説明

デジタル情報の流れと人間の知覚システムとの調和

【課題】 デジタル情報の流れを人間の知覚システムに調和させる方法およびシステムを提供すること。
【解決手段】 様々な実施形態において、複数ウィンドウの生成、およびウィンドウの位置決めを利用して、異なるタスクの要素を(「優先順位決定および焦点合わせ」の概念に基づく)情報面に分けるために、複数モニタ(マルチモニタ)サポートが活用される。優先順位決定は、入力情報の流れを監視し、および情報の性質を決定する。情報の性質、および人間の知覚の原理に基づいて、焦点合わせ(またはぼかし)は、情報が最も適切に見られるところに情報を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般には、人間の知覚システムに関し、より詳細には、デジタル情報の流れと人間の知覚システムとの調和に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、コンピュータ画面から情報を流す方法は、人間の知覚システムが情報の流れに対処しようとする方法に調和していない。流れは、人間の知覚システムに不完全にマッピングされる。「バス」の例えを用いると、人間は64ビットの知覚システムを有するが、コンピュータディスプレイは、8ビットの幅しかない。
【0003】
コンピュータは、マニアによって、マニアのために作成されたツールおよび玩具として生まれた。大部分の人は、それを理解する必要がなく、またはそれと対話する必要さえ全くなかった。数またはデータがデータ処理部門に与えられ、印刷物が返されるまで待っていた。普通のユーザは、コンピュータを理解する必要がなかった。
【0004】
パーソナルコンピュータ(PC:personal computer)の出現によって、そのすべてが変化している。PCを受け入れられるものにするために、PCを遥かに親しみやすいものにする必要があった。
【0005】
人々は、PCが、データを作成するために使用されるツールから情報を消費するためのシステムへとどのように変化しているかについてしばらくの間、議論してきた。コンピュータは、例えば文書、電子メール、スプレッドシートおよびデータベースの形式の情報を作成するために依然として使用されている。しかし、インターネットの成長によって、コンピュータは世界の窓になり、この窓から、情報が、ユーザに、または情報を送り出しおよび探すために使用されるチャネルに流される。
【0006】
人々は、「情報ポータル」としてのコンピュータについて話をする。多くの人にとって、インターネットは、情報を求める場所として、新聞、雑誌およびテレビに置き換わってきた。情報チャネルが向上し、ディスプレイの品質が改善し、ならびに電子雑誌および電子新聞を画面で読むのが紙面で読むのと同じくらい心地よいものになっている間、そのプロセスは継続する。
【0007】
しかし、これはすべて、情報ポータルとしてのコンピュータについて述べていることであり、ある重要な基本の事実が無視されてきた。ユーザインターフェースのあらゆる進歩にかかわらず、それは、人間の知覚システムに調和していない。インターフェースは、人間が処理するすべての情報を、あまりにも狭すぎるチャネルに集中させる。
【0008】
人間の知覚、すなわち中心窩視覚、傍中心窩視覚、周辺視覚、および360度の聴覚のすべての属性を使用するのではなく、情報は、(狭いが)高解像度の中心窩視覚のチャネルを通ることを強いられ、次にこの中心窩視覚のチャネルは、過負荷状態になる。中心窩視覚内で行われるすべてのことは、高優先度の割り込みである。視覚の予見の優先順位決定は不可能である。そこに現れるすべての情報に、注意を払われなければならない。
【0009】
中心視は、対象物に焦点を当てるために使用される高解像度の視覚である。中心窩は、約0.2mm幅にすぎない、および約1.5度の視野角(visual arc)を有する網膜の部分である。中心窩は、目から、腕の長さより少しだけ短い楕円形の範囲である中心視を支援する。物体は、この範囲で検査され、この領域は、道具を発明するために、読むために、および書くために人間によって使用される領域でもある。
【0010】
傍中心窩は、中心窩の直ぐ周りの網膜の部分である。これは、その主な役割が、次に定める視線の位置、すなわち連続する各サッカードの長さおよび方向を決定するための目標の情報を提供することであるように見える、人間の視覚の低解像度部分である。したがって、傍中心窩は、それを有効に目標に合わせることによって、中心視における役割をやはり担っている。別の考え方をすると、中心窩および傍中心窩は、人間の高解像度の視覚システムを共に形成すると言うことができる。傍中心窩の解像度は、ユーザが中心窩から遠くに離れるにつれて徐々に低下する。
【0011】
中心窩/傍中心窩は、約2〜22インチ(5.08〜55.88cm)の「通常の読取り距離」では、およそ高さが12インチ(30.48cm)、および幅が9インチ(22.86cm)である楕円の範囲を定める。
【0012】
視覚の解像度は、中心窩で最も高く、次いで、遠くに離れて傍中心窩内へと移動するにつれて下降し始める。下降は、最初は徐々に生じるが、しかし、劇的に加速して、ついに周辺視力の端部で見ることができるのは動きだけになる。
【0013】
人間は、周辺視力を用いて周辺部では特に、動きに対して信じ難いほど敏感である。研究者は、世界を移動するのに男性と女性とが異なる戦略を使用すると長い間報告してきた。大まかに言えば、女性は移動するのに目じるしを使用し、男性は、移動の方向など、さらに広い方位を使用する傾向にある。
【0014】
2つの調査で、超幅広の視野を有するコンピュータ画面は、男性と女性との両方のユーザに利益を与え、ジェンダーバイアスを減少させたことがわかっている。さらに、女性は、男性よりも広い視野角を利用して、類似の仮想環境の移動を実現している。
【0015】
人間は、頭を動かさずに、約208度、周囲を見ることができる。調査によって、既存のコンピュータ画面がどれほど男性の知覚寄りに片寄っており、周辺視力を十分に使用することができていないかが示唆されている。したがって、208度の視野は、十分ではない。完全な適用範囲を得るために、人は、頭を回転できる必要がある。頭をいつ回すかを知るために、および前方を見る場合にも適用範囲をもたらすために、音が使用される。
【0016】
音は、人間の知覚システムの重要な部分である。音の処理によって、視覚が及ばない範囲に対する追加の適用範囲がもたらされる。音は、視界外の上方および後方へのすべての範囲に及ぶ。それによって、人間は、特に草木または地形が視線の妨げがもたらしている範囲で、視野を越えた知覚を拡張することもできる。従来、PC内の音は、主としてビープ音をもたらすために使用されてきた。しかし、PC内の音は、人間の統合された知覚においてPC内の音が担う役割を分析する場合に、遥かに多くの潜在性を有している。コンピュータの出力を人間の知覚への入力に調和させることの一環として考慮されるべき音のいくつかの側面がある。自然の音は、「サラウンドサウンド」である。人間の知覚は、360度に及ぶ「サラウンドステージ」を有する。音は、どこに視覚の焦点を合わせるのかを示す方向を有する。例えば、「You’ve Got Mail − Here!(ほら、メールが来ているよ)」は、「You’ve Got Mail!(メールが来ているよ)」より多くを意味する。ユーザの背後からの音、特に、鋭い音は、高い優先度の割込みである。音は、ユーザが、見ることができない範囲に知覚を拡張するのに役立つ。モデムの世界では、地球の他方の側での事象が、業務を遂行する方法に影響を及ぼし得る。
【0017】
本を読むときに、意識的な注意は、本に完全に奪われ得る。しかし、周辺視力は、割込みの適用範囲の部分を依然としてスキャンをしている。視野内で何かが動くと、その動きは、注意を引き起こし、および読むことからユーザのじゃまをする。
【0018】
これは、注意散漫の側面が原因で、ウェブページ上のポップアップ広告が非常に不快である1つの理由である。それは、広告主が閲覧者の注意を他のコンテンツからそらしてそのメッセージに向けるために、それを使用する主な理由でもある。ポップアップは、周辺ではなく焦点の範囲に表示されるのが原因で不快である。事実上、何かに焦点を当てるとき、焦点の対象はほぼ安定したままであり、動きの主な割込みの信号は、周辺視野で生じる。対照的に、ウェブのポップアップは、焦点面に提示される。
【0019】
人間知覚を焦点面、周辺視力および可聴周波の入力に分離することは、パーソナルコンピュータが過去数十年に渡って人間の情報の優先順位決定システムをどのように低下させたのかを理解するのに重要である。目からの読取りの距離にほぼ置かれたコンピュータ画面は、明らかに「焦点面」の装置である。現在の画面サイズでは、コンピュータ画面は、周辺視力への入力をほとんどもたない。しかし、PCは、閲覧者側でデータストリーミングの量を劇的に増加させるために使用されてきている。基本的に、人間の知覚システムに対して、データの流れは、その帯域幅を減少させながら、増加してきた。
【0020】
【非特許文献1】William Hill著、「The Magic of reading」、1999年4月
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
人間の知覚システムにおいて、情報の優先順位決定に使用可能な帯域幅を増加させることが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明のいくつかの態様についての基本的な理解をもたらすために、以下に、本発明の簡略化した要約を提示する。この要約は、本発明の広範な概要ではない。要約は、本発明の重要な/重大な要素を識別し、または本発明の範囲を正確に概説するためのものではない。要約の唯一の目的は、以下に提示されるより詳細な説明の序文として、本発明のいくつかの概念を簡略化した形式で提示することである。
【0023】
本明細書で開示しおよび請求する本発明は、本発明の一態様では、デジタル情報の流れを人間の知覚システムに調和させるための方法およびシステムを含む。様々な実施形態において、複数ウィンドウの生成、およびウィンドウの位置決めを利用して、異なるタスクの要素を(「優先順位決定および焦点合わせ」の概念に基づく)情報面に分けるために、複数モニタ(マルチモニタ)サポートが活用される。優先順位決定は、入力情報の流れを監視し、および情報の性質を決定する。情報の性質、および人間の知覚の原理に基づいて、焦点合わせ(またはぼかし)は、情報が最も適切に見られるところに情報を表示する。
【0024】
支援のために、本発明のとおりに、デジタル情報を人間の知覚システムに調和させるシステムが提供される。システムは、入力されるデジタル情報の流れを監視し、および情報の1つまたは複数の特性を決定する優先順位決定コンポーネントを含む。デジタル情報の特性および人間の知覚データの形式で人間の知覚の原理に基づいて、表示コンポーネントは、最も適切に見られるところにデジタル情報が提示されるように、デジタル情報を1つまたは複数のディスプレイ上に焦点合わせまたはぼかしを行う。様々な実施形態において、複数ウィンドウの作成、およびウィンドウの位置決めを利用することによって、異なるタスクの要素を情報面に分けるために、複数モニタ(「マルチモニタ」)サポートが活用される。
【0025】
別の態様では、分類器が、本発明の側面を自動化する。
【0026】
上記および関連の目的を達成するために、本発明のいくつかの例示的な態様について、以下の説明および添付の図面に関連して、本明細書で説明する。しかし、こうした側面は、示唆的なものであり、本発明の原理が使用され得る様々な方法のうちのいくつかにすぎず、および本発明は、こうしたすべての態様およびその等価物を含むことを意図する。本発明の他の利点および新規な特徴は、図面と併せて考慮すれば、本発明についての以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明について、次に図面を参照して説明する。図面では、全体を通して、同一の参照符号を使用することによって同一の要素を引用する。以下の説明では、説明する目的に関して、本発明についての完全な理解をもたらすために、複数の具体的な詳細について述べる。しかし、本発明を、具体的な詳細なしに実行することができることが明らかである場合がある。他の場合では、本発明の説明を容易にするために、周知の構造および装置が、ブロック図の形式で示される。
【0028】
本出願において使用する場合、用語の「コンポーネント」および「システム」は、ハードウェアか、ハードウェアとソフトウェアとの組合せか、ソフトウェアか、または実行中のソフトウェアかのコンピュータ関連の実体を引用することを意図する。例えば、コンポーネントは、限定はしないが、プロセッサ上で実行されるプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能な物(executable)、実行スレッド、プログラムおよび/またはコンピュータであり得る。例示として、サーバ上で実行するアプリケーションと、サーバとの両方がコンポーネントであり得る。1つまたは複数のコンポーネントが、実行プロセスおよび/またはスレッド内に常駐することができ、ならびにコンポーネントは、1つのコンピュータ上に集中配置させ、および/または2つ以上のコンピュータ間に分散させることができる。
【0029】
本明細書において使用する場合、用語の「推論する」または「推論」は、システム、環境および/またはユーザの状態について、イベントおよび/またはデータを介して捕捉された1組の観察から思考し、または推論するプロセスを一般に指す。推論を使用して、具体的なコンテキストまたは動作を識別し、または例えば、状態に関する確率分布を生成することができる。推論は確率的なものとすることができ、すなわち、関心の状態に関する確率分布の計算は、データおよびイベントについての考察に基づく。推論は、1組のイベントおよび/またはデータからさらに高いレベルのイベントを構成するために使用される技法を引用することもできる。こうした推論によって、イベントが一時的に近い近さで関連があろうとなかろうと、ならびにイベントおよびデータが1つまたは複数のイベントおよびデータソースから生じろうとなかろうと、観察された1組のイベントおよび/または格納されたイベントデータからの新しいイベントまたは動作の構成がもたらされる。
【0030】
次に図1を参照すると、本発明のとおりに、デジタル情報を人間の知覚システムに調和させるシステム100を例示する。システム100は、入力されるデジタル情報の流れを監視し、情報の1つまたは複数の特性を決定する優先順位決定コンポーネント102を含む。デジタル情報の特性、および人間の知覚のデータの形式における人間の知覚の原理に基づいて、表示コンポーネント104は、デジタル情報が最も適切に見られるところに提示されるように、1つまたは複数のディスプレイ上にデジタル情報を焦点合わせまたはぼかしを行う。様々な実施形態において、複数ウィンドウの作成、およびウィンドウの位置決めを利用して、異なるタスクの要素を情報面に分けるために、複数モニタ(「マルチモニタ」)サポートが活用される。
【0031】
システム100は、例えば、ビデオ情報の提示を補足するために、またはビデオ情報からの別個の出力として、ビープ音、音色、音楽、および/または音声信号の形式の音声信号の出力を支援するオーディオコンポーネント106を含む。
【0032】
次に図2を参照すると、本発明のとおりに、デジタル情報の流れを人間の知覚システムに調和させるための一方法論のフローチャートを例示する。説明を簡単にするために、例えば本明細書ではフローチャートの形式で示す1つまたは複数の方法論を、一連の動作として示し説明するが、本発明のとおりに、一部の動作は、本明細書で示し説明するものとは異なる順序で、および/または他の動作と同時に行われることがあるので、本発明は、動作の順序によって限定されないことを理解されおよび正当に評価されたい(understand and appreciate)。例えば、方法論は、代わりに、状態図などに、一連の関連する状態またはイベントとして表され得ることを当事業者には理解されおよび正当に評価されよう。さらに、本発明のとおりの方法論を実装するために、例示するすべての動作が必要とされるとは限らない。
【0033】
200では、フォーカス(例えば中心窩および傍中心窩など)モードと、デフォーカス(例えば周辺など)モードとの両方をサポートするビデオシステムを提供する。電子メールのアラート、株価のティッカー、トラフィックのデータなどのデータを、周辺領域に表示することができる。さらに、ものを迅速におよび容易に見つけ、ならびに焦点領域に戻して、それに働きかけるために、ものを保つための場所として周辺領域を使用することができる。しかし、周辺領域だけの大きさでは十分ではない。人が周辺でまたは焦点に合わせたディスプレイ上の何かを読もうとする場合、完全にOSPREY(Optimized Serial Pattern Recognition)の要件を満たすのに十分な型を表示することができるように、十分な解像度が求められる。OSPREYは、読むときの、人間の知覚システムと型との間の複雑な対話の記述であり、文献(非特許文献1)に詳細な説明がある。非特許文献1全体を参照によって組み入れる。焦点合わせの表示とぼかしの表示とに必要な解像度は異なる。フォーカスディスプレイの一実施形態では、約150ppiの最小解像度を提供する。フォーカスディスプレイの別の実施形態では、200ppiを提供する。もっと低い解像度(例えば、約25ppi)を使用をすることによって、デフォーカスディスプレイを駆動することができる。
【0034】
202では、デジタル情報に応答して、および/またはシステムが生成するイベントに応答して、音声信号を出力するオーディオシステムを提供する。オーディオシステムは、本発明の随意の側面であることを理解されたい。ステップ204では、デジタル情報を受信する。ステップ206では、優先順位決定コンポーネントは、デジタル情報に関して優先順位決定を実行して、例えば、情報に焦点合わせか、またはぼかしかを行うべきかを示す特性を判断する。208では、ビデオコンポーネントを駆動して、特性に基づいてフォーカスまたはデフォーカスモードでデジタル情報を提示する。次いで、プロセスは、停止のブロックに到達する。
【0035】
次に図3を参照すると、本発明のとおりに、中心に置かれた焦点(または焦点合わせ)の前景面304を含む周辺(またはぼかし)の背景面302を有する表示の透視図300を例示する。従来技術のコンピュータのマルチモニタ機能、およびグラフィックスアダプタの実装を使用して、こうしたシステムに機能を供給することができる。人間の知覚システムの中心窩/傍中心窩の外部(すなわち周辺部)の視覚情報の知覚に調和する周辺面302は、1つのグラフィックスポート(またはアダプタ)によって駆動される映像システムによって提供されることができ、この映像システムは、焦点面304の環境外に文書イメージ(例えば、DOC1およびDOC2など)およびサムネイルイメージ(例えば、TN1およびTN2など)の低解像度のグラフィックスを映写する。サムネイルは、実行中のアプリケーションのサムネイルとすることができる。したがって、サムネイル上でワンクリックすると、焦点面304上の全画面内に直ちにアプリケーションが開かれる。マルチモニタでは、ウォールディスプレイは、焦点面304上に直に配置することができる。
【0036】
閲覧者の中心窩/傍中心窩の範囲内に視覚情報を提示するモニタによって、焦点面304に機能を供給することができる。したがって、焦点面304のモニタと周辺面302のモニタとの間に文字通り多少の距離があることがある。
【0037】
システム300は、図3では2つのスピーカ308によって表されるオーディオコンポーネント内に存在することもできる。しかし、人間の知覚システムは、音声をサラウンドサウンドとして最もよく知覚することを理解されたい。したがって、オーディオコンポーネントは、すべての出力信号について、サラウンドサウンドを提供する性能がある。
【0038】
情報の過負荷を最小限に抑えるために、興味の対象だけが、焦点面304内に提示される。したがって、閲覧者は、DOC1を焦点面304の中に持って来ることを所望する場合、従来技術のマルチモニタのソフトウェアおよびハードウェアの性能によって提供されるように、単純にDOC1を焦点面304にドラッグアンドドロップすることができる。同様に、閲覧者は、DOC1を焦点面304の外に移動することを所望する場合、単純にDOC1を焦点面304から周辺面302にドラッグアンドドロップする。
【0039】
閲覧者の知覚システムへの補足のフィードバックとして各操作に伴って生じるように、音声信号を構成することができる。オーディオシステムはサラウンドサウンドを提供することができるので、文書操作がある方向で行われたことを閲覧者に示すために、音声信号を空間的に提示することができることを理解されたい。例えば、DOC1が周辺面302から焦点面への移動のために選択され、左側の位置から閲覧者の知覚を形成する場合、閲覧者の前面および左側に知覚される対応する音声信号を提示することができ、および恐らくは、DOC1がぼかし面302から焦点合わせ面304に移動することを示す、低いビープ音から高いビープ音への出力が行われる。反対に、DOC1が焦点面304から周辺面302に戻される場合、閲覧者の前面および左側に知覚され、高いビープ音(焦点面)から低いビープ音(ぼかし面)への音声信号を出力することができる。同様に、サムネイルオブジェクト(例えば、TN1など)に対して操作する場合、閲覧者の対話は前面および右上に知覚される音声信号を伴うことができるが、DOC2との対話は、閲覧者の前面および右下に知覚され随伴する音声信号を有する。
【0040】
例えば、閲覧者がDOC1を面(302と304と)の間で移動させると、文書またはオブジェクトの自動サイズ変更を提供することができる。同様に、サムネイルオブジェクトに、機能を提供することができる。サムネイルTN1を焦点面304に移動させる場合に、サムネイルTN1は、表示のためのユーザパラメータのとおりに、自動的に拡大される。反対に、TN1は、周辺面302に戻される場合に、TN1を自動的に縮小することができる。さらに、文書またはオブジェクトが面(302と304と)の間で処理されると、サイズ拡大および/または縮小に伴って生じる音を設計することができる。色付けおよび/またはアニメーションもまた、ユーザが定義可能な方法で、対話に随伴することができる。
【0041】
ユーザ対話は、音声信号だけでなく、アニメーショングラフィックスも伴うこともできることを理解されたい。したがって、例えば、DOC1の選択は、DOC1の周りの点滅する縁をもたらし、またはDOC1の全体を点滅させることができる。カラースキームもまた、文書およびオブジェクトとのユーザ対話が生じた場合の出力のために、音声信号と共にユーザ選択可能なオプションとして使用することができる。
【0042】
技術的な性能が存在すれば、単一のモニタまたはディスプレイを、高解像度の範囲(すなわち焦点面)が周辺面302より高い解像度で駆動されるように使用することができ、結果として、この周辺面302は、より低い解像度で駆動される、焦点面の回りの環状の領域であり、その両方の面は、人間の知覚システムによる閲覧に調和することをさらに理解されたい。
【0043】
これは、最前面により高い解像度の焦点ウィンドウを、および周辺面302の最背面により低い解像度の周辺ウィンドウを提供するウィンドウ作成のシステムによって支援することもできる。
【0044】
次に図4を参照すると、本発明のとおりに、周辺面302に対して中心外に置かれた焦点(または焦点合わせの)前景面304を含む、周辺(またはぼかしの)背景面302を有する表示の透視図400を例示する。こうしたシステムは、コンピュータおよびグラフィックスアダプタの実装に属する従来技術のマルチモニタの能力を使用して機能を供給することができる。ここでは、閲覧者は、焦点面304を、周辺面302に対するあらゆる位置に合わせて調整することができる。
【0045】
図3に関して説明する他の特徴および実装が、図4のシステム400に適用される。
【0046】
次に図5を参照すると、本発明による、単一の壁を使用するデジタル情報の流れを人間の知覚システムに調和させるためのシステムのオフィスレイアウト500を例示する。一実施形態では、閲覧者は、焦点面として機能するディスプレイ504が上にある机の後ろに座る。周辺(またはぼかし)面は映像システム506によって提供され、この映像システムは、人間の知覚のとおりに文書および/またはオブジェクトを提示するのに適した、閲覧者の前に(例えば正面の壁に)置かれたホワイトボードまたは画面508上に映写する。プロジェクタ506は、ホワイトボード上に映写し、および本棚(図示せず)、または閲覧者の背後上方の他の備品台上に置かれた1024×768のLCDプロジェクタとすることができる。プロジェクタ506は、NEC Electronics Inc.社によるNEC GT950とすることができ、このプロジェクタは、本棚上に高く取り付けられたプロジェクタによって、例えば、閲覧者の頭によって引き起こされる影を取り除き、画像が通常のホワイトボードの高さで映写されることを可能にする要の能力を提供する。
【0047】
システム500はさらに、ビデオスイッチ514に接続するラップトップコンピュータ510、タブレットPC512、およびデスクトップコンピュータ513を含み、このビデオスイッチは、コンピューティング装置(510、512または513)のいずれかからのビデオ信号を、焦点のディスプレイ504、またはホワイトボード508上の周辺映像に切り換える。キーボードおよび/または他の入力装置516は、ラップトップ(および/またはデスクトップ)コンピュータに接続して、それとの対話を支援することができる。
【0048】
コンピューティング装置(510、512または513)は、従来技術のオペレーティングシステム(例えば、本願発明の特許出願人によるWINDOWS(登録商標) XPブランドのオペレーティングシステム)およびグラフィックスカードによってもたらされるマルチモニタ能力、またはコンピューティング装置(例えば、ポータブルコンピュータ510など)の能力を使用して、ディスプレイ504とプロジェクタシステム506との両方を駆動するため、外部モニタポートからのそのディスプレイ(LCDなど)およびXGAの出力を駆動することができる。焦点合わせの装置は、焦点面の主ディスプレイ504として、IBM Corporation社による3840×2400、204ppiのIBM T221 フラットパネルディスプレイとすることができる。IBMのデュアルプロセッサタワーシステム(図示せず)のAGP(Accelerated Graphics Port)のスロット内の、ATI Technologies,Inc.社によるFireGL4カードを使用して、焦点のディスプレイを駆動することができ、このIBMのデュアルプロセッサタワーシステムは、オーバヘッドプロジェクタを駆動するために、PCI(peripheral component interface)のスロット内に第2のグラフィックスカードを収容することもできる。
【0049】
システム500は、例えば、本願発明の特許出願人によるWORDブランドのワードプロセッサを使用した、2ページ見開きで表示された標準のUSレター文書形式の文書を読むことを支援する。文書ページは、実際のサイズで提示され、および204ppiのクリアタイプのテキストは、紙の文書のように読むことができるものとして知覚される。
【0050】
システム500の第2の実施形態は、Dell Corporation社によるInspiron8500のラップトップによって駆動される同一の映像システム506を使用する。ラップトップは、2.4GHz Pentium(登録商標)4プロセッサと、1GbのRAMと、64MbのビデオRAM付きのNVIDIA Corporation社による組込みのnVidia GeForce4のグラフィックスカードとを含む。グラフィックカードは、組込みの147ppi(1920×1200)のラップトップ画面と、XGAのソケットからの1024×768のプロジェクタ出力との両方を得るために、オペレーティングシステム内に完全なマルチモニタサポートができるほど十分に強力である。
【0051】
第3の実施形態は、Acer Corporation社によるタブレットPC512を使用し、および標準のグラフィクスの出力ポート(例えば、XGAなど)から映像システム506を駆動する。
【0052】
ディスプレイスイッチボックス514によって、3つのすべてのシステムは、同時に実行され、要望に応じて、各々の出力をプロジェクタ506に切り換えることができる。
【0053】
システム500は、多くの従来技術のサラウンドサウンドシステムによるラウンドサウンドを提供し、およびデータの流れを人間の知覚システムの要件に調和させることを支援するオーディオシステム516をも含む。
【0054】
図6を参照すると、本発明のとおりに、オフィスの壁を複数使用して、デジタル情報の流れを人間の知覚システムに調和させるためのシステムのオフィスレイアウト600を例示する。この実装では、複数の壁に周辺面を提示するために、複数のグラフィックスアダプタを使用して、映像システム506を駆動することができる。例えば、正面の壁は、第1の(すなわち主要の)ぼかし面602を有し、第2の(すなわち右の)壁に、第2の周辺面604を提示することができ、第3の(すなわち後の)壁に、第3の周辺面606を提示することができ、第4の(すなわち左の)壁に、第4の周辺面608を提示することができる。こうした実装は、コンピュータグラフィクスの情報の4つのチャネル(P1、P2、P3およびP4)を用いる映像システムを使用して、機能を供給することができる。
【0055】
上述したように、ディスプレイ504は、焦点面のディスプレイとすることができるが、しかしこの場合には、すべての周辺面(602、604、606および608)に対するものである。こうした実装は、デジタル情報を含むすべての(焦点合わせのまたはぼかしの)ディスプレイを駆動するためのグラフィックスおよびコンピューティングシステムに関するより高い帯域幅の要件を設け、実装に対処するのに適した装置を必要とする。
【0056】
この実装では、閲覧者がそこに表示された多くの本または文書のうちの1つを回転させおよび選択することができるように、周辺面のうちの1つ(例えば、面606など)の上に仮想本棚610をレンダリングすることができる。次いで、こうした本または文書は、焦点面のディスプレイ504においてポートレート形式でレンダリングしまたは読むために、別のコンピューティング装置(タブレットPCなど)に移動することができる。ラップトップおよびタブレットPCは、ディスプレイ504に加えて、他の焦点面の装置を支援する(facilitate)ことを理解されたい。
【0057】
プロジェクタチャネルを駆動するのに必要なグラフィックス処理能力の向上を支援して、グラフィックス処理の要件の増加に対処するためにグラフィックス処理サブシステム612を提供することができる。サブシステム612は、コンピューティング装置(510、512および513)から適切なビデオ信号を受信し、処理し、およびプロジェクタチャネル(P1、P2、P3およびP4)に転送するために、スイッチ614に接続する。グラフィックスサブシステム612は、コンピューティング装置(510、512および513)のオペレーティングシステムと通信して、マルチモニタ機能を促進する。
【0058】
次に図7を参照すると、本発明のとおりに、オフィスの壁に取り付けられ、または埋め込まれた複数のディスプレイを使用して、デジタル情報の流れを人間の知覚システムに調和させるためのシステムのオフィスレイアウト700を例示する。ここでは、壁は、1つまたは複数の堅牢なコンピューティングシステムによって別個に駆動されるフラットパネルモニタ(LCDやプラズマなど)で実質上覆われている。
【0059】
こうした多くのディスプレイの表面によって、情報の流れを人間の知覚システムに調和させるための新しい手法がもたらされる。ユーザは、例えばモナリザの高解像度のデジタル表現のピクチャを「掛ける」ことができる半永久の領域を有することができる。さらに、こうしたピクチャは、回転され、多くの異なる方法で操作することができる。上述したように、ユーザは、実物大の本の背を含む実際の本棚のように見える仮想「本棚」を有することができる。ユーザは、本を読むことを選択する場合、棚からそれを引き出す操作のように、本のドラッグアンドドロップを実行し、それによって、快適な保持および読書のために、軽量のタブレットPCに本をすべてロードする。
【0060】
さらに、ユーザは、タブレットPCを使用して書込みを行うことができるレンダリングされた「ホワイトボード」を有することができる。オフィスを訪問する他のユーザは、他のユーザ自身のタブレットPCを使用して、有線または無線でシステムに接続することによって、この共有の領域内に書き込むことができる。
【0061】
システムによって、ユーザは、計算するための領域、ならびにデータを常に見ることができ、および見つけることができるところにデータを格納するための空間メモリを効率的に使用するための空間の格納を得ることができる。ユーザは、同じ方法で、アプリケーションの「クラスタ」、および関連するデータを保持することもでき、アプリケーションおよびデータが、「プロジェクト」または「タスク」に関連する。
【0062】
しかし、こうしたシステムにおいて、このように大量なビデオデータを送信するために必要な帯域幅は、法外である傾向がある。こうした規模でのディスプレイには、新しいグラフィックスモデルが必要である。従来、ディスプレイを駆動する場合に、グラフィックスの計算は、コンピュータのCPUを介してコンピュータシャーシの近くでピクセルデータに変えられる。次いで、このピクセルデータは、処理され、および提示するために、ワイヤを越えてディスプレイに渡される。図7に開示したディスプレイの表面を支援して、こうした超大型ディスプレイにおける莫大な量のピクセルデータによって、この「従来の」解決策は不可能になる。さらに、従来の解決策は、今日のディスプレイによる場合でも、従来技術の無線伝送の能力を圧迫する帯域幅を伴う。しかし、ホワイトボードは、CPUからディスプレイに少量のデータだけを処理しおよび送信することによって共有することができる。実現可能にする(enabling)一実施形態は、従来技術で実行されるように、グラフィックスのプリミティブをCPUの近くで処理するが、しかし、生のピクセルデータの計算は、ディスプレイの近く、またはディスプレイ自体で実行される(「ジャストインタイム」(JIT:just−in−time)のピクセルとも称される)。本質的に、GDI(グラフィックスデバイスインターフェース)、および/または関連する電子機器は、ディスプレイに動作可能に埋め込まれたチップ(例えば、ASIC−特定用途向け集積回路など)として集積される。
【0063】
タブレットPCを含む一シナリオでは、ピクセルデータは、それ自体のポータブルディスプレイのためだけに計算され、リンクされた他の大規模なディスプレイは、ディスプレイでのローカルなピクセル計算のために、グラフィックスのプリミティブを渡すことによって駆動される。これは、タブレットPCがデータおよびアプリケーションの単一のレポジトリであることを可能にし、この単一のレポジトリによって、タブレットPCは、どこにでも持ち出され、および共有システムに接続することができるが、しかし、タブレットPCにピクセルの計算、およびディスプレイへの伝送の負荷を負わせずに、使用可能であれば大規模なディスプレイにリンクすることを依然として可能にする。さらに、JITのピクセルによってもたらされる負荷の軽減は、こうした実装に通常必要である莫大な帯域幅を伴わない無線通信を支援する。グラフィックスのプリミティブだけをディスプレイに送信することに関連付けられた実質上の軽減される負荷は、無線で対処することができる。
【0064】
図7を再び参照すると、システム700は、大きい表面の周辺のディスプレイ、すなわち第1の周辺のディスプレイ702(ビデオディスプレイ1)、第2の周辺のディスプレイ704(ビデオディスプレイ2)、第3の周辺のディスプレイ706(ビデオディスプレイ3)および第4の周辺のディスプレイ708(ビデオディスプレイ4)に対して、JITのピクセルを支援する。各々のディスプレイ(702、704、706および708)は、ディスプレイにとってローカルなピクセルの計算を処理するためのオンボードのビデオ処理サブシステム(VPS:video processing subsystem)を含む。したがって、第1ディスプレイ702は第1のVPS1 710を含み、第2ディスプレイ704は第2のVPS2 712を含み、第3ディスプレイ706は第3のVPS3 714を含み、および第4ディスプレイ708は、第4のVPS4 716を含む。
【0065】
ラップトップコンピュータ718、タブレットPC720およびデスクトップコンピュータ721は各々、焦点面の装置を、同様にして、ディスプレイ504を支援することができる。さらに、JITのピクセル技術が使用されるので、各々のコンピューティング装置(それぞれのコンピューティング装置510、512および513に類似する718、720および721)は、直接にまたは無線トランシーバ722を介して、ディスプレイ(702、704、706および708)のいずれかまたはすべてに無線でビデオ信号を通信することができる。通信は、4つの異なるディスプレイ(702、704、706および708)への4つの出力726(接続されていないように示されている)を有するビデオスイッチ724を介してなど、有線に手段によることもできる。
【0066】
ビデオシステムは、データの流れを人間の知覚システムに調和させることを支援する。さらに、4つのスピーカ728によって示されるサラウンドサウンドのオーディオシステムは、音声信号を人間の知覚システムに調和させることを支援する指向性の音声を提供する。
【0067】
次に図8を参照すると、本発明のとおりに、複数のディスプレイを駆動し、および分類器を使用するJITのピクセルのシステム800のブロック図を例示する。N個のディスプレイ802(ディスプレイ装置1、...、ディスプレイ装置Nで表す)の各々は、それぞれVPS1、...、VPSNを含む。各々のディスプレイ802で別個の内部のVPSを使用する必要はなく、むしろ2つのディスプレイを支援する外部のVPS装置を使用することができることを理解されたい。他のこうしたマルチサポートの実装を、適切な高帯域幅の接続で使用することができる。
【0068】
コンピューティング装置804は、ビデオI/O(input/output:入出力)ブロック806を介して各々のディスプレイを駆動することができる。各々のディスプレイ802は、それぞれのローカルのVPSによってローカルな処理およびレンダリングのために、生のグラフィックスのデータを受信するコンピュータのビデオI/Oブロック806に接続するディスプレイのビデオI/Oブロックを含む。JITのピクセル技術では、コンピューティング装置804への接続はここでは、有線のことも、無線のこともあり得る。
【0069】
システム800は、本発明のとおりに、データ情報の流れを人間知覚システムに調和させることを支援するために音声信号を単独にまたはビデオ信号と結合して提供するためのオーディオシステム808をも含む。
【0070】
この特定の実施形態では、システム800は、分類器810を使用することができる。本発明は、その様々な態様を実施するために、様々な人工知能ベースの方法を使用することができる。例えば、周辺面に対して焦点面にどの文書またはオブジェクトを表示するかを決定するためのプロセスを、自動分類器システムおよび処理によって支援することができる。
【0071】
分類器は、入力する属性ベクトル、x=(x1,x2,x3,x4,xn)を、入力がクラスに属する信頼度、すなわち、f(x)=信頼度(クラス)にマッピングする関数である。こうした分類は、確率および/または統計に基づく解析(例えば、ユーティリティおよびコストの分析を計算に入れること)を使用して、ユーザが自動的に実行されることを望む動作を予測し、または推論することができる。
【0072】
サポートベクトルマシン(SVM:support vector machine)は、使用することができる分類器の一例である。SVMは、非トリガイベントからトリガ基準を分離しようと試みる、可能な入力の空間における超曲面を見つけることによって動作する。直感的にこれは、訓練データと同一ではないが近いデータをテストするために、分類を正しくする。他の有向および無向のモデル分類の手法には、例えば、ナイーブベイズ、ベイジアンネットワーク、決定木、ニューラルネットワーク、ファジー論理モデルなどが含まれ、および異なるパターンの独立性をもたらす確率論の分類モデルを使用することができる。本明細書において使用する分類は、優先度のモデルを策定するために使用される統計回帰をも含む。
【0073】
本明細書から容易に理解されるように、本発明は、(例えば、一般的な訓練データを介して)明示的に訓練され、同様にして、(例えば、ユーザの動作を観察し、外因的な情報を受信することによって)暗黙的に訓練される分類器を使用することができる。例えば、SVMは、分類器コンストラクタおよび特徴選択モジュール内の学習または訓練フェーズを介して構成される。したがって、分類器を使用して、限定はしないが、予め定められた基準により以下を決定することを含めて、複数の関数を自動的に実行することができる。すなわち、文書の内容に基づいて、面からの文書もしくはオブジェクト、または面をいつ、どこに移動するか、文書の型に基づいて、面からの文書もしくはオブジェクト、または面をいつ、どこに移動するか、周辺のディスプレイの数に基づいて、文書またはオブジェクトをどこに移動するか、ユーザ、およびユーザの履歴情報に基づいて、オブジェクトの文書をどこに移動するか、アプリケーションに基づいて、周辺面においてアプリケーションデータをどこに移動するか、文書のバージョンおよび/またはタイムスタンプに基づいて、周辺面において文書をどこに置くか、ならびに音声の入力信号に基づいて、周辺面において、または焦点面と周辺面との間で文書をどこに移動するかを決定する。したがって、分類器810を使用する場合、学習され、したがって自動化することができる複数の特徴および操作があることが理解されよう。
【0074】
学習され、したがって自動化される他の操作は、色付けおよび/またはアニメーション、ならびにデータの流れを人間の知覚システムにさらに調和させるための音声信号の使用に基づくことができる。前面および背面のディスプレイに対して、異なる色が側面のディスプレイ上で使用することができるなどである。音声信号が、正面のディスプレイよりも、側面および背面のディスプレイ上で多く使用されて、こうしたディスプレイ上の情報に、人間システムを中断して向けることができる。システムがディスプレイの向きを「知っている」ことを考慮すると、したがって、システムは操作を学習し、自動化することができる。
【0075】
次に図9を参照すると、開示されるアーキテクチャを実行するのに動作可能なコンピュータのブロック図を例示する。本発明の様々な態様についての追加の文脈を提供するために、図9および以下の議論は、本発明の様々な態様を実装することができる適切なコンピューティング環境900についての簡潔で一般的な説明を提供することを意図する。本発明について、1つまたは複数のコンピュータ上で実行することができるコンピュータ実行可能命令の一般的な文脈で上述したが、本発明は、他のプログラムモジュールと組み合わせて、および/またはハードウェアとソフトウェアとの組合せとして実装することもできることが当事業者には理解されよう。
【0076】
一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行し、または特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、コンポーネント、データ構造体などを含む。さらに、本発明の方法は、各々が1つまたは複数の関連装置に動作可能に結合することができる単一のプロセッサまたはマルチプロセッサのコンピュータシステム、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、同様にして、パーソナルコンピュータ、ハンドヘルドコンピューティング装置、マイクロプロセッサに基づくまたはプログラム可能な家庭用電化製品などを含む、他のコンピュータのシステム構成で実行することができることは当事業者には理解されよう。
【0077】
本発明の例示された態様を、通信ネットワークを介してリンクされたリモート処理装置によって特定のタスクが実行される分散コンピューティング環境において実践することもできる。分散コンピューティング環境では、プログラムモジュールは、ローカルとリモートとの両方のメモリ記憶装置に配置することができる。
【0078】
コンピュータは、通常、様々なコンピュータ読取可能な媒体を含む。コンピュータ読取可能な媒体は、コンピュータによってアクセスされることができる任意の使用可能媒体とすることができ、および揮発性と不揮発性との両方の媒体、取外し可能と固定との両方の媒体を含む。限定するためではなく、例として、コンピュータ読取可能な媒体は、コンピュータ記憶媒体および通信媒体を含むことができる。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ読取可能な命令、データ構造体、プログラムモジュールまたは他のデータなどの情報を格納するための任意の方法または技術で実装された揮発性および不揮発性、取外し可能および固定の両方の媒体を含む。コンピュータ記憶媒体には、限定はしないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくは他のメモリ技術、CD−ROM、デジタルビデオディスク(DVD:digital video disk)もしくは他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶装置、または所望の情報を格納するために使用することができ、およびコンピュータによってアクセスすることができる他のあらゆる媒体が含まれる。
【0079】
通信媒体は、通常、コンピュータ読取可能な命令、データ構造体、プログラムモジュール、または搬送波もしくは他の転送機構などの変調されたデータ信号における他のデータを実装し、およびあらゆる情報伝達媒体を含む。用語の「変調されたデータ信号」は、信号の情報を符号化するような方法でその特性の1つまたは複数が設定されまたは変更された信号を意味する。限定のためではなく、例として、通信媒体は、有線ネットワークまたは直接有線接続などの有線媒体、ならびに音響、RF、赤外線および他の無線媒体などの無線媒体を含む。上述のいずれかの組合せもまた、コンピュータ読取可能な媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0080】
図9を再び参照すると、コンピュータ902を含む、本発明の様々な態様を実装する例示的な環境900を例示し、コンピュータ902は、処理装置904、システムメモリ906およびシステムバス908を含む。システムバス908は、限定はしないが、システムメモリ906を含むシステムコンポーネントを、処理装置904に結合する。処理装置904は、様々な市販プロセッサのいずれかとすることができる。デュアルマイクロプロセッサおよび他のマルチプロセッサのアーキテクチャもまた、処理装置904として使用することができる。
【0081】
システムバス908は、(メモリコントローラ有りまたは無しの)メモリバス、周辺バス、および様々な市販のバス構造のいずれかを使用するローカルバスにさらに接続することができる複数の種類のバス構造のうちのいずれかとすることができる。システムメモリ906は、読出し専用メモリ(ROM:read only memory)910、およびランダムアクセスメモリ(RAM:random access memory)912を含む。起動時などにコンピュータ902内の要素間で情報を転送するのに役立つ基本ルーチンを含む基本入出力システム(BIOS:basic input/output system)は、ROM、EPROM、EEPROMなどの不揮発性メモリ910において格納される。RAM912は、データをキャッシュするためのスタティックRAMなどの高速RAMを含むこともできる。
【0082】
コンピュータ902はさらに、内部ハードディスクドライブ(HDD:hard disk drive)914(例えば、EIDE、SATAなど)を含み、この内部ハードディスクドライブ914は、適切なシャーシ(図示せず)、(例えば、取外し可能なディスケット918に対して読み出すまたは書き込むための)磁気フロッピー(登録商標)ディスクドライブ(FDD:floppy disk drive)916、および(例えば、CD−ROMディスク922を読み出し、またはDVDなどの他の大容量の光メディアに対して読み出すまたは書き込むための)光ディスクドライブ920において外部で使用されるように構成することもできる。ハードディスクドライブ914、磁気ディスクドライブ916および光ディスクドライブ920は、ハードディスクドライブインターフェース924、磁気ディスクドライブインターフェース926および光ドライブインターフェース928によってそれぞれシステムバス908に接続することができる。外部のドライブの実装のためのインターフェース924は、ユニバーサルシリアルバス(USB:Universal Serial Bus)およびIEEE1394のインターフェース技術のうちの少なくとも1つまたは両方を含む。
【0083】
ドライブおよび関連のコンピュータ読取可能な媒体は、データ、データ構造体、コンピュータ実行可能な命令などの不揮発性の記憶装置を提供する。コンピュータ902では、ドライブおよび媒体は、適切なデジタル形式であらゆるデータを格納することに対処する。上述のコンピュータ読取可能な媒体についての説明は、HDD、取外し可能な磁気ディスケット、およびCDまたはDVDなどの取外し可能な光媒体を引用するが、zipドライブ、磁気カセット、フラッシュメモリカード、カートリッジなど、コンピュータによって読取可能な他の種類の媒体を、例示的なオペレーティング環境内で使用することもでき、およびさらに、あらゆるこうした媒体は、本発明の方法を実行するためのコンピュータ実行可能な命令を含むことができることを当事業者は理解されたい。
【0084】
オペレーティングシステム930、1つまたは複数のアプリケーションプログラム932、他のプログラムモジュール934、およびプログラムデータ936を含む、複数のプログラムモジュールを、ドライブおよびRAM912内に格納することができる。オペレーティングシステム、アプリケーション、モジュールおよび/またはデータのすべてのまたは一部は、RAM912にキャッシュすることもできる。
【0085】
本発明は、市販の様々な利用可能なオペレーティングシステム、またはオペレーティングシステムの組合せで実装することができることが理解されよう。
【0086】
ユーザは、1つまたは複数の有線/無線の入力装置、例えば、キーボード938、およびマウス940などのポインティング装置によって、コンピュータ902にコマンドおよび情報を入力することができる。他の入力装置(図示せず)には、マイク、IRリモートコントロール、ジョイスティック、ゲームパッド、スタイラスペン、タッチスクリーンなどを含むことができる。こうしたおよび他の入力装置は、システムバス908に結合された入力装置インターフェース942を介して処理装置904に接続されることが多いが、しかし、パラレルポート、IEEE1394のシリアルポート、ゲームポート、USBポート、IRインターフェースなどの他のインターフェースによって接続されることもできる。
【0087】
モニタ944または他の種類のディスプレイ装置もまた、ビデオアダプタ946などのインターフェースを介してシステムバス908に結合される。モニタ944に加えて、コンピュータは、通常、スピーカ、プリンタなどの他の周辺出力装置(図示せず)を含む。
【0088】
コンピュータ902は、リモートコンピュータ948などの1つまたは複数のリモートコンピュータへの有線および/または無線通信を介して、論理接続を使用するネットワーク化された環境で動作することができる。リモートコンピュータ948は、ワークステーション、サーバコンピュータ、ルータ、パーソナルコンピュータ、ポータブルコンピュータ、マイクロプロセッサに基づくエンターティメントのアプライアンス、ピアデバイス、または他の通常のネットワークノードとすることができ、および、通常、簡潔にするためにメモリ記憶装置950だけを例示するが、コンピュータ902に関して説明した要素の多くまたはすべてを含む。説明する論理接続は、ローカルエリアネットワーク(LAN:local area network)952および/またはより大規模なネットワーク、例えば、広域ネットワーク(WAN:wide area network)954との有線/無線接続を含む。こうしたLANおよびWANのネットワーキング環境は、オフィスおよび企業では一般的であり、ならびにそのすべてが例えばインターネットなどのグローバル通信ネットワークに接続することができる、イントラネットなどの企業規模コンピュータネットワークを支援する。
【0089】
LANのネットワーク環境で使用される場合、コンピュータ902は、有線および/または無線の通信ネットワークインターフェースまたはアダプタ956を介してローカルネットワーク952に接続される。アダプタ956は、LAN952との有線または無線通信を支援することができ、このLANは、無線アダプタ956と通信するために配置された無線アクセスポイントをも含むことができる。WANのネットワーキング環境で使用される場合、コンピュータ902は、モデム958を含むことができ、またはLAN上の通信サーバに接続され、またはWAN954を介して、インターネットによってなど通信を確立するための他の手段を含む。内部にあることも、外部にあることもあるもモデム958、および有線または無線装置は、シリアルポートインターフェース942を介してシステムバス908に接続される。ネットワーク化された環境では、コンピュータ902に関して説明したプログラムモジュールまたはその一部は、リモートメモリ/記憶装置950に格納することができる。示されるネットワーク接続は例示的なものであり、およびコンピュータ間で通信リンクを確立する他の手段を使用することができることが理解されよう。
【0090】
コンピュータ902は、無線通信において動作可能に配置されたあらゆる無線装置またはエンティティ、例えば、プリンタ、スキャナ、デスクトップおよび/またはポータブルコンピュータ、ポータブルデータアシスタント、通信衛星、無線検出可能なタグに関連付けられたあらゆる装置または位置(例えば、キオスク、新聞販売所、休憩所など)ならびに電話と通信するように動作することができる。これは、少なくともWi−FiおよびBluetooth(商標)の無線技術を含む。したがって、通信は、従来技術のネットワークと同様に予め定義された構造であることも、または少なくとも2つの装置間の単なるアドホック通信であることもある。
【0091】
Wi−Fiすなわちワイヤレスフィデリティによって、自宅のソファ、ホテルの部屋のベッド、または職場の会議室から無線でインターネットに接続することが可能になる。Wi−Fiは、例えば、コンピュータなどの装置が戸内および戸外で、基地局の範囲内のどこででもデータを送受信することを可能にする携帯電話のような無線技術である。Wi−Fiのネットワークは、IEEE802.11(a、b、gなど)と呼ばれる無線技術を使用して、安全で信頼のできる高速の無線接続をもたらす。Wi−Fiのネットワークを使用して、コンピュータを互いに、インターネットに、および(IEEE802.3またはイーサネット(登録商標)を使用する)有線ネットワークに接続することができる。Wi−Fiのネットワークは、無許可の2.4および5GHz無線周波数帯で、11Mbps(802.11b)または54Mbps(802.11a)のデータ転送速度で、または両方の周波数帯を含む(デュアルバンド)製品によって動作し、したがって、ネットワークは、多くのオフィスで使用される基本の10BaseTの有線イーサネット(登録商標)のネットワークに類似の実世界の性能を提供することができる。
【0092】
次に図10を参照すると、本発明のとおりに、例示的なコンピューティング環境1000の概略のブロック図を例示する。システム1000は、1つまたは複数のクライアント1002を含む。クライアント1002は、ハードウェアおよび/またはソフトウェア(例えば、スレッド、プロセス、コンピューティング装置など)とすることができる。クライアント1002は、例えば、本発明を使用することによって、クッキーおよび/または関連のコンテキスト情報を収容することができる。システム1000は、1つまたは複数のサーバ1004をも含む。サーバ1004は、ハードウェアおよび/またはソフトウェア(例えば、スレッド、プロセス、コンピューティング装置など)とすることができる。サーバ1004は、例えば、本発明を使用することによって変換を実行するスレッドを収容することができる。クライアント1002とサーバ1004との間のひとつの可能な通信は、2つ以上のコンピュータプロセス間で送信されるように適合されたデータパケットの形式とすることができる。データパケットは、例えば、クッキーおよび/または関連のコンテキスト情報を含むことができる。システム1000は、クライアント1002とサーバ1004との間の通信を支援するために使用することができる通信フレームワーク1006(例えば、インターネットなどのグローバル通信ネットワークなど)を含む。
【0093】
有線(光ファイバを含む)および/または無線技術を介して、通信を支援することができる。クライアント1002は、クライアント1002にローカルな情報(例えば、クッキーおよび/または関連のコンテキスト情報など)を格納するために使用することができる1つまたは複数のクライアントデータ記憶装置1008に動作可能に接続される。同様に、サーバ1004は、サーバ1004にローカルな情報を格納するために使用することができる1つまたは複数のサーバデータ記憶装置1010に動作可能に接続される。
【0094】
上述した内容は、本発明の実施例を含む。もちろん、本発明について説明するために、コンポーネントまたは方法論の考えられるあらゆる組合せについて説明することは不可能であるが、本発明の多くのさらなる組合せおよび置換えが可能であることが当事業者には理解されよう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲の精神および範囲内に含まれるすべてのこうした変更、修正および変形を包含することを意図する。さらに、用語「含む(include)」が発明を実施するための最良の形態、または特許請求の範囲中で使用される範囲では、こうした用語は、「備える(comprising)」が請求項の移行語(transitional word)として使用されるときに解釈されるように、用語「備える」と同様に包含的なものである。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】本発明による、デジタル情報を人間の知覚システムに調和させるシステムを例示する図である。
【図2】本発明による、デジタル情報の流れを人間の知覚システムに調和させる一方法論を例示するフローチャートである。
【図3】本発明による、中心に置かれた焦点(または焦点合わせ)前景面を含む周辺(またはぼかし)の背景面を表示する透視図を例示する図である。
【図4】本発明による、周辺面に対して中心外に置かれた焦点合わせ(または焦点合わせ)前景面を含む周辺(またはぼかし)背景面を表示する透視図を例示する図である。
【図5】本発明による、単一の壁を使用してデジタル情報の流れを人間の知覚システムに調和させるシステムのオフィスレイアウトを例示する図である。
【図6】本発明による、オフィスの壁を複数使用してデジタル情報の流れを人間の知覚システムに調和させるシステムのオフィスレイアウトを例示する図である。
【図7】本発明による、オフィスの壁に取り付けられ、または埋め込まれた複数のディスプレイを使用してデジタル情報の流れを人間の知覚システムに調和させるシステムのオフィスレイアウトを例示する図である。
【図8】本発明による、複数のディスプレイを駆動し、および分類器を使用するJITのピクセルのシステム800を例示するブロック図である。
【図9】開示のアーキテクチャを実行するように動作可能なコンピュータを例示するブロック図である。
【図10】本発明による例示的なコンピューティング環境の概略を例示するブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタル情報を人間の知覚システムに調和させることを支援するシステムであって、
前記デジタル情報の特性を決定する優先順位決定コンポーネントと、
前記特性によって前記デジタル情報を提示する表示コンポーネントと
を備えたことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記表示コンポーネントが、フォーカスモードおよび周辺モードのうちの少なくとも1つで前記デジタル情報を提示することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記デジタル情報が、異なる表示面に提示されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記デジタル情報が、異なる表示の解像度で提示されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記優先順位決定コンポーネントが、人間の知覚データに基づいて前記特性を決定することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記表示コンポーネントが、第1のコンピューティング装置上ではフォーカスモードで、および第2のコンピューティング装置上では周辺モードで、前記デジタル情報を提示することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1のコンピューティング装置が、タブレットのパーソナルコンピュータであることを特徴とする請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記特性により音声情報を提示するオーディオコンポーネントをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記デジタル情報が、ジャストインタイムのビデオデータ転送によって前記表示コンポーネントに引き渡されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
請求項1に記載のシステムを実装するためのコンピュータ実行可能な命令が格納されていることを特徴とするコンピュータ読取可能な媒体。
【請求項11】
請求項1に記載のシステムを使用することを特徴とするコンピュータ。
【請求項12】
デジタル情報を人間の知覚システムに調和させることを支援するシステムであって、
前記デジタル情報の特性を決定し、および人間の知覚データのとおりに前記特性を処理する優先順位決定コンポーネントと、
前記特性によって、フォーカスモードおよびデフォーカスモードのうちの少なくとも1つで前記デジタル情報を提示する表示コンポーネントと、
前記特性により音声情報を出力するオーディオコンポーネントと
を備えたことを特徴とするシステム。
【請求項13】
前記デジタル情報が、異なる表示面に、および異なる表示の解像度で提示されることを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記表示コンポーネントが、第1のコンピューティング装置上ではフォーカスモードで、第2のコンピューティング装置上では周辺モードで、前記デジタル情報を提示することを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記第1のコンピューティング装置が、タブレットのパーソナルコンピュータであることを特徴とする請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記デジタル情報が、ジャストインタイムのビデオデータ転送によって前記表示コンポーネントに引き渡されることを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項17】
確率および/または統計に基づく解析を使用することによって、ユーザが自動的に実行されることを望む動作を予測しまたは推論する分類器をさらに備えたことを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項18】
デジタル情報を人間の知覚システムに調和させる方法を実行するためのコンピュータ実行可能な命令を含むコンピュータ読取可能な媒体であって、前記方法は、
前記デジタル情報の特性を決定するステップと、
前記人間知覚システムに調和するために、前記特性によって、前記デジタル情報を提示するステップと
を備えたことを特徴とするコンピュータ読取り可能媒体。
【請求項19】
前記方法は、フォーカスモードおよび周辺モードのうちの少なくとも1つで前記デジタル情報を提示するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項18に記載の媒体。
【請求項20】
前記デジタル情報が、異なる表示面に提示されることを特徴とする請求項18に記載の媒体。
【請求項21】
前記方法は、前記デジタル情報を異なる表示の解像度で提示するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項18に記載の媒体。
【請求項22】
前記方法は、人間の知覚データに基づいて前記特性を決定するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項18に記載の媒体。
【請求項23】
前記デジタル情報が、第1のコンピューティング装置上ではフォーカスモードで、第2のコンピューティング装置上では周辺モードで、提示されることを特徴とする請求項18に記載の媒体。
【請求項24】
前記第1のコンピューティング装置は、タブレットのパーソナルコンピュータであることを特徴とする請求項23に記載の媒体。
【請求項25】
前記方法は、前記特性により音声情報を提示するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項18に記載の媒体。
【請求項26】
前記方法は、ジャストインタイムのビデオデータ転送によって前記デジタル情報を引き渡すステップをさらに備えたことを特徴とする請求項18に記載の媒体。
【請求項27】
前記方法は、確率および/または統計に基づく解析を使用することによって、ユーザが自動的に実行されることを望む動作を予測しまたは推論することにより分類するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項18に記載の媒体。
【請求項28】
前記方法は、複数のディスプレイ装置によって周辺面を提示するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項18に記載の媒体。
【請求項29】
前記周辺面が、無線で通信されることを特徴とする請求項28に記載の媒体。
【請求項30】
前記方法は、周辺のディスプレイにローカルなグラフィックスのデータを処理するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項18に記載の媒体。
【請求項31】
前記方法は、ビデオ信号とは別個の音声信号、およびビデオ信号と組み合わせた音声信号のうちの少なくとも1つを処理するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項18に記載の媒体。
【請求項32】
デジタル情報を人間の知覚システムに調和させる方法であって、
前記デジタル情報の特性を決定するステップと、
前記人間の知覚システムに調和するために、前記特性によって、前記デジタル情報を、フォーカスモードおよび周辺モードのうちの少なくとも1つで提示するステップと
を備えたことを特徴とする方法。
【請求項33】
前記フォーカスモードと前記周辺モードとの両方を支援する単一の面に前記デジタル情報を提示するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記周辺面を駆動するコンピューティング装置の周りに配置された複数の周辺面に、前記周辺モードの周辺情報を提示するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記フォーカスモードが、ラップトップコンピュータおよびタブレットコンピュータのうちの少なくとも1つに提示されることを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項36】
仮想の本を読むことを支援する仮想の本棚を提供するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項37】
部屋の周りに配置された複数の周辺面によってジャストインタイムのピクセルを提供するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項38】
焦点面と周辺面との間で文書またはオブジェクトを移動させることに応答して、音声信号を提供するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項32に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−72323(P2006−72323A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−183581(P2005−183581)
【出願日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【出願人】(500046438)マイクロソフト コーポレーション (3,165)
【Fターム(参考)】