説明

データ処理方法,データ処理装置,データ表示方法,データ表示装置,データ処理システム,クライアント装置,記録媒体およびプログラム

【課題】モーションレコーダにより記録されたデータを表示部に表示するために要する時間を短縮するデータ処理方法、データ処理装置、データ表示方法、データ表示装置、データ処理システム、クライアント装置を提供する。
【解決手段】設定された時間範囲と表示精度とから、特定データの読出し間隔を決定する読出し間隔決定ステップと、読出し間隔決定ステップで決定された読出し間隔で特定データを読み出す読出しステップと、をそなえる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ処理方法,データ処理装置,データ表示方法,データ表示装置,データ処理システム,クライアント装置,記録媒体およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
被測定対象の三次元空間におけるX,Y,Z軸の3軸方向の加速度を測定するモーションレコーダを用いて記録した加速度を、ディスプレイ等の表示装置に時系列で表示する技術が知られている(下記非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】SDモーションレコーダMVP−SD 製品カタログ[online]、[平成22年5月6日検索]、インターネット< URL:http://www.microstone.co.jp/product/sensor-motionrecorder.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、モーションレコーダが長時間にわたり加速度等のデータを記録する場合には、モーションレコーダに記録されるデータ量が大きくなるため、モーションレコーダにより記録されたデータを表示部に表示するために要する時間が増大する。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、モーションレコーダのごとき、被測定対象の三次元空間におけるX,Y,Z方向の運動加速度に起因する情報であって時系列的に連続したデータを測定する装置により記録されたデータ量が大きい場合において、上記装置により記録されたデータを表示部に表示するために要する時間を短縮することを目的とする。
【0005】
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的の1つとして位置付けることができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のデータ処理方法は、被測定対象の三次元空間におけるX,Y,Z方向の運動加速度に起因する情報であって時系列的に連続したデータ(以下、X方向の上記データをXデータ、Y方向の上記データをYデータ、Z方向の上記データをZデータとそれぞれいう)を取り込んで、上記のX,Y,Zデータを表示部にて表示するために上記のX,Y,Zデータに所要の処理を施すデータ処理方法であって、上記のX,Y,Zデータを記憶する記憶ステップと、上記のX,Y,Zデータのうちの少なくとも1つのデータ(以下、このデータを特定データという)について上記表示部で表示したい時間範囲を設定する時間範囲設定ステップと、上記特定データについての表示精度を設定する表示精度設定ステップと、上記の時間範囲と表示精度とから、上記記憶ステップで記憶されている上記特定データの読出し間隔を決定する読出し間隔決定ステップと、上記読出し間隔決定ステップで決定された上記読出し間隔で上記特定データを読み出す読出しステップとをそなえる。
【0007】
さらに、本発明のデータ処理装置は、被測定対象の三次元空間におけるX,Y,Z方向の運動加速度に起因する情報であって時系列的に連続したデータ(以下、X方向の上記データをXデータ、Y方向の上記データをYデータ、Z方向の上記データをZデータとそれぞれいう)を取り込んで、上記のX,Y,Zデータを表示部にて表示するために上記のX,Y,Zデータに所要の処理を施すデータ処理装置であって、上記のX,Y,Zデータを記憶する記憶手段と、上記のX,Y,Zデータのうちの少なくとも1つのデータ(以下、このデータを特定データという)について上記表示部で表示したい時間範囲を設定する時間範囲設定手段と、上記特定データについての表示精度を設定する表示精度設定手段と、上記の時間範囲と表示精度とから、上記記憶手段で記憶されている上記特定データの読出し間隔を決定する読出し間隔決定手段と、上記読出し間隔決定手段で決定された上記読出し間隔で上記特定データを読み出す読出し手段とをそなえる。
【0008】
また、本発明のデータ表示方法は、上記データ処理方法により、上記の読出し間隔で読み出された特定データ(この特定データを処理済み特定データという)を用いて、上記表示部に該処理済み特定データに関する情報を表示する。
さらに、本発明のデータ表示装置は、上記データ処理装置と、該データ処理装置から、上記の読出し間隔で読み出された特定データ(この特定データを処理済み特定データという)を用いて、上記表示部に該処理済み特定データに関する情報を表示する表示制御手段とをそなえる。
【0009】
また、本発明のデータ処理方法は、相互に通信ネットワークを介して接続されたクライアント装置とデータ処理装置とを有するネットワークシステムにおいて、まず、該クライアント装置において、該クライアント装置を特定する識別情報と該データ処理装置を利用するための認証情報とを該通信ネットワークを通じて該データ処理装置へ送信し、該データ処理装置において、該クライアント装置からの上記の識別情報及び認証情報に基づいて、該クライアント装置に対し利用許可できるかどうかを認証し、利用許可できる場合は、利用許可通知を該クライアント装置に送信し、該クライアント装置では該利用許可通知を受けると、該被測定対象の三次元空間におけるX,Y,Z方向の運動加速度に起因する情報であって時系列的に連続したデータ(以下、X方向の上記データをXデータ、Y方向の上記データをYデータ、Z方向の上記データをZデータとそれぞれいう)を該通信ネットワークを通じ該データ処理装置に送信し、該データ処理装置では、該クライアント装置から送信されてきた、上記のX,Y,Zデータを記憶し、上記のX,Y,Zデータのうちの少なくとも1つのデータ(以下、このデータを特定データという)について上記表示部で表示したい時間範囲と、上記特定データについての表示精度とから、記憶されている上記特定データの読出し間隔を決定し、この読出し間隔で上記特定データを読み出して(この特定データを処理済特定データという)、この処理済特定データを該通信ネットワークを通じ該クライアント装置に送信する。
【0010】
さらに、本発明のデータ処理システムは、相互に通信ネットワークを介して接続されたクライアント装置とデータ処理装置とを有するネットワークシステムにおいて、該クライアント装置が、該クライアント装置を特定する識別情報と該データ処理装置を利用するための認証情報とを該通信ネットワークを通じて該データ処理装置へ送信する手段をそなえ、該データ処理装置が、該クライアント装置からの上記の識別情報及び認証情報を受信する手段と、上記の識別情報及び認証情報に基づいて、該クライアント装置に対し利用許可できるかどうかを認証する認証手段と、該認証手段で、利用許可と認証されると利用許可通知を該クライアント装置に送信する手段とをそなえ、さらに該クライアント装置が、該データ処理装置からの該許可通知を受けると、該被測定対象の三次元空間におけるX,Y,Z方向の運動加速度に起因する情報であって時系列的に連続したデータ(以下、X方向の上記データをXデータ、Y方向の上記データをYデータ、Z方向の上記データをZデータとそれぞれいう)を該通信ネットワークを通じ該データ処理装置に送信する手段をそなえ、さらに、該データ処理装置は、該クライアント装置から送信されてきた、上記のX,Y,Zデータを記憶する記憶手段と、上記のX,Y,Zデータのうちの少なくとも1つデータ(以下、このデータを特定データという)について表示部で表示したい時間範囲と、上記特定データについての表示精度とから、上記記憶手段で記憶されている上記特定データの読出し間隔を決定する手段と、当該読出し間隔で上記特定データを読み出して(この特定データを処理済特定データという)、この処理済特定データを該通信ネットワークを通じ該クライアント装置に送信する手段とをそなえる。
【0011】
また、本発明のデータ処理装置は、相互に通信ネットワークを介して接続されたクライアント装置とデータ処理装置とを有するネットワークシステムにおいて、該クライアント装置からの、該クライアント装置を特定する識別情報と該データ処理装置を利用するための認証情報とを該通信ネットワークを通じて受信する手段と、上記の識別情報及び認証情報に基づいて、該クライアント装置に対し利用許可できるかどうかを認証する認証手段と、該認証手段で、利用許可と認証されると利用許可通知を該クライアント装置に送信する手段と、該データ処理装置からの該利用許可通知を受けた該クライアント装置が、該被測定対象の三次元空間におけるX,Y,Z方向の運動加速度に起因する情報であって時系列的に連続したデータ(以下、X方向の上記データをXデータ、Y方向の上記データをYデータ、Z方向の上記データをZデータとそれぞれいう)を該通信ネットワークを通じ該データ処理装置に送信してきた、上記のX,Y,Zデータを記憶する記憶手段と、上記のX,Y,Zデータのうちの少なくとも1つデータ(以下、このデータを特定データという)について表示部で表示したい時間範囲と、上記特定データについての表示精度とから、上記記憶手段で記憶されている上記特定データの読出し間隔を決定する手段と、当該読出し間隔で上記特定データを読み出して(この特定データを処理済特定データという)、この処理済特定データを該該通信ネットワークを通じ該クライアント端末に送信する手段とをそなえる。
【0012】
さらに、本発明のクライアント装置は、相互に通信ネットワークを介して接続されたクライアント装置とデータ処理装置とを有するネットワークシステムにおいて、該クライアント装置を特定する識別情報と該データ処理装置を利用するための認証情報とを該通信ネットワークを通じて該データ処理装置へ送信する手段と、該データ処理装置において該クライアント装置からの上記の識別情報及び認証情報に基づいて認証された該データ処理装置からの利用許可通知を受けると、該被測定対象の三次元空間におけるX,Y,Z方向の運動加速度に起因する情報であって時系列的に連続したデータ(以下、X方向の上記データをXデータ、Y方向の上記データをYデータ、Z方向の上記データをZデータとそれぞれいう)を該通信ネットワークを通じ該データ処理装置に送信する手段と、該データ処理装置で記憶されている上記のX,Y,Zデータのうちの少なくとも1つのデータ(以下、このデータを特定データという)について表示部で表示したい時間範囲と、上記特定データについての表示精度とから、決定されて、当該読出し間隔で読み出された上記特定データ(この特定データを処理済特定データという)を該通信ネットワークを通じ受信する手段とをそなえる。
【0013】
また、本発明の記録媒体は、被測定対象の三次元空間におけるX,Y,Z方向の運動加速度に起因する情報であって時系列的に連続したデータ(以下、X方向の上記データをXデータ、Y方向の上記データをYデータ、Z方向の上記データをZデータとそれぞれいう)を取り込んで、上記のX,Y,Zデータを表示部にて表示するために上記のX,Y,Zデータに所要の処理を施すデータ処理方法に使用されるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、該コンピュータに、上記のX,Y,Zデータを記憶する記憶ステップと、上記のX,Y,Zデータのうちの少なくとも1つのデータ(以下、このデータを特定データという)について上記表示部で表示したい時間範囲を設定する時間範囲設定ステップと、上記特定データについての表示精度を設定する表示精度設定ステップと、上記の時間範囲と表示精度とから、上記記憶ステップで記憶されている上記特定データの読出し間隔を決定する読出し間隔決定ステップと、上記読出し間隔決定ステップで決定された上記読出し間隔で上記特定データを読み出す読出しステップとを実行させるためのプログラムを記録する。
【0014】
さらに、本発明の記録媒体は、被測定対象の三次元空間におけるX,Y,Z方向の運動加速度に起因する情報であって時系列的に連続したデータ(以下、X方向の上記データをXデータ、Y方向の上記データをYデータ、Z方向の上記データをZデータとそれぞれいう)を取り込んで、上記のX,Y,Zデータを表示部にて表示するために上記のX,Y,Zデータに所要の処理を施し、この処理後の上記のX,Y,Zデータを表示するデータ表示方法に使用されるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、該コンピュータに、上記のX,Y,Zデータを記憶する記憶ステップと、上記のX,Y,Zデータのうちの少なくとも1つのデータ(以下、このデータを特定データという)について上記表示部で表示したい時間範囲を設定する時間範囲設定ステップと、上記特定データについての表示精度を設定する表示精度設定ステップと、上記の時間範囲と表示精度とから、上記記憶ステップで記憶されている上記特定データの読出し間隔を決定する読出し間隔決定ステップと、上記読出し間隔決定ステップで決定された上記読出し間隔で上記特定データを読み出す読出しステップと、上記の読出し間隔で読み出された特定データ(この特定データを処理済み特定データという)を用いて、上記表示部に該処理済み特定データに関する情報を表示する表示制御ステップとを実行させるためのプログラムを記録する。
【0015】
また、本発明のプログラムは、被測定対象の三次元空間におけるX,Y,Z方向の運動加速度に起因する情報であって時系列的に連続したデータ(以下、X方向の上記データをXデータ、Y方向の上記データをYデータ、Z方向の上記データをZデータとそれぞれいう)を取り込んで、上記のX,Y,Zデータを表示部にて表示するために上記のX,Y,Zデータに所要の処理を施すデータ処理方法に使用されるプログラムであって、コンピュータに、上記のX,Y,Zデータを記憶する記憶ステップと、上記のX,Y,Zデータのうちの少なくとも1つのデータ(以下、このデータを特定データという)について上記表示部で表示したい時間範囲を設定する時間範囲設定ステップと、上記特定データについての表示精度を設定する表示精度設定ステップと、上記の時間範囲と表示精度とから、上記記憶ステップで記憶されている上記特定データの読出し間隔を決定する読出し間隔決定ステップと、上記読出し間隔決定ステップで決定された上記読出し間隔で上記特定データを読み出す読出しステップとを実行させる。
【0016】
さらに、本発明のプログラムは、被測定対象の三次元空間におけるX,Y,Z方向の運動加速度に起因する情報であって時系列的に連続したデータ(以下、X方向の上記データをXデータ、Y方向の上記データをYデータ、Z方向の上記データをZデータとそれぞれいう)を取り込んで、上記のX,Y,Zデータを表示部にて表示するために上記のX,Y,Zデータに所要の処理を施し、この処理後の上記のX,Y,Zデータを表示するデータ表示方法に使用されるプログラムであって、コンピュータに、上記のX,Y,Zデータを記憶する記憶ステップと、上記のX,Y,Zデータのうちの少なくとも1つのデータ(以下、このデータを特定データという)について上記表示部で表示したい時間範囲を設定する時間範囲設定ステップと、上記特定データについての表示精度を設定する表示精度設定ステップと、上記の時間範囲と表示精度とから、上記記憶ステップで記憶されている上記特定データの読出し間隔を決定する読出し間隔決定ステップと、上記読出し間隔決定ステップで決定された上記読出し間隔で上記特定データを読み出す読出しステップと、上記の読出し間隔で読み出された特定データ(この特定データを処理済み特定データという)を用いて、上記表示部に該処理済み特定データに関する情報を表示する表示ステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、表示部で表示したい時間範囲および表示精度に基づいて、特定データの読出し間隔が算出され、この読出し間隔で読み出された特定データが表示部に表示されるため、モーションレコーダ等により記録されたデータ量が大きい場合において、そのデータを表示部に表示するために要する時間を大幅に短縮することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態に係る情報処理装置の構成を示す図である。
【図2】(a),(b)は、本発明の第1実施形態に係るモーションレコーダにより作成される情報を示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るCPUの機能構成を示す図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る情報処理装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明の第1実施形態に係る測定データフォルダの指定動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の第1実施形態に係る時系列データの表示動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の第1実施形態に係る時系列データの作成動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の第1実施形態に係る表示部に表示される画像例を示す図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係る表示部に表示される画像例を示す図である。
【図10】本発明の第1実施形態に係る表示部に表示される画像例を示す図である。
【図11】本発明の第1実施形態の変形例に係るCPUの機能構成を示す図である。
【図12】本発明の第1実施形態の変形例に係る情報処理装置の軌道図表示動作を説明するためのフローチャートである。
【図13】本発明の第1実施形態の変形例に係る情報処理装置の姿勢図表示動作を説明するためのフローチャートである。
【図14】本発明第1の実施形態の変形例に係る情報処理装置の他の表示動作を説明するためのフローチャートである。
【図15】本発明の第1実施形態の変形例に係る表示部に表示される画像例を示す図である。
【図16】本発明の第1実施形態の変形例に係る表示部に表示される画像例を示す図である。
【図17】本発明の第1実施形態の変形例に係る表示部に表示される画像例を示す図である。
【図18】本発明の第2実施形態にかかるネットワークシステムの構成を示す図である。
【図19】本発明の第2実施形態にかかるシステムの動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して本情報処理装置に係る実施の形態を説明する。
〔A〕第1実施形態の説明
図1は本発明の第1実施形態にかかる情報処理装置の構成を示す図である。図1に示す情報処理装置1(データ処理装置;表示装置)は、例えばPC(Personal Computer)であり、種々の情報処理を行なう。ここで、情報処理装置1は、例えば、CPU(Central Processing Unit)2,記憶部3,入力部4,表示部5およびバス6をそなえる。なお、CPU2,記憶部3,入力部4および表示部5は、それぞれバス6を介して相互に通信可能に接続されている。
【0020】
記憶部3は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)であり、各種情報を記憶する。記憶部3は、例えば、図示しないモーションレコーダにより作成された測定データフォルダ31を記憶する。すなわち、記憶部3は記憶手段として機能する。
図2は、モーションレコーダにより作成される情報を示す図である。ここで、図示しないモーションレコーダは、例えば被測定者のごとき被測定対象の三次元空間におけるX,Y,Z軸の3軸方向の加速度,速度,移動距離等の運動加速度に起因する情報であって時系列的に連続した情報(Xデータ,Yデータ,Zデータ)を測定するとともに、測定データフォルダ31を作成し、モーションレコーダ自身がそなえる、例えば、SD(Secure Digital)カード等の記憶装置に上記データを記録する。なお、モーションレコーダは、例えば、被測定者の腰に装着されるが、これに限定されるものではなく、腕等に装着しても良い。
【0021】
図2(a)は、測定データフォルダ31を説明するための図である。
測定データフォルダ31は、モーションレコーダにより作成されるフォルダであり、1以上のデータファイル32と、ヘッダファイル33とを保持する。また、測定データフォルダ31は、図示しないサブフォルダを保持する。サブフォルダは、モーションレコーダの装置番号,モーションレコーダのファームウェアのバージョン情報および重力補正情報等の情報を保持する。
【0022】
データファイル32は、モーションレコーダによって測定された加速度等の測定データを有するファイルである。
ここで、モーションレコーダは、測定データが、所定の容量を超える場合には、測定データを複数のデータファイルに分けて記録する。すなわち、モーションレコーダは、測定した情報の容量に応じて、少なくとも1以上のデータファイル32を作成する。ここで、モーションレコーダにより作成される1のデータファイル32は、予め決められた所定時間範囲の測定情報が記録されている。すなわち、1のデータファイル32には、予め決められた点数の測定データが記録される。
【0023】
なお、モーションレコーダにより作成される各データファイル32のファイル名には、例えば、測定開始時の日付およびファイル連結情報が含まれる。ここで、ファイル連結情報とは、モーションレコーダによる測定開始から何番目に作成されたデータファイル32かを示す情報である。例えば、2010年5月8日にモーションレコーダにより2つのデータファイルが生成された場合には、これらのデータファイル32のファイル名は、それぞれ「1005080001」,「1005080002」となる。ここで、ファイル名の前半4桁の数字は、モーションレコーダにより、加速度情報等が測定された日付、すなわち、データファイルが作成された日付を示している。さらに、ファイル名の後半4桁の数字は、ファイル連結情報であり、「0001」は、測定開始から最初に作成されたデータファイルであることを示し、「0002」は、最初に作成されたデータファイルに続くデータファイルであることを示している。すなわち、ファイル連結情報が連続するデータファイル32の一群に記録された測定データは、1回の測定により得られた測定データである。
【0024】
なお、測定を中止し、次に測定を始める場合には、ファイル連結情報として、例えば、「0003」を飛ばし、「0004」を使用する。これにより、ファイル連結情報が連続することがなくなり、情報処理装置1は、1回の測定により得られたデータファイルの一群を正確に認識することができる。なお、データファイル32のファイル名は上述のファイル名に限定さるものではない。
【0025】
図2(b)は、ヘッダファイル33を説明するための図である。
ヘッダファイル33は、モーションレコーダにより作成されるファイルであり、測定条件を有するファイルである。ヘッダファイル33は、測定開始時刻331,開始ファイル情報332,キャリブレーション値333およびセンサ係数334を保持する。
測定開始時刻331は、モーションレコーダにより加速度情報等の測定を開始した日時を示す情報である。
【0026】
開始ファイル情報332は、測定開始後に最初に作成されたデータファイル32のファイル連結情報を示す情報である。
キャリブレーション値333は、モーションレコーダの有するばらつきを校正するための値であり、後述する変換部28により使用される値である。ここで、キャリブレーション値333とは、三次元空間におけるX,Y,Z軸の3軸方向のそれぞれの加速度成分が0となる場合にモーションレコーダが出力する値である。
【0027】
センサ係数334は、モーションレコーダ特有の係数であり、後述する変換部28により使用される値である。ここで、センサ係数334とは、モーションレコーダの出力値が1変化した場合の三次元空間におけるX,Y,Z軸の3軸方向のそれぞれの加速度成分の変化量である。すなわち、センサ係数334は、出力値の単位変化当たりの加速度成分の変化量である。
【0028】
入力部4は、例えば、マウスやキーボードであり、ユーザからの入力を受けるものである。具体的には、ユーザは、入力部4を用いて、表示部5に表示する測定データの時間範囲(以下、単に表示時間範囲という場合がある)および表示精度としてのデータ数(以下、単に表示データ数という場合がある),表示したい成分(特定データ)を入力設定する。すなわち、入力部4は、時間範囲設定手段,表示精度設定手段及び変更手段として機能する。
【0029】
表示部5は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)であり、後述する表示制御部23の制御によって各種情報を表示する。
CPU2は、例えば、情報処理装置1の図示しない内部記憶装置または外部記憶装置に記憶されたアプリケーションプログラムを実行することにより種々の演算や制御を行ない、これにより、各種機能を実現する処理装置である。
【0030】
図3は、第1実施形態に係るCPU2の機能構成を示す図である。CPU2は、上記アプリケーションプログラムを実行することにより、第1取得部20,第2取得部21,判定部22,表示制御部23,読出し間隔算出部24,合成値算出部25,連結部26,データ位置検出部27,変換部28として機能する。
第1取得部20は、モーションレコーダにおける測定データフォルダ31が記憶された記憶装置から、測定データフォルダ31を取得し、記憶部3に記録する。すなわち、第1取得部21は、記憶部3に測定データフォルダ31を記憶させる。
【0031】
第2取得部21は、後述する算出部24にて算出された読出し間隔に基づいて、データファイル32から測定データを取得する(処理済特定データ)。すなわち、第2取得部21は、読出し手段として機能する。
また、複数のデータファイル32が存在する場合には、第2取得部21は、後述するデータ位置判定部27により取得すべき測定データが存在すると判断されたデータファイル32から、測定データを取得する。
【0032】
判定部22は、例えば、ユーザが、入力部4を用いて指定した測定データフォルダ31に測定データが存在するか否かを判定する。
具体的には、判定部22は、ユーザが指定した、測定データフォルダ31に含まれるヘッダファイル33の測定開始時刻331と、データファイル32のファイル名に含まれる日付とを比較する。さらに、この比較とともに、判定部22は、測定データフォルダ31に含まれるヘッダファイル33の開始ファイル情報332とデータファイル32のファイル名に含まれるファイル連結情報とを比較する。これらの比較結果が一致する場合には、判定部22は、ファイル連結情報に基づいて、ファイル連結情報が連続するデータファイル32に含まれる測定データの総数を計算する。この計算結果が、0よりも大きければ、判定部22は、測定データフォルダ31には有効なデータが存在するものと判定する。
【0033】
表示制御部23は、表示部5の表示状態を制御することで、時系列データ等の各種の情報を表示部5に表示させる表示制御手段として機能する。
読出し間隔算出部24は、ユーザが、入力部4を用いて指定した、表示時間範囲および表示精度としての表示データ数に基づいて、データファイル32から測定データを読み出す間隔を算出する。
【0034】
より具体的には、読出し間隔算出部24は、下記(1)式および(2)式に基づいて測定データの読出し間隔を算出する。すなわち、読出し間隔算出部24は、読出し間隔決定手段として機能する。
読出し間隔≒表示間隔÷測定周期 ・・・(1)
表示間隔≒表示時間範囲÷表示データ数 ・・・(2)
ここで、測定周期とは、モーションレコーダが加速度等の情報を測定する周期である。
【0035】
なお、読出し間隔や表示間隔に、小数点以下の数値が含まれる場合には、小数点以下を切り上げてもよいし切り下げてもよい。
合成値算出部25は、入力部4からの指示に応じてモーションレコーダにより測定された3軸方向の加速度等の情報のうち少なくとも2以上の情報(2特定データ)を合成した値を算出する。具体的には、読出し間隔算出部24により算出された読出し間隔に基づいて、第2取得部21によって取得され、後述する変換部28により変換された3軸方向の加速度等の情報のうち少なくとも2以上の情報(処理済2特定データ)を合成した値(合成処理済2特定データ)を算出する。すなわち、合成値算出部25は距離合成処理を行なう。例えば、X,Y,Z軸の加速度情報を合成した値rを算出する場合には、下記(3)式に基づいて合成値rを算出する。すなわち、合成値算出部25は、合成手段として機能する。
【0036】
【数1】

【0037】
なお、(3)式において、X,Y,Zは、それぞれ後述する変換部28により変換されたX,Y,Z軸方向の加速度である。
連結部26は、読出し間隔算出部24にて算出された読出し間隔に基づいて第2取得部21がデータファイル32から取得した測定データや合成値算出部25により算出された合成値rを連結する。具体的には、後述する変換部28で変換された、第2取得部21が取得した測定データや合成値算出部25により算出された合成値rに対して補間処理を行なうことで測定データ同士を連結し、時系列データを作成する。
ここで、補間処理とは、例えば、線形補間である。なお、連結部26は、スプライン補間,ベジェ補間,ラグランジェ補間等の種々の補間方法を用いることもできる。
【0038】
データ位置判定部27は、モーションレコーダにより複数のデータファイル32が作成された場合に、第2取得部21が、取得すべき測定データがどのデータファイル32に存在するかを判定する。
具体的には、1のデータファイル32に記録されている測定データの点数と、読出し間隔算出部24により算出された読出し間隔とに基づいて、どのデータファイル32に第2取得部21が取得すべき測定データが存在するかを判定する。
【0039】
変換部28は、第2取得部21が、データファイル32から取得した測定データを、ヘッダファイル33に含まれるキャリブレーション値333およびセンサ係数334に基づいて、下記(4)式により測定データを変換する。
変換後の測定データ=[(測定データ)−(キャリブレーション値)]×センサ係数
・・・(4)
上述の如く構成された、第1実施形態の情報処理装置1の動作を、図4に示すフローチャート(ステップA1,A2)を参照しながら説明する。
【0040】
第1取得部20により、モーションレコーダにより作成された1以上の測定データフォルダ31を記憶部3に保存した後(記憶ステップ)、ユーザが、入力部4を用いて測定データフォルダ31を指定する(ステップA1)。次に、第2取得部21が、ユーザにより指定された測定データフォルダ31のデータファイル32から測定データを取得し、表示制御部23が、表示部5に時系列データを表示させる(ステップA2)。
【0041】
次に、測定データフォルダ31を指定するステップの詳細、すなわち図4におけるステップA1の詳細な動作を、図5に示すフローチャート(ステップA11〜A14)を参照しながら説明する。
まず、ユーザが、入力部4を用いて、記憶部3に保存された測定データフォルダ31を指定する(ステップA11)。次に、判定部22は、指定された測定データフォルダ31に測定データが存在するか否かを判定する(ステップA12)。指定された測定データフォルダ31に測定データが存在する場合(ステップA12のYesルート参照)には、第2取得部21が、ヘッダファイル33に含まれる測定開始時刻331を取得し、表示制御部23が測定開始時刻331を表示部5に表示させることで、表示部5は測定開始時刻331が示す時刻を表示する(ステップA13)。さらに、ユーザは、表示部5に表示された測定開始時刻331が示す時刻を指定する(ステップA14)。
【0042】
なお、ステップA12にて、指定された測定データフォルダ31に測定データが存在しないと判定された場合(ステップA12のNoルート参照)には、表示制御部23は、測定データが存在しない旨を表示部5に表示させることで、ユーザに対して、他の測定データフォルダ31を指定するように促す。
次に、時系列データを表示するステップの詳細、すなわち図4におけるステップA2の詳細な動作を、図6に示すフローチャート(ステップA21〜A26)を参照しながら説明する。
【0043】
まず、ユーザが、入力部4を用いて、表示部5に表示するX,Y,Z軸方向の加速度等の情報、および、これらの加速度等の情報のうち少なくとも2以上の情報を合成した合成値rのうち、少なくとも1以上のデータ成分を特定データとして指定する(ステップA21)。次に、ユーザが、入力部4を用いて、表示時間範囲を指定する(ステップA22)。なお、初期状態においては、ユーザにより選択された測定データフォルダ31に含まれるデータファイル32に係る全ての時間範囲が自動的に表示時間範囲として指定されたものとみなすこともできる。さらに、ユーザが、入力部4を用いて、表示データ数を表示精度として指定する(ステップA23)。
【0044】
次に、読出し間隔算出部24が、指定された表示時間範囲と表示データ数とに基づいて、データ読出し間隔を算出する(ステップA24;読出し間隔決定ステップ)。第2取得部21は、読出し間隔算出部24により算出された読出し間隔に基づいて、データファイル32から、ステップA21にて選択された成分の測定データを取得する。なお、ステップA21にて合成値rが選択されている場合には、第2取得部21が、読出し間隔算出部24により算出された読出し間隔に基づいて、データファイル32からX,Y,Z成分のうち少なくとも2以上の成分の測定データを取得し、変換部28により変換された後に、合成値算出部25により、合成値rが算出される。次に、連結部26は、第2取得部21により取得された測定データ、または、合成値算出部25により算出された合成値rを連結することで、時系列データを作成する(ステップA25)。そして、表示制御部23が、連結部26により作成された時系列データを表示部5に表示させる(ステップA26)。なお、具体的な表示例については、図8〜図10を参照しながら後述する。
【0045】
なお、表示部5に時系列データが表示された状態において、ステップA21の操作が行なわれると、ステップA24〜A26の処理が再び行なわれ、例えば、ステップA21にて新たに追加された成分についての時系列データが表示される。
さらに、表示部5に時系列データが表示された状態において、ステップA22の操作が行なわれると、ステップA24〜A26の処理が再び行なわれ、ステップA24で新たに算出された測定データの読出し間隔に基づいて、時系列データが表示される。
【0046】
また、表示部5に時系列データが表示された状態において、ステップA23の操作が行なわれると、ステップA24〜A26の処理が再び行なわれ、変更された表示データ数を用いてステップA24で新たに算出された測定データの読出し間隔に基づいて、時系列データが表示される。
次に、時系列データを作成するステップの詳細、すなわち図6におけるステップA25の詳細な動作を、図7に示すフローチャート(ステップA251〜A263)を参照しながら説明する。
【0047】
まず、第2取得部21は、ヘッダファイル33に記載されている開始ファイル情報332と一致するファイル連結情報を有するデータファイル32を開く(ステップA251)。次に、データ位置判定部27は、開いたデータファイル32内に、読み出すべき測定データがあるか否かを判定する(ステップA252)。読み出すべきデータが、現在開いているデータファイル32内にある場合(ステップA253のYesルート参照)には、第2取得部21は、測定データを取得する(ステップA254;読出しステップ)。さらに、ステップA254で取得された測定データは、変換部28において上記(4)式による変換を施され(ステップA255)、連結部26が補間処理を行なうことで、ステップA255において変換されたデータは、既に変換された他のデータと連結される(ステップA256)。その後、判定部22が、ステップA256にて連結されたデータ数とユーザが指定した表示データ数とを比較し、連結されたデータ数が、表示データ数と同じ場合には、時系列データの作成が完了したと判定し測定データの連結処理を終了する(ステップA257のYesルート参照)。また、ステップA257において、判定部22が、ステップA256にて連結されたデータ数が、表示データ数に満たないと判定した場合(ステップA257のNoルート参照)には、再びステップA252に戻り、取得すべき測定データが現在開いているデータフォルダに存在するか否かを判定する(ステップA257のNoルートからステップA252)。
【0048】
一方、取得すべき測定データが、現在開いているデータフォルダ32に存在せず(ステップA253のNoルート参照)、ファイル連結情報が連続するデータフォルダ32に存在する場合(ステップA258のYesルート参照)には、第2取得部21は、現在開いているデータファイル32を閉じ、ファイル連結情報が連続するデータファイル32を開き、すなわち、データファイル32を切り替え(ステップA259)、切り替え先のデータファイル32から測定データを取得する(ステップA254)。その後、上述のステップA255〜A257の処理が行なわれる。
【0049】
また、取得すべき測定データが、現在開いているデータフォルダ32のファイル連結情報に続くファイル連結情報を有するデータフォルダ32にも存在しない場合(ステップA258のNoルート参照)には、取得すべき測定データが存在するデータファイル32を検索する(ステップA260)。具体的には、データ位置判定部27は、1のデータファイル32に記録されている測定データの点数と、読出し間隔算出部24により算出された読出し間隔とに基づいて、取得すべき測定データが存在するデータフォルダ32を算出することで、取得すべき測定データが存在するデータファイル32を検索する。言い換えれば、読出し間隔算出部24は、第2取得部21が前回取得した測定データのデータファイル32における位置と、1のデータファイル内のデータ数とから、読み飛ばすデータファイル32の数を算出する。データ位置判定部27が、取得すべき測定データが存在するデータファイル32を発見した場合(ステップA261のYesルート参照)には、第2取得部21は、現在開いているデータファイル32を閉じ、ステップA260にて発見されたデータファイル32を開き、すなわち、データファイル32を切り替え(ステップA262)、切り替え先のデータファイル32から測定データを取得する(ステップA254)。その後、上述のステップA255〜A257の処理が行なわれる。
【0050】
なお、ステップA260において、取得すべき測定データが存在するデータファイル32が発見されない場合(ステップA261のNoルート参照)には、その時点で時系列データの作成を終了する(ステップA263)。
次に、表示部5に表示される画像について説明する。
図8および図9は、ステップA26において表示部5に表示される画像の例を示す図である。
【0051】
例えば、図8に示す、表示画像100には、X,Y,Z軸方向の加速度の時系列データが特定データとして表示される。図9に示す、表示画像101には、X,Y,Z軸方向の加速度の合成値rの時系列データが特定データとして表示される。また、表示画像100,101は、それぞれ表示データ数選択部A,表示範囲設定部B,表示成分設定部C,測定開始時刻表示部D,表示間隔Eおよびデータ表示部Fをそなえる。
【0052】
表示データ数選択部Aは、時系列データの表示サイズ、つまり表示データ数(表示精度)を選択するための表示領域である。この表示データ数選択部Aでは、ユーザが入力部4を用いてプルダウンすることで、種々の表示データ数が表示される。ユーザは入力部4を用いて、表示された種々の表示データ数の中から一つの表示データ数を表示精度として選択する。なお、プルダウンにより選択するのではなく、ユーザが入力部4を用いて表示データ数を直接入力することもできる。また、図8や図9に示す表示データ数選択部Aでは、表示データ数として500が選択されている。
【0053】
表示範囲設定部Bは、拡大,縮小機能等の表示範囲設定を行なうための表示領域である。ユーザが入力部4を用いて表示範囲設定部Bにおける表示を操作することで表示範囲の拡大・縮小等の表示範囲の変更を行なうことができる。例えば、ユーザは、表示範囲設定部Bで拡大を選択した後、データ表示部Fにおける所望の領域をマウスでドラッグすることで、拡大表示したい波形および表示範囲を選択し、表示範囲を変更することができる。
【0054】
なお、ユーザが入力部4を用いて表示範囲を直接入力することもできる。また、ユーザは、入力部4を用いて、表示範囲を直接入力する場合に、表示範囲を示すために2つの時刻を入力してもよいし、表示範囲の始点または終点の時刻のみを指定してもよい。例えば、表示範囲の始点の時刻のみを指定した場合には、ユーザにより指定された始点の時刻とモーションレコーダにより加速度等のデータが測定された最後の時刻とにより定まる時間範囲が指定されたものとみなす。また、例えば、表示範囲の終点の時刻のみを指定した場合には、モーションレコーダにより加速度等のデータが測定された最初の時刻と、ユーザにより指定された始点の時刻とにより定まる時間範囲が指定されたものとみなす。
【0055】
表示成分設定部Cは、三次元空間におけるX,Y,Z軸成分、および、これら3つのうち少なくとも2つの合成成分rのうち少なくとも一つを選択するための表示領域である。この表示成分設定部Cにおいて、ユーザが入力部4を用いて所望の成分を選択設定することで、選択された成分についての時系列データが表示される。
測定開始時刻表示部Dは、ユーザが入力部4を用いて選択した測定データフォルダ31に含まれるヘッダファイル33の測定開始時刻331を表示する表示領域である。複数の測定データフォルダ31を読み込んでいる場合には、ユーザが入力部4を用いてプルダウンすることで、複数の測定開始時刻331が表示される。さらに、ユーザが入力部4を用いて所望の測定開始時刻331を選択することで、選択された測定開始時刻331についての時系列データが表示される。
【0056】
表示間隔Eは、読出し間隔算出部24により算出された読出し間隔、すなわち、表示間隔を表示する。
データ表示部Fは、表示データ数選択部A,表示範囲設定部B,表示成分設定部Cおよび測定開始時刻表示部Dによって選択された条件に従って生成された時系列データを表示する表示領域である。ここで、図8のデータ表示部Dでは、表示成分設定部Cにおいて、X,Y,Z軸の成分を選択設定した場合の時系列データの表示例が示され、図9のデータ表示部Dでは、表示成分設定部Cにおいて合成成分rを選択設定した場合の時系列データの表示例が示されている。
【0057】
図10は、図8に示す表示画像100の要部を、ユーザが入力部4を用いて拡大した場合の表示画像100´を示す図である。この図10に示す表示画像のデータ表示部Fでは、図8のデータ表示部Fにおいて表示範囲設定部Bにより指定された矩形領域Gが拡大表示されている。このとき、表示される時間範囲に基づいて、読出し間隔算出部24が、新たに読出し間隔を算出するため、図10における表示間隔Eが、図8における表示間隔Eと比べ変化する。なお、図9の例では、画像が拡大されるため、表示間隔Eの値は、小さくなっている。
【0058】
このように、第1実施形態の情報処理装置1によれば、読出し間隔算出部24が、表示時間範囲および表示データ数に基づいて、読出し間隔を算出し、この読出し間隔に基づいて第2取得部21が、測定データを取得し、連結部26が、第2取得部21により取得されたデータに基づいて時系列データを作成することにより、測定データが表示部5において表示されるので、モーションレコーダ等により記録されたデータ量が大きい場合において、そのデータ表示部5に表示するために要する時間を大幅に短縮することが可能となる。
【0059】
また、第1実施形態の情報処理装置1によれば、複数のデータファイル32から測定データを取得して時系列データを作成するため、ユーザ操作や測定中のレコーダ不具合などによって、一部のデータファイル32が破損・逸失した場合でも、全ての測定データが利用不可になるわけではなく、有効な測定データを用いて時系列データを部分的に作成し、表示部5に表示することができる。さらに、複数のCPU2に、複数のデータファイル32を分散処理させることで時系列データ作成に要する処理時間をさらに短縮することができる。
【0060】
〔B〕第1実施形態の変形例の説明
図11は第1実施形態の変形例のCPU2の機能構成を示す図である。本変形例におけるCPU2は、図示しない情報処理装置1の内部記憶装置または外部記憶装置に記憶されたアプリケーションプログラムを実行することにより、第1実施形態のCPU2の機能に加え、軌道情報生成部41,姿勢情報生成部42,マーカファイル判定部43および追加部44として機能する。なお、既述の符号と同一の符号は同一もしくは略同一の部分を示しているので、その説明は省略する。
【0061】
なお、本変形例においては、ユーザは、入力部4を用いて、モーションレコーダにより測定された加速度に対する積分階数や、後述する軌道図における視点を指定する。
軌道情報生成部41は、ユーザが軌道図の表示を要求する場合、入力部4から入力された積分階数,視点および表示部5に表示された時系列データに基づいて、軌道情報を生成する。すなわち、軌道情報生成部41は、入力部4から入力された積分階数,視点および連結部26により生成された時系列データに基づいて、軌道情報を生成する。言い換えれば、軌道情報生成部41は、リサージュ合成処理を行なう。例えば、ユーザが入力部4を用いて、被測定対象の正面からの視点、すなわち、三次空間におけるX軸方向およびY軸方向から形成される平面、を選択した場合には、軌道情報生成部41は、X軸方向およびY軸方向についての時系列データに基づいて、軌道情報を生成する。また、例えば、ユーザが入力部4を用いて、1階積分を行なうように指示した場合には、時系列データに対して積分を行なった後に、積分後の時系列データに基づいて軌道情報を生成する。
【0062】
さらに、軌道情報生成部41は、例えば、ユーザが入力部4を用いて指定した時間範囲に含まれる時系列データから生成された軌道情報を、ユーザにより選択された測定データフォルダ31に含まれるデータファイル32に係る全ての時間範囲における時系列データから生成された軌道情報とは異なる形式で表示されるように軌道情報を生成する。
また、軌道情報生成部41は、時系列データにおける時間変化に従って時系列データを読み取り、読み取った時系列データに基づいて軌道情報を算出することで、時間変化に応じた軌道情報の変化を表示部5に表示させることもできる。すなわち、時間変化に応じた軌道情報の変化を動画として表示部5に表示させることもできる。この動画では、指定した時系列データにおける時刻に対応する軌道上のデータ点を強調表示し、入力部4を用いたユーザの操作によりこの指定時刻を変更することで強調表示する点が軌道上を移動する。また、軌道情報生成部41が、一定時間経過後に、この指定時刻を変更するという処理を繰り返すことで、強調表示する点を軌道上で移動させることもできる。
【0063】
なお、この軌道情報生成部41は、既知の種々の手法を用いて実現可能であり、その詳細な説明は省略する。
なお、表示制御部23は、軌道情報生成部41により生成された軌道情報を、表示部5に軌道(リサージュ)画像として表示させる。例えば、表示部5は、ユーザが入力部4を用いて指定した時間範囲に含まれる時系列データから生成された軌道情報を、ユーザにより選択された測定データフォルダ31に含まれるデータファイル32に係る全ての時間範囲における時系列データから生成された軌道情報とは異なる色で表示する。
【0064】
姿勢情報生成部42は、ユーザが、被測定対象の姿勢を示す姿勢情報の表示を要求する場合、入力部4から入力された積分階数および表示部5に表示された時系列データに基づいて、姿勢情報を生成する。すなわち、姿勢情報生成部42は、入力部4から入力された積分階数,視点および連結部26により生成された時系列データに基づいて、姿勢情報を生成する。例えば、例えば、ユーザが入力部4を用いて、1階積分を行なうように指示した場合には、時系列データに対して積分を行なった後に、積分後の時系列データに基づいて姿勢情報を生成する。
【0065】
また、姿勢情報生成部42は、時系列データにおける時間変化に従って時系列データを読み取り、読み取った時系列データに基づいて姿勢情報を算出することで、時間変化に応じた姿勢情報の変化を表示部5に表示させることもできる。すなわち、時間変化に応じた姿勢情報の変化を動画として表示部5に表示させることもできる。すなわち、姿勢情報生成部42は、画像データ生成手段および動画処理手段として機能する。この動画では、姿勢情報を表示させる時系列データにおける時刻を、入力部4を用いたユーザの操作により変更することができる。また、姿勢情報生成部42が、一定時間経過後に、この指定時刻を変更するという処理を繰り返すこともできる。
【0066】
なお、姿勢情報生成部42は、既知の種々の手法を用いて実現可能であり、その詳細な説明は省略する。
また、表示制御部23は、姿勢情報生成部42により生成された姿勢情報を、表示部5に被測定対象の姿勢を示す画像(以下、単に姿勢画像という場合がある)として表示させる。
【0067】
マーカファイル判定部43は、ユーザがマーカファイルにおける情報の表示を要求する場合、マーカファイルと連結部26により生成された時系列データとの整合性を判定する。ここで、マーカファイルとは、モーションレコーダにより測定されたX,Y,Z軸方向の加速度に基づいて算出された特定の情報が記録されたファイルである。例えば、マーカファイルには、モーションレコーダにより測定されたX,Y,Z軸方向の加速度に基づいて、人間である被測定対象が歩行時に一方の足を踏みしめる間隔を示す情報が記録されている。被測定対象が歩行時に一方の足を踏みしめる間隔を示す情報とは、例えば、一方の足を踏みしめた瞬間の時刻情報を時系列的に記録することで表される。なお、歩行時に一方の足を踏みしめる間隔は、例えば、測定されたX,Y,Z軸方向の加速度のピークを検出することで判断できる。
【0068】
マーカファイルは、情報処理装置1がそなえるCPU2が作成してもよいし、図示しない他の情報処理装置が作成してもよく、作成されたマーカファイルは、第1取得部20がアクセス可能な記録媒体に記録されている。
なお、作成されたマーカファイルのファイル名には、例えば、マーカファイルを作成するために用いたX,Y,Z軸方向の加速度の測定開始時の日付が含まれる。例えば、2010年5月8日に、モーションレコーダにより測定されたX,Y,Z軸方向の加速度を用いてマーカファイルを作成した場合、マーカファイルのファイル名は、例えば、「100508」となる。なお、マーカファイルのファイル名は、これに限定されるものではない。
【0069】
マーカファイル判定部43は、マーカファイルのファイル名の日付と、現在表示している時系列データに係る測定開始日とが一致するか否かを判定する。現在表示している時系列データに係る測定開始日は、例えば、マーカファイル判定部43が、現在表示している時系列データに係るヘッダファイル33を参照することで把握できる。
追加部44は、判定部43によって、マーカファイルと連結部26により生成された時系列データとの整合がとれた場合に、マーカファイルの情報に基づいて、マーク表示を行なうための情報を、連結部26により作成された時系列データに追加する。
【0070】
より具体的には、追加部44は、マーカファイルに記載されている時刻情報と、第2取得部21に読み出されて表示部5に表示された測定データの測定時刻と、を比較し、一致する場合には、一致した時刻における測定データを表示させるための情報に、マーク表示(以下、第1マーク表示という場合がある)を行なうための情報を追加する。また、マーカファイルに記載されている時刻情報と一致する測定時刻を有する測定データが表示されていない場合、すなわち上記比較の結果が不一致の場合には、追加部44は、マーカファイルに記載されている時刻情報に最も近い測定データを表示するための情報に、第1マーク表示とは異なる形式でマーク表示(以下、第2マーク表示という場合がある)を行なうための情報を追加する。
【0071】
ここで、表示制御部23は、マーク表示を行なうための情報が追加された時系列データを表示部5に表示させることで、表示部5には、マーク表示が付された時系列データが表示される。
なお、例えば、合成成分rの時系列データに対しては、マーカファイル記載の時刻情報に一致する測定時刻の測定データが表示されているか否かに関わらず、いずれの場合も、表示制御部23が、表示されている測定データに対してマーク表示を重ねて表示部5に表示させる。そのため、第2マーク表示は、取出し間隔(表示間隔)に応じて、異なる値や時刻として表示される場合がある。
【0072】
ここで、上述の如く構成された、本変形例の情報処理装置1が軌道図を表示する場合の動作を、図12に示すフローチャート(ステップA2,ステップA31〜A35)を参照しながら説明する。
まず、上述のステップA2において時系列データが表示部5に表示された状態(ステップA2)で、ユーザが軌道図の表示を要求する場合、入力部4を用いてモーションレコーダにより測定された加速度に対する積分階数を指定する(ステップA31)。さらに、ユーザは、入力部4を用いて軌道図の視点を指定する(ステップA32)。また、ユーザは、入力部4を用いて軌道情報を表示させる時間範囲を指定する(ステップA33)。ユーザにより指定された、積分階数,軌道図の視点および時間範囲に基づいて、軌道情報生成部41は、軌道情報を生成する(ステップA34)。そして、生成された軌道情報を表示制御部23が表示部5に表示させる(ステップA35)。なお、具体的な表示例については、図15を参照しながら後述する。
【0073】
次に、上述の如く構成された、本変形例の情報処理装置1が姿勢情報を表示する場合の動作を、図13に示すフローチャート(ステップA2,ステップA41〜A45)を参照しながら説明する。
まず、上述のステップA2において時系列データが表示部5に表示された状態(ステップA2)で、ユーザが姿勢情報の表示を要求する場合、入力部4を用いてモーションレコーダにより測定された加速度に対する積分階数を指定する(ステップA41)。さらに、ユーザは、入力部4を用いて姿勢情報の視点を指定する(ステップA42)。また、ユーザは、入力部4を用いて姿勢情報を表示させる時間範囲を指定する(ステップA43)。ユーザにより指定された、積分階数,姿勢情報の視点および時間範囲に基づいて、姿勢情報生成部42は、姿勢情報を生成する(ステップA44)。そして、生成された姿勢情報を表示制御部23が表示部5に姿勢情報を表示させる(ステップA45)。なお、具体的な表示例については、図16を参照しながら後述する。
【0074】
さらに、上述の如く構成された、本変形例の情報処理装置1がデータ表示部Fにおいて時系列データに加え他の情報を表示する場合の動作を、図14に示すフローチャート(ステップA2,ステップA51〜A56)を参照しながら説明する。
まず、上述のステップA2において時系列データが表示部5に表示された状態(ステップA2)で、ユーザがマーカファイルの情報の表示を要求する場合、入力部4を用いて、例えば、記憶部3に保存されたマーカファイルを指定する(ステップA51)。次に、マーカファイル判定部43は、マーカファイル名の日付と、現在表示している時系列データに係る測定開始日とが一致するか否かを判定する(ステップA52)。マーカファイル判定部43が、整合性があると判定した場合(ステップA53のYesルート参照)、追加部44が、連結部26により生成された時系列データに対して、整合性があると判定されたマーカファイルに基づくマーク表示を行なうための情報を追加する(ステップA54)。次に、表示制御部23が、追加部44によりマーク表示を行なうための情報が追加された時系列データをデータ表示部Fにおいて表示部5に表示させる(ステップA55)。また、マーカファイル判定部43が、整合性がないと判定した場合(ステップA53のNoルート参照)には、マーカファイルのデータを時系列データに追加する処理を中止する。なお、具体的な表示例については、図17を参照しながら後述する。
【0075】
図15は、ステップA35にて表示される画像の一例を示した図である。図16は、ステップA45にて表示される画像の一例を示した図である。図17は、ステップA55にて表示される画像の一例を示した図である。
図15に示す、軌道画像200は、加速度に起因する情報の強度と方向の軌跡を二軸上に投影した図形運動時の姿勢ぶれや力強さを示す画像である。軌道画像200は、視点選択部201,情報選択部202および軌道図表示部203をそなえる。
【0076】
視点選択部201は、種々の視点を選択するための表示領域で、ユーザが視点選択部201において、入力部4を用いて視点を選択することで、選択した視点に応じた軌道画像200が表示される。図15に示す視点選択部201では、3種類の視点「X−Y,X−Z」,「X−Y,Z−Y」および「Z−X,Z−Y」のうちの一つが選択可能になっている。
【0077】
情報選択部202は、加速度情報に起因する情報を選択するための表示領域で、ユーザが情報選択部202において、入力部4を用いてプルダウンすることで、複数の加速度情報に起因する情報が表示される。例えば、プルダウンにより、加速度,速度,変位が表示される。ユーザが入力部4を用いて、加速度,速度,変位のいずれかを選択する、すなわち、加速度に対する積分階数を選択することで、選択された情報に応じた軌道画像200が表示される。
【0078】
軌道図表示部203は、視点選択部201および情報選択部202で選択された条件に基づき、軌道情報生成部41(図12のステップA34)で算出された軌道情報を軌道図として表示する表示領域である。このとき、時系列データ全体に対応する軌道図を示すとともに、指定された表示時間範囲に含まれる時系列データに対応する軌道図の一部分については、表示色を変えたりハイライト表示等によって強調表示されている。
【0079】
図16に示す、姿勢画像300は、加速度に起因する情報の強度と方向を三次元的に表した画像で、姿勢変化を動画像(いわゆるアニメーション)として表示するものである。姿勢画像300は、時刻経過指示部301,情報選択部302および動画像表示部303をそなえる。
時刻経過指示部301は、ユーザが入力部4を用いて操作可能なスクロールバーを表示する領域である。スクロールバーの全長は、動画像表示部303で表示可能な動画像の時間範囲に対応し、スクロールバーのノブの表示位置は、動画像表示部303で現在表示中の画像の、同時間範囲内での位置に対応している。ユーザは、入力部4を用いてノブの表示位置をドラッグ操作等することにより、所望の時刻での動画像(姿勢変化)を動画像表示部303に表示させることができる。具体的には、ユーザは入力部4を用いて、スクロールバーの位置を変化させることで、姿勢情報生成部42に、スクロールバーの位置の変化に対応する、時系列データにおける時間変化に従って時系列データを読み取らせ、姿勢情報を算出させる。すなわち、時刻経過指示部303は、時刻経過指示手段として機能する。
【0080】
情報選択部302は、加速度情報に起因する情報を選択するための表示領域で、ユーザが情報選択部302において、入力装置4を用いてプルダウンすることで、複数の加速度情報に起因する情報が表示される。例えば、プルダウンにより、加速度,速度,変位が表示される。ユーザが入力部4を用いて、加速度,速度,変位のいずれかを選択する、すなわち、加速度に対する積分階数を選択することで、選択された情報に応じた動画像が、姿勢画像300の動画像表示部303で表示される。
【0081】
図17に示す、表示画像101´は、図9における表示画像101に対して、さらに、マーカファイルの情報に基づくマーク表示が含まれた画像である。符号SM1およびSM2は、それぞれ上記第1マーク表示,第2マーク表示を示す。
なお、表示部5において、図8,図9または図17に示す画像と、図15および図16に示す画像の少なくとも一方とを同時に表示してもよい。
【0082】
このように、本変形例の情報処理装置1によれば、第1実施形態の情報処理装置1と同様の効果を得られるほか、第1実施形態における表示画像100に加え、軌道画像200や姿勢画像300が表示部5表示され、さらには、第1実施形態における表示画像100に対してマーカファイルのデータが追加されるため、ユーザは、これらのデータを比較し、被測定対象の状態を容易に把握することができる。
【0083】
また、本変形例の情報処理装置1によれば、軌道画像200は、ユーザが入力部4を用いて指定した時間範囲に含まれる時系列データから生成された軌道情報を、ユーザにより選択された測定データフォルダ31に含まれるデータファイル32に係る全ての時間範囲における時系列データから生成された軌道情報とは異なる色等で強調表示されるため、ユーザは、指定した時間範囲における軌道情報が、全体の軌道図の中でどのような位置づけであるかを容易に把握することができる。
【0084】
〔C〕第2実施形態の説明
図18は、第2実施形態に係るネットワークシステム(データ処理システム)500を示す図である。ネットワークシステム500は、情報処理装置1およびクライアント装置50をそなえる。情報処理装置1とクライアント装置50とは、通信ネットワークであるインターネット等の通信網60を介して通信可能に接続されている。また、第2実施形態における情報処理装置1は、さらに送受信部7をそなえる。CPU2,記憶部3,入力部4,表示部5および送受信部7は、それぞれバス6を介して相互に通信可能に接続されている。なお、既述の符号と同一の符号は同一もしくは略同一の部分を示しているので、その説明は省略する。
【0085】
本実施形態における情報処理装置1のCPU2は、情報処理装置1の図示しない内部記憶装置または外部記憶装置に記憶されたアプリケーションプログラムを実行することにより、第1実施形態のCPU2の機能に加え、認証部45および送受信制御部46として機能する。
認証部45は、クライアント装置50から送信される、クライアント装置50を特定する情報である識別情報、および、処理装置1を利用するための情報である認証情報(例えば、パスワード)に基づいて、クライアント装置50の認証を行なう。具体的には、情報処理装置1は、識別情報と、この識別情報に対応する認証情報とを関連付けた情報を、認証用テーブルとして記憶部3に記憶しており、認証部45は、この認証用テーブルとクライアント装置50から送信される識別情報および認証情報とを比較することでクライアント装置50の認証を行なう。すなわち、認証部45は、認証手段として機能する。
【0086】
送受信制御部46は、後述する送受信部7を制御する。
送受信部7は、認証部45によりクライアント装置50の認証に成功した場合に、認証に成功した旨を示す利用許可通知をクライアント装置50に送信する。また、送受信部7は、認証部45によりクライアント装置50の認証に失敗した場合には、クライアント装置50に対して、認証に失敗した旨を示す情報を送信する。
【0087】
さらに、送受信部7は、連結部26,軌道情報生成部41,姿勢情報生成部42および追加部44により生成された情報をクライアント装置50に送信する。
また、送受信部7は、後述する送受信部56によって送信された識別情報および認証情報を受信するほか、同じく送受信部56によって送信された表示時間範囲,表示データ数および表示したいX,Y,Z軸等の成分等の情報を受信する。
【0088】
クライアント装置50は、例えばPCであり、種々の情報処理を行なう。ここで、クライアント装置50は、例えば、CPU51,記憶部52,入力部53,表示部54,バス55および送受信部56をそなえる。なお、CPU51,記憶部52,入力部53,表示部54および送受信部56は、それぞれバス55を介して相互に通信可能に接続されている。
【0089】
記憶部52は、例えば、HDDやSSDであり、各種情報を記憶する。記憶部52は、例えば、図示しないモーションレコーダにより作成された測定データフォルダ31を記憶する。
CPU51は、例えば、図示しないクライアント装置50の内部記憶装置または外部記憶装置に記憶されたアプリケーションプログラムを実行することにより種々の演算や制御を行ない、これにより、各種機能を実現する処理装置である。
【0090】
例えば、CPU51は、上記アプリケーションプログラムを実行することで、表示制御部510および送受信制御部511として機能する。
表示制御部510は、表示部54の表示状態を制御するもので、送受信部7から送信された、連結部26,軌道情報生成部41,姿勢情報生成部42および追加部44により生成された情報を表示部54に表示させる。
【0091】
送受信制御部511は、後述する送受信部56を制御する。
入力部53は、例えば、マウスやキーボードであり、ユーザからの入力を受けるものである。具体的には、ユーザは、入力部53を用いて、表示時間範囲,表示データ数,表示したいX,Y,Z軸等の成分を指定する。
表示部54は、例えば、LCDであり、表示制御部510の制御によって各種の情報を表示する。
【0092】
送受信部56は、送受信制御部511の制御に応じて、ユーザが入力部53を用いて入力した各種情報を情報処理装置1に対して送信する。具体的には、送受信部56は、識別情報,認証情報を送信するほか,利用許可通知を受けると、表示時間範囲,表示データ数および表示したいX,Y,Z軸等の成分を、情報処理装置1に送信する。
さらに、送受信部56は、送受信部7によって送信された利用許可通知や連結部26,軌道情報生成部41,姿勢情報生成部42および追加部44により生成された情報を受信する。
【0093】
上述の如く構成された、本実施形態のネットワークシステム500の動作を、図16に示すフローチャート(ステップA61〜A67)を参照しながら説明する。
まず、クライアント装置50の送受信部56は、情報処理装置1に識別情報および認証情報を送信する(ステップA61)。情報処理装置1が、識別情報および認証情報を受信すると、認証部45は、情報処理装置1が有する認証用テーブルとクライアント装置50から受信した識別情報および認証情報とを比較することでクライアント装置50の認証を行なう(ステップA62)。認証部45による認証が成功した場合(ステップA62のYesルート参照)には、送受信部7は、認証完了通知をクライアント装置50に送信する(ステップA63)。クライアント装置50が認証完了通知を受信すると、送受信部56は、記憶部52に記憶された測定データフォルダ31、および、表示時間範囲,表示データ数,表示したいX,Y,Z軸等の成分等の表示条件を送信する(ステップA64)。情報処理装置1が、測定データフォルダ31および表示条件を受信し、第1取得部20により測定データフォルダ31が記憶部3に保存されると、上述の如きステップA24,A25の処理が行なわれることで、時系列データが作成される(ステップA65)。作成された時系列データは、送受信部7によって、クライアント装置50に送信される(ステップA66)。クライアント装置50が時系列データを受信すると、表示制御部510が、時系列データを表示部54に表示させる(ステップA67)。なお、認証部45による認証が失敗した場合(ステップA62のNoルート参照)には、送受信部7は、その旨をクライアント装置50に送信し、クライアント装置50の表示部54にその旨を表示させることで、再度、送受信部56によって識別情報および認証情報を送信するように促す。
【0094】
このように、第2実施形態におけるネットワークシステム500においても、第1実施形態の情報処理装置1と同様の効果を得られる。
また、第2実施形態におけるネットワークシステム500によれば、ユーザがクライアント装置50から通信網60を介して情報処理装置1にアクセスして、モーションレコーダによる測定データの表示処理サービスを享受する際、識別情報および認証情報によってユーザの本人認証が行なわれるので、情報処理装置1の管理者はセキュリティを確保しながら表示処理サービスを提供することができる。
【0095】
さらに、第2実施形態におけるネットワークシステム500によれば、クライアント装置50が、インターネット等の情報網60を介して情報処理装置1と接続されているため、ユーザが情報処理装置1を直接操作できない場合においても、モーションレコーダにより記録された情報をディスプレイ等の表示装置に表示するために要する時間を短縮することが可能となる。
【0096】
〔D〕その他
なお、開示の技術は上述した実施形態に限定されるものではなく、本実施形態の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、本実施形態の一例では、第1取得部20は、測定データフォルダ31を記憶部31に保存しているが、これに限定されるものではない。例えば、情報処理装置1がアクセス可能なストレージドライブに、測定データフォルダ31を保存してもよい。
【0097】
また、本実施形態の一例では、クライアント装置50は、記憶部52に測定データフォルダ31を保存しているが、これに限定されるものではない。例えば、クライアント装置50がアクセス可能なストレージドライブに、測定データフォルダ31を保存してもよい。
さらに、図6に示すフローチャートにおいて、ステップA21,A22,A23の順で処理が行なわれるが、これに限定されるものではなく、これらのステップA21,A22,A23の順序は問わないこととしてもよい。
【0098】
また、図7に示すフローチャートにおいて、最初にデータファイル32を開く以前に、ステップA260のファイル検索を行い、事前に取得すべきデータが、どのデータファイル32に存在するか判定した後に、データファイル32を開き、測定データを取得してもよい。
さらに、図12に示すフローチャートにおいて、ステップA31,A32,A33の順で処理が行なわれるが、これに限定されるものではなく、これらのステップA31,A32,A33の順序は問わないこととしてもよい。
【0099】
また、図13に示すフローチャートにおいて、ステップA41,A42,A43の順で処理が行なわれるが、これに限定されるものではなく、これらのステップA41,A42,A43の順序は問わないこととしてもよい。
また、本実施形態の一例では、加速度情報をモーションレコーダにより測定することを前提としているが、これに限定されるものではなく、加速度情報を測定できる装置であれば、モーションレコーダでなくともよい。
【0100】
さらに、本実施形態の一例では、軌道画像200には、時刻経過指示部301は含まれていないが、これに限定されるものではなく、軌道情報を動画として表示部5に表示する場合には、軌道画像200に時刻経過指示部301を含めてもよい。
なお、情報処理装置1やクライアント装置50にそなえられるCPUの各機能を実現するための種々のアプリケーションプログラムは、例えばフレキシブルディスク,CD(CD−ROM,CD−R,CD−RW等),DVD(DVD−ROM,DVD−RAM,DVD−R,DVD+R,DVD−RW,DVD+RW,HD DVD等),ブルーレイディスク,磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスク等の、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される。そして、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送し格納して用いる。又、そのプログラムを、例えば磁気ディスク,光ディスク,光磁気ディスク等の記憶装置(記録媒体)に記録しておき、その記憶装置から通信経路を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0101】
1 情報処理装置
2,51 CPU
3,52 記憶部
4,53 入力部
5,54 表示部
6,55 バス
7,56 送受信部
20 第1取得部
21 第2取得部
22 判定部
23 表示制御部
24 読出し間隔算出部
25 合成値算出部
26 連結部
27 データ位置確認部
28 変換部
31 測定データフォルダ
32 データファイル
33 ヘッダファイル
41 軌道情報生成部
42 姿勢情報生成部
43 マーカファイル判定部
44 追加部
45 認証部
46 送受信制御部
50 クライアント装置
60 通信網
100 表示画像
100´ 表示画像
101 表示画像
101´ 表示画像
200 軌道画像
201 視点選択部
202 情報選択部
203 軌道図表示部
300 姿勢画像
301 時刻経過指示部
302 情報選択部
303 動画像表示部
331 測定開始時刻
332 開始ファイル情報
333 キャリブレーション値
334 センサ係数
500 ネットワークシステム
510 表示制御部
511 送受信制御部
A 表示データ数選択部
B 表示範囲設定部
C 表示成分設定部
D 測定開始時刻表示部
E 表示間隔
F データ表示部
G 矩形領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被測定対象の三次元空間におけるX,Y,Z方向の運動加速度に起因する情報であって時系列的に連続したデータ(以下、X方向の上記データをXデータ、Y方向の上記データをYデータ、Z方向の上記データをZデータとそれぞれいう)を取り込んで、上記のX,Y,Zデータを表示部にて表示するために上記のX,Y,Zデータに所要の処理を施すデータ処理方法であって、
上記のX,Y,Zデータを記憶する記憶ステップと、
上記のX,Y,Zデータのうちの少なくとも1つのデータ(以下、このデータを特定データという)について上記表示部で表示したい時間範囲を設定する時間範囲設定ステップと、
上記特定データについての表示精度を設定する表示精度設定ステップと、
上記の時間範囲と表示精度とから、上記記憶ステップで記憶されている上記特定データの読出し間隔を決定する読出し間隔決定ステップと、
上記読出し間隔決定ステップで決定された上記読出し間隔で上記特定データを読み出す読出しステップとをそなえて構成されたことを特徴とする、データ処理方法。
【請求項2】
上記記憶ステップが、上記のX,Y,Zデータを複数のファイルに分割して記憶することを特徴とする、請求項1記載のデータ処理方法。
【請求項3】
上記時間範囲設定ステップが、表示すべき最初の時刻及び最後の時刻のうちの一方または両方を指定することにより上記時間範囲を設定することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のデータ処理方法。
【請求項4】
上記時間範囲設定ステップが、上記のX,Y,Zデータのうちの少なくとも2つのデータ(以下、このデータを2特定データという)についてそれぞれ上記表示部で表示したい時間範囲を設定するように構成され、
上記読出し間隔決定ステップが、上記時間範囲と表示精度とから、上記記憶ステップで記憶されている上記2特定データの読出し間隔を決定するように構成され、
上記読出しステップが、上記読出し間隔決定ステップで決定された上記読出し間隔で上記2特定データを読み出すように構成されて、
且つ、上記の読出し間隔で読み出された2特定データ(以下、この2特定データを処理済2特定データという)を合成処理する合成ステップをそなえていることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のデータ処理方法。
【請求項5】
上記合成ステップが、上記処理済2特定データを距離合成処理することを特徴とする、請求項4記載のデータ処理方法。
【請求項6】
上記合成ステップが、上記処理済2特定データをリサージュ合成処理することを特徴とする、請求項4記載のデータ処理方法。
【請求項7】
上記の読出し間隔で読み出された特定データに基づいて、上記被測定対象の動きを表す画像データを生成する画像データ生成ステップと、
上記の読出し間隔で読み出された特定データについて時刻経過指示を行なう時刻経過指示ステップと、
上記時刻経過指示ステップで行なわれる時刻経過指示に連動して、上記画像データを変更することで、上記画像データに動画処理を施す動画処理ステップとをそなえていることを特徴とする、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のデータ処理方法。
【請求項8】
被測定対象の三次元空間におけるX,Y,Z方向の運動加速度に起因する情報であって時系列的に連続したデータ(以下、X方向の上記データをXデータ、Y方向の上記データをYデータ、Z方向の上記データをZデータとそれぞれいう)を取り込んで、上記のX,Y,Zデータを表示部にて表示するために上記のX,Y,Zデータに所要の処理を施すデータ処理装置であって、
上記のX,Y,Zデータを記憶する記憶手段と、
上記のX,Y,Zデータのうちの少なくとも1つのデータ(以下、このデータを特定データという)について上記表示部で表示したい時間範囲を設定する時間範囲設定手段と、
上記特定データについての表示精度を設定する表示精度設定手段と、
上記の時間範囲と表示精度とから、上記記憶手段で記憶されている上記特定データの読出し間隔を決定する読出し間隔決定手段と、
上記読出し間隔決定手段で決定された上記読出し間隔で上記特定データを読み出す読出し手段とをそなえて構成されたことを特徴とする、データ処理装置。
【請求項9】
上記記憶手段が、上記のX,Y,Zデータを複数のファイルに分割して記憶することを特徴とする、請求項8記載のデータ処理装置。
【請求項10】
上記時間範囲設定手段が、表示すべき最初の時刻及び最後の時刻のうちの一方または両方を指定することにより上記時間範囲を設定することを特徴とする、請求項8または請求項9に記載のデータ処理装置。
【請求項11】
上記時間範囲設定手段が、上記のX,Y,Zデータのうちの少なくとも2つのデータ(以下、このデータを2特定データという)についてそれぞれ上記表示部で表示したい時間範囲を設定するように構成され、
上記読出し間隔決定手段が、上記時間範囲と表示精度とから、上記記憶手段で記憶されている上記2特定データの読出し間隔を決定するように構成され、
上記読出し手段が、上記読出し間隔決定手段で決定された上記読出し間隔で上記2特定データを読み出すように構成されて、
且つ、上記の読出し間隔で読み出された2特定データ(以下、この2特定データを処理済2特定データという)を合成処理する合成手段をそなえていることを特徴とする、請求項8〜請求項10のいずれか1項に記載のデータ処理装置。
【請求項12】
上記合成手段が、上記処理済2特定データを距離合成処理することを特徴とする、請求項11記載のデータ処理装置。
【請求項13】
上記合成手段が、上記処理済2特定データをリサージュ合成処理することを特徴とする、請求項11記載のデータ処理装置。
【請求項14】
上記の読出し間隔で読み出された特定データに基づいて、上記被測定対象の動きを表す画像データを生成する画像データ生成手段と、
上記の読出し間隔で読み出された特定データについて時刻経過指示を行なう時刻経過指示手段と、
上記時刻経過指示手段で行なわれる時刻経過指示に連動して、上記画像データを変更することで、上記画像データに動画処理を施す動画処理手段とをそなえていることを特徴とする、請求項8〜請求項13のいずれか1項に記載のデータ処理装置。
【請求項15】
請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のデータ処理方法により、上記の読出し間隔で読み出された特定データ(この特定データを処理済み特定データという)を用いて、上記表示部に該処理済み特定データに関する情報を表示することを特徴とする、データ表示方法。

【請求項16】
上記表示部に該処理済み特定データに関する情報が表示されている状態で、
変更したい時間範囲または表示精度を指定することにより、上記時間範囲または表示精度を変更し、
該変更された時間範囲または表示精度に応じて読出し間隔を変更し、この変更された読出し間隔で上記特定データ(この特定データを変更処理済特定データという)を読み出し、この変更処理済特定データを用いて、上記表示部に該変更処理済み特定データに関する情報を表示することを特徴とする、請求項15記載のデータ表示方法。
【請求項17】
請求項4〜請求項6のいずれか1項に記載のデータ処理方法により、上記の読出し間隔で読み出され合成処理された2特定データ(この特定データを合成処理済み2特定データという)を用いて、上記表示部に該合成処理済み2特定データに関する情報を表示することを特徴とする、請求項15または請求項16に記載のデータ表示方法。
【請求項18】
請求項7記載のデータ処理方法により、上記表示部に該動画処理を施された上記画像データに関する情報を表示することを特徴とする、請求項15〜請求項17のいずれか1項に記載のデータ表示方法。
【請求項19】
請求項8〜請求項14のいずれか1項に記載のデータ処理装置と、
該データ処理装置から、上記の読出し間隔で読み出された特定データ(この特定データを処理済み特定データという)を用いて、上記表示部に該処理済み特定データに関する情報を表示する表示制御手段とをそなえたことを特徴とする、データ表示装置。
【請求項20】
上記表示部に該処理済み特定データに関する情報が表示されている状態で、変更したい時間範囲または表示精度を指定することにより、上記時間範囲または表示精度を変更する変更手段をそなえ、
上記表示制御手段が、該変更された時間範囲または表示精度に応じて読出し間隔を変更し、この変更された読出し間隔で上記特定データ(この特定データを変更処理済特定データという)を読み出し、この変更処理済特定データを用いて、上記表示部に該変更処理済み特定データに関する情報を表示するよう制御することを特徴とする、請求項19記載のデータ表示装置。
【請求項21】
該表示制御手段が、請求項11〜請求項13のいずれか1項に記載のデータ処理装置により、上記の読出し間隔で読み出され合成処理された2特定データ(この特定データを合成処理済み2特定データという)を用いて、上記表示部に該合成処理済み2特定データに関する情報を表示することを特徴とする、請求項19または請求項20に記載のデータ表示装置。
【請求項22】
該表示制御手段が、請求項14記載のデータ処理装置により、上記表示部に該動画処理を施された上記画像データに関する情報を表示することを特徴とする、請求項19〜請求項21のいずれか1項に記載のデータ表示装置。
【請求項23】
相互に通信ネットワークを介して接続されたクライアント装置とデータ処理装置とを有するネットワークシステムにおいて、
まず、該クライアント装置において、該クライアント装置を特定する識別情報と該データ処理装置を利用するための認証情報とを該通信ネットワークを通じて該データ処理装置へ送信し、
該データ処理装置において、該クライアント装置からの上記の識別情報及び認証情報に基づいて、該クライアント装置に対し利用許可できるかどうかを認証し、利用許可できる場合は、利用許可通知を該クライアント装置に送信し、
該クライアント装置では該利用許可通知を受けると、該被測定対象の三次元空間におけるX,Y,Z方向の運動加速度に起因する情報であって時系列的に連続したデータ(以下、X方向の上記データをXデータ、Y方向の上記データをYデータ、Z方向の上記データをZデータとそれぞれいう)を該通信ネットワークを通じ該データ処理装置に送信し、
該データ処理装置では、
該クライアント装置から送信されてきた、上記のX,Y,Zデータを記憶し、
上記のX,Y,Zデータのうちの少なくとも1つのデータ(以下、このデータを特定データという)について上記表示部で表示したい時間範囲と、上記特定データについての表示精度とから、記憶されている上記特定データの読出し間隔を決定し、
この読出し間隔で上記特定データを読み出して(この特定データを処理済特定データという)、この処理済特定データを該通信ネットワークを通じ該クライアント装置に送信することを特徴とする、ネットワークシステムを用いたデータ処理方法。
【請求項24】
相互に通信ネットワークを介して接続されたクライアント装置とデータ処理装置とを有するネットワークシステムにおいて、
該クライアント装置が、
該クライアント装置を特定する識別情報と該データ処理装置を利用するための認証情報とを該通信ネットワークを通じて該データ処理装置へ送信する手段をそなえ、
該データ処理装置が、該クライアント装置からの上記の識別情報及び認証情報を受信する手段と、
上記の識別情報及び認証情報に基づいて、該クライアント装置に対し利用許可できるかどうかを認証する認証手段と、
該認証手段で、利用許可と認証されると利用許可通知を該クライアント装置に送信する手段とをそなえ、
さらに該クライアント装置が、
該データ処理装置からの該許可通知を受けると、該被測定対象の三次元空間におけるX,Y,Z方向の運動加速度に起因する情報であって時系列的に連続したデータ(以下、X方向の上記データをXデータ、Y方向の上記データをYデータ、Z方向の上記データをZデータとそれぞれいう)を該通信ネットワークを通じ該データ処理装置に送信する手段をそなえ、
さらに、該データ処理装置は、
該クライアント装置から送信されてきた、上記のX,Y,Zデータを記憶する記憶手段と、
上記のX,Y,Zデータのうちの少なくとも1つデータ(以下、このデータを特定データという)について表示部で表示したい時間範囲と、上記特定データについての表示精度とから、上記記憶手段で記憶されている上記特定データの読出し間隔を決定する手段と、
当該読出し間隔で上記特定データを読み出して(この特定データを処理済特定データという)、この処理済特定データを該通信ネットワークを通じ該クライアント装置に送信する手段とをそなえていることを特徴とする、ネットワークシステムを用いたデータ処理システム。
【請求項25】
相互に通信ネットワークを介して接続されたクライアント装置とデータ処理装置とを有するネットワークシステムにおいて、
該クライアント装置からの、該クライアント装置を特定する識別情報と該データ処理装置を利用するための認証情報とを該通信ネットワークを通じて受信する手段と、
上記の識別情報及び認証情報に基づいて、該クライアント装置に対し利用許可できるかどうかを認証する認証手段と、
該認証手段で、利用許可と認証されると利用許可通知を該クライアント装置に送信する手段と、
該データ処理装置からの該利用許可通知を受けた該クライアント装置が、該被測定対象の三次元空間におけるX,Y,Z方向の運動加速度に起因する情報であって時系列的に連続したデータ(以下、X方向の上記データをXデータ、Y方向の上記データをYデータ、Z方向の上記データをZデータとそれぞれいう)を該通信ネットワークを通じ該データ処理装置に送信してきた、上記のX,Y,Zデータを記憶する記憶手段と、
上記のX,Y,Zデータのうちの少なくとも1つデータ(以下、このデータを特定データという)について表示部で表示したい時間範囲と、上記特定データについての表示精度とから、上記記憶手段で記憶されている上記特定データの読出し間隔を決定する手段と、
当該読出し間隔で上記特定データを読み出して(この特定データを処理済特定データという)、この処理済特定データを該該通信ネットワークを通じ該クライアント端末に送信する手段とをそなえていることを特徴とする、ネットワークシステを用いたデータ処理システムに使用されるデータ処理装置。
【請求項26】
相互に通信ネットワークを介して接続されたクライアント装置とデータ処理装置とを有するネットワークシステムにおいて、
該クライアント装置を特定する識別情報と該データ処理装置を利用するための認証情報とを該通信ネットワークを通じて該データ処理装置へ送信する手段と、
該データ処理装置において該クライアント装置からの上記の識別情報及び認証情報に基づいて認証された該データ処理装置からの利用許可通知を受けると、該被測定対象の三次元空間におけるX,Y,Z方向の運動加速度に起因する情報であって時系列的に連続したデータ(以下、X方向の上記データをXデータ、Y方向の上記データをYデータ、Z方向の上記データをZデータとそれぞれいう)を該通信ネットワークを通じ該データ処理装置に送信する手段と、
該データ処理装置で記憶されている上記のX,Y,Zデータのうちの少なくとも1つのデータ(以下、このデータを特定データという)について表示部で表示したい時間範囲と、上記特定データについての表示精度とから、決定されて、当該読出し間隔で読み出された上記特定データ(この特定データを処理済特定データという)を該通信ネットワークを通じ受信する手段とをそなえていることを特徴とする、ネットワークシステムを用いたデータ処理システムに使用されるクライアント装置。
【請求項27】
被測定対象の三次元空間におけるX,Y,Z方向の運動加速度に起因する情報であって時系列的に連続したデータ(以下、X方向の上記データをXデータ、Y方向の上記データをYデータ、Z方向の上記データをZデータとそれぞれいう)を取り込んで、上記のX,Y,Zデータを表示部にて表示するために上記のX,Y,Zデータに所要の処理を施すデータ処理方法に使用されるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
該コンピュータに、
上記のX,Y,Zデータを記憶する記憶ステップと、
上記のX,Y,Zデータのうちの少なくとも1つのデータ(以下、このデータを特定データという)について上記表示部で表示したい時間範囲を設定する時間範囲設定ステップと、
上記特定データについての表示精度を設定する表示精度設定ステップと、
上記の時間範囲と表示精度とから、上記記憶ステップで記憶されている上記特定データの読出し間隔を決定する読出し間隔決定ステップと、
上記読出し間隔決定ステップで決定された上記読出し間隔で上記特定データを読み出す読出しステップとを実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項28】
被測定対象の三次元空間におけるX,Y,Z方向の運動加速度に起因する情報であって時系列的に連続したデータ(以下、X方向の上記データをXデータ、Y方向の上記データをYデータ、Z方向の上記データをZデータとそれぞれいう)を取り込んで、上記のX,Y,Zデータを表示部にて表示するために上記のX,Y,Zデータに所要の処理を施し、この処理後の上記のX,Y,Zデータを表示するデータ表示方法に使用されるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
該コンピュータに、
上記のX,Y,Zデータを記憶する記憶ステップと、
上記のX,Y,Zデータのうちの少なくとも1つのデータ(以下、このデータを特定データという)について上記表示部で表示したい時間範囲を設定する時間範囲設定ステップと、
上記特定データについての表示精度を設定する表示精度設定ステップと、
上記の時間範囲と表示精度とから、上記記憶ステップで記憶されている上記特定データの読出し間隔を決定する読出し間隔決定ステップと、
上記読出し間隔決定ステップで決定された上記読出し間隔で上記特定データを読み出す読出しステップと、
上記の読出し間隔で読み出された特定データ(この特定データを処理済み特定データという)を用いて、上記表示部に該処理済み特定データに関する情報を表示す表示制御ステップとを実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項29】
被測定対象の三次元空間におけるX,Y,Z方向の運動加速度に起因する情報であって時系列的に連続したデータ(以下、X方向の上記データをXデータ、Y方向の上記データをYデータ、Z方向の上記データをZデータとそれぞれいう)を取り込んで、上記のX,Y,Zデータを表示部にて表示するために上記のX,Y,Zデータに所要の処理を施すデータ処理方法に使用されるプログラムであって、
コンピュータに、
上記のX,Y,Zデータを記憶する記憶ステップと、
上記のX,Y,Zデータのうちの少なくとも1つのデータ(以下、このデータを特定データという)について上記表示部で表示したい時間範囲を設定する時間範囲設定ステップと、
上記特定データについての表示精度を設定する表示精度設定ステップと、
上記の時間範囲と表示精度とから、上記記憶ステップで記憶されている上記特定データの読出し間隔を決定する読出し間隔決定ステップと、
上記読出し間隔決定ステップで決定された上記読出し間隔で上記特定データを読み出す読出しステップとを実行させるためのプログラム。
【請求項30】
被測定対象の三次元空間におけるX,Y,Z方向の運動加速度に起因する情報であって時系列的に連続したデータ(以下、X方向の上記データをXデータ、Y方向の上記データをYデータ、Z方向の上記データをZデータとそれぞれいう)を取り込んで、上記のX,Y,Zデータを表示部にて表示するために上記のX,Y,Zデータに所要の処理を施し、この処理後の上記のX,Y,Zデータを表示するデータ表示方法に使用されるプログラムであって、
コンピュータに、
上記のX,Y,Zデータを記憶する記憶ステップと、
上記のX,Y,Zデータのうちの少なくとも1つのデータ(以下、このデータを特定データという)について上記表示部で表示したい時間範囲を設定する時間範囲設定ステップと、
上記特定データについての表示精度を設定する表示精度設定ステップと、
上記の時間範囲と表示精度とから、上記記憶ステップで記憶されている上記特定データの読出し間隔を決定する読出し間隔決定ステップと、
上記読出し間隔決定ステップで決定された上記読出し間隔で上記特定データを読み出す読出しステップと、
上記の読出し間隔で読み出された特定データ(この特定データを処理済み特定データという)を用いて、上記表示部に該処理済み特定データに関する情報を表示する表示ステップとを実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−243002(P2011−243002A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−114623(P2010−114623)
【出願日】平成22年5月18日(2010.5.18)
【出願人】(000005968)三菱化学株式会社 (4,356)
【Fターム(参考)】