説明

ディスク載置棚およびディスク管理システム

【課題】光ディスクに貼付されるICタグの読み取り性能を改善する。
【解決手段】光ディスク載置棚10は、ICタグが設けられた光ディスクが並べて載置される棚板12と、仕切り板18a〜18fと、を有する。仕切り板18a〜18fには、ループアンテナ素子22a〜22fがそれぞれ設けられる。各ループアンテナ素子22a〜22fは、その近傍に光ディスクが載置された場合にそのループアンテナ素子とその光ディスクのICタグとが対向するよう棚板12上に設置されている。各ループアンテナ素子22a〜22fは隣のループアンテナ素子と流れる電流の極性が揃うように電気的に接続される。間口方向から見たときに、少なくともひとつのループアンテナ素子の中心は他のループアンテナ素子の中心とずれている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスク載置棚およびディスク管理システムに関し、特に光ディスクに取り付けられたICタグを読み取る技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、管理したい物品に該物品情報を記憶させたICタグを具備させて、該ICタグと非接触に通信を行うハンディリーダによる管理システムや、収納棚に該ICタグとの通信を行うためのアンテナを具備させた物品管理システムが知られている。
【0003】
一方、管理したい物品は多品種にわたるものの、ICタグは金属物への貼付(近傍)や、複数のICタグ同士の姿勢(重なりや、積層状態)によって通信性能の低下が生じるため、その貼付対象となる物品や物品の配置方法による制約があった。
【0004】
ICタグの読取性能が低下する主な理由は、
(1)金属物への貼付:金属表面に生成される渦電流の反磁界による読取性能低下、
(2)ループ状の金属物:金属物自体がアンテナになり反磁界が発生することにより読取性能が低下、
(3)ICタグ同士の姿勢:ICタグ同士が近づくと、ICタグ同士の干渉によりICタグの共振周波数のズレが起こり読取性能低下、
である。
このような読取性能低下の要因から、これらの管理システムで最も管理(物品に取り付けられたICタグとの通信)が難しい物品の代表例として、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスクが挙げられる。
【0005】
光ディスクに貼付されたICタグが管理し難い主な理由は以下の通りである。
(A)光ディスクは、その表面の記録層が金属膜で構成された電気的にドーナツ型の閉ループ形状から構成されている(すなわち、上記(1)および(2))。
(B)光ディスクの厚みは1.2(mm)と薄く、ICタグを光ディスク自体の側面に貼付するのはサイズ的に難しく、また再生、記録時の回転ブレなどの不具合の原因となりうる。また、レーベル面へのICタグの貼付も、回転ブレの要因となる以外に、ICタグの貼付に使用される接着剤が、長期保存時の基板面への変形要因となりうる。そこで、ICタグは内径の非記憶部に貼付されることが好ましいが、光ディスクは、ループ状の金属物であるため、このループの中心軸と内径に貼付するICタグのアンテナの中心軸が略同一上に存在することになる(すなわち、上記(2))。
(C)光ディスクは、昨今10(mm)厚から5(mm)厚の薄いケースや不織布のケースによる収納が主流となってきており、ICタグ付き光ディスクを収容する場合、ICタグ同士が非常に近接して積層状に配列されることになる(すなわち、上記(3))。
【0006】
このようなCDやDVD等の光ディスクの管理システムとしては、例えば特許文献1に記載の通信システムが提案されている。また、特許文献2にはハンガーに吊した衣料品に取り付けたICタグを読み取る装置が、特許文献3には管理対象物のICタグを読み取る装置が、開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−339170号公報
【特許文献2】特開2001−156525号公報
【特許文献3】特開2010−154012号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1で提案されているシステムでは、光ディスクの非記憶部にICタグを貼付し、該ICタグとの通信を行う読取用のアンテナを光ディスクに1対1で対応させるように複数配列していると考えられる。
【0009】
このような従来の技術について、本発明者は以下の課題を認識した。
(課題1)
読取用アンテナとICタグとが1対1で対応するように読取用アンテナを駆動する場合、読取や応答に時間を要したり、コストが高くなる。
(その理由)
読取用アンテナとICタグとが1対1で対応するように読取用アンテナを設ける場合、読取用アンテナの切替えが必要となる。この場合、1台のリーダで制御できるICタグの量が限られているため、複数のリーダが必要になったり、切替に要する時間分余計に読み取りに時間がかかることになる。
【0010】
(課題2)
読取用アンテナとICタグとが1対1で対応するように読取用アンテナを設けても、正確な位置検出ができない。
(その理由)
1つの読取用アンテナの両サイドにICタグ付き光ディスクが配置されることがある。したがって正確にどの読取用アンテナで認識したかを判断するためには、一方向(対応する光ディスクの存在する方向)にのみ電磁波を放出するようなシールド機構が必要となる。
また、ICタグは、中央部に孔を有する導電性金属膜で構成されている光ディスクと中心軸が略同一に構成されている。したがって、光ディスクがブースタアンテナとなり、光ディスクを介して隣接読取用アンテナにも電磁波が誘導されるので、正確な位置を判断することができない。
【0011】
(課題3)
正確な位置検出のためのシールド材を設置する場合、収容量が減少する。
(その理由)
読取用アンテナの一方にのみ電磁波を放出するように他方にシールド構造を構成すると、シールド材と読取用アンテナとの距離が短い場合、読取性能が低下しうる。そのため、シールド材と読取用アンテナの間の離間距離を確保する必要があり、仕切り板厚みが厚くなるため、収容量が低下しうる。
【0012】
特許文献2や特許文献3に開示されているICタグの読み取り技術について、本発明者は以下の課題を認識した。
【0013】
(課題4)
光ディスクの内径側に貼付されたICタグよりも十分大きな、特に光ディスク自体よりも大きなアンテナを使用する場合、ICタグの読み取りが困難となりうる
(その理由)
光ディスクの記憶部はアルミ蒸着膜等の導電性材料で構成されている。したがって、内径側のICタグに対して十分に大きなアンテナを使用する場合、アンテナに近く磁界が強い位置と正対する導電性材料の部分(記憶部)では、渦電流による反磁界が発生する。このため、読み取りが困難となりうる。
【0014】
(課題5)
昨今、光ディスクは安価になっており、その使用量も急増している。そのため、かつてのビデオテープと同様に、限られた保管スペースにより多くすなわち高い密度で保管する必要性が生じている。この密度を上げるために、より薄いディスクケースが使用される傾向にある。僅か1(mm)程度の厚みの不織布のケースに光ディスクを入れて保管する場合もある。このように光ディスクを薄いケースに入れて保管する場合、読み取りが困難となりうる。
(その理由)
光ディスクに貼付されたICタグや光ディスク自体や読み取り用のアンテナによって、相互に電波干渉が発生し、ICチップを起動する磁界を十分に得られなくなる場合がある。このため、読み取りが困難となりうる。
【0015】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は光ディスクに設けられるICタグの読み取り性能を改善するディスク管理技術の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明のある態様は、ディスク載置棚に関する。このディスク載置棚は、ICタグが設けられた光ディスクが並べて載置される棚板と、ループ形状の複数のアンテナ素子であって各アンテナ素子の近傍に光ディスクが載置された場合にそのアンテナ素子とその光ディスクのICタグとが対向するよう棚板上に設置されている複数のアンテナ素子と、を備える。各アンテナ素子は隣のアンテナ素子と流れる電流の極性が揃うように電気的に接続される。複数のアンテナ素子は、棚板に光ディスクが並べられる方向である整列方向に沿って並べて設置される。複数のアンテナ素子を整列方向から見たときに、少なくともひとつのアンテナ素子の設置位置が他のアンテナ素子の設置位置とずれている。
【0017】
この態様によると、少なくともひとつのアンテナ素子の設置位置と他のアンテナ素子の設置位置とがずれていることによって、それらの間の干渉が低減されうる。
【0018】
本発明の別の態様は、ディスク管理システムである。このディスク管理システムは、上記のディスク載置棚と、複数のアンテナ素子に対する一回の給電で棚板に載置される複数の光ディスクのICタグから情報を読み取るICタグ読み取り装置と、を備える。
【0019】
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、光ディスクに設けられるICタグの読み取り性能を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施の形態に係る光ディスク載置棚を示す斜視図である。
【図2】図1のアンテナ部分を示す斜視図である。
【図3】図1のアンテナ部分の繰り返しユニットを示す斜視図である。
【図4】ICタグが貼付された光ディスクの上面図である。
【図5】ICタグの構成を示す上面図である。
【図6】図6(a)、(b)は、ループアンテナ素子の隣のスロットに光ディスクが載置された場合の、そのループアンテナ素子とその光ディスクに貼付されたICタグとの位置関係を示す説明図である。
【図7】ループアンテナ素子と延伸アンテナ素子と隣接素子接続配線との接続関係を示す説明図である。
【図8】図1の光ディスク載置棚への、光ディスクが入ったディスクケースの収容例を示す正面図である。
【図9】重要記録の保存室に図1の光ディスク載置棚が適用された場合を説明するための説明図である。
【図10】変形例に係るループアンテナ素子と光ディスクに貼付されたICタグとの位置関係を示す説明図である。
【図11】図11(a)〜(d)は、実施の形態および変形例におけるループアンテナ素子の配置を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
【0023】
実施の形態に係る光ディスク載置棚は、ICタグが貼付されたCD、DVD、追記型のCD/DVD、BD(Blu−ray Disc)−Rなどの光ディスクを収容、管理するために使用される。光ディスク載置棚の各仕切り板にはICタグと対向するループアンテナ素子が設けられる。それらのループアンテナ素子は隣り合うループアンテナ素子と流れる電流の極性が揃うように順次接続される。そのように接続されたループアンテナ素子にICタグリーダが一括して給電することにより、光ディスク載置棚上に載置されている光ディスクのICタグを一度に読み取ることができる。これにより素早く確実に目的の光ディスクの存否や棚板上に載置された光ディスクに関する情報を得ることができる。
【0024】
また、実施の形態に係る光ディスク載置棚では、棚板上に光ディスクが並べられる方向からループアンテナ素子を見たときに、少なくともひとつのループアンテナ素子の設置位置が他のループアンテナ素子の設置位置とずれている。これにより、それらのループアンテナ素子間の干渉を低減し、介在するICタグ、光ディスクの読み取り磁場への悪影響を軽減することができる。
【0025】
図1は、実施の形態に係る光ディスク載置棚10を示す斜視図である。光ディスク載置棚10はディスクケース2に入った光ディスク(図1では不図示)を収容する。光ディスク載置棚10は、棚板12と、背面板14と、側面板16と、仕切り板18a〜18fと、を備える。ICタグが貼付された光ディスクが入ったディスクケース2は、棚板12上に縦置きの状態で間口方向(棚板12の間口が延在する方向、図のx方向)に並べて載置される。間口方向は、棚板12上にディスクケース2が並べられる方向であると言える。ディスクケース2は、市場に広く流通している10(mm)厚で縦横141(mm)×125(mm)の大きさのプラスチック製のものであってもよい。あるいはまた、ディスクケース2は、市場に広く流通している5(mm)厚のものであってもよい。
背面板14、側面板16、仕切り板18a〜18fは、棚板12のディスクケース2が載置されるディスク載置面12a上に設けられる。
【0026】
各仕切り板18a〜18fは、棚板12と一体に形成された光ディスク間を仕切るための仕切り板であり、間口方向に沿って所定の間隔L1で並べて設けられている。各仕切り板18a〜18fの厚さは約1(mm)、縦横は130(mm)×110(mm)であってもよい。所定の間隔L1は、10(mm)厚規格のディスクケースひとつまたは5(mm)厚規格のディスクケース2つが縦置きで収まる間隔、例えば11(mm)に設定されてもよい。
【0027】
仕切り板18aは、ループアンテナ素子22aと延伸アンテナ素子28aとを含む。仕切り板18bはループアンテナ素子22b(図1では不図示)と延伸アンテナ素子28b(図1では不図示)とを含む。仕切り板18cはループアンテナ素子22cと延伸アンテナ素子28cとを含む。仕切り板18dはループアンテナ素子22dと延伸アンテナ素子28dとを含む。仕切り板18eはループアンテナ素子22eと延伸アンテナ素子28eとを含む。仕切り板18fはループアンテナ素子22fと延伸アンテナ素子28fとを含む。
各ループアンテナ素子は一巻きの矩形のループ形状を有する。本実施の形態では、ループアンテナ素子の設置位置を代表する位置として、矩形の対角線の交点で定義されるループアンテナ素子の中心の位置を採用する。なお、ループの形状や巻き数等に依存して他の位置を採用してもよいことは、本明細書に接した当業者には明らかである。
【0028】
仕切り板18a、18c、18eに含まれるループアンテナ素子22a、22c、22eは、間口方向から見たときの中心220a、220c、220eの位置が第1位置で略一致する第1グループを形成する。すなわち、ループアンテナ素子22a、22c、22eの中心220a、220c、220eは、間口方向と平行な第1軸J1上に存在する。
仕切り板18b、18d、18fに含まれるループアンテナ素子22b、22d、22fは、間口方向から見たときの中心220b、220d、220f(図1では中心220bは不図示)の位置が第1位置とは異なる第2位置で略一致する第2グループを形成する。すなわち、ループアンテナ素子22b、22d、22fの中心220b、220d、220fは、間口方向と平行な第2軸J2上に存在する。
【0029】
第1軸J1と第2軸J2とは奥行き方向(棚板12の間口から背面板14に向かう方向、図のy方向)に所定の距離D1だけ離れている。この距離D1は、市場に広く流通している光ディスクの直径の10%から25%の範囲に設定される。
【0030】
光ディスク載置棚10では、第1グループに属するループアンテナ素子を含む仕切り板と第2グループに属するループアンテナ素子を含む仕切り板とが間口方向に沿って交互に並べて設けられる。
【0031】
仕切り板18aに関して、延伸アンテナ素子28aは、ループアンテナ素子22aの両端を棚板12に向けて延伸する2本の直線状素子を有する。ループアンテナ素子22aおよび延伸アンテナ素子28aは、例えば5(mm)幅の銅箔から一体に形成される。ループアンテナ素子22aおよび延伸アンテナ素子28aが仕切り板18aのディスクケース2と対向する面180aに形成された後その上から絶縁および保護用の膜を施してもよいし、仕切り板18aが複数層から形成される場合は内部の層にそれらのアンテナ素子を形成してもよい。仕切り板18b〜18fについても同様である。
【0032】
ループアンテナ素子22aは、棚板12側で両端が延伸アンテナ素子28aの2本の直線状素子とそれぞれ接続される。ループアンテナ素子22aは、隣のスロット30aに光ディスクが入ったディスクケース2が載置された場合に、ループアンテナ素子22aとその光ディスクのICタグとが対向するよう棚板12上に設置されている。特にループアンテナ素子22aは、仕切り板18aのディスクケース2と対向する面180aと実質的に平行となるよう形成される。ループアンテナ素子22c、22eについても同様である。ループアンテナ素子22b、22d、22fについても中心の位置が奥行き方向に距離D1だけずれている点を除けば同様である。ループアンテナ素子が形成される位置のさらなる詳細については後述する。なお、左端のループアンテナ素子22aの一端は延伸アンテナ素子28aの直線状素子を介して図示しない第1給電端子と接続される。
【0033】
棚板12は、隣り合う仕切り板に設けられたループアンテナ素子間を接続する隣接素子接続配線24a〜24eと、間口方向に直線状に延びるリターン配線26と、ストッパ20a〜20eと、を含む。隣接素子接続配線24cは、隣接するループアンテナ素子22cとループアンテナ素子22dとをそれらに流れる電流の極性が揃うように電気的に接続する。隣接素子接続配線24a、24b、24d、24eについても同様である。リターン配線26は、右端のループアンテナ素子22fの一端と図示しない第2給電端子とを接続する。
【0034】
棚板12の第1給電端子および第2給電端子は図示しないICタグリーダに接続される。ICタグリーダは、第1給電端子、第2給電端子間に対する一回の給電で棚板12に載置される光ディスクのICタグから情報を読み取る。光ディスク載置棚10とICタグリーダとは光ディスク管理システムを構成する。
なお、一回の給電でICタグから情報を読み取ることは、アンテナの切替がないことすなわちICタグを読み取るためにアンテナを切り替えなくてもよいことを含む。
【0035】
ストッパ20a〜20eは、棚板12のディスク載置面12a上に設けられる。ストッパ20aは、対応するループアンテナ素子22aとICタグとが対向する位置に、ディスクケース2すなわちディスクケース2に入っている光ディスクを位置決めする。光ディスクの間口方向に沿っての移動は仕切り板18a、18bによって制限されているので、ストッパ20aは特にループアンテナ素子22aが形成される面、図1の例ではyz平面、と平行な方向について光ディスクを位置決めする。これにより、例えば振動やディスクケース2を入れた者の不注意によってディスクケース2が棚板12上の所定の位置からずれ、ICタグの位置がループアンテナ素子に対してずれた状態となる可能性を低減できる。その結果、ICタグの読み取りミスを軽減できる。ストッパ20b〜20eについても同様である。
【0036】
図2は、図1のアンテナ部分を示す斜視図である。光ディスク載置棚10においてICタグと通信するために給電されるアンテナは、ループアンテナ素子22a〜22fと延伸アンテナ素子28a〜28fと隣接素子接続配線24a〜24eとリターン配線26とを含み、一筆書きできる形状に形成されている。これを見方を変えて表現すると、複数回、図2の例では6回、巻回されたコイル32が棚板12上に設けられていると言える。またコイル32は、それぞれが少なくともひとつのループを含む複数の、図2の例では6つのループ部分に分割される。各ループアンテナ素子は、このループ部分のうちのひとつに対応する。隣接するループ部分の間には、当該隣接するループ部分のうちの少なくとも一方とICタグとが対向するように光ディスクが載置される。例えばループ部分22bとループ部分22cとの間のスロット30bにはループ部分22cとICタグとが対向するように光ディスクが入ったディスクケース2が載置される。
【0037】
図3は、図1のアンテナ部分の繰り返しユニットを示す斜視図である。光ディスク載置棚10においてICタグと通信するために給電されるアンテナは、ループアンテナ素子34と延伸アンテナ素子36と隣接素子接続配線38とを含むユニットを間口方向に沿って繰り返し配置した部分を含む。
【0038】
ループアンテナ素子とICタグとの位置関係を説明する。
図4は、ICタグ6が貼付された光ディスク4の上面図である。光ディスク4の直径は市場に広く流通しているものと同様の120(mm)であってもよい。光ディスク4は、回転軸を中心とするクランプ用の中央孔4aと、導電性金属膜で形成された記録領域である記憶部4cと、中央孔4aと記憶部4cとの間の金属膜が形成されていない領域である非記憶部4bと、を有する。ICタグ6は非記憶部4b上に貼付されている。ICタグ6は、名称や含まれるコンテンツの内容などの光ディスク4に関する情報を記憶する。中央孔4aの直径は市場に広く流通しているものと同様の15(mm)であってもよい。
【0039】
図5は、ICタグ6の構成を示す上面図である。ICタグ6は、円環状のフィルム6cと、フィルム6c上に固定された2重ループ形状のタグアンテナ6aと、同じくフィルム6c上に固定されタグアンテナ6aの両端と接続されるICチップ6bと、を含む。フィルム6cは光ディスク4の非記憶部4bと同様の平面形状を有する。回転時の均等性から、ICタグ6の形状はコイル形状であることが好ましい。ICチップ6bは光ディスク4に関する情報を記憶する。ICタグ6は、全体としてディスク状になるように樹脂モールドしたものであってよい。
【0040】
ICタグ6が貼付された光ディスク4を平面的に見た場合には、ICタグ6が中央孔4aにはみ出さないように、ICタグ6の内周囲が中央孔4aの外周囲とほぼ同一またはこの外周囲よりも多少大きくなっている。さらに、光ディスク4を平面的に見た場合には、ICタグ6が記憶部4cにはみ出さないように、ICタグ6の外周囲が記憶部4cの内周囲とほぼ同一またこの内周囲よりも多少小さくなっている。
【0041】
図6(a)、(b)は、ループアンテナ素子の隣のスロットに光ディスクが載置された場合の、そのループアンテナ素子とその光ディスクに貼付されたICタグとの位置関係を示す説明図である。図6(a)は、図1でx軸の負側からループアンテナ素子22aおよび隣のスロット30aに載置された光ディスク4を見た場合の透視図である。
【0042】
ループアンテナ素子22aを大きくすると金属の円環である記憶部4cによる反磁界の影響が強まりICタグ6を読み取りにくくなる。一方でループアンテナ素子22aを小さくすると、同じ電流に対して生じる磁界が弱くなり、やはりICタグ6を読み取りにくくなる。そこで図6(a)に示される例では、ループアンテナ素子22aは、光ディスク4の対向する面に投影した写像が光ディスク4の記憶部4cと非記憶部4bとの境界4d(直径L4)を含む仮想的なドーナツ状の領域4e(外径L3、内径L2)に含まれるように形成されている。これにより、ループアンテナ素子22aの製造誤差を考慮しても、ループアンテナ素子22aをICタグ6を読み取るのにより適した大きさとすることができる。
特にループアンテナ素子22aは、その中心220aのyz平面における位置が、スロット30aの所定の位置に載置された光ディスク4の中心4fのyz平面における位置と略一致するように位置決めされる。
【0043】
なお、ループアンテナ素子22aが非記憶部4bすなわちICタグ6を囲むように形成されると、ICタグ6のほぼ全面がループアンテナ素子22aから放出される電磁波を受けうるのでより好ましい。
ループアンテナ素子22c、22eについても同様である。
【0044】
図6(b)は、図1でx軸の負側からループアンテナ素子22bおよび隣のスロット30bに載置された光ディスク4を見た場合の透視図である。ループアンテナ素子22bの中心220bは、ループアンテナ素子22aの中心220aすなわちスロット30bの所定の位置に載置された光ディスク4の中心4fとy方向に距離D1ずれている。
ループアンテナ素子22d、22fについても同様である。
【0045】
図7は、ループアンテナ素子22cと延伸アンテナ素子28cと隣接素子接続配線24bとの接続関係を示す説明図である。延伸アンテナ素子28cの左側の直線状素子の下部は山折りされ、右側の直線状素子の下部は谷折りされて隣接素子接続配線24bに連結される。
【0046】
以上のように構成された光ディスク載置棚10の動作について説明する。CD/DVDのレンタルショップに光ディスク載置棚10が導入されたとする。店員は光ディスク載置棚10に数多くのCD/DVDを陳列する。レンタルショップに備え付けられた検索システムは、ICタグリーダと接続されている。利用者から目的のCD/DVDの貸し出し状況の照会要求を受けた検索システムは、ICタグリーダを用いて光ディスク載置棚10に載置されているCD/DVDのICタグ6を一回の給電で読み取る。検索システムはその読み取り結果から目的のCD/DVDの存否を判定し、利用者に通知する。この際、光ディスク載置棚10に収容されているCD/DVDのICタグ6を一回の給電で読み取るので、読み取りに要する時間を短縮できる。したがってレスポンスを速めて検索待ち時間を低減できる。
【0047】
本実施の形態に係る光ディスク載置棚10によると、各ループアンテナ素子は隣のループアンテナ素子と流れる電流の極性が揃うように電気的に接続される。したがって、全体的に見るとループアンテナ素子22a〜22fは図2に示す通りひとつのコイル32の部分であると言える。この構成は光ディスク4が棚板12上のどこにあるかを示すものではないので、そもそも位置の表示ミス自体が起こりえない。さらに、各ループアンテナ素子22a〜22fに対してシールド材を設ける必要もない。
【0048】
また、多数の読み取りアンテナを順次切り替えていく方法と比べて、一回の給電で棚板12上に載置された複数の光ディスク4のICタグ6を読み取ることができるので、読み取りがより速くなる。
つまり本実施の形態では、判別できる光ディスク4の位置の最小単位を棚板12とする代わりに読み取りの確実性および速度を上げている。本発明者の当業者としての経験から、実用上、多くのアプリケーションにおいて後者の方が重要である。
【0049】
図8は、図1の光ディスク載置棚10への光ディスクが入ったディスクケース2a、2bの収容例を示す正面図である。隣り合う仕切り板間のスロットには5(mm)厚のディスクケース2aが2つ、もしくは10(mm)厚のディスクケース2bが1つ収まる。本発明者の実験により、スロットに5(mm)厚のディスクケース2aが2つ収まっていてもそれらの光ディスクのICタグを問題なく読み取ることができることが確認された。
【0050】
実用上スロットの幅は厚い方のディスクケース2bを収容できる程度に設定されることが考えられる。その場合、ひとつの光ディスク載置棚10にできるだけ多くの光ディスクを収納したいという当然の欲求から、利用者が1つのスロットに5(mm)厚のディスクケース2aを2つ入れることも考えられる。本実施の形態に係る光ディスク載置棚10はそのような状況でも確実にかつ素早くICタグを読み取ることができるので、利用者にとっては使い勝手が良く商品価値も高い。
【0051】
あるいはまた、光ディスク載置棚10を5(mm)厚のディスクケース専用とし、各スロットの幅を5(mm)厚のディスクケースが1つ入る程度の幅、例えば6(mm)に設定してもよい。
【0052】
略同形状の全てのループアンテナ素子の中心を同一軸上に配置する比較例を考える。この比較例では、ループアンテナ素子の中心と光ディスクの中心とが同一軸上に揃うように光ディスクを載置するので、全てのICタグの中心と全ての光ディスクの中心と全てのループアンテナ素子の中心とが同一軸上に配置される。なお、ICタグと光ディスクとは一体化されているのでそれらの中心は同一軸上に固定されている。この比較例では、以下の2つの理由によって読み取り性能の低下が懸念される。
【0053】
(1)光ディスクの記憶部は導電性金属膜によって形成されており、光ディスク自体がアンテナ化している。したがって比較例では、光ディスクおよびICタグのアンテナ作用の影響を最も受けやすい位置にループアンテナ素子が配置されていると言える。このアンテナ作用によって、読み取り用の磁場が低減されたり信号処理上のノイズが増大したりする虞がある。
【0054】
(2)隣接するループアンテナ素子の中心を同一軸上に配置する場合、隣接するループアンテナ素子同士が離れている間はそれらの間の干渉は小さい。しかしながらそれらが近接して配置されると、ループアンテナ素子間の干渉が大きくなる。近接するループアンテナ素子の中心が同一軸上に配置される場合、一方のループアンテナ素子から放出される磁束のほとんどが他方のループアンテナ素子のループ内部を通過するからである。この干渉によって、読み取り用の磁場が低減されたり信号処理上のノイズが増大したりする虞がある。
【0055】
光ディスクのケースとして5(mm)厚のケースや不織布のケースなどのより薄いケースが使用される場合は、隣接ループアンテナ素子間の距離が短くなるので、上記(1)および(2)の課題がより顕在化しうる。
【0056】
そこで本実施の形態に係る光ディスク載置棚10では、ループアンテナ素子22a〜22fを間口方向から見たときに、少なくともひとつのループアンテナ素子、例えばループアンテナ素子22dの中心220dが他のループアンテナ素子、例えばループアンテナ素子22cの中心220cとずれている。これにより、例えばループアンテナ素子22cとループアンテナ素子22dとの間のスロットに光ディスクが載置された場合、ループアンテナ素子22cまたはループアンテナ素子22dのいずれか一方、この場合はループアンテナ素子22dの中心と光ディスクの中心とはy方向にずれることとなる。したがって、ループアンテナ素子22dに対する光ディスクおよびICタグのアンテナ作用の影響を軽減して読み取り性能を向上させることができる。
【0057】
また、隣接するループアンテナ素子22c、22dの中心もまたずれているので、ループアンテナ素子22cから放出される磁束はループアンテナ素子22dの外側も通過する。したがって、ループアンテナ素子22dの内側を通る磁束と外側を通る磁束が存在するので、ループアンテナ素子22dは隣接するループアンテナ素子22cからの磁界の影響をより受けにくくなる。
【0058】
また、本実施の形態に係る光ディスク載置棚10では、第1グループに属するループアンテナ素子と第2グループに属するループアンテナ素子とが交互に並べて設置される。したがって、隣接するループアンテナ素子の中心は常にずれているので、光ディスクおよびICタグのアンテナ作用の影響をより軽減できると共にループアンテナ素子間の干渉をより低減できる。
【0059】
実施の形態に係る光ディスク載置棚10によると、内径側にICタグを貼付した光ディスクが薄い収納ケース、特に5mm厚以下の薄い収納ケースや不織布に入れられ、棚板12に整然と収納されている収納状況を1つのアンテナ(コイル32)で一括読取管理することにより、確実に且つ応答性を向上させた管理システムを提供できる。本実施の形態に係る光ディスク載置棚10は、薄いケースに入れられた光ディスクの管理により適している。
【0060】
以上、実施の形態に係る光ディスク載置棚の構成と動作について説明した。これらの実施の形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0061】
実施の形態では、棚板12と仕切り板18a〜18fとが一体に形成される場合について説明したが、これに限られず、それらは別体として形成されてもよい。特に棚板に仕切り板を取り付けるためのガイドを設け、仕切り板がガイドの所定位置に収まった場合に仕切り板のループアンテナ素子および延伸アンテナ素子と、棚板の隣接素子接続配線とが電気的に接続される構成とされてもよい。この場合、必要に応じて仕切り板の数を増減できる。
【0062】
実施の形態では、光ディスク載置棚10のアプリケーションの一例としてレンタルショップの検索システムで使用される場合について説明したが、これに限られない。例えば、光ディスク載置棚10は監視カメラと共に使用されてもよい。
図9は、重要記録の保存室44に光ディスク載置棚10が適用された場合を説明するための説明図である。保存室44は、会社の機密資料などの重要記録が記録されたCDやDVDを保管しておく部屋である。保存室44は、監視カメラ42と、実施の形態に係る光ディスク載置棚10と、ICタグリーダ8と、を備える。光ディスク載置棚10にCDやDVDが収容される。ICタグリーダ8は光ディスク載置棚10の第1および第2給電端子間に給電して光ディスク載置棚10に載置されているCDやDVDのICタグを一括して読み取る。監視カメラ42は光ディスク載置棚10付近に向けられている。画像データの記憶容量削減の観点から通常は監視カメラ42はオフとされている。
【0063】
保存室44の内または外に設けられる制御部40は、ICタグリーダ8および監視カメラ42と有線または無線により接続される。制御部40は、定期的に、例えば1秒間隔で、光ディスク載置棚10に載置されているCDやDVDのICタグをICタグリーダ8に読み取らせる。制御部40はICタグリーダ8から読み取り結果を受ける。制御部40は受けた読み取り結果とそれより前の読み取り結果とを比較し、読み取られたICタグの数が減っているか否かを判定する。減っていると判定された場合、制御部40は監視カメラ42に光ディスク載置棚10付近を撮像させる。その画像は図示せぬ記憶装置に記録される。また、減っていると判定された場合、制御部40は保存室44に備え付けられた図示せぬ警報装置を起動してもよい。
【0064】
これにより、例えば予期せぬ侵入者46が光ディスク載置棚10からCDやDVDを抜き取ったとしても素早く監視カメラ42を起動して侵入者46を撮像できる。特に実施の形態に係る光ディスク載置棚10では従来と比較して読み取り時間が低減されうるのでより好適である。
【0065】
また、実施の形態に係る光ディスク載置棚10は、光ディスク管理用の読取装置(スキャン式)にも適用できる。
【0066】
実施の形態ではループアンテナ素子の形状が矩形の場合について説明したが、これに限られず、円形や楕円形等であってもよく、その形状に制限はない。また、実施の形態ではループアンテナ素子は一巻きのループである場合について説明したが、これに限られず、ループの巻数に制限はない。また、実施の形態では光ディスク載置棚10に6つの仕切り板が設けられる場合について説明したが、これに限られず、仕切り板は棚板12の間口方向の幅が許す限りいくつ設けてもよい。
【0067】
実施の形態では、ループアンテナ素子を棚板12に設けられた配線と接続する場合について説明したが、これに限られない。例えば、ループアンテナ素子同士を接続するための配線を背面板に設けてもよい。図10は、第1変形例に係るループアンテナ素子48と光ディスク4に貼付されたICタグ6との位置関係を示す説明図である。図10は図6(a)に対応する。ループアンテナ素子48は延伸アンテナ素子50を通じて背面板に設けられた隣接素子接続配線に接続される。
【0068】
実施の形態では、棚板上に光ディスクが並べられる方向は間口方向である場合について説明したが、これに限られず、奥行き方向や高さ方向(図のz方向)であってもよい。
【0069】
実施の形態では、第1グループに属するループアンテナ素子と第2グループに属するループアンテナ素子とが交互に並べて設置される場合について説明したが、これに限られない。図11(a)〜(d)は、実施の形態および変形例におけるループアンテナ素子の配置を示す上面図である。
【0070】
図11(a)は、実施の形態に係る光ディスク載置棚10のループアンテナ素子22a〜22fの上面図である。各ループアンテナ素子の中心はその隣のループアンテナ素子の中心とy方向にずれている。
【0071】
図11(b)は、第2変形例に係る光ディスク載置棚のループアンテナ素子62a〜62fの上面図である。ループアンテナ素子62a〜62fは、ずらし方のパターンを除いてループアンテナ素子22a〜22fと同様に構成される。第2変形例に係る光ディスク載置棚では、ループアンテナ素子62a〜62fはふたつおきに中心をy方向にずらして設置される。
【0072】
図11(c)は、第3変形例に係る光ディスク載置棚のループアンテナ素子72a〜72fの上面図である。ループアンテナ素子72a〜72fは、ずらし方のパターンを除いてループアンテナ素子22a〜22fと同様に構成される。ループアンテナ素子72a〜72fは、第1軸J1上に中心があるループアンテナ素子72a、72dによって形成される第1グループと、第2軸J2上に中心があるループアンテナ素子72b、72eによって形成される第2グループと、第1軸J1、第2軸J2とは異なる第3軸J3上に中心があるループアンテナ素子72c、72fによって形成される第3グループと、を有する。第3変形例に係る光ディスク載置棚では、第1グループに属するループアンテナ素子、第2グループに属するループアンテナ素子、第3グループに属するループアンテナ素子、の順にループアンテナ素子が並べて設置される。
【0073】
図11(d)は、第4変形例に係る光ディスク載置棚のループアンテナ素子82a〜82fの上面図である。ループアンテナ素子82a〜82fは、ずらし方のパターンを除いてループアンテナ素子22a〜22fと同様に構成される。第4変形例に係る光ディスク載置棚では、ループアンテナ素子82a〜82fはy方向の位置についてランダムに設置される。
【符号の説明】
【0074】
2 ディスクケース、 4 光ディスク、 4b 非記憶部、 4c 記憶部、 6 ICタグ、 10 光ディスク載置棚、 12 棚板、 18a〜18f 仕切り板、 20a〜20e ストッパ、 22a〜22f ループアンテナ素子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ICタグが設けられた光ディスクが並べて載置される棚板と、
ループ形状の複数のアンテナ素子であって各アンテナ素子の近傍に光ディスクが載置された場合にそのアンテナ素子とその光ディスクのICタグとが対向するよう前記棚板上に設置されている複数のアンテナ素子と、を備え、
各アンテナ素子は隣のアンテナ素子と流れる電流の極性が揃うように電気的に接続され、
前記複数のアンテナ素子は、前記棚板に光ディスクが並べられる方向である整列方向に沿って並べて設置され、
前記複数のアンテナ素子を前記整列方向から見たときに、少なくともひとつのアンテナ素子の設置位置が他のアンテナ素子の設置位置とずれていることを特徴とするディスク載置棚。
【請求項2】
前記複数のアンテナ素子は、前記整列方向から見たときの設置位置が第1位置で略一致するアンテナ素子の第1グループと、前記整列方向から見たときの設置位置が前記第1位置とは異なる第2位置で略一致するアンテナ素子の第2グループと、を含むことを特徴とする請求項1に記載のディスク載置棚。
【請求項3】
前記第1グループに属するアンテナ素子と前記第2グループに属するアンテナ素子とは前記整列方向に沿って交互に並べて設置されることを特徴とする請求項2に記載のディスク載置棚。
【請求項4】
前記第1位置と前記第2位置との距離は光ディスクの直径の10%から25%の範囲であることを特徴とする請求項3に記載のディスク載置棚。
【請求項5】
前記複数のアンテナ素子を前記整列方向から見たときに、各アンテナ素子の設置位置がその隣のアンテナ素子の設置位置とずれていることを特徴とする請求項1に記載のディスク載置棚。
【請求項6】
各アンテナ素子は、光ディスク間を仕切るための仕切り板に設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のディスク載置棚。
【請求項7】
前記棚板は、アンテナ素子とICタグとが対向する位置に光ディスクを位置決めする位置決め機構を含むことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のディスク載置棚。
【請求項8】
前記複数のアンテナ素子のうちのひとつのアンテナ素子とその隣のアンテナ素子との間には複数の光ディスクが載置されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のディスク載置棚。
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載のディスク載置棚と、
前記複数のアンテナ素子に対する一回の給電で前記棚板に載置される複数の光ディスクのICタグから情報を読み取るICタグ読み取り装置と、を備えるディスク管理システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2012−116576(P2012−116576A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−265044(P2010−265044)
【出願日】平成22年11月29日(2010.11.29)
【出願人】(000004008)日本板硝子株式会社 (853)
【Fターム(参考)】