説明

デジタル機器制御装置及びデジタル機器制御方法

【課題】この発明は、接続されている外部機器からの制御信号に基づいて、外部機器の接続環境に対応した有効な対応を行なうことができ、ユーザにとっての取り扱いを便利にし得るようにしたデジタル機器制御装置及びデジタル機器制御方法を提供することを目的としている。
【解決手段】記録媒体(12)の再生中にその再生停止を指示する機器制御信号が発生されたとき、記録媒体(12)の再生が停止された位置を示す位置情報を記憶させる位置情報処理手段(23a)と、記録媒体(12)の再生開始を指示する機器制御信号が発生されたとき、記録媒体(12)の再生が停止された位置を示す位置情報が記憶されているときは、位置情報に基づいて記録媒体(12)の再生を開始させる再生開始制御手段(23b)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、環境対応型のデジタル機器制御装置及びデジタル機器制御方法に係り、特に映像や音声等のデジタル信号を外部接続された他の受信機器または表示機器に選択的に出力する信号出力装置及び信号出力方法に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、デジタル映像信号を伝送するための規格として、DVI(digital visual interface)規格が普及している。近年では、このDVI規格をさらに改良したデジタル信号伝送規格として、HDMI(high definition multimedia interface)規格が採用されるようになってきている。
【0003】
HDMI規格には、例えば、デジタル映像信号のブランキング期間にデジタル音声信号を多重化して音声伝送を行なうことが可能であること、デジタル映像信号をRGB信号の形態で伝送する他に、YCbCr信号の形態またはそれより高画質なYPbPr信号の形態で伝送することが可能であること、USB(universal serial bus)ライクの小型のHDMIコネクタで伝送することが可能であること等々、DVI規格にない種々の規定が盛り込まれている。
【0004】
また、HDMI規格では、信号の伝送に先立ち、送信側の機器と受信側の機器との間で認証を行なうことにより、送信側の機器が受信側の機器の性能に合わせた形態で信号を出力することができる。すなわち、送信側の機器は、受信側の機器からEDID(extended display identification)データを取得することにより、受信側機器の受信仕様を認識し、それに合わせた形態で信号を出力している。
【0005】
ところで、最近では、1つのデジタル機器に複数の外部機器(例えば記録再生装置、再生装置、表示装置等)を接続することが通常となっている。また、これに伴なって、新しい外部機器を追加したり、接続されている外部機器を変更したり取り外したりすることがよく行なわれるようになっている。
【0006】
このような環境の中で、HDMI規格に準拠したデジタル信号の伝送方式としては、さらに充実した機能が要求されるようになってきている。特に、外部機器の接続、切断、選択、新しい機器の追加接続、接続切り替え等が行なわれた場合について、その有効な対応が強く要望されている。
【0007】
特許文献1には、記録媒体に記録された複数の番組から1つを選択して再生する際、番組の選択が変更された場合に、選択されなくなった番組の再生中断位置を格納しておき、選択が再開される番組についてその再生中断位置を読み出し、再生中断された位置から再生を行なうようにすることが開示されている。
【特許文献1】特開2005−303920号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、この発明は上記事情を考慮してなされたもので、接続されている外部機器からの制御信号に基づいて、外部機器の接続環境に対応した有効な対応を行なうことができ、ユーザにとっての取り扱いを便利にし得るようにしたデジタル機器制御装置及びデジタル機器制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明に係るデジタル機器制御装置は、記録媒体から読み取られた信号に再生処理を施す処理手段と、外部機器を接続可能とする接続手段と、接続手段に接続された外部機器との相互認証を行なう認証手段と、認証手段で相互認証のとれた外部機器との間で機器制御信号による相互制御を可能とする機器制御手段と、記録媒体の再生中に機器制御手段により記録媒体の再生停止を指示する機器制御信号が発生されたとき、記録媒体の再生が停止された位置を示す位置情報を記憶させる位置情報処理手段と、機器制御手段により記録媒体の再生開始を指示する機器制御信号が発生されたとき、位置情報処理手段により記録媒体の再生が停止された位置を示す位置情報が記憶されているときは、位置情報に基づいて記録媒体の再生を開始させる再生開始制御手段とを備えるようにしたものである。
【0010】
また、この発明に係るデジタル機器制御方法は、記録媒体から読み取られた信号に再生処理を施す工程と、接続手段に接続された外部機器との相互認証を行なう工程と、相互認証のとれた外部機器との間で機器制御信号による相互制御を行なう工程と、記録媒体の再生中に記録媒体の再生停止を指示する機器制御信号が発生されたとき、記録媒体の再生が停止された位置を示す位置情報を記憶させる工程と、記録媒体の再生開始を指示する機器制御信号が発生されたとき、記録媒体の再生が停止された位置を示す位置情報が記憶されているときは、位置情報に基づいて記録媒体の再生を開始させる工程とを備えるようにしたものである。
【発明の効果】
【0011】
上記した発明によれば、記録媒体の再生中に記録媒体の再生停止を指示する機器制御信号が発生されたとき、記録媒体の再生が停止された位置を示す位置情報を記憶させ、記録媒体の再生開始を指示する機器制御信号が発生されたとき、記録媒体の再生が停止された位置を示す位置情報が記憶されているときは、位置情報に基づいて記録媒体の再生を開始させるようにしたので、接続されている外部機器からの制御信号に基づいて、外部機器の接続環境に対応した有効な対応を行なうことができ、ユーザにとっての取り扱いを便利にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1において、100は、例えば記録再生装置であり、ハードディスクまたは光ディスクに対する記録再生用のドライブ部100Aを有する。なお、ハードディスクと光ディスクとの両方に対して記録再生を行なうドライブ部を備えても良い。
【0013】
この記録再生装置100は、複数(図示の場合は2つ)の接続部101,102を有している。このうち、接続部101には、外部機器として、例えば、標準映像信号を表示可能なテレビジョン受信装置200Aが接続されている。また、他方の接続部102には、インターネット等のネットワークを介してサーバ300が接続されている。
【0014】
図2は、上記接続部101に対して、高品位映像信号を表示可能なテレビジョン受信装置200Bを接続することも可能であることを示している。他の部分は、図1の構成と同じであるから、同一符号を付している。そして、上記記録再生装置100とテレビジョン受信装置200Aまたは200Bとの接続に関しては、HDMI規格が適用されている。
【0015】
図3は、記録再生装置100とテレビジョン受信装置200Aまたは200BとをHDMI規格に準拠して接続するためのHDMIケーブル400の外観を示している。このHDMIケーブル400の先端部に設けられたコネクタ401には、標準タイプで19個のピンが配列されている。
【0016】
図4は、HDMIコネクタ401の各ピンと、そのピンで取り扱う信号及び機能等を示している。これら19個のピンのうち、ピン13が、CEC(consumer electronics control)と称され、HDMIで規格化されている制御プロトコルに基づいた機器制御信号の伝送を司るラインを構成している。
【0017】
すなわち、記録再生装置100からテレビジョン受信装置200Aまたは200Bに、CECラインを介して機器制御信号を送信することにより、記録再生装置100からテレビジョン受信装置200Aまたは200Bを所定の動作状態または停止状態に制御することが可能である。また、その逆の制御も可能となる。
【0018】
図5は、上記記録再生装置100の信号処理系を示している。この記録再生装置100は、例えばDVD(digital versatile disk)等の光ディスク12がディスクドライブ部16(図1の100Aに対応する)に装着され、再生が要求されることにより、その記録データの読み取りが行なわれる。
【0019】
ディスクドライブ部16で読み取られたデータは、デコーダ部17及び信号処理部18に供給されることにより、デジタル化処理、エラー訂正処理及び復号化処理等が順次施されて、デジタルの映像信号に復元される。
【0020】
復元されたデジタルの映像信号は、OSD(on screen display)信号付加部19に供給されてOSD信号が付加された後、HDMI送受信部20に供給されてHDMI規格に準拠した形態に変換され、出力端子21a,21bを介して、受信側の機器(この場合、テレビジョン受信装置200Aまたは200B)に導出される。
【0021】
また、このHDMI送受信部20は、入出力端子22を介して、受信側の機器(テレビジョン受信装置200Aまたは200B)とコミュニケーションを行なうことができる。例えば、受信側の機器に対してEDIDデータの取得を要求し、受信側の機器から出力されたEDIDデータを取得することができる.
さらに、このHDMI送受信部20は、CEC用の入出力端子30を介して、受信側の機器(テレビジョン受信装置200Aまたは200B)に機器制御信号を出力し、受信側の機器を制御することができる。また、逆に、受信側の機器から機器制御信号を受けて、自己を制御することができる。
【0022】
この記録再生装置100は、上記した再生動作を含むその全ての動作を制御部23によって統括的に制御されている。この制御部23は、CPU(central processing unit)等を内蔵しており、操作部24からの操作情報、または、リモートコントローラ25の送信信号を受信する受信部26からの操作情報を受信し、その操作内容が反映されるように各部をそれぞれ制御している。
【0023】
この場合、制御部23は、メモリ部27を利用している。このメモリ部27は、主として、CPUが実行する制御プログラムを格納したROM(read only memory)と、該CPUに作業エリアを提供するRAM(random access memory)と、各種の設定情報及び制御情報等が格納される不揮発性メモリとを有している。
【0024】
上記制御部23は、インターフェース部28及び接続端子29を介して、ネットワーク14に接続されたサーバ300にアクセス要求し、このサーバ300から所望の映像信号を取得することができる。
【0025】
このサーバ300から取得した映像信号は、信号処理部18に供給されて所定の信号処理が施され、OSD信号付加部19でOSD信号が付加された後、HDMI送受信部20によりHDMI規格に準拠した形態に変換され、出力端子21a,21bを介して、受信側の機器に導出される。
【0026】
ここで、上記制御部23は、HDMI送受信部20で取得したEDIDデータに基づいてテレビジョン受信装置200A,200Bの受信仕様を認識し、その受信仕様に対応した形態の映像信号を、光ディスク12またはサーバ300から検索して、テレビジョン受信装置200A,200Bに出力することもできる。
【0027】
例えば、テレビジョン受信装置200Aのディスプレイ仕様が標準画質に対応するSD(standard)仕様であれば、制御部23は、光ディスク12またはサーバ300のコンテンツからSD対応の映像信号を検索して、テレビジョン受信装置200Aに出力し映像表示に供させる。
【0028】
また、テレビジョン受信装置200Bのディスプレイ仕様が高画質に対応するHD(high definition)仕様であれば、制御部23は、光ディスク12またはサーバ300のコンテンツからHD対応の映像信号を検索して、テレビジョン受信装置200Bに出力し映像表示に供させる。
【0029】
この場合、ユーザが視聴を要求した同じコンテンツに対して、SD対応の映像信号とHD対応の映像信号とが、光ディスク12またはサーバ300に予め用意されていることを想定している。
【0030】
ここで、上記HDMI送受信部20には、外部機器が接続されたときに、相互認証を行なうための相互認証部20bが設けられている。この相互認証部20bによる動作は、接続された外部機器が所定の条件を満足するかどうかを確認するものであり、条件を満足したときのみ、データの相互授受、コンテンツの受け取りまたは送出が可能となる。
【0031】
さらに、このHDMI送受信部20には、接続された外部機器に対して出力すべきCECによる機器制御情報を生成したり、接続された外部機器から供給される機器制御信号を解析したりするためのCEC制御部20aを備える。相互認証部20bで認証のとれた外部機器に対して、機器制御信号による相互制御が可能となる。
【0032】
一方、制御部23は、位置情報処理部23a,再生開始制御部23b、切り替え部23c、追っかけ再生処理部23dを含んでいる。このうち、位置情報処理部23aは、光ディスク12の再生動作中に、外部機器から再生停止を要求する機器制御信号が供給されたときに、再生が停止された位置を示す位置情報を取得して記憶するものである。
【0033】
この位置情報は、位置情報処理部23aが保持してもよく、また、光ディスク12から読み取ったデータを処理する処理部(信号処理部18)に保持してもよい。さらには、光ディスク12のレジウム情報記録機能を利用してもよい。つまり、光ディスク12の特定の管理情報位置にレジウム情報として記録してもよい。
【0034】
また、再生開始制御部23bは、再生停止を要求した外部機器から、再生開始を要求する機器制御信号が供給されたときに、記憶しておいた位置情報を利用して、先に再生が停止された位置から光ディスク12の再生を開始するように制御を行なうものである。
【0035】
さらに、上記記録再生装置100は、次のような機能を備える。例えば、テレビジョン受信装置200Aが取り外され、別のテレビジョン受信装置200Bが接続された場合には、その能力に応じた信号処理を行なう。今、テレビジョン受信装置200Aに代えてテレビジョン受信装置200Bが接続されたとする。すると、再生開始制御部23bは、テレビジョン受信装置200Bに適合するコンテンツ(例えばHD対応のテレビジョン信号)を光ディスク12から再生する。
【0036】
また、光ディスク12に標準の映像信号しか記録されていない場合には、スタンダードテレビジョン信号の走査線数などを変換し、補間信号を作り、基の信号を変換して出力する切り替え部23cを有する。このために、信号処理部18内には、走査線変換部18aが設けられている。
【0037】
上記した実施の形態では、その主要な制御を行なう構成が記録再生装置100の内部に設けられている。しかしながら、主要制御を行なう構成は、単独で構成してもよいし、テレビジョン受信装置内に設けられていてもよい。
【0038】
図6は、主要制御を行なう構成が搭載されたテレビジョン受信装置200Cの例を示している。この場合、テレビジョン受信装置200Cを、ディスプレイ部210とメイン基板211とに分けて示している。メイン基板211上には、複数の接続部を含むセレクタ212が設けられ、複数の外部機器を接続することができる。
【0039】
この例では、再生装置110A、STB(set top box)110C、記録再生装置110Bの3つの外部機器が接続されている。また、アンテナも接続されている。セレクタ212は、アンテナ及び複数の外部接続機器を選択的に切り替えて、HDMI送受信部20に接続することがきる。HDMI送受信部20を介して取り込まれた信号は、テレビジョン信号処理部213にて処理され、ディスプレイ部210に供給される。このテレビジョン受信装置200C内にも制御部23が設けられ、装置を全体的に統括している。
【0040】
上記HDMI送受信部20内にも、先の図5の場合と同様に、CEC制御部20a及び相互認証部20bが設けられている。また、上記制御部23内にも、位置情報処理部23a、再生開始制御部23b、切り替え部23c及び追っかけ再生処理部23dが設けられている。
【0041】
上記したテレビジョン受信装置200Cにおいても、記録媒体から再生された信号を処理する処理部と複数の接続部とを有している。そして、複数の接続部に接続された各外部機器との間で機器制御信号による相互制御を行なうためのCEC制御部20aと、接続部に外部機器が接続されたとき相互認証を行う相互認証部20bとを有する。
【0042】
そして、例えば、テレビジョン受信装置200Cが、再生装置110Aからの信号を入力して再生している状態で、入力をSTB110Cに切り替えたとする。この場合、テレビジョン受信装置200Cは、再生装置110Aに対して再生停止を要求する機器制御信号を出力し、STB110Cに対して再生開始を要求する機器制御信号を出力する。
【0043】
これにより、再生装置110Aでは、再生停止を要求する機器制御信号に基づいて再生を停止する。このとき、その再生が停止された位置を示す位置情報が、位置情報処理部23aに記憶される。
【0044】
一方、STB110Cでは、再生開始を要求する機器制御信号に基づいて再生を開始する。そして、テレビジョン受信装置200Cでは、STB110Cから出力される信号を入力し再生する。
【0045】
このような状態で、再度、テレビジョン受信装置200Cが、入力を再生装置110Aに切り替えたとする。この場合、テレビジョン受信装置200Cは、STB110Cに対して再生停止を要求する機器制御信号を出力し、再生装置110Aに対して再生開始を要求する機器制御信号を出力する。
【0046】
これにより、STB110Cでは、再生停止を要求する機器制御信号に基づいて再生を停止する。一方、再生装置110Aでは、再生開始を要求する機器制御信号に基づいて、先に位置情報処理部23aに記憶しておいた位置情報を用いて、先に再生が停止された位置から再生を開始するように制御される。
【0047】
ここで、今、例えば記録再生装置110Bには、デジタルチューナからのストリームを取り込んでいるものとする。そして、テレビジョン受信装置200Cでは、記録再生装置110Bを介して取り込んだ信号が処理されて、ディスプレイ部210に表示されているものとする。また、このとき、記録再生装置110Bで記録が行なわれていてもよい。
【0048】
このような状態で、セレクタ212が制御されて、一時的に入力が再生装置110Aに切り替わるものとする。すると、記録再生装置110Bは、今までの番組の記録を開始する(すでに記録が行われていたときは記録が継続される)。そして、記録を開始した媒体位置の位置情報が位置情報処理部23aにて認識されその情報が保持される。すでに記録が行なわれていたときは、記録が継続されるときの位置情報が保存される。
【0049】
次に、再生装置110Aに代えて、入力が記録再生装置110Bに切り替えられると、先ほど保存されていた位置情報が利用される。そして、記録再生装置110Bは、先に入力が切り替えられた直後に記録した情報の再生状態に制御される。このとき、上記追っかけ再生処理部23dにより、記録再生装置110Bは、追っかけ再生状態に制御され、受信情報を相変わらず記録し続ける。
【0050】
追っかけ再生状態においても、操作により、スキップ再生モードあるいは早送り再生モードに記録再生装置110Bを制御することができる。すると、以前に記録していた情報が高速で再生され、現在記録中の情報に追いつくことになる。
【0051】
このとき、記録再生装置110Bは、記録を停止し、受信装置200Cは、記録再生装置110Bを介して取り込んでいたデジタルチューナからのストリームを直接取り込んで再生する。ただし、記録再生装置110Bが記録モードに操作されているときは、この記録再生装置110Bは相変わらず記録を続けることになる。
【0052】
なお、位置情報は、記録再生装置110Bのものだけに限らず、再生装置110Aの再生が中断されたときも、その中断位置情報を保存するようにしてもよい。
【0053】
図7は、上記した実施の形態の主要な部分の動作を示すフローチャートである。CECを通して再生指示が外部機器に発せられると(ステップSA1)、位置情報が保持されているか否かの判定が行なわれる(ステップSA2)。
【0054】
そして、位置情報が保存されていない場合には、記録媒体の先頭から再生を開始し(ステップSA3)、位置情報が保存されている場合には、先に説明したように、位置情報に基づき再生が中断された位置からの再生が開始される(ステップSA4)。
【0055】
再生状態になると、CECを通して再生停止指示が外部機器に発せられたか否かのチェック状態になる(ステップSA5、SA6)。再生停止指示が外部機器に発せられると現時点の再生位置を中断情報(位置情報)として保持する(ステップSA7)。
【0056】
図8は、上記した実施の形態のさらに主要な部分の動作を示すフローチャートである。CECを通して再生指示が外部機器に発せられると(ステップSB1)、位置情報が保持されているか否かの判定が行われる(ステップSB2)。
【0057】
そして、位置情報が保存されていない場合には、入力ストリームの再生を開始し(ステップSB3)、位置情報が保存されている場合には、先に説明したように、位置情報に基づき再生が中断された位置からの再生が開始される(ステップSB4)。
【0058】
再生中(ステップSB5)に、CECを通して再生停止指示が外部機器に発せられると(ステップSB6)、外部機器が記録中であるか否かの判定が行なれ(ステップSB7)、記録中でないときは記録が開始され(ステップSB8)、記録中であるときは継続して記録が行なわれる。
【0059】
なお、この発明は上記した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を種々変形して具体化することができる。また、上記した実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜に組み合わせることにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良いものである。さらに、異なる実施の形態に係る構成要素を適宜組み合わせても良いものである。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】この発明の実施の形態を示すもので、記録再生装置を中心とした接続形態を説明するために示すブロック構成図。
【図2】同実施の形態における記録再生装置を中心とした接続形態の他の例を説明するために示すブロック構成図。
【図3】同実施の形態における機器接続に使用されるHDMIケーブルのコネクタ部分を説明するために示す外観図。
【図4】同実施の形態におけるHDMIコネクタに備えられた各ピンの機能を説明するために示す図。
【図5】同実施の形態における記録再生装置の信号処理系の一例を説明するために示すブロック構成図。
【図6】同実施の形態における記録再生装置に接続されたテレビジョン受信装置の信号処理系の一例を説明するために示すブロック構成図。
【図7】同実施の形態における主要な部分の処理動作の一例を説明するために示すフローチャート。
【図8】同実施の形態における主要な部分の処理動作の他の例を説明するために示すフローチャート。
【符号の説明】
【0061】
12…光ディスク、14…ネットワーク、16…ディスクドライブ部、17…デコーダ部、18…信号処理部、19…OSD信号付加部、20…HDMI送受信部、20a…CEC制御部、20b…相互認証部、23…制御部、23a…位置情報処理部,23b…再生開始制御部、23c…切り替え部、23d…追っかけ再生処理部、24…操作部、25…リモートコントローラ、26…受信部、27…メモリ部、28…インターフェース部、29…接続端子、30…入出力端子、100…記録再生装置、101,102…接続部、100A…ドライブ部、110A…再生装置、110B…記録再生装置、110C…STB、200A〜200C…テレビジョン受信装置、210…ディスプレイ部、211…メイン基板、212…セレクタ、213…テレビジョン信号処理部、300…サーバ、400…HDMIケーブル、401…コネクタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体から読み取られた信号に再生処理を施す処理手段と、
外部機器を接続可能とする接続手段と、
前記接続手段に接続された外部機器との相互認証を行なう認証手段と、
前記認証手段で相互認証のとれた外部機器との間で機器制御信号による相互制御を可能とする機器制御手段と、
前記記録媒体の再生中に前記機器制御手段により前記記録媒体の再生停止を指示する機器制御信号が発生されたとき、前記記録媒体の再生が停止された位置を示す位置情報を記憶させる位置情報処理手段と、
前記機器制御手段により前記記録媒体の再生開始を指示する機器制御信号が発生されたとき、前記位置情報処理手段により前記記録媒体の再生が停止された位置を示す位置情報が記憶されているときは、前記位置情報に基づいて前記記録媒体の再生を開始させる再生開始制御手段とを具備することを特徴とするデジタル機器制御装置。
【請求項2】
前記接続手段は、HDMI規格に準拠した形態で前記外部機器との相互接続を図り、前記機器制御手段は、前記HDMI規格におけるCECラインを介して前記機器制御信号の伝送を行なうことを特徴とする請求項1記載のデジタル機器制御装置。
【請求項3】
前記外部機器は、映像表示装置であることを特徴とする請求項1記載のデジタル機器制御装置。
【請求項4】
前記外部機器は、前記記録媒体の再生情報を前記接続手段に供給する情報再生装置であることを特徴とする請求項1記載のデジタル機器制御装置。
【請求項5】
前記位置情報処理手段は、前記位置情報を前記接続手段に接続されている外部機器である情報再生装置に記憶させることを特徴とする請求項1記載のデジタル機器制御装置。
【請求項6】
前記外部機器は、情報の記録再生を行なう装置であり、
前記外部機器が情報を再生している状態で、前記機器制御手段から再生停止を指示する機器制御信号が発生されたときは、その再生停止位置から前記外部機器に情報の自動記録を行なわせ、
前記機器制御手段から再生再開を指示する機器制御信号が発生されたときは、前記自動記録を開始した先頭から再生を行なわせるように、前記再生開始制御手段が制御することを特徴とする請求項1記載のデジタル機器制御装置。
【請求項7】
前記外部機器は、前記先頭からの再生が開始された後も、記録を継続することを特徴とする請求項6記載のデジタル機器制御装置。
【請求項8】
前記外部機器が前記記録を継続しているときも記録箇所を追いかけ再生する追っかけ再生処理手段を備えることを特徴とする請求項7記載のデジタル機器制御装置。
【請求項9】
記録媒体から読み取られた信号に再生処理を施す工程と、
接続手段に接続された外部機器との相互認証を行なう工程と、
相互認証のとれた外部機器との間で機器制御信号による相互制御を行なう工程と、
前記記録媒体の再生中に前記記録媒体の再生停止を指示する機器制御信号が発生されたとき、前記記録媒体の再生が停止された位置を示す位置情報を記憶させる工程と、
前記記録媒体の再生開始を指示する機器制御信号が発生されたとき、前記記録媒体の再生が停止された位置を示す位置情報が記憶されているときは、前記位置情報に基づいて前記記録媒体の再生を開始させる工程とを具備することを特徴とするデジタル機器制御方法。
【請求項10】
前記外部機器は、情報の記録再生を行なう装置であり、
前記外部機器が情報を再生している状態で、再生停止を指示する機器制御信号が発生されたときは、その再生停止位置から前記外部機器に情報の自動記録を行なわせる工程と、
再生再開を指示する機器制御信号が発生されたときは、前記自動記録を開始した先頭から再生を行なわせる工程とを具備することを特徴とする請求項9記載のデジタル機器制御方法。
【請求項11】
前記外部機器が前記先頭からの再生が開始された後も、記録を継続させることを特徴とする請求項10記載のデジタル機器制御方法。
【請求項12】
前記外部機器が前記記録を継続しているときも記録箇所を追いかけ再生するように制御することを特徴とする請求項11記載のデジタル機器制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−77812(P2008−77812A)
【公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−259349(P2006−259349)
【出願日】平成18年9月25日(2006.9.25)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】