説明

ディスク再生装置

【課題】スライドショーの再生モード時にプリストップ操作が行われたときに、プリストップ解除後の静止画像の途切れや変異を防止する。
【解決手段】ディスク媒体に記録された情報をピックアップ部によって読取り、読取られた情報から画像・音声データを再生するとともに、ディスク媒体に記録されたVOBUに含まれているシーケンス・エンド・コードを検出するデータ再生部と、静止画像データと音声データをデコードして表示部及び音声出力部に供給しスライドショーの再生を可能にした映像・音声デコーダと、ユーザによって操作可能な操作部と、ディスク媒体の再生中にシーケンス・エンド・コードを検出することによりスライドショーの再生判別を行い、操作部の操作に応答してスライドショーの再生モードでの表示形態を制御する制御部と、を具備して成る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスク媒体であるDVD(Digital Versatile Disk)に記録された情報を再生するディスク再生装置に係り、特にスライドショーの再生を可能にしたディスク再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、DVD−Video規格又はDVD−Audio規格に準拠した光ディスク媒体(以下DVDと称す)に対して音声信号や映像信号等の情報を記録し、それを再生するディスク再生装置が普及している。このようなディスク再生装置の再生処理機能の1つとして、スライドショーの機能がある。
【0003】
スライドショーは、DVD−Video及びDVD−Audioのビデオゾーンに記録されたスライドショー用の静止画信号と音声信号をデコードして、静止画像を表示しながら同時に音声を再生するものであり、所定の時間間隔毎に静止画像を切替えて表示する機能である。スライドショーの再生は、音楽を重視して映像の変化が少ないため、車載用の再生機器等に適している。
【0004】
特許文献1には、スライドショー機能を有する情報再生装置の一例が記載されている。
【0005】
ところで従来のディスク再生装置では、プリストップ機能(PRE-STOP)を有したものがある。プリストップ機能は、動画再生中又はスライドショーの再生中に停止ボタンを操作し、停止ボタンを1回押すとその再生位置を記憶し、現在表示中の画像を消去するとともに音声を停止するものであり、その後、再生ボタンを押すことで、停止した位置から再生を再開する機能である。尚、停止ボタンを2回または例えば2秒以上押すことで完全に再生を停止することができる。
【0006】
図7は、従来のディスク再生装置におけるスライドショーの再生動作を説明するタイミングチャートであり、(a)は通常のスライドショーのモードを示し、(b)はプリストップ操作の後にスライドショーを再開した時の動作を示すものである。
【0007】
図7において、横軸は時間軸を示している。スライドショー用の静止画像データ(S1,S2…Sn)は、所定の時間間隔で再生するようにナビゲーション情報がディスク媒体に記憶されている。
【0008】
スライドショーの再生時は、図7(a)に示すように所定間隔で記録されている静止画像データ(S1,S2…Sn)を順次に読取り、新たな静止画像データが読み込まれるまでは同じ静止画像を繰り返し表示するようにしている。このとき音声信号A1は途切れることなく再生される。
【0009】
一方、スライドショーをプリストップした場合は、図7(b)のように、プリストップの操作タイミングT1で再生復帰箇所を記憶し、画像を消去し音声の再生を停止する。その後スライドショーを再開する場合は、再生ボタンを押すことで再びプリストップした位置から再生を開始する。
【0010】
しかしながら、再び、プリストップ箇所T1から再生をしようとした場合、再生復帰箇所には静止画像データが記録されていないため、次の静止画像の更新タイミングT2に到達するまでは、無画状態で音声のみを再生してしまう。尚、動画再生の場合はプリストップして、その後同じ位置から再生する場合、対応する画像及び音声のデータが共に存在するので、再生復帰しても何ら支障はない。
【0011】
このように、スライドショーの再生中にプリストップし、その後再生する場合、一時的に静止画像の表示が途切れるという不具合がある。これを解消するため、再生復帰時に近くの静止画像の位置から再生するという方法も考えられる。例えば、図7(b)のt1でプリストップを解除した場合は、静止画像データS1の記録位置に戻って再生を開始し、t2でプリストップを解除した場合は、静止画像データS2の記録位置に戻って再生を開始すればよい。しかしながら、このような方法を採っても、ユーザがプリストップした地点とは異なる箇所から再生復帰するため、違和感を与えてしまう。
【特許文献1】再公表特許公開WO2004/114657号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従来のディスク再生装置では、スライドショーの再生中にプリストップ操作を行い、その後再生をする場合、一時的に静止画像の表示が途切れたり、ユーザがプリストップした地点とはズレタ位置から再生復帰するため、ユーザに不安感や違和感を与えてしまうという欠点があった。
【0013】
本発明は、このような事情に鑑みて、プリストップ解除後の静止画像の途切れや変異を防止し、またスライドショーの再生中にプリストップ操作が行われたときに適切なメッセージを報知するディスク再生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
請求項1記載の本発明のディスク再生装置は、ディスク媒体に記録された情報を読取るピックアップ部と、前記ピックアップ部により読取られた情報から画像・音声データを再生するとともに、前記ディスク媒体に記録されたビデオ・オブジェクト・ユニット(VOBU)に含まれているシーケンス・エンド・コード(Sequence_end_code)を検出するデータ再生部と、前記データ再生部によって再生した静止画像データと音声データをデコードして表示部及び音声出力部に供給し、スライドショーの再生を可能にした映像・音声デコーダと、ユーザによって操作可能な操作部と、前記ディスク媒体の再生中に前記シーケンス・エンド・コードを検出することにより前記スライドショーの再生判別を行い、前記操作部の操作に応答して前記スライドショーの再生モードでの表示形態を制御する制御部と、を具備して成ることを特徴とする。
【0015】
また、請求項4記載の本願発明のディスク再生装置は、ディスク媒体に記録された情報を読取るピックアップ部と、前記ピックアップ部により読取られた情報から画像・音声データを再生するとともに、前記ディスク媒体に記録されたビデオ・オブジェクト・ユニット(VOBU)に含まれているシーケンス・エンド・コード(Sequence_end_code)を検出するデータ再生部と、前記データ再生部によって再生した静止画像データと音声データをデコードして表示部及び音声出力部に供給しスライドショーの再生を可能にした映像・音声デコーダと、ユーザによって操作可能な操作部と、前記ディスク媒体の再生中に前記シーケンス・エンド・コードを検出することにより、前記スライドショーの再生モードを判別し、前記判別結果に基づいて前記スライドショーの再生モード時にメッセージを報知する制御部と、を具備したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明のディスク再生装置では、スライドショー再生モードにおいて、プリストップ操作が解除されたときに違和感のない静止画像を表示することができる。またスライドショー再生モードにおいて、プリストップ操作が行われたときに適切なメッセージを報知することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、この発明のディスク再生装置の一実施形態について図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0018】
図1は本発明のディスク再生装置100の全体構成を示すブロック図である。図1において、1はディスク媒体(DVD)であり、モータ2によって一定の線速度で回転される。ディスク媒体1に対する情報の記録、再生は、光ピックアップ3によって行われる。光ピックアップ3は、リニアモータ4によってディスク媒体1の径方向に駆動され、リニアモータ4は、リニアモータ制御回路5により制御される。
【0019】
光ピックアップ3には、対物レンズ31が設けられ、この対物レンズ31は、アクチュエータ32によってフォーカシング方向(レンズ31の光軸方向)への移動とトラッキング方向(レンズ31の光軸と直交する方向)への移動が制御される。
【0020】
ディスク媒体1への情報の書き込みは、半導体レーザ発振器33から発せられた光ビームを、ビームスプリッタ34を介してディスク媒体1に照射して行い、ディスク媒体1からの情報の読取り(リード)は、ディスク媒体1からの反射光を、対物レンズ31、ビームスプリッタ34、集光レンズ35、及びシリンドリカルレンズ36を介して、光検出器37に導くことによって行う。
【0021】
半導体レーザ発振器33は、レーザ制御回路6によって駆動制御され、半導体レーザ発振器33から発せられる光ビームは、コリメータレンズ38、ビームスプリッタ34、対物レンズ31を介してディスク媒体1上に照射される。レーザ制御回路6は、半導体レーザ発振器33から発せられる光ビームを記録/再生に応じて制御する。
【0022】
光検出器37は、例えば4分割の光検出セルから成り、各光検出セルの出力信号は、電流/電圧変換用のアンプを介して信号処理回路38に供給される。信号処理回路38は、光検出器37の出力信号を基に、フォーカス制御用の信号、トラッキング制御用の信号、及びデータ再生用の信号を出力する。
【0023】
フォーカス制御用の信号は、フォーカシング制御回路7に供給され、フォーカシング制御回路7の出力信号は、アクチュエータ32に供給される。これにより、光ビームが、ディスク媒体1上に常時ジャストフォーカスとなるような制御がなされる。
【0024】
また、トラッキング制御用の信号はトラッキング制御回路8に供給される。トラッキング制御回路8は、トラック駆動信号を作成してアクチュエータ32に供給する。これにより、光ピックアップ3のトラッキング方向の移動が制御される。また、トラッキング制御回路8からのトラック駆動信号は、リニアモータ制御回路5にも供給される。
トラッキング制御回路8によって対物レンズ31が移動されているとき、リニアモータ制御回路5によりモータ4を制御することで、対物レンズ31が光ピックアップ3内の中心位置近傍に位置するよう光ピックアップ3が移動制御される。また、モータ2はモータ制御回路9によって制御される。
【0025】
また、信号処理回路38からのデータ再生用の信号は、増幅回路10を介してデータ再生回路11に供給される。データ再生回路11は、増幅回路10の出力をデジタル化し、デジタル化された信号をPLL回路12からの再生用クロックに基づき、記録データを再生する。
【0026】
リニアモータ制御回路5、レーザ制御回路6、フォーカシング制御回路7、トラッキング制御回路8、モータ制御回路9、データ再生回路11、PLL回路12は、バス13に接続され、これらの回路はバス13を介してコントローラ14によって制御される。
【0027】
コントローラ14はCPU141を含み、このCPU15は、ROM15に記録されたプログラムに従って所定の動作を行う。また、バス13にはRAM16が接続され、プログラムの実行により処理されたデータ等を記憶するようにしている。
【0028】
さらにバス13には、操作部17及び映像・音声デコーダ18が接続されている。操作部17はユーザによって操作され、例えば再生ボタン171、停止ボタン172、早戻しボタン173、早送りボタン174、パワーボタン175等を有している。
【0029】
映像・音声デコーダ18は、データ再生回路11で再生したデータから、映像信号及び音声信号をデコードし、映像信号を表示部19に供給し、音声信号を音声出力部(スピーカ)20に供給する。また、映像・音声デコーダ18は、操作部17の操作に応答してコントローラ14の制御のもとに、通常の再生や、スライドショーの再生に対応したモードで映像、音声信号を生成する。また映像・音声デコーダ18には記憶部(メモリ)21が接続されている。
【0030】
本発明のディスク再生装置100では、ディスク媒体1のビデオ・オブジェクト・ユニット(VOBU)内に含まれるシーケンス・エンド・コード(Sequence_end_code)を検出して、スライドショーの再生モードであることを判断し、プリストップの操作が成されたときの処理を通常処理とは異なるようにした点と、スライドショーの再生中であることをユーザに視覚的に報知する点に特徴がある。
【0031】
図2は、DVDデータの階層構造を示す図であり、シーケンス・エンド・コードを説明するための図である。
【0032】
ディスク媒体1(DVD1)に記録されるデータの階層構造は、DVD−V規格に準拠して定められており、図2に示すように、DVDビデオエリアには、ビデオマネージャ(VMG)及び多数のビデオ・タイトルセット(VTS)のデータが記録されている。VMGにはVTSを管理するデータが記述されており、VMGの内容は、コントローラ14に格納される。
【0033】
VTSは、ビデオ・タイトルセット情報(VTSI)、ビデオ・タイトルセット・メニュー用ビデオ・オブジェクトセット(VTSM_VOBS)、ビデオタイトルセット・タイトル用ビデオ・オブジェクトセット(VTSTT_VOBS)、ビデオ・タイトルセット情報のバックアップ(VTSI_BUP)等を含んでいる。
【0034】
またVTSTT_VOBSは、複数のビデオ・オブジェクト・アイデンティフィケーション・ナンバー(VOB_IDN)によって構成されており、VOB_IDNに含まれるデータの階層構造は、複数のCellによって構成されている。
【0035】
Cellは、複数のビデオ・オブジェクト・ユニット(VOBU)から構成されており、VOBUは、ナビゲーション・パック(NV_PCK)、オーディオ・パック(A_PCK)、ビデオ・パック(V_PCK)、サブピクチャ・パック(SP_PCK)によって構成されている。V_PCK、A_PCK、SP_PCKは、VOBUに複数含まれている。そして、V_PCK,A_PCK,SP_PCKは、それぞれビデオデータ、音声データ、字幕等のデータを、個別に圧縮・符号化して記録している。
【0036】
またNV_PCKは、VOBUに必ず1つ含まれており、NV_PCKは、プレゼンテーション・コントロール情報パケット(PCI_PKT)と、データ・サーチ情報パケット(DSI_PKT)等から構成され、V_PCK、A_PCK、SP_PCKのアドレスデータと、通常再生や特殊再生の処理を円滑に行うための付加情報が記録されている。
【0037】
さらにPCI_PKTには、VOBUの再生を制御するナビゲーション・データであるPCIが記述されており、PCIには、シーケンス・エンド・コード(Sequence_end_code)が記録されている。
【0038】
シーケンス・エンド・コードは、VOBU内のビデオデータの再生終了時刻を記述したものであり、動画の場合には画像データが常に更新されるので最終画像だけに付加されるコードである。また、スライドショーの場合には、次の静止画像迄に時間間隔があるので、静止画像の終了を表すため必ず使われるコードである。したがって、再生中のVOBUからシーケンス・エンド・コードを検出できれば、スライドショーの再生中であると判断することができる。
【0039】
本発明は、この点に着目したものであり、ディスク媒体1の再生中にシーケンス・エンド・コードを検出することで各種の処理を行うものである。尚、シーケンス・エンド・コードは、データ再生回路11によって検出することができ、検出結果はコントローラ14に伝えられる。コントローラ14は、検出結果に応答して映像・音声デコーダ18を制御し、各種のメッセージを報知するための制御部を構成する。
【0040】
以下の説明では、シーケンス・エンド・コード(Sequence_end_code)を便宜上、エンドコードと略称して説明する。
【0041】
図3は、本発明のディスク再生装置100のスライドショーの再生モードを説明する図である。スライドショー用の静止画像データ(S1,S2,S3…Sn)は、所定の時間間隔でディスク媒体1に記録されており、静止画像の表示更新タイミングの期間に記録されている。また音声データA1は継続して記録されている。
【0042】
したがって再生ボタン171が操作され、ディスク媒体1に記録されているエンドコードを有するVOBUが再生された場合、スライドショーによる再生が実行される。このとき、所定間隔で記録されている静止画データ(S1,S2,S3…Sn)を順次に読取り、次の静止画データが読取られるまでは前の静止画像を繰り返し表示するようにしている。また音声信号A1は途切れることなく再生される。また前述したエンドコードが検出されるため、この検出結果を利用してコントローラ14はスライドショーのモードであると判断する。
【0043】
一方、操作部17を操作して停止ボタン172を1回だけ押した場合は、スライドショーをプリストップした状態になる。このプリストップのタイミングを例えばT1とする。プリストップの操作タイミングT1で再生復帰箇所がRAM16に記憶され、そのときに表示していた静止画像データS1は記憶部(メモリ)21に書き込まれ一時保存される。
【0044】
次に(例えばタイミングt1で)再生ボタン171が操作されると、スライドショーが再開され、タイミングT1でメモリ21に書き込まれた静止画像データS1が読み出される。これにより表示部18にはプリストップしたときの静止画像が繰り返し表示される。そして次の静止画像データS2がディスク媒体1から読取られると、タイミングT2以降は新たな静止画像が表示される。また音声信号も同時に再生される。
【0045】
また図4は、本発明のディスク再生装置100のスライドショーでの別の再生モードを説明する図である。
【0046】
図4において、再生ボタン171が操作され、ディスク媒体1に記録されているエンドコードを有するVOBUが再生された場合、スライドショーによる再生が実行される。また前述したエンドコードが検出されるため、この検出結果を利用してコントローラ14はスライドショーのモードであると判断する。
【0047】
一方、操作部17を操作して停止ボタン172を1回だけ押した場合は、スライドショーをプリストップした状態になる。このプリストップのタイミングを例えばT1とすると、通常のプリストップ処理は行わず、ポーズ(Pause:一時停止)の状態にし、プリストップ時の表示画像を被せて表示する。尚、このとき音声は停止する。したがってプリストップ状態であるが、実動作はポーズ状態になる。
【0048】
そして次に(例えばタイミングt1で)再生ボタン171が操作されると、次の静止画データS2がディスク媒体1から読み込まれるまでポーズ状態とし、タイミングT2で静止画データS2が読取られることにより、新たな静止画像が表示されることになる。また音声信号は、再生ボタン171が操作された直後にポーズ箇所から再生される。
【0049】
こうして本発明では、プリストップ操作が解除されたときに違和感のない静止画像を表示することができる。また音声信号も同時に再生される。
【実施例2】
【0050】
図5,図6は、本発明のディスク再生装置100の第2実施例を説明する図であり、スライドショーでの別の再生モードを説明する図である。
【0051】
この実施例では、ディスク媒体1の再生中に前述したエンドコードが検出されたとき、この検出結果を利用してコントローラ14はスライドショーのモードであると判断し、表示部18にユーザに向けてメッセージを表示するようにしたものである。
【0052】
即ち、エンドコードを持つVOBUが再生されると、コントローラ14はスライドショーのモードであると判別し、表示部18に現在の再生モードとして、「スライドショー再生中」等の表示M1を行う。
【0053】
また、スライドショー再生中にプリストップの操作を行った場合に、プリストップの動作をユーザに選択させるものである。
【0054】
即ち、図5で示すように、スライドショー再生中はプリストップの動作を禁止する旨のメッセージ、例えば、「スライドショーの再生中はプリストップすることができません」のようにメッセージM2を表示し、プリストップ操作を受け付けないようにする。
【0055】
或いは、図6に示すように、スライドショー再生中にプリストップ操作した場合は、「スライドショーを再開したとき、画像が変異する場合があります」等のメッセージM3を表示し、ユーザに予め報知するものである。このときは、例えば図7(b)で説明したようなスライドショーの再開となるが、ユーザは既に了解しているため、違和感を低減することができる。
【0056】
また、図5のようなメッセージM2を表示するか、図6のようなメッセージM3を表示するかをユーザが選択可能にして、選択されたメッセージを表示するようにプリセットするようにしても良い。
【0057】
このように、本発明のディスク再生装置では、スライドショー再生中のプリストップ操作によって、ユーザの意図しない動作となることを防止することができる。
【0058】
尚、以上の説明では、停止ボタン172を1回押すことでプリストップのモードになる例を説明したが、プリストップ用の専用ボタンを設けても良く、操作部17のボタン配置は任意である。
【0059】
また図6の例では、スライドショーを再開したとき、「画像が変異する場合があります」等のメッセージを表示する例を述べたが、グラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)を付加して、表示部18にさらに「プリストップを実行しますか」、「はい」「いいえ」等を表示し、ユーザが選択できるようにしても良い。
【0060】
また以上の説明に限定されることなく、特許請求の範囲を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明のディスク再生装置の一実施形態を示す全体構成図。
【図2】同実施形態のディスク媒体に記録されるデータの階層構造を説明する図。
【図3】同実施形態におけるスライドショーの再生動作を説明する説明図。
【図4】同実施形態におけるスライドショーの別の再生動作を説明する説明図。
【図5】本発明のディスク再生装置の他の実施形態におけるスライドショーの再生動作を説明する説明図。
【図6】他の実施形態におけるスライドショーの別の再生動作を説明する説明図。
【図7】従来のディスク再生装置におけるスライドショーの再生動作を説明する説明図。
【符号の説明】
【0062】
1…ディスク媒体
2…モータ
3…光ピックアップ
4…リニアモータ
5…リニアモータ制御回路
6…レーザ制御回路
7…フォーカシング制御回路
8…トラッキング制御回路
9…モータ制御回路
10…増幅回路
11…データ再生回路
12…PLL回路
13…バス
14…コントローラ
15…ROM
16…RAM
17…操作部
18…映像・音声デコーダ
19…表示部
20…音声出力部
21…記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスク媒体に記録された情報を読取るピックアップ部と、
前記ピックアップ部により読取られた情報から画像・音声データを再生するとともに、前記ディスク媒体に記録されたビデオ・オブジェクト・ユニット(VOBU)に含まれているシーケンス・エンド・コード(Sequence_end_code)を検出するデータ再生部と、
前記データ再生部によって再生した静止画像データと音声データをデコードして表示部及び音声出力部に供給し、スライドショーの再生を可能にした映像・音声デコーダと、
ユーザによって操作可能な操作部と、
前記ディスク媒体の再生中に前記シーケンス・エンド・コードを検出することにより前記スライドショーの再生判別を行い、前記操作部の操作に応答して前記スライドショーの再生モードでの表示形態を制御する制御部と、を具備して成ることを特徴とするディスク再生装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記操作部の操作に応答して前記映像・音声デコーダを制御し、
前記操作部によって再生操作がなされたときは、前記ディスク媒体に記録された静止画像データを順次に読取ってスライドショーの再生を行い、
前記操作部によってプリストップ操作がなされたときは、前記スライドショーの再生を停止し、停止する前に再生していた静止画像データを記憶部に記憶し、
前記プリストップモードが解除されたときに、前記記憶部に記憶した静止画データを読み出して再生することを特徴とする請求項1記載のディスク再生装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記操作部の操作に応答して前記映像・音声デコーダを制御し、
前記操作部によって再生操作がなされたときは、前記ディスク媒体に記録された静止画像データを順次に読み取ってスライドショーの再生を行い、
前記操作部によってプリストップ操作がなされたときは、プリストップ操作前に再生していた静止画像データをポーズ状態で表示し、
前記プリストップモードが解除されたときには、新たな静止画データを読取るまでの間ポーズ状態を維持することを特徴とする請求項1記載のディスク再生装置。
【請求項4】
ディスク媒体に記録された情報を読取るピックアップ部と、
前記ピックアップ部により読取られた情報から画像・音声データを再生するとともに、前記ディスク媒体に記録されたビデオ・オブジェクト・ユニット(VOBU)に含まれているシーケンス・エンド・コード(Sequence_end_code)を検出するデータ再生部と、
前記データ再生部によって再生した静止画像データと音声データをデコードして表示部及び音声出力部に供給し、スライドショーの再生を可能にした映像・音声デコーダと、
ユーザによって操作可能な操作部と、
前記ディスク媒体の再生中に前記シーケンス・エンド・コードを検出することにより、前記スライドショーの再生モードを判別し、前記判別結果に基づいて前記スライドショーの再生モード時にメッセージを報知する制御部と、を具備したことを特徴とするディスク再生装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記判別結果に基づいて前記スライドショーの再生中であることを示すメッセージを前記表示部に表示することを特徴とする請求項4記載のディスク再生装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記操作部の操作に応答して前記映像・音声デコーダを制御し、
前記操作部によって再生操作がなされたときは、前記ディスク媒体に記録された静止画像データを順次に読取ってスライドショーの再生を行い、
前記操作部によってプリストップ操作がなされたときは、前記スライドショーの再生中はプリストップ操作の不可を示唆するメッセージを表示することを特徴とする請求項4記載のディスク再生装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記操作部の操作に応答して前記映像・音声デコーダを制御し、
前記操作部によって再生操作がなされたときは、前記ディスク媒体に記録された静止画像データを順次に読取ってスライドショーの再生を行い、
前記操作部によってプリストップ操作がなされたときは、前記スライドショーを解除後の画像に変異が生じる可能性を示唆するメッセージを表示することを特徴とする請求項4記載のディスク再生装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記操作部によってプリストップ操作がなされたときに報知するメッセージを複数用意し、ユーザによって選択されたメッセージを表示するように設定可能にしたことを特徴とする請求項4記載のディスク再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−219775(P2008−219775A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−57441(P2007−57441)
【出願日】平成19年3月7日(2007.3.7)
【出願人】(504113008)東芝アルパイン・オートモティブテクノロジー株式会社 (110)
【Fターム(参考)】