説明

データベース情報の2分割画面表示による、データ比較・編集・更新方法

【課題】データベースの比較を2分割画面表示を用いて、作業者が容易に行えるようにする。
【解決手段】表計算ソフト形式の(行と列での区分された視認性の良い)表示方法を用い、2つの作業領域に2つのデータベース情報を読み込み、2分割された画面を用いて、常時一対となるよう連動させ表示する。データベース情報、相違項目については自動的に表示色を変えて表示する。限られた表示領域を用いて、大量のデータベース情報を確認する上で、一方の画面上の操作(縦横スクロール等)に対して、対となっている画面情報を連動させて表示するため、大量データの確認作業が容易に行える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2分割画面(グリッド)表示方式により、画期的なデータベース比較・編集・更新の機能を提供するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的にデータベースの関連情報を比較するには、下記の作業のどれかを行う必要があった。
▲1▼それぞれ対象となる情報をデータベースより個別に抽出し、加工編集の上印刷し、印刷結果を目視で確認する。([図1]従来のデータベース情報の比較作業例参照)
▲2▼それぞれ対象となる情報をデータベースより個別に抽出し、加工編集し、画面上に編集内容を表示し目視で確認する。
▲3▼それぞれ対象となる情報をデータベースより個別に抽出し、加工編集し、比較ツールを使用して相違点を確認する。
【0003】
従来の比較検証作業は、複数の作業工程を組み合わせて行うため、相応の時間を必要とした。相違点の把握は目視で行うため、正確性に問題があった。
【0004】
データベースの更新を伴うアプリケーション開発では、アプリケーションの改訂を行うたびに改訂処理が正しく行われたか、確認するための前記作業[0002]を、必ず行う必要があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
データベースの更新を伴うアプリケーション開発では、改訂を行うたびに改訂処理が正しく行われたか、確認するための作業を、必ず行う必要があった。
データベース関連情報の比較・編集・更新作業は、高い技能をもつ技術者が、複数の決められた手順に沿って正確に進め、相応の時間を費やして行う必要があった。
相違点の把握は目視で行うため、正確性に問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために本発明は、グリッド形式の(行と列での区分された視認性の良い)表示方法を用い、2つの作業領域に2つのデータベース情報を読み込み、2分割された画面を用いて、常時一体となるよう連動させ表示させたことが主な特徴である。
【発明の効果】
【0007】
データベース情報の表示に、2分割画面表示を用いることにより、相違項目については自動的に表示色を変えて表示することができ、作業者にとって相違点の把握が飛躍的に容易となった。
【0008】
限られた表示領域を用い、大量のデータベース情報を確認する上で、一方の画面上の操作(縦横スクロールとセル移動等)に対して、対となる画面情報を連動させて表示するため、大量データの確認作業が容易となった。
【0009】
グリッド形式での表示方法と、表計算ソフトと同様の操作性を確保したため、経験の浅い技術者でも、短時間で正確に比較検証作業を行うことが可能となった。
【0010】
グリッド形式で同一テーブルデータを2分割画面上に表示させることにより、一方の画面でデータ編集を行うと、連動するもう一方の画面上のデータと比較され相違が有れば表示色が変わる。修正内容は自動的に連携されている他方のデータ内容と比較されて、相違の有無をビジュアルに表示する。編集作業及び編集結果の確認作業が容易となった。
【0011】
更に編集結果をデータベースに反映するための更新機能を付加することにより、これまで高い技能を持った技術者が行うべき、データベース関連作業の多くが、経験の浅い技術者でも容易に行えることとなった。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】 従来のデータベース情報の比較作業例
【図2】 本発明の利用環境図
【図3】 本発明の2分割画面表示例 (左右表示)
【図4】 本発明の2分割画面表示例 (上下表示)
【図5】 編集〜更新作業での画面例
【図6】 本発明でのデータベース更新前後の比較作業例
【発明を実施するための形態】
【0013】
一般的なデータベース利用状況を基に、既存の全てのデータベース(Oracle、SQL Server、MS Access、ODBC対応DB、Excel、CSVファイル)が利用可能となるよう、既存のデータベースとのインターフェースを搭載した。
([図2]本発明の利用環境図 参照)
【0014】
作業者の視認性と簡便な操作性を実現するため、行と列での区分された視認性の良い表計算ソフトと同様のデザイン及び操作性を採用した。
【0015】
表示領域を2画面設け、各画面上にデータベース情報を読み込み、相互の関連性を自動制御し連動させた。([図3][図4]本発明の2分割画面表示例 参照)
【0016】
データベース情報の表示に当っては、相違点を明確にする為、相違する情報の表示色を変え表示した。([図3][図4]本発明の2分割画面表示例 参照)
【0017】
各表示領域内での編集内容は、自動的にSQL言語に変換し、随時確認可能な環境を設けた。([図5]編集〜更新作業での画面例 参照)
【0018】
編集内容をデータベースに反映することを可能とし、自動生成されたSQL言語を確認の上実行させることで、データベース更新が行えることとした。
【実施例】
【0019】
本発明を利用することにより、これまで多大な工数と時間を要していた、データベース更新前後の比較作業を大幅に短縮することが可能となった
[図1]従来のデータベース情報の比較作業例及び[図6]本発明でのデータベース更新前後の比較作業例 を参照

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データベースのデータ及びスキーマを2分割画面のグリッドを用いて同時に表示する。
関連する情報を比較し、相違があれば表示色を変更して表示する。
限られた表示スペース内で、効率よく比較作業が行えるように、2分割画面のグリッドの情報を、常時連動させて表示する。
・スクロール移動:一方の表示内容を下方に移動(下スクロール)したとき、対となるもう一方の表示内容も連動して下方に移動する。
・セルの移動:現在の表示位置より、矢印キーを用いて表示位置を移動すると、2画面とも表示位置が移動する。連続して矢印キーを押し表示領域の境界部に到達すると、新たな列(行)が表示され表全体が移動する。
【請求項2】
二つのグリッドに同一データベースのデータを読込み同時に表示した後に、データベースの更新作業を行い、グリッドの一方のデータを再読み込みし再表示することで、二つのグリッドに更新前後のデータを同時に表示する。関連する情報を比較し、相違があれば表示色を変更して表示する。
【請求項3】
異なる(※1)データベースのデータに対し、比較対象キー、及び比較対象項目をマッピングして、二つのグリッドに同時表示する。相違データの表示色が変わることで、相違内容をビジュアルに表示する。
※1)Oracle、SQL Server、Microsoft Access、ODBC対応のデータベース
【請求項4】
データベース(※2)のデータとデータファイル(※3)のデータに対し、比較対象キー、及び比較対象項目をマッピングして、二つのグリッドに同時表示する。相違データの表示色が変わることで、相違内容をビジュアルに表示する。
※2)Oracle、SQL Server、Microsoft Access、ODBC対応のデータベース
※3)Microsoft Excel、CSV
【請求項5】
二つのグリッドに比較対象データを同時に表示し、一方のデータを編集すると、編集したデータともう一方のデータの色が変わることで、編集箇所をビジュアルに表示させる。
グリッドに表示されたデータベースのデータについて、編集を行い、編集内容を元に自動的にSQL文を生成して、確認の上データベースを更新する。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2011−70618(P2011−70618A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−240828(P2009−240828)
【出願日】平成21年9月28日(2009.9.28)
【出願人】(506084209)ポピュラーソフト株式会社 (1)
【Fターム(参考)】