説明

ディスク評価装置

【課題】 高密度記録された記録ディスクに対しても信頼性の高いディスク評価を行うことが可能なディスク評価装置を提供することを目的とする。
【解決手段】記録ディスクから読み取られた読取信号を66MHzのチャネルクロックと同一周波数のクロックタイミングにてサンプリングして得た読取サンプル値系列の各サンプル値を所定の振幅制限値以下に制限した振幅制限読取サンプル値系列を得る。ここで、振幅制限読取サンプル値系列における極大サンプル及び極小サンプルの間隔が所定の高域波長間隔である場合に、これら極大及び極小サンプルの値を夫々増大させる高域強調処理を施して得られた高域強調読取サンプル値系列をチャネルクロックと同一周波数のクロックタイミングにてアナログの高域強調読取信号に変換する。そして、かかる高域強調読取信号における27〜33MHzのカットオフ周波数以下の成分のみを評価読取信号とし、この評価読取信号を所定閥値にて2値化した2値化信号のジッタをディスク評価値とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録ディスクの品質評価を行うディスク評価装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、製造された記録ディスクの品質はこの記録ディスクから読み取られた読取信号に生じているジッタを用いて評価している。
【0003】
しかしながら、記録ディスクに記録されている記録情報の記録密度が高くなると、読取信号中における高周波成分のS/N比が低下すると共に符号間干渉の影響を受けやすくなる。よって、高密度記録された記録ディスクからでは本来のジッタよりも大なるジッタが検出されてしまい、記録ディスクを正しく評価できないという問題が生じた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、かかる問題を解決すべくなされたものであり、高密度記録された記録ディスクに対しても信頼性の高いディスク評価を行うことが可能なディスク評価装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によるディスク評価装置は、情報データに対してチャネルクロックに従って所定の変調処理を施して得られた変調信号が記録されている記録ディスクの評価を行うディスク評価装置であって、前記記録ディスクから前記変調信号の読み取りを行って読取信号を得る情報読取手段と、前記読取信号を前記チャネルクロックと同一周波数のクロックタイミングにてサンプリングして読取サンプル値系列を得るA/D変換器と、前記読取サンプル値系列の各サンプル値を所定の振幅制限値以下に制限した振幅制限読取サンプル値系列を得る振幅制限手段と、前記振幅制限読取サンプル値系列における極大のサンプル値と極小のサンプル値との間隔が所定の高域波長間隔に該当するとき前記極大のサンプル値及び前記極小のサンプル値を増大せしめて高域強調した高域強調読取サンプル値系列を得る高域強調フィルタと、前記高域強調読取サンプル値系列を前記チャネルクロックと同一周波数のクロックタイミングにてアナログの高域強調読取信号に変換するD/A変換器と、前記高域強調読取信号における所定のカットオフ周波数以下の成分のみを抽出してこれを評価読取信号として得るローパスフィルタと、前記評価読取信号を所定閥値にて2値化した2値化信号を得る2値化回路と、を備え、前記チャネルクロックの周波数は66MHzであり、前記カットオフ周波数は27MHz以上33MHz以下であり、前記2値化信号のジッタをディスク評価値とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明によるディスク評価装置は、先ず、記録ディスクから読み取られた読取信号を66MHzのチャネルクロックと同一周波数のクロックタイミングにてサンプリングして得た読取サンプル値系列の各サンプル値を所定の振幅制限値以下に制限した振幅制限読取サンプル値系列を得る。次に、振幅制限読取サンプル値系列における極大サンプル及び極小サンプルの間隔が所定の高域波長間隔である場合に、これら極大及び極小サンプルの値を夫々増大させる高域強調処理を施して得られた高域強調読取サンプル値系列をチャネルクロックと同一周波数のクロックタイミングにてアナログの高域強調読取信号に変換する。そして、かかる高域強調読取信号における27〜33MHzのカットオフ周波数以下の成分のみを評価読取信号とし、この評価読取信号を所定閥値にて2値化した2値化信号のジッタをディスク評価値とする。かかる構成により、記録ディスクに記録されている記録情報の記録密度が高くても、ディスク評価装置間でのばらつきが少ない、信頼性の高いディスク評価を行うことが可能となる。
【実施例】
【0007】
以下、本発明の実施例について説明する。
【0008】
図1は、本発明によるディスク評価装置の構成を示す図である。
【0009】
図1において、ピックアップ1は、スピンドルモータ2によって回転する評価対象の記録ディスク3の記録面に読取ビーム光を照射した際の反射光を光電変換して読取信号RRFを得る。尚、記録ディスク3には、情報データに対して例えば66MHzのチャネルクロックに従ってRLL(1、7)変調処理を施して得られた変調信号が予め記録されている。ハイパスフィルタ5は、上記読取信号RRFの低域成分を除去した読取信号RHCをプリローパスフィルタ6に供給する。プリローパスフィルタ6は、A/D変換器7によるサンプリング処理時の折り返しを防止すべく、サンプリング周波数の1/2以上の高域成分を読取信号RHCから除去した読取信号RLHCをA/D変換器7に供給する。A/D変換器7は、PLL(phase locked loop)回路8から供給されたサンプリングクロックSKに応じて読取信号RLHCをサンプリングして得た読取サンプル値系列RSをプリイコライザ9に供給する。尚、サンプリングクロックSKは上記チャネルクロックと同一周波数を有する。プリイコライザ9は、かかる読取サンプル値系列RS中から、上記ピックアップ1及び記録ディスク3からなる情報読取系の伝送特性に基づく符号間干渉を除去した読取サンプル値系列RSCをリミットイコライザ10に供給する。尚、プリイコライザ9は、例えば[k、1、1、k]なるタップ係数を有するトランスバーサルフィルタである。
【0010】
リミットイコライザ10は、符号間干渉を増加させることなく上記読取サンプル値系列RSCに対して高域強調処理を施して得られた高域強調読取サンプル値系列RSHを、PLL回路8及びD/A変換器11に供給する。
【0011】
図2は、リミットイコライザ10の内部構成を示す図である。
【0012】
図2に示すように、リミットイコライザ10は、補間フィルタ41、振幅制限回路42、高域強調フィルタ43、及び加算器44から構成される。
【0013】
補間フィルタ41は、上記読取サンプル値系列RSCに対して補間演算処理を施すことにより、記録ディスク3から読み取られた読取信号を上記サンプリングクロックSKによるクロックタイミングの中間タイミングでサンプリングした際に得られるであろうサンプル値系列を求める。そして、補間フィルタ41は、この求めたサンプル値系列を上記読取サンプル値系列RSCに含めて補間した補間読取サンプル値系列RSPを得てこれを振幅制限回路42に供給する。
【0014】
振幅制限回路42は、かかる補間読取サンプル値系列RSPを所定の振幅制限値Th及び−Thにて振幅制限して得た振幅制限読取サンプル値系列RSLIMを高域強調フィルタ43に供給する。つまり、振幅制限回路42は、補間読取サンプル値系列RSPにおける各読取サンプル値が上記振幅制限値−Th〜Thなる範囲内にある場合には、この補間読取サンプル値系列RSPをそのまま上記振幅制限読取サンプル値系列RSLIMとして高域強調フィルタ43に供給する。又、補間読取サンプル値系列RSPの各読取サンプル値が振幅制限値Thよりも大である場合には、この振幅制限値Thの系列を振幅制限読取サンプル値系列RSLIMとして高域強調フィルタ43に供給する。一方、補間読取サンプル値系列RSPの各読取サンプル値が振幅制限値−Thよりも小である場合には、この振幅制限値−Thの系列を振幅制限読取サンプル値系列RSLIMとして高域強調フィルタ43に供給する。この際、上記振幅制限値Th及び−Th各々は、補間読取サンプル値系列RSPにおける極大のサンプル値と極小のサンプル値との間隔が所定の高域波長間隔に該当するとき、つまりRLL(1、7)変調での最短ランレングス2Tに該当する際には各サンプル値が上述した如き振幅制限に掛からないような値に設定されている。つまり、ランレングス2Tに対応した補間読取サンプル値系列RSPは、そのまま振幅制限回路42を通過して振幅制限読取サンプル値系列RSLIMとして出力されるのである。
【0015】
高域強調フィルタ43は、上記振幅制限読取サンプル値系列RSLIM中における最短ランレングス2Tに対応したサンプル系列のみそのレベルを増大させた高域読取サンプル値系列を生成し、これを加算器44に供給する。高域強調フィルタ43は、例えばタップ係数が[−k、k、k、−k]なるトランスバーサルフィルタである。かかる構成により、高域強調フィルタ43は、例えば図3(a)又は図3(b)に示されるが如き振幅制限読取サンプル値系列RSLIM中における時点D-1.5、D-0.5、D0.5、及びD1.5各々での値に基づいて時点D0での値を求め、これを高域読取サンプル値RSHIGとして順次出力する。つまり、
RSHIG=(−k)・Y-1.5+k・Y-0.5+k・Y0.5+(−k)・Y1.5
-1.5:RSLIM中における時点D-1.5での振幅制限読取サンプル値
-0.5:RSLIM中における時点D-0.5での振幅制限読取サンプル値
0.5:RSLIM中における時点D0.5での振幅制限読取サンプル値
1.5:RSLIM中における時点D1.5での振幅制限読取サンプル値
となる。
【0016】
この際、図3(a)に示されるように、ランレングス2Tに対応した時点D-1.5及びD-0.5(又は時点D0.5及びD1.5)各々での振幅制限読取サンプル値は互いに略同一となる。一方、図3(b)に示す如くランレングスが3T及び4T各々の場合における時点D-1.5及び時点D-0.5(又は時点D0.5及びD1.5)各々での振幅制限読取サンプル値は、振幅制限回路42の動作により共に振幅制限値−Th(又はTh)となる。よって、高域強調を強く掛けるべく高域強調フィルタ43のタップ係数kの値を大きくしても、ゼロクロス時点D0において得られる高域読取サンプル値は一定値に維持されるので、符号間干渉が生じない。
【0017】
加算器44は、かかる高域読取サンプル値系列RSHIGと、上記プリイコライザ9から供給された読取サンプル値系列RSCとを加算し、その加算結果を高域強調読取サンプル値系列RSHとして出力する。
【0018】
以上の如き構成により、リミットイコライザ10は、上記読取サンプル値系列RSCにおける極大のサンプル値と極小のサンプル値との間隔が所定の高域波長間隔に該当するとき、つまりRLL(1、7)変調におけるランレングス2Tに該当するとき、これらサンプル値を夫々増大させて高域強調を行うのである。
【0019】
図4は、上記リミットイコライザ10によって高域強調処理を施して得られた高域強調読取サンプル値系列RSHのスペクトラム(実線にて示す)と、このような高域強調を行わないイコライザによって得られる読取サンプル値系列のスペクトラム(破線にて示す)とを対比して示す図である。図4に示すように、リミットイコライザ10の出力(実線にて示す)には、高域強調を実施しないイコライザの出力(破線にて示す)にはみられない高調波成分を含んでいる。
【0020】
PLL回路8は、上記高域強調読取サンプル値系列RSHに生じている位相誤差分を補正した、上記チャネルクロックと同一周波数(66MHz)のクロック信号を生成し、これを上記サンプリングクロックSKとして上記A/D変換器7、D/A変換器11、及びジッタ測定回路30に供給する。D/A変換器11は、上記高域強調読取サンプル値系列RSHをサンプリングクロックSKに応じたタイミングにてアナログ信号に変換し、これを高域強調読取信号RDとしてポストローパスフィルタ12に供給する。
【0021】
ポストローパスフィルタ12は、かかる高域強調読取信号RD中に存在する折り返し成分(後述する)を除去することにより、上記高域強調読取サンプル値系列RSHにおけるベースバンド成分のみを抽出し、これを評価読取信号RRとして2値化回路13に供給する。
【0022】
以下に、ポストローパスフィルタ12の詳細な動作について説明する。
【0023】
図5は、ポストローパスフィルタ12に入力された高域強調読取信号RDの周波数帯域を示す図である。
【0024】
高域強調読取信号RDは、上記高域強調読取サンプル値系列RSHをサンプリングクロックSKのタイミングにてアナログ信号に変換して得られたものである。よって、高域強調読取信号RD中には、図5に示す如く、サンプリング周波数fs(66MHz)の1/2以下の帯域に高域強調読取サンプル値系列RSHのベースバンド成分が存在すると共に、(1/2)・fs以上の帯域にはその折り返し成分が存在する。そこで、ポストローパスフィルタ12は、図5の破線にて示す如きカットオフ特性にて上記高域強調読取サンプル値系列RSH中の(1/2)・fs以上の折り返し成分を除去する。これにより、ポストローパスフィルタ12は、高域強調読取信号RD中から高域強調読取サンプル値系列RSHのベースバンド成分のみを抽出し、これを評価読取信号RRとして出力する。
【0025】
図6は、ポストローパスフィルタ12に入力された高域強調読取信号RD、及びポストローパスフィルタ12から出力された評価読取信号RR各々の波形の一例を示す図である。
【0026】
図6に示すように、高域強調読取信号RDはD/A変換器11によって得られたものである為、その0次ホールド特性によって階段状の波形となってしまい、ジッタ測定には適さない。そこで、ポストローパスフィルタ12により、高域強調読取信号RD中に存在する高域強調読取サンプル値系列RSHの折り返し成分を除去した、図6に示す如き滑らかな波形を有する評価読取信号RRを生成するのである。
【0027】
図7は、情報データがチャネルクロック66MHzでRLL(1、7)変調処理されて記録ディスク3に記録されている場合における、ポストローパスフィルタ12のカットオフ周波数とジッタ量との対応関係を示す図である。
【0028】
尚、図7に示す一例においては、ピックアップ1に搭載されている対物レンズ(図示せぬ)の開口数NA及び波長λは、下記の如きである。
【0029】
NA=0.85
波長λ=405nm
この際、リミットイコライザ10を用いない場合(破線にて示す)には、ポストローパスフィルタ12のカットオフ周波数をチャネルクロックの周波数の1/2、つまり33MHzよりも小に設定しておけば、ジッタの変動はなかった。ところが、上述した如きリミットイコライザ10を採用した場合には、ポストローパスフィルタ12のカットオフ周波数が30MHzよりも大に設定されていると、図5に示す如き高域強調読取サンプル値系列RSHの折り返し成分を十分に減衰させることが出来なくなり、図7に示すようにジッタ量が増加してしまう。更に、ポストローパスフィルタ12のカットオフ周波数を30MHzよりも小に設定すると、図4の実線にて示す如き高域強調読取サンプル値系列RSH中の高調波成分が減衰してしまうので、図7に示すようにジッタ量が増加してしまう。
【0030】
つまり、ポストローパスフィルタ12のカットオフ周波数が30MHz近傍においてジッタ量が最小となるのである。更に、ポストローパスフィルタ12のカットオフ周波数が30MHz近傍であれば、ポストローパスフィルタ12のカットオフ周波数が多少変動してしまっても、図7に示すようにその変動に対するジッタ量の変動量は小である。
【0031】
このように、情報データがチャネルクロック66MHzでRLL(1、7)変調記録されている記録ディスク3を評価するにあたり上述した如きリミットイコライザ10を採用した場合には、ポストローパスフィルタ12のカットオフ周波数を30MHz近傍に設定しておくのが好ましいのである。ここで、カットオフ周波数の30MHz近傍とは、ジッタ量の変動を0.2%以内に抑えることを考慮した際に許容されるカットオフ周波数の変動分±10%を含むものであり、27〜33MHzである。尚、2倍速(チャネルクロック周波数132MHz)でディスク評価する場合には、ポストローパスフィルタ12のカットオフ周波数を60MHz近傍に設定するのが好ましい。
【0032】
要するに、チャネルクロックの周波数をfclk[MHz]、ポストローパスフィルタ12のカットオフ周波数をfc[MHz]とした場合、fc/fclkが略5/11となるように、ポストローパスフィルタ12のカットオフ周波数fcを決定すれば良いのである。
【0033】
更に、カットオフ周波数の変動分±10%を考慮した場合には、
9/22≦fc/fclk≦1/2
を満たす範囲内でポストローパスフィルタ12のカットオフ周波数fcを決定すれば良いのである。
【0034】
2値化回路13は、上記ポストローパスフィルタ12から供給された評価読取信号RRが所定閥値よりも大なるときには所定の高電圧、小なるときには所定の低電圧を有する2値信号を生成し、これをジッタ測定回路30に供給する。ジッタ測定回路30は、かかる2値信号のエッジタイミングと基準クロック信号におけるクロックタイミングとの時間差のバラツキを測定し、その測定結果をディスク評価値として出力する。
【0035】
このように、ジッタ測定回路30は、リミットイコライザ10によって符号間干渉を生じさせることなく最短ランレングスに該当する読取サンプル値系列のみに高域強調を施し、かつポストローパスフィルタ12によってD/A変換時に生じた折り返し成分を除去した読取信号をジッタの測定対象としている。
【0036】
従って、例え記録ディスクに記録されている記録情報の記録密度が高くても、信頼性の高いディスク評価を行うことが可能となる。又、ディスク評価装置にリミットイコライザを適用した場合に、従来考慮されていなかったポストローパスフィルタのカットオフ周波数を本発明のように設定することにより、リミットイコライザのジッタ改善効果を十分に発揮することが可能になる。更に、ポストローパスフィルタのカットオフ周波数が多少変動してもジッタの変動は微量なので、ディスク評価装置間のばらつきの無い、信頼性の高いジッタ評価が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明によるディスク評価装置の構成を示す図である。
【図2】リミットイコライザ10の内部構成を示す図である。
【図3】補間読取サンプル値系列RSP及び振幅制限読取サンプル値系列RSLIMの一例を示す図である。
【図4】リミットイコライザ10の出力と、高域強調を行わないイコライザの出力とを対比して示す図である。
【図5】ポストローパスフィルタ12に入力された高域強調読取信号RDの周波数帯域を示す図である。
【図6】ポストローパスフィルタ12に入力された高域強調読取信号RDと、ポストローパスフィルタ12から出力された評価読取信号RR各々の波形の一例を示す図である。
【図7】情報データがチャネルクロック66MHzでRLL(1、7)変調処理されて記録ディスク3に記録されている場合における、ポストローパスフィルタ12のカットオフ周波数とジッタ量との対応関係を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
3 記録ディスク
10 リミットイコライザ
11 D/A変換器
12 ポストローパスフィルタ
30 ジッタ測定回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報データに対してチャネルクロックに従って所定の変調処理を施して得られた変調信号が記録されている記録ディスクの評価を行うディスク評価装置であって、
前記記録ディスクから前記変調信号の読み取りを行って読取信号を得る情報読取手段と、
前記読取信号を前記チャネルクロックと同一周波数のクロックタイミングにてサンプリングして読取サンプル値系列を得るA/D変換器と、
前記読取サンプル値系列の各サンプル値を所定の振幅制限値以下に制限した振幅制限読取サンプル値系列を得る振幅制限手段と、
前記振幅制限読取サンプル値系列における極大のサンプル値と極小のサンプル値との間隔が所定の高域波長間隔に該当するとき前記極大のサンプル値及び前記極小のサンプル値を増大せしめて高域強調した高域強調読取サンプル値系列を得る高域強調フィルタと、
前記高域強調読取サンプル値系列を前記チャネルクロックと同一周波数のクロックタイミングにてアナログの高域強調読取信号に変換するD/A変換器と、
前記高域強調読取信号における所定のカットオフ周波数以下の成分のみを抽出してこれを評価読取信号として得るローパスフィルタと、
前記評価読取信号を所定閥値にて2値化した2値化信号を得る2値化回路と、を備え、
前記チャネルクロックの周波数は66MHzであり、前記カットオフ周波数は27MHz以上33MHz以下であり、
前記2値化信号のジッタをディスク評価値とすることを特徴とするディスク評価装置。
【請求項2】
前記情報読取手段は対物レンズを備え、当該対物レンズの開口数は0.85であることを特徴とする請求項1記載のディスク評価装置。
【請求項3】
前記情報読取手段における読取波長は405nmであることを特徴とする請求項1又は2記載のディスク評価装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−66067(P2006−66067A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−293280(P2005−293280)
【出願日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【分割の表示】特願2002−103524(P2002−103524)の分割
【原出願日】平成14年4月5日(2002.4.5)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】