データ送信システム、データ送信装置、管理サーバ装置、及びデータ送信方法
【課題】データ送信装置で対価を徴収してデータ送信を行うに際し、通信エラー発生に伴う返金の有無に拘わらず、ユーザがデータ送信完了前にその場を離れることが可能なデータ送信システムを提供する。
【解決手段】データ送信装置(MFP1で例示)は、データを送信するデータ送信部(FAX送受信部12で例示)、FAX送受信部12でのFAXデータ送信の対価を受け取る対価受取部11、ユーザの通知先を入力する通知先入力部(通知先入力処理部10b及び表示・操作パネル13で例示)、及びFAXデータ送信時の通信エラーを検出するFAX送信エラー検出部10aを有する。MFP1を具備したシステムは、FAX送信エラー検出部10aで通信エラーが検出された場合、通知先入力部で入力された通知先に、通信エラーが生じたFAXデータ送信の対価を返金するための返金情報を送信する。
【解決手段】データ送信装置(MFP1で例示)は、データを送信するデータ送信部(FAX送受信部12で例示)、FAX送受信部12でのFAXデータ送信の対価を受け取る対価受取部11、ユーザの通知先を入力する通知先入力部(通知先入力処理部10b及び表示・操作パネル13で例示)、及びFAXデータ送信時の通信エラーを検出するFAX送信エラー検出部10aを有する。MFP1を具備したシステムは、FAX送信エラー検出部10aで通信エラーが検出された場合、通知先入力部で入力された通知先に、通信エラーが生じたFAXデータ送信の対価を返金するための返金情報を送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ送信システム、データ送信装置、管理サーバ装置、及びデータ送信方法に関し、より詳細には、ファクシミリ(FAX)送信等のデータ送信及びその対価受取が可能なデータ送信装置を備えたデータ送信システム、そのデータ送信装置、そのシステムに具備される管理サーバ装置、並びに、そのシステムを用いたデータ送信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、コンビニエンスストアなどではFAXサービスを提供している。このFAXサービスでは、FAX送信中の通信エラーを想定しているため、FAX送信完了時点で料金(送信の対価)が確定する。
【0003】
このような料金の確定に対応させるため、並びに料金の徴収漏れを防ぐために、FAX送信中にエラーが発生した際に課金のキャンセルを行うFAXサービス提供システムが開示され、利用されている(例えば、特許文献1,2を参照)。
【特許文献1】特開2002−9999号公報
【特許文献2】特開2004−145765号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1,2に記載の技術をはじめとする従来のFAXサービス提供システムでは、通信エラーの発生時に返金を行なうことから、ユーザは少なくとも通信エラーが発生するか否かを送信完了まで見守らなければならず、FAX送信装置の設置場所から離れて立ち去ることができなかった。
【0005】
特に、大量にFAX送信する場合には原稿の読み込み完了後は原稿を取り除けるにも拘わらず、ユーザは料金が確定するFAX送信完了時点までFAX送信装置の設置場所から離れることはできない。
【0006】
このような問題は、通常のFAX送信時に限らず、原稿スキャン後の電子メール送信やFTP(ファイル転送プロトコル)送信、さらにはインターネットFAX送信時やIP(インターネットプロトコル)FAX送信時などであっても、同様に起こり得る。
【0007】
本発明は、上述のごとき実状に鑑みてなされたものであり、データ送信装置で対価を徴収してデータ送信を行うに際し、通信エラー発生に伴う返金の有無に拘わらず、ユーザがデータ送信完了前にその場を離れることが可能なデータ送信システム、そのシステムに含まれるデータ送信装置、そのシステムに含まれる管理サーバ装置、並びに、そのシステムを用いたデータ送信方法の提供を、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述のごとき課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、データを送信するデータ送信部を有するデータ送信装置を具備したデータ送信システムであって、前記データ送信装置は、前記データ送信部でのデータ送信の対価を受け取る対価受取部と、通知先を入力する通知先入力部と、前記データ送信部によるデータ送信時の通信エラーを検出するエラー検出部とを有し、当該データ送信システムは、前記エラー検出部で通信エラーが検出された場合、前記通知先入力部で入力された通知先に、前記通信エラーが生じたデータ送信の対価を返金するための返金情報を送信する返金情報送信部を有することを特徴としたものである。
【0009】
第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記データ送信装置にネットワークを介して接続された管理サーバ装置を具備し、前記返金情報送信部は、前記データ送信装置側に、前記通知先入力部で入力された通知先と前記対価受取部で受け取ったデータ送信の対価とを含む送信情報を、前記管理サーバ装置に送信する送信情報送信部を有し、且つ前記管理サーバ装置側に、前記送信情報を受信する送信情報受信部と、該送信情報受信部で受信した送信情報に含まれる通知先に、前記通信エラーが生じたデータ送信の対価を返金するための返金情報を送信する送信部とを有することを特徴としたものである。
【0010】
第3の技術手段は、第2の技術手段において、前記データ送信装置は、前記返金情報送信部で送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力部と、該返金情報入力部で入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算部とを有することを特徴としたものである。
【0011】
第4の技術手段は、第3の技術手段において、前記精算部は、前記返金情報入力部で入力された返金情報が返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行う確認要求、或いは該確認及び前記返金情報が示す金額の確認を行う確認要求を、前記管理サーバ装置に対して送信しその結果を得る返金可否確認部を有し、該結果に基づき返金を実行すべき場合のみ前記精算処理を実行し、前記管理サーバ装置は、前記送信情報受信部で受信した送信情報及び前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報に基づき、返金未完了の返金情報を管理する返金管理部と、前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報が前記返金管理部で管理されている返金未完了の返金情報であるか否かにより、返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行い、或いは該確認の他、前記確認要求に含まれる返金情報が示す金額の確認を行い、その結果を前記データ送信装置に返信する確認結果返信部とを有することを特徴としたものである。
【0012】
第5の技術手段は、第4の技術手段において、前記データ送信装置は、前記精算部で精算処理が完了した返金情報に対し、返金完了通知を前記管理サーバ装置に送信する返金完了通知部を有し、前記返金管理部は、前記返金完了通知部で送信された返金完了通知を受信し、前記送信情報及び前記確認要求に含まれる返金情報の代わりに、前記送信情報及び前記返金完了通知に基づき、返金未完了の返金情報を管理することを特徴としたものである。
【0013】
第6の技術手段は、第1の技術手段において、前記データ送信装置にネットワークを介して接続された管理サーバ装置を具備し、前記返金情報送信部は、前記データ送信装置側に具備し、前記データ送信装置は、前記返金情報送信部で送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力部と、該返金情報入力部で入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算部とを有することを特徴としたものである。
【0014】
第7の技術手段は、第6の技術手段において、前記データ送信装置は、前記返金情報送信部で送信した返金情報を含む管理用返金情報を、前記管理サーバ装置に送信する管理用返金情報送信部を有し、前記精算部は、前記返金情報入力部で入力された返金情報が返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行う確認要求、或いは該確認及び前記返金情報が示す金額の確認を行う確認要求を、前記管理サーバ装置に対して送信しその結果を得る返金可否確認部を有し、該結果に基づき返金を実行すべき場合のみ前記精算処理を実行し、前記管理サーバ装置は、前記管理用返金情報送信部で送信された管理用返金情報を受信し、該管理用返金情報及び前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報に基づき、返金未完了の返金情報を管理する返金管理部と、前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報が前記返金管理部で管理されている返金未完了の返金情報であるか否かにより、返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行い、或いは該確認の他、前記確認要求に含まれる返金情報が示す金額の確認を行い、その結果を前記データ送信装置に返信する確認結果返信部とを有することを特徴としたものである。
【0015】
第8の技術手段は、第7の技術手段において、前記データ送信装置は、前記精算部で精算処理が完了した返金情報に対し、返金完了通知を前記管理サーバ装置に送信する返金完了通知部を有し、前記返金管理部は、前記返金完了通知部で送信された返金完了通知を受信し、前記管理用返金情報及び前記確認要求に含まれる返金情報の代わりに、前記管理用返金情報及び前記返金完了通知に基づき、返金未完了の返金情報を管理することを特徴としたものである。
【0016】
第9の技術手段は、第7又は第8の技術手段において、前記返金情報送信部で送信する返金情報は、前記データ送信装置を特定する装置特定情報を含み、前記返金可否確認部は、前記装置特定情報に基づき、前記返金情報入力部で入力された返金情報が他のデータ送信装置の通信エラーによって生じたものである場合にのみ、前記管理サーバ装置に対して前記確認要求の送信を行うことを特徴としたものである。
【0017】
第10の技術手段は、第3〜第9のいずれかの技術手段において、前記返金情報入力部は、前記返金情報送信部で送信された返金情報が印刷された用紙の画像を、光学的に読み取る画像読取部を有することを特徴としたものである。
【0018】
第11の技術手段は、第3〜第10のいずれかの技術手段において、前記対価受取部は、貨幣を入力し、該入力された金額が前記対価を超過していた場合に釣り銭の貨幣を出力する貨幣入出力装置を有し、前記精算部は、前記貨幣入出力装置を用いて前記返金情報が示す金額の貨幣を出力する返金部を有することを特徴としたものである。
【0019】
第12の技術手段は、第3〜第10のいずれかの技術手段において、前記精算部は、前記データ送信装置に接続され且つその近傍に設置されたキャッシュレジスタ装置に対し、前記返金情報が示す金額を精算処理する指示を送信することを特徴としたものである。
【0020】
第13の技術手段は、第2の技術手段において、前記管理サーバ装置に接続され且つ前記データ送信装置の近傍に設置されたキャッシュレジスタ装置を備え、該キャッシュレジスタ装置は、前記返金情報送信部で送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力部と、該返金情報入力部で入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算部とを有し、該精算部は、前記返金情報入力部で入力された返金情報が返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行う確認要求、或いは該確認及び前記返金情報が示す金額の確認を行う確認要求を、前記管理サーバ装置に対して送信しその結果を得る返金可否確認部を有し、該結果に基づき返金を実行すべき場合のみ前記精算処理を実行し、前記管理サーバ装置は、前記送信情報受信部で受信した送信情報及び前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報に基づき、返金未完了の返金情報を管理する返金管理部と、前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報が前記返金管理部で管理されている返金未完了の返金情報であるか否かにより、返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行い、或いは該確認の他、前記確認要求に含まれる返金情報が示す金額の確認を行い、その結果を前記キャッシュレジスタ装置に返信する確認結果返信部とを有することを特徴としたものである。
【0021】
第14の技術手段は、第13の技術手段において、前記キャッシュレジスタ装置は、前記精算部で精算処理が完了した返金情報に対し、返金完了通知を前記管理サーバ装置に送信する返金完了通知部を有し、前記返金管理部は、前記返金完了通知部で送信された返金完了通知を受信し、前記送信情報及び前記確認要求に含まれる返金情報の代わりに、前記送信情報及び前記返金完了通知に基づき、返金未完了の返金情報を管理することを特徴としたものである。
【0022】
第15の技術手段は、第1の技術手段において、前記データ送信装置にネットワークを介して接続された管理サーバ装置と、該管理サーバ装置にネットワークを介して接続され且つ前記データ送信装置の近傍に設置されたキャッシュレジスタ装置とを具備し、前記返金情報送信部は、前記データ送信装置側に具備し、前記データ送信装置は、前記返金情報送信部で送信した返金情報を含む管理用返金情報を、前記管理サーバ装置に送信する管理用返金情報送信部を有し、前記キャッシュレジスタ装置は、前記返金情報送信部で送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力部と、該返金情報入力部で入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算部とを有し、該精算部は、前記返金情報入力部で入力された返金情報が返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行う確認要求、或いは該確認及び前記返金情報が示す金額の確認を行う確認要求を、前記管理サーバ装置に対して送信しその結果を得る返金可否確認部を有し、該結果に基づき返金を実行すべき場合のみ前記精算処理を実行し、前記管理サーバ装置は、前記管理用返金情報送信部で送信された管理用返金情報を受信し、該管理用返金情報及び前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報に基づき、返金未完了の返金情報を管理する返金管理部と、前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報が前記返金管理部で管理されている返金未完了の返金情報であるか否かにより、返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行い、或いは該確認の他、前記確認要求に含まれる返金情報が示す金額の確認を行い、その結果を前記キャッシュレジスタ装置に返信する確認結果返信部とを有することを特徴としたものである。
【0023】
第16の技術手段は、第15の技術手段において、前記キャッシュレジスタ装置は、前記精算部で精算処理が完了した返金情報に対し、返金完了通知を前記管理サーバ装置に送信する返金完了通知部を有し、前記返金管理部は、前記返金完了通知部で送信された返金完了通知を受信し、前記管理用返金情報及び前記確認要求に含まれる返金情報の代わりに、前記管理用返金情報及び前記返金完了通知に基づき、返金未完了の返金情報を管理することを特徴としたものである。
【0024】
第17の技術手段は、第1〜第16のいずれかの技術手段において、前記データ送信装置は、前記エラー検出部で通信エラーが検出されずに前記データ送信部でのデータ送信が完了した場合、並びに、前記エラー検出部で通信エラーが検出された後、前記返金情報送信部で前記返金情報の送信が完了した場合に、前記通知先入力部で入力された通知先を消去する通知先消去部を有することを特徴としたものである。
【0025】
第18の技術手段は、第1〜第17のいずれかの技術手段において、前記通知先は、電子メールアドレスとし、前記返金情報送信部は、前記返金情報の通知先への送信を電子メールで行うことを特徴としたものである。
【0026】
第19の技術手段は、第1〜第18のいずれかの技術手段において、前記返金情報送信部は、前記返金情報を一次元又は二次元のコードとして通知先に送信することを特徴としたものである。
【0027】
第20の技術手段は、第1の技術手段において、前記返金情報送信部は、前記データ送信装置側に具備し、前記データ送信装置は、前記返金情報送信部で送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力部と、該返金情報入力部で入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算部とを有することを特徴としたものである。
【0028】
第21の技術手段は、第1〜第19のいずれかの技術手段のデータ送信システムにおける前記データ送信装置である。
【0029】
第22の技術手段は、第1〜第19のいずれかの技術手段のデータ送信システムにおける前記管理サーバ装置である。
【0030】
第23の技術手段は、データ送信が可能で且つ該データ送信の対価が受け取り可能なデータ送信装置を用いたデータ送信方法であって、前記データ送信装置が、通知先の入力を受け付ける通知先入力ステップと、前記データ送信装置が、前記データ送信の実行時の通信エラーを検出するエラー検出ステップと、該エラー検出ステップで通信エラーが検出された場合、前記通知先入力ステップで入力された通知先に、前記通信エラーが生じたデータ送信の対価を返金するための返金情報を送信する返金情報送信ステップとを含むことを特徴としたものである。
【0031】
第24の技術手段は、第23の技術手段において、前記返金情報送信ステップは、前記エラー検出ステップで通信エラーが検出された場合、前記データ送信装置が、前記通知先入力ステップで入力された通知先と前記受け取ったデータ送信の対価とを含む送信情報を、前記データ送信装置にネットワークを介して接続された管理サーバ装置に送信する送信情報送信ステップと、前記管理サーバ装置が、前記送信情報を受信する送信情報受信ステップと、前記管理サーバ装置が、前記送信情報受信ステップで受信した送信情報に含まれる通知先に、前記通信エラーが生じたデータ送信の対価を返金するための返金情報を送信する送信ステップとを含むことを特徴としたものである。
【0032】
第25の技術手段は、第24の技術手段において、前記データ送信装置が、前記返金情報送信ステップで送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力ステップと、前記データ送信装置が、前記返金情報入力ステップで入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算ステップとを含むことを特徴としたものである。
【0033】
第26の技術手段は、第23の技術手段において、前記返金情報送信ステップは、前記データ送信装置が単独で実行し、当該データ送信方法は、前記データ送信装置が、前記返金情報送信ステップで送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力ステップと、前記データ送信装置が、前記返金情報入力ステップで入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算ステップとを含むことを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、データ送信装置で対価を徴収してデータ送信を行うに際し、通信エラー発生に伴う返金の有無に拘わらず、ユーザがデータ送信完了前にその場を離れることを可能にする。さらには、ユーザがデータ送信装置を占有する時間が短くなり、次のユーザがデータ送信装置を使用できるため、装置の稼動率を上げることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
本発明に係るデータ送信システム(以下、本システムという)は、データを送信するデータ送信部及びデータ送信部でのデータ送信の対価を受け取る(徴収する)対価受取部を有するデータ送信装置を具備したシステムであり、ユーザに対し希望するデータを送信するサービスを提供するための課金システムである。このデータ送信装置は、データ送信部によるデータ送信時の通信エラーを検出(判定)するエラー検出部を有するものとする。
【0036】
そして、本システムの主たる特徴として、通信エラー発生時の通知先を入力する通知先入力部をデータ送信装置に設けると共に、エラー検出部で通信エラーが検出された場合、通知先入力部で入力された通知先に、通信エラーが生じたデータ送信の対価を返金(返却)するための返金情報を送信する返金情報送信部を有する。この返金情報送信部は、以下に例示するように、データ送信装置と後述の管理サーバ装置とがネットワーク経由で協働して返金情報の送信を実行するように分散して実装されてもよいし、データ送信装置に実装されてもよい。
【0037】
本システムは、このような特徴により、ユーザがコンビニエンスストア等の店舗で対価を支払ってデータ送信を行ったときに、送信終了を待つまでもなく(通信エラーの発生に伴う返金の有無に拘わらず)、その場を離れることができる。例えば、原稿の読み込み完了後、原稿を取り除ける状態になった時点で、ユーザは返金の有無(すなわち通信エラーの有無)を気にすることなくデータ送信装置の設置場所を離れることができる。大量の原稿をFAX送信等でデータ送信する場合には特に有用となる。
【0038】
送信終了を待たずに済む理由は、データ送信中にエラーが発生した場合でも、ユーザ指定の通知先に返金情報が通知されるためである。ユーザにとってみれば、その返金情報をその店舗やその系列店舗に提示すること或いはその返金情報を用いた後述する精算方法で返金してもらうことができるという安心感があるためである。
【0039】
データ送信部としては、ユーザが載置した原稿を光学的に読み取って(スキャンして)得た画像データを、電話回線やISDN(Integrated Services Digital Network)回線等を介してFAX送信するFAX送信部を例に挙げて、以下の説明を行う。FAX送信の代わりとしては、例えば、原稿スキャン後の画像データに対し、FTP送信、電子メール送信(所謂インターネットFAX送信)、IP(インターネットプロトコル)FAX送信などが同様に適用できる。さらには、例えばUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の任意の記憶媒体から読み出した文書ファイル等のファイルに対しても、電子メール送信、FTP送信などが同様に適用できる。
【0040】
また、データ送信装置としてFAX送信機能の他にプリント機能やスキャナ機能等の他の機能をもった複合機(MFP)を挙げて、以下の説明を行うが、例えばFAX装置など他の装置にも適用可能である。
【0041】
また、通知先入力部でユーザから入力される通知先は、電子メールアドレスであることが好ましい。そのとき、返金情報送信部は、返金情報をそのユーザ指定のアドレスに電子メールで送信することとなる。これにより、携帯電話機や携帯情報端末(PDA)等の携帯端末或いはパーソナルコンピュータ(PC)などのユーザが使用する機器で、返金情報が含まれたメールを受信することができる。このうち、以下の説明ではユーザが使用する機器として携帯端末を例に挙げる。以下、通知先として電子メールアドレスを挙げて説明するが、例えばユーザ宅のFAX番号など他の通知先を採用してもよい。
【0042】
さらに、返金情報は、対価の返金を行うための情報であるが、直接返金するための金額の情報として以下に説明するが、間接的に返金するための再送信用チケットの情報などであってもよい。また、返金情報送信部は、返金情報をバーコード等の一次元コード又はQRコード等の二次元コードとして通知先に送信することが好ましい。また、一次元又は二次元のコードとして送信しない形態にあっても、その通知先の機器側にコード生成プログラムを組み込んでおくことで、同様にユーザが機器でそのコードを得ることができる。ここで通知先の機器とは、ユーザ指定のアドレスの電子メールを受信する機器を指す。以下、返金情報がQRコードとして通知先に送信される例に挙げて説明するが、他種の情報であってもよい。
【0043】
図1は、本発明の一実施形態に係るFAX送信システムの一構成例を示す図で、図中、1は店舗Aに設置されたMFP、2は店舗Aに設置された精算装置、3は管理サーバ装置(以下、単にサーバという)、4は店舗Aと同系列の店舗Bに設置されたMFP、5は店舗Bに設置された精算装置である。図1において、MFP1,4はコンビニエンスストア等の系列店舗にあり、それぞれの店舗には精算装置2,5がある。
【0044】
図1で例示するMFP1は、MFP1の全体を制御する制御部10と共に、対価受取部(対価徴収部)11、FAX送受信部12、表示・操作パネル13、スキャナ部14、印刷部15、携帯端末との通信I/F16、及びネットワークインターフェース(I/F)17を備える。なお、MFP4もMFP1と同じ構成とする。
【0045】
制御部10は、後述するFAX送信エラー検出部(FAX送信エラー判定部)10a、通知先入力処理部10b、送信情報送信処理部10c、QRコード印刷処理部10d、及びエラーメール印刷処理部10eを含み、本発明に係る通信エラー時の制御も含んだFAX送信制御を行う。
【0046】
例えば、制御部10は、CPU、プログラム格納領域としてのROM、作業領域としてのRAM等のハードウェアを備え、そのハードウェアに制御部10の機能(各部10a〜10eの機能を含む)を実現させるための所定の制御プログラムを、ROMやハードディスクに格納しておくとよい。これにより、CPUがROM等に格納された所定の制御プログラムをRAM上に読み出して実行し、各部10a〜10eの機能を含め制御部10の機能を実現することができる。この所定の制御プログラムは、MFP1用のファームウェアとなる。
【0047】
精算装置2は、制御部20、QRコード読取部21、及びネットワークI/F22を備える。なお、精算装置4も精算装置2と同じ構成とする。制御部20は、精算装置2の全体を制御する。制御部20は、後述する返金可否確認部20b及び返金完了通知部20cを有する精算処理部20aを含み、本発明に係る通信エラー発生に伴う精算処理(返金処理)の制御を行う。
【0048】
例えば、制御部20は、MFP1の制御部10と同様に、CPU、ROM、RAM等のハードウェアを備え、そのハードウェアに制御部20の機能(精算処理部20aの機能を含む)を実現させるための所定の制御プログラムを、ROMやハードディスクに格納しておくとよい。これにより、CPUがROM等に格納された所定の制御プログラムをRAM上に読み出して実行し、精算処理部20aの機能を含め制御部20の機能を実現することができる。この所定の制御プログラムは、精算装置2用のファームウェアとなる。
【0049】
また、精算装置2は、店舗に設置されたキャッシュレジスタ装置で構成すればよく、まずそのような構成例を挙げて説明するが、後述するように、MFP1に組み込んで構成してもよい。精算装置2をキャッシュレジスタ装置で構成する例では、精算装置2は、サーバ3に接続され且つMFP1の近傍に設置されるものとする。
【0050】
サーバ3は、サーバ3の全体を制御する制御部30と共に、記憶部31、及びネットワークI/F32を備える。本発明に係る通信エラー時の制御を行うために、制御部30は、後述する送信情報受信処理部30a、エラーメール生成部30b、エラーメール送信処理部30c、印刷データ(印字データ)生成部30d、印刷データ送信処理部30e、精算要否判定部30f、及び返金管理部30gを含む。
【0051】
制御部30は、コンピュータとそのコンピュータに組み込み制御部30の機能を実現するためのサーバプログラムとで構成できる。例えば、CPU、ROM、RAM、ハードディスク等のハードウェアを備え、そのハードウェアに制御部30の機能(各部30a〜30gの機能を含む)を実現させるための所定の制御プログラム(サーバプログラム)を、ROMや記憶部31を構成するハードディスクに格納しておくとよい。これにより、CPUがROM等に格納されたサーバプログラムをRAM上に読み出して実行し、各部30a〜30gの機能を含め制御部30の機能を実現することができる。
【0052】
サーバ3は、系列店舗(ここでは店舗A,B)のFAX送信のエラー時返金を管理するための店舗管理サーバであり、例えば店舗の会計処理などを管理するサーバに組み込んでもよい。なお、サーバ3は、複数の店舗を一括して管理する場所に設置しておくことが好ましい。これに対しサーバ3をそれぞれの店舗内に設置しておく場合には、それらをネットワーク接続して返金情報等を共有させることにより、共有させた店舗のいずれでもユーザが後述の精算処理による返金を受けることができるようになる。
【0053】
次に、上述のごとき構成をもつ本システムにおける各部の詳細について説明する。
FAX送受信部12は、ユーザの指示に従ってユーザ指定の原稿をFAX送信(或いはFAX受信)する。なお、ここで例示するFAX送受信の経路については電話回線を介したものであり(図示せず)、ネットワークI/F17を介するものとは異なる。FAX送信時にはスキャナ14で読み取った画像データを送信し、FAX受信時には印刷部15へ受信したFAXデータの印刷を指示し印刷させる。
【0054】
スキャナ14は、FAX送信時や他の処理時に原稿を光学的に読み取って画像データを生成する装置である。印刷部15は、FAX送受信部12による印刷指示やその他の印刷指示に基づき印刷を実行する。
【0055】
対価受取部11は、例えばMFP1に接続された貨幣入出力装置で構成すればよい。そのとき、FAX送受信部12は、投入金額を貨幣入出力装置から受け取ってその投入金額に収まる処理が可能なよう制御するとよい。貨幣入出力装置は、図示しないが、貨幣投入口、貨幣認識部、釣り銭計算部、返金処理部、及び返金口などで構成され、貨幣(硬貨又は紙幣)を入力し、入力された金額がFAX送受信部12におけるFAX送信(或いはFAX受信)の対価を超過していた場合に釣り銭の貨幣を出力する。なお、この貨幣入出力装置は、金銭投入機や貨幣投入機、さらにはコインベンダなどと呼ばれる。
【0056】
上述の通知先入力部は、次の通知先入力処理部10bと、表示・操作パネル13、携帯端末との通信I/F16、ネットワークI/F17のいずれかとにより構成できる。通知先入力処理部10bは、FAX送信の実行前に、エラーメール送信アドレスを設定する処理を行う。携帯端末との通信I/F16やネットワークI/F17を用いることで、MFP1での通知先入力の手間を省くことができる。
【0057】
表示・操作パネル13は、通知先の入力の他、FAX送信に必要な送信先(相手先)の入力等の送信設定を行う操作部と表示部とでなる。表示・操作パネル13は、ハードウェアキーと表示部とで構成しても、タッチパネルで構成し操作部をソフトウェアキーのみ或いはソフトウェアキー及びハードウェアキーとしてもよい。表示・操作パネル13を用いて通知先入力を行う場合、通知先入力処理部10bは、通知先を入力する画面を表示・操作パネル13に表示させて通知先の入力を促すと共に、ユーザからの所望の通知先を受け付ける。
【0058】
携帯端末との通信I/F16は、例えば赤外線通信I/Fや他の無線通信I/Fなどでなり、携帯端末からの通信により通知先の入力を受け付ける。通信I/F16を用いて通知先入力を行う場合、通知先入力処理部10bは、通信I/F16により携帯端末との通信を確立し、ユーザが指定した所望の通知先(通常はその携帯端末の電子メールアドレス)を得る。なお、この通信I/F16の代わりに、携帯端末側で書き込み可能な可搬記録媒体に対する読取装置を採用してもよい。
【0059】
ネットワークI/F17は、LANやWAN等のネットワークを介した通信を行うためのI/Fである。ネットワークI/F17を用いて通知先入力を行う場合、通知先入力処理部10bは、ユーザが自宅で使用するPCなどから送信されたユーザ所望の通知先をネットワークI/F17を介して得る。その場合、複数のユーザが通知先をMFP1に送信していたときに対応するため、送付済みの通知先をユーザに表示・操作パネル13において選択させるようにしてもよい。
【0060】
FAX送信エラー検出部10aは、FAX送受信部12におけるFAX送信途中で送信先が電源断により応答しないなどの通信エラーを認識する、一般的なFAX送信エラーの判定を行う。
【0061】
上述の返金情報送信部は、次に説明する、MFP1側の送信情報送信部と、サーバ3側の送信情報受信部及び送信部とで構成できる。送信情報送信部は送信情報送信処理部10c及びネットワークI/F17で例示できる。また、送信情報受信部は送信情報受信処理部30a、記憶部31、及びネットワークI/F32で例示でき、送信部はエラーメール生成部30b、エラーメール送信処理部30c、記憶部31、及びネットワークI/F32で例示できる。
【0062】
送信情報送信処理部10cは、FAX送信エラー検出部10aで通信エラーが検出された場合、入力された通知先(この例ではユーザ指定の携帯端末のメールアドレス)と対価受取部11で受け取ったFAX送信の対価とを含む送信情報を、ネットワークI/F17を介してサーバ3に送信する。対価受取部11で受け取ったデータ送信の対価としては、金額そのものの情報や、或いは1枚の単価が決まっている場合には送信できなかった枚数の情報が挙げられる。ここで、送信できなかった枚数としては途中まで送信できた場合でも、全体の枚数を情報として送信してもよい。また、送信情報としては、失敗した送信がなされた時間などの情報も含めてよい。
【0063】
上述の送信情報受信部においては、送信情報受信処理部30aが、MFP1やMFP4から送信された送信情報をネットワークI/F32を介して受信し、記憶部31に例えばエラーの発生したMFPを特定する情報等と共に、エラー情報31aとして格納する。
【0064】
上述の送信部においては、送信情報受信処理部30aで受信した送信情報に含まれる通知先に、その通信エラーが生じたデータ送信の対価を返金するためのQRコードを送信する。より具体的には、まずエラーメール生成部30bが記憶部31のエラー情報31aを読み出してQRコードを含むエラー通知用の電子メール(エラーメール)を生成する。次いでエラーメール送信処理部30cが、ネットワークI/F32を介してエラー情報31aに含まれるアドレスに、そのエラーメールを送信する。なお、このエラーメールにはQRコードだけでなく、通信エラーが発生したことやそのQRコードが返金に使用できることなどを記した定型文などを記述してもよい。
【0065】
一方、ユーザは、サーバ3から送信された通知(すなわちQRコードを含むエラーメール)を携帯端末で受信すると、そのQRコードを用いて返金処理を行う。QRコードを用いた返金処理を実行させるためには、精算装置2に後述の返金情報入力部及び精算部を備えるとよい。上述したように、まず清算装置2がキャッシュレジスタ装置であることを前提にして各部の説明を行う。
【0066】
返金情報入力部は、送信されたQRコード又はそれを含む情報を入力し、精算部は、返金情報入力部で入力されたQRコードが示す金額を精算処理する。図1の例では、返金情報入力部はQRコード読取部21で、精算部は精算処理部20aで、精算部は精算処理部20aで、それぞれ例示している。
【0067】
QRコード読取部21は、ユーザによって印刷されたQRコードの画像又はそれを含む情報の画像を光学的に読み取り、QRコードを解析してそれが示す情報を抽出し、精算処理部20aに渡す。QRコード読取部21は他の商品のバーコード読取装置を二次元に改良することでも実現できる。この入力を可能とするために、ユーザはまずQRコードを携帯端末で表示させるか、或いは印刷させる必要がある。また、QRコード読取部21では、その他、携帯端末から直接又はMFP1経由で、QRコードを精算装置2へ転送させて入力してもよい。
【0068】
携帯端末での表示はエラーメールを読み出して表示すればよいだけであり、QRコード部分をQRコード読取部21にかざすことで読取可能となる。また、印刷はユーザの自宅のプリンタで実行してもMFP1で実行してもよい。MFP1での印刷を行うためには、印刷部15に加えスキャナ14がMFP1に設けられていればよく、携帯端末でQRコードを表示させた状態でスキャンさせればよい。若しくは、MFP1に、印刷部15、携帯端末との通信I/F16、及びエラーメール印刷処理部10eを設け、エラーメール印刷処理部10eが、ユーザの携帯端末に存在するメールを通信I/F16経由で受信して、印刷部15にそのメールを印刷させる処理を行ってもよい。
【0069】
精算処理部20aにおける実際の返金自体は、キャッシュレジスタ装置が具備する金額表示部や貨幣入れなど(図示せず)で行えばよく、例えば店員が金額表示部に表示された金額を確認しながら貨幣入れを開けてその金額をユーザに渡せばよい。
【0070】
また、精算装置2は、偽造のQRコードに対する返金を防止するために、QRコードが正規のものであるか否かを確認することが望ましい。このため、精算処理部20aはサーバ3にQRコードの確認を行う返金可否確認部20bを有するとよい。そして、返金可否確認部20bに対して応答するために、サーバ3側に、返金管理部30g及び確認結果返信部(精算要否判定部30fとして例示)を備えておくとよい。
【0071】
返金可否確認部20bは、QRコード読取部21で入力されたQRコードが返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行う確認要求(及びQRコードが示す金額の確認を行う確認要求)を、ネットワークI/F22を介してサーバ3に送信し、その結果を得る。ここで、返金可否確認部20bは、QRコードそのものをサーバ3に送信してもよいし、QRコードからそれが示す情報を抽出してから確認要求を送信してもよい。精算処理部20aは、返金可否確認部20bで得た結果に基づき、返金を実行すべき場合のみ精算処理を実行するとよい。
【0072】
サーバ3側の返金管理部30gは、送信情報受信処理部30aで受信した送信情報及び返金可否確認部20bによる確認要求に含まれるQRコードに基づき、返金未完了のQRコードを管理する。
【0073】
例えば、まず送信情報受信処理部30aでエラー情報31aを格納したときに、返金管理部30gが、記憶部31にそのエラー情報31aと関連づけてその精算が済んでいるか否かの精算情報31bも格納しておく。この時点で格納する情報は、新規のエラー情報31aに対する精算情報31bとなり、未精算を示す情報となる。一方、返金可否確認部20bによる確認要求に含まれるQRコードは、確認を行った時点で返金済みとなる。従って、確認要求の時点で精算情報31bを検索して、確認要求に含まれるQRコードが、精算情報31bに未精算として格納されているものであれば、それを精算済みに書き換えるかその精算情報31b自体を消去するとよい。
【0074】
また、精算装置2の精算処理部20aには返金完了通知部20cを備えてもよい。返金完了通知部20cは、精算処理部20aで精算処理が完了した返金情報に対し、返金完了通知をネットワークI/F22経由でサーバ3に送信する。そしてサーバ3側の返金管理部30gは、返金完了通知部20cで送信された返金完了通知を受信し、送信情報及び確認要求に含まれるQRコードの代わりに、送信情報及び返金完了通知に基づき、返金未完了のQRコードを管理するとよい。例えば、返金完了通知を受けた時点で、サーバ3は精算情報31bを検索してその通知に関連する精算情報31bを精算済みに書き換えるかその精算情報31b自体を消去するとよい。
【0075】
精算要否判定部30fは、返金可否確認部20bによる確認要求に含まれるQRコードが返金管理部30gで管理されている返金未完了のQRコードであるか否かにより、返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行い、その結果を精算装置2に返信する。より具体的には、精算要否判定部30fは、確認要求に対応する精算情報31bを読み出して未精算か否かを確認し、その結果を精算装置2に返信する。また、精算要否判定部30fは、QRコードが示す金額の確認も要求されている場合には、その金額の確認も行ってその結果を併せて精算装置2に返信するとよい。例えば、全く関係のないQRコードや他の系列店舗が使用しているQRコードなどが送信されてきた場合などは精算情報31bが存在しないため、返金不可であり、例えば0円等の情報或いは該当する精算情報がない旨の返答を行うとよい。
【0076】
返金可否確認部20b、返金管理部30g、及び精算要否判定部30fを備えることで、MFP1又はそれに接続された精算装置2に、MFP1での通信エラーが起因で生じたQRコードの情報を記憶しておく必要もなく、またMFP4等のMFP1以外のMFPでの通信エラーが起因で生じたQRコードを入力した場合であっても、精算処理部20aで精算処理可能となる。
【0077】
また、ユーザがQRコードをメールアドレスで常に指定してFAX送信を行うことを前提に説明したが、ユーザが携帯端末へエラーメールの送信を希望しなかった場合にも対応させておくことが望ましい。そのため、エラー発生時にQRコードをその場でプリントアウトすることを可能としておくとよい。より具体的には、MFP1に次に説明するQRコード印刷処理部10dを備えるとよい。
【0078】
QRコード印刷処理部10dは、ユーザがエラーメールの送信を希望せずその場で送信完了を待つと設定されている場合であって、FAX送信エラー検出部10aで通信エラーが検出されたときに、ネットワークI/F17経由でサーバ3に対して、通信エラーが発生した枚数(返金を行うべき枚数)の情報又は対価の情報を送信して、その通信エラーに対応するQRコードを要求する。サーバ3側には、印刷データ生成部30d及び印刷データ送信処理部30eを備えておけばよい。この印刷データ生成部30dは、MFP1から送られた情報を基にQRコードを含む印刷データを生成し、印刷データ送信処理部30eは、ネットワークI/F32経由でその印刷データをMFP1へ送信する。QRコード印刷処理部10dは、そのQRコードを得て印刷部15に印刷させる。ユーザは、印刷部15でプリントアウトされたQRコードを精算装置2に持っていくことで、返金してもらえる。
【0079】
上述したシステム構成における処理の一例について、図2〜図12を併せて参照しながら簡単に説明する。図2及び図3は、図1のシステムにおけるMFPで実行されるFAX送信処理の一例を説明するための一連のフロー図で、図4は、図1のシステムにおけるサーバ側の処理の一例を説明するためのフロー図である。また、図5及び図6は、図2の処理でMFPの表示・操作パネルに表示されるユーザインターフェース(UI)の一例を示す図である。図7は、図3の処理でMFP前にユーザが居る状態で通信エラーが生じたときにMFPの表示・操作パネルに表示されるUIの一例を示す図で、図8は、図4の処理でサーバからユーザの携帯端末に送信されるエラーメールの一例を示す図である。また、図9は、図1のシステムにおけるサーバで管理されるエラー情報及び精算情報の一例を示す図である。
【0080】
まずMFP1では、制御部10が、FAX受信要求の有無を判定する(ステップS1)と共に、対価受取部11にてその対価の受け取りが有ったか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2で対価受取が有った場合のみ、以下の処理を続行する。なお、ステップS1,S2の順序は問わない。
【0081】
次に、通知先入力処理部10bが、図5のUI41で例示するような送信エラーのメール通知の要否をユーザに問い合わせる画面を、表示・操作パネル13に表示させる(ステップS3)。通知先入力処理部10bは、ユーザによる要否の選択を受け付け、ユーザがメール通知要を選択した場合に(ステップS4でYESの場合)、図6のUI42で例示するようなメールアドレス入力画面を表示・操作パネル13に表示させて、通知用のメールアドレスを受け付ける(ステップS5)。ステップS4でNOの場合、並びにステップS5の処理後、スキャナ14が送信原稿のスキャンを開始し、FAX送受信部12がスキャン後の画像データの送信を実行する(ステップS6)。
【0082】
ステップS6のFAX送信中、FAX送信エラー検出部10aが送信エラー(通信エラー)が生じていないか監視する(ステップS11)。ステップS11でエラー発生が検出された場合、ステップS4での設定結果を読み出し、メール通知要の設定であるか否かを判定する(ステップS12)。ステップS12でメール通知要の設定である場合、送信情報送信処理部10cが、ネットワークI/F17経由でサーバ3に送信情報(メールアドレス及びFAX送信の対価情報)を通知してメール送信要求を行う(ステップS13)。ステップS13の後、FAX送受信部12がFAX送信の中止処理を実行し(ステップS14)、FAX送信処理を終了する。
【0083】
ステップS12でメール通知否の設定である場合、制御部10が、図7のUI43で例示するようなエラー通知画面を表示・操作パネル13に表示させる(ステップS15)。UI43でユーザがOKを押下した時点など適時に、QRコード印刷処理部10dが、サーバ3に対価情報を通知してQRコード送信要求を行い(ステップS16)、サーバ3からのQRコードの返信を待つ(ステップS17)。QRコードをネットワークI/F17経由でサーバ3から受信すると(ステップS17でYES)、QRコード印刷処理部10dが、そのQRコードを印刷部15に印刷させる(ステップS18)。ステップS16〜S18で取り扱うQRコードには、定型文が付加されたもの(例えば図8で例示のエラーメールと同様の内容)であっても、QRコードのみであってもよい。ステップS18の後、FAX送受信部12がFAX送信の中止処理を実行し(ステップS14)、FAX送信処理を終了する。
【0084】
一方、ステップS11でエラーの検出がなされなかった場合、FAX送受信部12がその送信が完了したか否かを判定し(ステップS19)、完了した時点で不要となった通知先のメールアドレスを削除し(ステップS20)、処理を終了する。ステップS20のように、MFP1は、FAX送信エラー検出部10aで通信エラーが検出されずにFAX送信が完了した場合に、通知先入力処理部10bで入力された通知先を自動的に消去する通知先消去部を有することが好ましい。
【0085】
この通知先消去部は、FAX送信エラー検出部10aで通信エラーが検出された後、QRコードを含むエラーメールがサーバ3から送信された場合にも、通知先入力処理部10bで入力された通知先を自動的に消去することが好ましい。勿論、ステップS13でのメール送信要求を送信した時点でエラーメールが送信されたとみなして、通知先の消去を行ってもよい。
【0086】
サーバ3側では、送信情報受信処理部30aがメール送信要求又はQRコード送信要求の受信を待つ(ステップS21,S25)。送信情報受信処理部30aがステップS13のメール送信要求を受信した場合(ステップS21でYESの場合)、受信した送信情報をエラー情報31aとして記憶部31に格納し、エラーメール生成部30bが、エラー情報31aからQRコードを含むエラーメールを生成する(ステップS22)。ここで生成されるエラーメールは、図8のエラーメール44のような内容でよく、返金額に対応したQRコードを少なくとも含むものとする。格納するエラー情報31aとしては、図9のデータ45に例示するように、通信エラーが発生したFAX送信の対価と送信者が指定した通知先のメールアドレスとを含むものとする。
【0087】
続いて、エラーメール送信処理部30eが、そのエラーメールを、エラー情報31aに含まれる通知先のメールアドレスにネットワークI/F32経由で送信する(ステップS23)。その後、メール送信に対応したエラー情報31aに精算情報31b(この時点では未精算であることを示す未精算情報)を関連づけて、記憶部31に格納し(ステップS24)、処理を終了する。ステップS24では、精算情報31bの一部としてステップS22で生成したQRコードに関する情報も関連づけて格納しておく。これにより、精算装置2(又はMFP1)からの確認要求に応答することができる。
【0088】
また、送信情報受信処理部30aがステップS16のQRコード送信要求を受信した場合(ステップS25でYESの場合)、受信した対価情報をエラー情報31aとして記憶部31に格納し、印刷データ生成部30dが、対価情報に基づいてQRコードを少なくとも含む印刷データを生成する(ステップS26)。この印刷データは、QRコードをMFP1側で印刷させるための印字データである。続いて、印刷データ送信処理部30fが、ネットワークI/F32経由でMFP1にその印刷データを返信する(ステップS27)。ステップS27の後は、ステップS24の処理が実行される。
【0089】
ステップS23の処理によりユーザはQRコードを含むエラーメールを受信することができ、ユーザはこのエラーメールの印刷操作をMFP1等で行う。図10は、図1のシステムにおけるMFPで実行される、携帯端末から受け取ったメールを印刷する処理例を説明するためのフロー図である。ここでは、一例として図10を参照してユーザがMFP1で印刷操作を行った場合の印刷処理について説明する。
【0090】
印刷操作は、まず携帯端末内の通信I/FとMFP1の通信I/F16とにより、ユーザが携帯端末でMFP1との通信を確立させ、MFP1に対しエラーメールの印刷要求を送信することで行う。MFP1では、エラーメール印刷処理部10eが、携帯端末からの印刷要求を待ち(ステップS31)、印刷要求を受信した場合に対象となるエラーメールを受信する(ステップS32)。続いて、エラーメール印刷処理部10eが印刷部15にそのメールを印刷させる処理を行い、印刷部15がその印刷データを生成し(ステップS33)、印刷を実行する(ステップS34)。
【0091】
ステップS34の印刷処理又はステップS27の返信処理によりQRコードが印刷される。このQRコードを用いた返金処理(精算処理)について、図11及び図12を参照して簡単に説明する。図11は、図1のシステムにおける精算装置で実行される精算処理の一例を説明するためのフロー図で、図12は、図11の精算処理に応答してサーバ側で実行される確認処理の一例を説明するためのフロー図である。
【0092】
精算処理は、印刷されたQRコード(又はそれを含む情報)をユーザが店員に手渡すことで開始される。店員は、そのQRコードを精算装置2(この例ではキャッシュレジスタ装置)のQRコード読取部21で読み取らせる。精算装置2の精算処理部20aが、QRコードの読み取りを監視し(ステップS41)、読み取りが検出された時点でそのQRコード(又はそれが示す情報)をサーバ3に送信する(ステップS42)。この送信は、QRコードの確認を主たる目的とするものであり、返金可否確認部20bによって実行される。
【0093】
サーバ3側では精算要否判定部30fが、QRコードの受信を監視し(ステップS51)、受信すると、精算情報31bを参照して精算要否を判定する(ステップS52)。判定の結果、精算が必要であった場合(ステップS53でYESの場合)、精算要否判定部30fが、精算装置2に精算額を通知する(ステップS54)。一方、精算が必要なかった場合(ステップS53でNOの場合)、精算装置2に精算が必要ない旨を通知し(ステップS57)、処理を終了する。
【0094】
精算装置2の返金可否確認部20bは、ステップS54又はステップS57の通知を待ち、その通知が精算否を示すものであるか精算要を示すものであるかを判定する(ステップS43)。前者の場合、返金可否確認部20bは、精算できない旨や該当する精算情報が存在しない旨の表示を行い、ユーザに知らせる(ステップS46)。
【0095】
一方、精算要の返信を受信した場合には、精算処理部20aが精算処理を実行する(ステップS44)。この精算処理は、返信された精算額を表示させる処理などであり、店員がその精算額をユーザに返金するとよい。さらに、返金完了通知部20cが、ステップS44で精算処理が完了したQRコードに対し、返金完了通知をネットワークI/F22経由でサーバ3に送信し(ステップS45)、処理を終了する。
【0096】
サーバ3側ではステップS54の後、返金管理部30gがこの返金完了通知を待ち(ステップS55)、返金完了通知を受信した時点で、対応する精算情報31bを精算済みに書き換えるか消去する(ステップS56)。なお、上述したように、精算情報31bの書き換え又は消去は、ステップS53で精算要と判定された時点で実行してもよい。
【0097】
以上、精算装置2がキャッシュレジスタ装置であることを前提に説明したが、次に、精算装置2をMFP1に組み込んだ構成例について説明する。なお、説明の簡略化のため、ここでは精算装置2がキャッシュレジスタ装置である場合との違いのみを説明する。
【0098】
まず、上述した返金情報入力部は、QRコード読取部21を具備せず、MFP1に具備されたスキャナ14等の画像読取部で代用すればよい。スキャナ14が、QRコードが印刷された用紙の画像を光学的に読み取って、同じくMFP1に具備された精算処理部20aに渡すとよい。
【0099】
また、対価受取部11は同様に貨幣入出力装置で構成できるが、精算処理部20aは、この貨幣入出力装置を用いてQRコードが示す金額の貨幣を出力する返金部を備えるとよい。これにより、店舗内のキャッシュレジスタ装置で返金処理を行う必要がなくなり、店員の負担も減る。代替案として、精算処理部20aは、MFP1に接続され且つその近傍に設置されたキャッシュレジスタ装置に対し、QRコードが示す金額を精算処理する指示を送信するようにしてもよい。
【0100】
次に、サーバを用いずMFP単独での処理が可能なシステム構成例を、図13及び図14を参照しながら説明する。図13は、本発明の他の実施形態に係るFAX送信システムの一構成例を示す図で、図中、6は店舗Aに設置されたMFP、7は店舗Aに設置された精算装置である。また、図14は、図13のシステムにおけるMFPで実行されるFAX送信処理の一例を説明するためのフロー図である。
【0101】
図13で例示する構成例では、上述の返金情報送信部は、図1のMFP1側の送信情報送信部とサーバ3側の送信情報受信部及び送信部と構成するものではなく、図6に示すようにMFP6自身で全て具備する。すなわち、MFP6は、MFP6の全体を制御する制御部60と共に、対価受取部(対価徴収部)61、FAX送受信部62、表示・操作パネル63、スキャナ部64、印刷部65、携帯端末との通信I/F66、及びネットワークI/F67を備える。MFP6は、主としてMFP1とその制御部60が異なる。制御部60は、FAX送信エラー検出部60a、通知先入力処理部60b、エラーメール生成部60c、エラーメール送信処理部60d、及びエラーメール印刷処理部60eを含み、本発明に係る通信エラー時の制御も含んだFAX送信制御を行う。
【0102】
FAX送信エラー検出部60a、通知先入力処理部60bは、それぞれFAX送信エラー検出部10a、通知先入力処理部10bと同様である。この構成例において返金情報送信部は、エラーメール生成部60c及びエラーメール送信処理部60dで例示できる。エラーメール生成部60cは、FAX送信エラー検出部60aで通信エラーが検出された場合に、その通信エラーが生じたFAX送信の対価に基づき図1のエラーメール生成部30cと同様にQRコード付きのエラーメールを生成する。エラーメール送信処理部60dは、ネットワークI/F67を介して、そのエラーメールを通知先入力処理部60bで入力されたメールアドレスに送信する。
【0103】
精算装置7は、精算装置2と異なりサーバとのやり取り無しで返金処理を実行する。精算装置7は、QRコード読取部21と同様のQRコード読取部71と、精算処理部70aを有する制御部70とを備える。精算処理部70aは、QRコード読取部71で読み取ったQRコードを解析してそれに対応した対価を返金処理する。精算装置7は、精算装置2と同様に、キャッシュレジスタ装置で構成しても、MFP6に組み込んだ構成例を採用してもよいが、前者を採用した場合について説明する。
【0104】
図13のごとき構成例でのFAX送信処理の一例を簡単に説明する。まず図2のステップS1〜S6,S11と同様にFAX送信を開始し通信エラーの検出を行う(ステップS61〜S66,S67)。通信エラーが検出された場合、ステップS12と同様にメール通知要か否かの判定を行う(ステップS68)。
【0105】
ステップS68で通知要であった場合、エラーメール生成部60cがその通信エラーが生じたFAX送信の対価に基づきQRコード付きのエラーメールを生成し、エラーメール送信処理部60dがネットワークI/F67を介して通知先入力処理部60bで入力されたメールアドレスに送信する(ステップS69)。続いて、FAX送受信部62がFAX送信の中止処理を実行し(ステップS70)、FAX送信処理を終了する。
【0106】
ステップS69の送信後、ユーザは図10で例示したようにQRコードの印刷をMFP6に実行させる。その後、精算装置7でこのQRコードを読み取ることで精算処理が実行される。精算装置7では、QRコードの偽造を防止するためMFP6で発行したQRコードの情報と精算済みか否かの情報とを格納しておき、精算処理時にこれらの情報と比較するとよい。
【0107】
一方、ステップS68で通知否であった場合、ステップS15と同様にエラー表示し(ステップS71)、ステップS70へ進む。また、ステップS67で通信エラーが発生しなかった場合、ステップS19,S20と同様に送信完了を待って通知先を削除する(ステップS72,S73)。
【0108】
図13及び図14で説明した構成例では、MFP6単独で通信エラー発生時の処理を行うことが可能であるが、系列店舗のMFPで発生した通信エラーに起因する返金処理はできない。従って、系列店舗にも対応可能とするために図15及び図16で例示するように、管理サーバ装置(サーバ)を設けて返金に関する情報を系列店舗内のMFPで共有することが望ましい。
【0109】
図15は、本発明の他の実施形態に係るFAX送信システムの一構成例を示す図で、図中、6は店舗Aに設置されたMFP、7は店舗Aに設置された精算装置、8は管理サーバ装置(店舗管理サーバ)である。また、図16は、図15のシステムにおけるMFPで実行されるFAX送信処理の一例を説明するためのフロー図である。
【0110】
図15で例示する構成例では、MFP6にネットワークを介して接続されたサーバ8を具備する。サーバ8は、確認結果返信部(精算要否判定部80aで例示)及び返金管理部80bを有する制御部80、エラー情報81a及び精算情報81bを格納する記憶部81、並びに、ネットワークI/F82を備える。ここで、精算要否判定部80a、返金管理部80b、記憶部81、ネットワークI/F82は、それぞれ図1の精算要否判定部30f、返金管理部30g、記憶部31、ネットワークI/F32と同様である。但し、エラーメールの送信は図13の構成例と同様にMFP6側で実行するため、取り扱う情報として通知先(メールアドレス)が不要となっている。
【0111】
上述の返金情報送信部は、図13と同様にMFP6自身で全て具備し、図15のMFP6は、図13のMFP6において、制御部60に管理用返金情報送信処理部60fを備えたものである。管理用返金情報送信処理部60fは、ネットワークI/F67を介して、エラーメール送信処理部60dで送信したQRコードを含む管理用返金情報を、サーバ8に送信する。
【0112】
返金管理部80bは、管理用返金情報送信処理部60fで送信された管理用返金情報を受信し、その管理用返金情報及び返金可否確認部70bによる確認要求に含まれるQRコードに基づき、返金未完了のQRコードを管理する。精算要否判定部80aは、返金可否確認部70bによる確認要求に含まれるQRコードが返金管理部80bで管理されている返金未完了のQRコードであるか否かにより、返金を実行すべき情報であるか否かの確認(及び返金額の確認)を行い、その結果を精算装置7に返信する。
【0113】
また、図15で例示する精算装置7は、図1の精算装置2と同様に精算処理部70aに、返金可否確認部70b及び返金完了通知部70cを有するものとする。精算装置7は、QRコード読取部71でQRコードを読み取り、精算処理部70aにおいて返金可否確認部70b及び返金完了通知部70cがサーバ8とやり取りを行いながら返金処理を実行する。精算装置7は、精算装置2と同様に、キャッシュレジスタ装置で構成しても、MFP6に組み込んだ構成例を採用してもよいが、前者を採用した場合について説明している。
【0114】
また、返金管理部80bは、返金完了通知部70cで送信された返金完了通知を受信し、管理用返金情報及び確認要求に含まれるQRコードの代わりに、管理用返金情報及び返金完了通知に基づき、返金未完了のQRコードを管理するようにしてもよい。
【0115】
図15のごとき構成例でのFAX送信処理の一例を簡単に説明する。ここでも、図14のステップS61〜S73と同様のFAX送信処理をMFP6が行う(ステップS81〜S89,S91〜S94)が、QRコードを含むエラーメールの送信(ステップS89)に続いて、管理用返金情報送信処理部60fがネットワークI/F67を介してサーバ8に管理用返金情報を送信する(ステップS90)。
【0116】
ステップS89の送信後、ユーザは図10で例示したようにQRコードの印刷をMFP6に実行させる。その後、精算装置7でこのQRコードを読み取ることでサーバ8と連携しながら精算処理が実行される。精算装置7及びサーバ8では、図11及び図12で例示したのと同様の処理が実行される。
【0117】
また、上述のエラーメール生成部60cで生成しエラーメール送信処理部60dで送信するQRコードには、MFP6を特定する装置特定情報を含むようにしてもよい。装置特定情報を含むことで、返金管理部80bでの管理が例えばMFP毎のFAX送受信部62の不具合の管理まで行うこともできる。
【0118】
また、QRコードに装置特定情報を含ませることで、返金可否確認部70bが、その装置特定情報に基づき、QRコード読取部71で読み取ったQRコードが自身(ここではMFP6)でななく他のMFPの通信エラーによって生じたものである場合にのみ、サーバ8に対して上述の確認要求の送信を行うこともできる。
【0119】
以上、図1乃至図16を参照しながら、本システムについて各実施形態を説明してきたが、その処理の流れを説明したように、本発明はこのようなシステムにおけるデータ送信方法としての形態も採り得る。
【0120】
また、本発明は、MFPで例示したデータ送信装置や管理サーバ装置や精算装置に組み込むプログラムとしての形態も採り得る。これらプログラムは、各装置について制御部内の制御プログラムとして例示したものである。そして、このようなプログラムは、それを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体としての配布することやネットワーク経由で配信することができ、対応する装置(データ送信装置、管理サーバ装置、精算装置のいずれか)に実行可能に組み込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0121】
【図1】本発明の一実施形態に係るFAX送信システムの一構成例を示す図である。
【図2】図1のシステムにおけるMFPで実行されるFAX送信処理の一例を説明するためのフロー図である。
【図3】図2に続くフロー図である。
【図4】図1のシステムにおけるサーバ側の処理の一例を説明するためのフロー図である。
【図5】図2の処理でMFPの表示・操作パネルに表示されるUIの一例を示す図である。
【図6】図2の処理でMFPの表示・操作パネルに表示されるUIの一例を示す図である。
【図7】図3の処理でMFP前にユーザが居る状態で通信エラーが生じたときにMFPの表示・操作パネルに表示されるUIの一例を示す図である。
【図8】図4の処理でサーバからユーザの携帯端末に送信されるエラーメールの一例を示す図である。
【図9】図1のシステムにおけるサーバで管理されるエラー情報及び精算情報の一例を示す図である。
【図10】図1のシステムにおけるMFPで実行される、携帯端末から受け取ったメールを印刷する処理例を説明するためのフロー図である。
【図11】図1のシステムにおける精算装置で実行される精算処理の一例を説明するためのフロー図である。
【図12】図11の精算処理に応答してサーバ側で実行される確認処理の一例を説明するためのフロー図である。
【図13】本発明の他の実施形態に係るFAX送信システムの一構成例を示す図である。
【図14】図13のシステムにおけるMFPで実行されるFAX送信処理の一例を説明するためのフロー図である。
【図15】本発明の他の実施形態に係るFAX送信システムの一構成例を示す図である。
【図16】図15のシステムにおけるMFPで実行されるFAX送信処理の一例を説明するためのフロー図である。
【符号の説明】
【0122】
1,6…店舗Aに設置のMFP、2,7…店舗Aに設置の精算装置、3,8…管理サーバ装置(店舗管理サーバ)、4…店舗Bに設置のMFP、5…店舗Bに設置の精算装置、10…MFPの制御部、10a…FAX送信エラー検出部、10b…通知先入力処理部、10c…送信情報送信処理部、10d…QRコード印刷処理部、10e…エラーメール印刷処理部、11…対価受取部、12…FAX送受信部、13…表示・操作パネル、14…スキャナ、15…印刷部、16…携帯端末との通信I/F、17…MFPのネットワークI/F、20…精算装置の制御部、20a…精算処理部、20b…返金可否確認部、20c…返金完了通知部、21…QRコード読取部、22…精算装置のネットワークI/F、30…サーバの制御部、30a…送信情報受信処理部、30b…エラーメール生成部、30c…エラーメール送信処理部、30d…印刷データ生成部、30e…印刷データ送信処理部、30f…精算要否判定部、30g…返金管理部、31…記憶部、31a…エラー情報、31b…精算情報、32…サーバのネットワークI/F。
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ送信システム、データ送信装置、管理サーバ装置、及びデータ送信方法に関し、より詳細には、ファクシミリ(FAX)送信等のデータ送信及びその対価受取が可能なデータ送信装置を備えたデータ送信システム、そのデータ送信装置、そのシステムに具備される管理サーバ装置、並びに、そのシステムを用いたデータ送信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、コンビニエンスストアなどではFAXサービスを提供している。このFAXサービスでは、FAX送信中の通信エラーを想定しているため、FAX送信完了時点で料金(送信の対価)が確定する。
【0003】
このような料金の確定に対応させるため、並びに料金の徴収漏れを防ぐために、FAX送信中にエラーが発生した際に課金のキャンセルを行うFAXサービス提供システムが開示され、利用されている(例えば、特許文献1,2を参照)。
【特許文献1】特開2002−9999号公報
【特許文献2】特開2004−145765号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1,2に記載の技術をはじめとする従来のFAXサービス提供システムでは、通信エラーの発生時に返金を行なうことから、ユーザは少なくとも通信エラーが発生するか否かを送信完了まで見守らなければならず、FAX送信装置の設置場所から離れて立ち去ることができなかった。
【0005】
特に、大量にFAX送信する場合には原稿の読み込み完了後は原稿を取り除けるにも拘わらず、ユーザは料金が確定するFAX送信完了時点までFAX送信装置の設置場所から離れることはできない。
【0006】
このような問題は、通常のFAX送信時に限らず、原稿スキャン後の電子メール送信やFTP(ファイル転送プロトコル)送信、さらにはインターネットFAX送信時やIP(インターネットプロトコル)FAX送信時などであっても、同様に起こり得る。
【0007】
本発明は、上述のごとき実状に鑑みてなされたものであり、データ送信装置で対価を徴収してデータ送信を行うに際し、通信エラー発生に伴う返金の有無に拘わらず、ユーザがデータ送信完了前にその場を離れることが可能なデータ送信システム、そのシステムに含まれるデータ送信装置、そのシステムに含まれる管理サーバ装置、並びに、そのシステムを用いたデータ送信方法の提供を、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述のごとき課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、データを送信するデータ送信部を有するデータ送信装置を具備したデータ送信システムであって、前記データ送信装置は、前記データ送信部でのデータ送信の対価を受け取る対価受取部と、通知先を入力する通知先入力部と、前記データ送信部によるデータ送信時の通信エラーを検出するエラー検出部とを有し、当該データ送信システムは、前記エラー検出部で通信エラーが検出された場合、前記通知先入力部で入力された通知先に、前記通信エラーが生じたデータ送信の対価を返金するための返金情報を送信する返金情報送信部を有することを特徴としたものである。
【0009】
第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記データ送信装置にネットワークを介して接続された管理サーバ装置を具備し、前記返金情報送信部は、前記データ送信装置側に、前記通知先入力部で入力された通知先と前記対価受取部で受け取ったデータ送信の対価とを含む送信情報を、前記管理サーバ装置に送信する送信情報送信部を有し、且つ前記管理サーバ装置側に、前記送信情報を受信する送信情報受信部と、該送信情報受信部で受信した送信情報に含まれる通知先に、前記通信エラーが生じたデータ送信の対価を返金するための返金情報を送信する送信部とを有することを特徴としたものである。
【0010】
第3の技術手段は、第2の技術手段において、前記データ送信装置は、前記返金情報送信部で送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力部と、該返金情報入力部で入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算部とを有することを特徴としたものである。
【0011】
第4の技術手段は、第3の技術手段において、前記精算部は、前記返金情報入力部で入力された返金情報が返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行う確認要求、或いは該確認及び前記返金情報が示す金額の確認を行う確認要求を、前記管理サーバ装置に対して送信しその結果を得る返金可否確認部を有し、該結果に基づき返金を実行すべき場合のみ前記精算処理を実行し、前記管理サーバ装置は、前記送信情報受信部で受信した送信情報及び前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報に基づき、返金未完了の返金情報を管理する返金管理部と、前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報が前記返金管理部で管理されている返金未完了の返金情報であるか否かにより、返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行い、或いは該確認の他、前記確認要求に含まれる返金情報が示す金額の確認を行い、その結果を前記データ送信装置に返信する確認結果返信部とを有することを特徴としたものである。
【0012】
第5の技術手段は、第4の技術手段において、前記データ送信装置は、前記精算部で精算処理が完了した返金情報に対し、返金完了通知を前記管理サーバ装置に送信する返金完了通知部を有し、前記返金管理部は、前記返金完了通知部で送信された返金完了通知を受信し、前記送信情報及び前記確認要求に含まれる返金情報の代わりに、前記送信情報及び前記返金完了通知に基づき、返金未完了の返金情報を管理することを特徴としたものである。
【0013】
第6の技術手段は、第1の技術手段において、前記データ送信装置にネットワークを介して接続された管理サーバ装置を具備し、前記返金情報送信部は、前記データ送信装置側に具備し、前記データ送信装置は、前記返金情報送信部で送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力部と、該返金情報入力部で入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算部とを有することを特徴としたものである。
【0014】
第7の技術手段は、第6の技術手段において、前記データ送信装置は、前記返金情報送信部で送信した返金情報を含む管理用返金情報を、前記管理サーバ装置に送信する管理用返金情報送信部を有し、前記精算部は、前記返金情報入力部で入力された返金情報が返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行う確認要求、或いは該確認及び前記返金情報が示す金額の確認を行う確認要求を、前記管理サーバ装置に対して送信しその結果を得る返金可否確認部を有し、該結果に基づき返金を実行すべき場合のみ前記精算処理を実行し、前記管理サーバ装置は、前記管理用返金情報送信部で送信された管理用返金情報を受信し、該管理用返金情報及び前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報に基づき、返金未完了の返金情報を管理する返金管理部と、前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報が前記返金管理部で管理されている返金未完了の返金情報であるか否かにより、返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行い、或いは該確認の他、前記確認要求に含まれる返金情報が示す金額の確認を行い、その結果を前記データ送信装置に返信する確認結果返信部とを有することを特徴としたものである。
【0015】
第8の技術手段は、第7の技術手段において、前記データ送信装置は、前記精算部で精算処理が完了した返金情報に対し、返金完了通知を前記管理サーバ装置に送信する返金完了通知部を有し、前記返金管理部は、前記返金完了通知部で送信された返金完了通知を受信し、前記管理用返金情報及び前記確認要求に含まれる返金情報の代わりに、前記管理用返金情報及び前記返金完了通知に基づき、返金未完了の返金情報を管理することを特徴としたものである。
【0016】
第9の技術手段は、第7又は第8の技術手段において、前記返金情報送信部で送信する返金情報は、前記データ送信装置を特定する装置特定情報を含み、前記返金可否確認部は、前記装置特定情報に基づき、前記返金情報入力部で入力された返金情報が他のデータ送信装置の通信エラーによって生じたものである場合にのみ、前記管理サーバ装置に対して前記確認要求の送信を行うことを特徴としたものである。
【0017】
第10の技術手段は、第3〜第9のいずれかの技術手段において、前記返金情報入力部は、前記返金情報送信部で送信された返金情報が印刷された用紙の画像を、光学的に読み取る画像読取部を有することを特徴としたものである。
【0018】
第11の技術手段は、第3〜第10のいずれかの技術手段において、前記対価受取部は、貨幣を入力し、該入力された金額が前記対価を超過していた場合に釣り銭の貨幣を出力する貨幣入出力装置を有し、前記精算部は、前記貨幣入出力装置を用いて前記返金情報が示す金額の貨幣を出力する返金部を有することを特徴としたものである。
【0019】
第12の技術手段は、第3〜第10のいずれかの技術手段において、前記精算部は、前記データ送信装置に接続され且つその近傍に設置されたキャッシュレジスタ装置に対し、前記返金情報が示す金額を精算処理する指示を送信することを特徴としたものである。
【0020】
第13の技術手段は、第2の技術手段において、前記管理サーバ装置に接続され且つ前記データ送信装置の近傍に設置されたキャッシュレジスタ装置を備え、該キャッシュレジスタ装置は、前記返金情報送信部で送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力部と、該返金情報入力部で入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算部とを有し、該精算部は、前記返金情報入力部で入力された返金情報が返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行う確認要求、或いは該確認及び前記返金情報が示す金額の確認を行う確認要求を、前記管理サーバ装置に対して送信しその結果を得る返金可否確認部を有し、該結果に基づき返金を実行すべき場合のみ前記精算処理を実行し、前記管理サーバ装置は、前記送信情報受信部で受信した送信情報及び前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報に基づき、返金未完了の返金情報を管理する返金管理部と、前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報が前記返金管理部で管理されている返金未完了の返金情報であるか否かにより、返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行い、或いは該確認の他、前記確認要求に含まれる返金情報が示す金額の確認を行い、その結果を前記キャッシュレジスタ装置に返信する確認結果返信部とを有することを特徴としたものである。
【0021】
第14の技術手段は、第13の技術手段において、前記キャッシュレジスタ装置は、前記精算部で精算処理が完了した返金情報に対し、返金完了通知を前記管理サーバ装置に送信する返金完了通知部を有し、前記返金管理部は、前記返金完了通知部で送信された返金完了通知を受信し、前記送信情報及び前記確認要求に含まれる返金情報の代わりに、前記送信情報及び前記返金完了通知に基づき、返金未完了の返金情報を管理することを特徴としたものである。
【0022】
第15の技術手段は、第1の技術手段において、前記データ送信装置にネットワークを介して接続された管理サーバ装置と、該管理サーバ装置にネットワークを介して接続され且つ前記データ送信装置の近傍に設置されたキャッシュレジスタ装置とを具備し、前記返金情報送信部は、前記データ送信装置側に具備し、前記データ送信装置は、前記返金情報送信部で送信した返金情報を含む管理用返金情報を、前記管理サーバ装置に送信する管理用返金情報送信部を有し、前記キャッシュレジスタ装置は、前記返金情報送信部で送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力部と、該返金情報入力部で入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算部とを有し、該精算部は、前記返金情報入力部で入力された返金情報が返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行う確認要求、或いは該確認及び前記返金情報が示す金額の確認を行う確認要求を、前記管理サーバ装置に対して送信しその結果を得る返金可否確認部を有し、該結果に基づき返金を実行すべき場合のみ前記精算処理を実行し、前記管理サーバ装置は、前記管理用返金情報送信部で送信された管理用返金情報を受信し、該管理用返金情報及び前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報に基づき、返金未完了の返金情報を管理する返金管理部と、前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報が前記返金管理部で管理されている返金未完了の返金情報であるか否かにより、返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行い、或いは該確認の他、前記確認要求に含まれる返金情報が示す金額の確認を行い、その結果を前記キャッシュレジスタ装置に返信する確認結果返信部とを有することを特徴としたものである。
【0023】
第16の技術手段は、第15の技術手段において、前記キャッシュレジスタ装置は、前記精算部で精算処理が完了した返金情報に対し、返金完了通知を前記管理サーバ装置に送信する返金完了通知部を有し、前記返金管理部は、前記返金完了通知部で送信された返金完了通知を受信し、前記管理用返金情報及び前記確認要求に含まれる返金情報の代わりに、前記管理用返金情報及び前記返金完了通知に基づき、返金未完了の返金情報を管理することを特徴としたものである。
【0024】
第17の技術手段は、第1〜第16のいずれかの技術手段において、前記データ送信装置は、前記エラー検出部で通信エラーが検出されずに前記データ送信部でのデータ送信が完了した場合、並びに、前記エラー検出部で通信エラーが検出された後、前記返金情報送信部で前記返金情報の送信が完了した場合に、前記通知先入力部で入力された通知先を消去する通知先消去部を有することを特徴としたものである。
【0025】
第18の技術手段は、第1〜第17のいずれかの技術手段において、前記通知先は、電子メールアドレスとし、前記返金情報送信部は、前記返金情報の通知先への送信を電子メールで行うことを特徴としたものである。
【0026】
第19の技術手段は、第1〜第18のいずれかの技術手段において、前記返金情報送信部は、前記返金情報を一次元又は二次元のコードとして通知先に送信することを特徴としたものである。
【0027】
第20の技術手段は、第1の技術手段において、前記返金情報送信部は、前記データ送信装置側に具備し、前記データ送信装置は、前記返金情報送信部で送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力部と、該返金情報入力部で入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算部とを有することを特徴としたものである。
【0028】
第21の技術手段は、第1〜第19のいずれかの技術手段のデータ送信システムにおける前記データ送信装置である。
【0029】
第22の技術手段は、第1〜第19のいずれかの技術手段のデータ送信システムにおける前記管理サーバ装置である。
【0030】
第23の技術手段は、データ送信が可能で且つ該データ送信の対価が受け取り可能なデータ送信装置を用いたデータ送信方法であって、前記データ送信装置が、通知先の入力を受け付ける通知先入力ステップと、前記データ送信装置が、前記データ送信の実行時の通信エラーを検出するエラー検出ステップと、該エラー検出ステップで通信エラーが検出された場合、前記通知先入力ステップで入力された通知先に、前記通信エラーが生じたデータ送信の対価を返金するための返金情報を送信する返金情報送信ステップとを含むことを特徴としたものである。
【0031】
第24の技術手段は、第23の技術手段において、前記返金情報送信ステップは、前記エラー検出ステップで通信エラーが検出された場合、前記データ送信装置が、前記通知先入力ステップで入力された通知先と前記受け取ったデータ送信の対価とを含む送信情報を、前記データ送信装置にネットワークを介して接続された管理サーバ装置に送信する送信情報送信ステップと、前記管理サーバ装置が、前記送信情報を受信する送信情報受信ステップと、前記管理サーバ装置が、前記送信情報受信ステップで受信した送信情報に含まれる通知先に、前記通信エラーが生じたデータ送信の対価を返金するための返金情報を送信する送信ステップとを含むことを特徴としたものである。
【0032】
第25の技術手段は、第24の技術手段において、前記データ送信装置が、前記返金情報送信ステップで送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力ステップと、前記データ送信装置が、前記返金情報入力ステップで入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算ステップとを含むことを特徴としたものである。
【0033】
第26の技術手段は、第23の技術手段において、前記返金情報送信ステップは、前記データ送信装置が単独で実行し、当該データ送信方法は、前記データ送信装置が、前記返金情報送信ステップで送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力ステップと、前記データ送信装置が、前記返金情報入力ステップで入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算ステップとを含むことを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、データ送信装置で対価を徴収してデータ送信を行うに際し、通信エラー発生に伴う返金の有無に拘わらず、ユーザがデータ送信完了前にその場を離れることを可能にする。さらには、ユーザがデータ送信装置を占有する時間が短くなり、次のユーザがデータ送信装置を使用できるため、装置の稼動率を上げることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
本発明に係るデータ送信システム(以下、本システムという)は、データを送信するデータ送信部及びデータ送信部でのデータ送信の対価を受け取る(徴収する)対価受取部を有するデータ送信装置を具備したシステムであり、ユーザに対し希望するデータを送信するサービスを提供するための課金システムである。このデータ送信装置は、データ送信部によるデータ送信時の通信エラーを検出(判定)するエラー検出部を有するものとする。
【0036】
そして、本システムの主たる特徴として、通信エラー発生時の通知先を入力する通知先入力部をデータ送信装置に設けると共に、エラー検出部で通信エラーが検出された場合、通知先入力部で入力された通知先に、通信エラーが生じたデータ送信の対価を返金(返却)するための返金情報を送信する返金情報送信部を有する。この返金情報送信部は、以下に例示するように、データ送信装置と後述の管理サーバ装置とがネットワーク経由で協働して返金情報の送信を実行するように分散して実装されてもよいし、データ送信装置に実装されてもよい。
【0037】
本システムは、このような特徴により、ユーザがコンビニエンスストア等の店舗で対価を支払ってデータ送信を行ったときに、送信終了を待つまでもなく(通信エラーの発生に伴う返金の有無に拘わらず)、その場を離れることができる。例えば、原稿の読み込み完了後、原稿を取り除ける状態になった時点で、ユーザは返金の有無(すなわち通信エラーの有無)を気にすることなくデータ送信装置の設置場所を離れることができる。大量の原稿をFAX送信等でデータ送信する場合には特に有用となる。
【0038】
送信終了を待たずに済む理由は、データ送信中にエラーが発生した場合でも、ユーザ指定の通知先に返金情報が通知されるためである。ユーザにとってみれば、その返金情報をその店舗やその系列店舗に提示すること或いはその返金情報を用いた後述する精算方法で返金してもらうことができるという安心感があるためである。
【0039】
データ送信部としては、ユーザが載置した原稿を光学的に読み取って(スキャンして)得た画像データを、電話回線やISDN(Integrated Services Digital Network)回線等を介してFAX送信するFAX送信部を例に挙げて、以下の説明を行う。FAX送信の代わりとしては、例えば、原稿スキャン後の画像データに対し、FTP送信、電子メール送信(所謂インターネットFAX送信)、IP(インターネットプロトコル)FAX送信などが同様に適用できる。さらには、例えばUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の任意の記憶媒体から読み出した文書ファイル等のファイルに対しても、電子メール送信、FTP送信などが同様に適用できる。
【0040】
また、データ送信装置としてFAX送信機能の他にプリント機能やスキャナ機能等の他の機能をもった複合機(MFP)を挙げて、以下の説明を行うが、例えばFAX装置など他の装置にも適用可能である。
【0041】
また、通知先入力部でユーザから入力される通知先は、電子メールアドレスであることが好ましい。そのとき、返金情報送信部は、返金情報をそのユーザ指定のアドレスに電子メールで送信することとなる。これにより、携帯電話機や携帯情報端末(PDA)等の携帯端末或いはパーソナルコンピュータ(PC)などのユーザが使用する機器で、返金情報が含まれたメールを受信することができる。このうち、以下の説明ではユーザが使用する機器として携帯端末を例に挙げる。以下、通知先として電子メールアドレスを挙げて説明するが、例えばユーザ宅のFAX番号など他の通知先を採用してもよい。
【0042】
さらに、返金情報は、対価の返金を行うための情報であるが、直接返金するための金額の情報として以下に説明するが、間接的に返金するための再送信用チケットの情報などであってもよい。また、返金情報送信部は、返金情報をバーコード等の一次元コード又はQRコード等の二次元コードとして通知先に送信することが好ましい。また、一次元又は二次元のコードとして送信しない形態にあっても、その通知先の機器側にコード生成プログラムを組み込んでおくことで、同様にユーザが機器でそのコードを得ることができる。ここで通知先の機器とは、ユーザ指定のアドレスの電子メールを受信する機器を指す。以下、返金情報がQRコードとして通知先に送信される例に挙げて説明するが、他種の情報であってもよい。
【0043】
図1は、本発明の一実施形態に係るFAX送信システムの一構成例を示す図で、図中、1は店舗Aに設置されたMFP、2は店舗Aに設置された精算装置、3は管理サーバ装置(以下、単にサーバという)、4は店舗Aと同系列の店舗Bに設置されたMFP、5は店舗Bに設置された精算装置である。図1において、MFP1,4はコンビニエンスストア等の系列店舗にあり、それぞれの店舗には精算装置2,5がある。
【0044】
図1で例示するMFP1は、MFP1の全体を制御する制御部10と共に、対価受取部(対価徴収部)11、FAX送受信部12、表示・操作パネル13、スキャナ部14、印刷部15、携帯端末との通信I/F16、及びネットワークインターフェース(I/F)17を備える。なお、MFP4もMFP1と同じ構成とする。
【0045】
制御部10は、後述するFAX送信エラー検出部(FAX送信エラー判定部)10a、通知先入力処理部10b、送信情報送信処理部10c、QRコード印刷処理部10d、及びエラーメール印刷処理部10eを含み、本発明に係る通信エラー時の制御も含んだFAX送信制御を行う。
【0046】
例えば、制御部10は、CPU、プログラム格納領域としてのROM、作業領域としてのRAM等のハードウェアを備え、そのハードウェアに制御部10の機能(各部10a〜10eの機能を含む)を実現させるための所定の制御プログラムを、ROMやハードディスクに格納しておくとよい。これにより、CPUがROM等に格納された所定の制御プログラムをRAM上に読み出して実行し、各部10a〜10eの機能を含め制御部10の機能を実現することができる。この所定の制御プログラムは、MFP1用のファームウェアとなる。
【0047】
精算装置2は、制御部20、QRコード読取部21、及びネットワークI/F22を備える。なお、精算装置4も精算装置2と同じ構成とする。制御部20は、精算装置2の全体を制御する。制御部20は、後述する返金可否確認部20b及び返金完了通知部20cを有する精算処理部20aを含み、本発明に係る通信エラー発生に伴う精算処理(返金処理)の制御を行う。
【0048】
例えば、制御部20は、MFP1の制御部10と同様に、CPU、ROM、RAM等のハードウェアを備え、そのハードウェアに制御部20の機能(精算処理部20aの機能を含む)を実現させるための所定の制御プログラムを、ROMやハードディスクに格納しておくとよい。これにより、CPUがROM等に格納された所定の制御プログラムをRAM上に読み出して実行し、精算処理部20aの機能を含め制御部20の機能を実現することができる。この所定の制御プログラムは、精算装置2用のファームウェアとなる。
【0049】
また、精算装置2は、店舗に設置されたキャッシュレジスタ装置で構成すればよく、まずそのような構成例を挙げて説明するが、後述するように、MFP1に組み込んで構成してもよい。精算装置2をキャッシュレジスタ装置で構成する例では、精算装置2は、サーバ3に接続され且つMFP1の近傍に設置されるものとする。
【0050】
サーバ3は、サーバ3の全体を制御する制御部30と共に、記憶部31、及びネットワークI/F32を備える。本発明に係る通信エラー時の制御を行うために、制御部30は、後述する送信情報受信処理部30a、エラーメール生成部30b、エラーメール送信処理部30c、印刷データ(印字データ)生成部30d、印刷データ送信処理部30e、精算要否判定部30f、及び返金管理部30gを含む。
【0051】
制御部30は、コンピュータとそのコンピュータに組み込み制御部30の機能を実現するためのサーバプログラムとで構成できる。例えば、CPU、ROM、RAM、ハードディスク等のハードウェアを備え、そのハードウェアに制御部30の機能(各部30a〜30gの機能を含む)を実現させるための所定の制御プログラム(サーバプログラム)を、ROMや記憶部31を構成するハードディスクに格納しておくとよい。これにより、CPUがROM等に格納されたサーバプログラムをRAM上に読み出して実行し、各部30a〜30gの機能を含め制御部30の機能を実現することができる。
【0052】
サーバ3は、系列店舗(ここでは店舗A,B)のFAX送信のエラー時返金を管理するための店舗管理サーバであり、例えば店舗の会計処理などを管理するサーバに組み込んでもよい。なお、サーバ3は、複数の店舗を一括して管理する場所に設置しておくことが好ましい。これに対しサーバ3をそれぞれの店舗内に設置しておく場合には、それらをネットワーク接続して返金情報等を共有させることにより、共有させた店舗のいずれでもユーザが後述の精算処理による返金を受けることができるようになる。
【0053】
次に、上述のごとき構成をもつ本システムにおける各部の詳細について説明する。
FAX送受信部12は、ユーザの指示に従ってユーザ指定の原稿をFAX送信(或いはFAX受信)する。なお、ここで例示するFAX送受信の経路については電話回線を介したものであり(図示せず)、ネットワークI/F17を介するものとは異なる。FAX送信時にはスキャナ14で読み取った画像データを送信し、FAX受信時には印刷部15へ受信したFAXデータの印刷を指示し印刷させる。
【0054】
スキャナ14は、FAX送信時や他の処理時に原稿を光学的に読み取って画像データを生成する装置である。印刷部15は、FAX送受信部12による印刷指示やその他の印刷指示に基づき印刷を実行する。
【0055】
対価受取部11は、例えばMFP1に接続された貨幣入出力装置で構成すればよい。そのとき、FAX送受信部12は、投入金額を貨幣入出力装置から受け取ってその投入金額に収まる処理が可能なよう制御するとよい。貨幣入出力装置は、図示しないが、貨幣投入口、貨幣認識部、釣り銭計算部、返金処理部、及び返金口などで構成され、貨幣(硬貨又は紙幣)を入力し、入力された金額がFAX送受信部12におけるFAX送信(或いはFAX受信)の対価を超過していた場合に釣り銭の貨幣を出力する。なお、この貨幣入出力装置は、金銭投入機や貨幣投入機、さらにはコインベンダなどと呼ばれる。
【0056】
上述の通知先入力部は、次の通知先入力処理部10bと、表示・操作パネル13、携帯端末との通信I/F16、ネットワークI/F17のいずれかとにより構成できる。通知先入力処理部10bは、FAX送信の実行前に、エラーメール送信アドレスを設定する処理を行う。携帯端末との通信I/F16やネットワークI/F17を用いることで、MFP1での通知先入力の手間を省くことができる。
【0057】
表示・操作パネル13は、通知先の入力の他、FAX送信に必要な送信先(相手先)の入力等の送信設定を行う操作部と表示部とでなる。表示・操作パネル13は、ハードウェアキーと表示部とで構成しても、タッチパネルで構成し操作部をソフトウェアキーのみ或いはソフトウェアキー及びハードウェアキーとしてもよい。表示・操作パネル13を用いて通知先入力を行う場合、通知先入力処理部10bは、通知先を入力する画面を表示・操作パネル13に表示させて通知先の入力を促すと共に、ユーザからの所望の通知先を受け付ける。
【0058】
携帯端末との通信I/F16は、例えば赤外線通信I/Fや他の無線通信I/Fなどでなり、携帯端末からの通信により通知先の入力を受け付ける。通信I/F16を用いて通知先入力を行う場合、通知先入力処理部10bは、通信I/F16により携帯端末との通信を確立し、ユーザが指定した所望の通知先(通常はその携帯端末の電子メールアドレス)を得る。なお、この通信I/F16の代わりに、携帯端末側で書き込み可能な可搬記録媒体に対する読取装置を採用してもよい。
【0059】
ネットワークI/F17は、LANやWAN等のネットワークを介した通信を行うためのI/Fである。ネットワークI/F17を用いて通知先入力を行う場合、通知先入力処理部10bは、ユーザが自宅で使用するPCなどから送信されたユーザ所望の通知先をネットワークI/F17を介して得る。その場合、複数のユーザが通知先をMFP1に送信していたときに対応するため、送付済みの通知先をユーザに表示・操作パネル13において選択させるようにしてもよい。
【0060】
FAX送信エラー検出部10aは、FAX送受信部12におけるFAX送信途中で送信先が電源断により応答しないなどの通信エラーを認識する、一般的なFAX送信エラーの判定を行う。
【0061】
上述の返金情報送信部は、次に説明する、MFP1側の送信情報送信部と、サーバ3側の送信情報受信部及び送信部とで構成できる。送信情報送信部は送信情報送信処理部10c及びネットワークI/F17で例示できる。また、送信情報受信部は送信情報受信処理部30a、記憶部31、及びネットワークI/F32で例示でき、送信部はエラーメール生成部30b、エラーメール送信処理部30c、記憶部31、及びネットワークI/F32で例示できる。
【0062】
送信情報送信処理部10cは、FAX送信エラー検出部10aで通信エラーが検出された場合、入力された通知先(この例ではユーザ指定の携帯端末のメールアドレス)と対価受取部11で受け取ったFAX送信の対価とを含む送信情報を、ネットワークI/F17を介してサーバ3に送信する。対価受取部11で受け取ったデータ送信の対価としては、金額そのものの情報や、或いは1枚の単価が決まっている場合には送信できなかった枚数の情報が挙げられる。ここで、送信できなかった枚数としては途中まで送信できた場合でも、全体の枚数を情報として送信してもよい。また、送信情報としては、失敗した送信がなされた時間などの情報も含めてよい。
【0063】
上述の送信情報受信部においては、送信情報受信処理部30aが、MFP1やMFP4から送信された送信情報をネットワークI/F32を介して受信し、記憶部31に例えばエラーの発生したMFPを特定する情報等と共に、エラー情報31aとして格納する。
【0064】
上述の送信部においては、送信情報受信処理部30aで受信した送信情報に含まれる通知先に、その通信エラーが生じたデータ送信の対価を返金するためのQRコードを送信する。より具体的には、まずエラーメール生成部30bが記憶部31のエラー情報31aを読み出してQRコードを含むエラー通知用の電子メール(エラーメール)を生成する。次いでエラーメール送信処理部30cが、ネットワークI/F32を介してエラー情報31aに含まれるアドレスに、そのエラーメールを送信する。なお、このエラーメールにはQRコードだけでなく、通信エラーが発生したことやそのQRコードが返金に使用できることなどを記した定型文などを記述してもよい。
【0065】
一方、ユーザは、サーバ3から送信された通知(すなわちQRコードを含むエラーメール)を携帯端末で受信すると、そのQRコードを用いて返金処理を行う。QRコードを用いた返金処理を実行させるためには、精算装置2に後述の返金情報入力部及び精算部を備えるとよい。上述したように、まず清算装置2がキャッシュレジスタ装置であることを前提にして各部の説明を行う。
【0066】
返金情報入力部は、送信されたQRコード又はそれを含む情報を入力し、精算部は、返金情報入力部で入力されたQRコードが示す金額を精算処理する。図1の例では、返金情報入力部はQRコード読取部21で、精算部は精算処理部20aで、精算部は精算処理部20aで、それぞれ例示している。
【0067】
QRコード読取部21は、ユーザによって印刷されたQRコードの画像又はそれを含む情報の画像を光学的に読み取り、QRコードを解析してそれが示す情報を抽出し、精算処理部20aに渡す。QRコード読取部21は他の商品のバーコード読取装置を二次元に改良することでも実現できる。この入力を可能とするために、ユーザはまずQRコードを携帯端末で表示させるか、或いは印刷させる必要がある。また、QRコード読取部21では、その他、携帯端末から直接又はMFP1経由で、QRコードを精算装置2へ転送させて入力してもよい。
【0068】
携帯端末での表示はエラーメールを読み出して表示すればよいだけであり、QRコード部分をQRコード読取部21にかざすことで読取可能となる。また、印刷はユーザの自宅のプリンタで実行してもMFP1で実行してもよい。MFP1での印刷を行うためには、印刷部15に加えスキャナ14がMFP1に設けられていればよく、携帯端末でQRコードを表示させた状態でスキャンさせればよい。若しくは、MFP1に、印刷部15、携帯端末との通信I/F16、及びエラーメール印刷処理部10eを設け、エラーメール印刷処理部10eが、ユーザの携帯端末に存在するメールを通信I/F16経由で受信して、印刷部15にそのメールを印刷させる処理を行ってもよい。
【0069】
精算処理部20aにおける実際の返金自体は、キャッシュレジスタ装置が具備する金額表示部や貨幣入れなど(図示せず)で行えばよく、例えば店員が金額表示部に表示された金額を確認しながら貨幣入れを開けてその金額をユーザに渡せばよい。
【0070】
また、精算装置2は、偽造のQRコードに対する返金を防止するために、QRコードが正規のものであるか否かを確認することが望ましい。このため、精算処理部20aはサーバ3にQRコードの確認を行う返金可否確認部20bを有するとよい。そして、返金可否確認部20bに対して応答するために、サーバ3側に、返金管理部30g及び確認結果返信部(精算要否判定部30fとして例示)を備えておくとよい。
【0071】
返金可否確認部20bは、QRコード読取部21で入力されたQRコードが返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行う確認要求(及びQRコードが示す金額の確認を行う確認要求)を、ネットワークI/F22を介してサーバ3に送信し、その結果を得る。ここで、返金可否確認部20bは、QRコードそのものをサーバ3に送信してもよいし、QRコードからそれが示す情報を抽出してから確認要求を送信してもよい。精算処理部20aは、返金可否確認部20bで得た結果に基づき、返金を実行すべき場合のみ精算処理を実行するとよい。
【0072】
サーバ3側の返金管理部30gは、送信情報受信処理部30aで受信した送信情報及び返金可否確認部20bによる確認要求に含まれるQRコードに基づき、返金未完了のQRコードを管理する。
【0073】
例えば、まず送信情報受信処理部30aでエラー情報31aを格納したときに、返金管理部30gが、記憶部31にそのエラー情報31aと関連づけてその精算が済んでいるか否かの精算情報31bも格納しておく。この時点で格納する情報は、新規のエラー情報31aに対する精算情報31bとなり、未精算を示す情報となる。一方、返金可否確認部20bによる確認要求に含まれるQRコードは、確認を行った時点で返金済みとなる。従って、確認要求の時点で精算情報31bを検索して、確認要求に含まれるQRコードが、精算情報31bに未精算として格納されているものであれば、それを精算済みに書き換えるかその精算情報31b自体を消去するとよい。
【0074】
また、精算装置2の精算処理部20aには返金完了通知部20cを備えてもよい。返金完了通知部20cは、精算処理部20aで精算処理が完了した返金情報に対し、返金完了通知をネットワークI/F22経由でサーバ3に送信する。そしてサーバ3側の返金管理部30gは、返金完了通知部20cで送信された返金完了通知を受信し、送信情報及び確認要求に含まれるQRコードの代わりに、送信情報及び返金完了通知に基づき、返金未完了のQRコードを管理するとよい。例えば、返金完了通知を受けた時点で、サーバ3は精算情報31bを検索してその通知に関連する精算情報31bを精算済みに書き換えるかその精算情報31b自体を消去するとよい。
【0075】
精算要否判定部30fは、返金可否確認部20bによる確認要求に含まれるQRコードが返金管理部30gで管理されている返金未完了のQRコードであるか否かにより、返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行い、その結果を精算装置2に返信する。より具体的には、精算要否判定部30fは、確認要求に対応する精算情報31bを読み出して未精算か否かを確認し、その結果を精算装置2に返信する。また、精算要否判定部30fは、QRコードが示す金額の確認も要求されている場合には、その金額の確認も行ってその結果を併せて精算装置2に返信するとよい。例えば、全く関係のないQRコードや他の系列店舗が使用しているQRコードなどが送信されてきた場合などは精算情報31bが存在しないため、返金不可であり、例えば0円等の情報或いは該当する精算情報がない旨の返答を行うとよい。
【0076】
返金可否確認部20b、返金管理部30g、及び精算要否判定部30fを備えることで、MFP1又はそれに接続された精算装置2に、MFP1での通信エラーが起因で生じたQRコードの情報を記憶しておく必要もなく、またMFP4等のMFP1以外のMFPでの通信エラーが起因で生じたQRコードを入力した場合であっても、精算処理部20aで精算処理可能となる。
【0077】
また、ユーザがQRコードをメールアドレスで常に指定してFAX送信を行うことを前提に説明したが、ユーザが携帯端末へエラーメールの送信を希望しなかった場合にも対応させておくことが望ましい。そのため、エラー発生時にQRコードをその場でプリントアウトすることを可能としておくとよい。より具体的には、MFP1に次に説明するQRコード印刷処理部10dを備えるとよい。
【0078】
QRコード印刷処理部10dは、ユーザがエラーメールの送信を希望せずその場で送信完了を待つと設定されている場合であって、FAX送信エラー検出部10aで通信エラーが検出されたときに、ネットワークI/F17経由でサーバ3に対して、通信エラーが発生した枚数(返金を行うべき枚数)の情報又は対価の情報を送信して、その通信エラーに対応するQRコードを要求する。サーバ3側には、印刷データ生成部30d及び印刷データ送信処理部30eを備えておけばよい。この印刷データ生成部30dは、MFP1から送られた情報を基にQRコードを含む印刷データを生成し、印刷データ送信処理部30eは、ネットワークI/F32経由でその印刷データをMFP1へ送信する。QRコード印刷処理部10dは、そのQRコードを得て印刷部15に印刷させる。ユーザは、印刷部15でプリントアウトされたQRコードを精算装置2に持っていくことで、返金してもらえる。
【0079】
上述したシステム構成における処理の一例について、図2〜図12を併せて参照しながら簡単に説明する。図2及び図3は、図1のシステムにおけるMFPで実行されるFAX送信処理の一例を説明するための一連のフロー図で、図4は、図1のシステムにおけるサーバ側の処理の一例を説明するためのフロー図である。また、図5及び図6は、図2の処理でMFPの表示・操作パネルに表示されるユーザインターフェース(UI)の一例を示す図である。図7は、図3の処理でMFP前にユーザが居る状態で通信エラーが生じたときにMFPの表示・操作パネルに表示されるUIの一例を示す図で、図8は、図4の処理でサーバからユーザの携帯端末に送信されるエラーメールの一例を示す図である。また、図9は、図1のシステムにおけるサーバで管理されるエラー情報及び精算情報の一例を示す図である。
【0080】
まずMFP1では、制御部10が、FAX受信要求の有無を判定する(ステップS1)と共に、対価受取部11にてその対価の受け取りが有ったか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2で対価受取が有った場合のみ、以下の処理を続行する。なお、ステップS1,S2の順序は問わない。
【0081】
次に、通知先入力処理部10bが、図5のUI41で例示するような送信エラーのメール通知の要否をユーザに問い合わせる画面を、表示・操作パネル13に表示させる(ステップS3)。通知先入力処理部10bは、ユーザによる要否の選択を受け付け、ユーザがメール通知要を選択した場合に(ステップS4でYESの場合)、図6のUI42で例示するようなメールアドレス入力画面を表示・操作パネル13に表示させて、通知用のメールアドレスを受け付ける(ステップS5)。ステップS4でNOの場合、並びにステップS5の処理後、スキャナ14が送信原稿のスキャンを開始し、FAX送受信部12がスキャン後の画像データの送信を実行する(ステップS6)。
【0082】
ステップS6のFAX送信中、FAX送信エラー検出部10aが送信エラー(通信エラー)が生じていないか監視する(ステップS11)。ステップS11でエラー発生が検出された場合、ステップS4での設定結果を読み出し、メール通知要の設定であるか否かを判定する(ステップS12)。ステップS12でメール通知要の設定である場合、送信情報送信処理部10cが、ネットワークI/F17経由でサーバ3に送信情報(メールアドレス及びFAX送信の対価情報)を通知してメール送信要求を行う(ステップS13)。ステップS13の後、FAX送受信部12がFAX送信の中止処理を実行し(ステップS14)、FAX送信処理を終了する。
【0083】
ステップS12でメール通知否の設定である場合、制御部10が、図7のUI43で例示するようなエラー通知画面を表示・操作パネル13に表示させる(ステップS15)。UI43でユーザがOKを押下した時点など適時に、QRコード印刷処理部10dが、サーバ3に対価情報を通知してQRコード送信要求を行い(ステップS16)、サーバ3からのQRコードの返信を待つ(ステップS17)。QRコードをネットワークI/F17経由でサーバ3から受信すると(ステップS17でYES)、QRコード印刷処理部10dが、そのQRコードを印刷部15に印刷させる(ステップS18)。ステップS16〜S18で取り扱うQRコードには、定型文が付加されたもの(例えば図8で例示のエラーメールと同様の内容)であっても、QRコードのみであってもよい。ステップS18の後、FAX送受信部12がFAX送信の中止処理を実行し(ステップS14)、FAX送信処理を終了する。
【0084】
一方、ステップS11でエラーの検出がなされなかった場合、FAX送受信部12がその送信が完了したか否かを判定し(ステップS19)、完了した時点で不要となった通知先のメールアドレスを削除し(ステップS20)、処理を終了する。ステップS20のように、MFP1は、FAX送信エラー検出部10aで通信エラーが検出されずにFAX送信が完了した場合に、通知先入力処理部10bで入力された通知先を自動的に消去する通知先消去部を有することが好ましい。
【0085】
この通知先消去部は、FAX送信エラー検出部10aで通信エラーが検出された後、QRコードを含むエラーメールがサーバ3から送信された場合にも、通知先入力処理部10bで入力された通知先を自動的に消去することが好ましい。勿論、ステップS13でのメール送信要求を送信した時点でエラーメールが送信されたとみなして、通知先の消去を行ってもよい。
【0086】
サーバ3側では、送信情報受信処理部30aがメール送信要求又はQRコード送信要求の受信を待つ(ステップS21,S25)。送信情報受信処理部30aがステップS13のメール送信要求を受信した場合(ステップS21でYESの場合)、受信した送信情報をエラー情報31aとして記憶部31に格納し、エラーメール生成部30bが、エラー情報31aからQRコードを含むエラーメールを生成する(ステップS22)。ここで生成されるエラーメールは、図8のエラーメール44のような内容でよく、返金額に対応したQRコードを少なくとも含むものとする。格納するエラー情報31aとしては、図9のデータ45に例示するように、通信エラーが発生したFAX送信の対価と送信者が指定した通知先のメールアドレスとを含むものとする。
【0087】
続いて、エラーメール送信処理部30eが、そのエラーメールを、エラー情報31aに含まれる通知先のメールアドレスにネットワークI/F32経由で送信する(ステップS23)。その後、メール送信に対応したエラー情報31aに精算情報31b(この時点では未精算であることを示す未精算情報)を関連づけて、記憶部31に格納し(ステップS24)、処理を終了する。ステップS24では、精算情報31bの一部としてステップS22で生成したQRコードに関する情報も関連づけて格納しておく。これにより、精算装置2(又はMFP1)からの確認要求に応答することができる。
【0088】
また、送信情報受信処理部30aがステップS16のQRコード送信要求を受信した場合(ステップS25でYESの場合)、受信した対価情報をエラー情報31aとして記憶部31に格納し、印刷データ生成部30dが、対価情報に基づいてQRコードを少なくとも含む印刷データを生成する(ステップS26)。この印刷データは、QRコードをMFP1側で印刷させるための印字データである。続いて、印刷データ送信処理部30fが、ネットワークI/F32経由でMFP1にその印刷データを返信する(ステップS27)。ステップS27の後は、ステップS24の処理が実行される。
【0089】
ステップS23の処理によりユーザはQRコードを含むエラーメールを受信することができ、ユーザはこのエラーメールの印刷操作をMFP1等で行う。図10は、図1のシステムにおけるMFPで実行される、携帯端末から受け取ったメールを印刷する処理例を説明するためのフロー図である。ここでは、一例として図10を参照してユーザがMFP1で印刷操作を行った場合の印刷処理について説明する。
【0090】
印刷操作は、まず携帯端末内の通信I/FとMFP1の通信I/F16とにより、ユーザが携帯端末でMFP1との通信を確立させ、MFP1に対しエラーメールの印刷要求を送信することで行う。MFP1では、エラーメール印刷処理部10eが、携帯端末からの印刷要求を待ち(ステップS31)、印刷要求を受信した場合に対象となるエラーメールを受信する(ステップS32)。続いて、エラーメール印刷処理部10eが印刷部15にそのメールを印刷させる処理を行い、印刷部15がその印刷データを生成し(ステップS33)、印刷を実行する(ステップS34)。
【0091】
ステップS34の印刷処理又はステップS27の返信処理によりQRコードが印刷される。このQRコードを用いた返金処理(精算処理)について、図11及び図12を参照して簡単に説明する。図11は、図1のシステムにおける精算装置で実行される精算処理の一例を説明するためのフロー図で、図12は、図11の精算処理に応答してサーバ側で実行される確認処理の一例を説明するためのフロー図である。
【0092】
精算処理は、印刷されたQRコード(又はそれを含む情報)をユーザが店員に手渡すことで開始される。店員は、そのQRコードを精算装置2(この例ではキャッシュレジスタ装置)のQRコード読取部21で読み取らせる。精算装置2の精算処理部20aが、QRコードの読み取りを監視し(ステップS41)、読み取りが検出された時点でそのQRコード(又はそれが示す情報)をサーバ3に送信する(ステップS42)。この送信は、QRコードの確認を主たる目的とするものであり、返金可否確認部20bによって実行される。
【0093】
サーバ3側では精算要否判定部30fが、QRコードの受信を監視し(ステップS51)、受信すると、精算情報31bを参照して精算要否を判定する(ステップS52)。判定の結果、精算が必要であった場合(ステップS53でYESの場合)、精算要否判定部30fが、精算装置2に精算額を通知する(ステップS54)。一方、精算が必要なかった場合(ステップS53でNOの場合)、精算装置2に精算が必要ない旨を通知し(ステップS57)、処理を終了する。
【0094】
精算装置2の返金可否確認部20bは、ステップS54又はステップS57の通知を待ち、その通知が精算否を示すものであるか精算要を示すものであるかを判定する(ステップS43)。前者の場合、返金可否確認部20bは、精算できない旨や該当する精算情報が存在しない旨の表示を行い、ユーザに知らせる(ステップS46)。
【0095】
一方、精算要の返信を受信した場合には、精算処理部20aが精算処理を実行する(ステップS44)。この精算処理は、返信された精算額を表示させる処理などであり、店員がその精算額をユーザに返金するとよい。さらに、返金完了通知部20cが、ステップS44で精算処理が完了したQRコードに対し、返金完了通知をネットワークI/F22経由でサーバ3に送信し(ステップS45)、処理を終了する。
【0096】
サーバ3側ではステップS54の後、返金管理部30gがこの返金完了通知を待ち(ステップS55)、返金完了通知を受信した時点で、対応する精算情報31bを精算済みに書き換えるか消去する(ステップS56)。なお、上述したように、精算情報31bの書き換え又は消去は、ステップS53で精算要と判定された時点で実行してもよい。
【0097】
以上、精算装置2がキャッシュレジスタ装置であることを前提に説明したが、次に、精算装置2をMFP1に組み込んだ構成例について説明する。なお、説明の簡略化のため、ここでは精算装置2がキャッシュレジスタ装置である場合との違いのみを説明する。
【0098】
まず、上述した返金情報入力部は、QRコード読取部21を具備せず、MFP1に具備されたスキャナ14等の画像読取部で代用すればよい。スキャナ14が、QRコードが印刷された用紙の画像を光学的に読み取って、同じくMFP1に具備された精算処理部20aに渡すとよい。
【0099】
また、対価受取部11は同様に貨幣入出力装置で構成できるが、精算処理部20aは、この貨幣入出力装置を用いてQRコードが示す金額の貨幣を出力する返金部を備えるとよい。これにより、店舗内のキャッシュレジスタ装置で返金処理を行う必要がなくなり、店員の負担も減る。代替案として、精算処理部20aは、MFP1に接続され且つその近傍に設置されたキャッシュレジスタ装置に対し、QRコードが示す金額を精算処理する指示を送信するようにしてもよい。
【0100】
次に、サーバを用いずMFP単独での処理が可能なシステム構成例を、図13及び図14を参照しながら説明する。図13は、本発明の他の実施形態に係るFAX送信システムの一構成例を示す図で、図中、6は店舗Aに設置されたMFP、7は店舗Aに設置された精算装置である。また、図14は、図13のシステムにおけるMFPで実行されるFAX送信処理の一例を説明するためのフロー図である。
【0101】
図13で例示する構成例では、上述の返金情報送信部は、図1のMFP1側の送信情報送信部とサーバ3側の送信情報受信部及び送信部と構成するものではなく、図6に示すようにMFP6自身で全て具備する。すなわち、MFP6は、MFP6の全体を制御する制御部60と共に、対価受取部(対価徴収部)61、FAX送受信部62、表示・操作パネル63、スキャナ部64、印刷部65、携帯端末との通信I/F66、及びネットワークI/F67を備える。MFP6は、主としてMFP1とその制御部60が異なる。制御部60は、FAX送信エラー検出部60a、通知先入力処理部60b、エラーメール生成部60c、エラーメール送信処理部60d、及びエラーメール印刷処理部60eを含み、本発明に係る通信エラー時の制御も含んだFAX送信制御を行う。
【0102】
FAX送信エラー検出部60a、通知先入力処理部60bは、それぞれFAX送信エラー検出部10a、通知先入力処理部10bと同様である。この構成例において返金情報送信部は、エラーメール生成部60c及びエラーメール送信処理部60dで例示できる。エラーメール生成部60cは、FAX送信エラー検出部60aで通信エラーが検出された場合に、その通信エラーが生じたFAX送信の対価に基づき図1のエラーメール生成部30cと同様にQRコード付きのエラーメールを生成する。エラーメール送信処理部60dは、ネットワークI/F67を介して、そのエラーメールを通知先入力処理部60bで入力されたメールアドレスに送信する。
【0103】
精算装置7は、精算装置2と異なりサーバとのやり取り無しで返金処理を実行する。精算装置7は、QRコード読取部21と同様のQRコード読取部71と、精算処理部70aを有する制御部70とを備える。精算処理部70aは、QRコード読取部71で読み取ったQRコードを解析してそれに対応した対価を返金処理する。精算装置7は、精算装置2と同様に、キャッシュレジスタ装置で構成しても、MFP6に組み込んだ構成例を採用してもよいが、前者を採用した場合について説明する。
【0104】
図13のごとき構成例でのFAX送信処理の一例を簡単に説明する。まず図2のステップS1〜S6,S11と同様にFAX送信を開始し通信エラーの検出を行う(ステップS61〜S66,S67)。通信エラーが検出された場合、ステップS12と同様にメール通知要か否かの判定を行う(ステップS68)。
【0105】
ステップS68で通知要であった場合、エラーメール生成部60cがその通信エラーが生じたFAX送信の対価に基づきQRコード付きのエラーメールを生成し、エラーメール送信処理部60dがネットワークI/F67を介して通知先入力処理部60bで入力されたメールアドレスに送信する(ステップS69)。続いて、FAX送受信部62がFAX送信の中止処理を実行し(ステップS70)、FAX送信処理を終了する。
【0106】
ステップS69の送信後、ユーザは図10で例示したようにQRコードの印刷をMFP6に実行させる。その後、精算装置7でこのQRコードを読み取ることで精算処理が実行される。精算装置7では、QRコードの偽造を防止するためMFP6で発行したQRコードの情報と精算済みか否かの情報とを格納しておき、精算処理時にこれらの情報と比較するとよい。
【0107】
一方、ステップS68で通知否であった場合、ステップS15と同様にエラー表示し(ステップS71)、ステップS70へ進む。また、ステップS67で通信エラーが発生しなかった場合、ステップS19,S20と同様に送信完了を待って通知先を削除する(ステップS72,S73)。
【0108】
図13及び図14で説明した構成例では、MFP6単独で通信エラー発生時の処理を行うことが可能であるが、系列店舗のMFPで発生した通信エラーに起因する返金処理はできない。従って、系列店舗にも対応可能とするために図15及び図16で例示するように、管理サーバ装置(サーバ)を設けて返金に関する情報を系列店舗内のMFPで共有することが望ましい。
【0109】
図15は、本発明の他の実施形態に係るFAX送信システムの一構成例を示す図で、図中、6は店舗Aに設置されたMFP、7は店舗Aに設置された精算装置、8は管理サーバ装置(店舗管理サーバ)である。また、図16は、図15のシステムにおけるMFPで実行されるFAX送信処理の一例を説明するためのフロー図である。
【0110】
図15で例示する構成例では、MFP6にネットワークを介して接続されたサーバ8を具備する。サーバ8は、確認結果返信部(精算要否判定部80aで例示)及び返金管理部80bを有する制御部80、エラー情報81a及び精算情報81bを格納する記憶部81、並びに、ネットワークI/F82を備える。ここで、精算要否判定部80a、返金管理部80b、記憶部81、ネットワークI/F82は、それぞれ図1の精算要否判定部30f、返金管理部30g、記憶部31、ネットワークI/F32と同様である。但し、エラーメールの送信は図13の構成例と同様にMFP6側で実行するため、取り扱う情報として通知先(メールアドレス)が不要となっている。
【0111】
上述の返金情報送信部は、図13と同様にMFP6自身で全て具備し、図15のMFP6は、図13のMFP6において、制御部60に管理用返金情報送信処理部60fを備えたものである。管理用返金情報送信処理部60fは、ネットワークI/F67を介して、エラーメール送信処理部60dで送信したQRコードを含む管理用返金情報を、サーバ8に送信する。
【0112】
返金管理部80bは、管理用返金情報送信処理部60fで送信された管理用返金情報を受信し、その管理用返金情報及び返金可否確認部70bによる確認要求に含まれるQRコードに基づき、返金未完了のQRコードを管理する。精算要否判定部80aは、返金可否確認部70bによる確認要求に含まれるQRコードが返金管理部80bで管理されている返金未完了のQRコードであるか否かにより、返金を実行すべき情報であるか否かの確認(及び返金額の確認)を行い、その結果を精算装置7に返信する。
【0113】
また、図15で例示する精算装置7は、図1の精算装置2と同様に精算処理部70aに、返金可否確認部70b及び返金完了通知部70cを有するものとする。精算装置7は、QRコード読取部71でQRコードを読み取り、精算処理部70aにおいて返金可否確認部70b及び返金完了通知部70cがサーバ8とやり取りを行いながら返金処理を実行する。精算装置7は、精算装置2と同様に、キャッシュレジスタ装置で構成しても、MFP6に組み込んだ構成例を採用してもよいが、前者を採用した場合について説明している。
【0114】
また、返金管理部80bは、返金完了通知部70cで送信された返金完了通知を受信し、管理用返金情報及び確認要求に含まれるQRコードの代わりに、管理用返金情報及び返金完了通知に基づき、返金未完了のQRコードを管理するようにしてもよい。
【0115】
図15のごとき構成例でのFAX送信処理の一例を簡単に説明する。ここでも、図14のステップS61〜S73と同様のFAX送信処理をMFP6が行う(ステップS81〜S89,S91〜S94)が、QRコードを含むエラーメールの送信(ステップS89)に続いて、管理用返金情報送信処理部60fがネットワークI/F67を介してサーバ8に管理用返金情報を送信する(ステップS90)。
【0116】
ステップS89の送信後、ユーザは図10で例示したようにQRコードの印刷をMFP6に実行させる。その後、精算装置7でこのQRコードを読み取ることでサーバ8と連携しながら精算処理が実行される。精算装置7及びサーバ8では、図11及び図12で例示したのと同様の処理が実行される。
【0117】
また、上述のエラーメール生成部60cで生成しエラーメール送信処理部60dで送信するQRコードには、MFP6を特定する装置特定情報を含むようにしてもよい。装置特定情報を含むことで、返金管理部80bでの管理が例えばMFP毎のFAX送受信部62の不具合の管理まで行うこともできる。
【0118】
また、QRコードに装置特定情報を含ませることで、返金可否確認部70bが、その装置特定情報に基づき、QRコード読取部71で読み取ったQRコードが自身(ここではMFP6)でななく他のMFPの通信エラーによって生じたものである場合にのみ、サーバ8に対して上述の確認要求の送信を行うこともできる。
【0119】
以上、図1乃至図16を参照しながら、本システムについて各実施形態を説明してきたが、その処理の流れを説明したように、本発明はこのようなシステムにおけるデータ送信方法としての形態も採り得る。
【0120】
また、本発明は、MFPで例示したデータ送信装置や管理サーバ装置や精算装置に組み込むプログラムとしての形態も採り得る。これらプログラムは、各装置について制御部内の制御プログラムとして例示したものである。そして、このようなプログラムは、それを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体としての配布することやネットワーク経由で配信することができ、対応する装置(データ送信装置、管理サーバ装置、精算装置のいずれか)に実行可能に組み込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0121】
【図1】本発明の一実施形態に係るFAX送信システムの一構成例を示す図である。
【図2】図1のシステムにおけるMFPで実行されるFAX送信処理の一例を説明するためのフロー図である。
【図3】図2に続くフロー図である。
【図4】図1のシステムにおけるサーバ側の処理の一例を説明するためのフロー図である。
【図5】図2の処理でMFPの表示・操作パネルに表示されるUIの一例を示す図である。
【図6】図2の処理でMFPの表示・操作パネルに表示されるUIの一例を示す図である。
【図7】図3の処理でMFP前にユーザが居る状態で通信エラーが生じたときにMFPの表示・操作パネルに表示されるUIの一例を示す図である。
【図8】図4の処理でサーバからユーザの携帯端末に送信されるエラーメールの一例を示す図である。
【図9】図1のシステムにおけるサーバで管理されるエラー情報及び精算情報の一例を示す図である。
【図10】図1のシステムにおけるMFPで実行される、携帯端末から受け取ったメールを印刷する処理例を説明するためのフロー図である。
【図11】図1のシステムにおける精算装置で実行される精算処理の一例を説明するためのフロー図である。
【図12】図11の精算処理に応答してサーバ側で実行される確認処理の一例を説明するためのフロー図である。
【図13】本発明の他の実施形態に係るFAX送信システムの一構成例を示す図である。
【図14】図13のシステムにおけるMFPで実行されるFAX送信処理の一例を説明するためのフロー図である。
【図15】本発明の他の実施形態に係るFAX送信システムの一構成例を示す図である。
【図16】図15のシステムにおけるMFPで実行されるFAX送信処理の一例を説明するためのフロー図である。
【符号の説明】
【0122】
1,6…店舗Aに設置のMFP、2,7…店舗Aに設置の精算装置、3,8…管理サーバ装置(店舗管理サーバ)、4…店舗Bに設置のMFP、5…店舗Bに設置の精算装置、10…MFPの制御部、10a…FAX送信エラー検出部、10b…通知先入力処理部、10c…送信情報送信処理部、10d…QRコード印刷処理部、10e…エラーメール印刷処理部、11…対価受取部、12…FAX送受信部、13…表示・操作パネル、14…スキャナ、15…印刷部、16…携帯端末との通信I/F、17…MFPのネットワークI/F、20…精算装置の制御部、20a…精算処理部、20b…返金可否確認部、20c…返金完了通知部、21…QRコード読取部、22…精算装置のネットワークI/F、30…サーバの制御部、30a…送信情報受信処理部、30b…エラーメール生成部、30c…エラーメール送信処理部、30d…印刷データ生成部、30e…印刷データ送信処理部、30f…精算要否判定部、30g…返金管理部、31…記憶部、31a…エラー情報、31b…精算情報、32…サーバのネットワークI/F。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データを送信するデータ送信部を有するデータ送信装置を具備したデータ送信システムであって、
前記データ送信装置は、前記データ送信部でのデータ送信の対価を受け取る対価受取部と、通知先を入力する通知先入力部と、前記データ送信部によるデータ送信時の通信エラーを検出するエラー検出部とを有し、
当該データ送信システムは、前記エラー検出部で通信エラーが検出された場合、前記通知先入力部で入力された通知先に、前記通信エラーが生じたデータ送信の対価を返金するための返金情報を送信する返金情報送信部を有することを特徴とするデータ送信システム。
【請求項2】
前記データ送信装置にネットワークを介して接続された管理サーバ装置を具備し、
前記返金情報送信部は、前記データ送信装置側に、前記通知先入力部で入力された通知先と前記対価受取部で受け取ったデータ送信の対価とを含む送信情報を、前記管理サーバ装置に送信する送信情報送信部を有し、且つ前記管理サーバ装置側に、前記送信情報を受信する送信情報受信部と、該送信情報受信部で受信した送信情報に含まれる通知先に、前記通信エラーが生じたデータ送信の対価を返金するための返金情報を送信する送信部とを有することを特徴とする請求項1に記載のデータ送信システム。
【請求項3】
前記データ送信装置は、前記返金情報送信部で送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力部と、該返金情報入力部で入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算部とを有することを特徴とする請求項2に記載のデータ送信システム。
【請求項4】
前記精算部は、前記返金情報入力部で入力された返金情報が返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行う確認要求、或いは該確認及び前記返金情報が示す金額の確認を行う確認要求を、前記管理サーバ装置に対して送信しその結果を得る返金可否確認部を有し、該結果に基づき返金を実行すべき場合のみ前記精算処理を実行し、
前記管理サーバ装置は、前記送信情報受信部で受信した送信情報及び前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報に基づき、返金未完了の返金情報を管理する返金管理部と、前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報が前記返金管理部で管理されている返金未完了の返金情報であるか否かにより、返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行い、或いは該確認の他、前記確認要求に含まれる返金情報が示す金額の確認を行い、その結果を前記データ送信装置に返信する確認結果返信部とを有することを特徴とする請求項3に記載のデータ送信システム。
【請求項5】
前記データ送信装置は、前記精算部で精算処理が完了した返金情報に対し、返金完了通知を前記管理サーバ装置に送信する返金完了通知部を有し、
前記返金管理部は、前記返金完了通知部で送信された返金完了通知を受信し、前記送信情報及び前記確認要求に含まれる返金情報の代わりに、前記送信情報及び前記返金完了通知に基づき、返金未完了の返金情報を管理することを特徴とする請求項4に記載のデータ送信システム。
【請求項6】
前記データ送信装置にネットワークを介して接続された管理サーバ装置を具備し、
前記返金情報送信部は、前記データ送信装置側に具備し、
前記データ送信装置は、前記返金情報送信部で送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力部と、該返金情報入力部で入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算部とを有することを特徴とする請求項1に記載のデータ送信システム。
【請求項7】
前記データ送信装置は、前記返金情報送信部で送信した返金情報を含む管理用返金情報を、前記管理サーバ装置に送信する管理用返金情報送信部を有し、
前記精算部は、前記返金情報入力部で入力された返金情報が返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行う確認要求、或いは該確認及び前記返金情報が示す金額の確認を行う確認要求を、前記管理サーバ装置に対して送信しその結果を得る返金可否確認部を有し、該結果に基づき返金を実行すべき場合のみ前記精算処理を実行し、
前記管理サーバ装置は、前記管理用返金情報送信部で送信された管理用返金情報を受信し、該管理用返金情報及び前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報に基づき、返金未完了の返金情報を管理する返金管理部と、前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報が前記返金管理部で管理されている返金未完了の返金情報であるか否かにより、返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行い、或いは該確認の他、前記確認要求に含まれる返金情報が示す金額の確認を行い、その結果を前記データ送信装置に返信する確認結果返信部とを有することを特徴とする請求項6に記載のデータ送信システム。
【請求項8】
前記データ送信装置は、前記精算部で精算処理が完了した返金情報に対し、返金完了通知を前記管理サーバ装置に送信する返金完了通知部を有し、
前記返金管理部は、前記返金完了通知部で送信された返金完了通知を受信し、前記管理用返金情報及び前記確認要求に含まれる返金情報の代わりに、前記管理用返金情報及び前記返金完了通知に基づき、返金未完了の返金情報を管理することを特徴とする請求項7に記載のデータ送信システム。
【請求項9】
前記返金情報送信部で送信する返金情報は、前記データ送信装置を特定する装置特定情報を含み、
前記返金可否確認部は、前記装置特定情報に基づき、前記返金情報入力部で入力された返金情報が他のデータ送信装置の通信エラーによって生じたものである場合にのみ、前記管理サーバ装置に対して前記確認要求の送信を行うことを特徴とする請求項7又は8に記載のデータ送信システム。
【請求項10】
前記返金情報入力部は、前記返金情報送信部で送信された返金情報が印刷された用紙の画像を、光学的に読み取る画像読取部を有することを特徴とする請求項3〜9のいずれか1項に記載のデータ送信システム。
【請求項11】
前記対価受取部は、貨幣を入力し、該入力された金額が前記対価を超過していた場合に釣り銭の貨幣を出力する貨幣入出力装置を有し、前記精算部は、前記貨幣入出力装置を用いて前記返金情報が示す金額の貨幣を出力する返金部を有することを特徴とする請求項3〜10のいずれか1項に記載のデータ送信システム。
【請求項12】
前記精算部は、前記データ送信装置に接続され且つその近傍に設置されたキャッシュレジスタ装置に対し、前記返金情報が示す金額を精算処理する指示を送信することを特徴とする請求項3〜10のいずれか1項に記載のデータ送信システム。
【請求項13】
前記管理サーバ装置に接続され且つ前記データ送信装置の近傍に設置されたキャッシュレジスタ装置を備え、
該キャッシュレジスタ装置は、前記返金情報送信部で送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力部と、該返金情報入力部で入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算部とを有し、
該精算部は、前記返金情報入力部で入力された返金情報が返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行う確認要求、或いは該確認及び前記返金情報が示す金額の確認を行う確認要求を、前記管理サーバ装置に対して送信しその結果を得る返金可否確認部を有し、該結果に基づき返金を実行すべき場合のみ前記精算処理を実行し、
前記管理サーバ装置は、前記送信情報受信部で受信した送信情報及び前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報に基づき、返金未完了の返金情報を管理する返金管理部と、前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報が前記返金管理部で管理されている返金未完了の返金情報であるか否かにより、返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行い、或いは該確認の他、前記確認要求に含まれる返金情報が示す金額の確認を行い、その結果を前記キャッシュレジスタ装置に返信する確認結果返信部とを有することを特徴とする請求項2に記載のデータ送信システム。
【請求項14】
前記キャッシュレジスタ装置は、前記精算部で精算処理が完了した返金情報に対し、返金完了通知を前記管理サーバ装置に送信する返金完了通知部を有し、
前記返金管理部は、前記返金完了通知部で送信された返金完了通知を受信し、前記送信情報及び前記確認要求に含まれる返金情報の代わりに、前記送信情報及び前記返金完了通知に基づき、返金未完了の返金情報を管理することを特徴とする請求項13に記載のデータ送信システム。
【請求項15】
前記データ送信装置にネットワークを介して接続された管理サーバ装置と、該管理サーバ装置にネットワークを介して接続され且つ前記データ送信装置の近傍に設置されたキャッシュレジスタ装置とを具備し、
前記返金情報送信部は、前記データ送信装置側に具備し、
前記データ送信装置は、前記返金情報送信部で送信した返金情報を含む管理用返金情報を、前記管理サーバ装置に送信する管理用返金情報送信部を有し、
前記キャッシュレジスタ装置は、前記返金情報送信部で送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力部と、該返金情報入力部で入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算部とを有し、
該精算部は、前記返金情報入力部で入力された返金情報が返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行う確認要求、或いは該確認及び前記返金情報が示す金額の確認を行う確認要求を、前記管理サーバ装置に対して送信しその結果を得る返金可否確認部を有し、該結果に基づき返金を実行すべき場合のみ前記精算処理を実行し、
前記管理サーバ装置は、前記管理用返金情報送信部で送信された管理用返金情報を受信し、該管理用返金情報及び前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報に基づき、返金未完了の返金情報を管理する返金管理部と、前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報が前記返金管理部で管理されている返金未完了の返金情報であるか否かにより、返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行い、或いは該確認の他、前記確認要求に含まれる返金情報が示す金額の確認を行い、その結果を前記キャッシュレジスタ装置に返信する確認結果返信部とを有することを特徴とする請求項1に記載のデータ送信システム。
【請求項16】
前記キャッシュレジスタ装置は、前記精算部で精算処理が完了した返金情報に対し、返金完了通知を前記管理サーバ装置に送信する返金完了通知部を有し、
前記返金管理部は、前記返金完了通知部で送信された返金完了通知を受信し、前記管理用返金情報及び前記確認要求に含まれる返金情報の代わりに、前記管理用返金情報及び前記返金完了通知に基づき、返金未完了の返金情報を管理することを特徴とする請求項15に記載のデータ送信システム。
【請求項17】
前記データ送信装置は、前記エラー検出部で通信エラーが検出されずに前記データ送信部でのデータ送信が完了した場合、並びに、前記エラー検出部で通信エラーが検出された後、前記返金情報送信部で前記返金情報の送信が完了した場合に、前記通知先入力部で入力された通知先を消去する通知先消去部を有することを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載のデータ送信システム。
【請求項18】
前記通知先は、電子メールアドレスとし、前記返金情報送信部は、前記返金情報の通知先への送信を電子メールで行うことを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載のデータ送信システム。
【請求項19】
前記返金情報送信部は、前記返金情報を一次元又は二次元のコードとして通知先に送信することを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載のデータ送信システム。
【請求項20】
前記返金情報送信部は、前記データ送信装置側に具備し、前記データ送信装置は、前記返金情報送信部で送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力部と、該返金情報入力部で入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算部とを有することを特徴とする請求項1に記載のデータ送信システム。
【請求項21】
請求項1〜19のいずれか1項に記載のデータ送信システムにおける前記データ送信装置。
【請求項22】
請求項1〜19のいずれか1項に記載のデータ送信システムにおける前記管理サーバ装置。
【請求項23】
データ送信が可能で且つ該データ送信の対価が受け取り可能なデータ送信装置を用いたデータ送信方法であって、
前記データ送信装置が、通知先の入力を受け付ける通知先入力ステップと、前記データ送信装置が、前記データ送信の実行時の通信エラーを検出するエラー検出ステップと、該エラー検出ステップで通信エラーが検出された場合、前記通知先入力ステップで入力された通知先に、前記通信エラーが生じたデータ送信の対価を返金するための返金情報を送信する返金情報送信ステップとを含むことを特徴とするデータ送信方法。
【請求項24】
前記返金情報送信ステップは、前記エラー検出ステップで通信エラーが検出された場合、前記データ送信装置が、前記通知先入力ステップで入力された通知先と前記受け取ったデータ送信の対価とを含む送信情報を、前記データ送信装置にネットワークを介して接続された管理サーバ装置に送信する送信情報送信ステップと、前記管理サーバ装置が、前記送信情報を受信する送信情報受信ステップと、前記管理サーバ装置が、前記送信情報受信ステップで受信した送信情報に含まれる通知先に、前記通信エラーが生じたデータ送信の対価を返金するための返金情報を送信する送信ステップとを含むことを特徴とする請求項23に記載のデータ送信方法。
【請求項25】
前記データ送信装置が、前記返金情報送信ステップで送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力ステップと、前記データ送信装置が、前記返金情報入力ステップで入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算ステップとを含むことを特徴とする請求項24に記載のデータ送信方法。
【請求項26】
前記返金情報送信ステップは、前記データ送信装置が単独で実行し、当該データ送信方法は、前記データ送信装置が、前記返金情報送信ステップで送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力ステップと、前記データ送信装置が、前記返金情報入力ステップで入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算ステップとを含むことを特徴とする請求項23に記載のデータ送信方法。
【請求項1】
データを送信するデータ送信部を有するデータ送信装置を具備したデータ送信システムであって、
前記データ送信装置は、前記データ送信部でのデータ送信の対価を受け取る対価受取部と、通知先を入力する通知先入力部と、前記データ送信部によるデータ送信時の通信エラーを検出するエラー検出部とを有し、
当該データ送信システムは、前記エラー検出部で通信エラーが検出された場合、前記通知先入力部で入力された通知先に、前記通信エラーが生じたデータ送信の対価を返金するための返金情報を送信する返金情報送信部を有することを特徴とするデータ送信システム。
【請求項2】
前記データ送信装置にネットワークを介して接続された管理サーバ装置を具備し、
前記返金情報送信部は、前記データ送信装置側に、前記通知先入力部で入力された通知先と前記対価受取部で受け取ったデータ送信の対価とを含む送信情報を、前記管理サーバ装置に送信する送信情報送信部を有し、且つ前記管理サーバ装置側に、前記送信情報を受信する送信情報受信部と、該送信情報受信部で受信した送信情報に含まれる通知先に、前記通信エラーが生じたデータ送信の対価を返金するための返金情報を送信する送信部とを有することを特徴とする請求項1に記載のデータ送信システム。
【請求項3】
前記データ送信装置は、前記返金情報送信部で送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力部と、該返金情報入力部で入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算部とを有することを特徴とする請求項2に記載のデータ送信システム。
【請求項4】
前記精算部は、前記返金情報入力部で入力された返金情報が返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行う確認要求、或いは該確認及び前記返金情報が示す金額の確認を行う確認要求を、前記管理サーバ装置に対して送信しその結果を得る返金可否確認部を有し、該結果に基づき返金を実行すべき場合のみ前記精算処理を実行し、
前記管理サーバ装置は、前記送信情報受信部で受信した送信情報及び前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報に基づき、返金未完了の返金情報を管理する返金管理部と、前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報が前記返金管理部で管理されている返金未完了の返金情報であるか否かにより、返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行い、或いは該確認の他、前記確認要求に含まれる返金情報が示す金額の確認を行い、その結果を前記データ送信装置に返信する確認結果返信部とを有することを特徴とする請求項3に記載のデータ送信システム。
【請求項5】
前記データ送信装置は、前記精算部で精算処理が完了した返金情報に対し、返金完了通知を前記管理サーバ装置に送信する返金完了通知部を有し、
前記返金管理部は、前記返金完了通知部で送信された返金完了通知を受信し、前記送信情報及び前記確認要求に含まれる返金情報の代わりに、前記送信情報及び前記返金完了通知に基づき、返金未完了の返金情報を管理することを特徴とする請求項4に記載のデータ送信システム。
【請求項6】
前記データ送信装置にネットワークを介して接続された管理サーバ装置を具備し、
前記返金情報送信部は、前記データ送信装置側に具備し、
前記データ送信装置は、前記返金情報送信部で送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力部と、該返金情報入力部で入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算部とを有することを特徴とする請求項1に記載のデータ送信システム。
【請求項7】
前記データ送信装置は、前記返金情報送信部で送信した返金情報を含む管理用返金情報を、前記管理サーバ装置に送信する管理用返金情報送信部を有し、
前記精算部は、前記返金情報入力部で入力された返金情報が返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行う確認要求、或いは該確認及び前記返金情報が示す金額の確認を行う確認要求を、前記管理サーバ装置に対して送信しその結果を得る返金可否確認部を有し、該結果に基づき返金を実行すべき場合のみ前記精算処理を実行し、
前記管理サーバ装置は、前記管理用返金情報送信部で送信された管理用返金情報を受信し、該管理用返金情報及び前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報に基づき、返金未完了の返金情報を管理する返金管理部と、前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報が前記返金管理部で管理されている返金未完了の返金情報であるか否かにより、返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行い、或いは該確認の他、前記確認要求に含まれる返金情報が示す金額の確認を行い、その結果を前記データ送信装置に返信する確認結果返信部とを有することを特徴とする請求項6に記載のデータ送信システム。
【請求項8】
前記データ送信装置は、前記精算部で精算処理が完了した返金情報に対し、返金完了通知を前記管理サーバ装置に送信する返金完了通知部を有し、
前記返金管理部は、前記返金完了通知部で送信された返金完了通知を受信し、前記管理用返金情報及び前記確認要求に含まれる返金情報の代わりに、前記管理用返金情報及び前記返金完了通知に基づき、返金未完了の返金情報を管理することを特徴とする請求項7に記載のデータ送信システム。
【請求項9】
前記返金情報送信部で送信する返金情報は、前記データ送信装置を特定する装置特定情報を含み、
前記返金可否確認部は、前記装置特定情報に基づき、前記返金情報入力部で入力された返金情報が他のデータ送信装置の通信エラーによって生じたものである場合にのみ、前記管理サーバ装置に対して前記確認要求の送信を行うことを特徴とする請求項7又は8に記載のデータ送信システム。
【請求項10】
前記返金情報入力部は、前記返金情報送信部で送信された返金情報が印刷された用紙の画像を、光学的に読み取る画像読取部を有することを特徴とする請求項3〜9のいずれか1項に記載のデータ送信システム。
【請求項11】
前記対価受取部は、貨幣を入力し、該入力された金額が前記対価を超過していた場合に釣り銭の貨幣を出力する貨幣入出力装置を有し、前記精算部は、前記貨幣入出力装置を用いて前記返金情報が示す金額の貨幣を出力する返金部を有することを特徴とする請求項3〜10のいずれか1項に記載のデータ送信システム。
【請求項12】
前記精算部は、前記データ送信装置に接続され且つその近傍に設置されたキャッシュレジスタ装置に対し、前記返金情報が示す金額を精算処理する指示を送信することを特徴とする請求項3〜10のいずれか1項に記載のデータ送信システム。
【請求項13】
前記管理サーバ装置に接続され且つ前記データ送信装置の近傍に設置されたキャッシュレジスタ装置を備え、
該キャッシュレジスタ装置は、前記返金情報送信部で送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力部と、該返金情報入力部で入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算部とを有し、
該精算部は、前記返金情報入力部で入力された返金情報が返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行う確認要求、或いは該確認及び前記返金情報が示す金額の確認を行う確認要求を、前記管理サーバ装置に対して送信しその結果を得る返金可否確認部を有し、該結果に基づき返金を実行すべき場合のみ前記精算処理を実行し、
前記管理サーバ装置は、前記送信情報受信部で受信した送信情報及び前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報に基づき、返金未完了の返金情報を管理する返金管理部と、前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報が前記返金管理部で管理されている返金未完了の返金情報であるか否かにより、返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行い、或いは該確認の他、前記確認要求に含まれる返金情報が示す金額の確認を行い、その結果を前記キャッシュレジスタ装置に返信する確認結果返信部とを有することを特徴とする請求項2に記載のデータ送信システム。
【請求項14】
前記キャッシュレジスタ装置は、前記精算部で精算処理が完了した返金情報に対し、返金完了通知を前記管理サーバ装置に送信する返金完了通知部を有し、
前記返金管理部は、前記返金完了通知部で送信された返金完了通知を受信し、前記送信情報及び前記確認要求に含まれる返金情報の代わりに、前記送信情報及び前記返金完了通知に基づき、返金未完了の返金情報を管理することを特徴とする請求項13に記載のデータ送信システム。
【請求項15】
前記データ送信装置にネットワークを介して接続された管理サーバ装置と、該管理サーバ装置にネットワークを介して接続され且つ前記データ送信装置の近傍に設置されたキャッシュレジスタ装置とを具備し、
前記返金情報送信部は、前記データ送信装置側に具備し、
前記データ送信装置は、前記返金情報送信部で送信した返金情報を含む管理用返金情報を、前記管理サーバ装置に送信する管理用返金情報送信部を有し、
前記キャッシュレジスタ装置は、前記返金情報送信部で送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力部と、該返金情報入力部で入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算部とを有し、
該精算部は、前記返金情報入力部で入力された返金情報が返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行う確認要求、或いは該確認及び前記返金情報が示す金額の確認を行う確認要求を、前記管理サーバ装置に対して送信しその結果を得る返金可否確認部を有し、該結果に基づき返金を実行すべき場合のみ前記精算処理を実行し、
前記管理サーバ装置は、前記管理用返金情報送信部で送信された管理用返金情報を受信し、該管理用返金情報及び前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報に基づき、返金未完了の返金情報を管理する返金管理部と、前記返金可否確認部による確認要求に含まれる返金情報が前記返金管理部で管理されている返金未完了の返金情報であるか否かにより、返金を実行すべき情報であるか否かの確認を行い、或いは該確認の他、前記確認要求に含まれる返金情報が示す金額の確認を行い、その結果を前記キャッシュレジスタ装置に返信する確認結果返信部とを有することを特徴とする請求項1に記載のデータ送信システム。
【請求項16】
前記キャッシュレジスタ装置は、前記精算部で精算処理が完了した返金情報に対し、返金完了通知を前記管理サーバ装置に送信する返金完了通知部を有し、
前記返金管理部は、前記返金完了通知部で送信された返金完了通知を受信し、前記管理用返金情報及び前記確認要求に含まれる返金情報の代わりに、前記管理用返金情報及び前記返金完了通知に基づき、返金未完了の返金情報を管理することを特徴とする請求項15に記載のデータ送信システム。
【請求項17】
前記データ送信装置は、前記エラー検出部で通信エラーが検出されずに前記データ送信部でのデータ送信が完了した場合、並びに、前記エラー検出部で通信エラーが検出された後、前記返金情報送信部で前記返金情報の送信が完了した場合に、前記通知先入力部で入力された通知先を消去する通知先消去部を有することを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載のデータ送信システム。
【請求項18】
前記通知先は、電子メールアドレスとし、前記返金情報送信部は、前記返金情報の通知先への送信を電子メールで行うことを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載のデータ送信システム。
【請求項19】
前記返金情報送信部は、前記返金情報を一次元又は二次元のコードとして通知先に送信することを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載のデータ送信システム。
【請求項20】
前記返金情報送信部は、前記データ送信装置側に具備し、前記データ送信装置は、前記返金情報送信部で送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力部と、該返金情報入力部で入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算部とを有することを特徴とする請求項1に記載のデータ送信システム。
【請求項21】
請求項1〜19のいずれか1項に記載のデータ送信システムにおける前記データ送信装置。
【請求項22】
請求項1〜19のいずれか1項に記載のデータ送信システムにおける前記管理サーバ装置。
【請求項23】
データ送信が可能で且つ該データ送信の対価が受け取り可能なデータ送信装置を用いたデータ送信方法であって、
前記データ送信装置が、通知先の入力を受け付ける通知先入力ステップと、前記データ送信装置が、前記データ送信の実行時の通信エラーを検出するエラー検出ステップと、該エラー検出ステップで通信エラーが検出された場合、前記通知先入力ステップで入力された通知先に、前記通信エラーが生じたデータ送信の対価を返金するための返金情報を送信する返金情報送信ステップとを含むことを特徴とするデータ送信方法。
【請求項24】
前記返金情報送信ステップは、前記エラー検出ステップで通信エラーが検出された場合、前記データ送信装置が、前記通知先入力ステップで入力された通知先と前記受け取ったデータ送信の対価とを含む送信情報を、前記データ送信装置にネットワークを介して接続された管理サーバ装置に送信する送信情報送信ステップと、前記管理サーバ装置が、前記送信情報を受信する送信情報受信ステップと、前記管理サーバ装置が、前記送信情報受信ステップで受信した送信情報に含まれる通知先に、前記通信エラーが生じたデータ送信の対価を返金するための返金情報を送信する送信ステップとを含むことを特徴とする請求項23に記載のデータ送信方法。
【請求項25】
前記データ送信装置が、前記返金情報送信ステップで送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力ステップと、前記データ送信装置が、前記返金情報入力ステップで入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算ステップとを含むことを特徴とする請求項24に記載のデータ送信方法。
【請求項26】
前記返金情報送信ステップは、前記データ送信装置が単独で実行し、当該データ送信方法は、前記データ送信装置が、前記返金情報送信ステップで送信された返金情報又は該返金情報を含む情報を入力する返金情報入力ステップと、前記データ送信装置が、前記返金情報入力ステップで入力された返金情報が示す金額を精算処理する精算ステップとを含むことを特徴とする請求項23に記載のデータ送信方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2008−283459(P2008−283459A)
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−125772(P2007−125772)
【出願日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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