説明

ディスク記録再生装置、ディスク記録回路及び再生回路

【課題】 記録時の環境温度と再生時の環境温度とを使って、最適な温度補償が行え、エラーレートの改善を行えるようにする。
【解決手段】 サーミスター1で記録時のハードディスクドライブ内部の環境温度を検出し、シンクマーク発生回路14で記録時の環境温度に対応するシンクマークを発生し、マルチプレクサ12でデータにシンクマークをデータに付加して、磁気ディスク8に記録する。再生時に、シンクマークを検出することで、記録時のハードディスクドライブ内部の環境温度を検出し、シンクマークから検出された記録時の環境温度と、サーミスターで検出された再生時の環境温度とを用いて、再生処理の各回路のパラメータを設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、HDD(Hard Disk Drive)等に用いられるディスク記録再生装置、ディスク記録回路及び再生回路に関するもので、特に、環境温度の変化に対する温度補償に係わる。
【背景技術】
【0002】
ハードディスクドライブ装置では、環境温度の変化で媒体及びヘッド特性が変化し、このことが再生信号品質に変化を生じさせ、最終的には、データの信頼性の劣化を招いている。この影響を軽減するため、従来、例えば特許文献1に示されるように、サーミスター等の温度センサーを用いて、ハードディスクドライブ装置内の環境温度を測定し、記録時に、その時の温度に応じて、プリアンプの記録電流や、ライトプリコンペンセーションの補正量を最適化することが行われている。また、再生時には、再生時の環境温度に合わせ、RDC(Read Channel IC)内のフィルタ等の最適化を行う方策が施されている。
【特許文献1】特開2004−199860号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、記録時にこれらの補償を用いたとしても、高温で記録した場合の再生信号と低温で記録した場合の再生信号は異なり、完全に補償することは不可能である。また、再生時における補償法は記録時の環境温度が考慮されず、再生時の環境温度にのみ応じて、高温で記録した再生信号にも低温度で記録した再生信号にも同じ補償が施されるため、その補償による悪影響も懸念される。
【0004】
本発明はこのような従来の温度補償方法の問題点に鑑み、記録時の環境温度と再生時の環境温度とを使って、最適な温度補償が行え、エラーレートの改善を行えるようにしたディスク記録再生装置、ディスク記録回路及び再生回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の課題を解決するために、請求項1に係る本発明のディスク記録再生装置は、環境温度を計測する温度計測手段と、温度計測手段で計測された記録時の環境温度に対応するパターンのシンクマークを発生するシンクマーク発生手段と、シンクマーク発生手段からのシンクマークをデータに付加するシンクマーク付加手段と、記録時の環境温度に対応するパターンのシンクマークが付加されたデータをディスクに記録する記録手段と、ディスクに記録されている信号を再生する再生手段と、ディスクの再生信号中からシンクマークを検出するシンクマーク検出手段と、シンクマークのパターンから記録時の環境温度を取得し、このシンクマークのパターンから取得された記録時の環境温度と、温度計測手段で得られた再生時の環境温度とに応じて、再生処理を行う回路のパラメータを設定するパラメータテーブルとを備えるようにしたことを特徴とする。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、記録時の環境温度に応じて、ライトプリコンペンセーションの補償量を設定するようにしたことを特徴とする。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、記録時の環境温度に応じて、プリアンプの記録電流やオーバーシュートを設定するようにしたことを特徴とする。
【0008】
請求項4の発明は、請求項1の発明において、パラメータテーブルにより、再生信号に対するフィルタ及びイコライザのパラメータを設定するようにしたことを特徴とする。
【0009】
請求項5の発明は、請求項1の発明において、再生処理は、パーシャルレスポンス・最尤復号方式の復号を行うものであり、パラメータテーブルにより、ビタビデコーダのパラメータを設定するようにしたことを特徴とする。
【0010】
請求項6の発明は、請求項1の発明において、再生処理は、パーシャルレスポンス・最尤復号方式の復号を行うものであり、パラメータテーブルにより、ポストプロセッサのパラメータを設定するようにしたことを特徴とする。
【0011】
請求項7の発明に係わるディスク記録回路は、温度計測手段で計測された記録時の環境温度に対応するパターンのシンクマークを発生するシンクマーク発生手段と、シンクマーク発生手段からのシンクマークをデータに付加するシンクマーク付加手段とを有し、記録データ中に、記録時の環境温度を記録可能としたことを特徴とする。
【0012】
請求項8の発明に係わるディスク再生回路は、ディスクの再生信号中からシンクマークを検出するシンクマーク検出手段と、シンクマークのパターンから記録時の環境温度を取得する手段とを有し、再生データ中から、記録時の環境温度を取得可能としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、記録時の環境温度を検出し、記録時の環境温度を複数の異なるパターンのシンクマークとしてディスクに記録し、再生時に、シンクマークのパターンを検出することで、記録時の環境温度を検出し、シンクマークのパターンから検出された記録時の環境温度と、再生時の環境温度とを用いて、再生処理の各回路のパラメータを設定している。このため、記録時の周波数特性の劣化や非線形歪みの発生を考慮しながら、再生時の補償を最適に行うことができる。これにより、エラーレートの改善が可能となる。
【0014】
また、記録時の環境温度を、複数の異なるパターンのシンクマークとしてディスクに記録しているため、データが冗長とならないと共に、既存のフォーマットを大幅に変更する必要がない。
【0015】
また、予めパラメータテーブルにパラメータを格納しておくことで、記録時と再生時の環境温度から、各回路の設定値を瞬時に切り替えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明が適用されたハードディスクドライブ装置の記録処理を示すものである。図1において、記録時のハードディスクドライブ装置の環境温度は、サーミスター1で検出される。サーミスター1の検出出力は、A/Dコンバータ2でディジタル化され、コントローラ3に供給される。
【0017】
コントローラ3は、サーミスター1からの記録時の環境温度情報を基に、プリアンプ5のライトドライバ16の記録電流や、ライトプリコンペンセーション回路15の補正量を設定する。これと共に、記録時の環境温度情報がコントローラ3からシンクマーク発生回路14に送られる。
【0018】
記録データは、RDC(Read Channel IC)10内のRLL(Run Length Limited)エンコーダ11に送られる。なお、記録データに対しては、図示せぬエラー訂正エンコーダにより、リード・ソロモンコードによるエラー訂正コード及びエラー検出用のCRC(Cyclic Redundancy Check)コードが付加されている。RLLエンコーダ11で、記録データがRLL符号で符号化される。RLL符号では、符号「1」または符号「0」が所定数以上連続しないように制限される符号である。RLLエンコーダ11からのRLLデータがマルチプレクサ12に供給される。
【0019】
また、マルチプレクサ12には、プリアンブル発生回路13からプリアンブルが供給されると共に、シンクマーク発生回路14からシンクマークが供給される。マルチプレクサ12により、RLLデコーダからのデータの先頭に、クロックを再生するためのプリアンブルと、データの先頭を示すシンクマークが付加される。シンクマークとしては、記録時の環境温度に応じて、複数の異なるパターンのものが用意される。
【0020】
シンクマーク発生回路14には、コントローラ3から記録時の環境温度情報が送られ、シンクマーク発生回路14からは、記録時の環境温度に応じたシンクマークが出力される。
【0021】
マルチプレクサ12の出力信号がライトプリコンペンセーション回路15に供給される。磁気ディスクに符号を書き込んでいく際、ある遷移点とその前の遷移点とが近くなると、磁気的干渉によって波形が歪み、目的の遷移点からずれが生じる。ライトプリコンペンセーションは、このずれを見込んで、予め遷移点をずらして書き込みを行うものである。ライトプリコンペンセーション回路15でのプリコンペンセーションの補正量は、コントローラ3により、記録時の環境温度に応じて設定される。
【0022】
ライトプリコンペンセーション回路15の出力信号は、プリアンプ5のライトドライバ16を介して、ヘッド7に供給される。プリアンプ5のライトドライバ16の記録電流やオーバーシュートは、コントローラ3により、記録時のの環境温度に応じて設定される。ヘッド7により、磁気ディスク8にデータが記録される。
【0023】
このように、本発明の実施形態では、記録時に、サーミスター1で記録時のハードディスクドライブ装置の環境温度が検出され、記録時の環境温度に応じて、ライトプリコンペンセーション回路15でのプリコンペンセーションの補正量が設定されると共に、プリアンプ5のライトドライバ16の記録電流が設定される。
【0024】
更に、本発明の実施形態では、シンクマーク発生回路14からは、記録時の環境温度に応じたパターンのシンクマークが発生され、マルチプレクサ12で、記録時の環境温度に応じたパターンのシンクマークがデータに付加される。
【0025】
つまり、マルチプレクサ12からは、図2に示すように、プリアンブル51と、シンクマーク52と、データ53と、CRCのエラー検出コード54と、リード・ソロモンコードのエラー訂正コード55とからなるデータが出力される。データ53と、エラー検出コード54と、エラー訂正コード55はRLL符号で符号化されている。
【0026】
シンクマーク52として、図2(A)〜図2(C)に示すように、パターンP1と、パターンP2と、パターンP3の3通りのものが用意される。記録時の環境温度が低温なら、図2(A)に示すようなパターンP1がシンクマーク52として付加される。記録時の環境温度が常温なら、図2(B)に示すようなパターンP2がシンクマーク52として付加される。記録時の環境温度が高温なら、図2(C)に示すようなパターンP3がシンクマーク52として付加される。
【0027】
図3は、再生処理を示すものである。図3において、再生時のハードディスクドライブ装置の環境温度は、サーミスター1で検出される。このサーミスター1の検出出力は、A/Dコンバータ2でディジタル化され、コントローラ3に供給される。この再生時の環境温度情報は、RDC10内のパラメータテーブル21に送られる。
【0028】
ヘッド7により、磁気ディスク8の信号が再生される。この再生信号は、プリアンプ5のリードプリアンプ22を介して、RDC10内のフィルタ/イコライザ23に供給される。
【0029】
フィルタ/イコライザ23は、ノイズ除去や波形整形を行うと共に、パーシャルレスポンス・最尤復号方式(PRML:Partial Response Maximum Likelihood)に従った波形等化を行うものである。
【0030】
フィルタ/イコライザ23の出力信号は、ビタビデコーダ25に供給されると共に、シンクマーク検出回路24に供給される。シンクマーク検出回路24で、シンクマーク52が検出される。このシンクマーク52により、データの先頭が判断される。なお、ここでは、フィルタ/イコライザ23の出力信号を直接シンクマーク検出回路24に供給しているが、ビタビデコーダ25やポストプロセッサ26の出力信号をシンクマーク検出回路24に供給するようにしても良い。
【0031】
また、前述したように、本発明の実施形態では、記録処理において、記録時の環境温度に応じたパターンのシンクマーク52がデータに付加される。このため、シンクマーク検出回路24でシンクマーク52のパターンを判断することにより、記録時の環境温度が判断される。この記録時の環境温度情報がパラメータテーブル21に供給される。
【0032】
ビタビデコーダ25により、トレリス線図を用いた軟判定処理と最尤復号により、データが復号される。ビタビデコーダ25の出力信号はポストプロセッサ26に供給される。ポストプロセッサ26で、ビタビデコーダ25の出力データを受けて、ビタビデコーダ25の復号出力の見直しされ、復号誤りが訂正される。なお、ここでは、ビタビデコーダ25とポストプロセッサ26とを分けているが、ビタビデコーダ25の中に、ポストプロセッサの機能を持たせるようにしても良い。
【0033】
ポストプロセッサ26の出力信号がRLLデコーダ27に供給される。RLLデコーダ27で、RLLデータが復号される。RLLデコーダ27から、再生データが出力される。
【0034】
上述のように、本発明の実施形態では、パラメータテーブル21には、サーミスター1からの検出出力に基づいて、コントローラ3から、再生時の環境温度情報が供給される。また、シンクマーク検出回路24でシンクマーク52のパターンを判断することにより、記録時の環境温度が判断され、この記録時の環境温度情報がパラメータテーブル21に供給される。
【0035】
パラメータテーブル21には、図4に示すように、記録時の環境温度情報と、再生時の環境温度情報とから、各回路のパラメータに設定するためのテーブルが用意されている。
【0036】
パラメータテーブル21からのパラメータは、フィルタ/イコライザ23、ビタビデコーダ25、ポストプロセッサ26にそれぞれ与えられる。これにより、記録時の環境温度情報と、再生時の環境温度情報とに応じて、フィルタ/イコライザ23の特性、ビタビデコーダ25の判定処理、ポストプロセッサ26の見直し処理が最適化される。
【0037】
つまり、ハードディスクドライブ装置の環境温度が低下すると、ヘッドとディスクとの間の距離が大きくなり、信号レベルが下がり、周波数特性が悪化する傾向になる。これは、記録時にも再生時にも共通して現れる傾向である。
【0038】
そこで、フィルタ/イコライザ23へのパラメータは、記録時の環境温度情報と、再生時の環境温度情報とに応じて、失われた周波数成分を増強するためのイコライザのブースト量が設定される。
【0039】
すなわち、記録時の環境温度が低く、再生時の環境温度も低い場合には、ブースト量が最大に設定されるように、フィルタ/イコライザ23のパラメータが設定される。記録時の環境温度が高く、再生時の環境温度も高い場合には、ブースト量が最小となるように、フィルタ/イコライザ23のパラメータが設定される。その間では、記録時の環境温度情報と、再生時の環境温度情報とに応じて、フィルタ/イコライザ23のブースト量が設定されるように、パラメータが設定される。
【0040】
また、記録時のハードディスクの内部の温度が低下すると、ヘッドとディスクとの間の距離が大きくなり、信号レベルが下がり、周波数特性が悪化する傾向になる。これにより、符号間干渉が増大し、非線形歪みの増大をもたらす。
【0041】
このような非線形歪みに対しては、再生時にビタビデコーダ25で軟判定処理する際のパラメータを設定することにより対応できる。すなわち、ビタビデコーダ25では、状態遷移に基づいてトレリス線図を作成し、状態遷移のとり得る2つのパスのメトリックを比較し、信頼性の高いパスを選択していく。このとき、記録時の環境温度情報と、再生時の環境温度情報とに応じて、軟判定処理の基準が変えられる。
【0042】
また、ハードディスクドライブ装置には、電気的なノイズによるエラーの他に、媒体ノイズによるエラーが発生する。媒体ノイズは、ハードディスクドライブ装置の環境温度の低下に伴って多くする傾向にある。
【0043】
電気的なノイズによるエラーは、磁化反転無しの場合も磁化反転有りの場合も同様に発生する。これに対して、媒体ノイズは、主に、磁化反転に係る現象であるから、その有無で偏りがある。すなわち、媒体ノイズは、例えば磁化反転有りのときに発生し、磁化反転無しのときには殆ど発生しないというような偏りがある。
【0044】
このような媒体ノイズに対しては、ポストプロセッサ26でビタビデコーダ25による復号エラーを見直す際に、磁化反転有りのときの信頼性と、磁化反転無しのときの信頼性とに、変化を付けることにより対応される。
【0045】
つまり、記録時の環境温度が低く、再生時の環境温度も低い場合には、媒体ノイズが発生している確率が高いので、磁化反転有りのときの信頼性は低く、磁化反転無しのときの信頼性は高いと判断して、見直し処理が行われる。また、記録時の環境温度が高く、再生時の環境温度も高い場合には、媒体ノイズが発生している確率が低いので、磁化反転有りのときの信頼性も、磁化反転無しのときの信頼性も、あまり信頼性が変わらないとして、見直し処理が行われる。
【0046】
以上説明したように、本発明の実施形態では、サーミスターで記録時のハードディスクドライブ内部の環境温度を検出し、この記録時の環境温度を、複数の異なるパターンのシンクマークとしてディスクに記録している。そして、再生時に、シンクマークのパターンを検出することで、記録時のハードディスクドライブ内部の環境温度を検出し、シンクマークから検出された記録時の環境温度と、サーミスターで検出された再生時の環境温度とを用いて、再生処理の各回路のパラメータを設定している。これにより、エラーレートの改善が可能となる。
【0047】
また、記録時の環境温度を、複数の異なるパターンのシンクマークとしてディスクに記録しているため、データが冗長とならないと共に、既存のフォーマットを大幅に変更する必要がない。
【0048】
また、予めパラメータテーブル21にパラメータを格納しておくことで、記録時の環境温度と再生時の環境温度とから、各回路のパラメータを瞬時に切り替えることができる。
【0049】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。例えば、本実施形態においては、シンクマークに温度情報を持たせる方法について説明したが、これに限らず、温度情報をプリアンブル中に埋め込むような方法でもよい。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、HDD等の磁気ディスクや、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスクの環境温度に対する環境温度に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明が適用されたハードディスクドライブ装置の記録処理の構成を示すブロック図である。
【図2】シンクマークのパターンの説明図である。
【図3】本発明が適用されたハードディスクドライブ装置の再生処理の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明が適用されたハードディスクドライブ装置におけるパラメータテーブルの説明図である。
【符号の説明】
【0052】
1 サーミスター
3 コントローラ
5 プリアンプ
7 ヘッド
8 磁気ディスク
11 RLLエンコーダ
12 マルチプレクサ
13 プリアンブル発生回路
14 シンクマーク発生回路
15 ライトプリコンペンセーション回路
16 ライトドライバ
21 パラメータテーブル
22 リードプリアンプ
23 フィルタ/イコライザ
24 シンクマーク検出回路
25 ビタビデコーダ
26 ポストプロセッサ
27 RLLデコーダ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
環境温度を計測する温度計測手段と、
前記温度計測手段で計測された記録時の環境温度に対応するパターンのシンクマークを発生するシンクマーク発生手段と、
前記シンクマーク発生手段からのシンクマークをデータに付加するシンクマーク付加手段と、
前記記録時の環境温度に対応するパターンのシンクマークが付加されたデータをディスクに記録する記録手段と、
前記ディスクに記録されている信号を再生する再生手段と、
前記ディスクの再生信号中からシンクマークを検出するシンクマーク検出手段と、
前記シンクマークのパターンから記録時の環境温度を取得し、このシンクマークのパターンから取得された記録時の環境温度と、前記温度計測手段で得られた再生時の環境温度とに応じて、再生処理を行う回路のパラメータを設定するパラメータテーブルと
を備えるようにしたことを特徴とするディスク記録再生装置。
【請求項2】
前記記録時の環境温度に応じて、ライトプリコンペンセーションの補償量を設定するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のディスク記録再生装置。
【請求項3】
前記記録時の環境温度に応じて、プリアンプの記録電流やオーバーシュートを設定するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のディスク記録再生装置。
【請求項4】
前記パラメータテーブルにより、前記再生信号に対するフィルタ及びイコライザのパラメータを設定するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のディスク記録再生装置。
【請求項5】
前記再生処理は、パーシャルレスポンス・最尤復号方式の復号を行うものであり、前記パラメータテーブルにより、ビタビデコーダのパラメータを設定するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のディスク記録再生装置。
【請求項6】
前記再生処理は、パーシャルレスポンス・最尤復号方式の復号を行うものであり、前記パラメータテーブルにより、ポストプロセッサのパラメータを設定するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のディスク記録再生装置。
【請求項7】
温度計測手段で計測された記録時の環境温度に対応するパターンのシンクマークを発生するシンクマーク発生手段と、
前記シンクマーク発生手段からのシンクマークをデータに付加するシンクマーク付加手段とを有し、
記録データ中に、記録時の環境温度を記録可能としたことを特徴とするディスク記録回路。
【請求項8】
ディスクの再生信号中からシンクマークを検出するシンクマーク検出手段と、
前記シンクマークのパターンから記録時の環境温度を取得する手段とを有し、
再生データ中から、記録時の環境温度を取得可能としたことを特徴とするディスク再生回路。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−172563(P2006−172563A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−361135(P2004−361135)
【出願日】平成16年12月14日(2004.12.14)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】