説明

データ受け入れプロセス

ユーザ端末(15)は、同じインターネットアプリケーション(14)からのパケットデータの複数の複製の連続(1、2、3、...1’、2’、3’、...1”、2”、3”)に対する複数のアクセス要求を行うことにより、インターネット(17)などのような分散型情報ネットワーク上でインターネットアプリケーション(14)からのデータにアクセスし、各連続はパケットの順序付けられた集合(1、2、3、4、5、6)の各パケットの1つのインスタンスを含む。連続(1、2、3、4”、5”、6”)の中の各パケットの受信される第1のインスタンスが受け入れられ、該受け入れられたパケットが1つの完全な連続(16)にアセンブルされる。これにより、任意の1つのリンク(21、22、23)での遅延はメッセージの受信を遅延させないことが確実になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠隔インターネットベースのサーバ及びアプリケーションからの音声及びビデオ会議データのような、待ち時間に依存するトラフィックの受け入れ(accession)に関する。このようなトラフィックでは、ユーザがリアルタイムで交信しているときに遅延時間を最小限にすることが重要である。
【背景技術】
【0002】
現在では、高ビットレート(毎秒2Mb)のADSL(非対称型デジタル加入者ループ)接続を有するユーザがインターネット上でリアルタイムデータの送受信を試みる場合、輻輳及び共用される中間リンクでの他のユーザとの容量に関する競合のためにデータパケットが遅延する可能性があるので、結果は満足のいかないものとなる場合がある。この遅延は、それが刻一刻と存在する他のトラフィックに依存するので可変である。リアルタイムトラフィックに優先順位を付けるために基礎を成す(underlying)ネットワークを改変することが可能である(例えば、国際特許出願WO99/12329号を参照されたい)が、これにはコアのインターネットプロトコル(IP)ネットワークに対する変更が必要になる。
【0003】
改善されたスループットをサポートするために複数の仮想接続及びアクセス接続を使用する概念は、ATMのための逆多重化(Inverse Multiplexing for ATM)(IMA)(ATM−フォーラム AF−PHY−0086.0010)という形式ですでに確立、実現されている。インターネットアクセスの場合、エンドユーザは単一のIPアドレスを取得し、アクセスサーバはインターネット全体でのルーティングのために1つのストリームの中にデータをリアセンブルする(reassemble)であろう。アクセスサーバが、接続指向型ATMアクセスネットワーク及びIPルーテッド(routed)コアの間のゲートウェイであることに留意せよ。したがって、ボトルネックが、事実上、アクセスサーバとインターネット上でアクセスされているアプリケーションの間にある場合には何の利点もないであろう。
【0004】
大部分のアクセスネットワークは、エンドユーザが、選択する場合に、同じまたは異なるインターネットサービスプロバイダを使用して、同時に何回もアクセスを獲得できるようにする能力を有する。ユーザはログオンするたびに、別のIPアドレスを取得する。コアIPネットワークに対して、これらのアドレスは全て別々のユーザであるように見える。コアIPネットワークが重い負荷をかけられるとき、それはアクセスを争っているアドレスの間で均等にその帯域幅を分けるため、3回ログオンしたユーザは、1回だけしかログオンしなかったユーザの3倍の帯域幅を取得するであろう。複数回ログオンするためのメカニズムは複数非同期転送モード(multiple asynchronous transfer mode)(ATM)相手固定接続(permanent virtual connection)または交換仮想接続(switched virtual connection)(PVCまたはSVC)あるいはPPPoE(ポイントツーポイントプロトコルオーバイーサネット(TM))(Point to Point Protocol over Ethernet(TM))となるであろう。ある特定のストリームに対する要求を3つの別々のIPアドレスから受信するウェブベースのサーバまたはピア(peer)アプリケーションは、要求が3人の異なるユーザから送られてきたと予想し、相応して行動する。例えば、ビデオ会議ブリッジは3人の新しいユーザを要求された会議に追加し、各1人から受信されるビデオ/音声データを他の2人に中継する。信号が互いの複製であるため、追加の帯域幅は、付加的な手段が講じられない限りユーザが追加の情報を取得、伝達するのを可能としないことに留意されたい(このような付加的な手段は、本願と同日に出願され、英国特許出願第0223536.5号からの優先権を主張している本出願人の同時係属国際特許出願の主題である)。各データストリームは同じとなるが、可変遅延とは、異なる接続が異なるときにリアルタイムに最も近くなることを意味する。初期の最適接続がその後多くの大きなパケットによって圧倒される場合は、そのストリームの中の後のパケットは別のストリームの中のその等価物より多く遅延する可能性がある。
【発明の開示】
【0005】
本発明によると、分散型情報ネットワーク上でウェブベースのサーバまたはピアアプリケーションからデータにアクセスするためのユーザ端末は、複数のルート上で1つのソースからのパケットデータの複数の複製の連続に対する複数のアクセス要求を生成するための手段であって、各連続はパケットの順序付けられた集合の各パケットの1つのインスタンスを含むものと、該連続の中の各パケットの受信される第1のインスタンスを受け入れるための手段と、該受け入れられたパケットを完全な連続にアセンブルするための手段とを備える。
【0006】
本発明の別の態様は、分散型情報ネットワークでインターネットアプリケーションからデータにアクセスする方法を提供し、そこでは複数のアクセス要求が複数のルート上で1つのソースからのパケットデータの複数の複製の連続に対して生成され、各連続はパケットの順序付けられた集合の各パケットの1つのインスタンスを含み、連続の中の各パケットの受信される第1のインスタンスが受け入れられ、該受け入れられたパケットが完全な連続にアセンブルされる。
【0007】
本発明は、データを送信するためのルートを選択するために、リアルタイムデータを使用して互いと通信するユーザ端末及びソースサーバに依存している。送信側アプリケーションは2つ以上のルートで同時にリアルタイムデータを送信する。その結果、同じパケットが全てのルート上で過剰に遅延する確率は相対的に低いため、受信側アプリケーションは許容できる時間内に各パケットを受信する改善した機会を有する。
【0008】
好ましい構成では、ユーザ端末は第1のルートでのパケット遅延及び変動を判断し、該パケット遅延及び変動がアクセスネットワークにおける許容できる範囲を超える場合には、1つ以上の追加のルートによってアクセスのための要求を生成する手段を有する。これにより、エンドユーザは1つ以上のインターネットサービスプロバイダに1回以上ログオンすることを選択できる。エンドユーザはログオンするたびに、別のIP(インターネットプロトコル)アドレスを与えられる。コアIPネットワークは、あたかもそれぞれのアドレスが別々のユーザであるかのように応答する。
【0009】
小さな変更で、大部分のアクセスネットワークは、エンドユーザが、選択する場合に、同じまたは異なるインターネットサーバプロバイダを使用して、複数回同時にアクセスを獲得できるようにする能力を有する。ユーザは、ログオンするたびに別のIPアドレスを取得する。コアIPネットワークに対して、これらのアドレスは全て別々のユーザのように見える。
【0010】
ユーザは同じインターネットサービスプロバイダ(ISP)に数回ログオンする場合、最終的に経路選択された同じドメイン上で複数のアドレスを割り当てられるため、データはインターネット上で類似したルートを取る可能性が非常に高く、ダイバーシティの起こりえる利益を削減する。しかしながら、ユーザが3つの異なるISPにログオンする場合、データがインターネット全体で異なるルートを取るために、異なる遅延プロファイルにさらされるというはるかに大きな可能性がある。
【0011】
複数回数ログオンするためのメカニズムは、複数非同期転送モード(ATM)相手固定接続または交換仮想接続(PVCまたはSVC)あるいはPPPoE(ポイントツーポイントプロトコルオーバーイーサネット(TM))のような、既存のシステムとなるであろう。
【0012】
エンドユーザにデータを送信しなければならないアプリケーションは、複製データを送信する2つ以上のアドレスを登録する。受信側アプリケーションは受信される第1のパケットを使用し、後に複製が受信されるときにそれらを廃棄するように構成される。各ルートからの以後のパケットのインスタンスが第1のパケットのインスタンスが到達する順序とは異なる順序で送達されてよいことに留意せよ。したがって、1つのパケットストリームは、別のパケットストリームがそうする前にストリームの第1のパケットを送達してよいが、そのストリームの第2のパケットは、それが、別のストリームの(複製の)第1のパケットと第2のパケットの両方が送達された後に到達するような範囲で遅延してよい。各パケットのために、ユーザ端末に到達する第1のインスタンスはアセンブルされ、その結果、個々のストリームのどれかがそれ自体で生成するより少ない遅延、及びより少ない遅延変動を有する集合データストリームが生成される。
【0013】
1つのアクセスルートでのパケット連続送達が多大に他に遅れをとり、その結果このルートからどのパケットも使用されていないことがあり得る。このケースでは、そのアクセスルートで送達プロセスに調整を加えることが所望される可能性がある。これは単に接続を閉じ、それにより帯域幅、したがって時間または送達されるパケットの数により支払いが行われる場合にコストを節約することができる。代わりに、アクセスサーバが(他の複製ルートの1つですでに受信されている)指定数のパケットを省略するように要求されてよい。
【0014】
パケットは、パケットストリームの1つ以上で省略または破壊されたことがある。したがって、パケットの第1のインスタンスが、順序が狂って、すなわちそれに先行しなければならないパケットの第1の(破壊されていない)インスタンスの(別のルートでの)到達の前に、あるルートで到達する可能性がある。精度が重要である場合には、該順序が狂ったパケットは、それに先行しなければならないパケットの第1のインスタンスの到達までバッファリングされる可能性があり、その結果それは出力シーケンスで正しい場所でアセンブルされる。しかしながら、ビデオ会議などのなんらかの形式のリアルタイムシグナリングでは、速度が精度より優先される。このような状況では、順序が狂ったパケットは第1のルートでそれが到達するとすぐに出力され、(第1のインスタンスを含む)それに先行しなければならなかったパケットの全てのインスタンスは、それらが最終的に別のルートで到達したときに無視される。
【0015】
追加帯域幅がチャネルの1つ以上で必要とされる場合、本発明は、英国特許出願第0223536.5号から優先権を主張している、前記に参照された出願人の同時係属国際出願のものと組み合わされて使用されてよい。例えば、6つのフィード(IPアドレス)を使用する場合、ストリームは帯域幅を2倍にするために2つに分割され、その結果これらの2つのストリームは次に本発明に従って遅延を削減するためにそれぞれ3倍に複製される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の実施形態はここで、一例として、図面を参照して説明される。
【0017】
これらの全ての図の中で、データは一方向だけで示されている。ビデオ会議などのアプリケーションの場合、通常、逆方向に類似するストリームがあるであろうことが理解される。
【0018】
図1の従来のシステムに図示されるように、単一の相手固定接続(PVC)10がADSLユーザのユーザ端末1とアクセスサーバ11の間に設定される。アクセスサーバ11は、PVC10及びPVC上にカプセル化されるポイントツーポイントプロトコル(PPP)(12)シグナリングを終了する。アクセスサーバは、それが(通常14で図示される)インターネットに接続し、例えばビデオ会議アプリケーション17(図3)などの他の任意のインターネットアプリケーションにデータを送信できるようにするためにエンドユーザ端末15にIPアドレス1Xも与える。
【0019】
交換仮想接続(SVC)ADSLマルチプレクサ(DSLAM)20を用いると、エンドユーザ端末15は、複数のアクセスサーバ21、22、23に同時に接続できる。図2は、3つの異なるインターネットサービスプロバイダにログオンしているユーザを示す。再び、PPPを使用して、ユーザは接続ごとに一意のルータブル(routable)IPアドレス21X、22Y、23Zを与えられる。増加した数の接続が競合レベル(データにアクセスを試みる個々のIPアドレスの数)をかろうじて増加させ、それにより結果としてビジー時間での各チャネルでのデータレートに影響が及ぼされることがある。
【0020】
リアルタイムデータの場合、ネットワークの「待ち時間」または「遅延」として知られている、データがネットワークを横断するために要する時間は非常に重要である。衛星システムの待ち時間は、データが移動しなければならない余分な距離のために、他のシステムより大幅に悪化している(静止衛星までの往復距離は約0.25秒である)。データが分割され、データの異なる部分が異なるルートで送信される場合、検索されたデータを、それが全て受信されるまで記憶するプロセスは、最も質の悪いサービスプロバイダの待ち時間により決定される伝送の待ち時間を生じさせるであろう。
【0021】
図3に図示されるシステムは、同じデータを複数回要求することによりこの問題を回避する。これは、データが重複されるという点でリソースの非効率的な使用であると考えられてよい。しかしながら、本発明は、画質などのなんらかの他の特徴を最適化するよりむしろ、遅延を最小限に抑えるために、ユーザが使用可能な容量のいくらかを単に使用するだけである。
【0022】
例えばビデオ会議アプリケーション17などのデータを送信するインターネットアプリケーションは、3つの異なる経路21、22、23でデータを送出する。ネットワークの待ち時間は、可変トラフィックロードのために動的に変化する。その結果、順序付けられたデータフレームはさまざまな遅延で受信されてよく、それは必ずしも最も迅速である任意の指定経路21、22、23ではないであろう。図4を参照してここで説明されるように、受信側アプリケーション15は、第1に受信される順序付けられたデータフレーム(パケット)を処理し、別のルートを介して後に受信される同じデータフレームを無視する。図3は、本発明に従って動作される例示的なデータストリームも示す。
【0023】
図4に図示されるように、ユーザ端末15は、最初に1つ以上のISP21、22、23にログオンし、それぞれのためにユーザアドレスX、Y、Zを取得する(ステップ40)。次に、それはISPネットワーク21のうち1つの上で、インターネットアプリケーション17に対するアクセスを要求する(ステップ41)。要求されたデータはインターネットアプリケーション17からユーザ端末15に戻され、パケットはデータストリーム16にリアセンブルされる(ステップ43)。ユーザ端末15は、次に、データが到達する速度が許容できるかどうかを判断する(ステップ44)。速度が許容できる場合には、データはディスプレイまたは他のヒューマンインタフェースを手段としてユーザに送達される(ステップ47)。速度が許容できない場合には、別のISP22を使用して、要求が同じインターネットアプリケーション17で一番上にされる(ステップ45)。(第2のISPにログオンするのはこの時点で、あるいは図4に図示されるように第1のISPと同時に行われてよい)。したがって、ここで同じデータは2つの異なるルート21、22によりインターネットアプリケーション17からユーザ端末15に送信される。このサイクルは、許容できる速度が達成される(あるいはユーザが使用するために使用可能なISPを使い果たす)まで続行される。
【0024】
アセンブリステップ43は、図5及び図6を参照して、さらに詳細に説明されるであろう。図5及び図6のステップのいくつかは類似している。この場合、それらは同じ2つの末尾の数字で参照される。
【0025】
ストリームの各パケットは、それがストリームの中でどこに入らなければならないのかを特定する位置値Rを有する。本発明では、複数の同一のストリームが送達されているため、各値Rを有するパケットの複数のインスタンスがなければならない。ユーザ端末はRの各値の第1のインスタンスを特定、使用し、残りを廃棄しなければならない。ユーザ端末は、ユーザ端末15が予想している位置値Rのランニング合計(running total)Nを保つ。言い換えると、これまでに受信されたRの最高値はN−1である。図5及び図6に図示されるように、これは初期に1という値で設定される(ステップ431/631)。
【0026】
パケットが受信されると(ステップ432/632)、位置値Rがランニング合計(running total)Nと比較される(ステップ433/633)。RとNが等しく、これが到達するそのパケットの第1のインスタンスであることを意味する場合、パケットは出力ストリームに追加され(ステップ435/635)、ランニング合計は1インクレメントされる(ステップ436/636)。位置値がランニング合計未満である場合、これは、同じ位置値を有するパケット(したがって現在のパケットの複製)が過去に受信されており、このパケットを廃棄できることを意味する(ステップ439/639)。
【0027】
図3に示されている例では、第1のパケットは経路21、22、23の中で異なる量だけ遅延し、ユーザ端末15はそれを最初に経路21で受信し(パケット1)、出力ストリーム16の第1の要素としてそれをアセンブルする。他の2つの経路で後に到達するパケット1’、1”は冗長であり、無視される。経路21上の第2のパケット及び第3のパケット(パケット2、3)も、他の経路22、23でのそれらの複製(2’、3’、2”、3”)の前に到達する。しかしながら、第4のパケット(4)は経路21を通してその旅程を遅延され、このパケットの到達する第1のインスタンスは代わりに経路23でのパケット4”である。次に、これはアセンブルされた出力ストリーム16に追加される。同様に、第5のパケットは経路23で最初に見られ(パケット5”)、出力ストリーム16に追加される。複製パケット(4、4’、5、5’)は、それらが最終的に到達するときに、再び無視される。
【0028】
図3の例では、経路23はここで遅延も経験し、経路21は初期の遅延からまだ回復していないため、パケット6の到達する第1のインスタンスは残りの経路22上にあるパケット(パケット6’)であり、これは正しく出力ストリームに追加され、パケット6、6”は、到達時に無視される。
【0029】
したがって、エンドユーザ15は3つのネットワークのどれかから可能な最低の遅延を取得する。
【0030】
データストリームは、実際問題として数千の個々のパケットを含み、ある経路と別の経路の間の相対的な遅延の変化はここに示されている該1つまたは2つのパケットより長い時間尺度で発生する可能性があることを理解されたい。
【0031】
同じ仮想接続上でも切り替え遅延の変動の結果として、ときおり、パケットは破壊され、完全に失われ、あるいは間違った順序で到達する。これは、予想される順序より遅い順序で、意図されるパケットが到達する結果となる場合がある。言い換えると、位置値Rはランニング合計Nより大きい。図5及び図6は、このような状況でこのようなパケットを処理する2つの異なる方法を描いている。
【0032】
図5では、万一パケットが順序が狂って到達すると、その位置値R’は、チェック時に(ステップ433)ランニング合計Nより大きいことが判明するであろう。それにも関わらずそれは出力ストリーム16に追加され、ランニング合計Nは後続のパケット(R’+1)の位置値にインクレメントされる。つまり、予想されていた(位置値R(R<R’)を有する)パケットの全てのインスタンスがここで廃棄される(ステップ439)。この構成は、破壊されたパケットが出力ストリームを遅延させるのではなく、省略されたパケットのためにある程度の精度を失わせることを確実にする。
【0033】
図4のステップに類似したステップが200でインクレメントされた同じ参照番号を与えられる図6の構成では、位置値R’がランニング合計Nより高いことが判明する場合、パケットは出力ストリーム16の代わりにバッファに追加される(ステップ634)。以後のパケットが出力ストリーム16に追加され(ステップ635)、ランニング合計がインクレメントされる(ステップ636)と、(インクレメントされたランニング合計に等しい位置値Rを有する)次のパケットがバッファ内にすでに存在するかどうかを確かめるためのチェックが行われる(ステップ637)。次のパケットがすでにバッファリングされている場合、それはパケットの第2のインスタンスが送達されるのを待機する必要なく、出力ストリームに追加される(ステップ635)。1つ以上のバッファリングされたパケットは、次のパケットが到達する前にこのようにして送達されてよい(ステップ632)。この構成は、図4のプロセスが享受する速度の全ての優位点を失うことなく、図4の構成よりはるかに高い精度を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】従来技術の単一ISP接続サービスの概略図である。
【図2】3つのインターネットプロトコル(IP)アドレスに対する3つの交換仮想接続(SVC)の接続の概略図である。
【図3】複製されたデータストリームを用いて、本発明に従って動作するシステムの概略図である。
【図4】本発明の一実施形態の動作の方法を描くフローチャートである。
【図5】入信ビットストリームのアセンブリの1つの方法を示すフローチャートである。
【図6】入信ビットストリームのアセンブリの代替方法を示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれの連続がパケットの順序付けられた集合の各パケットの1つのインスタンスを備える、複数のルート上で1つのソースからのパケットデータの複数の複製の連続に対する複数のアクセス要求を生成するための手段と、前記連続の中の各パケットの受信される第1のインスタンスを受け入れるための手段と、前記受け入れられたパケットを1つの完全な連続にアセンブルするための手段とを備える、分散型情報ネットワークでインターネットアプリケーションからのデータにアクセスするためのユーザ端末。
【請求項2】
第1のルートでのパケット遅延及び変動を判断し、前記パケット遅延及び変動が前記アクセスネットワーク内の許容範囲を超える場合に、1つ以上の追加ルートによってアクセスのための要求を生成するための手段を含む、請求項1に記載の端末。
【請求項3】
パケット連続の送達が大きく他に遅れをとるアクセスルートを特定するための手段と、このアクセスルートで前記送達プロセスに調整を要求するための手段とを含む、請求項1または2に記載の端末。
【請求項4】
パケットの前記第1のインスタンスの順序が狂った到達を検出するための手段と、それに先行しなければならなかったあらゆるパケットの前記第1のインスタンスが受信されるまで前記順序が狂ったパケットをバッファリングするための手段を含む、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の端末。
【請求項5】
パケットの前記第1のインスタンスの前記順序が狂った到達を検出するための手段と、前記順序が狂ったパケットに先行しなければならなかったあらゆるパケットの全てのインスタンスの後の到達を無視するための手段とを含む、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の端末。
【請求項6】
分散型情報ネットワーク上でインターネットアプリケーションからのデータにアクセスするための方法であって、複数のアクセス要求が複数のルート上の1つのソースからのパケットデータの複数の複製連続に対して生成され、各連続がパケットの順序付けられた集合の各パケットの1つのインスタンスを含み、前記連続の中の各パケットの受信される前記第1のインスタンスが受け入れられ、前記受け入れられたパケットが1つの完全な連続にアセンブルされる、方法。
【請求項7】
分散型情報ネットワーク上でインターネットアプリケーションからのデータにアクセスする方法であって、初期に第1のアクセス要求が第1のルート上で受信されるデータパケットの連続に対してなされ、前記第1のルート上で受信されるパケットのパケット遅延及び変動が測定され、前記パケット遅延及び変動が所定の制限を超える場合に、データパケットの複製の連続に対する1つ以上の要求が請求項6に記載の方法に従って取得される、方法。
【請求項8】
パケットの前記複製の連続は異なるアクセスサーバを使用して取得される、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
1のアクセスルートでのパケット連続の送達が他に大きく遅れをとる場合に、前記送達プロセスに対する調整がこのアクセスルートに対して行われる、請求項6、7、または8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
パケットの前記第1のインスタンスの到達の順序が狂う場合に、前記順序が狂ったパケットは、それに先行しなければならなかったあらゆるパケットの前記第1のインスタンスが受信されるまでバッファリングされる、請求項6、7、8または9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
パケットの前記第1のインスタンスの前記到達の順序が狂う場合に、以後に到達するが、前記順序が狂ったパケットに先行しなければならなかったあらゆるパケットの全てのインスタンスが無視される、請求項6、7、8または9のいずれか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2006−505166(P2006−505166A)
【公表日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−547755(P2004−547755)
【出願日】平成15年10月8日(2003.10.8)
【国際出願番号】PCT/GB2003/004414
【国際公開番号】WO2004/040851
【国際公開日】平成16年5月13日(2004.5.13)
【出願人】(390028587)ブリティッシュ・テレコミュニケーションズ・パブリック・リミテッド・カンパニー (104)
【氏名又は名称原語表記】BRITISH TELECOMMUNICATIONS PUBLIC LIMITED COMPANY
【Fターム(参考)】