説明

ディスプレイされた客体を処理するためのユーザインターフェース装置及び方法

本発明は、ディスプレイされた客体を処理するためのユーザインターフェースに関する発明であって、本発明の実施によるユーザの入力装置によりディスプレイされた客体をナビゲーションし、客体のうちいずれか一つの客体を選択する方法は、選択可能な客体の一部をグルーピングしてブロックを形成する第1ステップと、ブロックに属する選択可能な客体とユーザ入力装置の選択入力キーとをマッピングする第2ステップ、及び選択入力キーによりブロックに属する選択可能な客体のうちいずれか一つの客体を活性化させる第3ステップを含むことを特徴とする。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイされた客体を処理するためのユーザインターフェース方法及び装置に係り、より詳細には、ユーザがグループ化されたコンテンツ目録をナビゲーションしてさらに迅速かつ効率的に所望のコンテンツを選択して実行するディスプレイされた客体を処理するためのユーザインターフェース方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、デジタルテレビで使われるEPG(エレクトロニックプログラムガイド)は、新聞で容易に見られる放送編成表とほぼ類似した形を有しているので、一般のユーザは容易にEPGを利用できる。一般的に前記EPGは、リモコンのような遠隔制御機器に付着された4方向キーを用いてユーザが所望するプログラムに移動できるようになっている。また、ユーザが遠隔制御機器により制御されるディスプレイ装置で特定の写真を見るために多数の写真目録を検索するか、特定の音楽を聞くために多数の音楽ファイルを検索する場合にも、前記4方向キーを利用する。
【0003】
しかし、前記のように4方向キーを用いて放送プログラム、イメージデータ、オーディオデータのようなコンテンツを実行するために前記コンテンツについての目録から検索する場合には、ただ1個のコンテンツ間隔にのみ移動できるが、図1ないし図3においてその例を挙げている。
【0004】
図1は、従来の方法によってEPG上で放送プログラムを実行するための方向キーの入力回数を示す例示図である。
【0005】
ユーザがデジタルテレビを視聴する時、EPG画面を実行させれば、前記図1のような構造のEPG画面が現れる。この際、最初のEPG画面では、初期状態として‘プログラム_1(program)’がハイライトされて指定されると仮定する。もし、ユーザが‘プログラム_28’を視聴しようとすれば、前記‘プログラム_1’から前記‘プログラム_28’に4方向キーを用いて前記ハイライトを移動せねばならない。すなわち、前記4方向キーの右向きキーを2回クリックし、再び下向きキーを5回クリックせねばならない。前記‘プログラム_1’から前記‘プログラム_28’に移動可能な他の経路を選択するとしても、合わせて7回の方向キー入力をせねばならない。
【0006】
図2は、従来の方法によって写真(picture)目録から特定の写真を見るための方向キーの入力回数を示す例示図である。
【0007】
前記図2においても、前記図1に示されたように、‘写真_1’から‘写真_12’に移動するためには、前記4方向キーの右向きキーを3回クリックし、再び下向きキーを2回クリックせねばならない。
【0008】
図3は、従来の方法によって音楽目録で特定の音楽を聞くための方向キーの入力回数を示す例示図である。
【0009】
前記図3においても、前記図1に示されたように、‘歌(song)_1.mp3’から‘歌_10.mp3’に移動するためには、前記4方向キーの下向きキーを9回クリックせねばならない。
【0010】
つまり、多量のコンテンツを検索する場合、4方向キーを用いて一度に一つのコンテンツ単位で移動するならば、特定のコンテンツを検索するのに長時間がかかり、ユーザにとっても利用するのに不便さがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、前記問題点を改善するために案出されたものであって、多数のコンテンツをブロックでグルーピングして、移動キーを用いたコンテンツ検索時に前記ブロックサイズほど移動可能にし、前記ブロックに属したコンテンツのうち、ユーザが所望のコンテンツを選択して実行する方法を提示している。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記目的を達成するために、本発明の実施によるユーザの入力装置によりディスプレイされた客体をナビゲーションし、前記客体のうちいずれか一つの客体を選択する方法は、前記選択可能な客体の一部をグルーピングしてブロックを形成する第1ステップと、前記ブロックに属する選択可能な客体とユーザ入力装置の選択入力キーとをマッピングする第2ステップ、及び前記選択入力キーにより前記ブロックに属する選択可能な客体のうちいずれか一つの客体を活性化させる第3ステップを含む。
【0013】
望ましくは、前記第1ステップは、前記ユーザ入力装置の移動入力キーにより他の部分をグループ化することを特徴とする。
【0014】
望ましくは、前記選択入力キーに対応する識別子が前記選択可能な客体にディスプレイされることを特徴とする。この際、望ましくは、前記選択入力キーは、数字ボタンであることを特徴とする。
【0015】
前記目的を達成するために、本発明の実施によるユーザの入力装置によりディスプレイされた客体をナビゲーションし、前記客体のうちいずれか一つの客体を選択する装置は、ディスプレイ装置と選択可能な客体の一部をグルーピングしてブロックを形成し、前記ブロックに属する選択可能な客体とユーザ入力装置の選択入力キーをマッピングした後、前記選択入力キーにより前記ブロックに属する選択可能な客体のうちいずれか一つの客体を活性化させる制御装置を含む。
【0016】
望ましくは、前記制御装置は前記ユーザ入力装置の移動入力キーにより他の部分をグループ化することを特徴とする。
【0017】
望ましくは、前記選択入力キーに対応する識別子が前記選択可能な客体にディスプレイされることを特徴とする。この際、望ましくは、前記選択入力キーは数字ボタンであることを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、添付された図面を参照して本発明の一実施例によるディスプレイされた客体を処理するためのユーザインターフェース装置及び方法を説明すれば次の通りである。
【0019】
図4は、本発明の実施によってコンテンツ目録をナビゲーションしてコンテンツを実行する方法を示す一実施形態のフローチャートである。
【0020】
ユーザが放送プログラム、写真、音楽のようなコンテンツを実行するために前記コンテンツについての目録をディスプレイするユーザインターフェースを実行させる(S410)。この際、前記ユーザインターフェースは、前記コンテンツを実行する装置で、ユーザの選択によるか、または自動で実行されうる。
【0021】
前記ユーザインターフェースは、コンテンツ目録をディスプレイするが、この際、前記コンテンツ目録で一部がグルーピングされてブロックを形成し、前記ブロックに属するそれぞれのコンテンツには、該当するコンテンツを選択するための識別子が表示されているが、前記識別子はアラビア数字であることが望ましい。
【0022】
ユーザは、4方向キーのようにグループ化された領域を移動させるためのキーを用いて所望のコンテンツが前記領域に含まれるまで、前記領域を移動させる(S420)。この際、前記領域サイズほど移動することが望ましく、場合によっては、移動する大きさを異ならせても良い。
【0023】
ユーザが所望のコンテンツを選択するためのナビゲーション過程を終えれば、ユーザは所望のコンテンツを選択する(S430)。この際、選択する方法は、ユーザが前記識別子に対応するキーを選択することによってなされうるが、もし、前記識別子がアラビア数字である場合には、ユーザはリモコンのような遠隔制御機器の数字キーを利用しうる。
【0024】
ユーザが所望のコンテンツを選択すれば、前記コンテンツを実行する装置は、前記選択されたコンテンツを実行する(S440)。
【0025】
図5は、本発明の実施によってコンテンツ目録をナビゲーションするユーザインターフェースを示す例示図である。
【0026】
前記図5に示されたEPG画面では9個のプログラム(プログラム_1、プログラム_2、プログラム_3、プログラム_6、プログラム_7、プログラム_8、プログラム_11、プログラム_12、プログラム_13)を一つのグループとして表示している。この際、ユーザが4方向キーの下向きキーをクリックすれば、グループで表示される領域サイズほど下向き移動する。したがって、他の9個のプログラム(プログラム_16、プログラム_17、プログラム_18、プログラム_21、プログラム_22、プログラム_23、プログラム_26、プログラム_27、プログラム_28)が一つのグループとして表示される。
【0027】
図6は、本発明の実施によってコンテンツ目録のうち、ユーザ所望の特定コンテンツを選択するユーザインターフェースを示す例示図である。
【0028】
前記図6で示しているユーザインターフェースでは、グループ化されたそれぞれのプログラム名の右側上段に1から9までの数字が表示されているが、必ずしも右側上段である必要はなく、表示される位置は、ユーザインターフェースを構成する方法によって変わりうる。この際、前記数字は、リモコンのような遠隔制御機器に付着された数字キーの数字に対応する。したがって、ユーザが前記遠隔制御機器を用いて特定数字をクリックすれば、クリックされた数字に該当するプログラムが選択される。
【0029】
図7は、本発明の実施によってEPG上で放送プログラムを実行するためのキーの入力回数を示す例示図である。
【0030】
前記図7に図示しているユーザインターフェースでは、初期状態に‘プログラム_1’がハイライトされて指定されており、9個のプログラム(プログラム_1、プログラム_2、プログラム_3、プログラム_6、プログラム_7、プログラム_8、プログラム_11、プログラム_12、プログラム_13)が一つのグループで表示されている。また、前記グループに属するそれぞれのプログラム名の右側上段には1から9までの数字が表示されている。この際、前記数字は、リモコンのような遠隔制御機器に付着された数字キーの数字に対応する。
【0031】
もし、ユーザが‘プログラム_28’を選択しようとする場合には、コンテンツ目録をナビゲーションするステップと‘プログラム_28’を選択するステップを経ねばならない。この際、前記ナビゲーションステップでは4方向キーを利用し、前記選択ステップでは数字キーを利用するが、前記図7では、前記4方向キーの下向きキーを1回クリックし、前記数字するの‘9’をクリックすれば、ユーザ所望の‘プログラム_28’を選択して実行しうる。すなわち、合わせて2回のキー入力だけでユーザ所望のプログラムを実行させうる。図8は、前記図7の結果によるユーザインターフェースを表している。
【0032】
図9は、本発明の実施によって写真目録から特定写真を見るためのキーの入力回数を示す例示図である。
【0033】
前記図9に示しているユーザインターフェースでは、初期状態に‘写真_1’がハイライトされて指定されており、9個の写真(写真_1、写真_2、写真_3、写真_5、写真_6、写真_7、写真_9、写真_10、写真_11)が一つのグループで表示されている。また、前記グループに属するそれぞれの写真名の右側上段には1から9までの数字が表示されている。この際、前記数字は、リモコンのような遠隔制御機器に付着された数字キーの数字に対応する。
【0034】
もし、ユーザが‘写真_12’を選択しようとする場合には、コンテンツ目録をナビゲーションするステップと‘写真_12’を選択するステップを経ねばならない。この際、前記ナビゲーションステップでは4方向キーを利用し、前記選択ステップでは数字キーを利用するが、前記図9では前記4方向キーの右向きキーを1回クリックし、前記数字キーの‘9’をクリックすれば、ユーザ所望の‘写真_12’を選択して見ることができる。すなわち、合わせて2回のキー入力だけでユーザ所望の写真が見られる。図10は、前記図9の結果によるユーザインターフェースを表している。
【0035】
図11は、本発明の実施によって音楽目から特定音楽を聞くためのキーの入力回数を示す例示図である。
【0036】
前記図11に示しているユーザインターフェースでは、初期状態に‘歌_1.mp3’がハイライトされて指定されており、9個の音楽(歌_1.mp3、歌_2.mp3、歌_3.mp3、歌_4.mp3、歌_5.mp3、歌_6.mp3、歌_7.mp3、歌_8.mp3、歌_9.mp3)が一つのグループで表示されている。また、前記グループに属するそれぞれの写真名の右側には1から9までの数字が表示されている。この際、前記数字は、リモコンのような遠隔制御機器に付着された数字キーの数字に対応する。
【0037】
もし、ユーザが‘歌_10.mp3’を選択しようとする場合には、コンテンツ目録をナビゲーションするステップと‘歌_10.mp3’を選択するステップとを経ねばならない。この際、前記ナビゲーションステップでは4方向キーを利用し、前記選択ステップでは数字キーを利用するが、前記図11では、前記4方向キーの下向きキーを1回クリックし、前記数字キーの‘1’をクリックすれば、ユーザ所望の‘歌_10.mp3’を選択して見ることができる。すなわち、合わせて2回のキー入力だけでユーザ所望の音楽を実行させうる。図12は、前記図11の結果によるユーザインターフェースを示している。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明の実施によってユーザは、さらに迅速かつ効率的に多数のコンテンツのうち、所望のコンテンツを検索して実行させうる。
【0039】
前述した本発明は、本発明が属する技術分野で当業者によって本発明の技術的思想を外れない範囲内で多様な置換、変形及び変更が可能なので、前述した実施形態及び添付した図面に限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】従来の方法によってEPG上で放送プログラムを実行するための方向キーの入力回数を示す例示図である。
【図2】従来の方法によって写真目録から特定写真を見るための方向キーの入力回数を示す例示図である。
【図3】従来の方法によって音楽目録から特定音楽を聞くための方向キーの入力回数を示す例示図である。
【図4】本発明の実施によってコンテンツ目録をナビゲーションしてコンテンツを実行する方法を示す一実施形態フローチャートである。
【図5】本発明の実施によってコンテンツ目録をナビゲーションするユーザインターフェースを示す例示図である。
【図6】本発明の実施によってコンテンツ目録のうち、ユーザ所望の特定コンテンツを選択するユーザインターフェースを示す例示図である。
【図7】本発明の実施によってEPG上で放送プログラムを実行するためのキーの入力回数を示す例示図である。
【図8】前記図7での実施結果によるユーザインターフェースを示す例示図である。
【図9】本発明の実施によって写真目録から特定写真を見るためのキーの入力回数を示す例示図である。
【図10】前記図9での実施結果によるユーザインターフェースを示す例示図である。
【図11】本発明の実施によって音楽目録から特定音楽を聞くためのキーの入力回数を示す例示図である。
【図12】前記図11での実施結果によるユーザインターフェースを示す例示図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの入力装置によりディスプレイされた客体をナビゲーションし、前記客体のうちいずれか一つの客体を選択する方法において、
前記選択可能な客体の一部をグルーピングしてブロックを形成する第1ステップと、
前記ブロックに属する選択可能な客体とユーザ入力装置の選択入力キーとをマッピングする第2ステップと、
前記選択入力キーにより前記ブロックに属する選択可能な客体のうちいずれか一つの客体を活性化させる第3ステップと、を含むことを特徴とするユーザインターフェース方法。
【請求項2】
前記第1ステップは、前記ユーザ入力装置の移動入力キーにより他の部分をグループ化することを特徴とする請求項1に記載のユーザインターフェース方法。
【請求項3】
前記選択入力キーに対応する識別子が前記選択可能な客体にディスプレイされることを特徴とする請求項1に記載のユーザインターフェース方法。
【請求項4】
前記選択入力キーは、数字ボタンであることを特徴とする請求項3に記載のユーザインターフェース方法。
【請求項5】
ユーザの入力装置によりディスプレイされた客体をナビゲーションし、前記客体のうちいずれか一つの客体を選択する装置において、
ディスプレイ装置と、
選択可能な客体の一部をグルーピングしてブロックを形成し、前記ブロックに属する選択可能な客体とユーザ入力装置の選択入力キーとをマッピングした後、前記選択入力キーにより前記ブロックに属する選択可能な客体のうちいずれか一つの客体を活性化させる制御装置と、を備えることを特徴とするユーザインターフェース装置。
【請求項6】
前記制御装置は、前記ユーザ入力装置の移動入力キーにより他の部分をグループ化することを特徴とする請求項5に記載のユーザインターフェース装置。
【請求項7】
前記選択入力キーに対応する識別子が前記選択可能な客体にディスプレイされることを特徴とする請求項5に記載のユーザインターフェース装置。
【請求項8】
前記選択入力キーは、数字ボタンであることを特徴とする請求項7に記載のユーザインターフェース装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2007−523403(P2007−523403A)
【公表日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−549096(P2006−549096)
【出願日】平成16年5月4日(2004.5.4)
【国際出願番号】PCT/KR2004/001039
【国際公開番号】WO2005/067292
【国際公開日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】