デジタル信号記録装置および方法、デジタル信号再生装置および方法
【課題】 本発明は、デジタル放送の符号化映像データを記録媒体に記録し、早送り等の特殊再生を可能にするデジタル放送記録再生装置に関するものであり、再生速度を任意に設定できると共に、なめらかな特殊再生を実現する。
【解決手段】 記録媒体に記録する前にトランスポートストリームパケット毎にピクチャ種別情報を解析後、トランスポートストリームに付加し、記録媒体に記録する。あるいはピクチャ種別解析情報と、記録媒体へのトランスポートストリームパケット記録位置との対応情報をトランスポートストリーム記録位置とは別の位置に記録する。これらのピクチャ種別情報により特定のピクチャのみを再生することにより早送り等の特殊再生を実現するようにした。
【解決手段】 記録媒体に記録する前にトランスポートストリームパケット毎にピクチャ種別情報を解析後、トランスポートストリームに付加し、記録媒体に記録する。あるいはピクチャ種別解析情報と、記録媒体へのトランスポートストリームパケット記録位置との対応情報をトランスポートストリーム記録位置とは別の位置に記録する。これらのピクチャ種別情報により特定のピクチャのみを再生することにより早送り等の特殊再生を実現するようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、デジタル符号化された映像データを記録媒体に記録または再生する装置および方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタル放送に用いられる画像圧縮方式は、高能率符号化方式の一つであるMPEG2(Moving Picture Experts Group Phase 2)を用いている。
【0003】
また、画像圧縮したデジタル信号の伝送(データ伝送)は、多重方式として放送などのリアルタイム伝送に用いられるトランスポートストリーム方式を用いている。
【0004】
受信機は、受信したトランスポートストリームから圧縮画像データを抽出した後、ビデオデコーダにおいて復号化処理を行う。この復号化処理によって得られた映像信号は、ディスプレイに動画として表示される。
【0005】
従来の受信装置の一例として、特開2000−253359号公報に記載されたデジタル放送記録再生装置がある。
【0006】
この公報に記載された装置では、トランスポートストリームから画像および音声データを含んで構成されるPES(Packetized Elementary Stream)パケットストリームを取り出す手段を備えている。
【0007】
トランスポートストリームから抽出されたPESパケットストリームは、PES形式を用いて記録媒体に記録され、映像信号の復元が行われる。また、同公報には、特殊再生を含めた再生方法が記述されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
一般の家庭等に用いられるデジタル放送受信機は、従来のVTR等に代表される映像信号を蓄積する機能を必要とする。
【0009】
すなわち、デジタル放送受信機は、リアルタイムで伝送される映像を表示するだけでなく、タイムシフト視聴することが求められる。この場合の手法の一つは、ハードディスク装置や光ディスク装置等の記録媒体に番組データ(ディジタル映像信号)を蓄積し、この蓄積された番組データを再生に用いることである。また、タイムシフト視聴するデジタル放送受信機は、早送りなどの特殊再生を実現することも必要となる。
【0010】
しかし、放送で伝送されるトランスポートストリームはそのパケット単位が映像のピクチャ単位とは無関係なため、ピクチャ単位で再生処理する早送り等の特殊再生については実現が難しいという問題があった。
【0011】
また、デジタル放送受信機に用いられるデコーダは、実際的に、トランスポートストリーム形式で入力するものが多い。
【0012】
また、さらに記録媒体とIEEE1394インターフェースを備えた機器との送受信は、一般にIEC61883によるトランスポートストリーム伝送方式に従った送受信の方法が用いられるため、記録媒体におけるデータフォーマットはトランスポートストリームをベースにしたものが適している。
【0013】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、その目的はトランスポートストリームをベースにした記録フォーマットでも容易に早送り等の特殊再生を可能とするデジタル放送記録再生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明に係るデジタル信号記録装置は、映像信号に対応する一連のトランスポートパケットにより構成されるトランスポートストリームから前記トランスポートパケットを抽出し、該トランスポートパケットの前記映像信号の種別をトランスポートパケット単位で解析する種別解析手段と、抽出された前記トランスポートパケットを、該トランスポートパケットに含まれる映像信号を暗号化して記録媒体に記録する記録手段と、前記記録媒体に記録される前記トランスポートパケットのうちで前記トランスポートパケットの前記映像信号の種別がIピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報を含むピクチャ管理テーブルを作成する管理テーブル作成手段とを備え、前記記録媒体は、前記トランスポートパケットを記録する領域とは別に、テーブル管理領域を有し、前記ピクチャ管理テーブルは、前記記録手段によって前記テーブル管理領域に記録される。
【0015】
本発明に係る信号再生装置は、記録媒体の、暗号化された映像信号を含む複数のトランスポートパケットを記録する領域とは別の領域から、前記記録されるトランスポートパケットのうちで前記トランスポートパケットの前記映像信号の種別がIピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報を含むピクチャ管理テーブルを読み出す読み出し手段と、
前記データ読み出し手段で読み出されたピクチャ管理テーブルに基づいて、前記記録媒体に記録された複数のトランスポートパケットの中からIピクチャを抽出して再生する特殊再生を行う再生手段とを備える。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係るデジタル信号記録装置は、映像信号に対応する一連のトランスポートパケットにより構成されるトランスポートストリームから前記トランスポートパケットを抽出し、該トランスポートパケットの前記映像信号の種別をトランスポートパケット単位で解析する種別解析手段と、抽出された前記トランスポートパケットを、該トランスポートパケットに含まれる映像信号を暗号化して記録媒体に記録する記録手段と、前記記録媒体に記録される前記トランスポートパケットのうちで前記トランスポートパケットの前記映像信号の種別がIピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報を含むピクチャ管理テーブルを作成する管理テーブル作成手段とを備え、前記記録媒体は、前記トランスポートパケットを記録する領域とは別に、テーブル管理領域を有し、前記ピクチャ管理テーブルは、前記記録手段によって前記テーブル管理領域に記録されので、特殊再生の実現が容易となる。
【0017】
本発明に係る信号再生装置は、記録媒体の、暗号化された映像信号を含む複数のトランスポートパケットを記録する領域とは別の領域から、前記記録されるトランスポートパケットのうちで前記トランスポートパケットの前記映像信号の種別がIピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報を含むピクチャ管理テーブルを読み出す読み出し手段と、
前記データ読み出し手段で読み出されたピクチャ管理テーブルに基づいて、前記記録媒体に記録された複数のトランスポートパケットの中からIピクチャを抽出して再生する特殊再生を行う再生手段とを備えるので、特殊再生の実現が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施の形態1によるデジタル放送記録再生装置を示すブロック図。
【図2】MPEG2におけるトランスポートストリームの構成図。
【図3】MPEG2におけるトランスポートストリームヘッダの構造、及びPESヘッダの構造を示す図。
【図4】映像のエレメンタリーストリームの構造図。
【図5】ピクチャ種別付加付きトランスポートストリームの構造図。
【図6】ピクチャ種別解析を説明するためのフローチャート。
【図7】実施の形態2によるデジタル放送記録再生装置を示すブロック図。
【図8】実施の形態3によるデジタル放送記録再生装置を示すブロック図。
【図9】実施の形態3によるデジタル放送記録再生装置の再生速度制御部動作を示すフローチャート。
【図10】実施の形態5および7によるデジタル放送記録再生装置を示すブロック図。
【図11】実施の形態6および8によるデジタル放送記録再生装置を示すブロック図。
【図12】Iピクチャ管理テーブルの構成図。
【図13】IまたはPピクチャ管理テーブルの構成図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係るデジタル記録再生装置について説明する。
【0020】
実施の形態1.
以下に、本発明の実施の形態1に係るデジタル記録再生装置について、図を参照しながら説明する。
【0021】
図1は、本実施の形態に係るデジタル記録再生装置のブロック図である。
図中、11はチューナー、12はPIDフィルタ、13はピクチャ種別解析・フラグ付加部、14はデータ記録部、15は記録媒体、16はデータ読み出し部、17はIピクチャ抽出部、18はトランスポートストリームデマルチプレクサ部、19はオーディオ・ビデオデコーダ部である。
【0022】
ここで、図1に基づいて、本実施の形態に係るデジタル記録再生装置の動作について説明する前に、MPEG2方式におけるトランスポートストリームについて簡単に説明する(図2参照のこと)。
【0023】
図2は、MPEG2におけるトランスポートストリームの構成図である。
図中、20はトランスポートストリーム、21はトランスポートパケット、22はトランスポートヘッダ(TSヘッダ)、23はペイロード、24はPESパケットストリーム、25はPESパケット、26はPESヘッダ、27はPESデータ領域、28はエレメンタリーストリームである。
【0024】
デジタル放送で用いられるトランスポートストリーム20は、188バイトのトランスポートパケット21より構成されている。また、それぞれのトランスポートパケット21は、トランスポートヘッダ22およびペイロード23から構成される。
【0025】
すなわち、トランスポートストリームは、デジタル映像ソース等の映像信号に対応する一連のトランスポートパケットにより構成されている。
【0026】
トランスポートストリーム20は、映像、音声をはじめとする複数のデータを多重して伝送することが可能である。また、このTSヘッダ22内には、そのトランスポートパケット21のペイロード23を識別するためのPID(Packet Identification)の格納されるフィールドが設けられている。
【0027】
ディジタル信号の再生は、まず、このフィールドに格納されたPIDの内、同一のPIDを持つペイロードを結合することによって所望のデータの抽出、およびこの抽出されたデータの再生を実現する。ここでは、同一のPIDを持つペイロードを結合することにより、PESパケット25が得られる。
【0028】
PESパケットストリーム24のそれぞれのPESパケット25は、PESヘッダ26およびPESデータ領域27から構成されている。なお、PESパケット25の長さは任意である。
【0029】
それぞれのPESパケット25におけるPESデータ領域27が結合されることによって、再生される映像・音声信号に直接関係するエレメンタリーストリーム28が構成される。
【0030】
このエレメンタリーストリーム28は、それぞれのPESパケット25からPESヘッダ26を取除き、それぞれのデータ領域27を結合することによって得られる。
【0031】
エレメンタリーストリーム28は、例えば、MPEG2方式により高能率符号化された映像や音声データの正味のデータである。
【0032】
TSヘッダ22をさらに詳細に示したのが図3である。図示するように、TSヘッダ22内には、payload_unit_start_indicator30の格納されるフィールドが存在する。
【0033】
このフィールドに格納されたpayload_unit_start_indicator30が’1’の場合、このpayload_unit_start_indicator30が’1’であるペイロード23が、PESパケット25の先頭となることを示している。
【0034】
図4はMPEG2におけるレイヤ構成を示す図である。図示するように、MPEG2におけるレイヤ構成は、上位のレイヤから、シーケンスレイヤ40、GOPレイヤ41、ピクチャレイヤ42、スライスレイヤ43、マクロブロックレイヤ44の階層構造となっている。
【0035】
すなわち、MPEG2に用いられるエレメンタリーストリーム28は、図4に示した各レイヤの階層構造をなすデータストリームである。
【0036】
図4を参照して、さらにMPEG2の各レイヤについて説明する。図示するように、各レイヤは各々、そのレイヤのスタートコードを有する。
【0037】
このうち、ピクチャレイヤのヘッダ45には、ピクチャタイプを示すpicture_coding_type46の格納されるフィールドが存在する。
【0038】
なお、MPEG2におけるシーケンスレイヤ、GOPレイヤはIピクチャから始まる。
【0039】
MPEG2における画像(動画像)は、I(Intra−Picture。フレーム内符号化画像)、P(Predictive−Picture。フレーム間順方向予測符号化画像)およびB(Bidirectionally predictive−Picture。双方向予測符号化画像)の3種類のピクチャによって構成されている。
【0040】
このうち、それのみが有するデータで復号できるピクチャは、Iピクチャのみである。従って、Iピクチャの復号は、他のPまたはBピクチャなしで行うことができる。なお、Pピクチャ、Bピクチャの再生は、Iピクチャあるいは他のPピクチャを必要とする。
【0041】
ランダムアクセスのように、画像の動き予測の前後関係の崩れるような再生動作は、Iピクチャにアクセスし、これを再生することにより実現する。従って、早送り等の特殊再生を行う場合には、ランダムアクセスが発生するので、必ずIピクチャへのアクセスが行われる。
【0042】
以下、先に述べたトランスポートストリームを利用するデジタル放送に用いられるデジタル記録再生装置について主に図1を参照しながら説明する。
【0043】
受信したトランスポートストリーム20から映像信号の再生を行う場合、チューナー11で受信されたトランスポートストリーム20はトランスポートストリームデマルチプレクサ18へ送られる。
【0044】
トランスポートストリームデマルチプレクサ18は、チューナー11より送られてきたトランスポートストリーム20を解析し、この解析結果に応じてトランスポートストリーム20から番組情報、画像音声圧縮データを分離する。
【0045】
前記画像音声圧縮データは、オーディオ・ビデオデコーダ19に入力されて復号動作が行われ、映像および音声が再生される。
【0046】
また、受信したトランスポートストリーム20を、記録手段としての記憶媒体15に記録する場合、チューナー11で受信されたトランスポートストリーム20は、まず、PIDフィルタ部12に出力される。
【0047】
PIDフィルタ部12は、記録媒体15に入力されたトランスポートストリーム20から、該トランスポートストリーム20にあるトランスポートパケット21に含まれるPIDに基づいてトランスポートパケット21を抽出する。ここで抽出されたトランスポートパケット21はピクチャ種別解析・フラグ付加部13へ出力される。なお、ピクチャ種別(Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャ)を映像信号の種別と表す場合もある。
【0048】
ピクチャ種別解析・フラグ付加部13は、入力された各トランスポートパケット20毎のペイロード23にIピクチャが存在するかどうかを解析する。すなわち、ピクチャ種別解析・フラグ付加部13は、トランスポートパケット21に対応して映像信号の種別を解析する種別解析手段である。従って、この場合、ピクチャ種別解析・フラグ付加部13が映像信号の種別に対応する情報を生成する情報生成手段である。
【0049】
この解析は、例えば、ピクチャレイヤ42にあるPCT(ピクチャコーディングタイプ。Picture_Coding_Type)のビット情報に基づいて行う。
【0050】
図5はトランスポートパケット21の詳細を示した図である。
上記したピクチャ種別解析・フラグ付加部13における解析結果は、図5に示すように、例えばトランスポートパケット21の同期バイト51の直後に1バイトのピクチャ種別フラグ52として付加される(図6のステップS11)。すなわち、ピクチャ種別フラグ52は種別情報である。
【0051】
図6は、ピクチャ種別解析をするフローチャートを示すものである。
まず、PIDフィルタ12は、トランスポートストリーム20の同期バイト(図3のsync_byte)を検出する。
【0052】
その後、トランスポートヘッダ22内にあるPIDが指定の映像データ用のPIDかどうかを判断し(ステップS12)、指定の映像データ用のパケットであった場合には、さらにpayload_unit_start_indicator30の値を解析する(ステップS13)。
【0053】
payload_unit_start_indicator30の値が’1’であれば、先に述べたように、トランスポートパケット21のペイロード23がPESパケット25の先頭から始まることを示している。
【0054】
また、ディジタル放送の場合、PESパケット25は、必ずピクチャ単位となっている。従って、payload_unit_start_indicator30の値が’1’であれば、PESヘッダ26につづくPESデータ領域27には、エレメンタリーストリーム28のシーケンスヘッダ(シーケンスレイヤ40に含まれるあるシーケンスのヘッダ)、GOPヘッダ(GOPレイヤ41に含まれるあるGOPのヘッダ)またはピクチャヘッダ(ピクチャレイヤ42に含まれるあるピクチャのヘッダ)のいずれかが続いている(ステップS13)。
【0055】
さらに、PESヘッダ26の解析時に、PIDフィルタ12は、PES_packet_length31を取得する(ステップS14)。このPES_packet_length31は1ピクチャの終了位置の検出に使用する。
【0056】
次に、PESデータ領域27の先頭にあるコードが、SHC(シーケンスヘッダコード。Sequence Header Code)、GSC(グループスタートコード。Group Start Code)またはPSC(ピクチャスタートコード。Picture Start Code)のいずれであるかを解析する(ステップS15)。これらのコードはそれぞれシーケンス、GOPまたはピクチャの始まりを示すものである(総称してスタートコードと称する)。
【0057】
PESデータ領域27の先頭が上記いずれかのスタートコードである場合、さらにピクチャヘッダ45にあるpicture_coding_type46のビット情報(3ビットにより構成されている)が解析される(ステップS16)。
【0058】
このビット情報がIピクチャを示す場合に、ピクチャ種別フラグ52は’1’としてTSヘッダ22に付加される。それと共に、ピクチャ種別フラグ52をTSヘッダ22に付加する処理が行われている状態を示すフラグ付加処理状態フラグがピクチャ種別解析・フラグ付加部13内部にセットされる(ステップS17、S18)。
【0059】
このフラグ付加処理状態フラグは、1つのIピクチャの受信処理が終了するまで更新されない。従って、この場合、ピクチャ種別解析・フラグ付加部13が映像信号の種別に対応する情報を生成する情報生成手段である。
【0060】
従って、フラグ付加処理状態フラグは、広い意味での、映像種別を表わす種別情報である(前記したピクチャ種別フラグ52、またはフラグ付加処理状態フラグを、映像種別を表わす種別情報と定義する)。
【0061】
次に、ピクチャ種別解析・フラグ付加部13内部に設けられた、受信したPESデータの数をカウントするPESデータカウンタの値が更新される(ステップS19)。この場合のピクチャ種別解析の処理はトランスポートパケット単位で行われる。従って、PESデータカウンタは188バイトをインクリメント(カウント値の増分)の単位とする。
【0062】
なお、上記ステップS15またはS16において、判断の結果がnoである場合(PESの先頭がスタートコードでない、あるいはpicture_coding_type46が指定のピクチャタイプでない)、ピクチャ種別フラグ52は’0’としてTSヘッダ22に付加される(ステップS34)。
【0063】
もし、PIDの値が指定の映像データ用のPIDであるが、payload_unit_start_indicator30の値が’1’でない場合(ステップS13のnoの場合)、そのトランスポートパケット21のペイロード23は、PESパケット25の先頭ではない。
【0064】
従って、この場合、前記のようにピクチャタイプが検出できない。そこで、フラグ付加処理状態フラグが、どの状態にあるかによってIピクチャの受信処理が進行中(Iピクチャ処理状態と称す)であるかどうかを判別する(ステップS30)。
【0065】
フラグ付加処理状態フラグがIピクチャ処理状態を示す’1’であれば、PESデータカウンタのカウント値がインクリメント(増分188バイト)される(ステップS31)。
【0066】
次に、ピクチャ種別解析・フラグ付加部13内においては、PESデータカウンタのカウント値とPES_packet_length31の値とが大小比較される(ステップS32)。
【0067】
PESデータカウンタのカウント値がPES_packet_length31の値に等しくない場合、まだIピクチャデータの受信が終了していないと判断する。
【0068】
従って、その場合、そのトランスポートパケット21にはIピクチャが格納されているので、ピクチャ種別フラグとして’1’がトランスポートヘッダに付加される(ステップS33)。
【0069】
Iピクチャを格納した最後のトランスポートパケットを受信した場合、PESデータカウンタとPES_packet_length31の値は等しくなる。
【0070】
この場合、フラグ付加処理状態フラグをクリアし(フラグを’0’とする。ステップS34)、Iピクチャ受信処理が終了したことを示す。
【0071】
但し、その時点におけるトランスポートパケット21には、Iピクチャ受信処理における最後のIピクチャが格納されているので、ピクチャ種別フラグとして’1’がトランスポートヘッダ22に付加される。
【0072】
受信したトランスポートパケット21にIピクチャが格納されていない場合、ピクチャヘッダ45にあるpicture_coding_type46のビット情報(3ビットにより構成されている)はIピクチャでないことを示す情報となっている。
【0073】
この場合、トランスポートヘッダ22にはIピクチャでないことを示すためにピクチャ種別フラグとして’0’がトランスポートヘッダ22に付加される(ステップS35)。
【0074】
このようにピクチャ種別フラグが付加されたトランスポートパケット21は、データ記録部14へ送られ、記憶媒体15に記録される。
【0075】
記憶媒体15に記録されているデータの再生について説明する。
記憶媒体15に記録されているデータは、データ読み出し部16によりトランスポートパケット単位で読み出される。
【0076】
読み出されたデータは、Iピクチャ抽出部17に送られる。なお、データ読み出しは、トランスポートストリームデマルチプレクサ18内に設けられたバッファのフロー制御に基づいて行われる。
【0077】
早送り再生の際、Iピクチャ抽出部17は、読み出されたデータのトランスポートパケット21に付加されたピクチャ種別フラグを解析する。その結果、ピクチャ種別フラグが’1’であるトランスポートパケットのみがトランスポートデマルチプレクサ18に転送される。従って、ここでは、Iピクチャのみのトランスポートパケット21がトランスポートストリームデマルチプレクサ18に転送される。
【0078】
この転送の際、付加されていたピクチャ種別フラグは除去され、残りの188バイトのトランスポートパケット21がトランスポートストリームデマルチプレクサ18に転送される。転送されたトランスポートパケット21は、トランスポートストリームデマルチプレクサ18において再生される映像、音声に対応するデータに分離され、オーディオ・ビデオデコーダ19に送られる。オーディオ・ビデオデコーダ19は映像、音声に対応して分離されたデータに基づき、復調処理(デコード処理)を行うことによって映像、音声の再生が行われる。
【0079】
本実施の形態に係るデジタル記録再生装置は、以上のように構成され、動作するので、結果的に、Iピクチャだけがデコード処理されることとなる。従って、本実施の形態に係るデジタル記録再生装置は、早送り再生等の特殊再生を実現するのに有用なものとなる。
【0080】
ところで、デコーダにてIピクチャのみを選択し再生する場合は、オーディオ・ビデオデコーダ19、またはトランスポートストリームデマルチプレクサ18における、最大の入力ビットレートにより早送り再生の速度が律速される。
【0081】
実際的に、現状のトランスポートストリームデマルチプレクサ18またはオーディオ・ビデオデコーダ19の入力ビットレートは、数十Mbps程度である。従って、このような入力ビットレートの条件下において、HD(High Definision)ストリームの早送り再生を実現する場合、2〜3倍速程度の早送り再生の実現が精精である。
【0082】
本実施の形態に係るデジタル記録再生装置は、早送り再生の機能をIピクチャのみを選択的に再生するように構成することで実現している。
【0083】
従って、本装置を用いれば、トランスポートストリームデマルチプレクサ18の前段においてIピクチャ以外の不要なデータの再生を行わないように構成したので、より早い速度による早送り再生が可能である。
【0084】
また、本実施の形態に係るデジタル記録再生装置は、早送り再生時にエレメンタリーストリーム28のピクチャレイヤ42を解析しIピクチャのみをトランスポートストリームデマルチプレクサ18に出力する方法と比べると、最上位のレイヤのトランスポートストリーム20を構成するトランスポートパケット21のTSヘッダ22にピクチャタイプを示すピクチャ種別フラグが配置するので、Iピクチャの抽出処理を比較的短時間で行うことができる。これにより、早送り指示から画像の表示までの時間の短縮が図れる。
【0085】
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2に係るデジタル記録再生装置について説明する。
図7は実施の形態2に係るデジタル記録再生装置を示すブロック図である。
【0086】
図中、71はチューナー、72はPIDフィルタ、73はピクチャ種別解析・フラグ付加部、74はデータ記録部、75は記録媒体、76はデータ読み出し部、77はI,Pピクチャ抽出部(IP抽出部77と称す)、78はトランスポートストリームデマルチプレクサ部、79はオーディオ・ビデオデコーダ部である。
【0087】
図7に示した実施の形態2に係るデジタル記録再生装置は、実施の形態1の構成に殆ど同じ構成および動作を有するが、ピクチャ種別解析・フラグ付加部73およびIP抽出部77の構成および動作が異なる。
【0088】
以下、ピクチャ種別解析・フラグ付加部73およびIP抽出部77の動作について、実施の形態1と異なる部分を説明する(それ以外は、実施の形態1と同様)。
【0089】
すなわち、実施の形態1のピクチャ種別解析・フラグ付加部13における動作は、トランスポートストリーム20に含まれるIピクチャに対応して、ピクチャ種別フラグ’1’をトランスポートヘッダ22に付加した。
【0090】
実施の形態2では、トランスポートストリーム20に、IまたはPピクチャが含まれている場合、ピクチャ種別解析・フラグ付加部73が、ピクチャ種別フラグを’1’としてトランスポートヘッダ22に付加する。
【0091】
そして、トランスポートヘッダ22のピクチャ種別フラグの’1’であるトランスポートストリーム20が、データ記憶部74を介して、記録手段としての記憶媒体75に記憶される。
【0092】
記憶媒体75に記録されているデータの再生について説明する。
記憶媒体75に記録されているデータは、データ読み出し部76によりトランスポートパケット単位で読み出される。
【0093】
読み出されたデータは、IPピクチャ抽出部77に送られる。なお、データ読み出しは、トランスポートストリームデマルチプレクサ78内に設けられたバッファのフロー制御に基づいて行われる。
【0094】
早送り再生の際、IPピクチャ抽出部77は、読み出されたデータのトランスポートパケット21に付加されたフラグ付加処理状態フラグを解析する。その結果、フラグ付加処理状態フラグが’1’であるトランスポートパケット21のみがトランスポートストリームデマルチプレクサ78に転送される。従って、ここでは、IピクチャおよびPピクチャのトランスポートパケット21がトランスポートストリームデマルチプレクサ78に転送される。
【0095】
この転送の際、付加されていたピクチャ種別フラグは除去され、残りの188バイトのトランスポートパケット21がトランスポートストリームデマルチプレクサ78に転送される。転送されたトランスポートパケット21は、トランスポートストリームデマルチプレクサ78において再生される映像、音声に対応するデータに分離され、オーディオ・ビデオデコーダ79に送られる。オーディオ・ビデオデコーダ79は映像、音声に対応して分離されたデータに基づき、復調処理(デコード処理)を行うことによって映像、音声の再生が行われる。
【0096】
本実施の形態に係るデジタル記録再生装置は、以上のように構成され、動作するので、結果的に、IピクチャおよびPピクチャだけがデコード処理されることとなる。従って、本実施の形態に係るデジタル記録再生装置は、早送り再生等の特殊再生を実現するのに有用なものとなる。
【0097】
この実施の形態2のような構成を採用することにより、アクセスするピクチャのスキップ間隔が短くなり、これにより、よりなめらかな早送り再生が実現できる。
【0098】
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3に係るデジタル記録再生装置について説明する。
図8は、本発明の実施の形態3に係るデジタル記録再生装置を示すブロック図である。
【0099】
図中、80は再生速度制御部、81はチューナー、82はPIDフィルタ、83はピクチャ種別解析・フラグ付加部、84はデータ記録部、85は記録媒体、86はデータ読み出し部、87はIピクチャまたはI,Pピクチャ抽出部(I−IP抽出部87と称す)、88はトランスポートストリームデマルチプレクサ部、89はオーディオ・ビデオデコーダ部である。
【0100】
図8に示した実施の形態3に係るデジタル記録再生装置は、実施の形態1または実施の形態2の構成に殆ど同じ構成および動作を有するが、再生速度制御部80、ピクチャ種別解析・フラグ付加部83およびI−IP抽出部87の構成および動作が異なる。
【0101】
以下、再生速度制御部80、ピクチャ種別解析・フラグ付加部83およびI−IP抽出部87の動作について、実施の形態1または実施の形態2と異なる部分を説明する(それ以外は、実施の形態1または実施の形態2と同様)。
【0102】
記録媒体85へのトランスポートストリーム20の記録は、実施の形態2と同様の動作により行われる。
【0103】
記録手段としての記憶媒体85に記録されているデータの再生について説明する。
【0104】
記憶媒体85に記録されているデータは、データ読み出し部86によりトランスポートパケット単位で読み出される。
【0105】
読み出されたデータは、I−IP抽出部87に送られる。なお、データ読み出しは、トランスポートストリームデマルチプレクサ88内に設けられたバッファのフロー制御に基づいて行われる。
【0106】
記録媒体75からトランスポートストリーム20を読み出すに際し、I−IPピクチャ抽出部87は、読み出されたデータのトランスポートパケット21に付加されたピクチャ種別フラグを解析する。
【0107】
再生速度制御部80は、図8に示すように、I−IP抽出部87に接続されている。そして、再生速度制御部80は、I−IP抽出部87からIピクチャのみ、またはIおよびPピクチャに対応するピクチャ種別フラグの’1’に対応する通知信号をI−IP抽出部87から受信する。
【0108】
I−IPピクチャ抽出部87は、読み出されたデータのトランスポートパケット21に付加されたピクチャ種別フラグを解析する。その結果、ピクチャ種別フラグが’1’であるトランスポートパケット21のみがトランスポートストリームデマルチプレクサ78に転送される。従って、ここでは、IピクチャおよびPピクチャのトランスポートパケット21がトランスポートストリームデマルチプレクサ78に転送される。
【0109】
図9は、再生速度制御部80の動作に関するフローチャートである。
再生速度制御部80は、I−IP抽出部87から出力される通知信号を受信する(ステップS21)。
【0110】
そして、再生速度制御部80は、I−IP抽出部87から出力される通知信号の受信回数Nをカウントする(ステップS22)。すなわち、ここでは、再生速度制御部80は、映像信号の種別に対応する情報の出現回数を計数する計数手段として機能する。
【0111】
この受信回数Nは、所定の再生速度制御パラメータ値Mと比較される(ステップS23)。そして、受信回数Nが再生速度制御パラメータ値Mと一致した時点で、I−IP抽出部87に出力許可信号を出力する(ステップS24)。
【0112】
この出力許可信号は、受信回数Nが再生速度制御パラメータ値Mと一致した時点におけるIピクチャまたはPピクチャのトランスポートストリームデマルチプレクサ78への転送を許可する信号である。
【0113】
すなわち、ここでは、再生速度制御パラメータ値Mは、再生速度に応じて設定され、再生速度制御部80は計数される映像信号の種別に対応する情報の出現回数と再生速度制御パラメータとを比較する比較手段として機能する。
【0114】
受信回数Nが再生速度制御パラメータ値Mと一致しない場合、出力許可信号は出力されない(この場合は、削除指示信号を出力する。ステップS25)。そして、I−IP抽出部87は出力許可信号を受信すると、1ピクチャ分の映像データを後段のトランスポートストリームデマルチプレクサ88に転送する(ステップS26)。その後、受信回数Nを初期化(N=0)する(ステップS27)。
【0115】
なお、出力許可信号を受信後、トランスポートヘッダに付加されたピクチャ種別フラグが’1’から’0’に変化するまでの間、再生を行う映像データを、後段のトランスポートストリームデマルチプレクサ88に転送する。
【0116】
この転送の際、付加されていたピクチャ種別フラグは除去される。そして、残りの188バイトのトランスポートパケット21がトランスポートストリームデマルチプレクサ88に転送される。
【0117】
転送されたトランスポートパケット21は、トランスポートストリームデマルチプレクサ88において再生される映像、音声に対応するデータに分離され、オーディオ・ビデオデコーダ89に送られる。
【0118】
オーディオ・ビデオデコーダ89は映像、音声に対応して分離されたデータに基づき、復号処理(デコード処理)を行うことによって映像、音声の再生が行われる。
【0119】
再生速度制御部80から削除指示信号が出力されるか、またはトランスポートヘッダ22に付加されたピクチャ種別フラグが’0’である場合は、I−IP抽出部87は記録媒体85より読み出されたデータを後段のトランスポートストリームデマルチプレクサ88に転送せず削除する。
【0120】
これにより、再生速度制御部80から指定されたIピクチャまたはPピクチャだけが後段のトランスポートストリームデマルチプレクサ88に転送される。
【0121】
このように構成することにより、実施の形態3に係るデジタル記録再生装置を用いれば、記録媒体から読み出したデータのうち、Iピクチャを指定回数に1回だけ後段のトランスポートストリームデマルチプレクサ88に転送することになり(すなわち、再生速度制御部80の比較機能により得られる比較結果に応じて再生する映像信号が決定される)、任意倍速の早送り再生が可能となる。
【0122】
実施の形態4.
次に、本発明の実施の形態4に係るデジタル記録再生装置について説明する。
図8は、実施の形態4に係るデジタル記録再生装置を示しており、実施の形態3と同じ構成である。しかしながら、再生速度制御部80における再生動作の制御が実施の形態3とは異なる。
【0123】
実施の形態4におけるデジタル記録再生装置において、再生速度制御部80が、実施の形態1に示すIピクチャのみの表示方法をとるか、実施の形態2のIまたはPピクチャの表示方法をとるか、実施の形態3のIピクチャまたはPピクチャの間欠的な表示方法をとるかを、ユーザからの早送り指示(外部より与えられる再生速度情報)に基づいて適応的に制御するように構成したものである。
【0124】
この実施の形態4の特徴は、トランスポートストリーム20にIまたはPピクチャが含まれている場合、ピクチャ種別解析・フラグ付加部83が、そのピクチャタイプに応じて、例えばIピクチャならばピクチャ種別フラグを’1’に、Bピクチャならばピクチャ種別フラグを‘2’に、それ以外のピクチャならばピクチャ種別フラグを‘0’としてトランスポートヘッダ22に付加する。
【0125】
実施の形態4は、ユーザからの指示に基づく制御と上記各ピクチャに対応して与えられるフラグ付加処理状態フラグとの関係を持たせたものである。
【0126】
再生速度制御部80は、例えば、ユーザからリモコンの早送りボタンを押している状態の時間の長さに基づいて、ユーザの要求している早送り速度を検出する。
【0127】
例えば、ユーザがリモコンの早送りボタンを押している時間を、短、中、長の3段階に分け、これを検出する。
【0128】
ユーザがリモコンの早送りボタンを押している状態の時間の長さが、上記3段階の内で短の段階にある場合、低速の早送り指示と判断する。そして、このときには実施の形態2に説明した、IまたはPピクチャの再生を行う。
【0129】
また、ユーザがリモコンの早送りボタンを押している時間の長さが、上記3段階の内で中の段階にある場合、中速の早送り指示と判断する。そして、このときには実施の形態1に説明した、Iピクチャのみの再生を行う。
【0130】
また、ユーザがリモコンの早送りボタンを押している時間の長さが、上記3段階の内で長の段階にある場合、高速の早送り指示と判断する。そして、このときには実施の形態3に説明した、間欠的なIピクチャの再生を行う。
【0131】
このように構成することにより、ユーザからの要求に応じた、可変速再生が可能となる。
【0132】
実施の形態5.
次に、本発明の実施の形態5に係るデジタル記録再生装置について説明する。
図10は、実施の形態5に係るデジタル放送記録再生装置のブロック図である。
【0133】
図中、101はチューナ、102はPIDフィルタ、103はピクチャ種別解析部、104はデータ記録・管理テーブル作成部、105は記録媒体、106はデータ読み出し部、107はトランスポートストリームデマルチプレクサ、108はオーディオ・ビデオデコーダである。
【0134】
受信したデジタル放送を受信し、受信した放送内容をそのまま再生する場合、チューナ101で受信されたトランスポートストリーム20はトランスポートストリームデマルチプレクサ107へ送られる。
【0135】
トランスポートストリームデマルチプレクサ107は、チューナー101より送られてきたトランスポートストリーム20を解析し、番組情報と画像音声圧縮データとに分離する。
【0136】
分離された画像音声圧縮データは、オーディオ・ビデオデコーダ108に入力され、デコードされた後、再生される。
【0137】
また、受信したデジタル放送を記録する場合、チューナー101に受信されたトランスポートストリーム20は、PIDフィルタ102に送られる。そして、このPIDフィルタ102において記録媒体105に記録すべきデータが抽出され、ピクチャ種別解析部103へ送られる。
【0138】
ピクチャ種別解析部103は、ペイロード23が映像データのIピクチャが存在するか否かを、各トランスポートパケット21毎に解析する。
【0139】
この場合の解析は、実施の形態1に説明したピクチャ種別の解析方法と同様に行われる。すなわち、この場合、ピクチャヘッダ45内のpicture_coding_type46を解析することが行われる。
【0140】
実施の形態1に説明したピクチャ種別の解析方法によってIピクチャを検出すると、ピクチャ種別解析部103は、データ記録・管理テーブル作成部104に映像データ及びIピクチャ検出信号を送る。
【0141】
このピクチャ種別解析部103から出力されるIピクチャ検出信号は、ピクチャ種別解析部103がIピクチャの終了を検出するまで出力される。
【0142】
データ記録・管理テーブル作成部104は、受信した映像データを記録媒体105に出力し、当該映像データが記録媒体105に記録される。
【0143】
Iピクチャ検出信号を受信した場合、検出したIピクチャに対応するトランスポートパケット21を記録媒体105に記録する際のアドレス情報が、記録媒体105のテーブル管理領域に記録される。
【0144】
記録媒体105のテーブル管理領域に記録されるアドレス情報は、テーブル管理領域を小さくするために、例えば図12に示すように、Iピクチャのスタートアドレス121(図中、Iピクチャ記録スタートアドレス。以下、スタートアドレスと称す)とエンドアドレス122(図中、Iピクチャ記録エンドアドレス。以下、エンドアドレスと称す)のみを記録する。
【0145】
また、次のIピクチャのアドレス情報を示す管理テーブルを記録したアドレス123(図中、次のIピクチャ管理テーブルアドレス)も記録する。
【0146】
なお、上記スタートアドレス121、エンドアドレス122および次のIピクチャ管理テーブルアドレス123を少なくとも含む情報の構成を、ここでは管理テーブルと称す。また、この管理テーブルには、全Iピクチャの記録位置に関するアドレスが記録される。
【0147】
通常再生の場合、記録手段としての記憶媒体105に記録されているデータ(記録データ)は、データ読み出し部106によりトランスポートパケット単位で取り出される。
【0148】
早送り等の特殊再生を行う際、データ読み出し部106は、特殊再生の制御が開始される時点における、それまでアクセスしていたアドレスに最も近く、且つ大きいアドレスの値を有するアドレスを検出する。
【0149】
このようなアドレスは、記録媒体105上の管理テーブル領域のスタートアドレス121の中から検出される。
【0150】
記録媒体105上のデータ記録領域において、スタートアドレス121からエンドアドレス122までは、Iピクチャが記録されている。
【0151】
従って、Iピクチャの再生においては、データ読み出し部106によって、記録媒体105の読みだしアドレス(アクセスしているアドレス)がエンドアドレス122に等しくなるまで、記録媒体からの記録データの読み出しが行われる。
【0152】
この読み出された記録データは、後段のトランスポートストリームデマルチプレクサ107に転送される。
【0153】
データ読み出し部106による記録データの読み出し動作において、読み出しアドレスがエンドアドレス122に等しくなった場合、データ読み出し部106は、次のIピクチャ管理テーブルアドレス123を参照する。
【0154】
続いて、ここで参照した、次のIピクチャ管理テーブルアドレス123へのアクセスがデータ読み出し部106によって行われる。そして、データ読み出し部106は、アクセスした次のIピクチャ管理テーブルに格納された、次のIピクチャのスタートアドレス121を得る。
【0155】
上述した、データ読み出し部106によるスタートアドレス121からエンドアドレス122までの読み出し動作が、Iピクチャ毎に繰り返し行われる。なお、次のIピクチャは、後段のトランスポートストリームデマルチプレクサ107に転送される。
【0156】
このデジタル記録再生装置は、以上のように構成され、全Iピクチャの記録位置を管理するための管理テーブル(または、アドレス)を有しているため、全Iピクチャの記録位置を管理するための管理テーブル(または、アドレス)を有しない場合と比べ、きめ細かい早送り再生が実現できる。
【0157】
また、記録媒体105に記録する映像ストリームを暗号化する場合、本実施の形態5における管理テーブルを用いることにより、Iピクチャの位置を特定することができるため、暗号化記録時に管理テーブルを使用しない場合に比べアクセス性がよい。
【0158】
実施の形態6.
次に、本発明の実施の形態6に係るデジタル記録再生装置について説明する。
図11は、実施の形態6に係るデジタル記録再生装置のブロック図である。
【0159】
図中、111はチューナ、112はPIDフィルタ、113はピクチャ種別解析部、114はデータ記録・管理テーブル作成部、115はフラッシュメモリ等の管理テーブル記録媒体、116は記録媒体、117はデータ読み出し部、118はトランスポートストリームデマルチプレクサ、119はオーディオ・ビデオデコーダである。
【0160】
受信したデジタル放送を受信し、受信した放送内容をそのまま再生する場合、チューナ111で受信されたトランスポートストリーム20はトランスポートストリームデマルチプレクサ118へ送られる。
【0161】
トランスポートストリームデマルチプレクサ118は、チューナー111より送られてきたトランスポートストリーム20を解析し、番組情報と画像音声圧縮データに分離する。
【0162】
分離された画像音声圧縮データは、オーディオ・ビデオデコーダ119に入力され、デコードされた後、再生される。
【0163】
また、受信したデジタル放送を記録する場合、チューナー111に受信されたトランスポートストリーム20は、PIDフィルタ112に送られる。そして、このPIDフィルタ112において記録媒体116に記録すべきデータが抽出され、ピクチャ種別解析部113へ送られる。
【0164】
ピクチャ種別解析部113は、ペイロード23が映像データのIピクチャが存在するか否かを、各トランスポートパケット21毎に解析する。
【0165】
この場合の解析は、実施の形態1に説明したピクチャ種別の解析方法と同様に行われる。すなわち、この場合、ピクチャヘッダ45内のpicture_coding_type46を解析することが行われる。
【0166】
実施の形態1に説明したピクチャ種別の解析方法によってIピクチャを検出すると、ピクチャ種別解析部113は、データ記録・管理テーブル作成部114に映像データ及びIピクチャ検出信号を送る。
【0167】
このピクチャ種別解析部103から出力されるIピクチャ検出信号は、ピクチャ種別解析部103がIピクチャの終了を検出するまで出力される。
【0168】
データ記録・管理テーブル作成部114は、受信した映像データを記録媒体116に出力し、当該映像データが記録媒体116に記録される。
【0169】
Iピクチャ検出信号を受信した場合、検出したIピクチャに対応するトランスポートパケット21を記録媒体116に記録する際のアドレス情報が、管理テーブル記録媒体115に記録される。
【0170】
管理テーブル記録媒体115に記録されるアドレス情報は、その記録領域を小さくするために、例えば図12に示すように、Iピクチャのスタートアドレス121(図中、Iピクチャ記録スタートアドレス。以下、スタートアドレスと称す)とエンドアドレス122(図中、Iピクチャ記録エンドアドレス。以下、エンドアドレスと称す)のみを記録する。
【0171】
また、次のIピクチャのアドレス情報を示す管理テーブルを記録したアドレス123(図中、次のIピクチャ管理テーブルアドレス)も記録する。
【0172】
なお、上記スタートアドレス121、エンドアドレス122および次のIピクチャ管理テーブルアドレス123を少なくとも含む情報の構成を、ここでは管理テーブルと称す。また、この管理テーブルには、全Iピクチャの記録位置に対応するアドレスが記録される。
【0173】
通常再生の場合、記録手段としての記憶媒体116に記録されているデータ(記録データ)は、データ読み出し部117によりトランスポートパケット単位で取り出される。
【0174】
早送り等の特殊再生時を行う際、データ読み出し部117は、特殊再生の制御が開始される時点における、それまでアクセスしていたアドレスに最も近く、且つ大きいアドレスの値を有するアドレスを管理テーブル記録媒体115に記録されているアドレス情報から検出する。
【0175】
このようなアドレスは、管理テーブル記録媒体115に記録されているスタートアドレス121の中から検出される。
【0176】
記録媒体116上のデータ記録領域において、スタートアドレス121からエンドアドレス122までは、Iピクチャが記録されている。
【0177】
従って、Iピクチャの再生においては、データ読み出し部117によって、記録媒体117の読みだしアドレス(アクセスしているアドレス)がエンドアドレスに等しくなるまで、記録媒体からの記録データの読み出しが行われる。
【0178】
この読み出された記録データは、後段のトランスポートストリームデマルチプレクサ118に転送される。
【0179】
データ読み出し部117による記録データの読み出し動作において、読み出しアドレスがエンドアドレスに等しくなった場合、データ読み出し部117は、次のIピクチャ管理テーブルアドレス123を参照する。
【0180】
続いて、ここで参照した、次のIピクチャ管理テーブルアドレス123へのアクセスがデータ読み出し部117によって行われる。そして、データ読み出し部117は、アクセスした次のIピクチャ管理テーブルに格納された、次のIピクチャのスタートアドレスを得る。
【0181】
上述した、データ読み出し部117によるスタートアドレスからエンドアドレスまでの読み出し動作が、Iピクチャ毎に繰り返し行われる。なお、次のIピクチャは、後段のトランスポートストリームデマルチプレクサ118に転送される。
【0182】
このデジタル記録再生装置は、以上のように構成され、全Iピクチャの記録位置を管理するための管理テーブル(または、アドレス)を有しているため、全Iピクチャの記録位置を管理するための管理テーブル(または、アドレス)を有しない場合と比べ、きめ細かい早送り再生が実現できる。
【0183】
また、記録媒体116に記録する映像ストリームを暗号化する場合、本実施の形態6における管理テーブルを用いることにより、Iピクチャの位置を特定することができるため、暗号化記録時に管理テーブルを使用しない場合に比べアクセス性がよい。
【0184】
実施の形態7.
次に、本発明の実施の形態7に係るデジタル記録再生装置について説明する。
図10は、実施の形態7に係るデジタル記録再生装置を示しており、実施の形態5と同じ構成である。しかしながら、ピクチャ種別解析部103の動作が実施の形態5とは異なる。
【0185】
ピクチャ種別解析部103は、ペイロード23が映像データのIまたはPピクチャが存在するか否かを、各トランスポートパケット21毎に解析する。
【0186】
この場合の解析は、実施の形態2に説明したピクチャ種別の解析方法と同様に行われる。すなわち、この場合、ピクチャヘッダ45内のpicture_coding_typeを解析することが行われる。
【0187】
実施の形態2に説明したピクチャ種別の解析方法によってIまたはPピクチャを検出すると、ピクチャ種別解析部103は、データ記録・管理テーブル作成部104に映像データ及びIまたはPピクチャ検出信号(以下、IPピクチャ検出信号と称す)を送る。
【0188】
このピクチャ種別解析部103から出力されるIPピクチャ検出信号は、ピクチャ種別解析部103がIまたはPピクチャの終了を検出するまで出力される。
【0189】
データ記録・管理テーブル作成部104は、受信した映像データを記録媒体105に出力し、当該映像データが記録媒体105に記録される。
【0190】
IPピクチャ検出信号を受信した場合、検出したIまたはPピクチャに対応するトランスポートパケット21を記録媒体105に記録する際の、IまたはPピクチャに対応するアドレス情報が、記録媒体105のテーブル管理領域に記録される。
【0191】
記録媒体105のテーブル管理領域に記録されるアドレス情報は、テーブル管理領域を小さくするために、例えば図13に示すように、Iピクチャのスタートアドレス132(図中、Iピクチャ記録スタートアドレス。以下、スタートアドレスと称す)とエンドアドレス133(図中、Iピクチャ記録エンドアドレス。以下、エンドアドレスと称す)のみを記録する。
【0192】
また、特殊再生等によりランダムアクセスが開始された時、Iピクチャからアクセスを可能とするため、上記アドレス情報と共に記録するピクチャタイプ131が記録される。
【0193】
また、次のIまたはPピクチャのアドレス情報を示す管理テーブルを記録したアドレス134(図中、次のピクチャ管理テーブルアドレス)も記録する。
【0194】
なお、上記ピクチャタイプ131、スタートアドレス132、エンドアドレス133および次のピクチャ管理テーブルアドレス134を少なくとも含む情報の構成を、ここでは管理テーブルと称す。
【0195】
通常再生の場合、記憶媒体105に記録されているデータ(記録データ)は、データ読み出し部106によりトランスポートパケット単位で取り出される。
【0196】
早送り等の特殊再生を行う際、データ読み出し部106は、特殊再生の制御が開始される時点における、それまでアクセスしていたアドレスに最も近く、且つ大きいアドレスの値を有するアドレスを検出する。
【0197】
このようなアドレスは、記録媒体105上の管理テーブル領域のスタートアドレス132の中から検出される。
【0198】
記録媒体105上のデータ記録領域において、スタートアドレス132からエンドアドレス133までは、Iピクチャが記録されている。
【0199】
従って、Iピクチャの再生においては、データ読み出し部106によって、記録媒体105の読みだしアドレス(アクセスしているアドレス)がエンドアドレスに等しくなるまで、記録媒体からの記録データの読み出しが行われる。
【0200】
この読み出された記録データは、後段のトランスポートストリームデマルチプレクサ107に転送される。
【0201】
データ読み出し部106による記録データの読み出し動作において、読み出しアドレスがエンドアドレス133に等しくなった場合、データ読み出し部106は、次のIピクチャ管理テーブルアドレス134を参照する。
【0202】
続いて、ここで参照した、次のIピクチャ管理テーブルアドレス134へのアクセスがデータ読み出し部106によって行われる。そして、データ読み出し部106は、アクセスした次のIピクチャ管理テーブルに格納された、次のIピクチャのスタートアドレスを得る。
【0203】
上述した、データ読み出し部106によるスタートアドレス132からエンドアドレス133までの読み出し動作が、Iピクチャ毎に繰り返し行われる。なお、次のIピクチャは、後段のトランスポートストリームデマルチプレクサ107に転送される。
【0204】
このデジタル記録再生装置は、以上のように構成され、IまたはPピクチャだけがデコードされて表示され、Iピクチャのみの表示に比べ、アクセスするピクチャのスキップ間隔が短くなり、これにより、よりなめらかな早送り再生が実現できる。
【0205】
実施の形態8.
次に、本発明の実施の形態8に係るデジタル記録再生装置について説明する。
図11は、実施の形態8に係るデジタル記録再生装置を示しており、実施の形態6と同じ構成である。しかしながら、ピクチャ種別解析部113の動作が実施の形態6とは異なる。
【0206】
ピクチャ種別解析部113は、ペイロード23が映像データのIまたはPピクチャが存在するか否かを、各トランスパケット21毎に解析する。
【0207】
この場合の解析は、実施の形態2に説明したピクチャ種別の解析方法と同様に行われる。すなわち、この場合、ピクチャヘッダ45内のpicture_coding_typeを解析することが行われる。
【0208】
実施の形態2に説明したピクチャ種別の解析方法によってIまたはPピクチャを検出すると、ピクチャ種別解析部113は、データ記録・管理テーブル作成部114に映像データ及びIまたはPピクチャ検出信号(以下、IPピクチャ検出信号と称す)を送る。
【0209】
このピクチャ種別解析部113から出力されるIPピクチャ検出信号は、ピクチャ種別解析部113がIまたはPピクチャの終了を検出するまで出力される。
【0210】
データ記録・管理テーブル作成部114は、受信した映像データを記録媒体116に出力し、当該映像データが記録媒体116に記録される。
【0211】
IPピクチャ検出信号を受信した場合、検出したIまたはPピクチャに対応するトランスポートパケット21を記録媒体116に記録する際のアドレス情報が、管理テーブル記録媒体115に記録される。
【0212】
管理テーブル記録媒体115に記録されるアドレス情報は、テーブル管理領域を小さくするために、例えば図13に示すように、Iピクチャのスタートアドレス132(図中、Iピクチャ記録スタートアドレス。以下、スタートアドレスと称す)とエンドアドレス133(図中、Iピクチャ記録エンドアドレス。以下、エンドアドレスと称す)のみを記録する。
【0213】
また、特殊再生等によりランダムアクセスが開始された時、Iピクチャからアクセスを可能とするため、上記アドレス情報と共に記録するピクチャタイプ131が記録される。
【0214】
また、次のIまたはPピクチャのアドレス情報を示す管理テーブルを記録したアドレス134(図中、次のピクチャ管理テーブルアドレス)も記録する。
【0215】
なお、上記ピクチャタイプ131、スタートアドレス132、エンドアドレス133および次のピクチャ管理テーブルアドレス134を少なくとも含む情報の構成を、ここでは管理テーブルと称す。
【0216】
通常再生の場合、記憶媒体116に記録されているデータ(記録データ)は、データ読み出し部117によりトランスポートパケット単位で取り出される。
【0217】
早送り等の特殊再生を行う際、データ読み出し部117は、特殊再生の制御が開始される時点における、それまでアクセスしていたアドレスに最も近く、且つ大きいアドレスの値を有するアドレスを検出する。
【0218】
このようなアドレスは、記録媒体116上の管理テーブル領域のスタートアドレス132の中から検出される。
【0219】
記録媒体116上のデータ記録領域において、スタートアドレス132からエンドアドレス133までは、Iピクチャが記録されている。
【0220】
従って、Iピクチャの再生においては、データ読み出し部117によって、記録媒体116の読みだしアドレス(アクセスしているアドレス)がエンドアドレスに等しくなるまで、記録媒体からの記録データの読み出しが行われる。
【0221】
この読み出された記録データは、後段のトランスポートストリームデマルチプレクサ118に転送される。
【0222】
データ読み出し部117による記録データの読み出し動作において、読み出しアドレスがエンドアドレス133に等しくなった場合、データ読み出し部117は、次のIピクチャ管理テーブルアドレス134を参照する。
【0223】
続いて、ここで参照した、次のIピクチャ管理テーブルアドレス134へのアクセスがデータ読み出し部117によって行われる。そして、データ読み出し部117は、アクセスした次のIピクチャ管理テーブルに格納された、次のIピクチャのスタートアドレスを得る。
【0224】
上述した、データ読み出し部117によるスタートアドレス132からエンドアドレス133までの読み出し動作が、Iピクチャ毎に繰り返し行われる。なお、次のIピクチャは、後段のトランスポートストリームデマルチプレクサ118に転送される。
【0225】
このデジタル記録再生装置は、以上のように構成され、IまたはPピクチャだけがデコードされて表示され、Iピクチャのみの表示に比べ、アクセスするピクチャのスキップ間隔が短くなり、これにより、よりなめらかな早送り再生が実現できる。
【0226】
以上のように、上述の本発明を実施するための形態におけるデジタル信号記録装置および方法、デジタル信号再生装置および方法は、以下の構成を有する。
【0227】
第1の構成は、映像信号に対応する一連のトランスポートパケットにより構成されるトランスポートストリームから前記トランスポートパケットを抽出し、該トランスポートパケットに対応して前記映像信号の種別を解析する種別解析手段と、
該種別解析手段が解析した前記映像信号の種別に対応する情報を生成する情報生成手段とを備えることを特徴とするデジタル信号記録装置である。
【0228】
第2の構成は、情報生成手段において生成される情報は、映像信号の種別を表わす種別情報であり、この種別情報がトランスポートパケットのヘッダに付加される第1の構成に記載のデジタル信号記録装置である。
【0229】
第3の構成は、種別情報が、フレーム内符号化画像に対応するものである第2の構成に記載のデジタル信号記録装置である。
【0230】
第4の構成は、種別情報が、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものである第2の構成に記載のデジタル信号記録装置である。
【0231】
第5の構成は、トランスポートパケットを記録する記録手段を更に備え、
情報生成手段において生成される情報は、前記記録手段に記録する際のアドレス情報であることを特徴とする第1の構成に記載のデジタル信号記録装置である。
【0232】
第6の構成は、アドレス情報は、フレーム内符号化画像に対応するものである第5の構成に記載のデジタル信号記録装置である。
【0233】
第7の構成は、アドレス情報が、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものである第5の構成に記載のデジタル信号記録装置である。
【0234】
第8の構成は、映像信号に対応する一連のトランスポートパケットにより構成されるトランスポートストリームから前記トランスポートパケットを抽出し、
該トランスポートパケットに対応して前記映像信号の種別を解析し、
該解析された前記映像信号の種別に対応する情報を生成することを含むデジタル信号記録方法である。
【0235】
第9の構成は、映像信号の種別に対応する情報を生成するに際し、生成される情報は、映像信号の種別を表わす種別情報であり、この種別情報がトランスポートパケットのヘッダに付加される第8の構成に記載のデジタル信号記録方法である。
【0236】
第10の構成は、種別情報が、フレーム内符号化画像に対応するものである第9の構成に記載のデジタル信号記録方法である。
【0237】
第11の構成は、種別情報が、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものである第9の構成に記載のデジタル信号記録方法である。
【0238】
第12の構成は、映像信号の種別に対応する情報を生成した後、トランスポートパケットを記録することを更に含み、
前記情報を生成するに際して生成される情報は、前記トランスポートパケットを記録する際のアドレス情報であることを特徴とする第8の構成に記載のデジタル信号記録方法である。
【0239】
第13の構成は、アドレス情報は、フレーム内符号化画像に対応するものである第12の構成に記載のデジタル信号記録方法である。
【0240】
第14の構成は、アドレス情報が、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものである第12の構成に記載のデジタル信号記録方法である。
【0241】
第15の構成は、入力されるトランスポートストリームから該トランスポートストリームを構成するトランスポートパケットを抽出し、該抽出されたトランスポートパケットのヘッダに含まれる前記トランスポートパケットの有する映像信号の種別に対応する情報を解析する情報解析手段と、
該情報解析手段が解析した前記映像信号に対応する情報に基づいて記録手段に記録された前記映像信号を選択的に再生する再生手段とを有することを特徴とするデジタル信号再生装置である。
【0242】
第16の構成は、情報解析手段において解析される情報は、映像信号の種別を表わす種別情報である第15の構成に記載のデジタル信号再生装置である。
【0243】
第17の構成は、種別情報が、フレーム内符号化画像に対応するものである第16の構成に記載のデジタル信号再生装置である。
【0244】
第18の構成は、種別情報が、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものである第16の構成に記載のデジタル信号再生装置である。
【0245】
第19の構成は、情報解析手段において解析される情報は、記録手段に記録された映像情報に対応するアドレス情報であることを特徴とする第15の構成に記載のデジタル信号再生装置である。
【0246】
第20の構成は、アドレス情報は、フレーム内符号化画像に対応するものである第19の構成に記載のデジタル信号再生装置である。
【0247】
第21の構成は、アドレス情報は、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものである第19の構成に記載のデジタル信号再生装置である。
【0248】
第22の構成は、情報解析手段において解析された映像信号の種別に対応する情報の出現回数を計数する計数手段、および再生速度に応じて設定される再生速度制御パラメータと前記計数手段によって計数される出現回数とを比較する比較手段をさらに備え、該比較手段から出力される比較結果に応じて再生する前記映像信号が決定される第15の構成に記載のデジタル信号再生装置である。
【0249】
第23の構成は、外部より与えられる、再生速度情報に基づいて再生される映像信号の再生速度が可変である第15の構成に記載のデジタル信号再生装置である。
【0250】
第24の構成は、入力されるトランスポートストリームから該トランスポートストリームを構成するトランスポートパケットを抽出し、
該抽出されたトランスポートパケットのヘッダに含まれる前記トランスポートパケットの有する映像信号の種別に対応する情報を解析し、
該解析した前記映像信号に対応する情報に基づいて、記録手段に記録された前記映像信号を選択的に再生することを含むデジタル信号再生方法である。
【0251】
第25の構成は、トランスポートパケットの有する映像信号の種別に対応する情報を解析するに際し、該解析される情報は、映像信号の種別を表わす種別情報である第24の構成に記載のデジタル信号再生方法である。
【0252】
第26の構成は、種別情報が、フレーム内符号化画像に対応するものである第25の構成に記載のデジタル信号再生方法である。
【0253】
第27の構成は、種別情報が、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものである第24の構成に記載のデジタル信号再生方法である。
【0254】
第28の構成は、トランスポートパケットの有する映像信号の種別に対応する情報を解析するに際し、該解析される情報は、記録手段に記録された映像情報に対応するアドレス情報であることを特徴とする第24の構成に記載のデジタル信号再生方法である。
【0255】
第29の構成は、アドレス情報は、フレーム内符号化画像に対応するものである第28の構成に記載のデジタル信号再生方法である。
【0256】
第30の構成は、アドレス情報は、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものである第28の構成に記載のデジタル信号再生方法である。
【0257】
第31の構成は、トランスポートパケットの有する映像信号の種別に対応する情報を解析するに際し、
該解析された映像信号の種別に対応する情報の出現回数を計数し、
再生速度に応じて設定される再生速度制御パラメータと前記計数した出現回数とを比較し、
該比較した結果に応じて再生する前記映像信号が決定される第24の構成に記載のデジタル信号再生方法である。
【0258】
以上のように構成したので、本構成によれば以下の効果がある。
本構成によるデジタル信号記録装置は、映像信号に対応する一連のトランスポートパケットにより構成されるトランスポートストリームから前記トランスポートパケットを抽出し、該トランスポートパケットに対応して前記映像信号の種別を解析する種別解析手段と、該種別解析手段が解析した前記映像信号の種別に対応する情報を生成する情報生成手段とを備えることを特徴とするので、特殊再生の実現が容易となる。
【0259】
また、情報生成手段において生成される情報は、映像信号の種別を表わす種別情報であり、この種別情報がトランスポートパケットのヘッダに付加されることを特徴とするので、再生時における種別情報の読み出しが容易となる。
【0260】
また、種別情報が、フレーム内符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像の判別が容易となる。
【0261】
また、種別情報が、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像の判別が容易となる。
【0262】
また、トランスポートパケットを記録する記録手段を更に備え、情報生成手段において生成される情報は、前記記録手段に記録する際のアドレス情報であることを特徴とするので、特殊再生時の高速なアクセスが容易に実現できる。
【0263】
また、アドレス情報は、フレーム内符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像へのアクセスが容易となる。
【0264】
また、アドレス情報が、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像へのアクセスが容易となる。
【0265】
本構成によるデジタル信号記録方法は、映像信号に対応する一連のトランスポートパケットにより構成されるトランスポートストリームから前記トランスポートパケットを抽出し、該トランスポートパケットに対応して前記映像信号の種別を解析し、該解析された前記映像信号の種別に対応する情報を生成することを含むことを特徴とするので、特殊再生の実現が容易となる。
【0266】
また、映像信号の種別に対応する情報を生成するに際し、生成される情報は、映像信号の種別を表わす種別情報であり、この種別情報がトランスポートパケットのヘッダに付加されることを特徴とするので、再生時における種別情報の読み出しが容易となる。
【0267】
また、種別情報が、フレーム内符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像の判別が容易となる。
【0268】
また、種別情報が、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像の判別が容易となる。
【0269】
また、映像信号の種別に対応する情報を生成した後、トランスポートパケットを記録することを更に含み、前記情報を生成するに際して生成される情報は、前記トランスポートパケットを記録する際のアドレス情報であることを特徴とするので、特殊再生時の高速なアクセスが容易に実現できる。
【0270】
また、アドレス情報は、フレーム内符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像へのアクセスが容易となる。
【0271】
また、アドレス情報が、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像へのアクセスが容易となる。
【0272】
本構成によるデジタル信号再生装置は、入力されるトランスポートストリームから該トランスポートストリームを構成するトランスポートパケットを抽出し、該抽出されたトランスポートパケットのヘッダに含まれる前記トランスポートパケットの有する映像信号の種別に対応する情報を解析する情報解析手段と、該情報解析手段が解析した前記映像信号に対応する情報に基づいて記録手段に記録された前記映像信号を選択的に再生する再生手段とを有することを特徴とするので、特殊再生における高速アクセスの実現が容易となる。
【0273】
また、情報解析手段において解析される情報は、映像信号の種別を表わす種別情報であることを特徴とするので、再生時における種別情報の読み出しが容易となる。
【0274】
また、種別情報が、フレーム内符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像の判別が容易となる。
【0275】
また、種別情報が、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像の判別が容易となる。
【0276】
また、情報解析手段において解析される情報は、記録手段に記録された映像情報に対応するアドレス情報であることを特徴とするので、特殊再生時の高速なアクセスが容易に実現できる。
【0277】
また、アドレス情報は、フレーム内符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像へのアクセスが容易となる。
【0278】
また、アドレス情報は、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像へのアクセスが容易となる。
【0279】
また、情報解析手段において解析された映像信号の種別に対応する情報の出現回数を計数する計数手段、および再生速度に応じて設定される再生速度制御パラメータと前記計数手段によって計数される出現回数とを比較する比較手段をさらに備え、該比較手段から出力される比較結果に応じて再生する前記映像信号が決定されることを特徴とするので、特殊再生における高速アクセスの実現が容易となる。
【0280】
また、外部より与えられる、再生速度情報に基づいて再生される映像信号の再生速度が可変であることを特徴とするので、可変速再生が任意に行える。
【0281】
本構成によるデジタル信号再生方法は、入力されるトランスポートストリームから該トランスポートストリームを構成するトランスポートパケットを抽出し、該抽出されたトランスポートパケットのヘッダに含まれる前記トランスポートパケットの有する映像信号の種別に対応する情報を解析し、該解析した前記映像信号に対応する情報に基づいて、記録手段に記録された前記映像信号を選択的に再生することを含むことを特徴とするので、特殊再生における高速アクセスの実現が容易となる。
【0282】
また、トランスポートパケットの有する映像信号の種別に対応する情報を解析するに際し、該解析される情報は、映像信号の種別を表わす種別情報であることを特徴とするので、再生時における種別情報の読み出しが容易となる。
【0283】
また、種別情報が、フレーム内符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像の判別が容易となる。
【0284】
また、種別情報が、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像の判別が容易となる。
【0285】
また、トランスポートパケットの有する映像信号の種別に対応する情報を解析するに際し、該解析される情報は、記録手段に記録された映像情報に対応するアドレス情報であることを特徴とするので、特殊再生時の高速なアクセスが容易に実現できる。
【0286】
また、アドレス情報は、フレーム内符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像へのアクセスが容易となる。
【0287】
また、アドレス情報は、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像へのアクセスが容易となる。
【0288】
また、トランスポートパケットの有する映像信号の種別に対応する情報を解析するに際し、該解析された映像信号の種別に対応する情報の出現回数を計数し、再生速度に応じて設定される再生速度制御パラメータと前記計数した出現回数とを比較し、該比較した結果に応じて再生する前記映像信号が決定されることを特徴とするので、特殊再生における高速アクセスの実現が容易となる。
【符号の説明】
【0289】
11,71,81,101,111 チューナー、12,72,82,102,112 PIDフィルタ、13,73,83 ピクチャ種別解析/フラグ付加部、103,113 ピクチャ種別解析部、14,74,84 データ記録部、104,114 データ記録・管理テーブル作成部、15,75,85,105,116 記録媒体、16,76,86,106,117 データ読み出し部、17 Iピクチャ抽出部、77 IPピクチャ抽出部、87 I−IPピクチャ抽出部、18,78,88,107,118 トランスポートストリームデマルチプレクサ、19,79,89,108,119 オーディオ・ビデオデコーダ、80 再生速度制御部、115 管理テーブル記録媒体。
【技術分野】
【0001】
この発明は、デジタル符号化された映像データを記録媒体に記録または再生する装置および方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタル放送に用いられる画像圧縮方式は、高能率符号化方式の一つであるMPEG2(Moving Picture Experts Group Phase 2)を用いている。
【0003】
また、画像圧縮したデジタル信号の伝送(データ伝送)は、多重方式として放送などのリアルタイム伝送に用いられるトランスポートストリーム方式を用いている。
【0004】
受信機は、受信したトランスポートストリームから圧縮画像データを抽出した後、ビデオデコーダにおいて復号化処理を行う。この復号化処理によって得られた映像信号は、ディスプレイに動画として表示される。
【0005】
従来の受信装置の一例として、特開2000−253359号公報に記載されたデジタル放送記録再生装置がある。
【0006】
この公報に記載された装置では、トランスポートストリームから画像および音声データを含んで構成されるPES(Packetized Elementary Stream)パケットストリームを取り出す手段を備えている。
【0007】
トランスポートストリームから抽出されたPESパケットストリームは、PES形式を用いて記録媒体に記録され、映像信号の復元が行われる。また、同公報には、特殊再生を含めた再生方法が記述されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
一般の家庭等に用いられるデジタル放送受信機は、従来のVTR等に代表される映像信号を蓄積する機能を必要とする。
【0009】
すなわち、デジタル放送受信機は、リアルタイムで伝送される映像を表示するだけでなく、タイムシフト視聴することが求められる。この場合の手法の一つは、ハードディスク装置や光ディスク装置等の記録媒体に番組データ(ディジタル映像信号)を蓄積し、この蓄積された番組データを再生に用いることである。また、タイムシフト視聴するデジタル放送受信機は、早送りなどの特殊再生を実現することも必要となる。
【0010】
しかし、放送で伝送されるトランスポートストリームはそのパケット単位が映像のピクチャ単位とは無関係なため、ピクチャ単位で再生処理する早送り等の特殊再生については実現が難しいという問題があった。
【0011】
また、デジタル放送受信機に用いられるデコーダは、実際的に、トランスポートストリーム形式で入力するものが多い。
【0012】
また、さらに記録媒体とIEEE1394インターフェースを備えた機器との送受信は、一般にIEC61883によるトランスポートストリーム伝送方式に従った送受信の方法が用いられるため、記録媒体におけるデータフォーマットはトランスポートストリームをベースにしたものが適している。
【0013】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、その目的はトランスポートストリームをベースにした記録フォーマットでも容易に早送り等の特殊再生を可能とするデジタル放送記録再生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明に係るデジタル信号記録装置は、映像信号に対応する一連のトランスポートパケットにより構成されるトランスポートストリームから前記トランスポートパケットを抽出し、該トランスポートパケットの前記映像信号の種別をトランスポートパケット単位で解析する種別解析手段と、抽出された前記トランスポートパケットを、該トランスポートパケットに含まれる映像信号を暗号化して記録媒体に記録する記録手段と、前記記録媒体に記録される前記トランスポートパケットのうちで前記トランスポートパケットの前記映像信号の種別がIピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報を含むピクチャ管理テーブルを作成する管理テーブル作成手段とを備え、前記記録媒体は、前記トランスポートパケットを記録する領域とは別に、テーブル管理領域を有し、前記ピクチャ管理テーブルは、前記記録手段によって前記テーブル管理領域に記録される。
【0015】
本発明に係る信号再生装置は、記録媒体の、暗号化された映像信号を含む複数のトランスポートパケットを記録する領域とは別の領域から、前記記録されるトランスポートパケットのうちで前記トランスポートパケットの前記映像信号の種別がIピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報を含むピクチャ管理テーブルを読み出す読み出し手段と、
前記データ読み出し手段で読み出されたピクチャ管理テーブルに基づいて、前記記録媒体に記録された複数のトランスポートパケットの中からIピクチャを抽出して再生する特殊再生を行う再生手段とを備える。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係るデジタル信号記録装置は、映像信号に対応する一連のトランスポートパケットにより構成されるトランスポートストリームから前記トランスポートパケットを抽出し、該トランスポートパケットの前記映像信号の種別をトランスポートパケット単位で解析する種別解析手段と、抽出された前記トランスポートパケットを、該トランスポートパケットに含まれる映像信号を暗号化して記録媒体に記録する記録手段と、前記記録媒体に記録される前記トランスポートパケットのうちで前記トランスポートパケットの前記映像信号の種別がIピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報を含むピクチャ管理テーブルを作成する管理テーブル作成手段とを備え、前記記録媒体は、前記トランスポートパケットを記録する領域とは別に、テーブル管理領域を有し、前記ピクチャ管理テーブルは、前記記録手段によって前記テーブル管理領域に記録されので、特殊再生の実現が容易となる。
【0017】
本発明に係る信号再生装置は、記録媒体の、暗号化された映像信号を含む複数のトランスポートパケットを記録する領域とは別の領域から、前記記録されるトランスポートパケットのうちで前記トランスポートパケットの前記映像信号の種別がIピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報を含むピクチャ管理テーブルを読み出す読み出し手段と、
前記データ読み出し手段で読み出されたピクチャ管理テーブルに基づいて、前記記録媒体に記録された複数のトランスポートパケットの中からIピクチャを抽出して再生する特殊再生を行う再生手段とを備えるので、特殊再生の実現が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施の形態1によるデジタル放送記録再生装置を示すブロック図。
【図2】MPEG2におけるトランスポートストリームの構成図。
【図3】MPEG2におけるトランスポートストリームヘッダの構造、及びPESヘッダの構造を示す図。
【図4】映像のエレメンタリーストリームの構造図。
【図5】ピクチャ種別付加付きトランスポートストリームの構造図。
【図6】ピクチャ種別解析を説明するためのフローチャート。
【図7】実施の形態2によるデジタル放送記録再生装置を示すブロック図。
【図8】実施の形態3によるデジタル放送記録再生装置を示すブロック図。
【図9】実施の形態3によるデジタル放送記録再生装置の再生速度制御部動作を示すフローチャート。
【図10】実施の形態5および7によるデジタル放送記録再生装置を示すブロック図。
【図11】実施の形態6および8によるデジタル放送記録再生装置を示すブロック図。
【図12】Iピクチャ管理テーブルの構成図。
【図13】IまたはPピクチャ管理テーブルの構成図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係るデジタル記録再生装置について説明する。
【0020】
実施の形態1.
以下に、本発明の実施の形態1に係るデジタル記録再生装置について、図を参照しながら説明する。
【0021】
図1は、本実施の形態に係るデジタル記録再生装置のブロック図である。
図中、11はチューナー、12はPIDフィルタ、13はピクチャ種別解析・フラグ付加部、14はデータ記録部、15は記録媒体、16はデータ読み出し部、17はIピクチャ抽出部、18はトランスポートストリームデマルチプレクサ部、19はオーディオ・ビデオデコーダ部である。
【0022】
ここで、図1に基づいて、本実施の形態に係るデジタル記録再生装置の動作について説明する前に、MPEG2方式におけるトランスポートストリームについて簡単に説明する(図2参照のこと)。
【0023】
図2は、MPEG2におけるトランスポートストリームの構成図である。
図中、20はトランスポートストリーム、21はトランスポートパケット、22はトランスポートヘッダ(TSヘッダ)、23はペイロード、24はPESパケットストリーム、25はPESパケット、26はPESヘッダ、27はPESデータ領域、28はエレメンタリーストリームである。
【0024】
デジタル放送で用いられるトランスポートストリーム20は、188バイトのトランスポートパケット21より構成されている。また、それぞれのトランスポートパケット21は、トランスポートヘッダ22およびペイロード23から構成される。
【0025】
すなわち、トランスポートストリームは、デジタル映像ソース等の映像信号に対応する一連のトランスポートパケットにより構成されている。
【0026】
トランスポートストリーム20は、映像、音声をはじめとする複数のデータを多重して伝送することが可能である。また、このTSヘッダ22内には、そのトランスポートパケット21のペイロード23を識別するためのPID(Packet Identification)の格納されるフィールドが設けられている。
【0027】
ディジタル信号の再生は、まず、このフィールドに格納されたPIDの内、同一のPIDを持つペイロードを結合することによって所望のデータの抽出、およびこの抽出されたデータの再生を実現する。ここでは、同一のPIDを持つペイロードを結合することにより、PESパケット25が得られる。
【0028】
PESパケットストリーム24のそれぞれのPESパケット25は、PESヘッダ26およびPESデータ領域27から構成されている。なお、PESパケット25の長さは任意である。
【0029】
それぞれのPESパケット25におけるPESデータ領域27が結合されることによって、再生される映像・音声信号に直接関係するエレメンタリーストリーム28が構成される。
【0030】
このエレメンタリーストリーム28は、それぞれのPESパケット25からPESヘッダ26を取除き、それぞれのデータ領域27を結合することによって得られる。
【0031】
エレメンタリーストリーム28は、例えば、MPEG2方式により高能率符号化された映像や音声データの正味のデータである。
【0032】
TSヘッダ22をさらに詳細に示したのが図3である。図示するように、TSヘッダ22内には、payload_unit_start_indicator30の格納されるフィールドが存在する。
【0033】
このフィールドに格納されたpayload_unit_start_indicator30が’1’の場合、このpayload_unit_start_indicator30が’1’であるペイロード23が、PESパケット25の先頭となることを示している。
【0034】
図4はMPEG2におけるレイヤ構成を示す図である。図示するように、MPEG2におけるレイヤ構成は、上位のレイヤから、シーケンスレイヤ40、GOPレイヤ41、ピクチャレイヤ42、スライスレイヤ43、マクロブロックレイヤ44の階層構造となっている。
【0035】
すなわち、MPEG2に用いられるエレメンタリーストリーム28は、図4に示した各レイヤの階層構造をなすデータストリームである。
【0036】
図4を参照して、さらにMPEG2の各レイヤについて説明する。図示するように、各レイヤは各々、そのレイヤのスタートコードを有する。
【0037】
このうち、ピクチャレイヤのヘッダ45には、ピクチャタイプを示すpicture_coding_type46の格納されるフィールドが存在する。
【0038】
なお、MPEG2におけるシーケンスレイヤ、GOPレイヤはIピクチャから始まる。
【0039】
MPEG2における画像(動画像)は、I(Intra−Picture。フレーム内符号化画像)、P(Predictive−Picture。フレーム間順方向予測符号化画像)およびB(Bidirectionally predictive−Picture。双方向予測符号化画像)の3種類のピクチャによって構成されている。
【0040】
このうち、それのみが有するデータで復号できるピクチャは、Iピクチャのみである。従って、Iピクチャの復号は、他のPまたはBピクチャなしで行うことができる。なお、Pピクチャ、Bピクチャの再生は、Iピクチャあるいは他のPピクチャを必要とする。
【0041】
ランダムアクセスのように、画像の動き予測の前後関係の崩れるような再生動作は、Iピクチャにアクセスし、これを再生することにより実現する。従って、早送り等の特殊再生を行う場合には、ランダムアクセスが発生するので、必ずIピクチャへのアクセスが行われる。
【0042】
以下、先に述べたトランスポートストリームを利用するデジタル放送に用いられるデジタル記録再生装置について主に図1を参照しながら説明する。
【0043】
受信したトランスポートストリーム20から映像信号の再生を行う場合、チューナー11で受信されたトランスポートストリーム20はトランスポートストリームデマルチプレクサ18へ送られる。
【0044】
トランスポートストリームデマルチプレクサ18は、チューナー11より送られてきたトランスポートストリーム20を解析し、この解析結果に応じてトランスポートストリーム20から番組情報、画像音声圧縮データを分離する。
【0045】
前記画像音声圧縮データは、オーディオ・ビデオデコーダ19に入力されて復号動作が行われ、映像および音声が再生される。
【0046】
また、受信したトランスポートストリーム20を、記録手段としての記憶媒体15に記録する場合、チューナー11で受信されたトランスポートストリーム20は、まず、PIDフィルタ部12に出力される。
【0047】
PIDフィルタ部12は、記録媒体15に入力されたトランスポートストリーム20から、該トランスポートストリーム20にあるトランスポートパケット21に含まれるPIDに基づいてトランスポートパケット21を抽出する。ここで抽出されたトランスポートパケット21はピクチャ種別解析・フラグ付加部13へ出力される。なお、ピクチャ種別(Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャ)を映像信号の種別と表す場合もある。
【0048】
ピクチャ種別解析・フラグ付加部13は、入力された各トランスポートパケット20毎のペイロード23にIピクチャが存在するかどうかを解析する。すなわち、ピクチャ種別解析・フラグ付加部13は、トランスポートパケット21に対応して映像信号の種別を解析する種別解析手段である。従って、この場合、ピクチャ種別解析・フラグ付加部13が映像信号の種別に対応する情報を生成する情報生成手段である。
【0049】
この解析は、例えば、ピクチャレイヤ42にあるPCT(ピクチャコーディングタイプ。Picture_Coding_Type)のビット情報に基づいて行う。
【0050】
図5はトランスポートパケット21の詳細を示した図である。
上記したピクチャ種別解析・フラグ付加部13における解析結果は、図5に示すように、例えばトランスポートパケット21の同期バイト51の直後に1バイトのピクチャ種別フラグ52として付加される(図6のステップS11)。すなわち、ピクチャ種別フラグ52は種別情報である。
【0051】
図6は、ピクチャ種別解析をするフローチャートを示すものである。
まず、PIDフィルタ12は、トランスポートストリーム20の同期バイト(図3のsync_byte)を検出する。
【0052】
その後、トランスポートヘッダ22内にあるPIDが指定の映像データ用のPIDかどうかを判断し(ステップS12)、指定の映像データ用のパケットであった場合には、さらにpayload_unit_start_indicator30の値を解析する(ステップS13)。
【0053】
payload_unit_start_indicator30の値が’1’であれば、先に述べたように、トランスポートパケット21のペイロード23がPESパケット25の先頭から始まることを示している。
【0054】
また、ディジタル放送の場合、PESパケット25は、必ずピクチャ単位となっている。従って、payload_unit_start_indicator30の値が’1’であれば、PESヘッダ26につづくPESデータ領域27には、エレメンタリーストリーム28のシーケンスヘッダ(シーケンスレイヤ40に含まれるあるシーケンスのヘッダ)、GOPヘッダ(GOPレイヤ41に含まれるあるGOPのヘッダ)またはピクチャヘッダ(ピクチャレイヤ42に含まれるあるピクチャのヘッダ)のいずれかが続いている(ステップS13)。
【0055】
さらに、PESヘッダ26の解析時に、PIDフィルタ12は、PES_packet_length31を取得する(ステップS14)。このPES_packet_length31は1ピクチャの終了位置の検出に使用する。
【0056】
次に、PESデータ領域27の先頭にあるコードが、SHC(シーケンスヘッダコード。Sequence Header Code)、GSC(グループスタートコード。Group Start Code)またはPSC(ピクチャスタートコード。Picture Start Code)のいずれであるかを解析する(ステップS15)。これらのコードはそれぞれシーケンス、GOPまたはピクチャの始まりを示すものである(総称してスタートコードと称する)。
【0057】
PESデータ領域27の先頭が上記いずれかのスタートコードである場合、さらにピクチャヘッダ45にあるpicture_coding_type46のビット情報(3ビットにより構成されている)が解析される(ステップS16)。
【0058】
このビット情報がIピクチャを示す場合に、ピクチャ種別フラグ52は’1’としてTSヘッダ22に付加される。それと共に、ピクチャ種別フラグ52をTSヘッダ22に付加する処理が行われている状態を示すフラグ付加処理状態フラグがピクチャ種別解析・フラグ付加部13内部にセットされる(ステップS17、S18)。
【0059】
このフラグ付加処理状態フラグは、1つのIピクチャの受信処理が終了するまで更新されない。従って、この場合、ピクチャ種別解析・フラグ付加部13が映像信号の種別に対応する情報を生成する情報生成手段である。
【0060】
従って、フラグ付加処理状態フラグは、広い意味での、映像種別を表わす種別情報である(前記したピクチャ種別フラグ52、またはフラグ付加処理状態フラグを、映像種別を表わす種別情報と定義する)。
【0061】
次に、ピクチャ種別解析・フラグ付加部13内部に設けられた、受信したPESデータの数をカウントするPESデータカウンタの値が更新される(ステップS19)。この場合のピクチャ種別解析の処理はトランスポートパケット単位で行われる。従って、PESデータカウンタは188バイトをインクリメント(カウント値の増分)の単位とする。
【0062】
なお、上記ステップS15またはS16において、判断の結果がnoである場合(PESの先頭がスタートコードでない、あるいはpicture_coding_type46が指定のピクチャタイプでない)、ピクチャ種別フラグ52は’0’としてTSヘッダ22に付加される(ステップS34)。
【0063】
もし、PIDの値が指定の映像データ用のPIDであるが、payload_unit_start_indicator30の値が’1’でない場合(ステップS13のnoの場合)、そのトランスポートパケット21のペイロード23は、PESパケット25の先頭ではない。
【0064】
従って、この場合、前記のようにピクチャタイプが検出できない。そこで、フラグ付加処理状態フラグが、どの状態にあるかによってIピクチャの受信処理が進行中(Iピクチャ処理状態と称す)であるかどうかを判別する(ステップS30)。
【0065】
フラグ付加処理状態フラグがIピクチャ処理状態を示す’1’であれば、PESデータカウンタのカウント値がインクリメント(増分188バイト)される(ステップS31)。
【0066】
次に、ピクチャ種別解析・フラグ付加部13内においては、PESデータカウンタのカウント値とPES_packet_length31の値とが大小比較される(ステップS32)。
【0067】
PESデータカウンタのカウント値がPES_packet_length31の値に等しくない場合、まだIピクチャデータの受信が終了していないと判断する。
【0068】
従って、その場合、そのトランスポートパケット21にはIピクチャが格納されているので、ピクチャ種別フラグとして’1’がトランスポートヘッダに付加される(ステップS33)。
【0069】
Iピクチャを格納した最後のトランスポートパケットを受信した場合、PESデータカウンタとPES_packet_length31の値は等しくなる。
【0070】
この場合、フラグ付加処理状態フラグをクリアし(フラグを’0’とする。ステップS34)、Iピクチャ受信処理が終了したことを示す。
【0071】
但し、その時点におけるトランスポートパケット21には、Iピクチャ受信処理における最後のIピクチャが格納されているので、ピクチャ種別フラグとして’1’がトランスポートヘッダ22に付加される。
【0072】
受信したトランスポートパケット21にIピクチャが格納されていない場合、ピクチャヘッダ45にあるpicture_coding_type46のビット情報(3ビットにより構成されている)はIピクチャでないことを示す情報となっている。
【0073】
この場合、トランスポートヘッダ22にはIピクチャでないことを示すためにピクチャ種別フラグとして’0’がトランスポートヘッダ22に付加される(ステップS35)。
【0074】
このようにピクチャ種別フラグが付加されたトランスポートパケット21は、データ記録部14へ送られ、記憶媒体15に記録される。
【0075】
記憶媒体15に記録されているデータの再生について説明する。
記憶媒体15に記録されているデータは、データ読み出し部16によりトランスポートパケット単位で読み出される。
【0076】
読み出されたデータは、Iピクチャ抽出部17に送られる。なお、データ読み出しは、トランスポートストリームデマルチプレクサ18内に設けられたバッファのフロー制御に基づいて行われる。
【0077】
早送り再生の際、Iピクチャ抽出部17は、読み出されたデータのトランスポートパケット21に付加されたピクチャ種別フラグを解析する。その結果、ピクチャ種別フラグが’1’であるトランスポートパケットのみがトランスポートデマルチプレクサ18に転送される。従って、ここでは、Iピクチャのみのトランスポートパケット21がトランスポートストリームデマルチプレクサ18に転送される。
【0078】
この転送の際、付加されていたピクチャ種別フラグは除去され、残りの188バイトのトランスポートパケット21がトランスポートストリームデマルチプレクサ18に転送される。転送されたトランスポートパケット21は、トランスポートストリームデマルチプレクサ18において再生される映像、音声に対応するデータに分離され、オーディオ・ビデオデコーダ19に送られる。オーディオ・ビデオデコーダ19は映像、音声に対応して分離されたデータに基づき、復調処理(デコード処理)を行うことによって映像、音声の再生が行われる。
【0079】
本実施の形態に係るデジタル記録再生装置は、以上のように構成され、動作するので、結果的に、Iピクチャだけがデコード処理されることとなる。従って、本実施の形態に係るデジタル記録再生装置は、早送り再生等の特殊再生を実現するのに有用なものとなる。
【0080】
ところで、デコーダにてIピクチャのみを選択し再生する場合は、オーディオ・ビデオデコーダ19、またはトランスポートストリームデマルチプレクサ18における、最大の入力ビットレートにより早送り再生の速度が律速される。
【0081】
実際的に、現状のトランスポートストリームデマルチプレクサ18またはオーディオ・ビデオデコーダ19の入力ビットレートは、数十Mbps程度である。従って、このような入力ビットレートの条件下において、HD(High Definision)ストリームの早送り再生を実現する場合、2〜3倍速程度の早送り再生の実現が精精である。
【0082】
本実施の形態に係るデジタル記録再生装置は、早送り再生の機能をIピクチャのみを選択的に再生するように構成することで実現している。
【0083】
従って、本装置を用いれば、トランスポートストリームデマルチプレクサ18の前段においてIピクチャ以外の不要なデータの再生を行わないように構成したので、より早い速度による早送り再生が可能である。
【0084】
また、本実施の形態に係るデジタル記録再生装置は、早送り再生時にエレメンタリーストリーム28のピクチャレイヤ42を解析しIピクチャのみをトランスポートストリームデマルチプレクサ18に出力する方法と比べると、最上位のレイヤのトランスポートストリーム20を構成するトランスポートパケット21のTSヘッダ22にピクチャタイプを示すピクチャ種別フラグが配置するので、Iピクチャの抽出処理を比較的短時間で行うことができる。これにより、早送り指示から画像の表示までの時間の短縮が図れる。
【0085】
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2に係るデジタル記録再生装置について説明する。
図7は実施の形態2に係るデジタル記録再生装置を示すブロック図である。
【0086】
図中、71はチューナー、72はPIDフィルタ、73はピクチャ種別解析・フラグ付加部、74はデータ記録部、75は記録媒体、76はデータ読み出し部、77はI,Pピクチャ抽出部(IP抽出部77と称す)、78はトランスポートストリームデマルチプレクサ部、79はオーディオ・ビデオデコーダ部である。
【0087】
図7に示した実施の形態2に係るデジタル記録再生装置は、実施の形態1の構成に殆ど同じ構成および動作を有するが、ピクチャ種別解析・フラグ付加部73およびIP抽出部77の構成および動作が異なる。
【0088】
以下、ピクチャ種別解析・フラグ付加部73およびIP抽出部77の動作について、実施の形態1と異なる部分を説明する(それ以外は、実施の形態1と同様)。
【0089】
すなわち、実施の形態1のピクチャ種別解析・フラグ付加部13における動作は、トランスポートストリーム20に含まれるIピクチャに対応して、ピクチャ種別フラグ’1’をトランスポートヘッダ22に付加した。
【0090】
実施の形態2では、トランスポートストリーム20に、IまたはPピクチャが含まれている場合、ピクチャ種別解析・フラグ付加部73が、ピクチャ種別フラグを’1’としてトランスポートヘッダ22に付加する。
【0091】
そして、トランスポートヘッダ22のピクチャ種別フラグの’1’であるトランスポートストリーム20が、データ記憶部74を介して、記録手段としての記憶媒体75に記憶される。
【0092】
記憶媒体75に記録されているデータの再生について説明する。
記憶媒体75に記録されているデータは、データ読み出し部76によりトランスポートパケット単位で読み出される。
【0093】
読み出されたデータは、IPピクチャ抽出部77に送られる。なお、データ読み出しは、トランスポートストリームデマルチプレクサ78内に設けられたバッファのフロー制御に基づいて行われる。
【0094】
早送り再生の際、IPピクチャ抽出部77は、読み出されたデータのトランスポートパケット21に付加されたフラグ付加処理状態フラグを解析する。その結果、フラグ付加処理状態フラグが’1’であるトランスポートパケット21のみがトランスポートストリームデマルチプレクサ78に転送される。従って、ここでは、IピクチャおよびPピクチャのトランスポートパケット21がトランスポートストリームデマルチプレクサ78に転送される。
【0095】
この転送の際、付加されていたピクチャ種別フラグは除去され、残りの188バイトのトランスポートパケット21がトランスポートストリームデマルチプレクサ78に転送される。転送されたトランスポートパケット21は、トランスポートストリームデマルチプレクサ78において再生される映像、音声に対応するデータに分離され、オーディオ・ビデオデコーダ79に送られる。オーディオ・ビデオデコーダ79は映像、音声に対応して分離されたデータに基づき、復調処理(デコード処理)を行うことによって映像、音声の再生が行われる。
【0096】
本実施の形態に係るデジタル記録再生装置は、以上のように構成され、動作するので、結果的に、IピクチャおよびPピクチャだけがデコード処理されることとなる。従って、本実施の形態に係るデジタル記録再生装置は、早送り再生等の特殊再生を実現するのに有用なものとなる。
【0097】
この実施の形態2のような構成を採用することにより、アクセスするピクチャのスキップ間隔が短くなり、これにより、よりなめらかな早送り再生が実現できる。
【0098】
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3に係るデジタル記録再生装置について説明する。
図8は、本発明の実施の形態3に係るデジタル記録再生装置を示すブロック図である。
【0099】
図中、80は再生速度制御部、81はチューナー、82はPIDフィルタ、83はピクチャ種別解析・フラグ付加部、84はデータ記録部、85は記録媒体、86はデータ読み出し部、87はIピクチャまたはI,Pピクチャ抽出部(I−IP抽出部87と称す)、88はトランスポートストリームデマルチプレクサ部、89はオーディオ・ビデオデコーダ部である。
【0100】
図8に示した実施の形態3に係るデジタル記録再生装置は、実施の形態1または実施の形態2の構成に殆ど同じ構成および動作を有するが、再生速度制御部80、ピクチャ種別解析・フラグ付加部83およびI−IP抽出部87の構成および動作が異なる。
【0101】
以下、再生速度制御部80、ピクチャ種別解析・フラグ付加部83およびI−IP抽出部87の動作について、実施の形態1または実施の形態2と異なる部分を説明する(それ以外は、実施の形態1または実施の形態2と同様)。
【0102】
記録媒体85へのトランスポートストリーム20の記録は、実施の形態2と同様の動作により行われる。
【0103】
記録手段としての記憶媒体85に記録されているデータの再生について説明する。
【0104】
記憶媒体85に記録されているデータは、データ読み出し部86によりトランスポートパケット単位で読み出される。
【0105】
読み出されたデータは、I−IP抽出部87に送られる。なお、データ読み出しは、トランスポートストリームデマルチプレクサ88内に設けられたバッファのフロー制御に基づいて行われる。
【0106】
記録媒体75からトランスポートストリーム20を読み出すに際し、I−IPピクチャ抽出部87は、読み出されたデータのトランスポートパケット21に付加されたピクチャ種別フラグを解析する。
【0107】
再生速度制御部80は、図8に示すように、I−IP抽出部87に接続されている。そして、再生速度制御部80は、I−IP抽出部87からIピクチャのみ、またはIおよびPピクチャに対応するピクチャ種別フラグの’1’に対応する通知信号をI−IP抽出部87から受信する。
【0108】
I−IPピクチャ抽出部87は、読み出されたデータのトランスポートパケット21に付加されたピクチャ種別フラグを解析する。その結果、ピクチャ種別フラグが’1’であるトランスポートパケット21のみがトランスポートストリームデマルチプレクサ78に転送される。従って、ここでは、IピクチャおよびPピクチャのトランスポートパケット21がトランスポートストリームデマルチプレクサ78に転送される。
【0109】
図9は、再生速度制御部80の動作に関するフローチャートである。
再生速度制御部80は、I−IP抽出部87から出力される通知信号を受信する(ステップS21)。
【0110】
そして、再生速度制御部80は、I−IP抽出部87から出力される通知信号の受信回数Nをカウントする(ステップS22)。すなわち、ここでは、再生速度制御部80は、映像信号の種別に対応する情報の出現回数を計数する計数手段として機能する。
【0111】
この受信回数Nは、所定の再生速度制御パラメータ値Mと比較される(ステップS23)。そして、受信回数Nが再生速度制御パラメータ値Mと一致した時点で、I−IP抽出部87に出力許可信号を出力する(ステップS24)。
【0112】
この出力許可信号は、受信回数Nが再生速度制御パラメータ値Mと一致した時点におけるIピクチャまたはPピクチャのトランスポートストリームデマルチプレクサ78への転送を許可する信号である。
【0113】
すなわち、ここでは、再生速度制御パラメータ値Mは、再生速度に応じて設定され、再生速度制御部80は計数される映像信号の種別に対応する情報の出現回数と再生速度制御パラメータとを比較する比較手段として機能する。
【0114】
受信回数Nが再生速度制御パラメータ値Mと一致しない場合、出力許可信号は出力されない(この場合は、削除指示信号を出力する。ステップS25)。そして、I−IP抽出部87は出力許可信号を受信すると、1ピクチャ分の映像データを後段のトランスポートストリームデマルチプレクサ88に転送する(ステップS26)。その後、受信回数Nを初期化(N=0)する(ステップS27)。
【0115】
なお、出力許可信号を受信後、トランスポートヘッダに付加されたピクチャ種別フラグが’1’から’0’に変化するまでの間、再生を行う映像データを、後段のトランスポートストリームデマルチプレクサ88に転送する。
【0116】
この転送の際、付加されていたピクチャ種別フラグは除去される。そして、残りの188バイトのトランスポートパケット21がトランスポートストリームデマルチプレクサ88に転送される。
【0117】
転送されたトランスポートパケット21は、トランスポートストリームデマルチプレクサ88において再生される映像、音声に対応するデータに分離され、オーディオ・ビデオデコーダ89に送られる。
【0118】
オーディオ・ビデオデコーダ89は映像、音声に対応して分離されたデータに基づき、復号処理(デコード処理)を行うことによって映像、音声の再生が行われる。
【0119】
再生速度制御部80から削除指示信号が出力されるか、またはトランスポートヘッダ22に付加されたピクチャ種別フラグが’0’である場合は、I−IP抽出部87は記録媒体85より読み出されたデータを後段のトランスポートストリームデマルチプレクサ88に転送せず削除する。
【0120】
これにより、再生速度制御部80から指定されたIピクチャまたはPピクチャだけが後段のトランスポートストリームデマルチプレクサ88に転送される。
【0121】
このように構成することにより、実施の形態3に係るデジタル記録再生装置を用いれば、記録媒体から読み出したデータのうち、Iピクチャを指定回数に1回だけ後段のトランスポートストリームデマルチプレクサ88に転送することになり(すなわち、再生速度制御部80の比較機能により得られる比較結果に応じて再生する映像信号が決定される)、任意倍速の早送り再生が可能となる。
【0122】
実施の形態4.
次に、本発明の実施の形態4に係るデジタル記録再生装置について説明する。
図8は、実施の形態4に係るデジタル記録再生装置を示しており、実施の形態3と同じ構成である。しかしながら、再生速度制御部80における再生動作の制御が実施の形態3とは異なる。
【0123】
実施の形態4におけるデジタル記録再生装置において、再生速度制御部80が、実施の形態1に示すIピクチャのみの表示方法をとるか、実施の形態2のIまたはPピクチャの表示方法をとるか、実施の形態3のIピクチャまたはPピクチャの間欠的な表示方法をとるかを、ユーザからの早送り指示(外部より与えられる再生速度情報)に基づいて適応的に制御するように構成したものである。
【0124】
この実施の形態4の特徴は、トランスポートストリーム20にIまたはPピクチャが含まれている場合、ピクチャ種別解析・フラグ付加部83が、そのピクチャタイプに応じて、例えばIピクチャならばピクチャ種別フラグを’1’に、Bピクチャならばピクチャ種別フラグを‘2’に、それ以外のピクチャならばピクチャ種別フラグを‘0’としてトランスポートヘッダ22に付加する。
【0125】
実施の形態4は、ユーザからの指示に基づく制御と上記各ピクチャに対応して与えられるフラグ付加処理状態フラグとの関係を持たせたものである。
【0126】
再生速度制御部80は、例えば、ユーザからリモコンの早送りボタンを押している状態の時間の長さに基づいて、ユーザの要求している早送り速度を検出する。
【0127】
例えば、ユーザがリモコンの早送りボタンを押している時間を、短、中、長の3段階に分け、これを検出する。
【0128】
ユーザがリモコンの早送りボタンを押している状態の時間の長さが、上記3段階の内で短の段階にある場合、低速の早送り指示と判断する。そして、このときには実施の形態2に説明した、IまたはPピクチャの再生を行う。
【0129】
また、ユーザがリモコンの早送りボタンを押している時間の長さが、上記3段階の内で中の段階にある場合、中速の早送り指示と判断する。そして、このときには実施の形態1に説明した、Iピクチャのみの再生を行う。
【0130】
また、ユーザがリモコンの早送りボタンを押している時間の長さが、上記3段階の内で長の段階にある場合、高速の早送り指示と判断する。そして、このときには実施の形態3に説明した、間欠的なIピクチャの再生を行う。
【0131】
このように構成することにより、ユーザからの要求に応じた、可変速再生が可能となる。
【0132】
実施の形態5.
次に、本発明の実施の形態5に係るデジタル記録再生装置について説明する。
図10は、実施の形態5に係るデジタル放送記録再生装置のブロック図である。
【0133】
図中、101はチューナ、102はPIDフィルタ、103はピクチャ種別解析部、104はデータ記録・管理テーブル作成部、105は記録媒体、106はデータ読み出し部、107はトランスポートストリームデマルチプレクサ、108はオーディオ・ビデオデコーダである。
【0134】
受信したデジタル放送を受信し、受信した放送内容をそのまま再生する場合、チューナ101で受信されたトランスポートストリーム20はトランスポートストリームデマルチプレクサ107へ送られる。
【0135】
トランスポートストリームデマルチプレクサ107は、チューナー101より送られてきたトランスポートストリーム20を解析し、番組情報と画像音声圧縮データとに分離する。
【0136】
分離された画像音声圧縮データは、オーディオ・ビデオデコーダ108に入力され、デコードされた後、再生される。
【0137】
また、受信したデジタル放送を記録する場合、チューナー101に受信されたトランスポートストリーム20は、PIDフィルタ102に送られる。そして、このPIDフィルタ102において記録媒体105に記録すべきデータが抽出され、ピクチャ種別解析部103へ送られる。
【0138】
ピクチャ種別解析部103は、ペイロード23が映像データのIピクチャが存在するか否かを、各トランスポートパケット21毎に解析する。
【0139】
この場合の解析は、実施の形態1に説明したピクチャ種別の解析方法と同様に行われる。すなわち、この場合、ピクチャヘッダ45内のpicture_coding_type46を解析することが行われる。
【0140】
実施の形態1に説明したピクチャ種別の解析方法によってIピクチャを検出すると、ピクチャ種別解析部103は、データ記録・管理テーブル作成部104に映像データ及びIピクチャ検出信号を送る。
【0141】
このピクチャ種別解析部103から出力されるIピクチャ検出信号は、ピクチャ種別解析部103がIピクチャの終了を検出するまで出力される。
【0142】
データ記録・管理テーブル作成部104は、受信した映像データを記録媒体105に出力し、当該映像データが記録媒体105に記録される。
【0143】
Iピクチャ検出信号を受信した場合、検出したIピクチャに対応するトランスポートパケット21を記録媒体105に記録する際のアドレス情報が、記録媒体105のテーブル管理領域に記録される。
【0144】
記録媒体105のテーブル管理領域に記録されるアドレス情報は、テーブル管理領域を小さくするために、例えば図12に示すように、Iピクチャのスタートアドレス121(図中、Iピクチャ記録スタートアドレス。以下、スタートアドレスと称す)とエンドアドレス122(図中、Iピクチャ記録エンドアドレス。以下、エンドアドレスと称す)のみを記録する。
【0145】
また、次のIピクチャのアドレス情報を示す管理テーブルを記録したアドレス123(図中、次のIピクチャ管理テーブルアドレス)も記録する。
【0146】
なお、上記スタートアドレス121、エンドアドレス122および次のIピクチャ管理テーブルアドレス123を少なくとも含む情報の構成を、ここでは管理テーブルと称す。また、この管理テーブルには、全Iピクチャの記録位置に関するアドレスが記録される。
【0147】
通常再生の場合、記録手段としての記憶媒体105に記録されているデータ(記録データ)は、データ読み出し部106によりトランスポートパケット単位で取り出される。
【0148】
早送り等の特殊再生を行う際、データ読み出し部106は、特殊再生の制御が開始される時点における、それまでアクセスしていたアドレスに最も近く、且つ大きいアドレスの値を有するアドレスを検出する。
【0149】
このようなアドレスは、記録媒体105上の管理テーブル領域のスタートアドレス121の中から検出される。
【0150】
記録媒体105上のデータ記録領域において、スタートアドレス121からエンドアドレス122までは、Iピクチャが記録されている。
【0151】
従って、Iピクチャの再生においては、データ読み出し部106によって、記録媒体105の読みだしアドレス(アクセスしているアドレス)がエンドアドレス122に等しくなるまで、記録媒体からの記録データの読み出しが行われる。
【0152】
この読み出された記録データは、後段のトランスポートストリームデマルチプレクサ107に転送される。
【0153】
データ読み出し部106による記録データの読み出し動作において、読み出しアドレスがエンドアドレス122に等しくなった場合、データ読み出し部106は、次のIピクチャ管理テーブルアドレス123を参照する。
【0154】
続いて、ここで参照した、次のIピクチャ管理テーブルアドレス123へのアクセスがデータ読み出し部106によって行われる。そして、データ読み出し部106は、アクセスした次のIピクチャ管理テーブルに格納された、次のIピクチャのスタートアドレス121を得る。
【0155】
上述した、データ読み出し部106によるスタートアドレス121からエンドアドレス122までの読み出し動作が、Iピクチャ毎に繰り返し行われる。なお、次のIピクチャは、後段のトランスポートストリームデマルチプレクサ107に転送される。
【0156】
このデジタル記録再生装置は、以上のように構成され、全Iピクチャの記録位置を管理するための管理テーブル(または、アドレス)を有しているため、全Iピクチャの記録位置を管理するための管理テーブル(または、アドレス)を有しない場合と比べ、きめ細かい早送り再生が実現できる。
【0157】
また、記録媒体105に記録する映像ストリームを暗号化する場合、本実施の形態5における管理テーブルを用いることにより、Iピクチャの位置を特定することができるため、暗号化記録時に管理テーブルを使用しない場合に比べアクセス性がよい。
【0158】
実施の形態6.
次に、本発明の実施の形態6に係るデジタル記録再生装置について説明する。
図11は、実施の形態6に係るデジタル記録再生装置のブロック図である。
【0159】
図中、111はチューナ、112はPIDフィルタ、113はピクチャ種別解析部、114はデータ記録・管理テーブル作成部、115はフラッシュメモリ等の管理テーブル記録媒体、116は記録媒体、117はデータ読み出し部、118はトランスポートストリームデマルチプレクサ、119はオーディオ・ビデオデコーダである。
【0160】
受信したデジタル放送を受信し、受信した放送内容をそのまま再生する場合、チューナ111で受信されたトランスポートストリーム20はトランスポートストリームデマルチプレクサ118へ送られる。
【0161】
トランスポートストリームデマルチプレクサ118は、チューナー111より送られてきたトランスポートストリーム20を解析し、番組情報と画像音声圧縮データに分離する。
【0162】
分離された画像音声圧縮データは、オーディオ・ビデオデコーダ119に入力され、デコードされた後、再生される。
【0163】
また、受信したデジタル放送を記録する場合、チューナー111に受信されたトランスポートストリーム20は、PIDフィルタ112に送られる。そして、このPIDフィルタ112において記録媒体116に記録すべきデータが抽出され、ピクチャ種別解析部113へ送られる。
【0164】
ピクチャ種別解析部113は、ペイロード23が映像データのIピクチャが存在するか否かを、各トランスポートパケット21毎に解析する。
【0165】
この場合の解析は、実施の形態1に説明したピクチャ種別の解析方法と同様に行われる。すなわち、この場合、ピクチャヘッダ45内のpicture_coding_type46を解析することが行われる。
【0166】
実施の形態1に説明したピクチャ種別の解析方法によってIピクチャを検出すると、ピクチャ種別解析部113は、データ記録・管理テーブル作成部114に映像データ及びIピクチャ検出信号を送る。
【0167】
このピクチャ種別解析部103から出力されるIピクチャ検出信号は、ピクチャ種別解析部103がIピクチャの終了を検出するまで出力される。
【0168】
データ記録・管理テーブル作成部114は、受信した映像データを記録媒体116に出力し、当該映像データが記録媒体116に記録される。
【0169】
Iピクチャ検出信号を受信した場合、検出したIピクチャに対応するトランスポートパケット21を記録媒体116に記録する際のアドレス情報が、管理テーブル記録媒体115に記録される。
【0170】
管理テーブル記録媒体115に記録されるアドレス情報は、その記録領域を小さくするために、例えば図12に示すように、Iピクチャのスタートアドレス121(図中、Iピクチャ記録スタートアドレス。以下、スタートアドレスと称す)とエンドアドレス122(図中、Iピクチャ記録エンドアドレス。以下、エンドアドレスと称す)のみを記録する。
【0171】
また、次のIピクチャのアドレス情報を示す管理テーブルを記録したアドレス123(図中、次のIピクチャ管理テーブルアドレス)も記録する。
【0172】
なお、上記スタートアドレス121、エンドアドレス122および次のIピクチャ管理テーブルアドレス123を少なくとも含む情報の構成を、ここでは管理テーブルと称す。また、この管理テーブルには、全Iピクチャの記録位置に対応するアドレスが記録される。
【0173】
通常再生の場合、記録手段としての記憶媒体116に記録されているデータ(記録データ)は、データ読み出し部117によりトランスポートパケット単位で取り出される。
【0174】
早送り等の特殊再生時を行う際、データ読み出し部117は、特殊再生の制御が開始される時点における、それまでアクセスしていたアドレスに最も近く、且つ大きいアドレスの値を有するアドレスを管理テーブル記録媒体115に記録されているアドレス情報から検出する。
【0175】
このようなアドレスは、管理テーブル記録媒体115に記録されているスタートアドレス121の中から検出される。
【0176】
記録媒体116上のデータ記録領域において、スタートアドレス121からエンドアドレス122までは、Iピクチャが記録されている。
【0177】
従って、Iピクチャの再生においては、データ読み出し部117によって、記録媒体117の読みだしアドレス(アクセスしているアドレス)がエンドアドレスに等しくなるまで、記録媒体からの記録データの読み出しが行われる。
【0178】
この読み出された記録データは、後段のトランスポートストリームデマルチプレクサ118に転送される。
【0179】
データ読み出し部117による記録データの読み出し動作において、読み出しアドレスがエンドアドレスに等しくなった場合、データ読み出し部117は、次のIピクチャ管理テーブルアドレス123を参照する。
【0180】
続いて、ここで参照した、次のIピクチャ管理テーブルアドレス123へのアクセスがデータ読み出し部117によって行われる。そして、データ読み出し部117は、アクセスした次のIピクチャ管理テーブルに格納された、次のIピクチャのスタートアドレスを得る。
【0181】
上述した、データ読み出し部117によるスタートアドレスからエンドアドレスまでの読み出し動作が、Iピクチャ毎に繰り返し行われる。なお、次のIピクチャは、後段のトランスポートストリームデマルチプレクサ118に転送される。
【0182】
このデジタル記録再生装置は、以上のように構成され、全Iピクチャの記録位置を管理するための管理テーブル(または、アドレス)を有しているため、全Iピクチャの記録位置を管理するための管理テーブル(または、アドレス)を有しない場合と比べ、きめ細かい早送り再生が実現できる。
【0183】
また、記録媒体116に記録する映像ストリームを暗号化する場合、本実施の形態6における管理テーブルを用いることにより、Iピクチャの位置を特定することができるため、暗号化記録時に管理テーブルを使用しない場合に比べアクセス性がよい。
【0184】
実施の形態7.
次に、本発明の実施の形態7に係るデジタル記録再生装置について説明する。
図10は、実施の形態7に係るデジタル記録再生装置を示しており、実施の形態5と同じ構成である。しかしながら、ピクチャ種別解析部103の動作が実施の形態5とは異なる。
【0185】
ピクチャ種別解析部103は、ペイロード23が映像データのIまたはPピクチャが存在するか否かを、各トランスポートパケット21毎に解析する。
【0186】
この場合の解析は、実施の形態2に説明したピクチャ種別の解析方法と同様に行われる。すなわち、この場合、ピクチャヘッダ45内のpicture_coding_typeを解析することが行われる。
【0187】
実施の形態2に説明したピクチャ種別の解析方法によってIまたはPピクチャを検出すると、ピクチャ種別解析部103は、データ記録・管理テーブル作成部104に映像データ及びIまたはPピクチャ検出信号(以下、IPピクチャ検出信号と称す)を送る。
【0188】
このピクチャ種別解析部103から出力されるIPピクチャ検出信号は、ピクチャ種別解析部103がIまたはPピクチャの終了を検出するまで出力される。
【0189】
データ記録・管理テーブル作成部104は、受信した映像データを記録媒体105に出力し、当該映像データが記録媒体105に記録される。
【0190】
IPピクチャ検出信号を受信した場合、検出したIまたはPピクチャに対応するトランスポートパケット21を記録媒体105に記録する際の、IまたはPピクチャに対応するアドレス情報が、記録媒体105のテーブル管理領域に記録される。
【0191】
記録媒体105のテーブル管理領域に記録されるアドレス情報は、テーブル管理領域を小さくするために、例えば図13に示すように、Iピクチャのスタートアドレス132(図中、Iピクチャ記録スタートアドレス。以下、スタートアドレスと称す)とエンドアドレス133(図中、Iピクチャ記録エンドアドレス。以下、エンドアドレスと称す)のみを記録する。
【0192】
また、特殊再生等によりランダムアクセスが開始された時、Iピクチャからアクセスを可能とするため、上記アドレス情報と共に記録するピクチャタイプ131が記録される。
【0193】
また、次のIまたはPピクチャのアドレス情報を示す管理テーブルを記録したアドレス134(図中、次のピクチャ管理テーブルアドレス)も記録する。
【0194】
なお、上記ピクチャタイプ131、スタートアドレス132、エンドアドレス133および次のピクチャ管理テーブルアドレス134を少なくとも含む情報の構成を、ここでは管理テーブルと称す。
【0195】
通常再生の場合、記憶媒体105に記録されているデータ(記録データ)は、データ読み出し部106によりトランスポートパケット単位で取り出される。
【0196】
早送り等の特殊再生を行う際、データ読み出し部106は、特殊再生の制御が開始される時点における、それまでアクセスしていたアドレスに最も近く、且つ大きいアドレスの値を有するアドレスを検出する。
【0197】
このようなアドレスは、記録媒体105上の管理テーブル領域のスタートアドレス132の中から検出される。
【0198】
記録媒体105上のデータ記録領域において、スタートアドレス132からエンドアドレス133までは、Iピクチャが記録されている。
【0199】
従って、Iピクチャの再生においては、データ読み出し部106によって、記録媒体105の読みだしアドレス(アクセスしているアドレス)がエンドアドレスに等しくなるまで、記録媒体からの記録データの読み出しが行われる。
【0200】
この読み出された記録データは、後段のトランスポートストリームデマルチプレクサ107に転送される。
【0201】
データ読み出し部106による記録データの読み出し動作において、読み出しアドレスがエンドアドレス133に等しくなった場合、データ読み出し部106は、次のIピクチャ管理テーブルアドレス134を参照する。
【0202】
続いて、ここで参照した、次のIピクチャ管理テーブルアドレス134へのアクセスがデータ読み出し部106によって行われる。そして、データ読み出し部106は、アクセスした次のIピクチャ管理テーブルに格納された、次のIピクチャのスタートアドレスを得る。
【0203】
上述した、データ読み出し部106によるスタートアドレス132からエンドアドレス133までの読み出し動作が、Iピクチャ毎に繰り返し行われる。なお、次のIピクチャは、後段のトランスポートストリームデマルチプレクサ107に転送される。
【0204】
このデジタル記録再生装置は、以上のように構成され、IまたはPピクチャだけがデコードされて表示され、Iピクチャのみの表示に比べ、アクセスするピクチャのスキップ間隔が短くなり、これにより、よりなめらかな早送り再生が実現できる。
【0205】
実施の形態8.
次に、本発明の実施の形態8に係るデジタル記録再生装置について説明する。
図11は、実施の形態8に係るデジタル記録再生装置を示しており、実施の形態6と同じ構成である。しかしながら、ピクチャ種別解析部113の動作が実施の形態6とは異なる。
【0206】
ピクチャ種別解析部113は、ペイロード23が映像データのIまたはPピクチャが存在するか否かを、各トランスパケット21毎に解析する。
【0207】
この場合の解析は、実施の形態2に説明したピクチャ種別の解析方法と同様に行われる。すなわち、この場合、ピクチャヘッダ45内のpicture_coding_typeを解析することが行われる。
【0208】
実施の形態2に説明したピクチャ種別の解析方法によってIまたはPピクチャを検出すると、ピクチャ種別解析部113は、データ記録・管理テーブル作成部114に映像データ及びIまたはPピクチャ検出信号(以下、IPピクチャ検出信号と称す)を送る。
【0209】
このピクチャ種別解析部113から出力されるIPピクチャ検出信号は、ピクチャ種別解析部113がIまたはPピクチャの終了を検出するまで出力される。
【0210】
データ記録・管理テーブル作成部114は、受信した映像データを記録媒体116に出力し、当該映像データが記録媒体116に記録される。
【0211】
IPピクチャ検出信号を受信した場合、検出したIまたはPピクチャに対応するトランスポートパケット21を記録媒体116に記録する際のアドレス情報が、管理テーブル記録媒体115に記録される。
【0212】
管理テーブル記録媒体115に記録されるアドレス情報は、テーブル管理領域を小さくするために、例えば図13に示すように、Iピクチャのスタートアドレス132(図中、Iピクチャ記録スタートアドレス。以下、スタートアドレスと称す)とエンドアドレス133(図中、Iピクチャ記録エンドアドレス。以下、エンドアドレスと称す)のみを記録する。
【0213】
また、特殊再生等によりランダムアクセスが開始された時、Iピクチャからアクセスを可能とするため、上記アドレス情報と共に記録するピクチャタイプ131が記録される。
【0214】
また、次のIまたはPピクチャのアドレス情報を示す管理テーブルを記録したアドレス134(図中、次のピクチャ管理テーブルアドレス)も記録する。
【0215】
なお、上記ピクチャタイプ131、スタートアドレス132、エンドアドレス133および次のピクチャ管理テーブルアドレス134を少なくとも含む情報の構成を、ここでは管理テーブルと称す。
【0216】
通常再生の場合、記憶媒体116に記録されているデータ(記録データ)は、データ読み出し部117によりトランスポートパケット単位で取り出される。
【0217】
早送り等の特殊再生を行う際、データ読み出し部117は、特殊再生の制御が開始される時点における、それまでアクセスしていたアドレスに最も近く、且つ大きいアドレスの値を有するアドレスを検出する。
【0218】
このようなアドレスは、記録媒体116上の管理テーブル領域のスタートアドレス132の中から検出される。
【0219】
記録媒体116上のデータ記録領域において、スタートアドレス132からエンドアドレス133までは、Iピクチャが記録されている。
【0220】
従って、Iピクチャの再生においては、データ読み出し部117によって、記録媒体116の読みだしアドレス(アクセスしているアドレス)がエンドアドレスに等しくなるまで、記録媒体からの記録データの読み出しが行われる。
【0221】
この読み出された記録データは、後段のトランスポートストリームデマルチプレクサ118に転送される。
【0222】
データ読み出し部117による記録データの読み出し動作において、読み出しアドレスがエンドアドレス133に等しくなった場合、データ読み出し部117は、次のIピクチャ管理テーブルアドレス134を参照する。
【0223】
続いて、ここで参照した、次のIピクチャ管理テーブルアドレス134へのアクセスがデータ読み出し部117によって行われる。そして、データ読み出し部117は、アクセスした次のIピクチャ管理テーブルに格納された、次のIピクチャのスタートアドレスを得る。
【0224】
上述した、データ読み出し部117によるスタートアドレス132からエンドアドレス133までの読み出し動作が、Iピクチャ毎に繰り返し行われる。なお、次のIピクチャは、後段のトランスポートストリームデマルチプレクサ118に転送される。
【0225】
このデジタル記録再生装置は、以上のように構成され、IまたはPピクチャだけがデコードされて表示され、Iピクチャのみの表示に比べ、アクセスするピクチャのスキップ間隔が短くなり、これにより、よりなめらかな早送り再生が実現できる。
【0226】
以上のように、上述の本発明を実施するための形態におけるデジタル信号記録装置および方法、デジタル信号再生装置および方法は、以下の構成を有する。
【0227】
第1の構成は、映像信号に対応する一連のトランスポートパケットにより構成されるトランスポートストリームから前記トランスポートパケットを抽出し、該トランスポートパケットに対応して前記映像信号の種別を解析する種別解析手段と、
該種別解析手段が解析した前記映像信号の種別に対応する情報を生成する情報生成手段とを備えることを特徴とするデジタル信号記録装置である。
【0228】
第2の構成は、情報生成手段において生成される情報は、映像信号の種別を表わす種別情報であり、この種別情報がトランスポートパケットのヘッダに付加される第1の構成に記載のデジタル信号記録装置である。
【0229】
第3の構成は、種別情報が、フレーム内符号化画像に対応するものである第2の構成に記載のデジタル信号記録装置である。
【0230】
第4の構成は、種別情報が、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものである第2の構成に記載のデジタル信号記録装置である。
【0231】
第5の構成は、トランスポートパケットを記録する記録手段を更に備え、
情報生成手段において生成される情報は、前記記録手段に記録する際のアドレス情報であることを特徴とする第1の構成に記載のデジタル信号記録装置である。
【0232】
第6の構成は、アドレス情報は、フレーム内符号化画像に対応するものである第5の構成に記載のデジタル信号記録装置である。
【0233】
第7の構成は、アドレス情報が、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものである第5の構成に記載のデジタル信号記録装置である。
【0234】
第8の構成は、映像信号に対応する一連のトランスポートパケットにより構成されるトランスポートストリームから前記トランスポートパケットを抽出し、
該トランスポートパケットに対応して前記映像信号の種別を解析し、
該解析された前記映像信号の種別に対応する情報を生成することを含むデジタル信号記録方法である。
【0235】
第9の構成は、映像信号の種別に対応する情報を生成するに際し、生成される情報は、映像信号の種別を表わす種別情報であり、この種別情報がトランスポートパケットのヘッダに付加される第8の構成に記載のデジタル信号記録方法である。
【0236】
第10の構成は、種別情報が、フレーム内符号化画像に対応するものである第9の構成に記載のデジタル信号記録方法である。
【0237】
第11の構成は、種別情報が、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものである第9の構成に記載のデジタル信号記録方法である。
【0238】
第12の構成は、映像信号の種別に対応する情報を生成した後、トランスポートパケットを記録することを更に含み、
前記情報を生成するに際して生成される情報は、前記トランスポートパケットを記録する際のアドレス情報であることを特徴とする第8の構成に記載のデジタル信号記録方法である。
【0239】
第13の構成は、アドレス情報は、フレーム内符号化画像に対応するものである第12の構成に記載のデジタル信号記録方法である。
【0240】
第14の構成は、アドレス情報が、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものである第12の構成に記載のデジタル信号記録方法である。
【0241】
第15の構成は、入力されるトランスポートストリームから該トランスポートストリームを構成するトランスポートパケットを抽出し、該抽出されたトランスポートパケットのヘッダに含まれる前記トランスポートパケットの有する映像信号の種別に対応する情報を解析する情報解析手段と、
該情報解析手段が解析した前記映像信号に対応する情報に基づいて記録手段に記録された前記映像信号を選択的に再生する再生手段とを有することを特徴とするデジタル信号再生装置である。
【0242】
第16の構成は、情報解析手段において解析される情報は、映像信号の種別を表わす種別情報である第15の構成に記載のデジタル信号再生装置である。
【0243】
第17の構成は、種別情報が、フレーム内符号化画像に対応するものである第16の構成に記載のデジタル信号再生装置である。
【0244】
第18の構成は、種別情報が、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものである第16の構成に記載のデジタル信号再生装置である。
【0245】
第19の構成は、情報解析手段において解析される情報は、記録手段に記録された映像情報に対応するアドレス情報であることを特徴とする第15の構成に記載のデジタル信号再生装置である。
【0246】
第20の構成は、アドレス情報は、フレーム内符号化画像に対応するものである第19の構成に記載のデジタル信号再生装置である。
【0247】
第21の構成は、アドレス情報は、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものである第19の構成に記載のデジタル信号再生装置である。
【0248】
第22の構成は、情報解析手段において解析された映像信号の種別に対応する情報の出現回数を計数する計数手段、および再生速度に応じて設定される再生速度制御パラメータと前記計数手段によって計数される出現回数とを比較する比較手段をさらに備え、該比較手段から出力される比較結果に応じて再生する前記映像信号が決定される第15の構成に記載のデジタル信号再生装置である。
【0249】
第23の構成は、外部より与えられる、再生速度情報に基づいて再生される映像信号の再生速度が可変である第15の構成に記載のデジタル信号再生装置である。
【0250】
第24の構成は、入力されるトランスポートストリームから該トランスポートストリームを構成するトランスポートパケットを抽出し、
該抽出されたトランスポートパケットのヘッダに含まれる前記トランスポートパケットの有する映像信号の種別に対応する情報を解析し、
該解析した前記映像信号に対応する情報に基づいて、記録手段に記録された前記映像信号を選択的に再生することを含むデジタル信号再生方法である。
【0251】
第25の構成は、トランスポートパケットの有する映像信号の種別に対応する情報を解析するに際し、該解析される情報は、映像信号の種別を表わす種別情報である第24の構成に記載のデジタル信号再生方法である。
【0252】
第26の構成は、種別情報が、フレーム内符号化画像に対応するものである第25の構成に記載のデジタル信号再生方法である。
【0253】
第27の構成は、種別情報が、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものである第24の構成に記載のデジタル信号再生方法である。
【0254】
第28の構成は、トランスポートパケットの有する映像信号の種別に対応する情報を解析するに際し、該解析される情報は、記録手段に記録された映像情報に対応するアドレス情報であることを特徴とする第24の構成に記載のデジタル信号再生方法である。
【0255】
第29の構成は、アドレス情報は、フレーム内符号化画像に対応するものである第28の構成に記載のデジタル信号再生方法である。
【0256】
第30の構成は、アドレス情報は、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものである第28の構成に記載のデジタル信号再生方法である。
【0257】
第31の構成は、トランスポートパケットの有する映像信号の種別に対応する情報を解析するに際し、
該解析された映像信号の種別に対応する情報の出現回数を計数し、
再生速度に応じて設定される再生速度制御パラメータと前記計数した出現回数とを比較し、
該比較した結果に応じて再生する前記映像信号が決定される第24の構成に記載のデジタル信号再生方法である。
【0258】
以上のように構成したので、本構成によれば以下の効果がある。
本構成によるデジタル信号記録装置は、映像信号に対応する一連のトランスポートパケットにより構成されるトランスポートストリームから前記トランスポートパケットを抽出し、該トランスポートパケットに対応して前記映像信号の種別を解析する種別解析手段と、該種別解析手段が解析した前記映像信号の種別に対応する情報を生成する情報生成手段とを備えることを特徴とするので、特殊再生の実現が容易となる。
【0259】
また、情報生成手段において生成される情報は、映像信号の種別を表わす種別情報であり、この種別情報がトランスポートパケットのヘッダに付加されることを特徴とするので、再生時における種別情報の読み出しが容易となる。
【0260】
また、種別情報が、フレーム内符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像の判別が容易となる。
【0261】
また、種別情報が、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像の判別が容易となる。
【0262】
また、トランスポートパケットを記録する記録手段を更に備え、情報生成手段において生成される情報は、前記記録手段に記録する際のアドレス情報であることを特徴とするので、特殊再生時の高速なアクセスが容易に実現できる。
【0263】
また、アドレス情報は、フレーム内符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像へのアクセスが容易となる。
【0264】
また、アドレス情報が、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像へのアクセスが容易となる。
【0265】
本構成によるデジタル信号記録方法は、映像信号に対応する一連のトランスポートパケットにより構成されるトランスポートストリームから前記トランスポートパケットを抽出し、該トランスポートパケットに対応して前記映像信号の種別を解析し、該解析された前記映像信号の種別に対応する情報を生成することを含むことを特徴とするので、特殊再生の実現が容易となる。
【0266】
また、映像信号の種別に対応する情報を生成するに際し、生成される情報は、映像信号の種別を表わす種別情報であり、この種別情報がトランスポートパケットのヘッダに付加されることを特徴とするので、再生時における種別情報の読み出しが容易となる。
【0267】
また、種別情報が、フレーム内符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像の判別が容易となる。
【0268】
また、種別情報が、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像の判別が容易となる。
【0269】
また、映像信号の種別に対応する情報を生成した後、トランスポートパケットを記録することを更に含み、前記情報を生成するに際して生成される情報は、前記トランスポートパケットを記録する際のアドレス情報であることを特徴とするので、特殊再生時の高速なアクセスが容易に実現できる。
【0270】
また、アドレス情報は、フレーム内符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像へのアクセスが容易となる。
【0271】
また、アドレス情報が、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像へのアクセスが容易となる。
【0272】
本構成によるデジタル信号再生装置は、入力されるトランスポートストリームから該トランスポートストリームを構成するトランスポートパケットを抽出し、該抽出されたトランスポートパケットのヘッダに含まれる前記トランスポートパケットの有する映像信号の種別に対応する情報を解析する情報解析手段と、該情報解析手段が解析した前記映像信号に対応する情報に基づいて記録手段に記録された前記映像信号を選択的に再生する再生手段とを有することを特徴とするので、特殊再生における高速アクセスの実現が容易となる。
【0273】
また、情報解析手段において解析される情報は、映像信号の種別を表わす種別情報であることを特徴とするので、再生時における種別情報の読み出しが容易となる。
【0274】
また、種別情報が、フレーム内符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像の判別が容易となる。
【0275】
また、種別情報が、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像の判別が容易となる。
【0276】
また、情報解析手段において解析される情報は、記録手段に記録された映像情報に対応するアドレス情報であることを特徴とするので、特殊再生時の高速なアクセスが容易に実現できる。
【0277】
また、アドレス情報は、フレーム内符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像へのアクセスが容易となる。
【0278】
また、アドレス情報は、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像へのアクセスが容易となる。
【0279】
また、情報解析手段において解析された映像信号の種別に対応する情報の出現回数を計数する計数手段、および再生速度に応じて設定される再生速度制御パラメータと前記計数手段によって計数される出現回数とを比較する比較手段をさらに備え、該比較手段から出力される比較結果に応じて再生する前記映像信号が決定されることを特徴とするので、特殊再生における高速アクセスの実現が容易となる。
【0280】
また、外部より与えられる、再生速度情報に基づいて再生される映像信号の再生速度が可変であることを特徴とするので、可変速再生が任意に行える。
【0281】
本構成によるデジタル信号再生方法は、入力されるトランスポートストリームから該トランスポートストリームを構成するトランスポートパケットを抽出し、該抽出されたトランスポートパケットのヘッダに含まれる前記トランスポートパケットの有する映像信号の種別に対応する情報を解析し、該解析した前記映像信号に対応する情報に基づいて、記録手段に記録された前記映像信号を選択的に再生することを含むことを特徴とするので、特殊再生における高速アクセスの実現が容易となる。
【0282】
また、トランスポートパケットの有する映像信号の種別に対応する情報を解析するに際し、該解析される情報は、映像信号の種別を表わす種別情報であることを特徴とするので、再生時における種別情報の読み出しが容易となる。
【0283】
また、種別情報が、フレーム内符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像の判別が容易となる。
【0284】
また、種別情報が、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像の判別が容易となる。
【0285】
また、トランスポートパケットの有する映像信号の種別に対応する情報を解析するに際し、該解析される情報は、記録手段に記録された映像情報に対応するアドレス情報であることを特徴とするので、特殊再生時の高速なアクセスが容易に実現できる。
【0286】
また、アドレス情報は、フレーム内符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像へのアクセスが容易となる。
【0287】
また、アドレス情報は、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像に対応するものであることを特徴とするので、フレーム内符号化画像またはフレーム間順方向予測符号化画像へのアクセスが容易となる。
【0288】
また、トランスポートパケットの有する映像信号の種別に対応する情報を解析するに際し、該解析された映像信号の種別に対応する情報の出現回数を計数し、再生速度に応じて設定される再生速度制御パラメータと前記計数した出現回数とを比較し、該比較した結果に応じて再生する前記映像信号が決定されることを特徴とするので、特殊再生における高速アクセスの実現が容易となる。
【符号の説明】
【0289】
11,71,81,101,111 チューナー、12,72,82,102,112 PIDフィルタ、13,73,83 ピクチャ種別解析/フラグ付加部、103,113 ピクチャ種別解析部、14,74,84 データ記録部、104,114 データ記録・管理テーブル作成部、15,75,85,105,116 記録媒体、16,76,86,106,117 データ読み出し部、17 Iピクチャ抽出部、77 IPピクチャ抽出部、87 I−IPピクチャ抽出部、18,78,88,107,118 トランスポートストリームデマルチプレクサ、19,79,89,108,119 オーディオ・ビデオデコーダ、80 再生速度制御部、115 管理テーブル記録媒体。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像信号に対応する一連のトランスポートパケットにより構成されるトランスポートストリームから前記トランスポートパケットを抽出し、該トランスポートパケットの前記映像信号の種別をトランスポートパケット単位で解析する種別解析手段と、
抽出された前記トランスポートパケットを、該トランスポートパケットに含まれる映像信号を暗号化して記録媒体に記録する記録手段と、
前記記録媒体に記録される前記トランスポートパケットのうちで前記トランスポートパケットの前記映像信号の種別がIピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報を含むピクチャ管理テーブルを作成する管理テーブル作成手段とを備え、
前記記録媒体は、前記トランスポートパケットを記録する領域とは別に、テーブル管理領域を有し、
前記ピクチャ管理テーブルは、前記記録手段によって前記テーブル管理領域に記録されることを特徴とするデジタル信号記録装置。
【請求項2】
前記管理テーブル作成手段は、前記記録媒体に記録される前記トランスポートパケットのうちで前記トランスポートパケットの前記映像信号の種別がPピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報を更に含むピクチャ管理テーブルを作成することを特徴とする請求項1に記載のデジタル信号記録装置。
【請求項3】
前記種別解析手段は、MPEG2で定められているピクチャレイヤのヘッダを解析することを特徴とする請求項1又は2に記載のデジタル信号記録装置。
【請求項4】
前記映像信号の種別がIピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報および前記映像信号の種別がPピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報は、前記映像信号の種別に関する情報と共に前記ピクチャ管理テーブルに記録されることを特徴とする請求項2に記載のデジタル信号記録装置。
【請求項5】
記録媒体の、暗号化された映像信号を含む複数のトランスポートパケットを記録する領域とは別の領域から、前記記録されるトランスポートパケットのうちで前記トランスポートパケットの前記映像信号の種別がIピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報を含むピクチャ管理テーブルを読み出す読み出し手段と、
前記データ読み出し手段で読み出されたピクチャ管理テーブルに基づいて、前記記録媒体に記録された複数のトランスポートパケットの中からIピクチャを抽出して再生する特殊再生を行う再生手段と
を備えることを特徴とするデジタル信号再生装置。
【請求項6】
前記読み出し手段が読み出す管理テーブルは、前記記録される前記トランスポートパケットのうちで前記トランスポートパケットの前記映像信号の種別がPピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報を更に含むことを特徴とする請求項5に記載のデジタル信号再生装置。
【請求項7】
前記種別解析手段は、MPEG2で定められているピクチャレイヤのヘッダを解析することを特徴とする請求項5又は6に記載のデジタル信号再生装置。
【請求項8】
前記映像信号の種別がIピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報および前記映像信号の種別がPピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報は、前記映像信号の種別に関する情報と共に前記ピクチャ管理テーブルに記録されることを特徴とする請求項6に記載のデジタル信号再生装置。
【請求項9】
映像信号に対応する一連のトランスポートパケットにより構成されるトランスポートストリームから前記トランスポートパケットを抽出し、該トランスポートパケットの前記映像信号の種別をトランスポートパケット単位で解析する種別解析ステップと、
抽出された前記トランスポートパケットを、該トランスポートパケットに含まれる映像信号を暗号化して記録媒体に記録する記録ステップと、
前記記録媒体に記録されるトランスポートパケットのうちで前記トランスポートパケットの前記映像信号の種別がIピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報を含むピクチャ管理テーブルを作成する管理テーブル作成ステップとを備え、
前記記録媒体は、前記トランスポートパケットを記録する領域とは別に、テーブル管理領域を有し、
前記ピクチャ管理テーブルは、前記テーブル管理領域に記録されることを特徴とするデジタル信号記録方法。
【請求項10】
前記管理テーブル作成ステップは、前記記録媒体に記録される前記トランスポートパケットのうちで前記トランスポートパケットの前記映像信号の種別がPピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報を更に含むピクチャ管理テーブルを作成することを特徴とする請求項9に記載のデジタル信号記録方法。
【請求項11】
記録媒体の、暗号化された映像信号を含む複数のトランスポートパケットを記録する領域とは別の領域から、前記記録されたトランスポートパケットのうちで前記トランスポートパケットの前記映像信号の種別がIピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報を含むピクチャ管理テーブルを読み出す読み出しステップと、
前記読み出しステップで読み出されたピクチャ管理テーブルに基づいて、前記記録媒体に記録された複数のトランスポートパケットの中からIピクチャを抽出して再生する特殊再生を行う再生ステップと
を備えることを特徴とするデジタル信号再生方法。
【請求項12】
前記読み出しステップが読み出す管理テーブルは、前記記録される前記トランスポートパケットのうちで前記トランスポートパケットの前記映像信号の種別がPピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲の先頭および終わり位置をトランスポートパケット単位で特定するためのスタートアドレス情報およびエンドアドレス情報を更に含むことを特徴とする請求項11に記載のデジタル信号再生方法。
【請求項1】
映像信号に対応する一連のトランスポートパケットにより構成されるトランスポートストリームから前記トランスポートパケットを抽出し、該トランスポートパケットの前記映像信号の種別をトランスポートパケット単位で解析する種別解析手段と、
抽出された前記トランスポートパケットを、該トランスポートパケットに含まれる映像信号を暗号化して記録媒体に記録する記録手段と、
前記記録媒体に記録される前記トランスポートパケットのうちで前記トランスポートパケットの前記映像信号の種別がIピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報を含むピクチャ管理テーブルを作成する管理テーブル作成手段とを備え、
前記記録媒体は、前記トランスポートパケットを記録する領域とは別に、テーブル管理領域を有し、
前記ピクチャ管理テーブルは、前記記録手段によって前記テーブル管理領域に記録されることを特徴とするデジタル信号記録装置。
【請求項2】
前記管理テーブル作成手段は、前記記録媒体に記録される前記トランスポートパケットのうちで前記トランスポートパケットの前記映像信号の種別がPピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報を更に含むピクチャ管理テーブルを作成することを特徴とする請求項1に記載のデジタル信号記録装置。
【請求項3】
前記種別解析手段は、MPEG2で定められているピクチャレイヤのヘッダを解析することを特徴とする請求項1又は2に記載のデジタル信号記録装置。
【請求項4】
前記映像信号の種別がIピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報および前記映像信号の種別がPピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報は、前記映像信号の種別に関する情報と共に前記ピクチャ管理テーブルに記録されることを特徴とする請求項2に記載のデジタル信号記録装置。
【請求項5】
記録媒体の、暗号化された映像信号を含む複数のトランスポートパケットを記録する領域とは別の領域から、前記記録されるトランスポートパケットのうちで前記トランスポートパケットの前記映像信号の種別がIピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報を含むピクチャ管理テーブルを読み出す読み出し手段と、
前記データ読み出し手段で読み出されたピクチャ管理テーブルに基づいて、前記記録媒体に記録された複数のトランスポートパケットの中からIピクチャを抽出して再生する特殊再生を行う再生手段と
を備えることを特徴とするデジタル信号再生装置。
【請求項6】
前記読み出し手段が読み出す管理テーブルは、前記記録される前記トランスポートパケットのうちで前記トランスポートパケットの前記映像信号の種別がPピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報を更に含むことを特徴とする請求項5に記載のデジタル信号再生装置。
【請求項7】
前記種別解析手段は、MPEG2で定められているピクチャレイヤのヘッダを解析することを特徴とする請求項5又は6に記載のデジタル信号再生装置。
【請求項8】
前記映像信号の種別がIピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報および前記映像信号の種別がPピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報は、前記映像信号の種別に関する情報と共に前記ピクチャ管理テーブルに記録されることを特徴とする請求項6に記載のデジタル信号再生装置。
【請求項9】
映像信号に対応する一連のトランスポートパケットにより構成されるトランスポートストリームから前記トランスポートパケットを抽出し、該トランスポートパケットの前記映像信号の種別をトランスポートパケット単位で解析する種別解析ステップと、
抽出された前記トランスポートパケットを、該トランスポートパケットに含まれる映像信号を暗号化して記録媒体に記録する記録ステップと、
前記記録媒体に記録されるトランスポートパケットのうちで前記トランスポートパケットの前記映像信号の種別がIピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報を含むピクチャ管理テーブルを作成する管理テーブル作成ステップとを備え、
前記記録媒体は、前記トランスポートパケットを記録する領域とは別に、テーブル管理領域を有し、
前記ピクチャ管理テーブルは、前記テーブル管理領域に記録されることを特徴とするデジタル信号記録方法。
【請求項10】
前記管理テーブル作成ステップは、前記記録媒体に記録される前記トランスポートパケットのうちで前記トランスポートパケットの前記映像信号の種別がPピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報を更に含むピクチャ管理テーブルを作成することを特徴とする請求項9に記載のデジタル信号記録方法。
【請求項11】
記録媒体の、暗号化された映像信号を含む複数のトランスポートパケットを記録する領域とは別の領域から、前記記録されたトランスポートパケットのうちで前記トランスポートパケットの前記映像信号の種別がIピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲をトランスポートパケット単位で特定する情報を含むピクチャ管理テーブルを読み出す読み出しステップと、
前記読み出しステップで読み出されたピクチャ管理テーブルに基づいて、前記記録媒体に記録された複数のトランスポートパケットの中からIピクチャを抽出して再生する特殊再生を行う再生ステップと
を備えることを特徴とするデジタル信号再生方法。
【請求項12】
前記読み出しステップが読み出す管理テーブルは、前記記録される前記トランスポートパケットのうちで前記トランスポートパケットの前記映像信号の種別がPピクチャである一連の複数のトランスポートパケットの記録範囲の先頭および終わり位置をトランスポートパケット単位で特定するためのスタートアドレス情報およびエンドアドレス情報を更に含むことを特徴とする請求項11に記載のデジタル信号再生方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2010−28821(P2010−28821A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−198234(P2009−198234)
【出願日】平成21年8月28日(2009.8.28)
【分割の表示】特願2001−186452(P2001−186452)の分割
【原出願日】平成13年6月20日(2001.6.20)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月28日(2009.8.28)
【分割の表示】特願2001−186452(P2001−186452)の分割
【原出願日】平成13年6月20日(2001.6.20)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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