説明

データ入力処理回路及びコントローラ

【課題】表示側装置を有するカーオーディオシステムなどに適用されるデータ入力処理システムにおいて、キースキャン回路やロータリエンコーダから出力されるサンプリング周期の長い低速処理信号と、リモコン装置などから出力されるサンプリング周期の短い高速処理信号を、少数の信号線を介してコントローラに出力できるデータ入力処理回路を提供する。
【解決手段】筐体10に実装されるコントローラから入力されるクロック信号に同期させた信号である低速処理信号(第1のデジタル信号)と、前記クロック信号に非同期の信号である複数の高速処理信号(第2のデジタル信号)のうちから一の前記高速処理信号を選択し、選択した前記高速処理信号のデジタルスルーによる信号とを、時分割多重により前記コントローラに出力する、表示側筐体20に実装されるデータ入力処理回路22から構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、本体側装置とこれとは別体の表示側装置とを有するカーオーディオシステムなどに適用されるデータ入力処理回路及びコントローラに関し、表示側装置側に実装されるデータ入力処理回路から本体側装置側に実装されるコントローラに出力される、キースキャン回路やロータリエンコーダから出力されるサンプリング周期の長い信号と、リモコン装置などから出力されるサンプリング周期の短い信号を、少数の信号線を介してコントローラに出力する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
図10にカーオーディオシステムなどに適用されるデータ入力処理システム1の構成を示している。データ入力処理システム1は、本体側装置10と、本体側装置10と分離可能な表示側装置20とを有している。
【0003】
本体側装置10には、CDプレーヤやDVDプレーヤ、ラジオ受信機などのカーオーディオシステムの機能を実現するための機構や回路が実装されている。一方、表示側装置20には、カーオーディオシステムの制御や動作に関する情報が表示される表示パネル21が設けられ、さらにデータ入力処理回路22、キースキャン回路23、ロータリエンコーダ24、及びリモコン受信機25が実装されている。
【0004】
本体側装置10には、表示パネル21の表示制御や、キースキャン回路23、ロータリエンコーダ24、及びリモコン受信機25からの信号を受信するためのコントローラ11が実装されている。コントローラ11は、上記表示制御や上記信号の受信を行うために、クロック信号CL、データ入力信号DI、及びチップイネーブル信号CEを、表示側装置20の入力インタフェース221に入力する。
【0005】
表示側装置20のデータ入力処理回路22には、コントローラ11と通信を行う入力インタフェース221、コントローラ11から入力される入力データが記憶されるコントロールレジスタ222、上記入力データとして入力される表示データに基づいて表示パネル21の制御を行う表示制御部223、動作クロック等の表示制御部223の駆動信号を供給する信号生成部224、データの出力要求としてコントローラ11から入力されコントロールレジスタ222に記憶されるアドレスデータに対応するキースキャン信号又はロータリエンコーダ検出信号(以下、これらを低速処理信号という。)を選択し、選択した低速処理信号をマルチプレクサ226に出力する信号選択回路225が含まれる。
【0006】
また表示側装置20には、サンプリング周期の短い信号(以下、高速処理信号という。)を生成する回路(例えば、リモコン受信機25)が実装されている。このような高速処理信号は、表示側装置20に実装されているプロセッサでは処理能力が足りないため本体側装置20から入力されるクロック信号CLに同期させることができず、低速処理信号のための信号線とは別の信号線を介して本体側装置10に出力される。
【特許文献1】特開平8−221174号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで上記のように、高速処理信号を出力するための信号線と低速処理信号のための信号線とを別に設けてしまうと、本体側装置10と表示側装置20とを結ぶ信号線の本数が多くなり、配線の引き回しが複雑化する。またこれにより接続不良等の不具合を生じる可能性も高くなり、部品点数が多い分、製造コストも増大する。
【0008】
本発明は以上の課題に鑑みてなされたもので、少数の信号線を介して、低速処理信号及び高速処理信号をコントローラに出力することが可能なデータ入力処理回路及びコントローラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための本発明のうちの主たる発明は、データ入力処理回路であって、外部のコントローラから入力されるクロック信号に同期させた信号である低速処理信号(第1のデジタル信号)と、前記クロック信号に非同期の信号である複数の高速処理信号(第2のデジタル信号)のうちから選択した一の前記高速処理信号とを、時分割多重により前記コントローラに出力することとする。
【0010】
本発明によれば、複数の高速処理信号が存在する場合でも、少ない信号線で、各高速処理信号及び低速処理信号をコントローラに出力することができる。これにより配線の引き回しがシンプルになり、接続不良等の不具合を生じる可能性も少なく、また部品点数が少ない分、製造コストも抑えることができる。
【0011】
また本発明のうちの他の主たる発明の一つは、上記データ入力処理回路であって、前記コントローラからの要求に応じて、前記各高速処理信号(第2のデジタル信号)の出力に際して出力される前記クロック信号に同期させることが可能な信号である同期信号を前記低速処理信号(第1のデジタル信号)として前記コントローラに出力し、前記コントローラが前記同期信号を検出したのに応じて、前記同期信号が検出された前記高速処理信号を、前記低速処理信号との時分割多重により前記コントローラに出力することとする。
【0012】
本発明によれば、同期信号を検出したのに応じて、すなわち、高速処理信号が出力された場合にのみ、高速処理信号が時分割多重で出力されるため、例えば、データ入力処理回路の処理負荷が軽減され、消費電力も抑えることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、少数の信号線を介して、低速処理信号及び高速処理信号をコントローラに出力することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
<<実施例1>>
以下、本発明の一実施形態につき詳細に説明する。図1に本発明の一実施形態として説明する、カーオーディオシステムに適用されるデータ入力処理システム1の構成を示している。データ入力処理システム1は、本体側装置10と、本体側装置10と分離可能な表示側装置20とを有している。
【0015】
本体側装置10には、CDプレーヤやDVDプレーヤ、ラジオ受信機などのカーオーディオシステムの機能を実現するための機構や回路が実装されている。表示側装置20には、カーオーディオシステムの制御や動作に関する情報が表示される表示パネル21、データ入力処理回路22、キースキャン回路23、ロータリエンコーダ24、及びリモコン受信機25が実装されている。
【0016】
なお、以下の説明において、キースキャン回路23やロータリエンコーダ24から出力される信号のようにサンプリング周期の長い信号を低速処理信号(第1のデジタル信号)と称し、リモコン受信機25から出力される信号のようにサンプリング周期の短い信号を高速処理信号(第2のデジタル信号)と称することとする。また本実施形態においては、低速処理信号のサンプリング周期は500μs、高速処理信号のサンプリング周期は50μsであるものとする(図2を参照)。
【0017】
本体側装置10には、表示パネル21の表示制御や、キースキャン回路23、ロータリエンコーダ24、及びリモコン受信機25からの信号を受信するためのコントローラ11が実装されている。コントローラ11と入力インタフェース221とは、3本の信号線で結線されている。コントローラ11は、上記表示制御や上記信号の受信を行うために、これらの信号線を介して、クロック信号CL、データ入力信号DI、及びチップイネーブル信号CEを、表示側装置20の入力インタフェース221に入力する。またコントローラ11とマルチプレクサ226とは1本の信号線で結線されており、この信号線を介してマルチプレクサ226からコントローラ11に出力データDOが出力される。
【0018】
コントローラ11は、表示側装置20から出力データDOとして入力される低速処理信号を処理する同期データ処理部111と、高速処理信号を処理する非同期データ処理部112とを有する。低速処理信号は、クロック信号CLに同期させた状態で同期データ処理部111に入力される。一方、高速処理信号は、クロック信号CLとは非同期の状態で、デジタルスルーで非同期データ処理部112に入力される。ここでデジタルスルーとは、入力される信号を、その波形を崩さずに、同期処理をすることなく出力することである。非同期データ処理部112は、デジタルスルーで入力される高速処理信号を、高速処理信号のサンプリング周期(50μs)以上のサンプリング周波数で処理する。
【0019】
表示側装置20のデータ入力処理回路22は、入力インタフェース221、コントロールレジスタ222、表示制御部223、信号生成部224、信号選択回路225、及びマルチプレクサ226(MPX(Multiplexer))を有する。このうち入力インタフェース221は、本体側装置10から入力されるクロック信号CL、データ入力信号DI、及びチップイネーブル信号CEを受信し、データ入力信号DIとして入力される入力データをコントロールレジスタ222に記憶する。
【0020】
図3は、本体側装置10から入力データが入力される際の入力インタフェース221の動作を説明するタイミングチャートである。この場合のデータ入力信号DIは、アドレスデータ(adrs1)と、入力データとによって構成される。なお、入力データには、例えば、後述する表示データや、マルチプレクサ226が複数の高速処理信号のうちの一つを選択する際に参照するフラグなどがある。
【0021】
図4は、本体側装置10からデータの出力要求が行われる際の入力インタフェース221及びマルチプレクサ226の動作を示すタイミングチャートである。この場合、データ入力信号DIとして出力要求の対象となる低速処理信号を指定するアドレスデータ(adrs2)が入力される。そしてこのアドレスデータ(adrs2)に対応して、マルチプレクサ226から本体側装置10に出力データDOが出力される。
【0022】
データ入力処理回路22の表示制御部223は、上記入力データとして本体側装置10から入力されてコントロールレジスタ222に記憶される表示データに基づいて表示パネル21の制御を行う。信号生成部224は、表示制御部223に駆動信号を供給する。
【0023】
信号選択回路225は、データの出力要求として本体側装置10から入力されコントロールレジスタ222に記憶されるアドレスデータ(adrs2)に対応する低速処理信号(キースキャン信号又はロータリエンコーダ検出信号)を選択し、選択した低速処理信号をマルチプレクサ226に出力する。信号選択回路225はパラレル/シリアル変換回路であり、低速処理信号はパラレル信号として信号選択回路225に入力され、信号選択回路225から出力される低速処理信号はクロック信号CLに同期したシリアル信号としてマルチプレクサ226に入力される。
【0024】
マルチプレクサ226は、信号選択回路225から入力される低速処理信号と、リモコン受信機25から入力される高速処理信号とを時分割多重により多重化し、これを出力データDOとして本体側装置10に入力する。なお、上記時分割多重の1フレームを構成する低速処理信号の出力期間と高速処理信号の出力期間は、マルチプレクサ226にあらかじめ設定しておくこともできる。ここでは、上記1フレームは500μsであり、また低速処理信号の出力期間は50μsに、高速処理信号の出力期間は450μsにそれぞれ設定されているものとする。
【0025】
図5は、本体側装置10から入力されるチップイネーブル信号CE、データ入力信号DI、及びマルチプレクサ226から出力される出力データDOの時間的な関係を示すタイミングチャートである。
まず、データ入力信号DIとしてアドレスデータ(adrs2)が入力されて本体側装置10から低速処理信号の出力要求がされ、これに応じて出力データDOとして低速処理信号(data2)が出力されている(t1→t2)。
続いて、本体側装置10からデータ入力信号DIとしてアドレスデータ(adrs1)及び入力データが入力されている(t3→t5)。
続いて、本体側装置10からデータ入力信号DIとしてアドレスデータ(adrs2)が入力されて本体側装置10から低速処理信号の出力要求がされ(t6→t7)、これに応じて出力データDOとして低速処理信号(data2)が出力されている(t7→t8)。
続いて、本体側装置10からデータ入力信号DIとしてアドレスデータ(adrs2)が入力されて本体側装置10から低速処理信号の出力要求がされ(t9→t10)、これに応じて出力データDOとして低速処理信号(data2)が出力されている(t10→t11)。
【0026】
なお、同図に示すように、マルチプレクサ226は、低速処理信号の出力期間以外の期間では、出力データDOとして高速処理信号をデジタルスルーで出力している。
【0027】
このように、以上に説明したデータ入力処理システム1にあっては、キースキャン回路23やロータリエンコーダ24からの低速処理信号と、リモコン受信機25からの高速処理信号を、1本のシリアル信号線に時分割多重で送信する仕組みである。このため、本体側装置10と表示側装置20との間の信号線の本数が少なく済み、配線の引き回しが容易である。また接続不良などの不具合も少なくなり、部品点数が減るため製造コストも抑えられる。
【0028】
また時分割多重における低速処理信号の出力期間以外の期間、すなわち、デジタルスルーによる高速処理信号の出力期間は、コントローラ11から入力インタフェース221へのデータ入力のための期間として利用することができる。具体的には、例えば、この期間を、コントローラ11から入力インタフェース221への表示データの入力期間として利用することができ、これにより本体側装置10から表示側装置20に表示データを効率良く入力することができる。
【0029】
なお、低速処理信号の出力期間において、本体側装置10から低速処理信号の出力要求が無い場合は、当該低速処理信号の出力期間についても高速処理信号を出力するようにしてもよい。このような仕組みは、例えば、低速処理信号の出力要求を行わない場合、コントローラ11から時分割多重の出力期間の設定を変更するアドレスデータ(adrs1)を表示側装置20に入力し、マルチプレクサ226の時分割多重の出力期間を変更することにより行うことができる。このような仕組みにすることで、高速処理信号を効率よくコントローラ11に出力することが可能となる。
【0030】
<<実施例2>>
リモコン受信機25からの高速処理信号は、リモコン操作が行われた場合にしかマルチプレクサ226に入力されないため、高速処理信号の入力が無い場合は高速処理信号を出力する必要がない。従ってこの場合は高速処理信号のデジタルスルーによる出力を停止するようにした方がマルチプレクサ226の処理負荷の軽減や消費電力の低減等の観点等から好ましい。
【0031】
そこで、例えば、以下に説明する仕組みにより、リモコン受信機25からの信号の入力があった場合にのみ、高速処理信号がマルチプレクサ226から出力されるようにする。図6は上記仕組みを有するデータ入力処理システム1の構成である。
【0032】
同図に示すように、このデータ入力処理システム1では、リモコン受信機25から出力されるリモコン信号が、マルチプレクサ226だけでなく、信号選択回路225にも入力されている。ここでリモコン受信機25からのリモコン信号の出力に際しては、信号選択回路225において同期処理が可能な低速処理信号(以下、同期信号という。)が出力される。この低速処理信号は、例えば、「High」、「Low」が信号選択回路225においてサンプリング可能な周期で変化する信号や、所定期間「High」が連続する信号である。
【0033】
図7に示すタイミングチャートとともに、この場合のデータ入力処理システム1の具体的な動作について説明する。図6に示すように、信号選択回路225には、リモコン受信機25から出力されるリモコン信号も入力される。
【0034】
図7に示すように、コントローラ11は、入力インタフェース221に対し、所定のタイミングで信号選択回路225がリモコン受信機25から入力されるリモコン信号を出力するように指示するアドレスデータ(adrs2)を入力する(t0→t1)。そしてこのアドレスデータ(adrs2)に対応する出力期間において、リモコン信号の出力に際し同期信号が出力されると、この同期信号が出力データDO(data2)としてマルチプレクサ226からコントローラ11に出力される。
【0035】
コントローラ11は、上記同期信号が入力されると、マルチプレクサ226に時分割多重によりリモコン信号のデジタルスルーによる出力を開始するように指示するアドレスデータ(adrs1)を入力インタフェース221に入力する(t3→t4)。これによりマルチプレクサ226は、時分割多重により低速処理信号と高速処理信号のデジタルスルーによる出力を開始する。
【0036】
t5→t6の期間では、データ入力信号DIとして出力要求の対象となる低速処理信号を指定するアドレスデータ(adrs2)が入力され、このアドレスデータ(adrs2)に対応して、マルチプレクサ226から本体側装置10に低速処理信号が出力データDOとして出力される。
【0037】
コントローラ11は、高速処理信号の入力が無くなると、マルチプレクサ226に時分割多重によりリモコン信号のデジタルスルーによる出力を停止させるように指示するアドレスデータ(adrs1)を入力インタフェース221に入力する(t8→t9)。これによりマルチプレクサ226は、時分割多重により低速処理信号と高速処理信号のデジタルスルーによる出力を停止する(t9→)。
【0038】
以上の仕組みによれば、リモコン受信機25からの信号の入力があった場合にのみ、高速処理信号がマルチプレクサ226から出力される。これによりマルチプレクサ226の処理負荷を軽減し、電力消費を抑えることができる。
【0039】
<<実施例3>>
例えば、複数のリモコン信号が入力される場合やUSB信号等の他の高速処理信号が存在する場合など、データ入力処理システム1の構成によっては、複数の高速処理信号を本体側装置10に出力しなければならないこともある。このような場合には、例えば次に示す仕組みにより、1本の出力データDO用の信号線のみによって複数の高速処理信号が本体側装置10に出力されるようにする。
【0040】
図8は上記仕組みを説明するためのデータ入力処理システム1の構成である。同図に示すように、このデータ入力処理システム1では、マルチプレクサ226に2台のリモコン受信機25,26から出力される2つのリモコン信号が入力される。また実施例2の場合と同様に、これらのリモコン信号は、信号選択回路225にも入力される。
【0041】
図9はこの場合のデータ入力処理システム1の動作を説明するタイミングチャートである。同図に示すように、コントローラ11は、入力インタフェース221に対し、所定のタイミングで信号選択回路225がリモコン受信機25からの信号を出力するように指示するアドレスデータ(adrs2)を入力する(t0→t1)。またコントローラ11は、入力インタフェース221に対し、所定のタイミングで信号選択回路225がリモコン受信機26からの信号を出力するように指示するアドレスデータ(adrs2)を入力する(t3→t4)。そして実施例2と同様に、コントローラ11は、各リモコン受信機25,26から同期信号が出力されているかどうかを判断する。なお、コントローラ11は、上記アドレスデータ(adrs2)によって高速処理信号の一つを指定しているので、同期信号がいずれのリモコン受信機からのものであるかを区別することができる。
【0042】
同期信号が出力されていた場合、コントローラ11は、同期信号が出力されたリモコン受信機からのリモコン信号のデジタルスルーによる出力を開始するように指示するアドレスデータ(adrs1)を入力インタフェース221に入力する(t6→t7)。これによりマルチプレクサ226は、同期信号が出力されたリモコン受信機からの時分割多重により低速処理信号と高速処理信号のデジタルスルーによる出力を開始する。
【0043】
コントローラ11は、高速処理信号の入力が無くなると、マルチプレクサ226に時分割多重によりリモコン信号のデジタルスルーによる出力を停止させるように指示するアドレスデータ(adrs1)を入力インタフェース221に入力する(t11→t12)。これによりマルチプレクサ226は、時分割多重により低速処理信号と高速処理信号のデジタルスルーによる出力を停止する(t12→)。
【0044】
以上の仕組みによれば、複数のリモコン信号が入力される場合やUSB信号等の他の高速処理信号が存在する場合など、複数の高速処理信号を本体側装置10に出力しなければならない場合であっても、1本の出力データDO用の信号線のみによって複数の高速処理信号を本体側装置10に出力することができる。
【0045】
なお、以上の実施例において、高速処理信号の数は、以上に示したものに限られず、さらに多くの高速処理信号が存在していてもよい。
【0046】
ところで、以上の実施形態の説明は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。例えば、低速処理信号の数は、以上に示したものに限られず、さらに多くの低速処理信号が存在していてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一実施形態として説明するデータ入力処理システム1の構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態として説明する低速処理信号及び高速処理信号の一例を示すタイミングチャートである。
【図3】本発明の一実施形態として説明する本体側装置10から入力データが入力される際の入力インタフェース221の動作を説明するタイミングチャートである。
【図4】本発明の一実施形態として説明するデータの出力要求が行われる際の入力インタフェース221の動作を説明するタイミングチャートである。
【図5】本発明の一実施形態として説明する本体側装置10から入力されるチップイネーブル信号CE、データ入力信号DI、及びマルチプレクサ226から出力される出力データDOの時間的な関係を示すタイミングチャートである。
【図6】本発明の一実施形態として説明するデータ入力処理システム1の構成を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態として説明するデータ入力処理システム1の具体的な動作を説明するタイミングチャートである。
【図8】本発明の一実施形態として説明するデータ入力処理システム1の構成を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態として説明するデータ入力処理システム1の動作を説明するタイミングチャートである。
【図10】カーオーディオシステムなどに適用されるデータ入力処理システム1の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0048】
1 データ入力処理システム
10 本体側装置
11 コントローラ
111 同期データ処理部
112 非同期データ処理部
20 表示側装置
21 表示パネル
22 データ入力処理回路
221 入力インタフェース
222 コントロールレジスタ
223 表示制御部
224 信号生成部
225 信号選択回路
226 マルチプレクサ
23 キースキャン回路
24 ロータリエンコーダ
25 リモコン受信機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部のコントローラから入力されるクロック信号に同期させた信号である第1のデジタル信号と、前記クロック信号に非同期の信号である複数の第2のデジタル信号のうちから選択した一の前記第2のデジタル信号とを、時分割多重により前記コントローラに出力すること
を特徴とするデータ入力処理回路。
【請求項2】
請求項1に記載のデータ入力処理回路であって、
前記コントローラからの要求に応じて、前記各第2のデジタル信号の出力に際して出力される前記クロック信号に同期させることが可能な信号である同期信号を前記第1のデジタル信号として前記コントローラに出力し、
前記コントローラが前記同期信号を検出したのに応じて、前記同期信号が検出された前記第2のデジタル信号を、前記第1のデジタル信号との時分割多重により前記コントローラに出力すること
を特徴とするデータ入力処理回路。
【請求項3】
外部のコントローラから入力されるクロック信号に同期させた信号である第1のデジタル信号と、前記クロック信号に非同期の信号である第2のデジタル信号とを時分割多重により前記コントローラに出力し、
前記コントローラからの要求に応じて、前記第2のデジタル信号の出力に際して出力される前記クロック信号に同期させることが可能な信号である同期信号を前記第1のデジタル信号として前記コントローラに出力し、
前記コントローラが前記同期信号を検出したのに応じて、前記時分割多重による前記信号を前記コントローラに出力すること
を特徴とするデータ入力処理回路。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項記載のデータ入出力処理回路であって、
前記コントローラは、前記データ入出力処理回路から前記第1のデジタル信号の出力が行われない場合に、前記時分割多重における前記第1のデジタル信号の出力期間においても、前記第2のデジタル信号を出力すること
を特徴とするデータ入力処理回路。
【請求項5】
請求項1乃至3のいずれか一項記載のデータ入力処理回路であって、
複数の前記第1のデジタル信号のうちの一つを選択して出力する信号選択回路と、
前記信号選択回路によって選択された前記第1のデジタル信号と、前記クロック信号に非同期の状態の信号である第2のデジタル信号とを、時分割多重により前記コントローラに出力するマルチプレクサと
を含むこと
を特徴とするデータ入力処理回路。
【請求項6】
請求項1乃至3のいずれか一項記載のデータ入力処理回路であって、
前記第1のデジタル信号は、キースキャン回路、又は、ロータリエンコーダから出力される信号のうちの少なくともいずれかであること
を特徴とするデータ入力処理回路。
【請求項7】
請求項1乃至3のいずれか一項記載のデータ入力処理回路であって、
前記第2のデジタル信号は、リモコン受信機、又は、USB機器から出力される信号のうちの少なくともいずれかであること
を特徴とするデータ入力処理回路。
【請求項8】
請求項1乃至3のいずれか一項記載のデータ入力処理回路であって、
前記コントローラから入力される表示データに基づいて、表示パネルを制御する表示制御部を含むこと
を特徴とするデータ入力処理回路。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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