説明

デジタル放送録画装置及び方法

【課題】チューナを追加せずにマルチ編成放送を一括して録画できるデジタル放送録画装置を提供する。
【解決手段】トランスポートストリーム(TS)を出力するチューナ部101と、TSからサービス(番組)に係る情報(PSI/SI)を収集し、TSをデスクランブルし、サービス毎にTSを分配するストリーム制御部201と、サービスに係る情報を基にサービス数分受信制御部(サブ)311〜31nを起動し、制御結果に基づく情報をストリーム制御部201へ出力する受信制御部(メイン)301と、それぞれが各サービスの受信制御を行う複数の受信制御部(サブ)311〜31nと、ストリーム制御部201から出力されたTS1〜nを暗号化後蓄積する蓄積部401と、ストリーム制御部201または蓄積部401から出力されたいずれか1つのTSから映像・音声ストリームを分離するDEMUX部501とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば地上デジタル放送におけるマルチ編成放送を一括録画する際に用いて好適なデジタル放送録画装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の地上デジタル放送は地上アナログ放送のサイマル放送がメインのため一部の教育向け放送以外ではマルチ編成放送が殆ど行なわれていない。マルチ編成放送とは、1チャンネルで複数の標準画質映像の番組を同時に送信する放送である。しかし、2011年の地デジ完全移行に向けて、マルチ編成放送も増えてくると考えられる。そのため、今後、マルチ編成放送に対応した録画装置や録画方法の需要が出てくると考えられる。
【0003】
なお、本発明の背景となる技術を開示するものとして、例えば特許文献1や特許文献2がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−281993号公報
【特許文献2】特開2002−344825号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の一般的な地上デジタル放送対応レコーダではマルチ編成放送であっても1つの番組しか録画することができなかった。複数の番組を同時に録画するために複数チューナを搭載している場合があるが、この方法ではチューナハードウェアを追加搭載する必要がありコストがかかってしまう。
【0006】
本発明は、上記の事情を考慮してなされたものであり、チューナハードウェアを追加搭載することなく、マルチ編成放送を一括して録画できるデジタル放送録画装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、デジタル放送を受信しトランスポートストリームを出力するチューナ部と、前記チューナ部から出力されたトランスポートストリームからそれに含まれるサービスに係る情報を収集し主受信制御部へ出力するとともに、該主受信制御部から入力された情報を用いて該トランスポートストリームをデスクランブルし、該サービス毎にトランスポートストリームを分配して出力するストリーム制御部と、前記ストリーム制御部が収集したサービスに係る情報を基に該サービス数分の複数の副受信制御部を起動し、該副受信制御部による制御結果に基づく情報を前記ストリーム制御部へ出力する主受信制御部と、それぞれが前記各サービスの受信制御を行なう複数の副受信制御部と、前記ストリーム制御部から出力されたサービス毎のトランスポートストリームを暗号化後蓄積する蓄積部と、前記ストリーム制御部または前記蓄積部から出力されたいずれか1つのサービスに対応するトランスポートストリームから映像・音声ストリームを分離するDEMUX部と、前記DEMUX部から出力された映像ストリームをデコードする映像デコーダ部と、前記DEMUX部から出力された音声ストリームをデコードする音声デコーダ部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、チューナを複数用意することなく、1つの放送波にマルチ編成され放送されている番組を全て録画することができる。その理由は、地上デジタル放送におけるマルチ編成放送では1つのトランスポートストリームに複数のサービスが多重化され送出されており、1つのチューナにて一度に受信することができるので、副受信制御部によって各サービスの受信制御を同時に行い、ストリーム制御部によってサービス毎のトランスポートストリームに分配することで、複数のチューナを用意することなくマルチ編成された全てのサービスのトランスポートストリームを得ることができるからである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態としてのデジタル放送受信装置の構成例を説明するためのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図1を参照して、本発明の実施の形態について説明する。本実施形態は、1つのチューナを搭載したデジタル放送受信装置1として構成されていて、マルチ編成された番組を全て同時に録画する機能を備えている。
【0011】
図1に示す本発明の実施形態のデジタル放送受信装置1は、チューナ部101と、ストリーム制御部201と、受信制御部(メイン)301と、受信制御部(サブ)311〜31nと、蓄積部401と、DEMUX部(=多重分離部)501と、映像デコーダ部511と、音声デコーダ部512とから構成されている。これらの各部は、ハードウェア単体として構成されていたり、コンピュータとそのコンピュータによって制御されあるいは接続されたハードウェアとの組み合わせとして構成されていたり、あるいはコンピュータによって実行されるプログラムとして構成されていたりする。
【0012】
上記の構成において、チューナ部101は、アンテナ等を用いて地上デジタル放送を受信しトランスポートストリームTSを出力する。なお、チューナ部101から出力されるトランスポートストリームTSを構成する一部のTSパケットは、スクランブル化されている。
【0013】
ストリーム制御部201は、デスクランブル部211とストリーム分配部212とを含んで構成されている。チューナ部101から出力されたトランスポートストリームTSに含まれるスクランブル化されているTSパケットは、デスクランブル部211によって、受信制御部(メイン)301から供給されるデスクランブル用の鍵を用いてデスクランブルされる。このデスクランブル部211でデスクランブルされたTSパケットまたはスクランブルされていなかったTSパケットからなるトランスポートストリームTS(デスクランブル済)は、ストリーム分配部212へと入力される。ストリーム分配部212は、入力されたトランスポートストリームTS(デスクランブル済)から、PSI/SI情報を収集し、受信制御部(メイン)301へと供給する。ストリーム分配部212は、また、受信制御部(メイン)301から入力される情報に基づいて、トランスポートストリームTS(デスクランブル済)をサービス毎に分配し、サービス毎に各サービスに対応するTSパケット列からなるトランスポートストリームTS1〜TSn(サービス毎)を出力する。
【0014】
なお、本実施形態において用いられる各信号・情報の仕様は、ISO/IEC13818−1や、社団法人電波産業会標準規格ARIB STD−B10「デジタル放送に使用する番組配列情報」などに基づく標準的な仕様を有しているものとする。すなわち、トランスポートストリーム(TS)は、PESまたはセクションデータをパケット化した複数の固定長のTSパケット(トランスポートストリームパケット)から構成されている。各TSパケットのヘッダーには、TSパケットが伝送する映像、音声、データ等の種類を識別する情報であるPID(Packet Identifier;パケット識別子)が含まれている。PESは、Paketized Elementary Streamの略語で、パケット化された映像や音声の符号化データを意味する。セクションデータは、PSI(Program Specific Information;番組特定情報)/SI(Service Information;番組配列情報)等のサービスに係る情報などの管理情報やデータ放送の内容等を表すデータから構成されている。SIは、放送データストリームの分配システム、内容、スケジュール/タイミングなどを記述するデータであり、PSIを含んでいる。PSIは、4種類のテーブル(PAT、CAT、PMT、NIT)から構成されるデータである。
【0015】
PATは、Program Association Tableの略語であり、放送番組に関連するPMTを伝送するTSパケットのPIDを指定する。CATは、Conditional Access Tableの略語であり、有料放送の関連情報のうち個別情報を伝送するTSパケットのPIDを指定する。PMTは、Program Map Tableの略語であり、放送番組を構成する各符号化信号を伝送するTSパケットのPIDおよび有料放送の関連情報のうち共通情報を伝送するTSパケットのPIDを指定する。NITは、Network Information Tableの略語であり、変調周波数など伝送路の情報と放送番組を関連付ける情報を伝送する。
【0016】
また、SIに分類される他のテーブルには、例えばEITがある。EITは、Event Information Tableの略語であり、番組の名称、放送日時、内容の説明など、番組に関する情報を指示するために用いられる。また、セクションとして伝送されるSI(番組配列情報)以外のテーブルとして、例えばECMがある。ECMは、Entitlement Control Messageの略語であり、番組情報(番組に関する情報とデスクランブルのための鍵など)および制御情報(デコーダのデスクランブル機能の強制オン/オフの指令)からなる共通情報を伝送するために用いられる。
【0017】
なお、本実施形態の説明において、プログラムとは、互いに同期関係にある映像や音声データの集まりを意味するものであり、例えばテレビ放送における1つの番組に相当するものである。マルチ編成放送においては、放送される1つのトランスポートストリーム(TS)に複数のプログラム(番組)が多重化されている。この場合に各プログラム間は同期関係がなくてもよい。また、SI(番組配列情報)などで用いられている用語のサービス(Service)は、テレビ放送の番組を意味している。
【0018】
受信制御部301(メイン)は、ストリーム制御部201で収集したPSI/SI情報を基にマルチ編成状態(すなわちマルチ編成の有無など)および各サービスの情報(すなわち各サービスの配列状態など)を解析する。受信制御部301(メイン)は、マルチ編成放送が行われている場合、解析結果に応じて受信制御部311〜31n(サブ)をサービス数分起動し、解析した各サービス情報をサービス毎に各受信制御部311〜31n(サブ)へ供給することで、各サービスの受信制御を、受信制御部311〜31n(サブ)においてサービス毎に行わせる。すなわち、例えば、受信制御部311ではマルチ編成放送の第1の番組に対応した受信制御が行われ、受信制御部312ではマルチ編成放送の第2の番組に対応した受信制御が行われる。受信制御部301(メイン)は、また、受信制御部311〜31n(サブ)による受信制御結果に応じて設定された、着脱可能に装着されたデジタル放送受信用IC(Integrated Circuit)カード601との間で情報を送受信すること取得したデスクランブル処理に用いられる鍵や、サービス毎のトランスポートストリームに分配する際に使用されるTSパケットのPIDなどの情報をストリーム制御部201に対して供給する。
【0019】
複数の受信制御部311〜31n(サブ)は、各サービスの受信制御を行なう。各受信制御部311〜31n(サブ)は、受信制御として、例えばそれぞれコンピュータで並行して実行可能な処理単位として構成されていて、各サービスに関するPSI/SI情報に基づいて、各サービスのトランスポートストリームを生成するなどの処理の際に必要となるTSパケットのPID、および各映像/音声ストリームのデスクランブルに必要となるECMのPID(すなわち、各サービスの映像/音声ストリームのデスクランブルに必要となる鍵を表す情報を含むトランスポートストリームパケットのパケット識別子)の一覧を生成し、受信制御部301(メイン)側へ設定する。本実施形態では、受信制御部311〜31n(サブ)が、コンピュータで並行して実行可能な処理単位の一つであるスレッドとして起動されるものであるとする。
【0020】
蓄積部401は、ローカル暗号化部411とローカル暗号復号部412とHDD(ハードディスクドライブ)等からなる記憶装置413とを含んで構成されている。ローカル暗号化部411は、ストリーム制御部201から出力された各サービスのトランスポートストリームTS1〜TSnを並行して入力し、デジタル放送受信装置1固有の暗号鍵を用いて暗号化して、すべてのトランスポートストリームTS1〜TSnを記憶装置413に蓄積する。ローカル暗号復号部412は、記憶装置413から暗号化された各サービスのトランスポートストリームTS1〜TSnのいずれかを読み出し、デジタル放送受信装置1固有の復号鍵を用いて復号してトランスポートストリームTS0として出力する。
【0021】
DEMUX部501は、ストリーム制御部201または蓄積部401から出力されたいずれか1つのトランスポートストリームTS1、TS2、…もしくはTSnまたはTS0から映像・音声ストリームを分離して、映像デコーダ部511と音声デコーダ部512へと出力する。
【0022】
映像デコーダ部511と音声デコーダ部512は、DEMUX部501から出力された映像・音声ストリームをデコードして映像信号と音声信号を出力する。
【0023】
次に、図1のデジタル放送受信装置1の動作について説明する。
【0024】
(1)チューナ部101は、地上デジタル放送の1チャネルの放送信号(13セグメント分)を受信し、トランスポートストリームTS(スクランブル状態)を出力する。
【0025】
(2)チューナ部101から出力されたトランスポートストリームTSに含まれるスクランブル状態のTSパケットは、ストリーム制御部201内のデスクランブル部211にてデスクランブルされる。ストリーム制御部201は、また、トランスポートストリームTSからPSI/SI情報を収集し、受信制御部(メイン)301へ出力する。なお、デスクランブル対象のTSパケットのPID、およびデスクランブル処理で用いられる鍵について情報は、後述するようにして受信制御部301(メイン)から供給される。
【0026】
(3)受信制御部301(メイン)は、ストリーム制御部201から受信制御に必要となるPSI/SI情報を取得し、マルチ編成された番組(サービス)を検出し、受信制御部311〜31n(サブ)を別スレッドでサービス数分起動する。
【0027】
(4)受信制御部311〜31n(サブ)は、各サービスに関するPSI/SI情報を受信制御部301(メイン)経由で取得し、各サービスに対応するトランスポートストリームを生成する際に必要となるストリームのPID、および各映像/音声ストリームのデスクランブルに必要となるECMのPIDの一覧を生成し、受信制御部301(メイン)側へ設定する。
【0028】
(5)受信制御部(メイン)301は、受信制御部(サブ)311〜31nによって設定されたサービス毎の情報をマージし、デスクランブルが必要となるストリームのPIDおよび対応するECMのPIDを統合する。そして、これらの情報が、受信制御部(メイン)301からストリーム制御部201へと出力される。さらに、受信制御部(メイン)301は、ストリーム制御部201から必要となるECMを取得し、各ECMの情報によってデジタル放送受信用ICカード601からデスクランブル処理用の鍵を取得し、デスクランブル部211に対してデスクランブル対象PIDおよび鍵を設定する。
【0029】
(6)また、受信制御部(メイン)301は、サービス毎にトランスポートストリームを生成するのに必要となるTSパケット(映像、音声、PAT、PMT、EIT等)のPIDをストリーム分配部212に対して設定する。
【0030】
(7)ストリーム分配部212は受信制御部(メイン)301によって設定されたサービス毎のPID一覧に応じて各サービスのトランスポートストリームTS1〜TSnを生成し、出力する。
【0031】
(8)各サービスのトランスポートストリームTS1〜TSnは、蓄積部401に入力され、ローカル暗号化部411にて暗号化後に記憶装置413に蓄積される。
【0032】
(9)蓄積部401は蓄積されたトランスポートストリームTS1〜TSnのうち1つを、ユーザからの指示などに応じて選択し、ローカル暗号復号部412にて復号してトランスポートストリームTS0として出力する。
【0033】
(10)各サービスに対応するトランスポートストリームTS1〜TSnのうちの1つ、または記憶装置413から読み出された1つのサービスに対応するトランスポートストリームTS0のいずれかが、DEMUX部501によって映像ストリームと音声ストリームとに分離される。そして、DEMUX部501で分離された映像ストリームと音声ストリームとを映像デコーダ部511/音声デコーダ部512へ流すことで、映像出力と音声出力を出力する。この映像出力と音声出力をテレビモニタなどの映像・音声出力装置で出力・再生することで、視聴者は例えばマルチ編成放送中の任意の番組または録画したマルチ編成放送のうちの任意の番組を視聴することができる。
【0034】
次に、上述した本発明の実施形態の効果について説明する。本発明の実施形態では1つのチューナで受信した地上デジタル放送に含まれるマルチ編成された複数のサービス(番組)を全て受信し蓄積することができ、受信した複数のサービスまたは蓄積されたサービス(番組)のいずれかを視聴できる。
【0035】
すなわち、本発明によれば、チューナを複数用意することなく、1つの放送波にマルチ編成され放送されている番組を全て録画することができる。その理由は、地上デジタル放送におけるマルチ編成放送では1つのトランスポートストリームに複数のサービスが多重化され送出されており、1つのチューナにて一度に受信することができるため、各サービスの受信制御を同時に行い、サービス毎のトランスポートストリームに分配することで、複数のチューナを用意することなくマルチ編成された全てのサービスのトランスポートストリームを得ることができるからである。
【0036】
なお、本発明は、地上デジタル放送対応ハードディスクレコーダなどに適用することができるが、BS/CS(放送衛星/通信衛星)デジタル放送での応用も可能である。
【0037】
なお、本発明の実施の形態は、上記に限定されず、例えば図1の各ブロックをさらに分割して各ブロックが実現する機能を複数のブロックで行うようにしたり、あるいは各ブロックを統合して複数のブロックで実現していた機能を1または少ない数のブロックで実現するようにしたりすることができる。また、チューナ部にかえて通信回線を介して所定の信号を受信してトランスポートストリームを出力する構成を設けたり、デジタル放送受信用ICカードに代えて他の構成からデスクランブル用の情報を取得するようにしたりする変更を適宜行うことができる。また、本発明は、コンピュータとそのコンピュータで実行されるプログラムとを用いて構成することができ、その場合のプログラムはコンピュータ読み取り可能な記録媒体あるいは通信回線を介して提供することが可能である。
【符号の説明】
【0038】
1…デジタル放送受信装置、101…チューナ部、201…ストリーム制御部、211…デスクランブル部、212…ストリーム分配部、411…ローカル暗号化部、412…ローカル暗号復号部、413…記憶装置、301…受信制御部(メイン)(=特許請求の範囲における主受信制御部)、311〜31n…受信制御部(サブ)(=特許請求の範囲における副受信制御部)、401…蓄積部、501…DEMUX部、511…映像デコーダ部、512…音声デコーダ部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタル放送を受信しトランスポートストリームを出力するチューナ部と、
前記チューナ部から出力されたトランスポートストリームからそれに含まれるサービスに係る情報を収集し主受信制御部へ出力するとともに、該主受信制御部から入力された情報を用いて該トランスポートストリームをデスクランブルし、該サービス毎にトランスポートストリームを分配して出力するストリーム制御部と、
前記ストリーム制御部が収集したサービスに係る情報を基に該サービス数分の複数の副受信制御部を起動し、該副受信制御部による制御結果に基づく情報を前記ストリーム制御部へ出力する主受信制御部と、
それぞれが前記各サービスの受信制御を行なう複数の副受信制御部と、
前記ストリーム制御部から出力されたサービス毎のトランスポートストリームを暗号化後蓄積する蓄積部と、
前記ストリーム制御部または前記蓄積部から出力されたいずれか1つのサービスに対応するトランスポートストリームから映像・音声ストリームを分離するDEMUX部と、
前記DEMUX部から出力された映像ストリームをデコードする映像デコーダ部と、
前記DEMUX部から出力された音声ストリームをデコードする音声デコーダ部と
を備えることを特徴とするデジタル放送録画装置。
【請求項2】
前記チューナ部から出力されるトランスポートストリームが、パケット識別子によって識別される複数のトランスポートストリームパケットからなり、
前記複数の副受信制御部が、前記受信制御として、前記各サービスの処理の際に使用されるトランスポートストリームパケットの識別子の一覧を生成して、前記主受信制御部へと設定するものであり、
前記主受信制御部が、前記副受信制御部によって設定された情報を前記ストリーム制御部に対して供給するものである
ことを特徴とする請求項1に記載のデジタル放送録画装置。
【請求項3】
前記複数の副受信制御部が前記主受信制御部へ設定するトランスポートストリームパケットの識別子の一覧に、前記各サービスの映像/音声ストリームのデスクランブルに必要となる鍵を表す情報を含むトランスポートストリームパケットの識別子が含まれている
ことを特徴とする請求項2に記載のデジタル放送録画装置。
【請求項4】
チューナ部によって、デジタル放送を受信しトランスポートストリームを出力し、
ストリーム制御部によって、前記チューナ部から出力されたトランスポートストリームからそれに含まれるサービスに係る情報を収集し主受信制御部へ出力するとともに、該主受信制御部から入力された情報を用いて該トランスポートストリームをデスクランブルし、該サービス毎にトランスポートストリームを分配して出力し、
前記主受信制御部によって、前記ストリーム制御部が収集したサービスに係る情報を基に該サービス数分の複数の副受信制御部を起動し、該副受信制御部による制御結果に基づく情報を前記ストリーム制御部へ出力し、
複数の副受信制御部それぞれによって、前記各サービスの受信制御を行い、
蓄積部によって、前記ストリーム制御部から出力されたサービス毎のトランスポートストリームを暗号化後蓄積し、
前記DEMUX部によって、前記ストリーム制御部または前記蓄積部から出力されたいずれか1つのサービスに対応するトランスポートストリームから映像・音声ストリームを分離し、
映像デコーダ部によって、前記DEMUX部から出力された映像ストリームをデコードし、
音声デコーダ部によって、前記DEMUX部から出力された音声ストリームをデコードする
ことを特徴とするデジタル放送録画方法。

【図1】
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【公開番号】特開2010−258517(P2010−258517A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−103059(P2009−103059)
【出願日】平成21年4月21日(2009.4.21)
【出願人】(390001395)NECシステムテクノロジー株式会社 (438)
【Fターム(参考)】