ12の位置決め制御を行うためのサーボ・データが記録される。各データ領域112には、ユーザ・データが記録される。ユーザ・データとサーボ・データとは、それぞれ、同心円状のデータ・トラック及びサーボ・トラック毎に記録されている。図2において、データ・トラックは、半径方向の位置に従って複数のゾーン113a〜113cにグループ化されている。記録周波数、データ・トラック・ピッチはゾーンのそれぞれに設定され、1データ・トラックにおけるデータ・セクタ数は、ゾーン毎に異なる。
【0026】
以下において、本形態のサーボ・ポジショニングについてより具体的に説明する。図3は、本形態のサーボ・ポジショニングに関連する論理構成要素を模式的に示すブロック図である。HDC/MPU23はサーボ・コントローラ232を有しており、サーボ・コントローラ232は、ターゲット・データ・トラックと、ヘッド・スライダ12が読み出したサーボ信号との間の位置誤差信号(PES)を算出し、そのPESの絶対値が小さくなるようにVCM電流を決定する。
【0027】
補正信号生成器233は、振動センサ25の検出振動から、サーボ・ポジショニングにおける補正値を算出する。スイッチ234がONのとき、補正信号生成器233からの補正値が、サーボ・コントローラ232の出力値に可算され、モータ・ドライバ・ユニット22に転送される。スイッチ234がOFFのとき、サーボ・コントローラ232の出力値は補正されず、そのままモータ・ドライバ・ユニット22に転送される。モータ・ドライバ・ユニット22は、HDC/MPU23から取得した制御データに応じて、VCM15にVCM電流を供給する。
【0028】
振動センサ25の検出値を使用して振動を補正するフィード・フォワード制御することで、外部振動が存在する場合に、より的確なサーボ・ポジショニングを行うことができる。なお、モータ・ドライバ・ユニット22が補正信号生成器233及びスイッチ234を有し、HDC/MPU23がそのスイッチ234を制御するように構成してもよい。この場合、振動センサ25の検出値は、モータ・ドライバ・ユニット22に入力される。
【0029】
振動センサ25は、典型的には回転振動センサ(RVセンサ)であり、制御回路基板20上に実装される。振動センサ25は、磁気ディスク11の記録面に平行な方向における回転及び振動を検出する。振動センサ25の製造ばらつき、あるいは、記録面に垂直なZ方向における加振に対する制御回路基板20の面内方向(XY方向)における振動よる振動センサ25の誤検出に対応するため、MPU231は、サーボ・ポジショニングのモードを切り換える。具体的には、MPU231は、スイッチ234をON/OFFすることにより、振動補正機能をイネーブル/ディセーブルする。スイッチ234がONのときのサーボ・モードは補正サーボ・モードであり、スイッチ234がOFFのときのサーボ・モードは通常サーボ・モードである。
【0030】
HDC/MPU23は、リード/ライト処理におけるシーク処理とフォローイング処理とにおいて、それぞれ異なるサーボ・ポジショニングを行う。このため、補正サーボ・モードと通常サーボ・モードの切り替えについても、シーク処理とフォローイング処理との間で異なる。図4及び図5(a)を参照して、シーク処理におけるサーボ・モードの設定を説明する。サーボ・モードの設定は、リード処理におけるシークとライト処理におけるシークとで同様である。
【0031】
図4のフローチャートに示すように、HDC/MPU23は、ホスト51からシークを指示するリード/ライト・コマンドを取得する(S11)。コマンドは、ターゲット・トラックのアドレスを示している。HDC/MPU23は、ヘッド・スライダ12をポジショニングしている現在のデータ・トラック(図5(a)におけるCURRENT)と、ターゲット・データ・トラック(図5(a)におけるTARGET)との間のシーク距離SLを算出する。シーク距離は、データ・トラック数やサーボ・トラック数で表すことができる。シーク距離SLが基準内にあり、ターゲット・トラックへの移動がショート・シークである場合(S12におけるN)、HDC/MPU23は、設計に従って、前回のシーク処理あるいはフォローイング処理におけるサーボ・サーボを使用する(S13)。初期状態においては、HDC/MPU23は、例えば、通常サーボ・モードを使用する。
【0032】
シーク距離が基準よりも大きく、ターゲット・トラックへの移動がロング・シークである場合(S12におけるY)、HDC/MPU23は、振動補正機能をイネーブルし、補正サーボ・モードを選択する(S14)。上述のように、振動補正機能の設定は、MPU23がスイッチ234をON/OFFすることにより行う。その後、HDC/MPU23は、選択したサーボ・モードにおいてアクチュエータ16を制御し、ヘッド・スライダ12をターゲット・トラックへと移動する(S15)。ヘッド・スライダ12がターゲット・トラックに到着し、ヘッド・スライダ12の位置がターゲット・トラック近傍において安定すると、HDC/MPU23は、シーク処理を完了し(S16)、フォローイング処理を開始する(S17)。
【0033】
典型的なシーク処理におけるサーボ・ポジショニングは、シーク開始直後に速度制御によりアクチュエータ16を制御し、その後ヘッド・スライダ12がターゲット・トラックに近づくと、位置制御によりアクチュエータ16を制御する。この制御をセトリングと呼ぶこともある。シーク処理における位置制御において、ヘッド・スライダ12は、ターゲット・トラックの内周側と外周側との間を往復(振動)する。この振動の振幅が小さくなると、HDC/MPU23は、シーク処理からフォローイング処理に移行する。
【0034】
シーク処理において、ターゲット・トラックをまたぐヘッド・スライダ12の振動振幅は、シーク距離が長いほど大きくなる。ヘッド・スライダ12の振動はアクチュエータ16の面内方向における振動を意味する。このアクチュエータ16の自己振動は、外部振動と同様の影響をサーボ・ポジショニングに与える。このため、本形態のHDC/MPU23は、シーク距離に応じてサーボ・モードを選択する。HDC/MPU23は、シーク距離が大きい場合には補正サーボ・モードを使用し、シーク距離が小さい場合には振動補正を行わない通常サーボ・モードを使用する。これにより、シークによる自己振動の影響をより的確に補正することができる。
【0035】
シーク処理が完了すると(S16)、HDC/MPU23は、フォローイングに入る(S17)。図6のフローチャート示すように、HDC/MPU23はフォローイングを開始する(S171)。フォローイングは位置制御であり、ターゲット・データ・トラックからのPESが基準範囲内にあるように、HDC/MPU23はアクチュエータ16を制御する。典型的には、フォローイングとシークの位置制御は、サーボ・ループのゲインが異なる。HDC/MPU23は、前回のフォローイングにおけるサーボ・モードで、サーボ・ポジショニングを行う。HDC/MPU23は、前回のフォローイングにおけるサーボ・モードを示すデータを保持しており、このデータを参照すること、前回フォローイングにおけるサーボ・モードを知ることができる。
【0036】
次に、HDC/MPU23は、フォローイングにおけるサーボ・モードを決定する(S172)。前回フォローイングのサーボ・モードと同じサーボ・モードを使用すると決定すると(S172におけるY)、HDC/MPU23は、現在のサーボ・モード(前回フォローイングのサーボ・モード)を維持して、ターゲット・トラックのフォローイングを行う(S173)。前回フォローイングのサーボ・モードと異なるサーボ・モードを使用すると決定すると(S172におけるN)、HDC/MPU23は、振動補正機能をイネーブル/ディセーブルし、サーボ・モードを切り替える(S174)。
【0037】
HDC/MPU23は、現在のサーボ・モード(前回フォローイングのサーボ・モード)と異なるサーボ・モードにおいて、ターゲット・トラックのフォローイングを行う(S175)。フォローイングにおいてヘッド・チェンジ(磁気ディスク11へアクセスするヘッド・スライダ12の切り替え)がある場合、HDC/MPU23は、サーボ・モードを切り替えることなく現在のサーボ・モードを維持する。また、図6のフローチャートにおける処理の間にヘッド・スライダ12がターゲット・セクタにアクセスすることができる場合、HDD1はその処理を優先的に行う。これにより、パフォーマンスの低下を防ぐことができる。
【0038】
以下において、HDC/MPU23による、フォローイングにおけるサーボ・モードの決定方法(S172)について説明する。HDC/MPU23は、サーボ・ポジショニングの精度を実際に測定することにより、適切なサーボ・モードを決定する。HDC/MPU23は、フォローイング中のPESを使用してサーボ・モードのポジショニング精度を決定し、それにより適切なサーボ・モードを決定する。
【0039】
ポジショニング精度を表す好ましい例の一つは、PESの二乗平方根(RMS)である。以下の説明において、HDC/MPU23は、ポジショニング精度を表す値としてRMSを使用する。RMSは変化する値の強度を統計的に表す値であり、ポジショニング精度を表す値として好適である。また、HDC/MPU23は、図5(b)に示すように、磁気ディスク11の1回転を単位としてRMSを算出する。
【0040】
図5(b)は、1周のターゲット・データ・トラック(TARGET)及びヘッド位置(○)を示している。PESは、半径方向おけるターゲット位置からのずれであり、内周側へのずれと外周側へのずれにより、その符号が異なる。図5の例において、1データ・トラックに、k+1のサーボ・データ(S0〜Sk+1)が対応している。つまり、ヘッド・スライダ12は、磁気ディスク11の1回転において、サーボ・データをk+1回読み出す。ポジショニング精度を表す上記RMSは、上記k+1個のサーボ・データのPESの二乗平方根である。
【0041】
フォローイングを開始すると、図7のフローチャートに示すように、HDC/MPU23は、磁気ディスク11の1回転(サーボ・トラックの1周)によるPESのRMSを算出する(S721)。このときのサーボ・モードは、前回のフォローイングにおけるサーボ・モードと同じである。HDC/MPU23は、測定したRMSが基準内にある場合(S722におけるY)、現在のサーボ・モードを維持して(S723)フォローイングを続ける(S724)。
【0042】
具体的には、RMSが予め設定されている基準値以下の場合、HDC/MPU23は、現在のサーボ・モードを維持する。このように、現在のサーボ・モードが必要精度を示している場合は、サーボ・モードの切り替えについて判定を行うことなく、現在のサーボ・モードでのフォローイングを続ける。これにより、正確なサーボ・ポジショニングのために不要な処理を省略し、処理効率を上げることができる。
【0043】
測定したRMSが基準範囲から外れている場合(S722におけるN)、HDC/MPU23は、測定した現在サーボ・モードのRMSと、テーブルに登録されている他方のサーボ・モードのRMSを比較する(S725)。図8は、このテーブルの好ましい例を示している。DATAxxがRMSの値である。テーブルは、振動補正モード(RV FF ENABLE)と通常モード(RV FF DISABLE)のそれぞれのRMSを格納している。また、テーブルは、ヘッド・スライダ12及びゾーン毎にRMSを格納している。HDC/MPU23は、ターゲット・トラックにアクセスするヘッド・スライダ12及びターゲット・トラックが属するゾーンに応じて、テーブルからRMSを取得する。
【0044】
測定した現在のサーボ・モードのRMSが、テーブルから取得した他のサーボ・モードのRMSよりも小さい場合(S725におけるY)、HDC/MPU23は現在のサーボ・モードを維持して(S723)、フォローイングを続ける(S724)。測定した現在のサーボ・モードのRMSが、テーブルから取得した他のサーボ・モードのRMS以上である場合(S725におけるN)、HDC/MPU23は、サーボ・モードを切り換える(S726)。なお、二つのサーボ・モードのRMSが同一のとき、HDC/MPU23は、現在のサーボ・モードを維持してもよい。
【0045】
つまり、現在のサーボ・モードが振動センサ25の検出値を使用する振動補正サーボ・モードである場合(S726におけるN)、HDC/MPU23は、振動補正サーボ・モードから、振動補正を行わない通常サーボ・モードに移行する(S727)。現在のサーボ・モードが通常サーボ・モードである場合(S726におけるN)、HDC/MPU23は、通常サーボ・モードから振動補正サーボ・モードに移行する(S728)。HDC/MPU23は、サーボ・モードを切り換えた後、そのサーボ・モードにおいてフォローイングを続ける(S724)。
【0046】
HDC/MPU23は、RMSの今回の測定値により、テーブルを更新する(S729)。図7においては、サーボ・モードを決定した後(S723、S727、S728の後)にHDC/MPU23はテーブルを更新するが、HDC/MPU23は、RMSの測定後のいずれのタイミングにおいて更新を行ってもよい。もちろん、次のサーボ・モード判定処理の前までにテーブルを更新する必要はある。このように測定値によりテーブルを更新することで、サーボ・モードの決定をより的確に行うことができる。
【0047】
図8に示すように、テーブルは、ヘッド・スライダ12毎にRMSを格納している。ヘッド・スライダ12の特性には製造ばらつきが存在するため、ヘッド・スライダ12毎にRMSを測定することで、より正確に適切なサーボ・モードを決定することができる。テーブルは、データ・トラック毎にRMSを有していることが判定正確性の点からは好ましい。しかし、それはテーブルの容量が大きくなりすぎるため、記録面を複数領域に分割し、その分割した各領域のRMSを格納することが好ましい。分割領域の好ましい例は、図8に示すようにゾーンである。データ記録フォーマットはゾーン毎に異なるが、ゾーン内においては同一であるので、適切なサーボ・モードをより的確に決定することができる。
【0048】
RMSの計算方法としては、いくつかの方法がある。一つの例は、一データ・トラックのPESによりRMSを計算する。計算が終了する前にヘッド・スライダ12が切り替わる、あるいはターゲット・データ・トラックからヘッド・スライダ12が移動した場合、HDC/MPU23はRMSの計算を中止し、移動先の新たなターゲット・データ・トラックにおいて、RMSの計算を再開する。
【0049】
上述のようにデータ・トラック単位でRMSの計算を行う場合、計算終了前にヘッド・スライダ12が移動する頻度が多くなり、テーブルの更新頻度が少なくなることが考えられる。そこで、他の好ましい方法は、ゾーン内での全データ・トラックを、一つのデータ・トラックとみなす。HDC/MPU23は、同一ゾーン内においてターゲット・データ・トラックが変わっても、RMSの計算処理を続行する。ターゲット・データ・トラックのゾーンあるいはヘッド・スライダ12が変わった場合は、RMSの計算(のためのPESの取得)を最初からやり直す。
【0050】
テーブルはゾーン及びヘッド・スライダ12毎にRMSを格納しており、この1エントリを単位としてRMSを計算する。HDC/MPU23は、各サーボ・データのPES(あるいはその二乗値)をRAM24内の保持し、データ・トラックが切り替わっても、同一ゾーン内ではPESの測定を続行する。全てのサーボ・データ(磁気ディスク1周のサーボ・データ)のPES測定が終了すると、HDC/MPU23は、それらからRMSを算出する。このように、エントリ単位でRMSの計算を行うことで、図7に示したサーボ・モードの選択の頻度及びテーブルの更新の頻度を適切な範囲に維持することができる。
【0051】
典型的には、テーブルの初期データは全て0である。従って、サーボ・モードの最初の判定(図7におけるS725)において、HDC/MPU23は、サーボ・モードを切り換える。典型的には、HDD1の起動時に、HDC/MPU23は、テーブルの全ての値をクリアする。古いデータを使用して適切なサーボ・モードを選択する判定を行うことは、誤った判定をする可能性が高くなるからである。好ましい例において、HDC/MPU23は、アクチュエータ16(ヘッド・スライダ12)が待避位置に移動した場合に、テーブルをクリアする。典型的な待避位置は、磁気ディスク11の最内周領域あるいはランプ上にある。これにより、古いデータによる、誤った判定の可能性を低減することができる。
【0052】
以上、本発明を好ましい実施形態を例として説明したが、本発明が上記の実施形態に限定されるものではない。当業者であれば、上記の実施形態の各要素を、本発明の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能である。本発明は、リード素子のみを備えるヘッド・スライダを実装するHDDに、あるいは、HDD以外のディスク・ドライブ装置に適用してもよい。
【0053】
振動補正を行うための回路構成は、本発明の適用において特に限定されるものではない。HDDは、3以上のサーボ・モードを有することができ、その内の一つが補正振動モードである。サーボ・ポジショニング精度を表す値として、PESのRMS以外の値を使用することができる。また、例えば、磁気ディスク半回転のPESからRMSを計算してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本実施形態において、HDDの全体構成を模式的に示すブロック図である。
【図2】本実施形態において、磁気ディスク上のデータ・フォーマットを模式的に示す図である。
【図3】本実施形態において、サーボ・ポジショニングに関連する論理構成要素を模式的に示すブロック図である。
【図4】本実施形態において、シーク処理におけるサーボ・モードの設定の流れを示すフローチャートである。
【図5】本実施形態において、サーボ・モードの設定方法を説明するための図である。
【図6】本実施形態において、フォローイングにおけるサーボ・モード設定の流れを示すフローチャートである。
【図7】本実施形態において、フォローイングにおけるサーボ・モードの決定方法の流れを示すフローチャートである。
【図8】本実施形態において、サーボ・モードの決定に使用するデータを格納しているテーブルである。
【符号の説明】
【0055】
1 ハードディスク・ドライブ、10 エンクロージャ、11 磁気ディスク
12 ヘッド・スライダ、14 スピンドル・モータ、15 ボイス・コイル・モータ
16 アクチュエータ、20 回路基板、21 リード・ライト・チャネル
22 モータ・ドライバ・ユニット、23 ハードディスク・コントローラ/MPU
24 RAM、25 振動センサ、51 ホスト、231 MPU
232 サーボ・コントローラ、233 補正信号生成器、234 スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを記憶するディスクと、
前記ディスクにアクセスするヘッドと、
前記ヘッドを保持し、前記ヘッドを移動する移動機構と、
振動センサと、
前記振動センサの検出に応じて前記ヘッドのポジショニングのサーボ制御を補正する補正サーボ・モードと、前記補正を使用しない通常サーボ・モードと、を有するコントローラと、を有し、
前記コントローラは、
前記ヘッドが前記ディスクから読み出したサーボ信号のターゲット・トラックからの誤差から、現在のサーボ・モードの精度を決定し、
前記現在のサーボ・モードの精度と、テーブルに格納されている現在のサーボ・モードと異なるサーボ・モードの精度とを比較して、より精度が高いサーボ・モードを選択し、
前記選択したサーボ・モードにおいて、前記移動機構を使用した前記ヘッドのポジショニングを行う、
ディスク・ドライブ装置。
【請求項2】
前記コントローラは、前記現在のサーボ・モードにおいて測定した精度を表すデータにより、前記テーブルを更新する、
請求項1に記載のディスク・ドライブ装置。
【請求項3】
前記コントローラは、前記現在のサーボ・モードの精度が基準範囲にある場合、前記現在のサーボ・モードにおいて前記移動機構を使用した前記ヘッドのポジショニングを行う、
請求項1に記載のディスク・ドライブ装置。
【請求項4】
前記ディスク・ドライブ装置は複数のヘッドを有し、
前記テーブルは、ヘッド毎に前記精度を格納している、
請求項1に記載のディスク・ドライブ装置。
【請求項5】
前記テーブルは、ヘッドに対応した記録面の分割された領域毎に前記精度を格納している、
請求項1に記載のディスク・ドライブ装置。
【請求項6】
前記分割された領域内の記録フォーマットは同一であり、
前記分割された領域のそれぞれの記録フォーマットは異なる、
請求項5に記載のディスク・ドライブ装置。
【請求項7】
前記コントローラは、一つの領域内にお異なるデータ・トラックの位置誤差信号から、その領域に対応した精度を算出する、
請求項5に記載のディスク・ドライブ装置。
【請求項8】
前記コントローラは、前記ターゲットへの移動距離が基準より大きい場合に、前記ターゲットへの移動において前記補正サーボ・モードを使用する、
請求項1に記載のディスク・ドライブ装置。
【請求項9】
前記コントローラは、前記ヘッドを退避位置へ移動する場合、前記テーブルに格納されているデータをクリアする、
請求項1に記載のディスク・ドライブ装置。
【請求項10】
前記ディスク・ドライブ装置は複数のヘッドを有し、
前記コントローラは、ヘッド切り替えにおいて前記サーボ・モードを維持する、
請求項1に記載のディスク・ドライブ装置。
【請求項11】
振動センサの検出に応じてヘッド・ポジショニングのサーボ制御を補正する補正サーボ・モードと、前記補正を使用しない通常サーボ・モードと、を有するディスク・ドライブ装置におけるサーボ制御方法であって、
ヘッドがディスクから読み出したサーボ信号のターゲット・トラックからの誤差から、現在のサーボ・モードの精度を決定し、
前記現在のサーボ・モードの精度と、テーブルに格納されている現在のサーボ・モードと異なるサーボ・モードの精度とを比較して、より精度が高いサーボ・モードを選択し、
前記選択したサーボ・モードにおいて、前記移動機構を使用した前記ヘッドのポジショニングを行う、
方法。
【請求項12】
前記現在のサーボ・モードにおいて測定した精度を表すデータにより、前記テーブルを更新する、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記現在のサーボ・モードの精度が基準範囲にある場合、前記現在のサーボ・モードにおいて前記移動機構を使用した前記ヘッドのポジショニングを行う、
請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記ディスク・ドライブ装置は複数のヘッドを有し、
前記テーブルは、ヘッド毎に前記精度を格納している、
請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記テーブルは、ヘッドに対応した記録面の分割された領域毎に前記精度を格納している、
請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記分割された領域内の記録フォーマットは同一であり、
前記分割された領域のそれぞれの記録フォーマットは異なる、
請求項15に記載の方法。
【請求項17】
一つの領域内にお異なるデータ・トラックの位置誤差信号から、その領域に対応した精度を算出する、
請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記ターゲットへの移動距離が基準より大きい場合に、前記ターゲットへの移動において前記補正サーボ・モードを使用する、
請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記ヘッドを退避位置へ移動する場合、前記テーブルに格納されているデータをクリアする、
請求項11に記載の方法。
【請求項20】
ヘッド切り替えにおいて前記サーボ・モードを維持する、
請求項11に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−134782(P2009−134782A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−308069(P2007−308069)
【出願日】平成19年11月28日(2007.11.28)
【出願人】(503116280)ヒタチグローバルストレージテクノロジーズネザーランドビーブイ (1,121)
【Fターム(参考)】